JPWO2018159689A1 - セラミックスの内部構造観察方法、セラミックスの製造方法、解析システムおよびセラミックスの製造システム - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2017年2月28日に、日本に出願された特願2017−037446号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
このように、セラミックスの製造プロセスにおける構造形成過程を動的かつ三次元的に観察して、科学的に理解することは、セラミックスの歩留りの向上や信頼性の向上のために極めて重要である。
さらに、エネルギーを多く消費する、成形体の焼結プロセスにおいても、昇温プロファイルは職人芸的な設定によるところが大きい。もし、焼結プロセスにおける制御因子を科学的に解明して的確に最適化できれば、エネルギー消費量を削減することができ、ひいては、コストの低減を図ることができる。
本実施形態のセラミックスの内部構造観察方法は、光干渉断層撮影を用いたセラミックスの内部構造観察方法であって、赤外線領域の光を参照光と照射光に分割し、セラミックスに照射光を照射し、反射させた参照光と、セラミックスに照射光を照射して得られた戻り光との干渉を観察することにより、セラミックスの内部構造を観察する。
無機化合物のスラリーは、セラミックスのスラリーの例に該当する。無機化合物の顆粒は、セラミックスの原料の例に該当する。無機化合物の乾燥体は、セラミックスの乾燥体の例に該当する、無機化合物の形成体は、セラミックスの形成体の例に該当する。無機化合物の焼結体は、セラミックスの焼結体の例に該当する。
溶媒としては、上記の無機化合物を分散することができるとともに、本実施形態で使用する赤外線領域の光の少なくとも一部を透過するものであればよく、特定のもの限定されない。溶媒の例として、水、キシレン、トルエン、および、エタノールが挙げられる。
また、スラリーは、無機化合物の特性を阻害しない範囲で分散剤や可塑剤等を含んでいてもよい。分散剤の例として、ポリカルボン酸、ポリアクリル酸、ポリエチレンイミン、および、高級脂肪酸エステルが挙げられる。
無機化合物の成形体の例として、上記のスラリーを成形用の型に投入し所定の形状に成形したもの、および、無機化合物の顆粒を金型に充填して圧縮成形したものが挙げられる。成形体は溶媒を含んでいてもよい。
無機化合物の焼結体の例として、上記の成形体を完全に焼結したもの、および、部分的に焼結したものが挙げられる。
本実施形態では、例えば、図1に示すような光干渉断層撮影(OCT)装置が用いられる。
図1に示す光干渉断層撮影装置10は、光源11と、ハーフミラー12と、参照ミラー13と、検出器14とを備える。
また、光源11は、中心波長が700nm(ナノメートル)から2000nmまでの光であって、かつ上記の本実施形態におけるセラミックスにて反射する光を発する。セラミックスにて反射する光は、例えばセラミックスに吸収されない光である。
ハーフミラー12は、光源11から発せられた光を、試料100に照射する照射光と、参照ミラー13に入射する参照光に分割する。そして、ハーフミラー12は、分割した照射光を反射させて試料100に入射させる。また、ハーフミラー12は、分割した参照光を透過させて参照ミラー13に入射させる。
参照ミラー13は、ハーフミラー12を透過した参照光を反射して、その反射光をハーフミラー12へ戻す。そのために、参照ミラー13は、ハーフミラー12と対向するように設けられている。
また、参照ミラー13は、光源11から発せられた光の光路方向に沿って移動可能となっている。すなわち、参照ミラー13は、ハーフミラー12との距離を調節できるようになっている。参照ミラー13を移動可能とする代わりに、波長可変光源を用いて同様の機能を果たすようにしてもよい。
検出器14は、上記の戻り光と参照光とを観測するためのものである。
光源11が、赤外線領域の光を発する。ここで、赤外線領域の光は、中心波長が700nmから2000nmまでの光であって、かつセラミックスにて反射する光である。
光源11から発せられた光をハーフミラー12が、試料100に照射する照射光と、参照ミラー13に入射する参照光に分割する。ハーフミラー12は、分割した照射光を反射させて試料100に入射させる。また、ハーフミラー12は、分割した参照光を透過させて参照ミラー13に入射させる。
試料100に照射光を照射して得られた戻り光と、参照ミラー13で反射されて戻ってきた参照光とは、ハーフミラー12上で再び重ね合わされる。このとき、試料100からの戻り光と、参照ミラー13からの参照光とが通ってきた距離が等しければ、2つの光は強め合う。一方、試料100からの戻り光と、参照ミラー13からの参照光とが通ってきた距離にずれがあり光の位相が逆になると、2つの光は打ち消し合う。
光干渉断層撮影装置10によれば、このような試料100の内部構造の観察または撮影をリアルタイムで行うことができる。さらには、光干渉断層撮影装置10によれば、試料100の内部構造の観察を動画で記録することができる。
