JPWO2018084268A1 - 蛍光観察装置 - Google Patents

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Abstract

活性化光によって不活性化状態から活性化状態に移行し、活性化状態においてポンプ光によって励起されるネガ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物からの蛍光を観察する蛍光観察装置であって、活性化光を周波数f1で強度変調する第1の強度変調部と、観察対象物の誘導放出を誘起するプローブ光を周波数f1とは異なる周波数f3で強度変調する第2の強度変調部と、ポンプ光、並びに、強度変調されたプローブ光および活性化光を照射した観察対象物からの蛍光を受光する受光部と、受光部からの受光信号のうち周波数f1±f3の成分を検出する検出部とを備える。

Description

本発明は、蛍光観察装置に関する。
蛍光物質を2光子で励起し、誘導放出を誘起するレーザビームを照射して、減衰した蛍光を取得して画像を構築する顕微鏡が知られている。(例えば、非特許文献1を参照)。
Lu Wei et. al., Biomedical Optics Express 1465-1475, vol. 3, No.6, 1 June 2012
本発明の第1の態様である蛍光観察装置は、活性化光によって不活性化状態から活性化状態に移行し、活性化状態においてポンプ光によって励起されるネガ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物からの蛍光を観察する蛍光観察装置であって、活性化光を周波数f1で強度変調する第1の強度変調部と、観察対象物の誘導放出を誘起するプローブ光を周波数f1とは異なる周波数f3で強度変調する第2の強度変調部と、ポンプ光、並びに、強度変調されたプローブ光および活性化光を照射した観察対象物からの蛍光を受光する受光部と、受光部で検出される受光信号のうち周波数f1±f3の成分を検出する検出部とを備える。
本発明の第2の態様である蛍光観察装置は、活性化状態においてポンプ光によって励起され、不活性化光によって活性化状態から不活性化状態に移行するポジ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物からの蛍光を観察する蛍光観察装置であって、ポンプ光を周波数f2で強度変調する第1の強度変調部と、観察対象物の誘導放出を誘起するプローブ光を周波数f2とは異なる周波数f3で強度変調する第2の強度変調部と、強度変調されたポンプ光およびプローブ光、並びに、不活性化光を照射した観察対象物からの蛍光を受光する受光部と、受光部で検出される受光信号のうち周波数2f2±f3の成分を検出する検出部とを備える。
本発明の第3の態様である蛍光観察方法は、活性化光によって不活性化状態から活性化状態に移行し、活性化状態においてポンプ光によって励起されるネガ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物からの蛍光を観察する蛍光観察方法であって、活性化光を周波数f1で強度変調し、観察対象物の誘導放出を誘起するプローブ光を周波数f1とは異なる周波数f3で強度変調し、ポンプ光、並びに、強度変調されたプローブ光および活性化光を照射した観察対象物からの蛍光を受光部で受光し、受光部で検出される受光信号のうち周波数f1±f3の成分を検出する。
本発明の第4の態様である蛍光観察方法は、活性化状態においてポンプ光によって励起され、不活性化光によって活性化状態から不活性化状態に移行するポジ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物からの蛍光を観察する蛍光観察方法であって、ポンプ光を周波数f2で強度変調し、観察対象物の誘導放出を誘起するプローブ光を周波数f2とは異なる周波数f3で強度変調し、強度変調されたポンプ光およびプローブ光、並びに、不活性化光を照射した観察対象物からの蛍光を受光部で受光し、受光部で検出される受光信号のうち周波数2f2±f3の成分を検出する。
上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となりうる。
本実施形態に係る顕微鏡装置10の構成を示す図である。 状態遷移図である。 各波長の関係を示す概念図である。 分解能向上を説明する図である。 信号発生領域のシミュレーション結果を示す。 走査部150のスキャン速度と検出の速度を説明する概念図である。 他の走査部151の例を示す。 さらに他の走査部156の例を示す。 他の顕微鏡装置12の構成を示す図である。 顕微鏡装置12で用いられるGUI画面300の一例である。 顕微鏡装置12の動作(S10)の一例を示すフローチャートである。 共焦点観察に基づいて減衰蛍光観察の範囲を選択する動作(S30)のフローチャートである。 顕微鏡装置12において、共焦点観察をするか減衰蛍光観察をするかを自動選択する動作(S20)のフローチャートである。 当該動作で用いられるGUI画面350を示す。 さらに他の顕微鏡装置14の構成を示す図である。 さらに他の顕微鏡装置18の構成を示す図である。 状態遷移図である。 分解能向上を説明する図である。 さらに他の顕微鏡装置20の構成を示す図である。 さらに他の顕微鏡装置22の構成を示す図である。 さらに他の顕微鏡装置24の構成を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本実施形態で用いられるレーザ光には、ポンプ光、プローブ光およびスイッチング光が含まれる。ポンプ光は蛍光物質を励起して蛍光を発生させる。プローブ光は蛍光物質において誘導放出を誘起することで、蛍光を減衰させる。スイッチング光は蛍光物質を不活性化状態から活性化状態に、あるいは活性状態から不活性状態に移行させる。ネガ型スイッチング蛍光物質は、スイッチング光により不活性化状態から活性化状態に移行する。この場合、スイッチング光を特に活性化光ともいう。ポジ型スイッチング蛍光物質は、スイッチング光により活性化状態から不活性化状態に移行する。この場合、スイッチング光を特に不活性化光ともいう。また、スイッチング光、ポンプ光、プローブ光を強度変調する場合の周波数をそれぞれf1、f2、f3という。
図1は、本実施形態に係る蛍光観察装置の一例として顕微鏡装置10の構成を示す図である。顕微鏡装置10は、ネガ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物に、ポンプ光、プローブ光および活性化光を観察対象物に照射することで、観察対象物の蛍光物質より生じる誘導放出により減衰した蛍光信号(以下、減衰蛍光、減衰蛍光信号などと記載する)を発生させる。減衰蛍光信号は、プローブ光および活性化光を強度変調させることにより検出することができる。具体的な方法としてはロックイン検出等があげられる。ロックイン検出により得られる減衰蛍光信号は、ポンプ光、プローブ光および活性化光の多重積の結果として得られるために、信号発生領域が制限される。これにより、空間分解能を向上させることができる。なお、以下、減衰蛍光を蛍光と総称して記載する場合もある。また、以下、光スイッチング可能な蛍光物質から生じる減衰蛍光を取得する顕微鏡を減衰蛍光顕微鏡と記載する。図1では説明のためにxyz軸を示す。
