JPWO2018142716A1 - レドックスフロー電池用電極、及びレドックスフロー電池 - Google Patents

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Abstract

炭素を含有する基材の集合体で構成されるレドックスフロー電池用電極であって、前記基材の横断面において、前記基材の重心を中心とし、前記基材の等面積円相当径の95%の直径を有する円を基準円とするとき、前記基材は、表面から内部に向かって延びると共に、その伸延方向に沿った軌跡の一部が前記基準円内に存在する複数の穿孔を備えるレドックスフロー電池用電極。

Description

本発明は、レドックスフロー電池用電極、及びレドックスフロー電池に関する。
本出願は、2017年1月31日出願の日本出願第2017−15046号に基づく優先権を主張し、上記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
特許文献1には、隔膜の両側に配置される一対の電極(正極電極と負極電極)にそれぞれ電解液(正極電解液と負極電解液)を供給して、電極上の電気化学反応(電池反応)により充放電を行うレドックスフロー電池が開示されている。電極には、炭素繊維の集合体が用いられている。
特開2002−246035号公報
本開示に係るレドックスフロー電池用電極は、
炭素を含有する基材の集合体で構成されるレドックスフロー電池用電極であって、
前記基材の横断面において、前記基材の重心を中心とし、前記基材の等面積円相当径の95%の直径を有する円を基準円とするとき、
前記基材は、表面から内部に向かって延びると共に、その伸延方向に沿った軌跡の一部が前記基準円内に存在する複数の穿孔を備える。
本開示に係るレドックスフロー電池は、
正極電極と、負極電極と、前記正極電極と前記負極電極との間に介在される隔膜とを備える電池セルに正極電解液及び負極電解液を供給して充放電を行うレドックスフロー電池であって、
前記正極電極は、上記本開示に係るレドックスフロー電池用電極である。
実施形態に係るレドックスフロー電池に備わる電極を示す模式図である。 実施形態に係るレドックスフロー電池の概略原理図である。 試験例における試料No.1−1の電極の基材表面を示す走査型電子顕微鏡写真である。 図3Aの3B−3B線に沿う断面を示す走査型電子顕微鏡写真である。 試験例における試料No.1−11の電極の基材表面を示す走査型電子顕微鏡写真である。 図4Aの4B−4B線に沿う断面を示す走査型電子顕微鏡写真である。
[本開示が解決しようとする課題]
レドックスフロー電池に対して、長期的に安定な性能を達成することが望まれる。長期に亘るレドックスフロー電池の運転では、正極電極に炭素繊維の集合体を用いると、電解液中で炭素繊維が酸化劣化し、内部抵抗の増加を招く虞がある。
そこで、長期に亘り内部抵抗が小さいレドックスフロー電池を構築できるレドックスフロー電池用電極を提供することを目的の一つとする。また、長期に亘り内部抵抗が小さいレドックスフロー電池を提供することを別の目的の一つとする。
[本開示の効果]
上記レドックスフロー電池用電極は、長期に亘り内部抵抗が小さいレドックスフロー電池を構築できる。また、上記レドックスフロー電池は、長期に亘り内部抵抗が小さい。
[本発明の実施形態の説明]
レドックスフロー電池(以下、RF電池と呼ぶことがある)の反応活性の向上のために、電極を構成する基材(電極が炭素繊維の集合体の場合、炭素繊維)の表面に、粗面化処理等を行うことで凹凸構造を設けることを検討した。基材表面が凹凸構造であると、表面積が大きくなるため、電池反応を行う反応場が大きくなるからである。しかし、基材表面に単純な凹凸構造を設けるだけでは、長期に亘るRF電池の運転において、基材の経年劣化に伴い表面が侵食されて凹凸構造が消失し、表面積が小さくなることで、内部抵抗が増加することがわかった。
そこで、本発明者らは、長期に亘るRF電池の運転において、基材の表面積が経時的に減少することを抑制可能な構成を検討した。その結果、凹部が、基材の中心領域(基材が炭素繊維の場合、炭素繊維の軸を中心としたその近傍領域)に至る穿孔で構成されていると、基材の経年劣化に伴い表面が侵食されたとしても、表面積の減少割合は少なく、長期に亘り内部抵抗を小さくできることを見出した。本発明は、以上の知見に基づいてなされたものである。以下、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池用電極は、
炭素を含有する基材の集合体で構成されるレドックスフロー電池用電極であって、
前記基材の横断面において、前記基材の重心を中心とし、前記基材の等面積円相当径の95%の直径を有する円を基準円とするとき、
前記基材は、表面から内部に向かって延びると共に、その伸延方向に沿った軌跡の一部が前記基準円内に存在する複数の穿孔を備える。
電極を構成する基材に複数の穿孔を備えることで、基材の表面に穿孔を備えない場合に比較して、表面積を大きくできるため、初期の内部抵抗を低減できる。穿孔は、基材の表面から内部に向かう伸延方向に沿った軌跡の一部が基材の内部に存在するため、基材の経年劣化に伴い表面が侵食されたとしても、穿孔のうち基材の内部側に存在する部分は残存する。この穿孔の残存部分により、基材の表面積の減少割合を小さくできる。よって、基材に表面から内部に向かって延びる複数の穿孔を備えることで、RF電池の初期運転時から長期に亘り内部抵抗が小さいレドックスフロー電池を構築できる。なお、基材の横断面とは、基材の長手方向に垂直な断面を意味する。
