JPWO2018030266A1 - ペン型触力覚提示デバイス - Google Patents

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正 武田
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裕士 北原
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Abstract

ペン型触力覚提示デバイス100は、利用者が手で握るための軸部111を備えたケース110を有し、ケース110を介して利用者に触力覚情報を知覚させる。ケース110の内部には、弾性部材を介して支持体に支持された可動体を第1方向L1および第2方向L2に直線振動させて触力覚情報を出力させる磁気駆動回路を備えた第1振動発生装置1aと、弾性部材を介して支持体に支持された可動体を第3方向L3に直線振動させて触力覚情報を出力させる磁気駆動回路を備えた第2振動発生装置1bとが設けられている。このため、ペン型触力覚提示デバイス100では、比較的簡素な構成で、方向性を有する振動(触力覚情報)を効率よく発生させることができる。

Description

本発明は、手に持った利用者に触力覚情報を知覚させるペン型触力覚提示デバイスに関するものである。
偏心回転子の動きによって使用者に触力覚情報を出力する触力覚情報提示システムが提案されており、その一例として、ペン型のレーザポインタから触力覚情報を出力するペン型触力覚情報提示デバイスが提案されている(特許文献1参照)。かかるシステムでは、レーザポインタを振った際、それに抗する抗力を使用者に体感させる。
特開2005−190465号公報
触力覚情報提示システムは、教育、視覚障害者支援、バーチャルリアリティー、アミューズメント等の分野への利用が期待されている。しかしながら、ペン型触力覚情報提示デバイスのように手にもつデバイスを構成するにあたって、特許文献1に記載のシステムのように、偏心回転子をモータで回転駆動すると、ペン型触力覚情報提示デバイスの重量が増大してしまう。また、偏心回転子をモータで回転駆動する構成では、ペン型触力覚情報提示デバイスのコストが増大してしまう。
以上の問題点に鑑みて、本発明は、コストの低減や軽量化を図ることのできるペン型触力覚情報提示デバイスを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、利用者に触力覚情報を知覚させるペン型触力覚提示デバイスであって、利用者が手で握るための軸部を備えたケースと、前記ケースの内部に設けられた振動発生装置と、を有し、前記振動発生装置は、可動体と、支持体と、弾性および粘弾性の少なくとも一方を備え、前記可動体と前記支持体との間に配置された弾性部材と、前記可動体を直線振動させて前記触力覚情報を出力させる磁気駆動回路と、を備えていることを特徴とする。
本発明では、弾性部材によって支持体に支持された可動体を磁気駆動回路によって直線振動させて触力覚情報を利用者に出力するため、比較的簡素な構成で、方向性を有する振動(触力覚情報)を効率よく発生させることができる。従って、ペン型触力覚提示デバイスのコストの低減や軽量化を図ることができる。
本発明において、前記振動発生装置として、前記軸部の軸線方向に交差する方向での直線振動を前記触力覚情報として出力する第1振動発生装置、および前記軸線方向での直線振動を前記触力覚情報として出力する第2振動発生装置のうちの少なくとも一方を有している態様を採用することができる。本発明において、第1振動発生装置および第2振動発生装置の双方を設けた態様を採用することができる。この場合、比較的簡素な構成で、軸線方向に交差する方向での直線振動、および軸部の軸線方向での直線振動、およびそれらを組み合わせた振動を触力覚情報として出力することができる。
本発明において、前記振動発生装置として、少なくとも前記第1振動発生装置を有し、前記第1振動発生装置は、前記軸線方向に対して交差する第1方向での直線振動を前記触力覚情報として出力するとともに、前記軸線方向および前記第1方向に対して交差する第2方向での直線振動を前記触力覚情報として出力する態様を採用することができる。かかる態様によれば、比較的簡素な構成で、軸部の軸線方向での直線振動、第1方向での直線振動、第2方向での直線振動、およびそれらを組み合わせた振動を触力覚情報として出力することができる。
本発明において、前記振動発生装置として、少なくとも前記第2振動発生装置を有し、前記ケースには、前記第2振動発生装置の前記軸線方向における振動に伴う圧力変化を可聴域の音として放出する放音穴が設けられていることが好ましい。かかる態様によれば、触力覚情報に加えて、情報を音としても出力することができる。
本発明では、弾性部材によって支持体に支持された可動体を磁気駆動回路によって直線振動させて触力覚情報を利用者に出力するため、比較的簡素な構成で、方向性を有する振動(触力覚情報)を効率よく発生させることができる。従って、ペン型触力覚提示デバイスのコストの低減や軽量化を図ることができる。