顕微鏡装置10は、ポンプ光、プローブ光および活性化光を出力する光源100と、ポンプ光、プローブ光および活性化光で観察対象物184を照明する照明光学系140と、観察対象物184から発せられた光を観察する観察光学系160と、観察光学系160を介して光を検出する検出部136を備える。顕微鏡装置10はさらに、標本186を支持するステージ180を備える。顕微鏡装置10はさらに、顕微鏡装置10全体を制御する制御部130と、当該制御部130との間で信号を送受信する入力部220、表示部224および記憶部226を備える。
標本186は、観察対象物184と、観察対象物184を載置するスライドガラス182とを有する。観察対象物184は例えば生物細胞である。観察対象物184にはネガ型スイッチング蛍光物質が導入されている。ネガ型スイッチング蛍光物質として、例えば、Dronpaが挙げられる。
光源100は、ポンプ光用のレーザ光源102、プローブ光用のレーザ光源104、および、活性化光用のレーザ光源500を有する。レーザ光源102、104、500は例えばいずれも連続発振方式であって、かつ、互いに異なる波長のレーザ光を出力する。ポンプ光は蛍光物質を励起して蛍光を発生させる。プローブ光は蛍光物質において誘導放出を誘起することで、蛍光を減衰させる。活性化光は蛍光物質を不活性化状態から活性化状態に移行させる。ポンプ光の波長はプローブ光の波長より短く、例えば、ポンプ光は488nm、プローブ光は600nmである。活性化光の波長はさらに短く、例えば405nmである。これらポンプ光およびプローブ光の波長は蛍光物質の吸収帯(吸収スペクトル)および蛍光帯(蛍光スペクトル)に合せて適宜設定され、活性化光の波長も蛍光物質の活性化に合わせて適宜設定される。これらポンプ光、プローブ光および活性化光の波長は自動的に設定されてもよいし、入力部220でユーザからの入力を受け付けてもよい。
照明光学系140は、音響光学素子514、524(以下、AOMともいう)、ミラー460、458、ダイクロイックミラー454と、走査部150、レンズペア173、ダイクロイックミラー162および対物レンズ164とを有する。観察光学系160は、対物レンズ164と、ダイクロイックミラー162と、光学フィルタ166と、レンズペア172とを有する。
活性化光が入射するAOM514に印加するドライバ512の電圧を制御することで、活性化光の1次回折光の発生を制御する。常に1次回折光を生じさせる状態(ON状態、すなわち強度が最大の状態)とすることもできるし、常に生じさせない状態(OFF状態、すなわち強度が最小の状態)とすることもできるし、光強度を変調することもできる。例えば、ドライバ512から一定の電圧値を付与した場合には、電圧値に応じて光強度は一定値となる。例えば、ドライバ512から付与される電圧値が時間的にゼロであれば、光強度もゼロになる。例えばドライバ512の電圧波形が正弦波の場合に光の強度を正弦波に変調する。本実施形態では、発振器132からの発振に基づいて、AOM514により活性化光を、例えば数MHzの周波数f1で強度変調する。AOM514の利点は、数MHzという比較的高い周波数で強度変調できることである。なお、これらAOM514とドライバ512とにより第1強度変調部510が構成される。なお、このf1で決まる時間周期に対して、蛍光物質のスイッチング時間(不活性状態から活性状態への遷移に要する時間)が短いことが望ましい。
プローブ光が入射するAOM524および当該AOM524へ電圧を印加するドライバ522の構成も上記AOM514およびドライバ512と同様の構成である、これにより、発振器132からの発振に基づいて、AOM524によりプローブ光を、例えば数十MHzの周波数f3で強度変調する。ただし、周波数f3は上記周波数f1とは異ならせる。なお、これらAOM524とドライバ522とにより第2強度変調部520が構成される。
ミラー460は強度変調された活性化光を反射して、ダイクロイックミラー456は活性化光とポンプ光とを合波してミラー458に導く。ミラー458は活性化光およびポンプ光を反射し、ダイクロイックミラー454は強度変調されたプローブ光を、活性化光およびポンプ光と同軸に合波して走査部150に導く。
走査部150は対物レンズ164の瞳面とほぼ共役な位置に配される。このために、走査部150とダイクロイックミラー162の間にはレンズペア173が設置されていることが望ましい。走査部150の一例はガルバノスキャナであり、互いに直交する方向に回転可能な一対のガルバノミラーを有する。それらガルバノミラーの角度を変化させることで観察対象物184におけるレーザ光のスポット位置をxy方向でスキャンする。走査部150の他の例はレゾナントスキャナ(共振型スキャナ)である。レゾナントスキャナは、共振により動作する共振ミラー(レゾナントミラー)を有する。レゾナントスキャナは、例えば、主走査用のレゾナントミラーと、副走査用のガルバノミラーを備える。レゾナントスキャナを用いることで、より高速なスキャンをすることができる。
走査部150から出力されたレーザ光はダイクロイックミラー162を透過して、対物レンズ164に導かれる。対物レンズ164はレーザ光を観察対象物184に集光する。
観察対象物184の蛍光物質から生じた蛍光はダイクロイックミラー162で反射し、光学フィルタ166によりポンプ光、プローブ光および活性化光が除去される。蛍光はレンズペア172により対物レンズ瞳面とほぼ共役な位置に設置された受光部174に入射する。なお、ダイクロイックミラー162は、レンズペア173と走査部150の間に設置されても良いし、走査部150よりも光源側に設置されても良い。
検出部136は、受光部174およびロックインアンプ134を備える。受光部174は対物レンズ164の瞳面とほぼ共役な位置に配される。受光部174の一例は、光電子増倍管である。受光部174は光電変換によって、受光した蛍光の強度に応じた電気信号を出力する。受光部174の出力はロックインアンプ134に入力されてロックイン検出される。ロックイン検出については後述する。
入力部220、表示部224、記憶部226および制御部130は例えばPC等であってもよい。入力部220は、ユーザから制御部130への入力を受け付けるものであって、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス等である。表示部224は、例えば、GUI、検出結果、観察画像を表示するディスプレイである。記憶部226は、顕微鏡装置10を制御するプログラム、パラメータ等、および、検出結果、観察画像等が記憶される。
制御部130は、周波数制御部229、スキャナ制御部228および画像生成部222を有する。周波数制御部229はユーザからの入力により、または、蛍光物質に基づいて自動で、発振器132に発生させる発振周波数を制御する。スキャナ制御部228は、走査部150を制御する。画像生成部222は検出部136の検出結果に基づいて画像を生成し、表示部224に表示する。
