JPWO2018097093A1 - 配向膜を有しない液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

配向膜を有しない液晶表示素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018097093A1
JPWO2018097093A1 JP2018552567A JP2018552567A JPWO2018097093A1 JP WO2018097093 A1 JPWO2018097093 A1 JP WO2018097093A1 JP 2018552567 A JP2018552567 A JP 2018552567A JP 2018552567 A JP2018552567 A JP 2018552567A JP WO2018097093 A1 JPWO2018097093 A1 JP WO2018097093A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
replaced
hydrogen
formula
carbons
fluorine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018552567A
Other languages
English (en)
Inventor
平井 吉治
吉治 平井
裕子 片野
裕子 片野
史尚 近藤
史尚 近藤
和寛 荻田
和寛 荻田
浩史 遠藤
浩史 遠藤
名鴻 黄
名鴻 黄
依霖 宋
依霖 宋
松年 謝
松年 謝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
JNC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JNC Corp filed Critical JNC Corp
Publication of JPWO2018097093A1 publication Critical patent/JPWO2018097093A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1337Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

液晶組成物に添加された重合性極性化合物を重合させる際に、液晶分子を均一に配向させるのに効果的な配向制御層を形成させる方法を提供する。第1の基板と;前記第1の基板に形成された複数の画素電極と;第2の基板と;前記第2の基板に形成された、前記画素電極に対向する対向電極と;前記画素電極と前記対向電極の間に挟持された液晶層と;を有する液晶表示素子において、前記液晶層に含まれる重合性極性化合物を、第一段階では電圧を印加しないで特定の照度で紫外線を照射し、第二段階では所定の電圧を印加しながら特定の照度で紫外線を照射する。

Description

本発明は、配向膜を有しない液晶表示素子の製造方法に関する。さらに詳しくは、重合性極性化合物を含有し、誘電率異方性が正または負である液晶組成物を有する液晶表示素子の製造方法に関する。
液晶表示素子において、液晶分子の動作モードに基づいた分類は、PC(phase change)、TN(twisted nematic)、STN(super twisted nematic)、ECB(electrically controlled birefringence)、OCB(optically compensated bend)、IPS(in-plane switching)、VA(vertical alignment)、FFS(fringe field switching)、FPA(field-induced photo-reactive alignment)などのモードである。素子の駆動方式に基づいた分類は、PM(passive matrix)とAM(active matrix)である。PMは、スタティック(static)、マルチプレックス(multiplex)などに分類され、AMは、TFT(thin film transistor)、MIM(metal insulator metal)などに分類される。TFTの分類は非晶質シリコン(amorphous silicon)および多結晶シリコン(polycrystal silicon)である。後者は製造工程によって高温型と低温型とに分類される。光源に基づいた分類は、自然光を利用する反射型、バックライトを利用する透過型、そして自然光とバックライトの両方を利用する半透過型である。
液晶表示素子はネマチック相を有する液晶組成物を含有する。この組成物は適切な特性を有する。この組成物の特性を向上させることによって、良好な特性を有するAM素子を得ることができる。2つの特性における関連を下記の表1にまとめる。組成物の特性を市販されているAM素子に基づいてさらに説明する。ネマチック相の温度範囲は、素子の使用できる温度範囲に関連する。ネマチック相の好ましい上限温度は約70℃以上であり、そしてネマチック相の好ましい下限温度は約−10℃以下である。組成物の粘度は素子の応答時間に関連する。素子で動画を表示するためには短い応答時間が好ましい。1ミリ秒でもより短い応答時間が望ましい。したがって、組成物における小さな粘度が好ましい。低い温度における小さな粘度はより好ましい。

Figure 2018097093
組成物の光学異方性は、素子のコントラスト比に関連する。素子のモードに応じて、大きな光学異方性または小さな光学異方性、すなわち適切な光学異方性が必要である。組成物の光学異方性(Δn)と素子のセルギャップ(d)との積(Δn×d)は、コントラスト比を最大にするように設計される。適切な積の値は動作モードの種類に依存する。この値は、TNのようなモードの素子では約0.45μmである。この値は、VAモードの素子では約0.30μmから約0.40μmの範囲であり、IPSモードまたはFFSモードの素子では約0.20μmから約0.30μmの範囲である。これらの場合、小さなセルギャップの素子には大きな光学異方性を有する組成物が好ましい。組成物における大きな誘電率異方性は、素子における低いしきい値電圧、小さな消費電力と大きなコントラスト比に寄与する。したがって、正または負に大きな誘電率異方性が好ましい。組成物における大きな比抵抗は、素子における大きな電圧保持率と大きなコントラスト比とに寄与する。したがって、初期段階において大きな比抵抗を有する組成物が好ましい。長時間使用したあと、大きな比抵抗を有する組成物が好ましい。紫外線および熱に対する組成物の安定性は、素子の寿命に関連する。この安定性が高いとき、素子の寿命は長い。このような特性は、液晶モニター、液晶テレビなどに用いるAM素子に好ましい。
汎用の液晶表示素子において、液晶分子の垂直配向は、特定のポリイミド配向膜によって達成される。高分子支持配向(PSA;polymer sustained alignment)型の液晶表示素子では、配向膜に重合体を組み合わせる。まず、少量の重合性化合物を添加した組成物を、配向膜を有する素子に注入する。次に、この素子の基板のあいだに電圧を印加しながら、組成物に紫外線を照射する。重合性化合物は重合して、組成物中に重合体の網目構造を生成する。この組成物では、重合体によって液晶分子の配向を制御することが可能になるので、素子の応答時間が短縮され、画像の焼き付きが改善される。ポリイミド配向膜は、このように有用であるが、素子が大きいとき、ポリイミド前駆体の溶液を基板上に均一に塗工し、焼成によって均一な薄膜を得るのは容易ではない。
一方、ポリイミドのような配向膜を有しない液晶表示素子では、重合体および重合性基を有しない極性化合物を含有する液晶組成物が用いられる。まず、少量の重合性化合物および少量の極性化合物を添加した組成物を素子に注入する。ここで、極性化合物は基板表面に吸着され、配列する。この配列にしたがって液晶分子が配向される。次に、この素子の基板のあいだに電圧を印加しながら、組成物に紫外線を照射する。ここで、重合性化合物が重合し、液晶分子の配向を安定化させる。この組成物では、重合体および極性化合物によって液晶分子の配向を制御することが可能になるので、素子の応答時間が短縮され、画像の焼き付きが改善される。さらに、配向膜を有しない素子では、配向膜を形成する工程が不要である。配向膜がないので、配向膜と組成物との相互作用によって、素子の電気抵抗が低下することはない。重合体と極性化合物の組合せによるこのような効果は、TN、ECB、OCB、IPS、VA、FFS、FPAのようなモードを有する素子に期待できる。
ポリイミドのような配向膜を有しない素子の製造において、液晶分子の配向欠陥を低減するために次の2つの方法が開示されている。1)電圧を印加しながら重合性化合物を含む液晶組成物に紫外線を照射し、さらに、電圧を印加することなく、追加の紫外線照射を行う液晶表示装置の方法。2)電圧を印加しながら重合性化合物を含む液晶組成物に紫外線を照射し、さらに、液晶分子を実質的に駆動させない電圧を印加しながら、追加の紫外線照射を行う液晶表示装置の方法(特許文献1)。このような素子の製造においては、製造工程の条件によっては垂直配向の均一性が変動するようである(特許文献2、3)。本発明では、重合体および極性化合物の代わりに、重合性基を有する極性化合物を液晶性化合物と組み合わせ、この組成物を活用することによって、配向膜を有しない液晶表示素子の製造方法を検討した。
特開2008−134668号公報 特開2005−181582号公報 特開2006−58755号公報
本発明の目的は、ポリイミドのような配向膜を有しない液晶表示素子の製造において、均一な配向を得るため紫外線照射と電圧印加の順序を上記の従来技術から変えた方法を提供することである。他の目的は、化学的に高い安定性、液晶分子を配向させる高い能力、および液晶組成物への高い溶解度を有する重合性極性化合物を液晶組成物に添加し、重合させることによって、素子を使用できる広い温度範囲、短い応答時間、高い電圧保持率、低いしきい値電圧、大きなコントラスト比、長い寿命のような特性を有する液晶表示素子を製造する方法を提供することである。他の目的は、ネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、正または負に大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、紫外線に対する高い安定性、熱に対する高い安定性、大きな弾性定数などの特性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を有する液晶表示素子を製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため、紫外線照射と電圧印加の順序について、配向性モノマーとして少なくとも1つの環より構成されたメソゲン部位を有する重合性極性化合物を液晶組成物に添加して検討した結果、特定の条件で重合させることによって、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、下記の態様などを含む。
[1] 第1の基板と;前記第1の基板に形成された複数の画素電極と;第2の基板と;前記第2の基板に形成された、前記画素電極に対向する対向電極と;前記画素電極と前記対向電極との間に挟持された液晶層と;を有する液晶表示素子において;前記液晶層は液晶組成物からなり;前記液晶組成物は、配向性モノマーとして少なくとも1つの環より構成されたメソゲン部位を有する重合性極性化合物と液晶性化合物とを含有し;まず、前記液晶組成物に電圧無印加、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加して照度が2mW/cmから200mW/cmの範囲である第一紫外線を1J/cmから60J/cmの範囲で照射し;次に、前記液晶組成物にしきい値電圧以上でかつ30V以下の電圧を印加しながら、照度が2mW/cmから200mW/cmの範囲である第二紫外線を5J/cmから100J/cmの範囲で照射し;前記重合性極性化合物を重合させることによって生成した重合体からなる配向制御層を形成させることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
[2] [1]に記載の紫外線照射において、まず、前記液晶組成物に電圧無印加、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加して照度が2mW/cmから100mW/cmの範囲である第一紫外線を3J/cmから50J/cmの範囲で照射し;次に、前記液晶組成物にしきい値電圧以上でかつ30V以下の電圧を印加しながら、照度が2mW/cmから100mW/cmの範囲である第二紫外線を5J/cmから55J/cmの範囲で照射する、[1]に記載の、液晶表示素子の製造方法。
[3] [1]または[2]に記載の紫外線照射において、第二紫外線照射後、さらに、液晶組成物に電圧無印加、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加して照度が2mW/cmから200mW/cmの範囲である第三紫外線を1J/cmから60J/cmの範囲で照射する[1]または[2]に記載の、液晶表示素子の製造方法。
[4] 前記配向性モノマーが、式(1α)で表される化合物である、[1]から[3]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(1α)において、
は、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
MESは、少なくとも1つの環を有するメソゲン基であり;
Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
は、式(1αa)、式(1αb)、または式(1αc)で表される基であり:

Figure 2018097093

式(1αa)、式(1αb)、および式(1αc)において、
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は、>CH−または>N−であり;
は、>C<または>Si<であり;
は独立して、−OH、−NH、−OR、−N(R、式(x1)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、式(x1)におけるwは1、2、3または4である。

Figure 2018097093
[5] 前記配向性モノマーが、式(1β)で表される化合物である、[1]から[3]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(1β)において、
は、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
MESは、少なくとも1つの環を有するメソゲン基であり;
Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
、M、M、およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
[6] 前記配向性モノマーが、式(1γ)で表される化合物である、[1]から[3]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(1γ)において、
、R、およびRは独立して、水素または炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−S−、または−NH−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;
nは独立して0、1、または2であり;
環Aは、シクロへキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン、デカヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサン、ピリミジン、またはピリジンであり、環Aおよび環Aは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、テトラヒドロピラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、ピリミジン−2−イル、またはピリジン−2−イルであり、
これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
およびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
Sp、Sp、およびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
aおよびbは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてaおよびbの和は、1、2、3、または4であり;
c、d、およびeは独立して、0、1、2、3、または4であり;
c、d、およびeの和は、2、3、または4であり;
、P、およびPは独立して、式(P−1)で表される重合性基であり;

Figure 2018097093

式(P−1)において、
およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
は、式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)で表される基の群から選択された基である。

Figure 2018097093

式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)において、
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は、>CH−または>N−であり;
は、>C<または>Si<であり;
は独立して、−OH、−NH、−OR、−N(R)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
[7] 少なくとも1つの環より構成されたメソゲン部位を有する、前記配向性モノマーにおいて、前記メソゲン部位が、シクロヘキサン環を含む、[1]から[6]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。
[8] 前記配向性モノマーが、式(1−1)で表される化合物である、[1]から[3]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(1−1)において、
は炭素数1から15のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
環Aおよび環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、アントラセン−2,6−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
aは、0、1、2、3、または4であり;
は単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このZにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
Spは単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSpにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、式(1a)で表される基から選択された基で置き換えられていて;


Figure 2018097093


式(1a)において、
Sp12は単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSp12において、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
11およびM12は独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり:
12は炭素数1から15のアルキルであり、このR12において、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく:
式(1−1)において、
11は、式(1e)および式(1f)で表される基から選択された基であり;

Figure 2018097093

式(1e)および(1f)において、
Sp13は単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSp13において、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
13およびM14は独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
13は、式(1g)、式(1h)、および式(1i)で表される基から選択された基であり;

Figure 2018097093

式(1g)、式(1h)、および式(1i)において、
Sp14およびSp15は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
式(1g)および式(1i)において、Sは、>CH−または>N−であり、Sは、>C<または>Si<であり;
は、−OH、−NH、−OR15、−N(R15、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(R15であり;
−OR15、−N(R15、および−Si(R15において、
15は水素または炭素数1から10のアルキルであり、このR15において、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよい。
[9] 配向性モノマーが、式(1−2)から式(1−3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物である、[8]に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(1−2)および式(1−3)において、
は炭素数1から12のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
環Aおよび環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、炭素数1から8のアルキル、炭素数2から8のアルケニル、炭素数1から7のアルコキシ、または炭素数2から7のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
aは、0、1、2、3、または4であり;
は単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このZにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
lは、0、1、2、3、4、5、または6であり、このアルキレンの少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
Sp12は単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
11およびM12は独立して、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
12は水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく:
Sp13は、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、または−COO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
13およびM14は独立して、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
Sp14は、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、または−COO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
は、−OHまたは−N(R15であり;
−N(R15において、
15は水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよい。
[10] 配向性モノマーが、式(1−4)から式(1−60)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物である、[8]に記載の、液晶表示素子の製造方法。


Figure 2018097093

Figure 2018097093




Figure 2018097093






Figure 2018097093










Figure 2018097093

Figure 2018097093


Figure 2018097093







Figure 2018097093






Figure 2018097093

Figure 2018097093



Figure 2018097093






Figure 2018097093

式(1−4)から式(1−60)において、
は炭素数1から10のアルキルであり;
、Z12、およびZ13は独立して、単結合、−CHCH−、または−(CH−であり;
Sp12、Sp13、およびSp14は独立して、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
、L、L、L、L、L、L、L、L、L10、L11、およびL12は独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
lは、0、1、2、3、4、5、または6である。
[11] 前記液晶組成物が、式(2)から式(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、[1]から[10]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(2)から式(4)において、
11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環B、環B、環B、および環Bは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
11、Z12、およびZ13は独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、または−COO−である。
[12] 前記液晶組成物が、式(5)から式(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、[1]から[11]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(5)から式(7)において、
13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
11は、フッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;
環C、環C、および環Cは独立して、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
14、Z15、およびZ16は独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、または−(CH−であり;
11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
[13] 前記液晶組成物が、式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、[1]から[12]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(8)において、
14は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
環Dは、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
17は、単結合、−(CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または−CHO−であり;
13およびL14は独立して、水素またはフッ素であり;
iは、1、2、3、または4である。
[14] 前記液晶組成物が、式(9)から式(15)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、[1]から[13]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(9)から式(15)において、
15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環E、環E、環E、および環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
環Eおよび環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
18、Z19、Z20、およびZ21は独立して、単結合、−(CH−、−COO−、−CHO−、−OCF−、または−OCFCHCH−であり;
15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
11は、水素またはメチルであり;
Xは独立して、−CHF−または−CF−であり;
j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、n、およびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2、または3であり、tは、1、2、または3である。
[15] 前記液晶組成物が、反応性モノマーとして式(16α)で表される重合性化合物をさらに含有し、これらの化合物を重合させることによって生成した共重合体からなる配向制御層を形成させる、[1]から[14]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(16α)において、
環Fおよび環Iは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、テトラヒドロピラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、ピリミジン−2−イル、またはピリジン−2−イルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
環Gは、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−1,2−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリジン−2,5−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
22およびZ23は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−、−C(CH)=CH−、−CH=C(CH)−、または−C(CH)=C(CH)−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
11、P12、およびP13は独立して、重合性基であり;
Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
uは、0、1、または2であり;
f、g、およびhは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてf、g、およびhの和は2以上である。
[16] [15]に記載の式(16α)において、P11、P12、およびP13が独立して式(P−1)から式(P−5)で表される重合性基の群から選択される基である、[15]に記載の、液晶表示素子の製造方法。

