JPWO2018155248A1 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

本発明は、偏平状の巻回電極体の湾曲部における負極の局所的な過剰充電を防止するとともに、湾曲部における正極芯体のクラックを抑制することを目的とする。本発明の一態様に係る非水電解質二次電池は、正極板、負極板、及びそれらの間に介在するセパレータを有する極板群が巻回された偏平状の電極体と、非水電解質と、外装体と、を含む。正極板は、正極芯体とその表面に形成された正極合剤層を有し、負極板は、負極芯体とその表面に形成された負極合剤層を有する。電極体は、巻回軸に垂直な断面の長径方向の両端部に極板群が湾曲している湾曲部を有する。湾曲部内の正極合剤層の巻内側の表面のうち、正極板の最も巻き始め側に配置されている部分に樹脂テープが貼着されている。樹脂テープは粘着剤層と、リチウムイオンを透過しない基材層を含んでいる。樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力は、0.1N/cm以上2N/cm以下である。

Description

本発明は、偏平状の巻回電極体を有する非水電解質二次電池に関する。
非水電解質二次電池はスマートフォン、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン及び携帯型音楽プレイヤーなどの携帯型電子機器の駆動電源として広く用いられている。特に、薄型の電子機器には外装体としてラミネートシートからなるパウチ外装体を用いたパウチ型の非水電解質二次電池が好適である。
パウチ型の非水電解質二次電池には偏平状の巻回電極体が用いられる。巻回電極体は、正極板、負極板、及びそれらの間に介在するセパレータからなる極板群を巻芯軸に沿って偏平状に巻回して作製される。偏平状の電極体の巻回軸に垂直な断面の長径方向の両端部に、極板群が電極体の外側に凸状に湾曲している湾曲部が形成される。
一般に非水電解質二次電池は、正極の充電容量に対する負極の充電容量の比(正負極容量比)が1より大きくなるように設計されている。これにより、充電時の負極上へのリチウムの析出が防止される。正負極容量比の設計値は正極板と負極板のそれぞれの単位面積当たりの活物質量に基づいて決定される。ところが、偏平状の電極体の湾曲部においては、外周側の極板がその内周側の極板を包み込む構造となっているため、外周側の極板ほど湾曲部における占有体積が大きくなる。そのため、湾曲部では負極板の巻外面(電極体の径方向の外側面)とそれに対向する正極板の巻内面(電極体の径方向の内側面)の正負極容量比が設計値より小さくなってしまう。
上記のような正負極容量比のズレは電極体の内周側ほど大きくなる。そのため、湾曲部における正負極対向部のうち巻き始め側に最も近い部分において負極が過剰に充電される可能性がある。正負極容量比の設計値が十分に大きい場合はそのような問題は生じにくい。しかし、非水電解質二次電池を高容量化するために正負極容量比はできるだけ低減することが望ましいため、上記の問題を解決する手段が検討されている。
特許文献1は正極板の最も巻き始め側で湾曲している部分の巻内面に絶縁性の樹脂テープを貼着することにより、負極上へのリチウムの析出が防止されることを開示している。また、特許文献2は正負極の活物質層の対向部のうち湾曲部の最内周にある部分が充放電に関与しない電池を開示している。具体的には特許文献1と同様に、正極板の最も巻き始め側で湾曲している部分の巻内面に絶縁性の樹脂テープを貼着することが開示されている。
特開2003−157902号公報 特開2008−41581号公報
特許文献1及び2が開示している技術によれば、湾曲部における負極の過剰充電を防止することができる。しかし、湾曲部における正極板の表面に樹脂テープを貼着した場合、その樹脂テープに起因して正極芯体にクラックが生じる場合がある。湾曲部に正極合剤層が形成されている場合、正極板が湾曲する際に正極合剤層に微細なクラックが生じることで正極板の柔軟性が担保される。ところが正極合剤層の表面に樹脂テープが貼着されていると、正極合剤層に微細なクラックが生じにくい。そのため、樹脂テープが貼着された部分を大きな曲率で湾曲させようとすると、正極芯体にクラックが生じやすくなる。正極芯体にクラックが生じると充放電サイクルに伴う負極板や正極板の膨張、収縮により正極芯体が破断する可能性が生じる。