図2から図6を用いて顕微鏡装置10の減衰蛍光による観察の原理を説明する。図2は状態遷移図である。図3は、各波長の関係を示す概念図である。図4は分解能向上を説明する図である。図5に信号発生領域のシミュレーション結果を示す。
ネガ型スイッチング蛍光物質は図3に示すように状態遷移する。まず、発光できない不活性化状態からは活性化光の励起により発光できる活性化状態に遷移する。活性化状態においてはポンプ光で励起され、プローブ光で誘導放出されて減衰した蛍光が出射される。ここで、信号として、時間的に以下の過程を経て生じる蛍光信号を検出する。
(Step1)活性化光によるスイッチング (不活性化状態から活性化状態へ )(1)
(Step2)ポンプ光による励起(2)
(Step3)プローブ光による誘導放出(3)
この過程を経て生じる蛍光信号は、活性化光、ポンプ光、プローブ光の積の結果として得られるため、信号発生領域が制限される。このメカニズムは後述する。発生する蛍光信号をPSN−RF(Photo−Switchable probe(Negative) Reduced Fluorescence)信号と定義する。
図3において破線は特定の蛍光物質の吸収帯を示し、実線は当該蛍光物質の蛍光帯を示す。ポンプ光の波長は吸収帯に含まれるように設定され、プローブ光は蛍光帯の強度のピークよりも長い波長に設定されることが好ましい。これにより、蛍光帯の強度のピークを含む波長領域を蛍光検出領域とすることができる。
活性化光強度を周波数f1で、プローブ光強度を周波数f3で強度変調する。活性化光、ポンプ光、プローブ光の時間波形をIAct、 IPump、 IProbeとすると、
ここで、 I1、I2、I3はそれぞれ活性化光、ポンプ光、プローブ光の光強度である。PSN−RF信号は、
従って、受光部174で検出された蛍光信号をf1+f3またはf1−f3を復調周波数としてロックインアンプ134で復調することで、分解能の向上したPSN−RF信号を取得することができる。復調周波数は、強度変調した2以上の周波数の和または差のいずれであってもよい。この場合、単に「±」と表記する。より具体的には、発振器132から上記復調周波数がロックインアンプ134に入力される。ロックインアンプ134は復調周波数に同期する信号を抽出する。走査部150で観察対象物184における光スポットを走査しつつ、ロックインアンプ134でピクセルごとにロックイン検出を実施し、当該ピクセルの位置情報に対応付けて記憶部226に記憶する。画像生成部222は、記憶部226から位置情報に対応付けられた検出結果を読み出して、減衰蛍光の観察画像を生成し、表示部224に表示する。
図4は分解能向上の原理について示す図である。活性化光、ポンプ光、プローブ光の光スポットの強度分布をそれぞれ S1、S2、S3とする。図中の各スポットの縦軸は強度を表し、横軸は空間座標を表す。
(Step1)活性化光により光スイッチングが発生する発生分布をAとすると、それは活性化光の強度分布に等しいので、
(Step2)
ポンプ光により励起が発生する発生分布をAとする。この信号発生分布は、 Step1の発生分布Aと、ポンプ光スポットの強度分布 Sの積に等しいので、
(Step3)
プローブ光により誘導放出が発生する発生分布をAとする。この信号発生分布は、 Step2の発生分布Aと、プローブ光スポットの強度分布Sの積に等しいので、
この発生分布AはPSN−RF信号の発生分布と等価である。このように、3つの光の積で生じる蛍光信号を検出することで、図4に示すように、光スポットの中心からの蛍光発生の寄与を大きくかつ周辺からの蛍光発生の寄与を小さくすることができるので、観察対象物184からの信号発生領域を回折限界以下に制限でき、結果として分解能を向上させることができる。
図5に信号発生領域のシミュレーション結果を示す。比較のために、通常の共焦点顕微鏡 (CM)と、減衰蛍光 (RF)顕微鏡の信号発生領域も示す。信号が活性化光、ポンプ光、プローブ光の積で生じる効果によって、 PSN−RFではX方向、Z方向ともに、信号発生領域がシャープになることがわかる。
図6は、走査部150のスキャン速度と検出の速度を説明する概念図である。ガルバノスキャナにおいて主走査(図中x方向)のスキャンに要する時間はレゾナントスキャナと比較して長いので、図6の(a)に示すように差周波の復調で検出するのにかかる時間の間にビームの位置はほぼ変わらないと考えてよい。しかしながら、レゾナントスキャナにおいて主走査(図中x方向)のスキャンに要する時間はガルバノスキャナと比較して短いので、差周波の復調で検出するのにかかる時間の間に、図6の(b)に示すようにビームの位置は変わってしまい正確な画像取得が困難になるというおそれがある。しかしながら和周波で復調した場合、復調の周波数が高いので検出にかかる時間も短くなり、レゾナントスキャナを用いても所定位置における信号検出に必要な所定時間の間にビームの位置はほぼ変わらないと考えてよい。したがって、レゾナントスキャナを用いて高速で検出しつつ、正確な画像取得をすることができる。
図7は、他の走査部151の例を示す。走査部151は、レゾナントスキャナ152、ガルバノスキャナ153および一対のミラー154、155を有する。一対のミラー154、155はそれぞれ図中矢印の方向に移動可能に設けられており、これらの位置に基づいて、レゾナントスキャナ152、ガルバノスキャナ153のいずれを用いるかが選択される。
図7は、レゾナントスキャナ152が選択された状態が示されている。この場合、ダイクロイックミラー454から出射される光の光路上にミラー154が配され、レゾナントスキャナ152から出射される光の光路上にミラー155が配されている。これにより、ミラー154で反射された光はレゾナントスキャナ152に入射する。レゾナントスキャナ152で所定の方向に偏向された光はミラー155で反射されて、ダイクロイックミラー162を透過して、対物レンズ164に入射する。
一方、ガルバノスキャナ153が選択される場合には、ダイクロイックミラー454から出射される光の光路上からミラー154が退避するとともに、ガルバノスキャナ153とダイクロイックミラー162との間からミラー155が退避する。これにより、ガルバノスキャナ153に光が入射し、ガルバノスキャナ153で偏向された光がダイクロイックミラー162を透過して、対物レンズ164に入射する。
走査部151によれば、用途に応じてレゾナントスキャナ152とガルバノスキャナ153を使い分けることができる。なお、一対のミラー154、155の位置を移動させる手段は、例えばリニアモーターが挙げられるが、これに限られずそれぞれが対応するターレット上に配され、当該ターレットの回転によりミラー154、155が移動してもよい。一対のミラー154、155に代えて、一対のダイクロイックミラーを配することにより、当該一対のダイクロイックミラーを反射する波長の光に対してはレゾナントスキャナ152を用い、当該一対のダイクロイックミラーを透過する波長の光に対してガルバノスキャナ153を用いることができる。なお、レゾナントスキャナ152とガルバノスキャナ153の位置は図7と逆でもよい。