Figure 2018097093

式(P−1)から式(P−5)において、
11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。
[17] 前記液晶組成物が負の誘電率異方性を有する、[1]から[16]のいずれか1項に記載の液晶表示素子の製造方法。
[18] 前記配向制御層が、10から100nmの膜厚を有し、前記配向制御層中の重合体の粒径が1nmから90nmの範囲である、[1]から[17]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。
[19] 前記配向制御層中の重合体の粒径が1nmから70nmの範囲である、[1]から[18]のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。
[20] 前記液晶性化合物の分子の配向が、垂直であり、前記分子と前記基板との角度が、90°±10°である、[1]から[19]のいずれか1項に記載の液晶表示素子の製造方法。
[21] 前記液晶性化合物の分子の配向が、画素毎に配向分割された、[1]から[20]のいずれか1項に記載の液晶表示素子の製造方法。
[22] [1]から[21]のいずれか1項に記載の液晶表示素子の製造方法により製造された液晶表示素子と;バックライトと;を備える、表示装置。
本発明の長所は、ポリイミドのような配向膜を有しない液晶表示素子の製造において、均一な配向を得るための方法を提供することである。他の長所は、化学的に高い安定性、液晶分子を配向させる高い能力、および液晶組成物への高い溶解度を有する重合性極性化合物を液晶組成物に添加し、重合させることによって、素子を使用できる広い温度範囲、短い応答時間、高い電圧保持率、低いしきい値電圧、大きなコントラスト比、長い寿命のような特性を有する液晶表示素子を製造する方法を提供することである。他の長所は、ネマチック相の高い上限温度、ネマチック相の低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、正または負に大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、紫外線に対する高い安定性、熱に対する高い安定性、大きな弾性定数などの特性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を有する液晶表示素子を製造する方法を提供することである。
極性基と基板表面との相互作用により、配向性モノマーとしての重合性極性化合物5が、カラーフィルター基板1とアレイ基板2上に配列した状態の素子11を示す概略図であり(電極層は不図示)、重合によって重合体の配向制御層を形成する。 極性基と基板表面との相互作用により、配向性モノマーとしての重合性極性化合物5および反応性モノマーとしての重合性化合物6が、カラーフィルター基板1とアレイ基板2上に配列した状態の素子12を示す概略図であり(電極層は不図示)、重合によって共重合体の配向制御層を形成する。 従来の配向膜7を有し、重合性化合物を含む素子21の概略図である(電極層は不図示)。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。「液晶組成物」および「液晶表示素子」の用語をそれぞれ「組成物」および「素子」と略すことがある。「液晶表示素子」は液晶表示パネルおよび液晶表示モジュールの総称である。「液晶性化合物」は、ネマチック相、スメクチック相などの液晶相を有する化合物および液晶相を有しないが、ネマチック相の温度範囲、粘度、誘電率異方性のような特性を調節する目的で組成物に混合される化合物の総称である。この化合物は、例えば1,4−シクロヘキシレンや1,4−フェニレンのような六員環を有し、その分子構造は棒状(rod like)である。「重合性化合物」は、組成物中に重合体を生成させる目的で添加する化合物である。「極性化合物」は、極性基が基板表面と相互作用することによって液晶分子が配列するのを援助する。
液晶組成物は、複数の液晶性化合物を混合することによって調製される。この液晶組成物に、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、消泡剤、重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、極性化合物のような添加物が必要に応じて添加される。液晶性化合物の割合は、添加物を添加した場合であっても、添加物を含まない液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。添加物の割合は、添加物を含まない液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)で表される。すなわち、液晶性化合物や添加物の割合は、液晶性化合物の全重量に基づいて算出される。重量百万分率(ppm)が用いられることもある。重合開始剤および重合禁止剤の割合は、例外的に重合性化合物の重量に基づいて表される。
式(1)で表される化合物を「化合物(1)」と略すことがある。化合物(1)は、式(1)で表される1つの化合物、2つの化合物の混合物、または3つ以上の化合物の混合物を意味する。このルールは、式(2)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物などにも適用される。六角形で囲んだB、C、Fなどの記号はそれぞれ環B、環C、環Fなどに対応する。六角形は、シクロヘキサン環やベンゼン環のような六員環またはナフタレン環のような縮合環を表す。式(1γ)において、六角形の一辺を横切る直線は、環上の任意の水素が−Sp−Pなどの基で置き換えられてもよいことを表す。‘c’などの添え字は、置き換えられた基の数を示す。添え字が0のとき、そのような置き換えはない。添え字‘c’が2以上のとき、環A上には複数の−Sp−Pが存在する。−Sp−Pが表す複数の基は、同一であってもよく、または異なってもよい。式(1γ)において、(R)n、(R)n、および(R)nの記号を用いた。3つの‘n’が表す3つの数字は、同一であってもよく、または異なってもよい。これらのルールは、他の式においても適用される。「環Aおよび環Bは独立して、X、Y、またはZである」の表現では、主語が複数であるから、「独立して」を用いる。主語が「環A」であるときは、主語が単数であるから「独立して」を用いない。
末端基R11の記号を複数の成分化合物に用いた。これらの化合物において、任意の2つのR11が表す2つの基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。例えば、化合物(2)のR11がエチルであり、化合物(3)のR11がエチルであるケースがある。化合物(2)のR11がエチルであり、化合物(3)のR11がプロピルであるケースもある。このルールは、他の末端基、環、結合基などの記号にも適用される。式(8)において、iが2のとき、2つの環Dが存在する。この化合物において、2つの環Dが表す2つの基は、同一であってもよいし、または異なってもよい。このルールは、iが2より大きいときの任意の2つの環Dにも適用される。このルールは、他の環、結合基などの記号にも適用される。
「少なくとも1つの‘A’」の表現は、‘A’の数は任意であることを意味する。「少なくとも1つの‘A’は、‘B’で置き換えられてもよい」の表現は、‘A’の数が1つのとき、‘A’の位置は任意であり、‘A’の数が2つ以上のときも、それらの位置は制限なく選択できる。このルールは、「少なくとも1つの‘A’が、‘B’で置き換えられた」の表現にも適用される。「少なくとも1つのAが、B、C、またはDで置き換えられてもよい」という表現は、少なくとも1つのAがBで置き換えられた場合、少なくとも1つのAがCで置き換えられた場合、および少なくとも1つのAがDで置き換えられた場合、さらに複数のAがB、C、Dの少なくとも2つで置き換えられた場合を含むことを意味する。例えば、少なくとも1つの−CH−(または、−(CH−)が−O−(または、−CH=CH−)で置き換えられてもよいアルキルには、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルケニル、アルケニルオキシアルキルが含まれる。なお、連続する2つの−CH−が−O−で置き換えられて、−O−O−のようになることは好ましくない。アルキルなどにおいて、メチル部分(−CH−H)の−CH−が−O−で置き換えられて−O−Hになることも好ましくない。
液晶性化合物において、アルキルは、直鎖状または分岐状であり、環状アルキルを含まない。直鎖状アルキルは、一般的に分岐状アルキルよりも好ましい。これらのことは、アルコキシ、アルケニルなどの末端基についても同様である。1,4−シクロヘキシレンに関する立体配置は、ネマチック相の上限温度を上げるためにシスよりもトランスが好ましい。2−フルオロ−1,4−フェニレンは、下記の2つの二価基を意味する。化学式において、フッ素は左向き(L)であってもよいし、右向き(R)であってもよい。このルールは、テトラヒドロピラン−2,5−ジイルのような、環から水素を2つ除くことによって生成した非対称な二価基にも適用される。

Figure 2018097093
本発明の液晶表示素子の製造方法では、液晶組成物中に、重合性極性化合物を添加した液晶組成物を素子に封入する。重合性極性化合物は、配向性モノマーとしての役割を有する。この化合物の極性基は、基板表面と相互作用を有するので、配向に寄与するからである。この化合物は、少なくとも1つの環より構成されたメソゲン部位を有する。少なくとも1つの環はシクロヘキサン環であることが好ましい。メソゲン部位は、液晶性を発現するのに寄与する剛直な部分をいう。この化合物は、重合性であり、重合によって重合体を与える。この重合体は、液晶分子の配向に寄与する。極性化合物は、極性をもつ有機化合物である。ここでは、イオン結合を有する化合物は含まれない。酸素、硫黄、および窒素のような原子は、より電気的に陰性であり、部分的な負電荷をもつ傾向にある。炭素および水素は中性であるか、または部分的な正電荷をもつ傾向がある。極性は、化合物中の別種の原子間で部分電荷が均等に分布しないことから生じる。例えば、極性化合物は、−OH、−COOH、−SH、−NH、>NH、>N−のような部分構造の少なくとも1つを有する。
この重合性極性化合物は、本明細書においては化合物(1)と称される。さらに、構造の詳細に言及する場合など必要に応じて、化合物(1α)、化合物(1β)、化合物(1γ)、化合物(1−1)〜化合物(1−60)と分けて称される。以下に、1.化合物(1α)、2.化合物(1α)の合成、3.化合物(1β)、4.化合物(1β)の合成、5.化合物(1γ)、6.化合物(1γ)の合成、7.化合物(1−1)〜化合物(1−60)、8.化合物(1−1)〜化合物(1−60)の合成、化合物(1)を含む組成物として9.液晶組成物、当該組成物を含有する素子として10.液晶表示素子を順に説明する。
1.化合物(1α)
1−1.化合物(1α)、それを用いた液晶組成物の例示
本例示は、下記の項などを包含する。
項1. 式(1α)で表される化合物。

Figure 2018097093

式(1α)において、
は、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
MESは、少なくとも1つの環を有するメソゲン基であり;
Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
は、式(1αa)、式(1αb)、または式(1αc)で表される基である。

Figure 2018097093

式(1αa)、式(1αb)、および式(1αc)において、
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は、>CH−または>N−であり;
は、>C<または>Si<であり;
は独立して、−OH、−NH、−OR、−N(R、式(x1)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、式(x1)におけるwは1、2、3または4である。

Figure 2018097093
項2. 式(1α−1)で表される、項1に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1α−1)において、
は、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
環Aおよび環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、アントラセン−2,6−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
aは0、1、2、3、または4であり;
は、式(1αa)または式(1αb)で表される基である。

Figure 2018097093

式(1αa)および式(1αb)において、
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は、>CH−または>N−であり;
は独立して、−OH、−NH、−OR、−N(R、式(x1)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、式(x1)におけるwは1、2、3または4である。

Figure 2018097093
項3. 式(1α−2)で表される、項1または2に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1α−2)において、
は、炭素数1から15のアルキル、炭素数2から15のアルケニル、炭素数1から14のアルコキシ、または炭素数2から14のアルケニルオキシであり、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
環Aおよび環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、または−CF=CF−であり;
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
およびMは独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
は、−OH、−NH、−OR、−N(R、式(x1)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、式(x1)におけるwは1、2、3または4であり;

Figure 2018097093

aは0、1、2、3、または4である。
項4. 式(1α−3)から式(1α−6)のいずれか1つで表される、項1から3のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1α−3)から式(1α−6)において、
は、炭素数1から15のアルキル、炭素数2から15のアルケニル、炭素数1から14のアルコキシ、または炭素数2から14のアルケニルオキシであり、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、塩素、炭素数1から7のアルキル、炭素数2から7のアルケニル、または炭素数1から6のアルコキシで置き換えられてもよく;
、Z、およびZは独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、または−CF=CF−であり;
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から7のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
およびMは独立して、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
は、−OH、−NH、−OR、−N(R、式(x1)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく、式(x1)におけるwは1、2、3または4である。

Figure 2018097093
項5. 式(1α−7)から式(1α−10)のいずれか1つで表される、項1から4のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1α−7)から式(1α−10)において、
は、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、または炭素数1から9のアルコキシであり、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、炭素数2から5のアルケニル、または炭素数1から4のアルコキシで置き換えられてもよく;
、Z、およびZは独立して、単結合、−(CH−、または−CH=CH−であり;
Spは、単結合または炭素数1から7のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく;
Spは、炭素数1から7のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
は、−OH、−NH、または−N(Rであり、ここで、Rは、水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよい。
項6. 式(1α−11)から式(1α−14)のいずれか1つで表される、項1から5のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1α−11)から式(1α−14)において、
は、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、または炭素数1から9のアルコキシであり、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
環A、環A、環Aおよび環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素または炭素数1から5のアルキルで置き換えられてもよく;
、Z、およびZは独立して、単結合または−(CH−であり;
Spは、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
Spは、炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
は、−OH、−NH、または−N(Rであり、ここで、Rは、水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよい。
項7. 式(1α−15)から式(1α−31)のいずれか1つで表される、項1から6のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093

Figure 2018097093

式(1α−15)から式(1α−31)において、
は、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、または炭素数1から9のアルコキシであり、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
、Z、およびZは独立して、単結合または−(CH−であり;
Spは、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
Spは、炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
、L、L、L、L、L、L、L、L、およびL10は独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
、Y、Y、およびYは独立して、水素またはメチルであり;
は、−OH、−NH、または−N(Rであり、ここで、Rは、水素または炭素数1から4のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよい。
項8. 式(1α−32)から式(1α−43)のいずれか1つで表される、項1から7のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093

Figure 2018097093

式(1α−32)から式(1α−43)において、
は、炭素数1から10のアルキルであり;
Spは、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
Spは、炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
、L、L、L、L、L、L、L、およびLは独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
およびYは独立して、水素またはメチルであり;
は、−OH、−NH、または−N(Rであり、ここで、Rは、水素または炭素数1から4のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよい。
項9. 式(1α−44)から式(1α−63)のいずれか1つで表される、項1から8のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093


Figure 2018097093


Figure 2018097093

式(1α−44)から式(1α−63)において、
は、炭素数1から10のアルキルであり;
Spは、単結合または炭素数1から3のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
Spは、炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
、L、L、L、およびLは独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
およびYは独立して、水素またはメチルであり;
は独立して、水素、メチルまたはエチルである。
項10. 配向性モノマーとして、項1から9のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つを含有する液晶組成物。
項11. 式(2)から式(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項10に記載の液晶組成物。

Figure 2018097093

式(2)から式(4)において、
11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環B、環B、環B、および環Bは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
11、Z12、およびZ13は独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、または−COO−である。
項12. 式(5)から式(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項10または11に記載の液晶組成物。

Figure 2018097093

式(5)から式(7)において、
13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
11は、フッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;
環C、環C、および環Cは独立して、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
14、Z15、およびZ16は独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、または−(CH−であり;
11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
項13. 式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項10または11に記載の液晶組成物。

Figure 2018097093

式(8)において、
14は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
環Dは、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
17は、単結合、−(CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または−CHO−であり;
13およびL14は独立して、水素またはフッ素であり;
iは、1、2、3、または4である。
項14. 式(9)から式(15)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項10または11に記載の液晶組成物。

Figure 2018097093

式(9)から式(15)において、
15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
環E、環E、環E、および環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
環Eおよび環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
18、Z19、Z20、およびZ21は独立して、単結合、−(CH−、−COO−、−CHO−、−OCF−、または−OCFCHCH−であり;
15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
11は、水素またはメチルであり;
Xは独立して、−CHF−または−CF−であり;
j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、n、およびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2、または3であり、tは、1、2、または3である。
項15. 反応性モノマーとして、式(16α)で表される重合性化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有する、項10から14のいずれか1項に記載の液晶組成物。

Figure 2018097093

式(16α)において、
環Fおよび環Iは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、テトラヒドロピラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、ピリミジン−2−イル、またはピリジン−2−イルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
環Gは、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−1,2−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリジン−2,5−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
22およびZ23は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−、−C(CH)=CH−、−CH=C(CH)−、または−C(CH)=C(CH)−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
11、P12、およびP13は独立して、重合性基であり;
Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
uは、0、1、または2であり;
f、g、およびhは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてf、g、およびhの和は2以上である。
項16. 項15に記載の式(16α)において、P11、P12、およびP13が独立して式(P−1)から式(P−5)で表される重合性基の群から選択される基である、項15に記載の液晶組成物。

Figure 2018097093

式(P−1)から式(P−5)において、
11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。
項17. 式(16α−1)から式(16α−27)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの重合性化合物を含有する、項10から16のいずれか1項に記載の液晶組成物。

Figure 2018097093


Figure 2018097093


Figure 2018097093

式(16α−1)から式(16α−27)において、
11、P12、およびP13は独立して、式(P−1)から式(P−3)で表される重合性基の群から選択される基であり、ここでM11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり:

Figure 2018097093

Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
項18. 式(1α)および式(16α)で表される重合性化合物とは異なる重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、および消泡剤から選択される少なくとも1つをさらに含有する、項10から17のいずれか1項に記載の液晶組成物。
本例示は、次の項も含む。(a)重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤のような添加物の少なくとも2つをさらに含有する上記の液晶組成物。(b)上記の液晶組成物に化合物(1α)または化合物(16α)とは異なる重合性化合物を添加することによって調製した重合性組成物。(c)上記の液晶組成物に化合物(1α)と化合物(16α)とを添加することによって調製した重合性組成物。(d)重合性組成物を重合させることによって調製した液晶複合体。(e)この液晶複合体を含有する高分子支持配向型の素子。(f)上記の液晶組成物に化合物(1α)と化合物(16α)と、化合物(1α)または化合物(16α)とは異なる重合性化合物とを添加することによって調製した重合性組成物を使用することによって作製した高分子支持配向型の素子。
1−2.化合物(1α)の態様
化合物(1α)は、少なくとも1つの環より構成されるメソゲン部位と、ヒドロキシアルキル基などの極性基により置換されたアクリロイルオキシ基とを有することを特徴とする。化合物(1α)は、極性基が基板表面と非共有結合的に相互作用するので有用である。用途の一つは、液晶表示素子に使われる液晶組成物用の添加物である。化合物(1α)は液晶分子の配向を制御する目的で添加される。このような添加物は、液晶組成物への高い溶解度を有し、素子に密閉された条件下では化学的に安定であり、そして液晶表示素子に用いた場合の電圧保持率が大きいことが好ましい。化合物(1α)は、このような特性をかなりの程度で充足する。
化合物(1α)の好ましい例について説明をする。化合物(1α)におけるR、MES、Sp、R、M、またはMの好ましい例は、化合物(1α)の下位式にも適用される。化合物(1α)において、これらの基の種類を適切に組み合わせることによって、特性を任意に調整することが可能である。化合物の特性に大きな差異がないので、化合物(1α)は、H(重水素)、13Cなどの同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。