本発明を適用したペン型触力覚提示デバイスの説明図である。 本発明を適用したペン型触力覚提示デバイスに用いた第1振動発生装置の斜視図である。 図2に示す第1振動発生装置の断面図である。 図2に示す第1振動発生装置の分解斜視図である。 図2に示す第1振動発生装置の主要部の分解斜視図である。 図2に示す第1振動発生装置の主要部において、可動体および支持体から一部の磁石やコイル等を取り外した状態の分解斜視図である。 本発明を適用したペン型触力覚提示デバイスに用いた第2振動発生装置の斜視図である。 図7に示す第2振動発生装置の断面図である。 図7に示す第2振動発生装置において支持部材を外したときの分解斜視図である。 図7に示す第2振動発生装置において支持部材の内部に配置されている部材を分解したときの分解斜視図である。 図7に示す第2振動発生装置においてコイルの外側から外ヨークを外したときの分解斜視図である。 図7に示す第2振動発生装置において、コイルの内側から永久磁石等を外したときの分解斜視図である。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明において、ペン型触力覚提示デバイス100の軸部111の軸線方向に対して交差する方向を第1方向L1とし、軸部111の軸線方向および第1方向L1に対して交差する方向を第2方向L2とし、軸部111の軸線方向を第3方向L3として説明する。また、第1方向L1の一方側にはL1aを付し、第1方向L1の他方側にはL1bを付し、第2方向L2の一方側にはL2aを付し、第2方向L2の他方側にはL2bを付し、第3方向L3の一方側にはL3aを付し、第3方向L3の他方側にはL3bを付して説明する。また、第1振動発生装置1aの構成を説明するにあたって、各部材のレイアウト等を明確にする目的で、互いに交差する方向をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向としてある。第1方向L1はX軸方向に沿う方向であり、第2方向L2はY軸方向に沿う方向であり、第3方向L3はZ軸方向に沿う方向である。
[ペン型触力覚提示デバイスの構成]
図1は、本発明を適用したペン型触力覚提示デバイス100の説明図である。図1において、本発明を適用したペン型触力覚提示デバイス100は、利用者が手で握るための軸部111を備えたケース110を有し、ケース110の内部には、第1振動発生装置1aおよび第2振動発生装置1bが設けられている。かかるペン型触力覚提示デバイス100では、第1振動発生装置1aおよび第2振動発生装置1bが発生させた振動を、ケース110を介して利用者に触力覚情報として知覚させる。ケース110は、軸部111の第3方向L3の他方側L3bの端部に軸部111より外径が大きな基端部112を有している。
第1振動発生装置1aは、基端部112の内側に設けられており、第3方向L3に交差する方向での直線振動を触力覚情報として出力する。本形態において、第1振動発生装置1aは、第1方向L1での直線振動を触力覚情報として出力するとともに、第2方向L2での直線振動を触力覚情報として出力する。第2振動発生装置1bは、軸部111の内側に設けられており、軸部111の軸線方向(第3方向L3)での直線振動を触力覚情報として出力する。
ケース110において、軸部111の根元側には、第2振動発生装置1bの第3方向L3における振動に伴う圧力変化を可聴域の音として放出する放音穴116が設けられている。軸部111の先端部117(第3方向の一方側L3aの端部)は、先端側が窄まった円錐台形状を有しており、ペン型触力覚提示デバイス100は、触力覚情報提示システムに用いたフラットディスプレイ(図示せず)の画面に対して座標等を入力する入力ペンとして構成されている。従って、軸部111の先端部117の内部には、フラットディスプレイに対して光信号や磁気信号を出力する信号出力部118が内蔵されている。
[第1振動発生装置1aの構成]
(第1振動発生装置1aの全体構成)
図2は、本発明を適用したペン型触力覚提示デバイス100に用いた第1振動発生装置1aの斜視図である。図3は、図2に示す第1振動発生装置1aの断面図であり、図3(a)、(b)は各々、第1振動発生装置1aの中央部分を通る線に沿って第1振動発生装置1aを切断したときのXZ断面図、および第1振動発生装置1aの中央部分を通る線に沿って第1振動発生装置1aを切断したときのYZ断面図である。図4は、図2に示す第1振動発生装置1aの分解斜視図である。
図2、図3および図4に示すように、第1振動発生装置1aは、可動体4と、支持体5と、可動体4と支持体5との間に配置された弾性部材7と、可動体4を直線振動させて触力覚情報を出力させる磁気駆動回路(第1磁気駆動回路10および第2磁気駆動回路20)とを有しており、支持体5は、図1に示すケース110に保持されている。弾性部材7は、弾性あるいは粘弾性を有しており、支持体5は、弾性部材7を介して可動体4を第1方向L1および第2方向L2に移動可能に支持している。
第1磁気駆動回路10は、支持体5に保持された第1コイル12と、可動体4に保持された第1磁石11とを有しており、第1磁石11と第1コイル12とは第3方向L3で対向している。第2磁気駆動回路20は、支持体5に保持された第2コイル22と、可動体4に保持された第2磁石21とを有しており、第2磁石21と第2コイル22とは第3方向L3で対向している。第1磁気駆動回路10が駆動力を発生させる第1方向L1は、X軸方向であり、第2磁気駆動回路20が駆動力を発生させる第2方向L2は、Y軸方向である。ここで、第1磁石11および第1コイル12は、第1方向L1で離間する2個所に配置されている。第2磁石21および第2コイル22は、第2方向L2で離間する2個所に配置されている。
(支持体5の構成)
図5は、図2に示す第1振動発生装置1aの主要部の分解斜視図である。図6は、図2に示す第1振動発生装置1aの主要部において、可動体4および支持体5から一部の磁石やコイル等を取り外した状態の分解斜視図である。
支持体5は、第3方向L3の他方側L3bに位置する第1カバー56と、第1カバー56に第3方向の一方側L3aで被さる第2カバー57と、第1カバー56と第2カバー57の間に配置されるホルダ58(支持体側ホルダ)とを有しており、第1カバー56と第2カバー57とは、ホルダ58を間に挟んで4本の固定ネジ59によって固定されている。
第2カバー57は、第3方向L3からみたときに四角形の平面形状を有する端板部571と、端板部571の各縁から第1カバー56の側に突出した4枚の側板部572とを有している。端板部571には、中央に円形の穴576が形成され、四隅に固定穴575が形成されている。4枚の側板部572の中央部には、第3方向L3の他方側L3bから一方側L3aに切り欠いた切り欠き部573が形成されている。第1方向L1の他方側L1bの側板部572には、切り欠き部573の隣の部分を第3方向L3の高さの一部分だけ切り欠いた切り欠き部574が形成されている。
