JPWO2018167849A1 - 撚り線くさび - Google Patents

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Abstract

分割くさび体(6)は,湾曲内面(6a)を有しており,先端部から末端部にかけて次第に肉厚に形成され,CFRPケーブル(1)の外周面に被せられることで上記CFRPケーブル(1)の外周面を所定長にわたって包囲する。上記複数の分割くさび体(6)が上記CFRPケーブル(1)の外周面に配置されたときに対向する端面(30L,30R)の間に長手方向にのびる隙間(G)が確保される。上記隙間(G)が,上記分割くさび体(6)によって包囲されるCFRPケーブル(1)の谷部(1b)に沿う傾斜部分を有している。

Description

この発明は,撚り線くさびに関する。
プレテンション方式またはポストテンション方式によってコンクリートに圧縮応力を与えたプレストレストコンクリートが知られている。プレストレストコンクリートは圧縮のみならず引張にも強く,土木分野,建築分野または橋梁分野において広く採用されている。
プレストレストコンクリートに与えられる圧縮応力には,コンクリート内に埋め込まれる緊張材に与えられる緊張力の反力が利用される。緊張材を緊張するためには緊張材の末端部分を安定かつ強固に把持する必要があり,その把持を実現する端末部材を緊張材の末端部分にしっかりと定着(固定)する必要がある。
特許文献1はロープを内筒によって保持し,内筒を外筒によって締め付けるロープ装着具を開示する。
国際公開WO2015/125220
内筒は4つの分割区画材から構成され,4つの分割区画材のそれぞれがロープに接する湾曲面を持つ。4つの分割区画材によってロープが包囲される。隣り合う分割区画材の間には長手方向に隙間が形成される。
4つの分割区画材を組み合わせることによって構成される内筒の外形は円錐台形状である。外筒は内筒の外形に沿う内面を持つ。ロープに作用する緊張力によって外筒に内筒が入り込んでいき,これによってロープに内筒および外筒(すなわち,ロープ装着具)が定着される。
緊張力がロープに加えられ続けると内筒が外筒に次第に深く入り込んでいき,隣り合う分割区画材の間の隙間が徐々に狭くなる。分割区画材の隙間が狭くなることでロープは周囲から強い力で締め付けられる。
強い力で周囲から締め付けられると,ロープ(特にその外層線)は隣り合う分割区画材の隙間にはみ出す(入り込む)ように変形または伸びを生じやすい。緊張力が加え続けられることで隣り合う分割区画材の間の隙間がさらに狭くなった場合,ロープの一部が隙間にはみ出していると,はみ出している部分が分割区画材によって噛み込まれて圧潰し,損傷が生じてしまうことがある。ロープの噛み込み損傷は,ロープの強度の低下やロープ装着具の定着性能の低下の要因となる。
この発明は,端末部材がくさび止めされる撚り線の損傷を防止すること,特に上述した噛み込み損傷を防止することを目的とする。
この発明による撚り線くさびは,先端部から末端部にかけて次第に肉厚に形成され,撚り線の外周面に被せられることで上記撚り線の外周面を所定長にわたって包囲する,湾曲内面を有する複数の分割くさび体を備える。上記複数の分割くさび体が上記撚り線の外周面に配置されたときに対向する端面の間に確保される隙間が,上記分割くさび体によって包囲される撚り線の谷部に沿う部分を有していることを特徴とする。
撚り線は複数の素線を撚り合わせることで構成され,その外周面には長手方向にらせん状にのびる谷部が形成される。撚り線くさびは,このような撚り構造を備える撚り線の外周面に被せられる複数の分割くさび体から構成される。分割くさび体は,撚り線くさびを長手方向に2つに割ったもの(2つの半体)でもよいし,3つに割ったもの,4つに割ったものであってもよい。分割くさび体はその内面が湾曲しており,湾曲内面によって撚り線の周方向の一部分が包囲される。複数の分割くさび体を撚り線の周方向に並べて配置することで,分割くさび体の間に確保される隙間を除いて,撚り線の長手方向の一部が複数の分割くさび体によって包囲される。
分割くさび体は,その先端部から末端部にかけて次第に肉厚に形成されているので,複数の分割くさび体を組み合わせることで構成される撚り線くさびは,先端部から末端部にかけて次第に太くなる外形を持つ。撚り線くさびの外形は典型的には概略円錐台形状につくられるが,角錘台形状等その他の形状であってもよい。撚り線くさびは,撚り線くさびの外形と同様の形状の中空を持つスリーブ内に入れられて用いられる。スリーブの中空の内壁によって複数の分割くさび体が周囲から押さえつけられて締め付けられることで,撚り線くさびを介して撚り線にスリーブをしっかりと定着させることができる。