[事例1]
複数種類の粒子からなる複合粒子を利用することは、セラミックスの微構造を制御したり、セラミックスを高機能化・多機能化したりするための手法の1つである。複数種類の粒子からなる複合粒子を利用する例として、機械的処理によるナノ複合粒子の調整と、これを利用したセラミックスの微構造の制御とが挙げられる。
ナノ複合粒子を用いることにより、焼結助剤がケイ素粒子同士の接触を抑制し、ケイ素粒子が溶融することなく均質に窒化できることが明らかとなった。また、ナノ複合粒子を用い、高温で緻密化することにより、緻密であり、かつ粗大な気孔がない窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスを生成できることが明らかとなった。
これまで勘と経験に頼られてきた微粒子の表面設計と分散プロセスを、スラリーの流動特性や粒子間の相互作用の評価に基づく科学的観点から解明した方法が提案されている。
その方法によれば、粒子の材質と分散媒の種類に応じた個別の表面設計により、微粒子を分散媒に分散させることができる。例えば、多段階化学反応による微粒子の表面修飾、および、新規表面修飾剤の設計と適切な表面修飾操作法の開発により、各種材質の微粒子の溶剤・樹指への高度な分散を達成している。また、カチオン性高分子と脂肪酸の会合体形成により、簡便で設計的な高分子分散剤の改質プロセスを開発し、様々な粒子材質に使用できる分散剤の設計や高濃度多成分系スラリーの分散化に成功している。
セラミックス粉体に適量の分散剤を添加することにより、高濃度かつ高分散性のスラリーを調製することができる。また、このスラリーは温度上昇とともにその粘度が大きく変化する。このような現象を利用することにより、高密度かつ均質な成形体を生成することができる。
この現象を利用し、酸化ケイ素(SiO2)ガラス成形体を生成し、そのガラス成形体を空気中にて1400℃で焼成する。これにより、高温で溶融することなく、複雑形状の透明酸化ケイ素(SiO2)焼結体を生成することができる。さらに、三次元プリンタを用いて、樹脂で構造体を生成し、この構造体を鋳型として、高濃度かつ高分散性のスラリーを鋳込んで成形体を形成し、その成形体を焼成することにより、透明微小構造体を生成することができる。
本実施形態のセラミックスの内部構造観察方法によれば、成形体や焼結体の製造プロセスにおける構造形成過程をリアルタイムに三次元的に観察することができる。ゆえに、本実施形態のセラミックスの内部構造観察方法によれば、成形体や焼結体の製造プロセスにおける構造形成過程を解明し、その結果に基づいて製造プロセスを設計することができる。
セラミックスの製造コストを低減することを目的として、直接窒化法で合成された低コスト粉体を原料とした高強度な窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスを生成することが考えられる。
しかし、従来の方法で生成した窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスの強度は低い。
すなわち、近赤外線領域の光を用いた成形体および焼結体の観察により、これらの内部構造の解明に有効であることが明らかとなった。また、近赤外線領域の光を用いた成形体および焼結体の観察により、微粒子の利用、および、繰り返しCIP成形の利用が、窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスの高強度化に効果的であることが明らかとなった。
本実施形態のセラミックスの内部構造観察方法によれば、微粒子から成形体への構造形成過程や、成形体から焼結体への構造形成過程をリアルタイムに三次元的に観察することができる。ゆえに、本実施形態のセラミックスの内部構造観察方法によれば、微粒子から成形体への構造形成過程や、成形体から焼結体への構造形成過程を解明することができる。
成形体を均質化するとともに、成形体を焼結する際の微粒子の挙動を制御することにより、光の散乱源となる気孔を成形体内から完全に除去することができれば、セラミックスを透明化することが可能である。上述の繰り返しCIP成形法と、焼結時の微粒子の挙動の解明とに基づいて、サイアロンセラミックスを低温で緻密化することにより、透明蛍光サイアロンセラミックスを開発することができた。すなわち、成形体の内部構造を制御することにより、成形体中の気孔を効率的に除去することで、透明化という新たな機能をセラミックスに付与できることが分かった。
しかしながら、これまでの研究開発では、それぞれの操作の関連については十分に検討されておらず、セラミックスプロセスチェーン全体を最適化することができていなかった。
