JPWO2018139479A1 - 種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法 - Google Patents

種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法 Download PDF

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Abstract

鉄元素を含む種子被覆剤を被覆した種子において、発芽速度の低下を抑制することができる種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法を提供する。
本発明に係る種子被覆剤は、鉄元素を含み、種子表面を被覆するのに用いるものであって、前記種子被覆剤のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが1.0以上12以下であることを特徴とするものである。また、本発明に係る被覆種子は、鉄元素を含む種子被覆剤によって表面に被覆層が形成されたものであって、前記被覆層のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが4.5以下であることを特徴とするものである。

Description

本発明は、種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法に関し、特に、鉄元素を含む被覆層によって種子を被覆する種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法に関する。
農業従事者の高齢化、農産物流通のグローバル化に伴い、農作業の省力化や農産物生産コストの低減が解決すべき課題となっている。これらの課題を解決するために、例えば、水稲栽培においては、育苗と移植の手間を省くことを目的として、種子を圃場に直接播く直播法が普及しつつある。その中でも、種子の比重を高めるために鉄粉を被覆した種子を用いる技術は、水田における種子の浮遊や流出を防止し、かつ鳥害を防止するというメリットがあることで注目されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、種子を被覆する鉄粉の酸化反応に伴う発熱により、種子の発芽率低下が起きることがある。また、仮に鉄粉の酸化反応による発熱を放熱することで発芽率低下を抑制することができたとしても、一般に、鉄粉を被覆した種子は発芽が数日遅延する傾向にある。さらに、直播法により圃場の表面播種する当該技術においては、被覆に用いる鉄粉の種類によっては鳥害などの食害や腐敗に会う機会が増大し、苗立ちが低下する危険がある。
そこで、種子に被覆された鉄粉の酸化発熱による発芽率を回避する方法として、酸化鉄(ヘマタイト:Fe)を利用する技術(鉄系種子被覆技術)が特許文献2〜4に開示されている。また、安価な酸化鉄粉を種子に被覆する技術が非特許文献1に開示されている。
特許第4441645号公報 特開2015−77100号公報 WO/2015/146869号公報 WO/2016/013506号公報
北野順一、中山幸則、神田幸英、「水稲湛水散播栽培における酸化鉄粉被覆種子の出芽苗立ち」、日本作物学会紀事、第70巻(別2号)、p.71−72、2001年
特許文献2〜4及び非特許文献1に開示されている技術によれば、種子を被覆(コーティング)する被覆剤に酸化鉄(又は酸化鉄粉)を利用することで、被覆した種子における酸化反応による発熱を防ぐことができる。しかし、特許文献2〜4及び非特許文献1に開示されている技術には、発芽遅延に対しては依然として課題が残ったままであった。
そのため、酸化鉄を種子に被覆する鉄系種子被覆技術においては、酸化発熱を防ぐとともに発芽速度の低下を抑制することができる技術の開発が望まれていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、鉄系種子被覆技術において酸化発熱を防ぐとともに発芽速度の低下を抑制することができる種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法を提供することを目的とする。
発明者は、上記の課題を解決するために、鋭意研究した結果、以下の知見を得た。
種子に鉄、酸化鉄を種々コーティングした被覆種子の発芽速度を調査した結果、意外にもウスタイト(FeO)を特定量コーティングし、該コーティングした被覆層を酸化処理した後の被覆層の錆組成が特定範囲にある被覆種子は、発芽速度が低下しないことが分かった。
