JPWO2018163631A1 - 電源装置及び電源装置の制御方法 - Google Patents

電源装置及び電源装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

電源装置は、第1のスイッチング素子がオンの期間での入力電圧を取得する電圧取得部と、第1のスイッチング素子がオンの第1の期間で取得した入力電圧及び第1の期間よりも所定周期前の第2の期間で取得した入力電圧に基づいて、トランスが磁気飽和するか否かを判定する判定部とを備え、制御部は、判定部の判定結果に基づいて第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。

Description

本発明は、電源装置及び電源装置の制御方法に関する。
本出願は、2017年3月9日出願の日本出願第2017−045257号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
直流電圧を変換するDC/DCコンバータが産業用機器及び車載装置に用いられている。DC/DCコンバータには、アクティブクランプ型のDC/DCコンバータがある。アクティブクランプ型のDC/DCコンバータは、トランスの一次巻線と主スイッチング素子との直列回路が直流電源に接続され、一次巻線の両端にキャパシタと補助スイッチング素子とからなるアクティブクランプ回路が接続されている。そして、主スイッチング素子と補助スイッチング素子とを所要のデューティ比で交互にオン/オフすることによって、トランスの磁化エネルギー及び漏れエネルギーをアクティブクランプ回路のキャパシタを介して循環させ、電源変換効率を向上させることができる。
入力電圧の変動等によりデューティ比の追従に遅延が生ずると、トランスに過大な励磁電流が流れ、トランスが磁気飽和になり、励磁電流が急激に増加するおそれがある。そこで、トランスの一次側電流の瞬時値を検出し、検出した瞬時値と過去の瞬時値の平均値との差分を求め、その差分が所定値以上である場合、トランスの励磁動作を停止させて磁気リセットを行うDC/DCコンバータが開示されている(特許文献1参照)。
特開2008−199878号公報
本開示の電源装置は、トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、所要のデューティ比に基づいて前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備え、前記トランスの一次巻線に入力電圧が印加される電源装置であって、前記第1のスイッチング素子がオンの期間での入力電圧を取得する電圧取得部と、前記第1のスイッチング素子がオンの第1の期間で取得した入力電圧及び前記第1の期間よりも所定周期前の第2の期間で取得した入力電圧に基づいて、前記トランスが磁気飽和するか否かを判定する判定部とを備え、前記制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。
本開示の電源装置の制御方法は、トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、所要のデューティ比に基づいて前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備え、前記トランスの一次巻線に入力電圧が印加される電源装置の制御方法であって、前記第1のスイッチング素子がオンの期間での入力電圧を電圧取得部が取得し、前記第1のスイッチング素子がオンの第1の期間で取得された入力電圧及び前記第1の期間よりも所定周期前の第2の期間で取得された入力電圧に基づいて、前記トランスが磁気飽和するか否かを判定部が判定し、前記制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。
本実施の形態の電源装置の回路構成の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電圧検出部の回路構成の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の各部の波形の一例を示すタイムチャートである。 本実施の形態の電源装置の期間D1での動作状態の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の期間D2での動作状態の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の期間D3での動作状態の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の期間D4での動作状態の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の入力電圧と出力電圧との関係を示す模式図である。 本実施の形態の電源装置のFETのデューティ比を決定する方法の一例を示すタイムチャートである。 入力電圧が急激に増加する場合のデューティ比の追従の一例を示すタイムチャートである。 入力電圧が急激に減少する場合のデューティ比の追従の一例を示すタイムチャートである。 本実施の形態の電源装置による入力電圧が急激に増加する場合の制御方法の一例を示すタイムチャートである。 本実施の形態の電源装置による入力電圧が急激に減少する場合の制御方法の一例を示すタイムチャートである。 本実施の形態の電源装置の回路構成の他の例を示す説明図である。 本実施の形態の電圧検出部の回路構成の一例を示す説明図である。 本実施の形態の電源装置の制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
[本開示が解決しようとする課題]
しかし、特許文献1のような従来のDC/DCコンバータでは、電流の瞬時値と平均値とを比較しているため、瞬時値に至る前の電流値がトランスの磁気飽和となる電流であっても、電流のピーク値に至るまでトランスの励磁動作は停止されない。このため、結果としてトランスが磁気飽和状態になった後で磁気リセットが行われることになり、トランスの磁気飽和を未然に防止することができない。
そこで、トランスの磁気飽和を未然に防止することができる電源装置及び電源装置の制御方法を提供することを目的とする。
[本開示の効果]
本開示によれば、トランスの磁気飽和を未然に防止することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
本実施の形態に係る電源装置は、トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、所要のデューティ比に基づいて前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備え、前記トランスの一次巻線に入力電圧が印加される電源装置であって、前記第1のスイッチング素子がオンの期間での入力電圧を取得する電圧取得部と、前記第1のスイッチング素子がオンの第1の期間で取得した入力電圧及び前記第1の期間よりも所定周期前の第2の期間で取得した入力電圧に基づいて、前記トランスが磁気飽和するか否かを判定する判定部とを備え、前記制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。