Figure 2018097093
式(1α)において、Rは、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1α)において、好ましいRは、炭素数1から15のアルキル、炭素数2から15のアルケニル、炭素数1から14のアルコキシ、または炭素数2から14のアルケニルオキシである。さらに好ましいRは、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、または炭素数1から9のアルコキシである。特に好ましいRは、炭素数1から10のアルキルである。
式(1α)において、MESは少なくとも1つの環を有するメソゲン基である。メソゲン基は、当業者に周知である。メソゲン基は、化合物が液晶相(中間相)を有するとき、液晶相の形成に寄与する部分を意味する。化合物(1α)の好ましい例は、化合物(1α−1)である。

Figure 2018097093
式(1α−1)において、好ましい環Aまたは環Aは、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。さらに好ましい環Aまたは環Aは、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素または炭素数1から5のアルキルで置き換えられてもよい。特に好ましい環Aまたは環Aは、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、例えば、1−メチル−1,4−シクロへキシレン、2−エチル−1,4−シクロへキシレン、2−フルオロ−1,4−フェニレンのように、少なくとも1つの水素はフッ素、メチル、またはエチルで置き換えられてもよい。
式(1α−1)において、Zは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1α−1)において、好ましいZは、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、または−CF=CF−である。さらに好ましいZは、単結合、−(CH−、または−CH=CH−である。特に好ましいZは、単結合である。
式(1α−1)において、aは、0、1、2、3、または4である。好ましいaは、0、1、2、または3である。さらに好ましいaは、0、1、または2である。
式(1α)および式(1α−1)において、Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1α)において、好ましいSpは、単結合、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいSpは、単結合、炭素数1から3のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から3のアルキレンである。
式(1α)および式(1α−1)において、MおよびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。好ましいMまたはMは、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルである。さらに好ましいMまたはMは、水素である。
式(1α)および式(1α−1)において、Rは、式(1αa)、式(1αb)、または式(1αc)で表される基である。好ましいRは、式(1αa)または式(1αb)で表される基である。さらに好ましいRは、式(1αa)で表される基である。

Figure 2018097093
式(1αa)、式(1αb)、および式(1αc)において、SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1αa)、式(1αb)、および式(1αc)において、好ましいSpまたはSpは、炭素数1から7のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいSpまたはSpは、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。特に好ましいSpまたはSpは、−CH−である。
式(1αa)、式(1αb)、および式(1αc)において、Sは、>CH−または>N−であり;Sは、>C<または>Si<である。好ましいSは、>CH−または>N−であり、好ましいSは、>C<である。式(1c)よりも式(1b)の方が好ましい。
式(1αa)、式(1αb)、および式(1αc)において、Xは独立して、−OH、−NH、−OR、−N(R、式(x1)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、式(x1)におけるwは1、2、3または4である。

Figure 2018097093
式(1αa)、式(1αb)、および式(1αc)において、好ましいXは、−OH、−NH、−OR、−N(R、式(x1)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく、式(x1)におけるwは1、2、3または4である。さらに好ましいXは、−OH、−NH、または−N(Rである。特に好ましいXは、−OHである。

Figure 2018097093
式(2)から(15)において、液晶組成物の成分化合物が示されている。化合物(2)から(4)は小さな誘電率異方性を有する。化合物(5)から(7)は、正に大きな誘電率異方性を有する。化合物(8)はシアノ基を有するので正により大きな誘電率異方性を有する。化合物(9)から(15)は、負に大きな誘電率異方性を有する。これらの化合物の具体的な例は、あとで述べる。
式(16α)において、P11、P12、およびP13は独立して、重合性基である。好ましいP11、P12、またはP13は、式(P−1)から式(P−5)で表される基の群から選択される重合性基である。さらに好ましいP11、P12、またはP13は、基(P−1)、基(P−2)、または基(P−3)である。特に好ましい基(P−1)は、−OCO−CH=CHまたは−OCO−C(CH)=CHである。基(P−1)から基(P−5)の波線は、結合する部位を示す。

Figure 2018097093
基(P−1)から基(P−5)において、M11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。好ましいM11、M12、またはM13は、反応性を上げるために水素またはメチルである。さらに好ましいM11はメチルであり、さらに好ましいM12、またはM13は水素である。
式(16α)において、Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。好ましいSp11、Sp12、またはSp13は、単結合である。
式(16α)において、環Fおよび環Iは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、テトラヒドロピラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、ピリミジン−2−イル、またはピリジン−2−イルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよい。好ましい環Fまたは環Iは、フェニルである。環Gは、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−1,2−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリジン−2,5−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよい。特に好ましい環Gは、1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−1,4−フェニレンである。
式(16α)において、Z22およびZ23は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−、−C(CH)=CH−、−CH=C(CH)−、または−C(CH)=C(CH)−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。好ましいZまたはZは、単結合、−(CH−、−CHO−、−OCH−、−COO−、または−OCO−である。さらに好ましいZ22またはZ23は、単結合である。
式(16α)において、uは、0、1、または2である。好ましいuは、0または1である。f、g、およびhは独立して、0、1、2、3、または4であり、そして、f、g、およびhの和は、1以上である。好ましいf、g、またはhは、1または2である。
2.化合物(1α)の合成
化合物(1α)の合成法について説明する。化合物(1α)は、国際公開第2016/129490号パンフレットに記載の方法で合成できる。また、公知の有機合成化学の方法を適切に組み合わせることによっても合成できる。「オーガニック・シンセシス」(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、「オーガニック・リアクションズ」(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、「コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス」(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、「新実験化学講座」(丸善)などの成書を参照してもよい。
3.化合物(1β)
3−1.化合物(1β)、それを用いた液晶組成物の例示
本例示は、下記の項などを包含する。
項21. 式(1β)で表される化合物。

Figure 2018097093

式(1β)において、
は、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
MESは、少なくとも1つの環を有するメソゲン基であり;
Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
、M、M、およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
項22. 式(1β−1)で表される、項21に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1β−1)において、
は、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
環Aおよび環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、アントラセン−2,6−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は、単結合または炭素数1から4のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
、M、M、およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、または炭素数1から8のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
aは0、1、2、3、または4であり;
aが0であり、環Aが1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンであるときは、Rは炭素数5から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1の−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
aが0であり、環Aがペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルまたは2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであるときは、Mはフッ素、塩素、または炭素数1から8のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
項23. 式(1β−3)から式(1β−6)のいずれか1つで表される、項21または22に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1β−3)から式(1β−6)において、
は、炭素数1から15のアルキル、炭素数2から15のアルケニル、炭素数1から14のアルコキシ、または炭素数2から14のアルケニルオキシであり、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、塩素、炭素数1から7のアルキル、炭素数2から7のアルケニル、または炭素数1から6のアルコキシで置き換えられてもよく;
、Z、およびZは独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、または−CF=CF−であり;
Spは、単結合または炭素数1から7のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
、M、M、およびMは独立して、水素または炭素数1から8のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素、または塩素で置き換えられてもよく;
式(1β−3)において、環Aが1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンであるときは、Rは炭素数5から15のアルキル、炭素数5から15のアルケニル、炭素数4から14のアルコキシ、または炭素数4から14のアルケニルオキシであり、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられても良く;
式(1β−3)において、環Aがペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルまたは2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであるときは、Mは炭素数1から8のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
項24. 式(1β−3)から式(1β−6)のいずれか1つで表される、項21から23のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1β−3)から式(1β−6)において、
、およびMは水素であり;
は、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、または炭素数1から9のアルコキシであり;
環A、環A、環A、および環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素または炭素数1から5のアルキルで置き換えられてもよく;
、Z、およびZは独立して、単結合または−(CH−であり;
Spは、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
およびRは独立して、水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
式(1β−3)において、環Aが1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンであるときは、Rは炭素数5から10のアルキル、炭素数5から10のアルケニル、または炭素数4から9のアルコキシであり;
式(1β−3)において、環Aがペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルまたは2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであるときは、Mは炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよい。
項25. 式(1β−7)から式(1β−20)のいずれか1つで表される、項21から24のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093


Figure 2018097093

式(1β−7)から式(1β−20)において、
は、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、または炭素数1から9のアルコキシであり;
、Z、およびZは独立して、単結合または−(CH−であり;
Spは、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
、L、L、L、L、L、L、L、L、L10、L11、L12、L13およびL14は独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
、Y、Y、およびYは独立して、水素またはメチルであり、
は、水素または炭素数1から5のアルキルであり;
は、炭素数1から5のアルキルであり;
は、水素、メチル、またはエチルである。
項26. 式(1β−21)から式(1β−29)のいずれか1つで表される、項21から24のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1β−21)から式(1β−29)において、
は、炭素数1から10のアルキルであり;
Spは、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
、L、L、L、L、L、L、L、L9、L10、L11、およびL12は独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
およびYは独立して、水素またはメチルであり、
は、水素、メチル、またはエチルであり;
は、メチルまたはエチルであり;
は、水素またはメチルである。
項27. 式(1β−30)から式(1β−36)のいずれか1つで表される、項21から24のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1β−30)から式(1β−36)において、
は、炭素数1から10のアルキルであり;
Spは、単結合または炭素数1から3のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
、L、L、L、およびLは独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
およびYは独立して、水素またはメチルであり;
は、水素またはメチルである。
項28. 配向性モノマーとして、項21から27のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つを含有する液晶組成物。
項29. 式(2)から式(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項28に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項11に記載のそれらと同一である。
項30. 式(5)から式(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項28または29に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項12に記載のそれらと同一である。
項31. 式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項28または29に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項13に記載のそれらと同一である。
項32. 式(9)から式(15)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項28または29に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項14に記載のそれらと同一である。
項33. 反応性モノマーとして、式(16α)で表される重合性化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項28から32のいずれか1項に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項15に記載のそれらと同一である。化合物(16α)の好ましい態様は、すでに記載したとおりである。
項34. 項33に記載の式(16α)において、P11、P12、およびP13が独立して、式(P−1)から式(P−5)で表される重合性基の群から選択された基である、項33に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項16に記載のそれらと同一である。
項35. 式(16α−1)から式(16α−27)で表される重合性化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項28から34のいずれか1項に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項17に記載のそれらと同一である。
項36. 式(1α)および式(16α)で表される重合性化合物とは異なる重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、および消泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1つをさらに含有する、項28から35のいずれか1項に記載の液晶組成物。
本例示は、項18の次の段落に記載された(a)から(f)までの項をも含む。
3−2.化合物(1β)の態様
化合物(1β)は、少なくとも1つの環より構成されるメソゲン部位と、アクリルアミド基を有することを特徴とする。化合物(1β)は、極性基が基板表面と非共有結合的に相互作用するので有用である。用途の一つは、液晶表示素子に使われる液晶組成物用の添加物である。化合物(1β)は液晶分子の配向を制御する目的で添加される。このような添加物は、液晶組成物への高い溶解度を有し、素子に密閉された条件下では化学的に安定であり、そして液晶表示素子に用いた場合の電圧保持率が大きいことが好ましい。化合物(1β)は、このような特性をかなりの程度で充足する。
化合物(1β)の好ましい例について説明をする。化合物(1β)におけるR、MES、Sp、M、R、M、またはMの好ましい例は、化合物(1β)の下位式にも適用される。化合物(1β)において、これらの基の種類を適切に組み合わせることによって、特性を任意に調整することが可能である。化合物の特性に大きな差異がないので、化合物(1β)は、H(重水素)、13Cなどの同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。

Figure 2018097093
式(1β)において、Rは、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1β)において、好ましいRは、炭素数1から15のアルキル、炭素数2から15のアルケニル、炭素数1から14のアルコキシ、または炭素数2から14のアルケニルオキシである。さらに好ましいRは、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、または炭素数1から9のアルコキシである。特に好ましいRは、炭素数1から10のアルキルである。
式(1β)において、MESは少なくとも1つの環を有するメソゲン基である。メソゲン基は、当業者に周知である。メソゲン基は、化合物が液晶相(中間相)を有するとき、液晶相の形成に寄与する部分を意味する。化合物(1β)の好ましい例は、化合物(1β−1)である。

Figure 2018097093
式(1β−1)において、好ましい環Aまたは環Aは、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。さらに好ましい環Aまたは環Aは、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素または炭素数1から5のアルキルで置き換えられてもよい。特に好ましい環Aまたは環Aは、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、メチル、またはエチルで置き換えられてもよい。
式(1β−1)において、Zは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1β−1)において、好ましいZは、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、または−CF=CF−である。さらに好ましいZは、単結合、−(CH−、または−CH=CH−である。特に好ましいZは、単結合である。
式(1β−1)において、aは、0、1、2、3、または4である。好ましいaは、0、1、2、または3である。さらに好ましいaは、0、1、または2である。
式(1β)および式(1β−1)において、Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1β)において、好ましいSpは、単結合、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいSpは、単結合、炭素数1から3のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から3のアルキレンである。
式(1β)および式(1β−1)において、MおよびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。好ましいMまたはMは、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルである。さらに好ましいMまたはMは、水素である。
式(1β)および式(1β−1)において、Rは水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。好ましいRは水素、メチル、エチルである。さらに好ましいRは水素である。
式(1β)および式(1β−1)において、Mは水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。好ましいMは水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルである。さらに好ましいMはメチルである。
式(2)から(15)において、液晶組成物の成分化合物が示されている。化合物(2)から(4)は小さな誘電率異方性を有する。化合物(5)から(7)は、正に大きな誘電率異方性を有する。化合物(8)はシアノ基を有するので正により大きな誘電率異方性を有する。化合物(9)から(15)は、負に大きな誘電率異方性を有する。これらの化合物の具体的な例は、あとで述べる。式(16α)において、好ましい態様はすでに記載したとおりである。
4.化合物(1β)の合成
化合物(1β)の合成法について説明する。化合物(1β)は、国際公開パンフレット第2017/014013号に記載の方法で合成できる。また、公知の有機合成化学の方法を適切に組み合わせることによっても合成できる。「オーガニック・シンセシス」(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、「オーガニック・リアクションズ」(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、「コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス」(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、「新実験化学講座」(丸善)などの成書を参照してもよい。
5.化合物(1γ)
5−1.化合物(1γ)、それを用いた液晶組成物の例示
本例示は、下記の項などを包含する。
項41. 式(1γ)で表される化合物。

Figure 2018097093

式(1γ)において、
、R、およびRは独立して、水素または炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−S−、または−NH−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;
nは独立して0、1、または2であり;
環Aは、シクロへキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン、デカヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサン、ピリミジン、またはピリジンであり、環Aおよび環Aは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、テトラヒドロピラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、ピリミジン−2−イル、またはピリジン−2−イルであり、
これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
およびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
Sp、Sp、およびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
aおよびbは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてaおよびbの和は、1、2、3、または4であり;
c、d、およびeは独立して、0、1、2、3、または4であり;
c、d、およびeの和は、2、3、または4であり;
、P、およびPは独立して、式(P−1)で表される重合性基である。

Figure 2018097093

式(P−1)において、
およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
は、式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)で表される基の群から選択された基である。

Figure 2018097093

式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)において、
SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は、>CH−または>N−であり;
は、>C<または>Si<であり;
は独立して、−OH、−NH、−OR、−N(R、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
項42. 式(P−1)において、Rが、式(1γa)または式(1γb)で表される基である、項41に記載の化合物。
項43. 式(1γ)において、Rが、式(1γa)で表され、c、dおよびeが、0、1、2または3であり、c、dおよびeの和は、2、3、または4である項41または42に記載の化合物。
項44.式(1γ−1)から式(1γ−6)のいずれか1つで表される、項41から43のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093

式(1γ−1)から式(1γ−6)において、
、R、およびRは独立して、水素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシであり、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
環A、環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、シクロへキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン、テトラヒドロピラン、または1,3−ジオキサンであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、塩素、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10アルケニル、炭素数1から9アルコキシ、または炭素数2から9アルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
、Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1から8のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または、−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
Sp、Sp、Sp、およびSpは独立して、単結合または炭素数1から8のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または、−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
c、d、e、およびfは独立して、0、1、2、または3であり、c、d、e、およびfの和は、2、3、または4である。ただし、式(1γ−1)から式(1γ−3)において、dは2または3であり;
、P、P、およびPは独立して、式(P−1)で表される重合性基である。