撚り線の外周面を包囲するように配置される複数の分割くさび体の対向する端面同士は接触せず,撚り線くさびには,分割くさび体の数と同数の,長手方向にのびる隙間が確保される。これは,撚り線のさらなる締め付けを許容するためである。隙間を確保しておくことで,撚り線に緊張力が加え続けられることによってたとえ撚り線が減径したとしても,撚り線くさびをスリーブ内に深く入り込ませ,このときに複数の撚り線くさびによって撚り線を周囲からさらに締め付けることができる。撚り線くさびおよび上述したスリーブを,撚り線にしっかりと定着させ続けることができる。上述した隙間は,分割くさび体の湾曲凹面の深さを浅く形成することで確保することができる。
上述したように,撚り線くさびがスリーブ内に深く入り込むと,隣り合う分割くさび体の間(対向する端面間)の隙間は次第に狭くなる。
この発明によると,上記分割くさび体の間の隙間が,上記分割くさび体によって包囲される撚り線の谷部に沿う部分(谷部追従隙間部分)を備えているので,撚り線くさびによって周囲から強い力で撚り線が締め付けられることで撚り線に変形または伸びが生じたとしても,上記撚り線の谷部に沿う隙間部分には変形または伸びを生じた撚り線が入り込みにくい。分割くさび体の間の隙間が狭くなったときにその隙間に撚り線(その外層線)が挟まれて圧潰され,撚り線が損傷することが防止される。撚り線の強度の低下,ならびに撚り線くさびおよびスリーブの定着力の低下を防ぐことができる。
撚り線は,炭素繊維に代表される合成繊維,または複数本の合成繊維を束ねた繊維束を撚り合わせることでつくられる繊維ケーブルまたはロープであってもよい。鋼線または鋼線を撚り合わせたストランドを撚り合わせることでつくられるワイヤケーブルまたはロープであってもよい。
撚り線の谷部は撚り線の長手方向にらせん状にのびるので,撚り線の谷部に沿う谷部追従隙間部分は,撚り線くさびの先端部と末端部を結ぶ方向(撚り線くさびが取り付けられる撚り線の軸方向)から傾斜した角度を持つものとなる。
好ましくは,上記対向端面の間に確保される隙間が,上記撚り線の谷部に沿う谷部追従隙間部分と,上記撚り線の谷部に沿わない谷部非追従隙間部分とを含み,上記谷部追従隙間部分が,谷部非追従隙間部分を間に挟んで,撚り線くさびの長手方向に複数形成されている。分割くさび体を撚り線の周囲に被せやすい形状とすることができる。
一実施態様では,上記谷部追従隙間部分の長さが,上記谷部非追従隙間部分の長さよりも長い。上記撚り線の谷部に沿う谷部追従隙間部分を,比較的長い距離にわたって確保することができる。
他の実施態様では,上記谷部追従隙間部分の向きと上記谷部非追従隙間部分の向きとは75°〜120°の範囲内で交差している。谷部追従隙間部分は撚り線の谷部に沿っているので,撚り線の谷部と一致するまたは少なくとも近似する向きを向いている。谷部追従隙間部分と75°〜120°の範囲内で交差する谷部非追従隙間部分は撚り線の谷部(撚り線を構成する撚り合わされた素線)と異なる向きにのびるものとなる。谷部追従隙間部分と谷部非追従隙間部とが75°〜120°の範囲内で交差するように分割くさび体の端面を設計することで,分割くさび体の端面の特定部分(特に谷部追従隙間部分と谷部非追従隙間部分の境界部分を構成する部分)への応力集中が緩和され,また谷部追従隙間部分を比較的長い距離にわたって確保することができる。さらに谷部非追従隙間部分は素線に対して比較的深い角度(直角に比較的近い角度)で交差することになるので,谷部非追従隙間部分においても撚り線(その外層線)を挟まれにくくすることができる。
好ましい実施態様では,上記湾曲内面に,上記撚り線を構成する素線に沿って形成され,かつ上記撚り線を構成する素線の直径に適合する大きさの複数の溝が形成されている。湾曲内面と撚り線(撚り線を構成する素線)とが広く接触するので,撚り線くさびの定着性能を向上させることができる。また,複数の溝によって湾曲内面において撚り線を拘束することができるので,撚り線くさび内においてたとえば撚り線が回転してしまうことが防止され,分割くさび体の間の上述した隙間(谷部追従隙間部分)を,撚り線の谷部に正確に沿わせることができる。
