JPWO2018122939A1 - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

吸収体の幅方向の中央に排出された体液を拡散し、吸収体の吸収性能を有効活用する。使い捨ておむつ(10)は、吸収コア(40a)及びコアラップ(40b)を有する吸収体(40)と、吸収体の肌対向面側に配置されたトップシート(50)と、を備える。吸収体は、吸収体の幅方向の中央に配置され、かつ中央吸収層(401)を有する中央領域(45)と、中央領域の幅方向の両外側に配置され、かつ中央吸収層(401)、第1側部吸収層(402)及び第2側部吸収層(402)を有する側部領域(45)と、を備える。トップシートは、中央領域の肌対向面側と側部領域の肌対向面側を跨がって配置されている。コアラップの密度は、トップシートの密度よりも高い。側部領域の密度は、中央領域の密度よりも高い。

Description

本発明は、中央領域と、中央領域の幅方向の外側に配置された側部領域と、を有する吸収体を有し、側部領域の密度が中央領域の密度よりも高い吸収性物品に関する。
特許文献1は、吸収体の幅方向の側部に圧搾部が形成された吸収体を開示している。吸収体を厚み方向に圧縮することによって圧搾部が形成されているため、圧搾部が形成された領域の密度は、圧搾部が形成されていない領域の密度よりも高い。吸収体の幅方向の中央は、着用時に着用者の排泄口に対向して配置され、吸収体の幅方向の側部と比較して多くの体液が排出される。このとき、吸収体の幅方向の側部に位置する圧搾部の密度が吸収体の幅方向の中央の密度よりも高いため、吸収体の幅方向の中央に排出された体液が吸収体の幅方向の側部に導かれる。
特表2003−144492号公報
特許文献1の吸収性物品において、体液が繰り返し排出されたり、多量の体液が排出されたりすると、吸収体の膨潤によって圧搾部がなくなり、体液の引き込み性が低下することがある。そのため、吸収体の幅方向の側部に体液が到達し難くなり、吸収体の吸収性能を有効活用できないことがあった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、吸収体の幅方向の中央に排出された体液を拡散し、吸収体の吸収性能を有効活用することを目的とする。
本開示に係る吸収性物品(使い捨ておむつ10)は、前後方向(前後方向L)と、前記前後方向と直交する幅方向(幅方向W)と、吸収コア(吸収コア40a)と、前記吸収コアを覆うコアラップ(コアラップ40b)と、を有する吸収体(吸収体40)と、前記吸収体の肌対向面側に配置されたトップシート(トップシート50)と、を備え、前記吸収体は、前記吸収体の前記幅方向の中央に配置され、かつ中央吸収層(中央吸収層401)を有する中央領域(中央領域44)と、前記中央領域の前記幅方向の両外側に配置され、かつ前記中央吸収層と前記中央吸収層の肌対向面側に配置された側部吸収層(第1側部吸収層402、第2側部吸収層403)を有する側部領域(側部領域45)と、を備え、前記トップシートは、前記中央領域の肌対向面側と前記側部領域の肌対向面側を跨がって配置されており、前記コアラップの密度は、前記トップシートの密度よりも高く、前記側部領域の密度は、前記中央領域の密度よりも高いことを要旨とする。
一実施形態における使い捨ておむつの平面図である。 図1に示したA−A線に沿った使い捨ておむつの断面図である。 展開状態の吸収体の平面図である。 図3のB−B線に沿った吸収体の断面図である。 トップシートと吸収体の幅方向に沿った断面を模式的に示した断面図である。 使い捨ておむつの着用状態を模式的に示した断面図である。 変形例における使い捨ておむつの断面図である。 実施例1、比較例1及び比較例2に係る吸収性物品の浸透速度、リウェット量、肌対向面側のコアラップの拡散性、及び非肌対向面側のコアラップの拡散性の評価結果を示す表である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
前後方向と、
前記前後方向と直交する幅方向と、
吸収コアと、前記吸収コアを覆うコアラップと、を有する吸収体と、
前記吸収体の肌対向面側に配置されたトップシートと、を備え、
前記吸収体は、前記吸収体の前記幅方向の中央に配置され、かつ中央吸収層を有する中央領域と、前記中央領域の前記幅方向の両外側に配置され、かつ前記中央吸収層と前記中央吸収層の肌対向面側に配置された側部吸収層を有する側部領域と、を備え、
前記トップシートは、前記中央領域の肌対向面側と前記側部領域の肌対向面側を跨がって配置されており、
前記コアラップの密度は、前記トップシートの密度よりも高く、
前記側部領域の密度は、前記中央領域の密度よりも高い、吸収性物品。
着用者から体液が排出されると、中央領域を覆うトップシートの肌対向面側に排出される。中央領域には、中央吸収層のみが配置され、側部領域には、中央吸収層及び側部吸収層が配置されている。そのため、中央領域は、吸収体の厚みが比較的薄く、側部領域と比較して非肌対向面側に凹んでいる。中央領域が非肌対向面側に凹んでいるため、着用者と吸収体の間に前後方向に延びる空間を形成できる。当該空間によって体液を前後方向に拡散することができ、吸収体の前後方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。