Figure 2018097093

式(P−1)において、
およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から4のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から4のアルキルであり;
Spは、単結合または炭素数1から8のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−または、−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
は、−OH、−NH、−OR、−N(R、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から8のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
項45. 項44に記載の化合物であって、式(1γ−1)から式(1γ−6)において、
、R、およびRは独立して、水素、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、炭素数1から9のアルコキシ、または炭素数2から9のアルケニルオキシであり、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
環A、環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、シクロへキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン、または、テトラヒドロピランであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、塩素、炭素数1から6のアルキル、炭素数2から6のアルケニル、または炭素数2から5のアルコキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
、Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−または、−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
Sp、Sp、Sp、およびSpは独立して、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
c、d、e、およびfは独立して0、1、2、3であり、c、d、e、およびfの和は、2、3、または4である。ただし、式(1−1)から式(1−3)において、dは2、3であり;
、P、P、およびPは独立して、式(P−1)で表される重合性基である。

Figure 2018097093

式(P−1)において、
およびMは独立して、水素、炭素数1または3のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1または3のアルキルであり;
Spは、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく、
は、−OH、−NHで表される基である。
項46. 式(1γ−7)から式(1γ−21)のいずれか1つで表される、項41から45のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093


Figure 2018097093

式(1γ−7)から式(1γ−21)において、
、R、およびRは独立して、水素、炭素数1から8のアルキル、炭素数2から8のアルケニル、炭素数1から7のアルコキシ、または炭素数2から7のアルケニルオキシであり;
環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、シクロへキシレン、シクロヘキセニレン、またはフェニレンであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、炭素数2から5のアルケニル、または炭素数1から4のアルコキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
、L、L、L、L、L、L、L10、L12、L13、L15、L16、L17、L18、L19、およびL20は独立して、フッ素、メチル、またはエチルであり;
Sp、Sp、Sp、およびSpは独立して、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
c、d、e、およびfは独立して、0、1、または、2であり、c、d、e、およびfの和は、2、3、または4である。ただし、式(1γ−7)から式(1γ−9)においては、dは2であり;
、P、P、およびPは独立して、式(P−1)で表される重合性基である。

Figure 2018097093

式(P−1)において、
およびMは独立して、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
Spは、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
は、−OH、−NHで表される基である。
項47. 項46に記載の化合物であって、式(1γ−7)から式(1γ−21)において、R、R、およびRは独立して、水素、炭素数1から8のアルキル、炭素数2から8のアルケニル、炭素数1から7のアルコキシ、または炭素数2から7のアルケニルオキシであり;
環A、環A、環A、環A、および環Aは独立して、シクロへキシレン、シクロヘキセニレン、またはフェニレンであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、炭素数1から3のアルキル、炭素数2から3のアルケニル、または炭素数1から2のアルコキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
、L、L、L、L、L、L、L10、L12、L13、L15、L16、L17、L18、L19、およびL20は独立して、フッ素、メチル、またはエチルであり;
Sp、Sp、Sp、およびSpは独立して、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
c、d、e、およびfは独立して、0、1、または、2であり、c、d、e、およびfの和は、2、3、または4である。ただし、式(1γ−7)から式(1γ−9)においては、dは2であり;
、P、P、およびPは独立して、式(P−1)で表される重合性基である。

Figure 2018097093

式(P−1)において、
およびMは独立して、水素、フッ素、メチル、または、エチルであり;
Spは、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
は、−OH、−NHで表される基である。
項48.式(1γ−22)から式(1γ−34)のいずれか1つで表される、項41から47のいずれか1項に記載の化合物。

Figure 2018097093


Figure 2018097093


式(1γ−22)から式(1γ−34)において、
およびRは独立して、炭素数1から7のアルキル、炭素数2から7のアルケニル、炭素数1から6のアルコキシ、または炭素数2から6のアルケニルオキシであり;
、L、L、L、L10、L11、L13、L15、L16、L17、L18、L19、L20、L21、L22、およびL23は独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
Sp、Sp、およびSpは独立して、単結合または炭素数1から3のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
、P、およびPは独立して、式(P−1)で表される重合性基である。

Figure 2018097093

式(P−1)において、
およびMは独立して、水素、フッ素、または、メチルであり;
Spは、単結合または炭素数1から3のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよい。
項49. 配向性モノマーとして、項41から48のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つを含有する液晶組成物。
項50. 式(2)から式(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項49に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項11に記載のそれらと同一である。
項51. 式(5)から式(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項49または50に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項12に記載のそれらと同一である。
項52. 式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項49または50に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項13に記載のそれらと同一である。
項53. 式(9)から式(15)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、項49または50に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項14に記載のそれらと同一である。
項54. 反応性モノマーとして、式(16α)で表される重合性化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項49から53のいずれか1項に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項15に記載のそれらと同一である。
項55. 式(16α)において、P、P、およびPが独立して、式(P−2)から式(P−6)で表される重合性基の群から選択された基である、項54に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項16に記載のそれらと同一である。
項56. 式(16α−1)から式(16α−27)で表される重合性化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、項49から55のいずれか1項に記載の液晶組成物。なお、これらの化合物の構造式および記号の定義は、項17に記載のそれらと同一である。
項57. 式(1α)および式(16α)で表される重合性化合物とは異なる重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、および消泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1つをさらに含有する、項49から56のいずれか1項に記載の液晶組成物。
本例示は、項18の次の段落に記載された(a)から(f)までの項をも含む。
5−2.化合物(1γ)の態様
化合物(1γ)は、少なくとも1つの環より構成されるメソゲン部位と、複数の極性基を有することを特徴とする。化合物(1γ)は、極性基が基板表面と非共有結合的に相互作用するので有用である。用途の一つは、液晶表示素子に使われる液晶組成物用の添加物である。化合物(1γ)は液晶分子の配向を制御する目的で添加される。このような添加物は、液晶組成物への高い溶解度を有し、素子に密閉された条件下では化学的に安定であり、そして液晶表示素子に用いた場合の電圧保持率が大きいことが好ましい。化合物(1γ)は、このような特性をかなりの程度で充足する。
化合物(1γ)の好ましい例について説明をする。化合物(1γ)におけるR、R、R、Z、Z、Z、A、A、A、Sp、Sp、Sp、P、P、P、の好ましい例は、化合物(1γ)の下位式にも適用される。化合物(1γ)において、これらの基の種類を適切に組み合わせることによって、特性を任意に調整することが可能である。化合物の特性に大きな差異がないので、化合物(1γ)は、H(重水素)、13Cなどの同位体を天然存在比の量より多く含んでもよい。

Figure 2018097093
式(1γ)において、R、RおよびRは独立して、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1γ)において、好ましいR、RまたはRは、炭素数1から15のアルキル、炭素数2から15のアルケニル、炭素数1から14のアルコキシ、または炭素数2から14のアルケニルオキシである。さらに好ましいRは、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルケニル、または炭素数1から9のアルコキシである。特に好ましいRは、炭素数1から10のアルキルである。
式(1γ)において、環A、環A、および環Aは独立して、シクロへキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン、デカヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサン、ピリミジン、またはピリジンであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよい。
式(1γ)において、好ましい環A、環A、または環Aは、シクロへキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン、テトラヒドロピラン、または1,3−ジオキサンであり、これらの環において、少なくとも1つの水素はフッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または炭素数1から4のアルコキシで置き換えられてもよい。さらに好ましい環A、環A、または環Aは、シクロへキシレン、フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられたフェニレン、または少なくとも1つの水素が炭素数1から3のアルキルで置き換えられたフェニレンである。特に好ましい環A、環A、または環Aは、シクロへキシレン、フェニレン、少なくとも1つの水素がメチルで置き換えられたフェニレン、または少なくとも1つの水素がエチルで置き換えられたフェニレンである。
式(1γ)において、ZおよびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1γ)において、好ましいZまたはZは、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、または−CF=CF−である。さらに好ましいZまたはZは、単結合である。
式(1γ)において、Sp、Sp、またはSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1γ)において、好ましいSp、Sp、またはSpは、単結合、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいSp、Sp、またはSpは、単結合、炭素数1から3のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から3のアルキレンである。特に好ましいSp、Sp、またはSpは、−CH−、−(CH−、−(CH−、または−O(CH−である。
式(1γ)において、P、P、およびPは独立して、式(P−1)で表される重合性基である。

Figure 2018097093
式(P−1)において、MおよびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。好ましいMまたはMは、反応性を上げるために水素またはメチルである。さらに好ましいMまたはMは水素である。
式(P−1)において、Rは、式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)で表される基である。
好ましいRは、式(1γa)または式(1γb)で表される基である。さらに好ましいRは、式(1γa)で表される基である。

Figure 2018097093
式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)において、SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)において、好ましいSpおよびSpは、単結合、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいSpまたはSpは、単結合、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。特に好ましいSpおよびSpは、単結合、−CH−、−(CH−、−(CH−、または−O(CH−である。
式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)において、Sは、>CH−または>N−であり;Sは、>C<または>Si<である。好ましいSは、>CH−または>N−であり、好ましいSは、>C<である。SよりもSの方が好ましい。
式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)において、Xは独立して、−OH、−NH、−OR、−N(R)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)において、好ましいXは、−OH、−NH、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、炭素数1から5のアルキルまたは炭素数1から4のアルコキシである。さらに好ましいXは、−OH、−NH、−Si(OCH、または−Si(OCである。特に好ましいXは、−OHである。
式(1γ)において、aおよびbは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてaおよびbの和は、1、2、3、または4である。好ましいaおよびbの組合せは、(a=1、b=0)、(a=0、b=1)、(a=2、b=0)、(a=1、b=1)、(a=0、b=2)、(a=3、b=0)、(a=2、b=1)、(a=1、b=2)、または(a=0、b=3)である。さらに好ましい、aおよびbの組合せは、(a=1、b=0)、(a=2、b=0)、(a=1、b=1)、(a=3、b=0)、(a=2、b=1)、または(a=1、b=2)である。特に好ましいaおよびbの組合せは、(a=1、b=0)または(a=2、b=0)である。
式(1γ)において、dは、0、1、2、3、または4である。好ましいdは、2または3であり、さらに好ましいdは2である。
式(1γ)において、cおよびeは独立して、0、1、2、3、または4である。好ましいcまたはeは、0である。
式(2)から(15)において、液晶組成物の成分化合物が示されている。化合物(2)から(4)は小さな誘電率異方性を有する。化合物(5)から(7)は、正に大きな誘電率異方性を有する。化合物(8)はシアノ基を有するので正により大きな誘電率異方性を有する。化合物(9)から(15)は、負に大きな誘電率異方性を有する。これらの化合物の具体的な例は、あとで述べる。式(16α)において、好ましい態様はすでに記載したとおりである。
6.化合物(1γ)の合成
化合物(1γ)の合成法について説明する。化合物(1γ)は、国際公開2017/047177号パンフレットに記載の方法で合成できる。また、公知の有機合成化学の方法を適切に組み合わせることによっても合成できる。「オーガニック・シンセシス」(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、「オーガニック・リアクションズ」(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、「コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス」(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、「新実験化学講座」(丸善)などの成書を参照してもよい。
7.化合物(1−1)〜(1−60)
7−1.化合物(1−1)〜(1−60)、それを用いた液晶組成物の例示
化合物(1−1)〜(1−60)は、前述の[8]〜[10]に示したとおりである。化合物(1−1)〜(1−60)を用いた液晶組成物としては、化合物(1α)で説明した項11.から項18.と同様な組み合わせが好ましい。また、本例示は、次の項も含む。(a)重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤のような添加物の少なくとも2つをさらに含有する上記の液晶組成物。(b)上記の液晶組成物に化合物(1−1)〜(1−60)または化合物(16α)とは異なる重合性化合物を添加することによって調製した重合性組成物。(c)上記の液晶組成物に化合物(1−1)〜(1−60)と化合物(16α)とを添加することによって調製した重合性組成物。(d)重合性組成物を重合させることによって調製した液晶複合体。(e)この液晶複合体を含有する高分子支持配向型の素子。(f)上記の液晶組成物に化合物(1−1)〜(1−60)と化合物(16α)と、化合物(1−1)〜(1−60)または化合物(16α)とは異なる重合性化合物とを添加することによって調製した重合性組成物を使用することによって作製した高分子支持配向型の素子。
7−2.化合物(1−1)〜化合物(1−60)の態様
化合物(1−1)〜化合物(1−60)は、ヒドロキシアルキル基などの極性基により置換されたアクリロイルオキシ基を有するため基板表面に吸着し、液晶分子の配向を制御する。所期の効果を得るには、化合物(1−1)〜化合物(1−60)は、液晶性化合物との高い相溶性を有することが必須である。化合物(1−1)〜化合物(1−60)は、1,4−シクロヘキシレンや1,4−フェニレンのような六員環を有して棒状の分子構造を、また分子構造の片末端に分岐状の構造を有しており相溶性を向上できると考えられることから、この目的に最適である。化合物(1−1)〜化合物(1−60)は、重合によって重合体を与える。この重合体は液晶分子の配向を安定化するので、素子の応答時間を短縮し、そして画像の焼き付きを改善する。素子に密閉された条件下ではこの重合体は化学的に安定であり、そして液晶表示素子に用いた場合の電圧保持率が大きいことが好ましい。化合物(1−1)〜化合物(1−60)は、このような特性をかなりの程度で充足する。
好ましい化合物(1−1)〜化合物(1−60)について、化合物(1−1)を例に説明する。
Figure 2018097093

式(1−1)において、式(1f)、式(1g)、式(1h)および式(1i)のXは、極性基である。化合物(1−1)は、組成物に添加するので安定であることが好ましい。化合物(1−1)を組成物に添加したとき、この化合物が素子の電圧保持率を下げないことが好ましい。化合物(1−1)は、低い揮発性を有することが好ましい。好ましいモル質量は130g/mol以上である。さらに好ましいモル質量は150g/molから800g/molの範囲である。好ましい化合物(1−1)は、アクリロイルオキシ(−OCO−CH=CH)、メタクリロイルオキシ(−OCO−(CH)C=CH)、α−ヒドロキシアルキルアクリレートのような重合性基を有する。
式(1f)、式(1g)、式(1h)および式(1i)において、Xは、−OH、−NH、−OR15、−N(R15)、−COOH、−SH、−B(OH)または−Si(R15で表される基であり、ここで、R15は、水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよい。液晶組成物への高い溶解度の観点から、Xは−OHまたは−NHであることが特に好ましい。−OHは、高いアンカー力を有するので−O−、−CO−、または−COO−よりも好ましい。複数のヘテロ原子(窒素、酸素)を有する基は、特に好ましい。そのような極性基を有する化合物は、低い濃度であっても有効である。
式(1−1)において、Rは、炭素数1から15のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよい。
環Aおよび環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、アントラセン−2,6−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。好ましい環Aまたは環Aは、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、または3−エチル−1,4−フェニレンである。
式(1−1)において、Zは、単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このZにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。好ましいZは、単結合、−CHCH−、−CHO−、−OCH−、−COO−、または−OCO−である。さらに好ましいZは、単結合である。
式(1−1)において、aは、0、1、2、3、または4である。好ましいaは、0、1、2、または3である。さらに好ましいaは、0、1、または2である。特に好ましいaは、1または2である。
式(1−1)において、Spは単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSpにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、式(1a)で表される基から選択された基で置き換えられていて;

Figure 2018097093

式(1a)において、
Sp12は単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSp12において、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよい。好ましいSp12は単結合、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいSp12は、単結合、炭素数1から3のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から3のアルキレンである。
11およびM12は独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。好ましいM11またはM12は、反応性を上げるために水素またはメチルである。さらに好ましいM11またはM12は水素である。
12は炭素数1から15のアルキルであり、このR12において、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。好ましいR12は、水素、または炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいR12は、水素、または炭素数1から3のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から3のアルキレンである。特に好ましいR12は、水素またはメチルである。R12が−CH−OHである場合、分子内に2つの水酸基が存在する効果で低濃度添加での垂直配向が期待される。
式(1−1)において、好ましいSpは、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいSpは、炭素数1から3のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から3のアルキレンであり、これらの基において、少なくとも1つの水素は、式(1a)で表される重合性基で置き換えられる。
11は、式(1e)および式(1f)で表される基から選択された基であり、

