JP2013201556A - フェーズドアレイ送信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単かつ低消費電力な構成によって複数の送信系間の位相振幅及び振幅誤差を検知し補正することが可能なフェーズドアレイ送信装置を提供する。
【解決手段】複数の送信ブランチ101、102の送信出力をカップラ部161、162によって抜き出し、抜き出した各送信ブランチの信号レベルを各々検波するブランチ検波部121、122と、抜き出した2つの送信ブランチからの出力を信号合成部110にて合成した出力を検波する合成検波部130とを設けて、ブランチ検波部121、122の出力レベルを比較して振幅誤差を検出して補正し、合成検波部130の出力レベルによって位相誤差を検出して補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、フェーズドアレイアンテナにより無線信号を送信するフェーズドアレイ送信装置に関する。
フェーズドアレイアンテナ技術は、無線通信及びレーダの分野において広範に用いられている技術であり、送信装置に本技術を適用することによって、ビーム指向性の形成とビームの電子的走査とが可能となる。例えば、無線通信分野においては、ビームを形成してアンテナ利得を向上させ通信エリアのレンジを拡張する、あるいは、基地局において収容ユーザ数に応じてカバーエリアを動的に制御することが可能となる。また、レーダへの応用では、フェーズドアレイアンテナによって形成した指向性の鋭いビームを、送信装置から検知対象物に放射させることによって、非検知対象物からの反射(クラッタ反射)を抑制でき、検知精度を向上させる効果がある。
フェーズドアレイアンテナ技術を用いた送信装置は、複数のアンテナ素子をアレイ状に配置して、各アンテナ素子に給電する複数の並列送信系統(以下「送信ブランチ」という)の各位相と振幅を適切に制御することによって、アンテナとして所望の指向性利得を得る。各送信ブランチの位相と振幅とは高精度に制御されるが、これらに誤差が生じると、例えば、ビームの形状が崩れるため、主ビーム以外の強いビームが生じ、特性が劣化する。
このため、フェーズドアレイアンテナによる無線送信においては、送信ブランチ間の振幅と位相との制御に誤差が生じる場合には、誤差を補正する技術が求められる。誤差を生じる原因には、例えば、回路実装上の使用部品の性能バラツキ、集積回路上のプロセスバラツキ、使用環境(例えば、温度)による変化、各送信ブランチに使用する電源の性能バラツキ、といった様々な要因が考えられる。
フェーズドアレイアンテナによる無線送信において、位相誤差及び振幅誤差を補正する技術としては、例えば特許文献1に示された従来例がある。特許文献1のアレーアンテナ送信装置及び受信装置は、複数のアンテナに各々給電するRF送信部を備えてビームを形成する構成であり、各送信ブランチの振幅位相誤差を検出するためのキャリブレーション用RF受信部、高速フーリエ変換部、キャリブレーション値測定部を別途設けている。誤差補正を実現するために、切り替えスイッチによって抜き出した各送信ブランチの送信信号を順次受信処理することにより、誤差検出と補正のためのキャリブレーション値を算出している。そして、算出されたキャリブレーション値に基づいて、各送信ブランチへのフィードバックすることにより、位相誤差及び振幅誤差を補正している。
また、例えば特許文献2に示されたフェーズドアレーアンテナ装置では、補正位相情報を保存した補正位相記憶装置と、各実時間遅延移相器の遅延時間に関する情報を取得し、各実時間遅延移相器の遅延時間に応じた補正位相を指示する補正位相指示回路とを備えて、各送信ブランチ間の位相誤差を移相器と遅延器とによって補正している。
特開2005−348236号公報 特開2002−76743号公報
しかし、前記特許文献1に記載された従来例は、各送信ブランチの位相誤差及び振幅誤差を各々検出するために、送信系のループバック信号をダウンコンバート処理し、FFT演算を行うことにより位相誤差を検出するキャリブレーション用の受信系を加えて設けた構成である。このため、回路量及び消費電力が大きくなってしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、フェーズドアレイアンテナによる無線送信において、回路の増大または消費電力の増加を抑制し、簡易な構成によって、送信ブランチ間の送信信号の位相誤差及び振幅誤差を補正可能にすることにある。
本発明は、無線周波数の送信信号を送信する送信部と、前記送信信号の位相を調整する位相調整部と、前記送信信号の振幅を調整する振幅調整部と、前記送信部の出力信号を空間に放射するアンテナ部と、前記送信部の出力の一部を取り出すカップラ部と、を有する、第一の送信ブランチ及び第二の送信ブランチを備え、前記第一の送信ブランチ及び前記第二の送信ブランチのそれぞれのカップラ部からの出力レベルを検波する第一及び第二のブランチ検波部と、前記第一及び第二の送信ブランチのカップラ部からの出力を合成する信号合成部と、前記信号合成部からの出力レベルを検波する合成検波部と、前記第一及び第二のブランチ検波部による検波出力によって前記振幅調整部を制御する振幅制御部と、前記合成検波部による検波出力によって前記位相調整部を制御する位相制御部と、を備えるフェーズドアレイ送信装置を提供する。
