JPWO2018168981A1 - 電流検出器 - Google Patents
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Abstract
シャント抵抗器を使用して変動する電流を高い精度で検出するために、電流検出器は、電流を検出するシャント抵抗器(2)の温度による電気抵抗の変化を補正する温度検出用の温度センサ(3)を備え、温度センサ(3)は異種金属線からなる一対の温度検出線(12)を先端の測定点(13)で接続している熱電対を備え、熱電対の測定点(13)をシャント抵抗器(2)に電気的に接続している。
Description
本発明は、主として大電流を検出する電流検出器に関し、とくに車両用の走行モータに電力を供給する走行用の電池を充放電する電流の検出に最適な電流検出器に関する。
ハイブリッドカーや電気自動車に搭載されて、走行モータに電力を供給する電源に使用
される電池は、電流の検出精度を高くして、検出する電流値から残容量を正確に演算することが特に大切である。電池の残容量を設定範囲とするように、充放電の電流をコントロールして電池を保護しているからである。残容量が正確に検出できないと、電池の過充電と過放電を正確に検出できなくなって、電池を著しく劣化させるばかりでなく、充分な安全性を確保できない。電池の残容量は、充放電の電流を積算して演算されるので、残容量を正確に検出するために、電流の検出精度を高くすることが必須となる。電池の電流は、電池と直列にシャント抵抗器を接続して、シャント抵抗器の電圧降下から演算される。シャント抵抗器の電圧降下がシャント抵抗器の電気抵抗と電流の積に比例して大きくなるからである。
される電池は、電流の検出精度を高くして、検出する電流値から残容量を正確に演算することが特に大切である。電池の残容量を設定範囲とするように、充放電の電流をコントロールして電池を保護しているからである。残容量が正確に検出できないと、電池の過充電と過放電を正確に検出できなくなって、電池を著しく劣化させるばかりでなく、充分な安全性を確保できない。電池の残容量は、充放電の電流を積算して演算されるので、残容量を正確に検出するために、電流の検出精度を高くすることが必須となる。電池の電流は、電池と直列にシャント抵抗器を接続して、シャント抵抗器の電圧降下から演算される。シャント抵抗器の電圧降下がシャント抵抗器の電気抵抗と電流の積に比例して大きくなるからである。
シャント抵抗器の電気抵抗は温度で変化するので、シャント抵抗器の温度を検出し、検出する温度で電気抵抗を補正することで、電流の検出精度を高くできる。このことを実現するために、シャント抵抗器に温度センサを熱結合状態に配置する電流検出器が開発されている。(特許文献1参照)
シャント抵抗器の温度を検出する従来の電流検出器は、シャント抵抗器の中央部に設けている抵抗部に、絶縁シートを介して温度センサに熱結合状態に配置する。この構造の電流検出器は、シャント抵抗器の熱エネルギーが絶縁シートを介して温度センサに伝導されるので、シャント抵抗器の温度検出に時間遅れが発生する。シャント抵抗器の温度変化を速やかに時間遅れなく検出できない温度センサは、シャント抵抗器の電気抵抗の変化を正確に補正できない。とくに、電流が大幅に変動して、温度変化の激しいシャント抵抗器において、温度で電気抵抗を正確に補正できない。シャント抵抗器の電気抵抗の誤差は、検出する電流値の誤差となるので、検出温度の時間遅れは、検出する電流値の精度を低下させる。
本発明は、従来の以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、シャント抵抗器を使用して極めて高い精度で電流を検出できる電流検出器を提供することにある。
本発明のある態様の電流検出器は、シャント抵抗器と、シャント抵抗器の温度による電気抵抗の変化を補正する温度を検出する温度センサとを備える。温度センサは、熱電対を形成する一対の温度検出線を含んでおり、一対の温度検出線の先端に設けられた測定点が、シャント抵抗器と電気的かつ熱的に接続された状態で、シャント抵抗器に固定されている。
