JPWO2018167933A1 - 荷電粒子の供給制御方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部14から溶出する溶出液をプローブ22に導入して荷電粒子化し、荷電粒子導入開口23を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部30に送出する方法において、プローブ22に溶出液が導入されている間、該溶出液の気化を促進するための気化促進ガスを送給するとともに、前記プローブ22に所定の荷電粒子化電圧を印加し、プローブ22に目的成分が含まれた溶出液が導入される時間帯以外の時間帯にのみ、プローブ22から噴霧された溶出液がイオン導入開口23に向かうのを妨害する。

Description

本発明は、液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部からの溶出液を荷電粒子化し、その後段に設けられた荷電粒子分析部に送出する荷電粒子の供給制御方法及び装置に関する。
液体試料に含まれる目的成分の定性や定量を行う装置の一つに、液体クロマトグラフ部と質量分析部を組み合わせてなる液体クロマトグラフ質量分析装置がある。液体クロマトグラフ部では液体試料を移動相の流れに乗せてカラムに導入し、該液体試料に含まれる目的成分を他の成分から時間的に分離する。質量分離部では、所定の時間にカラムから溶出する目的成分をイオン源でイオン化し、その質量電荷比に応じて分離し測定する。液体クロマトグラフ質量分析では、取り扱いの容易さからESIプローブ等と組み合わせた大気圧イオン源が用いられることが多い。
大気圧イオン源で生成されたイオンは、イオン導入開口を介して連通するイオン輸送光学系で集束されたあと、質量分離部に導入され、質量電荷比に応じて分離されたあと測定される。このとき、目的成分由来のイオンだけでなく、液体試料に含まれる分析対象外の成分(移動相や液体試料の溶媒等)由来のイオンや中性分子もイオン輸送光学系やその後段に位置する質量分離部に導入される。イオン輸送光学系や質量分離部は真空ポンプにより排気されているが、それでも導入された成分の一部はイオン輸送光学系のインターフェース部やレンズ系などに付着する。特に、イオン輸送光学系はイオン化室に近い位置に設けられているため、分析対象外の成分が流入しやすく汚染されやすい。例えば、イオン輸送光学系のレンズ系が付着物で汚染されると、イオンビームの集束効率が悪くなり質量分離部に導入されるイオン量が低下して感度が悪くなる。また、質量分離部内の電極が付着物により汚染された場合も測定感度が低下する等の問題が生じる。そのため、ある程度の時間、質量分析を行った後には、真空排気系を解除してイオン輸送光学系や質量分離部を大気開放し、内部を洗浄する必要がある。
一旦、真空排気系を解除すると、測定を再開するために所定の真空度まで排気するのに時間がかかる。こうした時間には測定を行うことができないため(ダウンタイム)、イオン輸送光学系や質量分離部の汚染を抑制して洗浄のためのダウンタイムを減少させることが求められる。
特許文献1には、イオン源としてESIプローブを備えた液体クロマトグラフ質量分析装置において、液体クロマトグラフから目的成分が溶出する時間帯とそれ以外の時間帯でESIプローブに印加する電圧及びESIプローブへのネブライザガスの送給の有無を切り替えることが記載されている。具体的には、目的成分の溶出時間帯にはESIプローブに所定の電圧を印加しつつネブライザガスを送給する第1モード、それ以外の時間帯にはESIプローブへの電圧の印加及びネブライザガスの送給を停止する第2モードを実行する。第1モードでは目的成分を含む液体クロマトグラフからの溶出液の噴霧により生成された帯電液滴が気化に伴ってイオン化する。第2モードでは液体クロマトグラフからの溶出液をESIプローブからそのまま流下させる。この液体クロマトグラフ質量分析装置では、目的成分を含む溶出液以外は質量分析装置に導入しないため、イオン輸送光学系などの装置内部の汚染が抑制され洗浄のためのダウンタイムの発生を抑えることができる。
米国特許出願公開第2015/0144781号明細書 特開2015-75348号公報 国際公開WO 2016/002647号明細書
