JPWO2018043740A1 - 防災用扉構造 - Google Patents

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Abstract

津波、津波火災、及び土石流災害等に対して、耐水性能、耐火性能、耐土圧性能を確保した、操作が簡単な防災用扉構造を提供すること。2重構造扉となっている外扉4と内扉5が、扉枠3に回動可能に固定され、外扉4、及び内扉5の裏面の外周部に沿って耐火パッキンが環状に設けられており、その内側に耐水パッキンが並設されている。水密パッキンの内部領域全面に断熱材が張り付けられている。水密パッキン、及び耐火パッキンは保持部材に収容されている。また、外扉4と扉枠3を固着するための第1ロック装置、又は第2ロック装置が備えられている。外扉4、内扉5、及び扉枠は鋼製であることが好ましい。

Description

本発明は、津波、津波火災、及び土石流災害にも対応できる防災用扉構造に関する。
近々に発生が予測される「南海トラフ大地震」に備え、地震対策及び津波対策として避難用のシェルターに使用する防災用扉構造の開発が課題とされる。2013年の内閣府発表では、南海トラフ巨大地震での津波による死亡予想者数は、2003年の中央防災会議の想定と比べて13倍と大幅に増加している。このうち津波による死者は全体の7割を占めている。また、毎年のように発生する集中豪雨による土石流災害では、建物に比べて強度の弱い窓やドアから、土砂が流入し、尊い人命が失われる等の被害が報告されており、幅広い災害に対して対応可能な防災用扉構造の開発が求められる。
防災用扉構造に関する発明が、特許文献1〜3等に示すように種々開示されている。
特許文献1では、震災時に建造物が異常な圧縮力により変形したり亀裂が発生したりして、建造物の間口に取り付けられてドアを保持する枠体が変形して扉等が開閉できなくなったり、また、火災時の過熱に起因して枠体が曲がり、扉等が開閉できなくなる事態を極力抑え、安全性を確保するため、複数本の補強材を用いてトラス構造とした間口用防災枠体が開示されている。
特許文献2では、シンプルな構造で製造コスト及び設置費用が安く、扉の防音性、防煙性及び防水性等を向上することができる新規な扉圧接具及びこの扉圧接具を備えた扉が開示されている。具体的には、係止突起又は案内路の各々いずれかが設けられた係止レバー及び係合部からなり、扉における戸板及び戸枠に対し、前記係止レバー及び前記係合部の各々いずれかを設け、前記係止レバーを回動させるとともに、前記係止突起を前記案内路に沿って嵌合点に導くことにより、戸板を戸枠に向かって圧接する扉圧接具である。
特許文献3では、防火性能などの防災性能や防音性能を発揮するために構造物の開口部を閉鎖可能な防災扉、及び防災扉を閉鎖するための防災扉閉鎖装置において、利用者がハンドルレバーなどを操作しなくても防災扉を高気密で閉鎖できる構成が開示されている。具体的には、扉本体が閉鎖方向へ回動する際には、ロッドが、トリガー装置によって保持状態が解除されるとともに、グレモン錠によって上方への移動を許容される。すると、ロッドの先端部が圧縮コイルバネの付勢力によって受け具の内部へテーパ面及び当接面に案内されながら挿入される。この際、蝶番を中心にして回動させた扉本体がシール材を圧接しながら開口部を閉鎖し、防災扉に求められる防火性能などの防災性能や防音性能が実現する構成となっている。
特開2013−163962号公報 特開2009−114650号公報 特開2008−303689号公報
しかしながら、特許文献1〜3で開示された従来技術には、次のような不都合が指摘される。
(1)扉枠の強度を高めるための構造は開示されているが、扉を含めた扉構造全体の強度については開示されていない。
(2)扉を高気密で閉鎖するための構造が複雑で、設置のためのコストが大きい。また、工場で大量生産した規格品の取り付けが前提となるため、既存構造物への取り付けが困難な場合もある。
(3)扉を閉鎖して固定するための構造が複雑で、設置のためのコストが大きく、既存構造物への取り付けが困難な場合もある。
(4)上記のとおり構造が複雑で、施工に高度の技術を要するため、コストが高く、工期も長くなり、一般家庭にまでは普及していない。
災害時に必要な安全性を確保するために、津波波力等に対する耐水性能、津波火災等に対する耐火性能、及び土石流災害対する耐土圧性能をすべて具備することが、防災用扉構造に求められる。防災意識の高まりに伴い、個人の家でも防災用扉構造への必要性は高まってきている。近年多発する災害の実情に鑑みると、高齢者、幼児、身体不自由者のいる家庭においてそのニーズは高い。