図8は、さらに他の走査部156の例を示す。図8において図7と同じ構成については同じ番号を付して説明を省略する。
走査部156は、走査部151の一対のミラー154、155に代えて、それらが一体化したミラー157を有する。当該ミラー157は紙面に垂直な方向に移動可能に設けられる。ここで図8の状態は図7の状態に対応しており、ミラー157によって光が反射されることにより、レゾナントスキャナ152が用いられる状態が示されている。一方、図8の状態からミラー157が紙面に垂直な方向に移動して、ダイクロイックミラー454とガルバノスキャナ153との間の光路、および、ガルバノスキャナ153とダイクロイックミラー162との間の光路から同時に退避することで、ガルバノスキャナ153が用いられる状態となる。
図9は他の顕微鏡装置12の構成を示す図である。顕微鏡装置12は顕微鏡装置10と同様に減衰蛍光顕微鏡として用いることができるとともに、共焦点顕微鏡としても用いることができる。顕微鏡装置12において顕微鏡装置10と同じ構成については同じ参照番号を付して説明を省略する。
顕微鏡装置12は、ポンプ光を変調する第3強度変調部540を有する。第3強度変調部540は、ポンプ光の光路上に配されたAOM544と、AOM544を発振器132からの発振に基づいて駆動するドライバ542を有する。
さらに、顕微鏡装置12において、蛍光を反射して、ポンプ光およびプローブ光を透過するダイクロイックミラー402はダイクロイックミラー454と走査部150との間の光路上に配される。さらに、ダイクロイックミラー402で反射された光が入射する、光学フィルタ404、レンズ406、受光部410を有する。光学フィルタ404および受光部410は、顕微鏡装置10の光学フィルタ166および受光部174と同様の構成であってよい。顕微鏡装置12はさらにピンホール408を有する。ピンホール408は、観察対象物184と共役の位置に配される。レンズ406はピンホール408に光を集光する。また、受光部410はピンホール408に近接して設置される。あるいは、不図示のレンズにより、ピンホールと略共役位置に設置されても良い。
顕微鏡装置12はさらに、レーザ光源102、104、500の光の波長を制御する波長制御部230を有する。
上記構成により、観察対象物184からの蛍光は走査部150を通り、ダイクロイックミラー402で反射されて、光学フィルタ404、レンズ406およびピンホール408を介して受光部410で受光される。これら、これにより、走査部150により観察対象物184の観察位置が変わっても、走査部150でデスキャンされて、ピンホール408でのスポット位置は不変である。ピンホール408は穴の大きさが可変となっており、詳細は後述する。
図10は顕微鏡装置12で用いられるGUI画面300の一例である。GUI画面300は表示部224に表示され、入力部220を用いてユーザからの入力を受け付ける。
チェックボックス302は共焦点観察の画像を取得するか否かの入力欄である。チェックボックス304は共焦点観察においてポンプ光を変調することを指定する入力欄であり、チェックボックス306は変調しないことを指定する入力欄である。
入力欄308はポンプ光の変調周波数の入力欄であり、MHzを単位とした数字の目盛りとともに、指定された変調周波数が縦の太線で示されている。入力欄310はピンホールの大きさを指定する入力欄である。入力欄310の「OPEN」は穴の大きさが最大であることを示す。さらに、「1」をエアリーサイズとしたときの大きさの目盛りとともに、指定された穴の大きさが縦の太線で示されている。ここで、エアリーサイズとは、波長と開口数で決まる回折限界の光スポットの大きさで、ピンホール径を規格化した値である。
さらに、チェックボックス312は、共焦点観察のタイムラプス画像を取得するか否かの入力欄である。入力欄314はタイムラプスの時間間隔の入力欄である。
チェックボックス316は減衰蛍光観察の画像を取得するか否かの入力欄である。入力欄318は活性化光の変調周波数の入力欄であり、MHzを単位とした数字の目盛りとともに、指定された変調周波数が縦の太線で示されている。入力欄320はプローブ光の変調周波数の入力欄であり、MHzを単位とした数字の目盛りとともに、指定された変調周波数が縦の太線で示されている。
入力欄322は減衰蛍光観察におけるピンホール408の穴の大きさの入力欄であって、入力欄310と同様の構成である。また、チェックボックス324および入力欄326は減衰蛍光観察におけるタイムラプスに関する入力欄であり、チェックボックス312、入力欄314と同様の構成である。
GUI画面300には、共焦点の観察画像330と減衰蛍光の観察画像332とが並べて表示される。これに代えて、重ねて表示されてもよい。また、互いにリンク付けされることで、共焦点の観察画像330の対象領域をクリックする減衰蛍光の観察画像332が表示されるようにしてもよい。さらに、共焦点観察のタイムラプスによる画像取得が指定されている場合には、タイムラプス画像334が時間順に並べて表示される。同様に、減衰蛍光観察のタイムラプスによる画像取得が指定されている場合には、タイムラプス画像335が時間順に並べて表示される。
図11は顕微鏡装置12の動作(S10)の一例を示すフローチャートである。
フローチャートS10において、制御部130は、GUI画面300のチェックボックス316の入力に基づいて、減衰蛍光観察の画像を取得するかどうかを判断する(S100)。ステップS100の判断がYesの場合に、制御部130は入力欄318、320の入力に基づいて、減衰蛍光観察の活性化光およびプローブ光の変調周波数を発振器132に設定する(S102)。なお、ポンプ光はON状態に設定される。さらに、制御部130は入力欄323、326の入力に基づいて復調周波数を発振器132に設定する(S101)。
制御部130はピンホール408の径を設定する(S104)。減衰蛍光観察時においてピンホール408はデフォルトで開放、すなわち図10の入力欄322においてデフォルトで「OPEN」が設定されている。ユーザが入力欄322の値をデフォルトから変更した場合には、変更された値に基づいてピンポール408の大きさが設定される。減衰蛍光観察時において、ピンホール408を開放することで、ピンホール共役面である焦点面から生じたにも関わらず散乱等により結像関係が乱されてしまった蛍光も検出することができるので、より多くの光子を検出することができ、結果として信号対雑音比の向上が可能となる。
以上の設定に基づいて、減衰蛍光観察の画像が取得される(S106)。減衰蛍光観察の画像を取得する方法は、顕微鏡装置10で説明したものと同一であり、説明を省略する。
ステップS106の後、または、ステップS100の判断がNoの場合に、共焦点観察の画像を取得するかどうかが、チェックボックス302の入力に基づいて判断される(S108)。共焦点観察の画像を取得すると判断された場合に(S108:Yes)、チェックボックス304、306に基づいて共焦点観察に用いられるポンプ光を変調するか否かが判断され(S112)、変調する場合には(S112:Yes)、入力欄308に入力された変調周波数が設定される(S114)。