液体クロマトグラフ質量分析装置はペプチドの分析にも広く用いられている。ペプチドを分析する際には、その前処理工程において、ペプチドを所定のアミノ酸の位置で切断するためにタンパク質分解酵素や変性剤を用いたり、ペプチドを溶解するためにpHを調整する塩や界面活性剤を用いたりすることがある。こうした前処理が施された液体試料を特許文献1に記載の液体クロマトグラフ質量分析装置にそのまま導入すると、第2モード実行中にプローブから流下する溶出液に含まれる変性剤等がプローブ先端で析出してプローブ出口を塞いだり、析出物によって第1モード実行時にスプレーの安定性が低下したりするという問題が生じる。液体試料を液体クロマトグラフ部に導入する前に変性剤等を除去する前処理を行えばこうした問題は回避できるが、その前処理には時間と手間がかかり、また前処理の過程で目的成分のロスに留意する必要がある。
ここでは液体クロマトグラフ質量分析装置を例に挙げたが、液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部からの溶出液を荷電粒子化し、荷電粒子導入開口を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部に導入する装置全般に上記同様の問題があった。こうした装置として、例えば、イオン移動度分光計(例えば特許文献2)や分級装置(例えば特許文献3)などが挙げられる。
本発明が解決しようとする課題は、液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部から溶出する溶出液を荷電粒子化し、荷電粒子導入開口を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部に導入する方法及び装置であって、荷電粒子分析部内が汚染されるのを防ぐことができ、難揮発性(難溶性)の成分を含む液体試料についての特別な前処理を必要としない、荷電粒子の供給制御方法及び装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明の第1の態様は、液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部から溶出する溶出液をプローブに導入して荷電粒子化し、荷電粒子導入開口を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部に送出する荷電粒子の供給制御方法であって、
a) 前記プローブに前記溶出液が導入されている間、該溶出液の気化を促進するための気化促進ガスを送給するとともに、前記プローブ又は該プローブと前記荷電粒子導入開口の間に配置されたニードルに所定の荷電粒子化電圧を印加し、
b) 前記プローブに目的成分が含まれた溶出液が導入される時間帯以外の時間帯にのみ、前記プローブから噴霧された前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害する
ことを特徴とする。
前記成分分離部は、例えば液体クロマトグラフのカラムである。また、前記荷電粒子分析部は、例えば質量分析装置、イオン移動度分光計、あるいは分級装置である。前記プローブは、例えばESIプローブやAPCIプローブである。ESIプローブを用いる場合には、該ESIプローブにイオン化(荷電粒子化)電圧を印加して溶出液を帯電させつつ気化促進ガスによって霧化することにより溶出液をイオン化する。APCIプローブを用いる場合には、気化促進ガスによって溶出液を霧化し、APCIプローブとイオン(荷電粒子)導入開口の間に配置されたニードル(コロナニードル)に電圧(コロナ電圧)を印加してコロナ放電を生じさせることにより、APCIプローブから噴霧された溶出液に含まれる移動相分子をイオン化し、さらに成分分子との間で電荷交換させることにより該成分をイオン化する。なお、ESIプローブは、成分分離部(カラム)と別体で設けられるESIプローブ(マイクロESIプローブ)に限らず、カラムと一体的に構成されたもの(ナノESIプローブ)であってもよい。
前記の目的成分を含む溶出液が導入される時間帯(例えば、成分分離部が液体クロマトグラフである場合は保持時間)はデータベースを参照したり予備測定を行ったりすることにより事前に決めておくことができる。
前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうことの妨害は、例えばプローブから噴霧され荷電粒子導入開口に向かう溶出液のガス流と交差する(例えば直交する)向きに妨害ガスを吹き付けることにより行うことができる。妨害ガスには、窒素ガス等の不活性ガスを用いることが好ましい。あるいは、プローブから噴霧され荷電粒子導入開口に向かう溶出液のガス流を吸引して排出することにより溶出液が荷電粒子導入開口に向かうのを妨害することもできる。
