JP3392790B2 - 質量分析計用インターフェイスおよび質量分析システム - Google Patents

質量分析計用インターフェイスおよび質量分析システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、質量分析計用イン
ターフェイスおよび質量分析システムに関し、さらに詳
しくは、低極性化合物であっても高効率で質量分析する
ことを可能にする質量分析計用インターフェイスおよび
質量分析システムに関する。
【0002】
【従来の技術】液体クロマトグラフィー又はキャピラリ
ー電気泳動による分析方法では、液体試料中の成分を化
学的な性質に応じて分離する。そして、これらの分離さ
れた成分の検出には検出器を必要とする。検出器には、
通常、紫外・可視吸光光度計が用いられ、光照射による
吸光度測定によって化合物の種類をある程度判別し、各
ゾーンに存在する化合物の量を測定することは可能であ
る。しかし、このような検出器では、分離された成分の
同定、化学構造の決定は、ほとんどの場合できないのが
実状である。
【0003】そして、液クロや電気泳動だけでも化合物
の分別は可能であるが、分別してゾーンを形成させて
も、その位置だけではその中に含まれる化合物について
の更なる判別はできない。つまり、同じゾーンのところ
に、全く違う化合物が存在することも多く、この場合に
は区別できないのである。このような場合に、各ゾーン
中に含まれる化合物を識別するために、最近、検出器に
質量分析計を用いて分析することが行われている。
【0004】すなわち、液体クロマトグラフィー(液ク
ロ)又はキャピラリー電気泳動等を経て分離した試料
を、質量分析計に導入する組合せシステムを用いること
によって、従来は識別困難であった化合物も、識別可能
になるのである。これら組み合わせの技術については既
に実施されているが、その方法には問題がある。つま
り、電気泳動や液クロを経たものは液体試料であり、連
続的に供給・流入されるが、これらを如何にして真空系
である質量分析計の中に持ち込むのか、ということが大
きな課題となっている。質量分析計は真空系の中で測定
が行われるので、そのような真空系に、大気圧から液体
状のもの持ち込むことが技術的には非常に困難が伴う。
【0005】例えば現在行われている方法としては、先
ず、液体試料を完全に気化した後、減圧して濃度を薄め
た状態にし、その状態のものを真空系に持ち込む方法が
ある。また、試料がガス状で持ち込まれただけでは質量
分析計による測定はできないので、予めイオン化して電
荷を付与しておく必要がある。よって、ここでは、どの
ようにして液体試料を気化して真空系に持ち込むか、お
よび、気化した試料を如何にイオン化して電荷を与える
か、が更なる問題であった。
【0006】一方で、分子自体はそのままの状態で質量
分析計にかける方法として、分析試料を霧状化した後
に、分析計に導入する技術についても既に知られてお
り、例えば電子スプレーイオン化等を経て分析が行われ
ている。上記電子スプレーイオン化による方法では、分
析試料を霧状に吹いてから分析するが、霧に吹いた後、
質量分析計に入る手前で、電圧を負荷しておく。この電
極間の高電圧だけで、霧として噴霧した試料をイオン化
するものである。つまり、霧としている間に電圧をかけ
ているだけなので、放電等は行われないが、高電圧をか
けている場の中に霧が存在するのでトンネル効果によっ
て、ある程度のイオン化が期待できる。しかしながら、
このような方法では一般にイオン化効率が低く、イオン
化された濃度も低いままである。よって、上記電子スプ
レーイオン化法では、イオン化されない化合物も多く存
在することとなり、質量分析可能な化合物は限られたま
まであった。したがって、例えば水溶液中の非極性分子
であるダイオキシン類やPCB等の微量成分を検出する
ことは、ほとんど不可能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点に鑑み、イオン化効率(イオン化能力)を向上させ
て、微量の試料であっても高精度に質量分析できる装置
あるいはシステムを開発すべく、鋭意検討した。その結
果、試料を霧状にした後、単なる電圧を負荷するのでは
なく、1つは、霧の出口に荷電粒子のガスの固まりであ