以上の電流検出器は、シャント抵抗器を使用して極めて高い精度で電流を検出できる特徴がある。とくに、急激に変動する電流を時間遅れなく、極めて高い精度で検出できる特徴がある。それは、以上の電流検出器が、電流検出抵抗器であるシャント抵抗器の温度を、熱容量を小さくできる熱電対で検出することに加えて、この熱電対の測定点を、絶縁シートなどを介することなく、シャント抵抗器に電気的に接続して熱結合しているからである。熱電対は異種金属線からなる一対の温度検出線を先端の測定点で電気的に接続したもので、測定点を金属とするので、測定点を金属のシャント抵抗器の表面に、溶接などの方法で確実に電気的に接続できる。電気的に直接にシャント抵抗器の表面に接続される熱電対は、測定点とシャント抵抗器との間の熱抵抗及び熱容量が極めて小さく、シャント抵抗器の温度を時間遅れなく速やかに測定点に伝導して、変動するシャント抵抗器の温度を極めて高い精度で検出できる特徴がある。
図3は、シャント抵抗器に通電して温度が変化する状態を示している。この図において曲線Aは電流が変化する状態を示し、曲線Bは本発明の温度検出器が温度を検出する特性を示し、曲線Cは絶縁シートを介して配置するサーミスタの検出温度を示している。この図に示すように、電流が大幅に変動してシャント抵抗器の温度が急激に変化する状態で、本発明の温度検出器はサーミスタよりも時間遅れなく変化する温度を正確に検出できる特徴がある。先端の測定点が絶縁シートを介することなくシャント抵抗器に電気的に直接に接続されて極めて小さい熱抵抗及び熱容量でシャント抵抗器の表面に熱結合されるからである。このため、シャント抵抗器の電気抵抗は温度が上昇して高くなるので、温度変化するシャント抵抗器の電気抵抗を常に正確に補正して、極めて高い精度で電流値を検出できる特徴がある。
本発明のある態様の電流検出器は、さらに、シャント抵抗器の電圧降下を検出するためのリード線を備える構成としてもよい。シャント抵抗器の一方の端部に前記一対の温度検出線が固定され、シャント抵抗器の他方の端部にリード線が固定されており、一対の温度検出線の一方と、リード線をシャント抵抗器の電圧降下を検出する一対の電圧検出線としている。この構成によると、温度検出線の一方を電圧検出線として併用することができるので、シャント抵抗器から温度検出回路と電流検出回路に接続する配線を簡単にできる特徴がある。温度検出回路と電流検出回路は、ほとんど例外なく同じ回路基板に実装されるので、この電流検出器は、シャント抵抗器と回路基板を接続するリード線を少なくして配線を簡単にできる。
本発明のある態様の電流検出器は、両端に設けた端子部の間に抵抗部を設けてシャント抵抗器とし、シャント抵抗器の一方の端子部に熱電対の測定点を接続して、他方の端子部に一方の電圧検出線を接続することができ、また、一方の温度検出線と電圧検出線とを銅線とすることができる。
以上の電流検出器は、抵抗部の電圧降下を正確に検出しながら、シャント抵抗器と温度検出回路と電流検出回路との配線を簡単にできる特徴がある。それは、熱電対の測定点を端子部に接続することで、電流検出回路が抵抗部の両端の電圧を検出できるからである。
本発明のある態様の電流検出器は、熱電対の測定点を、溶接、圧接、カシメ構造、導電性の接着剤よる接着、ネジ止めの何れかでシャント抵抗器に電気的に接続することができる。
本発明のある態様の電流検出器は、シャント抵抗器を車両の走行モータに電力を供給する走行用の電池と直列に接続して、走行用の電池の充放電電流を検出する素子とすることができる。この電流検出器は、走行用の電池の電流を高精度に検出して、残容量を正確に演算できる特徴がある。車両用の走行用の電池は、電池を充放電する電流を電流検出器で検出して、検出する電流値を積算して残容量を演算して、残容量が設定範囲となるように充放電の電流を制御して、電池の過充電と過放電を防止する。この用途において、電池の電流検出精度を高くすることは極めて大切である。それは、電流の検出に誤差があると、電池の過充電と過放電を防止するために、電池の充放電を許容する残容量の設定範囲を狭く制限する必要から、電流の検出誤差が増加するに従って、実質的に充放電できる電池容量が小さく制限される弊害が発生するからである。電流の検出精度が高いと、電池を充放電できる残容量の設定範囲を広く設定できるので、実際に電池を充放電できる容量が大きくなり、電池の過充電と過放電を防止しながら電池を充放電できる容量を大きくできる特徴がある。
