JP2009300844A - 液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】PSA技術を用いた液晶表示パネルにおける表示むらの発生を防止する。
【解決手段】
本発明の液晶表示パネルの製造方法は、熱可塑性樹脂組成物から形成された殻壁34を有し、光重合物の原料である光重合性化合物32を内包するマイクロカプセル30を用意する工程と、一対の基板10、20の間において、マイクロカプセル30が液晶材料中に分散された状態を形成する工程と、マイクロカプセルの殻壁34を液晶材料に溶解させることによって光重合性化合物と液晶材料との混合物を形成する工程と、液晶層40に所定の電圧を印加した状態で光重合性化合物32に光を照射することによって、液晶層の液晶分子42のプレチルト方向を規制する配向維持層52aおよび52bを形成する工程とを包含する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示パネルの製造方法に関し、特に、Polymer Sustained Alignment Technologyを用いた液晶表示パネルの製造方法に関する。
透過型の液晶表示装置は、液晶表示パネルとバックライトとを備え、液晶表示パネルが有する液晶層に印加する電圧によって液晶分子の配向方向を変化させることを利用して表示を行う。液晶層に電圧を印加しない状態の液晶分子の配向方向(プレチルト方向)は、従来、配向膜によって規定されていた。例えば、TNモードの液晶表示パネルにおいては、水平配向膜にラビング処理を施すことによって、液晶分子のプレチルト方位を規定していた。ここで、プレチルト方位は、電圧を印加していない液晶層内の液晶分子の配向方向を示すベクトルの内、液晶層面内(基板面内)における成分を指す。なお、配向膜と液晶分子との成す角であるプレチルト角は、主に配向膜と液晶材料との組み合わせで決まる。プレチルト方向はプレチルト方位とプレチルト角によって表される。TNモードの液晶表示パネルでは、液晶層を介して対向する一対の配向膜によって規定されるプレチルト方位は互いに直交するように設定され、プレチルト角は1〜5°程度である。
近年、液晶分子のプレチルト方向を制御する技術として、Polymer Sustained Alignment Technology(以下、「PSA技術」という)が開発された(特許文献1、2および3参照)。図5を参照して、PSA技術を簡単に説明する。PSA技術は、典型的には、図5(a)に示すように、液晶分子LCを含む液晶材料中に少量の光重合性化合物(例えば光重合性モノマーm)を液晶セルに注入した後、液晶層に所定の電圧を印加した状態で光重合性化合物に光(例えば紫外線)を照射し、図5(b)に示すように、生成される光重合物によって、液晶分子のプレチルト方向を制御する技術である。光重合物から形成される層を本明細書では配向維持層(Alignment Sustaining Layer:ASL)ということにする。
PSA技術を用いると、光重合物が生成されるときの液晶分子の配向状態が、電圧を取り去った後(電圧を印加しない状態)においても維持(記憶)される。従って、PSA技術は、液晶層に形成される電界等を制御することによって、液晶分子のプレチルト方位およびプレチルト角度を調整することができるという利点を有している。また、PSA技術はラビング処理を必要としないので、特に、ラビング処理によってプレチルト方向を制御することが難しい垂直配向型の液晶層を形成するのに適している。特許文献1、2および3の開示内容の全てを参考のために本明細書に援用する。
特開2002−357830号公報 特開2003−307720号公報 特開2006−78968号公報
しかしながら、PSA技術を用いた従来の液晶表示パネルには、表示むらが観察されることがあった。例えば真空注入法を用いて、光重合性化合物と液晶材料とを含む混合物を液晶セルに注入すると、図6に模式的に示す液晶表示パネル90のように、表示むら97が観察されることがあった。本発明者の検討によると、これは液晶表示パネル90の製造プロセスにおいて、光重合性化合物が液晶材料中に偏在することに起因していることが分かった。
