JPWO2018084250A1 - 点火装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、共振周波数の変動に対応し、最適な発振周波数で運転することができる小型の点火装置を提供することである。電磁波を発振する電磁波発振器3と、電磁波発振器3を制御する制御装置4と、放電ギャップ6を形成する放電電極55a及び接地電極51aとを備え、昇圧手段5により放電ギャップ6の電位差を高め放電を生じさせるように構成されている。そして、制御装置4によって、点火用電磁波の発振タイミング以外のタイミングにおいて点火装置の共振周波数を確認する共振周波数確認用電磁波を発振し、発振した電磁波の反射波の値によって最適な共振周波数を決定し、点火用電磁波の周波数を制御する。

Description

本発明は、点火装置、特に内燃機関に使用する点火装置に関する。
従来、内燃機関の着火のための点火装置として、内燃機関の燃焼室内に電磁波を放射して電磁波プラズマを生成するプラズマ生成装置を用いた点火装置が提案されている。例えば特開2009−38025号公報及び特開2006−132518号公報には、この種のプラズマ生成装置を用いた内燃機関の点火装置が記載されている。
特開2009−38025号公報には、スパークプラグの放電ギャップでスパーク放電を生じさせるとともに、その放電ギャップに向けてマイクロ波を放射してプラズマを拡大するプラズマ生成装置が記載されている。このプラズマ生成装置では、スパーク放電により生成されたプラズマがマイクロ波パルスからエネルギを受ける。これにより、プラズマ領域の電子が加速され、電離が促進されて、プラズマの体積が増大する。
また、特開2006−132518号公報には、電磁波放射器から燃焼室内に電磁波を放射することによりプラズマ放電を発生させる内燃機関の点火装置が開示されている。ピストンの上面には、ピストンから絶縁された点火用電極が設けられている。点火用電極は、その近傍にて燃焼室内の電磁波の電界強度を局所的に高める役割を果たす。これにより点火用電極の近傍にてプラズマ放電が生成される内燃機関の点火装置である。
また、本発明者等は、電磁波(マイクロ波)のみを用いてスパーク放電を生じさせ、内燃機関の点火装置として使用することができるプラズマ生成装置を開発した。(引用文献3参照)
このプラズマ生成装置は、電磁波(マイクロ波)のみを用いてスパーク放電を生じさせ、内燃機関の点火装置として使用され、電磁波発振器から発振される電磁波を共振させることによって昇圧する昇圧手段により放電電極と接地電極との間(放電ギャップ)の電位差を高め放電を生じさせるようにしている。そして、本発明者等は放電電極の摩耗、放電電極の溶損や放電不良の発生等を抑制し、良好な放電が継続する電磁波の発振パターンとして、初回の電磁波の発振時間を2回目以降の発振時間の10乃至500倍の時間に設定するとともに、2回目以降の発振時間を2.5μsec以下、好ましくは1μsec以下とし、発振周期に対しデューティ比30%以下として、300回〜700回の発振回数とする制御方法を提案している。
特開2009−38025号公報 特開2006−132518号公報 国際公開2014/115707号
しかし、電磁波を、共振回路を用いて昇圧し、放電を生じさせる点火装置の場合、内燃機関の燃焼室内の環境変化として雰囲気温度・圧力の変動、プラズマ生成器である点火装置自体の温度変化や金属部材の酸化の程度、内部の絶縁体と金属部材との隙間の変動によって共振周波数が徐々に変動する場合がある。この共振周波数の変動によって放電電極と接地電極間に十分な電位差を得られなくなり、失火が発生する場合があるという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、共振周波数の変動に対応し、最適な発振周波数で運転することができる小型の点火装置を提供することである。
電磁波を発振する電磁波発振器と、
前記電磁波発振器を制御する制御装置と、
前記電磁波発振器から発振される電磁波を昇圧する昇圧手段と