また、コアラップの密度がトップシートの密度よりも高いため、体液は、トップシート側から吸収体側(非肌対向面側)に導かれ易い。よって、体液を前後方向に拡散しつつ、吸収体側に引き込むことができ、吸収体の厚み方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。側部領域の密度が中央領域の密度よりも高いため、中央領域に引き込まれた体液は、側部領域に導かれる。体液を幅方向に拡散することができ、吸収体の幅方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。
かかる吸収性物品であって、
前記吸収コアは、パルプと高吸収性ポリマーを有し、
前記側部領域の前記高吸収性ポリマーの坪量は、前記中央領域の前記高吸収性ポリマーの坪量よりも高いことが望ましい。
側部領域は、高吸収性ポリマーの坪量が比較的高いため、体液の吸収時に膨潤し易い。側部領域が膨潤することにより、着用者と吸収体の間の空間の容積がより大きくなり、体液を前後方向に拡散し続け、吸収体の前後方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。
かかる吸収性物品であって、
前記コアラップは、前記側部領域において、前記中央吸収層の肌対向面及び前記側部吸収層の非肌対向面に配置されていることが望ましい。
側部領域では、コアラップが複数重なって配置されており、中央吸収層側から側部吸収層側に体液を導きやすくなる。吸収体の厚み方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。
かかる吸収性物品であって、
前記側部領域の前記幅方向の長さは、前記側部領域の体液を吸収した後の厚み以上であることが望ましい。
側部領域の幅方向の長さが側部領域の体液を吸収した後の厚み以上であることにより、着用時に吸収体が変形した場合であっても、側部吸収層と中央吸収層が重なった状態を維持し易い。
かかる吸収性物品であって、
前記トップシートは、凸部及び前記凸部よりも非肌対向面側に凹む凹部を有し、
前記凸部及び前記凹部は、前記前後方向に延び、前記中央領域と重なる領域に配置されていることが望ましい。
中央領域は、側部領域よりも非肌対向面側に凹んでいる。よって、中央領域と重なる凸部及び凹部は、体圧によって潰れ難く、その形状を維持し易い。トップシートの凸部及び凹部によって、体液を前後方向に拡散することができ、吸収体の前後方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。
===本実施の形態に係る吸収性物品について===
次に、本発明に係る吸収性物品としての使い捨ておむつの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(1)使い捨ておむつの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る吸収性物品としての使い捨ておむつ10の展開状態の平面図である。図2は、図1に示したA−A線に沿った使い捨ておむつ10の断面図である。図3は、展開状態の吸収体の平面図である。図4は、図3に示すB−B線に沿った吸収体の断面図である。図1に示す平面図は、使い捨ておむつを構成するトップシート50及びサイドシート70等の皺が形成されない状態まで、レッグ伸縮部75及び立体ギャザーの弾性部材77を伸長させた状態の図である。なお、本実施の形態の吸収性物品は、使い捨ておむつに限られず、吸収パッドであってもよい。
使い捨ておむつ10は、前胴回り域20と、股下域25と、後胴回り域30と、を有する。前胴回り域20は、着用者の前胴回り部(腹部分)と接する部分である。また、後胴回り域30は、着用者の後胴回り部(背部分)と接する部分である。股下域25は、前胴回り域20と後胴回り域30との間に位置し、脚回り開口部35が設けられる領域である。脚回り開口部35は、使い捨ておむつの外側縁に設けられており、使い捨ておむつが着用者に着用された状態で着用者の脚回りに沿って配置される部分である。なお、外側縁は、幅方向の外側端であり、内側縁は、幅方向の内側端である。
なお、本実施形態では、前胴回り域20から後胴回り域30に向かう方向を前後方向Lと呼び、前後方向Lと直交する方向を幅方向Wと呼び、着用者の肌対向面側T1と、肌対向面側T1と反対側であり、着用者の非肌対向面側T2と、を含む方向を厚み方向Tと呼ぶ。
使い捨ておむつ10は、吸収体40と、吸収体40の肌対向面側T1に配置されるトップシート50と、吸収体40の非肌対向面側T2に位置する非肌面シートと、を少なくとも有する。吸収体40は、少なくとも股下域25に配置される。吸収体40は、吸収コア40aと、コアラップ40bと、を有する。吸収コア40aは、従来の使い捨ておむつと同様の材料によって構成でき、粉砕パルプや高吸収ポリマー(SAP)などの吸収材料を含んでおり、公知の部材や材料を用いて適宜構成することができる。コアラップ40bは、吸収材料である吸収コア40aを覆うシートである。コアラップ40bは、透液性を有する各種の繊維不織布もしくはティッシュによって構成される。本実施の形態のコアラップ40bは、坪量16g/mであり、密度0.002g/m3のティッシュによって構成される。吸収体40については、後述にて詳細に説明する。トップシート50は、不織布や織物などの液透過性のシートによって形成される。トップシート50は、着用者の肌に当接するシートである。本実施の形態のトップシート50は、坪量27g/mであり、密度0.0003g/m3のエアスルー不織布によって構成される。なお、トップシート50と吸収体40との間に、体液の引き込み性を高める補助シートを設けてもよい。