本発明のある態様の電流検出器は、シャント抵抗器の電圧降下を検出してシャント抵抗器に流れる電流値を演算する電流検出回路を設けて、電流検出回路が温度センサの検出温度でシャント抵抗器の電気抵抗を補正して、シャント抵抗器の両端に発生する電圧降下から電流値を演算することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電流検出器を例示するものであって、本発明は電流検出器を以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段及び発明の効果」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1と図2は車両に搭載されて、走行用の電池1を充電又は放電する電流を検出する電流検出器を示す。この電流検出器は、電池1と直列に接続されるシャント抵抗器2と、シャント抵抗器2の温度による電気抵抗の変化を補正する補正温度を検出する温度センサ3と、温度センサ3に接続されて温度センサ3からの入力信号で温度を演算する温度検出回路4とを備える。さらに、この図の電流検出器は、シャント抵抗器2の電圧降下を検出して、検出電圧から電流値を演算する電流検出回路5とを備える。温度検出回路4と電流検出回路5は同じ回路基板6に実装している。
シャント抵抗器2は、両端部に設けている端子部2Bと、端子部2Bの間に設けている抵抗部2Aとからなる。このシャント抵抗器2は、抵抗部2Aを端子部2Bよりも導電率の低い金属板として、抵抗部2Aの電気抵抗を一定の抵抗値としてシャント抵抗器の電気抵抗を特定し、抵抗部2Aの両端に低抵抗な端子部2Bを接続している。このシャント抵抗器2は、抵抗部2Aとなる金属板の両端に、端子部2Bとなる金属板を溶接や圧接等の方法で接続して抵抗部2Aと端子部2Bとを一体構造とする1枚の金属板としている。端子部2Bは、両面に接続用の貫通穴7を設けている。図1のシャント抵抗器2は、端子部2Bにリード線8と温度検出線12及び電圧検出線14を接続しているが、図2のシャント抵抗器2は、端子部2Bに、リード線8を接続する第1の端子部2aと、温度検出線12及び電圧検出線14を接続する第2の端子部2bとを設けている。
シャント抵抗器2は、端子部2Bにリード線8が接続される。リード線8は、シャント抵抗器2を電池1と直列に接続して、電池1をモータ9と発電機10に接続する。ハイブリッドカーは、シャント抵抗器2とリード線8を介して電池1をモータ9と発電機10に接続し、電気自動車は、シャント抵抗器2とリード線8を介して電池1をモータ9と充電器(図示せず)に接続する。モータ9と発電機10は、制御回路11を介して電池1に接続される。制御回路11は、車両の走行状態において、電池の残容量が設定範囲となるように、モータ9の放電電流と、発電機10の充電電流をコントロールする。なお、ここでは、車両に搭載される電源装置に用いられる電流センサとして、図1を例示しているが、シャント抵抗器は、必ずしも図1の回路図の通りとする必要はなく、必要に応じた電流測定経路に配置することができる。図1において、シャント抵抗は、モータと発電機との並列回路と直列にシャント抵抗器を接続して、モータ及び発電機に流れる電流を検出しているが、シャント抵抗器は電流測定経路に接続されて回路に流れる電流を検出するので、電動車両にあっては、図示しないがモータと直列に接続されてモータの電流を検出し、発電機と直列に接続されて発電機の電流を検出し、さらに、電池のマイナス側又はプラス側に接続されて電池に流れる電流を検出することができる。
温度センサ3は、異種金属線からなる一対の細い温度検出線12を先端の測定点13で接続している熱電対である。熱電対は、ゼーベック効果を利用して温度を検出する温度センサ3で、異種金属線からなる一対の温度検出線12を先端の測定点13で電気接続し、後端を開放して熱起電力による電位差を検出して温度を検出される。熱電対は、一対の温度検出線の後端を開放して開放電圧を検出し、または温度検出線を接続して閉ループに流れる電流を検出して測定点の温度を検出できる。温度センサである熱電対の種類は、異種金属線の種類によって、JIS規格で定められている。JIS規格の種類の記号(T)の熱電対は、+脚を銅、−脚を銅およびニッケルを主とした合金(コンスタンタン)である。この熱電対は、+脚を銅とするので、これを電圧検出用のリード線に併用するのに最適である。ただ、本発明は熱電対をJIS規格(T)に特定するものでなく、たとえばJIS規格のJ,K等も使用できる。
