JPWO2018147227A1 - 電気素子 - Google Patents
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Abstract
Description
これに対処するため、線路部に絶縁層からグランド導体を露出させた接続パターンを複数設け、接続パターンと基板側のグランドパター-ンとをはんだ付けで固定する電気素子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
電極の間を繋ぐ導電路及び前記導電路を覆う絶縁層を備え、前記電極が配置された接合部と、前記接合部の間を繋ぐ線路部とから構成される電気素子であって、
前記線路部は、前記導電路を挟み込むように配置された絶縁層の両側の外形が曲線状である部分に挟まれた曲線領域を有し、
前記線路部に、金属面が前記絶縁層から露出した接合パターンが複数形成され、
前記接合パターンの輪郭が少なくとも2つの直線状の辺を有し、
前記曲線領域に配置された第1の接合パターンの輪郭を形成する少なくとも2辺が、前記線路部の延伸方向で隣接する少なくとも一方の接合パターンの輪郭を形成する少なくとも2辺と略平行に配置されている電気素子である。
電極の間を繋ぐ導電路及び導電路を覆う絶縁層を備え、電極が配置された接合部と、接合部の間を繋ぐ線路部とから構成される電気素子であって、
線路部は、導電路を挟み込むように配置された絶縁層の両側の外形が曲線状である部分に挟まれた曲線領域を有し、
線路部に、金属面が絶縁層から露出した接合パターンが複数形成され、
前記接合パターンの輪郭が少なくとも2つの直線状の辺を有し、
曲線領域に配置された第1の接合パターンの輪郭を形成する少なくとも2辺が、線路部の延伸方向で隣接する少なくとも一方の接合パターンの輪郭を形成する少なくとも2辺と略平行に配置されている。
ここで、「辺」とは、図形の一部となっている「線分」であり、一般的に直線と解釈されるが、上記においては、念のため、「接合パターンの輪郭が少なくとも2つの直線状の辺を有し」と記載した。また、「少なくとも2辺」には、後述するような「対向する2辺」の場合や、「頂点を介して繋がった隣接する2辺」の場合だけでなく、「曲線部を介して繋がった2辺」の場合もあり得るし、接合パターンの輪郭を形成する任意に配置された2辺を含む。
全ての図面において、電気素子の積層方向、つまり電気素子の厚み方向をZ軸方向とし、Z軸方向に直交する面上の互いに直交する方向をX軸方項及びY軸方向として示す。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電気素子を模式的に示す平面図である。図2は、図1に示す電気素子を構成する配線パターンが形成された絶縁層の一例を模式的に示す平面図である。図3は、図1に示す電気素子の製造方法の一例を示す模式図である。
(a)第1の接合部10に設けられたグランド導体10a及び信号導体の電極10bと、第2の接合部12に設けられたグランド導体12a及び信号導体の電極12bと、第1の接合部10及び第2の接合部12の間に配置されグランド導体10a及び10bに導通しているグランド導体として機能する導電露6aと、ビア導体(層間接続導体)8a1、8a2、8a3、8a4が形成された絶縁層4aと、(1層目)
(b)第1の接合部10に設けられた接続部6acと、ビア導体8a2及び8a3を介して電極10b及び電極12bの間を繋ぐ、信号導体として機能する導電路6bと、層間接続導体8b1、8b2が形成された絶縁層4bと、(2層目)
(c)第1の接合部10に設けられたビア導体8a1、接続部6ac、ビア導体8b1、及び第2の接合部12に設けられたビア導体8a4、接続部6ac、ビア導体8b2を介して、電極10a及び電極12aの間を繋ぐ、グランド導体として機能する導電路6cと、絶縁層4cと、(3層目)
を備える。
これらの絶縁層4a、4b及び4cが加圧プレス等により積層される(図3(a)、(b)参照)。更に、積層体の絶縁層4a側の面上に、電極や接合パターン用の開口がパターニングされた絶縁層4dが設けられて、一体化された絶縁層4が形成される(図3(c)参照)。これにより、厚さ方向Zにおいて、信号導体として機能する導電路6bが、グランド導体として機能する導電路6a及び6cで挟まれた、平坦な断面形状を有する電気素子2が得られる。