本実施の形態に係る電源装置の制御方法は、トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、所要のデューティ比に基づいて前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備え、前記トランスの一次巻線に入力電圧が印加される電源装置の制御方法であって、前記第1のスイッチング素子がオンの期間での入力電圧を電圧取得部が取得し、前記第1のスイッチング素子がオンの第1の期間で取得された入力電圧及び前記第1の期間よりも所定周期前の第2の期間で取得された入力電圧に基づいて、前記トランスが磁気飽和するか否かを判定部が判定し、前記制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。
電圧取得部は、第1のスイッチング素子がオンの期間での入力電圧を取得する。なお、具体的には、電圧取得部で取得する入力電圧は、電源装置に印加される実際の入力電圧に対応する(相当する)電圧であり、実際の入力電圧よりも低い電圧とすることができる。
判定部は、第1のスイッチング素子がオンの第1の期間で取得した入力電圧及び第1の期間よりも所定周期前の第2の期間で取得した入力電圧に基づいて、トランスが磁気飽和するか否かを判定する。所定周期は、例えば、第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のスイッチング周期とすることができる。第1の期間をn周期とすると、第2の期間を(n−1)周期とすることができる。
電源装置に印加される入力電圧が急激に変動(例えば、急激に増加または急激に減少)すると、デューティ比の追従に遅延が生ずる場合がある。デューティ比の追従が遅延する過渡期間では、トランスの正極及び負極の磁気エネルギーにアンバランスが生じ、過大な励磁電流が流れ、トランスが磁気飽和になるおそれがある。そこで、入力電圧の急激な変動を、第1の期間及び第2の期間で取得した入力電圧に基づいて判定する。例えば、第2の期間(例えば、(n−1)周期)で取得した電圧に対して、第1の期間(例えば、n周期)で取得した電圧の変化率(あるいは変化量)が大きいときは、トランスが磁気飽和に至る前に、トランスが磁気飽和すると判定することができる。
制御部は、判定部の判定結果に基づいて第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。例えば、判定部で磁気飽和となると判定した場合、制御部は、磁気飽和となる前に第1のスイッチング素子のオン/オフを制御することができる。これにより、トランスの磁気飽和を未然に防止することができる。
本実施の形態に係る電源装置において、前記判定部は、前記第2の期間で取得された入力電圧に対する前記第1の期間で取得された入力電圧の比率が所定の上限値以上である場合又は前記比率が所定の下限値以下である場合、前記トランスが磁気飽和すると判定する。
判定部は、第2の期間で取得された入力電圧に対する第1の期間で取得された入力電圧の比率が所定の上限値以上である場合又は比率が所定の下限値以下である場合、トランスが磁気飽和すると判定する。
第2の期間を(n−1)周期とし、第2の期間で取得された入力電圧をV(n−1)とし、第1の期間をn周期とし、第1の期間で取得された入力電圧をV(n)とする。上限値をX1とすると、判定部は、V(n)≧X1・V(n−1)となる場合、トランスが磁気飽和すると判定することができる。なお、上限値X1は、トランスが磁気飽和に至る前に磁気飽和になると判定することができる閾値とすることができる。すなわち、V(n)を取得した時点ではトランスは磁気飽和に至っていないが、当該時点よりも後の時点でトランスが磁気飽和すると判定することができる閾値とすればよい。
また、下限値をX2とすると、判定部は、V(n)≦X2・V(n−1)となる場合、トランスが磁気飽和すると判定することができる。なお、下限値X2は、トランスが磁気飽和に至る前に磁気飽和になると判定することができる閾値とすることができる。
上述の構成により、入力電圧が急激に変動(例えば、急激に増加または急激に減少)した場合でも、トランスが磁気飽和に至る前に、トランスが磁気飽和すると判定することができる。
本実施の形態に係る電源装置において、前記制御部は、前記比率が前記上限値以上である場合、前記第1のスイッチング素子のオンの期間が前記所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも短くなるように前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。
制御部は、比率が上限値以上である場合、第1のスイッチング素子のオンの期間が所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも短くなるように第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。
比率が上限値以上である場合、すなわち、V(n)≧X1・V(n−1)となる場合、第1のスイッチング素子のオンの期間においてトランスに印加される電圧(例えば、正極の電圧)が過剰となり、正極での励磁電流が増加するので、正極及び負極での磁気エネルギーがアンバランス状態(正極の磁気エネルギー>負極の磁気エネルギー)となり、磁気飽和となる可能性がある。
そこで、第1のスイッチング素子のオンの期間が所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも短くなるように第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。これにより、第1のスイッチング素子のオンの期間においてトランスに印加される電圧(例えば、正極の電圧)が過剰となることを防止して、正極での励磁電流の増加を抑制することができるので、正極及び負極での磁気エネルギーをバランス状態に近づけてトランスが磁気飽和することを防止することができる。
本実施の形態に係る電源装置において、前記制御部は、前記比率が前記下限値以下である場合、前記第1のスイッチング素子のオンの期間が前記所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも長くなるように前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。
制御部は、比率が下限値以下である場合、第1のスイッチング素子のオンの期間が所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも長くなるように第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。
比率が下限値以下である場合、すなわち、V(n)≦X2・V(n−1)となる場合、第1のスイッチング素子のオンの期間においてトランスに印加される電圧(例えば、正極の電圧)が過不足となり、正極での励磁電流が減少するので、正極及び負極での磁気エネルギーがアンバランス状態(正極の磁気エネルギー<負極の磁気エネルギー)となり、磁気飽和となる可能性がある。
そこで、第1のスイッチング素子のオンの期間が所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも長くなるように第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する。これにより、第1のスイッチング素子のオンの期間においてトランスに印加される電圧(例えば、正極の電圧)が過不足となることを防止して、正極での励磁電流の減少を抑制することができるので、正極及び負極での磁気エネルギーをバランス状態に近づけてトランスが磁気飽和することを防止することができる。