第1カバー56は、第3方向L3からみたときに四角形の平面形状を有する端板部561と、端板部561の四隅から第2カバー57の端板部571に向けて突出するボス部562とを備えている。端板部561の中央には円形の穴566が形成されている。ボス部562は、第3方向L3の途中位置に形成された段面563と、段面563から第3方向L3の一方側L3aに突出する円筒部564を備える。従って、第2カバー57の固定穴575から第1カバー56のボス部562に第3方向の一方側L3aから固定ネジ59をネジ止めすることにより、側板部572の第3方向L3の他方側L3bの端部に第1カバー56の端板部571が固定される。第1カバー56は、第2カバー57の切り欠き部574と第1方向L1で対向する立ち上がり部565を備えており、立ち上がり部565は、切り欠き部574との間に基板26を配置するスリットを構成する。基板26には、第1コイル12および第2コイル22への給電線等が接続される。
図3、図5および図6に示すように、第1カバー56と第2カバー57との間にはホルダ58が2枚、第3方向L3に重ねて配置されている。2枚のホルダ58の基本的な構成は、共通しており、中央には穴583が形成されている。本形態において、穴583は円形である。2つのホルダ58の四隅には円形穴581が形成されており、ホルダ58は、円形穴581にボス部562の円筒部564が挿入されて、段面563で位置決めされた状態で保持される。ホルダ58の4つの辺の中央には、内周側へ凹む凹部582が形成されている。2枚のホルダ58は、同一構成の板状部材を第3方向L3で反転させたものである。このため、2枚のホルダ58のうち、第3方向L3の他方側L3bに配置されたホルダ58からは第1カバー56に向けて柱状突起585が突出し、第3方向L3の一方側L3aに配置されたホルダ58からは第2カバー57に向けて複数本の柱状突起585が突出している。また、複数本の柱状突起585のいずれにおいても、先端部には球状の当接部586が形成されている。
(第1コイル12および第2コイル22の配置)
2枚のホルダ58において、凹部582と穴583とに挟まれた4箇所には、長穴状の貫通穴589が形成されている。2枚のホルダ58の各々において、4箇所の貫通穴589のうち、第2方向L2で離間する2つの貫通穴589の内側には、第1磁気駆動回路10の第1コイル12が保持される。また、2枚のホルダ58の各々において、第3方向L3で離間する2つの貫通穴589の内側に第2磁気駆動回路20の第2コイル22が保持される。従って、2枚のホルダ58は各々、第3方向L3における1段分の第1コイル12および第2コイル22を保持し、支持体5の側には、第1コイル12および第2コイル22が第3方向L3に重ねて2段に配置される。第1コイル12は、有効辺となる長辺が第2方向L2に延在する偏平な空芯コイルであり、第2コイル22は、有効辺となる長辺が第1方向L1に延在する偏平な空芯コイルである。
(可動体4の構成)
可動体4は、2枚のホルダ58に対して第3方向L3の他方側L3bに位置する板状の第1ホルダ41(可動体側ホルダ)と、2枚のホルダ58に対して第3方向L3の一方側L3bに位置する板状の第2ホルダ42(可動体側ホルダ)と、2枚のホルダ58の間に配置された板状の第3ホルダ43(可動体側ホルダ)とを有している。第1ホルダ41、第2ホルダ42および第3ホルダ43は各々、第1方向L1および第2方向L2の両側に突出した4つの突出部45を有しており、第3方向L3からみたときに+(プラス)形状になっている。第1ホルダ41に形成された突出部45の先端部は第3方向L3の一方側L3aに折れ曲がった接合部44になっており、第2ホルダ42に形成された突出部45の先端部は第3方向L3の他方側L3bに折れ曲がった接合部44になっている。従って、第1ホルダ41、第2ホルダ42および第3ホルダ43を重ねた際、第1ホルダ41、第2ホルダ42および第3ホルダ43の各突出部45の先端部が接する。それ故、第1ホルダ41、第2ホルダ42および第3ホルダ43の各突出部45の先端部同士を接着や溶接等の方法で接合することにより、第1ホルダ41、第2ホルダ42および第3ホルダ43は、一体に連結された状態となる。
(第1磁石11および第2磁石21の配置)
第1ホルダ41、第2ホルダ42および第3ホルダ43は、第1方向L1および第2方向L2の両側に突出している4つの突出部45の各々に矩形の貫通穴419、429、439が形成されている。4つの突出部45のうち、第1方向L1で離間する2つの突出部45の貫通穴419、429、439には第1磁気駆動回路10の第1磁石11が保持されている。また、第2軸方L2向で離間する2つの突出部45の貫通穴419、429、439には第2磁気駆動回路20の第2磁石21が保持されている。従って、第1ホルダ41、第2ホルダ42および第3ホルダ43は各々、第3方向L3における1段分の第1磁石11および第2磁石21を保持している。
このようにして、第1磁気駆動回路10では、複数の第1コイル12が第3方向L3に重ねて多段に配置されているとともに、複数の第1コイル12の各々の第3方向L3の両側に第1磁石11が配置されている。また、第2磁気駆動回路20では、複数の第2コイル22が第3方向L3に重ねて多段に配置されているとともに、複数の第2コイル22の各々の第3方向L3の両側に第2磁石21が配置されている。本形態では、第1コイル12および第2コイル22が第3方向L3に重ねて2段に配置されているとともに、2段の第1コイル12および第2コイル22の各々の第3方向L3の両側に第1磁石11および第2磁石21が配置されている。第1磁石11は、着磁分極線が第2方向L2に延在する板状磁石であり、第2磁石21は、着磁分極線が第1方向L1に延在する板状磁石である。