コアラップ40bの密度は、トップシート50の密度よりも高い。コアラップ40bの密度がトップシート50の密度よりも高いため、体液は、トップシート50側から吸収体40側(非肌対向面側)に導かれ易い。よって、体液を前後方向に拡散しつつ、吸収体40側に引き込むことができ、吸収体40の厚み方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。また、一旦吸収体側に引きこんで体液が、コアラップからトップシート側に移行し難く、液戻りが少なくなり、良好なリウェット性を得ることができる。
なお、コアラップ40bの密度及びトップシート50の密度は、コアラップ40bの繊維の密度及びトップシート50の繊維の密度に対応する。本実施の形態におけるシート(コアラップ、トップシート等)及び吸収体の坪量及び密度は、例えば、以下の測定方法によって測定することができる。坪量を測定する対象物から同じ面積のサンプルを切り取る。次いで、サンプルの重量を測定するとともに、サンプルの断面の厚みをマイクロスコープで測定する。それぞれの重量を面積で割ることによって坪量を算出し、それぞれの重量を体積(厚み×面積)で割ることによって密度を算出できる。
また、コアラップ40bの密度がトップシート50の密度よりも高いため、コアラップ40bの繊維間距離は、トップシート50の繊維間距離よりも小さい。コアラップ40bの繊維間距離がトップシート50の繊維間距離よりも小さいため、体液は、トップシート50側から吸収体40側(非肌対向面側)に導かれ易い。一般的に繊維間距離が大きいと、繊維間に形成される空隙が大きく、当該空隙に体液を導き易い。トップシート50の繊維間距離が比較的大きいことにより、トップシート50の厚み方向に体液が素早く通過(透過)する。一方、繊維間距離が小さいと、繊維間に形成される空隙が小さい。一般的に繊維間に形成される空隙が小さいと、隣り合う繊維の間隔が狭いため、体液は、隣り合う繊維を伝って、厚み方向だけでなく平面方向にも拡がる(拡散する)。よって、体液は、トップシート50を厚み方向に素早く透過してコアラップに到達すると、平面方向に拡散しながら、厚み方向に空隙を通過して吸収コアに到達する。よって、体液は、トップシート50側から吸収体40側(非肌対向面側)に導かれ易い。
「繊維間距離」は、繊維密度の代替数値として用いることができ、例えば、次の方法によって測定できる。繊維構造体の繊維間距離は、水銀圧入法(JIS R 1655)に準拠して、水銀ポロシメーター(株式会社島津製作所製)等を用いて測定することができる。この水銀圧入法は、水銀を測定対象物である繊維構造体の構成繊維間に圧入したときの水銀に加えられた圧力と、繊維構造体の構成繊維間の空間内に押し込まれた水銀の容積とを測定することによって、前記繊維構造体の構造に関する情報を得ることができる。具体的には、特願2014-209451の段落0036に記載の方法によって測定できる。
バックシート60aは、液不透過性を有し、吸収コア40a及びコアラップ40bの非肌対向面側T2に配置される。バックシート60aの非肌対向面側T2には、不織布からなる外装シート60が配置される。
サイドシート70は、トップシート50の外側縁を覆い、トップシート50よりも幅方向Wの外側に延出する。サイドシート70の内側縁は、幅方向Wの外側に折り返されており、2層のサイドシート70間に前後方向に伸縮する弾性部材77が配置される。サイドシート70と弾性部材77とは、立体ギャザーを構成する。立体ギャザーは、前後方向に伸縮する弾性部材77を有し、かつ使い捨ておむつの幅方向の中心よりも幅方向の両外側に一対で配置される。
サイドシート70には、ファスニングテープ90が備えられる。ファスニングテープ90は、後胴回り域30において、幅方向Wに沿って延び、前胴回り域20のターゲット部95に止着されることにより、使い捨ておむつ10を着用者の身体に保持する。ターゲット部95は、一対のファスニングテープ90がそれぞれ止着するように構成されている。吸収体40の幅方向の外側には、脚回り開口部35の周囲に形成され、前後方向Lに伸縮可能なレッグ伸縮部75が備えられる。
(2)吸収体の構成
次いで、吸収体40の構成について詳細に説明する。吸収体40は、図3及び図4に示すように、展開状態において1枚のシート状である。吸収体40は、前後方向Lに延びる一対の第1折り線FL1と、前後方向Lに延びる一対の第2折り線FL2と、を有する。一対の第1折り線FL1及び一対の第2折り線FL2は、吸収体40を折り畳むための折り線であり、吸収体40を折り畳んだ状態で形成される。吸収体40は、一対の第1折り線FL1と一対の第2折り線FL2とによって4か所で折られており、複数層に積層されている。一対の第1折り線FL1同士、一対の第2折り線FL2同士、及び第1折り線FL1と第2折り線FL2は、それぞれ幅方向Wにおいて離間している。図3に示すように、吸収体40の展開状態(第1折り線FL1及び第2折り線FL2によって折り畳まれていない状態)において、第2折り線FL2は、第1折り線FL1よりも幅方向Wの外側に位置する。図2に示すように、吸収体40の折り畳み状態(第1折り線FL1及び第2折り線FL2によって折り畳まれた状態)において、第2折り線FL2は、第1折り線FL1よりも幅方向Wの内側に位置する。
