JPWO2018173289A1 - 建設機械の油圧駆動装置 - Google Patents
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Abstract
ブレードによるフロート状態での均し作業とジャッキアップ動作を行えるようにした油圧ショベルの油圧駆動装置において、ブレードによるジャッキアップ動作中にオペレータが誤操作をした場合でも機体の降下を防止することができるとともに、ブレードをフロート状態にして良好な均し作業を行うことができるようにする。フロートスイッチ37とフロート弁38とコントローラ34を設け、ジャッキアップ状態でないときはフロートスイッチ37の操作でフロート弁38をフロート位置VIに切り換え、フロート弁38がフロート位置VIにある状態で操作レバー装置22が操作されたときはフロート弁38をフロート位置VIから通常位置Vに切り換え、フロート弁38が通常位置Vにありかつジャッキアップ状態でフロートスイッチ37が操作されたときはフロート弁38を通常位置Vに保持する。
Description
本発明は油圧ショベルの油圧駆動装置に係わり、特に、下部走行体の前部にブレードを取り付け、ブレードによるフロート状態での均し作業とジャッキアップ動作を行えるようにした油圧ショベルの油圧駆動装置に関する。
ブレードによるフロート状態での均し作業とジャッキアップ動作を行えるようにした油圧ショベルの油圧駆動装置として、特許文献1の図5に、特許文献1の発明の従来技術として記載されたものがある。この図5に記載された従来技術においては、ブレード用の方向切換弁は、ブレードを停止させる中立位置と、ブレード下げ方向に駆動する切換位置と、ブレードを上げ方向に駆動する切換位置とに加え、ブレードをフロート状態にするフロート位置を有し、ブレード用の操作レバー装置を操作して方向切換弁をフロート位置に切り換えると、ブレードシリンダのロッド側油室とボトム側油室とがタンクに連通する構成となっている。これにより方向切換弁をフロート位置に切り換えることによりブレードは固定されていないフロート状態となる。このとき、ブレードはその自重によって降下し地面と接触する。この状態で油圧ショベルを前進または後進させると、ブレードがフロート状態にあるため、地面に起伏があってもその起伏形状に追従させることができ、ブレードを常に地面に接触させながら均し作業を行うことができる。
また、特許文献1は、図1に、図5に記載された従来技術における方向切換弁のフロート位置に代えて、ブレードシリンダのボトム側油室に通じる給排油路を遮断する一方、ロッド側油室に通じる給排油路をタンクに連通させる切換位置(フロート位置)をブレード用の方向切換弁に付加する構成を提案している。また、図4に、方向切換弁に切換位置を付加する図1の構成に代えて、ブレードシリンダのロッド側油室に連通する給排油路に切換弁(フロート弁)を設け、図1の構成と同等の動作を得ることを提案している。
油圧ショベルのブレードは、均し作業だけでなく、フロント作業機とともに操作することにより、足回りを整備する場合やクローラを洗浄する場合等にとられる姿勢であるジャッキアップをする場合にも使用される。
しかしながら、特許文献1の図5に示す従来技術にあっては、ジャッキアップ動作時に誤ってブレード用の方向切換弁をフロート位置に切換えた場合に、ブレードがフロート状態になり、機体を降下させてしまう。
特許文献1の図1或いは図4に示す従来技術では、方向切換弁或いはフロート弁がフロート位置にある場合に、ブレードシリンダのロッド側油室をタンクへ連通させ、ボトム側油室をタンクへ連通させずに給排油路を閉じることで、ジャッキアップ動作中に誤ってオペレータが方向切換弁或いはフロート弁をフロート位置へ切換えても、ブレードシリンダのボトム側油室への給排油路は閉じているため、ブレードは上がる方向へ動作せず、機体の降下を防止することができる。
しかし、特許文献1の図1或いは図4に示す従来技術では、オペレータが方向切換弁或いはフロート弁をフロート位置へ切換えてブレードをフロート状態にしたとき、ブレードシリンダのボトム側油室への給排油路が閉じているため、ブレードは自重では降下しないか、若しくは降下し難く、ブレードが地面の凹凸に追従せず、良好な均し作業を行うことができない。
本発明の目的は、ブレードによるフロート状態での均し作業とジャッキアップ動作を行えるようにした油圧ショベルの油圧駆動装置において、ブレードによるジャッキアップ動作中にオペレータが誤操作をした場合でも機体の降下を防止することができ、しかもブレードをフロート状態にして良好な均し作業を行うことができる油圧駆動装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、下部走行体及びこの下部走行体に旋回可能に搭載された上部旋回体を有する車体と、前記上部旋回体に上下方向に回動可能に取り付けられフロント作業機と、前記下部走行体の前部に取り付けられたブレードとを備えた油圧ショベルの油圧駆動装置であって、少なくとも1つの油圧ポンプから吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータと、前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、パイロット油圧源に接続され、このパイロット油圧源の油圧を元圧として前記複数の方向切換弁を操作するための制御パイロット圧を生成する複数の操作レバー装置とを備え、前記複数のアクチュエータは前記ブレードを駆動するためのブレードシリンダを含み、前記複数の方向切換弁は前記ブレードシリンダに供給される圧油の流れを制御するブレード用の方向切換弁を含み、前記複数の操作レバー装置は前記ブレード用の方向切換弁を操作するための制御パイロット圧を生成するブレード用の操作レバー装置を含む油圧ショベルの油圧駆動装置において、フロート指示装置と、前記ブレードシリンダの駆動を可能とする通常位置と、前記ブレードシリンダのボトム側油室とロッド側油室をタンクに連通させ、前記ブレードをフロート状態にするフロート位置とを有するフロート弁と、前記ブレードが前記車体をジャッキアップしている状態にないときは、前記フロート指示装置が操作されたときに前記フロート弁を前記フロート位置に切り換え、前記フロート弁が前記フロート位置にある状態で前記ブレード用の操作レバー装置が操作されたときは、前記フロート弁を前記フロート位置から前記通常位置に切り換えるとともに、前記フロート弁が前記通常位置にありかつ前記ブレードが前記車体をジャッキアップしている状態で前記フロート指示装置が操作されたときは、前記フロート指示装置の指示に係わらず前記フロート弁を前記通常位置に保持するフロート制御装置とを備えるものとする。
このようにフロート指示装置とフロート弁とフロート制御装置を設け、ブレードが車体をジャッキアップしている状態にないときは、フロート指示装置が操作されたときにフロート弁をフロート位置に切り換えるようにすることにより、フロート位置においてブレードシリンダのボトム側油室とロッド側油室はタンクに連通するため、ブレードをフロート状態にして良好な均し作業を行うことができる。
また、フロート指示装置とフロート弁とフロート制御装置を設け、フロート弁が通常位置にありかつブレードが車体をジャッキアップしている状態でフロート指示装置が操作されたときは、フロート指示装置の指示に係わらずフロート弁を通常位置に保持するようにすることにより、フロート指示装置が操作されてもブレードシリンダのボトム側油室とロッド側油室はタンクに連通しないため、ブレードによるジャッキアップ動作中にオペレータが誤操作をした場合でも機体の降下を防止することができる。
本発明によれば、ブレードによるフロート状態での均し作業とジャッキアップ動作を行えるようにした油圧ショベルの油圧駆動装置において、ブレードによるジャッキアップ動作中にオペレータが誤操作をした場合でも機体の降下を防止することができ、しかもブレードをフロート状態にして良好な均し作業を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
<第1の実施の形態>
〜構成〜
図1は本発明の第1の実施の形態による建設機械の油圧駆動装置を示す油圧回路図である。本実施の形態において、建設機械は小型の油圧ショベルである。
〜構成〜
図1は本発明の第1の実施の形態による建設機械の油圧駆動装置を示す油圧回路図である。本実施の形態において、建設機械は小型の油圧ショベルである。