放電ギャップを形成する放電電極及び接地電極とを備え、
前記昇圧手段により放電ギャップの電位差を高め放電を生じさせるプラズマ生成器からなる内燃機関用の点火装置であって、
前記制御装置は、圧縮上死点近傍で放電エネルギ以上の出力とした点火用電磁波を電磁波発振器から発振するとともに、点火用電磁波の発振タイミング以外のタイミングにおいて点火装置の共振周波数を確認する共振周波数確認用電磁波を発振し、発振した電磁波の反射波の値によって最適な共振周波数を決定し、点火用電磁波の周波数を制御するようにした点火装置である。
本発明の点火装置は、内燃機関の運転中に共振周波数が変動しても、共振周波数確認用電磁波を発振し、その反射波の値によって点火用電磁波の周波数を最適な周波数に変更する。この場合、共振周波数確認用電磁波は1サイクルで複数回異なる周波数を発振するようにしてもよいが、1サイクルで1回発振し、次サイクル以降の複数サイクル、例えば10サイクルの中で最適な共振周波数を決定するようにすることもできる。また、共振周波数確認用電磁波は最小放電エネルギ以下、好ましくは、最小放電エネルギの50〜80%以下のエネルギとする。
この場合において、前記制御装置は、共振周波数確認用電磁波を所定範囲の周波数帯域において所定間隔で異なる複数の周波数として発振するように制御することができる。
前記制御装置は、共振周波数確認用電磁波を点火用電磁波の周波数と該点火用電磁波の周波数の前後に所定周波数分を増減させた値となるように制御することができる。
本発明の点火装置は、内燃機関の運転中に共振周波数が変動しても共振周波数確認用電磁波を点火用電磁波の発振タイミング以外のタイミングで発振し、その反射波から最適な共振周波数を決定して点火用電磁波の周波数を最適な共振周波数に変動させることで、放電電極と接地電極間に十分な電位差を確保し、混合気に確実に着火することができる。
実施形態1の内燃機関の点火装置のブロック図である。 同点火装置の主要部の全体断面図を示す。 同点火装置の放電電極及び接地電極を示し、(a)は平面図、(b)は一部切り欠きの正面図である。 同点火装置の昇圧手段の等価回路である。 点火装置の制御装置による発振パルスパターンを示し、(a)は実施形態1の発振パルスパターンを、(b)は(a)の要部拡大図を示す。 内燃機関の吸入行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程を示す説明図である。 内燃機関のクランク角度−90°〜60°の間の筒内圧力と点火用電磁波の発振タイミングを示すグラフである。 内燃機関のクランク角度−360°〜360°(720°)の間の筒内圧力と点火用電磁波及び共振周波数確認用電磁波の発振タイミングを示すグラフである。 発振した共振周波数確認用電磁波の反射波の値を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>点火装置
本実施形態1は、本発明に係る内燃機関の点火装置である。本発明の点火装置1は、図1〜図2に示すように、電磁波用電源2と、電磁波を発振する電磁波発振器3と、電磁波用電源2及び電磁波発振器3を制御する制御装置4と、電磁波発振器3から発振される電磁波の供給を受ける入力部52と、入力された電磁波を昇圧する昇圧手段5と、放電ギャップ6を形成する放電電極55a及び接地電極51aとを備え、昇圧手段5により放電ギャップ6の電位差を高め放電を生じさせるように構成されている。そして、制御装置4によって、圧縮上死点(TDC)近傍で放電エネルギ以上、例えば、1KW以上の点火用電磁波を電磁波発振器3から発振するとともに、点火用電磁波の発振タイミング以外のタイミングにおいて点火装置1の共振周波数を確認する共振周波数確認用電磁波を発振し、発振した電磁波の反射波の値によって最適な共振周波数を決定し、点火用電磁波の周波数を制御するようにしている。また、電磁波発振器3から発振する点火用電磁波は、例えば、発振周期が10μsec以下、発振時間が2.5μsec以下で、かつ、デューティ比が3乃至25%となるように制御するようにしている。そして、共振周波数確認用電磁波は、発振周期、発振時間、デューティ比に関しては特に限定するものではなく、例えば、2400MHz〜2500MHzの周波数帯域で、5MHz間隔で21回の発振を行いその反射波から最適な共振周波数を決定する。