Figure 2018097093

式(1e)において、R13は、式(1g)、式(1h)、および式(1i)で表される基から選択された基である。

Figure 2018097093

式(1e)および(1f)において、
Sp13は単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSp13において、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。好ましいSp13は、炭素数1から7のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいSp13は、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。特に好ましいSp13は、−CH−である。
式(1e)において、M13およびM14は独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり、好ましいM13またはM14は、反応性を上げるために水素またはメチルである。さらに好ましいM13またはM14は水素である。
式(1e)において、R13は式(1g)、式(1h)、および式(1i)で表される極性基の群から選択された基であり、好ましいR13は、式(1g)または式(1h)で表される極性基である。さらに好ましいR13は、式(1g)で表される極性基である。
式(1g)、式(1h)、および式(1i)において、Sp14およびSp15は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSp14およびSp15において、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよい。好ましいSp14またはSp15は、炭素数1から7のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。さらに好ましいSp14またはSp15は、炭素数1から5のアルキレン、または1つの−CH−が−O−で置き換えられた炭素数1から5のアルキレンである。特に好ましいSp14またはSp15は、−CH−である。
式(1h)および式(1i)において、Sは、>CH−または>N−であり、そしてSは、>C<または>Si<である。好ましいSは、>CH−であり、好ましいSは、>C<である。
式(1f)、式(1g)、および式(1i)において、Xは、−OH、−NH、−OR、−N(R15)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(R15であり、ここで、R15は、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。好ましいXは、−OH、−NH、または−N(R15)であり、ここで、R15は、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このR15において、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよい。好ましいXは、炭素数1から5のアルキルまたは炭素数1から4のアルコキシである。さらに好ましいXは、−OH、−NH、または−N(R15)である。特に好ましいXは、−OHである。
化合物(1−2)〜化合物(1−3)における、好ましい環A、環A、a、M11、M12、X、R12は、化合物(1−1)におけるそれらと同一であり、好ましいlは0、1、2、3、4、5、または6である。より好ましいlは0、1、2、3、4である。
式(1−2)から式(1−60)において、
は炭素数1から10のアルキルであり;
、Z12、およびZ13は独立して、単結合、−CHCH−、または−(CH−であり;
Sp12、Sp13、およびSp14は独立して、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
、L、L、L、L、L、L、L、L、L10、L11、およびL12は独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルである。
8.化合物(1−1)〜化合物(1−60)の合成
化合物(1−1)〜化合物(1−60)の合成法について説明する。化合物(1−1)〜化合物(1−60)は、後述の方法を参考に合成できる。また、公知の有機合成化学の方法を適切に組み合わせることによっても合成できる。「オーガニック・シンセシス」(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、「オーガニック・リアクションズ」(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、「コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス」(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、「新実験化学講座」(丸善)などの成書を参照してもよい。
9.液晶組成物
9−1.成分Bから成分E
液晶組成物は、配向性モノマーとして重合性極性化合物(1)を含有する。化合物(1)は、少なくとも1つの環より構成されたメソゲン部位を有する。化合物(1)の例は、化合物(1α)、化合物(1β)、化合物(1γ)、または化合物(1−1)〜化合物(1−60)である。化合物(1)は、素子の基板との非共有結合的な相互作用によって、液晶分子の配向を制御する。この組成物は、化合物(1)を成分Aとして含み、下に示す成分B、C、D、およびEから選択された液晶性化合物をさらに含むことが好ましい。成分Bは、化合物(2)から(4)である。成分Cは化合物(5)から(7)である。成分Dは、化合物(8)である。成分Eは、化合物(9)から(15)である。この組成物は、化合物(2)から(15)とは異なる、その他の液晶性化合物を含んでもよい。この組成物を調製するときには、正または負の誘電率異方性の大きさなどを考慮して成分B、C、D、およびEを選択することが好ましい。成分を適切に選択した組成物は、高い上限温度、低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性(すなわち、大きな光学異方性または小さな光学異方性)、正または負に大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、熱または紫外線に対する安定性、および適切な弾性定数(すなわち、大きな弾性定数または小さな弾性定数)を有する。この組成物には、反応性(重合性)を上げる目的で、反応性モノマーとしての役割を有する重合性化合物(16)を添加してもよい。
化合物(1)の好ましい割合は、紫外線に対して高い安定性を維持するために約0.01重量%以上であり、液晶組成物へ溶解させるために約5重量%以下である。さらに好ましい割合は約0.05重量%から約3重量%の範囲である。最も好ましい割合は、約0.05重量%から約1重量%の範囲である。化合物(16)をさらに添加する場合、好ましい割合は、約0.01重量%から約1.0重量%の範囲である。
成分Bは、2つの末端基がアルキルなどである化合物である。成分Bの好ましい例として、化合物(2−1)から(2−11)、化合物(3−1)から(3−19)、および化合物(4−1)から(4−7)を挙げることができる。成分Bの化合物において、R11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルまたはアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。

Figure 2018097093
成分Bは、誘電率異方性の絶対値が小さいので、中性に近い化合物である。化合物(2)は、主として粘度の減少または光学異方性の調整に効果がある。化合物(3)および(4)は、上限温度を高くすることによってネマチック相の温度範囲を広げる効果、または光学異方性の調整に効果がある。
成分Bの含有量を増加させるにつれて組成物の誘電率異方性が小さくなるが粘度は小さくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は多いほうが好ましい。IPS、VAなどのモード用の組成物を調製する場合には、成分Bの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上である。
成分Cは、右末端にフッ素、塩素、またはフッ素含有基を有する化合物である。成分Cの好ましい例として、化合物(5−1)から(5−16)、化合物(6−1)から(6−113)、化合物(7−1)から(7−57)を挙げることができる。成分Cの化合物において、R13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;X11は、フッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFである。

Figure 2018097093

Figure 2018097093

Figure 2018097093

Figure 2018097093

Figure 2018097093

Figure 2018097093
成分Cは、誘電率異方性が正であり、熱、光などに対する安定性が非常に優れているので、IPS、FFS、OCBなどのモード用の組成物を調製する場合に用いられる。成分Cの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて1重量%から99重量%の範囲が適しており、好ましくは10重量%から97重量%の範囲、さらに好ましくは40重量%から95重量%の範囲である。成分Cを誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、成分Cの含有量は液晶組成物の重量に基づいて30重量%以下が好ましい。成分Cを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
成分Dは、右末端基が−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nである化合物(8)である。成分Dの好ましい例として、化合物(8−1)から(8−64)を挙げることができる。成分Dの化合物において、R14は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;−X12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nである。

Figure 2018097093

Figure 2018097093
成分Dは、誘電率異方性が正であり、その値が大きいので、TNなどのモード用の組成物を調製する場合に主として用いられる。この成分Dを添加することにより、組成物の誘電率異方性を大きくすることができる。成分Dは、液晶相の温度範囲を広げる、粘度を調整する、または光学異方性を調整する、という効果がある。成分Dは、素子の電圧−透過率曲線の調整にも有用である。
TNなどのモード用の組成物を調製する場合には、成分Dの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて1重量%から99重量%の範囲が適しており、好ましくは10重量%から97重量%の範囲、さらに好ましくは40重量%から95重量%の範囲である。成分Dを誘電率異方性が負である組成物に添加する場合、成分Dの含有量は液晶組成物の重量に基づいて30重量%以下が好ましい。成分Dを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
成分Eは、化合物(9)から(15)である。これらの化合物は、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンのように、ラテラル位が2つのフッ素または塩素で置換されたフェニレンを有する。成分Eの好ましい例として、化合物(9−1)から(9−8)、化合物(10−1)から(10−17)、化合物(11−1)、化合物(12−1)から(12−3)、化合物(13−1)から(13−11)、化合物(14−1)から(14−3)、および化合物(15−1)から(15−3)を挙げることができる。成分Eの化合物おいて、R15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;R17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。

Figure 2018097093

Figure 2018097093
成分Eは、誘電率異方性が負に大きい。成分Eは、IPS、VA、PSAなどのモード用の組成物を調製する場合に用いられる。成分Eの含有量を増加させるにつれて組成物の誘電率異方性が負に大きくなるが、粘度が大きくなる。そこで、素子のしきい値電圧の要求値を満たす限り、含有量は少ないほうが好ましい。誘電率異方性が−5程度であることを考慮すると、充分な電圧駆動をさせるには、含有量が40重量%以上であることが好ましい。
成分Eのうち、化合物(9)は二環化合物であるので、主として、粘度の減少、光学異方性の調整、または誘電率異方性の増加に効果がある。化合物(10)および(11)は三環化合物であるので、上限温度を高くする、光学異方性を大きくする、または誘電率異方性を大きくするという効果がある。化合物(12)から(15)は、誘電率異方性を大きくするという効果がある。
IPS、VA、PSAなどのモード用の組成物を調製する場合には、成分Eの含有量は、液晶組成物の重量に基づいて、好ましくは40重量%以上であり、さらに好ましくは50重量%から95重量%の範囲である。成分Eを誘電率異方性が正である組成物に添加する場合は、成分Eの含有量が液晶組成物の重量に基づいて30重量%以下が好ましい。成分Eを添加することにより、組成物の弾性定数を調整し、素子の電圧−透過率曲線を調整することが可能となる。
以上に述べた成分B、C、D、およびEを適切に組み合わせることによって、高い上限温度、低い下限温度、小さな粘度、適切な光学異方性、正または負に大きな誘電率異方性、大きな比抵抗、紫外線に対する高い安定性、熱に対する高い安定性、大きな弾性定数などの特性の少なくとも1つを充足する液晶組成物を調製することができる。必要に応じて、成分B、C、D、およびEとは異なる液晶性化合物を添加してもよい。
9−2.添加物
液晶組成物は公知の方法によって調製される。例えば、成分化合物を混合し、そして加熱によって互いに溶解させる。用途に応じて、この組成物に添加物を添加してよい。添加物の例は、重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、光学活性化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、消泡剤などである。このような添加物は当業者によく知られており、文献に記載されている。
重合性化合物は、液晶組成物中に重合体を生成させる目的で添加される。化合物(1)は、単独で用いてもよい。化合物(1)と化合物(16)とから共重合体を生成させてもよい。化合物(1)は、極性基が基板表面と非共有結合的に相互作用した状態で固定化される。これにより、液晶分子の配向する能力がさらに向上すると同時に、化合物(1)が液晶組成物中に拡散するのを防ぐ。化合物(1)は重合によって重合体を与える。この重合体は配列されているので、基板表面においては、液晶分子に適切なプレチルトを付与する。この重合体は, 液晶分子の配向を安定化するので、素子の応答時間を短縮し、そして画像の焼き付きを改善する。重合性化合物の好ましい例は、アクリレート、メタクリレート、ビニル化合物、ビニルオキシ化合物、プロペニルエーテル、エポキシ化合物(オキシラン、オキセタン)、およびビニルケトンである。さらに好ましい例は、少なくとも1つのアクリロイルオキシを有する化合物および少なくとも1つのメタクリロイルオキシを有する化合物である。さらに好ましい例には、アクリロイルオキシとメタクリロイルオキシの両方を有する化合物も含まれる。
重合性化合物は、重合開始剤を添加することによって、速やかに重合させることができる。反応温度を最適化することによって、残存する重合性化合物の量を減少させることができる。光ラジカル重合開始剤の例は、BASF社のダロキュアシリーズからTPO、1173、および4265であり、イルガキュアシリーズから184、369、500、651、784、819、907、1300、1700、1800、1850、および2959である。
光ラジカル重合開始剤の追加例は、4−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物である。
液晶組成物に光ラジカル重合開始剤を添加したあと、電場を印加した状態で紫外線を照射することによって重合を行うことができる。しかし、未反応の重合開始剤または重合開始剤の分解生成物は、素子に画像の焼き付きなどの表示不良を引き起こすかもしれない。これを防ぐために重合開始剤を添加しないまま光重合を行ってもよい。照射する光の好ましい波長は150nmから500nmの範囲である。さらに好ましい波長は250nmから450nmの範囲であり、最も好ましい波長は300nmから400nmの範囲である。
重合性化合物を保管するとき、重合を防止するために重合禁止剤を添加してもよい。重合性化合物は、通常は重合禁止剤を除去しないまま組成物に添加される。重合禁止剤の例は、ヒドロキノン、メチルヒドロキノンのようなヒドロキノン誘導体、4−t−ブチルカテコール、4−メトキシフェノ−ル、フェノチアジンなどである。
光学活性化合物は、液晶分子にらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与えることによって逆ねじれを防ぐ、という効果を有する。光学活性化合物を添加することによって、らせんピッチを調整することができる。らせんピッチの温度依存性を調整する目的で2つ以上の光学活性化合物を添加してもよい。光学活性化合物の好ましい例として、下記の化合物(Op−1)から(Op−18)を挙げることができる。化合物(Op−18)において、環Jは1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンであり、R28は炭素数1から10のアルキルである。

Figure 2018097093
酸化防止剤は、大きな電圧保持率を維持するために有効である。酸化防止剤の好ましい例として、下記の化合物(AO−1)および(AO−2);IRGANOX 415、IRGANOX 565、IRGANOX 1010、IRGANOX 1035、IRGANOX 3114、およびIRGANOX 1098(商品名:BASF社)を挙げることができる。紫外線吸収剤は、上限温度の低下を防ぐために有効である。紫外線吸収剤の好ましい例は、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾエート誘導体、トリアゾール誘導体などである。具体例として下記の化合物(AO−3)および(AO−4);TINUVIN 329、TINUVIN P、TINUVIN 326、TINUVIN 234、TINUVIN 213、TINUVIN 400、TINUVIN 328、およびTINUVIN 99−2(商品名:BASF社);および1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)を挙げることができる。
立体障害のあるアミンのような光安定剤は、大きな電圧保持率を維持するために好ましい。光安定剤の好ましい例として、下記の化合物(AO−5)および(AO−6);TINUVIN 144、TINUVIN 765、およびTINUVIN 770DF(商品名:BASF社)を挙げることができる。熱安定剤も大きな電圧保持率を維持するために有効であり、好ましい例としてIRGAFOS 168(商品名:BASF社)を挙げることができる。消泡剤は、泡立ちを防ぐために有効である。消泡剤の好ましい例は、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどである。