(2)上記レドックスフロー電池用電極の一形態として、前記基材は、等面積円相当径が3μm以上100μm以下の横断面を有する炭素繊維を含むことが挙げられる。
電極が炭素繊維の集合体で構成されることで、炭素繊維の接点を多くして導電性を高め易く、電極に空隙を確保して電解液の流通性を高め易い。炭素繊維の等面積円相当径が3μm以上であることで、炭素繊維の集合体の強度を確保し易い。一方、炭素繊維の等面積円相当径が100μm以下であることで、炭素繊維の集合体における単位重量当たりの炭素繊維の表面積を大きくでき、十分な電池反応を行うことができる。
(3)上記レドックスフロー電池用電極の一形態として、複数の前記穿孔の少なくとも一部は、前記基材の表面上における開口部の等面積円相当径が50nm以上2000nm以下であることが挙げられる。
穿孔の開口部の等面積円相当径が50nm以上であることで、目付が減少した際の耐久性を維持し易い。一方、穿孔の開口部の等面積円相当径が2000nm以下であることで、基材の強度を確保し易い。
(4)上記レドックスフロー電池用電極の一形態として、BET比表面積が0.1m/g以上であることが挙げられる。
BET比表面積とは、ガス吸着法(BET法:Brunauer,EmmettおよびTellerにより導かれたBET式を用いる比表面積測定方法)により求められる比表面積である。BET比表面積が0.1m/g以上であることで、十分な電池反応を行うことができる。
(5)上記レドックスフロー電池用電極の一形態として、静電容量が0.05F/g以上であることが挙げられる。
静電容量が0.05F/g以上であることで、活物質の酸化還元電位を大きくでき、高い起電力を有するレドックスフロー電池を構築することができる。高い起電力を有するレドックスフロー電池では、充放電に伴う副反応によって正極電極が酸化劣化し易いため、本実施形態のレドックスフロー電池用電極を正極電極に用いることによる効果を発揮し易い。
(6)上記レドックスフロー電池用電極の一形態として、複数の前記穿孔の少なくとも一部は、その底部に金属酸化物を有することが挙げられる。
穿孔は、電極の製造過程において、基材の表面上に付着された金属酸化物によって形成することができる(後述の電極の製造方法にて詳述する)。そのため、穿孔を形成した金属酸化物が、その穿孔の底部に残存することがある。金属酸化物を構成する金属種、及び電極の利用形態(電解液の種類等)によっては、金属酸化物が穿孔の底部に残存していたとしてもレドックスフロー電池の性能に何ら影響を及ぼさない場合がある。この場合、金属酸化物を除去する工程を省略することができ、電極の生産性に優れる。
(7)本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池は、
正極電極と、負極電極と、前記正極電極と前記負極電極との間に介在される隔膜とを備える電池セルに正極電解液及び負極電解液を供給して充放電を行うレドックスフロー電池であって、
前記正極電極は、上記(1)から(6)のいずれか1つに記載のレドックスフロー電池用電極である。
上記レドックスフロー電池は、本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池用電極を正極電極に用いているため、RF電池の初期運転時から長期に亘り内部抵抗が小さい。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池(RF電池)に備わる電極、及びその電極を備えるRF電池を詳細に説明する。
〔RF電池の概要〕
RF電池1は、図2に示すように、電池セル100と、電池セル100に電解液を循環供給する循環機構とを備える。RF電池1は、代表的には、交流/直流変換器や変電設備等を介して、発電部と、電力系統や需要家等の負荷とに接続され、発電部を電力供給源として充電を行い、負荷を電力消費対象として放電を行う。発電部は、例えば、太陽光発電機、風力発電機、その他一般の発電所等が挙げられる。
〔RF電池の基本構成〕
電池セル100は、正極電解液が供給される正極電極12と、負極電解液が供給される負極電極14と、正極電極12と負極電極14との間に介在される隔膜11とを備える。正極電極12及び負極電極14は、供給された電解液に含まれる活物質イオンが電池反応を行う反応場である。隔膜11は、正極電極12と負極電極14とを分離すると共に、所定のイオンを透過する分離部材である。
正極電解液の循環機構は、正極電解液を貯留する正極タンク140と、正極タンク140と電池セル100との間を接続する配管142,144と、上流側(供給側)の配管142に設けられたポンプ146とを備える。負極電解液の循環機構は、負極電解液を貯留する負極タンク150と、負極タンク150と電池セル100との間を接続する配管152,154と、上流側(供給側)の配管152に設けられたポンプ156とを備える。
正極電解液は、正極タンク140から上流側の配管142を介して正極電極12に供給され、正極電極12から下流側(排出側)の配管144を介して正極タンク140に戻される。また、負極電解液は、負極タンク150から上流側の配管152を介して負極電極14に供給され、負極電極14から下流側(排出側)の配管154を介して負極タンク150に戻される。これら正極電解液の循環及び負極電解液の循環によって、正極電極12に正極電解液を循環供給すると共に、負極電極14に負極電解液を循環供給しながら、各極の電解液中の活物質イオンの価数変化反応に伴って充放電を行う。図2において、正極タンク140内及び負極タンク150内に示すマンガンイオン及びチタンイオンは、正極電解液中及び負極電解液中に活物質として含むイオン種の一例を示す。図2において、実線矢印は充電、破線矢印は放電を意味する。