特許文献1には樹脂テープを正極板へ貼着することで正極芯体の損傷が防止されることが記載されている。しかし、その効果は樹脂テープの貼着によって湾曲部の曲率が低減されることによるものである。特許文献1及び2のいずれにおいても、樹脂テープの貼着により正極板の柔軟性が失われることについて何ら考慮されていない。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、偏平状の電極体の湾曲部における負極の局所的な過剰充電を防止するとともに、湾曲部における正極芯体のクラックを抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の一態様に係る非水電解質二次電池は、正極板、負極板、及びそれらの間に介在するセパレータを有する極板群が巻回された偏平状の電極体と、非水電解質と、外装体と、を含む。正極板は、正極芯体とその表面に形成された正極合剤層を有し、負極板は、負極芯体とその表面に形成された負極合剤層を有する。電極体は、巻回軸に垂直な断面の長径方向の両端部に極板群が湾曲している湾曲部を有する。湾曲部内の正極合剤層の巻内側の表面のうち、正極板の最も巻き始め側に配置されている部分に樹脂テープが貼着されている。樹脂テープは粘着剤層と、リチウムイオンを透過しない基材層を含んでいる。樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力は、0.1N/cm以上2N/cm以下である。
本発明の一態様によれば、偏平状の電極体の湾曲部における負極の局所的な過剰充電を防止するとともに、湾曲部における正極芯体のクラックを抑制することができる。
図1は一実施形態に係る偏平状の電極体の断面模式図である。 図2は図1の湾曲部の要部拡大図である。 図3は実施例に係る非水電解質二次電池の斜視図である。
本発明の一実施形態について、偏平状の電極体の巻回軸に垂直な断面を模式的に示す図1及び2を参照しながら説明する。電極体10は、例えば正極板13及び負極板14をセパレータ15を介して巻回し、その巻回電極体をプレス加工により偏平状に成形して作製することができる。偏平状の電極体10の巻回軸に垂直な断面は、図1に示すように、正極板13、負極板14、及びセパレータ15が積層した1組の極板群11が巻内側(径方向内側)から巻外側(径方向外側)に向かって順次積層した構造を有する。その断面の長径方向の両端部には、極板群11が湾曲している湾曲部12が形成されている。
湾曲部12における正極合剤層13bの巻内側の表面のうち、最も巻き始め側に配置されている部分(図2の点線で示すα部)に樹脂テープ16が貼着されている。樹脂テープ16はα部の全範囲を覆うように貼着されていることが好ましく、樹脂テープ16の一部がα部を超えるように貼着されていてもよい。樹脂テープ16を貼着する位置はα部に限定されず、α部よりも巻外側の正極合剤層13bの表面にも樹脂テープを貼着してもよい。しかし、樹脂テープ16がα部に貼着されていれば負極の局所的な過剰充電を効果的に防止することができる。α部が占める範囲は正極板の表裏の総面積に比べて極めて小さいため、α部への樹脂テープ16の貼着が電池容量へ与える影響は小さい。
図2に示すように、正極合剤層13bは正極芯体13aの両面に形成されている。負極合剤層14bは、セパレータ15を介して正極合剤層13bに対向するように配置される。負極板14の最内周の巻内側には正極板13が存在しないため、負極板14の最内周の負極芯体14aの巻内側の面には負極合剤層14bが形成されていない。なお、図2では負極板14の最内周の内側に存在するセパレータ15の図示を省略している。
樹脂テープは非水電解質中でリチウムイオンを透過しない基材層と粘着剤層の少なくとも二層を含む。リチウムイオンを透過しない基材層を含むことで、α部における正負極の対向部では充放電反応が起こらないため、負極の局所的な過剰充電が防止される。
樹脂テープの基材層として、非水電解質中でリチウムイオンを透過せず安定に存在することができる樹脂フィルムなら限定なく用いることができる。基材層に用いられる樹脂材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリビニルアルコール、及びポリイミドが例示される。基材層の厚みは特に限定されないが、12μm以下であれば樹脂テープの柔軟性が十分に確保されるため好ましい。また、樹脂テープ16の機械的強度を確保するために基材層の厚みは1μm以上であることが好ましい。
樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力は2N/cm以下であることが好ましい。樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力が2N/cm以下であれば、樹脂テープが貼着された部分が大きな曲率で湾曲する場合に、粘着剤層の一部が正極合剤層から剥離し、正極合剤層に微細なクラックが生じる。これにより、正極板の柔軟性が担保され、正極板が大きな曲率で湾曲する場合の正極芯体のクラックが防止される。樹脂テープは極板群が巻回されるまで正極合剤層に貼着された状態を維持するだけの粘着力を有していれば十分である。例えば、樹脂テープの正極合剤層13bに対する粘着力は0.1N/cm以上であることが好ましい。