本実施の形態に係る電源装置は、前記比率が前記上限値以上であるか否か又は前記比率が前記下限値以下であるか否かに応じて二値のいずれかを出力する二値出力部と、該二値出力部が出力する二値を伝達する絶縁型伝達素子とを備え、前記判定部は、前記絶縁型伝達素子の出力に応じて前記トランスが磁気飽和するか否かを判定する。
二値出力部は、比率が上限値以上であるか否か又は比率が下限値以下であるか否かに応じて二値のいずれかを出力する。二値出力部は、例えば、コンパレータを含む回路で構成することができ、比率と上限値とをそれぞれ入力とする一のコンパレータ、及び比率と下限値とをそれぞれ入力とする他のコンパレータを含めることができる。
絶縁型伝達素子は、二値出力部が出力する二値を伝達する。絶縁型伝達素子は、例えば、フォトカップラで構成することができ、入力側と出力側とを電気的に絶縁することができる。判定部は、絶縁型伝達素子の出力に応じてトランスが磁気飽和するか否かを判定する。
二値出力部及び絶縁型伝達素子を用いることにより、入力電圧の変動をデジタル信号によって判定部へ伝達することができる。一般的に入力電圧の変動をアナログ信号のままで伝達する場合、電源装置の一次側(入力電圧が印加される回路など)と判定部との間の電気的絶縁を確保するために別個の絶縁トランス等が必要となり、高価となる。二値出力部及び絶縁型伝達素子を用いることにより、入力電圧の変動を電気的に絶縁されたデジタル信号によって判定部へ伝達することができるので、安価に実現することができる。
本実施の形態に係る電源装置は、入力電圧が印加される入力端子間に接続され、複数の抵抗が直列に接続された第1分圧回路と、前記入力端子間に接続され、抵抗とキャパシタとが直列に接続された第2分圧回路とを備え、前記電圧取得部は、前記第1分圧回路から前記第1の期間での入力電圧を取得し、前記第2分圧回路から前記第2の期間での入力電圧を取得する。
第1分圧回路は、入力電圧が印加される入力端子間に接続され、複数の抵抗が直列に接続されている。第2分圧回路は、入力端子間に接続され、抵抗とキャパシタとが直列に接続されている。
電圧取得部は、第1分圧回路から第1の期間(例えば、n周期)での入力電圧を取得する。具体的には、第1分圧回路に印加される電圧VIN(n)とし、第1分圧回路の複数の抵抗で分圧される電圧をV(n)とすると、電圧取得部は、電圧V(n)を取得する。
電圧取得部は、第2分圧回路から第2の期間(例えば、(n−1)周期)での入力電圧を取得する。具体的には、電圧取得部は、抵抗とキャパシタとの接続点の電圧を取得することができる。抵抗を介してキャパシタに充電又はキャパシタから放電する時定数を所定周期(すなわち、(n−1)周期からn周期までの時間)と同程度にすることにより、電圧取得部は、第1分圧回路から電圧V(n)を取得するタイミングで、第2分圧回路から電圧V(n−1)を取得することができる。
本実施の形態に係る電源装置は、前記トランスの二次巻線の一端側と所定の接地レベルとの間に接続され、複数の抵抗が直列に接続された第1分圧回路と、前記一端側と接地レベルとの間に接続され、抵抗とキャパシタとが直列に接続された第2分圧回路とを備え、前記電圧取得部は、前記第1分圧回路から前記第1の期間での入力電圧を取得し、前記第2分圧回路から前記第2の期間での入力電圧を取得する。
第1分圧回路は、トランスの二次巻線の一端側と所定の接地レベルとの間に接続され、複数の抵抗が直列に接続されている。第2分圧回路は、トランスの二次巻線の一端側と所定の接地レベルとの間に接続され、抵抗とキャパシタとが直列に接続されている。
電圧取得部は、第1分圧回路から第1の期間(例えば、n周期)での入力電圧を取得する。具体的には、トランスの一次巻線と二次巻線の巻線比を1:Nとし、第1分圧回路に印加される電圧をN・VIN(n)とし、第1分圧回路の複数の抵抗で分圧される電圧をV(n)とすると、電圧取得部は、電圧V(n)を取得する。
電圧取得部は、第2分圧回路から第2の期間(例えば、(n−1)周期)での入力電圧を取得する。具体的には、電圧取得部は、抵抗とキャパシタとの接続点の電圧を取得することができる。抵抗を介してキャパシタに充電又はキャパシタから放電する時定数を所定周期(すなわち、(n−1)周期からn周期までの時間)と同程度にすることにより、電圧取得部は、第1分圧回路から電圧V(n)を取得するタイミングで、第2分圧回路から電圧V(n−1)を取得することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の電源装置100の回路構成の一例を示す説明図である。本実施の形態の電源装置100は、入力側の端子A及びB、出力側の端子C及びDを備え、入力側の端子A及びBには、直流電源(不図示)が接続され、出力側の端子C及びDには負荷が接続される。電源装置100は、例えば、降圧変換装置である。
電源装置100は、トランス30、第1のスイッチング素子としてのMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor、以下、「FET」と称する)11、第1のキャパシタとしてのキャパシタ21、第2のスイッチング素子としてのFET12、第2のキャパシタとしてのキャパシタ22、整流回路を構成するダイオード41及びダイオード42、キャパシタ23、インダクタ61(出力側のチョークコイル)、及びFET11、FET12のオン/オフを制御する制御部50などを備える。FET11、FET12は、それぞれボディダイオードを有する。端子A、B間には、電圧検出部70が接続されている。
端子Aには、トランス30の一次巻線31の一端が接続されている。一次巻線31の他端には、FET11のドレインが接続されている。FET11のソースは、端子Bに接続されている。FET11のドレイン・ソース間には、キャパシタ21(共振用のキャパシタ)が接続されている。
一次巻線31の両端には、FET12とキャパシタ22との直列回路が接続されている。FET12とキャパシタ22との直列回路は、アクティブクランプ回路を構成する。
図1の例では、一次巻線31の一端にキャパシタ22の一端が接続され、キャパシタ22の他端にはFET12のドレインが接続されている。FET12のソースは、一次巻線31の他端に接続されている。
トランス30の二次巻線32の一端にはダイオード41のカソードが接続され、ダイオード41のアノードは端子D(接地レベル)に接続されている。二次巻線32の他端には、ダイオード42のカソード及びインダクタ61の一端が接続されている。ダイオード42のアノードは、ダイオード41のアノードに接続されている。なお、図1の例では、ダイオード41、ダイオード42それぞれのアノード同士が接続された構成となっているが、これに限定されるものではなく、ダイオード41、ダイオード42それぞれのカソード同士が接続された構成にしてもよい。
インダクタ61の他端は端子Cに接続されている。端子C及びD間にはキャパシタ23が接続されている。制御部50は、FET11、FET12のゲートへゲート電圧を出力する。
制御部50は、判定部51などを備える。
図2は本実施の形態の電圧検出部70の回路構成の一例を示す説明図である。電圧検出部70は、抵抗711、712、721、キャパシタ722、乗算回路73、74、コンパレータ75、76、NAND回路77、フォトカプッラ78などを備える。コンパレータ75、76、乗算回路73、74は、電圧取得部としての機能を有する。