放電電極55aは、入力部52から伸びる入力軸部53が挿通される有底の筒状部54から反入力部側に伸びる電極軸部55bの先端に形成されている。入力部52から伸びる入力軸部53は、筒状部54とは絶縁されている。具体的には、筒状部54内周面との間に筒状の絶縁体59が介在している。絶縁体59を介在させるか筒状部54の内周面と接触しないように構成することで筒状部54と入力軸部53は容量結合となり、後述する等価回路のC1を形成する。また、筒状部54及び電極軸部55bとケーシング51の先端側ケーシング51Aの内周面との間も電気的に絶縁されている。本実施形態においては、筒状部54及び電極軸部55bは筒状の絶縁体59に内包されている。筒状部54の外周面と筒状部54を覆うケーシング51Aの内周面との間によって、後述する等価回路のC2を形成し、電極軸部55bとケーシング51Aの内周面との間で等価回路のコンデンサC3を形成している。絶縁体59の種類によって異なる誘電率によって、共振周波数が調整される。なお、上述したC1は、入力軸部53を筒状部材54と電気的に接続することで省略することもできる。
ケーシング51の後端側ケーシング51Bは貫通孔を備え、この貫通孔に、一端に電磁波発振器3からの電磁波の供給を受ける入力部52を形成し他端に入力部52から伸びる入力軸部53が突出する筒状の絶縁体59を配設するとともに、放電電極55a、筒状部54及び電極軸部55bとこれらを覆う絶縁体59を内包したケーシング51Aが組み込まれている。入力部52、入力軸部53及びこれらを覆う絶縁体59のケーシング51Aが組み込み方法は特に限定するものではないが、本実施形態においては、絶縁体59の外周面及びケーシング51Bの貫通孔に対応する段差を設け、図例左側から挿通し、絶縁体を段差に係合させ、右側への抜け落ちを防止するとともに、左側からケーシング51Aを挿通して入力部52、入力軸部53及びこれらを覆う絶縁体59の左側への抜け落ちも防止する。ケーシング51Bに対するケーシング51Aの固定方法も特に限定するものではないが、本実施形態においては、貫通孔に刻設した雌ねじ部にケーシング51Aの外周面に刻設した雄ねじ部を螺合することによって固定する。螺合による固定後に溶接等の固定手段を用いてケーシング51Aをケーシング51Bに対して確実に固定することもでき、また、ねじ部を形成することなく溶接等の固定手段を用いて固定することもできる。
接地電極51aは、放電電極55aを覆う筒状のケーシング51Aの先端で形成され、この接地電極51aの内面と放電電極55aの外面との間で放電ギャップ6を形成する。この放電ギャップ6を形成する接地電極51a(ケーシング51Aの先端)は図3に示すようにスリットsを形成するようにしている。このスリットsによって、放電ギャップ6内に混合気を導き燃焼効率を向上させる。なお、放電ギャップ6の距離は0.2〜1.2mmの範囲で設定することが好ましい。
昇圧手段5は、図4に示す等価回路で構成されている。昇圧手段5は、電極軸部55bをコイルLとして、上述したコンデンサC1、C2及びC3との間の3箇所で共振構造形成し、供給される電磁波を昇圧するようにしている。特に、筒状部54の外周面と筒状部54を覆うケーシング51の内周面との間に形成されるコンデンサC2による第1共振領域及び電極軸部55bと電極軸部55bを覆うケーシング51との間に形成されるコンデンサC3による第2共振領域によって、供給される電磁波を昇圧して、放電電極55aと接地電極51aとの間の電位差を数十kVまで高め放電を生じさせるようにしている。なお、入力軸部53と筒状部54を電気的に接続して容量結合としないことで等価回路のC1を形成しない構成とすることもできる。