第1ホルダ41に保持された第1磁石11および第2磁石21に対して第3方向L3の他方側L3bにはバックヨーク80が重ねて配置される。また、第2ホルダ42に保持された第1磁石11および第2磁石21に対して第3方向L3の一方側L3aにはバックヨーク80が重ねて配置される。バックヨーク80のサイズは、第1磁石11および第2磁石21のサイズ(貫通穴419、429のサイズ)より大きく、第1ホルダ41および第2ホルダ42に接着剤等の方法で固定されている。
(弾性部材7の構成)
第1ホルダ41に設けられたバックヨーク80と、第1カバー56の端板部561との間には、バックヨーク80と第1カバー56とに接する弾性部材7が4箇所に設けられている。また、第2ホルダ42に設けられたバックヨーク80と、第2カバー57の端板部571との間には、バックヨーク80と第2カバー57とに接する弾性部材7が4箇所に設けられている。
本形態において、弾性部材7は、可動体4と支持体5との間に設けられた粘弾性体からなる。ここで、粘弾性とは、粘性と弾性の両方を合わせた性質のことであり、ゲル状部材、プラスチック、ゴム等の高分子物質に顕著に見られる性質である。従って、弾性部材7(粘弾性体)として、各種ゲル状部材を用いることができる。また、弾性部材7(粘弾性体)として、天然ゴム、ジエン系ゴム(例えば、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム)、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等)、非ジエン系ゴム(例えば、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)、熱可塑性エラストマー等の各種ゴム材料及びそれらの変性材料を用いてもよい。本形態において、弾性部材7(粘弾性体)は、例えば、板状のシリコーンゲル等からなる。弾性部材7の平面形状は、矩形などの多角形であり、第1カバー56の端板部561、および第2カバー57の端板部571において弾性部材7が配置される個所は凹部569、579(図3参照)なっている。たとえば、弾性部材7(粘弾性体)は、針入度が10度から110度であるシリコーン系ゲルである。針入度とは、JIS−K−2207やJIS−K−2220で規定されており、この値が小さい程、硬いことを意味する。
弾性部材7に用いたゲル状ダンパー部材は、粘弾性を備えており、その伸縮方向によって、線形あるいは非線形の伸縮特性を備える。例えば、板状のゲル状ダンパー部材は、その厚さ方向に押圧されて圧縮変形する際は、線形の成分よりも非線形の成分が大きい伸縮特性を備える。一方、厚さ方向に引っ張られて伸びる場合は、非線形の成分よりも線形の成分が大きい伸縮特性を備える。また、厚さ方向と交差する方向(せん断方向)に変形する場合も、非線形の成分よりも線形の成分が大きい変形特性を持つ。より具体的には、弾性部材7(粘弾性体)は、シリコーンゲル等からなるゲル状ダンパー部材である。本形態において、弾性部材7(粘弾性体)は、その伸縮方向によって、線形あるいは非線形の伸縮特性を備える。例えば、弾性部材7(粘弾性体)は、その厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、線形の成分(バネ係数)よりも非線形の成分(バネ係数)が大きい伸縮特性を備える。これに対して、厚さ方向(軸方向)に引っ張られて伸びる場合は、非線形の成分(バネ係数)よりも線形の成分(バネ係数)が大きい伸縮特性を備える。これにより、弾性部材7(粘弾性体)が可動体4と支持体5との間で厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、弾性部材7(粘弾性体)が大きく変形することを抑制できるので、可動体4と支持体5とのギャップが大きく変化することを抑制できる。一方、弾性部材7(粘弾性体)が厚さ方向(軸方向)と交差する方向(せん断方向)に変形する場合、いずれの方向に動いても、引っ張られて伸びる方向の変形であるため、非線形の成分(バネ係数)よりも線形の成分(バネ係数)が大きい変形特性を持つ。従って、弾性部材7(粘弾性体)では、運動方向によるバネ力が一定となる。それ故、弾性部材7(粘弾性体)のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上することができるので、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。
(ストッパ機構50の構成)
図3等に示すように、第1ホルダ41の中央部では、ホルダ58の穴583より外径が小さな凸状連結部411が第3方向L3の一方側L3aに向けて突出し、第2ホルダ42の中央部では、ホルダ58の穴583より外径が小さな凸状連結部421が第3方向L3の他方側L3bに向けて突出している。第3ホルダ43の中央部では、ホルダ58の穴583より外径が小さな凸状連結部431が第3方向L3の他方側L3bに向けて突出し、ホルダ58の穴583より外径が小さな凸状連結部432が第3方向L3の一方側L3aに向けて突出している。第3ホルダ43の凸状連結部431は、ホルダ58の穴583の内側で第1ホルダ41の凸状連結部411と当接している。第3ホルダ43の凸状連結部432は、ホルダ58の穴583の内側で第2ホルダ42の凸状連結部421と当接している。第3ホルダ43の凸状連結部431、432の先端部には、位置決め用の凸部433、434が形成されている一方、第1ホルダ41および第2ホルダ42の凸状連結部411、421の先端部には凸部433、434が嵌る凹部413、423が形成されている。また、第3ホルダ43の凸状連結部431は、第1ホルダ41の凸状連結部411と接着剤等によって接合され、第3ホルダ43の凸状連結部432は、第2ホルダ42の凸状連結部421と接着剤等によって接合されている。従って、第1ホルダ41、第2ホルダ42および第3ホルダ43は、ホルダ58の穴583の内側で、凸状連結部411、431、432、421からなる胴部40で繋がっている。