この構成によれば、回路の増大または消費電力の増加を抑制し、簡易な構成によって、送信ブランチ間の送信信号の位相誤差及び振幅誤差を補正でき、フェーズドアレイアンテナにおいて精度の高い送信ビームを形成可能となる。
本発明によれば、フェーズドアレイアンテナによる無線送信において、回路の増大または消費電力の増加を抑制し、簡易な構成によって、送信ブランチ間の送信信号の位相誤差及び振幅誤差を補正可能となる。
第1の実施形態に係るフェーズドアレイ送信装置の構成を示すブロック図 第2の実施形態に係るフェーズドアレイ送信装置の構成を示すブロック図 第3の実施形態に係るフェーズドアレイ送信装置の構成を示すブロック図 第4の実施形態に係るフェーズドアレイ送信装置の構成を示すブロック図 第4の実施形態における合成分配部の動作説明図であり、(A)は入出力端子を示す図、(B)は各入出力端子の振幅と位相の対応関係の一例を示す図
以下に本発明に係るフェーズドアレイ送信装置の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態において、同一の構成には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。ここでは、フェーズドアレイアンテナ技術を用いた無線送信装置(フェーズドアレイアンテナによる無線送信装置)を、「フェーズドアレイ送信装置」と記載する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るフェーズドアレイ送信装置の構成を示すブロック図である。第1の実施形態では、複数の並列送信系統として、2つの送信ブランチを有する構成例を示す。なお、送信ブランチを3つ以上有する構成においても適用は可能である。
第1の実施形態のフェーズドアレイ送信装置は、送信ブランチ101、102、信号合成部110、ブランチ検波部121、122、合成検波部130、位相制御部140、及び振幅制御部150を備える。
送信ブランチ101、102は、フェーズドアレイ送信装置において複数の各アンテナに各々送信信号を給電し、送信信号の変調、及び無線周波数信号へのアップコンバージョンの機能を有する。各送信ブランチ101、102は、同一の構成を有する。
すなわち、送信ブランチ101は、アンテナ部11、カップラ部161、送信部171、位相調整部181、及び振幅調整部191を含み、送信ブランチ102は、アンテナ部12、カップラ部162、送信部172、位相調整部182、及び振幅調整部192を含む。
アンテナ部11、12は、送信信号を空間に放射し、複数アンテナの配列によってアレイアンテナを構成する。フェーズドアレイアンテナでは、アンテナ単体の指向性、複数アンテナの配置間隔、各アンテナへ給電される送信信号のレベルと位相によって、送信ビームの形状が理論的に決定される。
カップラ部161、162は、各々アンテナ部11、12の手前のアンテナ端付近に設けられ、給電される送信信号の一部を抜き出す機能を有する。送信信号の品質劣化を考慮して、抜き出すレベルは、送信信号に対して10分の1程度かそれ以下となるように設定される。カップラ部161、162は、高周波の送信信号に対しては、例えば、送信信号の伝送路に対して、電界結合または磁界結合する分布結合線路、あるいは、比較的容量値の小さい容量、インダクタ、トランスの受動回路によって実現できる。
送信部171、172は、電力増幅器及びミキサ回路1711、1712といった高周波回路(RF回路)を含み、送信信号の変調及び無線周波数帯へのアップコンバートの機能を有する。
位相調整部181、182は、各送信ブランチ101、102において送信信号の位相を調整する機能を有し、例えば移相器によって実現される。フェーズドアレイ送信装置では、送信ビームの形状及び方向、サイドローブ抑圧量といった要求仕様から、各送信ブランチに必要となる位相が理論的に決定されるが、位相調整部181、182によって必要な移相量となるように調整がなされる。
なお、送信信号の位相調整は、ベースバンド信号と無線周波数信号のどちらに対して行ってもよい。また、ベースバンド信号をアップコンバートする場合に使用する局部発振信号に対して位相調整してよい。
すなわち、位相調整部181、182は、図示例のようにベースバンド帯の回路に設けてもよいし、無線周波数帯の回路に設けてもよい。つまり、送信部171、172の内部に設けてもよいし、又は、カップラ部161、162と送信部171、172との間に設けてもよいし、図示しない局部発振信号源と送信部171、172にあるアップコンバート用のミキサ回路1711、1712との間に設けてもよい。
振幅調整部191、192は、各送信ブランチ101、102において送信信号の振幅を調整する機能を有し、例えば可変利得増幅器、可変減衰器といった回路によって実現される。フェーズドアレイ送信装置では、送信ビームの形状及び方向、サイドローブ抑圧量といった要求仕様から、各送信ブランチに必要となる振幅が理論的に決定されるが、振幅調整部191、192によって必要な信号レベル(振幅)となるように調整される。
なお、送信信号の振幅調整は、ベースバンド信号と無線周波数信号のどちらに対して行ってもよい。また、ベースバンド信号をアップコンバートする場合に使用する局部発振信号に対して振幅調整してもよい。