RF電池1は、代表的には、複数の電池セル100が積層されたセルスタックと呼ばれる形態で利用される。電池セル100は、一面に正極電極12、他面に負極電極14が配置される双極板(図示せず)と、上記双極板の外周に形成された枠体(図示せず)とを備えるセルフレームを用いて構成される。枠体は、電解液を供給する給液孔及び電解液を排出する排液孔を有しており、複数のセルフレームを積層することで上記給液孔及び上記排液孔は電解液の流路を構成し、この流路に配管142,144,152,154が接続される。セルスタックは、セルフレーム、正極電極12、隔膜11、負極電極14、セルフレーム、…の順に繰り返し積層されて構成される。
RF電池1の基本構成は、公知の構成を適宜利用できる。
〔RF電池の主な特徴点〕
実施形態のRF電池1は、長期に亘り内部抵抗が小さいRF電池1を構築できる電極を用いる点を特徴の一つとする。具体的には、電極は、炭素を含有する基材の集合体で構成されており、基材は、表面から内部に向かって延びる複数の穿孔を備える。この電極とは、上述した正極電極12や負極電極14のことであり、以下では電極10(図1)として説明する。
≪電極≫
電極10は、図1に示すように、複数本の炭素繊維(基材110)の集合体で構成される。図1は、電極10を示し、中図は電極10の一部拡大図であり、下図は電極10を構成する各基材110の拡大横断面図である。基材110は、図1の下図に示すように、表面から内部に向かって延びる複数の穿孔112を備える。なお、図1の下図では、説明の便宜上、穿孔112の伸延方向に沿った軌跡の形状・大きさ等を誇張して示す。
・基材
基材110は、炭素繊維であり、複数本の炭素繊維が互いに絡み合う繊維集合体(電極10)を構成する。基材110は、その構造(繊維の組み合わせ形態)によって繊維集合体に占める繊維の割合が異なる。基材110は、繊維集合体(電極10)に占める割合が30質量%以上、更に50質量%以上であることが挙げられる。繊維集合体は、炭素繊維のみで構成されたり、炭素繊維と炭素繊維以外のものとが含まれて構成されたりする。炭素繊維以外のものとして、炭化したバインダー等が挙げられる。繊維集合体は、カーボンフェルトやカーボンクロス(炭素繊維のみで構成されたもの)、カーボンペーパー(炭素繊維が炭化バインダーにより固められたもの)等が挙げられる。これらの繊維集合体は、市販品や公知の製造方法によって製造されたものを利用できる。
基材110を構成する炭素繊維は、ラマン分光法解析により求めた波数1580cm−1付近のピーク強度(I1580)に対する波数1360cm−1付近のピーク強度(I1360)の比(R=I1360/I1580)であるR値が1.4以下である黒鉛化度を有することが挙げられる。炭素繊維の黒鉛化度R値が1.4以下であることで、基材110が酸化劣化し難い。炭素繊維の黒鉛化度R値は、更に1.0以下、特に0.5以下であることが挙げられる。
基材110を構成する炭素繊維は、等面積円相当径が3μm以上100μm以下の横断面を有することが挙げられる。炭素繊維の等面積円相当径とは、炭素繊維の横断面において、その断面積と同じ面積を有する円の直径のことである。炭素繊維の等面積円相当径が3μm以上であることで、繊維集合体の強度を確保し易い。一方、炭素繊維の等面積円相当径が100μm以下であることで、電極10の単位重量当たりの繊維の表面積を大きくでき、電池反応を行い易い。炭素繊維の等面積円相当径は、更に5μm以上50μm以下、特に7μm以上20μm以下であることが挙げられる。基材110を構成する炭素繊維の横断面の等面積円相当径は、電極10を切断して炭素繊維の横断面を露出させ、顕微鏡下で5視野以上、1視野について3本以上の炭素繊維について測定した結果を平均することで求められる。炭素繊維(基材110)の横断面形状は、円形状や、矩形状、三角形状、星形状等の多角形状等が挙げられる。
基材110による繊維集合体の空隙率は、40体積%超98体積%未満であることが挙げられる。繊維集合体の空隙率が40体積%超であることで、電解液の流通性を向上し易い。一方、繊維集合体の空隙率が98体積%未満であることで、繊維集合体の密度が大きくなって導電性を向上でき、十分な電池反応を行うことができる。基材110による繊維集合体の空隙率は、更に60体積%以上95体積%以下、特に70体積%以上93体積%以下であることが挙げられる。
・穿孔
基材110は、図1の下図に示すように、表面から内部に向かって延びる複数の穿孔112を備える。実施形態のRF電池1に用いる電極10は、穿孔112が、その伸延方向に沿った軌跡の一部が基材110の中心領域に存在する点を特徴の一つとする。基材110の中心領域とは、基材110の横断面において、基材110の重心を中心Cとし、基材110の等面積円相当径の95%の直径を有する円(図1の下図にて点線で示す円)の内側領域のことである(以下、この円のことを基準円と呼ぶ)。基材110の横断面の輪郭で囲まれる領域の重心は、例えば、基材110の断面写真を画像処理することで求められる。
穿孔112は、基材110の表面に開口部112oを有し、この開口部112oから内部に向かって連続的に延びるもので、いわゆる虫食い穴のようなものである。穿孔112の伸延方向は、特に限定されず、直線状に延びるものや、迂曲しながら延びるものがある。そのため、穿孔112には、基材110の横断面を見たとき、図1の下図に示すように、基材110の中心Cに近付く方向に延びる穿孔112a、伸延途中で基材110の中心Cとは離れる方向に延びる穿孔112b、伸延途中で折り返して外部方向に延びる穿孔112c等が存在する。また、穿孔112は、基材110の長手方向にも迂曲する。その場合、基材110の横断面を見たとき、穿孔112は、その伸延方向に交差する方向で切断されるため、空洞状に見える(図1の下図にて112dで示す空洞)。
