JP2006165200A - 半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの抵抗値検出装置、半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの劣化診断装置及びネットワークシステム - Google Patents

半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの抵抗値検出装置、半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの劣化診断装置及びネットワークシステム Download PDF

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Abstract

【課題】半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの劣化程度や断線の時期を検出する。
【解決手段】抵抗加熱ヒータ5の昇温時の抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、前記抵抗値検出手段により検出された抵抗値の変化を抵抗加熱ヒータ5の診断基準データ又は受診のための受診データとして外部データ通信回線を介して診断側に送信する送信手段1fとを備えた抵抗値検出装置1と、半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータ5の劣化診断装置2であって、外部データ通信回線を介してデータを受信する受信手段2aと、前記受信手段2aを介して半導体製造装置側から受信した抵抗加熱ヒータ5の診断基準データを格納する格納手段と、前記受信手段2aを介して半導体生産装置側から受信した抵抗加熱ヒータ5の受診データを前記格納手段の診断基準データに対比してその大小により劣化状態を判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの抵抗値検出装置、半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの劣化診断装置及びネットワークシステムに関するものである。
一般に、抵抗加熱ヒータは均一な加熱に適しており、半導体製造装置においても縦型拡散炉やCVD装置に用いられている。この半導体製造装置の抵抗加熱ヒータには、常温で抵抗値が非常に小さく高温になると抵抗値が大きくなる二ケイ化モリブデン製の抵抗加熱ヒータが用いられているが、抵抗加熱ヒータに突発的な断線が発生すると正常な熱処理ができずロット不良等生産性に対して影響が発生する虞があり、特に、縦型拡散炉においては、バッチ式で多くの被処理物を一度に処理するために、影響が大きいという懸念がある。
そこで、抵抗加熱ヒータの断線を検出するために、例えば、抵抗加熱ヒータの電流値を検出し、抵抗加熱ヒータに電力を供給する指令が出力されているにもかかわらず抵抗加熱ヒータの電流値が検出されない場合に、断線と判定するヒータ検査装置が知られている。
なお、ウェーハ一枚の単価を十万円とすると、通常の縦型炉は100枚のウェーハを同時に処理するため、ロット不良が発生すると被害額は膨大なものとなる。
特開平4−15828号公報(抵抗加熱ヒータの断線検出について)
しかし、前記ヒータ検査装置のように抵抗加熱ヒータへの電流を監視するだけでは、劣化の程度や断線の時期を予測することは困難であるので、抵抗加熱ヒータの材料、使用時の環境に基づいて経験的に予測せざるを得ないという実情にある。
そこで、半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの劣化の程度や断線の時期を検出するために解決すべき課題が生じるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は前記課題を解決するため提案されたものであり、第1の手段は、半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの電流値を検出する電流検出手段と、前記抵抗加熱ヒータの電圧値を検出する電圧検出手段と、前記電流検出手段が検出する電流値と前記電圧検出手段が検出する電圧値とに基づいて前記抵抗加熱ヒータの抵抗値を算出する抵抗値算出手段と、該抵抗値算出段が順次算出した抵抗値のデータを、前記抵抗加熱ヒータの劣化に伴う受診データとして、又は、他の半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの劣化診断に用いる診断基準データとして、診断側の通信端末に外部データ通信回線を介して順次送信する送信手段とを備えたものである。
第1の手段の手段を用いて半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの劣化や断線の時期を診断するための診断基準データを診断側に送信する際は、まず、劣化が生じていない未使用の抵抗加熱ヒータを拡散炉やCVD装置等の半導体製造装置に取り付ける。次に、抵抗加熱ヒータをオンとして昇温を開始する。電流検出手段が電流を検出し、電圧検出手段が電圧を検出して抵抗値算出手段に出力すると抵抗算出手段が抵抗値の算出を開始する。抵抗値算出手段によって算出された抵抗値は、通信端末から外部データ通信回線を介して診断側に順次送信される。
ここで「順次送信される」とは、連続的に送信されるという意味である。従って、診断側に順次送信される抵抗値は、抵抗加熱ヒータの抵抗値の変化となり、他の抵抗加熱ヒータの劣化を診断するための診断基準データとなって、診断側でデータベースに格納されることになる。
診断基準データの送信後は、受診データを送信する。「受診データ」とは、診断基準データと対比して診断を受けるためのデータのことである。この受診データの送信は、診断基準データの送信と同様の手順となる。
従って、受診側は、診断基準データと受診データとを対比し、その大小により劣化を診断し、断線の時期を予測することになる。
第2の手段は、第1の手段において、診断基準データを前記抵抗加熱ヒータの昇温を開始した直後から劣化によって断線するまでに得られた抵抗値の変化のデータとしたものである。
このような抵抗値の変化のデータは、劣化による断線やそれ以前の断線の傾向を診断するためのデータとして最適であり、また、抵抗加熱ヒータの異常や異常の発生時期を知るためのデータとして最適である。従って、この診断基準データに受診データを対比すると、診断を受けようとする抵抗加熱ヒータの異常発生時期や断線発生時期の正確な予測が可能となる。
第3の手段は、半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの劣化診断装置であって、
外部データ通信回線を介してデータを受信する受信手段と、前記受信手段を介して半導体製造装置側から受信した抵抗加熱ヒータの診断基準データを格納する格納手段と、前記受信手段を介して半導体製造装置側から受信した抵抗加熱ヒータの受診データを前記格納手段の診断基準データに対比してその大小により劣化状態を判定する判定手段と、該判定手段により判定された判定結果を送信元及び予め登録された所定の送信先の通信端末に送信するデータ送信手段とを備えたものである。
ここで、外部データ通信回線とは、外部とデータ通信をすることができるデータ通信回線のことであり、一般の通信回線やケーブル回線及びインターネットを含む通信回線網を含む回線のことである。また、登録された「所定の送信先」とは、抵抗加熱ヒータの診断基準データと受診データとの対比による診断結果に基づいて抵抗加熱ヒータのメンテナンス等を実施する送信先、たとえば、メンテナンスを実施するメンテナンス業者等のことである。
この第3の手段を用いると、診断基準データと受診データとの対比により抵抗加熱ヒータの劣化の程度を判定でき、また、判定結果、即ち診断結果を、データ送信手段より返信元、すなわち、受診データの送信元及び予め登録された所定の送信先に送信できる。
すなわち、半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの昇温時の抵抗値を検知する抵抗値検出手段(電流検出手段、電圧検出手段)と、前記抵抗値検出手段により検知された抵抗値の変化を抵抗加熱ヒータの診断基準データ又は受診のための受診データとして外部データ通信回線(ネットワーク)を介して診断側に送信する送信手段を備えた半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの抵抗値検出装置と、半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの劣化診断装置であって、外部データ通信回線を介してデータを受信する受信手段と、前記受信手段を介して半導体製造装置側(半導体生産側H)から受信した抵抗加熱ヒータの診断基準データを格納する格納手段(メモリ又はデータベース)と、前記受信手段を介して半導体生産装置側から受信した抵抗加熱ヒータの受診データを前記格納手段の診断基準データに対比してその大小により劣化状態を判定する判定手段(CPU)と、該判定手段により判定された判定結果を診断結果として少なくとも送信元に返信する半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの劣化診断装置とでネットワークを構成すると、診断を受けようとする抵抗加熱ヒータの劣化の程度、異常の有無、異常の時期、断線の時期等の診断結果を送信側から受診側にリアルタイムに送信することができる。
なお、診断結果の送信の形態は、Eメール等の形態でもよく、HTML、XML形式のデータの形態でもよい。
第4の手段は、第3の手段において、前記格納手段が前記抵抗加熱ヒータ昇温時の温度の変化に基づく理論抵抗値の変化を前記診断基準データとして格納している。