吸収体40は、折り畳み状態において、一対の第1折り線FL1の間に位置する中央吸収層401と、第1折り線FL1と第2折り線FL2との間に位置する一対の第1側部吸収層402と、第2折り線FL2よりも幅方向Wの外側に位置する一対の第2側部吸収層403と、を有する。第1側部吸収層402及び第2側部吸収層403は、中央吸収層401の肌対向面側T1に配置されており、本願の側部吸収層を構成する。図3及び図4に示す展開状態において、中央吸収層401は、吸収体40の幅方向Wの中央を含み、一対の第1折り線FL1の間の領域である。第1側部吸収層402は、展開状態において中央吸収層401を挟んで両側に位置し、第1折り線FL1と第2折り線FL2の間の領域である。第2側部吸収層403は、展開状態において中央吸収層401及び一対の第1側部吸収層402を挟んで両側に位置し、第2折り線FL2よりも幅方向の外側の間の領域である。中央吸収層401、第1側部吸収層402、及び第2側部吸収層403は、幅方向Wにおいて連続している。中央吸収層401、第1側部吸収層402及び第2側部吸収層403は、連続する1枚のコアラップ40bによって覆われている。コアラップ40bは、中央吸収層401、第1側部吸収層402及び第2側部吸収層403を跨っている。
吸収体40は、第1折り線FL1によって着用者に対して谷折りされ、かつ第2折り線FL2によって着用者に対して山折りされる。吸収体40が折り畳まれた折り畳み状態で、中央吸収層401の肌対向面側T1に第1側部吸収層402が配置され、第1側部吸収層402の肌対向面側T1に第2側部吸収層403が配置されている。第2側部吸収層403は、少なくとも一部が第1側部吸収層402の肌対向面側T1に配置されていればよい。吸収体40は、第1折り線FL1及び第2折り線FL2によって折り畳まれるため、幅方向Wの寸法がコンパクトになる。
折り畳み状態で一対の第2折り線FL2は、幅方向Wにおいて離間している。一対の第2折り線FL2の間には、中央吸収層401のみが配置される。一対の第2折り線FL2の間の領域は、吸収体40の幅方向Wの中央に配置され、かつ中央吸収層401を有する中央領域44を構成する。第1折り線FL1と第2折り線FL2の間の領域は、中央領域44の幅方向Wの両外側に配置され、かつ中央吸収層401、第1側部吸収層402、及び第2側部吸収層403を有する側部領域45を構成する。吸収体40は、少なくとも中央領域44及び側部領域45を有する。
中央領域44の厚みは、側部領域45の厚みよりも薄い。本実施の形態の中央領域44の厚みは、3.8〜4.4mmであり、側部領域45の厚みは、5.0mm〜5.4mmである。中央領域44は、側部領域45よりも非肌対向面側T2に凹んでいる。中央領域44が非肌対向面側T2に凹んでおり、着用者と吸収体40の間に前後方向Lに延びる空間S1が形成される。当該空間S1によって股下域に排出された体液を前後方向Lに拡散することができ、吸収体40の前後方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。また、中央領域44側から側部領域45側に体液が導かれると、側部領域45の内側縁(中央領域44側の側部)は、体液の吸収に伴って膨潤する。側部領域45と中央領域44との厚み差が大きくなり、空間S1の容積を確保でき、吸収体40の前後方向の全域にわたって吸収性能をより有効活用し易くなる。
第2側部吸収層403の外側縁は、第1折り線FL1よりも幅方向Wの外側に位置する。第1折り線FL1よりも幅方向Wの外側には、第2側部吸収層403のみが配置される。幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に向かう力がかかると、最も幅方向の外側に位置する第2側部吸収層403が幅方向Wの内側に押圧される。第2側部吸収層403が着用者側に盛り上がるように変形すると、中央領域44を挟んだ両側において第2側部吸収層403による壁を比較的高く設けることができる。よって、体液の横漏れを抑制し、排泄物の漏れをより抑制できる。
また、折り畳み状態の吸収体40の外側縁40Eは、着用者の脚回りに配置される。吸収体40の外側縁40Eは、第2側部吸収層403の外側縁である。折り畳み状態の吸収体40の外側縁40Eには、第2側部吸収層403のみが配置され、比較的厚みが薄い。よって、着用者の脚回りにおける違和感を低減できる。
第1側部吸収層402の吸収材料の坪量は、中央吸収層401の吸収材料の坪量よりも低く、第2側部吸収層403の吸収材料の坪量よりも低い。具体的には、中央吸収層401は、パルプとSAPを有し、第1側部吸収層402は、実質的に吸収材料を有しない。第1側部吸収層402は、設計上のSAP等の吸収材料の坪量が零であるが、製造工程において中央吸収層等から混入したSAPやパルプを有していてもよい。中央吸収層401のパルプの坪量及び第2側部吸収層403のパルプの坪量は、第1側部吸収層402のパルプの坪量よりも高い。第1側部吸収層402は、中央吸収層401等よりも低い坪量のパルプを含んでいてもよいし、パルプ及びSAPの両方を含まずにコアラップ40bのみで構成されていてもよく、比較的坪量が低く構成されていることにより、第1側部吸収層402を介して中央吸収層401に体液を円滑に導くことができる。なお、変形例において、第1側部吸収層402の吸収材料の坪量は、中央吸収層401の吸収材料の坪量と同じであってもよいし、第2側部吸収層403の吸収材料の坪量と同じであってもよい。