ステップS114の後にまたはステップS112でポンプ光を変調しない場合に(S112:No)、ユーザからの入力欄310への入力に基づいてピンホール408の径が設定される(S116)。
上記設定に基づいて共焦点観察の画像が取得される(S118)。より詳しくは、ポンプ光についてAOM544をON状態にするか、または、強度変調し、活性化光およびプローブ光をOFF状態にして、走査部150で観察対象物184を走査しつつ、ピクセルごと検出部136で蛍光を検出する。当該検出結果を位置情報に対応付けて記憶部226に記憶する。
画像生成部222は、記憶部226から位置情報に対応付けられた検出結果を読み出して、共焦点の観察画像330および減衰蛍光の観察画像332を生成し、表示部224に表示する(S120)。
さらに、チェックボックス312で共焦点観察のタイムラプス画像の取得を受け付けた場合に、顕微鏡装置12は入力欄314で設定された時間間隔で共焦点観察を実行してそれぞれの観察画像を生成する。同様に、チェックボックス324で減衰蛍光観察のタイムラプス画像の取得を受け付けた場合に、顕微鏡装置12は入力欄326で設定された時間間隔で減衰蛍光観察を実行してそれぞれの観察画像を生成する。
顕微鏡装置12で、さらに光スイッチ過程による蛍光を検出してもよい。この場合に、プローブ光のAOM524をOFF状態に、ポンプ光のAOM544をON状態にそれぞれ設定する。活性化光をAOM514によってf1で強度変調する。これにより発生する蛍光を受光部410で検出し、復調周波数f1でロックインアンプ134にてロックイン検出する。この信号は活性化光とポンプ光の積で生じるので、本質的にセクショニング能力を有するためにピンホール408を開放することが好ましい。
なお、観察対象物184の広い視野の画像を共焦点観察で取得し、共焦点観察の画像のうちの一部の領域を指定して減衰蛍光観察の画像を取得する構成としても良い。この場合、共焦点観察で画像を取得して、減衰蛍光観察に適した範囲が自動で選択されてもよい。
図12は、共焦点観察に基づいて減衰蛍光観察の範囲を選択する動作(S30)のフローチャートである。まず、共焦点観察により画像が取得される(S300)。この場合に、図11の動作(S10)におけるステップS112からS118が実行される。次に、ユーザからの入力に基づいて減衰蛍光観察の範囲を自動選択するか否かが判断される(S302)。
自動選択する場合には(S302:Yes)、共焦点画像を画像処理解析し、減衰蛍光観察に適した範囲を選択する。例えば、画像を微分フィルタ処理し、ピークが多く生じる領域を選択する。
一方、自動選択しない場合には(S302:No)、ユーザからの指定に基づいて減衰蛍光観察の領域を設定する(S308)。この場合に、図10の共焦点の観察画像330上で領域指定を受け付けてもよい。
ステップS304またはS308で設定された領域について、減衰蛍光観察を実行して観察画像を取得する(S306)。この場合に、図11の動作(S10)におけるステップS102からS106が実行される。
図13は、顕微鏡装置12において、共焦点観察をするか減衰蛍光観察をするかを自動選択する動作(S20)のフローチャートであり、図14は当該動作で用いられるGUI画面350を示す。
記憶部226には、蛍光物質の名称に対応付けて、共焦点観察が好ましいか減衰蛍光観察が好ましいか、および、共焦点観察の場合のポンプ光の波長または減衰蛍光観察の場合のポンプ光およびプローブ光の波長が記憶されている。GUI画面350には、記憶部226に記憶されている蛍光物質353の名称がチェックボックス352とともに表示される。
ユーザによるチェックボックス352へのチェックにより蛍光物質が選択される(S200)。制御部130は、選択された蛍光物質に応じて、記憶部226を参照して共焦点観察が好ましいか減衰蛍光観察が好ましいかを判断する(S202)。共焦点観察が好ましいと判断した場合には、GUI画面350においてポンプ光のボックス355に色が付き、当該蛍光物質に対応したポンプ光の波長が自動選択されて、表示欄354に表示される(S204)。この場合、活性化光のボックス360およびプローブ光のボックス357は白色であって、波長の表示欄356、361がグレーアウトされる。減衰蛍光観察が好ましいと判断した場合には、GUI画面350においてポンプ光のボックス355に色が付き、当該蛍光物質に対応したポンプ光の波長が自動選択されて表示欄354に表示されるとともに、活性化光のボックス360およびプローブ光のボックス357にも色が付いて、当該蛍光物質に対応した活性化光の波長およびプローブ光の波長が自動選択されて表示欄356、361に表示される(S204)。いずれの場合も、表示欄358に蛍光物質の吸収帯、蛍光帯、光源の波長および検出領域の関係が図示される(S206)。
減衰蛍光観察が好ましいと判断された場合には、ユーザの実行の指示に基づき、波長制御部230がレーザ光源102、104、500の光の波長を設定する。さらに、周波数制御部229が発振器132に変調周波数を設定する。この場合に、図10のGUI画面300で変調周波数の入力を受け付けてもよいし、蛍光物質に変調周波数を対応付けて記憶部226に記憶しておき、蛍光物質の選択に伴って当該変調周波数を自動的に設定してもよい。上記設定に基づいて、図11のステップS102からS106と同様に減衰蛍光観察の画像が取得される。
一方、共焦点観察が好ましいと判断された場合には、ユーザの実行の指示に基づき、波長制御部230がレーザ光源102の光の波長を設定する。上記設定に基づいて、図11のステップS112からS118と同様に共焦点観察の画像が取得される。
図15はさらに他の顕微鏡装置14の構成を示す図である。顕微鏡装置14におい顕微鏡装置10、12と同じ構成については同じ参照番号を付して説明を省略する。
顕微鏡装置10においては、活性化光の強度変調のためにAOM514を設けるとともにプローブ光の強度変調のためにAOM524を設けた。これに対し、顕微鏡装置14では、単体の音響光学チューナブルフィルタ(AOTFともいう)534により活性化光およびプローブ光の両方を変調する。AOTF534およびドライバ532が強度変調部530を構成する。
この場合に、発振器132からの発振に基づいてドライバ532がAOTF534により、活性化光をf1で、プローブ光をf3でそれぞれ強度変調する。AOTF534では波長ごとに異なる周波数で強度変調することができるため、より簡易な装置構成で多色観察を実現することができる。この場合にポンプ光は強度変調せずに、常にON状態とする。
なお、プローブ光の波長が短くなって試料の励起スペクトルに近づくと、プローブ光による蛍光励起が無視できない場合がある。この信号は、活性化光とプローブ光の積で生じるので、PSN−RF信号より分解能が悪く、混入した場合は分解能を低下させる恐れがある。この場合は、ポンプ光を周波数f2で強度変調することが望ましい。ポンプ光の変調にはポンプ光用の強度変調部を更に設けてもよいし、顕微鏡装置14におけるAOTF534で、活性化光およびプローブ光に加えてポンプ光も強度変調してもよい。PSN−RF信号を検出するために、復調周波数を f1±f2±f3に設定することが望ましい。