このようにすると、半導体製造装置側からの診断基準データの送信が、万一、間に合わなかった場合や、通信障害等によって一時的に送信が不能となった場合等においても、受診データを送信できた場合には抵抗加熱ヒータの診断を実施することができる。
第5の手段は、インターネットを含むネットワークでユーザ側の通信端末と保守側の通信端末とをリアルタイムに接続してユーザ側の半導体製造装置のメンテナンス情報を保守側に送信するとともに、メンテナンス情報に対する診断結果を、保守側からユーザ側に返信するようにしたネットワークシステムであって、前記ユーザから保守側へデータを送信する通信端末に第1の手段又は第2の手段を用い、保守側からユーザ側に診断結果を送信する通信端末に第3の手段又は第4の手段を用いるようにしたものである。ここで、「メンテナンス情報」とは、前記抵抗加熱ヒータの劣化を診断するための診断基準データ、診断基準データと対比して抵抗加熱ヒータの劣化の状態を判定するための受診データ及び対比の結果のことである。
このようにすると、監視、報告、交換や点検などのメンテナンスを業務とする専門の保守側が半導体製造装置の抵抗加熱ヒータの劣化の程度や時期、断線の時期を監視する。
従って、半導体製造装置側は、保守側から異常や断線の診断が報告されるまでは半導体等の生産に専念することができる。
第6の手段は、インターネットを含むネットワークでユーザ側の通信端末と監視側の通信端末とメンテナンス側の通信端末とをリアルタイムに接続してユーザ側の半導体製造装置のメンテナンス情報を監視側に送信し、監視側からユーザ側及びメンテナンス側にメンテナンス情報に対する診断結果を送信するようにしたネットワークシステムであって、前記ユーザ側から監視側へデータを送信する通信端末に第1の手段又は第2の手段を用い、監視側から診断結果をユーザ側とメンテナンス側とに送信する通信端末に第3の手段又は第4の手段を用いるようにしたものである。
ここで、「メンテナンス情報」とは、前記抵抗加熱ヒータの劣化を診断するための診断基準データ、診断基準データと対比して抵抗加熱ヒータの劣化の状態を判定するための受診データ及び対比の結果のことである。
第6の手段において、監視側は前記抵抗加熱ヒータの監視、診断、及び診断結果の報告が業務となり、メンテナンス側は抵抗加熱ヒータの点検や交換が業務となる。従って、専門による効率のよい、製造、監視、メンテナンスが実施される。また、このように管理、メンテナンスの業務が分担されると、それぞれの品質を向上することが可能となるし、サービス側を近隣に、監視側を品質の高い遠隔地側に設定して監視、メンテナンスの質、スピードを大幅に改善することも可能になる。
また、このように、監視側と、保守とがそれぞれ監視業務とメンテナンス業務とに特化した場合には、効率の改善や品質の向上が可能となり、また、コストダウンも可能となる。
以上、要するに、この発明によれば、従来のように、抵抗加熱ヒータの材料、使用時の環境に基づいて経験的に予測することがなく、半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの異常や異常の時期、断線の時期を正確に予測することが可能となる。この結果、抵抗加熱ヒータの異常や断線等抵抗加熱ヒータの劣化に起因する不測の事態を回避することが可能になる。
また、抵抗加熱ヒータの異常や断線等の劣化に関する監視業務を専門の保守業者(保守側)に委任すると、それぞれの業務の効率を改善し、全体としてのコストダウンを図ることができる。
さらに、監視側の業務の一部、すなわち、半導体製造装置の抵抗加熱ヒータのメンテナンスの業務を専門のメンテナンス業者(メンテナンス側)に委任した場合は、さらに、業務の分担が図られさらに効率が向上する。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1はインターネットITを含むネットワークNで、半導体生産側(半導体製造装置側)Hの抵抗値検出装置(通信端末)1と、監視側Sの劣化診断装置(通信端末)2と、メンテナンス側(サービス側)Mの通信端末3とを接続したネットワークシステムの解説図である。このネットワークシステムは、ネットワークNを介してユーザ側である半導体生産側Hの半導体製造装置のメンテナンス情報を、半導体生産側Hから監視側Sにリアルタイムに送信し、このメンテナンス情報に対する診断結果を、監視側Sから半導体生産側Hとメンテナンス側Mとにリアルタイムに送信するようになっている。
そして、このネットワークシステムを運営するために、監視側Sと半導体生産側Hとは、半導体製造装置としての拡散炉やCVD装置等の縦型炉4に備えられた抵抗加熱ヒータ5の劣化状態をリアルタイムに監視し、劣化に基づく抵抗加熱ヒータ5の異常や断線時期などの診断結果を半導体生産側Hにリアルタイムに送信する契約を締結し、また、監視側Sとメンテナンス側Mとは、監視側Sが前記抵抗加熱ヒータ5の劣化に基づく前記抵抗加熱ヒータ5の異常や断線時期などを監視し、その診断結果をメンテナンス側Mにリアルタイムに送信する契約と、メンテナンス側Mが監視側Sより送信された診断結果に対応して半導体生産側Hの抵抗加熱ヒータ5を点検し、補修し、交換する等のメンテナンス契約とを締結し、半導体生産側Hから監視側Sに支払われる対価の一部がメンテナンスの対価としてメンテナンス側Mに支払われるようになっている。
図2は、前記抵抗値検出装置1、劣化診断装置2を構成するコンピュータのブロック図である。
図示されるように、抵抗値検出装置1には、抵抗加熱ヒータ5の温度を検出する温度検出手段1aと、抵抗加熱ヒータ5の電流値を検出する電流検出手段1bと、抵抗加熱ヒータ5の電圧を検出する電圧検出手段1cと、電流検出手段1b、電圧検出手段1cが検出した電流値、電圧値、ヒータの測定温度(以下、温度という)などのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器1d等が備えられている。
前記電流検出手段1bが検出する電流値と、前記電圧検出手段1cが検出する電圧値とは、前記A/D変換器1dによってデジタル信号に変換され、抵抗値算出手段としてのCPU1eに出力される。CPU1eは、電流検出手段1bから出力された電流値と前記電圧検出手段1cから出力された電圧値とから電流、電圧、抵抗の相関により抵抗値Rを順次算出する。
前記A/D変換器1dを介して前記CPU1eに接続された温度検出手段1aは、熱電対8,9の検出信号から抵抗加熱ヒータ5の温度を検出するものである。また、熱電対8,9は、抵抗加熱ヒータ5の温度に基づく電気信号を抵抗値検出装置1側へ出力するためのものであり、一方の熱電対8は、前記縦型炉4内の温度を測定して抵抗加熱ヒータ5の温度を炉の設定温度に一致させるため、例えば前記縦型炉4の半導体処理室内に設置され、他方の熱電対9は、抵抗加熱ヒータ5自体の温度を測定して抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度を割り出すため、例えば抵抗加熱ヒータ5近傍に設置される(図12参照)。
温度調節手段1aは、図12の温度調節手段13Aに相当し、熱電対8から出力される電気信号に対応する測定温度と予め設定している抵抗加熱ヒータ5の設定温度に基づいて図12に示すサイリスタ16のオン/オフを制御したり、熱電対8から出力される電気信号に対応する測定温度やサイリスタ16のオン/オフの制御情報を上位装置等へ送信したりするものである。
前記劣化診断装置2は、前記ネットワークNを介してデータを受信する受信手段2aと、この受信手段2aを介して半導体生産側Hからリアルタイムに受信した抵抗加熱ヒータ5の診断基準データを格納する格納手段としてのデータベース2bと、前記受信手段2aを介して半導体生産側Hから受信した抵抗加熱ヒータ5の受診データを、予め、前記データベース2bに格納しておいた診断基準データに対比してその大小により劣化状態を判定する判定手段としてのCPU2c等を備えている。
また、前記劣化診断装置2には、前記CPU2cにより判定された判定結果を前記抵抗加熱ヒータ5に対する診断結果として送信元、すなわち、半導体生産側Hにリアルタイムに返信すると共に、メンテナンス側Mに送信するデータ送信手段2dと、診断結果や指示等を表示するための表示手段2e等が備えられている。
図3は前記抵抗値検出装置1に接続された表示手段1gの初期画面の一例である。この初期画面には、プログラムスイッチからなるモード切替えスイッチSWが示される。プログラムスイッチとは、プログラムによって構成されたスイッチのことであり、画面に表示されたスイッチが指のタッチやマウスのクリックによって画面上、オン、オフされ、オンによって関連したプログラムが起動するようにした画面上の擬似スイッチのことである。
初期画面に表示される診断基準データ入力モードボタンSW1を、例えば、指先でオンにすると診断基準データ入力プログラム(後述する)が起動し、劣化診断モードボタンSW2を押すと劣化診断プログラム(後述する)が起動する。また、前記した各プログラムが起動すると、表示手段1gの画面には、図4(a),(b)に示すように、プログラムが動作している間、プログラムの動作中を示す確認画面が表示される。以下、特に、説明がない限り、画面の表示や各部動作に必要なデータ、プログラムは、CPU1e、CPU2cの割り込み制御によって、固定記憶装置やメモリ、データベース2bから呼び出されるものとする。
図5は抵抗値検出装置1及び劣化診断装置2の動作を制御する診断基準データ入力プログラムのフローチャートである。
まず、診断基準データ入力モードボタンSW1がオンとなったどうかを検出する(ステップS1)。断基準データ入力モードボタンSW1のオンにより前記診断基準データ入力プログラムが起動すると、前記温度検出手段1a、前記電流検出手段1b、電圧検出手段1cが動作しているかどうかを前記CPU1eに判定させる(ステップS2〜ステップS4)。次に、抵抗値検出装置1及び劣化診断装置2が前記ネットワークNに接続されているかどうかをCPU1eに判定させる(ステップS5)。