線路部14は、第1の接合部10に繋がり、両側の外形が直線状に伸びた直線領域14aと、直線領域14aに繋がり、両側の外形が曲線状になった曲線領域14bと、曲線領域14bに繋がり、両側の外形が直線状に伸びた直線領域14cとから構成され、直線領域14cが第2の接合部12に繋がっている。更に詳細に述べれば、両側の外形が曲線状になった曲線領域14bは、信号導体(導電路)6bを挟み込むように配置された絶縁層4bの両側の外形が曲線状である部分に挟まれた領域ということもできる。本実施形態の曲線領域14bは、連続的に湾曲した平面形状を有する。曲線領域14b及び直線領域14a、14cの境界を仮想線(一点鎖線)で示す。なお、他の図においても同様に、曲線領域及び直線領域の境界を仮想線(一点鎖線)で示す。
更に、線路部14には、金属面が絶縁層4(4d)から露出した接合パターン20〜26が複数形成されている。
更に詳細に述べれば、第2の接合パターン22は、直線領域14aに配置されている。また、第1の接合パターン20及び第2の接合パターン22の輪郭を形成する対向する2辺が、略平行に配置されている。更に、曲線領域14bに配置された第1の接合パターン20の線路部14の延伸方向に直交する向きの2辺と、直線領域14aに配置された隣接する接合パターン22の線路部14の延伸方向に沿った向きの2辺とが略平行に配置されている。
更に詳細に述べれば、第2の接合パターン22及び第3の接合パターン24は、直線領域14a、14cに配置されている。また、第1の接合パターン20、第2の接合パターン22及び第3の接合パターン24の輪郭を形成する対向する2辺が、略平行に配置されている。更に、曲線領域14bに配置された第1の接合パターン20の線路部14の延伸方向に直交する向きの2辺と、直線領域14a、14cに配置された第2の接合パターン22及び第3の接合パターン24の線路部14の延伸方向に沿った向きの辺とが略平行に配置されている。
図4は、電気素子を基板上に載置する方法を模式的に示す側面図及び平面図である。図4(a)は、電気素子2(102)を吸着した先端治具400を示す側面図であり、図4(b)は、基板50を示す平面図である。図10は、接合パターンを有する電気素子の比較例を模式的に示す平面図である。
図1に示すような、隣接する接合パターンの輪郭を形成する2辺が概略平行に配置された電気素子2を基板50に実装する場合と、図10に示すような、隣接する接合パターンの輪郭を形成する辺が平行になっていない電気素子102を基板150に実装する場合とを比較しながら説明する。
電気素子102の場合にも、同様な手順で実装が行われる。
特に、線路部の曲線領域においては、図10に示すような電気素子102(比較例)では、応力が生じる方向が接合パターン120ごとに異なるので(矢印参照)、はんだ流動時に電気素子102に生じる応力の方向が揃わなくなり、基板150に対する位置ずれが生じる可能性が高い。
特に、対向する2辺で略平行に配置されている場合には、はんだ流動時の応力発生方向を効果的に揃えることができる。なお、本実施形態においては、対向する2辺が略平行に配置されているが、これに限られるものではなく、平行でない場合もあり得る。
このような配置により、応力発生箇所における対称性が高まり、リフローによる実装時の電気素子の基板に対する位置ずれの発生をより効果的に抑制することができる。
次に、図3(a)〜(c)を参照しながら、図1に示す電気素子2の製造方法を更に詳しく説明する。
(a)工程1
はじめに、片面の全面に銅箔が張られた3枚の絶縁性フィルムを準備する。絶縁性フィルムとして、液晶ポリマ(LCP:Liquid Crystal Polymer)のような熱可塑性樹脂を用いることができる。次に、フォトリソ等のパターニング処理により、導電路6aが形成された絶縁層4aと、導電路6b等が形成された絶縁層4bと、導電路6cが形成された絶縁層4cとを形成する。
次に、絶縁層4a及び4bにおいて、銅箔の張られていない面側からのレーザ加工等により、絶縁基材のみ貫通したビアホールを形成し、このビアホールに、導電性ペースト8’(8a1’〜8a4’、8b1’〜8b2’)を充填する。
