JPWO2018109871A1 - 位相振幅検波回路、送信モジュール、および、アレーアンテナ - Google Patents

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Abstract

位相振幅検波回路は、伝送線路2,3を用いて、基準信号の位相を0°変化させて出力する第1の状態、基準信号の位相を90°変化させて出力する第2の状態、および、基準信号の通過を遮断する第3の状態の3つの状態を順に切り替えて動作するスイッチ1,5と、第1の状態または第2の状態の場合に基準信号と被測定信号とを混合させるとともに、第3の状態の場合に被測定信号の振幅を検波するミクサ7と、ミクサ7から出力される信号から直流成分を抽出するLPF8と、LPF8から出力される直流成分の電圧値をディジタル信号に変換するA/D変換器9と、第1の状態及び第2の状態の場合にA/D変換器9から出力される2つのディジタル信号に基づいて基準信号と被測定信号との位相差を算出するとともに、第3の状態の場合にA/D変換器9から出力されるディジタル信号に基づいて被測定信号の振幅を算出する信号処理回路10とを備えている。

Description

この発明は、位相振幅検波回路に関し、特に、送信信号の位相および振幅を検出する位相振幅検波回路、および、それを用いた送信モジュール及びアレーアンテナに関する。
複数の素子アンテナを並べ、各素子アンテナを励振する信号の振幅および位相を制御することで、電波を放射する方向に指向性を持たせることのできるアンテナをアレーアンテナという。
図8に、従来の送信用アレーアンテナの一例を示す。図8に示すように、従来の送信用アレーアンテナは、基準信号発生源101、同相分配器102、複数の送信モジュール103、および、複数の素子アンテナ104から構成されている。図8においては、複数の送信モジュール103として、送信モジュール103aと送信モジュール103bとが示されている。送信モジュール103aと送信モジュール103bとは同じ構成を有している。各送信モジュール103は、移相器105、可変減衰器106、および、増幅器107から構成される。また、図8においては、複数の素子アンテナ104として、素子アンテナ104aと素子アンテナ104bとが示されている。素子アンテナ104aは送信モジュール103aに接続され、素子アンテナ104bは送信モジュール103bに接続されている。素子アンテナ104aと素子アンテナ104bとは同じ構成を有している。
なお、図8においては、複数個ずつ設けられている構成要素については、それらを区別できるように、符号の末尾に、「a」,「b」というアルファベットを付している。しかしながら、送信モジュール103aと送信モジュール103bとは同じ構成を有し、素子アンテナ104aと素子アンテナ104bとは同じ構成を有しているため、以下の説明においては、送信モジュール103aと送信モジュール103bとを区別せずに、単に「送信モジュール103」と呼び、同様に、素子アンテナ104aと素子アンテナ104bとを区別せずに、単に「素子アンテナ104」と呼ぶこととする。
次に、図8に示す従来の送信用アレーアンテナの動作について説明する。
基準信号発生源101は、基準信号を出力する。当該基準信号は、同相分配器102に入力される。同相分配器102は、当該基準信号を各送信モジュール103に対して同相で分配する。
各送信モジュール103においては、同相分配器102から入力された信号が、移相器105に入力される。また、移相器105には外部から位相制御信号が入力される。移相器105は、当該信号の位相を、外部から入力された位相制御信号に応じた移相量だけ変化させる。移相器105から出力される信号は、可変減衰器106に入力される。可変減衰器106には外部から振幅制御信号が入力される。可変減衰器106は、移相器105から出力された信号の振幅を、外部から入力された振幅制御信号に応じた減衰量だけ変化させる。可変減衰器106から出力された信号は、増幅器107に入力される。増幅器107は、可変減衰器106から出力された信号の振幅を増幅する。増幅器107から出力された信号は、素子アンテナ104に入力される。素子アンテナ104は、当該信号を電波として放射する。
図8に示した構成要素101〜107の中で、特に、増幅器107が、個体間での特性のばらつきが大きく、かつ、その特性は、温度により大きく変動する。そのため、増幅器107の特性の不安定さに起因して、各素子アンテナ104に供給される信号の振幅および位相が、位相制御信号及び振幅制御信号に基づいて移相器105および可変減衰器106に設定された値から変動してしまい、各素子アンテナ104において所望の指向性が得られない可能性がある。そこで、各素子アンテナ104に供給される信号の振幅および位相を検出し、校正する必要がある。
従来の校正方法として、例えば、特許文献1に記載の方法がある。
特許文献1では、隣接する送信モジュールの出力端子間をケーブルで接続し、それらの送信モジュールの送信信号の振幅差および位相差を検出する。そうして、検出した振幅差および位相差が無くなるように、一方の送信モジュールの送信信号の振幅および位相を校正する。しかしながら、この構成は、2つの送信モジュールの出力端子間をケーブルで接続する必要があるため、それらの送信モジュールの配置の自由度が低くなるという問題がある。
一般的に、素子アンテナ104の配列は、アレーアンテナとして実現したい機能に応じて決定される。一方、送信モジュール103の設置場所は、素子アンテナ104の配列に依存するだけでなく、送信モジュール103自身のサイズ、重量、並びに、図8に示されていない他の構成要素のサイズ、重量などにも依存する。そのため、送信モジュール103の設置に関しては、なるべく自由度があることが望ましい。
そのため、複数の送信モジュールをケーブルで接続せずに、1つの送信モジュールごとに送信信号の位相が検出できることが望ましい。
従来の送信用アレーアンテナでは、図8に示すように、同相分配器102を用いて、各送信モジュール103に、基準信号を分配している。また、各送信モジュール103に分配される基準信号は同相である。そのため、各送信モジュール103において、送信モジュールによって送信される送信信号と基準信号との間の位相差を検出すれば、各素子アンテナ104に供給する送信信号の位相を校正することが可能である。
そのことを利用した位相検波回路が、例えば特許文献2に記載されている。特許文献2に記載の位相検波回路では、送信信号と基準信号との間の位相差を検出することで、送信信号の位相を検出している。特許文献2に記載の位相検波回路においては、基準信号の位相を0°あるいは90°変化させる移相手段を有し、0°あるいは90°移相した基準信号と送信信号とを単一のミクサで混合する。
特許文献2では、基準信号が0°に移相された状態の場合にミクサから出力される電圧(I成分)と、基準信号が90°に移相された状態の場合にミクサから出力される電圧(Q成分)とを、時分割でそれぞれ取得する。そうして、それら2つの電圧に基づいて基準信号と送信信号との位相差を検出する。また、検出した位相差に基づいて、送信モジュールごとに、送信信号の位相を検出する。そうして、検出した位相と所望の位相との差を算出することにより、各送信モジュールの送信信号の位相の校正を行う。
特開2016−122895号公報 特開昭64−068107号公報