これらのステップ(ステップS2〜ステップS5)は、前記抵抗加熱ヒータ5が正常に動作しているかどうか、及び、前記ネットワークNに正常接続されていて通信が可能となっているかどうかを判定するためのステップである。
温度検出手段1a、電流検出手段1b、電圧検出手段1cが正常に動作し、ネットワークNによるリアルタイムの通信が可能な状態となっていると、診断基準データ入力プログラムは、CPU1eに診断基準データの採取を実行させる。
この場合、CPU1eには、前記抵抗加熱ヒータ5の加熱制御を実行する温度調節計などの温度制御手段(図示せず)にリクエスト信号を出力させ、抵抗加熱ヒータ5による昇温を開始させる。
続いて、電流、電圧、抵抗の相関関係に基づいて前記電流検出手段1b、電圧検出手段1cが検出する電流値、電圧値から温度ごとに抵抗値を計算させる(ステップS6)。
この場合、温度ごとの抵抗値とは、変化した温度ごとの抵抗値の変化という意味である。
さらに、温度ごとの抵抗値の変化から対応する抵抗値の変化を計算させ(ステップS7)、続いて、これらの計算値を前記抵抗値検出装置1の送信手段1fから劣化診断装置2の受信手段2aに送信させる(ステップS8)。
劣化診断装置2のCPU2cは、前記抵抗値検出装置1から送信された温度ごとの抵抗値と、温度の変化に基づく抵抗値の変化とを診断基準データとして、データベース2b又はメモリに順次格納させる(ステップS9)。このメモリ又はデータベース2bは請求項3に対応する格納手段である。
なお、前記リクエスト信号(割り込み信号)には、前記温度検出手段1aの設定温度を最大温度Tmaxに書き換え、データの採取が終了した時点で元の設定温度Tsetに書き換える信号が含まれている。
次に、診断基準データ入力プログラムは、前記温度検出手段1aが検出する抵抗加熱ヒータ5の温度が使用限界温度Tmaxに到達したかどうか、すなわち、T=Tmaxかどうかを判定させ(ステップS10)、続いて、前記電流検出手段1bに出力があるかどうか、すなわち、電流値A=0かどうかを判定させる(ステップS11)。電流値A=0のときは、抵抗加熱ヒータ5が断線したときである。そして、電流検出手段1bが電流値0を検出し、前記抵抗加熱ヒータ5に断線が発生したときに、診断基準データのデータの採取を終了し、劣化診断装置2のCPU2cに前記劣化診断装置2の受信手段2aへのデータ送信を終了するデータ採取完了信号を抵抗値検出装置1の受信手段1hへ送信させ、抵抗値検出装置1及び劣化診断装置2による診断基準データの採取を終了させる。
図6は、前記診断基準データ入力プログラムによって採取され、前記データベース2b又はメモリに作成された診断基準データのテーブル及びマップを示す解説図であり、図6(a)は、抵抗加熱ヒータ5の温度の変化に基づく抵抗値の変化を示すテーブル、図6(b)は、同じく温度の変化に基づく抵抗値の変化を示すマップである。
これらのテーブルD1、マップD2は、縦型炉4に抵抗加熱ヒータ5を取り付け、抵抗加熱ヒータ5を常温から使用限界温度TMAXに昇温させ、この抵抗加熱ヒータ5が昇温の開始から断線に至るまでの実データである。
この場合、診断基準となる抵抗加熱ヒータ5には、劣化のないものが用いられるが、未使用の抵抗加熱ヒータ5を用いた方がデータに対する信頼値が高い。
また、統計的に選択した複数の縦型炉4の抵抗加熱ヒータ5から前記診断基準データを採取し、温度ごとの抵抗値の平均値、温度の変化に基づく抵抗値の変化の平均値を前記診断基準データとしてデータとしての信頼性を向上してもよい。
図7は抵抗値検出装置1及び劣化診断装置2の動作を制御する劣化診断プログラムの一例である。
このプログラムは前記劣化診断モードボタンSW2のオンにより起動するプログラムである。
この劣化診断プログラムは、ステップS15〜ステップS26までの受診データ検出部分と、ステップS27〜ステップS31までの劣化診断部分とで構成され、受診データ検出部分を半導体生産側Hの抵抗値検出装置1が担当し、劣化診断部分を監視側Sの劣化診断装置2が担当する構成となっている。
プログラムが起動すると、まず、前記劣化診断モードボタンSW2がオンされたかどうかを判定させる(ステップS15)。次に、前記温度検出手段1a、前記電流検出手段1b、電圧検出手段1cが動作しているかどうかをCPU1eに判定させ(ステップS16〜ステップS18)、続いて、外部データ通信回線である前記ネットワークNに接続されているかどうかを前記CPU1eに判定させる(ステップS20)。
ステップS16〜ステップS18は、前記抵抗加熱ヒータ5が正常に作動しているかどうか、ステップS20は前記ネットワークNが正常に接続されていて通信が可能な状態になっているかどうかを判定するためのものである。
温度検出手段1a、前記電流検出手段1b、電圧検出手段1cが正常に作動し、ネットワークNによる通信が可能な状態となっていると、劣化診断プログラムは、CPU1eによる受診データ、すなわち、抵抗加熱ヒータ5の実データの採取を実行させる。この場合、前記温度検出手段1aの設定温度Tsetを使用限界温度Tmaxにセットさせ(ステップS19)、次に、前記抵抗加熱ヒータ5の加熱制御を実行する温度制御回路(図示せず)に対して前記診断基準データ入力プログラムと同様にリクエスト信号を出力させる。
そして、抵抗加熱ヒータ5をオンとして(ステップS21)、抵抗加熱ヒータ5による昇温を開始させ、前記電流検出手段1b、電圧検出手段1cによる抵抗加熱ヒータ5の電流値、電圧値、温度の検出を開始させる(ステップS22)。
そして、抵抗加熱ヒータ5の電流値、電圧値に基づいて抵抗値を算出させると(ステップS24)、これらの抵抗値、及び、現在の温度、ヒータの設定温度などを抵抗加熱ヒータ5の受診データとして監視側Sの劣化診断装置2の受信手段(図1参照)2aに順次送信させる(ステップS25)。
ここで受診データの送信時には、最初の送信時に、監視側Sの劣化診断装置(通信端末)2を制御するプログラムが添付される。このプログラムは図7において、ステップS27〜ステップS31までの制御を実行するプログラムであり、受信と同時に起動する。
監視側Sの劣化診断措置2でこのプログラムが起動すると、最初に受診データをデータベース2b又はメモリの少なくとも一方に順次、格納させる(図2参照)。このデータの格納は、抵抗加熱ヒータ5が使用限界温度TMAXに到達したとき、完了する(ステップS22)。
続いて、抵抗加熱ヒータ5の温度の変化に基づく抵抗値の変化のテーブル又はマップ(図6、図8、図9参照)を作成させ、これを前記データベース2bに格納させる。
そして、作成した受診データのテーブル又はマップを、前記診断基準データのテーブル又はマップに対比させて診断対象となる抵抗加熱ヒータ5の異常や断線の時期を判定させる。
診断に際しては、最初に、受診データの温度の変化に基づく抵抗値の変化Xが診断基準データの温度の変化に基づく抵抗値の変化に対して10%以上かどうかを判定する(ステップS27)。
次に、受診データの温度の変化に基づく抵抗値の変化Xが、診断基準データの温度の変化に基づく抵抗値の変化に対して30%以内かどうかを判定させる(ステップS28)。さらに、このプログラムは、これらの判定が終了すると、CPU2cにより、判定結果に対応した診断結果を監視側と半導体生産側とに送信させる(ステップS30)。なお、受診データに添付されたプログラムも、抵抗加熱ヒータ5が使用限界温度TMAXに到達したとき、完了する(ステップS31)。
このように、受診データを診断基準データに対比させ、対応する診断結果を半導体生産側Hとメンテナンス側Mに送信すると、現在の状況を明確に把握した上での対応が可能となるため、抵抗加熱ヒータ5を利用して半導体を生産する半導体生産側Hの不測の損害の発生が防止され、安心な環境下で半導体を生産することができるようになる。
なお、図7には示されていないが、前記診断結果の送信に際しては、予め、診断基準データの温度ごとの抵抗値と受信データの温度ごとの抵抗値の対比によって得られる診断結果と、診断結果に対応するメンテナンス情報とを関連付けたCVS形式のデータファイル(以下、メンテナンスファイルという)を前記データベース2bに格納しておき、このメンテナンスファイルを、診断結果で検索することによって得られるメンテナンス情報を、半導体生産側Hと、メンテナンス側Mとに送信するものとする。
具体的には、診断基準データの抵抗値に対して対応する受診データの抵抗値の割合がどのように変化したときに、診断すべき抵抗値加熱ヒータにどのような機械的、電気的な症状が現れるのか、また、この場合にはどのようなメンテナンスを実施すれば半導体製造装置に対して最適なメンテナンスとなり得るのかを予め調査しておき、関連する症状、メンテナンス情報を割合ごとにリンクさせたデータファイルを形成しておき、このデータファイルを前記メンテナンスファイルとして前記データベース2bに格納しておく。
そして、受診データの診断に際しては、受診データの抵抗値を診断基準データの対応する抵抗値に対比したときに、受診データの抵抗値が診断基準データに対してどの位の割合となるのかを計算させる。
そしてこの決算によって得られた割合で、前記メンテナンスファイルを検索させ、検索によって得られた症状、情報を診断結果として監視側Sと、メンテナンス側Mに送信させる。前記メンテナンスファイルにおいて、10%の割合の場合は、劣化の程度が微少で断線や温度の制御が不安定となるような現象は認められていない、10%以上で30%未満の場合は、劣化が進んでおり数ヶ月後に予備のヒータと交換する必要がある、30%以上の場合は、近時に温度制御が不安定となり断線が発生するという、過去の経験に基づくものである。