すなわち、振幅調整部191、192は、位相調整部181、182と同様に、図示例のようにベースバンド帯の回路に設けてもよいし、あるいは、無線周波数帯の回路に設けてもよい。つまり、送信部171、172の内部に設けてもよいし、又は、カップラ部161、162と送信部171、172との間に設けてもよいし、図示しない局部発振信号源と送信部171、172にあるアップコンバート用のミキサ回路1711、1712との間に設けてもよい。
また、送信部171、172、位相調整部181、182、及び振幅調整部191、192の配置順は、図示した順番に限らず、どの順番に並べて配置してもよい。
信号合成部110は、カップラ部161、162の抜き出し出力端と接続され、カップラ部161とカップラ部162の抜き出し信号の出力を加算する機能を有する。信号合成部110は、例えば2つの信号を電力合成するウイルキンソン型電力合成器といった受動回路により実現される。
信号合成部110の出力は、カップラ部161とカップラ部と162からの入力信号が同振幅かつ同位相では、振幅最大となる。一方で、カップラ部161、162からの2つの入力信号が同振幅かつ逆位相、すなわち180度位相差では、信号合成部110の出力はゼロとなる。
ブランチ検波部121、122は、カップラ部161、162の抜き出し出力端と接続され、カップラ部161、162の出力を各々検波することによって、各送信ブランチ101、102の送信出力レベルを測定する機能を有する。ブランチ検波部121、122は、例えばダイオードまたはFETによる二乗検波器といった簡単かつ低電力な回路により実現される。また、ブランチ検波部121、122は、必要に応じて増幅器と検波器を組み合わせることにより、検波性能を向上できる。
合成検波部130は、信号合成部110の出力端と接続され、信号合成部110の出力レベルを検波して測定する機能を有する。合成検波部130は、ブランチ検波部121、122と同様に、例えばダイオードまたはFETによる二乗検波器といった簡単かつ低電力な回路により実現される。また、合成検波部130は、必要に応じて増幅器と検波器を組み合わせることにより、検波性能を向上できる。
位相制御部140は、合成検波部130の出力端及び振幅制御部150と接続され、合成検波部130の出力に応じて、各送信ブランチ101、102に設けた位相調整部181、182を制御する機能を有する。位相制御部140は、主として所望の送信ビーム仕様に基づいて算出された移相量の情報に従って、位相調整部181、182において移相量を調整することによって、各送信ブランチ101、102の送信信号の位相を調整する。
加えて、位相制御部140は、合成検波部130からの出力情報と振幅制御部150からの振幅制御情報に基づいて、各送信ブランチ間の位相誤差を補正するように位相調整部181、182を微調整する。位相制御部140は、位相調整部181、182における移相量の情報を保持する位相補正テーブルを有している。なお、位相補正テーブルは位相調整部181、182に備えてもよい。
振幅制御部150は、ブランチ検波部121、122の出力端と接続され、2つのブランチ検波部121、122の出力に応じて、各送信ブランチ101、102に設けた振幅調整部191、192を制御する機能を有する。振幅制御部150は、主として所望の送信ビーム仕様に基づいて算出された振幅量の情報に従って、振幅調整部191、192においてレベル調整することによって、各送信ブランチ101、102の送信信号のレベル(振幅)を調整する。
加えて、振幅制御部150は、ブランチ検波部121、122からの出力情報に基づいて、各送信ブランチ間の振幅誤差を補正するように振幅調整部191、192を微調整するよう動作する。また、振幅制御部150は、位相制御部140との間において、振幅制御情報、位相制御情報を受け渡しする。振幅制御部150は、振幅調整部191、192における振幅調整量の情報を保持する振幅補正テーブルを有している。なお、振幅補正テーブルは振幅調整部191、192に備えてもよい。
位相制御部140及び振幅制御部150は、プロセッサ、メモリを含む情報処理回路によるディジタル信号処理によって実現可能であり、プロセッサにおいてソフトウェアプログラムを動作させて所定の処理を実行することによって、各機能を実現できる。
位相制御部140における合成検波部130からの検波器出力のレベル検出、及び、振幅制御部150におけるブランチ検波部121、122からの検波器出力のレベル検出の機能は、例えばADC(A−Dコンバータ)回路によって実現され、ディジタル変換された検出レベルの情報を、位相制御部140及び振幅制御部150が、例えば、予め保存されている閾値と比較して、又は、出力される値を一定期間記憶して、その期間内の最大値を出力することで、レベル検出を行う。
本実施形態における、各送信ブランチ間の位相誤差及び振幅誤差に関する誤差補正の手順を説明する。
第一の手順として、振幅制御部150は、送信ブランチ101と送信ブランチ102の送信出力レベルを同じとするよう振幅調整部191、192を調整する。振幅制御部150は、ブランチ検波部121とブランチ検波部122の検波出力を比較して同じであるかをチェックする。
なお、2つの検波出力が同じでない場合には、送信ブランチ間に振幅特性の誤差があるため、振幅制御部150は、2つの検波出力レベルが同じとなるように、振幅調整部191及び振幅調整部192の一方または両方を微調整して、送信信号の振幅を補正する。振幅調整部191、192は、例えば、一方を基準として固定した状態において、他方を微調整する。