本発明に係る荷電粒子の供給制御方法では、成分分離部からの溶出液がプローブに導入されている間は、目的成分が溶出しているか否かを問わず、プローブ又はニードルに所定の電圧を印加するとともに気化促進ガスを送給し続け、溶出液を気化及び荷電粒子化する。溶出液に変性剤、塩、あるいは界面活性剤といった難揮発性(難溶性)成分が溶解している場合でも、プローブ先端から流出すると速やかに飛び離れるため、こうした成分がプローブ先端に析出して該プローブの出口を塞いだりスプレーを不安定化させたりする心配がない。また、目的成分が含まれた溶出液がプローブに導入される時間帯以外の時間帯には、妨害ガスの送給や溶出液のガス流の吸引排出によって溶出液から生成されたイオンや中性分子が荷電粒子導入開口を通じてイオン分析部に流入するのを防止するため、目的成分以外の成分によって荷電粒子分析部(例えばイオン輸送光学系や質量分離部)の内部が汚染されるのを防ぐことができる。
また、上記課題を解決するために成された本発明の第2の態様は、液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部から溶出する溶出液を荷電粒子化し、荷電粒子導入開口を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部に送出する荷電粒子の供給制御装置であって、
a) 前記成分分離部からの溶出液が導入されるプローブと、
b) 前記プローブに所定の荷電粒子化電圧を印加する電圧印加部と、
c) 前記プローブから流れ出す溶出液の気化を促進する気化促進ガスを送給する気化促進ガス送給部と、
d) 前記プローブから噴霧された前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害する荷電粒子導入妨害部と、
e) 前記プローブに前記溶出液が導入されている間、前記荷電粒子化電圧を印加するとともに前記気化促進ガスを送給し、前記プローブに目的成分が含まれた溶出液が導入される時間帯以外の時間帯にのみ前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害するように、前記電圧印加部、前記気化促進ガス送給部、及び前記荷電粒子導入妨害部を制御する分析制御部と
を備えることを特徴とする。
さらに、上記課題を解決するために成された本発明の第3の態様は、液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部から溶出する溶出液を荷電粒子化し、荷電粒子導入開口を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部に送出する荷電粒子の供給制御装置であって、
a) 前記成分分離部からの溶出液が導入されるプローブと、
b) 前記プローブと前記荷電粒子導入開口の間に配置された導電性のニードルと、
c) 前記ニードルに所定の荷電粒子化電圧を印加する電圧印加部と、
d) 前記プローブから流れ出す溶出液の気化を促進する気化促進ガスを送給する気化促進ガス送給部と、
e) 前記プローブから噴霧された前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害する荷電粒子導入妨害部と、
f) 前記プローブに前記溶出液が導入されている間、前記荷電粒子化電圧を印加するとともに前記気化促進ガスを送給し、前記プローブに目的成分が含まれた溶出液が導入される時間帯以外の時間帯にのみ前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害するように、前記電圧印加部、前記気化促進ガス送給部、及び前記荷電粒子導入妨害部を制御する分析制御部と
を備えることを特徴とする。
本発明に係る荷電粒子の供給制御方法あるいは装置を用いることにより、荷電粒子分析部内が汚染されるのを防ぐことができる。また、液体試料に析出しやすい成分が含まれている場合であってもそうした成分を除去する前処理を行う必要がない。
本発明に係る荷電粒子の供給制御装置の一実施形態であるイオンの供給制御装置を備えた液体クロマトグラフ質量分析装置の概略構成図。 本実施例のイオンの供給制御装置の拡大図。 本発明に係る荷電粒子の供給制御方法の一実施形態であるイオンの供給制御方法のフローチャート。 本発明に係る荷電粒子の供給制御装置の別の実施形態。 本発明に係る荷電粒子の供給制御装置のさらに別の実施形態。 本発明に係る荷電粒子の供給制御装置のさらに別の実施形態。 本実施例のイオンの供給制御方法及び装置を用いて取得した測定結果。
本発明に係る荷電粒子の供給制御方法及び装置の実施例について、以下、図面を参照して説明する。本実施例の荷電粒子の供給制御方法及び装置はイオンの供給制御方法及び装置である。本実施例のイオンの供給制御装置は、液体クロマトグラフ質量分析装置において、液体クロマトグラフ部(LC)と質量分析部(MS)のインターフェース部に設けられ、液体クロマトグラフ部のカラムにおいて時間的に分離された成分をイオン化して質量分析部に送出する装置として用いられる。