Figure 2018097093
化合物(AO−1)において、R40は炭素数1から20のアルキル、炭素数1から20のアルコキシ、−COOR41、または−CHCHCOOR41であり、ここでR41は炭素数1から20のアルキルである。化合物(AO−2)および(AO−5)において、R42は炭素数1から20のアルキルである。化合物(AO−5)において、R43は水素、メチル、またはO(酸素ラジカル)であり、環Gは1,4−シクロへキシレンまたは1,4−フェニレンであり、zは1、2、または3である。
9.液晶表示素子
上記の液晶組成物は、PC、TN、STN、OCB、PSAなどの動作モードを有し、アクティブマトリックス方式で駆動する液晶表示素子に使用できる。この組成物は、PC、TN、STN、OCB、VA、IPSなどの動作モードを有し、パッシブマトリクス方式で駆動する液晶表示素子にも使用することができる。これらの素子は、反射型、透過型、半透過型のいずれのタイプにも適用ができる。
この組成物は、ネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAP(nematic curvilinear aligned phase)素子、液晶中に三次元網目状高分子を形成して作製したポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)、そしてポリマーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)にも使用できる。重合性化合物の添加量が液晶組成物の重量に基づいて約10重量%以下であるとき、PSAモードの液晶表示素子が作製される。好ましい割合は約0.1重量%から約2重量%の範囲である。さらに好ましい割合は、約0.2重量%から約1.0重量%の範囲である。PSAモードの素子は、アクティブマトリックス、パッシブマトリクスのような駆動方式で駆動させることができる。このような素子は、反射型、透過型、半透過型のいずれのタイプにも適用ができる。重合性化合物の添加量を増やすことによって、高分子分散(polymer dispersed)モードの素子も作製することができる。
配向膜は、液晶分子を一定方向に配列させるための膜である。一般にはポリイミドの薄膜が用いられる。このような配向膜を有しない液晶表示素子では、重合性極性化合物(1)を含有する組成物が用いられる。化合物(1)が重合によって重合体を与える。この重合体は、配向膜の機能を有するので、配向膜の代わりに用いることができる。このような素子を製造する方法の一例は、次のとおりである。アレイ基板とカラーフィルター基板と呼ばれる2つの基板を有する素子を用意する。この基板は配向膜を有しない。この基板の少なくとも1つは、電極層を有する。液晶性化合物を混合して液晶組成物を調製する。この組成物に化合物(1)を添加する。必要に応じて添加物をさらに添加してもよい。この組成物を素子に注入する。この素子に電圧を無印加、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加した状態で第一段階の光照射を行い、次に、しきい値電圧以上でかつ30V以下の電圧を印加した状態で第二段階の光照射を行う。紫外線が好ましい。光照射によって重合性化合物を重合させる。このような二段階の重合によって、液晶分子に均一な垂直配向を誘起する配向制御層が生成し、目的の素子が作製される。
この手順において、化合物(1)は、極性基が基板表面と相互作用するので、電圧無印加、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加することで基板上に均一に配列しやすくなる。この状態で第一段階の紫外線照射を行い、配向を固定化する。この重合体が、液晶分子を均一に配向させる。次に、しきい値電圧以上でかつ30V以下の電圧を印加したとき、電場の作用によって液晶分子の配向がさらに促進される。この配向に従って未反応の化合物も配向する。この状態で化合物が第二段階の紫外線照射により、ほぼ完全に重合するので、配向を維持した重合体が生成する。この重合体の効果によって、液晶分子の配向が追加的に安定化するので、素子の応答時間が短縮される。画像の焼き付きは、液晶分子の動作不良であるから、この重合体の効果によって焼き付きも同時に改善されることになる。このような二段階で重合を行うので、未反応物は極めて少ない。したがって、電圧保持率の大きな素子が得られる。
基板への紫外線照射について説明する。本発明では、少なくとも二段階で紫外線を照射する。第一段階では、基板間に電圧を印加しない、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加して照射する。好ましい照度は約2mW/cmから約200mW/cmの範囲であり、好ましい露光量(照度と照射時間の積)は、1J/cmから60J/cmの範囲である。この紫外線を「第一紫外線」ということがある。この紫外線によって大部分の重合性化合物が重合する。第一紫外線において、さらに好ましい照度は、約2mW/cmから約100mW/cmの範囲であり、さらに好ましい露光量は3J/cmから50J/cmの範囲である。
第二段階では、基板間にしきい値電圧以上でかつ30V以下の電圧を印加しながら紫外線を照射する。好ましい照度は約2mW/cmから約200mW/cmの範囲であり、好ましい露光量は5J/cmから100J/cmの範囲である。この紫外線を「第二紫外線」ということがある。この紫外線によって未反応の化合物(1)が重合体に変換される。第二紫外線において、さらに好ましい照度は、約2mW/cmから約100mW/cmの範囲であり、さらに好ましい露光量は5J/cmから55J/cmの範囲である。第二段階の紫外線照射を行っても未反応物が残存する場合、本発明では、第三段階の紫外線照射を追加しても良い。第三段階では、基板間に電圧を印加しない、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加して照射する。好ましい照度は約2mW/cmから約200mW/cmの範囲であり、好ましい露光量(照度と照射時間の積)は、1J/cmから60J/cmの範囲である。この紫外線を「第三紫外線」ということがある。この紫外線によってほぼ全ての重合性化合物が重合する。第三紫外線において、さらに好ましい照度は、約2mW/cmから約100mW/cmの範囲であり、さらに好ましい露光量は3J/cmから50J/cmの範囲である。
図1に、極性基と基板表面との相互作用により、重合性極性化合物(1)が、カラーフィルター基板1とアレイ基板2上に配列した状態の素子11を示す。化合物(1)が重合により配向制御層を形成する。図2に、極性基と基板表面との相互作用により、重合性極性化合物(1)と重合性化合物(16)が、カラーフィルター基板1とアレイ基板2上に配列した状態の素子12を示す。化合物(1)は化合物(16)との共重合により配向制御層を形成する。図3は、従来の配向膜を有し、重合性化合物を含む素子21の概略図である。なお、本発明の液晶表示素子は、図1や図2に示すようなアレイ基板とカラーフィルター基板の2つの基板を有する構造の素子に限定されない。他の例は、TFT基板上にカラーフィルター(CF)を形成したカラーフィルター・オン・アレイ(COA)構造の素子などである。
配向制御層は、走査型電子顕微鏡による観察によれば、小さな凹凸がある薄膜であり、粒子の集合のようにみえる。この薄膜の断面は波状である。波の頂点と隣の波頂点の間隔を前記配向制御層中の重合体の粒径(以下では単に「粒径」ということがある)と定義する。粒径は、平均で約1nmから約90nmであり、好ましくは約1nmから約70nmである。粒径がこのような範囲であるとき、液晶分子が均一に垂直配向され、光漏れが防止されると考えられる。配向制御層の膜厚は、約10nmから約100nmであり、好ましくは約10nmから約80nmであり、より好ましくは約20nmから約80nmである。膜厚が約10nm以上であるとき、電気特性を維持できるため好ましい。膜厚が100nm以下であるとき、駆動電圧を適切に下げることができるため好ましい。
垂直配向(VA)型素子において、電圧無印加時に液晶分子は基板面に対して略垂直配向する。通常、液晶分子を垂直配向させるためには、図3のように、カラーフィルター基板1と液晶層3との間やアレイ基板2と液晶層3との間に、ポリイミド、ポリアミド、ポリシロキサンのような垂直配向膜が配置される。一方、配向膜を有しない素子では、このような配向膜を必要としない。この素子では、配向制御層の作用によって、液晶分子が基板に対して垂直配向される。液晶分子と基板との角度(すなわちプレチルト角)は、90°±10°であり、好ましくは90°±5°であり、より好ましくは90°±3°である。このような垂直配向を、スリットを有し、画素分割した画素電極と組み合わせることにより広視野角を達成できる。
実施例(合成例、使用例を含む)により、本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例によっては制限されない。本発明は、使用例1の組成物と使用例2の組成物との混合物を含む。本発明は、使用例の組成物の少なくとも2つを混合することによって調製した混合物をも含む。
特に記載のないかぎり、反応は窒素雰囲気下で行った。化合物(1)は、合成例などに示した手順により合成した。合成した化合物は、NMR分析などの方法により同定した。特性は、下記の方法により測定した。
NMR分析:測定には、ブルカーバイオスピン社製のDRX−500を用いた。H−NMRの測定では、試料をCDClなどの重水素化溶媒に溶解させ、測定は、室温で、500MHz、積算回数16回の条件で行った。テトラメチルシランを内部標準として用いた。19F−NMRの測定では、CFClを内部標準として用い、積算回数24回で行った。核磁気共鳴スペクトルの説明において、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、quinはクインテット、sexはセクステット、mはマルチプレット、brはブロードであることを意味する。
ガスクロマト分析:測定には、島津製作所製のGC−2010型ガスクロマトグラフを用いた。カラムは、Agilent Technologies Inc.製のキャピラリカラムDB−1(長さ60m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)を用いた。キャリアーガスとしてはヘリウム(1ml/分)を用いた。試料気化室の温度を300℃、検出器(FID)部分の温度を300℃に設定した。試料はアセトンに溶解して、1重量%の溶液となるように調製し、得られた溶液1μlを試料気化室に注入した。記録計には島津製作所製のGCSolutionシステムなどを用いた。
HPLC分析:測定には、島津製作所製のProminence(LC−20AD;SPD−20A)を用いた。カラムはワイエムシー製のYMC−Pack ODS−A(長さ150mm、内径4.6mm、粒子径5μm)を用いた。溶出液はアセトニトリルと水を適宜混合して用いた。検出器としてはUV検出器、RI検出器、CORONA検出器などを適宜用いた。UV検出器を用いた場合、検出波長は254nmとした。試料はアセトニトリルに溶解して、0.1重量%の溶液となるように調製し、この溶液1μLを試料室に導入した。記録計としては島津製作所製のC−R7Aplusを用いた。
紫外可視分光分析:測定には、島津製作所製のPharmaSpec UV−1700用いた。検出波長は190nmから700nmとした。試料はアセトニトリルに溶解して、0.01mmol/Lの溶液となるように調製し、石英セル(光路長1cm)に入れて測定した。
測定試料:相構造および転移温度(透明点、融点、重合開始温度など)を測定するときには、化合物そのものを試料として用いた。
測定方法:特性の測定は下記の方法で行った。これらの多くは、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA;Japan Electronics and Information Technology Industries Association)で審議制定されるJEITA規格(JEITA・ED−2521B)に記載された方法、またはこれを修飾した方法であった。測定に用いたTN素子には、薄膜トランジスター(TFT)を取り付けなかった。
(1)相構造
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−52型ホットステージ)に試料を置いた。この試料を、3℃/分の速度で加熱しながら相状態とその変化を偏光顕微鏡で観察し、相の種類を特定した。
(2)転移温度(℃)
測定には、パーキンエルマー社製の走査熱量計、Diamond DSCシステムまたはエスエスアイ・ナノテクノロジー社製の高感度示差走査熱量計、X−DSC7000を用いた。試料は、3℃/分の速度で昇降温し、試料の相変化に伴う吸熱ピークまたは発熱ピークの開始点を外挿により求め、転移温度を決定した。化合物の融点、重合開始温度もこの装置を使って測定した。化合物が固体からスメクチック相、ネマチック相などの液晶相に転移する温度を「液晶相の下限温度」と略すことがある。化合物が液晶相から液体に転移する温度を「透明点」と略すことがある。
結晶はCと表した。結晶の種類の区別がつく場合は、それぞれをC、Cのように表した。スメクチック相はS、ネマチック相はNと表した。スメクチック相の中で、スメクチックA相、スメクチックB相、スメクチックC相、またはスメクチックF相の区別がつく場合は、それぞれS、S、S、またはSと表した。液体(アイソトロピック)はIと表した。転移温度は、例えば、「C 50.0 N 100.0 I」のように表記した。これは、結晶からネマチック相への転移温度が50.0℃であり、ネマチック相から液体への転移温度が100.0℃であることを示す。
(3)ネマチック相の上限温度(TNIまたはNI;℃)
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略すことがある。試料が液晶性化合物と母液晶との混合物であるときは、TNIの記号で示した。試料が液晶性化合物と成分B、C、Dのような化合物との混合物であるときは、NIの記号で示した。
(4)ネマチック相の下限温度(T;℃)
ネマチック相を有する試料を0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管したあと、液晶相を観察した。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶またはスメクチック相に変化したとき、Tを≦−20℃と記載した。ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。
(5)粘度(バルク粘度;η;20℃で測定;mPa・s)
測定には、東京計器株式会社製のE型回転粘度計を用いた。
(6)光学異方性(屈折率異方性;25℃で測定;Δn)
測定は、波長589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により行なった。主プリズムの表面を一方向にラビングしたあと、試料を主プリズムに滴下した。屈折率(n‖)は偏光の方向がラビングの方向と平行であるときに測定した。屈折率(n⊥)は偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときに測定した。光学異方性(Δn)の値は、Δn=n‖−n⊥、の式から計算した。
(7)比抵抗(ρ;25℃で測定;Ωcm)
電極を備えた容器に試料1.0mLを注入した。この容器に直流電圧(10V)を印加し、10秒後の直流電流を測定した。比抵抗は次の式から算出した。(比抵抗)={(電圧)×(容器の電気容量)}/{(直流電流)×(真空の誘電率)}。
誘電率異方性が正の試料と負の試料とでは、特性の測定法が異なることがある。誘電率異方性が正であるときの測定法は、項(8a)から(12a)に記載した。誘電率異方性が負の場合は、項(8b)から(12b)に記載した。
(8a)粘度(回転粘度;γ1;25℃で測定;mPa・s)
正の誘電率異方性:測定は、M. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995) に記載された方法に従った。ツイスト角が0度であり、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5μmであるTN素子に試料を入れた。この素子に16Vから19.5Vの範囲で0.5V毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加のあと、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM.Imaiらの論文、40頁の計算式(8)とから回転粘度の値を得た。この計算で必要な誘電率異方性の値は、この回転粘度を測定した素子を用い、下に記載した方法で求めた。
(8b)粘度(回転粘度;γ1;25℃で測定;mPa・s)
負の誘電率異方性:測定は、M. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995) に記載された方法に従った。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmのVA素子に試料を入れた。この素子に39ボルトから50ボルトの範囲で1ボルト毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加のあと、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM.Imaiらの論文、40頁の計算式(8)とから回転粘度の値を得た。この計算に必要な誘電率異方性の値は、下記の誘電率異方性の項で測定した値を用いた。
(9a)誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
正の誘電率異方性:2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が9μmであり、そしてツイスト角が80度であるTN素子に試料を入れた。この素子にサイン波(10V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。
(9b)誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
負の誘電率異方性:誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥、の式から計算した。誘電率(ε‖およびε⊥)は次のように測定した。
1)誘電率(ε‖)の測定:よく洗浄したガラス基板にオクタデシルトリエトキシシラン(0.16mL)のエタノール(20mL)溶液を塗布した。ガラス基板をスピンナーで回転させたあと、150℃で1時間加熱した。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が4μmであるVA素子に試料を入れ、この素子を紫外線で硬化する接着剤で密閉した。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。
2)誘電率(ε⊥)の測定:よく洗浄したガラス基板にポリイミド溶液を塗布した。このガラス基板を焼成した後、得られた配向膜にラビング処理をした。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が9μmであり、ツイスト角が80度であるTN素子に試料を入れた。この素子にサイン波(0.5V、1kHz)を印加し、2秒後に液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。
(10a)弾性定数(K;25℃で測定;pN)
正の誘電率異方性:測定には横河・ヒューレットパッカード株式会社製のHP4284A型LCRメータを用いた。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmである水平配向素子に試料を入れた。この素子に0ボルトから20ボルト電荷を印加し、静電容量および印加電圧を測定した。測定した静電容量(C)と印加電圧(V)の値を「液晶デバイスハンドブック」(日刊工業新聞社)、75頁にある式(2.98)、式(2.101)を用いてフィッティングし、式(2.99)からK11およびK33の値を得た。次に171頁にある式(3.18)に、先ほど求めたK11およびK33の値を用いてK22を算出した。弾性定数Kは、このようにして求めたK11、K22およびK33の平均値で表した。
(10b)弾性定数(K11およびK33;25℃で測定;pN)
負の誘電率異方性:測定には株式会社東陽テクニカ製のEC−1型弾性定数測定器を用いた。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmである垂直配向素子に試料を入れた。この素子に20ボルトから0ボルト電荷を印加し、静電容量および印加電圧を測定した。静電容量(C)と印加電圧(V)の値を、「液晶デバイスハンドブック」(日刊工業新聞社)、75頁にある式(2.98)、式(2.101)を用いてフィッティングし、式(2.100)から弾性定数の値を得た。
(11a)しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V)
正の誘電率異方性:測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が0.45/Δn(μm)であり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に印加する電圧(32Hz、矩形波)は0Vから10Vまで0.02Vずつ段階的に増加させた。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%である電圧−透過率曲線を作成した。しきい値電圧は透過率が90%になったときの電圧で表した。
(11b)しきい値電圧(Vth;25℃で測定;V)
負の誘電率異方性:測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が4μmであり、ラビング方向がアンチパラレルであるノーマリーブラックモード(normally black mode)のVA素子に試料を入れ、この素子を紫外線で硬化する接着剤を用いて密閉した。この素子に印加する電圧(60Hz、矩形波)は0Vから20Vまで0.02Vずつ段階的に増加させた。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%である電圧−透過率曲線を作成した。しきい値電圧は透過率が10%になったときの電圧で表した。
(12a)応答時間(τ;25℃で測定;ms)
正の誘電率異方性:測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。ローパス・フィルター(Low-pass filter)は5kHzに設定した。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が5.0μmであり、ツイスト角が80度であるノーマリーホワイトモード(normally white mode)のTN素子に試料を入れた。この素子に矩形波(60Hz、5V、0.5秒)を印加した。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%であるとみなした。立ち上がり時間(τr:rise time;ミリ秒)は、透過率が90%から10%に変化するのに要した時間である。立ち下がり時間(τf:fall time;ミリ秒)は透過率10%から90%に変化するのに要した時間である。応答時間は、このようにして求めた立ち上がり時間と立ち下がり時間との和で表した。
(12b)応答時間(τ;25℃で測定;ms)
負の誘電率異方性:測定には大塚電子株式会社製のLCD5100型輝度計を用いた。光源はハロゲンランプであった。ローパス・フィルター(Low-pass filter)は5kHzに設定した。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が3.2μmであり、ラビング方向がアンチパラレルであるノーマリーブラックモード(normally black mode)のパターン化された電極構造を有するVA素子に試料を入れた。この素子を紫外線で硬化する接着剤を用いて密閉した。この素子にしきい値電圧を若干超える程度の電圧を1分間印加し、次に5.6Vの電圧を印加しながら23.5mW/cmの紫外線を8分間照射した。この素子に矩形波(60Hz、10V、0.5秒)を印加した。この際に、素子に垂直方向から光を照射し、素子を透過した光量を測定した。この光量が最大になったときが透過率100%であり、この光量が最小であったときが透過率0%であるとみなした。応答時間は透過率90%から10%に変化するのに要した時間(立ち下がり時間;fall time;ミリ秒)で表した。
(13)電圧保持率
アイグラフィックス株式会社製ブラックライト、F40T10(ピーク波長335nm)を用いて紫外線を照射することによって、重合性化合物を重合させた。この素子に60℃でパルス電圧(1Vで60マイクロ秒)を印加して充電した。減衰する電圧を高速電圧計で1.67秒のあいだ測定し、単位周期における電圧曲線と横軸との間の面積Aを求めた。面積Bは減衰しなかったときの面積である。電圧保持率は面積Bに対する面積Aの百分率で表した。
(14)照度
紫外線照度の測定には、ウシオ電機株式会社製の紫外線照度計、UIT−250型(センサー:UVD−S365)を用いた。
(15)垂直配向性
得られた素子を偏光顕微鏡にセットし、下から素子に光を照射し、光漏れの有無を観察した。液晶分子が充分に配向し、光が素子を通過しない場合は、垂直配向性が「良好」と判断した。素子を通過した光が観察された場合は、「配向欠陥あり」と表した。
(16)プレチルト角(度)
プレチルト角の測定には、シンテック株式会社製のOpti−Proを使用した。
(17)膜厚および粒径
配向制御層の膜厚および粒径の測定はSEM(走査型電子顕微鏡、株式会社日立ハイテクノロジー製SU−70)を用いて行った。
下記の化合物を合成した。化合物(1α−3−A)、化合物(1α−4−A)から化合物(1α−4−J)、化合物(1α−5−A)から化合物(1α−5−B)、化合物(1α−6−A)から化合物(1α−6−J)の合成法および適用可能な化合物の具体例は国際公開2016−129490号パンフレットに開示されている。化合物(1β−4−A)および化合物(1γ−2−A)の合成法については、それぞれ国際公開2017−014013号パンフレットおよび国際公開2017−047177号パンフレットに開示されている。