本発明は、上記知見に基づくものであり、以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係る種子被覆剤は、鉄元素を含み、種子表面を被覆するのに用いるものであって、前記種子被覆剤のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが1.0以上12以下であることを特徴とするものである。
(2)結合剤を含み、鉄粉及び/又は酸化鉄粉の全質量に対する、前記結合剤の質量比率が0.1質量%以上33質量%以下である上記(1)に記載の種子被覆剤。
(3)本発明に係る被覆種子は、鉄元素を含む種子被覆剤によって表面に被覆層が形成されたものであって、前記被覆層のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが4.5以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明に係る被覆種子は、上記(1)に記載の種子被覆剤によって表面に被覆層が形成されたものであって、前記被覆層のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが4.5以下であることを特徴とするものである。
(5)本発明に係る種子被覆方法は、上記(1)に記載の種子被覆剤を使用し、種子を被覆することを特徴とするものである。
本発明においては、種子表面を被覆するのに用いられる種子被覆剤が、鉄元素を含み、X線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが1.0以上12以下であることにより、鉄元素を含む種子被覆剤を被覆した種子の酸化発熱及び発芽速度低下による苗立ち不良を抑制し、栽培の安定化及び向上を実現することができる。
さらに、本発明によれば、被覆種子の被覆層を十分な強度に保つことができる。
図1は、本発明の実施の形態2に係る被覆種子を説明する図であって、該被覆種子の被覆層のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOと上記被覆種子の発芽遅延との関係を示すグラフである。 図2は、X線回折チャートの一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されない。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1に係る種子被覆剤は、鉄元素を含み、種子の一例として乾籾(種籾)の表面を被覆するのに用いられ、X線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが1.0以上12以下である。そして、本実施の形態1に係る種子被覆剤は、鉄元素として酸化鉄粉、又は酸化鉄粉と鉄粉の混合物を含むものである。鉄元素は、塩化鉄、硫化鉄、硝酸鉄、窒化鉄、有機酸鉄、リン酸鉄に含まれる鉄でもよい。ただし、酸化鉄と鉄粉の合計が鉄化合物の50質量%以上が好ましい。なお、X線回折チャートの一例を図2に示した。
なお、本実施の形態1に係る種子被覆剤を被覆する種子としては、イネが好ましく適用される。イネの品種としては特に定めなく、ジャポニカ米、インディカ米、ジャバニカ米のいずれでも適用できる。イネは水田で栽培されることが多いため、本発明の効果が発揮できる。
次に、本実施の形態1に係る種子被覆剤の構成について具体的に説明する。
<鉄粉>
本実施の形態1に係る種子被覆剤に用いる鉄粉は、その粒子径を特に規定するものではないが、150μm以下の粒子径の鉄粉が全鉄粉質量に対して80質量%以上(好ましくは100%)とすることで、種子の表面に均一な被覆層を形成することができて好ましい。なお、鉄粉の粒度分布は、JIS Z2510−2004に定められた方法を用いて篩分けすることによって評価できる。また、鉄粉の粒子径の下限は通常、平均粒子径で1μm以上である。
また、本実施の形態1に係る種子被覆剤は、鉄粉の使用量を特に規定するものではない。下限については種籾に対する質量比率として5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上である。上限については800質量%以下が好ましく、より好ましくは500質量%以下である。
なお、本実施の形態1で用いる鉄粉としては、ミルスケールを還元して製造する還元法や、溶鋼に水またはガスを高速噴射して製造するアトマイズ法により製造されたものが例示される。
さらに、鉄粉として、純鉄、合金鉄の粉体ならびに他の金属粉、金属化合物との混合物を適用できる。金属粉中の金属鉄成分が50質量%以上、更には、70質量%以上とすることが、種子に被覆したときの被覆層における錆発生の観点から好ましい。他の金属粉、金属化合物としてはCa、Mg、Mn、Zn、Mo、Cu、Na及びK等の粉体を例示できる。
<酸化鉄粉>