第二の手順として、送信ブランチ101及び送信ブランチ102の送信出力レベルを同じとした状態で、位相制御部140は、2つの送信ブランチの位相を同相とするために、位相調整部181、182を調整する。
位相制御部140は、合成検波部130の検波出力を図示しないADCからの出力を記憶し、位相調整部181と位相調整部182の一方または両方を微調整して、合成検波部130の検波出力が最大となる調整量を選択する。
なお、合成検波部130の検波出力が最大となる調整量は、送信ブランチ間の位相特性が同じとなる同相条件に相当し、各送信ブランチにおける位相誤差にも相当する。
また、位相調整部181、182は、例えば、一方を基準として固定した状態において、他方を微調整することで、調整が容易にできる。
第三の手順として、送信ブランチ101と送信ブランチ102の送信出力レベルを同じとした状態で、位相制御部140は、2つの送信ブランチの位相を逆相とするよう位相調整部181、182を調整する。
位相制御部140は、合成検波部130の検波出力を図示しないADCからの出力を記憶し、位相調整部181と位相調整部182の一方または両方を微調整して、合成検波部130の検波出力が最少となる調整量を選択する。
なお、合成検波部130の検波出力が最小となる調整量は、送信ブランチ間の位相特性が180度差となるための逆相条件に相当し、各送信ブランチにおける位相誤差にも相当する。
また、位相調整部181、182は、例えば、一方を基準として固定した状態において、他方を微調整することで、調整が容易にできる。
第四の手順として、位相制御部140は各送信ブランチにおける位相誤差を調整するための位相補正テーブルを作成または更新する。位相制御部140は、第二及び第三の手順にて求めた同相条件と逆相条件を得るための調整量より、各送信ブランチに内在する位相誤差を算出して位相補正テーブルの補正データを生成または更新する。つまり、調整量をブランチ間位相誤差として補正テーブルに記録し、任意の移相量を設定する場合に加味することで正確な位相の調整ができる。
なお、第二の手順において求めた調整量は、第三の手順において求めた調整量と基本的には同じ量となる。よって、第三の手順をもって第二の手順で得られた調整量の妥当性を評価できる。例えば、位相調整部181、182の非線形性の要因により、ブランチの位相誤差が異なる場合には有効である。この場合、同相条件と逆相条件の各々について補正データが導出され、0度と180度の間の位相設定に対しては、2つの補正データを基に内挿補間によって補正データを算出できる。
また、振幅制御部150は各送信ブランチにおける振幅誤差を調整するための振幅補正テーブルを作成または更新する。振幅制御部150は、第一の手順における振幅の微調整結果によって得られる、各送信ブランチに内在する振幅誤差を基にして、振幅補正テーブルの補正データを生成または更新する。
例えば、第一の手順において、まず、振幅制御部150は、振幅調整部191、192を送信ブランチ101、102の送信出力レベルを同じとする設定をしたが、ブランチ検波部121、122の出力が同じとならない場合、ブランチ間に振幅誤差が生じていると判断する。次に、振幅制御部150は、ブランチ検波部121、122の出力が同じとなるように振幅調整部191、192のどちらか一方若しくは両方を調整する調整量を決定する。なお、この調整量が振幅誤差の補正データとなる。
以上の手順によって各送信ブランチ間の位相誤差及び振幅誤差に関する誤差補正を行う。その後、各送信ブランチ101、102に対して、位相補正テーブルと振幅補正テーブルを基にして位相調整部181、182及び振幅調整部191、192を制御することにより、所望のビーム指向性をえるための位相及び振幅の調整において、送信ブランチ間の誤差が抑制された送信ビームを形成できる。
なお、実際の運用では、例えば、環境の変化によって送信ブランチ間の誤差の値が変化することが考えられ、上記誤差補正の手順は定期的に行うことが有効である。
なお、送信ブランチ101、102において、送信信号の振幅によって位相誤差が異なる場合は、例えば実使用時に必要となる振幅毎に位相誤差を求めて補正すればよい。また、位相調整部181、182の移相器における移相特性が非線形である場合は、例えば実使用時に必要となる移相量毎に位相誤差を求めて補正すればよい。
また、上記第二の手順と第三の手順のどちらか一方を行った場合でも、振幅誤差及び位相誤差を求めて補正することが可能である。但し、補正テーブルの情報確度を高めるには上記第二の手順と第三の手順の両方を行うことが望ましい。
以上のように、第1の実施形態では、信号合成部110と、ブランチ検波部121、122及び合成検波部130による複数の検波部とを設け、複数の送信ブランチ間の位相誤差及び振幅誤差の検出、調整を行う。
したがって、本実施形態によれば、小型かつ低電力に実装可能な信号合成部と検波部を使用した構成によって2つの送信ブランチ間の振幅及び位相特性の誤差を検出でき、かつ簡単な手順によって、位相誤差及び振幅誤差を補正できる。これにより、全体として、各送信ブランチにおける振幅及び位相特性の誤差を簡易な構成によって検出して補正するフェーズドアレイ送信装置が実現できる。