液晶表示パネル90は、真空注入法を用いて以下のように製造される。
まず、基板(例えばTFT基板)92と基板(例えばカラーフィルタ基板)94とが、これらの間に一定の間隙を開けて、シール材98によって貼り合わせられ、液晶セル(空セル)が得られる。液晶セルのシール材98で形成されたパターンに設けられた注入孔95から、光重合性化合物と液晶材料との混合物が注入され、注入孔95が封止される。その後、所定の条件で上記混合物に紫外線を照射することによって、液晶分子のプレチルト方位が規定された液晶層96が得られる。
光重合性化合物と液晶材料との混合物が注入孔95から液晶セル内に流入する際に、その流動によって、光重合性化合物の濃度に偏りが生じる。特に、注入孔95の付近や、上記混合物が最後に到達する先端部分では、流速の変化が大きいので、光重合性化合物が偏在しやすい。図6において表示むら97が形成されている部分では光重合性化合物の濃度が高くなっていた。光重合性化合物の濃度が高い領域では、他の領域よりも光重合物が多く形成される結果、チルト角、応答特性、電圧−透過率特性が他の領域と異なり、表示むらとして視認されることになる。
また、滴下注入法を用いると、液晶材料の液晶滴を付与した部分を中心に表示むらが発生することがある。滴下注入法では、多数の液晶滴を規則正しく基板上に付与するので、格子状の表示むらとして観察される。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、表示むらが視認されない、PSA技術を用いた液晶表示パネルを製造する方法を提供することにある。
本発明の液晶表示パネルの製造方法は、液晶材料を含む液晶層と、前記液晶層を介して互いに対向するように配置され、それぞれの前記液晶層側の面に、電極と、前記電極を覆う配向膜とを有する一対の基板とを備える液晶表示パネルの製造方法であって、(a)前記一対の基板を用意する工程と、(b)前記液晶材料を用意する工程と、(c)熱可塑性樹脂組成物から形成された殻壁を有し、光重合性化合物を内包するマイクロカプセルを用意する工程と、(d)前記一対の基板の間において、前記マイクロカプセルが前記液晶材料中に分散された状態を形成する工程と、(e)前記工程(d)の後で、前記マイクロカプセルの前記殻壁を前記液晶材料に溶解させることによって、前記光重合性化合物と前記液晶材料との混合物を形成する工程と、(f)前記工程(e)の後で、前記液晶層に所定の電圧を印加した状態で前記光重合性化合物に光を照射することによって、前記液晶層の液晶分子のプレチルト方向を規制する配向維持層を形成する工程とを包含することを特徴とする。
ある実施形態において、前記工程(d)は、前記一対の基板の一方の上に前記マイクロカプセルを散布する工程(d1)を包含する。
ある実施形態において、前記工程(d)は、前記工程(d1)の後で、前記一方の基板の上に散布された前記マイクロカプセルを挟持するように前記他方の基板を配置する工程(d2)と、前記工程(d2)の後で、前記液晶材料を前記一対の基板の間に注入する工程(d3)とを包含する。
ある実施形態において、前記工程(d)は、前記工程(d1)の後で、前記マイクロカプセルの前記殻壁を加熱溶融することによって、前記一方の基板の上に前記マイクロカプセルを固着させる工程(d2)と、前記工程(d2)の後に、前記一方の基板の上に前記液晶材料を滴下する工程(d3)とを包含する。
ある実施形態において、前記工程(c)は、前記殻壁が、第1熱可塑性樹脂組成物から形成された第1殻壁と、前記第1熱可塑性樹脂組成物よりも軟化温度の低い第2熱可塑性樹脂組成物から形成され前記第1殻壁よりも外側に形成された第2殻壁とを有する前記マイクロカプセルを用意する工程である。
ある実施形態において、前記工程(c)は、前記殻壁が、前記工程(f)において前記光重合性化合物に照射される光を吸収する材料を含む前記マイクロカプセルを用意する工程である。
ある実施形態において、前記光重合性化合物は、液晶骨格を有するジアクリレートモノマーまたは液晶骨格を有するジメタクリレートモノマーを含む。
ある実施形態において、前記一対の配向維持層は粒径が50nm以下の前記光重合物の粒子を含む。