より具体的には、端子A、B間には、抵抗711、712が直列に接続されている。抵抗711、712の接続点と端子Bとの間には、抵抗721とキャパシタ722とが直列に接続されている。抵抗711、712の接続点は、コンパレータ75の反転入力端及びコンパレータ76の非反転入力端にそれぞれ接続されている。抵抗721とキャパシタ722の接続点は、乗算回路73、74の入力端にそれぞれ接続されている。乗算回路73は、入力された電圧をX1倍して出力端から出力する。乗算回路73の出力端は、コンパレータ75の非反転入力端に接続されている。また、乗算回路74は、入力された電圧をX2倍して出力端から出力する。乗算回路74の出力端は、コンパレータ76の反転入力端に接続されている。コンパレータ75、76の出力端は、NAND回路77の入力端に接続されている。NAND回路77の出力端は、フォトカップラ78の入力側に接続され、フォトカップラ78の出力側は制御部50に接続されている。
端子A、B間に接続された抵抗711、712の直列回路は、第1分圧回路71を構成する。すなわち、第1分圧回路71は、端子A、B間に印加された入力電圧VINを分圧した電圧Vをコンパレータ75の反転入力端及びコンパレータ76の非反転入力端へ出力する。
端子A、B間に接続された抵抗711、721、キャパシタ722の直列回路は、第2分圧回路72を構成する。すなわち、第2分圧回路72は、端子A、B間に印加された入力電圧VINを分圧した電圧Vを乗算回路73、74へ出力する。
第2分圧回路72において、抵抗721を介してキャパシタ722に充電又はキャパシタ722から放電する時定数を、電源装置100のスイッチング周期(所定周期)程度とすることにより、第1分圧回路71で検出する電圧Vに対して、第2分圧回路72で検出する電圧を所定周期(電源装置100のFET11、12のスイッチング周期)だけ遅らせることができる。すなわち、図2に示すように、第1分圧回路71から電圧V(n)を取得するタイミングで、第2分圧回路72から電圧V(n−1)を取得することができる。ここで、電圧V(n)はn周期の電圧であり、電圧V(n−1)は(n−1)周期の電圧を表す。
乗算回路73は、電圧V(n−1)をX1倍した電圧X1・V(n−1)を出力する。ここで、係数X1は上限値である。また、乗算回路74は、電圧V(n−1)をX2倍した電圧X2・V(n−1)を出力する。ここで、係数X2は下限値である。
コンパレータ75は、電圧取得部及び二値出力部としての機能を有し、電圧V(n)≧電圧X1・V(n−1)である場合、0(ローレベル)を出力し、電圧V(n)<電圧X1・V(n−1)である場合、1(ハイレベル)を出力する。すなわち、コンパレータ75は、(n−1)周期で検出された電圧V(n−1)に対するn周期で検出された電圧V(n)の比率が上限値X1以上である場合、0を出力する。
コンパレータ76は、電圧取得部及び二値出力部としての機能を有し、電圧V(n)≦電圧X2・V(n−1)である場合、0(ローレベル)を出力し、電圧V(n)>電圧X2・V(n−1)である場合、1(ハイレベル)を出力する。すなわち、コンパレータ76は、(n−1)周期で検出された電圧V(n−1)に対するn周期で検出された電圧V(n)の比率が下限値X2以下である場合、0を出力する。
NAND回路77は、コンパレータ75、76のいずれかが0を出力した場合、1(ハイレベル)を出力してフォトカップラ78を駆動し、フォトカップラ78は、1(ハイレベル)を制御部50へ出力する。
すなわち、制御部50は、(n−1)周期で検出された電圧V(n−1)に対するn周期で検出された電圧V(n)の比率が上限値X1以上である場合、あるいは、(n−1)周期で検出された電圧V(n−1)に対するn周期で検出された電圧V(n)の比率が下限値X2以下である場合、電圧検出部70から1(ハイレベル)を取得することができる。
なお、図示していないが、NAND回路77に代えて、コンパレータ75、76それぞれの出力段に別個のNOT回路を接続し、各NOT回路の出力に別個のフォトカップをそれぞれ接続することにより、制御部50は、(n−1)周期で検出された電圧V(n−1)に対するn周期で検出された電圧V(n)の比率が上限値X1以上となったのか、あるいは、(n−1)周期で検出された電圧V(n−1)に対するn周期で検出された電圧V(n)の比率が下限値X2以下となったのかを区別して判定することができる。
次に、本実施の形態の電源装置100の動作について説明する。
図3は本実施の形態の電源装置100の各部の波形の一例を示すタイムチャートである。図3では、上から、FET11のゲート電圧、FET12のゲート電圧、トランス30の電圧(トランス電圧とも称する)、トランス30の励磁電流(以下、励磁電流とも称する)の各波形を模式的に示す。便宜上各部の波形を模式的に図示するので、実際の各部の波形は異なる場合がある。
図3に示すように、周期Tを期間D1、D2、D3及びD4の4つの期間に区分する。周期Tは、所定周期であり、FET11、12のスイッチング周期である。スイッチング周期は、例えば、100kHz程度であるが、これに限定されない。期間D1は、FET11のオン期間であり、FET11は、所定のデューティ比(D1/T)でオン/オフを繰り返す。期間D1では、トランス30の正極の電圧V1が印加されている。また、励磁電流は直線的に増加する。
また、期間D3は、FET12のオン期間であり、FET12は、所定のデューティ比(D3/T)でオン/オフを繰り返す。期間D3では、トランス30の負極の電圧V2が印加されている。また、励磁電流は直線的に減少する。なお、トランス30の磁気エネルギーがバランスされている状態では、V1×D1≒V2×D3という式が成り立つ。
期間D2、D4は、FET11及びFET12の両方がオフとなる期間である。次に、各期間D1〜D4における電源装置100の動作状態について順に説明する。
図4は本実施の形態の電源装置100の期間D1での動作状態の一例を示す説明図である。図3に示すように、期間D1においては、制御部50の制御により、FET11がオンとなり、FET12はオフとなる。期間D1では、トランス30の一次巻線には、入力側の電源電圧が印加され、一次巻線の電圧は正となる。二次巻線の電圧も正となり、ダイオード41が導通して負荷に負荷電流が流れる。トランス30の一次巻線31には、負荷電流及び励磁電流の合計が流れる。図3に示すように、励磁電流は直線的に増加する。図4中、符号Lmはトランス30の励磁インダクタンスを表し、Lsは漏れインダクタンスを表す。なお、便宜上、図4において、一次巻線及び二次巻線の下端に対して上端の電位が高い場合を正極の電圧とする。
なお、トランス30の一次側と二次側それぞれに流れる負荷電流による磁束はお互いに打消し合うのに対し、励磁電流は磁束を作るので、トランス30が磁気飽和するか否かの要因の一つは励磁電流となる。
図5は本実施の形態の電源装置100の期間D2での動作状態の一例を示す説明図である。期間D2では、FET11がオフとなる。FET12はオフのままである。期間D2では、FET11をオフにすることにより、キャパシタCs(21)が充電され、励磁電流が維持される。なお、キャパシタ21が共振用のキャパシタであることを表すため、キャパシタ21をキャパシタCsとも称する。キャパシタCsの充電に伴ってトランス30(一次巻線及び二次巻線)の電圧は減少して負になると、ダイオード41は逆バイアスとなり、非導通となる。ダイオード41に流れていた負荷電流はダイオード42を介して流れるようになる。