一実施態様では,複数の分割くさび体のそれぞれに,位置合わせするための係合部が形成されている。係合部は,たとえば一の分割くさび体に形成される凸部と,上記一の分割くさび体に隣り合う他の分割くさび体に形成される,上記凸部が係合する凹部とによって構成することができる。複数の分割くさび体の相対位置(長手方向の相対位置および周方向の相対位置)を固定する(ガイドする)ことができるので,撚り線の周囲に複数の分割くさび体を正しく配置することができる。
撚り線の谷部に沿う上記撚り線くさびの谷部追従隙間部分は,上述したように,複数の分割くさび体を組み合わせたときに対向する端面同士によって形成される。くさびの端面に着目すると,この発明は次のように規定することもできる。
すなわち,この発明による撚り線くさびは,先端部から末端部にかけて次第に肉厚に形成され,撚り線に接する湾曲内面を有しており,長手方向に隙間をあけた状態で撚り線の周囲に並べられることで上記撚り線の外周面を所定長にわたって包囲するものであって,上記隙間を形成する,一の撚り線くさびの上記湾曲内面の両側の側壁部の端面と,上記一の撚り線くさびに隣り合う他の撚り線くさびの湾曲内面の両側の側壁部の端面とに,包囲される上記撚り線の谷部に沿う傾斜が形成されていることを特徴とする。
炭素繊維強化プラスチック製ケーブルの末端部に固定された端末定着構造を示す。 端末定着構造の縦断面図である。 炭素繊維強化プラスチック製ケーブルを2つの分割くさび体によって挟んでいる様子を示す斜視図である。 2つの分割くさび体と,2つの分割くさび体によって挟まれる炭素繊維強化プラスチック製ケーブルの分解斜視図である。 炭素繊維強化プラスチック製ケーブルを2つの分割くさび体によって挟んでいる様子を示す側面図である。 図5のVI−VI線に沿う拡大端面図である。 図5のVII−VII線に沿う拡大端面図である。 図5のVIII−VIII線に沿う拡大端面図である。 他の実施形態を示すもので,2つの分割くさび体と,2つの分割くさび体によって挟まれる炭素繊維強化プラスチック製ケーブルの分解斜視図である。
図1は端末定着構造を炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製ケーブル1(炭素繊維複合ケーブル(Carbon Fiber Composite Cable)と呼ぶこともできる)(以下,CFRPケーブル1という)の末端部に適用した実施例を示す斜視図である。図2は端末定着構造の縦断面図である。図3は,CFRPケーブル1の末端部に2つの分割くさび体を取り付けた様子を示す斜視図であり,図4はその分解斜視図である。図5はCFRPケーブル1の末端部に2つの分割くさび体を取り付けたときの側面図,図6から図8は図5のVI−VI線,VII−VII線,VIII−VIII線に沿う拡大端面図である。
図1および図6を参照して,CFRPケーブル1は,複数本の連続する炭素繊維22にエポキシ樹脂21を含浸させた複合材を材料とする断面円形の7本の炭素繊維強化プラスチック製の炭素繊維束1aを撚り合わせて1×7構造(1本の炭素繊維束1aを中心にして,その周囲に6本の炭素繊維束1aを撚り合わせた構造)としたものである。炭素繊維22に代えて,ガラス繊維,ボロン繊維,アラミド繊維,ポリエチレン繊維,PBO(polyp-phenylenebenzobisoxazole)繊維,その他の繊維を用いてもよい。エポキシ樹脂21に代えて,ポリアミドその他の樹脂を用いることもできる。
CFRPケーブル1の断面直径はたとえば約15.2mmである。以下,CFRPケーブル1を構成する炭素繊維束1aを素線1aと呼ぶ。外層の6本の素線1aはCFRPケーブル1の長手方向にらせん状にのびており,隣り合う素線1aの間には,らせん状にのびる谷部1bが形成される。図6から図8にはCFRPケーブル1を構成する外層の6本の素線1aのそれぞれに,A〜Fのアルファベットが示されている。
この実施例の端末定着構造は,CFRPケーブル1の末端部に設けられる金属製の撚り線くさび10(2つの分割くさび体6)と,撚り線くさび10がきつく嵌め込まれる金属製のスリーブ5とを備えている。
図1および図2を参照して,スリーブ5は円筒状のもので,末端部付近の外周面にねじ溝5bが形成されている。内部の中空5aは横断面が概略長楕円形でありかつスリーブ5の先端から末端にかけて次第に大きくなるように概略円錐台形状に形成されている。スリーブ5の口の小さい先端開口からスリーブ5の中空5a内にCFRPケーブル1の末端部が挿入され,口の大きい末端開口から外に出される。