ある実施形態において、前記一対の配向膜は垂直配向膜であって、前記液晶材料は負の誘電異方性を有するネマチック液晶材料である。
本発明によると、表示むらが視認されない、PSA技術を用いた液晶表示パネルを製造することができる。
以下、図面を参照して本発明による実施形態の液晶表示パネルの製造方法を説明する。本発明は以下で説明する実施形態に限定されるものではない。
図1(a)〜(d)を参照して、本発明による実施形態の液晶表示パネルの製造方法を説明する。ここでは、垂直配向モード(VAモード)の液晶表示パネルの製造方法を例示する。
まず、液晶表示パネルを構成する一対の基板を用意する。一対の基板は例えばTFT基板とカラーフィルタ基板である。TFT基板には、TFT、各種バスラインおよび画素電極などの回路要素と、これらを覆う垂直配向膜とが形成されている。カラーフィルタ基板には、ブラックマトリクス、カラーフィルタ層および対向電極と、これらを覆う垂直配向膜が形成されている。画素電極および/または対向電極にはスリットなどの開口部が形成されており、電圧を印加時に、液晶層に斜め電界を生成し、液晶分子を所定の方向に配向させるように構成されている(上記特許文献1〜3参照)。また、カラーフィルタ基板には、液晶層の厚さを規定するための柱状スペーサが形成されている。これらは公知の方法で製造される。次に液晶材料を用意する。液晶材料として誘電異方性が負のネマチック材料を用意する。
次に、PSA技術によって配向維持層を形成するための光重合性化合物を用意する。光重合性化合物は、例えば、液晶骨格を有するジアクリレートモノマーまたは液晶骨格を有するジメタクリレートモノマーである。この他、種々のアクリレートモノマーまたはメタクリレートモノマー(例えばラウリル系アクリレートまたはメタクリレート)を用いることができる。複数の種類のモノマーを混合してもよい。
本実施形態では、図1(a)に示すように、光重合性化合物32を、殻壁34を有するマイクロカプセル30に内包させる。マイクロカプセル30の殻壁34は熱可塑性樹脂組成物から形成されている。熱可塑性樹脂組成物としては、ポリビニルアルコール樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂など、液晶材料に溶解するものを用いる。熱可塑性樹脂組成物の溶融温度は、液晶材料の転移温度(TNI点)よりも低いことが好ましい。熱可塑性樹脂組成物の溶融温度が低いほど液晶材料に溶解し易い。但し、基板を貼り合せてから液晶注入工程までの間に加熱工程がある場合、マイクロカプセル30の熱可塑性樹脂組成物が加熱工程で溶融しないことが好ましい。従って、熱可塑性樹脂組成物として、溶融温度が80℃以上150℃以下の範囲のものを用いることが好ましい。熱可塑性樹脂の溶融温度は、重合度や化学的な変性(官能基の導入)などによって行われ得る。
マイクロカプセル30は公知の方法で製造することができる。例えば、光反応性化合物をフィルターリングにより、1〜2umの粒子状とする。続いて、ポリビニルアルコール(PVA)の水溶液中で、この粒子を核として懸濁重合することによって、マイクロカプセル30が製造される。得られたマイクロカプセル30を必要に応じて分級する。後述するように、液晶セルのギャップ(液晶層の厚さに相当)よりも直径の大きなマイクロカプセル30を用いると、液晶セルを構成する一対の基板の間にマイクロカプセル30が挟持されるので、液晶材料を液晶セルに注入する工程において、マイクロカプセル30が移動することを防止することができる。液晶セルのギャップは一般に2μm−10μm程度であり、マイクロカプセル30の好ましい直径は、液晶セルのギャップの約120%以上約250%以下である。
図1(a)に示すように、マイクロカプセル30を基板10上に散布する。例えば、アクリル系モノマー32を溶融温度が80℃のポリビニルアルコールから形成された殻壁34に内包させたマイクロカプセル(直径約5μm)を用いる。基板10は例えば回路要素12が形成されたTFT基板である。なお、これらを覆う垂直配向膜(例えばポリイミ系)は図示していない。