上述のように、特許文献1においては、送信信号の位相と振幅の検出において2つの送信モジュールが必要であり、単一の送信モジュールだけでは、送信信号の位相と振幅とを検出することができないという問題点があった。
また、特許文献2に示された位相検波回路では、送信信号の位相を検出することはできるが、送信信号の振幅を検出することはできないという問題点があった。また、もし、特許文献2において、送信信号の振幅を検出しようとした場合には、振幅を検出するための別の回路を追加する必要がある。そのため、回路規模の増大につながるという問題点があった。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、送信信号の位相と振幅とを1つの回路で検出することを可能にした、位相振幅検波回路、および、それを用いた送信モジュール及びアレーアンテナを提供することを目的とする。
この発明は、基準信号及び被測定信号が入力され、前記基準信号および前記被測定信号の位相を0°変化させて前記基準信号および前記被測定信号を出力する第1の状態、前記基準信号または前記被測定信号のいずれか一方の位相のみを90°変化させて前記基準信号および前記被測定信号を出力する第2の状態、および、前記基準信号の通過を遮断して前記被測定信号のみを出力する第3の状態の3つの状態を順に切り替えて動作する信号切替部と、前記信号切替部に接続され、前記信号切替部の状態が前記第1の状態または前記第2の状態の場合に前記基準信号と前記被測定信号とを混合させるとともに、前記信号切替部の状態が前記第3の状態の場合に前記被測定信号の振幅を検波する、ミクサと、前記ミクサから出力される信号から直流成分を抽出する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタから出力される前記直流成分の電圧をディジタル信号に変換するA/D変換器と、前記信号切替部が前記第1の状態及び前記第2の状態の場合に前記A/D変換器から出力される2つの前記ディジタル信号に基づいて前記基準信号と前記被測定信号との位相差を算出するとともに、前記信号切替部が前記第3の状態の場合に前記A/D変換器から出力される前記ディジタル信号に基づいて前記被測定信号の振幅を算出する信号処理回路とを備えた、位相振幅検波回路である。
この発明に係る位相振幅検波回路によれば、信号切替部によって第1の状態、第2の状態、および、第3の状態を順に切り替えて、3つの状態におけるディジタル信号をA/D変換器から得て、当該ディジタル信号に基づいて信号処理回路が被測定信号の位相と振幅とを算出するようにしたので、被測定信号の位相の検出と振幅の検出とを1つの回路で行うことができるという効果が得られる。
この発明の実施の形態1に係る位相振幅検波回路の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る位相振幅検波回路の変形例の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る位相振幅検波回路の変形例の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る位相振幅検波回路の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係る位相振幅検波回路の変形例の構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係る送信モジュール及びアレーアンテナの構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係るアレーアンテナを構成する位相振幅検波回路の構成を示す構成図である。 従来の送信用アレーアンテナの一例を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る位相振幅検波回路の構成を示す構成図である。位相振幅検波回路は、基準信号と被測定信号とが入力されて、基準信号と被測定信号との位相差と被測定信号の振幅とを検出するための回路である。図1に示すように、位相振幅検波回路は、スイッチ1、伝送線路2、伝送線路3、終端器4、スイッチ5、終端器6、ミクサ7、LPF(Low Pass Filter)8、A/D変換器9、信号処理回路10とから構成される。
また、説明の便宜上、図1に示すように、各端子に符号11〜21を割り振る。すなわち、基準信号の入力端子を11、被測定信号の入力端子を12、信号処理回路10の出力端子を13、スイッチ1の入力端子を14、スイッチ1の3つの出力端子をそれぞれ15,16,17、スイッチ5の3つの入力端子をそれぞれ18,19,20、スイッチ5の出力端子を21とする。
位相振幅検波回路の入力端子11には、基準信号が入力される。入力端子11には、例えば、基準信号発生源が接続されている。ここでは、基準信号として、例えば、CW(Continuous Wave)信号を用いる。
位相振幅検波回路の入力端子12には、測定対象の被測定信号が入力される。ここでは、被測定信号の例として、例えば、送信モジュールから送信される送信信号が挙げられる。
スイッチ1は、1つの入力端子14と3つの出力端子15,16,17を有している。スイッチ1の入力端子14は、位相振幅検波回路の入力端子11に接続され、入力端子11から基準信号が入力される。スイッチ1の接続先は、3つの出力端子15,16,17の中から1つが選択される。スイッチ1は、接続先の状態に応じて、入力端子14に入力される基準信号を、出力端子15,16,17のいずれか1つから出力する。なお、スイッチ1の接続先の切り替えは、予め設定された周期で、例えば出力端子15,16,17の順で、順次行われる。あるいは、外部からの制御信号に基づいてスイッチ1の接続先の切り替えを行うようにしてもよい。
伝送線路2は、スイッチ1の出力端子15とスイッチ5の入力端子18との間に接続されている。伝送線路2は、スイッチ1の出力端子15から基準信号が入力され、当該基準信号をスイッチ5の入力端子18に出力する。
伝送線路3は、スイッチ1の出力端子16とスイッチ5の入力端子19との間に接続されている。伝送線路3は、スイッチ1の出力端子16から基準信号が入力され、当該基準信号をスイッチ5の入力端子19に出力する。
ここで、伝送線路2と伝送線路3とは電気長が互いに90°異なるように構成されている。図1の例においては、伝送線路2は基準信号の位相を0°変化させて出力し、すなわち、伝送線路2は基準信号をそのまま出力し、伝送線路3は基準信号の位相を90°変化させて出力する。
終端器4は、スイッチ1の出力端子17に接続されている。終端器4は、スイッチ1の出力端子17に入力される基準信号を終端し、当該基準信号のスイッチ5への出力を遮断する。
スイッチ5は、3つの入力端子18,19,20と1つの出力端子21とを有している。スイッチ5の出力端子21はミクサ7に接続されている。スイッチ5の接続先は、3つの入力端子18,19,20の中から1つが選択される。スイッチ5は、接続先の状態に応じて、入力端子18,19のいずれか1つに入力された基準信号を、出力端子21からミクサ7に出力する。なお、スイッチ5の接続先の切り替えは、スイッチ1の接続先の切り替えと同期して行われる。
終端器6は、スイッチ5の入力端子20に接続されている。終端器6は、スイッチ5の接続先が入力端子20の場合に、入力端子20に入力される信号を終端し、当該信号のミクサ7への出力を遮断する。