一般に、共振領域、特に第2共振領域での共振周波数から外れた周波数の電磁波を供給しても、電磁波を昇圧して放電電極55aと接地電極51aとの間の電位差高めることができない。共振領域で定まる共振周波数からどの程度外れた周波数を供給しても昇圧することができるかは、所謂Q値によって決定される。Q値とは、
Q=ω0/(ω1−ω2)で表される。
ここで、ω0:共振周波数、ω1及びω2(ω1>ω2):それぞれ周波数ω0のときのエネルギが1/2となる周波数である。従って、ω1及びω2の値がω0に近いほど、共振のピークが鋭く、Q値が大きくなり、大きなエネルギを得ることができ一般的にはQ値が大きくなる設計をすることが望ましい。しかし、Q値が大きい場合、共振させるためには共振領域で定まる共振周波数からのズレを大きくとることはできない。本発明者等の実験によるときは、Q値が50程度のときに±30ヘルツ、より好ましくは±20Hzの範囲の周波数の電磁波であれば共振させて放電させることが可能である。
電磁波発振器3は、常時所定電圧、例えば12Vを電磁波用電源2から供給される。そして、制御装置4から電磁波発振信号(例えばTTL信号)を所定のデューティ比、パルス時間等を設定した発振パターンのパルス波として電磁波(例えば、2.45GHzのマイクロ波)を出力する。
電磁波発振器3の発振パターンは、初回の電磁波の発振時間tw0を2回目以降の発振時間の10乃至500倍の時間に設定するとともに、2回目以降の発振時間tw1を2.5μsec以下、好ましくは1μsec以下とし、発振周期tp1に対しデューティ比30%以下、好ましくは5乃至20%として、発振回数を300回〜700回とする。具体的な発振パターンとして、初回の発振時間tw0を10μsec(2回目以降の発振時間の100倍)とし、初回の発振後、休止時間tq0として0.1乃至0.9μsec、本実施形態においては、0.1μsecを設けた後に、2回目以降の発振として、発振周期tp1が1μsec、発振時間tw1が0.1μsec(デューティ比10%)、発振回数750回(図5(a)〜(b)参照)となるようにしている。この0.1μsecとした発振時間は電磁波発振器3の性能、特に発振器に使用するダイオードの性能によって左右されるものであるが、0.02μsec〜0.05μsec(20nsec〜50nsec)まで設定することができる。また、発振回数の750回は従来の制御方法(発振時間15μsec、発振回数5回)の発振トータルエネルギと同等となるように設定したもので、300〜500回の発振回数、また、筒内圧力が低い場合等、さらに少ない回数であっても良好な燃焼状態を得ることができた。この発振回数については、ECUからの情報(エンジン回転数・エンジン負荷・筒内圧力・筒内温度等)を受け制御装置4が設定を変更するように構成する。
このように、初期プラズマの生成に第1バースト(Burst1)として、5μsec〜15μsec(本実施形態においては、10μsec)電磁波を発振し、0.1μsec程度の休止の後、第2バースト(Burst2)として0.1μsecON、0.9μsecOFFといった周期が1μsecでデューティ比10%の発振を350回〜700回行うようにしている。この場合、1度の点火による点火用電磁波は最大約715μsecの間発振される必要があるが、4ストロークの内燃機関の場合、例えば、3000rpmで回転しているエンジンの場合、ピストンが2往復する時間は40msecであって、点火用電磁波の発振タイミングに要する時間は全体の4%にも満たない。また、分配器Dを使って、例えば4気筒の内燃機関に電磁波を供給するように構成したとしても、全体の20%にも満たない。そのため、上述の1度の点火により点火用電磁波を点火プラグに供給する場合では、全体の80%の間で共振周波数確認用電磁波を照射し、周波数の確認を行うことができる。
この共振周波数確認用電磁波の発振のタイミングは、点火用電磁波の発振タイミング以外のタイミングであれば、特に限定するものではなく、図5に示す、圧縮行程の終了間際となるTDCを0°としたとき、点火用電磁波の発振タイミングとなる−25°〜0°以外の圧縮行程、爆発行程、排気行程、吸入行程で行うことができる。また、図に示す、0°を境とした12°の範囲はマイナス側が点火用電磁波の発振タイミングであり、それと対称となるプラス側12°の範囲で共振周波数確認用電磁波の発振を行うこともできる。