図1において、本実施の形態の油圧駆動装置は、原動機(例えばディーゼルエンジン、以下エンジンという)1と、エンジン1によって駆動されるメインポンプである第1油圧ポンプP1、第2油圧ポンプP2及び第3油圧ポンプP3と、第1,第2及び第3油圧ポンプP1,P2,P3と連動してエンジン1により駆動されるパイロットポンプP4と、第1油圧ポンプP1から吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータ17,18,19と、第2油圧ポンプP2から吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータ15,16と、第3油圧ポンプP3から吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータ12,13,14と、コントロールバルブ2とを備えている。
第1及び第2油圧ポンプP1,P2は可変容量型の油圧ポンプである。また、第1及び第2油圧ポンプP1,P2は共通のレギュレータ41を備えたスプリットフロータイプの油圧ポンプ42によって構成され、スプリットフロータイプの油圧ポンプ42の2つの吐出ポートが第1及び第2油圧ポンプP1,P2として機能する。第3油圧ポンプP3は固定容量型の油圧ポンプである。レギュレータ41は、第1、第2及び第3油圧ポンプP1,P2,P3の吐出圧が導かれ、それらの圧力の上昇によって第1及び第2油圧ポンプP1,P2の傾転(容量)を減少させるトルク制御(馬力制御)ピストン41a,41b,41cと、第1、第2及び第3油圧ポンプP1,P2,P3が利用可能な最大トルクを設定するバネ41eとを備えている。小型の油圧ショベルでは設置スペースの制約からスプリットフロータイプの油圧ポンプ42を含む3ポンプシステムによって油圧駆動装置を構成することが有効である。
アクチュエータ12はブレードシリンダであり、アクチュエータ13は旋回モータであり、アクチュエータ14はスイングシリンダであり、アクチュエータ15,17は左右の走行モータであり、アクチュエータ16はアームシリンダであり、アクチュエータ18はブームシリンダであり、アクチュエータ19はバケットシリンダである。
コントロールバルブ2は、第1油圧ポンプP1の圧油供給油路に接続され、第1油圧ポンプP1からアクチュエータ17,18,19に供給される圧油の方向をそれぞれ制御するオープンセンタ型の複数の方向切換弁9,10,11と、第2油圧ポンプP2からアクチュエータ15,16に供給される圧油の方向をそれぞれ制御するオープンセンタ型の複数の方向切換弁7,8と、第3油圧ポンプP3からアクチュエータ12,13,14に供給される圧油の方向をそれぞれ制御するオープンセンタ型の複数の方向切換弁3,4,5と、第1,第2及び第3油圧ポンプP1,P2,P3の圧油供給油路に設けられ第1油圧ポンプP1の吐出圧を制限するメインリリーフ弁26と、第2油圧ポンプP2の吐出圧を制限するメインリリーフ弁27と、第3油圧ポンプP3の吐出圧を制限するメインリリーフ弁28とを有している。メインリリーフ弁26,27,28の出側はコントロールバルブ2内でタンク油路30に接続され、タンクTに接続されている。このように本実施の形態の油圧駆動装置はオープンセンタ型の方向切換弁3〜11を備えたオープンセンタシステムとして構成されている。
また、本実施の形態の油圧駆動装置は、パイロットポンプP4の圧油供給油路に接続され、パイロットポンプP4の圧力を一定に保つパイロットリリーフ弁29と、パイロットポンプP4の圧油供給油路に接続され、パイロットポンプP4の油圧を元圧として方向切換弁3〜11を操作するための制御パイロット圧a,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k,l,m,n,o,pを生成するためのリモコン弁を備えた操作レバー装置20,21,22及び操作ペダル装置23,24とを備えている。操作レバー装置20はブーム用操作レバー装置20aとバケット用操作レバー装置20bとを有し、操作レバー装置21はアーム用操作レバー装置21aと旋回用操作レバー装置21bとを有している。操作レバー装置22はブレード用である。操作ペダル装置23は右走行用操作ペダル装置23aと左走行用操作ペダル装置23bとを有している。操作ペダル装置24はスイング用である。
図2は本実施の形態に係わる小型の油圧ショベルの外観を示す図である。
図2において、油圧ショベルは、上部旋回体300と、下部走行体301と、フロント作業機302とを備え、上部旋回体300は下部走行体301を旋回モータ13の回動によって旋回が可能である。上部旋回体300と下部走行体301は車体を構成する。
上部旋回体300の前部にはスイングポスト303が取り付けられ、このスイングポスト303にフロント作業機302が上下動可能に取り付けられている。フロント作業機302は多関節構造のブーム306、アーム307、バケット308を有し、操作レバー装置20,21の操作レバーを操作しブームシリンダ18、アームシリンダ16、バケットシリンダ19を伸縮させることでブーム306、アーム307、バケット308が回動し、フロント作業機302の姿勢が変化する。
下部走行体301は左右のクローラ式走行装置301a,301bを備え、走行モータ15,17によって走行装置301a,301bを駆動することで走行を行う。左右のクローラ式走行装置301a,301b間の中央フレームにはブレード304が取り付けられ、ブレード304はブレードシリンダ12の伸縮により上下動作を行う(図4参照)。
図1に戻り、本実施の形態の油圧駆動装置は、その特徴的構成として、ブレード用の方向切換弁3とブレードシリンダ12との間のアクチュエータ油路に配置され、通常位置Vとフロート位置VIとに切り換え可能な弁装置であるフロート弁38と、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力を検出する第1圧力センサ32(ジャッキアップ検出装置)と、ブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力を検出する第2圧力センサ33(ジャッキアップ検出装置)と、ブレード用の操作レバー装置22が生成する制御パイロット圧o,pを検出する第3及び第4圧力センサ35,36(ブレード操作検出装置)と、オペレータによって操作されるフロートスイッチ37(フロート指示装置)と、第1及び第2圧力センサ32,33と第3及び第4圧力センサ35,36の検出信号とフロートスイッチ37の指示信号に基づいてフロート弁38を通常位置Vとフロート位置VIのいずれかに切り換えるコントローラ34とを更に備えている。
フロート弁38はコントローラ34からの制御信号(電気信号)により切り換わる電磁切換弁である。また、フロート弁38は、通常位置Vにあるときはブレード用の方向切換弁3の2つのアクチュエータポートをそれぞれブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bに接続し、ブレード用の方向切換弁3によるブレードシリンダ12の駆動を可能とし、フロート位置VIにあるときはブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bをタンクTに接続し、ブレード304をフロート状態にする。
図3はコントローラ34の制御機能を示すフローチャートである。
まず、コントローラ34は、エンジン1が始動されたかどうかを判定する(ステップS100)。この判定はエンジン1の始動スイッチ(図示せず)からの始動信号が入力されたかどうかを判定することにより行う。エンジン1が始動されていないと判定した場合は、処理を終了する。
エンジン1が始動されたと判定した場合、コントローラ34は、フロートスイッチ37が操作されたかどうか(ONかどうか)を判定する(ステップS110)。この判定はフロートスイッチ37からの指示信号が入力されたかどうかを判定することにより行う。フロートスイッチ37が操作されていない(OFFである)と判定した場合、コントローラ34はその処理を繰り返す。また、フロートスイッチ37が操作された(ONである)と判定した場合、コントローラ34は次にブレード操作が行われたかどうかを判定する(ステップS120)。この判定は第3及び第4圧力センサ35,36からの検出信号に基づいて行う。より詳しくは、ブレード用の操作レバー装置22の制御パイロット圧o,pがタンク圧Pi0に不感帯圧力を加算した有効最小圧力以上であるかどうかを判定し、制御パイロット圧o,pが有効最小圧力以上である場合は、ブレード操作が行われていると判定し、制御パイロット圧o,pが有効最小圧力より小さい場合は、ブレード操作が行われていないと判定する。