温度センサの熱電対は、シャント抵抗器2の端子部2Bに測定点13を電気接続して、一方の温度検出線12を電圧検出線14に併用している。この熱電対は、銅線である+脚の温度検出線12を電圧検出線14に併用して、シャント抵抗器2の電圧を正確に検出する。両方の電圧検出線14がシャント抵抗器2の両端に接続されるからである。熱電対は、測定点を抵抗部の中央に接続して温度の検出精度を高くできる。シャント抵抗器の中央の温度が最も高くなるからである。測定点をシャント抵抗器の中央部に接近させるために、図の熱電対は、端子部2Bの抵抗部2Aとの境界に近い部分に測定点13を接続している。測定点13をこの位置に接続する熱電対は、シャント抵抗器2の温度を正確に検出しながら、温度検出線12を電圧検出線14に併用して、電圧も正確に検出できる特徴がある。
シャント抵抗器は、中央部の温度が最も高くなるが、それは、両端の端子部にリード線を接続して発熱がリード線に放熱されるからである。熱電対は、測定点の接続位置をシャント抵抗器の中央部に接近することでより高い精度でシャント抵抗器の温度を検出できるが、熱電対の測定点を抵抗部に接続すると、温度検出線を電圧検出線に併用してシャント抵抗器両端の電圧を正確に検出できなくなるので、好ましくは熱電対の測定点は、端子部であって、抵抗部に近い領域に接続される。端子部の電気抵抗は抵抗部に比較して小さいので、測定点が端子部のいずれの位置にあっても、シャント抵抗器の両端に発生する電圧検出の精度は著しく低下しない。ただし、熱電対は、測定点を抵抗部の端部であって端子部に近い領域として、温度検出線を電圧検出線に併用することもできる。抵抗部は、端部に接近するにしたがって、端子部との電圧差が小さくなるからである。
熱電対の測定点13は、溶接してシャント抵抗器2に理想的な状態で電気接続される。ただし、測定点13をシャント抵抗器2に電気接続する方法を溶接には特定しない。溶接以外の方法、たとえば、圧接、カシメ構造、導電性の接着剤よる接着、ネジ止め等の方法で電気的に接続できるからである。熱電対は一対の温度検出線12の先端を接続して測定点13として、この測定点13をシャント抵抗器2に接続され、あるいは温度検出線12の先端を互いに接近してシャント抵抗器2に接続して、シャント抵抗器2を介して接続して測定点13とすることもできる。
温度検出回路4は、温度センサである熱電対の開放端の熱起電力から測定点13の温度を演算する。熱電対の種類と温度によって開放端の熱起電力が特定されるからである。熱電対は温度検出線12の両端の温度から熱起電力が特定されるので、温度検出回路4は、熱電対の開放端の温度を基準温度として検出する回路も実装する。基準温度は、シャント抵抗器のように電流で温度が変化しないので、温度検出回路内に内蔵するサーミスタや熱電対(図示せず)で検出される。なお、基準温度は、温度検出回路内に内蔵するサーミスタや熱電対ではなく、トランジスタのベース/エミッタ間電圧やダイオードの順方向電圧が温度によって値を変えることを利用して検出することもできる。この構成の場合は、温度検出回路にサーミスタや熱電対を内蔵する必要はない。温度検出回路4は、熱電対の開放端の熱起電力と基準温度から測定点13の温度を演算する。
電流検出回路5は、シャント抵抗器2の両端に発生する電圧からシャント抵抗器2に流れる電流を演算する。この電流検出回路5は、温度検出回路4で検出するシャント抵抗器2の補正温度で抵抗部2Aの電気抵抗を補正して、補正した電気抵抗と、シャント抵抗器2の両端の電圧降下から電流を検出する。電流検出回路5は、シャント抵抗器2の温度に対する電気抵抗を温度の関数として、あるいはルックアップテーブルとして記憶するメモリを備え、メモリに記憶する関数やルックアップテーブルに基づいて、シャント抵抗器の温度から電気抵抗を特定し、特定された電気抵抗とシャント抵抗器の両端に発生する電圧降下から電流を演算する。電流検出回路5は、シャント抵抗器2の温度で補正された電気抵抗(R)とシャント抵抗器2に発生する電圧降下(E)から以下の式でシャント抵抗器2の電流(I)を演算する。
I=E/R
I=E/R
