[実施形態の概要]
近年、サイドリンク(Sidelink)を利用した車車間(V2V:Vehicle−to−Vehicle)通信の導入が検討されている。一方で、車車間通信の一形態として、車両に備えられた第1の通信装置が、基地局を介して近隣の車両に備えられた第2の通信装置へ情報を送ることも検討されている。
ここで、第1の通信装置の近傍(周辺)に位置する全ての通信装置へメッセージを送るために、基地局が、第1の通信装置からの情報(メッセージ)をブロードキャスト/マルチキャストにより送信することが想定される。しかしながら、第2の通信装置は、自装置から遠く離れた通信装置からの情報も受信しなければならない可能性がある。その結果、第2の通信装置(受信側)の負荷が増加する虞がある。
一の実施形態に係る通信装置は、所定情報を基地局から受信する受信部を備える。前記所定情報は、マルチキャストデータを識別するための識別情報と地理的なエリアを識別するためのエリア識別情報との対応関係を示す。前記受信部は、前記所定情報に基づいて、所定のマルチキャストデータを前記基地局から受信する。前記所定のマルチキャストデータは、前記通信装置が位置する第1のエリア内の他の通信装置からのデータを含む。
前記通信装置は、前記第1のエリアを識別するための所定のエリア識別情報を特定する制御部を備えてもよい。前記制御部は、前記所定情報に基づいて、前記所定のエリア識別情報に対応付けられた所定の識別情報を特定してもよい。前記受信部は、前記所定の識別情報に基づいて、前記所定のマルチキャストデータを受信してもよい。
前記所定のマルチキャストデータは、前記第1のエリアと異なる第2のエリア内の第3の通信装置からのデータを含んでもよい。
前記通信装置は、第1の情報を前記基地局へ送信する送信部をさらに備えてもよい。前記第1の情報は、前記第1のエリアと異なる第2のエリア内の他の通信装置からのデータを含む前記所定のマルチキャストデータを前記基地局が送信することを望むものであってもよい。
前記通信装置は、第1の情報を前記基地局へ送信する送信部をさらに備えてもよい。前記第1の情報は、前記第1のエリアと異なる第2のエリアにおいて前記通信装置からのデータを含むマルチキャストデータを前記基地局が送信することを望むものであってもよい。
前記通信装置は、前記第2のエリアを決定する制御部をさらに備えてもよい。前記制御部は、前記通信装置の位置、前記通信装置の移動速度、及び前記通信装置の移動方向の少なくともいずれかに応じて、前記第2のエリアを決定してもよい。
前記送信部は、前記第1の情報の送信条件を満たしたことに応じて、前記第1の情報を送信してもよい。前記送信条件は、前記通信装置の位置から前記第1のエリアの境界までの距離、前記通信装置が前記第1のエリアの境界に到達する時間、前記第2のエリアが特定エリアであること、の少なくともいずれかに基づく条件であってもよい。
前記送信部は、第2の情報を前記基地局へ送信してもよい。前記第2の情報は、前記他の通信装置からのデータを含む前記所定のマルチキャストデータを送信する必要がないことを示すものであってもよい。
前記送信部は、第2の情報を前記基地局へ送信してもよい。前記第2の情報は、前記第2のエリアにおいて前記通信装置からのデータを含む前記マルチキャストデータを送信する必要がないことを示すものであってもよい。
前記受信部は、前記エリア識別情報を定義するための定義情報を前記基地局から受信してもよい。前記通信装置は、第1の対応関係及び第2の対応関係の少なくとも一方を決定するネットワーク装置へ前記定義情報を通知する送信部をさらに備えてもよい。前記第1の対応関係は、前記識別情報と前記エリア識別情報との対応関係であってもよい。前記第2の対応関係は、前記識別情報と前記マルチキャストデータとして送信すべきデータとの対応関係であってもよい。
一の実施形態に係る基地局は、所定情報を第1の通信装置へ送信する送信部を備える。前記所定情報は、マルチキャストデータを識別するための識別情報と地理的なエリアを識別するためのエリア識別情報との対応関係を示す。前記送信部は、前記所定情報に基づく所定のマルチキャストデータを送信する。
前記基地局は、第2の通信装置からデータを受信する受信部をさらに備えてもよい。前記所定のマルチキャストデータは、前記第2の通信装置からのデータを含み、かつ、所定の識別情報により識別されてもよい。前記所定の識別情報は、前記第2の通信装置が位置するエリアを識別するための所定のエリア識別情報に対応付けられてもよい。
前記基地局は、第1の情報を前記第1の通信装置から受信する受信部をさらに備えてもよい。前記第1の情報は、前記第1の通信装置が位置する第1のエリアと異なる第2のエリア内の他の通信装置からのデータを含む前記所定のマルチキャストデータを前記基地局が送信することを望むものであってもよい。
前記基地局は、第1の情報を前記第1の通信装置から受信する受信部をさらに備えてもよい。前記第1の情報は、前記第1の通信装置が位置する第1のエリアと異なる第2のエリアにおいて前記第1の通信装置からのデータを含むマルチキャストデータを前記基地局が送信することを望むものであってもよい。
前記送信部は、前記第1の情報の送信条件を前記第1の通信装置へ送信してもよい。前記送信条件は、前記通信装置の位置から前記第1のエリアの境界までの距離、前記通信装置が前記第1のエリアの境界に到達する時間、前記第2のエリアが特定エリアであること、の少なくともいずれかに基づく条件であってもよい。
前記基地局は、前記エリア識別情報を定義するための定義情報を第1の対応関係及び第2の対応関係の少なくとも一方を決定するネットワーク装置へ通知する制御部をさらに備えてもよい。前記第1の対応関係は、前記識別情報と前記エリア識別情報との対応関係であってもよい。前記第2の対応関係は、前記識別情報と前記マルチキャストデータとして送信すべきデータとの対応関係であってもよい。
一の実施形態に係る基地局は、制御部を備える。前記制御部は、他の基地局又は上位ノードへメッセージを送る処理を実行する。前記メッセージは、第1の通信装置からのデータを、前記他の基地局が特定エリアに向けてマルチキャストすることを要求するメッセージである。
前記基地局は、前記第1の通信装置の位置情報を前記第1の通信装置から受信する受信部をさらに備えてもよい。前記制御部は、前記位置情報に基づいて、前記送る処理を実行してもよい。
前記基地局は、前記特定エリアに興味があることを示す情報を前記第1の通信装置から受信する受信部をさらに備えてもよい。前記制御部は、前記情報に基づいて、前記送る処理を実行してもよい。
前記基地局は、前記他の基地局が定義する地理的なエリアに関する情報を前記第1の通信装置へ送信する送信部をさらに備えてもよい。
前記メッセージは、前記第1の通信装置の位置情報を含んでもよい。
前記制御部は、前記メッセージに対する応答メッセージを受け取る処理を実行してもよい。前記応答メッセージは、前記データの転送先を示すアドレス情報を含んでもよい。前記制御部は、前記アドレス情報に基づいて、マルチキャストデータとしての前記データを前記他の基地局へ転送する処理を実行してもよい。
前記制御部は、前記メッセージに対する応答メッセージを受け取る処理を実行してもよい。前記応答メッセージは、前記他の基地局がマルチキャストデータの送信に割り当てたリソースの情報を含んでもよい。前記基地局は、前記基地局が制御する第2の通信装置へ、前記リソースの情報を送信する送信部をさらに備えてもよい。
一の実施形態に係る基地局は、制御部を備える。前記制御部は、他の基地局又は上位ノードへメッセージを送る処理を実行する。前記メッセージは、前記他の基地局が制御する第1の通信装置からのデータの転送を要求するメッセージである。前記基地局は、マルチキャストデータとして前記データを特定エリアに向けて送信する送信部をさらに備える。
前記制御部は、前記マルチキャストデータを送信するために割り当てられたリソースの情報を前記上位ノードから受け取る処理を実行してもよい。前記送信部は、前記基地局が制御する第2の通信装置へ、前記リソースの情報を送信してもよい。
一の実施形態に係るネットワーク装置は、制御部を備える。前記制御部は、第1の基地局から第1のメッセージを受け取る処理と、前記第1のメッセージに基づいて、上位ノードへ第2のメッセージを送る処理と、を実行する。前記第1のメッセージは、通信装置からのデータを第2の基地局が特定エリアに向けてマルチキャストすることを要求するメッセージである。前記第2のメッセージは、前記第2の基地局がマルチキャストを開始することを要求するメッセージである。
[第1実施形態]
(移動通信システム)
以下において、第1実施形態に係る移動通信システムであるLTEシステムについて説明する。図1は、LTEシステムの構成を示す図である。
図1に示すように、LTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。
UE100は、通信装置(例えば、無線端末)に相当する。UE100は、移動型の通信装置である。UE100は、通信機能を有する車両(VUE(Vehicle UE)100)であってもよい。従って、UE100は、車両そのもの(例えば、自動車、バイク等)であってもよい。UE100は、車両に着脱可能な通信モジュールであってもよい。
UE100は、セル(後述するeNB200)と無線通信(Uplink/Downlink)を行う。UE100は、他の通信装置と直接的なシグナリングの送信及び/又は受信を実行できてもよい。例えば、UE100は、V2X(Vehicle−to−Everything)通信(例えば、車車間通信(V2V:Vehicle−to−Vehicle)、路車間通信(V2I:Vehicle−to−Infrastructure)を実行できてもよい。
E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200の動作は、E−UTRAN10の動作とみなされてもよい。
eNB200は、1又は複数のセルを管理する。eNB200は、eNB200が管理するセルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)機能、ユーザデータ(以下、「データ」と称することがある)のルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能等を有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される。「セル」は、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用されてもよい。
EPC20は、コアネットワークに相当する。EPC20は、E−UTRAN10と共にネットワーク(LTEシステムのネットワーク)を構成してもよい。EPC20は、PGW(Packet Data Network Gateway)23、MME(Mobility Management Entity)300、及びSGW(Serving Gateway)400を含む。
PGW23は、外部ネットワークから(及び外部ネットワークに)ユーザデータを中継する制御を行う。MME300は、例えば、UE100に対する各種モビリティ制御を行う。SGW400は、例えば、データの転送制御を行う。MME300及びSGW400は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。
EPC20は、MCE(Multi−Cell/Multicast Coordinating Entity)11を含む。MCE11は、M2インターフェイスを介してeNB200と接続される(図2参照)。MCE11は、M3インターフェイスを介してMME300と接続される。M2インターフェイスは、E−UTRANインターナル制御プレーンインターフェイスである。M3インターフェイスは、E−UTRAN10とEPC20との間の制御プレーンインターフェイスである。
MCE11は、eNB200内に設けられてもよい。eNB200は、MCE11の機能を有していてもよい。従って、eNB200がMCE11の動作を実行してもよい。この場合、MME300は、M3インターフェイスを介してeNB200(のMCE11)と接続される。
MCE11は、MBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network)動作を用いたマルチセルMBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)伝送のためのMBSFNエリア内の全てのeNB200により使用される無線リソースの割当て及びアドミッション制御を実行する機能を有してもよい。具体的には、MCE11は、MBSFN伝送のスケジューリングを行ってもよい。これに対し、SC−PTM(Single Cell Point To Multiploint)伝送のスケジューリングはeNB200により行われてもよい。
EPC20は、MBMS GW(MBMS Gateway)21を含む。MBMS GW21は、M1インターフェイスを介してeNB200と接続される(図2参照)。M1インターフェイスは、ユーザプレーンインターフェイスである。MBMS GW21は、Smインターフェイスを介してMME300と接続される。MBMS GW21は、SG−mb及びSGi−mbインターフェイスを介してBM−SC22と接続される。
MBMS GW21は、MBMSサービスを伝送する各eNB200へMBMSパケットを送る/ブロードキャストする機能を有する。MBMS GW21は、eNB200へMBMSユーザデータを転送する手段として、IPマルチキャストを使用する。MBMS GW21は、MME300を介して、E−UTRAN10に向けてMBMSセッション制御シグナリング(セッション開始/更新/停止)を実行する。
EPC20は、BM−SC(Broadcast Multicast Service Center)22を含む。BM−SC22は、SG−mb及びSGi−mbインターフェイスを介してMBMS GW21と接続される(図2参照)。BM−SC22は、SGiインターフェイスを介してPGW23と接続される。BM−SC22は、TMGI(Temporary Mobile Group Identity)の管理・割当等を行う。
EPC20は、コンテンツを提供するServer25を含んでもよい。Server25は、所定のインターフェイスを介してBM−SC22と接続されてもよい。