ミクサ7は、位相振幅検波回路の入力端子12に接続され、入力端子12から被測定信号が入力される。また、ミクサ7は、スイッチ5の出力端子21に接続されている。ミクサ7は、スイッチ5の出力端子21から入力される基準信号と、入力端子12から入力される被測定信号とを混合し、基準信号と被測定信号との和周波数成分、差周波数成分、および、高次の混合波成分の3つの成分を含む混合波をLPF8に出力する。ここで、基準信号と被測定信号とは周波数が同一であるため、2つの信号の差周波数成分は直流成分、すなわち、一定値となる。当該直流成分は、基準信号と被測定信号との位相差に対応した電圧値を有する。一方、基準信号が終端器4により終端された場合には、ミクサ7には、被測定信号のみが入力される。その場合には、ミクサ7は、被測定信号を検波して、被測定信号の振幅に応じた直流成分を含む混合波をLPF8に出力する。当該直流成分は、被測定信号の振幅に対応した電圧値を有する。
LPF8は、ミクサ7から出力される混合波に含まれる複数の成分のうち、直流成分のみを抽出してA/D変換器9に出力する。LPF8は、当該混合波に含まれる他の成分については遮断して出力しない。
A/D変換器9は、LPF8から出力される直流成分の電圧値を量子化して、ディジタル信号に変換する。当該ディジタル信号には、基準信号と被測定信号との位相差に対応した電圧値の情報と被測定信号の振幅に対応した電圧値の情報とが含まれている。当該ディジタル信号は、信号処理回路10に入力される。
信号処理回路10は、A/D変換器9から出力されるディジタル信号に基づいて、基準信号に対する被測定信号の相対位相と被測定信号の振幅とを算出する。
位相振幅検波回路の出力端子13は、信号処理回路10で算出された相対位相と振幅とを外部に出力する。
図1においては、スイッチ1、伝送線路2、伝送線路3、終端器4、および、スイッチ5が、基準信号と被測定信号の出力を切り替える「信号切替部」を構成している。信号切替部は、以下の(1)〜(3)の3つの状態を有しており、それらの状態のうちの1つを選択して動作する。信号切替部の3つの状態は、スイッチ1及びスイッチ5の接続先の切り替えによって、切り替えられる。
(1)基準信号および被測定信号の位相を0°変化させて基準信号および被測定信号を出力する第1の状態、
(2)基準信号または被測定信号のいずれか一方の位相のみを90°変化させて基準信号および被測定信号を出力する第2の状態、
(3)基準信号の通過を遮断して被測定信号のみを出力する第3の状態。
本実施の形態においては、信号処理回路10が、信号切替部が第1の状態及び第2の状態のときにA/D変換器9から出力される2つのディジタル信号を用いて、基準信号と被測定信号の位相差を算出し、信号切替部が第3の状態のときにA/D変換器9から出力される1つのディジタル信号を用いて、被測定信号の振幅を算出する。信号処理回路10の動作については、後述する。
ここで、実施の形態1に係る位相振幅検波回路のハードウェア構成について説明する。位相振幅検波回路における入力部は入力端子11,12であり、出力部は出力端子13である。スイッチ1,5は、FETまたはPINダイオードなどのスイッチング素子から構成される。伝送線路2,3は、例えば、同軸線路、ストリップ線路、マイクロストリップ線路、コプレーナー線路などから構成される。ミクサ7は、FETまたはショットキーダイオードなどの非線形素子から構成される。LPF8は、抵抗、コンデンサ、インダクタなどを組み合わせて構成される。A/D変換器9、および、信号処理回路10の各機能は、処理回路により実現される。すなわち、位相振幅検波回路は、信号のA/D変換を行い、種々の演算を行うための処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアであっても、メモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサー、DSPともいう)であってもよい。
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサー、並列プログラム化したプロセッサー、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。A/D変換器9、および、信号処理回路10の各部の機能それぞれを処理回路で実現してもよいし、各部の機能をまとめて処理回路で実現してもよい。
処理回路がCPUの場合、A/D変換器9、および、信号処理回路10の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアやファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。処理回路は、メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、信号のA/D変換を行うステップ、種々の信号処理を行うステップが、結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリを備える。また、これらのプログラムは、A/D変換器9、および、信号処理回路10の手順や方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリとは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリや、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。
なお、A/D変換器9、および、信号処理回路10の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。例えば、A/D変換器9については、専用のハードウェアとしての処理回路でその機能を実現し、信号処理回路10については、処理回路がメモリに格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現するようにしてもよい。
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
次に、図1に示す位相振幅検波回路の動作を説明する。
まずはじめに、位相振幅検波回路の被測定信号の位相を算出するための動作について説明する。ここでは、被測定信号の位相として、基準信号に対する被測定信号の相対位相θ、すなわち、基準信号と被測定信号との位相差を算出する。
外部から入力端子11に入力された基準信号は、スイッチ1の入力端子14に入力され、スイッチ1の接続先の状態に応じて、出力端子15,16,17のいずれか1つから出力される。
スイッチ1の接続先を出力端子15に選択した場合、スイッチ5の接続先は入力端子18に切り替わる。この状態が、上述した第1の状態である。このとき、スイッチ1の入力端子14に入力された基準信号はスイッチ1の出力端子15から出力され、伝送線路2を介して、スイッチ5の入力端子18に入力される。スイッチ5の入力端子18に入力された基準信号は、スイッチ5の出力端子21から出力され、ミクサ7に入力される。