次に、加圧プレス等により、絶縁層4a〜4cを接合して積層体を形成する。熱可塑性樹脂を用いることにより、絶縁層4a〜4cどうしが強固に接着して一体化し、曲げ力が加わった場合の層間剥離がより効果的に抑制される。特に、複数の絶縁層4a〜4cが、接着層等の異なる種類の絶縁層を介在させることなく直接積層されているので、異なる絶縁層間の界面が形成されず、層間剥離がより抑制される。工程1において、貫通穴に充填されていた導電性ペースト8’も加熱されて硬化し、ビア導体8(8a1〜8a4、8b1〜8b2)となる。
次に、積層体の絶縁層4a側の面上にパターニングされた絶縁層4dを積層し、一体化された絶縁層4が形成される。これにより、図1に示すような、金属面が絶縁層4aから露出した電極10a、10b、12a、12b及び接合パターン20〜26を有する電気素子2を製造することができる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る電気素子を模式的に示す平面図である。
本実施形態に係る電気素子2では、第1の実施形態に比べ、曲線領域14bに配置された第1の接合パターン20の輪郭を形成する2辺が、直線領域14a、14cに配置された第2の接合パターン22、第3の接合パターン24及び第4の接合パターン28の輪郭を形成する2辺と略平行に配置されている点で異なる。また、曲線領域14bに配置された第1の接合パターン20の線路部14の延伸方向に沿った向きの2辺と、直線領域14a、14cに配置された第2の接合パターン22、第3の接合パターン24及び第4の接合パターン28の線路部14の延伸方向に直交する向きの辺とが略平行に配置されている点で異なる(平行を示す記号参照)。
このような配置により、応力発生箇所における対称性が更に高まり、リフローによる実装時の電気素子の基板に対する位置ずれの発生を更に効果的に抑制することができる。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る電気素子を模式的に示す平面図である。
本実施形態に係る電気素子2では、第1の実施形態に比べ、曲線領域14bに配置された第1の接合パターン20の輪郭を形成する4辺が、直線領域14a、14cに配置された第2の接合パターン22、第3の接合パターン24及び第4の接合パターン28の輪郭を形成する4辺と略平行に配置されている点で異なる。なお、図6に示す4辺は、2組の対向する2辺と称することもできる。
図7は、本発明の第4の実施形態に係る電気素子を模式的に示す平面図である。
本実施形態に係る電気素子2では、第1の実施形態に比べ、第1の接合パターン20だけでなく第2の接合パターン22も曲線領域14bに配置されている点で異なる。つまり、図7に示す電気素子2では、曲線領域14bに配置された第1の接合パターン20の輪郭を形成する2辺が、曲線領域14bに配置された隣接する第2の接合パターン22の輪郭を形成する2辺と略平行に配置されている(平行を示す記号参照)。
このような場合でも、同様に、はんだ流動時の応力発生方向を揃えることができ、リフローによる実装時における電気素子2の基板50に対する位置ずれの発生を抑制することができる。なお、図7に示す曲線領域14bは、曲がる向きが異なる領域が繋がった略S字形の平面形状を有するが、これに限られるものではなく、同じ向きに湾曲した曲線領域の場合もあり得る。また、1つの曲線領域に、2辺が略平行に配置された3以上の接合パターンが設けられている場合もあり得る。
<第5の実施形態>
図8Aは、本発明の第5の実施形態に係る電気素子を模式的に示す平面図である。
本実施形態に係る電気素子2では、第1の実施形態に比べ、全体として、略L字形の平面形状を有している点で異なる。また、両側の外形が曲線状になった曲線領域14bは、略L字形のコーナ部の外側及び内側において、ほぼ同じ半径を有する円弧形状を有している。
なお、図8では、第1の接合パターン20が略三角形の平面形状を有し、第2の接合パターン22及び第3の接合パターン24が略四角形の平面形状を有しているが、これに限られるものではなく、頂点を介して繋がった隣接する2辺を有していれば、その他の任意の平面形状を有することができる。
次に、図8Bから図8Dを参照しながら、第5の実施形態に係る電気素子の変形例を説明する。図8Bから図8Dは、第5の実施形態に係る電気素子の変形例を模式的に示す平面図である。