結晶質セラミックスの特性向上と新機能発現のための1つの手法としては、結晶を配向させることによる異方性の利用が挙げられる。結晶配向材料の生成方法としては、粒子の幾何学形状を利用したシート成形等による力学的手法、および、粒子の磁気異方性を利用して超伝導磁石により粒子を磁場配向させる方法等が報告されている。力学的手法は、セラミックスの外形に対して配向できる方向が限定されるという課題があった。粒子を磁場配向させる方法は、磁場により粒子を配向させる方向を制御できる。しかし、この方法は、一般的な反磁性磁化率の絶対値が小さいセラミックス粉体を配向させるためには、超伝導磁石が必須である。また、この方法は、場合によっては、微粒子に対して、磁場を回転させながら印加する必要があるという課題があった。これに対し、磁気トルクを担う粒子として異方的巨大反磁性を有するグラフェンを母体微粒子に複合化して、粉体に磁化率異方性を付与することが考えられる。これにより、低磁場かつ静磁場にて微粒子に効果的に磁気トルクを与えて配向セラミックスを生成する。
超伝導磁石を用いない、窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスの製造方法を示す。まず、磁場中にて、グラフェン被覆粒子を配向させて成形体を形成する。次いで、グラフェンを酸化して、成形体からグラフェンを除去する。次いで、グラフェンを除去した成形体を高温で焼成し、C軸配向した窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスを得る。
セラミックスの焼結に伴う収縮は、場合によっては、セラミックスの割れや変形を引き起こす。そのため、均質なセラミックスを生成するためには、セラミックスの焼結に伴う収縮挙動を評価すること、および、その収縮挙動を制御することが必要である。これまでに、古典的な焼結理論を拡張させたマスターシンタリングカーブ(MSC)理論が提案されている。ここで、各種セラミックスの焼結収縮曲線のその場測定を行ない、これにMSC理論を適用して解析するとともに、得られたMSCを用いて、セラミックスの焼結収縮を制御することが考えられる。さらに、本発明者等は、新規に液相焼結に関するマスターシンタリングカーブ理論を提案し、窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスの焼結収縮挙動の解析に適用することが考えられる。
本実施形態のセラミックスの製造方法は、光干渉断層撮影を用いたセラミックスの製造方法であって、セラミックスの原料物質である無機化合物を含むスラリー、または無機化合物の顆粒を調製する調製工程と、無機化合物を含むスラリーまたは顆粒を成形して成形体とする成形工程と、成形体を焼結する焼結工程と、赤外線領域の光を参照光と照射光に分割し、調製工程におけるスラリーもしくは顆粒、成形工程における成形体または焼結工程における焼結体のいずれかに、照射光を照射し、反射させた参照光と、スラリー、顆粒、成形体または焼結体に照射光を照射して得られた戻り光との干渉を観察することにより、スラリー、顆粒、成形体または焼結体の内部構造を観察する観察工程とを有する。
調製工程では、必要に応じて、分散剤や可塑剤等を用いるようにしてもよい。
焼結工程では、成形工程で成形した成形体を所定の温度で焼結して、無機化合物の焼結体を得る。
観察工程における内部構造の観察は、上述のセラミックスの内部構造観察方法と同様に行われる。
これにより、本実施形態のセラミックスの製造方法において、成形工程における成形条件や、焼結工程における焼結条件を最適化することができる。
本実施形態のセラミックスの製造システムは、調製装置、成形装置および焼結装置からなる群から選択される少なくとも1種と、光干渉断層撮影装置と、を備える。光干渉断層撮影装置は、セラミックスの原料物質である無機化合物を含むスラリーもしくは無機化合物の顆粒、スラリーもしくは顆粒の成形体または成形体を焼結した焼結体のいずれかに、赤外線領域の光を照射する光源と、スラリー、顆粒、成形体または焼結体に照射した光の戻り光と、参照光との干渉を観測する検出器とを有する。成形装置は、検出器で観測された結果に応じて、スラリーまたは顆粒の成形条件を制御する制御部を有する。焼結装置は、検出器で観測された結果に応じて、成形体の焼結条件を制御する制御部を有する。
調製装置は、上記の溶媒に、上記の無機化合物を分散させて無機化合物を含むスラリーを調製する。調製装置として、例えば一般的にスラリーの調製に用いられる装置を用いることができる。また、調製装置は、上記の無機化合物を顆粒にする。調製装置として、例えば、上記の無機化合物を噴霧乾燥法により顆粒にすることができる装置が用いられる。
焼結装置は、上記の成形体を焼結する焼結炉を備えたものであればよく、特定のものに限定されない。焼結装置として、一般的にスラリーまたは顆粒からなる成形体の焼結に用いられる装置を用いることができる。
[実験例1]
水に、酸化アルミニウム(Al2O3)を分散したアルミナスラリーを調製した。なお、アルミナスラリーとしては、分散剤のポリカルボン酸アンモニウムを添加したものと、分散剤を添加していないものとを調製した。
このアルミナスラリーに、図1に示したものと同様の光干渉断層撮影(OCT)装置を用いて、中心波長930nmの光を照射し、アルミナスラリーの内部構造を観察した。光干渉断層装置として、商品名:GAN930V2−BU、ソーラボジャパン社製を用いた。