本実施の形態1に係る種子被覆剤に用いる酸化鉄粉は、ウスタイト(FeO)を主成分とするものが好ましい。該酸化鉄粉に含まれるウスタイトが50質量%以上、更には、70質量%以上のものを用いることが、本発明の効果の観点から好ましい。また、ウスタイトの含有量は多い方が好ましいため、好ましい上限値は100%である。さらに、経済性の観点から、本発明に係る酸化鉄粉としては、ミルスケールが好ましく適用できる。
また、本実施の形態1に係る酸化鉄粉は、その粒子径を特に規定するものではない。150μm以下の酸化鉄粉が全酸化鉄粉質量の80質量%以上(好ましくは100%)とすることで、種子表面に均一な被覆層を形成することができて好ましい。なお、酸化鉄粉の粒度分布は、上述の鉄粉と同様、JIS Z2510−2004に定められた方法を用いて篩分けすることによって評価できる。また、酸化鉄粉の粒子径の下限は通常、平均粒子径で1μm以上である。
<被覆剤組成>
本実施の形態1に係る種子被覆剤は、前述のとおり、鉄元素として酸化鉄粉、又は酸化鉄粉と鉄粉の混合物を含むものであり、該種子被覆剤のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが1.0以上12以下のものである。また、種子被覆剤に用いる鉄粉中の酸素は、X線回折測定におけるFe、FeO、Fe、Fe、FeOOHのピーク強度から評価することができる。
ここで、X線回折測定とは、結晶構造を有する試料にX線を照射し、試料から回折されてくるX線の回折方向と入射方向の角度差(回折角度)及び回折されたX線強度(回折強度)を測定することにより、上記試料の構成成分の同定や定量を行うものである。
本発明におけるX線回折測定では、種子被覆剤を測定試料としてX線を照射し、該測定試料中で回折されたX線の回折角度と回折強度のピークからFeO及びFeそれぞれの検出強度を測定し、Feに対するFeOの検出強度比Fe/FeOを求める。具体的な測定条件は実施例に記載の条件を採用する。
そして、本実施の形態1に係る種子被覆剤のX線回折測定における検出強度比Fe/FeOが12を超えると、種子に被覆された種子被覆剤の錆組成が好ましくなく、発芽速度の低下をもたらす。これに対し、検出強度比Fe/FeOが1.0以上12以下の範囲であれば、種子に被覆した被覆層の強度が保たれ、発芽速度も良好になる。下限については2.0以上が好ましい。上限については10以下が好ましい。
なお、本発明に係る種子被覆剤のX線回折測定における検出強度比Fe/FeOの範囲については、後述する実施例において実証されている。
種子被覆剤の組成であるX線回折測定における検出強度比Fe/FeOは、例えば、ミルスケール、還元鉄粉、アトマイズ鉄粉それぞれを混合する比率や、ミルスケールの還元を適宜調整することで、コントロール可能である。例えば、還元鉄粉及び/又はアトマイズ鉄粉の混合比率を高くすれば、Fe/FeOの値が高くなり、ミルスケールの混合比率を高くすればFe/FeOの値が低くなる傾向にある。
また、本発明に係る種子被覆剤は、検出強度比Fe/FeOが1.0以上12以下の範囲内であれば、鉄粉を含まず、酸化鉄粉のみを用いたものであってもよい。また、鉄粉と酸化鉄粉との混合物の場合、この混合物における酸化鉄粉は16質量%以上80質量%以下が好ましい。
本発明に係る種子被覆剤のX線回折測定における検出強度比Fe/FeOを上記の特定範囲とすることで、該種子被覆剤で被覆した種子の発芽速度の低下を防ぐことができる理由は明かではないが、次のように考えられる。
種子の発芽は、種子が有酸素下で水と接触することにより引き起こされる。ここで、発芽時に種子被覆層中にFeが多量に存在すると、Feが酸化して酸素を大量に奪うため発芽が遅れる。しかし、上記被覆層中にFeの一部がFeOとして存在すると、被覆層中に残留しているFeが少なくなるため、酸化反応による酸素の消費が低減し、その結果、発芽速度の低下を防ぐことができると推察される。また、FeOは散水による酸化条件下では酸化されにくく、被覆層中に島状に存在して通気口の役割をするため、種子の発芽を妨害しないと推察される。一方、水酸化鉄、Feなど他の形態の錆を鉄粉に混入した場合、Fe(メタル)から発生する錆(水酸化鉄、Feなど)と性質が同じであるため緻密一体化し、種子が酸欠状態になり易いと考えられる。
<鉄系成分>
上記の通り、本発明に係る種子被覆剤は、鉄元素として酸化鉄粉、又は酸化鉄粉と鉄粉の混合物を含む。種子被覆剤全体における、鉄粉を含まない場合の酸化鉄粉または上記混合物の割合は、50%以上100%以下が好ましい。
さらに、本発明に係る種子被覆剤は、以下に説明する結合剤や第三成分を含むものであってもよい。
<結合剤>
本発明に係る種子被覆剤に含ませる結合剤は、硫酸塩及び/又は塩化物とすることが好ましい。硫酸塩とは、硫酸カルシウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム及びこれらの水和物である。また、塩化物とは、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム及びこれらの水和物である。なお、本発明に係る種子被覆剤においては、結合剤として特に焼石膏(硫酸カルシウム・1/2水和物)を用いることが好ましい。