EPC20の外部のネットワーク(すなわち、インターネット)には、GCS AS(Group Communication Service Application Server)31が設けられてもよい。GCS AS31は、グループ通信用のアプリケーションサーバである。GCS AS31は、MB2−U及びMB2−Cインターフェイスを介してBM−SC22と接続される。GCS AS31は、SGiインターフェイスを介してP−GW23と接続される。GCS AS31は、グループ通信におけるグループの管理及びデータ配信等を行う。
EPC20の外部のネットワーク(すなわち、インターネット)には、Server35が設けられてもよい。Server35は、例えば、ProSe機能を管理するProSeサーバであってもよい。Server35は、V2X(V2V/V2I)機能を管理するV2Xサーバであってもよい。
図3は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図3に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されている。第1層は、物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
物理層は、符号化・復号化、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
MAC層は、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)による再送処理、及びランダムアクセス手順等を行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、スケジューラ(MAC スケジューラ)を含む。スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme))及びUE100への割当リソースブロックを決定する。
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がある場合、UE100は、RRCコネクティッド状態である。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がない場合、UE100は、RRCアイドル状態である。
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、例えば、セッション管理及びモビリティ管理を行う。
図4は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムにおいて、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が適用される。上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)が適用される。
図4に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msである。各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数のリソースブロック(RB:Resource Block)を含む。各サブフレームは、時間方向に複数のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数のサブキャリアを含む。1つのシンボル及び1つのサブキャリアにより、1つのリソースエレメント(RE:Resource Element)が構成される。UE100には、無線リソース(時間・周波数リソース)が割り当てられる。周波数方向において、無線リソース(周波数リソース)は、リソースブロックにより構成される。時間方向において、無線リソース(時間リソース)は、サブフレーム(又はスロット)により構成される。
下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、下りリンク制御信号を伝送するための物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink. Control Channel)として使用可能な領域である。各サブフレームの残りの部分は、下りリンクデータを伝送するための物理下りリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)として使用可能な領域である。
上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、上りリンク制御信号を伝送するための物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)として使用可能な領域である。各サブフレームにおける残りの部分は、上りリンクデータを伝送するための物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)として使用可能な領域である。
(下りリンクのチャネル構成)
図5は、LTEシステムの下りリンクのチャネルの構成を示す図である。
図5(a)は、論理チャネル(Downlink Logical Channel)とトランポートチャネル(Downlink Transport Channel)との間のマッピングを示す。
図5(a)に示すように、PCCH(Paging Control Channel)は、ページング情報、及びシステム情報変更を通知するための論理チャネルである。PCCHは、トランスポートチャネルであるPCH(Paging Channel)にマッピングされる。
BCCH(Broadcast Control Channel)は、システム情報のための論理チャネルである。BCCHは、トランスポートチャネルであるBCH(Broadcast Control Channel)及びDL−SCH(Downlink Shared Channel)にマッピングされる。
BR−BCCH(Bandwidth Reduced Broadcast Control Channel)は、システム制御情報をブロードキャストするための論理チャネルである。BR−BCCHは、DL−SCHにマッピングされる。
CCCH(Common Control Channel)は、UE100とeNB200との間の送信制御情報のための論理チャネルである。CCCHは、UE100がネットワークとの間でRRC接続を有していない場合に用いられる。CCCHは、DL−SCHにマッピングされる。
DCCH(Dedicated Control Channel)は、UE100とネットワークとの間の個別制御情報を送信するための論理チャネルである。DCCHは、UE100がRRC接続を有する場合に用いられる。DCCHは、DL−SCHにマッピングされる。
DTCH(Dedicated Traffic Channel)は、データ送信のための個別論理チャネルである。DTCHは、DL−SCHにマッピングされる。
SC−MTCH(Single Cell Multicast Traffic Channel)は、SC−PTM伝送のための論理チャネルである。SC−MTCHは、SC−PTM伝送を用いてネットワークからUE100にデータを送信するための1対多チャネル(point−to−multipoint downlink channel)である。
SC−MCCH(Single Cell Multicast Control Channel)は、SC−PTM伝送のための論理チャネルである。SC−MCCHは、1又は複数のSC−MTCHのためのMBMS制御情報をネットワークからUE100に送信するための1対多チャネル(point−to−multipoint downlink channel)である。SC−MCCHは、SC−PTMを用いてMBMSを受信する又は受信に興味を持つUE100にのみ用いられる。SC−MCCHは、1つのセルに1つのみ存在する。
MCCH(Multicast Control Channel)は、MBSFN伝送のための論理チャネルである。MCCHは、ネットワークからUE100へのMTCH用のMBMS制御情報の送信のために用いられる。MCCHは、トランスポートチャネルであるMCH(Multicast Channel)にマッピングされる。
MTCH(Multicast Traffic Channel)は、MBSFN伝送のための論理チャネルである。MTCHは、MCHにマッピングされる。
図5(b)は、トランポートチャネル(Downlink Transport Channel)と物理チャネル(Downlink Physical Channel)との間のマッピングを示す。
図5(b)に示すように、BCHは、PBCH(Physical Broadcast Channel)にマッピングされる。
MCHは、PMCH(Physical Multicast Channel)にマッピングされる。MCHは、複数のセルによるMBSFN伝送をサポートする。
PCH及びDL−SCHは、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)にマッピングされる。DL−SCHは、HARQ、リンクアダプテーション、及び動的リソース割当をサポートする。
PDCCHは、PDSCH(DL−SCH、PCH)のリソース割り当て情報及びDL−SCHに関するHARQ情報等を運搬する。PDCCHは、上りリンクのスケジューリンググラントを運ぶ。
(ゾーンコンセプト)
ゾーンコンセプトについて、図6を用いて説明する。図6は、ゾーンの一例を説明するための図である。
ゾーンコンセプトでは、図6に示すように、世界が地理的なゾーンに区分けされる。インカバレッジであるUE100は、ゾーン(ゾーン識別情報)を定義するための情報(ゾーン定義情報)をeNB200から受信し得る。アウトオブカバレッジであるUE100には、予め設定されている情報(ゾーン定義情報)を適用する。ゾーン定義情報は、例えば、ゾーンの長さ(Length)、ゾーンの幅(width)及び単一の固定された参照点を定義する。
UE100は、ゾーン定義情報に基づいて、自身が位置するゾーンを決定する。すなわち、UE100は、自身がどのゾーンに位置するのかを決定する。UE100は、モジュロ演算でゾーンを決定できる。UE100は、参照点(例えば、(0,0))を用いて、ゾーンを決定できる。
ゾーンは、セルのカバレッジと異なる。セルは、eNB200の無線信号の到達範囲に応じたものである。一方、ゾーンは、例えば、ネットワーク(eNB200等)により決定(定義)される地理的な区画である。
(無線端末)
各実施形態に係るUE100(無線端末)について説明する。図7は、UE100のブロック図である。図7に示すように、UE100は、レシーバ(Receiver:受信部)110、トランスミッタ(Transmitter:送信部)120、及びコントローラ(Controller:制御部)130を備える。レシーバ110とトランスミッタ120とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
レシーバ110は、コントローラ130の制御下で各種の受信を行う。レシーバ110は、アンテナを含む。レシーバ110は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換する。レシーバ110は、ベースバンド信号をコントローラ130に出力する。
トランスミッタ120は、コントローラ130の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ120は、アンテナを含む。トランスミッタ120は、コントローラ130が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換する。トランスミッタ120は、無線信号をアンテナから送信する。
コントローラ130は、UE100における各種の制御を行う。コントローラ130は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサとCPU(Central Processing Unit)とを含む。ベースバンドプロセッサは、例えば、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号化を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行することにより、各種の処理を行う。プロセッサは、音声・映像信号の符号化・復号化を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
UE100は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を備えていてもよい。GNSS受信機は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信できる。GNSS受信機は、GNSS信号をコントローラ130に出力する。UE100は、UE100の位置情報を取得するためのGPS(Global Positioning System)機能を有していてもよい。UE100は、電子コンパス、加速度センサなどの位置を予想する機能を有していてもよい。
UE100は、他の通信装置と直接的なシグナリングの送信及び/又は受信を実行可能な機能を有する通信装置である。このため、UE100は、その他の構成(例えば、機能、部材等)を有していてもよいことは勿論である。
本明細書では、UE100が備えるレシーバ110、トランスミッタ120及びコントローラ130の少なくともいずれかが実行する処理を、便宜上、UE100が実行する処理(動作)として説明する。
(基地局)
各実施形態に係るeNB200(基地局)について説明する。図8は、eNB200のブロック図である。図8に示すように、eNB200は、レシーバ(受信部)210、トランスミッタ(送信部)220、コントローラ(制御部)230、及びネットワークインターフェイス240を備える。レシーバ210とトランスミッタ220は、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。
レシーバ210は、コントローラ230の制御下で各種の受信を行う。レシーバ210は、アンテナを含む。レシーバ210は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換する。レシーバ210は、ベースバンド信号をコントローラ230に出力する。