図16は、さらに他の顕微鏡装置18の構成を示す図である。顕微鏡装置18は、ポジ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物184に、不活性光、強度変調させたポンプ光およびプローブ光を観察対象物184に照射することで、観察対象物184の蛍光物質より生じる誘導放出により減衰した蛍光信号をロックイン検出する。なお、顕微鏡装置18において顕微鏡装置10から14と同一の構成について同一の番号を付して説明を省略する。
ポジ型スイッチング蛍光物質としてKohinorが挙げられる。
顕微鏡装置18においては、顕微鏡装置14の活性化光用のレーザ光源500に代えて不活性化光用のレーザ光源502を配している。例えば、不活性化 光: 405nm, ポンプ光: 488 nm,プローブ光:600nmのレーザ光をそれぞれ用いる。AOTF534は、ポンプ光とプローブ光を周波数f2、f3で強度変調する。この場合に不活性化光は強度変調せずに、常にON状態とする。
図17を用いて顕微鏡装置18の減衰蛍光による観察の原理を説明する。図17は状態遷移図である。
ポジ型スイッチング蛍光物質は図17に示すように状態遷移する。活性化状態においてはポンプ光で励起され、プローブ光で誘導放出されて減衰した蛍光が出射される。さらに活性化状態からは不活性化光の励起により発光できない不活性化状態に遷移する。ここで、信号として、時間的に以下の過程を経て生じる蛍光信号を検出する。
(Step1)ポンプ光によるスイッチング(不活性化状態から活性化状態へ)(1)
(Step2)ポンプ光による励起(2)
(Step3)プローブ光による誘導放出(3)
この過程を経て生じる蛍光信号は、ポンプ光、ポンプ光、プローブ光の積の結果として得られるため、信号発生領域が制限される。発生する蛍光信号をPSP−RF信号と定義する。この蛍光信号は、観察対象物184の蛍光スペクトルのうち、プローブ光と重複しない領域に設定することが望ましい。このために、光学フィルタ166によって、不活性化光、ポンプ光、プローブ光を除去することが望ましい。
この3つの過程を経て生じる PSP−RFを検出するために、ポンプ光強度を周波数f2で、プローブ光強度を周波数f3で強度変調する。不活性化光、ポンプ光、プローブ光の時間波形を IDeact、 IPump、 IProbeとすると、
ここで、 I1、I2、I3はそれぞれ不活性化光、ポンプ光、プローブ光の光強度である。PSP−RF信号は、
従って、2f2±f3で生じる蛍光信号を取得することで、分解能の向上したPSP−RF信号を取得することができる。より具体的には、発振器132から上記復調周波数がロックインアンプ134に入力される。ロックインアンプ134は復調周波数に同期する信号を抽出する。走査部150で観察対象物184を走査しつつ、ロックインアンプ134でピクセルごとにロックイン検出を実施し、当該ピクセルの位置情報に対応付けて記憶部226に記憶する。画像生成部222は、記憶部226から位置情報に対応付けられた検出結果を読み出して、減衰蛍光の観察画像を生成し、表示部224に表示する。
図18は分解能向上の原理について示す図である。不活性化光、ポンプ光、プローブ光の光スポットの強度分布をそれぞれ S1、S2、S3とする。
(Step1)ポンプ光により光スイッチング (OFF→ON)が発生する発生分布を Aとすると、それはポンプ光の強度分布に等しいので、
(Step2)ポンプ光により励起が発生する発生分布を Aとする。この信号発生分布は、 Step1の発生分布 Aと、ポンプ光スポットの強度分布Sの積に等しいので、
(Step3)プローブ光により誘導放出が発生する発生分布を Aとする。この信号発生分布は、 Step2の発生分布 Aと、プローブ光スポットのっ強度分布Sの積に等しいので、
この発生分布 AはPSP−RF信号の発生分布と等価である。このように、3つの光の積で生じる蛍光信号を検出することで、図18に示すように、光スポットの中心からの蛍光発生の寄与を大きくかつ周辺からの蛍光発生の寄与を小さくすることができるので、観察対象物184からの信号発生領域を回折限界以下に制限でき、結果として分解能を向上させることができる。
観察対象物184への集光位置ごとに、時間的に不活性化光を照射後に、ポンプ光とプローブ光を照射する構成としても良い。これにより、プローブ光によりON状態にスイッチする確率が向上するので、信号対雑音比が向上するという利点がある。
図19は、さらに他の顕微鏡装置20の構成を示す図である。顕微鏡装置20において顕微鏡装置10から18と同一の構成について同一の番号を付して説明を省略する。
顕微鏡装置20は、ポジ型スイッチング蛍光物質およびネガ型スイッチング蛍光物質の両方を含む観察対象物184に、ポンプ光およびプローブ光と、活性化光および不活性化とを観察対象物184に照射することで、観察対象物184のポジ型スイッチング蛍光物質およびネガ型スイッチング蛍光物質より生じる誘導放出により減衰した蛍光信号をロックイン検出する。特に、顕微鏡装置20は、ポジ型スイッチング蛍光物質からの減衰蛍光信号と、ネガ型スイッチング蛍光物質からの減衰蛍光信号とを同時に観察することができる顕微鏡装置である。
顕微鏡装置20は、顕微鏡装置14とは、スイッチング光用のレーザ光源506および他のロックインアンプ135を設けている点が異なる。また、観察対象物184にはポジ型スイッチング蛍光物質およびネガ型スイッチング蛍光物質の両方が導入されている。
レーザ光源506から出射されるスイッチング光は、ネガ型スイッチング蛍光物質に対して活性化光として機能し、ポジ型スイッチング蛍光物質に対して不活性化光として機能する。言い換えれば、ネガ型スイッチング蛍光物質の活性化光の波長と、ポジ型スイッチング蛍光物質の不活性化光の波長とが同一となるような、ネガ型スイッチング蛍光物質とポジ型スイッチング蛍光物質とが用いられる。このような蛍光物質を用いることで、スイッチング光を共通化できるので、装置構成がシンプルになり、コストも抑えられるという利点がある。
なおここで波長が同一とは、それぞれの波長がレーザ光源506から出射される光の波長範囲に入っていれば、完全に同一でなくてよい。光波長としては、例えば、スイッチング光:405nm、ポンプ光: 488nm、プローブ光: 600nmのレーザ光がそれぞれ用いられる。
顕微鏡装置20において、AOTF534により、スイッチング光をf1で、ポンプ光をf2で、プローブ光をf3でそれぞれ強度変調する。発生する蛍光信号を受光部174で受光し、受光部174の出力信号を分岐してそれぞれをロックインアンプ134、135に入力する。
ロックインアンプ134はネガ型スイッチング蛍光物質の信号取得用であり、復調周波数を f1±f2±f3に設定する。一方、ロックインアンプ135はポジ型スイッチング蛍光物質の信号取得用であり、復調周波数を2f2±f3に設定する。このように復調周波数に差を設けることにより、同一の装置構成においてネガ型スイッチング蛍光物質とポジ型スイッチング蛍光物質のプローブを同時観察することが可能となる。