穿孔112は、伸延方向に沿った軌跡の一部が基準円内に存在する。つまり、穿孔112の伸延方向の途中から底部に亘る軌跡が基準円内に存在していてもよいし(穿孔112a,112b)、穿孔112の伸延方向の途中の一部の軌跡が基準円内に存在していてもよい(穿孔112c)。また、基材110の長手方向に迂曲しながら延びる穿孔の場合、基材110の横断面を見たときに空洞状に見える穿孔112dが基準円内に存在していてもよい。
穿孔112は、その軌跡の一部が基材110の中心Cに近付く方向に存在することが好ましい。つまり、穿孔112は、基材110の等面積円相当径の90%、更に80%、特に70%の直径を有する基準円内に存在することが好ましい。そうすることで、基材110が経年劣化に伴い表面が大きく侵食されたとしても、穿孔112が消失することを抑制でき、基材110の表面積の減少割合をより小さくできる。
複数の穿孔112は、互いに独立して存在していてもよいし、互いに連通して存在していてもよく、それらが混在していてもよい。また、穿孔112は、基材110を貫通して存在していてもよい。穿孔112の代表的な形態としては、基材110を貫通しない穴の場合、基材110の表面上の開口部112oと、底部と、開口部112oと底部とを繋ぐ側壁部とを有し、基材110を貫通する孔の場合、基材110の表面上に形成される一端側の開口部112o及び他端側の開口部112oと、両開口部112oを繋ぐ側壁部とを有する。
穿孔112は、基材110の表面上における開口部112oの等面積円相当径が、50nm以上2000nm以下であることが挙げられる。開口部112oの等面積円相当径とは、基材110の表面上における開口部112oにおいて、その開口部112oと同じ面積を有する円の直径のことである。穿孔112の開口部112oの等面積円相当径が50nm以上であることで、目付が減少した際の耐久性を維持し易い。一方、穿孔112の開口部112oの等面積円相当径が2000nm以下であることで、基材110の強度を確保し易い。穿孔112の開口部112oの等面積円相当径は、更に100nm以上、特に300nm以上であることが挙げられる。基材110の表面上における開口部112oの等面積円相当径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による表面観察において3視野以上、1視野について20個以上の開口部について測定した結果を平均することで求められる。穿孔112の開口部112oの開口形状は、円形状や、矩形状、三角形状、星形状等の多角形状等が挙げられる。
・金属酸化物
基材110の穿孔112の底部には、金属酸化物120を有していてもよい。基材110の穿孔112は、電極10の製造過程において、基材110の表面上に付着された金属酸化物120によって形成できる(後述の電極の製造方法にて詳述する)。そのため、穿孔112を形成した金属酸化物120が、その穿孔112の底部に残存することがある。金属酸化物120を構成する金属元素としては、鉄(Fe)、ジルコニウム(Zr)、コバルト(Co)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)等が挙げられる。金属酸化物120は、上記金属元素から選択される一種以上の金属元素を含有する。上記金属元素から選択される複数種の金属元素を含有する場合、各金属元素の酸化物(Fe、ZrO等)や、複数種の金属元素を含む複合酸化物((Fe,Zr)O等)の形態で存在する。
金属酸化物120を構成する金属種、及び電極10の利用形態(電解液の種類等)によっては、金属酸化物120の不存在が好ましい場合がある。金属酸化物120が残存した状態の電極10をRF電池1に用いると、金属酸化物120が電解液中に溶解し、電解液成分と反応して析出物が生成される等の不具合を及ぼす虞があるためである。その場合、金属酸化物120は、穿孔112を形成後に取り除くことができる(後述の電極の製造方法にて詳述する)。つまり、電極10には金属酸化物120が存在しない状態とできる。一方、金属酸化物120が存在していることが好ましい場合や、金属酸化物120が存在していたとしても問題にならない場合もある。金属酸化物120の有無は、金属酸化物120を構成する金属種や、電解液の種類等に応じて適宜選択できる。
≪電極の製造方法≫
上述したRF電池用の電極10は、例えば、基材110と、特定金属を含有する塗布液とを準備する準備工程と、塗布液を基材110の表面に塗布する塗布工程と、塗布液を塗布した基材110に熱処理を施す熱処理工程と、を行うことで得られる。基材110に塗布液を塗布して熱処理を施すことで、基材110に表面から内部に向かって延びる穿孔112を形成できる。電極10として金属成分(金属酸化物120)の不存在が好ましい場合には、基材110に付着した金属酸化物120を除去する除去工程を行えばよい。以下、RF電池用の電極10の製造方法を詳細に説明する。
・基材の準備工程
基材110として、複数本の炭素繊維が互いに絡み合った繊維集合体を準備する。この繊維集合体の大きさや形状は、所望の電極10の大きさや形状となるように適宜選択すればよい。基材110に表面から内部に向かって延びる穿孔112を形成する条件の一つとして、基材110として、ラマン分光法解析により求めたR値が1.4以下である黒鉛化度を有する炭素繊維で構成されるものを用いることが挙げられる。黒鉛化度R値が1.4以下であることで、後述する熱処理工程において、基材110上で金属酸化物120が付着していない箇所での酸化劣化を抑制しつつ、金属酸化物120が付着した箇所のみに穿孔112を形成できる。炭素繊維の黒鉛化度R値は、更に1.0以下、特に0.5以下とすることが好ましい。