外に出されたCFRPケーブル1の末端部に撚り線くさび10が取り付けられる。撚り線くさび10は,たとえば175mmの全長を持つ2つの細長い分割くさび体6から構成される。2つの分割くさび体6は同一形状および大きさのもので,たとえば鋳型成形によってつくられる。図4を参照して,分割くさび体6の内面には,CFRPケーブル1に接する湾曲凹面6aが長手方向に形成されている。分割くさび体6の肉厚は先細の先端部から反対側の末端部に向かうにしたがって次第に厚くなっており,2つの分割くさび体6を組み合わせると,横断面の外形が概略長楕円形で,かつ先端部から末端部に向けて次第に太くなる。2つの分割くさび体6を組み合わせたときの外形は,スリーブ5の中空5aの形状とおおよそ一致する。分割くさび体6の材料には,強度,靭性および疲労強度に優れた球状黒鉛鋳鉄,または強度,靭性,疲労強度および防食性に優れたオーステナイト系もしくはマルサイト系のステンレス合金が用いられる。
分割くさび体6の末端部にOリング(図示略)をかけるための溝7が周方向に形成されており,2つの分割くさび体6を組み合わせることで溝7は環状となる。環状とされた溝7にOリングをかけることによって,2つの分割くさび体6によってCFRPケーブル1の末端部を挟んだ状態を簡易に保持することができる。
分割くさび体6の末端部にはまた,湾曲凹面6aを挟んで左右の両側に,係合凸部8Aと係合凹部8Bとがそれぞれ形成されている。2つの分割くさび体6を組み合わせると,一方の分割くさび体6の係合凸部8Aが他方の分割くさび体6の係合凹部8Bに,他方の分割くさび体6の係合凸部8Aが一方の分割くさび体6の係合凹部8Bに,それぞれ係合する。係合凸部8Aおよび係合凹部8Bによって2つの分割くさび体6の相対位置(長手方向の相対位置および周方向の相対位置)が固定される(ガイドされる)ので,CFRPケーブル1を,2つの分割くさび体6によって両側から正確に挟むことができる。
図4を参照して,分割くさび体6の湾曲凹面6aの先端部分には,口径を広げるテーパー面6dが形成されている。口径を広げるテーパー面6dを分割くさび体6の湾曲凹面6aの先端部分に形成しておくことで,分割くさび体6の先端部分におけるCFRPケーブル1の損傷が防止または軽減される。
図2を参照して,CFRPケーブル1を挟んだ分割くさび体6はスリーブ5の口の大きい末端開口からスリーブ5の中空5a内に押し込まれる。スリーブ5の中空5aの内壁によって分割くさび体6が周囲から押さえつけられて締め付けられる。CFRPケーブル1の末端部に,2つの分割くさび体6(撚り線くさび10)を介してスリーブ5が定着される(くさび止めされる)。スリーブ5は一般にはCFRPケーブル1の両末端部に定着されるが,一方の末端部のみに定着させてもよい。末端部に撚り線くさび10を介してスリーブ5を定着させたCFRPケーブル1は,たとえばプレストレストコンクリートの緊張材として用いることができる。
図4を参照して,上述したように,分割くさび体6はその内面に長手方向にのびる湾曲凹面6aを有しており,湾曲凹面6aと反対側が開口する構造を持つ。また,湾曲凹面6aの左右の両側には,波状の側壁部が形成されている。以下の説明において,一方の側壁部を左側壁部6Lと呼び,反対側の他方の側壁部を右側壁部6Rと呼ぶ。左右の側壁部6L,6Rの内面も湾曲凹面6aを構成する。
図4および図6を参照して,分割くさび体6の内面(湾曲凹面6a)に,長手方向にらせん状にのびる複数の浅い溝6bが形成されている。複数のらせん状の溝6bは,分割くさび体6が取り付けられるべきCFRPケーブル1の表面形状を転写した形状を備えている。上述したように,CFRPケーブル1は,1本の断面円形の素線1aを中心にしてその周囲に6本の断面円形の素線1aを撚り合わせることによってつくられているので,外層の6本の素線1aはいずれもCFRPケーブル1の長手方向にらせん状にのびている。湾曲凹面6aに形成される複数のらせん状の溝6bは,CFRPケーブル1を構成するらせん状にのびる素線1aのそれぞれに沿っており,かつ素線1aの直径に応じた大きさ(幅)を持つ。らせん状の溝6bは上述した左右の側壁部6L,6Rの内面にも形成される。