トランスミッタ220は、コントローラ230の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ220は、アンテナを含む。トランスミッタ220は、コントローラ230が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換する。トランスミッタ220は、無線信号をアンテナから送信する。
コントローラ230は、eNB200における各種の制御を行う。コントローラ230は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサとCPUとを含む。ベースバンドプロセッサは、例えば、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号化等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行することにより各種の処理を行う。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス240は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続される。ネットワークインターフェイス240は、S1インターフェイスを介してMME300及びSGW400と接続される。ネットワークインターフェイス240は、例えば、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に使用される。
本明細書では、eNB200が備えるレシーバ210、トランスミッタ220、コントローラ230、及びネットワークインターフェイス240の少なくともいずれかが実行する処理を、便宜上、eNB200が実行する処理(動作)として説明する。
(ネットワーク装置)
各実施形態に係るネットワーク装置(NW装置)について説明する。NW装置は、MCE11、MBMS GW21、BM SC22、PGW23、Server25、GCS AS31、Server35、MME300、及びSGW400の少なくともいずれかである。
図9は、NW装置500のブロック図である。図9に示すように、NW装置500は、コントローラ(制御部)530、及びネットワークインターフェイス540を備える。
コントローラ530は、NW装置500における各種の制御を行う。コントローラ630は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンドプロセッサとCPUとを含む。ベースバンドプロセッサは、例えば、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号化等を行う。CPUは、メモリに記憶されるプログラムを実行することにより各種の処理を行う。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。
ネットワークインターフェイス540は、ノード(eNB200及び/又は他のネットワーク装置)と所定のインターフェイス(例えば、S1インターフェイス、M1インターフェイス、M2インターフェイス、又は、M3インターフェイスなど)を介して接続される。ネットワークインターフェイス540は、所定のインターフェイス上で行う他のネットワーク装置との通信に使用される。
本明細書では、NW装置500が備えるコントローラ530、及びネットワークインターフェイス540の少なくともいずれかが実行する処理を、便宜上、NW装置500が実行する処理(動作)として説明する。
(第1実施形態に係る動作)
第1実施形態に係る動作について、以下の動作パターン1−6により説明する。
(A)動作パターン1
動作パターン1について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、動作パターン1を説明するための図である。図11は、動作パターン1を説明するためのシーケンス図である。
図10に示すように、UE100−1及びUE100−2は、eNB200が管理するセル(cell♯1)に位置する(在圏する)。UE100−1及びUE100−2は、地理的なエリアであるゾーン♯1(Zone♯1)に位置する。UE100−1及びUE100−2は、eNB200(cell♯1)とRRC接続を確立していてもよいし(RRCコネクティッド状態)、RRC接続を確立していなくてもよい(RRCアイドル状態)。UE100−1は、eNB200へ信号を送信する場合に、eNB200とRRC接続を確立してもよい。
ネットワーク装置(NW装置)500は、マッピングを行うエンティティである。本実施形態では、NW装置500は、マルチキャストデータを識別するための識別情報と地理的なエリア(すなわち、ゾーン)を識別するためのゾーン識別情報とのマッピングを行う。すなわち、NW装置500は、識別情報とゾーン識別情報とを対応付ける。
識別情報は、例えば、TMGI(Temporary Mobile Group Identity)である。TMGIは、マルチキャストデータ(すなわち、MBMS(MBMSデータ、MBMSパケット、コンテンツなど))に対応付けられた識別子である。識別情報は、TMGIに対応付けられたグループ識別子(例えば、G−RNTI(Group−Radio Network Temporary Identifier))であってもよい。G−RNTIは、マルチキャストグループ(例えば、特定グループ宛てのSC−MTCH)を識別するRNTIである。G−RNTIは、TMGIと1対1でマッピングされる。以下において、TMGIを例に挙げて説明する。
ゾーン識別情報は、所定のゾーン(例えば、Zone♯1)を示す識別子(Zone ID)であってもよい。ゾーン識別情報は、所定のゾーンを特定(算出)するための情報(式、パラメータ等)であってもよい。以下、Zone IDを例に挙げて説明する。従って、NW装置500は、TMGIとZone IDとの対応関係(第1の対応関係)を決定する。
本実施形態では、NW装置500は、ULデータとTMGIとのマッピングを行う。すなわち、NW装置500は、ULデータとTMGIとの対応関係(第2の対応関係)を決定することができる。NW装置500は、ULデータとゾーン(Zone ID)とのマッピングを行ってもよい。従って、NW装置500は、ULデータとTMGI及び/又はZone IDとを対応付けてもよい。
本実施形態では、NW装置500は、eNB200の上位ノードである。例えば、NW装置500は、MCE11、MBMS GW21、BM−SC22、PGW23、Server25、GCS−AS31、Server35、MME300、SGW400のすくなくともいずれかである。
図11に示すように、ステップS10において、UE100−1は、ULデータをeNB200(PCell:Primary Cell/サービングセル)へ(ユニキャストで)送信する。UE100−1は、UE100の現在位置を示す位置情報と共にULデータを送信してもよい。UE100−1は、位置情報をULデータと異なるタイミングで送信してもよい。UE100−1は、AS(Access Stratum)層で地理的な位置を報告する方式により、位置情報をeNB200(ネットワーク)へ報告してもよい。AS層は、物理層、MAC層、RLC層、PDCP層及びRRC層により構成される。
ULデータは、マルチチャストデータ(MBMSデータ)としてネットワークからUE100へ送られるデータである。ULデータは、例えば、UE100−1の近隣のUEへ送信すべき情報である。ULデータは、例えば、少なくともZone♯1に位置するUE100が受信すべき情報であってもよい。例えば、ULデータは、協調認識メッセージ(CAM:Cooperative Awareness Message)である。例えば、ULデータは、UE100−1の現在位置、UE100−1の移動速度、UE100−1の移動方向の少なくともいずれかを示す情報であってもよい。ULデータは、送信元のUEの識別子(例えば、UE ID、C−RNTI(Cell−Radio Network Temporary Identifier)など)を含んでいてもよい。
ULデータは、位置情報を含んでいてもよい。例えば、UE100−1は、アプリケーションレイヤにおいて、UE100−1の位置情報をデータに格納してもよい。UE100−1は、当該データをULデータとしてeNB200へ送信してもよい。
位置情報は、例えば、GNSS信号に基づくUE100−1の位置を示す。位置情報は、その他の位置特定手段(例えば、GPS)により特定された位置情報であってもよい。位置情報は、ゾーン識別情報であってもよい。
eNB200は、ULデータをNW装置500へ転送する。eNB200は、位置情報をNW装置500へ転送してもよい。NW装置500は、ULデータを受信する。NW装置500は、位置情報を受信する。
ステップS20において、NW装置500は、ULデータのマッピングを行う。
NW装置500は、UE100−1の位置情報に基づいて、ULデータの送信元であるUE100−1の位置を含むゾーン(エリア)を特定する。NW装置500は、特定したゾーン(Zone ID)とTMGIとをマッピングする(対応付ける)。NW装置500は、ULデータとTMGIとをマッピングしてもよい(対応付けてもよい)。NW装置500は、ULデータと特定したゾーンとをマッピングしてもよい(対応付けてもよい)。これにより、NW装置500は、第1のマッピング情報(例えば、リスト)を生成する。第1のマッピング情報は、ULデータとTMGIとゾーンとの対応関係を示す。第1のマッピング情報は、ULデータとゾーンとの対応関係を示してもよい。この場合、NW装置500は、第2のマッピング情報(例えば、リスト)を生成してもよい。第2のマッピング情報は、TMGIとゾーン(Zone ID)との対応関係を示す。
動作パターン1では、NW装置500は、1つのTMGIと1つのゾーン(Zone ID)とを対応付ける。
ステップS30において、NW装置500は、第1のマッピング情報(及び第2のマッピング情報)をeNB200へ送る。
eNB200は、第2のマッピング情報を受信しない場合、第2のマッピング情報を生成してもよい。
ステップS40において、eNB200は、第2のマッピング情報をUE100−2へ送信する。eNB200は、個別シグナリング及び/又はブロードキャストシグナリング(例えば、SIB:System Information Block(SIB21など))により、第2のマッピング情報をUE100−2へ送信できる。
eNB200は、SCPTM設定メッセージに第2のマッピング情報を含めてもよい。SCPTM設定メッセージは、SC−MCCHを介してeNB200(E−UTRAN10)からUE100へ送られるメッセージである。
ステップS50において、UE100−2は、第2のマッピング情報に基づいて、マルチキャストデータを取得(受信)するか否かを判定する。すなわち、UE100−1は、興味のあるゾーンがあるか否かを判定する。従って、UE100は、第2のマッピング情報に基づいて、マルチキャストデータ(MBMS)の受信する又は受信に興味があるか否かを判定する。
まず、UE100−2は、UE100−2が位置するゾーンを識別するためのゾーン識別情報を特定する。具体的には、UE100−2は、UE100−2の位置情報に基づいて、UE100−2の現在位置を含むゾーン(Zone ID♯1)を特定する。
例えば、第2のマッピング情報が、特定したZone IDを含む場合、UE100−2は、マルチキャストデータを取得すると判定してもよい。従って、UE100−2は、興味のあるゾーンの範囲内に位置する場合、マルチキャストデータを取得すると判定してもよい。UE100−2は、第2のマッピング情報が特定したZone IDに対応するTMGIを含む場合に、マルチキャストデータを取得すると判定してもよい。UE100−2は、UE100−2が位置するゾーンを示すZone IDを含まない場合、マルチキャストデータを取得しないと判定してもよい。
UE100−2は、UE100−2の現在位置を含むZone♯1と異なるゾーン内のUE100からのULデータを取得したい場合、マルチキャストデータを取得すると判定してもよい。従って、第2のマッピング情報が、UE100−2が位置するゾーンを示すZone IDを含まない場合であっても、UE100−2は、マルチキャストデータを取得すると判定してもよい。
例えば、UE100−2は、隣接ゾーンに近い場合に、隣接ゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。UE100−2は、以下のすくなくともいずれかの方法により、興味があるゾーンを決定してもよい。以下の方法は、組み合わされてもよい。
第1の方法では、UE100−2は、UE100−2の位置に応じて、興味があるゾーンを決定する。例えば、UE100−2の位置(現在位置)から最も近い隣接ゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
第2の方法では、UE100−2は、UE100−2の移動速度に応じて、興味があるゾーンを決定する。UE100−2は、UE100−2の移動速度が閾値を超えた場合に、隣接ゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
第3の方法では、UE100−2は、UE100−2の移動方向に応じて、興味があるゾーンを決定する。UE100−2は、UE100−2の移動方向に位置する隣接ゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
第4の方法では、UE100−2は、UE100−2の位置からゾーンの境界までの距離が閾値未満であることに応じて、隣接ゾーンを興味があるゾーンに決定する。閾値は、UE100−2の移動速度に応じて重み付けされてもよい。例えば、閾値(x[m])は、「α[m]−オフセット値(y[s]×「UE100−2の移動速度[m/s]」)」であってもよい。
第5の方法では、UE100−2は、UE100−2がゾーンの境界に到達する時間(予想時間)に応じて、興味があるゾーンを決定する。例えば、UE100−2は、予想時間が閾値未満であることに応じて、隣接ゾーンを興味があるゾーンに決定する。
第6の方法では、UE100−2は、隣接ゾーンが特定エリア(特定ゾーン)であることに応じて、興味があるゾーンを決定する。例えば、UE100−2は、隣接ゾーンが特定エリアであることを示すエリア情報(例えば、Zone ID、緯度・経度情報など)をeNB200から受信したことに応じて、隣接ゾーンを興味があるゾーンに決定する。特定エリアは、例えば、交通量が多いエリア、事故が発生したエリアなどである。