ブレード操作が行われていると判定した場合、コントローラ34は次にフロート機能をOFFにする処理を行う(ステップS160)。この処理において、フロートスイッチ37がOFFで、フロート弁38が通常位置Vにある場合は何もせず、フロート弁38を通常位置Vに保持する。フロートスイッチ37がONで、フロート弁38がフロート位置VIに切り換えられていた場合は、フロート弁38に出力していた制御信号をOFFにし、フロート弁38を通常位置Vに切り換える。
ステップS120においてブレード操作が行われていないと判定した場合、コントローラ34は、次に、第1圧力センサ32からの検出信号を用いてブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力が第1判定圧力X以上であるかどうかを判定し(ステップS140)、更に第2圧力センサ33からの検出信号を用いてブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力が第2判定圧力Y以下であるかどうかを判定する(ステップS150)。
図8は、3トンクラスの油圧ショベルにおけるブレード304のジャッキアップ動作時にブレードシリンダ12のボトム側油室12a及びロッド側油室12bに発生する代表的な圧力を第1判定圧力X及び第2判定圧力Yと比較して示す図である。この図に示すように、第1判定圧力Xは、ブレード304のジャッキアップ動作時にブレードシリンダ12のボトム側油室12aに発生する圧力Paよりも低く、ブレード304でジャッキアップ以外の動作を行う場合にブレードシリンダ12のボトム側油室12aに発生する圧力Pb1,Pb2よりも高い値に設定され、第2判定圧力Yは、ジャッキアップ動作時にブレードシリンダ12のロッド側油室12bに発生する圧力Pcよりも高く、ブレード304でジャッキアップ以外の動作を行う場合にブレードシリンダ12のロッド側油室12bに発生する圧力Pd1,Pd2よりも低い値に設定されている。
ステップS140においてブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力が第1判定圧力X以上であると判定され、ステップS150においてブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力が第2判定圧力Y以下であると判定された場合は、ブレード304が車体をジャッキアップしている状態にあると判定し、コントローラ34はフロート機能をOFFにする処理を行う(ステップS160)。ステップS140において、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力が第1判定圧力Xよりも低いと判定された場合、或いはステップS150においてブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力が第2判定圧力Yよりも高いと判定された場合は、ブレード304は車体をジャッキアップしていない状態にあると判定し、コントローラ34はフロート機能をONにする処理を行う(ステップS170)。このようにブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力が第1判定圧力X以上であるかどうかを見るだけでなく、ブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力が第2判定圧力Yよりも高いかどうかを見ることにより、ジャッキアップ状態にあるかどうかを正確に判断することができる。
なお、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bの一方の圧力、好ましくはブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力だけを見てジャッキアップ状態にあるかどうかを判断してもよい。
なお、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bの一方の圧力、好ましくはブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力だけを見てジャッキアップ状態にあるかどうかを判断してもよい。
ステップS160のフロート機能をOFFにする処理では、コントローラ34は、フロートスイッチ37がOFFで、フロート弁38が通常位置Vにある場合は何もせず、フロート弁38を通常位置Vに保持する。また、フロートスイッチ37がONで、フロート弁38がフロート位置VIに切り換えられていた場合はフロート弁38に出力していた制御信号をOFFにし、フロート弁38を通常位置Vに切り換える。
ステップS170のフロート機能をONにする処理では、コントローラ34はフロート弁38に制御信号を出力し、フロート弁38をフロート位置VIに切り換える。
以上において、第1及び第2圧力センサ32,33と第3及び第4圧力センサ35,36とコントローラ34は、ブレード304が車体をジャッキアップしている状態にないときは、フロートスイッチ37(フロート指示装置)が操作されたときにフロート弁38をフロート位置VIに切り換え、フロート弁38がフロート位置VIにある状態でブレード用の操作レバー装置22が操作されたときは、フロート弁38をフロート位置VIから通常位置Vに切り換えるとともに、フロート弁38が通常位置Vにありかつブレード304が車体をジャッキアップしている状態でフロートスイッチ37(フロート指示装置)が操作されたときは、フロートスイッチ37(フロート指示装置)の指示に係わらずフロート弁38を通常位置Vに保持するフロート制御装置を構成する。
〜動作〜
本実施の形態の油圧駆動装置の動作を説明する。
本実施の形態の油圧駆動装置の動作を説明する。
<基本動作>
操作レバー装置20a,20bの操作レバー及び操作ペダル装置23bの操作ペダルが中立であるとき、方向切換弁9,10,11は中立位置にあり、第1油圧ポンプP1の吐出油は方向切換弁9,10,11を介してタンクTに戻される。操作レバー装置20a,20bの操作レバー及び操作ペダル装置23bの操作ペダルのいずれかを操作すると方向切換弁9,10,11が切り換えられ、各アクチュエータ(走行モータ17、ブームシリンダ18、バケットシリンダ19)に対する圧油の流入・排出方向と流量を制御し、各アクチュエータ(走行モータ17、ブームシリンダ18、バケットシリンダ19)を作動させる。
操作レバー装置20a,20bの操作レバー及び操作ペダル装置23bの操作ペダルが中立であるとき、方向切換弁9,10,11は中立位置にあり、第1油圧ポンプP1の吐出油は方向切換弁9,10,11を介してタンクTに戻される。操作レバー装置20a,20bの操作レバー及び操作ペダル装置23bの操作ペダルのいずれかを操作すると方向切換弁9,10,11が切り換えられ、各アクチュエータ(走行モータ17、ブームシリンダ18、バケットシリンダ19)に対する圧油の流入・排出方向と流量を制御し、各アクチュエータ(走行モータ17、ブームシリンダ18、バケットシリンダ19)を作動させる。
操作レバー装置21aの操作レバー及び操作ペダル装置23aの操作ペダルが中立であるとき、方向切換弁7,8は中立位置にあり、第2油圧ポンプP2の吐出油は方向切換弁7,8を介してタンクTに戻される。操作レバー装置21aの操作レバー及び操作ペダル装置23aの操作ペダルのいずれかを操作すると、方向切換弁7,8が切り換えられ、各アクチュエータ(走行モータ15、アームシリンダ16)に対する圧油の流入・排出方向を制御し、各アクチュエータ(走行モータ15、アームシリンダ16)を作動させる。
第3油圧ポンプP3についても同様であり、操作レバー装置21b,22の操作レバー及び操作ペダル装置24の操作ペダルが中立であるとき、第3油圧ポンプP3の吐出油は方向切換弁3,4,5を介してタンクTに戻される。操作レバー装置21b,22の操作レバー及び操作ペダル装置24の操作ペダルのいずれかを操作すると方向切換弁3,4,5が切り換えられ、各アクチュエータ(ブレードシリンダ12、旋回モータ13、スイングシリンダ14)に対する圧油の流入・排出方向を制御し、各アクチュエータ(ブレードシリンダ12、旋回モータ13、スイングシリンダ14)を作動させる。
<フロート動作>