・塗布液の準備工程
塗布液として、Fe,Zr,Co,W,Ni等の特定金属元素の原料と、溶媒とを含有する塗布液を準備する、上記特定金属元素の原料としては、塩化鉄(II)四水和物、四塩化ジルコニウム、六塩化タングステン、塩化コバルト(II)六水和物、塩化ニッケル(II)六水和物等の各種金属塩化物、NiSO、CoSO等の金属硫酸塩、各種有機金属錯体等が挙げられる。塗布液に用いる溶媒としては、水、エタノール、メタノール、プロピルアルコール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等が挙げられる。
基材110に表面から内部に向かって延びる穿孔112を形成する条件の一つとして、塗布液中の特定金属元素の濃度を0.005質量%以上3質量%以下とすることが挙げられる。塗布液中の金属元素の濃度は、ICP(誘導結合プラズマ発光分析)によって測定できる。特定金属元素の濃度は、後述する熱処理工程において生成される金属酸化物120の粒径に影響を及ぼす傾向にある。そのため、塗布液中の特定金属の濃度を上記範囲とすることで、後述する熱処理工程において、基材110上に所望の大きさの金属酸化物120を生成することができ、その金属酸化物120の大きさに応じた穿孔112を形成できる。特に、塗布液中の特定金属の濃度が高いほど、後述する熱処理工程において、生成される金属酸化物120が凝集し易い。金属酸化物120が凝集すると、その凝集した状態で基材110を侵食することになるので、穿孔112を大きくし易い。塗布液中の特定金属元素の濃度は、更に0.01質量%以上2.5質量%以下、0.05質量%以上2.3質量%以下、0.07質量%以上2質量%以下、特に0.1質量%以上1.5質量%以下とすることが好ましい。
また、塗布液には、界面活性剤として、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤等を含有することが挙げられる。界面活性剤を含有する場合、塗布液中に0.05質量%以上3質量%以下含有することが好ましい。
その他に、塗布液として、金属ナノ粒子(金属種は、上記特定金属元素と同様)と、水や有機溶媒とを含有する塗布液を用いてもよい。
・塗布工程
繊維集合体(基材110)の表面に塗布液を塗布する。塗布方法としては、ディップコーティング法、刷毛塗法、噴霧法、フローコート法、ロールコート法等が挙げられる。基材110に表面から内部に向かって延びる穿孔112を形成する条件の一つとして、塗布量を0.1g/m以上30g/m以下とすることが挙げられる。塗布液の塗布量は、後述する熱処理工程において生成される金属酸化物120の数に影響を及ぼす傾向にある。そのため、塗布液の塗布量を上記範囲とすることで、後述する熱処理工程において、基材110上に所望の個数の金属酸化物120を生成することができ、その金属酸化物120の個数に応じた穿孔112を形成できる。特に、塗布量が多いほど、後述する熱処理工程において、基材110の表面に均一的に金属酸化物120を生成し易く、基材110の全体に亘って均一的に穿孔112を形成し易い。塗布液の塗布量は、更に0.5g/m以上10g/m以下、特に1g/m以上5g/m以下とすることが好ましい。
繊維集合体に塗布液を塗布したら、溶媒の乾燥(例えば、150℃程度)を行う。
・熱処理工程
塗布液を塗布した繊維集合体に、酸素を含む雰囲気中で熱処理を施す。酸素を含む雰囲気中で熱処理を行うことで、基材110上に金属酸化物120を生成し、その金属酸化物120を基材110の内部に向かって侵食させることで、基材110の表面から内部に向かって延びる穿孔112を形成できる。酸素を含む雰囲気は、酸素濃度が1体積%以上、更に5体積%以上、特に10体積%以上が好ましく、大気雰囲気とすると雰囲気制御が容易であり作業性に優れる。勿論、大気よりも多くの酸素が含まれる雰囲気であっても構わない。
基材110に表面から内部に向かって延びる穿孔112を形成する条件の一つとして、熱処理温度を400℃以上800℃以下とすることが挙げられる。熱処理温度は、穿孔112の伸延方向や、その伸延方向の長さ(深さ)に影響を及ぼす傾向にある。そのため、熱処理温度を上記範囲とすることで、金属酸化物120を基材110の中心領域(基材110の横断面における基準円内)まで侵食させることができる。つまり、基材110の中心領域に至る穿孔112を形成できる。熱処理温度は、更に450℃以上750℃以下、特に500℃以上700℃以下とすることが好ましい。
基材110に表面から内部に向かって延びる穿孔112を形成する条件の一つとして、熱処理時間を30分以上10時間以下とすることが挙げられる。熱処理時間は、熱処理温度と同様に、穿孔112の伸延方向や、その伸延方向の長さ(深さ)に影響を及ぼす傾向にある。そのため、熱処理時間を上記範囲とすることで、金属酸化物120を基材110の中心領域(基材110の横断面における基準円内)まで侵食させることができる。つまり、基材110の中心領域に至る穿孔112を形成できる。熱処理時間は、更に1時間以上7時間以下、特に1時間以上5時間以下とすることが好ましい。
熱処理温度及び熱処理時間は、上記範囲内において低温で長時間とすることが好ましい。低温で長時間で熱処理を施すことで、基材110の表面から中心領域に向かって基材110内を侵食する際に、大幅に迂曲することなく伸延させ易い。
・除去工程