UE100−2は、例えば、第2の方法と第5の方法との少なくとも一方を満たしたことに応じて、隣接ゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
UE100−2は、隣接ゾーン以外のゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。例えば、UE100−2は、UE100−2の移動方向に位置するゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
閾値及び/又はエリア情報は、UE100に予め設定されていてもよい(pre−configured)。UE100は、閾値及び/又はエリア情報をeNB200から受信してもよい。eNB200は、個別シグナリング(例えば、RRC再設定メッセージ、DCI(Downlink Control Information)など)及び/又はブロードキャストシグナリング(例えば、SIB:System Information Block(SIB21など))により、閾値及び/又はエリア情報をUE100−2へ送信してもよい。
UE100−2は、決定したゾーン(すなわち、TMGI)に対応付けられたマルチキャストデータを取得すると判定してもよい。
UE100−2は、マルチキャストデータを取得すると判定した場合、ステップS60の処理を実行する。そうでない場合、UE100−2は、処理を終了する。
ステップS60において、eNB200は、マルチキャストデータ(DL multicast data)を送信する。具体的には、eNB200は、第2のマッピング情報に基づくマルチキャストデータを送信する。eNB200は、SC−PTM伝送により、SC−MTCHを介してマルチキャストデータを送信してもよい。eNB200は、TMGIに対応付けられた所定のマルチキャストデータを送信してもよい。所定のマルチキャストデータは、UE100−2が位置するゾーン♯1内のUE100−1からのULデータを含む。物理層において、eNB200は、G−RNTIを用いてPDCCHを送信した後、PDSCHを介してマルチキャストデータを送信する。
UE100−2は、第2のマッピング情報に基づいて、特定されたゾーン(Zone ID♯1)に対応付けられたTMGIを特定する。UE100−2は、特定されたTMGIに対応付けられたマルチキャストデータを受信する。UE100−2は、受信する又は受信に興味があるゾーン(Zone ID)に対応付けられたTMGIに対応する所定のマルチキャストデータを受信する。マルチキャストデータは、UE100−1からのULデータを含み、かつTMGIにより識別される。
UE100−2は、TMGI毎の設定に従って、PDCCHモニタを行う。TMGIに対応付けられたG−RNTIによりPDCCHをデコードできた場合、当該PDCCHに従ってPDSCHを介して送信されたマルチキャストデータを受信する。
このように、UE100−1が位置するゾーン♯1内のUE100−2の宛先をUE100−1が知らない場合であっても、UE100−2は、UE100−1からのULデータを受信することができる。
マルチキャストデータ(DLデータ)は、例えば、同じゾーンに存在する複数のUEからの各ULデータを含んでいてもよい。すなわち、マルチキャストデータは、ULデータが集約(多重)されていてもよい。DLデータに含まれるULデータは、送信元のUE(UE100−1)の識別子に対応付けられていてもよい(又は含んでいてもよい)。例えば、UE100−2がUE100−1と同じTMGIに基づいて、マルチキャストデータを受信している場合、受信したマルチキャストデータ(DLデータ)に含まれる自身のULデータを破棄(無視)することができる。
UE100−2は、ゾーン♯1と異なるゾーンに対応付けられたTMGIに対応するマルチキャストデータを受信してもよい。これにより、UE100−2が位置しないゾーン内のUEのULデータも受信することができる。
UE100−2は、所定のマルチキャストデータに含まれるULデータに基づいて、移動に関する制御を行うことができる。
(B)動作パターン2
動作パターン2について、図12から図14を用いて説明する。図12は、動作パターン2を説明するための図である。図13は、動作パターン2を説明するためのシーケンス図である。図14は、動作パターン2を説明するためのフローチャートである。上述した内容と同様の内容は、説明を省略する。
動作パターン2では、マルチキャストデータの受信動作を実行するUE100−2からのシグナリングに応じて、NW装置500は、TMGI(識別情報)に複数のゾーン識別情報(Zone ID)を対応付けるか否かを判定する。
図12に示すように、UE100−1及びUE100−2は、eNB200が管理するセル(cell♯1)に位置する(在圏する)。UE100−1は、ゾーン♯1(Zone♯1)に位置する。一方、UE100−2は、ゾーン♯1と異なるゾーン♯2(Zone♯2)に位置する。
図13に示すように、ステップS110において、eNB200は、第1の情報の送信条件(Threshold)をUE100−2へ送信してもよい。eNB200は、個別シグナリング(例えば、RRC再設定メッセージ、DCI(Downlink Control Information)など)及び/又はブロードキャストシグナリング(例えば、SIB:System Information Block(SIB21など))により、送信条件をUE100−2へ送信できる。NW装置500が、eNB200を介して、送信条件をUE100−2へ送信してもよい。
UE100−2は、UE100−2が位置するゾーン♯2と異なるゾーン(例えば、ゾーン♯1)内のUE100からのデータを受信することを望むか否かを判定する。UE100−2は、上述の動作パターン1と同様の方法を用いて判定することができる。UE100−2は、興味があるゾーン内のUE100からのデータ(ULデータ)を受信することを望むとみなしてもよい。
ステップS120において、UE100−2は、第1の情報をeNB200(NW装置500)へ送信する。
第1の情報は、例えば、UE100−2のゾーン♯1と異なるゾーン(例えば、Zone♯2)内のUE100からのULデータを含む所定のマルチキャストデータをeNB200が送信することを望む(要求する)ものである。第1の情報は、他のゾーン内のULデータのマルチキャスト(マルチゾーンマルチキャスト)が必要であることを示す情報であってもよい。第1の情報は、UE100−2は、他のゾーン内のULデータを受信したい(受信に興味がある)ことを示す情報であってもよい。
第1の情報は、興味があるゾーンを示す情報(Zone ID、興味があるゾーンを算出するためのパラメータ・式、緯度・経度情報など)を含んでいてもよい。第1の情報は、複数のゾーンを示すリストであってもよい。UE100−2は、例えば、第1の情報を含むV2XUE情報メッセージをeNB200へ送信してもよい。
UE100−2は、送信条件を満たしたことに応じて、第1の情報をeNB200へ送信してもよい。
送信条件は、例えば、UE100−2の位置からゾーンの境界までの距離が閾値未満であること、UE100−2がゾーンの境界に到達する時間(予想時間)、異なるゾーンが特定エリア(特定ゾーン)であること、の少なくともいずれかに基づく条件である。UE100は、動作パターン1と同様の方法で、送信条件を満たしたか否かを判定できる。例えば、UE100−2は、UE100−2の位置からゾーンの境界までの距離が閾値未満であることに応じて、送信条件を満たしたと判定してもよい。UE100−2は、予想時間が閾値未満であることに応じて、送信条件を満たしたと判定してもよい。UE100は、隣接ゾーンがエリア情報により示されることに応じて、送信条件を満たしたと判定してもよい。UE100−2は、複数の送信条件のうち、少なくとも1つが満たされたことに応じて、送信条件を満たしたと判定してもよい。
UE100−2の動作について、図14を用いて説明する。UE100−2は、興味があるゾーンが発生したことに応じて、ステップS210の処理を開始してもよい。
ステップS210において、UE100−2は、送信条件があるか否かを判定する。UE100−2は、送信条件がある場合、ステップS220の処理を実行する。一方、UE100−2は、送信条件がない場合、ステップS230の処理を実行する。
ステップS220において、UE100−2は、送信条件を満たすか否かを判定する。UE100−2は、送信条件を満たす場合、ステップS230の処理を実行する。一方、UE100−2は、送信条件を満たさない場合、処理を終了する。
ステップS230において、UE100−2は、第1の情報を送信する。
ステップS120に戻る。eNB200は、第1の情報を受信した場合、第1の情報をNW装置500へ転送する。NW装置500は、第1の情報を受信する。
ステップS130は、ステップS10に対応する。
ステップS140は、ステップS20に対応する。NW装置500は、第1の情報に基づいて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けるか否かを判定する。NW装置500は、第1の情報に基づいて、例えば、TMGI♯2と、Zone ID♯1及びZone ID♯2とを対応付ける。NW装置500は、Zone♯1に位置するUE100−1からのULデータをTMGI♯2(Zone ID♯2)に対応付けてもよい。
ステップS150からS180は、ステップS30からS60に対応する。第2のマッピング情報では、1つのTMGIと複数のゾーンとが対応付けられている。従って、UE100−2は、UE100−2が位置するゾーン内のUE100だけでなく、他のゾーン内のUE100−1からのULデータを受信することができる。
ステップS190において、UE100−2は、第2の情報をeNB200(NW装置500)へ送信してもよい。
第2の情報は、例えば、UE100−2のゾーン♯2と異なるゾーン(例えば、Zone♯1)内のUE100からのULデータを含む所定のマルチキャストデータをeNB200が送信する必要が無い(もはや要求しない)ことを示すものである。第2の情報は、他のゾーン内のULデータのマルチキャスト(マルチゾーンマルチキャスト)が必要でないことを示す情報であってもよい。第2の情報は、UE100−2が他のゾーン内のULデータを受信したくない(受信に興味が無い)ことを示す情報であってもよい。
UE100−2は、上述の送信条件と異なる第2の送信条件を満たすことに応じて、第2の情報をeNB200へ送信してもよい。UE100−2は、上述の送信条件を満たさないことに応じて、第2の情報をeNB200へ送信してもよい。例えば、UE100−2は、UE100−2の位置からゾーンの境界までの距離が閾値以上であることに応じて、第2の送信条件を満たしたと判定してもよい。UE100−2は、予想時間が閾値以上であることに応じて、第2の送信条件を満たしたと判定してもよい。UE100は、隣接ゾーンがエリア情報により示されないことに応じて、第2の送信条件を満たしたと判定してもよい。UE100−2は、複数の第2の送信条件のうち、少なくとも1つが満たされたことに応じて、第2の送信条件を満たしたと判定してもよい。
UE100は、上述のステップS210からS230と同様に、第2の情報を送信するか否かを判定してもよい。
eNB200は、第2情報を受信した場合、第2情報をNW装置500へ転送する。NW装置500は、第2情報を受信する。
NW装置500は、第2情報に基づいて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けるか否かを判定する。NW装置500は、第1の情報に基づいて、例えば、TMGI♯2と、Zone ID♯2とのみを対応付ける。すなわち、NW装置500は、TMGI♯2とZone ID♯1とを対応付けることを終了してもよい。このように、NW装置500は、第2情報に基づいて、1つのTMGIと複数のゾーンとが対応付けることを終了してもよい。これにより、UE100−2は、他のゾーンに位置するUE100からのULデータを受信することを抑制できる。
(C)動作パターン3
動作パターン3について、図15を用いて説明する。図15は、動作パターン3を説明するためのシーケンス図である。上述した内容(特に、動作パターン2)と同様の内容は、説明を省略する。
動作パターン3では、マルチキャストデータの送信動作を実行するUE100−1からのシグナリングに応じて、NW装置500は、TMGI(識別情報)に複数のゾーン識別情報(Zone ID)を対応付けるか否かを判定する。動作パターン3は、動作パターン2(図12)と同様の環境である。
図15に示すように、ステップS310において、eNB200は、第1の情報の送信条件(Threshold)をUE100−1へ送信してもよい。eNB200は、個別シグナリング(例えば、RRC再設定メッセージ、DCIなど)及び/又はブロードキャストシグナリング(例えば、SIB(SIB21など))により、送信条件をUE100−1へ送信できる。NW装置500が、eNB200を介して、送信条件をUE100−1へ送信してもよい。送信条件は、動作パターン2と同様のものである。
UE100−1は、UE100−1が位置するゾーン♯1と異なるゾーン(例えば、ゾーン♯2)においてUE100−1からのデータ(ULデータ)を送信することを望むか否かを判定する。UE100−1は、上述の動作パターン1と同様の方法を用いて判定することができる。UE100−2は、興味があるゾーンにおいてUE100−2からのデータを送信することを望むとみなしてもよい。
ステップS320において、UE100−1は、第1の情報をeNB200(NW装置500)へ送信する。
第1の情報は、例えば、UE100−1のゾーン♯1と異なるゾーン(例えば、Zone♯2)においてUE100−1からのULデータを含むマルチキャストデータをeNB200が送信することを望む(要求する)ものである。第1の情報は、他のゾーンにおいて、UE100−1からのULデータのマルチキャスト(マルチゾーンマルチキャスト)が必要であることを示す情報であってもよい。第1の情報は、UE100−1は、他のゾーンにおいて、UE100−1からのULデータを送信したい(送信に興味がある)ことを示す情報であってもよい。