マイクロカプセル30の散布量は、光重合性化合物32が液晶材料に対して0.1〜0.8質量%となるように調整する。散布密度は、例えば20個/mm2〜160個/mm2の範囲である。適量のマイクロカプセル30を秤量し、基板10の表面から1m〜3mの高さに設置した噴射ノズルより、加圧エアーを用いてマイクロカプセル30を噴きつける。この方法によると、目標値の±20%の範囲内の散布密度を得ることができる。
次に、図1(b)に示すように、基板10の上に散布されたマイクロカプセル30を挟持するように基板20を配置する。基板20は、カラーフィルタ層22を備えるカラーフィルタ基板である。カラーフィルタ基板20は、ブラックマトリスク、対向電極および垂直配向膜を有している(何れも不図示)。基板10と基板20とのギャップは柱状スペーサ(不図示)によって例えば4μmに規定され、シール材料18によって互いに貼り合わせられる。シール材料18は、図6を参照して説明したように、注入孔(不図示)を形成するように付与されている。シール材18は典型的には紫外線硬化樹脂であり、必要に応じてポストベークされる。
ここで、基板10と基板20とのギャップ(4μm)は、マイクロカプセル30の直径(5μm)よりも小さいので、マイクロカプセル30は基板10と基板20とによって挟まれている。従って、この状態で真空注入法を用いて液晶材料を注入しても、マイクロカプセル30は移動することなく、散布された位置にとどまっている。その結果、マイクロカプセル30が液晶材料(液晶分子42)中に分散された状態が形成され、この状態はほぼ均一である。液晶材料として、例えば、負の誘電率異方性を示すネマチック液晶(転移温度100℃)を用いる。液晶材料を注入した後、注入孔(不図示)を封止する。
次に、図1(c)に示すように、マイクロカプセル30の殻壁34を液晶材料に溶解させることによって、光重合性化合物32と液晶材料42との混合物を形成する。例えば、上述のようにして得られた液晶セルを約120℃に加熱することによって、殻壁34を形成しているポリビニルアルコールを溶融させると、図2に模式的に示すように、殻壁34は液晶材料に容易に溶解する。従って、室温付近において図2(a)に示すように殻壁34によって内包されていた光重合性化合物32は、加熱によって殻壁34が溶解した後は液晶材料中に均一に分散・混合されることになる。なお、液晶材料の転移温度(TNI点)は100℃であるので、120℃に加熱することによって液晶分子の配向をリフレッシュすることができる。即ち、液晶材料の注入時の流動によって形成された液晶分子の配向を、液晶材料を等方性液体に転移させることによって解消し、垂直配向膜による本来の配向状態を得ることができる。
次に、図1(d)に示すように、公知の方法でPSA処理を行う。即ち、液晶層40に所定の電圧を印加した状態で光重合性化合物に光(例えば紫外線)を照射することによって、液晶層40の液晶分子42のプレチルト方向を規制する配向維持層52aおよび52bを形成する。配向維持層52aおよび52bは、粒径が50nm以下の光重合物の粒子を含む。なお、配向維持層50は必ずしも膜状である必要はなく、島状に分散した光重合物で構成されることもある。印加電圧は、0V超20V以下の範囲が好ましく、紫外線の照射量は、1000mJ以上10000mJ以下の範囲であることが好ましい。これらの条件は、液晶表示パネルに要求される応答特性や光学特性に応じて適宜選択される。このようにして本発明による実施形態の液晶表示パネルが得られる。
上述したように、光重合性化合物を内包したマイクロカプセル30を液晶材料中に分散させた状態で、マイクロカプセル30の殻壁34を液晶材料に溶解させることによって光重合性化合物と液晶材料との混合物を形成すると、注入による光重合性化合物の偏析が起こらず、光重合性化合物を液晶材料中に均一に混合することができる。
次に、図3および図4を参照して、本発明による他の実施形態を説明する。
図3(a)に示すように、基板10の上にマイクロカプセル30Aを散布した後、マイクロカプセル30Aの殻壁34Aを加熱溶融することによって、基板10の上にマイクロカプセル30Aを固着させてもよい。