図1は、本実施例のイオンの供給制御装置を備えた液体クロマトグラフ質量分析装置の概略構成図である。液体クロマトグラフ部10のインジェクタ13から導入された液体試料は、ポンプ12により一定の速度で移動相容器11から供給される移動相の流れに乗ってカラム14に導入され時間的に成分分離される。カラム14からの溶出液(分離された液体試料中の成分と移動相の混合液)は、イオン源20のイオン化プローブ22に送給され、その先端からイオン化室21内に噴霧されイオン化される。生成されたイオンを含む微細な液滴は、後段に位置する質量分析部30との隔壁に形成されたイオン導入開口23を通過して質量分析部30に送出される。イオン導入開口23の中央には脱溶媒管231が取り付けられている。また、脱溶媒管231には、加熱された乾燥ガスが質量分析部30側からイオン化室21側に向かって吹き付けられており、これによってイオン化プローブ22から噴霧される成分の脱溶媒化がさらに促進される。このような乾燥ガスを用いると、中性粒子や溶媒由来の低分子イオンが後段のイオン輸送光学系31等に入射するのを防ぐことができる。しかし、その一方で目的成分由来のイオンの導入量も減少する。従って、目的成分の量の多寡に応じて乾燥ガスの使用/不使用や、また使用する際の流量を適宜に決めておくことが好ましい。
質量分析部30は、イオン導入開口23(及び脱溶媒管231)から導入されたイオンを収束させつつ後段へと送るイオン輸送光学系31と、イオン輸送光学系31を通過したイオンを質量分析する質量分離部32とを備えている。イオン輸送光学系31はイオンレンズ311及び多重極イオンガイド312を備えている。また、質量分離部32はいわゆるトリプル四重極型(三連四重極型)の質量分析部であり、多重極イオンガイド(q2)323が内部に設置されたコリジョンセル322を挟み、イオンを質量電荷比に応じて分離する前段四重極マスフィルタ(Q1)321と、同じくイオンを質量電荷比に応じて分離する後段四重極マスフィルタ(Q3)324、さらにはイオン検出器325が設置されている。質量分離部30の内部空間は、分析実行中、真空ポンプ(図示なし)により所定の高真空に維持されている。
制御部50は、記憶部51と、機能ブロックである分析制御部53を備えている。記憶部51には化合物データベース52が保存されている。化合物データベース52には、複数の化合物について、それぞれ該化合物の分析条件(移動相の種類、流量、カラムの種類等)と保持時間が対応付けられて保存されている。分析制御部53は、使用者からの入力指示に応じて分析動作を制御するものであり、例えば、液体試料をインジェクタ13から注入したり、電源部40に制御信号を送信して液体クロマトグラフ部10及び質量分析部30の各部に所定の電圧を印加したりする等の動作を行う。制御部50の実体はパーソナルコンピュータであり、記憶部51に保存された分析制御プログラムを動作させることにより分析制御部53が具現化される。また、制御部50には入力部60及び表示部70が接続されている。
図2は、本実施例で用いられるイオン源20の拡大図である。
このイオン源20は、液体クロマトグラフ部10のカラム14からの溶出液(分離された試料成分と移動相の混合液)に含まれる試料成分をESI(エレクトロスプレーイオン化)法によりイオン化する装置(エレクトロスプレーイオン源)であり、カラム14からの溶出液が流通する試料送液管221と、試料送液管221の外周部を覆うように設けられたネブライザガス供給管222とを備え、先端に数kVの直流高電圧(ESI電圧)が印加されたESIプローブ(イオン化プローブ)22を備えている。ネブライザガス供給管222には、窒素ガス等のネブライザガスを送給するネブライザガス送給ライン223が接続されている。
ESIプローブ22の試料送液管221に導入された溶出液は、該試料送液管221の先端に到達すると高電圧により帯電し、また、ネブライザガス供給管222から放出されるネブライザガスが吹き付けられることにより霧化してイオン化室21に放出されイオン化される。
また、イオン導入開口23の手前には、後段に位置する質量分析部30との隔壁に沿って、妨害ガス供給管24が配置されている。妨害ガス供給管24には、窒素ガス等の不活性ガスである妨害ガスを送給する妨害ガス送給ライン241が接続されている。
本実施例における液体クロマトグラフ質量分析装置の特徴的な動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。