るプラズマ領域を発生させ、通過時にイオン化させるこ
と、他の1つは、霧の出口にヒーターを設けた後、質量
分析計の手前で、熱電子衝撃イオン化源を設けること等
によって、かかる問題点が解決されることを見い出し
た。本発明は、かかる見地より完成されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、霧
化器によって噴霧された試料を高効率イオン化手段を介
して質量分析計に導入するインターフェイスであって、
該霧化器には、試料を噴霧する液体クロマトグラフィー
カラムもしくはキャピラリーの先端近傍に、シース液を
同時に噴霧する手段と、該シース液噴霧手段の外周に
は、霧化器中にヘリウムガスを導入するヘリウムガス導
入部とを有しており、該霧化器中にはヘリウムガスを充
填するとともに、該ヘリウムガスを排気する差動排気系
が霧化器後流の質量分析計側に設けられ、かつ、該高効
率イオン化手段として周波数領域1〜10GHz、電力
100〜2000Wのマイクロ波共振器を有し、該マイ
クロ波共振器のマイクロ波により発生させた霧化器後流
ヘリウムプラズマ領域に該噴霧された試料を通過させ
ることを特徴とする質量分析用インターフェイスを提供
するものである。また、本発明は、高効率イオン化手段
として、ヒーターと試料の流れに対し該ヒーターの後流
に熱電子衝撃イオン化源とを有し、該熱電子衝撃イオン
化源が差動排気中もしくは差動排気系の後流に設けられ
ていることを特徴とする質量分析用インターフェイスを
提供するものである。
【0009】また、本発明は、試料を分離する液体クロ
マトグラフィー若しくはキャピラリー電気泳動と、質量
分析計との間に、霧化器および高効率イオン化手段を有
するインターフェイスを介在させるとともに、該インタ
ーフェイスが上記いずれかに記載の質量分析用インター
フェイスであることを特徴とする質量分析システムを提
供するものである。霧化器には、試料を噴霧する液体ク
ロマトグラフィーカラムもしくはキャピラリーの先端近
傍に、シース液を同時に噴霧する手段を有している
高効率イオン化手段マイクロ波共振器、又は、ヒータ
ーおよび熱電子衝撃イオン化源、を有するそして、上
記霧化器には、分離した試料の導入部とともにヘリウム
ガス導入部が設けられ、質量分析計側に、導入されたガ
スを排気する差動排気系が備えられている本発明にお
ける高効率イオン化手段としては、マイクロ波共振器で
マイクロ波プラズマ領域を発生させる手段、および、ヒ
ーター(加熱作用)と熱電子衝撃イオン化源(電荷付
与)とを併用する手段がある。上記プラズマは、ヒータ
ーとイオン化源の両方の作用を有し、約数千度の温度で
イオン化させるものである。
【0010】本発明のインターフェイスとは、上記高効
率イオン化手段を含む霧化器から差動排気系までの部分
を意味するものである。質量分析計のインターフェイス
の一態様としては、霧化室・霧化器、マイクロ波共振器
によるプラズマ領域、差動排気系を含む態様、あるい
は、霧化室・霧化器、ヒーター、差動排気系、熱電子衝
撃イオン化源を含む態様等が挙げられる。
【0011】本発明は、インターフェイスに高効率イオ
ン化手段を設けたものであり、試料をゾーンに分ける部
分である電気泳動や液クロと、質量分析計との間に、イ
ンターフェイスを介在させた質量分析システムをも提供
する。このようなシステムにおいては、キャピラリー電
気泳動等と差動排気・質量分析計とを組み合わせ、本発
明の特徴部分であるイオン化源部分を設けることで、試
料を高効率にイオン化し、微量な試料であっても高精度
に分析可能である。
【0012】そして、インターフェイス部分には質量分
析計とは別途に排気系(差動排気系)を設けるのが好適
である。少なくとも1つの差動排気を設けることが好ま
しく、2段以上であっても良い。差動排気は、通常、霧
化器側の排気系と質量分析計側の排気系とに分けられ
る。なお、質量分析計には差動排気以外に元から排気系
を有しているが、本発明では、質量分析計のインターフ
ェイス部分に差動排気の排気系を設けるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る処理方法につ
いて、添付図面を参照しながら、その具体的な実施形態
を詳細に説明する。