光干渉断層撮影装置では、光の干渉を利用して像を得ているため、より強く光が散乱した領域でコントラストが大きくなる。
図2の結果から、分散剤無添加のアルミナスラリーでは、数十μm程度の構造が現れていることが確認された。一方、図3の結果から、分散剤を添加したアルミナスラリーでは、分散剤無添加のアルミナスラリーのような構造が現われていないことが確認された。
分散剤無添加のアルミナスラリーの内部構造は、時間の経過に伴って、比較的ゆっくりと数百μm程度のスケールで変化していた。
一方、分散剤を添加したアルミナスラリーの内部構造は、酸化アルミニウム微粒子のブラウン運動に起因すると思われる速い構造の揺らぎが観察された。また、分散剤を添加したアルミナスラリーは、その表面から乾燥に伴うと思われる構造の変化も確認された。
トルエンに、窒化ケイ素(Si3N4)を分散した窒化ケイ素スラリーを調製した。なお、窒化ケイ素スラリーには、分散剤としてポリエレンイミンとオレイン酸の会合体を添加した。
この窒化ケイ素スラリーに、図1に示したものと同様の光干渉断層撮影(OCT)装置を用いて、中心波長1310nmの光を照射し、窒化ケイ素スラリーの内部構造を観察した。光干渉断層撮影装置として、商品名:IVS−2000、santec社製を用いた。
分散剤を添加した窒化ケイ素スラリーの内部構造は、窒化ケイ素微粒子のブラウン運動に起因すると思われる速い構造の揺らぎが観察された。また、分散剤を添加した窒化ケイ素スラリーは、その表面から乾燥に伴うと思われる構造の変化も確認された。
市販の酸化アルミニウム顆粒(商品名:AKS−20、住友化学社製)を用いて乾式成形により成形体を得た。
得られた成形体に、図1に示したものと同様の光干渉断層撮影(OCT)装置(商品名:IVS−2000、santec社製)を用いて、中心波長1310nmの光を照射し、成形体の内部構造を観察した。
結果を図7に示す。図7は、成形体の光干渉断層撮影像である。図7において、酸化アルミニウム顆粒に相当する寸法の構造が観察された。
実験例3における顆粒を透明な成形型に投入して、加圧しながら内部構造を観察した。
図1に示したものと同様の光干渉断層撮影(OCT)装置を用いて、波長1310nmの光を照射し、内部構造を観察した。光干渉断層撮影装置として、商品名:IVS−2000、santec社製を用いた。
結果を図8に示す。図8は、酸化アルミニウム顆粒の光干渉断層撮影像である。
実験例4では、顆粒が変形しながら顆粒間の隙間が減少し、成形されていく様子がリアルタイムで観察された。
実験例3で生成した酸化アルミニウムの成形体を、1400℃にて2時間焼成し、焼結体を生成した。
得られた焼結体に、図1に示したものと同様の光干渉断層撮影(OCT)装置を用いて、中心波長1310nmの光を照射し、焼結体の内部構造を観察した。光干渉断層撮影装置として、商品名:IVS−2000、santec社製を用いた。実験例5では、波長可変光源を用いて、焼結体の内部構造を厚み方向に沿って順に観察した。
図9から図23の結果から、焼結体はおおむね均質であった。また、図9から図23において、いくつかのコントラストが大きい領域が観察された。この領域は、光干渉断層撮影で得られる像の性質を考えると、緻密化が不十分な領域に相当すると思われる。
次に、本実施形態に係る解析システムおよび解析方法について説明する。
図24は、本実施形態に係る解析システムの機能構成の例を示す概略ブロック図である。図24に示す構成で、解析システム1は、光干渉断層撮影装置10と、解析装置20と、学習装置30とを備える。解析装置20は、第1通信部210と、第1記憶部280と、第1制御部290とを備える。第1制御部290は、断層画像生成部291と、解析処理部292と、スペックルノイズ除去処理部293と、不均一状態検出部294とを備える。学習装置30は、第2通信部310と、第2記憶部380と、第2制御部390とを備える。第2記憶部380は、学習用データ記憶部381を備える。第2制御部390は、学習用データ取得部391と、機械学習部392とを備える。
図24における光干渉断層撮影装置10は、図1における光干渉断層撮影装置10と同様であり、同一の符号(10)を付して説明を省略する。
解析装置20は、光干渉断層撮影装置10による試料100の測定結果に基づいて試料100の断層画像を生成し、得られた断層画像を用いて試料100の状態を解析する。
解析装置20は、例えばパソコン(Personal Computer;PC)またはワークステーション(Workstation)等のコンピュータを用いて構成される。
第1制御部290は、解析装置20の各部を制御して各種処理を行う。第1制御部290は、解析装置20が備えるCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、第1記憶部280からプログラムを読み出して実行することで構成される。
原料状態は、セラミックスの原料粉体と溶媒とを混ぜ合せる前の状態である。
セラミックスの原料紛体と溶媒とを混ぜ合わせることで、スラリーを得られる。スラリー状態は、セラミックスがスラリーの状態である。