CFRPケーブル1に2つの分割くさび体6を取り付けると,CFRPケーブル1の外層を構成する撚り合わされた6本の素線1aのそれぞれが,湾曲凹面6aに形成された複数のらせん状溝6bのそれぞれに嵌る。さらに,隣り合うらせん状溝6bの間に形成されるらせん状にのびる稜線(凸条)6c(図6参照)が,素線1a間のらせん状の谷部1bに嵌る。CFRPケーブル1の外表面を分割くさび体6の湾曲凹面6a(複数のらせん状の溝6bおよび複数のらせん状の稜線6c)に広く接触させることができ,これによってCFRPケーブル1に局所的な力が加わることが防止され,かつ分割くさび体6によるCFRPケーブル1の把持力が向上する。
また,湾曲凹面6aに形成された複数のらせん状溝6bによってCFRPケーブル1の動きが拘束される。このため,分割くさび体6内においてCFRPケーブル1が長手方向に移動したり,回転したりすることが防止され,分割くさび体6内におけるCFRPケーブル1の姿勢を一定に保つことができる。
図4を参照して,分割くさび体6の左右の側壁部6L,6Rは,いずれも分割くさび体6の肉厚によって規定される端面30L,30Rを備える。端面30L,30Rは,長手方向において高低に滑らかに推移しており,分割くさび体6を側方から見ると(図3,図5参照),長手方向に山部と谷部とが交互に形成されていると見ることができる。
図4を参照して詳細に説明すると,左側壁部6Lには,分割くさび体6の先端部から末端部に向けて,3つの山部51L,山部52L,山部53Lがこの順番に形成されている。他方,右側壁部6Rには,分割くさび体6の先端部から末端部に向けて,3つの山部51R,山部52R,山部53Rがこの順番に形成されている。なお,左右の両側壁部6L,6Rのそれぞれの3つの山部51L〜53L,51R〜53Rは,分割くさび体6の先端部から末端部に向かうにしたがって次第にその高さが高くなっている。
図4および図5を参照して,両側壁部6L,6Rの端面30L,30Rに着目して説明すると,勾配(傾き)が小さく比較的長い距離にわたってのびる緩傾斜面31L,31Rと,勾配が大きく比較的距離の短い急傾斜面32L,32Rとによって山部51L,52L,53L,51R,52R,53Rが形付けられている。緩傾斜面31L,31Rと急傾斜面32L,32Rとはおおよそ直交しており,このため山部51L,52L,53L,51R,52R,53Rは,緩傾斜面31L,31Rと急傾斜面32L,32Rの境界を頂部とする,おおよそ直角三角形の形状を持つ。左側壁部6Lの3つの山部51L,52L,53Lと,右側壁部6Rの3つの山部51R,52R,53Rとは,左右対称な位置に形成されているが,左側壁部6Lの緩傾斜面31Lは分割くさび体6の先端部から末端部に向かう方向に上っている(側壁部の高さが次第に高くなる)のに対し,右側壁部6Rの緩傾斜面31Rは,分割くさび体6の先端部から末端部に向かう方向に下っている(側壁部の高さが次第に低くなる)点が異なる。
図5を参照して,緩傾斜面31L,31Rの傾斜角度は,CFRPケーブル1の撚り角度(CFRPケーブル1を構成する6本の外層の素線1aの撚り角度,素線1a間に形成される谷部1bの撚り角度)に合わせて設計されている。図5において,素線1a(谷部1b)の撚り角度をθ1によって,緩傾斜面31L,31Rの傾斜角度(より厳密には,後述する緩傾斜面31L,31Rの内側縁部11の傾斜角度)をθ2によって,それぞれ示す。素線1a(谷部1b)の撚り角度θ1に緩傾斜面31L,31Rの傾斜角度θ2を合わせることで,左右の側壁部6L,6Rの内面(上述した山部の内面に形成された溝6b)にCFRPケーブル1(素線1a)を比較的長い距離にわたって連続して沿わせることができ,CFRPケーブル1に分割くさび体6を安定して定着させることができる。
図6から図8を参照して,緩傾斜面31L,31Rは,側壁部6L,6Rの高さ位置に応じてねじれるように形成されている。すなわち,低い位置にあるときの緩傾斜面31L,31Rはその外側縁部(外側稜線)よりも内側縁部(内側稜線)11の方が高い位置にあり(図6,図8),高い位置にあるときの緩傾斜面31L,31Rでは,外側縁部が内側縁部11よりも高い位置となる(図6,図8)。中間位置(図7)では,緩傾斜面31L,31Rの外側縁部と内側縁部11とはほぼ同じ高さ位置である。緩傾斜面31L,31Rをねじれるように形成することによって,2つの分割くさび体6を組み合わせたときに形成される隙間Gを,緩傾斜面31L,31Rの全幅にわたってほぼ等間隔に確保することができる。