その結果、支持体5に設けたホルダ58の穴583の内側の壁部584は、可動体4に設けた胴部40の周面を囲んで、可動体4の第3方向L3に対して直交する方向への可動範囲を制限するストッパ機構50を構成している。
(第1振動発生装置1aでの動作等)
第1振動発生装置1aにおいて、第1磁気駆動回路10の第1コイル12に交流を通電すると、可動体4を第1方向L1に直線振動させることができる。また、第2磁気駆動回路20の第2コイル22に交流を通電すると、可動体4を第2方向L2に直線振動させることができる。その際、第1振動発生装置1aにおける重心が第1方向L1および第2方向L2に変動するので、図1を参照して説明したペン型触力覚提示デバイス100が第1方向L1および第2方向L2への方向性をもって振動する。従って、利用者は、第1方向L1の振動および第2方向L2の振動を、方向性をもった触力覚として体感することができる。また、第1コイル12に印加する交流波形を調整して、可動体4が第1方向L1の一方側に移動する速度と、可動体4が第1方向L1の他方側に移動する速度を相違させれば、利用者は、第1方向L1の片側への方向性を有する振動を体感することができる。同様に、第2コイル22に印加する交流波形を調整して、可動体4が第2方向L2の一方側に移動する速度と、可動体4が第2方向L2の他方側に移動する速度を相違させれば、利用者は、第2方向L2の片側への方向性を有する振動を体感することができる。
ここで、第1磁気駆動回路10および第2磁気駆動回路20では、第1コイル12と第1磁石11とが第3方向L3で対向し、第2コイル22と第2磁石21とが第3方向L3で対向している。このため、第1磁気駆動回路10および第2磁気駆動回路20を設けた場合でも、第1振動発生装置1aの第3方向L3のサイズを比較的、小型化することができる。それ故、第1磁気駆動回路10および第2磁気駆動回路20では、第1コイル12および第2コイル22を第3方向L3に重ねて2段に配置するとともに、2段の第1コイル12および第2コイル22の各々の第3方向L3の両側に第1磁石11および第2磁石21を配置して、第1磁気駆動回路10および第2磁気駆動回路20のパワーを増大させることができ、この場合でも、第1振動発生装置1aの第3方向L3のサイズを比較的、小型化することができる。また、2段の第1コイル12および第2コイル22の各々の第3方向L3の両側に第1磁石11および第2磁石21を配置したため、コイルの片面にのみ、磁石が対向している場合と比較して、磁束漏れが少ない。従って、可動体4を動かすための推力を大きくすることができる。
また、弾性部材7をバネ部材とした場合には、可動体4が、可動体4の質量とバネ部材のバネ定数に対応する周波数で共振することがあるが、本形態では、弾性部材7に粘弾性体が用いられている。このため、可動体4の共振を抑制することができる。また、粘弾性体は、可動体4および支持体5の双方に接着等の方法で固定されている。このため、可動体4の移動に伴って粘弾性体が移動することを防止することができる。従って、弾性部材7として粘弾性体のみを用いることができるので、第1振動発生装置1aの構成を簡素化することができる。また、弾性部材7に用いた粘弾性体は、可動体4が第1方向L1および第2方向L2に動くと、厚さ方向と直交する方向(せん断方向)に変形する。ここで、粘弾性体のせん断方向の変形特性は、非線形の成分よりも線形の成分が多い。従って、第1振動発生装置1aの駆動方向(第1方向L1および第2方向L2)では、リニアリティが良好な振動特性を得ることができる。
[第2振動発生装置1bの構成]
(第2振動発生装置1bの全体構成)
図7は、本発明を適用したペン型触力覚提示デバイス100に用いた第2振動発生装置1bの斜視図であり、図7(a)、(b)は、第2振動発生装置1bを第3方向の一方側L3aからみた斜視図、および第2振動発生装置1bを第3方向L3の他方側L3bからみた斜視図である。図8は、図7に示す第2振動発生装置1bの断面図であり、図8(a)、(b)は、第2振動発生装置1bを第3方向L3に沿って切断したときの縦断面図、および第2振動発生装置1bを第3方向L3に対して直交する面で切断したときの横断面図である。
図7および図8に示すように、第2振動発生装置1bは、第3方向L3に延在する軸形状を有している。第2振動発生装置1bは、円筒状のカバー3等を含む支持体2と、カバー3の内部で支持体2に対して第3方向L3に移動可能に支持された可動体6とを有しており、支持体2は、図1に示すケース110に保持されている。本形態においては、図8〜図12を参照して以下に説明するように、支持体2は、カバー3、ボビン8、およびコイル15等を有しており、可動体6は、コイル15と磁気駆動回路60を構成する永久磁石17、スリーブ170、外ヨーク9等を有している。可動体6は、弾性部材18、19によって支持体2に支持されており、可動体6を支持するためのバネ部材は用いられていない。
(カバー3の構成)
図9は、図7に示す第2振動発生装置1bにおいてカバー3を外したときの分解斜視図である。図7、図8および図9に示すように、支持体2において、カバー3は、第3方向L3に延在する円筒状の胴部35と、胴部35の第3方向L3の他方側L3bに設けられた底板部36と、胴部35の第3方向L3の一方側L3aに設けられた円環部34を有している。円環部34の内側からは配線基板25が露出しており、配線基板25のランド250を利用して外部からコイル15に駆動信号が供給される。底板部36の中央には後述する放音用の開口部360が形成されている。胴部35の内周側では、第3方向L3の略中間位置が第3方向L3の両側より内径が小さい小径部37になっており、小径部に対して第3方向L3の両側が小径部37より内径が大きな大径部38、39になっている。