乾燥体を成形することで成形体を得られる。成形状態は、セラミックスが成形体の状態である。
成形体を焼結することで焼結体を得られる。焼結状態は、セラミックスが焼結体の状態である。
上記のように、断層画像生成部291が試料100の複数の物性状態のそれぞれにおける試料100の断層画像を生成し、解析処理部292が、それらの断層画像を用いて、いずれの物性状態において光学的不均一状態が生じているかの解析処理を行うようにしてもよい。
スペックルノイズ除去処理部293は、学習装置30が機械学習にて取得するスペックルノイズ除去方法に従って、断層画像に適用するスペックルノイズの除去方法を決定し、決定した方法を実行する。
不均一状態検出部294が、試料100の複数の物性状態のそれぞれにおけるスペックルノイズの除去処理後の試料100の断層画像を用いて、いずれの物性状態において光学的不均一状態が生じているかの解析処理を行うようにしてもよい。
学習装置30は、例えばパソコン(Personal Computer;PC)またはワークステーション(Workstation)等のコンピュータを用いて構成される。
第2記憶部380は、各種データを記憶する。第2記憶部380は、学習装置30が備える記憶デバイスを用いて構成される。
学習用データ記憶部381は、セラミックスの物性状態毎、かつ、光学的不均一状態の種類毎に、学習用データを記憶する。あるいは、学習用データ記憶部381が、セラミックスの物性状態毎、光学的不均一状態の種類毎、かつ、セラミックスを構成する物質の種類毎に、学習用データを記憶するようにしてもよい。
原画像としては、セラミックスの物性状態および光学的不均一状態の種類がユーザに既知となっている、スペックルノイズ除去前の断層画像が用いられる。図26では、セラミックスの焼結体における気孔を検出する場合について機械学習を行うためのデータの例を示していることから、気孔が写っている断層画像が原画像として用いられている。
原画像の背景部分にはスペックルノイズが含まれている。識別番号A1の学習用データの場合、領域A111が背景部分に該当し、領域A112が気孔の部分の画像の領域に該当し、領域A113が気孔と気孔以外の部分との境界部分の画像の領域に該当する。
背景画像の領域A111は、比較的暗い領域だが、スペックルノイズが含まれているため領域A112よりも明るくなっている。領域A111がやや明るいことで、領域A111と領域A112とが比較的区別しにくい。この点で、スペックルノイズ除去前の画像では気孔の領域を検出しにくい。
あるいは、ユーザが原画像に基づいて生成した画像を目標画像として用いるようにしてもよい。例えば、ユーザが原画像を加工して目標画像を生成するようにしてもよい。あるいは、ユーザが、原画像を参照して目標画像を描画するようにしてもよい。
あるいは、原画像と同じ画角となるように設置された赤外線カメラが撮影した画像など、光干渉断層撮影以外の方法で撮影された断層画像を目標画像として用いるようにしてもよい。
背景画像の領域からスペックルノイズが除去されて暗くなったことで、比較的明るい領域A212を検出し易くなっている。この点で、スペックルノイズ除去後の画像では、気孔の領域を検出し易くなっている。
図26を参照して説明したように、原画像としては、セラミックスの物性状態および光学的不均一状態の種類がユーザに既知となっている、スペックルノイズ除去前の断層画像が用いられる。
図26を参照して説明したように、原画像の背景部分にはスペックルノイズが含まれている。
識別番号B1の学習用データの場合、領域A311が背景部分に該当し、領域A312がき裂の部分の画像の領域に該当する。
識別番号B1の学習用データの場合、領域A411が、原画像の領域A311に相当する。背景画像の領域からスペックルノイズが除去されたことで、背景画像の領域がスペックルノイズ除去前より暗くなっている。領域A412は、原画像の領域A312に相当する。領域A412は、領域A312と同じく、比較的明るい領域となっている。
背景画像の領域からスペックルノイズが除去されて暗くなったことで、比較的明るい領域A412を検出し易くなっている。この点で、スペックルノイズ除去後の画像では、き裂の領域を検出し易くなっている。
学習用データ取得部391は、学習用データを取得する。例えば、第2通信部310を介してユーザのパソコンなど学習用データを記憶している他の装置と通信を行い、学習用データを受信するようにしてもよい。あるいは、学習用データ取得部391が描画ツールに原画像を表示し、ユーザが原画像を目的画像に加工することで、学習用データ取得部391が原画像と目的画像との組を取得するようにしてもよい。そして、学習用データ取得部391が、得られた組毎に識別番号を付すことで学習用データを取得するようにしてもよい。
あるいは、学習用データ取得部391が、セラミックスの物性状態毎、光学的不均一状態の種類毎、かつ、セラミックスを構成する物質の種類毎に分類された学習用データを取得するようにしてもよい。あるいは、学習用データ取得部391が、セラミックスの物性状態毎、光学的不均一状態の種類毎、かつ、セラミックスを構成する物質の種類毎に学習用データを分類するようにしてもよい。