図6は本実施の形態の電源装置100の期間D3での動作状態の一例を示す説明図である。期間D3では、FET12がオンとなる。FET11はオフのままである。期間D3では、FET12がオンになるので、トランス30には、キャパシタ22の電圧が逆方向(負の電圧の方向)に印加され、トランス30の励磁電流は減少し、トランス30の励磁をリセットする状態に移行する。そして、トランス30の励磁電流が逆転し(負になる、電流方向が逆になる)、キャパシタ22に蓄えられたエネルギーが放出され、トランス30の漏れインダクタンスLsにエネルギーが蓄積される。
図7は本実施の形態の電源装置100の期間D4での動作状態の一例を示す説明図である。期間D4では、FET12をオフにし、FET11はオフのままである。期間D4では、トランス30(より具体的には、漏れインダクタンスLs)及びキャパシタCsによる共振が発生する。ダイオード42には、負荷に流れる負荷電流Il(図中、実線で示す)、トランス30の励磁電流Im(図中、破線で示す)、トランス30(トランス30の漏れインダクタンスLs)及びキャパシタCsの共振による共振電流Ir(図中、一点鎖線で示す)が流れる。
負荷電流Ilは、ダイオード42、インダクタ61、負荷の閉ループを流れる。負荷電流Ilは、例えば、インダクタ61のインダクタンスを比較的大きくすることにより、一定の値となる。
励磁電流Imは、トランス30、ダイオード42、41の閉ループを流れる。期間D4において、励磁インダクタンスLmに印加される電圧がほぼゼロであるため、励磁電流Imは維持される。
図8は本実施の形態の電源装置100の入力電圧と出力電圧との関係を示す模式図である。図中、スイッチング周期をTとし、FET11がオンの期間をD(図3の期間D1に相当)とする。横軸は時間を示す。トランス30の一次巻線と二次巻線の巻線比を1:Nとする。入力電圧VINを二次側に変換した電圧は、N・VINとなるので、損失等を無視すれば、D・N・VIN=T・VOUTという関係が成立する。すなわち、FET11のデューティ比(「デューティ」とも称する)Dtは、Dt=D/T=(VOUT/VIN)・(1/N)で求めることができる。
本実施の形態の電源装置100は、スイッチング周期(所定周期)Tのうち、FET11がオンである期間Dにおいて、トランス30に磁気エネルギーが投入され、期間Dにおいてトランス30に印加された電力によって出力電力が負荷へ供給される。図8には図示していないが、FET12がオンの期間(図3の期間D3に相当)において、磁気エネルギーが放出されて磁気リセットが行われる。
図9は本実施の形態の電源装置100のFET11のデューティ比を決定する方法の一例を示すタイムチャートである。上段の図は入力電圧VINを示し、下段の図はFET11のデューティ比を示す。横軸は時間を示す。
まず、(n−1)周期でのデューティ比をDt(n−1)とすると、FET11は、Dt(n−1)に相当する期間だけオンとなり、(n−1)周期での入力電圧がVIN(n−1)であるとする。制御部50は、n周期でのデューティ比Dt(n)を、Dt(n)=(VOUT/VIN(n−1))・(1/N)によって求める。ここで、VOUTは所定の出力電圧であり、一定値とする。
n周期では、FET11は、Dt(n)に相当する期間だけオンとなり、n周期での入力電圧がVIN(n)であるとする。制御部50は、(n+1)周期でのデューティ比Dt(n+1)を、Dt(n+1)=(VOUT/VIN(n))・(1/N)によって求める。このように、制御部50は、ある周期におけるFET11のデューティ比を、1つ前の周期での入力電圧に基づいて決定する。従って、入力電圧VINが許容範囲内で変動しても、FET11のデューティ比を調整することによって所要の出力電圧を出力することができる。
なお、各デューティ比Dt(n−1)、Dt(n)、Dt(n+1)は、所定の出力電圧(出力電力)を出力するために予め定められた所要のデューティ比を基準として、入力電圧の変動によって、微調整されたデューティ比であり、所要のデューティ比ということができる。
次に、入力電圧が急激に変動する場合について説明する。入力電圧が急激に変動する場合とは、例えば、デューティ比の追従に遅延が生じる場合である。
図10は入力電圧が急激に増加する場合のデューティ比の追従の一例を示すタイムチャートである。上段の図は入力電圧VINを示し、下段の図はFET11のデューティ比を示す。横軸は時間を示す。まず、(n−1)周期でのデューティ比をDt(n−1)とすると、FET11は、Dt(n−1)に相当する期間だけオンとなり、(n−1)周期での入力電圧がVIN(n−1)であるとする。
n周期でのデューティ比Dt(n)は、Dt(n)=(VOUT/VIN(n−1))・(1/N)によって求められ、n周期での入力電圧は、破線で示す程度、すなわち、(n−1)周期での入力電圧VIN(n−1)から比較的小さい変動であると想定したとする。しかし、実際には、入力電圧VIN(n−1)よりも大きく増加した入力電圧VIN(n)が印加されたとする。そうすると、模様を付した領域に相当する電圧が過剰に印加されたことになり、デューティ比の追従に遅延が生じる。なお、この場合には、トランス30に投入される磁気エネルギーが放出される磁気エネルギーよりも大きくなり、磁気エネルギーのアンバランス状態となる。
図11は入力電圧が急激に減少する場合のデューティ比の追従の一例を示すタイムチャートである。上段の図は入力電圧VINを示し、下段の図はFET11のデューティ比を示す。横軸は時間を示す。まず、(n−1)周期でのデューティ比をDt(n−1)とすると、FET11は、Dt(n−1)に相当する期間だけオンとなり、(n−1)周期での入力電圧がVIN(n−1)であるとする。
n周期でのデューティ比Dt(n)は、Dt(n)=(VOUT/VIN(n−1))・(1/N)によって求められ、n周期での入力電圧は、破線で示す程度、すなわち、(n−1)周期での入力電圧VIN(n−1)から比較的小さい変動であると想定したとする。しかし、実際には、入力電圧VIN(n−1)よりも急激に減少した入力電圧VIN(n)が印加されたとする。そうすると、模様を付した領域に相当する電圧が過不足となり、デューティ比の追従に遅延が生じる。なお、この場合には、トランス30に投入される磁気エネルギーが放出される磁気エネルギーよりも小さくなり、磁気エネルギーのアンバランス状態となる。
次に、本実施の形態の電源装置100によるトランス30が磁気飽和するか否かの判定方法について説明する。
判定部51は、FET11がオンの第1の期間で取得した入力電圧及び第1の期間よりも所定周期前の第2の期間で取得した入力電圧に基づいて、トランス30が磁気飽和するか否かを判定する。所定周期は、例えば、FET11、12のスイッチング周期とすることができる。第1の期間をn周期とすると、第2の期間を(n−1)周期とすることができる。
コンパレータ75、76で取得する入力電圧は、電源装置100に印加される実際の入力電圧に対応する(相当する)電圧であり、実際の入力電圧よりも低い電圧とすることができる。
電源装置100に印加される入力電圧が急激に変動(例えば、急激に増加または急激に減少)すると、図10及び図11に示したように、デューティ比の追従に遅延が生ずる場合がある。デューティ比の追従が遅延する過渡期間では、トランス30の正極及び負極の磁気エネルギーにアンバランスが生じ、過大な励磁電流が流れ、トランス30が磁気飽和になるおそれがある。