樹脂テープの粘着剤層に用いられる粘着剤として、アクリル系及びゴム系の粘着剤が例示されるが、これらに限定されない。樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力は粘着剤の成分や粘着剤層の厚みを変化させることで調整することができる。例えば、粘着剤層の厚みが3μm以下であれば正極合剤層への粘着剤の浸透量が抑えられるため、樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力を2N/cm以下に容易に調整することができる。樹脂テープは極板群が巻回されるまでは正極合剤層に貼着された状態を維持する必要があるため、粘着剤層の厚みは0.1μm以上であることが好ましい。
合剤層は活物質を結着剤とともに分散媒中で混練して作製した合剤スラリーを芯体上に塗布、乾燥して形成することができる。乾燥した合剤層は所定厚みになるように圧縮される。合剤スラリーには必要に応じて導電剤や増粘剤を添加することができる。芯体には金属箔を用いることが好ましく、正極芯体にはアルミニウム箔が、負極芯体には銅箔が好ましく用いられる。アルミニウム箔及び銅箔ともに微量の異種金属を含むことができる。
正極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出することができるリチウム遷移金属複合酸化物を用いることができる。リチウム遷移金属複合酸化物としては、一般式LiMO2(MはCo、Ni、及びMnの少なくとも1つ)、LiMn24及びLiFePO4が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができ、Al、Ti、Mg、及びZrからなる群から選ばれる少なくとも1つを添加又は遷移金属元素と置換することができる。
負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出することができる人造黒鉛、天然黒鉛、難黒鉛化炭素、及び易黒鉛化炭素などの炭素材料を用いることができる。また、ケイ素及びスズ、並びにそれらの酸化物などを用いることもできる。これらは1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
セパレータとして、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンからなる微多孔膜を用いることができる。また、組成の異なる複数の微多孔膜が積層したセパレータを用いることができる。積層セパレータを用いる場合は、融点が低いポリエチレンを主成分とする層を中間層に、耐酸化性に優れたポリプロピレンを主成分とする層を表面層とする3層構造を採用することが好ましい。ポリエチレンを主成分とする中間層は、電池温度が上昇した場合にセパレータを閉塞して正負極間の電流を遮断するシャットダウン機能を発揮する。さらに、セパレータには酸化アルミニウム(Al23)、酸化チタン(TiO2)、及び酸化ケイ素(SiO2)のような無機粒子を添加することができる。このような無機粒子はセパレータ中に担持させることができ、セパレータ表面に結着剤とともに塗布することもできる。また、耐熱性に優れたアラミド樹脂をセパレータ表面に塗布することもできる。
非水電解質として、非水溶媒中に電解質塩としてのリチウム塩を溶解させたものを用いることができる。非水溶媒に代えて、又は非水溶媒とともにゲル状のポリマーを用いた非水電解質を用いることもできる。
非水溶媒として、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステル及び鎖状カルボン酸エステルを用いることができ、これらは2種以上を混合して用いることが好ましい。環状炭酸エステルとしては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)及びブチレンカーボネート(BC)が例示される。また、フルオロエチレンカーボネート(FEC)のように、水素の一部をフッ素で置換した環状炭酸エステルを用いることもできる。鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)及びメチルプロピルカーボネート(MPC)などが例示される。環状カルボン酸エステルとしてはγ−ブチロラクトン(γ−BL)及びγ−バレロラクトン(γ−VL)が例示され、鎖状カルボン酸エステルとしてはピバリン酸メチル、ピバリン酸エチル、メチルイソブチレート及びメチルプロピオネートが例示される。
リチウム塩として、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23、LiC(C25SO23、LiAsF6、LiClO4、Li210Cl10及びLi212Cl12が例示される。これらの中でもLiPF6が特に好ましく、非水電解質中の濃度は0.5〜2.0mol/Lであることが好ましい。LiPF6にLiBF4など他のリチウム塩を混合することもできる。