フロート動作とは、地面に起伏があってもブレード304を常に地面に接触させながら均し作業を行わせることを可能とする動作である。このフロート動作を行うとき、オペレータはフロートスイッチ37をONにし、フロート弁38を通常位置Vからフロート位置VIに切り換える(図3のステップS100→ステップS110→ステップS120→ステップS140→ステップS170)。この切換位置ではブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bとがタンクTへ連通し、ブレード304は固定されていないフロート状態となる。このとき、ブレード304はその自重によって降下し地面と接触する。その状態で油圧ショベルを前進又は後進させると、ブレード304がフロート状態にあるため、地面に起伏があってもその起伏形状に追従させることができる。従って、ブレード304を常に地面に接触させながら均し作業を行うことができる。
フロート動作とは、地面に起伏があってもブレード304を常に地面に接触させながら均し作業を行わせることを可能とする動作である。このフロート動作を行うとき、オペレータはフロートスイッチ37をONにし、フロート弁38を通常位置Vからフロート位置VIに切り換える(図3のステップS100→ステップS110→ステップS120→ステップS140→ステップS170)。この切換位置ではブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bとがタンクTへ連通し、ブレード304は固定されていないフロート状態となる。このとき、ブレード304はその自重によって降下し地面と接触する。その状態で油圧ショベルを前進又は後進させると、ブレード304がフロート状態にあるため、地面に起伏があってもその起伏形状に追従させることができる。従って、ブレード304を常に地面に接触させながら均し作業を行うことができる。
<ジャッキアップ動作>
ブレード304は、均し作業だけでなく、フロント作業機302とともに操作することにより、足回りを整備する場合や走行装置301a,301bのクローラを洗浄する場合等にとられる姿勢であるジャッキアップをする場合にも使用される。
ブレード304は、均し作業だけでなく、フロント作業機302とともに操作することにより、足回りを整備する場合や走行装置301a,301bのクローラを洗浄する場合等にとられる姿勢であるジャッキアップをする場合にも使用される。
図4は、フロント作業機302とブレード304のジャッキアップ動作により油圧ショベルの車体がジャッキアップされている状態を示す図である。図4において、二重の波線で示すように下部走行体301は走行装置301aの一部を切り欠き、ブレードシリンダ12の取付状態が分かるように示されている。ブレードシリンダ12は伸び方向に駆動されることでブレード304を下げ方向に駆動するように下部走行体301の本体部分とブレード304とにリンク結合されている。
このブレード304のジャッキアップ動作は、フロートスイッチ37をOFFにし、フロート弁38が図示の通常位置Vにある状態で行う。例えば、オペレータは、旋回用の操作レバー装置21bを操作して上部旋回体300を180度反転させた後、フロント作業機302をバケット308が地面に接触する図4に示すような姿勢とし、この状態でブーム用の操作レバー装置20aをブーム下げ方向に操作し、ブームシリンダ18を縮み方向に駆動することでブーム306を下げ方向に駆動し、下部走行体301の後部を地面から浮き上がらせる。次いで、オペレータはブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作して方向切換弁3を図1の中立位置Iから図示下側の位置IIIに切り換え、第3油圧ポンプP3の吐出油をブレードシリンダ12のボトム側油室12aに供給し、ブレードシリンダ12を伸び方向に駆動することでブレード304を下げ方向に駆動し、下部走行体301の前部を地面から浮き上がらせて車体を図4に示すような姿勢とする。
このようなジャッキアップ動作においては、上記のように第3油圧ポンプP3の吐出油をブレードシリンダ12のボトム側油室12aに供給し、ブレードシリンダ12を伸び方向に駆動する。このときブレード304が地面に押し付けて車体を浮き上がらせるため、図8に示すように、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aは極めて高い圧力となる一方、ブレードシリンダ12のロッド側油室12bは、圧油の排出量が少ないため、タンク圧に近い低圧となる。
図3に示すフローチャートのステップS140,S150において、ジャッキアップ動作の判定で使用される前述した第1判定圧力X及び第2判定圧力Yはそのようなジャッキアップ動作時の圧力変化を考慮して設定されている。
<ブレード下げ操作を意図してブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作した場合>
1.ジャッキアップをしていない場合
ブレード304がジャッキアップ動作をしていないときは、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力は第1判定圧力Xよりも低いため、コントローラ34はブレード304が車体(機体)をジャッキアップしていない状態にあると判定し、フロートスイッチ37が操作され、ブレード用の操作レバー装置22が操作された場合であっても、フロート機能のON処理をする(ステップS100→S110→S120→S140→S170)。このとき、フロート弁38は図示の通常位置Vにある。
1.ジャッキアップをしていない場合
ブレード304がジャッキアップ動作をしていないときは、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力は第1判定圧力Xよりも低いため、コントローラ34はブレード304が車体(機体)をジャッキアップしていない状態にあると判定し、フロートスイッチ37が操作され、ブレード用の操作レバー装置22が操作された場合であっても、フロート機能のON処理をする(ステップS100→S110→S120→S140→S170)。このとき、フロート弁38は図示の通常位置Vにある。
この状態で、フロート動作を行わない通常のブレード下げ操作を行うため、オペレータがブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作したときは、方向切換弁3は図3の中立位置Iから図示下側の位置IIIにストロークし、第3油圧ポンプP3の吐出油はブレードシリンダ12のボトム側油室12aに流入し、ブレードシリンダ12は伸び方向に駆動されブレード304を下げ方向に駆動する。
また、フロート動作を意図してオペレータがフロートスイッチ37を操作した場合は、フロート弁38は図1の図示の通常位置Vから図示右側のフロート位置VIに切り換わり(図3のステップS100→ステップS110→ステップS120→ステップS140→ステップS170)、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通され、ブレード304はフロート状態となる。
ブレード304がフロート状態にあるときにブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作した場合は、制御パイロット圧o或いは制御パイロット圧pが圧力センサ35,36によって検出され、フロートスイッチ37がONであってもフロート弁38は図1のフロート位置VIから図示右側の通常位置Vに切換えられ(図3のステップS100→ステップS110→ステップS120→ステップS160)、ブレード304はフロート状態ではなくなる。また、方向切換弁3は図1の中立位置Iから図示下側の位置IIIにストロークし、第3油圧ポンプP3の吐出油はブレードシリンダ12のボトム側油室12aに流入し、ブレード304を下げ方向に駆動する。これによりブレード304がフロート状態にあっても、オペレータがブレード用の操作レバー装置22を操作すると直ちにフロート状態が解除され、操作レバー装置22によるブレード304の通常の駆動が可能となる。
2.ジャッキアップをしている場合