機械学習部392が用いる機械学習アルゴリズムは、特定のものに限定されない。機械学習部392が用いる機械学習アルゴリズムとして、原画像および目的画像を含む学習用データを適用可能な、公知のいろいろなアルゴリズムを用いることができる。
図28では、物性状態と光学的不均一状態との組み合わせ毎に、「処理前」、「処理後(好適)」、「処理後(不適)」の画像を示している。図28に示す、物性状態と光学的不均一状態との組み合わせは、(1)スラリーにおける凝集構造を検出する場合、(2)成形体における顆粒痕を検出する場合、(3)焼結体における球状欠陥(気孔)を検出する場合、(4)焼結体における面状欠陥(クラック)を検出する場合である。
「処理後(好適)」の画像は、物性状態毎、かつ、光学的不均一状態の種類毎に好適なスペックルノイズ除去処理アルゴリズムを選択し処理を行った場合の画像である。
(1)スラリーにおける凝集構造を検出する場合、「処理後(好適)」での処理として、画素値の8ビット(bit)化、バックグラウンド処理による背景輝度の平均化、明るさおよびコントラストの調整の順に処理を行っている。
(2)成形体における顆粒痕を検出する場合、「処理後(不適)」では、スペックルノイズを十分に除去できていない。この画像は、スペックルノイズを十分に除去できていない点で画像全体が不明瞭であり、光学的不均一状態の判定が困難になっている。
解析装置20と学習装置30とが、同一のコンピュータを用いて構成されるなど、1つの装置として構成されていてもよい。
図29は、試料100の解析を行う際に解析装置20が行う処理の手順の例を示すフローチャートである。
図29の処理で、断層画像生成部291は、第1通信部210が光干渉断層撮影装置10から受信する試料100の測定結果を取得し、得られた測定結果に基づいて試料100の断層画像を生成する(ステップS11)。
そして、解析処理部292は、ステップS11で得られた断層画像を解析する(ステップS12)。
ステップS12の後、解析装置20は、図29の処理を終了する。
図30の処理で、解析処理部292は、光学的不均一状態の種類毎に処理を行うループL1を開始する(ステップS21)。光学的不均一状態の種類の例として、気孔およびき裂が挙げられるが、これらに限定されない。
あるいは、学習装置30が、セラミックスの物性状態毎、光学的不均一状態の種類毎、かつ、セラミックスを構成する物質の種類に応じたスペックルノイズ除去方法を選択するようにしてもよい。例えばユーザが、セラミックスを構成する物質の種類を学習装置30にユーザ入力し、学習装置30が、ユーザ入力に応じたスペックルノイズ除去方法を選択するようにしてもよい。
ステップS24でループL1を終了した場合、解析処理部292は、図30の処理を終了する。
さらに、機械学習部392は、光学的不均一状態の種類毎に処理を行うループL3を開始する(ステップS32)。
次に、機械学習部392は、学習用データを取得する(ステップS33)。具体的には、機械学習部392は、ループL2で処理対象となっているセラミックスの物性状態、および、ループL3で処理対象となっている光学的不均一状態の種類の学習用データを学習用データ記憶部381から読み出す。
ステップS36でループL2を終了した場合、機械学習部392は、図31の処理を終了する。
図32の処理で、スペックルノイズ除去処理部293は、原画像を用いて処理Aを行う(ステップS41)。次に、スペックルノイズ除去処理部293は、処理Aで得られた画像と原画像とを用いて処理Bを行う(ステップS42)。さらに、スペックルノイズ除去処理部293は、処理Bで得られた画像を用いて処理Cを行う(ステップS43)。また、スペックルノイズ除去処理部293は、原画像を用いて処理Dを行う(ステップS44)。そして、スペックルノイズ除去処理部293は、処理Cで得られた画像と処理Dで得られた画像とを用いて処理Eを行う(ステップS45)。処理Eにて目的画像を得られる。
機械学習部392が、焼結体における気孔を検出する場合について、機械学習にて図32の処理手順に決定する。スペックルノイズ除去処理部293は、機械学習部392が決定した処理手順に従って、図32の処理を行う。
図33に示す例で、スペックルノイズ除去処理部293は、原画像を用いて処理Bを行い(ステップS51)、処理Bで得られた画像を用いて処理Fを行う(ステップS52)。さらに、スペックルノイズ除去処理部293は、処理Fで得られた画像を用いて処理Cを行い(ステップS53)、処理Cで得られた画像を用いて処理Bを行う(ステップS54)。さらに、スペックルノイズ除去処理部293は、ステップS54の処理Bで得られた画像を用いて処理Gを行い、目的画像を得る。
機械学習部392が、焼結体におけるき裂を検出する場合について、機械学習にて図33の処理手順に決定する。スペックルノイズ除去処理部293は、機械学習部392が決定した処理手順に従って、図33の処理を行う。