第1側部吸収層402のパルプの坪量が中央吸収層401及び第2側部吸収層403と比較して低いため、側部領域45の厚みが厚くなり過ぎることを抑制でき、非肌対向面側T2に位置する中央吸収層401に体液を導き易くなる。また、第1側部吸収層402のパルプの坪量よりも中央吸収層401のパルプの坪量が高いため、第1側部吸収層402から中央吸収層401に体液が移行し易くなり、非肌対向面側T2に位置する中央吸収層401に体液を導き易くなる。第1折り線FL1及び第2折り線FL2には、パルプの坪量の違いによる剛性差が形成される。よって、第1折り線FL1及び第2折り線FL2を基点に吸収体40をより折り畳み易くなる。
第1側部吸収層402の厚みは、中央吸収層401の厚みよりも薄く、第2側部吸収層403の厚みよりも薄い。第1折り線FL1及び第2折り線FL2は、吸収体40の厚み及び坪量が変化する境界であり、剛性が変化する境界となる。よって、第1折り線FL1及び第2折り線FL2を基点に吸収体40を折り畳み易い。
側部領域45の高吸収性ポリマーの坪量は、中央領域44の高吸収性ポリマーの坪量よりも高い。側部領域45の坪量は、側部領域455において積層された中央吸収層401、第1側部吸収層402及び第2側部吸収層403を合わせた坪量である。側部領域45は、高吸収性ポリマーの坪量が比較的高いため、体液の吸収時に膨潤し易い。側部領域45が膨潤することにより、着用者と吸収体の間の空間の容積がより大きくなり、体液を前後方向に拡散し続け、吸収体40の前後方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。
側部領域45のパルプの坪量は、中央領域44のパルプの坪量よりも高い。側部領域45は、パルプの坪量も比較的高いため、体液の吸収前の状態において厚くなり易い。また、側部領域45は、SAPの坪量も高いため、体液の吸収後の状態においても厚くなり易い。よって、着用者と吸収体の間に前後方向に延びる空間S1の容積を確保し続けることができ、体液を前後方向Lに拡散し、吸収体40の前後方向Lの全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。
側部領域45の密度は、中央領域44の密度よりも高い。本実施の形態の側部領域45の密度は、0.172〜0.186g/mであり、中央領域44の密度は、0.106〜0.122g/mである。側部領域45の密度が中央領域44の密度よりも高いため、中央領域44に引き込まれた体液は、側部領域45に導かれ易い。体液を幅方向Wに拡散することができ、吸収体の幅方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。なお、本実施の形態の吸収体40は、中央吸収層401上に、第1側部吸収層402及び第2側部吸収層403を配置した状態で、厚み方向Tに圧縮することによって得られる。また、密度の測定は、中央領域44及び側部領域45のそれぞれからサンプルを切り出し、上述した測定方法によって算出できる。
側部領域45の幅方向Wの長さは、側部領域45の体液を吸収した後の厚み以上である。側部領域45の幅方向Wの長さが側部領域45の体液を吸収した後の厚み以上であることにより、着用時に吸収体40が変形した場合であっても側部吸収層と中央吸収層が重なった状態を維持し易く、繰り返し排出される体液を吸収し続け易い。なお、側部領域45の体液を吸収した後の厚みは、吸収体40が最大量の体液を吸収した状態の厚みである。なお、本実施の形態の側部領域45の幅方向Wの長さ及び側部領域45の体液を吸収した後の厚みは、8mmである。
側部領域45において、コアラップ40bは、中央吸収層401の肌対向面側T1及び第1側部吸収層402の非肌対向面側T2に配置されている。側部領域45において、コアラップ40bは、少なくとも2層重なっている。側部領域45においてコアラップ40bが複数重なって配置されていることにより、中央吸収層401側から側部吸収層側に体液を導きやすくなる。吸収体40の厚み方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。なお、本実施の形態のコアラップ40bは、側部領域45の中央吸収層401と第2側部吸収層403の間において4層積層されている。比較的密度が高いコアラップ40bが複数積層されていることより、トップシート50側から吸収体40側への体液の引き込み性を更に向上できる。
(3)トップシートの構成
次いで、図5に基づいてトップシート50の構成について詳細に説明する。図5は、トップシート50と吸収体40の幅方向Wに沿った断面を模式的に示した断面図である。トップシート50は、凸部52及び凹部51を有する。凹部51は、凸部52よりも非肌対向面側T2に凹んでいる。トップシート50は、凸部52からなる畝と凹部51からなる溝を有する畝溝構造である。凹部51及び凸部52は、それぞれ前後方向Lに延びている。凹部51は、幅方向Wに間隔を空けて配置され、凸部52は、幅方向Wに間隔を空けて配置されている。凹部51と凸部52は、幅方向Wにおいて交互に配置される。なお、本実施の形態において「前後方向に沿って延びる」とは、少なくとも前後方向に一定の範囲を有する構成であればよく、前後方向に対して傾斜しつつ前後方向に延びる構成も含むものである。
トップシート50が凹部51と凸部52を有し、かつ吸収体40の中央領域44が非肌対向面側T2に凹んでいるため、着用者と吸収体の間に前後方向に延びる空間S1と、トップシートの凹凸と、によって体液を前後方向Lに沿って拡散できる。また、中央領域44と重なる凸部52及び凹部51は、体圧によって潰れ難く、その形状を維持し易い。トップシート50の凸部52及び凹部51によって、体液を前後方向Lに拡散することができ、吸収体40の前後方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。