第1の情報は、興味があるゾーンを示す情報(Zone ID、興味があるゾーンを算出するためのパラメータ・式、緯度・経度情報など)を含んでいてもよい。第1の情報は、複数のゾーンを示すリストであってもよい。UE100−1は、例えば、第1の情報を含むV2XUE情報メッセージをeNB200へ送信してもよい。UE100−1は、送信条件を満たしたことに応じて、第1の情報をeNB200へ送信してもよい。UE100−1は、図14におけるフローチャートと同様の動作を実行してもよい。
ステップS330からS380は、ステップS130からS180に対応する。ステップS380において、UE100−2は、第1の情報を送信しなくても、UE100−2は、UE100−2が位置するゾーン内のUE100だけでなく、他のゾーン内のUE100−1からのULデータを受信することができる。
ステップS390において、UE100−1は、第2の情報をeNB200(NW装置500)へ送信してもよい。
第2の情報は、例えば、UE100−1のゾーン♯1と異なるゾーン(例えば、Zone♯2)において、UE100−1からのULデータを含む所定のマルチキャストデータをeNB200が送信する必要が無い(もはや要求しない)ことを示すものである。第2の情報は、他のゾーンにおいてUE100−1からのULデータのマルチキャスト(マルチゾーンマルチキャスト)が必要でないことを示す情報であってもよい。第2の情報は、UE100−1が他のゾーンにおいて、ULデータを送信したくない(送信に興味がない)ことを示す情報であってもよい。
UE100−1は、上述の送信条件と異なる第2の送信条件を満たすことに応じて、第2の情報をeNB200へ送信してもよい。第2の送信条件は、上述の第2の送信条件と同様である。
eNB200は、第2情報を受信した場合、第2情報をNW装置500へ転送する。NW装置500は、第2情報を受信する。NW装置500は、上述と同様に、第2情報に基づいて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けるか否かを判定する。これにより、他のゾーンに位置するUE100が、UE100−1からのULデータを受信することを抑制できる。
(D)動作パターン4
動作パターン4について、図16を用いて説明する。図16は、動作パターン4を説明するためのシーケンス図である。上述した内容と同様の内容は、説明を省略する。
動作パターン4では、NW装置500主導で、TMGI(識別情報)に複数のゾーン識別情報(Zone ID)を対応付けるか否かが判定される。動作パターン4は、動作パターン2(図12)と同様の環境である。
図16に示すように、ステップS410において、eNB200は、位置情報の送信条件(Threshold)をUE100−2へ送信してもよい。eNB200は、個別シグナリング(例えば、RRC再設定メッセージ、DCIなど)及び/又はブロードキャストシグナリング(例えば、SIB(SIB21など))により、送信条件をUE100−2へ送信できる。NW装置500が、eNB200を介して、送信条件をUE100−2へ送信してもよい。
位置情報の送信条件は、第1の情報の送信条件と同様のものである。位置情報の送信条件は、第1の情報の送信条件と同一であってもよいし、異なってもよい。
ステップS420において、UE100−1及び/又はUE100−2は、自身の位置情報をeNB200(NW装置500)へ送信できる。UE100−1及び/又はUE100−2は、送信条件を満たした場合に、位置情報を送信してもよい。
ステップS430は、ステップS10に対応する。
ステップS440は、ステップS20に対応する。NW装置500は、UE100の位置情報に基づいて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けるか否かを判定する。例えば、NW装置500は、ULデータの送信元のUE100−1が隣接ゾーン(Zone♯2)に近い(すなわち、UE100−1がゾーン端に位置する)ことに応じて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けると判定してもよい。NW装置500は、隣接ゾーン(Zone♯2)内のUE100が隣接ゾーン(Zone♯1)から遠いことに応じて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けないと判定してもよい。
NW装置500は、隣接ゾーン(Zone♯2)内のUE100−2が隣接ゾーン(Zone♯1)に近い(すなわち、UE100−2がゾーン端に位置する)ことに応じて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けると判定してもよい。NW装置500は、隣接ゾーン(Zone♯2)内のUE100が隣接ゾーン(Zone♯1)から遠いことに応じて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けないと判定してもよい。
NW装置500は、隣接ゾーン(Zone♯2)内にUE100が存在することに応じて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けると判定してもよい。NW装置500は、隣接ゾーン(Zone♯2)内にUE100が存在しないことに応じて、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けないと判定してもよい。
NW装置500は、位置情報の送信条件と同様の基準(すなわち、UE100の位置からゾーンの境界までの距離、予想時間など)で、UE100−1及び/又はUE100−2が隣接ゾーンに近いか否かを判定してもよい。すなわち、NW装置500は、位置情報の送信条件と同様の基準で、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けるか否かを判定してもよい。
ステップS450からS480は、ステップS30からS60に対応する。eNB200は、UE100−1及び/又はUE100−2からの位置情報が更新された場合、1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けるか否かを再び判定してもよい。
このように、UE100からのシグナリング(第1の情報及び/又は第2の情報)がない場合であっても、NW装置500が1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けるか否かを判定できる。
UE100からの第1の情報及び/又は第2の情報をトリガとして、NW装置500が1つのTMGIと複数のゾーンとを対応付けるか否かの判定を開始してもよい。
(E)動作パターン5
動作パターン5について、図17を用いて説明する。図17は、動作パターン5を説明するための図である。上述した内容と同様の内容は、説明を省略する。
動作パターン5では、eNB200が、複数のゾーンが重複して配置されるように、ゾーン(ゾーン識別情報)を定義する。
図17に示すように、eNB200は、複数のゾーンが重複して配置されるように、ゾーン(ゾーン識別情報)を定義してもよい。例えば、Zone♯1からZone♯4に重複するように、Zone♯5が配置されてもよい。UE100−1は、Zone♯4内に位置する。UE100−2は、Zone♯2及びZone♯5内に位置する。
これにより、UE100−2は、第2のマッピング情報に基づいて、Zone♯2に対応付けられたTMGI(例えば、TMGI♯3)とZone♯5に対応付けられたTMGI(例えば、TMGI♯5)を特定することができる。従って、UE100−2は、特定されたTMGI♯3及びTMGI♯5に対応付けられた各マルチキャストデータを取得することができる。
従って、NW装置500が、動作パターン1と同様に、1つのTMGIと1つのゾーン(Zone ID)とを対応付ける場合であっても、UE100−2は、複数のTMGIのそれぞれに対応する各マルチキャストデータを取得することができる。
(F)動作パターン6
動作パターン6について、図18を用いて説明する。図18は、動作パターン6を説明するためのシーケンス図である。上述した内容と同様の内容は、説明を省略する。
動作パターン6では、初期状態において、NW装置500が、eNB200が定義したゾーン(ゾーン識別情報)を知らない。
ステップS510において、eNB200は、自セルにおいて適用されるゾーン(ゾーン識別情報)を定義する。
ステップS520において、eNB200は、ゾーン(ゾーン識別情報)を定義するための情報(ゾーン定義情報)をUE100(UE100−1/UE100−2)へ送信する。
ゾーン定義情報は、例えば、直交座標系(x、y)により示されてもよい。ゾーン定義情報は、ゾーンの長さ(Length)、ゾーンの幅(width)、及び参照点を示す情報を含んでいてもよい。ゾーン定義情報は、1つのゾーンを示すものであってもよい。ゾーン定義情報は、最大のゾーン数(x方向及び/又はy方向)を示す情報を含んでいてもよい。ゾーン定義情報は、参照点からの差を示す情報を含んでいてもよい。
ゾーン定義情報は、RFフィンガープリント情報を含んでいてもよい。例えば、ゾーン定義情報は、セルIDと当該セルからの無線信号の受信レベル(例えば、RSRP:Reference Signal Received Power/RSRQ:Reference Signal Received Quality)の範囲による分類を示す情報であってもよい。ゾーン定義情報は、受信レベルの範囲の代わりに、無線信号の到来角、無線信号の時間差などが用いられてもよい。
ゾーン定義情報は、矩形であるゾーンの4つの頂点のうち、対角に位置する2つの頂点の緯度・経度(例えば、北東の点の緯度・経度及び南西の点の緯度・経度)を示す情報を含んでいてもよい。当該情報は、測地系(例えば、WGS84:World Geodetic System 1984)に基づくものであってもよい。
ゾーン定義情報は、例えば、極座標系(r、θ)により示されてもよい。ゾーン定義情報は、r及びθ及び参照点を示す情報を含んでいてもよい。rは、例えば、eNB200でのULデータの受信を調整するためのタイミングアドバンス値により示されてもよい。参照点は、eNB200の位置であってもよい。
ゾーン定義情報は、動的に変化する動的参照点の位置情報を含んでいてもよい。例えば、動的参照点は、ULデータを送信する送信UE100の位置に応じた参照点であってもよい。動的参照点は、静的な参照点と異なってもよい。動的参照点の位置に基づいて、ゾーンが算出されてもよい。
eNB200は、ブロードキャスト(例えば、SIB)により動的参照点の位置情報を送信してもよい。eNB200は、SC−MCCH及び/又はMCCHを介して動的参照点の位置情報を送信してもよい。動的参照点の位置情報は、TMGIに対応付けられていてもよい。eNB200は、PDSCH又はPDSCHを介して動的参照点の位置情報を送信してもよい。動的参照点の位置情報は、SCPTM伝送によるデータに含まれていてもよい。例えば、PDSCHの先頭部分に、データペイロードとは異なる、動的参照点の位置情報を格納するヘッダが付与されていてもよい。
ステップS530において、UE100は、ゾーン定義情報をNW装置500へ通知してもよい。UE100は、動作パターン1におけるULデータと共に、ゾーン定義情報をNW装置500へ通知してもよい。UE100は、UE100の位置情報と共に、ゾーン定義情報をNW装置500へ通知してもよい。
eNB200が、ゾーン定義情報をNW装置500へ通知してもよい。NW装置500は、ゾーン定義情報に基づいて、eNB200が定義したゾーンを把握することができる。NW装置500は、ゾーン定義情報に基づいて、TMGIとZone IDとを対応付けることができる。NW装置500は、ゾーン定義情報とUE100の位置情報とに基づいて、UE100がどのゾーンに位置するか把握することができる。これにより、NW装置500は、ULデータとTMGI及び/又はZone IDとを対応付けることができる。
このように、eNB200がゾーン定義情報を生成(又は更新)した場合であっても、NW装置500は、適切にマッピング(対応付け)を行うことができる。
NW装置500は、eNB200が定義したゾーンではなく、予め設定されたゾーン定義情報に基づいてマッピングを行ってもよい。
[第2実施形態]
(第2実施形態に係る動作)
第2実施形態に係る動作について、以下の動作パターン1−5により説明する。
(A)動作パターン1
動作パターン1について、図19から図22を用いて説明する。図19は、動作パターン1の動作環境を説明するための図である。図20は、動作パターン1を説明するためのシーケンス図である。図21は、メッセージの一例を説明するための図である。図22は、eNB200−1の動作を説明するためのフローチャートである。
図19に示すように、UE100−1は、eNB200−1が管理するセル1(Cell1)に位置する(在圏する)。UE100−1は、地理的なエリアであるゾーン1(Zone1)に位置する。UE100−1は、eNB200−1(セル1)とRRC接続を確立していてもよいし(RRCコネクティッド状態)、RRC接続を確立していなくてもよい(RRCアイドル状態)。UE100−1は、eNB200−1へ無線信号を送信する場合に、eNB200−1とRRC接続を確立してもよい。
UE100−1は、eNB200−2が管理するセル2(Cell2)内に位置する。従って、UE100−1は、eNB200−2からの無線信号を受信することができる。UE100−1は、eNB200−2とRRC接続を確立していない。
UE100−2は、eNB200−2が管理するセル(Cell2)に位置する(在圏する)。UE100−2は、地理的なエリアであるゾーン2(Zone2)に位置する。UE100−2は、eNB200−2(セル2)とRRC接続を確立していてもよいし(RRCコネクティッド状態)、RRC接続を確立していなくてもよい(RRCアイドル状態)。UE100−2は、eNB200−2へ無線信号を送信する場合に、eNB200−2とRRC接続を確立してもよい。
UE100−1は、eNB200−1が制御するUEである。UE100−2は、eNB200−2が制御するUEである。
図20に示すように、ステップS1101において、UE100−1は、インディケーションをeNB200−1へ送信する。eNB200−1は、インディケーションを受信する。