カバー3は、周方向で2つの部材(第1カバー31および第2カバー32)に分割された形状を有しており、第1カバー31と第2カバー32とを結合させることによってカバー3が構成される。第1カバー31および第2カバー32は各々、胴部35を構成する断面半円形状の側板部315、325と、底板部36を構成する略半円形状の第1端板部316、326と、円環部34を構成する円弧状の第2端板部314、324とを有している。側板部315、325の内側では、小径部37を構成する凸部317、327が周方向に延在している。
(可動体6の構成)
図10は、図7に示す第2振動発生装置1bにおいてカバー3の内部に配置されている部材を分解したときの分解斜視図である。図11は、図7に示す第2振動発生装置1bにおいてコイル15の外側から外ヨーク9を外したときの分解斜視図であり、図11(a)、(b)には、第3方向L3の一方側L3aからみた様子、および第3方向L3の他方側L3bからみた様子を示してある。図12は、図7に示す第2振動発生装置1bにおいて、コイル15の内側から永久磁石17等を外したときの分解斜視図である。
図8および図12に示すように、可動体6において、永久磁石17は、第3方向L3に複数、重ねて配置されている。例えば、可動体6では、永久磁石17が3つ以上、積層されている。本形態では、5つの永久磁石17が第3方向L3に重ねて配置されている。永久磁石17は、円柱状であり、第3方向L3で隣り合う2つの永久磁石17の間には、円盤状の磁性板からなるスペーサ171が配置されている。
複数の永久磁石17においては、図12に磁極N、Sを示すように、第3方向L3で隣り合う永久磁石17では、同極が対向するように配置されている。例えば、第3方向L3の一方側L3aから1番目の永久磁石17と2番目の永久磁石17は各々、スペーサ71を介してN極が対向し、21番目の永久磁石17と3番目の永久磁石17は各々、スペーサ71を介してS極が対向している。従って、隣り合う永久磁石17の間には反発力が発生しているが、複数の永久磁石17は、図8、図9、図10、図11および図12等を参照して以下に説明するように、スリーブ170によって整列した状態で、第1磁性板91および第2磁性板92によって第3方向L3において抑え込まれている。
まず、図8、図11および図12に示すように、可動体6は、永久磁石17の周りを囲む非磁性の筒状のスリーブ170を有しており、第3方向L3の両端に位置する永久磁石17は各々、スリーブ170の第3方向L3の両端より内側に引っ込んでいる。永久磁石17とスリーブ170とは接着材(図示せず)によって固定され、スペーサ171とスリーブ170とは接着材(図示せず)によって固定されている。スリーブ170は、治具(図示せず)によって保持された永久磁石17およびスペーサ171を囲むようにシートを筒状に曲げる際、永久磁石17およびスペーサ171と接着材によって固定される。従って、永久磁石17およびスペーサ171は第3方向L3において高い直進性をもってスリーブ170に支持され、スリーブ170の径方向外側には、スリーブ170から離間するように、ボビン8に巻回されたコイル15が配置される。
可動体6は、スリーブ170の第3方向L3の一方側L3aに設けられた第1磁性板91と、スリーブ170の第3方向L3の他方側L3bに設けられた第2磁性板92と、コイル15を径方向外側で囲む筒部95を備えた外ヨーク9とを有している。外ヨーク9の筒部95は、コイル15と離間している。第1磁性板91は、複数の永久磁石17のうち、第3方向L3の一方側L3aの端に設けられた永久磁石17と当接した状態で、外ヨーク9の筒部95の第3方向L3の一方側L3aの端部951に連結されている。第2磁性板92は、複数の永久磁石17のうち、第3方向L3の他方側L3bの端に設けられた永久磁石17と当接した状態で、外ヨーク9の筒部95の第3方向L3の他方側L3bの端部952に連結されている。
第1磁性板91は、筒部95の端部951と連結された第1板部911と、第1板部911からスリーブ170の内側に突出して永久磁石17と当接する第1凸部912とを備えている。第2磁性板92は、筒部95の端部952と連結された第2板部921と、第2板部921からスリーブ170の内側に突出して永久磁石17と当接する第2凸部922とを備えている。従って、永久磁石17およびスペーサ71は第3方向L3の両側から第1磁性板91と第2磁性板92とによって抑え込まれている。本形態において、第1磁性板91は、筒部95と溶接によって連結され、外ヨーク9は、筒部95と第2磁性板92とが一体に形成されている。
外ヨーク9の筒部95の外周面には、カバー3の小径部37と対向する位置が径方向外側に突出した大径部97になっている。かかる大径部97は、可動体6が第3方向L3に交差する方向に移動した際にカバー3の小径部37に当接する。従って、外ヨーク9の筒部95に形成された大径部97、およびカバー3の胴部35に形成された小径部37はいずれも、可動体6が直交する方向に移動した際に互いに当接することにより、可動体6の第3方向L3と直交する方向への可動範囲を規定するストッパ14を構成している。
(支持体2の構成)
図8、図9、図10、図11および図12に示すように、支持体2は、第1磁性板91に対して第3方向L3の一方側L3aに配置された第1ボビンホルダ81と、第2磁性板92に対して第3方向L3の他方側L3bに配置された第2ボビンホルダ82と、スリーブ170と外ヨーク9との間で第3方向L3に延在する筒状のボビン8とを有している。