本発明の課題は、津波、津波火災、及び土石流災害等に対して、耐水性能、耐火性能、耐土圧性能を確保した、操作が簡単な防災用扉構造を提供することである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、防災用扉構造(以後、本扉構造とよぶ)であって、表面と、裏面を有する扉と、開口部を形成するとともに、扉を閉止する扉枠と、扉枠、又は扉の裏面の外周部に沿って環状に設けられた耐火パッキンと、耐火パッキンの内側に並設される水密パッキンと、耐火パッキン及び水密パッキンを収容する保持部材を備えることを特徴とする。
この構成によれば本扉構造は、扉枠、又は扉の裏面の外周部に沿って環状に設けられた水密パッキンの外側に耐火パッキンが並設されているので、津波火災に起因する火炎熱から、水密パッキンを保護することができる。また、津波によりシェルターが浸水した場合でも水密パッキンにより、扉からの海水の侵入を防止することができる。また、耐火パッキン及び水密パッキンは保持部材に収容されているので、長期間に渡り耐火性能、水密性能を維持することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の本扉構造において、耐火パッキンは、熱が伝わると膨張する材料であることを特徴とする。
この構成によれば、耐火パッキンは、熱が伝わると膨張する材料であるので、火災熱によって、耐火パッキンは膨張し、扉と扉枠の間に生じていた隙間を封止する。その結果、シェルター内部への火炎、有毒ガス等の侵入を阻止することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の本扉構造において、耐火パッキンは、少なくとも1個設けられ、水密パッキンは、複数個設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、水密パッキンは、複数個設けられているので、本扉構造は、より強い水密性能を有する。
請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の本扉構造において、扉と扉枠を固着する第1ロック装置をさらに備え、第1ロック装置は、扉の裏面に固定された第1ボルトに螺合された第1ナットと、第1ボルトに挿通されるとともに、扉と第1ナットに挟持されるスプリング材、及び正面視略矩形のワッシャーと、扉枠の開口部側に設けられ、貫通孔が穿孔された第1突出部を有し、ワッシャーは、扉を扉枠に閉止したとき、貫通孔に第1ボルトとスプリング材が貫通した状態で回動可能であることを特徴とする。
この構成によれば、第1ボルトに挿通されるワッシャーは、スプリング材を介して扉に回動可能に固定された状態となっている。扉を扉枠に閉止したとき、ワッシャーは貫通孔を貫通し、第1突出部の内側に位置する。ワッシャーを所定の角度(例えば90度。)回動すると、正面視でワッシャーと第1突出部が重なり合う。この状態で第1ボルトを締め付けると、ワッシャーは、第1突出部によって扉方向への移動が制限され、第1突出部を押圧する。その結果、扉を簡単にロックすることができる。
請求項5に係る発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の本扉構造において、扉と扉枠を固着する第2ロック装置をさらに備え、第2ロック装置は、扉枠の開口部側に設けられた第2突出部に、回動可能に固定されたスイングバーと、スイングバーに形成された雌ネジに螺合する第2ボルトと、扉に固定された第2ナットを有し、第2ボルトは、扉を扉枠に閉止したとき、第2ナットに螺合可能であることを特徴とする。
この構成によれば、第2ロック装置は、扉枠の開口部側に設けられた第2突出部に、回動可能に固定されたスイングバーと、スイングバーに形成された雌ネジに螺合している状態で前記スイングバーに固定される第2ボルトと、扉に固定された第2ナットを有し、第2ボルトは、扉を扉枠に閉止したとき、第2ナットに螺合可能であるので、容易に扉をロックすることができる。例えば、シェルター内にインパクトレンチをあらかじめ用意しておき、これを利用して第2ボルトを締めることによって、簡単に扉をロックすることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の本扉構造において、扉枠を隔てて扉に対向して設けられる内扉をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、本扉構造は、扉と内扉を有する2重扉であり、扉と内扉は、扉枠を隔てて対向して設けられるので、1重扉に比べて耐水性能、耐火性能、及び耐土圧性能を向上することができる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の本扉構造において、扉と内扉の裏面は、耐火性能を具備する断熱部材が貼付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、扉と内扉の裏面は、耐火性能を具備する断熱部材が貼付けられているので、断熱性能を向上させることができ、火災に起因する高温に対して、内部空間内の温度上昇を抑制することができる。