ブレード304がジャッキアップ動作をしているときは、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力は第1判定圧力X以上であり、検出されたブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力は第2判定圧力Y以下にあるため、コントローラ34はブレード304は車体(機体)をジャッキアップしていると判断し、フロートスイッチ37が操作され、ブレード用の操作レバー装置22が操作された場合であっても、フロート機能のOFF処理をする(ステップS100→S110→S120→S160)。
ブレード304がジャッキアップ動作をしているときは、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力は第1判定圧力X以上であり、検出されたブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力は第2判定圧力Y以下にあるため、コントローラ34はブレード304は車体(機体)をジャッキアップしていると判断し、フロートスイッチ37が操作され、ブレード用の操作レバー装置22が操作された場合であっても、フロート機能のOFF処理をする(ステップS100→S110→S120→S160)。
この状態で、フロート動作を行わない通常のブレード下げ操作を行うため、オペレータがブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作したときは、方向切換弁3は図1の中立位置Iから図示下側の位置IIIにストロークし、第3油圧ポンプP3の吐出油はブレードシリンダ12のボトム側油室12aに流入し、ブレードシリンダ12は伸び方向に駆動されブレード304を下げ方向に駆動する。
また、車体がジャッキアップの姿勢にあるときにオペレータが誤ってフロートスイッチ37を操作した場合は、上記のようにコントローラ34は、圧力センサ32,33の検出信号によりブレード304は車体(機体)をジャッキアップしていると判断するため、フロート弁38はフロート位置VIに切換わらず(図3のステップS100→ステップS110→ステップS120→ステップS140→ステップS150→ステップS160)、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通せず、ブレード304はフロート状態とならない。これによりジャッキアップ中に誤ってフロートスイッチ37を操作してしまっても、ブレード304はフロート状態にならず、機体の降下を防止することができる。
〜効果〜
以上のように本実施の形態によれば、ブレード304が車体をジャッキアップしている状態にないときは、フロートスイッチ37(フロート指示装置)を操作してフロート弁38をフロート位置VIに切り換えることで、フロート位置VIにおいてブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通するため、ブレード304をフロート状態にして良好な均し作業を行うことができる。
以上のように本実施の形態によれば、ブレード304が車体をジャッキアップしている状態にないときは、フロートスイッチ37(フロート指示装置)を操作してフロート弁38をフロート位置VIに切り換えることで、フロート位置VIにおいてブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通するため、ブレード304をフロート状態にして良好な均し作業を行うことができる。
また、フロート弁38が通常位置Vにありかつブレード304が車体をジャッキアップしている状態でフロートスイッチ37(フロート指示装置)が操作されたときは、フロートスイッチ37の指示に係わらずフロート弁38を通常位置Vに保持することで、フロートスイッチ37が操作されてもブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通しないため、ブレード304によるジャッキアップ動作中にオペレータが誤操作をした場合でも機体の降下を防止することができる。
更に、本実施の形態によれば、ブレード用の方向切換弁3は通常の方向切換弁を用いることができるため、コントロールバルブ2を変更せずに上記効果が得られる油圧駆動装置を構成することができる。また、フロート制御装置(第1及び第2圧力センサ32,33、第3及び第4圧力センサ35,36及びコントローラ34)を追加するだけでよいので、既存の油圧駆動装置を改造して上記効果が得られる油圧駆動装置とすることも容易である。
<第2の実施の形態>
〜構成〜
図5は本発明の第2の実施の形態による建設機械の油圧駆動装置を示す油圧回路図である。本実施の形態は、フロート指示装置をブレード用の操作レバー装置22で兼用し、フロート弁をブレード用の方向切換弁3に一体に組み込んだものである。
〜構成〜
図5は本発明の第2の実施の形態による建設機械の油圧駆動装置を示す油圧回路図である。本実施の形態は、フロート指示装置をブレード用の操作レバー装置22で兼用し、フロート弁をブレード用の方向切換弁3に一体に組み込んだものである。
すなわち、図5において、ブレード用の方向切換弁3Aは、中立位置Iと、ブレード上げ位置II及びブレード下げ位置III(通常位置)と、ブレード304をフロート状態にするフロート位置IVの各切換位置を有している。
図6は、ブレード用操作レバー装置22をブーム下げ方向に操作したときのレバーストロークと制御パイロット圧oとブレード用の方向切換弁3Aの切換位置との関係を示す図である。
ブレード用操作レバー装置22をブーム下げ方向に操作し、レバーストロークが不感帯を超えると、レバーストロークが大きくなるにしたがって制御パイロット圧oも上昇する。制御パイロット圧oが上昇し、第1設定圧力Pi1になると、方向切換弁3Aは図5の中立位置Iから通常位置IIIへとストロークする。このとき、第3油圧ポンプP3の吐出油はブレードシリンダ12のボトム側油室12aへと流入し、ブレードシリンダ12を伸び方向(ブレード下げ方向)に駆動する。
ブレード用操作レバー装置22を更にデテント位置(最大ストローク位置)まで操作すると、制御パイロット圧oが図6の第2設定圧力Pi2まで上昇する。このとき、方向切換弁3Aはフルストロークし、図5のフロート位置IVとなる。このフロート位置IVでは、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通し、ブレード304はフロート状態となる。
このようにブレード用の方向切換弁3Aは、ブレード用の操作レバー装置22がブレード下げ方向に操作されたとき、制御パイロット圧oが第1所定圧力Pilまで上昇するとブレード下げ位置III(通常位置)に切り換わり、制御パイロット圧oが第1所定圧力Pilよりも高い第2設定圧力Pi2まで上昇すると、フロート位置IVに切り換わる。
図5において、本実施の形態の油圧駆動装置は、その特徴的構成として、第1の実施の形態と同様、ブレードシリンダ12のボトム側油室12a及びロッド側油室12bの圧力を検出する第1及び第2圧力センサ32,33を備えている。また、本実施の形態の油圧駆動装置は、第1の実施の形態にあったフロート弁38とブレード用の操作レバー装置22が生成する制御パイロット圧o,pを検出する第3及び第4圧力センサ35,36は備えておらず、その代わりに、ブレード用の操作レバー装置22のブーム下げ側の出力ポートとブレード用の方向切換弁3Aのブーム下げ側の受圧部との間に配置された電磁減圧弁31と、第1及び第2圧力センサ32,33との検出信号に基づいて電磁減圧弁31に制御信号を出力するコントローラ34Aとを備えている。
電磁減圧弁31は、コントローラ34Aから制御信号が出力されていないときは、ブレード用の操作レバー装置22が生成した制御パイロット圧oをそのまま出力する。また、電磁減圧弁31は、コントローラ34Aから制御信号が出力されると、ブレード用の操作レバー装置22が生成した制御パイロット圧oが予め設定した制限圧力Pij以下であるときは制御パイロット圧oをそのまま出力し、制御パイロット圧oが制限圧力Pijよりも高いときは、制御パイロット圧oを制限圧力Pijに減圧して出力する。制限圧力Pijは、例えば図6の第1設定圧力Pi1に等しい値に設定されている。制限圧力Pijは、第1設定圧力Pi1よりも高く第2設定圧力Pi2よりも低い任意の値に設定されてもよい。
図7はコントローラ34Aの制御機能を示すフローチャートである。
まず、コントローラ34Aは、エンジン1が始動されたかどうかを判定する(ステップS200)。この判定はエンジン1の始動スイッチ(図示せず)からの始動信号が入力されたかどうかを判定することにより行う。エンジン1が始動されていないと判定した場合は、処理を終了する。