結合剤の使用量については、特に規定されるものではないが、種子に被覆した時に錆の進行を容易にするため、種子被覆剤に含まれる鉄粉及び/又は酸化鉄粉の全質量に対する質量比率を0.1質量%以上33質量%以下とすることが好ましい。
さらに、結合剤の平均粒径についても、特に規定されるものではないが、1〜150μmの範囲とすることが好ましい。
結合剤の平均粒径を上記範囲とすることが好ましい理由は以下のとおりである。
結合剤の平均粒径が1μm未満では、該結合剤を含む種子被覆剤の被覆作業時に発生する凝集粒子が多くなり、これを除去するために作業性が著しく低下する。一方、結合剤の平均粒径が150μmを超えると、鉄粉への付着力が低下し、被覆層(コーティング皮膜)の強度が低下する傾向にある。
<第三成分>
本発明に係る種子被覆剤は、本発明の効果を損なわない程度に第三成分を含有するものであってもよく、第三成分の含有量は、種子被覆剤の30質量%以下であることが好ましい。
なお、第三成分としては、例えば肥料などの栄養分や農薬、硫酸塩及び/又は塩化物以外のバインダー類などが例示できる。
<被覆量>
種子に対する種子被覆剤の被覆量は、特に定めないが、乾燥種子100質量部に対し、5〜800質量部とすることができる。さらには、十分なアンカー効果を得るために適宜調整でき、下限については10質量部以上が好ましい。上限については500質量部以下が好ましい。

次に、本実施の形態1に係る種子被覆剤を使用した種子被覆方法について、以下に説明する。
本実施の形態1に係る種子被覆方法は、前述した本発明に係る種子被覆剤を使用するものであり、該種子被覆剤を種子に被覆する手段については特に制限はない。例えば、「鉄コーティング湛水直播マニュアル2010(独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター編)」に示されているように、手作業での被覆(コーティング)をはじめ、従来から公知の混合機を用いるなど、いずれでもよい。
さらに、混合機を用いて種子被覆剤を被覆する場合、混合機としては、攪拌翼型ミキサー(例えばヘンシェルミキサー等)や容器回転型ミキサー(例えばV型ミキサー、ダブルコーンミキサー、傾斜回転型パン型混合機、回転クワ型混合機等)が使用できる。
本実施の形態1に係る種子被覆剤により種子を被覆する具体的な方法としては、酸化鉄粉、鉄粉及び結合剤と、種子とを上記の混合機中に投入して、水スプレーしながら混合機を作動させるものが挙げられる。
このように種子に被覆された鉄粉は、種子の表面の被覆層中で錆びて(酸化して)、錆により鉄粉同士あるいは鉄粉と酸化鉄粉とが結合することで前記被覆層を強固なものとする。
このとき、前記種子被覆剤には酸化鉄粉が含まれるため、前記被覆層の酸化反応による発熱が抑制される。
以上、本実施の形態1に係る種子被覆剤及び種子被覆方法によれば、種子被覆剤に含まれる鉄元素の被覆層中における酸化発熱による種子の発芽率の低下を防ぐとともに、発芽速度の低下による苗立ち不良を抑制し、栽培の安定化及び向上を実現することができる。
さらに、本実施の形態1によれば、被覆種子に含まれる鉄元素の酸化反応により形成される錆により前記被覆層を十分な強度に保つことができる。
[実施の形態2]
本実施の形態2に係る被覆種子は、前述の本発明の実施の形態1に係る種子被覆剤によって種子の表面に被覆層が形成されたものであって、該被覆層のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが4.5以下のものである。該検出強度比は、好ましくは3.7以下、更に好ましくは2.2以下である。好ましい範囲、更に好ましい範囲にすることにより、発芽速度低下が小さくなり、より好適である。上記検出強度比の下限は特に定めないが、0.01以上、更には0.02以上であれば、被覆層強度が向上するので好ましい。
種子被覆剤を種子に被覆して本発明に係る被覆種子を形成するに際し、該形成した被覆種子の被覆層の上記検出強度比Fe/FeOを4.5以下にできれば、発錆条件は特に規定されないが、錆を発生させて被覆層を形成する期間としては、6hr以上、1週間以下が好ましく、12hr以上、3日以下が更に好ましい。
本発明に係る被覆種子の被覆層とは、上記種子被覆剤を種子に付着させた後、上記種子被覆剤に含まれる鉄粉が錆びて該鉄粉同士が錆によって結合して上記種子の表面に形成されたものである。また、該被覆層のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOとは、上記種子の表面に形成された被覆層をかきとったものをX線回折測定した時のFeO及びFeそれぞれのピーク強度の比である。