使用者は、分析開始に先立ち、入力部60を介して分析実行条件(目的成分の名称、移動相の種類、移動相の流量、カラムの種類等)を入力する(ステップS1)。使用者による分析実行条件の入力が完了すると、分析制御部53は、該分析実行条件を記載したメソッドファイルを作成し、記憶部51に保存する。また、分析制御部53は、入力された分析実行条件に合致する情報を化合物データベース52から読み出し、該情報に含まれる当該目的成分の保持時間を取得する(ステップS2)。より正確には、目的成分がカラムから溶出されはじめる時間(溶出開始時間)とカラムからの溶出が終了する時間(溶出終了時間)を記憶する。
使用者が分析開始を指示すると、分析制御部53は、インジェクタ13から液体試料を注入する(ステップS3)。インジェクタ13から注入された試料は移動相の流れに乗ってカラム14に導入され、その内部で各成分が時間的に分離される。カラム14から溶出した成分はESIプローブ22に導入され、ESI電圧の印加及びネブライザガスの送給により帯電液滴となってイオン化室21内に噴霧されイオン化される。
分析制御部53は、分析開始と同時に、ESIプローブ22に所定のESI電圧を印加し、ネブライザガス供給管222に所定の流量のネブライザガスを送給し、妨害ガス供給管24に所定の流量の窒素ガスを送給するように各部を制御する(ステップS4)。ESIプローブ22から噴霧された帯電液滴は、この妨害ガスによって押し流されイオン導入開口23には入射しない。
分析開始後、目的成分の溶出開始時間になると(ステップS5でYES)、分析制御部53は、妨害ガス供給源からの妨害ガスの供給を停止し、妨害ガス供給管24からイオン化室21内への妨害ガスの送給を停止する(ステップS6)。その後、目的成分の溶出終了時間になると(ステップS7でYES)、分析制御部53は、妨害ガス供給源からの窒素ガスの供給を再開し、妨害ガス供給管24からイオン化室21への妨害ガスの送給を再開する(ステップS8)。このように、目的成分の溶出時間帯には妨害ガス供給管24からイオン化室21に妨害ガスが送給されないため、ESIプローブ22から噴霧された帯電液滴に含まれる目的成分由来のイオンは、イオン化室21と質量分析部30の圧力差によってイオン導入開口23から質量分析部30に送出される。そして、全ての成分がカラム14から溶出されると(ステップS9でYES)、測定を終了する。測定終了後にカラム14の内部を洗浄するなど、カラム14に残留する成分を測定により放出する必要がない場合は、目的成分の溶出が終了した時点で測定を終えてもよい。
本実施例のイオン化方法及びイオン化装置では、液体クロマトグラフ部10のカラム14からの溶出液がESIプローブ22に導入されている間、分析制御部53は、目的成分が溶出しているか否かを問わず、ESIプローブ22に所定のESI電圧を印加するとともにネブライザガスを送給し続ける。また、分析制御部53は、目的成分の溶出時間帯以外の時間帯に、妨害ガス供給管24からイオン化室21に妨害ガスを送給し、溶出液から生成されたイオンや中性分子がイオン導入開口23を通じて質量分析部30に流入するのを防止する。そのため、目的成分以外の成分によって質量分析部30の内部が汚染されるのを防ぐことができる。従って、質量分析部30の内部を洗浄するために高真空を解除する頻度を少なくしてダウンタイムを減少させることができる。また、液体試料に変性剤、塩、あるいは界面活性剤といった難揮発性(難溶性)成分が含まれている場合でも、ESIプローブ22の先端から流出すると速やかに飛び離れるため、こうした成分がプローブ先端に析出して該プローブの出口を塞いだりスプレーを不安定化させたりする心配がない。
上記実施例では、イオン源として一般的なESIプローブ(マイクロESIプローブ)22を用いる場合について説明したが、他の大気圧イオン源でも同様に構成することができる。以下、図4を参照してナノESIプローブ22aを備えた構成例を、図5を参照してAPCIプローブ22bを備えた構成例を、それぞれ説明する。上記実施例と同じ構成要素には共通の符号を付して詳細な説明を省略する。ここでは、大気圧イオン源として特に広く用いられているエレクトロスプレーイオン化及び大気圧化学イオン化法を用いるものについてのみ説明するが、大気圧光イオン化(APPI:Atmospheric Pressure Photo Ionization)法等、他の様々な大気圧イオン化法においても同様に構成することができる。