また、入力端子12に入力された被測定信号が、ミクサ7に入力される。ミクサ7は、出力端子21から入力された基準信号と、入力端子12から入力された被測定信号とを混合する。こうして、ミクサ7において、被測定信号と基準信号との和周波数成分、差周波数成分、および、高次の混合波成分を含む混合波が生成され、当該混合波はLPF8に入力される。LPF8は、これらの混合波の複数の成分のうち、差周波数成分である直流成分のみを出力し、他の成分の通過を遮断する。直流成分の電圧値には、被測定信号と基準信号との位相差の情報が含まれている。
LPF8から出力された直流成分はA/D変換器9に入力される。A/D変換器9は、直流成分の電圧値を量子化し、ディジタル信号へ変換する。A/D変換器9から出力されたディジタル信号は、信号処理回路10に入力される。信号処理回路10は、当該ディジタル信号を、図示しないメモリに記憶する。
一方、スイッチ1の接続先を出力端子16に選択した場合は、スイッチ5の接続先は入力端子19に切り替わる。この状態が、上述した第2の状態である。このとき、スイッチ1の入力端子14に入力された基準信号は、スイッチ1の出力端子16から出力され、伝送線路3を介して、スイッチ5の入力端子19に入力される。このとき、伝送線路3により、基準信号の位相は、90°移相されている。こうして、入力端子19に入力された基準信号は、スイッチ5の出力端子21から出力され、ミクサ7に入力される。
これ以降の動作は、スイッチ1の接続先を出力端子15に選択した場合と同様である。すなわち、ミクサ7で基準信号と被測定信号とが混合されて生成された混合波のうち、直流成分の電圧値がA/D変換器9で量子化され、信号処理回路10に入力され、メモリに記憶される。ここで得られる直流成分の電圧値には、基準信号と被測定信号との位相差の情報が含まれる。
このとき、スイッチ1の接続先を出力端子15に選択した場合のメモリに記憶されたディジタル信号を、I成分とする。また、スイッチ1の接続先を出力端子16に選択した場合のメモリに記憶されたディジタル信号を、Q成分とする。信号処理回路10は、メモリに記憶されたI成分及びQ成分に基づいて、基準信号に対する被測定信号の相対位相を算出する。以下に、当該算出の方法について説明する。I成分の電圧をVI、Q成分の電圧をVQ、基準信号に対する被測定信号の相対位相をθとすると、θは、下式(1)で求めることができる。従って、信号処理回路10は、下式(1)を用いて、基準信号に対する被測定信号の相対位相θを算出する。
θ=arctan(VQ/VI) ・・・(1)
信号処理回路10は、こうして得られた相対位相θを、被測定信号の位相データとしてメモリに記憶する。
次に、位相振幅検波回路の被測定信号の振幅を算出するための動作について説明する。スイッチ1の接続先を出力端子17に選択する。この場合、スイッチ5の接続先は、入力端子20に切り替わる。この状態が、上述した第3の状態である。
従って、入力端子11に入力された基準信号は、スイッチ1の出力端子17から出力され、終端器4に入力される。終端器4は、当該基準信号を終端させる。そのため、当該基準信号は、ミクサ7には入力されない。
ミクサ7には、被測定信号のみが入力される。入力端子12からミクサ7に入力された被測定信号は、ミクサ7により検波され、被測定信号の振幅に対応する直流成分が出力される。つまり、このとき、ミクサ7が検波器として機能する。
ミクサ7からは、上記直流成分の他に、被測定信号の漏洩成分、被測定信号の高調波成分が出力される。
LPF8は、ミクサ7から出力される複数の成分のうち、直流成分のみを通過させ、他の成分の通過を遮断する。直流成分の電圧には、被測定信号の振幅の情報が含まれる。
LPF8から出力される直流成分の電圧はA/D変換器9で量子化され、ディジタル信号に変換される。当該ディジタル信号は、信号処理回路10に入力される。信号処理回路10は、当該ディジタル信号を被測定信号の振幅データとしてメモリに記憶する。
以上のように、本実施の形態に係る位相振幅検波回路においては、スイッチ1の接続先およびスイッチ5の接続先を順次切り替えて、I成分、Q成分、振幅の3つのデータを順に取得し、それらのデータを用いて信号処理回路10で演算を行うことにより、基準信号と被測定信号との位相差と被測定信号の振幅とを検出することができる。このように、本実施の形態1においては、単に、スイッチ1,5の接続先を切り替えるだけで、基準信号と被測定信号との位相差と被測定信号の振幅とを同一の回路で検出することができる。
以下、本実施の形態1に係る位相振幅検波回路の変形例について、図2及び図3を用いて説明する。
図1では、伝送線路2と伝送線路3とを用いて90°の位相差を有する回路を構成することについて示したが、図2に示すように、伝送線路2及び伝送線路3の代わりに、90°,3dBカップラ22を用いても同等の効果が得られる。なお、図2において、図1と同じ構成要素については、図1と同じ符号を付して示し、ここでは、その説明を省略する。
90°,3dBカップラ22は、出力端子15から入力された基準信号の位相を0°移相して、「0°」と書かれた端子から出力する。また、90°,3dBカップラ22は、出力端子16から入力された基準信号の位相を90°移相して、「0°」と書かれた端子から出力する。いずれの場合も「0°」と書かれた端子から出力する。
図2においては、図1のスイッチ5の代わりに、スイッチ23が設けられている。スイッチ23は、2つの入力端子25,26と、1つの出力端子27とを有している。出力端子27は、ミクサ7に接続されている。スイッチ23は、入力端子25に入力される基準信号を、出力端子27に出力する。終端器6は、入力端子26に入力される信号を終端し、スイッチ23の出力端子27への出力を遮断する。また、90°,3dBカップラ22の「90°」と書かれた端子は、終端器24により終端されている。
スイッチ1の接続先が、出力端子15または出力端子16に選択されている場合は、スイッチ23の接続先が入力端子25に切り替わる。
スイッチ1の接続先が出力端子15に選択された場合は、基準信号が、出力端子15から出力され、90°,3dBカップラ22に入力される。90°,3dBカップラ22は、基準信号の位相を0°移相させ、スイッチ23の入力端子25に入力する。この状態が、上記の第1の状態である。
一方、スイッチ1の接続先が出力端子16に選択された場合は、基準信号が、出力端子16から出力され、90°,3dBカップラ22に入力される。90°,3dBカップラ22は、基準信号の位相を90°移相させ、スイッチ23の入力端子25に入力する。この状態が、上記の第2の状態である。
なお、図2において、スイッチ1の接続先が出力端子17の場合は、図1と同様に、終端器4により基準信号は終端される。この状態が、上記の第3の状態である。
90°,3dBカップラ22は、スイッチ1の接続先の状態に応じて、上記のように動作するため、図1に示した伝送線路2および伝送線路3の組合せと同等の動作を行う。その結果、図2の位相振幅検波回路は、図1の位相振幅検波回路と同等の動作を行う。
さらに、図3に示すように、図1の伝送線路2,3の代わりに、移相器57を用いて、90°の位相差をもたせるようにしてもよい。なお、図3において、図1と同じ構成要素については、図1と同じ符号を付して示し、ここでは、その説明を省略する。
図3に示すように、移相器57は、スイッチ1の出力端子15とスイッチ5の入力端子18との間に接続されている。移相器57は、スイッチ1の接続先が出力端子15を選択された場合に、外部から入力される制御信号に応じて、出力端子15から入力される基準信号の位相を0°移相させて出力するか、あるいは、基準信号の位相を90°移相させて出力する。