凹部51は、トップシート50の繊維の平均坪量よりも繊維の坪量が低い部分であり、凸部52は、トップシート50の繊維の平均坪量よりも繊維の坪量が高い部分である。凹部51の厚みT51は、凸部52の厚みT52よりも薄い。凹部51の密度は、凸部52の密度よりも高い。このような構成によれば、凸部52と凹部51に密度差が発生する。この密度差によって体液が凸部52の凸部から凹部51へ素早く移行する。そのため、トップシートの凹部51によって体液を引き込み易くなり、吸収性を高めることができる。
トップシート50は、中央領域44の肌対向面側T1と側部領域45の肌対向面側T1とに跨って配置されている。中央領域44の肌対向面側T1から幅方向に延びるトップシート50は、中央吸収層401と第1側部吸収層402の間に延出せずに、側部領域45の肌対向面側T1に延びる。側部領域45において、トップシート50は、中央吸収層401と第1側部吸収層402の間、及び第1側部吸収層402と第2側部吸収層403の間に配置されていない。このような構成によれば、側部領域45に幅方向Wの内側に向かう力がかかった際に側部吸収層が幅方向Wの内側に移動し難くなり、吸収体40の変形を効果的に抑制できる。また、吸収体40の折り構造を維持することができ、中央吸収層401、第1側部吸収層402及び第2側部吸収層403の3つの吸収層で排泄物を効率よく吸収し、排泄物の漏れを抑制できる。また、トップシート50が中央領域44と側部領域45に跨って配置され、中央吸収層401と側部吸収層の間に巻き込まれていないため、トップシート50の平面方向においてトップシート50による密度差が生じ難く、トップシート50の表面や内部において局所的に尿が滞留することを抑制できる。加えて、中央領域44と側部領域45の境界において、中央領域44の肌対向面、側部領域45の肌対向面、及びトップシート50によって囲まれた空間S2を形成し、当該空間S2によって体液を一時的に保持したり、体液を前後方向に拡散したりできる。
(4)吸収体同士の接合態様及び吸収体と非肌面シートの接合態様
次いで、吸収体同士の接合態様及び吸収体と非肌面シートの接合態様について説明する。使い捨ておむつ10には、吸収体40が折り畳まれた折り畳み状態において、第1接合部R1と、第2非接合部NR2と、第3接合部R3と、第3非接合部NR3と、が設けられている(図6参照)。各接合部は、ホットメルト型接着剤等の接着剤が配置された領域であり、各非接合部は、ホットメルト型接着剤等の接着剤が配置されていない領域、又は接合部よりも接着力が弱くなるように接着剤が配置された領域である。第1接合部R1、第2非接合部NR2、第3接合部R3、及び第3非接合部NR3を有することにより、着用時の使い捨ておむつ10の意図しない変形を抑制し、排泄物の漏れを抑制できる。図6は、使い捨ておむつの着用状態を模式的に示した断面図である。使い捨ておむつ10は、着用者に装着されると、着用者の両足によって挟まれる。使い捨ておむつ10には、幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に向かう力がかかる。このとき、第2側部吸収層403の外側縁が第1折り線よりも幅方向の外側に位置するため、幅方向の外側から幅方向の内側に向かう力は、第2側部吸収層403の外側縁にかかる。第2側部吸収層403は、変形することによって幅方向の外側から幅方向の内側に向かう力を吸収する。よって、中央吸収層401が当該力によって変形することを防ぐことができる。
第1接合部R1は、中央吸収層401の肌対向面と第1側部吸収層402の非肌対向面とが接合された部分である。第1接合部R1は、中央吸収層401の肌対向面と第1側部吸収層402の非肌対向面とが対向した全面に設けられていてもよいし、当該対向した面の一部に設けられていてもよい。第1接合部R1が設けられていることにより、使い捨ておむつ10に対して幅方向の外側から幅方向の内側に向かって力がかかった際に、中央吸収層401と第1側部吸収層402の位置がずれることを抑制し、第1折り線FL1による折り構造が維持され易い。よって、中央吸収層401の意図しない変形及び吸収体全体が幅入りすることを防ぐことができ、着用者の股下に対して一定の幅で吸収体40を配置できる。一定の幅を有する吸収体40によって排泄物を吸収でき、排泄物の漏れを抑制できる。
第2非接合部NR2は、着用状態において、第1側部吸収層402の肌対向面と第2側部吸収層403の非肌対向面とが接合されていない部分である。第2非接合部NR2は、少なくとも股下域25において第1側部吸収層402の肌対向面と第2側部吸収層403の非肌対向面とが対向した全面に設けられている。第2非接合部NR2は、使い捨ておむつ10の前後方向の中心を跨ぎ、かつ股下域25において前後方向に延びる。本実施の形態の第2非接合部NR2は、接着剤が配置されていない領域であり、折り畳み状態においても非接合状態である。第2非接合部NR2は、折り畳み状態において第1側部吸収層402の肌対向面と第2側部吸収層403の非肌対向面とが接合されており、かつ着用されて幅方向の外側から幅方向の内側に向かう力がかかった際に第1接合部よりも先に非接合状態となる構成であってもよい。着用時に股下域25において第1側部吸収層402の肌対向面と第2側部吸収層403の非肌対向面とが接合されていないため、幅方向の外側から幅方向の内側に向かう力がかかった際に、中央吸収層401と接合された第1側部吸収層402を基点にして左右の第2側部吸収層403が着用者側に盛り上がるように変形し、第2側部吸収層403の非肌対向面側T2に空間S3が形成される。第1側部吸収層402と第2側部吸収層403の間の空間S3によって排泄物を保持し、排泄物の漏れを抑制できる。