図4は、極微量の液体試料を測定する際に用いられるナノESIプローブ22aを備えたイオン源である。ナノESIプローブ22aでは、液体試料に含まれる各種成分を分離するためのカラム224aがプローブ22a内に設けられている。液体試料はインジェクタ13aから、ポンプ12aにより一定の速度で移動相容器11aから供給される移動相の流れに乗ってカラム224aに導入されて成分分離された後、試料送液管221aを通ってナノESIプローブ22aの先端部に送給され、イオン化室21内に噴霧されてイオン化される。また、上記実施例と同様に、分析制御部53による制御の下、分析中は、常時、電源部40からナノESIプローブ22aにESI電圧が印加される。また、目的成分の溶出時間帯以外の時間帯には、妨害ガス送給ライン241を介して妨害ガス供給管24から妨害ガスが送給される。この構成においても、目的成分の溶出時間帯以外の時間帯に溶出液から生成されたイオンや中性分子がイオン導入開口23を通じて質量分析部30に流入するのが防止される。そのため、目的成分以外の成分によって質量分析部30の内部が汚染されるのを防ぐことができる。
図5は、大気圧化学イオン化(APCI: Atmospheric Pressure Chemical Ionization)法によってイオンを生成する構成例であり、APCIプローブ22bとコロナニードル25を備えている。マイクロESIプローブ22を用いる実施例と同様に、液体試料に含まれる各種成分は液体クロマトグラフ部10のカラム14で分離され、順次、APCIプローブ22bの試料送液管221bに導入される。APCIプローブ22bに導入された溶出液は、ネブライザガス供給管222bからのネブライザガスによりイオン化室21内に噴霧される。APCIプローブ22bの出口端近傍には、所定の高電圧(APCI電圧)が印加されたコロナニードル25が配置されている。APCIプローブ22bから噴霧された溶出液に含まれる移動相等の溶媒の分子は、コロナ放電領域内でイオン化される。液体試料に含まれる各種成分は、イオン化された溶媒分子と電荷交換することによりイオン化されイオン導入開口23を通って質量分析部30に送出される。この構成においても分析制御部53の動作は上記同様であり、目的成分以外の成分によって質量分析部30の内部が汚染されるのを防ぐことができる。
また、上記実施例はいずれも、妨害ガス供給管24から供給される妨害ガスを溶出液に吹き付けることによって、イオン化プローブ22から噴霧された溶出液がイオン導入開口23に向かうのを妨害する構成としたが、図6に示すように、妨害ガス供給管を吸気管26として使用し、気化した該溶出液をイオン導入開口23の手前で排気する構成を採ることによりイオン化プローブから噴霧された溶出液がイオン導入開口23に向かうのを妨害することもできる。図6はESIプローブ22と組み合わせた例であるが、同様にしてナノESIプローブ22aやAPCIプローブ22b等、他のイオン源と組み合わせることもできる。
次に、本発明に係るイオン化方法及びイオン化装置の効果を確認するために本発明者が行った測定の結果を説明する。この測定ではナノESIプローブ22aを備えた液体クロマトグラフ質量分析装置(図4参照)を使用した。また、0.1%ギ酸・20%アセトニトリル溶液を移動相として用い、移動相の流速を1μL/minとした。そして、0.1%ギ酸・20%アセトニトリルに2pmol/μLでACTH 18-39(分子量:2465.70、構造式:Arg-Pro-Val-Lys-Val-Try-Pro-Asn-Gly-Ala-Glu-Asp-Glu-Ser-Ala-Glu-Ala-Phe-Pro-Leu-Glu-Phe、分子式:C112H165N27O36)を溶解させたものを試料として用い、連続注入してトータルイオンクロマトグラムとマススペクトルを取得した。測定中、22.20minから23.00minの間に妨害ガスをイオン化室に送給し、イオンの測定強度の違いを測定することにより、妨害ガスの有無による質量分離部へのイオンの導入量の違いを比較した。
図7に測定結果を示す。図7(a)はトータルイオンクロマトグラムの一部(20.5min〜24.50min)である。トータルイオンクロマトグラムから、妨害ガスを送給している時間帯(22.20min〜23.00min)にはイオン検出強度が大きく低下していることが分かる。図7(b)は21.50minから21.75minの間(妨害ガス送給なし)に取得したマススペクトル、図7(c)は22.50minから22.75minの間(妨害ガス送給あり)に取得したマススペクトルである。これらは、測定中に検出されたイオンが試料(ACTH 18-39)由来のイオンであることを確認するために取得したものであり、いずれの時間帯にも試料(ACTH 18-39)由来の3価イオンが検出されていることが確認できた。また、図7(b)と図7(c)の比較から、妨害ガスを送球することにより、イオンの検出強度、つまり質量分析部30に導入されるイオンの量が約350分の1に抑えられていることが分かる。