Figure 2018097093
Figure 2018097093

Figure 2018097093
[化合物(1−4−3)の合成例]
Figure 2018097093

Figure 2018097093
第1工程
化合物(T−7)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(23.3g)、ピリジニウム p−トルエンスルホナート(PPTS)(5.80g)を反応器に入れ50℃で10時間攪拌した。不溶物を濾別した後、反応混合物を水に注ぎ込み、水層をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容積比、ヘプタン:酢酸エチル=2:1)で精製して、化合物(T−21)(39.5g;80%)を得た。
第2工程
化合物(T−21)(39.5g)、THF(400ml)、および水(400ml)を反応器に入れ、0℃に冷却した。そこへ水酸化リチウム一水和物(15.4g)を加え、室温に戻しつつ12時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ込み、6N塩酸(60ml)をゆっくりと加え酸性にした後、水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮して化合物(T−22)(32.6g;95%)を得た。
第3工程
化合物(1−23−2)(2.0g)、化合物(T−22)(1.18g)、DMAP(0.32g)、およびジクロロメタン(100ml)を反応器に入れ、0℃に冷却した。そこへDCC(1.30g)のジクロロメタン(60ml)溶液をゆっくりと滴下し、室温に戻しつつ12時間攪拌した。不溶物を濾別した後、反応混合物を水に注ぎ込み、水層をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容積比、トルエン:酢酸エチル=19:1)で精製して、化合物(T−23)(2.37g;82%)を得た。
第4工程
化合物(T−23)(2.37g)、ピリジニウム p−トルエンスルホナート(PPTS)(0.54g)、THF(50ml)およびメタノール(50ml)を反応器に入れ、50℃で5時間攪拌した。不溶物を濾別した後、反応混合物を水に注ぎ込み、水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容積比、トルエン:酢酸エチル=9:1)で精製して、化合物(1−4−3)(1.50g;75%)を得た。
得られた化合物(1−4−3)のNMR分析値は以下の通りである。
H−NMR:化学シフトδ(ppm;CDCl):6.24(s,1H)、6.09(s,1H)、5.84(s,1H)、5.57(s,1H)、4.33−4.27(m,4H)、4.20−4.16(m,2H)、2.34−2.31(m,1H)、1.97−1.90(m,4H)、1.82−1.67(m,8H)、1.43−1.39(m,1H)、1.31−1.18(m,6H)、1.15−0.75(m,16H).
化合物(1−4−3)の物性は、次のとおりであった。
転移温度:C 66.5 I.
[化合物(1−23−3)の合成例]

Figure 2018097093
第1工程
2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(103.7g)およびTHF(500ml)を反応器に入れ、−30℃まで冷却し、カリウムt−ブトキシド(25.4g)を加え、1時間撹拌した。そこへ化合物(T−35)(50.0g)のTHF(300ml)溶液をゆっくりと滴下し、室温に戻しつつ6時間攪拌した。不溶物を濾別した後、反応混合物を水に注ぎ込み、水層をトルエンで抽出した。一緒にした有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容積比、トルエン:ヘプタン=1:1)で精製して、化合物(T−36)(63.0g;92%)を得た。
第2工程
化合物(T−36)(63.0g)、トルエン(500ml)、IPA(500ml)およびPd/C(0.55g)を反応器に入れ、水素雰囲気下で16時間攪拌した。不溶物を濾別した後、反応混合物を水に注ぎ込み、水層をトルエン抽出した。一緒にした有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(容積比、トルエン:ヘプタン=1:1)で精製し、化合物(T−37)(60.1g;95%)を得た。
第3工程
化合物(T−37)(60.1g)、ギ酸(75.8g)、およびトルエン(1000ml)を反応器に入れて、100℃にて6時間撹拌した。不溶物を濾別した後、炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、水層をトルエンで抽出した。一緒にした有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにてトルエンで精製して、化合物(T−38)(45.0g;89%)を得た。
第4工程
化合物(T−38)(45.0g)、ペルオキシ一硫酸カリウム(OXONE)(108.3g)およびDMF(1000ml)を反応器に入れて、室温にて8時間撹拌した。
不溶物を濾別した後、反応混合物を水に注ぎ込み、水層を酢酸エチル抽出した。一緒にした有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を減圧下で濃縮し、化合物(T−39)(28.5g;60%)を得た。
第5工程
化合物(T−39)(28.5g)、硫酸(0.5ml)およびメタノール(500ml)を反応器に入れて、60℃にて5時間撹拌した。不溶物を濾別した後、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにてトルエンで精製して、化合物(T−40)(22.3g;75%)を得た。
第6工程
化合物(T−40)(22.3g)を原料として用い、合成例4の第1工程と同様の手法により、化合物(T−41)(18.3g;70%)を得た。
第7工程
化合物(T−41)(18.3g)を原料として用い、合成例4の第2工程と同様の手法により、化合物(T−42)(5.9g;38%)を得た。
第8工程
化合物(T−42)(5.9g)を原料として用い、合成例4の第3工程と同様の手法により、化合物(1−23−3)(2.4g;34%)を得た。
得られた化合物(1−23−3)のNMR分析値は以下の通りである。
H−NMR:化学シフトδ(ppm;CDCl):6.11(s,1H)、5.81(s,1H)、4.31−4.28(m,1H)、4.17−4.14(m,1H)、3.63−3.58(m,1H)、3.54−3.49(m,1H)、1.98−1.95(m,4H)、1.84−1.69(m,9H)、1.41−1.18(m,10H)、1.15−1.06(m,4H)、1.02−0.80(m,13H).
化合物(1−23−3)の物性は、次のとおりであった。
転移温度:C 33.6 S 101 I.
[化合物(1−4−4)の合成例]

Figure 2018097093
第1工程
化合物(1−23−3)(2.0g)を原料として用い、合成例5の第3工程と同様の手法により、化合物(T−43)(2.1g;74%)を得た。
第2工程
化合物(T−43)(2.1g)を原料として用い、合成例5の第4工程と同様の手法により、化合物(1−4−4)(1.3g;72%)を得た。
得られた化合物(1−4−4)のNMR分析値は以下の通りである。
H−NMR:化学シフトδ(ppm;CDCl):6.25(s,1H)、6.10(s,1H)、5.85(d,J=1.1Hz,1H)、5.57(s,1H)、4.33(d,J=6.5Hz,2H)、4.24−4.11(m,4H)、2.28(t,J=6.6Hz,1H)、2.09−2.03(m,1H)、1.94(s,3H)、1.75−1.67(m,8H)、1.44−1.39(m,2H)、1.32−1.18(m,8H)、1.15−1.06(m,4H)、1.02−0.79(m,13H).
化合物(1−4−4)の物性は、次のとおりであった。
転移温度:C 71.4 I.
組成物中の化合物は、下記の表2の1)〜5)の定義に基づいて記号により表した。表2において、1,4−シクロヘキシレンに関する立体配置はトランスである。記号の後にあるかっこ内の番号は化合物の番号に対応する。(−)の記号はその他の液晶性化合物を意味する。液晶性化合物の割合(百分率)は、液晶組成物の重量に基づいた重量百分率(重量%)である。最後に、液晶組成物の特性値をまとめた。特性は、先に記載した方法にしたがって測定し、測定値を(外挿することなく)そのまま記載した。
表2 記号を用いた化合物の表記法
R−(A)−Z−・・・・・Z−(A)−R’

Figure 2018097093

Figure 2018097093

Figure 2018097093

Figure 2018097093

Figure 2018097093
[組成物(i)]
3−HB(2F,3F)−O2 (9−1) 18%
3−HHB(2F,3F)−O2 (10−1) 9%
2−HBB(2F,3F)−O2 (10−7) 6%
3−HBB(2F,3F)−O2 (10−7) 10%
4−HBB(2F,3F)−O2 (10−7) 8%
2−HH−3 (2−1) 25%
3−HH−4 (2−1) 10%
1−BB−3 (2−8) 5%
3−HBB−2 (3−4) 9%
NI=76.1℃;η=16.1mPa・s;Δn=0.100;Δε=−2.5;Vth=2.4V.
[組成物(ii)]
3−HB(2F,3F)−O2 (9−1) 12%
2−HH1OB(2F,3F)−O2 (10−5) 10%
3−HH1OB(2F,3F)−O2 (10−5) 9%
2O−B(2F)B(2F,3F)−O2 (9) 4%
2O−B(2F)B(2F,3F)−O4 (9) 5%
2−HH−3 (2−1) 25%
3−HH−4 (2−1) 6%
1−BB−3 (2−8) 4%
3−HHB−1 (3−1) 9%
3−HBB−2 (3−4) 7%
5−B(F)BB−2 (3−8) 9%
NI=74.2℃;Tc<−20℃;Δn=0.103;Δε=−2.5;Vth=2.36V;η=18.4mPa・s.
[組成物(iii)]
3−H1OB(2F,3F)−O2 (9−5) 10%
V−HHB(2F,3F)−O2 (10−1) 5%
2−HH1OB(2F,3F)−O2 (10−5) 4%
3−HBB(2F,3F)−O2 (10−7) 5%
V−HBB(2F,3F)−O2 (10−7) 9%
2O−B(2F)B(2F,3F)−O2 (9) 5%
2O−B(2F)B(2F,3F)−O4 (9) 5%
2−HH−3 (2−1) 22%
3−HH−4 (2−1) 5%
3−HH−5 (2−1) 3%
3−HB−O2 (2−5) 10%
3−HHB−1 (3−1) 8%
3−HHB−3 (3−1) 4%
5−B(F)BB−2 (3−8) 5%
NI=74.9℃;Tc<−20℃;Δn=0.102;Δε=−2.8;Vth=2.30V;η=19.2mPa・s.
[組成物(iv)]
3−HB(2F,3F)−O2 (9−1) 12%
5−HB(2F,3F)−O2 (9−1) 8%
3−HH2B(2F,3F)−O2 (10−4) 9%
3−HDhB(2F,3F)−O2 (10−3) 9%
3−dhBB(2F,3F)−O2 (10−9) 7%
2O−B(2F)B(2F,3F)−O2 (9) 5%
3−HH−V (2−1) 29%
2−HH−3 (2−1) 2%
V−HHB−1 (3−1) 5%
V−HBB−2 (3−4) 14%
NI=76.5℃;Tc<−20℃;Δn=0.098;Δε=−3.0;Vth=2.15V;η=16.2mPa・s.
[組成物(V)]
2−HHB(2F,3F)−O2 (10−1) 3%
3−HHB(2F,3F)−O2 (10−1) 6%
V−HHB(2F,3F)−O1 (10−1) 4%
V−HHB(2F,3F)−O2 (10−1) 10%
3−HH2B(2F,3F)−O2 (10−4) 9%
2O−B(2F)B(2F,3F)−O2 (9) 7%
2O−B(2F)B(2F,3F)−O4 (9) 7%
3−HH−V (2−1) 20%
2−HH−3 (2−1) 10%
3−HH−4 (2−1) 6%
3−HB−O2 (2−5) 7%
1−BB−3 (2−8) 4%
5−B(F)BB−2 (3−8) 7%
NI=75.3℃;Tc<−20℃;Δn=0.102;Δε=−2.6;Vth=2.41V;η=17.5mPa・s.
[実施例1]
上記の組成物(i)に重合性極性化合物として下記の化合物(1α−4−A)を3重量部の割合で添加した。

Figure 2018097093

さらに加えて、重合性化合物として下記の化合物(16−6−1−A)を0.3重量部の割合で添加した。この組成物を2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が3.5μmである配向膜を有しない素子に注入して作製した素子(1A)に、電圧を印加しないで主波長が365nmの紫外線(90mW/cm)を29.7J/cm照射した。紫外線の照射には、アイグラフィックス株式会社製の紫外線照射装置US4−X0401−FKTN型(メタルハライドランプM04−L41)を用いた。次に、この素子に電圧を3Vまでは毎秒0.05Vの速度で上昇させ、5.4Vまでは毎秒0.15Vの速度で上昇させ、5.4Vの電圧が印加された状態で、同一の装置で主波長が365nmの紫外線(90mW/cm)を29.7J/cm照射した。液晶のプレチルト角を測定したところ88.9°であった。偏光顕微鏡で観察したところ、光漏れはなく、垂直配向性は良好であった。走査型電子顕微鏡でカラーフィルター基板上にある配向制御層を観察したところ、膜厚は50nmであり、粒径は70nmであった。

Figure 2018097093
[実施例2]
実施例1と同様な方法で作製した素子(1A)を用い、電圧を印加しないで主波長が335nmの紫外線(3mW/cm)を5.0J/cm照射した。紫外線の照射には、アイグラフィックス株式会社製のブラックライト、F40T10(ピーク波長335nm)を用いた。次に、この素子に実施例1記載の電圧印加と同一の方法で5.4Vの電圧を印加された状態で、主波長が335nmの紫外線(3mW/cm)を9.9J/cm照射した。液晶分子のプレチルト角を測定したところ88.8°であった。この素子は光漏れがなく、垂直配向性は良好であった。カラーフィルター基板上にある配向制御層の膜厚は50nmであり、粒径は50nmであった。
[実施例3]
実施例1と同様な方法で作製した素子(1A)を用い、電圧を印加しないで主波長が335nmの紫外線(3mW/cm)を5.0J/cm照射した。紫外線の照射には、アイグラフィックス株式会社製のブラックライト、F40T10(ピーク波長335nm)を用いた。次に、この素子に実施例1記載の電圧印加と同一の方法で5.4Vの電圧を印加された状態で、主波長が365nmの紫外線(90mW/cm)を49.5J/cm照射した。液晶のプレチルト角を測定したところ89.4°であった。この素子は光漏れがなく、垂直配向性は良好であった。カラーフィルター基板上にある配向制御層の膜厚は50nmであり、粒径は65nmであった。
[実施例4]
化合物(16−6−1−A)の添加量を0.05重量部に変更したこと以外は実施例1と同様な方法で作製した素子(1B)に、電圧を印加しないで主波長が365nmの紫外線(90mW/cm)を19.8J/cm照射した。次に、この素子に実施例1記載の電圧印加と同一の方法で5.4Vの電圧を印加された状態で、主波長が335nmの紫外線(3mW/cm)を13.2J/cm照射した。液晶のプレチルト角を測定したところ89.0°であった。この素子は光漏れがなく、垂直配向性は良好であった。カラーフィルター基板上にある配向制御層の膜厚は55nmであり、粒径は65nmであった。
[実施例5]
実施例1と同様な方法で作製した素子(1A)を用い、電圧を印加しないで主波長が365nmの紫外線(90mW/cm)を10.0J/cm照射した。次に、この素子に実施例1記載の電圧印加と同一の方法で5.4Vの電圧を印加された状態で、主波長が365nmの紫外線(90mW/cm)を5.1J/cm照射した。さらに、この素子に電圧を印加しないで主波長が335nmの紫外線(3mW/cm)を10.8J/cm照射した。液晶のプレチルト角を測定したところ87.8°であった。この素子は光漏れがなく、垂直配向性は良好であった。カラーフィルター基板上にある配向制御層の膜厚は50nmであり、粒径は55nmであった。
[比較例1]
実施例1と同様な方法で作製した素子(1A)を用い、実施例1記載の電圧印加と同一の方法で5.4Vの電圧を印加された状態で電圧を印加しながら主波長が365nmの紫外線(90mW/cm)を49.5J/cm照射した。次に、この素子に電圧を印加しないで、主波長が335nmの紫外線(3mW/cm)を9.9J/cm照射した。液晶のプレチルト角を測定したところ89.0°であった。この素子は光漏れがあり、「配向欠陥あり」の結果であった。カラーフィルター基板上にある配向制御層の膜厚は50nmであり、粒径は110nmであった。
実施例1から実施例5の素子は、光漏れがなかった。一方、比較例1では、光漏れが観察された。光漏れは、配向欠陥によって生じたと考えられる。実施例の粒径は比較例のそれに比べて小さいことが分かった。小さい粒径は、均一な垂直配向に寄与していると考えられる。同様な効果は、液晶組成物の構成成分や配向性モノマーの種類が異なっても同様に得られる。よって、本発明の方法によって製造された液晶表示素子は、均一な垂直配向を有すると結論できる。この素子では、光漏れが防止されるので、コントラスト等の特性に優れているといえる。
本発明の方法で製造された液晶表示素子は、液晶モニター、液晶テレビなどに用いることができる。
1 カラーフィルター基板
2 アレイ基板
3 液晶組成物
4 液晶性化合物(液晶分子)
5 重合性極性化合物(1)(配向性モノマーとして)
6 重合性化合物(16)(反応性モノマーとして)
7 配向膜
8 重合性化合物

Claims (22)