この経験を生かしてメンテナンスファイルのレコードは、例えば、“±10%”,“劣化はない” , “継続して使用可能”、“±10%以上で±30%未満”,“劣化が進んでいる” , “数ヶ月後に予備のヒータと交換する必要がある”、“±30%以上”,“劣化がかなり進んでいる” , “断線や温度の制御が不安定となるような現象が発生する虞があるので、使用を中断し、ヒータ交換を実施する必要がある”、といった3つのレコード群に区分して形成される。各レコード群を区別するのは、先頭の“±10%”、“±10%以上で±30%未満、“±30%以上”であり、これを割合、例えば、10で検索したときに、対応する“劣化はない” , “継続して使用可能”などのメンテナンス情報が検索されるように各レコードを構成するものとする。なお、“±10%”のセルの±10%は、便宜上、−1〜+10までの数値を示したものである。
つまり、この“±10%”,“劣化はない” , “継続して使用可能”という一つのレコードは、“−10”,“劣化はない” , “継続して使用可能”、 “−9”,“劣化はない” , “継続して使用可能”、“−8”,“劣化はない” , “継続して使用可能”、…、“8”,“劣化はない” , “継続して使用可能”〜“、“9”,“劣化はない” , “継続して使用可能”〜“10”,“劣化はない”、“継続して使用可能”等の複数のレコードを、便宜上、一つのレコードで示したものである。他のレコードの“±10%以上で±30%未満”、“±30%以上”のセルも同様の意味である。
なお、前記した劣化診断プログラムにおいて、ステップS3の前段に、図12で説明するテーブルメモリ14の理論抵抗値データを読み込むステップと、この理論抵抗値データの読み込みが正常かどうかの判定のステップと、前記データベース2bに前記診断基準データが格納されているかどうかの判定のステップとをこの順に設け、診断基準データが格納されていない場合には、理論抵抗値データを用いて受診データの診断を実行するようにしてもよい。そして、この場合に、得られた抵抗加熱ヒータ5の診断データを監視側Sから半導体生産側Hとメンテナンス側Mとにリアルタイムに送信させるようにしてもよい。
図8は、前記劣化診断プログラムが作成するテーブル及びマップの一例であり、図8(a)は抵抗加熱ヒータ5の温度の変化に基づく抵抗値の変化を示すテーブル、図8(b)は同じく温度の変化に基づく抵抗値の変化を示すマップである。これらマップD2、D4は、画面に重ねて表示させると視覚的な判定が可能なる。また、図9に示すように、表示手段2eの画面にマップD2とマップD4とを互いに重ね合わせ、温度の変化と抵抗値の変化に対応させてマップD4を最新の抵抗値で書き換えていくと、抵抗加熱ヒータ5の劣化の様子をリアルタイムに且つ視覚的にとらえることができる。
図10は、インターネットITを含むネットワークNで半導体生産側(ユーザ側)Hの抵抗値検出装置(通信端末)1と監視側Sの劣化診断装置(通信端末)2とをリアルタイムに接続したネットワークシステムの解説図である。
この場合、監視側Sとユーザ側である半導体生産側Hとの間には、半導体製造装置としての縦型炉4、具体的には、拡散炉やCVD装置に備えられた抵抗加熱ヒータ5の劣化状態をリアルタイムに監視し、劣化に基づく抵抗加熱ヒータ5の異常や断線時期などの診断結果を半導体生産側Hにリアルタイムに送信する契約が締結されるとともに、監視側Sの診断結果に対応して監視側Sが半導体生産側Hの抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実施する契約が締結される。
半導体生産側Hの抵抗加熱ヒータ5の劣化情報、すなわち、メンテナンス情報は、前記ネットワークNを介して監視側Sにリアルタイムに送信され、メンテナンス情報に対する診断結果は監視側Sから半導体生産側Hにリアルタイムに返信される。
監視側Sは、図1で説明したように、監視側Sで診断した診断結果に基づいて遅滞なく抵抗加熱ヒータ5の劣化に対するメンテナンスを実施する。
従って、前記した実施形態と同様に、抵抗加熱ヒータ5の劣化による異常や断線の時期が正確に判定され、抵抗加熱ヒータ5の異常や断線に起因した縦型炉4の不測の事態が回避される。なお、メンテナンスとは、抵抗加熱ヒータ5に関する点検、設備、補修、交換などのことである。
以下、添付図面を参照して前記抵抗値検出装置1に代えて用いられるヒータ検査装置23Aの一実施例を説明する。この場合、ヒータ検査装置23Aは、半導体生産側H側に備えられ、劣化診断装置2は監視側又は保守側に配置され、メンテナンス側Mには通信端3が備えられるものとする。
前記抵抗加熱ヒータ5は、図11の解説図に示すように、縦型炉4の内壁に対して、ウェーハ等の被処理体を加熱する抵抗加熱ヒータ5を蛇行させた状態で張り巡らせたものである。抵抗加熱ヒータ5は、二ケイ化モリブデン、ニクロムなどを主成分とする材料で形成されていて、抵抗加熱ヒータ5で囲まれた領域には、被処理体を搬入し処理するための処理室を構成する反応管が配置される。
図12は、縦型炉4に備えられるヒータ検査装置23Aの回路図である。
ここでは、電力要素を印加する印加手段が、抵抗加熱ヒータ5を加熱する交流電源で構成されている。
図12には、図11に示す抵抗加熱ヒータ5に加えて、以下説明する熱電対8と、熱電対9と、カレントトランス10Aと、商用電源11と、受電用端子台12と、保護用ブレーカ(NFB)13と、温度調節手段13Aと、電源トランスTRと、サイリスタ16と、前記ヒータ検査装置23Aとを示している。
商用電源11は、図11に示す抵抗加熱ヒータ5に対して交流電圧を印加する交流電源である。
受電用端子台12は、商用電源11からの電圧を受けて抵抗加熱ヒータ5側へ渡す端子が裁置されたものである。
保護用ブレーカ(NFB)13は、抵抗加熱ヒータ5に過度の電圧が印加されることを防止するものであり、通常時にはオンすることで商用電源11と抵抗加熱ヒータ5とを導通しており、抵抗加熱ヒータ5に過度の電圧が印加されそうなときにはオフすることで商用電源11と抵抗加熱ヒータ5との導通を断つものである。
電源トランスTRは、前記商用電源11によって印加される電圧を、前記抵抗加熱ヒータ5で使用可能な電圧に変換するものである。
サイリスタ16は、電源トランスTRで変換された電圧の位相を制御して前記抵抗加熱ヒータ5に通電され電流を調整するスイッチ素子であり、温度検出手段としての熱電対8での抵抗加熱ヒータ5の測定温度が炉の設定温度よりも低い場合にオンされ、熱電対8での前記抵抗加熱ヒータ5の測定温度が炉の設定温度よりも高い場合にオフされるものである。
前記熱電対8に加えて、もう一つの熱電対9が設けられ、これら2つの熱電対8,9は、抵抗加熱ヒータ5の温度に基づく電気信号をヒータ検査装置23A側へ出力するものである。一方の熱電対8は、炉内の温度を測定して抵抗加熱ヒータ5の測定温度を炉の設定温度に一致させるためのものであり、例えば前記縦型炉4の半導体処理室内に設置されている。他方の熱電対9は、抵抗加熱ヒータ5自体の温度を測定して抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度を割り出すためのものであり、例えば抵抗加熱ヒータ5近傍に設置される。
カレントトランス10Aは、抵抗加熱ヒータ5に流れる電流をヒータ検査装置23A側へ出力するものである。
温度調節手段13Aは、前記抵抗値検出装置1の温度調節手段1aとして機能し、熱電対8から出力される電気信号に対応する測定温度と予め設定している抵抗加熱ヒータ5の設定温度とに基づいてサイリスタ16のオン/オフを制御したり、熱電対8から出力される電気信号に対応する測定温度やサイリスタ16のオン/オフの制御情報を上位装置等へ送信したりするものである。
ヒータ検査装置23Aには、以下説明するテーブルメモリ14と、DO出力手段15と、通信インターフェイス(I/F)25と、演算器(CPU)17Aと、A/D変換器19と、電圧検出手段20Aと、電流検出手段21Aと、温度調節手段13Aとが備えられる。また、図11には示されていないが、このヒータ検査装置23Aには、抵抗加熱検出装置に必要な通信手段として送信手段1f、受信手段1h等が備えられる。
前記電圧検出手段20Aは、前記抵抗値検出装置1の電圧検出手段1cとして機能し、CPU17Aからの命令に従・BR>チて、抵抗加熱ヒータ5に印加されている電圧のレベルを検出して、CPU17A側へ出力するものである。
電流検出手段21Aは、前記抵抗値検出装置1の電流検出手段1bとして機能し、CPU17Aからの命令に従って、抵抗加熱ヒータ5に流れる電流のレベルを、カレントトランス10Aからの電流に基づいて検出して、CPU17A側へ出力するものである。
温度調節手段13Aは、CPU17Aからの命令に従って、熱電対9から出力される電気信号に基づいて、抵抗加熱ヒータ5の温度を検出して、CPU17A側へ出力するものである。
A/D変換器19は、前記抵抗値検出装置1のA/D変換器1dとして機能し、電圧検出手段20Aと電流検出手段21Aと温度調節手段13Aとによるアナログ信号の検出結果を、デジタル信号の検出結果に変換するものである。
格納手段としてのテーブルメモリ14は、前記した劣化診断のための診断基準データ(実データ)、すなわち、温度−抵抗値特性、温度の変化−抵抗値の変化特性の他、図13を用いて後述するように、抵抗加熱ヒータ5の固有の識別番号と、抵抗加熱ヒータ5の抵抗温度係数と、抵抗加熱ヒータ5の長さと、抵抗加熱ヒータ5の断面積と、抵抗加熱ヒータ5の基準時の抵抗値、たとえば診断基準となる製造時の基準抵抗とを一組で記憶しているメモリである。このようなテーブルメモリ14を利用し、基準抵抗値等を利用すれば、前記診断基準データが劣化診断装置2のメモリやデータベース2bに格納されていない状態でも抵抗加熱ヒータ5の劣化を診断することが可能となる。