移相器57は、スイッチ1の接続先の状態および外部からの制御信号に応じて、上記のように動作するため、図1に示した伝送線路2および伝送線路3の組合せと同等の動作を行う。その結果、図3の位相振幅検波回路は、図1の位相振幅検波回路と同等の動作を行う。
なお、図3の構成の場合、図1に示したスイッチ1の出力端子16とスイッチ5の入力端子19とが不要となる。従って、スイッチ1およびスイッチ5の端子をそれぞれ1つずつ少なくすることができるため、スイッチ1,5が小型になるという効果が得られる。
なお、図3において、スイッチ1の接続先が出力端子17の場合は、図1と同様に、終端器4により基準信号は終端される。
図2及び図3の他の構成および他の動作は、図1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
以上のように、本実施の形態1の位相振幅検波回路においては、基準信号の位相を0°移相させて出力する、基準信号の位相を90°移相させて出力する、基準信号を終端させるという3つの動作を、順次、スイッチ1,5で切り替えることで、I成分、Q成分、振幅の3つのデータを取得する。そうして、それらのデータを用いて信号処理回路10で演算を行うことにより、基準信号に対する被測定信号の相対位相θと被測定信号の振幅とを検出することができる。このように、本実施の形態1においては、スイッチ1,5の接続先を単に切り替えることにより、基準信号に対する被測定信号の相対位相θと被測定信号の振幅とを、同一の回路で検出することができる。その結果、位相振幅検波回路の回路規模を小さくすることができる。そのため、本実施の形態1の位相振幅検波回路を送信モジュール及びアレーアンテナに搭載した場合、被測定信号である送信信号の相対位相と振幅とを送信モジュールごとに検出して、簡易な構成で送信信号の位相と振幅とを校正することが可能になる。また、本実施の形態1の位相振幅検波回路をアレーアンテナに適用した場合、特許文献1に記載のように2つの送信モジュールをケーブルで接続する必要もなく、1つの送信モジュールで、信号の位相と振幅とが検出可能であるため、アレーアンテナ内での送信モジュールの設置における自由度を確保することができる。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2に係る位相振幅検波回路の構成図である。上記の実施の形態1では、第1の状態と第2の状態とにおいて基準信号に90°の位相差を持たせたが、本実施の形態においては、第1の状態と第2の状態とにおいて被測定信号に90°の位相差を持たせる。
図4に示すように、実施の形態2に係る位相振幅検波回路は、スイッチ28、終端器4、スイッチ29、伝送線路30、伝送線路31、スイッチ32、ミクサ7、LPF(Low Pass Filter)8、A/D変換器9、信号処理回路10とから構成される。
また、説明の便宜上、図4に示すように、各端子に番号を割り振る。すなわち、基準信号の入力端子を11、被測定信号の入力端子を12、信号処理回路10の出力端子を13、スイッチ28の入力端子を33、スイッチ28の2つの出力端子をそれぞれ34,35、スイッチ29の入力端子を36、スイッチ29の2つの出力端子をそれぞれ37,38、スイッチ32の2つの入力端子をそれぞれ39,40、スイッチ32の出力端子を41とする。
以下、図1に示す実施の形態1の構成と同一の部分については、同一符号を付して示し、ここでは、その説明は省略する。
スイッチ28は、1つの入力端子33と、2つの出力端子34,35を有している。入力端子33には入力端子11が接続され、入力端子11から基準信号が入力される。スイッチ28は、入力端子33に入力される基準信号を、出力端子34,35のいずれかに出力する。出力端子34は、ミクサ7に接続されている。出力端子35は、終端器4に接続されている。
スイッチ29は、1つの入力端子36と、2つの出力端子37,38とを有している。入力端子36には入力端子12が接続され、入力端子12から被測定信号が入力される。スイッチ29は、入力端子36に入力される被測定信号を、出力端子37,38のいずれかに出力する。出力端子37は、伝送線路30に接続されている。出力端子38は、伝送線路31に接続されている。
伝送線路30は、スイッチ29の出力端子37とスイッチ32の入力端子39との間に接続されている。伝送線路30は、スイッチ29の出力端子37から入力される被測定信号の位相を0°移相させて、スイッチ32の入力端子39に出力する。
伝送線路31は、スイッチ29の出力端子38とスイッチ32の入力端子40との間に接続されている。伝送線路30と伝送線路31とは電気長が90°異なるように構成されている。伝送線路31は、スイッチ29の出力端子38から入力される被測定信号の位相を90°移相させて、スイッチ32の入力端子40に出力する。
スイッチ32は、2つの入力端子39,40と、1つの出力端子41とを有している。スイッチ32は、入力端子39,40のいずれか1つに入力された被測定信号を、出力端子41からミクサ7に出力する。
図4における他の構成要素については、図1と同じであるため、ここでは、説明を省略する。また、図4における位相振幅検波回路のハードウェア構成については、実施の形態1の位相振幅検波回路と同様で良いため、ここでは、説明を省略する。
ここで、図4においては、スイッチ28,29,32、伝送線路30,31、及び、終端器4が、上記の第1の状態、上記の第2の状態、および、上記の第3の状態のうちのいずれか1つの状態を選択して動作する信号切替部を構成している。
次に、図4に示す位相振幅検波回路の動作について説明する。
まずはじめに、被測定信号の位相を算出するための動作について説明する。ここでは、被測定信号の位相として、基準信号に対する被測定信号の相対位相θ、すなわち、基準信号と被測定信号との位相差を求める。
まず、上記の第1の状態の場合について説明する。スイッチ28の接続先は、出力端子34に選択される。入力端子11に入力された基準信号は、スイッチ28の入力端子33に入力され、スイッチ28の出力端子34からミクサ7に出力される。
一方、スイッチ29の接続先は、出力端子37に選択される。
ここで、スイッチ29の接続先が、出力端子37に選択されると、スイッチ32の接続先は、入力端子39に選択される。
そのため、入力端子36に入力された被測定信号は、スイッチ29の出力端子37から出力され、伝送線路30を介して、スイッチ32の入力端子39に入力される。その後、被測定信号は、スイッチ32の出力端子41から出力され、ミクサ7に入力される。
これ以降の動作は、実施の形態1と同様である。すなわち、ミクサ7で基準信号と被測定信号とが混合され、その結果出力される混合波に含まれる直流成分の電圧がA/D変換器9で量子化され、信号処理回路10に入力され、メモリに記憶される。ここで得られる直流成分の電圧(I成分)には、基準信号と被測定信号との信号の位相差の情報が含まれる。
次に、上記の第2の状態の場合について説明する。スイッチ28の接続先は、出力端子34に選択される。入力端子11に入力された基準信号は、スイッチ28の入力端子33に入力され、スイッチ28の出力端子34からミクサ7に出力される。