共振周波数は、燃焼室の容積によって影響を受けるが、ピストンの上下動による縦方向の寸法変動は共振周波数に大きな影響を与えることが少なく、シリンダ径である横方向による影響が大きいため、容積変動による影響は大きくはない。また、燃焼室内の温度変化による影響は定常運転時では少なく影響は大きくはない。また、圧力変化による影響を考慮すると図7〜8に示すように、点火用電磁波の発振タイミングが−20°〜−10°(図中M0)のときの筒内圧力と略同一圧力となる+55°(図中M1)近辺で発振することが好ましい。また、本発明者等の実験によると、圧縮行程P2の点火用電磁波の発振前である−60°〜−30°(図中M2)の間で共振周波数確認用電磁波を発振すると良好な最適な共振周波数を決定することが可能であった。また、吸気行程中(図中M3)や排気行程中(図中M4)に行っても構わない。
共振周波数確認用電磁波の発振回数は、1度の共振周波数確認用電磁波の発振のタイミング、例えば、図8に示すM2のタイミングで、2400MHz〜2500MHzの周波数帯域で、5MHz間隔で21回の発振を行いその反射波、本実施形態では検出器7の電圧値によって最も反射波の小さい最適な共振周波数を決定する。また、1度の共振周波数確認用電磁波の発振のタイミングで、5MHz間隔21回全てを行わずに1サイクルの間では、2400、2405、2410MHzの3回の共振周波数確認用電磁波を発振し、2サイクル目で2415、2420、2425MHzの3回、7サイクルで2500MHzまでの発振を行うようにしたり、1サイクルの1度の共振周波数確認用電磁波の発振のタイミングでは1回の発振のみで21サイクルかけて発振するようにしても構わない。この5MHzの間隔は、これよりも小さくしてもよいし10MHz、20MHzと大きな間隔を採用しても構わない。本発明者等の実験によると、図9に示すように、運転当初、2420MHzであった共振周波数が、長時間運転をしたときには2410MHzが最適な共振周波数となった。
また、共振周波数確認用電磁波の発振周波数及び発振回数は、例えば、点火用電磁波の周波数が2450MHzであるときは、2440、2450、2460MHzのように、所定周波数、例えば10MHz前後に周波数をずらした周波数と点火用電磁波の周波数、3種類の発振周波数確認用電磁波をそれぞれ1回ずつ発振し、点火用電磁波の周波数(2450MHz)と比べより反射の少ない周波数を最適共振周波数と決定し、次サイクルから変更するように制御することもできる。もちろん点火用電磁波の周波数が最も反射の少ない周波数の場合は次サイクルで変更する必要はない。このような共振周波数確認用電磁波の発振は毎サイクル行うことも出来るが、複数サイクルに1度行うように制御することもできる。
共振周波数確認用電磁波の出力は、発生する反射波を検出器7が検出することのできる最低レベルの出力でよく、最小放電エネルギ以下、好ましくは、最小放電エネルギの50〜80%以下のエネルギとすることが好ましい。これにより、装置全体の省電力化を図ることができる。
<点火装置の動作>
本実施形態の点火装置1の点火動作について説明する。点火動作では、放電電極55aと接地電極51aとの間の電位差を数十kVまで高め放電ギャップ6の近傍にプラズマが生じさせるようにしている。
具体的な点火動作は、まず制御装置4が、所定の周波数faの電磁波発振信号を出力する。この周波数faは、内燃機関に取り付ける前の点火装置1の昇圧回路5の共振周波数である。電磁波用電源2は、制御装置4から電磁波発振信号を受けると、上述した第1バースト及び第2バーストを点火用電磁波として1サイクルの間に1度、圧縮行程のTDCより20°進角した−20°のときに出力する。電磁波発振器3から出力された電磁波は、共振周波数がfaである昇圧手段5を備えた点火装置の放電ギャップ6において放電が生じ、プラズマが生成される。本実施形態の点火装置1は制御装置4の制御方法が短パルス発振方式である。そのため、放電直後に生じる放電部と昇圧手段とのインピーダンス整合のズレが小さくなり、電磁波の反射が低減する。