演算器(CPU)17Aは、前記抵抗値検出装置1のCPU1eとしても機能するものであり、A/D変換器19で変換された電圧検出手段20A及び電流検出手段21Aのデジタル信号の検出結果に基づいて抵抗加熱ヒータ5の検査時の抵抗値を算出すると共に、算出した抵抗加熱ヒータ5の検査時の抵抗値とテーブルメモリ14に格納されている理論抵抗値又は前記した診断基準データである温度−抵抗値特性又は温度の変化−抵抗値の変化特性のいずれか一方に基づいて抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度を割り出すことができる。
また、CPU(演算器)17Aは、割り出した抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度を、送信手段1fからネットワークNを介して前記した劣化診断装置2の受信手段2aに送信する。もちろん、割り出した抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度に基づいて抵抗加熱ヒータ5の交換の必要性がある場合に、その判定結果、すなわち診断結果をヒータ検査装置23Aの送信手段1fから監視側Sの劣化診断装置の受信手段2aに送信させ、監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aより、ヒータ検査装置23Aに接続されたスピーカからアラームを出力するようにDO出力手段15へ命令させるようにしてもよいし、同様に、メンテナンス側Mの通信端末3にスピーカを接続し、監視側Sの劣化診断装置2のデータ送信手段2dからこのスピーカにアラームを出力させるように、DO出力手段15へ命令するようにしてもよい。このようにすると、視覚だけでなく聴覚も刺激され全体として注意力が増すので、監視ミスの減少に寄与できる。
このように、CPU17Aに対して割り込み命令を与え、DO出力手段15に対してCPU17Aから命令を与えるとDO出力手段15は、CPU17Aの命令に従って、抵抗加熱ヒータ5の交換の必要性があることを示すアラームを出力させ、図示しないスピーカから警告音を発生させる。
I/F25は、CPU17A及び温度調節手段13Aと上位装置等とを接続するインターフェイスである。
以下、抵抗加熱ヒータ5の劣化の状態の診断に際しては、数式と前記理論抵抗値とに基づいて割り出すようにした例を説明していくが、前記テーブルメモリ14には、実施の形態で説明した診断基準データも記憶されるので、この診断基準データと、診断すべき抵抗加熱ヒータ5の温度の変化−抵抗値変化特性との対比によって抵抗加熱ヒータ5の劣化を診断するようにしてもよいし、また、抵抗加熱ヒータ5の診断に前記テーブルメモリ14を使用せずに実施の形態で説明したデータベース2bを用いることによって抵抗加熱ヒータ5の劣化の状態を診断させるようにしてもよい。
図14は、図12に示す半導体製造装置及び前記ヒータ検査装置23Aの動作を示すフローチャートである。
まず、前記テーブルメモリ14を検索し、診断基準データを読み込む。この診断基準データは、実施の形態で説明したように、診断の基準とする抵抗加熱ヒータ5を試験して得られた実データである(ステップS97)。次に、診断基準データが読み込まれたかどうかを判定する(ステップS98)。この判定で診断基準データを正常に読み込むことができなかった場合は、テーブルメモリ14に診断基準データのファイルが格納されていないものとして次に理論値モードを実行するかどうかを判定する(ステップS99)。ここで理論値モードとは、前記ヒータ検査装置23Aを用い、抵抗加熱ヒータ5の理論抵抗値と実際の抵抗値とに基づいて抵抗加熱ヒータ5の劣化を診断し、異常や断線の時期、メンテナンスの時期などを判定するモードのことである。
ステップS99で理論値モードを採用しない場合は、このフローを終了し、前記テーブルメモリ14に前記診断基準データを格納した後に、再度、このフローを起動させ、図7で説明した劣化診断プログラムと同じプログラムを実行させる。
ステップS99で理論値モードを採用する場合は、商用電源11の交流電圧を抵抗加熱ヒータ5に印加して、抵抗加熱ヒータ5を例えば800℃に向けて加熱する(ステップS101)。
具体的には、商用電源11から半導体製造装置の縦型炉4に対して、交流電圧を印加する際に、CPU17A等の制御によってNFB13及びサイリスタ16をオンしておき、商用電源11の交流電圧を、電源トランスTRで抵抗加熱ヒータ5の使用可能な電圧に変換してから印加することによって抵抗加熱ヒータ5を加熱する。これにより縦型炉4をアイドル状態(スタンバイ状態)にする。
次に、CPU17Aは、抵抗加熱ヒータ5自体の温度を測定する熱電対9から出力される電気信号に基づいて、抵抗加熱ヒータ5の温度が、抵抗加熱ヒータ5の検査温度である例えば800℃に達したか否かを判別し、800℃に達するまで判別を繰り返す(ステップS102)。
抵抗加熱ヒータ5が例えば800℃(検出温度T℃)に達した場合には、抵抗加熱ヒータ5に印加されている電圧のレベルを、電圧検出手段20Aによって検出する(ステップS103)。
また、電流検出手段21Aによって、抵抗加熱ヒータ5に流れる電流のレベルを、カレントトランス10Aからの電流に基づいて検出する(ステップS104)。
上述したステップS102で800℃を検出する時間を含めてステップS104で電流レベルを検出するまでの検出時間は、例えば数十mmsecオーダであり、最大でも1秒程度である。また、これら一連のステップを繰り返して複数の検出データを取得するようにしてもよい。複数の検出データを取得する場合は、それらの平均値を採用する。
なお、電圧検出手段20Aと電流検出手段21Aと温度調節手段13Bとによるアナログ信号の検出結果は、A/D変換器19によって、デジタル信号の検出結果に変換され、CPU17Aに出力される。
次に、CPU17Aは、例えば、温度調節手段13Aの検出温度(T℃)とテーブルメモリ14の記憶内容とに基づいて、検出温度(T℃)での抵抗加熱ヒータ5の理論抵抗値Rを算出する(ステップS105)。
理論抵抗値Rは、検出温度での抵抗温度係数をρT(at T℃)、抵抗加熱ヒータ5の長さをL、抵抗加熱ヒータ5の断面積をSとすると、
R=ρT×L/S
と示すことができる。
次に、CPU17Aは、電圧検出手段20Aと電流検出手段21Aとの検出結果に基づいて、抵抗加熱ヒータ5の実際の抵抗値R’を算出する(ステップS106)。
抵抗値R’は、抵抗加熱ヒータ5の電圧のレベルをV、抵抗加熱ヒータ5の電流のレベルをIとすると、 R’=V/I
と示すことができる。
続いて、抵抗加熱ヒータ5の理論抵抗値Rと抵抗加熱ヒータ5の実際の抵抗値R’との変化率を算出する(ステップS107)。
なお、変化率は、以下のように示すことができる。
変化率=(R−R’)/R×100(%)
次に、CPU17Aは、算出した変化率が例えば±10%以上であるか否かを判定する(ステップS108)。
判定の結果、変化率が例えば±10%以上である場合には、CPU17Aは、近々、抵抗加熱ヒータ5の交換の必要性があるとして、例えばDO出力手段15へ命令することによって、スピーカからアラーム#1を出力してから、ステップS110へ移行するが(ステップS109)、この場合には、判定の結果、すなわち、抵抗加熱ヒータ5に対する診断の結果を前記ネットワークNを介して半導体生産側Hのヒータ検査装置23Aの送信手段1fから前記監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aに送信させ、監視側Sで抵抗加熱ヒータ5の劣化を診断させる。そしてこの場合において、診断の結果を前記した監視側Sの劣化診断装置1のデータ送信手段2dから半導体生産側Hのヒータ検査装置23Aの受信手段1fに返信させ、同時に、前記監視側Sから前記メンテナンス側Mの通信端末3に判定結果をリアルタイムに送信させるようにして、前記メンテナンス側Mのメンテナンス業者に前記抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実施させる。
ステップS100では、変化率が例えば30%以上であるか否かを判定する。判定の結果、変化率が例えば30%以上である場合には、CPU17Aは、早急に、抵抗加熱ヒータ5の交換の必要性があるとして、DO出力手段15へ命令することによって、例えばスピーカからアラーム#1とは音色、周波数等の異なるアラーム#2を出力する(ステップS111)が、この場合も前記ステップ109と同様に、監視側Sの劣化診断装置2で抵抗加熱ヒータ5の劣化を診断し、診断結果をメンテナンス側Mの通信端末3に送信させてメンテナンス側Mの通信端末3による抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実行させる。
続いて、被処理体をロット不良にすることなく抵抗加熱ヒータ5の交換を可能とするために、実際に処理室に被処理体を搬入する前に、抵抗加熱ヒータ5の加熱を終了する(ステップS103)。
一方、変化率が例えば±10%以上でない場合、及び、変化率が例えば±30%以上でない場合、すなわち、10%未満の場合には、引き続き、抵抗加熱ヒータ5を加熱していき、温度調節手段13Aによって、熱電対8から出力される電気信号と予め設定している抵抗加熱ヒータ5の設定温度とに基づいて、サイリスタ16をオン/オフして、アイドル状態(スタンバイ状態)を継続する。また、熱電対8から出力される電気信号が示す情報やサイリスタ16のオン/オフの制御情報を、監視側Sに送信させるが(ステップS12)、この場合も、変化率の結果をヒータ検査装置23Aの送信手段1fから監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aにリアルタイムに送信させることによって、抵抗加熱ヒータ5の劣化の状態を監視側Sに判定させると共に、監視側Sの劣化診断装置2のデータ送信手段2dから半導体生産側Hのヒータ検査装置23Aの受信手段1hに診断結果を返信させる。また、この際には、監視側Sの劣化診断装置1のデータ送信手段2dからメンテナンス側Mの通信端末3に診断結果をリアルタイムに送信させて、メンテナンス側Mのメンテナンス業者に抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実行させる。