【0014】実施の形態(その1) 図1に、本実施の形態である霧化器中に噴霧された試料
を高効率イオン化手段よって質量分析計に導入するイン
ターフェイスであって、該高効率イオン化手段としてマ
イクロ波共振器を有し、発生させた霧化器後流のマイク
ロ波プラズマに該試料を通過させる質量分析用インター
フェイスを示す。ここでは、霧化器5の後流に、差動排
気10が設けられている。また、液体クロマトグラフィ
ーによって分離された試料を、質量分析用インターフェ
イス20を経由して、質量分析計9に導入する質量分析
システムである。
【0015】プラズマでのイオン化は蒸着装置などで通
常行われる技術であるが、霧状物質をプラズマに通す本
発明のインターフェイスでは、特にマイクロ波共振器6
を用いる。マイクロ波共振器6によるマイクロ波によっ
て、霧化器5中にはマイクロ波プラズマ領域7が発生す
る。液体クロマトグラフィーやキャピラリー電気泳動を
経た試料を用いる本実施の形態では、霧化器5中にヘリ
ウムガス4を導入・充填させて、霧化器5の後流にヘリ
ウムプラズマを発生させる。高周波プラズマの場合に
は、通常、アルゴンガスによりアルゴンプラズマを発生
させているが、アルゴンはイオン化ポテンシャルが低い
ために、アルゴンプラズマでは試料をイオン化させるエ
ネルギーが非常に弱い。これに対し、ヘリウムプラズマ
を用いる場合にはアルゴンよりイオン化ポテンシャルが
高いので、アルゴンプラズマではイオン化できなかった
種々の化合物をイオン化させることができる。
【0016】ヘリウムはマイクロ波共振器を使用しない
とプラズマにならないので、ヘリウムのプラズマ生成に
は、通常の高周波プラズマの手法は適用できない。一
方、ヘリウムはイオン化ポテンシャルが大きいため、プ
ラズマを発生させることにより、従来のアルゴンプラズ
マよりも試料を高効率でイオン化できる。このことから
本実施の形態のように、マイクロ波共振器6を用いてヘ
リウムガス4をプラズマにする態様が好ましい。ヘリウ
ムは高周波ではプラズマ発生効率が良くないからであ
り、マイクロ波によって効率よく、ヘリウムプラズマを
発生する。
【0017】本実施の形態におけるヘリウムガス4は、
常に霧化器5に充填されており、差動排気10側から排
気される。霧吹口と質量分析計9の線上に試料だけが飛
散して、質量数の小さいヘリウムガス等は差動排気10
の方に流れていき、ガスだけが減圧されて、質量数の大
きい分析試料は直線的に霧化器5中を飛んで質量分析計
9に到達することが望ましい。ヘリウムガス4は、差動
排気10からそのまま排気される。
【0018】ここで、マイクロ波共振器6については特
に限定されるものではないが、通常、周波数領域1〜1
0GHz、電力100〜2000W等の特徴を有してい
る装置が好ましい。
【0019】本実施の形態のシステムでは、溶離液1に
ついて液クロカラム2によって分離された試料を、質量
分析用インターフェイスを経由して、質量分析計9に導
入する。液体クロマトグラフィーを用いれば、他の方法
で測定できない化合物が測定可能になり、例えば電荷の
ない物質でも測定可能である。
【0020】本システムでは、液クロからの霧状試料の
イオン化源として、ヘリウムを使ったマイクロ波プラズ
マでイオン化した後、差動排気を行い、試料を質量分析
計に導く。ここで、マイクロ波共振器6によるプラズマ
は、大気圧下でも機能するので、霧化器5中でプラズマ
を発生させることが好適である。また、霧化器5に試料
を噴霧する際には、同時にシース液3を噴霧する。シー
ス液3は、試料の気化を助けるための液であり、流量が
少ない試料について、希釈して液体の量を増加させてい
る。シース液3としては、例えば酢酸あるいはアルコー
ルと水との混合溶媒等の揮発性の溶媒が好ましく用いら
れる。
【0021】本実施の形態では、霧化器5の後流であっ
て、プラズマによるイオン化処理の後に差動排気10系
が備えられている。この質量分析計手前の差動排気10
では、段階的な減圧が行われる。一般に、質量分析計の
真空度は非常に高いので、大気圧から試料を送り込むの
は難しく、例えば針の穴から注入する等によって真空度
を維持しながら注入する必要があった。本発明では、差
動排気10という段階的に真空度を増加させる手法を用
いることによって、徐々に段階的に減圧することで、比