インディケーションは、例えば、UE100−1の位置を示す位置情報である。位置情報は、例えば、GNSS信号に基づく位置を示す情報である。位置情報は、その他の位置特定手段(例えば、GPS)により特定された位置情報であってもよい。位置情報は、UE100−1が位置する(属する)ゾーンを識別するためのゾーン識別情報であってもよい。ゾーン識別情報は、所定のゾーン(例えば、Zone1)を示す識別子(ゾーン識別子:Zone ID)であってもよい。ゾーン識別情報は、所定のゾーンを特定(算出)するための情報(式、パラメータ等)であってもよい。UE100−1は、AS(Access Stratum)層で地理的な位置を報告する方式により、位置情報をeNB200−1(ネットワーク)へ報告してもよい。AS層は、物理層、MAC層、RLC層、PDCP層及びRRC層により構成される。
インディケーションは、特定エリア(特定ゾーン)に興味があることを示す情報であってもよい。インディケーションは、特定エリア(特定ゾーン)内のUE100からのULデータの受信に興味がある(当該受信を要求する)ことを示す情報であってもよい。インディケーションは、UE100−1からのULデータを送信することに興味がある(当該送信を要求する)ことを示す情報であってもよい。
ULデータは、マルチチャストデータ(MBMSデータ)としてネットワークからUEへ送られるデータである。ULデータは、例えば、所定のUEの近隣に位置するUEへ送信すべき情報である。ULデータは、例えば、所定のゾーンに位置するUEが受信すべき情報であってもよい。例えば、ULデータは、協調認識メッセージ(CAM:Cooperative Awareness Message)である。例えば、ULデータは、UE100−1の現在位置、UE100−1の移動速度、UE100−1の移動方向の少なくともいずれかを示す情報であってもよい。ULデータは、送信元のUEの識別子(例えば、UE ID、C−RNTI(Cell−Radio Network Temporary Identifier)など)を含んでいてもよい。
インディケーションは、セルを特定するためのセル識別子(Cell ID)であってもよい。UE100−1は、PCell(Primary Cell)又はサービングセル(キャンプセル)と異なるセル(例えば、セル2(すなわち、eNB200−2))から受信したセル識別子をインディケーションとして送信してもよい。
UE100−1は、上記インディケーションを(拡張)MBMS興味インディケーション(MBMSInterestIndication)メッセージに含めてもよい。例えば、図21に示すように、UE100−1は、インディケーションとしてZoneID(ZoneId)をMBMSサービスリスト(MBMS−ServiceList)に含めることができる。ZoneIDが、後述の第2のゾーンを示す場合には、第2のゾーンを示すフィールドにZoneIDが格納されてもよい。MBMSサービスリストは、MBMS興味インディケーションZoneIDが第2のゾーンであることを示すフラグ情報を含んでいてもよい。eNB200は、MBMSサービスリストを含むMBMS興味インディケーションメッセージをUE100−1から受信することにより、インディケーションを受信できる。
MBMS興味インディケーションメッセージは、UE100−1がMBMSを受信している/受信することに興味がある又は、もはや受信していない/受信することに興味がないことを、E−UTRAN10(eNB200−1)へ知らせるために用いられる。MBMSサービスリストは、UE100−1が受信している又は受信に興味があるMBMSサービスのリストを提供する。
UE100−1は、eNB200−2のゾーン定義情報に基づいて、インディケーションを送ってもよい。eNB200−2のゾーン定義情報は、eNB200−2が定義する地理的なエリア(ゾーン)に関する情報である。UE100−1は、eNB200−2が定義する第2のゾーンに位置する又は第2のゾーンに近いことに応じて、インディケーションを送ってもよい。例えば、UE100−1は、第2のゾーンを興味があるゾーンに決定した場合に、インディケーションを送ると判定してもよい。UE100−1は、以下のすくなくともいずれかの方法により、興味があるゾーンを決定してもよい。以下の方法は、組み合わされてもよい。
第1の方法では、UE100−1は、UE100−1の位置に応じて、興味があるゾーンを決定する。例えば、UE100−1の位置(現在位置)から最も近い第2のゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
第2の方法では、UE100−1は、UE100−1の移動速度に応じて、興味があるゾーンを決定する。UE100−1は、UE100−1の移動速度が閾値を超えた場合に、第2のゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
第3の方法では、UE100−1は、UE100−1の移動方向に応じて、興味があるゾーンを決定する。UE100−1は、UE100−1の移動方向に位置する第2のゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
第4の方法では、UE100−1は、UE100−1の位置からゾーンの境界までの距離が閾値未満であることに応じて、第2のゾーンを興味があるゾーンに決定する。閾値は、UE100−1の移動速度に応じて重み付けされてもよい。例えば、閾値(x[m])は、「α[m]−オフセット値(y[s]×「UE100−1の移動速度[m/s]」)」であってもよい。
第5の方法では、UE100−1は、UE100−1がゾーンの境界に到達する時間(予想時間)に応じて、興味があるゾーンを決定する。例えば、UE100−1は、予想時間が閾値未満であることに応じて、第2のゾーンを興味があるゾーンに決定する。
第6の方法では、UE100−1は、第2のゾーンが特定エリア(特定ゾーン)であることに応じて、興味があるゾーンを決定する。例えば、UE100−1は、第2のゾーンが特定エリアであることを示すエリア情報(例えば、Zone ID、緯度・経度情報など)をeNB200−1及び/又はeNB200−2から受信したことに応じて、第2のゾーンを興味があるゾーンに決定する。特定エリアは、例えば、交通量が多いエリア、事故が発生したエリアなどである。
UE100−1は、例えば、第2の方法と第5の方法との少なくとも一方を満たしたことに応じて、第2のゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
UE100−1は、第2のゾーン以外のゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。例えば、UE100−1は、UE100−1の移動方向に位置するゾーンを興味があるゾーンに決定してもよい。
閾値及び/又はエリア情報は、UE100−1に予め設定されていてもよい(pre−configured)。UE100−1は、閾値及び/又はエリア情報をeNB200−1から受信してもよい。eNB200−1は、個別シグナリング(例えば、RRC再設定メッセージ、DCIなど)及び/又はブロードキャストシグナリング(例えば、SIB(SIB21など))により、閾値及び/又はエリア情報をUE100−1へ送信してもよい。
UE100−1は、eNB200−2のゾーン定義情報をeNB200−2(隣接セル)から直接受信(取得)してもよい。例えば、UE100−1は、eNB200−2から送信されるブロードキャストシグナリング(SIBなど)をデコードすることにより、ブロードキャストシグナリングに含まれるゾーン定義情報を取得してもよい。UE100−1は、取得したゾーン定義情報をeNB200−1へ送信してもよい。
UE100−1は、eNB200−1(PCell又はサービングセル)からゾーン定義情報を受信してもよい。
図22に示すように、ステップS1150において、eNB200−1は、eNB200−2のZone定義情報を受信する。eNB200−1は、eNB200−2からZone定義情報を(例えば、X2インターフェイスを介して)受信してもよい。eNB200−2は、Zone定義情報の更新に応じて、Zone定義情報をeNB200−1へ送ってもよい。eNB200−2は、定期的にZone定義情報をeNB200−1へ送ってもよい。eNB200−1は、OAM(Operations And Management)からZone定義情報を受信してもよい。すなわち、eNB200−2は、OAMを経由して、Zone定義情報をeNB200−1へ送ってもよい。OAMは、オペレータによって管理されるサーバ装置である。OAMは、E−UTRAN10の保守及び監視を行う。OAMは、EPC20に設けられる。
ステップS1160において、eNB200−1は、eNB200−2のZone定義情報をUE100−1へ送信する。eNB200−1は、個別シグナリング(例えば、RRC再設定メッセージ、DCIなど)及び/又はブロードキャストシグナリング(例えば、SIB(SIB21など))により、eNB200−2のZone定義情報をUE100−1へ送信してもよい。eNB200−1は、自局のZone定義情報と共にeNB200−2のZone定義情報をUE100−1へ送信してもよい。
図20に戻る。ステップS1102において、eNB200−1は、ステップS1103のメッセージをeNB200−2へ送信するか否かを判定してもよい(RRM decision)。
eNB200−1は、UE100−1の位置情報に基づいて、当該メッセージを送信すると判定してもよい。eNB200−1は、上述のUE100と同様に、UE100−1が第2のゾーンに位置する又は第2のゾーンに近いことに応じて、当該メッセージを送信すると判定してもよい。eNB200−1は、UE100−1が第2のゾーンに位置しない又は第2のゾーンから遠いことに応じて、当該メッセージの送信を中止してもよい。
eNB200−1は、特定エリア(特定のゾーン)に興味があることを示す情報に基づいて、当該メッセージを送信すると判定してもよい。
eNB200−1は、UE100−1からのインディケーションに基づいて、メッセージの送信先を決定してもよい。
ステップS1103において、eNB200−1は、要求メッセージ(request)をeNB200−2へ送る。要求メッセージは、UE(UE100−2)からのULデータをeNB200−2が特定エリア(特定ゾーン)に向けてマルチキャストすることを要求するメッセージである。要求メッセージは、(UE100−1のために)マルチキャスト動作のためのリソース(の準備)を要求するメッセージであってもよい。要求メッセージは、(UE100−1のために)マルチキャスト動作のためのリソースの割り当てを要求するメッセージであってもよい。要求メッセージは、後述するマルチキャストデータを識別するための識別情報(例えば、TMGI)の割り当てを要求するメッセージであってもよい。
要求メッセージは、UE100−1から受信したインディケーションを含んでいてもよい。例えば、要求メッセージは、ステップS1101においてUE100−1から受信したUE100−1の位置情報を含んでいてもよい。位置情報は、現在UE100−1が位置する(属する)ゾーンの識別子(ゾーン識別子:Zone ID)であってもよい。要求メッセージは、eNB200−1のゾーン定義情報を含んでいてもよい。
ステップS104において、eNB200−2は、eNB200−1からの要求を承認するか否かを判定してもよい。eNB200−2は、UE100−1の位置情報に基づいて、判定してもよい。例えば、eNB200−2は、UE100−1が位置するゾーンに他のUE100が存在する場合に、eNB200−1からの要求を承認すると判定してもよい。そうでない場合、eNB200−2は、eNB200−1からの要求を拒否すると判定してもよい。
eNB200−2は、(無線)アドミッション制御(Radio Admission Control)を実行してもよい。アドミッション制御は、新たな無線ベアラのための確立要求を承認又は拒否することである。
ステップS1105において、eNB200−2は、要求メッセージに対する応答メッセージ(response)をeNB200−1へ送る。
承認の応答メッセージ(ACK)は、eNB200−2がマルチキャリアデータの送信に割り当てたリソースの情報(SC−PTM resource config.)を含んでいてもよい。
リソースの情報は、時間及び/又は周波数リソースの情報を含んでいてもよい。リソースの情報は、マルチキャストデータ(すなわち、MBMS(MBMSデータ、MBMSパケット、コンテンツなど))を識別するための識別情報を含んでいてもよい。識別情報は、例えば、TMGI(Temporary Mobile Group Identity)である。TMGIは、マルチキャストデータ(すなわち、MBMS(MBMSデータ、MBMSパケット、コンテンツなど))に対応付けられた識別子である。識別情報は、TMGIに対応付けられたグループ識別子(例えば、G−RNTI(Group−Radio Network Temporary Identifier))であってもよい。G−RNTIは、マルチキャストグループ(例えば、特定グループ宛てのSC−MTCH)を識別するRNTIである。G−RNTIは、TMGIと1対1でマッピングされる。以下において、識別情報としてTMGIを例に挙げて説明する。
承認の応答メッセージは、ULデータの転送先を示すアドレス情報を含んでいてもよい。アドレス情報は、例えば、トンネリング層の識別子(TEID:Tunnel Endpoint ID)である。TEIDは、ユーザプレーンデータ(PDCP PDU)を転送する論理的な通信経路を生成する際に用いられ、当該通信経路を示す識別子である。アドレス情報は、eNB200−2の識別子であってもよい。承認の応答メッセージは、マルチキャストデータを送信するゾーン識別子を含んでもよい。
拒否の応答メッセージ(NACK)は、拒否の理由を含んでいてもよい。eNB200−1は、拒否の応答メッセージの受信に応じて、処理を終了してもよい。或いは、eNB200−1は、後述する動作パターンを実行してもよい。
以下において、eNB200−2が、承認の応答メッセージをeNB200−1へ送ったと仮定して説明を進める。
ステップS1106において、eNB200−1は、SC−MCCH(すなわち、MBMS制御情報)を変更してもよい。eNB200−1は、eNB200−2から受け取ったリソースの情報をMBMS制御情報に含めることができる。
MBMS制御情報は、マッピング情報を含んでいてもよい。マッピング情報は、eNB200−1のゾーン識別情報(例えば、Zone ID)とeNB200−2のリソースの情報(例えば、TMGI)とがマッピングされていてもよい(対応付けられていてもよい)。リソースの情報は、マッピング情報を含んでいてもよい。