以上説明したように、実施例1では、同じ温度における抵抗加熱ヒータ5の理論抵抗値と実際の抵抗加熱ヒータ5の抵抗値の変化率をとらえて、抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度を割り出すことにより、抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度から抵抗加熱ヒータ5の交換の必要性があれば、その旨を報知して、抵抗加熱ヒータ5の交換を促すことができるようにしている。従って、作業者の経験に基づく主観的な判断に頼ることなく、客観的な判断ができるようになり、抵抗加熱ヒータ5を断線前に交換することができる。
また、抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度を知ることができるので、常に炉で正常な熱処理ができるようになり、被処理体のロット不良を出すこともなく、生産性を向上できる。特に縦型炉4の生産性を向上することができる。また、抵抗加熱ヒータ5の劣化判断が正確なるため、予備の抵抗加熱ヒータ5を準備して定期交換する必要がなく、必要に応じた抵抗加熱ヒータ交換ができるようになり、また交換後に寿命予測範囲期間内で断線するという問題もなくなる。
また、実施例1では、商用電源11を抵抗加熱ヒータ抵抗測定用の電源として使用しているために、抵抗加熱ヒータ抵抗測定用の特別な電源が不要となり、構成が簡単になる。また、既存の半導体製造装置にヒータ検査装置23Aを追加するだけで、抵抗加熱ヒータ5の劣化を検査することができる装置を実現できる。
また、半導体製造装置が半導体ウェーハ処理に入る前のアイドル状態(スタンバイ状態)のときに、そのままの状態で、抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度を割り出せるようにしているので、抵抗加熱ヒータ抵抗測定時に、商用電源11に基づいて抵抗加熱ヒータ加熱される炉内温度が乱されるようなことはなく、また半導体製造装置の稼動に支障をきたすこともない。
そして、図10で説明したように、インターネットITを含むネットワークNに前記ヒータ検査装置23Aの送信手段1f及び受信手段1hを接続し、前記実施の形態と同様にインターネットITを含むネットワークNを介して監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aにリアルタイムに接続することによって、監視側Sで抵抗加熱ヒータ5の劣化状態を診断し、診断結果に基づいて抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実施させるようにした場合は、本発明の実施の形態と同様に半導体生産側Hの抵抗加熱ヒータ5の劣化に起因した不測の事態を防止でき、また、図1で説明したように、インターネットITを含むネットワークNを介して監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aにリアルタイムに接続し、監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aにメンテナンス側Mの通信端末3を接続することによって、監視側Sで抵抗加熱ヒータ5の劣化状態を診断し、診断結果に基づいてメンテナンス側Mで抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実施させると、本発明の実施の形態と同様に、抵抗加熱ヒータ5の劣化に起因したロット不良などの不測の損害を防止することができる。
図15は、実施例2のヒータ検査装置23Aに代わるヒータ制御装置23Bの回路図である。ここでは、電力要素を印加する印加手段が、抵抗加熱ヒータ5に交流電圧を印加する商用電源11とは別な、直流電圧を印加する直流電源で構成される。なお、図12を用いて説明した部分と同じ部分には同符合を付して説明を省略する。この場合、ヒータ検査装置23Bは、半導体生産側H側に備えられ、劣化診断装置2は、監視側又は保守側に配置され、メンテナンス側Mには通信端3が備えられるものとする。
図15には、図11に示す抵抗加熱ヒータ5に加えて、以下説明する商用電源11と、受電用端子台12と、保護用ブレーカ(NFB)13と、電源トランスTRと、サイリスタ16と、熱電対8と、熱電対9と、シャント抵抗器10Bと、ヒータ制御装置23Bとを示している。
シャント抵抗器10Bは、抵抗加熱ヒータ5に流れる電流の一部を分離してヒータ制御装置23B側へ出力するものである。
ヒータ制御装置23Bは、以下説明する取得手段22と、直流電圧発生器18と、温度調節手段13Bと、テーブルメモリ14と、DO出力手段15と、演算器(CPU)17Bと、A/D変換器19と、電圧検出手段20Bと、電流検出手段21Bと、通信インターフェイス(I/F)25とを備える。また、ヒータ制御装置23Bには、図15には示されていないが、抵抗値検出装置に必要な通信手段として送信手段1f、受信手段1h等が備えられる。
電圧検出手段20Bは、前記抵抗値検出装置1の電圧検出手段1cとして機能し、CPU17Bからの命令に従って、直流電圧発生器18によって発生され、抵抗加熱ヒータ5の両端に印加される直流電圧を検出するものである。
電流検出手段21Bは、CPU17Bからの命令に従って、直流電圧発生器18によって発生された直流電圧を抵抗加熱ヒータ5に印加したときに抵抗加熱ヒータ5に流れる電流を、シャント抵抗器10Bによって分離された電流に基づいて検出するものである。
取得手段22は、例えば電源トランスTRの二次側に接続されており、電源トランスTRの二次側電源と抵抗加熱ヒータ5とを結ぶ経路から、抵抗加熱ヒータ5に加えられる二次側電源の電源同期信号を取得するものである。ここで二次側電源の電源同期信号は、サイリスタ16によって通電制御される二次側電源の電流のオン/オフに同期した信号である。
直流電圧発生器18は、取得手段22で取得された電源同期信号に基づいて、遮断手段であるサイリスタ16が位相制御されて、経路を一時的にオフしているときに、抵抗加熱ヒータ5に印加する直流電圧を発生するものである。そのために、直流電圧発生器18はサイリスタ16を経ずに抵抗加熱ヒータ5に直接接続されるようになっている。前述した電源同期信号は、電源トランスTRで変換されてサイリスタ16によって位相制御される電圧波形から形成される。
温度検出手段(温度検出計)13Bは前記抵抗値検出装置1の温度検出手段1aとして機能し、熱電対8から出力される電気信号に対応する測定温度と予め設定している抵抗加熱ヒータ5の設定温度とに基づいてサイリスタ16のオン/オフを位相制御したり、熱電対8から出力される電気信号に対応する測定温度やサイリスタ16のオン/オフの制御情報を上位装置等へ送信したりするものである。
演算器(CPU)17Bは前記抵抗値検出装置1のCPU1eとしても機能し、前記抵抗値検出装置1のA/D変換器1dとしても機能するA/D変換器19で変換された電圧検出手段20B及び電流検出手段21Bのデジタル信号の検出結果に基づいて抵抗加熱ヒータ5の検査時の抵抗値を算出すると共に、前記した劣化診断のための診断基準データ、すなわち、温度−抵抗値特性、温度の変化率−抵抗の変化率特性の他、算出した抵抗加熱ヒータ5の検査時の抵抗値とテーブルメモリ14の記憶内容とに基づいて抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度を割り出すものである。このようなテーブルメモリ14を利用すれば、前記診断基準データが劣化診断装置2のメモリやデータベース2bに格納されていない状態でも抵抗加熱ヒータ5の劣化の診断可能となる。
この場合、演算器(CPU)17Bは、割り出した抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度をヒータ検査装置23Bのデータ送信手段2bから上位装置、例えば、前記したように、監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aに送信するように命令する、あるいは割り出した抵抗加熱ヒータ5の劣化の程度を上位装置に送信するものであるが、前記実施の形態で説明したように、前記監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aに送信し、前記監視側Sで診断した結果を前記監視側Sの劣化診断装置2のデータ送信手段2dから半導体生産側Hのヒータ制御装置23Bの受信手段1hに返信させて前記スピーカからアラームが出力されるようにDO出力手段15へ命令してもよい。そして、監視側Sの劣化診断装置2のデータ送信手段2dからメンテナンス側Mの通信端末3に診断結果を送信し、メンテナンス側Mによって抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスが実施されるようにしてもよい。
さらに、演算器(CPU)17Bは、直流電圧発生器18に対して直流電圧を発生するように促すと共に、取得手段22で取得された電源同期信号に基づいて、サイリスタ16が位相制御により一時的にオフされるときに、直流電圧発生器18で発生させた直流電圧を抵抗加熱ヒータ5へ印加するように命令する等のヒータ制御装置23Bの動作の制御を司るものである。
DO出力手段15は、CPU17Bの命令に従って、抵抗加熱ヒータ5の交換の必要性があることを示すアラームを出力するように、図示しないスピーカに促すものである。
I/F25は、CPU17B及び温度調節手段13Bと上位装置等とを接続するインターフェイスである。