実施形態1の本扉構造の概略斜視図である。 (a)は、実施形態1の外扉の断面図であり、(b)は、同、部分裏面図である。 (a)は、実施形態1の耐火パッキン、水密パッキンの断面図であり、(b)は、同、扉枠と外扉が固着した状態を示す断面図であり、(c)は、同、耐熱パッキンが膨張した状態を示す断面図である。 (a)は実施形態1の扉枠に突出部が突設されている状態を示す斜視図であり、(b)は、同補強板の正面図である。 (a)は第1ロック装置の側面断面図であり、(b)は、同内扉側からの正面図である。 固定棒の部品図である。 実施形態2の、第2ロック装置の内扉側からの正面図である。 同、断面平面図である。 実施形態2の、第2ロック装置で外扉と扉枠を固着した状態を示す内扉側からの正面図である。 同、断面平面図である。 (a)は、実施形態1、2において、扉枠に溝形鋼を用いたときの部分断面図であり、(b)は、同、H形鋼を用いたときの部分断面図である。
本発明の実施形態1について、図1から6を参照し、説明する。実施形態1の本扉構造1は、外扉4と、内扉5と、外扉4及び内扉5を閉止する扉枠3と、外扉4の裏面の外周部に沿って略矩形状に設けられた耐火パッキン6と、耐火パッキン6の内側に並設された水密パッキン5a、bと、耐火パッキン6及び水密パッキン5a、5bを収容する環状保持材4a、b、c、d(保持部材)と、第1ロック装置7で構成されている。
図1、4に示す通り、扉枠3は、枠材31、32、33、34を四方に組んだものであり、開口部10を形成するとともに、外縁形状が矩形となる構造体である。枠材32の外側の面(以後、外側面と呼ぶ)に、外扉4が、内側の面(以後、内側面と呼ぶ)に、内扉5が、回動可能に固定されている。ここで、外側とは設置時に外部空間に対向する側を、内側とは設置時に内部空間に対向する側を意味する。また、突出材70(第1突設部)が、枠材31の内縁中央部の外側に突設されている。突出材70には貫通孔75が穿孔されている。
枠材31、32、33、34は角筒体であり、角型鋼管(JIS G 3466 75mm×75mmを例示する。)であることが好ましい。また、外側及び内側の面に枠面と略同型のロ字形の補強板3aを溶接し固定してもよい。補強板3aは、厚さ9mmの鉄板が例示される。これにより、巨大地震が襲来したときでも、十分な強度を持つことができる。また、本実施形態では、突出材70を枠材31に設けているが、外側面に取り付ける補強板3aに設けてもよい。
外扉4は、枠材32の外側面に回動可能に固定される。外扉4の材料は鉄板であり、厚さは6〜12mmが好ましい。本実施形態では、厚さ9mmが例示される。扉枠3、及び外扉を鋼製とすることで、本扉構造1の耐土圧性能を向上させることができる。
図2に示す通り、外扉4の裏面の外周部に1個の耐火パッキン6が略矩形状に設けられている。また、耐火パッキン6の内側には、2個の水密パッキン5a、bが並設されている。また、表面には取っ手(図示略)が設けられている。ここで、外扉4の裏面とは、扉枠3の外側面に対向する扉面を、表面とは、扉枠3の外側面に対向しないもう一方の扉面を意味する。
環状保持材4a、b、c、dは、外扉4の裏面に周方向に連接された状態で、突設されている。耐火パッキン6、及び水密パッキン5a、bは環状保持材4a、b、c、dと外扉4の裏面で形成される3個の凹部のそれぞれに収容される。
耐火パッキン6は、耐火性能を具備する繊維シートを巻いたものである。繊維シートを丸めた形状とすることで、温度上昇に対応して膨張を可能とする構造である。繊維シートとして、アラミド繊維、フッ素繊維、炭素繊維、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)繊維、ポリイミド繊維、ポリアリレート繊維、及びポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維を編組等したシート、膨張黒鉛シート、並びに織布の繊維にアルミを蒸着し、その上に劣化を防ぐ樹脂をコーティングしたデュポン社のタイベック(登録商標)シルバーのシートが例示される。
火炎熱によって、温度が上昇したときの耐火パッキン6、及び水密パッキン5a、bの挙動について図3を参照しながら説明する。