上記実施例は一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
上記実施例では液体クロマトグラフとトリプル四重極型質量分析装置を組み合わせてなる液体クロマトグラフ質量分析装置を例に挙げて説明したが、試料に含まれる目的成分を他の成分から時間的に分離することが可能なものであれば、液体クロマトグラフ以外の成分分離部を用いてもよく、トリプル四重極型以外の質量分析装置や、イオン移動度分析装置等の他のイオン分析装置を用いてもよい。あるいはイオンを分析するものに限らず、荷電粒子の分析装置(分級装置等)においても上記同様の構成を採ることができる。
上記実施例では、イオン化室と質量分析部の隔壁に沿って妨害ガスを送給する構成としたが、イオン化プローブから噴霧された溶出液がイオン導入開口に向かうのを妨害する向き、即ちイオン化プローブから噴霧されイオン導入開口に向かう溶出液のガス流と交差する方向であればよく、上記実施例の向きのみに限定されない。また、目的成分が導入されている時間帯以外の時間帯に妨害ガスの送給の有無のみを変更する構成としたが、これに加えて、目的成分が導入されている時間帯以外の時間帯に乾燥ガスの流量を増加させ、乾燥ガスによってもイオン導入開口へのイオンの導入を妨害するように構成することもできる。
上記実施例では、記憶部に化合物データベースを備え、使用者が入力した分析実行条件に基づき該化合物データベースから目的成分の保持時間を取得する構成としたが、過去の測定データを記憶部に蓄積しておき、それらのデータから目的成分の保持時間を取得したり、使用者自身が目的成分の保持時間を入力したりする構成を採ることもできる。
上記実施例では、試料の測定時の動作のみを説明したが、イオン化プローブの内部を洗浄する等の目的でイオン化プローブに洗浄液を導入する場合にも上記妨害ガスを用いて該洗浄液由来のイオン等がイオン分析部に導入されるのを防止することができる。この場合、洗浄液には目的成分が含まれておらず、常にイオン化プローブに目的成分が含まれた溶出液が導入される時間帯以外の時間帯となるため、常時妨害ガスを送給する。
10…液体クロマトグラフ部
11、11a…移動相容器
12、12a…ポンプ
13、13a…インジェクタ
14、…カラム
20…イオン源
21…イオン化室
22…ESIプローブ
22a…ナノESIプローブ
22b…APCIプローブ
221、221a、221b…試料送液管
222、222b…ネブライザガス供給管
223…ネブライザガス送給ライン
224a…カラム
23…イオン導入開口
231…脱溶媒管
24…妨害ガス供給管
241…妨害ガス送給ライン
25…コロナニードル
26…吸気管
30…質量分析部
31…イオン輸送光学系
311…イオンレンズ
312…多重極イオンガイド
32…質量分離部
321…前段四重極マスフィルタ
322…コリジョンセル
323…多重極イオンガイド
324…後段四重極マスフィルタ
325…検出器
40…電源部
50…制御部
51…記憶部
52…化合物データベース
53…分析制御部
60…入力部
70…表示部

Claims (9)

  1. 液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部から溶出する溶出液をプローブに導入して荷電粒子化し、荷電粒子導入開口を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部に送出する方法であって、
    a) 前記プローブに前記溶出液が導入されている間、該溶出液の気化を促進するための気化促進ガスを送給するとともに、前記プローブ又は該プローブと前記荷電粒子導入開口の間に配置されたニードルに所定の荷電粒子化電圧を印加し、
    b) 前記プローブに目的成分が含まれた溶出液が導入される時間帯以外の時間帯にのみ、前記プローブから噴霧された前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害する
    ことを特徴とする荷電粒子の供給制御方法。
  2. 前記溶出液に対して妨害ガスを吹き付けることにより該溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子の供給制御方法。
  3. 前記溶出液を吸引排気することにより該溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子の供給制御方法。