そこで、入力電圧の急激な変動を、第1の期間及び第2の期間で取得した入力電圧に基づいて判定する。例えば、第2の期間(例えば、(n−1)周期)で取得した電圧に対して、第1の期間(例えば、n周期)で取得した電圧の変化率(あるいは変化量)が大きいときは、トランス30が磁気飽和に至る前に、トランス30が磁気飽和すると判定することができる。
制御部50は、判定部51の判定結果に基づいてFET11のオン/オフを制御する。例えば、判定部51で磁気飽和となると判定した場合、制御部50は、磁気飽和となる前にFET11のオン/オフを制御することができる。これにより、トランス30の磁気飽和を未然に防止することができる。
より具体的には、判定部51は、第2の期間で取得された入力電圧に対する第1の期間で取得された入力電圧の比率が所定の上限値以上である場合又は比率が所定の下限値以下である場合、トランスが磁気飽和すると判定する。
第2の期間を(n−1)周期とし、第2の期間で取得された入力電圧をV(n−1)とし、第1の期間をn周期とし、第1の期間で取得された入力電圧をV(n)とする。上限値をX1とすると、判定部51は、V(n)≧X1・V(n−1)となる場合、すなわち、電圧検出部70(コンパレータ75経由)から1(ハイレベル)を取得した場合、トランス30が磁気飽和すると判定することができる。なお、上限値X1は、トランス30が磁気飽和に至る前に磁気飽和になると判定することができる閾値とすることができる。すなわち、V(n)を取得した時点ではトランス30は磁気飽和に至っていないが、当該時点よりも後の時点でトランス30が磁気飽和すると判定することができる閾値とすればよい。上限値は、例えば、1.5程度とすることができるが、これに限定されるものではない。
また、下限値をX2とすると、判定部51は、V(n)≦X2・V(n−1)となる場合、すなわち、電圧検出部70(コンパレータ76経由)から1(ハイレベル)を取得した場合、トランス30が磁気飽和すると判定することができる。なお、下限値X2は、トランス30が磁気飽和に至る前に磁気飽和になると判定することができる閾値とすることができる。下限値は、例えば、0.5程度とすることができるが、これに限定されるものではない。
上述の構成により、入力電圧が急激に変動(例えば、急激に増加または急激に減少)した場合でも、トランス30が磁気飽和に至る前に、トランス30が磁気飽和すると判定することができる。
図12は本実施の形態の電源装置100による入力電圧が急激に増加する場合の制御方法の一例を示すタイムチャートである。上段の図は入力電圧VINを示し、下段の図はFET11のデューティ比を示す。横軸は時間を示す。便宜上、周期をT(1)、T(2)、T(3)、T(4)で表す。まず、周期T(1)でのデューティ比をDt(1)とすると、FET11は、Dt(1)に相当する期間だけオンとなり、周期T(1)での入力電圧がVIN(1)であるとする。
制御部50は、周期T(2)でのデューティ比Dt(2)を、周期T(1)での入力電圧VIN(1)に基づいて決定する。FET11は、Dt(2)に相当する期間だけオンとなり、周期T(2)での入力電圧がVIN(2)であるとする。
周期T(2)において、入力電圧VIN(1)に対する入力電圧VIN(2)の比率が上限値X1以上でないので、制御部50は、周期T(3)でのデューティ比Dt(3)を、周期T(2)での入力電圧VIN(2)に基づいて決定する。FET11は、Dt(3)に相当する期間だけオンとなり、周期T(3)での入力電圧がVIN(3)であるとする。
周期T(3)において、入力電圧VIN(2)に対する入力電圧VIN(3)の比率が上限値X1以上となるので、制御部50は、周期T(4)でのデューティ比Dt(4)を、所定のデューティ比よりも小さく(例えば、ΔDだけ小さい)する。
周期T(4)において、FET11は、Dt(4)に相当する期間だけオンとなるが、デューティ比を小さくしているので、周期T(4)において、入力電圧VIN(4)が、さらに増加したとしても、デューティ比を小さくしている分だけ、トランス30に投入される磁気エネルギーを小さくすることができ、磁気エネルギーのアンバランス状態を抑制して、トランス30が磁気飽和することを防止できる。
上述のように、制御部50は、(n−1)周期において取得された入力電圧に対するn周期において取得された入力電圧の比率が上限値X1以上である場合、FET11のオンの期間が所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも短くなるようにFET11のオン/オフを制御する。
比率が上限値以上である場合、すなわち、V(n)≧X1・V(n−1)となる場合、FET11のオンの期間においてトランス30に印加される電圧(例えば、正極の電圧)が過剰となり、正極での励磁電流が増加するので、正極及び負極での磁気エネルギーがアンバランス状態(正極の磁気エネルギー>負極の磁気エネルギー)となり、磁気飽和となる可能性がある。
そこで、図12に示すように、FET11のオンの期間が所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも短くなるようにFET11のオン/オフを制御する。これにより、FET11のオンの期間においてトランス30に印加される電圧(例えば、正極の電圧)が過剰となることを防止して、正極での励磁電流の増加を抑制することができるので、正極及び負極での磁気エネルギーをバランス状態に近づけてトランス30が磁気飽和することを防止することができる。
図13は本実施の形態の電源装置100による入力電圧が急激に減少する場合の制御方法の一例を示すタイムチャートである。上段の図は入力電圧VINを示し、下段の図はFET11のデューティ比を示す。横軸は時間を示す。便宜上、周期をT(11)、T(12)、T(13)、T(14)で表す。まず、周期T(11)でのデューティ比をDt(11)とすると、FET11は、Dt(11)に相当する期間だけオンとなり、周期T(11)での入力電圧がVIN(11)であるとする。
制御部50は、周期T(12)でのデューティ比Dt(12)を、周期T(11)での入力電圧VIN(11)に基づいて決定する。FET11は、Dt(12)に相当する期間だけオンとなり、周期T(12)での入力電圧がVIN(12)であるとする。
周期T(12)において、入力電圧VIN(11)に対する入力電圧VIN(12)の比率が下限値X2以下でないので、制御部50は、周期T(13)でのデューティ比Dt(13)を、周期T(12)での入力電圧VIN(12)に基づいて決定する。FET11は、Dt(13)に相当する期間だけオンとなり、周期T(13)での入力電圧がVIN(13)であるとする。
周期T(13)において、入力電圧VIN(12)に対する入力電圧VIN(13)の比率が下限値X2以下となるので、制御部50は、周期T(14)でのデューティ比Dt(14)を、所定のデューティ比よりも大きく(例えば、ΔDだけ大きい)する。
周期T(14)において、FET11は、Dt(14)に相当する期間だけオンとなるが、デューティ比を大きくしているので、周期T(14)において、入力電圧VIN(14)が、さらに減少したとしても、デューティ比を大きくしている分だけ、トランス30に投入される磁気エネルギーを大きくすることができ、磁気エネルギーのアンバランス状態を抑制して、トランス30が磁気飽和することを防止できる。
上述のように、制御部50は、(n−1)周期において取得された入力電圧に対するn周期において取得された入力電圧の比率が下限値X2以下である場合、FET11のオンの期間が所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも長くなるようにFET11のオン/オフを制御する。