電流検出回路5で検出された電流値は、電池の残容量を演算する残容量演算回路15に出力され、また、過電流を検出して電池の電流を遮断する保護回路(図示せず)にも出力され、さらにモータ9や発電機10の電流を制御する制御回路11にも出力される。図1の電流検出器は、回路基板6に温度検出回路4と、電流検出回路5と、残容量演算回路15とを実装する。残容量演算回路15は、車両が一定時間止まり電池1の電圧が安定した場合には、電池1の電圧を以って残容量を演算することもあるが、車両走行中は電池1の内部抵抗と電流によって電圧降下が発生するために、電圧で残容量を演算することが難しい。そのため車両走行中には残容量演算回路15は、電流検出回路から入力される充放電電流を積算して、電池の残容量を演算する。残容量演算回路15は、充電電流の積算値を加算し、また放電電流の積算値を減算して電池の残容量を演算する。保護回路16は、電流検出回路から入力される電流値が、最大設定電流を越えると、ブレーカやヒューズ等の保護素子(図示せず)で電流を遮断して、電池を保護する。制御回路11は、電流検出回路から入力される電流値をモニタしながら、モータ9や発電機10の電流をコントロールする。
本発明の電流検出器は、車両に搭載される走行用の電池の充放電電流のように、大幅に変動する電流をシャント抵抗器で正確に検出する用途に最適に使用される。
1…電池、2…シャント抵抗器、2A…抵抗部、2B…端子部、2a…第1の端子部、2b…第2の端子部、3…温度センサ(熱電対)、4…温度検出回路、5…電流検出回路、6…回路基板、7…貫通穴、8…リード線、9…モータ、10…発電機、11…制御回路、12…温度検出線、13…測定点、14…電圧検出線、15…残容量演算回路、16…保護回路
Claims (7)
- シャント抵抗器と、
前記シャント抵抗器の温度による電気抵抗の変化を補正する補正温度を検出する温度センサとを備える電流検出器であって、
前記温度センサは、熱電対を形成する一対の温度検出線を含んでおり、前記一対の温度検出線の先端に設けられた測定点が、前記シャント抵抗器と電気的かつ熱的に接続された状態で、前記シャント抵抗器に固定されることを特徴とする電流検出器。 - 請求項1に記載される電流検出器であって、
さらに、前記シャント抵抗器の電圧降下を検出するためのリード線を備え、
前記シャント抵抗器の一方の端部に前記一対の温度検出線が固定され、前記シャント抵抗器の他方の端部に前記リード線が固定されており、
前記一対の温度検出線の一方と、前記リード線を前記シャント抵抗器の電圧降下を検出する一対の電圧検出線とすることを特徴とする電流検出器。 - 請求項2に記載される電流検出器であって、
前記シャント抵抗器が、両端部に設けてなる端子部と、前記端子部の間に設けてなる抵抗部とからなり、
前記シャント抵抗器の一方の端子部に前記熱電対の前記測定点が接続されて、他方の端子部に一方の電圧検出線が接続されてなることを特徴とする電流検出器。 - 請求項3に記載される電流検出器であって、
一方の前記温度検出線と、前記電圧検出線とを銅線としてなることを特徴とする電流検出器。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載される電流検出器であって、
前記熱電対の測定点が、溶接、圧接、カシメ構造、導電性の接着剤による接着、ネジ止めの何れかで前記シャント抵抗器に電気的に接続されてなることを特徴とする電流検出器。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載される電流検出器であって、
前記シャント抵抗器が車両の走行モータに電力を供給する走行用の電池と直列に接続されて、前記電池の充放電電流を検出する素子であることを特徴とする電流検出器。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載される電流検出器であって、
前記シャント抵抗器の電圧降下を検出して前記シャント抵抗器に流れる電流値を演算する電流検出回路を備え、
前記電流検出回路が前記温度センサの検出温度で前記シャント抵抗器の電気抵抗を補正して、シャント抵抗器の両端に発生する電圧降下から電流値を演算することを特徴とする電流検出器。
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