X線回折測定に供する被覆層の粉体は、例えば、被覆種子を目開き2mmの篩にかけ、被覆種子同士を擦過させることにより被覆層を剥離し、該剥離したものを粉砕し目開き150μmの篩いで篩い、150μm以下の粉体とすることにより準備することができる。ただし、測定可能であれば、粉砕及び篩いは省略可能である。また、装置上の制約がなければ、被覆種子をそのままX線回折装置に取り付けて測定することができる。
なお、本実施の形態1に係る種子被覆剤は、前述のとおり、該種子被覆剤中のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが1.0以上12以下のものであるのに対し、本実施の形態2に係る被覆種子において、種子の表面に形成された被覆層のFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが4.5以下のものであり、これらの検出強度比の値に違いがある。この違いは、種子の表面に形成された被覆層においては、種子被覆剤に含まれる鉄粉が錆びているため、Feの検出強度が低下するためである。
さらに、本発明に係る被覆種子は、本実施の形態1に係る種子被覆剤を用いて種子の表面に被覆層を形成したものに限るものではなく、酸化鉄及び又は鉄を種子の表面に被覆して形成された被覆層のX線回折測定により得られるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが4.5以下のものであれば良く、被覆種子に用いる種子被覆剤を特に限定するものではない。
実施形態1に示したものと異なるFe、FeOを含む種子被覆剤で被覆する場合であっても、散水回数、散水量、温度、湿度、発錆時間を適宜変化させ、乾燥後の被覆種子の被覆層における前記検出強度比Fe/FeOを4.5以下にするようにコントロールすることは大きな困難を伴わず可能であり、本発明の範囲内である。例えば、散水回数、散水量をより少ない条件、発錆時間をより短い条件、温度、湿度をより低い条件に変更すれば、Fe/FeOがより大きくなり、散水回数、散水量をより多い条件、発錆時間をより長い条件、温度、湿度をより高い条件に変更すれば、Fe/FeOはより小さくなる。
なお、本発明に係る被覆種子の被覆層のX線回折測定における検出強度比Fe/FeOの範囲については、後述する実施例において実証されている。
以上、本実施の形態2に係る被覆種子によれば、鉄元素を含む種子被覆剤を被覆した種子の発芽速度低下を抑制することができ、苗立ち不良を抑制して栽培の安定化及び向上を実現することができる。
本発明の効果を確認するために実験を行ったので、以下これについて説明する。
実験では、本発明に係る種子被覆剤を用いて稲種子に被覆し、その被覆層の評価試験を行った。
種子被覆剤の被覆(コーティング)は、前述した「鉄コーティング湛水直播マニュアル2010」に記載された方法に準じて行った。具体的には以下の通りである。
はじめに、種子(乾籾)と種子被覆剤を準備した。本実施例では、種子被覆剤として、鉄元素として酸化鉄粉を含む種子被覆剤1と、結合剤のみからなる種子被覆剤2の2種類を用いた。
次に、傾斜回転型パン型混合機を用いて、適量の水を噴霧しながら種子100gに対して種子被覆剤1を数回に分けてコーティングし、次いで種子被覆剤2を数回に分けてコーティングした。コーティング後、各種子被覆剤が被覆された被覆種子をカップに入れ一晩放置した。その後、適宜水を被覆種子に散布し、さらに一晩放置した後、バットに薄く拡げて乾燥させて被覆種子を作製した。
本実施例では、種子被覆剤1の原料である酸化鉄粉、鉄粉及び結合剤の種類及び使用量を変更して実験を行った。
表1に、実験に用いた種子被覆剤に含まれる各原料の種類及び含有量、表2〜4に、種子被覆剤に用いた各原料の種類(表2:鉄粉、表3:酸化鉄粉、表4:結合剤)を示す。
種子被覆剤1の鉄粉には、表2に示すA1〜A4の4種類を、酸化鉄粉には、表3に示すB1〜B5の5種類を用い、種子被覆剤1の結合剤には、表4に示すC1〜C5の5種類を、種子被覆剤2の結合剤には、表4に示すC1の1種類を用いた。
表1において、発明例1〜14は、種子被覆剤1に含まれる鉄粉、酸化鉄粉及び結合剤の種類及び使用量を変更したものであり、前記種子被覆剤のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeO(以下、X線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比を「X線回折検出強度比Fe/FeO」という)が、本発明の範囲内である1.0以上12以下であり、かつ、被覆層のX線回折検出強度比Fe/FeOが、本発明の範囲内である4.5以下のものである。
本実施例では、比較対象として、表1に示す比較例2〜9の種子被覆剤を用いて被覆した被覆種子についても実験を行った。