また、カップラ部161、162によって、各送信ブランチから送信信号の一部を抜き出すため、スイッチによって測定する送信ブランチを切り替える構成とは異なり、高周波の送信信号に対しては、スイッチ切り替え時におけるインピーダンス変化が送信波の特性に影響を抑制できる。
さらには、キャリブレーション用受信系が不要であるため、高精度な受信回路による、回路の増大、消費電力の増加、コスト増を抑制できる。
また、送信系における位相誤差の補正情報を何らかの方法で予め取得して、補正位相記憶装置に蓄えておく必要がないため、環境(例えば、温度)の変化によって誤差が変化する動的変化に対して、対応できる。
また、振幅誤差についての補正手段として振幅調整部191、192を有するため、位相誤差と同様にサイドローブ劣化を抑制できる。
結果として、本実施形態のフェーズドアレイ送信装置では、送信ブランチ間の振幅位相調整をキャリブレーションすることにより、所望のビーム指向性が得られ、サイドローブ抑圧量の劣化を抑制できる。本実施形態の構成は、送信信号をミキサによってダウンコンバートする受信系を備える従来方式の構成と比較して、校正に必要な付加回路を小型、低コスト、低電力にて実装可能であり、回路のチップ化においても実装性の高い構成となっている。
(第2の実施形態)
図2は本発明の第2の実施形態に係るフェーズドアレイ送信装置の構成を示すブロック図である。第2の実施形態では、図1に示した第1の実施形態の構成よりブランチ検波部を除いた構成例を示す。なお、送信ブランチを3つ以上有する構成においても適用は可能である。
第2の実施形態のフェーズドアレイ送信装置は、ブランチ検波部121、122を有しない構成であり、合成検波部230の出力端が位相制御部240及び振幅制御部250に接続され、合成検波部230の出力が各制御部に入力される。その他の構成は第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
合成検波部230は、第1の実施形態における合成検波部130の機能に加えて、ブランチ検波部121、122の機能を持つ。合成検波部230は、実装面では第1の実施形態と同様に、例えばダイオードまたはFETによる検波器回路を用いて構成できる。
第2の実施形態の基本動作は第1の実施形態と同様であり、ここでは第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
各送信ブランチ間の位相誤差及び振幅誤差に関する誤差補正の手順において、第一の手順として、振幅制御部250は、各送信ブランチ101、102の送信出力レベルをチェックする場合に、1つの送信ブランチを送信動作させ、合成検波部230からの出力を参照して、動作中の送信ブランチの信号レベルを検知する。
そして、振幅制御部250は、全ての送信ブランチを順次動作させ、信号レベルの検知を行い、全ての送信ブランチのレベル検出を行い、全送信ブランチのレベルを比較することで、ブランチ間の振幅誤差を検出できる。その後、振幅制御部250は、送信ブランチ101と送信ブランチ102の送信出力レベルを同じとするよう振幅調整部191、192を調整する。
以降の第二〜第四の手順は第1の実施形態と同様であり、第二の手順として、送信ブランチ101と送信ブランチ102の送信出力レベルを同じとした状態で、位相制御部240は、2つの送信ブランチの位相を同相とするよう位相調整部181、182を調整する。また、第三の手順として、送信ブランチ101と送信ブランチ102の送信出力レベルを同じとした状態で、位相制御部240は、2つの送信ブランチの位相を逆相とするよう位相調整部181、182を調整する。そして、第四の手順として、位相制御部240は位相調整のための位相補正テーブルを作成または更新し、振幅制御部250は振幅調整のための振幅補正テーブルを作成または更新する。
第2の実施形態では、各送信ブランチの送信出力レベルの同時検出が可能な第1の実施形態の構成と比較して、順次レベル検出を行うため誤差補正処理に時間はかかってしまうが、より少ない検波器によって誤差検出系が構成できる。このため、より簡単な構成によって位相誤差及び振幅誤差の検出、補正が可能となる。
以上のように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態に比べてより簡易な構成によって2つの送信ブランチ間の振幅及び位相特性の誤差を検出することが可能であり、かつ簡単な手順によって、位相誤差及び振幅誤差を補正することが可能となる。これにより、全体として、各送信ブランチにおける振幅及び位相特性の誤差を簡易な構成によって検出して補正するフェーズドアレイ送信装置が実現できる。
(第3の実施形態)
図3は本発明の第3の実施形態に係るフェーズドアレイ送信装置の構成を示すブロック図である。第3の実施形態では、図1に示した第1の実施形態の構成における送信ブランチを3つ以上備える構成例を示す。
図3では、4つの送信ブランチを備える構成例を示している。すなわち、各送信ブランチ101〜104は、それぞれ、アンテナ部11〜14、カップラ部161〜164、送信部171〜174、位相調整部181〜184、及び振幅調整部191〜194を有している。各送信ブランチ101〜104の構成は第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