例えば、Green、Blue、Redは、それぞれ画像の緑の画素値、青の画素値、赤の画素値を読み込む処理を示す。Clo(Closing)は、最大値フィルタによる拡張を行い、拡張と同じ回数だけ最小値フィルタによる収縮を行う処理を示す。BDAは、判別分析法で計算した閾値による二値化を示す。Ran(Range)は、画素ごとに注目画素を中心とした3×3ウィンドウ内の画素の最大値−最小値を出力する処理を示す。LBWは、外接矩形に対して充填率の低いもの(例えば、0.9未満)を残す処理を示す。Ave(Average)は、平均化処理((f1+f2)/2)を示す。
スペックルノイズ除去処理部293は、機械学習部392が決定した処理手順に従って、図34の処理を行う。
但し、上述したように、機械学習部392が用いる機械学習アルゴリズムは、特定のものに限定されない。
解析システム1を用いてセラミックスの製造システムを構成するようにしてもよい。
図35は、本実施形態に係るセラミックスの製造システムの機能構成の例を示す概略ブロック図である。図35に示す構成で、セラミックスの製造システム2は、解析システム1と、調製装置40と、成形装置50と、焼結装置60とを備える。調製装置40は、調製制御部41を備える。成形装置50は、成形制御部51を備える。焼結装置60は、焼結制御部61を備える。
図35における解析システム1は、図24における解析システム1と同様であり、同一の符号(1)を付して説明を省略する。
調製装置40は、セラミックスの原料および溶媒を調製する。ここでいう調製は、セラミックスの原料及び溶媒を所定の分量で混ぜ合わせることである。調製によってスラリーを得られる。
調製制御部41は、調製装置40による調製を制御する。例えば、調製制御部41は、原料および溶媒の分量、混ぜ合わせの強さ、および、混ぜ合わせの時間を制御する。解析システム1の解析で調製の際に光学的不均一状態が生じたと判定された場合、調製制御部41は、解析結果に従って調製の制御を行う。
成形制御部51は、成形装置50による成形を制御する。例えば、成形装置50が乾燥体に対してプレスを行う場合、成形制御部51は、プレスの強さおよび時間を制御する。解析システム1の解析で成形の際に光学的不均一状態が生じたと判定された場合、調製制御部41は、解析結果に従って成形の制御を行う。
焼結制御部61は、焼結装置60による焼結を制御する。例えば、焼結制御部61は、焼結の温度および時間を制御する。解析システム1の解析で焼結の際に光学的不均一状態が生じたと判定された場合、調製制御部41は、解析結果に従って焼結の制御を行う。
調製制御部41、成形制御部51および焼結制御部61のうち何れか1つ以上が、解析システム1の一部として構成されていてもよい。あるいは、調製制御部41、成形制御部51および焼結制御部61のうち何れか1つ以上が、解析システム1、調製装置40、成形装置50および焼結装置60の何れとも別の装置として構成されていてもよい。
光干渉断層撮影装置10によれば、セラミックスの製造プロセスにおける構造形成過程をリアルタイムに三次元的に観察することができる。具体的には、光干渉断層撮影装置10によれば、セラミックスの製造プロセスにおけるいろいろな工程で、いろいろな深度でセラミックスの断層画像を得られる。
これにより、光がセラミックスに吸収されず、光干渉断層撮影によるセラミックスの測定をより高精度に行えることが期待される。
解析システム1によればセラミックスの製造過程における気孔またはき裂等の光学的不均一状態の発生状態を把握することができ、セラミックスの製造工程における条件の見直しに反映させることができる。
これにより、解析システム1では、セラミックスにおける光学的不均一状態の有無を検出できるだけでなく、どの物性状態で光学的不均一状態が生じたかについて情報を得られる。
不均一状態検出部294が、スペックルノイズ除去処理後の断層画像を用いて光学的不均一状態の検出を行う点で、光学的不均一状態の検出を高精度に行うことができる。
機械学習部392が、スペックルノイズの除去処理における処理方法を物性状態毎に決定することで、スペックルノイズ除去処理部293は、物性状態に応じてスペックルノイズの除去処理の方法を選択することができる。この点でスペックルノイズ除去処理部293は、スペックルノイズの除去処理を高精度に行うことができる。
機械学習部392が、スペックルノイズの除去処理における処理方法を光学的不均一状態の種類毎に決定することで、スペックルノイズ除去処理部293は、光学的不均一状態の種類毎にスペックルノイズの除去処理を行うことができる。これにより、不均一状態検出部294による不均一状態の検出精度の向上が期待される。
これにより、学習用データの光学的不均一状態の種類毎の分類を高精度に行えると期待される。学習用データを光学的不均一状態の種類毎に高精度に分類できることで、機械学習部392によるスペックルノイズの除去処理の方法の学習精度の向上が期待される。
これにより、例えば気孔およびき裂の発生頻度の低下など、セラミックス製造の精度の向上が期待される。
図36は、実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
図36に示すコンピュータ70は、CPU71と、主記憶装置72と、補助記憶装置73と、インタフェース74とを備える。