上記熱処理工程で得られた電極10は、図1の下図に示すように、穿孔112の底部に金属酸化物120が残存することがある。金属酸化物120は、溶解させたり、電極10を酸洗浄処理したりすることで除去できる。酸洗浄処理としては、洗浄液(例えば、塩酸やフッ酸等)に、0.1時間以上2時間以下程度浸漬することが挙げられる。洗浄液にて金属酸化物を除去した後は、超純水による洗浄を行い、乾燥する。
その他に、上述したRF電池用の電極10は、炭化する前のPAN系(ポリアクリロニトリル系)繊維に予め穴を形成し、その後に炭化することでも得られる。また、二種類の混合しない高分子を相溶性の溶媒に溶かして繊維を形成後、繊維中の一方の高分子を溶媒で溶解させることで穴を形成することもできる。例えば、PANを繊維のベースとなるようにPVP(ポリビニルピロリドン)を分散させた繊維を形成後、PVPのみを溶剤で溶解させることで、PAN系繊維に穴を有するものが得られる。
≪効果≫
実施形態のRF電池用の電極10は、基材110に、その表面から内部に向かって延びると共に、その伸延方向に沿った軌跡の一部が基材110の中心領域(基準円)内に存在する穿孔112を備えるため、電極10のBET比表面積を0.1m/g以上とすることができる。BET比表面積が0.1m/g以上であることで、十分な電池反応を行うことができる。穿孔112は、伸延方向に沿った軌跡の一部が基材110の中心領域(基準円)内に存在するため、基材110が経年劣化したとしても、基材110の表面積の減少割合を小さくできる。よって、この電極10を用いることで、初期運転時から長期に亘り内部抵抗が小さいRF電池1を構築できると共に、安定したRF電池1を構築できる。
実施形態のRF電池用の電極10は、特に正極電極12(図2)に好適に利用できる。従来のように正極電極12及び負極電極14(図2)の双方に炭素繊維の集合体を用いると、長期に亘るRF電池1の運転において、充放電に伴う副反応によって正極電極(炭素繊維)が酸化劣化し、内部抵抗の増加を招き易い。実施形態のRF電池用の電極10を正極電極に用いることで、炭素繊維が酸化劣化したとしても、その表面積の減少割合が小さいため、内部抵抗の増加を抑制できる。よって、電極10の静電容量を0.05F/g以上と高くできる。静電容量が0.05F/g以上であることで、活物質の酸化還元電位を大きくでき、高い起電力を有するRF電池1を構築することができる。高い起電力を有するRF電池1では、充放電に伴う副反応によって正極電極が酸化劣化し易いため、実施形態のRF電池用の電極10を正極電極に用いることによる効果を発揮し易い。
≪その他≫
・電解液
RF電池1に利用する電解液は、金属イオンや非金属イオン等の活物質イオンを含む。例えば、正極活物質としてマンガン(Mn)イオン、負極活物質としてチタン(Ti)イオンを含むマンガン−チタン系電解液が挙げられる(図2を参照)。その他、正極活物質及び負極活物質として、価数の異なるバナジウムイオンを含むバナジウム系電解液、正極活物質として鉄(Fe)イオン、負極活物質としてクロム(Cr)イオンを含む鉄−クロム系電解液等が挙げられる。電解液は、活物質に加えて、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸から選択される少なくとも1種の酸又は酸塩を含む水溶液等を利用できる。正極電解液及び負極電解液は、酸化還元電位が0.9V以上の活物質を含有することが好ましい。活物質の酸化還元電位が0.9V以上であれば、高い起電力を有するRF電池1を構築することができる。高い起電力を有するRF電池1では、充放電に伴う副反応によって正極電極12(図2)が酸化劣化し易いため、本実施形態のRF電池用の電極10を正極電極12に用いることによる効果をより発揮し易い。
≪用途≫
実施形態のRF電池用の電極10は、RF電池1の電極に好適に利用できる。実施形態のRF電池1は、太陽光発電、風力発電等の自然エネルギーの発電に対して、発電出力の変動の安定化、発電電力の余剰時の蓄電、負荷平準化等を目的とした大容量の蓄電池に利用できる。また、実施形態のRF電池1は、一般的な発電所に併設されて、瞬低・停電対策や負荷平準化を目的とした大容量の蓄電池としても好適に利用できる。
[試験例1]
炭素を含有する基材に穿孔を有する電極を作製し、経時的な変化としてセル抵抗率を調べた。
〔試料の作製〕
・試料No.1−1〜1−6
炭素を含有する基材として、黒鉛化度R値が0.35の炭素繊維からなるカーボンペーパーを準備した。このカーボンペーパーは、繊維径(等面積円相当径):8μm、大きさ:30mm×30mm、厚み:0.2mm、空隙率:65体積%、目付量:120g/mである。塗布液として、塩化鉄(II)四水和物を、鉄の濃度が試料No.1−1,1−3〜1−6では1質量%、試料No.1−2では0.1質量%となるようにエタノールに溶解させたものを準備した。試料No.1−3〜1−6に関しては、塗布液に表1に示す界面活性剤を0.5質量%添加した。この塗布液を上記基材にディップコーティング法にて塗布し、その後150℃で有機溶媒が除去されるまで乾燥した。その後、大気中で表1に示す熱処理条件にて焼成を施した。
・試料No.1−7
試料No.1−1と同様の基材に酸化鉄ナノ粒子(平均粒径6nm)を塗布した後、大気中で650℃×1時間の焼成を施した。
・試料No.1−11
塗布液として、塩化ジルコニウムを、ジルコニウムの濃度が1質量%となるようにエタノールに溶解させたものを準備した。この塗布液を試料No.1−1と同様の基材にディップコーティング法にて塗布し、150℃で有機溶媒が除去されるまで乾燥した後、大気中で650℃×1時間の焼成を施した。
・試料No.1−21