また、2つの送信ブランチの間には、ブランチ間誤差検出部331、332、333が設けられ、各送信ブランチの位相調整部181〜184及び振幅調整部191〜194を制御する位相振幅制御部350を備えている。位相振幅制御部350が位相制御部と振幅制御部の機能を有する。
基本動作は第1の実施形態と同じである。以下では、第3の実施形態におけるブランチ間誤差検出部331〜333と位相振幅制御部350の動作について説明する。
ブランチ間誤差検出部331、332、333は、それぞれ、第1の実施形態における信号合成部110、ブランチ検波部121、122、及び合成検波部130を含む構成である。ブランチ間誤差検出部331〜333は、隣り合う2つの送信ブランチの抜き出し信号を合成して検波し、合成検波出力を位相振幅制御部350に出力する。
例えば、N個の送信ブランチがある場合、(N−1)個の合成検波出力を位相振幅制御部350に出力する。また、ブランチ間誤差検出部331〜333は、個々の送信ブランチの抜き出し信号を検波して位相振幅制御部350に出力する。例えば、N個の送信ブランチがある場合、N個の検波出力を位相振幅制御部350に出力する。
なお、ブランチ間誤差検出部331〜333は、第2の実施形態と同様に、ブランチ検波部を設けずに、一方の送信ブランチの送信信号を順次出力して合成検波部によって個々の送信ブランチの抜き出し信号を検波して出力する構成としてもよい。
位相振幅制御部350は、ブランチ間誤差検出部331〜333が出力する各送信ブランチの出力信号レベルの情報と、隣り合う送信ブランチ間の信号を合成した信号レベルの情報とを基に、第1の実施形態において説明した誤差補正の手順に則って、位相誤差及び振幅誤差の検出と補正を行う。
位相誤差補正に関しては、隣り合う送信ブランチ間の位相誤差を順次検出することによって、全ての送信ブランチ間の位相誤差を把握できる。よって本実施形態によれば、N個の送信ブランチを有するフェーズドアレイ送信系に対して、全ての組み合わせ(N×(N−1)/2)について誤差検出部として信号合成部及び合成検波部を設けなくてもよく、(N−1)の信号合成部及び合成検波部によってフェーズドアレイ送信系全体の位相誤差を補正可能である。なお、振幅誤差補正については、N個の送信ブランチを有するフェーズドアレイ送信系に対して、誤差検出部としてN個のブランチ検波部を要する。
第3の実施形態によれば、3つ以上のアンテナを使用するフェーズドアレイ送信装置において、第1の実施形態と同様に全ての送信ブランチ間の振幅及び位相特性の誤差を検出でき、かつ簡単な手順によって、位相誤差及び振幅誤差を補正できる。これにより、多くのアンテナを制御することで、より指向性の高いビーム形成を行う送信装置において、高精度のビーム形成ができるフェーズドアレイ送信装置が実現できる。
(第4の実施形態)
図4は本発明の第4の実施形態に係るフェーズドアレイ送信装置の構成を示すブロック図である。第4の実施形態では、図1に示した第1の実施形態の構成における送信ブランチ間の誤差検出部の構成を変更した例を示す。なお、送信ブランチを3つ以上有する構成においても適用は可能である。
第4の実施形態のフェーズドアレイ送信装置は、図1の構成における信号合成部110を合成分配部410に置き換えて、信号合成部の機能を変更して2つの出力を有し、合成分配部410の2つの出力を各々検波する2つの合成検波部431、432を設けた構成である。合成検波部431、432の出力端が位相制御部440に接続され、合成分配部410の2つの出力レベルを示す検出信号が位相制御部440に入力される。その他の構成は第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
なお、第2の実施形態と同様に、ブランチ検波部を設けずに、一方の送信ブランチの送信信号を順次出力して合成検波部によって個々の送信ブランチの抜き出し信号を検波して出力する構成としてもよい。
基本動作は第1の実施形態と同じである。以下では、第4の実施形態における合成分配部410、合成検波部431、432、及び位相制御部440の動作について説明する。
合成分配部410は、例えば90度ハイブリッド回路を用いて構成され、2つの入力A及びBと2つの出力C及びDとを有する。90度ハイブリッド回路の基本機能については、例えば参考文献1(「実用マイクロ波回路設計ガイド」小西良弘著、総合電子出版社、1996年6月、第1版の13ページ)に説明されている。
図5は、90度ハイブリッド回路による合成分配部410の動作説明図であり、(A)は入出力端子を示す図、(B)は各入出力端子の振幅と位相の対応関係の一例を示す図である。90度ハイブリッド回路に対して、2つの信号を入力した場合の出力信号との関係が示されている。
入力Aと入力Bの振幅が同じである場合、位相関係によって出力Cと出力Dに変化が生じる。入力Aと入力Bの位相が同相では、出力Cと出力Dの振幅は同じとなる。また、入力Aと入力Bの位相がずれている場合には、出力Cと出力Dの振幅が異なる。このため、入力Aと入力Bの2つの信号の位相が同じであるかどうかは、出力Cと出力Dの振幅が同じであるか否かにより判定できる。また、入力Aと入力Bの位相が90度ずれている場合、2つの出力のうちの一方がゼロとなる。
合成検波部431、432は、合成分配部410の2つの出力C、Dの出力レベルを検波して測定する機能を有する。