図5を参照して,2つの分割くさび体6を組み合わせることで,一方の分割くさび体6の左側壁部6Lの端面30Lと,他方の分割くさび体6の右側壁部6Rの端面30Rとが対向し,かつ一方の分割くさび体6の右側壁部6Rの端面30Rと,他方の分割くさび体6の左側壁部6Lの端面30Lとが対向する。一方の分割くさび体6の山部が他方のくさび6の谷部に隙間Gを隔てて対向し,逆に一方の分割くさび体6の谷部が他方の分割くさび体6の山部に隙間Gを隔てて対向する。
図5および図6から図8を参照して,CFRPケーブル1を挟んで2つの分割くさび体6を組み合わせたとき,2つの分割くさび体6の両側壁部6L,6Rの端面30L,30R同士は接触せず,分割くさび体6の両側には長手方向にのびる隙間Gが形成される。上述したように,両側壁部6L,6Rの端面30L,30Rは長手方向に向けて高低に滑らかに推移しているので,隙間Gは側方から見て長手方向に波状にのびるように見える。隙間Gは,分割くさび体6の湾曲凹面6aの深さをCFRPケーブル1の断面半径よりも浅くすることで確保することができる。
分割くさび体6がスリーブ5内に押し込まれた状態においても,2つの分割くさび体6の両側の隙間Gは確保される(図2参照)。たとえば,分割くさび体6がスリーブ5内に押し込まれたときに0.5mm〜2mm程度の隙間Gが確保されるように,上述した湾曲凹面6aの深さは調整される。隙間Gを確保しておくことによって,CFRPケーブル1に緊張力が加えられ続けることで分割くさび体6がスリーブ5内に次第に深く入り込んでも,または長期間使用し続けることでCFRPケーブル1が減径しても,2つの分割くさび体6によってCFRPケーブル1を周囲からしっかりと締め付けることができ,2つの分割くさび体6およびスリーブ5を,CFRPケーブル1の末端部に安定して定着させ続けることができる。
図5および図6から図8を参照して,上述したように,緩傾斜面31L,31RはCFRPケーブル1を構成する素線1a(谷部1b)の撚り角度θ1に沿う角度を持つように形成されており,さらに,撚り合わされた素線1a間に形成されるCFRPケーブル1の表面のらせん状の谷部1bに緩傾斜面31L,31Rの間の隙間Gが沿っている。すなわち,緩傾斜面31L,31Rによって形成される隙間GはCFRPケーブル1の谷部1bに追従している(図6から図8)。このため,CFRPケーブル1に緊張力が加えられ続けることで2つの分割くさび体6の間の隙間Gが狭くなったとしても,2つの分割くさび体6の隙間Gに素線1aが入り込みにくく,素線1aが2つの分割くさび体6(緩傾斜面31L,31R)の間に噛み込まれ(挟まれ)にくい(すなわち,分割くさび体6によってつぶされにくい)。分割くさび体6によるCFRPケーブル1の噛み込み損傷を効果的に防止することができる。これは,CFRPケーブル1の強度の低下,ならびに分割くさび体6およびスリーブ5の定着性能の低下の防止も意味する。
CFRPケーブル1の表面のらせん状の谷部1bに緩傾斜面31L,31Rの間の隙間Gが沿うことになるように,上述した分割くさび体6の湾曲凹面6aに形成されるらせん状の溝6b(図4および図6から図8参照)があらかじめ形成されるのは言うまでもない。また,上述したように,らせん状の溝6bによって分割くさび体6の湾曲凹面6aには常に一定の姿勢によってCFRPケーブル1が配置される。らせん状の溝6bにCFRPケーブル1(素線1a)が嵌るように2つの分割くさび体6を配置することで,CFRPケーブル1の表面のらせん状の谷部1bに緩傾斜面31L,31Rの間の隙間Gが沿うことになる。2つの分割くさび体6を注意深く位置決めする必要がないので,工事現場等における端末定着構造の作成作業(分割くさび体6およびスリーブ5の定着作業)がやりやすい。
緩傾斜面31L,31Rによって形成される隙間Gの部分がCFRPケーブル1のらせん状の谷部1bに沿っており(谷部追従隙間部分),他方,急傾斜面32L,32Rによって形成される隙間Gの部分はらせん状の谷部1bに沿っていない(谷部非追従隙間部分)。しかしながら,急傾斜面32L,32Rによって形成される谷部非追従隙間部分は,緩傾斜面31L,31Rによって形成される谷部追従隙間部分にほぼ直交する向き,すなわちCFRPケーブル1を構成するらせん状にのびる素線1a(谷部1b)にほぼ直交する向きを向いており,また急傾斜面32L,32Rは距離が短いので,急傾斜面32L,32Rによって形成される谷部非追従隙間部分にも素線1aは入り込みにくく,噛み込み損傷は発生しにくい。
図5を参照して,分割くさび体6の端面30L,30R(緩傾斜面31L,31Rおよび急傾斜面32L,32R)の構造を詳細に説明しておく。