MBMS制御情報は、eNB200−2のリソースの情報の受け取り先を示す情報を含んでいてもよい。当該情報は、UE100−1の識別子(例えば、C−RNTI)であってもよい。当該情報は、G−RNTIであってもよい。
MBMS制御情報は、eNB200−1がマルチキャリアデータの送信に割り当てたリソースの情報を含んでいてもよい。
eNB200−1は、SC−MCCHを送信していない場合には、SC−MCCH(MBMS制御情報)の送信を開始してもよい。
ステップS1107において、eNB200−1は、SC−MCCHを介してMBMS制御情報を送信する。これにより、eNB200−1は、eNB200−2のリソースの情報をUE100−1へ送信する。UE100−1は、MBMS制御情報を受信する。
ステップS1108において、UE100−2は、ULデータをeNB200−2へ(ユニキャストで)送信する。eNB200−2は、ULデータをマルチキャストデータ(MBMSデータ)として送信するために、例えば、MBMS GW21へ転送する。MBMS GW21は、ULデータとTMGIとをマッピングする(対応付ける)NW装置(例えば、BMSC22)へ転送してもよい。
ステップS1109において、MBMS GW21は、マルチキャストデータ(MBMS)としてのDLデータ(DL data)を受け取る。MBMS GW21は、DLデータをeNB200−2へ送ってもよい。
eNB200−2は、UE100−2からのULデータを含むDLデータをMBMS GW21から受け取ってもよい。eNB200−2は、UE100−2からのULデータを含むDLデータをeNB200−1から受け取ってもよい。
eNB200−2は、MBMS GW21(及び/又はeNB200−1)から受け取ったDLデータをマルチキャストデータとして送信する。すなわち、eNB200−2は、DLデータ(MBMSデータ)を特定エリアに向けてマルチキャストする。例えば、eNB200−2は、SC−PTM伝送により、SC−MTCHを介してマルチキャストデータを送信してもよい。
具体的には、eNB200−2は、UE100−2のULデータがUE100−1へ送信すべきデータと判定した場合に、UE100−1へ割り当てたTMGIに対応するマルチキャストデータとしてDLデータを送信してもよい。すなわち、eNB200−2は、UE100−1が属するゾーンへ向けて、UE100−2のULデータを含むDLデータをマルチキャストしてもよい。eNB200−2は、UE100−1が属するゾーンへ向けて送信すべきかを、UE100−2の位置情報(ゾーン識別情報など)に基づいて、判定してもよい。
MBMS GW21は、DLデータ(MBMS)をeNB200−1へ送ってもよい。eNB200−1は、UE100−2からのULデータを含むDLデータをMBMS GW21から受け取ってもよい。eNB200−1は、eNB200−2がUE100−1へ割り当てたTMGIに対応するDLデータを受け取った場合、アドレス情報に基づいて、eNB200−2へ転送してもよい。eNB200−2は、eNB200−1から転送されたDLデータ(MBMS)をUE100−1へ割り当てたTMGIに対応するマルチキャストデータとしてDLデータを送信してもよい。
eNB200−2は、UE100−2のULデータを含むDLデータをUE100−2が位置するゾーンに向けてマルチキャストデータとして送信してもよい。eNB200−2は、UE100−2が位置する(属する)ゾーンに対応付けられたTMGIに対応するマルチキャストデータとしてDLデータを送信してもよい。
物理層において、各eNB200は、G−RNTIを用いてPDCCHを送信した後、PDSCHを介してマルチキャストデータを送信する。
UE100−1は、eNB200−2から割り当てられたリソースの情報に基づいて、マルチキャストデータを受信する。UE100−1は、特定のゾーンとTMGIとが対応付けられたマッピング情報に基づいて、TMGIに対応付けられたマルチキャストデータを受信してもよい。これにより、特定エリア(特定のゾーン)に位置するUE100のみがマルチキャストデータ(DLデータ)を受信することができる。従って、DLデータは、特定エリア(特定ゾーン)に向けて送信される。
UE100−1は、TMGI毎の設定に従って、PDCCHモニタを行う。TMGIに対応付けられたG−RNTIによりPDCCHをデコードできた場合、当該PDCCHに従ってPDSCHを介して送信されたマルチキャストデータを受信できる。
マルチキャストデータ(DLデータ)は、例えば、同じゾーンに存在する複数のUEからの各ULデータを含んでいてもよい。すなわち、マルチキャストデータは、ULデータが集約(多重)されていてもよい。DLデータに含まれるULデータは、送信元のUE(UE100−1)の識別子に対応付けられていてもよい(又は含んでいてもよい)。例えば、UE100−2がUE100−1と同じTMGIに基づいて、マルチキャストデータを受信している場合、受信したマルチキャストデータ(DLデータ)に含まれる自身のULデータを破棄(無視)することができる。
以上のように、UE100−1は、サービングeNB(すなわち、eNB200−1)と異なる隣接eNB(すなわち、eNB200−2)が制御するUE100−2からのULデータをマルチキャストデータとして受信することができる。これにより、UE100−1は、eNB200−2からのマルチキャストデータに基づいて、移動に関する制御を適切に行うことができる。
UE100−1は、eNB200−1が制御するUEからのULデータをマルチキャストデータとして受信してもよい。UE100−1は、識別情報(TMGI)とゾーンが対応付けられたマッピング情報に基づいて、マルチキャストデータを受信してもよい。具体的には、UE100−1は、UE100−1が位置するゾーン(特定ゾーン)に対応付けられたTMGIに基づいて、eNB200−1からマルチキャストデータを受信してもよい。当該マルチキャストデータは、UE100−1が位置するゾーン内の他のUEからのULデータを含むことができる。これにより、UE100−1は、自身のゾーンに対応付けられているマルチキャストデータのみを受信すればよいため、処理負荷(受信負荷及び移動制御の負荷)を低減することができる。
マルチキャストデータの送信先である各UE100は、同じゾーンに位置するため、マルチキャストデータの受信信号品質のばらつきが小さいことが想定される。このため、各eNB200−2は、同じゾーンに位置する各UE100に対して、最適な変調方式(MCS)などを選択することにより、適切なスケジューリングを実行することができる。
(B)動作パターン2
動作パターン2について、図23及び図24を用いて説明する。図23は、動作パターン2の動作環境を説明するための図である。図24は、動作パターン2を説明するためのシーケンス図である。上述した内容と同様の内容は、説明を省略する。
動作パターン1は、UE100−1が、UE100−2のULデータを受け取るケースである。動作パターン2は、UE100−2が、UE100−1のULデータを受け取るケースである。
図23に示すように、UE100−1は、eNB200−2が管理するセル2(Cell2)内に位置しない。従って、UE100−1は、eNB200−2からの無線信号を受信できない。動作パターン2は、動作パターン1(図19)と同様の環境であってもよい。
図24において、ステップS1201及びS1202は、ステップS1101及びS1102に対応する。
ステップS1203において、eNB200−1は、要求メッセージ(request)をeNB200−2へ送る。要求メッセージは、UE(UE100−1)からのULデータをeNB200−2が特定エリア(特定ゾーン)に向けてマルチキャストすることを要求するメッセージである。要求メッセージは、(eNB200−2が制御するUE100−2のために)マルチキャスト動作のためのリソース(の準備)を要求するメッセージであってもよい。要求メッセージは、eNB200−2が制御するUE100−2のために)マルチキャスト動作のためのリソースの割り当てを要求するメッセージであってもよい。要求メッセージは、識別情報(例えば、TMGI)の割り当てを要求するメッセージであってもよい。
要求メッセージは、UE100−1から受信したインディケーションを含んでいてもよい。例えば、要求メッセージは、ステップS1201においてUE100−1から受信したUE100−1の位置情報を含んでいてもよい。
ステップS1204及びS1205は、ステップS1104及びS1105に対応する。
承認の応答メッセージは、ステップS1105と異なりリソースの情報を含まない。動作パターン2が動作パターン1と組み合わされる場合、承認の応答メッセージと共通であってもよい。すなわち、承認の応答メッセージは、ステップS1105と異なりリソースの情報を含んでいてもよい。
ステップS1206において、eNB200−2は、SC−MCCH(すなわち、MBMS制御情報)を変更してもよい。例えば、eNB200−2は、eNB200−2が制御していないUE(UE100−1)からのULデータもマルチキャストするため、マルチキャストデータを受信するための無線リソースを追加してもよい。MBMS制御情報にUE100−1からのULデータを受信するためのTMGIを追加してもよい。当該TMGIは、MBMS制御情報に既に含まれるTMGIであってもよい。TMGIは、UE100−1が位置するゾーン(及び/又は近隣のゾーン)と対応付けられていてもよい。MBMS制御情報は、当該対応付けを示すマッピング情報を含んでいてもよい。
ステップS1207において、eNB200−2は、SC−MCCHを介して(変更された)MBMS制御情報を送信してもよい。
ステップS1208において、UE100−1は、ULデータをeNB200−1へ(ユニキャストで)送信する。eNB200−1は、eNB200−2と同様に、MBMS GW21へ転送する。
ステップS1209は、MBMS GW21は、マルチキャストデータ(MBMS)としてのDLデータ(DL data)を受け取る。MBMS GW21は、DLデータをeNB200−1及びeNB200−2のそれぞれへ送ってもよい。
eNB200−1は、UE100−1からのULデータを含むDLデータをMBMS GW21から受け取ってもよい。eNB200−1は、UE100−1からのULデータを含むDLデータを受け取った場合、アドレス情報に基づいて、eNB200−2へ転送してもよい。
eNB200−2は、UE100−1からのULデータを含むDLデータをMBMS GW21から受け取ってもよい。eNB200−2は、UE100−1からのULデータを含むDLデータをeNB200−1から受け取ってもよい。
eNB200−2は、MBMS GW21(及び/又はeNB200−1)から受け取ったDLデータをマルチキャストデータとして送信する。eNB200−2は、DLデータがUE100−1のULデータを含む場合に、ステップS1206のTMGIに対応するマルチキャストデータとして当該DLデータを送信してもよい。
UE100−2は、ステップS1207のMBMS制御情報に基づいて、マルチキャストデータを受信できる。UE100−2は、例えば、自身が位置するゾーン(特定ゾーン)に対応付けられたTMGIに基づいて、マルチキャストデータを受信できる。これにより、UE100−2の負荷を低減することができる。
以上のように、UE100−2は、サービングeNB(すなわち、eNB200−2)と異なる隣接eNB(すなわち、eNB200−1)が制御するUE100−1からのULデータをマルチキャストデータとして受信することができる。これにより、UE100−2は、eNB200−2からのマルチキャストデータに基づいて、移動に関する制御を適切に行うことができる。UE100−2の処理負荷を低減することができる。
(C)動作パターン3
動作パターン3について、図25を用いて説明する。図25は、動作パターン3を説明するためのシーケンス図である。上述した内容と同様の内容は、説明を省略する。
動作パターン1は、eNB200−2(隣接eNB)がUE100−2のULデータをUE100−1へ送るケースである。動作パターン3は、eNB200−1(サービングeNB)がUE100−2のULデータをUE100−1へ送るケースである。動作パターン3は、動作パターン2(図19又は図23)と同様の環境である。
図25において、ステップS1301及びS1302は、ステップS1101及びS1102に対応する。
ステップS1303において、eNB200−1は、転送要求メッセージ(forwarding request)をeNB200−2へ送る。転送要求メッセージは、他のeNB200が制御するUE100からのULデータの転送を要求するメッセージである。
転送要求メッセージは、上述の要求メッセージであってもよい。
転送要求メッセージは、上述のアドレス情報を含んでいてもよい。転送要求メッセージは、転送すべきマルチキャストデータ(MBMS)を識別するための転送識別情報を含んでいてもよい。転送識別情報は、UE100−1からのインディケーション(例えば、位置情報)であってもよい。
ステップS1304において、eNB200−2は、転送要求メッセージに対する応答メッセージ(forwarding response)を送る。応答メッセージは、上述の応答メッセージであってもよい。
ステップS1306及びS1307では、eNB200−1は、ステップS1206及びS207におけるeNB200−2と同様の動作を実行する。eNB200−1は、UE100−2からのDLデータを受け取るUEが位置するゾーンとTMGIとを対応付けを示すマッピング情報をMBMS制御情報に含めてもよい。ステップS1308は、ステップS1108に対応する。
ステップS1309において、MBMS GW21は、マルチキャストデータ(MBMS)としてのDLデータ(DL data)を受け取る。MBMS GW21は、DLデータをeNB200−2へ送る。eNB200−2は、DLデータを受け取る。
eNB200−2は、DLデータをeNB200−1へ転送する。eNB200−2は、転送識別情報に基づいて、UE100−2のULデータを含むDLデータをeNB200−1へ送ってもよい。eNB200−2は、UE100−2と同じゾーンに位置する他のUEからのULデータを含むDLデータをeNB200−1へ送ってもよい。
eNB200−1は、DLデータ(MBMSデータ)を特定エリアに向けてマルチキャストする。具体的には、eNB200−2から受け取ったDLデータ(MBMS)をマルチキャストデータとして送信する。