第4の実施形態における誤差補正の手順は、第1の実施形態において示した手順と以下の点が異なる。
第4の実施形態では、第二の手順において、位相制御部440は、合成分配部410に接続される2つの合成検波部431、432の出力が同じとなる調整量を選択することによって、送信ブランチ間の位相が同じとなる同相条件を見出す。次に、第三の手順において、位相制御部440は、2つの送信ブランチの位相差を90度差とするために位相調整部181、182を調整して、合成分配部410の一方の出力が最少となる調整量を選択することによって、送信ブランチ間の位相特性が90度差となる条件を見出す。
これらの手順において行われる位相調整部181、182の調整量によって、送信ブランチ間の位相誤差を検出して補正できる。位相制御部440は、第二及び第三の手順にて求めた同相条件と90度差条件を得る移相量の情報より、各送信ブランチに内在する位相誤差を算出して、位相補正テーブルの補正データを生成または更新する。
なお、第4の実施形態の構成において、第1の実施形態の第三の手順において説明したように、2つの送信ブランチ間の位相を180度差となるように設定した場合、図5では、合成分配部410の2つの出力C、Dは、等しくなるため、送信ブランチ間位相差が無い場合との区別がつかない。しかし、合成分配部410の2つの出力は逆相の関係にあることから、合成分配部410の2つの出力信号を合成して検波する構成を加えて設ければ、さらに、送信ブランチ間を180度位相差とした場合の判定も可能となる。
第4の実施形態によれば、第1の実施形態に比べて送信ブランチ間の位相差を90度とした場合の送信ブランチ間の振幅及び位相特性の誤差を検出することが可能となる。よって、第1の実施形態において得られる同相及び180度差条件時の位相補正テーブルに対して、90度差条件時の位相補正情報を追加できるため、特に90度位相差に近い位相制御を施す場合に、より精度の高い補正を可能としたフェーズドアレイ送信装置が実現できる。
なお、上記の実施形態では、誤差補正の手順において、第二の手順と第三の手順の両方を行って、2つの位相条件から送信ブランチ間の位相誤差を検出して補正する方法を説明したが、どちらか一方を行っても送信ブランチ間の位相誤差を検出して補正できる。
なお、上記の実施形態において示した、例えば、信号合成部または合成分配部が、理想的な動作をする回路として設計することが困難であり誤差を生じることも考えられる。しかし、上記回路の設計誤差は予め見込めるため、設計誤差を考慮して振幅調整部及び位相調整部を制御し、補正すればよい。
本実施形態では、複数のアンテナを用いたフェーズドアレイアンテナによってビームを形成して空間に放射するフェーズドアレイアンテナ送信装置において、各送信ブランチ間の高周波信号特性の振幅及び位相誤差を補正する場合、送信ブランチ間の位相誤差と振幅誤差を検出し、補正可能である。
このため、回路の増大または消費電力の増加を抑制し、簡易な構成によって、すなわち小さい回路規模と消費電力によって、送信ブランチ間の送信信号の位相誤差と振幅誤差の両方を検出して補正できる。
送信ブランチ間の位相誤差と振幅誤差を補正することにより、精度の高い送信ビームを形成可能となり、主ビーム方向の指向性利得を向上させ、不要方向の放射レベルを抑圧できる。これにより、無線通信における通信エリアの制御、リンクバジェットの改善、あるいは、レーダにおける不要方向からのクラッタ反射またはマルチパスの抑圧による検知精度の向上に有効である。
また、本実施形態のフェーズドアレイ送信装置は、簡単な受動回路によって誤差を検出する信号合成部と検波部とを実装できる。このため、回路の低消費電力化が実現でき、ミリ波帯といった高い周波数の送信信号に対しても特性確保が容易であり、高い周波数を利用するシステムへの適用が可能である。さらに、高周波数帯への適用では、信号合成部、検波部、カップラ部といった高周波周波信号を処理する回路部分は、集積化に親和性の高い回路を用いて実装でき、システム全体の小型実装も可能である。
なお、本発明は、本発明の趣旨ならびに範囲を逸脱することなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が様々な変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
本発明は、簡易な構成によって送信ブランチ間の位相及び振幅誤差を補正することが可能となる効果を有する。本発明に係るフェーズドアレイ送信装置は、サイドローブを抑圧した精度の高いビーム形成が従来よりも小型、低コスト、低消費電力に実現可能となり、ビーム形成が必要となる無線通信システムにおける送信装置(例えば、基地局)、ビーム形成によって検出精度を高めたレーダ装置、または、これらを実現する無線チップ等として有用である。
11、12、13、14 アンテナ部
101、102、103、104 送信ブランチ
110、210 信号合成部
121、122 ブランチ検波部
130、230、431、432 合成検波部
140、240、440 位相制御部
150、250 振幅制御部
161、162、163、164 カップラ部
171、172、173、174 送信部
181、182、183、184 位相調整部
191、192、193、194 振幅調整部
331、332、333 ブランチ間誤差検出部