上述したように,複数(この実施例では7本)の素線1aを撚り合わせることで構成されるCFRPケーブル(撚り線)1を把持する撚り線くさび(把持部材)10は,CFRPケーブル1を挟むようにして組み合わせることによってCFRPケーブル1の長手方向の一部を包囲する複数(この実施例では2つ)の分割くさび体6を含む。分割くさび体6のそれぞれはCFRPケーブル1を挟んで組み合わされたときに隙間Gを隔てて対向する端面30L,30Rを含む。対向する端面30L,30Rの間の隙間Gから,素線1a同士の境界に形成されるらせん状にのびる谷部1bの一部が外部から視覚的に確認される。
端面30L,30Rは,緩傾斜面31L,31Rと急傾斜面32L,32Rとを備え,緩傾斜面31L,31Rの内側縁部11が,CFRPケーブル1の谷部1bの一部とほぼ平行に形成されている。端面30L,30Rは複数(この実施例では3つ)の内側縁部11を備え,複数の内側縁部11同士が,谷部1bの一部と非平行に形成された急傾斜面32L,32Rの内側縁部12によって繋がっている。
分割くさび体6は,緩傾斜面31L,31Rの内側縁部11の向きと急傾斜面32L,32Rの内側縁部12の向きとが75°〜120°の範囲(以下,条件(1)という)で交差するように設計されている。条件(1)の下限,すなわち75°を下回ると,緩傾斜面31L,31Rの内側縁部11と急傾斜面32L,32Rの内側縁部12との境界部が急角度になり応力が集中しやすいことや,急傾斜面32L,32Rの内側縁部12の抜き勾配を確保することが困難となりやすいことから好ましくない。条件(1)の上限,すなわち120°を上回ると,端面30L,30Rを占める緩傾斜面31L,31Rの内側縁部11の割合(長さ)が減少しやすいことから好ましくない。
本実施例において,CFRPケーブル1を構成する素線1aは,CFRPケーブル1の軸方向1cに平行な方向Dに対して約7°〜10°の撚り角度θ1を有しており,素線1aの間の谷部1bも約7°〜10°の撚り角度θ1を持つ。緩傾斜面31L,31Rの内側縁部11は,上述したようにCFRPケーブル1の谷部1bとほぼ平行に形成されているので,内側縁部11の傾斜角度θ2も約7°〜10°となっている。緩傾斜面31L,31Rの内側縁部11の向きと急傾斜面32L,32Rの内側縁部12の向きとが交差する角度θ3は約85°に設計されており,上記条件(1)を満たしている。
この撚り線くさび10によれば,2つの分割くさび体6のそれぞれの端面30L,30Rが,CFRPケーブル1の谷部1bの一部と平行に形成された内側縁部11を含む緩傾斜面31L,31Rを備えているので,2つの分割くさび体6の対向する緩傾斜面31L,31Rのそれぞれの内側縁部11の間にCFRPケーブル1の谷部1bが位置するようにCFRPケーブル1に2つの分割くさび体6を取り付けることで,CFRPケーブル1を分割くさび体6によって挟んだときに対向する端面30L,30Rの間に設けられる隙間Gに,撚り角度θ1の谷部1bに沿って追従する部分を設けることができる。このため,撚り線くさび10を介してCFRPケーブル1が締め付けられ,素線1aに変形または伸びが生じた場合であっても,変形または伸びが生じた素線1aが隙間Gにはみ出しにくく,CFRPケーブル1が端面30L,30Rに挟まれることを抑制できる。したがって,撚り線くさび10がスリーブ5内に深く押し込まれ隙間Gが狭まった場合であっても,CFRPケーブル1が端面30L,30Rによって挟まれて圧潰されCFRPケーブル1が損傷することを抑制できる。
さらに,この撚り線くさび10によれば,複数の分割くさび体6のそれぞれの端面30L,30Rが,複数の内側縁部11と,複数の内側縁部11同士を繋ぐように谷部1bの一部と非平行に形成された内側縁部12とを含むので,撚り角度θ1の谷部1bに沿って追従するように傾斜した隙間Gを複数設けることができる。このため,隙間Gに位置させるCFRPケーブル1の谷部1bの距離を延長できる。したがって,CFRPケーブル1が隙間Gに挟まれて損傷することをより一層抑制できる。
さらに,この撚り線くさび10によれば,緩傾斜面31L,31Rの内側縁部11は急傾斜面32L,32Rの内側縁部12よりも長く,内側縁部11の向きと内側縁部12の向きとは75°〜120°の範囲内で交差するように設計されている。このため,緩傾斜面31L,31Rの内側縁部11と急傾斜面32L,32Rの内側縁部12との境界部への応力集中が緩和され,撚り角度θ1の谷部1bに沿って追従するように傾斜した隙間Gの部分の長さを長くすることができる。したがって,CFRPケーブル1が隙間Gに挟まれて損傷することをより一層抑制できる。