表1において、比較例2〜9は、種子被覆剤1及び被覆層の双方ともに、それぞれのX線回折検出強度比Fe/FeOが本発明の範囲外となるように、種子被覆剤1に含まれる鉄粉及び酸化鉄粉の種類及び使用量を調整したものである。
また、表1に示す比較例1は、種子被覆剤1及び2のいずれも被覆せず、種子のままとしたものである。
なお、発明例1〜11、14及び比較例2、3、6、8、9に用いた種子被覆剤2は、表1に示すように結合剤C1(硫酸カルシウム0.5水和物)の含有量は種子100質量部に対して2.5質量部とした。
上記の発明例1〜14及び比較例2〜9に係る被覆種子は、被覆層のX線回折測定、被覆層強度及び発芽率・発芽遅延の評価試験に供した。これらの評価試験は、次のように行った。
X線回折測定試験では、種子被覆剤1及び被覆種子の被覆層のX線回折を測定した。
種子被覆剤は、150μmの目開きの篩いにかけた粉体で測定した。また、被覆種子の被覆層は、被覆種子を目開き2mmの篩にかけ、被覆種子同士を擦過させることにより被覆層を剥離し、該剥離したものを粉砕した粉体を使用して測定した。
X線回折の測定には、X線回折測定装置(理学電気製ロータフレックスRU−300)を用い、使用X線Cu−Kαを使用した。ここで、種子被覆剤及び被覆層におけるFe及びFeOの各ピーク強度(X線回折検出強度)は、格子面間隔d値(オングストローム)Fe:d値2.02、FeO:d値2.14にて測定した。
被覆層強度試験では、まず、被覆種子100gを目開き2mmの篩を用いてロータップ式篩振とう機で1分間振とうし、被覆種子の質量減少率を測定した。そして、該測定した質量減少率に基づいて、被覆層強度を、「◎」:1%以下、「○」:1%超え5%以下、「△」:5%超え20%以下、「×」:20%超え、と判定した。
発芽率・発芽遅延試験では、被覆種子50粒をペトリディッシュ内の濡れたろ紙上に置き、ふたをして25℃の恒温槽内で保管し、日々発芽を観察することにより行った。また、被覆種子の発芽遅延を評価する基準とするため、被覆していない種子(比較例1)についても被覆種子と同様に発芽を観察した。
そして、発芽率は、観察開始から2週間後までに発芽した比率とし、発芽遅延の日数は、次式により定義した。

[発芽遅延]=[25粒以上発芽した日数]−[被覆してない種子のうち25粒以上発芽した日数]

図1に、被覆種子の被覆層のX線回折試験の測定結果を示す。
図1より、被覆層のX線回折検出強度比Fe/FeOが4.5超えの場合、発芽遅延が1.5日超であるのに対し、X線回折検出強度比Fe/FeOが4.5以下の場合、発芽遅延が1.5日以下であり、発芽速度の低下が改善されていることがわかる。
前掲した表1に、上記の各試験結果をまとめて示す。
表1より、発明例1〜14においては、発芽率が80〜98%であり、発芽遅延も1.5日以下であり、特に、発明例4〜14においては、発芽遅延が見られず、種子被覆剤を被覆していない比較例1と同等の結果が得られた。また、被覆層強度に関しても、いずれも十分な強度を有する結果であった。
これに対し、比較例2〜7は、いずれも発芽遅延は2日となり、発芽速度が低下する結果であった。さらに、比較例2及び3においては酸化発熱により発芽率が低く、また、比較例5および6においては十分な被覆層強度が得られない結果であった。
また、比較例4〜9は被覆層強度が不十分であり、本発明における所定の効果が得られないものと判断した。
以上、本発明に係る種子被覆剤、被覆種子及び種子被覆方法によれば、種子の発芽率及び発芽速度の低下を抑制することができ、さらに被覆された被覆層が十分な強度を有することが実証された。これにより、被覆した種子の苗立ち不良を抑制し、栽培の安定化及び向上を実現できる。

Claims (5)

  1. 鉄元素を含み、種子表面を被覆するのに用いる種子被覆剤であって、
    前記種子被覆剤のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが1.0以上12以下である種子被覆剤。
  2. 結合剤を含み、鉄粉及び/又は酸化鉄粉の全質量に対する、前記結合剤の質量比率が0.1質量%以上33質量%以下である請求項1に記載の種子被覆剤。
  3. 鉄元素を含む種子被覆剤によって表面に被覆層が形成された被覆種子であって、
    前記被覆層のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが4.5以下である被覆種子。
  4. 請求項1に記載の種子被覆剤によって表面に被覆層が形成された被覆種子であって、
    前記被覆層のX線回折測定におけるFeOに対するFeの検出強度比Fe/FeOが4.5以下である被覆種子。
  5. 請求項1に記載の種子被覆剤を使用し、種子を被覆する種子被覆方法。
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