エンジン1が始動されたと判定した場合、コントローラ34Aは、次に、第1圧力センサ32からの検出信号を用いてブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力が第1判定圧力X以上であるかどうかを判定し(ステップS240)、更に第2圧力センサ33からの検出信号を用いてブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力が第2判定圧力Y以下であるかどうかを判定する(ステップS250)。これらの判定は、第1の実施の形態における図3のステップS140,S150の判定と同じである。すなわち、ステップS240においてブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力が第1判定圧力X以上であると判定され、ステップS150においてブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力が第2判定圧力Y以下であると判定された場合は、ブレード304が車体はジャッキアップしている状態にあると判定し、コントローラ34はフロート機能をOFFにする処理を行う(ステップS260)。ステップS240において、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力が第1判定圧力Xよりも低いと判定された場合、或いはステップS250においてブレードシリンダ12のロッド側油室12bの圧力が第2判定圧力Yよりも高いと判定された場合は、ブレード304は車体をジャッキアップしていない状態にあると判定し、コントローラ34はフロート機能をONにする処理を行う(ステップS270)。
ステップS260のフロート機能をOFFにする処理では、コントローラ34Aは、電磁減圧弁31に制御信号を出力し、制御パイロット圧oが制限圧力Pijよりも高い場合は、制御パイロット圧oを制限圧力Pijに減圧し、ブレード用の方向切換弁3Aをフロート位置IVに切り換わらないようにする(ステップS260)。
ステップS270のフロート機能をONにする処理では、コントローラ34Aは電磁減圧弁31に制御信号を出力せず、ブレード用の方向切換弁3Aをフロート位置IVに切り換わるようにする(ステップS270)。
以上において、ブレード用の操作レバー装置22はフロート指示装置を構成する。
ブレード用の方向切換弁3Aは、ブレードシリンダ12の駆動を可能とする通常位置IIIと、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bをタンクTに連通させ、ブレード304をフロート状態にするフロート位置IVとを有するフロート弁を構成する。
また、第1及び第2圧力センサ32,33と電磁減圧弁31とコントローラ34Aは、ブレード304が車体をジャッキアップしている状態にないときは、ブレード用の操作レバー装置22(フロート指示装置)が操作されたときにブレード用の方向切換弁3A(フロート弁)をフロート位置IVに切り換え、ブレード用の方向切換弁3A(フロート弁)がフロート位置IVにある状態でブレード用の操作レバー装置22が操作されたときは、ブレード用の方向切換弁3A(フロート弁)をフロート位置IVから通常位置IIIに切り換えるとともに、ブレード用の方向切換弁3A(フロート弁)が通常位置IIIにありかつブレード304が車体をジャッキアップしている状態でブレード用の操作レバー装置22(フロート指示装置)が操作されたときは、ブレード用の操作レバー装置22(フロート指示装置)の指示に係わらずブレード用の方向切換弁3A(フロート弁)を通常位置IIIに保持するフロート制御装置を構成する。
〜動作〜
本実施の形態の油圧駆動装置の動作を説明する。
本実施の形態の油圧駆動装置の動作を説明する。
<基本動作>
第1の実施の形態と同じである。
第1の実施の形態と同じである。
<フロート動作>
フロート動作を行うとき、オペレータは、ブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向にデテント位置(最大ストローク位置)まで操作してブレード用の方向切換弁3Aをフロート位置IVに切り換えると、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bとがタンクTへ連通し、ブレード304が固定されていないフロート状態となる。このとき、ブレード304はその自重によって降下し地面と接触する。その状態で油圧ショベルを前進又は後進させると、ブレード304がフロート状態にあるため、地面に起伏があってもその起伏形状に追従させることができる。従って、ブレード304を常に地面に接触させながら均し作業を行うことができる。
フロート動作を行うとき、オペレータは、ブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向にデテント位置(最大ストローク位置)まで操作してブレード用の方向切換弁3Aをフロート位置IVに切り換えると、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bとがタンクTへ連通し、ブレード304が固定されていないフロート状態となる。このとき、ブレード304はその自重によって降下し地面と接触する。その状態で油圧ショベルを前進又は後進させると、ブレード304がフロート状態にあるため、地面に起伏があってもその起伏形状に追従させることができる。従って、ブレード304を常に地面に接触させながら均し作業を行うことができる。
<ジャッキアップ動作>
ブレード304のジャッキアップ動作を行うとき、オペレータは、旋回用の操作レバー装置21bを操作して上部旋回体300を180度反転させた後、フロント作業機302をバケット308が地面に接触する図4に示すような姿勢とし、この状態でブーム用の操作レバー装置20aをブーム下げ方向に操作し、ブームシリンダ18を縮み方向に駆動することでブーム306を下げ方向に駆動し、下部走行体301の後部を地面から浮き上がらせる。次いで、オペレータはブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作して方向切換弁3Aを図5の中立位置Iから図示下側の位置IIIに切り換え、第3油圧ポンプP3の吐出油をブレードシリンダ12のボトム側油室12aに供給し、ブレードシリンダ12を伸び方向に駆動することでブレード304を下げ方向に駆動し、下部走行体301の前部を地面から浮き上がらせて車体を図4に示すような姿勢とする。また、下部走行体301の前部を地面から浮き上がり始めると、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aは上述した第1判定圧力Xよりも高い圧力となる一方、ブレードシリンダ12のロッド側油室12bは第2判定圧力Yよりも低い圧力となる。これらの圧力は圧力センサ32,33で検出され、コントローラ34Aは圧力センサ32,33の検出信号を入力し、ブレード304は車体(機体)をジャッキアップしていると判断してフロート機能をOFFにする処理を行う(S200→S240→S250→S260)。すなわち、コントローラ34Aは、電磁減圧弁31に制御信号を出力し、制御パイロット圧oを制限圧力Pijよりも高くならないように減圧し、電磁減圧弁31の出力圧をブレード用の方向切換弁3Aに導いてブレード用の方向切換弁3Aがフロート位置IVに切り換わらないようにする。これによりオペレータはブレード用の操作レバー装置22を制御パイロット圧oが第2設定圧力Pi2となるデテント位置まで大きく操作した場合でも、ブレード用の操作レバー装置22によって生成された制御パイロット圧oは電磁減圧弁31によって上述した制限圧力Pijに減圧され、ブレード用の方向切換弁3Aがフロート位置IVに切り換わらないようになるため、オペレータのジャッキアップ操作が容易となる。