図20は、さらに他の顕微鏡装置22の構成を示す図である。顕微鏡装置22において顕微鏡装置10から20と同一の構成について同一の番号を付して説明を省略する。
顕微鏡装置22は、顕微鏡装置20と同様に、ポジ型スイッチング蛍光物質およびネガ型スイッチング蛍光物質の両方を含む観察対象物184に、ポンプ光およびプローブ光と、活性化光および不活性化とを観察対象物184に照射することで、観察対象物184のポジ型スイッチング蛍光物質およびネガ型スイッチング蛍光物質より生じる誘導放出により減衰した蛍光信号をロックイン検出する。ただし、顕微鏡装置22においては、ポジ型スイッチング蛍光物質からの減衰蛍光信号と、ネガ型スイッチング蛍光物質からの減衰蛍光信号とをシーケンシャル、すなわち時分割で観察することができる顕微鏡装置である。
顕微鏡装置22は、顕微鏡装置20とはロックインアンプ135が設けていない点が異なる。一方、単一のロックインアンプ134に対し、復調周波数を時分割で変えて検出する。より具体的には、AOTF534で、表1に示すようにスイッチング光をf1、ポンプ光をf2、プローブ光f3で強度変調して観察対象物184に照射する。受光部174で出力された信号に対して、ある時間帯ではロックインアンプ134において復調周波数fpでロックイン検出することで、ポジ型スイッチング蛍光物質による。減衰蛍光信号を検出する。他の時間帯ではロックインアンプ134において復調周波数fnでロックイン検出することで、ネガ型スイッチング蛍光物質による減衰蛍光信号を検出する。
図21は、さらに他の顕微鏡装置24の構成を示す図である。顕微鏡装置24において顕微鏡装置10から22と同一の構成について同一の番号を付して説明を省略する。
顕微鏡装置24においては、対物レンズ164に対向して対物レンズ190が配され、さらに対物レンズ190からの光路に光学フィルタ192および検出部194が配される。検出部194の一例はフォトダイオードである。また、光学フィルタ192はプローブ光を含む波長帯域を透過させ、他の波長領域を遮断する。
AOTF534で、表2に示すようにスイッチング光をf1、ポンプ光をf2、プローブ光f3で強度変調して観察対象物184に照射する。受光部174で出力された信号に対して、ロックインアンプ134において復調周波数fmでロックイン検出することで、ポジ型スイッチング蛍光物質による減衰蛍光信号を検出し、受光部194で出力された信号に対してロックイン検出することにより、観察対象物184を通過したプローブ光による信号を検出する。プローブ光による誘導放出光の信号発生領域が活性化光とポンプ光とプローブ光の重複領域となるために、蛍光検出と同様に空間分解能を向上させることができる。なお、光学フィルタ192としてプローブ光波長のみを透過するような狭帯域なフィルタを用いた場合には、誘導放出光のみが検出される。一方、広帯域なフィルタを用いた場合にはプローブ光に加えて蛍光も検出されるため、光量が増大される。
この装置構成において、実施形態1で述べたPSN−RF信号も取得できるので、周波数の変更だけで、どちらの信号を取得するかを容易に切り替えることができる。あるいはロックインアンプを2つ用意してそれぞれの復調周波数を表2に応じて蛍光検出用と誘導放出検出用に設定することで、同時観察も可能となる。なお、ここでは例としてネガ型スイッチング蛍光物質からの誘導放出信号を取得する場合について説明したが、ポジ型スイッチング蛍光物質に対しても同様に適用可能である。
なお、顕微鏡装置12から24において走査部150に代えて、図7の走査部151または図8の走査部156が用いられてもよい。
レーザ光源102等として連続発振方式を用いたが、パルスレーザを用いてもよい。また、受光部174等として光電子倍増管を用いたが、アバランシェフォトダイオード(APD)を用いても良い。
また、上記実施形態において励起には一光子励起を用いたが、二光子励起、三光子励起といった多光子励起を用いても良い。
顕微鏡装置14から24において、顕微鏡装置16のデスキャン光学系を用いてもよい。また、減衰蛍光観察時、デスキャンにより蛍光を検出する構成において、ピンホール408等を絞る構成としても良い。その結果、結像系の点像分布関数も光学分解能向上に寄与するため、さらなる分解能向上が可能となる。光量が十分確保される明るい蛍光物質を観察する場合には、ピンホール408等を絞る構成とすることが望ましい。一方で、光量が十分に確保されない暗い蛍光物質を観察する場合には、ピンホール408等を開放することが望ましい。
また、広視野観察時において倍率色収差によりポンプ光とプローブ光の面内方向のスポットズレが問題となる場合や、深部観察において軸上色収差によりポンプ光とプローブ光の光軸方向のスポットずれが問題となる場合は、ポンプ光のビーム径をプローブ光のビーム径に比べて細くすることが望ましい。これにより、ポンプ光のスポットが面内方向・光軸方向に広がり、ビームのオーバーラップがより容易になる。なお、ポンプ光のビーム径を細くする理由は、ポンプ光はプローブ光に比べて波長が短いことから、同一の対物レンズにおいて同一のビーム径でスポットを生成した際に、ポンプ光の方がプローブ光に比べてスポット径が小さいためである。
上記いずれの実施形態においても、AOMに代えて、AOTFを用いてもよい。他の例として、EOM(電気光学素子)と偏光子を用いて、偏光方向を高速に切り替えることで、光強度の変調を実現しても良い。あるいは、チョッパーなどのメカニカルシャッターを用いても良い。
顕微鏡装置10から26のいずれかの光の光路に、位相板(ラジアル偏光子)を挿入する構成としても良い。これにより、位相板を透過した光の点像分布関数が面内方向でよりシャープになり、分解能向上効果が増大する。一般的にこのような位相板を用いると、面内方向の分布がシャープになる代わりに、(i)サイドローブが生じる、(ii)光軸方向の分布が太くなるといった課題がある。しかしながら、提案手法では、信号発生領域は3つの光の重複領域となるために、これらの課題が解消され、面内方向分布がシャープになるという恩恵だけを受けることができる。なお、各光それぞれに異なる位相板を挿入しても良いし、3つの光の共通光路に同一の位相板を挿入しても良い。なお、他の形状の位相板でも良い。また、位相板の変わりにマスクを挿入し、光の振幅に分布を持たせることで、点像分布関数の形状を制御しても良い。例えば、輪帯板を挿入してベッセルビームを生成しても同様の効果が得られる。
また、顕微鏡装置10、14、18、20、22、24においても、顕微鏡装置12と同様に、波長制御部230を設けてレーザ光源の光の波長を制御してもよい。また、上記実施形態はいずれも顕微鏡装置を用いたが、減衰蛍光が観察できる蛍光観察装置であれば顕微鏡に限られない。
また、ダイクロイックミラー162、402は照明光を透過させて、蛍光を反射するが、これに代えて、照明光を反射して蛍光を透過するようにしてもよい。
なお、特定の周波数の信号成分を検出する方式としてロックインアンプについて説明したが、他の方法でも良い。例えば、時間信号をフーリエ変換することで特定の周波数の信号成分を検出しても良い。例えば、周波数変換器により、復調周波数を持つ参照信号と信号光を乗算し、直流成分のみを抽出する構成としても良い。なお、ここでいう直流成分とは、正弦波の振動成分を直流に変換した値に相当する。