図16は、図15に示す縦型炉4及びヒータ制御装置23Bの動作を示すフローチャートである。前記テーブルメモリ14を検索し、診断基準データのファイルを読み込む。この診断基準データは、実施の形態で説明したように、診断基準とする抵抗加熱ヒータ5から試験によって採取した実データである(ステップS197)。次に、診断基準データが読み込まれたかどうかを判定する(ステップS198)の判定で診断基準が正常に読み込むことができなかった場合は、テーブルメモリ14に診断基準データのファイルが格納されていないものとして次に理論値モードを実行するかどうかを判定する(ステップS199)。理論値モードとは、ヒータ制御装置23Bを用い、抵抗加熱ヒータ5の理論抵抗値と実際の抵抗値とに基づいて抵抗加熱ヒータ5の劣化を診断し、異常や断線の時期、メンテナンスの時期などを判定することができるモードのことである。
ステップS99で理論値モードを選択しない場合は、このフローを終了し、前記テーブルメモリ14に前記診断基準データを格納した後に、再度、このフローを起動させ、図7で説明した劣化診断プログラムと同じプログラムを実行させる。
ステップS99で理論値モードを選択する場合は、まず、商用電源11の交流電圧を抵抗加熱ヒータ5に印加して、抵抗加熱ヒータ5を例えば800℃に向けて加熱する(ステップS201)。
次に、CPU17Bは、抵抗加熱ヒータ5自体の温度を測定する熱電対9から出力される電気信号に基づいて、抵抗加熱ヒータ5の温度が、抵抗加熱ヒータ5の検査温度である例えば800℃に達したか否かを判別し、800℃に達するまで判別を繰り返す(ステップS202)。
抵抗加熱ヒータ5が例えば800℃に達した場合には、CPU17Bは、取得手段22によって電源トランスTRの二次側電源の電源同期信号を取得する(ステップS203)。
CPU17Bは、この取得した電源同期信号から、サイリスタ16によって電源トランスTRの二次側電源から抵抗加熱ヒータ5へ通じる経路が遮断されている期間(サイリスタ16によってオフしている期間)を読み取り、その遮断期間中に、抵抗加熱ヒータ5の抵抗検出用データ、すなわち、診断基準データを取得するための一連のステップS204〜S209を処理する。この遮断期間は、例えば数十mmsecオーダであり、最大でも1秒程度である。また、遮断期間中に一連のステップを繰り返して複数の検出データを取得するようにしても、あるいは複数の遮断期間にわたって複数の検出データを取得するようにしてもよい。複数の検出データを取得する場合は、それらの平均値を採用する。
サイリスタ16がオフすると、まず、直流電圧発生器18に対して、抵抗加熱ヒータ5に印加する直流電圧を発生するように命令する(ステップS204)。
そして、CPU17Bは、直流電圧発生器18で発生された直流電圧を、抵抗加熱ヒータ5に印加する(ステップS206)。
この状態で、電圧検出手段20Bによって、直流電圧発生器18によって発生され抵抗加熱ヒータ5に印加される直流電圧を検出する(ステップS207)。
また、電流検出手段21Bによって、抵抗加熱ヒータ5に流れる電流を、シャント抵抗器10Bによって分離された電流に基づいて検出する(ステップS208)。
さらに、温度調節手段13Bによって、熱電対9から出力される電気信号に基づいて抵抗加熱ヒータ5の温度(検出温度T℃、ここでは800℃)を検出する(ステップS209)。
なお、電圧検出手段20Bと電流検出手段21Bと温度調節手段13Bとによるアナログ信号の検出結果は、A/D変換器19によって、デジタル信号の検出結果に変換され、CPU17Bに出力される。
このようにしてサイリスタ16がオフしている遮断期間中に、CPU17Bは抵抗加熱ヒータ抵抗測定用データを取得するが、このデータ取得前はもちろん、取得中も、取得後も、電源トランスTRの二次側電源の電流はサイリスタ16による通電制御下にあり、炉の温度が設定温度となるように通常に制御されている。
次に、CPU17Bは、例えば、温度調節手段13Bの検出温度(T℃)とテーブルメモリ14の記憶内容とに基づいて、検出温度(T℃)での抵抗加熱ヒータ5の理論抵抗値Rを算出する(ステップS211)。
続いて、抵抗加熱ヒータ5の理論抵抗値Rと抵抗加熱ヒータ5の実際の抵抗値R’との変化率を算出する(ステップS213)。
次に、CPU17Bは、算出した変化率が例えば±10%以上であるか否かを判定する(ステップS214)。
判定の結果、変化率が例えば±10%以上である場合には、CPU17Bは、近々、抵抗加熱ヒータ5の交換の必要性があるとして、DO出力手段15へ命令することによって、例えばスピーカからアラーム#1を出力してから、ステップS218へ移行する(ステップS215)が、この場合も、判定の結果、すなわち、抵抗加熱ヒータ5に対する診断の結果を前記ネットワークNを介して前記監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aに送信させ、監視側Sが劣化を診断させる。そして、この場合において、診断の結果を前記した監視側Sから半導体生産側Hのヒータ制御装置23Bに返信させ、同時に、前記監視側Sの劣化診断装置2のデータ送信手段2dからネットワークNを介して前記メンテナンス側Mの通信端末3に判定結果をリアルタイムに送信させ、前記メンテナンス側Mに前記抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実施させる。
ステップS218では、算出した変化率が例えば30%以上であるか否かを判定する。判定の結果、変化率が例えば30%以上である場合には、CPU17Bは、早急に、抵抗加熱ヒータ5の交換の必要性があるとして、DO出力手段15へ命令することによって、例えばスピーカからアラーム#1とは音色、周波数等の異なるアラーム#2を出力する(ステップS217)が、この場合も前記ステップ109と同様に、監視側Sで抵抗加熱ヒータ5の劣化を診断し、メンテナンス側Mによる抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスが実行されるようにしてもよい。
続いて、被処理体をロット不良にすることなく抵抗加熱ヒータ5の交換を可能とするために、実際に処理室に被処理体を搬入する前に、抵抗加熱ヒータ5の加熱を終了する(ステップS218)。
一方、変化率が例えば±10%以上でない場合、及び、変化率が例えば±30%以上でない場合、すなわち、変化率が10%未満の場合には、引き続き、抵抗加熱ヒータ5を加熱していき、温度調節手段13Bによって、熱電対8から出力される電気信号と予め設定している抵抗加熱ヒータ5の設定温度とに基づいて、サイリスタ16をオン/オフして、アイドル状態(スタンバイ状態)を継続する。また、熱電対8から出力される電気信号が示す情報やサイリスタ16のオン/オフの制御情報を上位装置等へ送信するが(ステップS218)、この場合も、変化率の結果をヒータ制御装置23Bの送信手段1fから監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aにリアルタイムに送信させることによって、抵抗加熱ヒータ5の劣化の判断を監視側Sで判定させると共に、監視側Sの劣化診断装置2のデータ送信手段2dから半導体生産側Hのヒータ制御手段23Bに診断結果を返信させる。また、この際には、監視側Sのヒータ制御装置23Bからメンテナンス側Mの通信端末3に診断結果をリアルタイムに送信させて、メンテナンス側Mのメンテナンス業者に抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実行させる。
以上説明したように、実施例2によれば、商用電源11ではなく、直流電源に基づいて抵抗加熱ヒータ5のデータを取得するようにしたので、交流の電力制御状態による電流波形、電圧波形のひずみの影響を受けず、実効値/直流変換時に伴う誤差もなくなり、抵抗加熱ヒータ5を単純抵抗として計算できる。そのため、実施例1の効果に加えて、実際の抵抗値を高い精度で算出することができる。
また、実施例2では、直流電圧の抵抗加熱ヒータ5への印加は、サイリスタ16のオン/オフ制御に基づく電源同期信号と同期した経路の遮断期間内に行うようにしている。すなわち、二次側電源と抵抗加熱ヒータ5とを結ぶ経路のサイリスタ16の位相制御による遮断期間内に、抵抗加熱ヒータ5の実際のデータを検出するようにしたので、抵抗加熱ヒータ抵抗検出、時に抵抗加熱ヒータ5に直流電圧を印加しても、商用電源11に基づいて抵抗加熱ヒータ加熱される炉内温度が乱されるようなことはない。また、直流電圧発生器18による抵抗加熱ヒータ5の加熱期間は、ごく短い期間であるため、直流電源加熱によっても炉内温度が乱されるようなことがない。
また、実施例2では、直流電圧の抵抗加熱ヒータ5への印加は、サイリスタ16のオン/オフ制御に基づく電源同期信号と同期した経路の遮断期間内に行うようにしたが、炉内の温度制御に影響を与えない期間内であれば、抵抗加熱ヒータ検査のために一定期間サイリスタを強制的にオフさせて、そのオフ期間(経路遮断期間)、直流電圧を抵抗加熱ヒータ5に印加するようにしてもよい。
従って、この実施例にあっても図10で説明したように、インターネットITを含むネットワークNにヒータ制御装置23Bを接続し、前記実施の形態と同様にインターネットITを含むネットワークNを介して監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aにリアルタイムに接続することによって、監視側Sで抵抗加熱ヒータ5の劣化状態を診断し、診断結果に基づいて抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実施させる場合には、本発明の実施の形態と同様に半導体生産側Hの抵抗加熱ヒータ5の劣化に起因した不測の事態を防止できる。また、図1で説明したように、インターネットITを含むネットワークNを介して監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aにリアルタイムに接続し、監視側Sの劣化診断装置2の受信手段2aにメンテナンス側Mの通信端端末3を接続することによって、監視側Sで抵抗加熱ヒータ5の劣化状態を診断し、この診断結果に基づいてメンテナンス側Mで抵抗加熱ヒータ5のメンテナンスを実施させるようにした場合には、本発明の実施の形態と同様に、抵抗加熱ヒータ5の劣化に起因したロット不良などの不測の損害を防止することができる。