較的大量の試料であっても連続的に送り込むことが可能
である。
【0022】差動排気10を用いることによって、ヘリ
ウムのような不要なガスを抜いてしまい、微量の分析試
料のみを、その量を減少させることなく質量分析計9に
導入できる。よって、量的に有利であり、差動排気系が
無いと試料の導入効率が悪くなる。また、差動排気を設
ける観点からは、質量分析計9に到達する前に排出され
てしまうイオンを減少させるため、2段以上のより多く
の段階的な減圧・排気系を設けることによって、質量分
析計9に到達するイオンを確保することが有効である。
【0023】本実施の形態のようにマイクロ波共振器6
を用いてヘリウムプラズマを発生させる手段によれば、
イオン化効率が向上するとともに、軽量のヘリウムガス
を用いることでアルゴンガス等を用いる場合に比較し
て、差動排気時に効率的な減圧が可能である。
【0024】実施の形態(その2) 図2に、霧化器中に噴霧された試料を高効率イオン化手
段を介して質量分析計に導入するインターフェイスであ
って、該高効率イオン化手段としてヒーターおよび熱電
子衝撃イオン化源を有し、該熱電子衝撃イオン化源が差
動排気中もしくは差動排気の後流に設けられている質量
分析用インターフェイスを示す。本実施の形態ではプラ
ズマを発生させないので、霧化器5に導入するガスはヘ
リウム又はアルゴンガスのいずれも用いることが可能で
あるが、ヘリウムガス4を用いる方が差動排気10の効
率の点で有利であり、効果的に減圧できる。これは上記
したように、アルゴンよりもヘリウムの方が分子量が小
さく軽量であるため、減圧しやすく、噴霧された試料だ
けを直線的に質量分析計9に到達させることが容易にな
るからである。
【0025】本実施の形態においては、液クロからの霧
状試料のイオン化にあたり、ヒーター11で加熱した
後、差動排気10中もしくは差動排気10系後に熱電子
衝撃イオン化を行う。差動排気10した後に、熱電子衝
撃イオン化源12に当てるのは、熱電子衝撃イオン化源
12は減圧下でないと十分に作動しないからである。熱
電子衝撃イオン化源12は電子銃の一種であり、試料が
通過すると、発生した熱電子が衝突して直接励起し、イ
オン化させる。ここで、手前にヒーター11を設けたの
は試料を十分に気化させておくためであり、液状のまま
熱電子イオン化源12に入ると、イオン化しなかった
り、電子銃自体が破損する等の問題が生じ得るからであ
る。すなわち、ヒーター11によって予め、霧状の物質
を加熱することで、試料を完全に気化させておくことが
望ましい。
【0026】熱電子衝撃イオン化源12としては、通常
の市販されているものを使用することが可能であり、例
えば島津製作所製QP−1000を使用することができ
る。このような熱電子衝撃イオン化源を用いる方法は、
マイクロ波プラズマよりも分子の分解が少なく非破壊分
析を行うことが可能であり、試料をそのままの形態で測
定できる利点がある。
【0027】実施の形態(その3) 図3は、本実施の形態の1つである、キャピラリー電気
泳動によって分離された試料を、上記マイクロ波共振器
6を有する質量分析用インターフェイスを介して、質量
分析計に導入する質量分析システムを示すものである。
図4は、本実施の形態の他の1つである、キャピラリー
電気泳動によって分離された試料を、上記熱電子衝撃イ
オン化源12を有する質量分析用インターフェイスを介
して、質量分析計に導入する質量分析システムを示すも
のである。
【0028】キャピラリー電気泳動においては、両端に
電圧をかけてその電位差の勾配でイオンを移動させるの
で、霧吹きの直後のところで電圧をかけなければならな
い。よって、電気泳動を行う際には、霧化器5の中に電
極を設けなければならず、高圧電源16の電極を霧化器
の中に組み込まなければならない。したがって、電極1
4と霧化器5とを組み合わせると、図3又は4に示すよ
うに、電極14を配置する方式が好ましい。上記のよう
なキャピラリー電気泳動によれば、液体クロマトグラフ
ィーよりも試料量が少なくて済み、かつ分離能が高い利
点があり、電荷がある物質について有効に測定すること
ができる。
【0029】なお、本発明における分析対象は何ら限定
されるものではなく、広く一般の有機系および無機系化
合物に適用できるが、例えばダイオキシン類やPCB等