  1. 第1の基板と;
    前記第1の基板に形成された複数の画素電極と;
    第2の基板と;
    前記第2の基板に形成された、前記画素電極に対向する対向電極と;
    前記画素電極と前記対向電極との間に挟持された液晶層と;
    を有する液晶表示素子において;
    前記液晶層は液晶組成物からなり;
    前記液晶組成物は、配向性モノマーとして少なくとも1つの環より構成されたメソゲン部位を有する重合性極性化合物と液晶性化合物とを含有し;
    まず、前記液晶組成物に電圧無印加、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加して照度が2mW/cmから200mW/cmの範囲である第一紫外線を1J/cmから60J/cmの範囲で照射し;
    次に、前記液晶組成物にしきい値電圧以上でかつ30V以下の電圧を印加しながら、照度が2mW/cmから200mW/cmの範囲である第二紫外線を5J/cmから100J/cmの範囲で照射し;
    前記重合性極性化合物を重合させることによって生成した重合体からなる配向制御層を形成させることを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  2. まず、前記液晶組成物に電圧無印加、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加して照度が2mW/cmから100mW/cmの範囲である第一紫外線を3J/cmから50J/cmの範囲で照射し;次に、前記液晶組成物にしきい値電圧以上でかつ30V以下の電圧を印加しながら、照度が2mW/cmから100mW/cmの範囲である第二紫外線を5J/cmから55J/cmの範囲で照射する、請求項1に記載の、液晶表示素子の製造方法。
  3. 第二紫外線照射後、さらに、液晶組成物に電圧無印加、または液晶組成物を実質的に駆動させない電圧を印加して照度が2mW/cmから200mW/cmの範囲である第三紫外線を1J/cmから60J/cmの範囲で照射する、請求項1に記載の、液晶表示素子の製造方法。
  4. 前記配向性モノマーが、式(1α)で表される化合物である、請求項1から3のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093

    式(1α)において、
    は、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    MESは、少なくとも1つの環を有するメソゲン基であり;
    Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
    は、式(1αa)、式(1αb)、または式(1αc)で表される基であり:

    Figure 2018097093

    式(1αa)、式(1αb)、および式(1αc)において、
    SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    は、>CH−または>N−であり;
    は、>C<または>Si<であり;
    は独立して、−OH、−NH、−OR、−N(R、式(x1)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、式(x1)におけるwは1、2、3または4である。

    Figure 2018097093
  5. 前記配向性モノマーが、式(1β)で表される化合物である、請求項1から3のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093
    式(1β)において、
    は、炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    MESは、少なくとも1つの環を有するメソゲン基であり;
    Spは、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    、M、M、およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
  6. 前記配向性モノマーが、式(1γ)で表される化合物である、請求項1から3のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093

    式(1γ)において、
    、R、およびRは独立して、水素または炭素数1から15のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−S−、または−NH−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    nは独立して0、1、または2であり;
    環Aは、シクロへキシレン、シクロヘキセニレン、フェニレン、ナフタレン、デカヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサン、ピリミジン、またはピリジンであり、環Aおよび環Aは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、テトラヒドロピラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、ピリミジン−2−イル、またはピリジン−2−イルであり、
    これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    およびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    Sp、Sp、およびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    aおよびbは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてaおよびbの和は、1、2、3、または4であり;
    c、d、およびeは独立して、0、1、2、3、または4であり;
    c、d、およびeの和は、2、3、または4であり;
    、P、およびPは独立して、式(P−1)で表される重合性基であり;

    Figure 2018097093

    式(P−1)において、
    およびMは独立して、水素、フッ素、塩素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
    は、式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)で表される基の群から選択された基である。

    Figure 2018097093

    式(1γa)、式(1γb)、および式(1γc)において、
    SpおよびSpは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    は、>CH−または>N−であり;
    は、>C<または>Si<であり;
    は独立して、−OH、−NH、−OR、−N(R)、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(Rで表される基であり、ここで、Rは、水素または炭素数1から10のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
  7. 少なくとも1つの環より構成されたメソゲン部位を有する、前記配向性モノマーにおいて、前記メソゲン部位が、シクロヘキサン環を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。
  8. 前記配向性モノマーが、式(1−1)で表される化合物である、請求項1から3のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093

    式(1−1)において、
    は炭素数1から15のアルキルであり、このRにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
    環Aおよび環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、アントラセン−2,6−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数2から12のアルケニル、炭素数1から11のアルコキシ、または炭素数2から11のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    aは、0、1、2、3、または4であり;
    は単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このZにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    Spは単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSpにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、式(1a)で表される基から選択された基で置き換えられていて;


    Figure 2018097093


    式(1a)において、
    Sp12は単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSp12において、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
    11およびM12は独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり:
    12は炭素数1から15のアルキルであり、このR12において、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく:
    式(1−1)において、
    11は、式(1e)および式(1f)で表される基から選択された基であり;

    Figure 2018097093

    式(1e)および(1f)において、
    Sp13は単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このSp13において、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
    13およびM14は独立して、水素、ハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた炭素数1から5のアルキルであり;
    13は、式(1g)、式(1h)、および式(1i)で表される基から選択された基であり;

    Figure 2018097093

    式(1g)、式(1h)、および式(1i)において、
    Sp14およびSp15は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−NH−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
    式(1g)および式(1i)において、Sは、>CH−または>N−であり、Sは、>C<または>Si<であり;
    は、−OH、−NH、−OR15、−N(R15、−COOH、−SH、−B(OH)、または−Si(R15であり;
    −OR15、−N(R15、および−Si(R15において、
    15は水素または炭素数1から10のアルキルであり、このR15において、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよい。
  9. 配向性モノマーが、式(1−2)から式(1−3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物である、請求項8に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093

    式(1−2)および式(1−3)において、
    は炭素数1から12のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
    環Aおよび環Aは独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、ペルヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイル、または2,3,4,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン−3,17−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、炭素数1から8のアルキル、炭素数2から8のアルケニル、炭素数1から7のアルコキシ、または炭素数2から7のアルケニルオキシで置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
    aは、0、1、2、3、または4であり;
    は単結合または炭素数1から6のアルキレンであり、このZにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    lは、0、1、2、3、4、5、または6であり、このアルキレンの少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
    Sp12は単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    11およびM12は独立して、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
    12は水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−または−S−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく:
    Sp13は、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、または−COO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
    13およびM14は独立して、水素、フッ素、メチル、エチル、またはトリフルオロメチルであり;
    Sp14は、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、または−COO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよく;
    は、−OHまたは−N(R15であり;
    −N(R15において、
    15は水素または炭素数1から5のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素で置き換えられてもよい。
  10. 配向性モノマーが、式(1−4)から式(1−60)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物である、請求項8に記載の、液晶表示素子の製造方法。


    Figure 2018097093

    Figure 2018097093




    Figure 2018097093






    Figure 2018097093










    Figure 2018097093

    Figure 2018097093


    Figure 2018097093







    Figure 2018097093






    Figure 2018097093

    Figure 2018097093



    Figure 2018097093






    Figure 2018097093

    式(1−4)から式(1−60)において、
    は炭素数1から10のアルキルであり;
    、Z12、およびZ13は独立して、単結合、−CHCH−、または−(CH−であり;
    Sp12、Sp13、およびSp14は独立して、単結合または炭素数1から5のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
    、L、L、L、L、L、L、L、L、L10、L11、およびL12は独立して、水素、フッ素、メチル、またはエチルであり;
    lは、0、1、2、3、4、5、または6である。
  11. 前記液晶組成物が、式(2)から式(4)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項1から10のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093


    式(2)から式(4)において、
    11およびR12は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    環B、環B、環B、および環Bは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
    11、Z12、およびZ13は独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、または−COO−である。
  12. 前記液晶組成物が、式(5)から式(7)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項1から11のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093

    式(5)から式(7)において、
    13は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    11は、フッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;
    環C、環C、および環Cは独立して、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
    14、Z15、およびZ16は独立して、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、または−(CH−であり;
    11およびL12は独立して、水素またはフッ素である。
  13. 前記液晶組成物が、式(8)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093

    式(8)において、
    14は炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    12は−C≡Nまたは−C≡C−C≡Nであり;
    環Dは、1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;
    17は、単結合、−(CH−、−C≡C−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または−CHO−であり;
    13およびL14は独立して、水素またはフッ素であり;
    iは、1、2、3、または4である。
  14. 前記液晶組成物が、式(9)から式(15)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項1から13のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093

    式(9)から式(15)において、
    15およびR16は独立して、炭素数1から10のアルキルまたは炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    17は、水素、フッ素、炭素数1から10のアルキル、または炭素数2から10のアルケニルであり、このアルキルおよびアルケニルにおいて、少なくとも1つの−CH−は−O−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    環E、環E、環E、および環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
    環Eおよび環Eは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり;
    18、Z19、Z20、およびZ21は独立して、単結合、−(CH−、−COO−、−CHO−、−OCF−、または−OCFCHCH−であり;
    15およびL16は独立して、フッ素または塩素であり;
    11は、水素またはメチルであり;
    Xは独立して、−CHF−または−CF−であり;
    j、k、m、n、p、q、r、およびsは独立して、0または1であり、k、m、n、およびpの和は、1または2であり、q、r、およびsの和は、0、1、2、または3であり、tは、1、2、または3である。
  15. 前記液晶組成物が、反応性モノマーとして式(16α)で表される重合性化合物をさらに含有し、これらの化合物を重合させることによって生成した共重合体からなる配向制御層を形成させる、請求項1から14のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093

    式(16α)において、
    環Fおよび環Iは独立して、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、テトラヒドロピラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、ピリミジン−2−イル、またはピリジン−2−イルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
    環Gは、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−1,2−ジイル、ナフタレン−1,3−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−1,6−ジイル、ナフタレン−1,7−ジイル、ナフタレン−1,8−ジイル、ナフタレン−2,3−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、またはピリジン−2,5−ジイルであり、これらの環において、少なくとも1つの水素は、フッ素、塩素、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から12のアルキルで置き換えられてもよく;
    22およびZ23は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−CO−、−COO−、または−OCO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−、−C(CH)=CH−、−CH=C(CH)−、または−C(CH)=C(CH)−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    11、P12、およびP13は独立して、重合性基であり;
    Sp11、Sp12、およびSp13は独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、少なくとも1つの−CH−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−(CH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    uは、0、1、または2であり;
    f、g、およびhは独立して、0、1、2、3、または4であり、そしてf、g、およびhの和は2以上である。
  16. 式(16α)において、P11、P12、およびP13が独立して式(P−1)から式(P−5)で表される重合性基の群から選択される基である、請求項15に記載の、液晶表示素子の製造方法。

    Figure 2018097093

    式(P−1)から式(P−5)において、
    11、M12、およびM13は独立して、水素、フッ素、炭素数1から5のアルキル、または少なくとも1つの水素がフッ素または塩素で置き換えられた炭素数1から5のアルキルである。
  17. 前記液晶組成物が負の誘電率異方性を有する、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の液晶表示素子の製造方法。
  18. 前記配向制御層が、10から100nmの膜厚を有し、前記配向制御層中の重合体の粒径が1nmから90nmの範囲である、請求項1から17のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。
  19. 前記配向制御層中の重合体の粒径が1nmから70nmの範囲である、請求項1から18のいずれか1項に記載の、液晶表示素子の製造方法。
  20. 前記液晶性化合物の分子の配向が、垂直であり、前記分子と前記基板との角度が、90°±10°である、請求項1から19のいずれか1項に記載の液晶表示素子の製造方法。
  21. 前記液晶性化合物の分子の配向が、画素毎に配向分割された、請求項1から20のいずれか1項に記載の液晶表示素子の製造方法。
  22. 請求項1から21のいずれか1項に記載の液晶表示素子の製造方法により製造された液晶表示素子と;バックライトと;を備える、表示装置。
JP2018552567A 2016-11-28 2017-11-20 配向膜を有しない液晶表示素子の製造方法 Pending JPWO2018097093A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016230029 2016-11-28
JP2016230029 2016-11-28
PCT/JP2017/041632 WO2018097093A1 (ja) 2016-11-28 2017-11-20 配向膜を有しない液晶表示素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2018097093A1 true JPWO2018097093A1 (ja) 2019-10-17

Family

ID=62195930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018552567A Pending JPWO2018097093A1 (ja) 2016-11-28 2017-11-20 配向膜を有しない液晶表示素子の製造方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JPWO2018097093A1 (ja)
CN (1) CN109997074B (ja)
TW (1) TW201820009A (ja)
WO (1) WO2018097093A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112334441B (zh) * 2018-06-27 2023-08-01 捷恩智株式会社 聚合性极性化合物、液晶组合物及液晶显示元件
TW202021907A (zh) * 2018-11-30 2020-06-16 台灣捷恩智股份有限公司 液晶顯示元件的半成品、液晶顯示元件以及顯示裝置
JP2020118964A (ja) * 2019-01-22 2020-08-06 Jnc株式会社 水平配向型液晶表示素子および表示装置、水平配向型液晶表示素子の製造方法、液晶組成物、並びに、重合性化合物の配向制御層形成モノマーとしての使用
JP2021051281A (ja) * 2019-09-20 2021-04-01 Jnc株式会社 水平配向型液晶表示素子、液晶組成物、表示装置、および、水平配向型液晶表示素子の製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999006415A1 (fr) * 1997-07-31 1999-02-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Substance a chimisorption, film de cristaux liquides alignes et afficheur a cristaux liquides faits de cette substance, procede de fabrication correspondant
JP4197404B2 (ja) * 2001-10-02 2008-12-17 シャープ株式会社 液晶表示装置およびその製造方法
JP4387276B2 (ja) * 2004-09-24 2009-12-16 シャープ株式会社 液晶表示装置
JP2009300844A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Sharp Corp 液晶表示パネルの製造方法
EP2306238A4 (en) * 2008-06-27 2012-09-12 Sharp Kk LIQUID CRYSTAL DISPLAY DEVICE AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
EP2292720A1 (en) * 2009-09-08 2011-03-09 Merck Patent GmbH Liquid-crystal display
KR101373675B1 (ko) * 2012-05-25 2014-03-14 한국화학연구원 광반응 효율이 향상된 중합성 메조겐 및 이를 포함하는 중합성 액정 조성물
EP2960226B1 (en) * 2013-02-20 2018-09-26 JNC Corporation Liquid crystal compound, liquid crystal composition, and liquid crystal display element
EP2918658B1 (de) * 2014-03-10 2020-05-13 Merck Patent GmbH Flüssigkristalline Medien mit homöotroper Ausrichtung
KR20150118527A (ko) * 2014-04-14 2015-10-22 제이엔씨 주식회사 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자
US10392339B2 (en) * 2015-02-09 2019-08-27 Jnc Corporation Polymerizable polar compound, liquid crystal composition, and liquid crystal display element

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018097093A1 (ja) 2018-05-31
CN109997074B (zh) 2022-05-17
CN109997074A (zh) 2019-07-09
TW201820009A (zh) 2018-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2018025974A1 (ja) 液晶表示素子、表示装置
JP6343902B2 (ja) 重合性化合物、重合性組成物および液晶表示素子
JP6299969B2 (ja) 共役結合を有する重合性化合物、液晶組成物および液晶表示素子
WO2015076077A1 (ja) ピペリジン誘導体、液晶組成物および液晶表示素子
WO2018097093A1 (ja) 配向膜を有しない液晶表示素子の製造方法
JP6766502B2 (ja) ポリフルオロ−2−ブテノキシ基を有する液晶性化合物、液晶組成物、および液晶表示素子
JP6555144B2 (ja) 液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子
TW202116983A (zh) 水平配向型液晶顯示元件、液晶組成物、顯示裝置及水平配向型液晶顯示元件的製造方法
JP6493666B2 (ja) ポリ(ジフルオロメチレン)鎖を有する化合物、液晶組成物および液晶表示素子
WO2019026533A1 (ja) 重合性極性化合物、液晶組成物および液晶表示素子
JP6806146B2 (ja) ナフタレン環を有する化合物、液晶組成物、および液晶表示素子
WO2019064827A1 (ja) 重合性極性化合物、液晶組成物および液晶表示素子
JP2020016874A (ja) 液晶組成物、水平配向型液晶表示素子および表示装置、並びに水平配向型液晶表示素子の製造方法
JP2020190712A (ja) 水平配向型液晶表示素子、液晶組成物、重合性化合物、表示装置、および、水平配向型液晶表示素子の製造方法
JP2019204078A (ja) 液晶組成物、水平配向型液晶表示素子および表示装置、並びに水平配向型液晶表示素子の製造方法
JP2020147738A (ja) 極性化合物、液晶組成物、および液晶表示素子
JP2020149042A (ja) 水平配向型液晶表示素子、液晶組成物、表示装置、および、水平配向型液晶表示素子の製造方法
JP2019194306A (ja) 液晶組成物および液晶表示素子
WO2020008826A1 (ja) 化合物、液晶組成物および液晶表示素子
JPWO2019039092A1 (ja) 液晶組成物、液晶表示素子、および液晶組成物の液晶表示素子における使用
JP2014205627A (ja) チオエステル基を有する重合性化合物、重合性組成物および液晶表示素子
JP6507404B2 (ja) 重合性化合物、重合性組成物および液晶表示素子
WO2019003894A1 (ja) 液晶表示素子の製造方法
JP2020041128A (ja) 水平配向型液晶表示素子、液晶組成物、重合性化合物および表示装置、水平配向型液晶表示素子の製造方法、並びに、重合性化合物の配向制御層形成モノマーとしての使用
JP2021195365A (ja) 化合物、液晶組成物および液晶表示素子