図8Bに示す電気素子では、図8Aに示す場合に比べて、第1の接合パターン20を構成する略三角形の平面形状が逆向きに配置されている。つまり、図8Aに示す電気素子では、2辺が繋がった頂点が曲線領域14bの外側のコーナ部側に配置されているが、図8Bに示す電気素子では、2辺が繋がった頂点が曲線領域14bの内側のコーナ部側に配置されている点で異なる。この場合であっても、図8Aの場合と同様な作用効果を奏することは明らかである。
図9は、本発明の第6の実施形態に係る電気素子を模式的に示す平面図である。
本実施形態に係る電気素子2でも、第1の実施形態に比べ、全体として、略L字形の平面形状を有している点で異なる。また、両側の外形が曲線状になった曲線領域14bは、略L字形のコーナ部の外側及び内側において、外側の半径が大きく内側の半径が小さい円弧形状を有している。外側及び内側の円弧を、同心円状に形成することもできる。
図示された接合パターン20の輪郭形状は一例にすぎず、少なくとも2辺を有すれば、その他の任意の平面形状を採用することができる。
4 一体化された絶縁層
4a〜c 絶縁層
6、6a〜c 導電路
6ac 接続部
8 ビア導体
8’ 導電性ペースト
10 第1の接合部
10a、b 電極
12 第2の接合部
12a、b 電極
14 線路部
14a、c 直線領域
14b 曲線領域
20 第1の接合パターン
22 第2の接合パターン
24 第3の接合パターン
26 他の接続パターン
28 第4の接合パターン
50 基板
52 接合材(はんだ)
102 電気素子
104 絶縁層
120、120’ 接合パターン
150 基板
Claims (10)
- 電極の間を繋ぐ導電路及び前記導電路を覆う絶縁層を備え、前記電極が配置された接合部と、前記接合部の間を繋ぐ線路部とから構成される電気素子であって、
前記線路部は、前記導電路を挟み込むように配置された絶縁層の両側の外形が曲線状である部分に挟まれた曲線領域を有し、
前記線路部に、金属面が前記絶縁層から露出した接合パターンが複数形成され、
前記接合パターンの輪郭が少なくとも2つの直線状の辺を有し、
前記曲線領域に配置された第1の接合パターンの輪郭を形成する少なくとも2辺が、前記線路部の延伸方向で隣接する少なくとも一方の接合パターンの輪郭を形成する少なくとも2辺と略平行に配置されていることを特徴とする電気素子。 - 前記少なくとも2辺が対向する2辺であることを特徴とする請求項1に記載の電気素子。
- 前記曲線領域に配置された第1の接合パターンの輪郭を形成する4辺が、前記線路部の延伸方向で隣接する少なくとも一方の接合パターンの輪郭を形成する4辺と略平行に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気素子。
- 前記第1の接合パターンの輪郭を形成する少なくとも2辺が、前記線路部の延伸方向で隣接する両側の接合パターンである第2の接合パターン及び第3の接合パターンの輪郭を形成する少なくとも2辺と略平行に配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の電気素子。
- 前記第1の接合パターン及び前記第2の接合パターンの互いに略平行な最も近接した辺の間の間隔と、前記第1の接合パターン及び前記第3の接合パターンの互いに略平行な最も近接した辺の間の間隔とが概略一致することを特徴とする請求項4に記載の電気素子。
- 前記第1の接合パターン、前記第2の接合パターン及び前記第3の接合パターンを少なくとも含む4以上の隣接する接合パターンにおいて、互いに略平行な最も近接した辺の間の間隔が概略一致することを特徴とする請求項5に記載の電気素子。
- 前記少なくとも2辺が頂点を介して繋がった隣接する2辺であることを特徴とする請求項1に記載の電気素子。
- 前記電気素子が長尺状であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の電気素子。
- 前記線路部の幅が前記接合部の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の電気素子。
- 請求項1から9の何れか1項に記載の電気素子が基板に接合材で面実装されていることを特徴とする電子機器。
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