図3(a)に示す通り、水密パッキン5a、bは、耐火パッキン6、及び環状保持材4a、b、c、dの上端より高く突出した状態で外扉4の裏面に設けられている。
図3(b)に示す通り、外扉4と扉枠3が固着した状態では、水密パッキン5a、bは扉枠3の外面に密着する。これにより、外扉4と扉枠3に生じていた隙間は2重で封止された状態となり、津波の襲来により、浸水したとしても、その水圧に耐えることができる。
図3(c)に示す通り、火炎熱によって熱が伝わり、耐火パッキン6の温度が上昇すると、耐火パッキン6は、膨張する。このとき、耐火パッキン6は、環状保持材4c、dの高さよりも高くなり、耐火パッキン6、及び水密パッキン5a、bが協働して外扉4と扉枠3に生じていた隙間を封止する。また、水密パッキン5a、bを火炎に起因する高熱から保護する。これにより、津波、及び津波火災が発生したとしても、火炎の侵入を防止できるとともに、水密性を確保できる。
外扉4の裏面に突設される環状保持材4aの内側領域全面に、断熱材8が張り付けられている。断熱材8は、外扉4を閉めた際の扉枠3と外扉4の密着性を高めるとともに、断熱性能を向上させる、グラスウールボードが好ましい。
内扉5は、枠材32の内側面に回動可能に固定されている。また、外扉4と同様、耐火パッキン6、水密パッキン5a、bが内扉5の裏面に設けられ、環状保持材4a、b、c、dに収容されている。また、環状保持材4aの内側領域全面に断熱材8が張り付けられている。その構成については、外扉4とほぼ同じであることから、説明は省略する。ここで、内扉5の裏面とは、扉枠3の内側面に対向する扉面を、表面とは、扉枠3の内側面に対向しないもう一方の扉面を意味する。
図5に示す通り、扉枠3と外扉4を固着する第1ロック装置7が設けられている。第1ロック装置7は、第1ボルト71、第1ナット72、ワッシャー76、スプリング材77等からなり、第1ボルト71の頭部は、外扉4の裏面に溶接によって固定されている。
スプリング材77は、バネ機能を具備し、その伸縮力を利用してワッシャ―76を押圧するためのものであり、第1ボルト71に挿通され、外扉4の裏面に配設されている。ワッシャ―76は、第1ボルト71に挿通され、スプリング材77に積重されている。スプリング材77、及びワッシャー76は、第1ボルト71に螺着された第1ナット72と外扉4に、スプリング材77に若干の圧縮力が付与された状態で挟持されている。すなわち、ワッシャー76は、外扉4にスプリング材77を介して回動可能に固定される。
突出材70には、ワッシャー76の外縁より少し大きい略矩形の貫通孔75が穿孔されている。貫通孔75は、外扉4を閉扉するときワッシャー76を貫通させるとともに、ワッシャー76を所定の角度(例えば90度)回動する状態でワッシャー76の外扉4方向への移動を制限するためのものである。したがって、ワッシャー76の長辺の長さは、貫通孔75の短辺の長さより長く設定されている。また、ワッシャー76については、外扉4を閉扉したとき、正面視で貫通孔75の内部領域内に位置するように配設される。
外扉4を閉扉したとき、貫通孔75を貫通したワッシャー76をV方向に所定の角度回動し、突出材70と正面視で重なり合う状態にする。すなわち、貫通孔75から外れることなく、第1ナット72を締め付け可能な状態にする。その後、第1ナット72を締め付けることによって、外扉4を扉枠3に固着することができる。これにより、耐火パッキン6、及び水密パッキン5a、bが協働して水密性能、耐火性能を高める。なお、螺着するには、あらかじめ配備しておいたインパクトレンチを用いることが好ましい。電動工具用いることで、多大な労力を要することなく簡単に締め付け作業を行うことができる。
内扉5は平時において、開扉した状態とし使用するが、内扉5を閉扉して固定する際には、内扉5を支持する固定棒9を使用することが好ましい。図6に示す通り、固定棒9は両端部を有する棒体部91の一方の端部に壁押圧板92が固定され、他方の端部にジャッキ93を介して、扉押圧板94が固定される構造である。
内扉5に対向する壁面に壁押圧板92をセットし、内扉5の表面に扉押圧板94をセットし、ジャッキ93を操作して壁面、及び内扉5の表面を押圧する。これにより、内扉5を扉枠3に固着することができる。
平常時は屋内の所定の場所に配設しておき、使用時は、内扉5を閉じた状態で、内扉5を室内側から支持する。固定棒9は、天井の昇降ユニットに取り付け、避難時に、下方に降ろして使用することもできる。
内扉5は、閉扉状態で固着する際に、内扉5を固定棒9で押圧されるので、ドアノブなどの余分なものがないのが好ましい。