第3接合部R3は、第2側部吸収層403と非肌面シートが接合された部分である。より詳細には、第3接合部R3において、第2側部吸収層403の非肌対面と非肌面シートとしてのバックシート60aの肌対向面とが接合されている。第2側部吸収層403の前後方向Lの範囲は、吸収体40の前後方向Lの全域である。第3接合部R3の幅方向Wの範囲は、第2側部吸収層403の外側縁から幅方向Wの内側に延びる一定の範囲である。第3接合部R3は、第1折り線FL1よりも幅方向Wの外側に位置し、第1折り線FL1と離間している。第3接合部R3よりも幅方向Wの内側には、第3非接合部NR3が設けられている。第3非接合部NR3は、第2側部吸収層403と非肌面シートが接合されていない部分である。第3非接合部NR3は、使い捨ておむつ10の前後方向の中心を跨ぎ、かつ股下域25において前後方向Lに延びる。第3非接合部NR3は、第3接合部R3よりも幅方向Wの内側かつ第1折り線FL1よりも幅方向Wの外側である。第1折り線FL1よりも幅方向の内側の領域では、中央吸収層401とバックシート60aは、接合されている。
第2側部吸収層403とバックシート60aは、第3接合部R3によって接合され、かつ第3非接合部NR3によって接合されていない。そのため、幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に向かう力がかかった際に、第3接合部R3を基点にして第3非接合部NR3に接する吸収体40が着用者側に盛り上がるように変形し、第2側部吸収層403、バックシート60a、及び中央吸収層401によって囲まれた空間S4を少なくとも股下域25に設けることができる(図6参照)。当該空間S4によって尿を収容できる。また、当該空間S4によって前後方向Lに尿を拡散でき、吸収体40の前後方向Lの全域で体液を保持できる。そのため、長時間使用された場合であっても、吸収体40全体で体液を吸収し、体液の漏れを抑制できる。加えて、当該空間S4によって前後方向Lに湿気を拡散でき、蒸れを抑制し、装着感を向上できる。
第3接合部R3は、弾性部材77の内側縁に重なる領域に配置される。立体ギャザーが複数の弾性部材を有する構成にあっては、弾性部材77の内側縁は、最も幅方向の内側に位置する弾性部材の内側縁である。立体ギャザーの弾性部材77の内側縁は、弾性部材77の伸縮によって収縮し、着用者側に起立する。弾性部材77の内側縁に重なる領域の吸収体は、第3接合部R3によってバックシート60aに接合され、変形し難い。よって、立体ギャザーが収縮する際に吸収体40の形状が維持され易く、立体ギャザーが吸収体40から着用者側に立ち上がり易くなる。よって、立体ギャザーと吸収体40との間に排泄物を収容する空間を広く設けることができ、排泄物の漏れを抑制できる。その結果、吸収体40の折り構造を維持しつつ、排泄物の漏れを効果的に抑制できる。
(5)変形例に係る吸収性物品
次いで、図7に基づいて変形例に係る吸収性物品としての使い捨ておむつ10Aについて説明する。なお、変形例の説明において実施形態と同様の構成については同符号を用いて説明を省略する。図7は、変形例に係る使い捨ておむつ10Aの幅方向に沿った断面の断面図である。変形例に係る使い捨ておむつ10Aの吸収体40は、中央吸収層401と、側部吸収層404と、が一体化してなく、別々に構成されている。また、側部吸収層404は、1層である。中央領域44は、中央吸収層401のみが配置された領域であり、側部領域45は、中央吸収層401及び側部吸収層404が配置された領域である。
変形例に係る使い捨ておむつ10Aによっても、着用者と吸収体の間に前後方向に延びる空間を形成できる。当該空間によって体液を前後方向に拡散することができ、吸収体の前後方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。また、側部領域45の密度が中央領域44の密度よりも高く、中央領域44に引き込まれた体液は、側部領域45に導かれる。体液を幅方向に拡散することができ、吸収体の幅方向の全域にわたって吸収性能を有効活用し易くなる。
(6)実施例
次いで、コアラップを異ならせた吸収性物品の吸収性能について比較評価について説明する。実施例1に係る吸収性物品と、比較例1及び2に係る吸収性物品と、を用いて、浸透速度、リウェット量、及び拡散性について評価した。なお、実施例1に係る吸収性物品と、比較例1及び比較例2に係る吸収性物品と、は、コアラップの構成以外は、同じである。実施例1のコアラップは、吸収コアの肌対向面側及び非肌対向面側に配置されており、それぞれ密度0.002g/mのティッシュによって構成されている。比較例1のコアラップは、吸収コアの肌対向面側及び非肌対向面側に配置されており、それぞれ密度0.0009g/mのSMS不織布によって構成されている。比較例2の吸収性物品は、コアラップを有しない。なお、トップシートの密度は、0.0003g/mである。