ブレード304のジャッキアップ動作を行うとき、オペレータは、旋回用の操作レバー装置21bを操作して上部旋回体300を180度反転させた後、フロント作業機302をバケット308が地面に接触する図4に示すような姿勢とし、この状態でブーム用の操作レバー装置20aをブーム下げ方向に操作し、ブームシリンダ18を縮み方向に駆動することでブーム306を下げ方向に駆動し、下部走行体301の後部を地面から浮き上がらせる。次いで、オペレータはブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作して方向切換弁3Aを図5の中立位置Iから図示下側の位置IIIに切り換え、第3油圧ポンプP3の吐出油をブレードシリンダ12のボトム側油室12aに供給し、ブレードシリンダ12を伸び方向に駆動することでブレード304を下げ方向に駆動し、下部走行体301の前部を地面から浮き上がらせて車体を図4に示すような姿勢とする。また、下部走行体301の前部を地面から浮き上がり始めると、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aは上述した第1判定圧力Xよりも高い圧力となる一方、ブレードシリンダ12のロッド側油室12bは第2判定圧力Yよりも低い圧力となる。これらの圧力は圧力センサ32,33で検出され、コントローラ34Aは圧力センサ32,33の検出信号を入力し、ブレード304は車体(機体)をジャッキアップしていると判断してフロート機能をOFFにする処理を行う(S200→S240→S250→S260)。すなわち、コントローラ34Aは、電磁減圧弁31に制御信号を出力し、制御パイロット圧oを制限圧力Pijよりも高くならないように減圧し、電磁減圧弁31の出力圧をブレード用の方向切換弁3Aに導いてブレード用の方向切換弁3Aがフロート位置IVに切り換わらないようにする。これによりオペレータはブレード用の操作レバー装置22を制御パイロット圧oが第2設定圧力Pi2となるデテント位置まで大きく操作した場合でも、ブレード用の操作レバー装置22によって生成された制御パイロット圧oは電磁減圧弁31によって上述した制限圧力Pijに減圧され、ブレード用の方向切換弁3Aがフロート位置IVに切り換わらないようになるため、オペレータのジャッキアップ操作が容易となる。
<ブレード下げ操作を意図してブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作した場合>
1.ジャッキアップをしていない場合
ブレード304がジャッキアップ動作をしていないときは、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力は第1判定圧力Xよりも低いため、コントローラ34Aはブレード304が車体(機体)をジャッキアップしていない状態にあると判定し、フロート機能のON処理をする(ステップS200→S240→S270)。このとき、コントローラ34Aは電磁減圧弁31に制御信号を出力しないので、オペレータがブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作したとき、制御パイロット圧oは減圧されずにブレード用の方向切換弁3Aへ導かれる。
1.ジャッキアップをしていない場合
ブレード304がジャッキアップ動作をしていないときは、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力は第1判定圧力Xよりも低いため、コントローラ34Aはブレード304が車体(機体)をジャッキアップしていない状態にあると判定し、フロート機能のON処理をする(ステップS200→S240→S270)。このとき、コントローラ34Aは電磁減圧弁31に制御信号を出力しないので、オペレータがブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作したとき、制御パイロット圧oは減圧されずにブレード用の方向切換弁3Aへ導かれる。
この状態で、フロート動作を行わない通常のブレード下げ操作を行うため、オペレータが、制御パイロット圧oが図6の第1設定圧力Pi1となる位置までブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作したときは、ブレード用の方向切換弁4は図5の中立Iから図示下側の通常位置IIIへストロークし、第3油圧ポンプP3の吐出油はブレードシリンダ12のボトム側油室12aへ流入し、ブレードシリンダ12は伸び方向に駆動されブレード304を下げ方向に駆動する。
また、フロート動作を意図してオペレータがブレード用の操作レバー装置22をデテント位置まで操作した場合は、制御パイロット圧oは図6の第2設定圧力Pi2となり、方向切換弁3Aはフルストロークし、図5の中立位置Iからフロート位置IVに切り換わり、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通され、ブレード304はフロート状態となる。
2.ジャッキアップしている場合
ブレード304がジャッキアップ動作をしているときは、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力は第1判定圧力X以上であるため、コントローラ34Aはブレード304が車体(機体)をジャッキアップしていると判定し、フロート機能のOFF処理をする(ステップS200→S240→S250→S260)。このとき、コントローラ34Aは電磁減圧弁31に制御信号を出力する。
ブレード304がジャッキアップ動作をしているときは、ブレードシリンダ12のボトム側油室12aの圧力は第1判定圧力X以上であるため、コントローラ34Aはブレード304が車体(機体)をジャッキアップしていると判定し、フロート機能のOFF処理をする(ステップS200→S240→S250→S260)。このとき、コントローラ34Aは電磁減圧弁31に制御信号を出力する。
この状態で、フロート動作を行わない通常のブレード下げ操作を行うため、オペレータが、制御パイロット圧oが図6の第1設定圧力Pi1となる位置までブレード用の操作レバー装置22をブレード下げ方向に操作したときは、ブレード用の方向切換弁3Aは図5の中立位置Iから図示下側の通常位置IIIへストロークし、第3油圧ポンプP3の吐出油はブレードシリンダ12のボトム側油室12aへ流入し、ブレードシリンダ12は伸び方向に駆動されブレード304を下げ方向に駆動する。
また、オペレータがブレード用の操作レバー装置22をデテント位置まで操作した場合は、制御パイロット圧oは電磁減圧弁31によって減圧されて図6の第1設定圧力Pi1となり、方向切換弁4はフルストロークせず、図5の中立位置Iから通常位置IIIまでしかストロークしない。このためブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通せず、ブレード304はフロート状態とならない。これによりジャッキアップ中に誤ってブレード用の操作レバー装置22をデテント位置まで操作してしまっても、ブレード304はフロート状態にならず、機体の降下を防止することができる。
〜効果〜
したがって、本実施の形態においても、ブレード304が車体をジャッキアップしている状態にないときは、ブレード用の操作レバー装置22(フロート指示装置)を操作してブレード用の方向切換弁3A(フロート弁)をフロート位置IVに切り換えることで、フロート位置IVにおいてブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通するため、ブレード304をフロート状態にして良好な均し作業を行うことができる。
したがって、本実施の形態においても、ブレード304が車体をジャッキアップしている状態にないときは、ブレード用の操作レバー装置22(フロート指示装置)を操作してブレード用の方向切換弁3A(フロート弁)をフロート位置IVに切り換えることで、フロート位置IVにおいてブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通するため、ブレード304をフロート状態にして良好な均し作業を行うことができる。
また、ブレード用の方向切換弁3A(フロート弁)が通常位置IIIにありかつブレード304が車体をジャッキアップしている状態でブレード用の操作レバー装置22(フロート指示装置)が操作されたときは、ブレード用の操作レバー装置22の指示に係わらず方向切換弁3Aを通常位置IIIに保持することで、ブレード用の操作レバー装置22が操作されてもブレードシリンダ12のボトム側油室12aとロッド側油室12bはタンクTに連通しないため、ブレード304によるジャッキアップ動作中にオペレータが誤操作をした場合でも機体の降下を防止することができる。
更に、本実施の形態によれば、ブレード用の方向切換弁3Aとブレードシリンダ12との間のメインの油圧回路のアクチュエータラインではなく、ブレード用の操作レバー装置22の制御パイロット圧をブレード用の方向切換弁3Aに導くパイロット回路のパイロットラインに電磁減圧弁31を設けるため、追加する弁装置(電磁減圧弁31)は安価で小型であり、かつ制御の信頼性を向上することができる。