第1ボビンホルダ81と第1磁性板91とは第3方向L3で離間し、第2ボビンホルダ82と第2磁性板92とは第3方向L3で離間し、ボビン8は、スリーブ170および外ヨーク9と径方向で離間している。支持体2において、ボビン8の外周面には、第3方向L3の複数個所にコイル15が巻回されており、コイル15は、ボビン8およびスリーブ170を介して、第3方向L3で隣り合う永久磁石17の間と対向している。ボビン8の外周側には、第3方向L3の他方側L3bの端部にフランジ部88が形成されているとともに、第3方向L3で隣り合うコイル15の間には、円環状のスペーサ155が装着されている。
第1ボビンホルダ81は、円形の第1端板部811と、第1端板部811の外縁から第3方向L3の他方側L3bに屈曲した筒状の第1側板部812とを有しており、第1端板部811の第3方向L3の一方側L3aの面に配線基板25が重ねて配置されている。第1端板部811には、2本の円弧状のスリット816が形成されているとともに、2本のスリット816の近傍には貫通穴817が2つずつ形成されている。また、2つの貫通穴817の一方は、配線基板25に形成された貫通穴251と重なっている。従って、コイル15に用いたコイル線の端部を貫通穴817、251を介して配線基板25のランド250まで引き回すことができる。
本形態では、ボビン8と第1ボビンホルダ81とを連結するにあたって、第1磁性板91には、ボビン8と第1ボビンホルダ81とを連結する第1連結部86が貫通する第1貫通部910が形成されている。第1貫通部910は、第1磁性板91の第1凸部912の周りで第1板部911に扇形状に切り欠かれた切り欠きからなる。第1連結部86は、ボビン8から第1ボビンホルダ81に向けて突出した2つの第1連結板861と、第1ボビンホルダ81からボビン8に向けて突出した2つの第1支持板819とを備えており、本形態において、第1連結板861および第1支持板819はいずれも円弧状断面をもって重なっている。また、2つの第1連結板861は各々、第1ボビンホルダ81の第1端板部811に形成された2本のスリット816に嵌っている。従って、スリット816の内部で第1ボビンホルダ81と第1連結板861とを溶接等によって連結することができる。
第2ボビンホルダ82は、円形の第2端板部821と、第2端板部821の外縁から第3方向L3の一方側L3aに屈曲した筒状の第2側板部822とを有しており、第2端板部821の中央には、カバー3の放音用の開口部360と重なる開口部820が形成されている。
本形態では、ボビン8と第2ボビンホルダ82とを連結するにあたって、第2磁性板92には、ボビン8と第2ボビンホルダ82とを連結する第2連結部87が貫通する第2貫通部920が形成されている。第2貫通部920は、第2磁性板92の第2凸部922の周りで第2板部921に扇形状に切り欠かれた切り欠きからなる。本形態において、第2連結部87は、ボビン8から第2ボビンホルダ82に向けて突出した2つの第2連結板871と、第2ボビンホルダ82からボビン8に向けて突出した2つの第2支持板829とを備えており、本形態において、第2連結板871および第2支持板829はいずれも円弧状断面をもって重なった状態で溶接等により連結されている。
本形態において、ボビン8の外周面および第1支持板819の外周面には、コイル15を構成するコイル線(図示せず)の端部を第3方向L3に引き回す溝891、892、818が設けられており、溝891、892は、第1連結板861の外周面まで延在している。このため、ボビン8と第1ボビンホルダ81とを連結した際、溝891、892、818が繋がる。従って、コイル線の端部を溝891、892、818、貫通穴817および貫通穴251を介して配線基板25のランド250まで引き回すことができる。
(弾性部材18、19の構成)
本形態において、可動体6は、第3方向L3で離間する位置に設けられた弾性部材18、19によって第3方向L3に直線往復移動可能に支持されている。ここで、複数の弾性部材18、19は、外ヨーク9と胴部35との間でストッパ14に対する第3方向L3の一方側L3aおよび他方側L3bの双方に配置されている。弾性部材18は、周方向において等角度間隔の4か所の各々において、外ヨーク9の筒部95の外周面およびカバー3の胴部35の内周面の各々に固定されている。また、弾性部材19も、弾性部材18と同様、周方向において等角度間隔の4か所の各々において、外ヨーク9の筒部95の外周面およびカバー3の胴部35の内周面の各々に固定されている。

ここで、弾性部材18、19は、シリコーンゲル等の粘弾性体からなる。たとえば、粘弾性体18、19は、針入度が10度から110度であるシリコーン系ゲルである。針入度とは、JIS−K−2207やJIS−K−2220で規定されており、この値が小さい程、硬いことを意味する。ここで、粘弾性とは、粘性と弾性の両方を合わせた性質のことであり、ゲル状部材、プラスチック、ゴム等の高分子物質に顕著に見られる性質である。従って、粘弾性部材18、19として、各種ゲル状部材を用いることができる。また、粘弾性部材18、19として、天然ゴム、ジエン系ゴム(例えば、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム)、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等)、非ジエン系ゴム(例えば、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)、熱可塑性エラストマー等の各種ゴム材料及びそれらの変性材料を用いてもよい。粘弾性部材18、19は、その伸縮方向によって、線形あるいは非線形の伸縮特性を備える。例えば、粘弾性部材18、19は、その厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、線形の成分(バネ係数)よりも非線形の成分(バネ係数)が大きい伸縮特性を備える。これに対して、厚さ方向(軸方向)に引っ張られて伸びる場合は、非線形の成分(バネ係数)よりも線形の成分(バネ係数)が大きい伸縮特性を備える。