塗布液として、CoSOを、コバルトの濃度が1質量%となるように水に溶解させ、更にフッ素系界面活性剤を0.5質量%添加したものを準備した。この塗布液を試料No.1−1と同様の基材にディップコーティング法にて塗布し、150℃で溶媒が除去されるまで乾燥した後、大気中で650℃×1時間の焼成を施した。
・試料No.1−31
塗布液として、塩化タングステンを、タングステンの濃度が1質量%となるようにエタノールに溶解させたものを準備した。この塗布液を試料No.1−1と同様の基材にディップコーティング法にて塗布し、150℃で有機溶媒が除去されるまで乾燥した後、大気中で650℃×1時間の焼成を施した。
・試料No.1−100
基材として、試料No.1−1と同様の基材を準備した。試料No.1−100では、この基材に対して、塗布液の塗布及び塗布後の焼成は施していない。
・試料No.1−111
基材として、試料No.1−1と同様の基材を準備した。試料No.1−111では、化学蒸着法(CVD法)により炭素繊維上にカーボンナノチューブを成長させた(大きさ50nm)。
・試料No.1−112
基材として、試料No.1−1と同様の基材を準備した。試料No.1−112では、カーボンブラック粒子(大きさ35nm)をエタノール中に分散しバインダーとしてフッ素系樹脂の分散液を混合し、基材上に塗布・乾燥して付着させた。
・試料No.1−113
試料No.1−1と同様の基材の表面にプラズマ親水化処理を施した。
〔基材表面の状態〕
得られた各試料の電極について、電極を構成する炭素繊維を、走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察した。図3Aに、試料No.1−1の電極を構成する炭素繊維の表面のSEM写真(倍率12000倍)、及び図3Bに、炭素繊維の表面に観察された穿孔をその開口部のほぼ中心(図3Aの表面のSEM写真に示す一点鎖線部分)にて切断した横断面のSEM写真(倍率10000倍)を示す。炭素繊維の横断面は、炭素繊維を集束イオンビーム(FIB)加工して得られる。本例では、FIB加工する際に、炭素繊維上に白金(Pt)を被覆してから行っている。そのため、図3Bの横断面のSEM写真において、上側にPtの被膜が残存している。同様に、図4Aに、試料No.1−11の電極を構成する炭素繊維の表面のSEM写真(倍率12000倍)、及び図4Bに、炭素繊維の表面に観察された穿孔をその開口部のほぼ中心(図4Aの表面のSEM写真に示す一点鎖線部分)にて切断した横断面のSEM写真(倍率10000倍)を示す。図3A、図3B、図4A及び図4Bにより、いずれの試料の電極も、炭素繊維(基材)に表面から内部に向かって延びる穿孔を有することが確認できた。また、図3Bでは、穿孔の底部に金属酸化物を有することも確認できた。なお、試料No.1−2〜1−7,1−21,1−31の電極も、炭素繊維(基材)に表面から内部に向かって延びる穿孔を有することが確認でき、底部に金属酸化物を有する穿孔も確認できた。
・孔径
穿孔の径について、炭素繊維の表面上における開口部の等面積円相当径を調べた。穿孔は、電極の製造過程において、基材の表面上に生成された金属酸化物が熱処理によって基材の内部に侵食することで形成されたものである。そのため、穿孔の径は、炭素繊維の表面上における開口部の径が伸延方向に沿ってほぼ維持されると考えられる。本例では、炭素繊維の表面上における開口部の等面積円相当径は、SEM写真による表面観察によって求めた。複数の穿孔が接触している場合は、穿孔の径が判別できるのであればその径の値を採用し、穿孔同士の境界が区別できないのであれば両穿孔を合算して算出した値を採用した。炭素繊維の表面上における開口部の等面積円相当径をその穿孔の径として、表1に示す。
・孔深さ
穿孔の深さについては、炭素繊維の横断面において、炭素繊維の重心を中心Cとし、穿孔の伸延方向に沿った軌跡のうち中心Cに最も近い部分を深さ点Aとして、中心Cと深さ点Aとを結ぶ直線上における炭素繊維の表面から深さ点Aまでの長さDとする(図1の下図を参照)。本例では、穿孔の深さは、FIB加工により穿孔付近の横断面を採取し、SEM写真による表面観察によって求めた。横断面内に複数の穿孔を有する場合、最も深い長さDを採用した(例えば、図3B及び図4Bでは、断面のSEM写真に示す両矢印を付した穿孔を採用した)。上記長さDをその穿孔の深さとして、表1に示す。
〔初期性能〕
・静電容量
上述した各試料の電極について、イオン溶液として6M(モル濃度)の硫酸水溶液を準備し、構築したRF電池の電池セルに上記イオン溶液を供給し、電極がイオン溶液に浸漬された状態を維持して、サイクリックボルタンメトリーによって電極の静電容量(F/g)を測定した。静電容量の測定は、市販の測定装置を利用し、作用電極と対電極との間で−0.2Vから0.2Vの範囲を20mV/sで繰り返し電子走査を行い、電極重量から静電容量を算出した。その結果を表1に示す。
・セル抵抗率
正極電極と、負極電極と、隔膜とを用いて、単セル構造のRF電池を作製した。正極電極には、上述した各試料の電極を2枚積層したものを用いた。負極電極には、黒鉛化度R値が1.5の炭素繊維からなるカーボンペーパーを2枚積層したものを用いた。負極電極に用いたカーボンペーパーは、繊維径(等面積円相当径):10μm、大きさ:30mm×30mm、厚み:0.1mm、空隙率:70体積%、目付量:56g/mである。電解液は、正極電解液として活物質にマンガンイオン、負極電解液として活物質にチタンイオンを含むマンガン−チタン系電解液を用いた。各試料は、単セル構造のRF電池としたため、RF電池の内部抵抗は、セル抵抗率として表す。各試料について、電池セルに電流密度:70mA/cmの定電流で充放電を行った。この試験では、予め設定した所定の切替電圧に達したら、充電から放電に切り替え、複数サイクルの充放電を行った。各サイクルの充放電後、各試料についてセル抵抗率(Ω・cm)を求めた。セル抵抗率は、複数サイクルのうち、任意の1サイクルにおける充電時平均電圧及び放電時平均電圧を求め、{(充電時平均電圧と放電時平均電圧の差)/(平均電流/2)}×セル有効面積とした。電解液に浸漬開始直後(浸漬日数0日)の電極におけるセル抵抗率を初期セル抵抗率として、表1に示す。