発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
なお、いずれかの顕微鏡装置において、スイッチング光、ポンプ光、プローブ光の偏光は同一であることが望ましい。例えば、同一の直線偏光、円偏光であることが望ましい。あるいは、ポンプ光とプローブ光の偏光を直交する直線偏光とした場合と、平行な直線偏光とした場合でそれぞれ減衰蛍光による画像を取得し、両者を比較することで、観察対象物の偏光特性を可視化する構成としても良い。これは、誘導放出の効率が偏光に依存するためである。あるいは、スイッチング光とポンプ光の偏光を直交させる構成としても良い。この場合、光スイッチングの偏光特性を可視化できる。
10、12、14、18、20、22、24 顕微鏡装置
100 光源
102、104、500、502、506 レーザ光源
130 制御部
132 発振器
134、135 ロックインアンプ
136、194 検出部
140 照明光学系
150、151、156 走査部
152 レゾナントスキャナ
153 ガルバノスキャナ
154、155 ミラー
160 観察光学系
162 ダイクロイックミラー
164 対物レンズ
166、192、404 光学フィルタ
406 レンズ
172、173 レンズペア
174、410 受光部
180 ステージ
182 スライドガラス
184 観察対象物
186 標本
220 入力部
222 画像生成部
224 表示部
226 記憶部
228 スキャナ制御部
229 周波数制御部
230 波長制御部
408 ピンホール
402、454、456 ダイクロイックミラー
458、460 ミラー
510 第1強度変調部
512、522、532、542 ドライバ
514、524、544 音響光学素子
520 第2強度変調部
530 強度変調部
534 音響光学チューナブルフィルタ
540 第3強度変調部
300、350 GUI画面
302、304、312、316、324、352 チェックボックス
354、356、358 表示欄
308、310、314、318、320、322、323、325、326 入力欄
330、332 観察画像
334 タイムラプス画像

Claims (13)

  1. 活性化光によって不活性化状態から活性化状態に移行し、活性化状態においてポンプ光によって励起されるネガ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物からの蛍光を観察する蛍光観察装置であって、
    前記活性化光を周波数f1で強度変調する第1の強度変調部と、
    前記観察対象物の誘導放出を誘起するプローブ光を前記周波数f1とは異なる周波数f3で強度変調する第2の強度変調部と、
    前記ポンプ光、並びに、強度変調された前記プローブ光および前記活性化光を照射した前記観察対象物からの蛍光を受光する受光部と、
    前記受光部で検出される受光信号のうち周波数f1±f3の成分を検出する検出部と
    を備える蛍光観察装置。
  2. 前記ポンプ光、前記プローブ光および前記活性化光で前記観察対象物を二次元的に走査する走査部をさらに備える請求項1に記載の蛍光観察装置。
  3. 前記走査部は、主走査方向を走査する共振ミラーと副走査方向を走査するガルバノミラーとを有する請求項2に記載の蛍光観察装置。
  4. 前記受光部は、前記走査部を前記ポンプ光、前記プローブ光および前記活性化光とは逆方向に通過した蛍光を受光する請求項3に記載の蛍光観察装置。
  5. 前記受光部の直前に配されたピンホールをさらに備え、前記受光部は前記ピンホールを通過した蛍光を受光する請求項4に記載の蛍光観察装置。
  6. 前記ポンプ光を前記周波数f1、f3のいずれとも異なる周波数f2で強度変調する第3の強度変調部をさらに備え、
    前記検出部は、前記受光部で検出される受光信号のうち周波数f1±f2±f3の成分を検出する請求項1から5のいずれか1項に記載の蛍光観察装置。
  7. 活性化状態においてポンプ光によって励起され、不活性化光によって活性化状態から不活性化状態に移行するポジ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物からの蛍光を観察する蛍光観察装置であって、
    前記ポンプ光を周波数f2で強度変調する第1の強度変調部と、
    前記観察対象物の誘導放出を誘起するプローブ光を前記周波数f2とは異なる周波数f3で強度変調する第2の強度変調部と、
    強度変調された前記ポンプ光および前記プローブ光、並びに、前記不活性化光を照射した前記観察対象物からの蛍光を受光する受光部と、
    前記受光部で検出される受光信号のうち周波数2f2±f3の成分を検出する検出部とを備える蛍光観察装置。
  8. 前記ポンプ光、前記プローブ光および前記不活性化光で前記観察対象物を二次元的に走査する走査部をさらに備える請求項7に記載の蛍光観察装置。
  9. 前記走査部は、主走査方向を走査する共振ミラーと副走査方向を走査するガルバノミラーとを有する請求項8に記載の蛍光観察装置。
  10. 前記受光部は、前記走査部を前記ポンプ光、前記プローブ光および前記不活性化光とは逆方向に通過した蛍光を受光する請求項9に記載の蛍光観察装置。
  11. 前記受光部の直前に配されたピンホールをさらに備え、前記受光部は前記ピンホールを通過した蛍光を受光する請求項10に記載の蛍光観察装置。
  12. 活性化光によって不活性化状態から活性化状態に移行し、活性化状態においてポンプ光によって励起されるネガ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物からの蛍光を観察する蛍光観察方法であって、
    前記活性化光を周波数f1で強度変調し、
    前記観察対象物の誘導放出を誘起するプローブ光を前記周波数f1とは異なる周波数f3で強度変調し、
    前記ポンプ光、並びに、強度変調された前記プローブ光および前記活性化光を前記観察対象物に照射する工程と、
    前記観察対象物からの蛍光を受光部で受光し、前記受光部で検出される受光信号のうち周波数f1±f3の成分を検出する工程と、
    を含む蛍光観察方法。
  13. 活性化状態においてポンプ光によって励起され、不活性化光によって活性化状態から不活性化状態に移行するポジ型スイッチング蛍光物質を含む観察対象物からの蛍光を観察する蛍光観察方法であって、
    前記ポンプ光を周波数f2で強度変調し、
    前記観察対象物の誘導放出を誘起するプローブ光を前記周波数f2とは異なる周波数f3で強度変調し、
    強度変調された前記ポンプ光および前記プローブ光、並びに、前記不活性化光を前記観察対象物に照射する工程と、
    前記観察対象物からの蛍光を受光部で受光し、前記受光部で検出される受光信号のうち周波数2f2±f3の成分を検出する工程と、
    を含む蛍光観察方法。
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