偏平状の電極体を収容する外装体としては、ラミネートシートからなるパウチ状の外装体やアルミニウム製の角形外装缶を用いることができる。
以下、本発明を実施するための形態について実施例を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明はその要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することができる。
(正極板の作製)
正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO2)が95質量部、導電剤としてのカーボンブラックが2.5質量部、及び結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)が2.5質量部となるように混合した。その混合物を分散媒としてのN−メチルピロリドン(NMP)へ投入、混練して正極合剤スラリーを作製した。その正極合剤スラリーを厚みが12μmのアルミニウム箔からなる正極芯体の両面に塗布、乾燥して正極合剤層を形成した。このとき正極芯体の一部に正極合剤層が形成されていない正極芯体露出部を設けた。次に、乾燥後の正極合剤層を充填密度が3.6g/cm3になるようにローラーで圧縮し、所定サイズに切断した。最後に、正極芯体露出部にアルミニウム製の正極タブを接合して正極板を作製した。
(負極板の作製)
負極活物質としての人造黒鉛が97質量部、結着剤としてのスチレンブタジエンゴム(SBR)が2質量部、及び増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)が1質量部となるように混合した。その混合物を分散媒としての水中に投入し、混練して負極合剤スラリーを作製した。その負極合剤スラリーを厚みが8μmの銅箔からなる負極芯体の両面に塗布、乾燥して負極合剤層を形成した。このとき、負極芯体の一部に負極合剤層が形成されていない負極芯体露出部を設けた。次に、乾燥後の負極合剤層を充填密度が1.6g/cm3になるようにローラーで圧縮し、所定サイズに切断した。最後に負極芯体露出部にニッケル製の負極タブを接合して負極板を作製した。
(電極体の作製)
正極板及び負極板を厚みが16μmのポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータを介して積層した極板群を巻回し、その巻回電極体をホットプレスで成形して偏平状の電極体を作製した。極板群の巻回前に、電極体の湾曲部における正極合剤層の巻内側の表面のうち最初に湾曲部に配置される部分に樹脂テープを貼着した。樹脂テープの基材層には厚みが12μmのポリオレフィンフィルムを用いた。樹脂テープの粘着剤層にはアクリル系粘着剤を用い、その厚みを3μmとした。
(非水電解質の調製)
エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)を体積比で30:70の割合で混合して非水溶媒を調製した。この非水溶媒にヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を濃度が1mol/Lとなるように溶解し、さらにビニレンカーボネート(VC)を添加して非水電解質を調製した。なお、ビニレンカーボネートの添加量は非水電解質に対して1質量%とした。
(非水電解質二次電池の作製)
上記のようにして作製した電極体をラミネートシートからなるパウチ外装体に収納し、注液口を除いてパウチ外装体の外周部を熱シールして注液前電池を作製した。その注液前電池に注液口から非水電解質を注入した後、注液口を熱シールして図3に示す設計容量が1000mAhの非水電解質二次電池20を作製した。
(比較例1)
樹脂テープの基材層の厚みを20μmとし、粘着剤層の厚みを5μmとしたこと以外は実施例と同様にして比較例1に係る電極体及び非水電解質二次電池を作製した。
(比較例2)
アクリル系の粘着剤に代えてスチレンブタジエンゴムを主成分とするゴム系の粘着剤を用い、粘着剤層の厚みを10μmとしたこと以外は比較例1と同様にして比較例2に係る電極体及び非水電解質二次電池を作製した。
(比較例3)
樹脂テープを用いなかったこと以外は実施例と同様にして比較例3に係る電極体及び非水電解質二次電池を作製した。
(樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力の測定)
樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力は次のように測定した。まず、正極板のうち正極芯体の両面に正極合剤層が形成された部分から2cm×5cmの大きさに切り出す。その切り出された正極板の表面に樹脂テープを貼着する。樹脂テープのうち正極板に貼着されていない部分を正極板に対して90°の角度で20mm/min.の速度で樹脂テープが正極板から完全に剥離されるまで引っ張り、測定された最大荷重を樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力(N/cm)とした。実施例及び比較例1〜2で用いた樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力の測定結果を表1に示す。
(正極芯体のクラックの有無の確認)
実施例及び比較例1〜2のホットプレスで成形した後の偏平状の電極体を解体し、樹脂テープを貼着した図2のα部において正極芯体にクラックが発生していないかを光学顕微鏡で確認した。また、樹脂テープが用いられていない比較例3についても同様にα部において正極芯体にクラックが発生していないかを確認した。その結果を表1に示す。
(充放電サイクル)
実施例及び比較例1〜3に係る各電池について次の条件により充放電サイクルを行った。まず、各電池を電圧が4.2Vになるまで1It(=1000mA)の定電流で充電し、次いで電流が1/50It(=20mA)になるまで4.2Vの定電圧で充電した。10分の休止後、各電池を1Itの定電流で2.75Vになるまで放電した。この充放電を100サイクル繰り返した。
(リチウムの析出の有無の確認)
充放電サイクル後の各電池から取り出した電極体を解体し、α部に対向する負極上へのリチウム(Li)の析出の有無を目視で確認した。その結果を表1に示す。
Figure 2018155248
α部に樹脂テープを貼着していない比較例3では正極芯体にクラックが確認されていないが、α部に樹脂テープを貼着した比較例1及び2ではいずれも正極芯体にクラックが確認された。この結果は樹脂テープが正極芯体の損傷の原因になりうることを示している。正極合剤層に粘着テープが強固に貼着されると、正極板が湾曲する際に正極合剤層に微細なクラックが生じにくいため正極合剤層の柔軟性が損なわれて正極芯体にクラックが生じやすくなる。
一方、α部に樹脂テープを貼着した実施例では正極芯体のクラックは確認されていない。実施例の樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力は比較例1及び2のいずれの樹脂テープの粘着力よりも小さい。樹脂テープの粘着力を低減したことにより、樹脂テープが貼着

された部分が湾曲する際に樹脂テープの一部が正極合剤層から剥離し、正極合剤層にクラックが生じる。これにより、正極合剤層の柔軟性が担保されて、正極芯体へのクラックが防止されたものと推察される。実施例の樹脂テープの正極合剤層に対する粘着力は1.5N/cmであるが、その粘着力が2N/cm以下であれば実施例と同様の効果が発揮される。
また、実施例では充放電サイクル後にα部に対向する負極上へのリチウムの析出が確認されていない。樹脂テープの粘着力を低減しても、極板群の巻回時に樹脂テープが正極板のα部に確実に固定されていれば充放電サイクル中に樹脂テープの位置ズレが生じることなく負極の局所的な過剰充電を防止することができる。
本発明によれば、電極体の湾曲部における負極の局所的な過剰充電を防止するとともに、正極芯体のクラックを抑制することができる。また、正負極容量比を低減して非水電解質二次電池の高容量化も可能となる。そのため、本発明の産業上の利用可能性は大きい。
11 極板群
12 湾曲部
13 正極板
13a 正極芯体
13b 正極合剤層
14 負極板
14a 負極芯体
14b 負極合剤層
15 セパレータ
16 樹脂テープ
20 非水電解質二次電池

Claims (3)

  1. 正極板、負極板、及びそれらの間に介在するセパレータを有する極板群が巻回された偏平状の電極体と、非水電解質と、外装体と、を備え、
    前記正極板は、正極芯体と前記正極芯体上に形成された正極合剤層を有し、
    前記負極板は、負極芯体と前記負極芯体上に形成された負極合剤層を有し、
    前記電極体は、巻回軸に垂直な断面の長径方向の両端部に前記極板群が湾曲している湾曲部を有し、
    前記湾曲部内の正極合剤層の巻内側の表面のうち、前記正極板の最も巻き始め側に配置されている部分に樹脂テープが貼着され、
    前記樹脂テープは粘着剤層と、リチウムイオンを透過しない基材層を含み、
    前記樹脂テープの前記正極合剤層に対する粘着力が、0.1N/cm以上2N/cm以下である非水電解質二次電池。
  2. 前記基材層の厚みは1μm以上12μm以下である請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記粘着剤層の厚みは0.1μm以上3μm以下である請求項2に記載の非水電解質二次電池。
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