〜その他〜
以上の実施の形態においては、3つの油圧ポンプP1,P2,P3を備えた3ポンプ方式の油圧駆動装置に本発明を適用したが、本発明は油圧ポンプの数に係わらず成り立つものであり、油圧駆動装置は少なくとも1つの油圧ポンプを備えるものであればよい。また、3つの油圧ポンプP1、P2、P3のうち第1及び第2油圧ポンプP1,P2をスプリットフロータイプの油圧ポンプ42によって構成したが、共通のレギュレータを有する別々の油圧ポンプであってもよい。
以上の実施の形態においては、3つの油圧ポンプP1,P2,P3を備えた3ポンプ方式の油圧駆動装置に本発明を適用したが、本発明は油圧ポンプの数に係わらず成り立つものであり、油圧駆動装置は少なくとも1つの油圧ポンプを備えるものであればよい。また、3つの油圧ポンプP1、P2、P3のうち第1及び第2油圧ポンプP1,P2をスプリットフロータイプの油圧ポンプ42によって構成したが、共通のレギュレータを有する別々の油圧ポンプであってもよい。
また、上記実施の形態においては、方向切換弁3又は3A〜11がオープンセンタ型であり、方向切換弁3又は3A〜11が中立位置にあるときに油圧ポンプの吐出油がタンクに戻されるオープンセンタシステムの油圧駆動装置に本発明を適用したが、方向切換弁がクローズドセンタ型であり、方向切換弁3又は3A〜11が中立位置にあるときにアンロード弁を介して油圧ポンプの吐出油をタンクに戻すロードセンシング制御機能を備えたクローズ型の油圧駆動装置に本発明を適用してもよい。
1 原動機(ディーゼルエンジン)
2 コントロールバルブ
3〜11 方向切換弁
3 ブレード用の方向切換弁
3A ブレード用の方向切換弁(フロート弁)
12〜19 アクチュエータ
12 ブレードシリンダ
12a ボトム側油室
12b ロッド側油室
20,21,22,24 操作レバー装置
22 ブレード用の操作レバー装置(第2の実施形態:フロート指示装置)
31 電磁減圧弁(第2の実施形態:フロート制御装置)
32,33 第1及び第2圧力センサ(フロート制御装置:ジャッキアップ検出装置)
34 コントローラ(フロート制御装置)
34A コントローラ(フロート制御装置)
35,36 第3及び第4圧力センサ(フロート制御装置:第1の実施形態:ブレード操作検出装置)
37 フロートスイッチ(フロート指示装置)
38 フロート弁
41 レギュレータ
300 上部旋回体
301 下部走行体
302 フロント作業機
304 ブレード
P1,P2,P3 第1〜第3油圧ポンプ
P4 パイロットポンプ
2 コントロールバルブ
3〜11 方向切換弁
3 ブレード用の方向切換弁
3A ブレード用の方向切換弁(フロート弁)
12〜19 アクチュエータ
12 ブレードシリンダ
12a ボトム側油室
12b ロッド側油室
20,21,22,24 操作レバー装置
22 ブレード用の操作レバー装置(第2の実施形態:フロート指示装置)
31 電磁減圧弁(第2の実施形態:フロート制御装置)
32,33 第1及び第2圧力センサ(フロート制御装置:ジャッキアップ検出装置)
34 コントローラ(フロート制御装置)
34A コントローラ(フロート制御装置)
35,36 第3及び第4圧力センサ(フロート制御装置:第1の実施形態:ブレード操作検出装置)
37 フロートスイッチ(フロート指示装置)
38 フロート弁
41 レギュレータ
300 上部旋回体
301 下部走行体
302 フロント作業機
304 ブレード
P1,P2,P3 第1〜第3油圧ポンプ
P4 パイロットポンプ
Claims (4)
- 下部走行体及びこの下部走行体に旋回可能に搭載された上部旋回体を有する車体と、
前記上部旋回体に上下方向に回動可能に取り付けられフロント作業機と、
前記下部走行体の前部に取り付けられたブレードとを備えた油圧ショベルの油圧駆動装置であって、
少なくとも1つの油圧ポンプから吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータと、
前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流れをそれぞれ制御する複数の方向切換弁と、
パイロット油圧源に接続され、このパイロット油圧源の油圧を元圧として前記複数の方向切換弁を操作するための制御パイロット圧を生成する複数の操作レバー装置とを備え、
前記複数のアクチュエータは前記ブレードを駆動するためのブレードシリンダを含み、
前記複数の方向切換弁は前記ブレードシリンダに供給される圧油の流れを制御するブレード用の方向切換弁を含み、前記複数の操作レバー装置は前記ブレード用の方向切換弁を操作するための制御パイロット圧を生成するブレード用の操作レバー装置を含む油圧ショベルの油圧駆動装置において、
フロート指示装置と、
前記ブレードシリンダの駆動を可能とする通常位置と、前記ブレードシリンダのボトム側油室とロッド側油室をタンクに連通させ、前記ブレードをフロート状態にするフロート位置とを有するフロート弁と、
前記ブレードが前記車体をジャッキアップしている状態にないときは、前記フロート指示装置が操作されたときに前記フロート弁を前記フロート位置に切り換え、前記フロート弁が前記フロート位置にある状態で前記ブレード用の操作レバー装置が操作されたときは、前記フロート弁を前記フロート位置から前記通常位置に切り換えるとともに、前記フロート弁が前記通常位置にありかつ前記ブレードが前記車体をジャッキアップしている状態で前記フロート指示装置が操作されたときは、前記フロート指示装置の指示に係わらず前記フロート弁を前記通常位置に保持するフロート制御装置とを備えることを特徴とする油圧ショベルの油圧駆動装置。 - 請求項1記載の油圧ショベルの油圧駆動装置において、
前記フロート弁は、前記ブレード用の方向切換弁と前記ブレードシリンダとの間のアクチュエータ油路に配置され、前記通常位置と前記フロート位置とに切り換え可能な弁装置であり、
前記フロート指示装置はオペレータによって操作されるフロートスイッチであり、
前記フロート制御装置は、
前記前記ブレードが前記車体をジャッキアップしているかどうかを検出するジャッキアップ検出装置と、
前記ブレード用の操作レバー装置が操作されたかどうかを検出するブレード操作検出装置と、
前記ジャッキアップ検出装置と前記ブレード操作検出装置の検出結果と前記フロートスイッチの指示信号に基づいて、前記フロート弁を前記通常位置と前記フロート位置のいずれかに切り換えるコントローラとを有することを特徴とする油圧ショベルの油圧駆動装置。 - 請求項1記載の油圧ショベルの油圧駆動装置において、
前記フロート指示装置は前記ブレード用の操作レバー装置であり、
前記フロート弁は前記ブレード用の方向切換弁に組み込まれており、
前記方向切換弁は、前記ブレード用の操作レバー装置が前記ブレードの下げ方向に操作されたとき、前記制御パイロット圧が第1設定圧力まで上昇すると前記通常位置に切り換わり、前記制御パイロット圧が前記第1設定圧力よりも高い第2設定圧力まで上昇すると前記フロート位置に切り換わって前記フロート弁として機能するように構成され、
前記フロート制御装置は、
前記前記ブレードが前記車体をジャッキアップしているかどうかを検出するジャッキアップ検出装置と、
前記ブレード用の操作レバー装置と前記ブレード用の方向切換弁との間に配置された電磁減圧弁と、
前記ジャッキアップ検出装置によって前記ブレードが前記車体をジャッキアップしていることが検出されたときに前記電磁減圧弁に制御信号を出力し、前記方向切換弁が前記通常位置に保持されるように前記ブレード用の操作レバー装置を減圧するコントローラとを有することを特徴とする油圧ショベルの油圧駆動装置。 - 請求項2又は3記載の油圧ショベルの油圧駆動装置において、
前記ジャッキアップ検出装置は、前記ブレードシリンダのボトム側油室の圧力を検出する第1圧力センサと、前記ブレードシリンダのロッド側油室の圧力を検出する第2圧力センサを有し、前記コントローラは、前記ブレードシリンダのボトム側油室の圧力が第1判定圧力以上であり、前記ブレードシリンダのロッド側油室の圧力が前記第1判定圧力よりも低い第2判定圧力以下であるときに前記ブレードは前記車体をジャッキアップしていると判定することを特徴とする油圧ショベルの油圧駆動装置。
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