UE100−1は、ステップS1307のMBMS制御情報に基づいて、マルチキャストデータを受信できる。UE100−1は、例えば、自身が位置するゾーンに対応付けられたTMGIに基づいて、マルチキャストデータを受信できる。
以上のように、UE100−1は、サービングeNB(すなわち、eNB200−1)と異なる隣接eNB(すなわち、eNB200−2)が制御するUE100−2からのULデータをマルチキャストデータとして受信することができる。これにより、UE100−2は、eNB200−2からのマルチキャストデータに基づいて、移動に関する制御を適切に行うことができる。UE100−1の処理負荷を低減することができる。
(D)動作パターン4
動作パターン4について、図26を用いて説明する。図26は、動作パターン4を説明するためのシーケンス図である。上述した内容と同様の内容は、説明を省略する。
動作パターン4では、上位ノードがマルチキャストデータを転送するケースである。動作パターン4は、動作パターン2(図19又は図23)と同様の環境である。
図26において、ステップS1401は、ステップS1101に対応する。
ステップS1402において、eNB200−1は、要求メッセージ(request)をMCE11へ送る。要求メッセージは、上述の要求メッセージと同じ内容のメッセージであってもよい。要求メッセージは、上述の転送要求メッセージと同じ内容のメッセージであってもよい。
要求メッセージは、eNB200−2を特定するための識別情報を含んでいてもよい。識別情報は、例えば、eNB200−2の識別子、セルID、UE100−1の位置情報、UE100−1からのインディケーション(例えば、位置情報、ゾーン識別情報など)の少なくともいずれかである。
ステップS1403において、MCE11は、要求メッセージ(request)をMME300へ送る。
当該要求メッセージは、例えば、eNB200−2がマルチキャストを開始することを要求するメッセージである。当該要求メッセージは、ステップS1402の要求メッセージと同じ内容のメッセージであってもよい。MCE11は、ステップS1402の要求メッセージを転送してもよい。MCE11は、要求メッセージを生成してもよい。
MME300は、要求メッセージをMCE11から受け取る。MME300は、ステップS1405のメッセージを送信すべきeNB200−2を特定してもよい。MME300は、要求メッセージに含まれる情報に基づいて、eNB200−2を特定してもよい。MME300は、ステップS1402の要求メッセージの送信元に基づいて、eNB200−2を特定してもよい。例えば、MME300は、送信元のeNB200−1の隣接eNBをステップS1404のメッセージの送信先に特定してもよい。
ステップS1405のメッセージの送信先(eNB200−2)が既にMBMSセッションを実行している場合には、ステップS1404からS1407の処理が省略されてもよい。すなわち、MME300は、ステップS1404の処理を省略してもよい。MME300は、ステップS1405において、下記のメッセージの代わりに、セッション変更を指示するためのメッセージを送ってもよい。
ステップS1404において、MME300は、MBMSセッションの開始を要求するメッセージ(MBMS Session Start Req.)をMCE11へ送る。MME300は、当該メッセージに送信先として特定したeNB200−2の識別子を含んでいてもよい。
MME300は、ステップS1403の要求を拒否する応答メッセージ(NACK)を送信してもよい。MME300は、例えば、eNB200−2が既にMBMSセッションを実行していることに応じて、応答メッセージ(NACK)を送信してもよい。応答メッセージ(NACK)は、拒否の理由を示す情報を含んでいてもよい。MCE11は、拒否の理由がeNB200−2が既にMBMSセッションを実行していることである場合、ステップS1405の処理を実行してもよい。
ステップS1405において、MCE11は、MBMSセッションを開始するためのメッセージ(MBMS Session start)をeNB200−2へ送る。
ステップS1406において、eNB200−2は、ステップS1405のメッセージに対する応答メッセージ(MBMS Session start Res.)をMCE11へ送る。
ステップS1407において、MCE11は、ステップS1404のメッセージに対する応答メッセージ(MBMS Session start Res.)をMME300へ送る。
ステップS1408において、MME300は、ステップS1403のメッセージに対する応答メッセージ(response)を送ってもよい。MME300は、ステップS1404からS1407の処理を省略する場合に、応答メッセージを送ってもよい。MME300は、ステップS1405のメッセージの送信先が既にMBMSセッションを実行している場合、セッション変更を指示するための応答メッセージを送ってもよい。応答メッセージは、マルチキャスト動作のためのリソースの情報を含んでいてもよい。
ステップS1409において、MCE11は、eNB200−1及び/又はeNB200−2へメッセージを送る。メッセージは、リソースの情報を含んでいてもよい。リソースの情報は、MCE11がマルチキャスト動作のために割り当てたリソースの情報であってもよい。リソースの情報は、ステップS1408のリソースの情報であってもよい。リソースの情報の内容は、上述のリソースの情報と同様である。
ステップS1410において、MME300は、マルチキャストデータを各eNB200へ振り分けるノード(例えば、MBMS GW21、BM−SC22などのNW装置500)へ転送要求メッセージを送ってもよい。
転送要求メッセージは、マルチキャストデータの転送を要求するメッセージである。転送要求メッセージは、転送すべきマルチキャストデータ(MBMS)を識別するための転送識別情報を含んでいてもよい。転送識別情報は、UE100−1からのインディケーション(例えば、位置情報)であってもよい。
MCE11が、MME300を介して当該メッセージを送ってもよい。
ステップS1411からステップS1413は、上述の各動作パターンと同様の内容である。
ステップS1413において、NW装置500は、転送識別情報に基づいて、例えば、UE100−1からのULデータを含むDLデータ(MBMS)をeNB200−2へ転送してもよい。NW装置500は、同じDLデータをeNB200−1へ送ってもよい。同様に、NW装置500は、転送識別情報に基づいて、例えば、UE100−2からのULデータを含むDLデータ(MBMS)をeNB200−1へ転送してもよい。NW装置500は、同じDLデータをeNB200−2へ送ってもよい。
以上のように、eNB200よりも上位ノードがマルチキャストデータ(MBMS)を転送することにより、eNB間でのインターフェイスが確立されていない場合であっても、各eNB200は、異なるeNB200が制御するUE100のULデータを含むマルチキャストデータを受け取ることができる。
(E)動作パターン5
動作パターン5について、図27を用いて説明する。図27は、動作パターン5を説明するためのフローチャートである。
動作パターン5では、eNB200−1が、要求メッセージをeNB200−2へ送るかMCE11へ送るかを判定する。すなわち、eNB200−1は、動作パターン1−3の動作を実行するか、動作パターン4の動作を実行するか否かを判定する。
図27に示すように、ステップS1510において、eNB200−1は、UE100−1からインディケーションを受信する。eNB200−1は、UE100−1からの受信に応じて、ステップS1520の処理を実行してもよい。
eNB200−1は、ステップS1102と同様に、要求メッセージを送信するか否かを判定してもよい(RRM decision)。要求メッセージは、転送要求メッセージであってもよい(S303参照)。eNB200−1は、要求メッセージを送信すると判定したことに応じて、ステップS1520の処理を実行してもよい。eNB200−1は、要求メッセージを送信しないと判定したことに応じて、処理を終了してもよい。
ステップS1520において、eNB200−1は、eNB200−2へ要求メッセージを送るか否かを判定する。eNB200−1は、eNB200−2へ要求メッセージを送ると判定したことに応じて、ステップS1530の処理を実行する。すなわち、eNB200−1は、動作パターン1−3の処理を実行する。eNB200−1は、MCE11へ要求メッセージを送ると判定したことに応じて、ステップS1540の処理を実行する。すなわち、eNB200−1は、動作パターン4の処理を実行する。
例えば、eNB200−1は、eNB200−2とのインターフェイス(X2インターフェイス)が確立されていることに応じて、ステップS1530の処理を実行してもよい。eNB200−1は、eNB200−2とのインターフェイス(X2インターフェイス)が確立されていないことに応じて、ステップS1540の処理を実行してもよい。
eNB200−1は、UE100−1がセル端に位置することに応じて、ステップS1530の処理を実行してもよい。例えば、eNB200−1は、UE100−1からの位置情報及び/又はハンドオーバの判定に用いられるメジャメントレポートに基づいて、判定してもよい。eNB200−1は、UE100−1がセル端に位置しないことに応じて、ステップS1540の処理を実行してもよい。eNB200−1は、UE100−1のハンドオーバを決定したことに応じて、ステップS1530の処理を実行してもよい。この場合、eNB200−2は、UE100のハンドオーバ先であるターゲットeNBである。eNB200−1は、リソースの情報をUE100−1へのハンドオーバコマンドに含めてもよい。
eNB200−1は、UE100−1がセル端に位置することに応じて、ステップS1530の処理を実行すると判定した場合、動作パターン1の処理を実行すると判定してもよい。eNB200−1は、UE100−1がセル端に位置しない場合、動作パターン2又は3の処理を実行すると判定してもよい。
ステップS1530において、eNB200−1は、eNB200−2へ要求メッセージを送る。
ステップS1540において、eNB200−1は、MCE11へ要求メッセージを送る。
以上のように、eNB200は、要求メッセージの送り先を適切に判定することができる。
[その他の実施形態]
上述した各実施形態によって、本出願の内容を説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本出願の内容を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上述では、SC−PTM伝送によりマルチチャストデータ(ULデータ)が送信される例を挙げたが、MBSFN伝送によりマルチキャストデータ(ULデータ)が送信されてもよい。例えば、上述において、eNB200は、SC−MCCHの代わりに、MCCHを用いてもよい。eNB200は、SC−MTCHの代わりに、MTCHを用いてもよい。
SC−PTM伝送又はMBSFN伝送以外のマルチキャストデータの伝送方式により、マルチキャストデータ(ULデータ)が送信されてもよい。
上述では、データルーティング(すなわち、ULデータの経路(UL→DL))は、eNB200のみを経由するものであってもよい。ULデータは、EPC20(例えば、MBMS GW21/SGW400/PGW23の少なくともいずれか)を経由するものであってもよい。ULデータは、GCS AS31を経由するものであってもよい。
上述では、NW装置500が、TMGIとZone IDとの対応関係(第1の対応関係)と、TMGIとULデータ(マルチキャストデータ)との対応関係(第2の対応関係)とを決定していた。すなわち、NW装置500が、TMGIとZone IDとのマッピング(第1のマッピング)及びTMGIとULデータ(マルチキャストデータ)とのマッピング(第2のマッピング)を行っていた。しかしながら、第1のマッピングと第2のマッピングとを実行するノードは、異なっていてもよい。
例えば、eNB200が、第2のマッピングを実行し、eNB200の上位のNW装置500が、第1のマッピングを行ってもよい。この場合、eNB200は、ULデータをNW装置500へ送ることを省略することができる。eNB200は、第1のマッピング情報を1度受信すれば、第1のマッピング情報が更新されない限り、ULデータをNW装置500へ送ることを省略できる。eNB200は、NW装置500へULデータを送る代わりに、第2のマッピングを実行する上位ノードへULデータを送ってもよい。当該上位ノードには、eNB200及び/又は第1のマッピングを実行するNW装置500から第1のマッピング情報が転送される。
上述において、eNB200−1は、UE100−1からのインディケーションに応じて、要求メッセージを送信していたが、これに限られない。eNB200−1は、UE100−1からのインディケーションに応じて、各動作パターンを終了するためのメッセージをeNB200−2及び/又は上位ノード(NW装置500)へ送ってもよい。これにより、UE100が必要ない情報を受信することを低減することができる。
上述した各実施形態に係る動作(各動作パターン)は、適宜組み合わせて実行されてもよい。第1実施形態に係る動作と第2実施形態に係る動作とが組み合わされてもよい。上述した各シーケンスにおいて、必ずしも全ての動作が必須の構成ではない。例えば、各シーケンスにおいて、一部の動作のみが実行されてもよい。
上述した各実施形態では特に触れていないが、上述した各ノード(UE100、eNB200、NW装置500など)のいずれかが行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体であってもよい。
UE100、eNB200、及びNW装置500のいずれかが行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサ)によって構成されるチップが提供されてもよい。
上述した各実施形態では、移動通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本出願に係る内容を適用してもよい。
日本国特許出願第2016−157797号(2016年8月10日出願)及び日本国特許出願第2016−157809号(2016年8月10日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。