この実施形態によれば、セラミックスの製造プロセスにおける構造形成過程をリアルタイムに三次元的に観察することができる。
2 セラミックスの製造システム
10 光干渉断層撮影装置
11 光源
12 ハーフミラー
13 参照ミラー
14 検出器
20 解析装置
30 学習装置
40 調製装置
41 調製制御部
50 成形装置
51 成形制御部
60 焼結装置
61 焼結制御部
100 試料
210 第1通信部
280 第1記憶部
290 第1制御部
291 断層画像生成部
292 解析処理部
293 スペックルノイズ除去処理部
294 不均一状態検出部
310 第2通信部
380 第2記憶部
381 学習用データ記憶部
390 第2制御部
391 学習用データ取得部
392 機械学習部
Claims (12)
- 赤外線領域の光を参照光と照射光に分割する工程と、
セラミックスに前記照射光を照射する工程と、
反射させた前記参照光と、前記セラミックスに前記照射光を照射して得られた戻り光との干渉を観察することにより、光干渉断層撮影を用いて前記セラミックスの内部構造を観察する工程とを含む、セラミックスの内部構造観察方法。 - 前記赤外線領域の光は、中心波長が700ナノメートルから2000ナノメートルまで範囲内の光であって、かつ前記セラミックスにて反射する光である、請求項1に記載のセラミックスの内部構造観察方法。
- 前記光干渉断層撮影にてセラミックスの製造過程における物性状態それぞれの断層画像を生成する工程と、
前記物性状態それぞれにおける断層画像を用いて、いずれの物性状態において光学的不均一状態が生じているかの解析処理を行う工程とをさらに含む、
請求項1または請求項2に記載のセラミックスの内部構造観察方法。 - 前記物性状態は、前記製造過程おける前記セラミックスの原料を含むスラリー状態、前記スラリー状態の材料を乾燥させた乾燥状態、前記スラリー状態の材料を乾燥後に成形した成形状態、および、前記成形状態の材料を焼結させた焼結状態のうち、少なくとも何れか2つ以上である、
請求項3に記載のセラミックスの内部構造観察方法。 - 前記解析処理は、前記断層画像において前記物性状態を構成する微粒子に起因したスペックルノイズの除去処理を行う工程と、
前記スペックルノイズの除去処理後の断層画像で輝度が他と異なるエリアの形状および大きさに基づいて、いずれの前記物性状態において前記光学的不均一状態が生じているかを判定する工程とをさらに含む、
請求項3または請求項4に記載のセラミックスの内部構造観察方法。 - 前記スペックルノイズの除去処理における処理方法を前記物性状態毎の機械学習に基づいて決定する工程をさらに含む、
請求項5に記載のセラミックスの内部構造観察方法。 - 前記スペックルノイズの除去処理における処理方法を前記光学的不均一状態の種類毎の機械学習に基づいて決定する工程をさらに含む、
請求項5または請求項6に記載のセラミックスの内部構造観察方法。 - 前記光干渉断層撮影に基づく方法以外の方法で前記光学的不均一状態の種類を特定して得られた学習用データに基づいて前記機械学習を行う工程をさらに含む、
請求項7に記載のセラミックスの内部構造観察方法。 - 光干渉断層撮影を用いたセラミックスの製造方法であって、
セラミックスの原料物質である無機化合物を含むスラリー、または前記無機化合物の顆粒を調製する調製工程と、
前記無機化合物を含むスラリーまたは前記顆粒を成形して成形体とする成形工程と、
前記成形体を焼結する焼結工程と、
赤外線領域の光を参照光と照射光に分割し、前記調製工程における前記スラリーもしくは前記顆粒、前記成形工程における前記成形体または前記焼結工程における焼結体のいずれかに、前記照射光を照射し、反射させた前記参照光と、前記スラリー、前記顆粒、前記成形体または前記焼結体に前記照射光を照射して得られた戻り光との干渉を観察することにより、前記スラリー、前記顆粒、前記成形体または前記焼結体の内部構造を観察する観察工程と、
を含むセラミックスの製造方法。 - 前記観察工程は、前記スラリーもしくは前記顆粒、または前記成形体の内部構造の観察結果に応じて、前記成形工程における成形条件または前記焼結工程における焼結条件を制御することを含む、請求項9に記載のセラミックスの製造方法。
- 光干渉断層撮影にてセラミックスの製造過程における物性状態それぞれの断層画像を生成する断層画像生成部と、
前記物性状態それぞれにおける断層画像を用いて、いずれの物性状態において光学的不均一状態が生じているかの解析処理を行う解析処理部と、
を備える解析システム。 - 請求項11に記載の解析システムと、
調製装置、成形装置および焼結装置のうち少なくとも何れか1つと
を備え、
調製装置、成形装置および焼結装置のうち少なくとも何れか1つは、前記解析システムによる解析結果に基づいて、セラミックスの調製、成形、焼結のうち少なくとも何れか1つの条件を変化させる、
セラミックスの製造システム。
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