「浸透性」とは、トップシート50の肌対向面側の面上に供給された液状排泄物が、該肌対向面側の面上から非肌対向面側へ捌ける際の捌け易さを意味し、液状排泄物が、トップシート50の肌対向面側の面上から非肌対向面側へ捌けて、トップシート50内からなくなるのに掛かる時間(すなわち、「捌け速度」)によって定量評価することができる。
浸透速度は、評価試験用サンプルの吸収性物品のトップシート50上に、40ml、80ml、120mlの模擬尿を1回滴下し、この模擬尿がすべてトップシート50内に移行した時間(秒)を計測し、この計測された時間を浸透速度(秒)とする。次いで、模擬尿がトップシート50を通過して、すべて吸収体側に移行した時間(秒)を計測し、この計測された時間を捌け速度(秒)とする。なお、上記模擬尿は、イオン交換水10Lに、尿素200g、塩化ナトリウム80g、硫酸マグネシウム8g、塩化カルシウム3g及び色素(青色1号)約1gを溶解させることにより調製する。
リウェット量は、浸透速度の計測時に模擬尿が吸収体側に移行した状態で、滴下の開始から5分後、人工尿を滴下した場所に、ろ紙(アドバンテック東洋株式会社 定性濾紙 No.2,100mm×100mm)50g分を重ねて置き、その上から、圧力が35g/cm2となるようにおもりを置いた。3分後、上記ろ紙を取出し、以下の式に従って、「リウェット量」を算出した。当該リウェット量が少ない程、液戻りが少なく、良好なリウェット性を有する。
リウェット量(g)=試験後のろ紙質量(g)−当初のろ紙質量(g)
拡散性は、シートの拡散性は、たとえば、JIS P8141「紙及び板紙−吸水度試験方法−クレム法」に準拠して測定したシートのクレム吸水度で評価することができる。クレム吸水度とは、試験片の下端を鉛直に水の中に浸漬し、毛管現象によって、10分間に水が上昇した高さであり、シートのクレム吸水度が高いほど、シートの拡散性は高い。
図8に、実施例1、比較例1及び比較例2に係る吸収性物品の浸透速度、リウェット量、肌対向面側のコアラップの拡散性、及び非肌対向面側のコアラップの拡散性を示す。
実施例1に係る吸収性物品、比較例1に係る吸収性物品、及び比較例2に係る吸収性物品は、浸透速度について大きな差はなかった。しかし、実施例1に係る吸収性物品は、リウェット量が少なく、特に吸収量が多い120mlにおいて、比較例と比較して良好な結果を得ることができた。また、実施例1に係る吸収性物品は、肌対向面側のコアラップの拡散性、及び非肌対向面側のコアラップの拡散性共に、高い数値を得た。実施例1に係る吸収性物品は、特に、吸収量が多い80ml及び120mlの拡散性において、高い数値を得ており、体液の拡散性についても良好な結果を得ることができた。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
吸収体の幅方向の中央に排出された体液を拡散し、吸収体の吸収性能を有効活用することができる吸収性物品を提供できる。
10、10A :使い捨ておむつ
20 :前胴回り域
25 :股下域
30 :後胴回り域
40 :吸収体
40a :吸収コア
40b :コアラップ
401 :中央吸収層
402 :第1側部吸収層
403 :第2側部吸収層
44 :中央領域
45 :側部領域
50 :トップシート
51 :凹部
52 :凸部
60 :外装シート
60a :バックシート
L :前後方向
T :厚み方向
W :幅方向
FL1 :第1折り線
FL2 :第2折り線
R1 :第1接合部
NR2 :第2非接合部
R3 :第3接合部
NR3 :第3非接合部

Claims (5)

  1. 前後方向と、
    前記前後方向と直交する幅方向と、
    吸収コアと、前記吸収コアを覆うコアラップと、を有する吸収体と、
    前記吸収体の肌対向面側に配置されたトップシートと、を備え、
    前記吸収体は、前記吸収体の前記幅方向の中央に配置され、かつ中央吸収層を有する中央領域と、前記中央領域の前記幅方向の両外側に配置され、かつ前記中央吸収層と前記中央吸収層の肌対向面側に配置された側部吸収層を有する側部領域と、を備え、
    前記トップシートは、前記中央領域の肌対向面側と前記側部領域の肌対向面側を跨がって配置されており、
    前記コアラップの密度は、前記トップシートの密度よりも高く、
    前記側部領域の密度は、前記中央領域の密度よりも高い、吸収性物品。
  2. 前記吸収コアは、パルプと高吸収性ポリマーを有し、
    前記側部領域の前記高吸収性ポリマーの坪量は、前記中央領域の前記高吸収性ポリマーの坪量よりも高い、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記コアラップは、前記側部領域において、前記中央吸収層の肌対向面及び前記側部吸収層の非肌対向面に配置されている、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記側部領域の前記幅方向の長さは、前記側部領域の体液を吸収した後の厚み以上である、請求項1から請求項3のいずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記トップシートは、凸部及び前記凸部よりも非肌対向面側に凹む凹部を有し、
    前記凸部及び前記凹部は、前記前後方向に延び、前記中央領域と重なる領域に配置されている、請求項1から請求項4のいずれかに記載の吸収性物品。
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