このとき、スイッチ29の接続先が、出力端子38に選択されたとすると、スイッチ32の接続先は、入力端子40に選択される。入力端子12に入力された被測定信号は、スイッチ29の入力端子36に入力され、スイッチ29の出力端子38から伝送線路31へ出力される。伝送線路31は、被測定信号の位相を90°移相して、スイッチ32の入力端子40に出力する。スイッチ32の入力端子40に入力された被測定信号は、スイッチ32の出力端子41から出力され、ミクサ7に入力される。
これ以降の動作は、スイッチ29の接続先を出力端子37に選択した場合と同様である。すなわち、ミクサ7で基準信号と被測定信号とが混合され、その結果出力される混合波に含まれる直流成分の電圧がA/D変換器9で量子化され、信号処理回路10に入力され、メモリに記憶される。ここで得られる直流成分の電圧(Q成分)には、基準信号と被測定信号との位相差の情報が含まれる。
そして、信号処理回路10において、I成分の電圧をVI、Q成分の電圧をVQ、基準信号に対する被測定信号の相対位相をθとして、θを、上述した式(1)で求める。
次に、被測定信号の振幅を算出するための動作について説明する。スイッチ28の接続先を、出力端子35に選択する。このとき、スイッチ28の入力端子33に入力された基準信号は、出力端子35から終端器4に入力され、ミクサ7には入力されない。この状態が、上記の第3の状態である。
スイッチ29の接続先は、出力端子37,38のいずれを選択しても良く、同様に、スイッチ32の接続先は、入力端子39,40のいずれを選択しても良い。但し、スイッチ29の接続先を出力端子37に選択した場合は、スイッチ32の接続先を入力端子39とし、スイッチ29の接続先を出力端子38に選択した場合は、スイッチ32の接続先を入力端子40とする。
これにより、ミクサ7には、被測定信号のみが入力される。ミクサ7に入力された被測定信号は、ミクサ7により検波され、被測定信号の振幅に応じた直流成分が出力される。つまり、ミクサ7が検波器として動作する。
ミクサ7からは、上記直流成分の他に、被測定信号の漏洩成分、被測定信号の高調波成分が出力される。
LPF8は、上記直流成分を通過し、他の成分の通過を遮断する。LPF8から出力される直流成分の電圧はA/D変換器9で量子化され、ディジタル信号に変換される。当該ディジタル信号は、信号処理回路10に入力される。信号処理回路10は、当該ディジタル信号を被測定信号の振幅データとしてメモリに記憶する。
以上のように、本実施の形態においては、スイッチ28、スイッチ29、スイッチ32を順次切り替え、I成分、Q成分、振幅の3つのデータを取得し、信号処理回路10で演算を行うことにより、基準信号に対する被測定信号の相対位相θと被測定信号の振幅とを同じ回路で検出することができる効果がある。
なお、図4では、伝送線路30と伝送線路31を用いて90°の位相差を有する回路について示したが、伝送線路30,31の代わりに、90°,3dBカップラを用いても同等の効果が得られる。90°,3dBカップラの構成及び動作については、上述の実施の形態1において図2を用いて説明した90°,3dBカップラ22と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
また、図5に示すように、伝送線路30,31の代わりに、移相器57を用いて90°の位相差をもたせることもできる。この場合、スイッチ29およびスイッチ32を削除することができるため、位相振幅検波回路が小型になる効果がある。
なお、本実施の形態においては、スイッチ28,29,32の接続先の切り替えは、予め設定された周期で、例えば、第1の状態、第2の状態、第3の状態の順になるように、順次行われる。あるいは、外部からの制御信号に基づいてスイッチ28,29,32の接続先の切り替えを行うようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態においても、上述の実施の形態1と同様に、スイッチ28,29,32の接続先を単に切り替えることにより、基準信号に対する被測定信号の相対位相θと被測定信号の振幅とを、同一の回路で検出することができる。その結果、位相振幅検波回路の回路規模を小さくすることができる。そのため、本実施の形態2の位相振幅検波回路を送信モジュール及びアレーアンテナに適用した場合、簡易な構成で、信号の位相と振幅を検出して校正することが可能になる。また、本実施の形態2の位相振幅検波回路を送信モジュール及びアレーアンテナに適用した場合、特許文献1にように2つの送信モジュールをケーブルで接続する必要もなく、1つの送信モジュールで、信号の位相と振幅とが検出可能であるため、送信モジュールの設置における自由度を確保することができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3では、実施の形態1あるいは実施の形態2に示した位相振幅検波回路を用いた送信モジュール及びアレーアンテナについて説明する。図6は、この発明に係る実施の形態3による送信モジュール及びアレーアンテナの構成図である。
図6に示すように、アレーアンテナは、基準信号発生源42、同相分配器43、複数の送信モジュール44、複数の素子アンテナ45、および、制御回路46から構成される。図6においては、複数の送信モジュール44として、送信モジュール44aと送信モジュール44bとが示されている。送信モジュール44aと送信モジュール44bとは同じ構成を有している。送信モジュール44の個数は任意の個数でよい。また、図6においては、複数の素子アンテナ45として、素子アンテナ45aと素子アンテナ44bとが示されている。素子アンテナ45aは送信モジュール44aに接続され、素子アンテナ45bは送信モジュール44bに接続されている。このように、素子アンテナ45は、1つの送信モジュール44に対して、1つずつ設けられている。素子アンテナ45aと素子アンテナ45bとは同じ構成を有している。
なお、図6においては、複数個ずつ設けられている構成要素については、それらを区別できるように、符号の末尾に、「a」,「b」というアルファベットを付している。しかしながら、送信モジュール44aと送信モジュール44bとは同じ構成を有し、素子アンテナ45aと素子アンテナ45bとは同じ構成を有しているため、以下の説明においては、送信モジュール44aと送信モジュール44bとを区別せずに、単に「送信モジュール44」と呼び、同様に、素子アンテナ45aと素子アンテナ44bとを区別せずに、単に「素子アンテナ44」と呼ぶこととする。また、送信モジュール44内の各構成要素についても同様とする。
図6に示すように、送信モジュール44は、方向性結合器47、移相器48、可変減衰器49、増幅器50、方向性結合器51、および、位相振幅検波回路52から構成される。このように、本実施の形態においては、送信モジュール44内に、位相振幅検波回路52が搭載されている。位相振幅検波回路52は、基本的に、上述した実施の形態1及び実施の形態2で説明した図1〜図5に示した位相振幅検波回路のいずれかと同じ構成及び機能を有している。但し、本実施の形態に係る位相振幅検波回路52は、さらに、移相器48に対する位相制御信号および可変減衰器49に対する振幅制御信号を生成して出力する。この点が、実施の形態1及び実施の形態2と異なる。位相振幅検波回路52の構成については、図7を用いて以下に説明する。