比率が下限値X2以下である場合、すなわち、V(n)≦X2・V(n−1)となる場合、FET11のオンの期間においてトランス30に印加される電圧(例えば、正極の電圧)が過不足となり、正極での励磁電流が減少するので、正極及び負極での磁気エネルギーがアンバランス状態(正極の磁気エネルギー<負極の磁気エネルギー)となり、磁気飽和となる可能性がある。
そこで、図13に示すように、FET11のオンの期間が所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも長くなるようにFET11のスイッチング素子のオン/オフを制御する。これにより、FET11のオンの期間においてトランス30に印加される電圧(例えば、正極の電圧)が過不足となることを防止して、正極での励磁電流の減少を抑制することができるので、正極及び負極での磁気エネルギーをバランス状態に近づけてトランス30が磁気飽和することを防止することができる。
なお、図12、図13の例では、FET11のオンからオフするタイミングを調整しているが、これに限定されるものでなく、FET11のオフからオンするタイミングを調整してもよい。
コンパレータ75は、(n−1)周期において取得された入力電圧に対するn周期において取得された入力電圧の比率が上限値X1以上であるか否かに応じて二値のいずれかを出力する。また、コンパレータ76は、(n−1)周期において取得された入力電圧に対するn周期において取得された入力電圧の比率が下限値X2以下であるか否かに応じて二値のいずれかを出力する。
フォトカップラ78は、コンパレータ75、76が出力する二値を伝達する。フォトカップラ78によって、入力側と出力側とを電気的に絶縁することができる。
フォトカップラ78、コンパレータ75、76などを用いることにより、入力電圧の変動をデジタル信号によって制御部50(判定部51)へ伝達することができる。一般的に入力電圧の変動をアナログ信号のままで伝達する場合、電源装置の一次側(入力電圧が印加される回路など)と制御回路との間の電気的絶縁を確保するために別個の絶縁トランス等が必要となり、高価となる。フォトカップラ78、コンパレータ75、76などを用いることにより、入力電圧の変動を電気的に絶縁されたデジタル信号によって制御部50(判定部51)へ伝達することができるので、安価に実現することができる。
第1分圧回路71は、入力電圧が印加される入力側の端子A、B間に接続され、複数の抵抗711、712が直列に接続されている。第2分圧回路72は、端子A、B間に接続され、抵抗711、721とキャパシタ722とが直列に接続されている。
コンパレータ75(電圧取得部)は、第1分圧回路71から第1の期間(例えば、n周期)での入力電圧を取得する。具体的には、第1分圧回路71に印加される電圧VIN(n)とし、第1分圧回路71の複数の抵抗711、712で分圧される電圧をV(n)とすると、コンパレータ75は、電圧V(n)を取得する。コンパレータ76についても同様である。
乗算回路73(電圧取得部)は、第2分圧回路72から第2の期間(例えば、(n−1)周期)での入力電圧を取得する。具体的には、乗算回路73は、抵抗721とキャパシタ722との接続点の電圧を取得することができる。抵抗721を介してキャパシタ722に充電又はキャパシタ722から放電する時定数を所定周期(すなわち、(n−1)周期からn周期までの時間)と同程度にすることにより、乗算回路73は、第1分圧回路71から電圧V(n)を取得するタイミングで、第2分圧回路72から電圧V(n−1)を取得することができる。乗算回路74についても同様である。
上述の実施の形態では、電圧検出部70を入力側の端子A、B間に接続する構成であったが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、電圧検出部をトランス30の二次側に設けることもできる。
図14は本実施の形態の電源装置100の回路構成の他の例を示す説明図である。図1に示した例との相違点は、電圧検出部170を、トランス30の二次巻線32の一端側と所定の接地レベルとの間に接続した点である。より具体的には、トランス30の二次巻線の一端側とダイオード42のカソードとの接続点と、トランス30の二次側の接地レベルとの間に電圧検出部170を接続している。トランス30の一次巻線と二次巻線の巻線比を1:Nとすると、電圧検出部70には、電圧VINが印加されるが、電圧検出部170には、電圧(N・VIN)が印加される。この場合にも、第1分圧回路71の複数の抵抗で分圧される電圧をV(n)と表すことにする。
図15は本実施の形態の電圧検出部170の回路構成の一例を示す説明図である。図2に示す電圧検出部70との相違点は、電圧検出部170は、フォトカップラ78を具備しない点である。電圧検出部170は、トランス30の二次側に設けられているので、トランス30の一次側と二次側とを絶縁する必要がないからである。これにより、部品コストをさらに低減することができる。なお、電圧検出部170の機能、動作は図2に示す電圧検出部70と同様であるので説明は省略する。
図15において、NAND回路77は、コンパレータ75、76のいずれかが0を出力した場合、1(ハイレベル)を制御部50へ出力する。
制御部50は、(n−1)周期で検出された電圧V(n−1)に対するn周期で検出された電圧V(n)の比率が上限値X1以上である場合、あるいは、(n−1)周期で検出された電圧V(n−1)に対するn周期で検出された電圧V(n)の比率が下限値X2以下である場合、電圧検出部70から1(ハイレベル)を取得することができる。
図16は本実施の形態の電源装置100の制御方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。制御部50は、所定周期TでFET11、FET12のオン/オフを行う(S11)。制御部50は、FET11がオン期間であるか否かを判定し(S12)、FET11がオン期間でない場合(S12でNO)、ステップS12の処理を続ける。
FET11がオン期間である場合(S12でYES)、制御部50は、n周期(例えば、現時点の周期)及び(n−1)周期(一つ前の周期)での入力電圧を取得する(S13)。なお、取得する入力電圧は、第1分圧回路71、第2分圧回路72で分圧された電圧(入力電圧に対応する電圧)である。
制御部50は、(n−1)周期において取得された入力電圧に対するn周期において取得された入力電圧の比率が上限値X1以上であるか否かを判定する(S14)。比率が上限値X1以上である場合(S14でYES)、制御部50は、(n+1)周期でのFET11のデューティ比を所要のデューティ比よりも小さくし(S15)、後述のステップS19の処理を行う。
比率が上限値X1以上でない場合(S14でNO)、制御部50は、(n−1)周期において取得された入力電圧に対するn周期において取得された入力電圧の比率が下限値X2以下であるか否かを判定する(S16)。比率が下限値X2以下である場合(S16でYES)、制御部50は、(n+1)周期でのFET11のデューティ比を所要のデューティ比よりも大きくし(S17)、後述のステップS19の処理を行う。
比率が下限値X2以下でない場合(S16でNO)、制御部50は、(n+1)周期でのFET11のデューティ比を所定値(所要のデューティ比を基準に微調整した値)にする(S18)。制御部50は、処理を終了するか否かを判定し(S19)、処理を終了しない場合(S19でNO)、ステップS11以降の処理を繰り返す。処理を終了する場合(S19でYES)、制御部50は、FET11、FET12のスイッチングを停止して処理を終了する。