ここでは、マイクロカプセル30Aとして、図3(b)に示すように、殻壁34Aが、第1熱可塑性樹脂組成物から形成された第1殻壁34と、第1熱可塑性樹脂組成物よりも軟化温度の低い第2熱可塑性樹脂組成物から形成され第1殻壁34よりも外側に形成された第2殻壁36とを有するものを用いることが好ましい。そのことによって、第2殻壁36をより低い温度で溶融させることができ、図3(c)に示すように、基板10の上にマイクロカプセル30Aを固着することができる。第2殻壁(固着層ともいう)36は例えば厚さ10nmから100nmのアクリル樹脂層である。
マイクロカプセル30Aは例えば以下のように作製することができる。上述したように殻壁34を有するマイクロカプセル30を得た後、アクリル樹脂の溶液中にマイクロカプセル30を分散・混合し、殻壁34の上にアクリル樹脂を付着させる。例えば、60℃程度の温度で1〜2時間撹拌することによって、このようにして第1殻壁34と第2殻壁36とを有するマイクロカプセル30Aを得ることができる。
このように、基板10に基板20を貼り合わせる前に、基板10の上にマイクロカプセル30Aを固着させる工程を採用すると、図3(d)に示すように、滴下注入法を用いることができる。ディスペンサを用いて液晶滴42dを基板10上に付与しても、マイクロカプセル30Aは基板10の上に固着されているので、移動することが無い。なお、マイクロカプセル30Aを基板10の上に散布する工程は上述の方法で行えばよい。
この後は、図1(b)から(d)を参照して説明したのと同様に、基板10と基板20とを貼り合わせ(図1(b))、外殻34Aを加熱溶融することによって外殻34Aを液晶材料に溶解させ(図1(c))、液晶層に所定の電圧を印加した状態で光重合性化合物に紫外線を照射することによって、液晶層の液晶分子のプレチルト方向を規制する配向維持層52aおよび52bを形成する。よく知られているように、滴下注入法を用いる場合には、シール材18で形成するパターンには注入孔は設けられない。また、シール材18は、液晶材料を間に介して基板10と基板20とを貼り合わせた後に、光照射によって硬化される。
このように、基板10の上にマイクロカプセル30Aを固着させると、滴下注入法を用いることができる。このときマイクロカプセル30Aの直径は液晶セルのギャップよりも大きくする必要は無い。もちろん、図1を参照して説明した真空注入法を用いることもできる。
上述したように、液晶表示パネルの製造プロセスにおいて、シール材および封止材(注入孔を封止する材料)として光硬化樹脂が用いられ、これらを光硬化する工程が含まれている。例えば、図4(c)に示すように、従来の真空注入法を用いるプロセスにおいては、液晶セルに液晶材料を注入した後、注入孔に封止材18aを付与し、封止材18aに紫外線照射装置80から紫外線(200nm−400nm)を照射することによって封止材18aを光硬化する。このとき、注入孔の近傍の液晶層に存在する光重合性化合物が光重合し、重合体54aが形成されてしまうことがある。この時点で液晶分子は所定の方向に配向していないので、重合体54aによって液晶分子の配向が維持される領域の表示は、他の領域と異なることになる。
これを防止するために、図4(a)に示すマイクロカプセル30Bのように、殻壁34Bが第1殻壁34と光吸収層(第2殻壁)37とを有するものを用いることが好ましい。光吸収層37は、光重合性化合物に照射される、光重合性化合物の重合反応を開始させる光(紫外線)の90%を吸収するように、材料および厚さが設定されている。もちろん、光吸収層37を殻壁34と別に形成する必要は必ずしも無く、第1殻壁34を構成する熱可塑性樹脂組成物に光吸収剤を混合しても良い。また、図3に示したマイクロカプセル30Aに光吸収性層を新たに設ける、あるいは、第1殻壁34または固着層36に光吸収性材料を混合してもよい。
マイクロカプセル30Bを用いると、図4(b)に示すように、封止材18aを硬化するための紫外線が液晶層に入射しても、光重合性化合物32に到達する紫外線は僅かであり、光重合することが抑制・防止される。したがって、その後のPSA処理によって、液晶層の全体に亘って液晶分子42に所定のプレチルト方向を付与し、それを維持する配向維持層を形成することができる。
本発明は、中小型だけでなく大型の液晶表示パネルの製造に広く用いられる。