の低極性化合物についても異性体別に高感度に分析する
ことができる。
【0030】
【発明の効果】本発明の質量分析計用インターフェイス
によれば、例えば水溶液中における微量の非極性分子で
あるダイオキシン類やPCB等の検出も可能となると同
時に、分析システム全体で、短時間に極めて効率的かつ
有効に種々の化合物を分析できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態(その1)に係る質量分析システム
の一例を示すものである。
【図2】実施の形態(その2)に係る質量分析システム
の一例を示すものである。
【図3】実施の形態(その3)に係る質量分析システム
の一例を示すものである。
【図4】実施の形態(その3)に係る質量分析システム
の他の一例を示すものである。
【図5】本発明の質量分析用インターフェイスを組み込
んだ質量分析システムの一例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 溶離液 2 液クロカラム 3 シース液 4 Heガス 5 霧化器 6 マイクロ波共振器 7 プラズマ 8 オリフィス 9 質量分析計 10 差動排気 11 ヒーター 12 熱電子衝撃イオン化源 13 泳動液 14 電極 15 キャピラリー 16 高圧電源 20 インターフェイス 21 分析装置 22 分析試料 23 データ処理
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/62 - 27/70 H01J 40/00 - 49/48 G01N 27/26 G01N 30/72 WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 霧化器によって噴霧された試料を高効率
    イオン化手段を介して質量分析計に導入するインターフ
    ェイスであって、 該霧化器には、試料を噴霧する液体クロマトグラフィー
    カラムもしくはキャピラリーの先端近傍に、シース液を
    同時に噴霧する手段と、該シース液噴霧手段の外周に
    は、霧化器中にヘリウムガスを導入するヘリウムガス導
    入部とを有しており、該霧化器中にはヘリウムガスを充填するとともに、該ヘ
    リウムガスを排気する差動排気系が霧化器後流の質量分
    析計側に設けられ、 かつ、 該高効率イオン化手段として周波数領域1〜10GH
    z、電力100〜2000Wのマイクロ波共振器を有
    し、該マイクロ波共振器のマイクロ波により発生させた
    霧化器後流のヘリウムプラズマ領域に該噴霧された試料
    を通過させることを特徴とする質量分析用インターフェ
    イス。
  2. 【請求項2】 霧化器中に噴霧された試料を高効率イオ
    ン化手段を介して質量分析計に導入するインターフェイ
    スであって、 該霧化器には、試料を噴霧する液体クロマトグラフィー
    カラムもしくはキャピラリーの先端近傍に、シース液を
    同時に噴霧する手段と、該シース液噴霧手段の外周に
    は、霧化器中にガスを導入するガス導入部とを有してお
    り、該霧化器中にはガスを充填するとともに、該ガスを排気
    する差動排気系が霧化器後流の質量分析計側に設けら
    れ、 かつ、 該高効率イオン化手段として、ヒーターと該ヒーターの
    後流に熱電子衝撃イオン化源とを有し、該熱電子衝撃イ
    オン化源が差動排気中もしくは差動排気系の後流に設け
    られていることを特徴とする質量分析用インターフェイ
    ス。
  3. 【請求項3】 上記霧化器中に、ヘリウムガスを導入す
    ることを特徴とする請求項2に記載の質量分析用インタ
    ーフェイス。
  4. 【請求項4】 試料を分離する液体クロマトグラフィー
    若しくはキャピラリー電気泳動と、質量分析計との間
    に、霧化器および高効率イオン化手段を有するインター
    フェイスを介在させるとともに、該インターフェイスが請求項1〜3のいずれかに記載さ
    れた質量分析用インタ ーフェイスである ことを特徴とす
    る質量分析システム。
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