ところで、上述した実施例2では、電力要素を印加する印加手段を、抵抗加熱ヒータ5に直流電圧を印加する直流電圧発生器で構成したが、本発明はこれに限定されず、直流電流発生器で構成してもよい。
実施例3は、実施例2の直流電圧発生器18(図15参照)に代えて直流電流発生器を備えたものであり、電力要素を印加する印加手段が、前記抵抗加熱ヒータ5に直流電流を流す直流定電流源で構成されている。
直流電圧発生器18に代えて直流定電流源を、サイリスタ16を経ずに、直流定電流源と前記抵抗加熱ヒータ5との間で閉回路が形成されるように、抵抗加熱ヒータ5に接続する。演算器(CPU)17Bは、サイリスタ16が経路をオフしているかオフしていないかにかかわらず、常時、直流定電流源から抵抗加熱ヒータ5へ、商用電源11によって加熱されるヒータ温度に影響のでない範囲の直流定電流値を流すようにする。また、演算器(CPU)17Bは、取得手段22で取得された電源同期信号に基づいて温度調節手段13Bを経由してサイリスタ16を一時的にオフしたときに、直流定電流源から流している直流定電流に基づいて、実施例2と同様なフローに従って、抵抗加熱ヒータ5の理論抵抗値Rと抵抗加熱ヒータ5の実際の抵抗値R’との変化率を算出し、抵抗加熱ヒータ検査を行う。
実施例3では、抵抗加熱ヒータ5に直流定電流を常時流しているので、経路の切替え時のロスタイムがなくなり、速やかに抵抗加熱ヒータ検査を行うことができる。
なお、本発明は、抵抗加熱ヒータ5を加熱する構成要素を有する半導体製造装置であれば、縦型炉4に限定されず、いずれの装置、例えば一度に処理する被処理体の数が1〜3程度と少ない枚葉炉等にも適用可能である。また装置の種類によらず、抵抗加熱ヒータ5を備えたものであればいずれも適用可能である。
また、上述した実施例では、抵抗加熱ヒータ5の検査温度が所定の温度(800℃)に達したか否かを判別するようにしたが、任意の温度で抵抗加熱ヒータ5を検査するようにしてもよい。その場合、理論抵抗値Rを求めるに際しては、検査温度に最も近い抵抗温度係数をテーブルメモリ14から選択して使用するとよい。
さらに、前記劣化診断プログラムには、抵抗値の変化が診断基準の抵抗値の変化に対比して10%を超え30%未満の場合と、30%を超える場合の両方において、半導体生産側Hの抵抗値検出装置1とメンテナンス側Mのスピーカ(図示せず)を作動させて警告を促すプログラムを組み込んでおき、音による警告を促すようにしてもよい。
また、監視側Sでメンテナンス側Mとの情報交換により前記メンテナンスファイルを更新し、各レコード、各レコードの各セルについて内容を充実するようにしてもよい。
さらに、前記データの採取は、本実施の形態では、データのサンプリングが1℃刻みになるように設定するが、サンプリング数が多くデータ量が膨大な量となる場合は、診断に影響のない程度までサンプリング数を減らすようにしても構わない。
また、実施の形態では、温度の変化に基づく抵抗値の変化に基づいて診断基準データと受診データとを作成する説明をしたが、これらの微分値、すなわち、変化率で診断基準データと受診データを作成し、相互の対比により抵抗加熱ヒータ5の劣化の状態を診断するようにしてもよい。
インターネットを含むネットワークで半導体生産側(ユーザ側)の抵抗値検出装置(通信端末)と監視側の劣化診断装置(通信端末)とメンテナンス側(サービス側)の通信端末とを接続したネットワークシステムの解説図である。 抵抗値検出装置及び劣化診断装置を構成するコンピュータのブロック図である。 抵抗値検出装置に接続されている表示手段の初期画面の一例を示す解説図である。 プログラムの動作中を示す確認画面を示す解説図である。 抵抗値検出装置及び劣化診断装置の動作を制御する診断基準データ入力プログラムのフローチャート図である。 診断基準データ入力プログラムによって採取され、格納手段としてのデータベース又はメモリに格納された診断基準データのテーブルとマップとを示す解説図であり、図6(a)は、抵抗加熱ヒータの温度の変化に基づく抵抗値の変化を示すテーブル、図6(b)は、同じく温度の変化に基づく抵抗値の変化を示すマップの解説図である。 抵抗値検出装置及び劣化診断装置の動作を制御する劣化診断プログラムの一例を示すフローチャート図である。 劣化診断プログラムが作成するテーブル及びマップの解説図であり、図8(a)は、抵抗加熱ヒータの温度の変化に基づく抵抗値の変化を示すテーブル、図8(b)は、同じく温度の変化に基づく抵抗値の変化を示すマップを示す解説図である。 劣化診断装置に接続されている表示手段の画面に診断基準データのマップと受診データのマップを互い重ね表示させた例を示す解説図である。 インターネットを含むネットワークで半導体生産側(ユーザ側)と監視側とをリアルタイムに接続した一実施の形態を示す解説図である。 本発明に係る半導体製造装置の構成要素となる縦型炉に抵抗加熱ヒータを取り付けている様子を示す斜視図である。 実施例1による抵抗加熱ヒータ及びヒータ検査装置の回路図である。 図2に示すテーブルメモリの記憶内容を示す図である。 実施例1によるヒータ検査装置の動作を示すフローチャートである。 実施例2による抵抗加熱ヒータ及びヒータ検査装置の回路図である。 実施例2によるヒータ検査装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 抵抗値検出装置
1a 温度検出手段
1b 電流検出手段
1c 電圧検出手段
1d A/D変換器
1e CPU(抵抗値算出手段)
1f 送信手段
2 劣化診断装置
2a 受信手段
2b データベース(格納手段)
2c CPU(判定手段)
4 半導体製造装置
5 抵抗加熱ヒータ

Claims (6)

  1. 半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの電流値を検出する電流検出手段と、
    前記抵抗加熱ヒータの電圧値を検出する電圧検出手段と、
    前記電流検出手段が検出する電流値と前記電圧検出手段が検出する電圧値とに基づいて前記抵抗加熱ヒータの抵抗値を算出する抵抗値算出手段と、
    該抵抗値算出段が順次算出した抵抗値のデータを、前記抵抗加熱ヒータの劣化に伴う受診データとして、または、他の半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの劣化診断に用いる診断基準データとして、診断側の通信端末に外部データ通信回線を介して順次送信する送信手段とを
    備えたことを特徴する半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの抵抗値検出装置。
  2. 前記診断基準データが前記抵抗加熱ヒータの昇温を開始した直後から劣化によって断線するまでに得られた抵抗値の変化のデータである抵抗加熱ヒータの抵抗値検出装置。
  3. 半導体製造装置に備えられる抵抗加熱ヒータの劣化診断装置であって、
    外部データ通信回線を介してデータを受信する受信手段と、
    前記受信手段を介して半導体製造装置側から受信した抵抗加熱ヒータの診断基準データを格納する格納手段と、
    前記受信手段を介して半導体製造装置側から受信した抵抗加熱ヒータの受診データを前記格納手段の診断基準データに対比してその大小により劣化状態を判定する判定手段と、
    該判定手段により判定された判定結果を送信元及び予め登録された所定の送信先に送信するデータ送信手段とを
    備えたことを特徴とする半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの劣化診断装置。
  4. 前記格納手段が前記抵抗加熱ヒータ昇温時の温度の変化に基づく理論抵抗値の変化を前記診断基準データとして格納している請求項3記載の半導体製造装置における抵抗加熱ヒータの劣化診断装置。
  5. インターネットを含むネットワークでユーザ側の通信端末と保守側の通信端末とをリアルタイムに接続してユーザ側の半導体製造装置のメンテナンス情報を保守側に送信するとともに、メンテナンス情報に対する診断結果を、保守側からユーザ側に返信するようにしたネットワークシステムであって、
    前記ユーザ側から保守側へデータを送信する通信端末に請求項1又は請求項2記載の抵抗値検出装置を用い、
    保守側からユーザ側に診断結果を送信する通信端末に請求項3又は請求項4記載の劣化診断装置を用いるようにした
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  6. インターネットを含むネットワークでユーザ側の通信端末と監視側の通信端末とメンテナンス側の通信端末とをリアルタイムに接続してユーザ側の半導体製造装置のメンテナンス情報を監視側に送信し、監視側からユーザ側及びメンテナンス側にメンテナンス情報に対する診断結果を送信するようにしたネットワークシステムであって、
    前記ユーザ側から監視側へデータを送信する通信端末に請求項1又は請求項2記載の抵抗値検出装置を用い、
    監視側から診断結果をユーザ側とメンテナンス側とに送信する通信端末に請求項3又は請求項4記載の劣化診断装置を用いるようにした
    ことを特徴とするネットワークシステム。
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