(a)〜(d)は、本発明による実施形態の液晶表示パネルの製造方法を説明するための模式図である。 (a)および(b)は、本発明による実施形態の液晶表示パネルの製造方法において用いられるマイクロカプセル30の構造と機能を説明するため模式図である。 (a)〜(d)は、本発明による他の実施形態の液晶表示パネルの製造方法およびそれにおいて用いられるマイクロカプセル30Aの構造と機能を説明するため模式図である。 (a)および(b)は、本発明によるさらに他の実施形態の液晶表示パネルの製造方法およびそれにおいて用いられるマイクロカプセル30Bの構造を説明するため模式図であり、(c)は従来の液晶表示パネルの製造方法の問題を説明するための模式図である。 (a)および(b)はPSA技術を説明するための模式図である。 PSA技術を用いて従来の製造方法で作製された液晶表示パネルの問題点を説明するための模式図である。
符号の説明
10、20 基板
12 回路要素(TFT、バスライン、画素電極など)
18 シール材
18a 封止材
22 カラーフィルタ層
30、30A、30B マイクロカプセル
32 光重合性化合物
34 殻壁(第1殻壁)
34A、34B 殻壁
36 固着層(第2殻壁)
37 光吸収層(第2殻壁)
40 液晶層
42 液晶分子

Claims (6)

  1. 液晶材料を含む液晶層と、前記液晶層を介して互いに対向するように配置され、それぞれの前記液晶層側の面に、電極と、前記電極を覆う配向膜とを有する一対の基板とを備える液晶表示パネルの製造方法であって、
    (a)前記一対の基板を用意する工程と、
    (b)前記液晶材料を用意する工程と、
    (c)熱可塑性樹脂組成物から形成された殻壁を有し、光重合性化合物を内包するマイクロカプセルを用意する工程と、
    (d)前記一対の基板の間において、前記マイクロカプセルが前記液晶材料中に分散された状態を形成する工程と、
    (e)前記工程(d)の後で、前記マイクロカプセルの前記殻壁を前記液晶材料に溶解させることによって、前記光重合性化合物と前記液晶材料との混合物を形成する工程と、
    (f)前記工程(e)の後で、前記液晶層に所定の電圧を印加した状態で前記光重合性化合物に光を照射することによって、前記液晶層の液晶分子のプレチルト方向を規制する配向維持層を形成する工程と
    を包含する、液晶表示パネルの製造方法。
  2. 前記工程(d)は、前記一対の基板の一方の上に前記マイクロカプセルを散布する工程(d1)を包含する、請求項1に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  3. 前記工程(d)は、前記工程(d1)の後で、前記一方の基板の上に散布された前記マイクロカプセルを挟持するように前記他方の基板を配置する工程(d2)と、
    前記工程(d2)の後で、前記液晶材料を前記一対の基板の間に注入する工程(d3)とを包含する、請求項2に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  4. 前記工程(d)は、前記工程(d1)の後で、前記マイクロカプセルの前記殻壁を加熱溶融することによって、前記一方の基板の上に前記マイクロカプセルを固着させる工程(d2)と、
    前記工程(d2)の後に、前記一方の基板の上に前記液晶材料を滴下する工程(d3)とを包含する、請求項2に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  5. 前記工程(c)は、前記殻壁が、第1熱可塑性樹脂組成物から形成された第1殻壁と、前記第1熱可塑性樹脂組成物よりも軟化温度の低い第2熱可塑性樹脂組成物から形成され前記第1殻壁よりも外側に形成された第2殻壁とを有する前記マイクロカプセルを用意する工程である、請求項4に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  6. 前記工程(c)は、前記殻壁が、前記工程(f)において前記光重合性化合物に照射される光を吸収する材料を含む前記マイクロカプセルを用意する工程である、請求項1から5のいずれかに記載の液晶表示パネルの製造方法。
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