  4. 液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部から溶出する溶出液を荷電粒子化し、荷電粒子導入開口を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部に送出する装置であって、
    a) 前記成分分離部からの溶出液が導入されるプローブと、
    b) 前記プローブに所定の荷電粒子化電圧を印加する電圧印加部と、
    c) 前記プローブから流れ出す溶出液の気化を促進する気化促進ガスを送給する気化促進ガス送給部と、
    d) 前記プローブから噴霧された前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害する荷電粒子導入妨害部と、
    e) 前記プローブに前記溶出液が導入されている間、前記荷電粒子化電圧を印加するとともに前記気化促進ガスを送給し、前記プローブに目的成分が含まれた溶出液が導入される時間帯以外の時間帯にのみ該溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害するように、前記電圧印加部、前記気化促進ガス送給部、及び前記荷電粒子導入妨害部を制御する分析制御部と
    を備えることを特徴とする荷電粒子の供給制御装置。
  5. 液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部から溶出する溶出液を荷電粒子化し、荷電粒子導入開口を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部に送出する装置であって、
    a) 前記成分分離部からの溶出液が導入されるプローブと、
    b) 前記プローブと前記荷電粒子導入開口の間に配置された導電性のニードルと、
    c) 前記ニードルに所定の荷電粒子化電圧を印加する電圧印加部と、
    d) 前記プローブから流れ出す溶出液の気化を促進する気化促進ガスを送給する気化促進ガス送給部と、
    e) 前記プローブから噴霧された前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害する荷電粒子導入妨害部と、
    f) 前記プローブに前記溶出液が導入されている間、前記荷電粒子化電圧を印加するとともに前記気化促進ガスを送給し、前記プローブに目的成分が含まれた溶出液が導入される時間帯以外の時間帯にのみ該溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害するように、前記電圧印加部、前記気化促進ガス送給部、及び前記荷電粒子導入妨害部を制御する分析制御部と
    を備えることを特徴とする荷電粒子の供給制御装置。
  6. 液体試料に含まれる成分を時間的に分離する成分分離部から溶出する溶出液を荷電粒子化し、荷電粒子導入開口を通じてその後段に設けられた荷電粒子分析部に送出する装置であって、
    a) 前記成分分離部と一体的に構成されたプローブと、
    b) 前記プローブに所定の荷電粒子化電圧を印加する電圧印加部と、
    c) 前記プローブから噴霧された前記溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害する荷電粒子導入妨害部と
    を備えることを特徴とする荷電粒子の供給制御。
  7. さらに、
    d) 前記プローブに前記溶出液が導入されている間、前記荷電粒子化電圧を印加するとともに前記気化促進ガスを送給し、前記プローブに目的成分が含まれた溶出液が導入される時間帯以外の時間帯にのみ該溶出液が前記荷電粒子導入開口に向かうのを妨害するように、前記電圧印加部、前記気化促進ガス送給部、及び前記荷電粒子導入妨害部を制御する分析制御部
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の荷電粒子の供給制御装置。
  8. 前記導入妨害部が、前記溶出液に対して妨害ガスを吹き付ける妨害ガス送給部であることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の荷電粒子の供給制御装置。
  9. 前記荷電粒子導入妨害部が、前記溶出液を吸引排気する吸気部であることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の荷電粒子の供給制御装置。
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