実施形態2の本扉構造201について、図7から図10を参照し、説明する。実施形態2は実施形態1と基本的には共通するので、部品番号を200番台として図示と説明は援用し、相違点を中心として説明する。
本扉構造201は、実施形態1と同様の、扉枠、外扉、内扉を備えている。扉枠には実施形態1と同様の突出材270(第2突出部)が扉枠に突設されている。また、外扉、及び内扉の裏面は、実施形態1と同様の耐火パッキン、水密パッキン、環状保持材、及び断熱部材が設けられている。
第2ロック装置207は、突出材270、台座275、軸体ボルト274、スイングバー273、第2ボルト271、及び第2ナット272より成っている。
突出材270の裏面(外扉204に対向しないもう一方の面)に、雌ネジが形成された台座275が設けられている。スイングバー273を軸支するための軸体ボルト274が、台座275に螺着されている。台座275の上方端部にはスイングバー273の回動を制限するためのスイングストッパー276が突設されている。
スイングバー273の端部には、雌ネジか形成されており、第2ボルト271が螺着している。外扉204の裏面には、第2ボルト271に螺合可能な第2ナット272が固定されている。
図7に示す通り、第2ロック装置207で外扉204と扉枠203を固着しないときは、軸体ボルト274に軸支されたスイングバー273は、懸垂状態となっている。
地震が発生し、津波及び津波火災の発生が予測されるときは、速やかに避難空間内に入り、外扉204と扉枠203を固着する。
外扉204と扉枠203を固着する手順について説明する。第2ボルト271が平面視で第2ナット272の直上に位置するように、スイングバー273を回動する。第2ボルト271の先端部を第2ナット272の雌ネジが形成された孔に挿入する。第2ボルト271を回転することで、第2ナット272と螺着する。これにより、外扉204と扉枠203は固着される。螺着作業は、あらかじめ配備しておいたインパクトレンチを用いることが好ましい。電動工具を用いることで、多大な労力を要することなく簡単に螺着作業を行うことができる。また、スイングストッパー276によって回動が停止されるときの第2ボルト271の位置が、第2ナット272の直上の位置となるように設定することが好ましい。これにより、第2ナット272との螺着が容易となる。
内扉205と、扉枠203の固着は実施形態1と同様である。
以上の実施形態は、本発明の実施のための好ましい実施形態の例示である。本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において各所の改変をなしても、本発明の技術的範囲に属することは勿論である。
例えば、扉枠3、203は角型鋼管を四方に組んだ構造としたが、図11(a)に示す通り、溝形鋼材を枠材として、溝形鋼に形成される凹部を開口部10、210に向けた状態で四方に組んだ構造としてもよい。また図11(b)に示す通り、H形鋼材を枠材としてもよい。また、これらを併用して四方に組んでもよい。このときの第1突出部、第2突出部は、外扉4,204側に位置するフランジ35,37,235,237とすることが好ましい。
本扉構造1、201は開き戸について適用した例について説明したが、引き戸について適用できることは勿論である。
津波、火災、竜巻、土砂災害等に対して安心安全な防災用扉構造を提供できる。特に、沿岸部において、その産業上の利用価値は大である。
1、201 :扉構造
3、203 :扉枠
3a :補強板
4、204 :外扉
4a、b、c、d :環状保持材
5、205 :内扉
5a、b :水密パッキン
6 :耐火パッキン
7 :第1ロック装置
8 :断熱材
9 :固定棒
10 :開口部
31、32、33、34 :枠材
70 :突出材(第1突出部)
71 :第1ボルト
72 :第1ナット
75 :貫通孔
76 :ワッシャー
77 :スプリング材
91 :棒体部
92 :壁押圧板
93 :ジャッキ
94 :扉押圧板
207 :第2ロック装置
270 :突出材(第2突出部)
271 :第2ボルト
272 :第2ナット
273 :スイングバー
274 :軸体ボルト
275 :台座
276 :スイングストッパー
35、37 :フランジ(第1突出部)
235、237 :フランジ(第2突出部)
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、防災用扉構造(以後、本扉構造とよぶ)であって、表面と、裏面を有する扉と、開口部を形成するとともに、扉を閉止する扉枠と、扉枠、又は扉の裏面の外周部に沿って環状に設けられた耐火パッキンと、耐火パッキンの内側に並設される水密パッキンと、耐火パッキン及び水密パッキンを収容する保持部材と、前記扉と前記扉枠を固着する第1ロック装置を備え、前記第1ロック装置は、前記扉の裏面に固定された第1ボルトに螺合された第1ナットと、前記第1ボルトに挿通されるとともに、前記扉と前記第1ナットに挟持されるスプリング材、及び正面視略矩形のワッシャーと、前記扉枠の開口部側に設けられ、貫通孔が穿孔された第1突出部と、を有し、前記ワッシャーは、前記扉を前記扉枠に閉止したとき、前記貫通孔に前記第1ボルトと前記スプリング材が貫通した状態で回動可能であることを特徴とする。