位相振幅検波回路52の構成例を図7に示す。位相振幅検波回路52の構成は、図1に示した位相振幅検波回路の構成とほぼ同一であるが、図7においては、図1の信号処理回路10の代わりに、信号処理回路56が設けられている。信号処理回路56と信号処理回路10との違いは、信号処理回路56が、移相器48に対する位相制御信号および可変減衰器49に対する振幅制御信号を生成して出力する点である。
説明の便宜上、図6及び図7に示すように、端子に番号を割り振る。すなわち、基準信号の入力端子を11、被測定信号の入力端子を12、制御回路46から位相振幅検波回路52に入力する制御信号の入力端子を53、位相振幅検波回路52から移相器48に出力する制御信号の出力端子を54、位相振幅検波回路52から可変減衰器49に出力する制御信号の出力端子を55とする。なお、ここで、入力端子11及び入力端子12は、図1〜図5に示したものと同じである。
以下、図6及び図7を用いて、本実施の形態3に係るアレーアンテナおよび送信モジュールの各構成要素について説明する。
図6において、制御回路46は、素子アンテナ45に供給する信号の位相および振幅を、素子アンテナ45ごとに設定するための制御信号を、各送信モジュール44の位相振幅検波回路52に出力する。
基準信号発生源42は、基準信号を出力する。ここでは、基準信号として、例えば、CW(Continuous Wave)信号を用いる。
同相分配器43は、基準信号発生源42が出力した基準信号を、各送信モジュール44に対して、同相で分配する。
方向性結合器47は、同相分配器43から出力された基準信号の一部を、入力端子11に出力し、残りを移相器48に出力する。
移相器48には、位相振幅検波回路52の出力端子54から、位相制御信号が入力される。移相器48は、方向性結合器47から入力された基準信号の位相を、位相制御信号に従って変化させる。
可変減衰器49は、位相振幅検波回路52の出力端子55から振幅制御信号が入力される。可変減衰器49は、移相器48から出力される基準信号の振幅を、振幅制御信号に従って変化させる。
増幅器50は、可変減衰器49から出力される基準信号の振幅を増幅する。増幅器50から出力された基準信号は方向性結合器51に入力される。
方向性結合器51は、増幅器50から入力された基準信号の一部を入力端子12に入力し、残りの信号は素子アンテナ45に入力される。入力端子12に入力された「基準信号の一部」は、被測定信号として、位相振幅検波回路52に入力される。
素子アンテナ45は、方向性結合器51から入力された信号を、電波として放射する。
位相振幅検波回路52には、入力端子11から基準信号が入力され、入力端子12から被測定信号が入力され、入力端子53から制御信号が入力される。
位相振幅検波回路52は、実施の形態1および実施の形態2で説明した動作と同じ動作を行って、基準信号に対する被測定信号の相対位相θと被測定信号の振幅とを検出する。さらに、本実施の形態においては、位相振幅検波回路52は、検出した相対位相θと制御回路46から入力される制御信号によって設定される位相の設定値とを比較し、相対位相θと設定値との差に相当する位相の補正値を求めて、当該補正値を加味した移相量の値を位相制御信号として生成して移相器48に出力する。また、同様に、位相振幅検波回路52は、検出した被測定信号の振幅と制御回路46から入力される制御信号によって設定される振幅の設定値とを比較し、検出した振幅と設定値との差に相当する振幅の補正値を求めて、当該補正値を加味した減衰量の値を振幅制御信号として生成して可変減衰器49に出力する。このように、本実施の形態においては、位相振幅検波回路52が、位相の補正値および振幅の補正値に基づいて位相制御信号および振幅制御信号を生成するための補正部を有している。
次に、図6に示すアレーアンテナの動作について説明する。
基準信号発生源42から出力された基準信号は、同相分配器43により、各送信モジュール44に対して同相で分配される。各送信モジュール44に入力された信号の一部は、方向性結合器47によって、入力端子11に出力される。残りの信号は移相器48に入力される。移相器48は、当該信号の位相を、位相振幅検波回路52の出力端子54から移相器48に入力される位相制御信号に従った移相量だけ変化させる。移相器48から出力される信号は、可変減衰器49に入力される。可変減衰器49は、当該信号の振幅を、位相振幅検波回路52の出力端子55から出力される振幅制御信号に従った減衰量だけ変化させる。可変減衰器49から出力される信号は、増幅器50に入力される。増幅器50は、当該信号の振幅を増幅する。増幅器50から出力された信号の一部は、方向性結合器51により、入力端子12に出力され、残りの信号は素子アンテナ45から電波として放射される。
次に、位相振幅検波回路52の動作について説明する。
図7において、入力端子11には、方向性結合器47により、送信モジュール44に入力された基準信号の一部が入力される。
入力端子12には、方向性結合器51により、増幅器50から出力された被測定信号の一部が入力される。
入力端子53には、制御回路46より、素子アンテナ45に供給する信号の位相および振幅を設定するための制御信号が入力される。
入力端子11に入力された基準信号と入力端子12に入力された被測定信号から、基準信号に対する被測定信号の相対位相θと被測定信号の振幅との情報が含まれたディジタル信号をA/D変換器9が出力するまでの動作については、実施の形態1および実施の形態2に示した通りであるため、ここでは、その説明を省略する。
A/D変換器9から出力されたI成分、Q成分、振幅の3つのディジタル信号は、信号処理回路56に入力され、メモリに記憶される。信号処理回路56は、I成分の電圧VI、Q成分の電圧VQから、基準信号に対する被測定信号の相対位相θを上述した式(1)で求める。また、信号処理回路56は、式(1)で求めたθの値と、入力端子53から入力された位相の設定値とを比較し、その差分に相当する位相の補正値を求め、当該補正値に基づいて新しい移相量を算出して、当該移相量を位相制御信号として出力端子54から出力する。また、信号処理回路56は、A/D変換器9から入力されたディジタル信号から、被測定信号の振幅を算出する。そうして、信号処理回路56は、算出した振幅の値と、入力端子53から入力された振幅の設定値とを比較し、その差分に相当する振幅の補正値を求め、当該補正値に基づいて新しい減衰量を算出して、当該減衰量を振幅制御信号として出力端子55から出力する。
再び、図6の説明に戻り、位相振幅検波回路52の出力端子54から出力された位相制御信号は移相器48に入力される。移相器48においては、位相制御信号に基づく移相量の分だけ、基準信号の位相を現在の値から変化させる。
位相振幅検波回路52の出力端子55から出力された振幅制御信号は可変減衰器49に入力される。可変減衰器49は、振幅制御信号に基づく減衰量の分だけ、基準信号の振幅を現在の値から変化させる。
このようにして、増幅器50の個体間の特性ばらつき、および、温度による位相特性及び振幅特性の変動を補正することにより、各素子アンテナ45に供給する信号の位相および振幅を、制御回路46により設定された位相及び振幅の設定値にそれぞれ近づけることができる。
以上のように、本実施の形態における信号処理回路56は、実施の形態1及び2で示した信号処理回路10の機能に加えて、位相および振幅の補正値を加味した位相制御信号および振幅制御信号を生成する補正回路の機能を有している。