しかし、コールドスタートした内燃機関の燃焼室は、運転初期には瞬時に温度が上昇するため、比較的急激に昇圧回路5の共振周波数が変動し、長時間の運転によって放電電極55aの摩耗、酸化が徐々に進行するため緩やかに昇圧回路5の共振周波数が変動する。この共振周波数の変動は、点火装置の主要部の個体差があり、個体によっては運転初期から時間に比例して変化(通常、共振周波数は時間に比例して低下する)するものや、運転初期にばらつきが大きく、長時間運転後の変動幅は小さくなるものがある。従って、後者の場合は、共振周波数確認用電磁波の発振は、運転初期の段階では所定周波数内で間隔の狭い共振周波数確認用電磁波を多数回発振するように制御するとともに、所定時間経過後は、共振周波数確認用電磁波を、点火用電磁波の周波数に対して、前後に所定周波数をずらした周波数の3点での確認を数サイクルに1度行うように制御することが好ましい。
−実施形態1の効果−
本実施形態1の点火装置1は、内燃機関に取り付け使用することで内部の昇圧回路の共振周波数が変動しても、共振周波数確認用電磁波を発振し、その反射波からリアルタイムで昇圧回路の最適な共振周波数を点火用電磁波の周波数として決定することができる。これにより、共振周波数が変動しても放電が途切れることがなく、内燃機関の運転中に失火が生じることがない。
また、内燃機関として、予混合圧縮着火方式(HCCI(Homogeneous−Charge Compression Ignition))を採用することができる。予混合圧縮着火方式は、ガソリンをディーゼルエンジンのように自己着火させる方式であるが、着火時期が燃焼室内の温度に依存するため、そのコントロールが困難である。そのため、本発明の点火装置1を使用し、電磁波の出力をガソリンエンジンで使用する場合よりも低く制御することで、燃焼支援を行うとともに、燃焼室内の温度を容易にコントロールすることができ、予混合圧縮着火方式の欠点を補うことができる。
以上説明したように、本発明の点火装置は、内部の昇圧回路の共振周波数が変動しても、変動した共振周波数に合わせるように制御することが可能であり、内燃機関で使用する点火装置として失火を起こすことなく安定して使用することができる。そのため、本発明の点火装置は、自動車エンジン等の内燃機関に好適に用いることができる。
1 点火装置
2 電磁波用電源
3 電磁波発振器
4 制御装置
5 昇圧手段
6 放電ギャップ
7 検出器
M0 点火用電磁波の発振タイミング
M1〜M4 共振周波数確認用電磁波の発振タイミング

Claims (3)

  1. 電磁波を発振する電磁波発振器と、
    前記電磁波発振器を制御する制御装置と、
    前記電磁波発振器から発振される電磁波を昇圧する昇圧手段と
    放電ギャップを形成する放電電極及び接地電極とを備え、
    前記昇圧手段により放電ギャップの電位差を高め放電を生じさせるプラズマ生成器からなる内燃機関用の点火装置であって、
    前記制御装置は、圧縮上死点近傍で放電エネルギ以上の出力とした点火用電磁波を電磁波発振器から発振するとともに、点火用電磁波の発振タイミング以外のタイミングにおいて点火装置の共振周波数を確認する共振周波数確認用電磁波を発振し、発振した電磁波の反射波の値によって最適な共振周波数を決定し、点火用電磁波の周波数を制御するようにした点火装置。
  2. 前記制御装置は、共振周波数確認用電磁波を所定範囲の周波数帯域において所定間隔で異なる複数の周波数として発振するように制御する請求項1に記載の内燃機関の点火装置。
  3. 前記制御装置は、共振周波数確認用電磁波を点火用電磁波の周波数と該点火用電磁波の周波数の前後に所定周波数分を増減させた値となるように制御する請求項1又は2に記載の点火装置。
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