また、第1ボルトに挿通されるワッシャーは、スプリング材を介して扉に回動可能に固定された状態となっている。扉を扉枠に閉止したとき、ワッシャーは貫通孔を貫通し、第1突出部の内側に位置する。ワッシャーを所定の角度(例えば90度。)回動すると、正面視でワッシャーと第1突出部が重なり合う。この状態で第1ボルトを締め付けると、ワッシャーは、第1突出部によって扉方向への移動が制限され、第1突出部を押圧する。その結果、扉を簡単にロックすることができる。
請求項に係る発明は、防災用扉構造(以後、本扉構造とよぶ)であって、表面と、裏面とを有する扉と、開口部を形成するとともに、前記扉を閉止する扉枠と、前記扉枠、又は前記裏面の外周部に沿って環状に設けられた耐火パッキンと、前記耐火パッキンの内側に並設される水密パッキンと、前記耐火パッキン及び前記水密パッキンを収容する保持部材と、前記扉と前記扉枠を固着する第2ロック装置を備え、第2ロック装置は、扉枠の開口部側に設けられた第2突出部に、回動可能に固定されたスイングバーと、スイングバーに形成された雌ネジに螺合する第2ボルトと、扉に固定された第2ナットを有し、第2ボルトは、扉を扉枠に閉止したとき、第2ナットに螺合可能であることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1または2に記載の本扉構造において、扉枠を隔てて扉に対向して設けられる内扉をさらに備えることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に記載の本扉構造において、扉と内扉の裏面は、耐火性能を具備する断熱部材が貼付けられていることを特徴とする。

Claims (7)

  1. 表面と、裏面とを有する扉と、
    開口部を形成するとともに、前記扉を閉止する扉枠と、
    前記扉枠、又は前記裏面の外周部に沿って環状に設けられた耐火パッキンと、
    前記耐火パッキンの内側に並設される水密パッキンと、
    前記耐火パッキン及び前記水密パッキンを収容する保持部材と、
    を備えることを特徴とする防災用扉構造。
  2. 前記耐火パッキンは、熱が伝わると膨張する材料であることを特徴とする請求項1に記載の防災用扉構造。
  3. 前記耐火パッキンは、少なくとも1個設けられ、前記水密パッキンは、複数個設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防災用扉構造。
  4. 前記扉と前記扉枠を固着する第1ロック装置をさらに備え、
    前記第1ロック装置は、前記扉の裏面に固定された第1ボルトに螺合された第1ナットと、
    前記第1ボルトに挿通されるとともに、前記扉と前記第1ナットに挟持されるスプリング材、及び正面視略矩形のワッシャーと、
    前記扉枠の開口部側に設けられ、貫通孔が穿孔された第1突出部と、
    を有し、
    前記ワッシャーは、前記扉を前記扉枠に閉止したとき、前記貫通孔に前記第1ボルトと前記スプリング材が貫通した状態で回動可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防災用扉構造。
  5. 前記扉と前記扉枠を固着する第2ロック装置をさらに備え、
    前記第2ロック装置は、前記扉枠の開口部側に設けられた第2突出部に、回動可能に固定されたスイングバーと、
    前記スイングバーに形成された雌ネジに螺合する第2ボルトと、
    前記扉に固定された第2ナットと、を有し、
    前記第2ボルトは、前記扉を前記扉枠に閉止したとき、前記第2ナットに螺合可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の防災用扉構造。
  6. 前記扉枠を隔てて前記扉に対向して設けられる内扉をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の防災用扉構造。
  7. 前記扉と前記内扉の裏面は、耐火性能を具備する断熱部材が貼付けられていることを特徴とする請求項6に記載の防災用扉構造。
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