350 位相振幅制御部
410 合成分配部

Claims (6)

  1. 無線周波数の送信信号を送信する送信部と、
    前記送信信号の位相を調整する位相調整部と、
    前記送信信号の振幅を調整する振幅調整部と、
    前記送信部の出力信号を空間に放射するアンテナ部と、
    前記送信部の出力の一部を取り出すカップラ部と、
    を有する、第一の送信ブランチ及び第二の送信ブランチを備え、
    前記第一の送信ブランチ及び前記第二の送信ブランチのそれぞれのカップラ部からの出力レベルを検波する第一及び第二のブランチ検波部と、
    前記第一及び第二の送信ブランチのカップラ部からの出力を合成する信号合成部と、
    前記信号合成部からの出力レベルを検波する合成検波部と、
    前記第一及び第二のブランチ検波部による検波出力によって前記振幅調整部を制御する振幅制御部と、
    前記合成検波部による検波出力によって前記位相調整部を制御する位相制御部と、
    を備えるフェーズドアレイ送信装置。
  2. 無線周波数の送信信号を送信する送信部と、
    前記送信信号の位相を調整する位相調整部と、
    前記送信信号の振幅を調整する振幅調整部と、
    前記送信部の出力信号を空間に放射するアンテナ部と、
    前記送信部の出力の一部を取り出すカップラ部と、
    を有する、第一の送信ブランチ及び第二の送信ブランチを備え、
    前記第一及び第二の送信ブランチのカップラ部からの出力を合成する信号合成部と、
    前記信号合成部からの出力レベルを検波する合成検波部と、
    前記合成検波部による検波出力によって前記振幅調整部を制御する振幅制御部と、
    前記合成検波部による検波出力によって前記位相調整部を制御する位相制御部と、
    を備えるフェーズドアレイ送信装置。
  3. 請求項1または2に記載のフェーズドアレイ送信装置であって、
    前記第一及び第二の送信ブランチ間における位相誤差及び振幅誤差を補正する場合、
    前記振幅制御部は、前記第一の送信ブランチ及び前記第二の送信ブランチの送信出力レベルを同じにするために前記第一の送信ブランチと前記第二の送信ブランチの少なくとも一方の振幅調整部を調整し、
    前記第一及び第二の送信ブランチの送信出力レベルを同じとした状態において、前記位相制御部は、前記信号合成部の合成出力レベルが最大となる同相条件と、前記信号合成部の合成出力レベルが最小となる逆相条件との少なくとも一方を検出し、前記第一の送信ブランチと前記第二の送信ブランチの少なくとも一方の位相調整部を調整する、フェーズドアレイ送信装置。
  4. 請求項1または2に記載のフェーズドアレイ送信装置であって、
    前記第一及び第二の送信ブランチを含む3つ以上の送信ブランチを備え、
    前記3つ以上の送信ブランチのうちの2つを前記第一及び第二の送信ブランチとして、前記第一及び第二の送信ブランチ間における位相誤差及び振幅誤差を検出するための、前記信号合成部及び前記合成検波部を含むブランチ間誤差検出部を備える、フェーズドアレイ送信装置。
  5. 請求項1または2に記載のフェーズドアレイ送信装置であって、
    前記信号合成部は、前記第一及び第二の送信ブランチのカップラ部からの出力を入力する2つの入力と前記2つの入力への入力信号を合成及び分配して出力する2つの出力とを有し、前記第一の送信ブランチと前記第二の送信ブランチからの各入力信号の振幅が同じである場合に、前記2つの入力信号の位相が同じ場合は前記2つの出力より同じ振幅の信号を出力し、前記2つの入力信号の位相が異なる場合は前記2つの出力より異なる振幅の信号を出力する、合成分配部の機能を備え、
    前記第一及び第二の送信ブランチ間における位相誤差及び振幅誤差を補正する場合、
    前記振幅制御部は、前記第一の送信ブランチ及び前記第二の送信ブランチの送信出力レベルが同じ振幅になるように前記第一の送信ブランチと前記第二の送信ブランチの少なくとも一方の振幅調整部を調整し、
    前記第一及び第二の送信ブランチの送信出力レベルを同じとした状態において、前記位相制御部は、前記合成分配部の2つの出力レベルが同じとなる同相条件と、前記合成分配部の2つの振幅を出力レベルの一方がゼロとなる90度差条件とを検出し、前記第一の送信ブランチと前記第二の送信ブランチの少なくとも一方の位相調整部を調整する、フェーズドアレイ送信装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のフェーズドアレイ送信装置であって、
    前記第一及び第二の送信ブランチの各送信ブランチにおける位相誤差を調整するための補正データを有する位相補正テーブルと、
    前記第一及び第二の送信ブランチの各送信ブランチにおける振幅誤差を調整するための補正データを有する振幅補正テーブルと、を有し、
    前記位相制御部は、前記位相補正テーブルの作成または更新を行い、前記位相補正テーブルの補正データによって前記位相調整部を調整し、
    前記振幅制御部は、前記振幅補正テーブルの作成または更新を行い、前記振幅補正テーブルの補正データによって前記振幅調整部を調整する、フェーズドアレイ送信装置。
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