図9は他の実施例の分割くさび体6Aを示すもので,上述した分割くさび体6とは,末端部に係合凸部8Aおよび係合凹部8B(図4参照)が形成されていない点が異なる。上述したように,係合凸部8A,係合凹部8Bは,2つの分割くさび体6の相対位置を固定する(ガイドする)ために設けられている。これを備えていないとしても,上述したように分割くさび体6Aの湾曲凹面6aにらせん状の溝6bが形成されているので,CFRPケーブル1を挟んだ2つの分割くさび体6Aに大きな位置ずれは生じない。もっとも,分割くさび体をCFRPケーブル1に正確に取り付けるのに要する時間を考慮すると,上述した係合凸部8A,係合凹部8Bを形成しておくのが好ましい。
上述した実施例では,2つ割の分割くさび体6,6AによってCFRPケーブル1を包囲する実施形態を説明したが,3つ割,4つ割の分割くさび体によってCFRPケーブル1を包囲してもよい。また,上述した実施例では,左右の側壁部6L,6Rの対向する端面30L,30Rが,高低差(波形)を有しつつも,分割くさび体6,6Aの先端部から末端部に向けて真っ直ぐに形成されているが,周方向に湾曲させて形成することもできる。
1 CFRPケーブル(撚り線)
1a 素線
1b 谷部
6,6A 分割くさび体
6a 湾曲凹面
6b らせん溝
6L,6R 側壁部
8A 係合凸部
8B 係合凹部
10 撚り線くさび
11 緩傾斜面の内側縁部
12 急傾斜面の内側縁部
30L,30R 端面
31L,31R 緩傾斜面
32L,32R 急傾斜面
G 隙間

Claims (10)

  1. 先端部から末端部にかけて次第に肉厚に形成され,撚り線の外周面に被せられることで上記撚り線の外周面を所定長にわたって包囲する,湾曲内面を有する複数の分割くさび体を備え,
    上記複数の分割くさび体が上記撚り線の外周面に配置されたときに対向する端面の間に確保される隙間が,上記分割くさび体によって包囲される上記撚り線の谷部に沿う谷部追従隙間部分を有していることを特徴とする,
    撚り線くさび。
  2. 上記対向端面の間に確保される隙間が,上記撚り線の谷部に沿う谷部追従隙間部分と,上記撚り線の谷部に沿わない谷部非追従隙間部分とを含み,上記谷部追従隙間部分が,上記谷部非追従隙間部分を間に挟んで長手方向に複数形成されている,
    請求項1に記載の撚り線くさび。
  3. 上記谷部追従隙間部分の長さが,上記谷部非追従隙間部分の長さよりも長い,
    請求項2に記載の撚り線くさび。
  4. 上記谷部追従隙間部分の向きと上記谷部非追従隙間部分の向きとは75°〜120°の範囲内で交差している,
    請求項2に記載の撚り線くさび。
  5. 上記湾曲内面に,上記撚り線を構成する素線に沿って形成され,かつ上記撚り線を構成する素線の直径に適合する大きさの複数の溝が形成されている,
    請求項1から4のいずれか一項に記載の撚り線くさび。
  6. 複数の分割くさび体のそれぞれに,位置合わせするための係合部が形成されている,
    請求項1から5のいずれか一項に記載の撚り線くさび。
  7. 先端部から末端部にかけて次第に肉厚に形成され,撚り線に接する湾曲内面を有しており,長手方向に隙間をあけた状態で撚り線の周囲に並べられることで上記撚り線の外周面を所定長にわたって包囲する撚り線くさびであって,
    上記隙間を形成する,一の撚り線くさびの上記湾曲内面の両側の側壁部の端面と,上記一の撚り線くさびに隣り合う他の撚り線くさびの湾曲内面の両側の側壁部の端面に,包囲される上記撚り線の谷部に沿う傾斜が形成されている,
    撚り線くさび。
  8. 上記両側壁部の端面が,上記撚り線の谷部に沿う緩傾斜面と,上記撚り線の谷部に沿わない急傾斜面とを含み,上記緩傾斜面が,上記急傾斜面を間に挟んで長手方向に複数形成されている,
    請求項7に記載の撚り線くさび。
  9. 上記緩傾斜面の長さが,上記急傾斜面の長さよりも長い,
    請求項8に記載の撚り線くさび。
  10. 上記緩傾斜面の向きと上記急傾斜面の向きとは75°〜120°の範囲内で交差している,
    請求項8に記載の撚り線くさび。
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