本実施の形態の電源装置100の制御方法は、制御部50を、例えば、CPU(プロセッサ)、RAM(メモリ)などで構成し、図16に示すような、各処理の手順を定めたコンピュータプログラムをRAM(メモリ)にロードし、コンピュータプログラムをCPU(プロセッサ)で実行することにより、コンピュータ上で電源装置50の制御方法を実現することができる。
本実施の形態において、FET11がオン状態において、各周期で取得する電圧は、瞬時値でもよく、あるいは平均値などでもよい。電圧を取得するタイミングは、FET11のオン期間の中央時点でもよい。また、オン直後及びオフ直前それぞれで取得した電圧の平均値を取得するようにしてもよい。
スイッチング素子はMOSFETに限定されるものではなく、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのデバイスであってもよい。本実施の形態のように、スイッチング素子が、MOSFETの場合には、ドレイン・ソース間には等価的に内蔵されたボディダイオードが存在する。また、スイッチング素子として、バイポーラトランジスタを用いる場合には、トランジスタのコレクタ・エミッタ間にダイオードを逆並列に接続すればよい。
本実施の形態では、電源装置として、図1に示したようなDC/DCコンバータの構成を例に挙げて説明したが、DC/DCコンバータの構成は図1に例示した構成に限定されるものではなく、トランスの一次巻線に直列にスイッチング素子が接続され、トランスの磁気リセットが行われるような構成であればよい。
以上に開示された実施の形態及び実施例は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態及び実施例ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての修正や変形を含むものと意図される。
11、12 FET
21、22、23 キャパシタ
30 トランス
31 一次巻線
32 二次巻線
41、42 ダイオード
50 制御部
51 判定部
61 インダクタ
70、170 電圧検出部
71 第1分圧回路
72 第2分圧回路
73、74 乗算回路
75、76 コンパレータ
77 NAND回路
78 フォトカップラ
711、712、721 抵抗
722 キャパシタ

Claims (8)

  1. トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、所要のデューティ比に基づいて前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備え、前記トランスの一次巻線に入力電圧が印加される電源装置であって、
    前記第1のスイッチング素子がオンの期間での入力電圧を取得する電圧取得部と、
    前記第1のスイッチング素子がオンの第1の期間で取得した入力電圧及び前記第1の期間よりも所定周期前の第2の期間で取得した入力電圧に基づいて、前記トランスが磁気飽和するか否かを判定する判定部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記判定部の判定結果に基づいて前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する電源装置。
  2. 前記判定部は、
    前記第2の期間で取得された入力電圧に対する前記第1の期間で取得された入力電圧の比率が所定の上限値以上である場合又は前記比率が所定の下限値以下である場合、前記トランスが磁気飽和すると判定する請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記制御部は、
    前記比率が前記上限値以上である場合、前記第1のスイッチング素子のオンの期間が前記所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも短くなるように前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記制御部は、
    前記比率が前記下限値以下である場合、前記第1のスイッチング素子のオンの期間が前記所要のデューティ比に基づくオンの期間よりも長くなるように前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する請求項2又は請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記比率が前記上限値以上であるか否か又は前記比率が前記下限値以下であるか否かに応じて二値のいずれかを出力する二値出力部と、
    該二値出力部が出力する二値を伝達する絶縁型伝達素子と
    を備え、
    前記判定部は、
    前記絶縁型伝達素子の出力に応じて前記トランスが磁気飽和するか否かを判定する請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の電源装置。
  6. 入力電圧が印加される入力端子間に接続され、複数の抵抗が直列に接続された第1分圧回路と、
    前記入力端子間に接続され、抵抗とキャパシタとが直列に接続された第2分圧回路と
    を備え、
    前記電圧取得部は、
    前記第1分圧回路から前記第1の期間での入力電圧を取得し、
    前記第2分圧回路から前記第2の期間での入力電圧を取得する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電源装置。
  7. 前記トランスの二次巻線の一端側と所定の接地レベルとの間に接続され、複数の抵抗が直列に接続された第1分圧回路と、
    前記一端側と接地レベルとの間に接続され、抵抗とキャパシタとが直列に接続された第2分圧回路と
    を備え、
    前記電圧取得部は、
    前記第1分圧回路から前記第1の期間での入力電圧を取得し、
    前記第2分圧回路から前記第2の期間での入力電圧を取得する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電源装置。
  8. トランスと、該トランスの一次巻線に直列に接続された第1のスイッチング素子と、該第1のスイッチング素子に並列に接続された第1のキャパシタと、前記一次巻線に並列に接続された第2のスイッチング素子及び第2のキャパシタの直列回路と、所要のデューティ比に基づいて前記第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子のオン/オフを制御する制御部とを備え、前記トランスの一次巻線に入力電圧が印加される電源装置の制御方法であって、
    前記第1のスイッチング素子がオンの期間での入力電圧を電圧取得部が取得し、
    前記第1のスイッチング素子がオンの第1の期間で取得された入力電圧及び前記第1の期間よりも所定周期前の第2の期間で取得された入力電圧に基づいて、前記トランスが磁気飽和するか否かを判定部が判定し、
    前記制御部は、
    前記判定部の判定結果に基づいて前記第1のスイッチング素子のオン/オフを制御する電源装置の制御方法。
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