Figure 2018142716
炭素繊維に特定金属元素(Fe,Zr,Co,W)を塗布して熱処理を施した試料No.1−1〜1−7,1−11,1−21,1−31は、炭素繊維の表面に開口径が60nm以上1500nm以下で、深さ(長さD)が200nm以上3500nm以下の穿孔が形成されていた。つまり、炭素繊維の横断面において、炭素繊維の重心を中心Cとし、炭素繊維の等面積円相当径の95%、更に90%、85%、75%、65%、特に50%の直径を有する基準円内にまで穿孔の軌跡の一部が存在することがわかる。特に、試料No.1−1では、炭素繊維の中心近傍(炭素繊維の等面積円相当径の13%の直径を有する基準円)にまで穿孔の軌跡の一部が存在することがわかる。穿孔を有することで、表面積が大きくなるため、BET比表面積を0.1m/g以上とすることができ、炭素繊維に何も処理を行わなかった試料No.1−100に比較して、セル抵抗率を低減できた。また、穿孔を有することで、試料No.1−100に比較して、静電容量を増加できた。
炭素繊維に穿孔は形成されていないが、炭素繊維の表面上にカーボンナノチューブやカーボンブラック粒子を付着させた試料No.1−111,1−112や、炭素繊維の表面にプラズマ親水化処理を施した試料No.1−113は、反応面積が大きくなるため、セル抵抗率を低減でき、静電容量を増加できた。
〔セル抵抗率の経時的な増加率〕
RF電池のセル抵抗率の経時的な増加率を調べた。表2に、各試料について、表1に示す初期のセル抵抗率を基準(1.00)とし、7日後及び14日後における各セル抵抗率の増加率を示す。
Figure 2018142716
炭素繊維に表面から内部に向かって延びる穿孔を有する試料No.1−1〜1−7,1−11,1−21,1−31は、セル抵抗率の増加率が、炭素繊維に穿孔を有しない試料No.1−111,1−112,1−113に比較して低い。これは、長期に亘るRF電池の運転において、炭素繊維が経年劣化し表面が侵食されたとしても、炭素繊維の中心Cに近い領域にまで穿孔の一部が存在することで、表面積の減少割合を少なくできたことによると考えられる。一方、試料No.1−111,1−112,1−113は、長期に亘るRF電池の運転において、炭素繊維の表面に付着したカーボンナノチューブやカーボンブラック粒子が脱落したり、酸化分解により消失したりして、反応面積が減少したことで、セル抵抗率が増加したと考えられる。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。例えば、電極の製造過程において、塗布液中の金属種・その濃度・塗布量を変更したり、熱処理条件を変更したりすることで、穿孔の伸延方向に沿った軌跡の形状・大きさを適宜変更することができる。また、電解液の種類を適宜変更することができる。
1 レドックスフロー電池(RF電池)
100 電池セル
11 隔膜
10 電極
110 基材
112,112a,112b,112c,112d 穿孔
112o 開口部
120 金属酸化物
12 正極電極 14 負極電極
140 正極タンク 150 負極タンク
142,144,152,154 配管
146,156 ポンプ

Claims (7)

  1. 炭素を含有する基材の集合体で構成されるレドックスフロー電池用電極であって、
    前記基材の横断面において、前記基材の重心を中心とし、前記基材の等面積円相当径の95%の直径を有する円を基準円とするとき、
    前記基材は、表面から内部に向かって延びると共に、その伸延方向に沿った軌跡の一部が前記基準円内に存在する複数の穿孔を備えるレドックスフロー電池用電極。
  2. 前記基材は、等面積円相当径が3μm以上100μm以下の前記横断面を有する炭素繊維を含む請求項1に記載のレドックスフロー電池用電極。
  3. 前記複数の穿孔の少なくとも一部は、前記基材の表面上における開口部の等面積円相当径が50nm以上2000nm以下である請求項1又は請求項2に記載のレドックスフロー電池用電極。
  4. BET比表面積が0.1m/g以上である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池用電極。
  5. 静電容量が0.05F/g以上である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池用電極。
  6. 前記複数の穿孔の少なくとも一部は、その底部に金属酸化物を有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池用電極。
  7. 正極電極と、負極電極と、前記正極電極と前記負極電極との間に介在される隔膜とを備える電池セルに正極電解液及び負極電解液を供給して充放電を行うレドックスフロー電池であって、
    前記正極電極は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池用電極であるレドックスフロー電池。
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