図6に示したアレーアンテナは、被測定信号の位相の検出と振幅の検出を同じ回路で行っている。また、特許文献1のように隣接する送信モジュールの出力端子間をケーブルで接続する必要が無いため、送信モジュールの配置の柔軟性を高め、簡易な構成で信号の位相と振幅を校正できる効果がある。
なお、位相振幅検波回路52の構成例として図1の構成を基本とした図7の構成を示したが、図2〜図5の構成を利用しても良い。
また、図6においては、送信モジュール44が2個設けられている例を示しているが、その場合に限らず、送信モジュール44は任意の個数だけ設けてよいものとする。また、その場合においても、同様の効果が得られる。
以上のように、本実施の形態に係る送信モジュール44は、外部から基準信号、位相制御信号、および、振幅制御信号が入力され、位相制御信号に応じて基準信号の位相を変化させるとともに、振幅制御信号に応じて基準信号の振幅を変化させる位相振幅切替部としての移相器48及び可変減衰器49と、位相振幅切替部から出力される信号の振幅を増幅する増幅器50と、位相振幅切替部に入力された基準信号と、増幅器50の出力信号である被測定信号とが入力され、基準信号と被測定信号との位相差および被測定信号の振幅を算出する位相振幅検波回路52とを備えている。また、位相振幅検波回路52が、算出した位相差の値と外部から入力される位相の設定値とを比較し、それらの差に相当する位相の補正値を加味した移相量の情報を含む位相制御信号を出力するとともに、算出した振幅の値と外部から入力される振幅の設定値とを比較し、それらの差に相当する振幅の補正値を加味した減衰量の情報を含む振幅制御信号を出力する補正部としての補正回路を有している。そのため、上述の実施の形態1および2と同様に、1つの位相振幅検波回路で、送信信号の位相と振幅を検出することが可能になる。また、上記の特許文献1に記載のように2つの送信モジュールをケーブルで接続する必要もなく、1つの送信モジュールで、送信信号の位相と振幅とが検出可能である。その結果、送信モジュールの設置における自由度を確保することができる。
また、本実施の形態に係るアレーアンテナは、送信モジュール44を複数個配置し、各送信モジュール44の増幅器50から出力される信号を電波として放射する素子アンテナ45と、送信モジュールに対して同相の基準信号を入力する基準信号発生源42及び同相分配器43とを備えている。従って、アレーアンテナにおいて、各送信モジュールごとに、送信信号の位相と振幅とを検出して、簡易な構成で送信信号の位相と振幅を校正することが可能になる。そのため、アレーアンテナ内の送信モジュールの配置の自由度が確保され、アレーアンテナの設計作業が容易になるという効果がある。
1 スイッチ、2 伝送線路、3 伝送線路、4 終端器、5 スイッチ、6 終端器、7 ミクサ、8 LPF、9 A/D変換器、10 信号処理回路、11,12,14,18,19,20,25,26,33,36,39,40 入力端子、13,15,16,17,21,27,34,35,37,38,41 出力端子、22 90°,3dBカップラ、23 スイッチ、24 終端器、28 スイッチ、29 スイッチ、30 伝送線路、31 伝送線路、32 スイッチ、42 基準信号発生源、43 同相分配器、44 送信モジュール、45 素子アンテナ、46 制御回路、47 方向性結合器、48 移相器、49 可変減衰器、50 増幅器、51 方向性結合器、52 位相振幅検波回路、56 信号処理回路、57 移相器、101 基準信号発生源、102 同相分配器、103 送信モジュール、104 素子アンテナ、105 移相器、106 可変減衰器、107 増幅器。

Claims (7)

  1. 基準信号及び被測定信号が入力され、前記基準信号および前記被測定信号の位相を0°変化させて前記基準信号および前記被測定信号を出力する第1の状態、前記基準信号または前記被測定信号のいずれか一方の位相のみを90°変化させて前記基準信号および前記被測定信号を出力する第2の状態、および、前記基準信号の通過を遮断して前記被測定信号のみを出力する第3の状態の3つの状態を順に切り替えて動作する信号切替部と、
    前記信号切替部に接続され、前記信号切替部の状態が前記第1の状態または前記第2の状態の場合に前記基準信号と前記被測定信号とを混合させるとともに、前記信号切替部の状態が前記第3の状態の場合に前記被測定信号の振幅を検波する、ミクサと、
    前記ミクサから出力される信号から直流成分を抽出する低域通過フィルタと、
    前記低域通過フィルタから出力される前記直流成分の電圧をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
    前記信号切替部が前記第1の状態及び前記第2の状態の場合に前記A/D変換器から出力される2つの前記ディジタル信号に基づいて前記基準信号と前記被測定信号との位相差を算出するとともに、前記信号切替部が前記第3の状態の場合に前記A/D変換器から出力される前記ディジタル信号に基づいて前記被測定信号の振幅を算出する信号処理回路と
    を備えた、位相振幅検波回路。
  2. 前記信号切替部は、
    前記基準信号または前記被測定信号の位相を0°及び90°変化させる移相部と、
    前記基準信号を終端させる終端器と、
    前記第1の状態および前記第2の状態の場合に前記移相部を選択し、前記第3の状態の場合に前記終端器を選択するスイッチと
    を有する、
    請求項1に記載の位相振幅検波回路。
  3. 前記移相部は、電気長が互いに90°異なる2つの伝送線路から構成されている、
    請求項2に記載の位相振幅検波回路。
  4. 前記移相部は、90°,3dBカップラから構成されている、
    請求項2に記載の位相振幅検波回路。
  5. 前記移相部は、移相器から構成されている、
    請求項2に記載の位相振幅検波回路。
  6. 外部から基準信号、位相制御信号、および、振幅制御信号が入力され、前記位相制御信号に応じて前記基準信号の位相を変化させるとともに、前記振幅制御信号に応じて前記基準信号の振幅を変化させる位相振幅切替部と、
    前記位相振幅切替部から出力される信号の振幅を増幅する増幅器と、
    前記位相振幅切替部に入力された前記基準信号と、前記増幅器の出力信号である被測定信号とが入力され、前記基準信号と前記被測定信号との位相差および前記被測定信号の振幅を算出する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の前記位相振幅検波回路と、
    前記位相振幅検波回路で算出された前記位相差の値と外部から入力される位相の設定値とを比較し、それらの差に相当する位相の補正値に基づいて生成した前記位相制御信号を前記位相振幅切替部に出力するとともに、前記位相振幅検波回路で算出された前記振幅の値と外部から入力される振幅の設定値とを比較し、それらの差に相当する振幅の補正値に基づいて生成した前記振幅制御信号を前記位相振幅切替部に出力する補正部と
    を備えた、
    送信モジュール。
  7. 請求項6に記載の前記送信モジュールを複数個配置し、
    各前記送信モジュールの前記増幅器から出力される信号を電波として放射する素子アンテナと、
    各前記送信モジュールに対して同相の基準信号を入力する基準信号発生部と
    を備えた、
    アレーアンテナ。
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