これにより、粘弾性部材18、19が可動体3と支持体2との間で厚さ方向(軸方向)に押圧されて圧縮変形する際は、粘弾性部材18、19が大きく変形することを抑制できるので、可動体3と支持体2とのギャップが大きく変化することを抑制できる。一方、粘弾性部材18、19が厚さ方向(軸方向)と交差する方向(せん断方向)に変形する場合、いずれの方向に動いても、引っ張られて伸びる方向の変形であるため、非線形の成分(バネ係数)よりも線形の成分(バネ係数)が大きい変形特性を持つ。従って、粘弾性部材18、19では、運動方向によるバネ力が一定となる。それ故、粘弾性部材18、19のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上することができるので、微妙なニュアンスをもって振動を実現することができる。なお、弾性部材18、19と外ヨーク9との固定、および弾性部材18、19とカバー3との固定は、接着剤、粘着剤、あるいはシリコーンゲルの粘着性を利用して行われる。
(第2振動発生装置1bでの動作等)
本形態の第2振動発生装置1bにおいて、配線基板25を介してコイル15に給電すると、コイル15および永久磁石17からなる磁気駆動回路60によって、可動体6が第3方向L3に直線振動する。その際、第2振動発生装置1bにおける重心が第3方向L3に直線振動するので、図1を参照して説明したペン型触力覚提示デバイス100が第3方向L3への方向性をもって直線振動する。従って、利用者は、第3方向L3の方向性をもった直線振動を触力覚として体感することができる。また、コイル15に印加する交流波形を調整して、可動体6が第3方向L3の一方側に移動する速度と、可動体6が第3方向L3の他方側に移動する速度を相違させれば、利用者は、図1を参照して説明したペン型触力覚提示デバイス100から、第3方向L3において片側への方向性を有する直線振動を体感することができる。
ここで、可動体6では、複数の永久磁石17が第3方向L3に重ねて配置されているとともに、第3方向L3で隣り合う永久磁石17は、同極が対向するように配置されているため、隣り合う永久磁石17の間から放出される磁束の密度が高い。従って、推力を高めた場合でも永久磁石17の数を減らすことができるので、可動体6の第3方向L3の寸法の拡大を抑えることができる。また、可動体6において、永久磁石17の周りがスリーブ170で囲まれているため、スリーブ170によって複数の永久磁石17の積層体の第3方向L3に沿う方向での真直性を確保することができるとともに、第3方向L3で隣り合う永久磁石17の間に作用する反発力を第1磁性板91と第2磁性板92とによって抑え込むことができる。
また、可動体6の共振を抑制するための弾性部材18、19は、第3方向L3で離間する複数個所に設けられているため、可動体6の第3方向L3における寸法が大であっても、バネ部材を用いずに、可動体6を弾性部材18、19によって適正に支持することができる。また、可動体6では、永久磁石17が3以上、積層されているため、推力を高めることができるとともに、この場合でも永久磁石17の数が少なく済む。また、弾性部材18、19は、支持体2と可動体6とにおいて径方向で対向する位置に設けられているため、可動体6が第3方向L3に振動した際、そのせん断方向に変形して共振を防止する。このため、支持体2と可動体6とにおいて径方向で対向する部分の間隔が変化しても、弾性部材18、19の弾性率の変化が小さいので、可動体6が第3方向L3に振動した際の共振を効果的に抑制することができる。
その際、第2振動発生装置1bでは、カバー3の開口部360からは、可動体6の第3方向L3における振動に伴う圧力変化が可聴域の音として放出され、かかる音は、図1に示すペン型触力覚提示デバイス100のケース110の放音穴116から放出される。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のペン型触力覚提示デバイス100において、第1振動発生装置1aでは、弾性部材7を介して支持体2に支持された可動体4を第1磁気駆動回路10および第2磁気駆動回路20によって直線振動させて触力覚情報を利用者に出力する。また、本形態のペン型触力覚提示デバイス100において、第2振動発生装置1bでは、弾性部材18、19を介して支持体5に支持された可動体6を磁気駆動回路60によって直線振動させて触力覚情報を利用者に出力する。このため、ペン型触力覚提示デバイス100では、比較的簡素な構成で、方向性を有する振動(触力覚情報)を効率よく発生させることができるので、ペン型触力覚提示デバイスのコストの低減や軽量化を図ることができる。
また、ペン型触力覚提示デバイス100では、第1振動発生装置1aの第1磁気駆動回路10および第2磁気駆動回路20によって第1方向L1および第2方向L2での直線振動を触力覚情報として出力するとともに、第2振動発生装置1bの磁気駆動回路60によって第3方向L3での直線振動を触力覚情報として出力する。このため、ペン型触力覚提示デバイス100によれば、第1方向L1での直線振動、第2方向L2での直線振動、第3方向L3、およびそれらを組み合わせた振動を触力覚情報として出力することができる。
また、ペン型触力覚提示デバイス100では、第2振動発生装置1bでの可動体6の第3方向L3における振動に伴う圧力変化がケース110の放音穴116から可聴域の音として放出される。従って、触力覚情報に加えて、放音穴116から出射される音によって情報を出力することができる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、弾性部材7、18、19として粘弾性体のみを用いたが、弾性部材7、18、19として、バネを用いた形態や、バネと粘弾性体とを併用した形態としてもよい。また、上記実施の形態では、第1振動発生装置1aおよび第2振動発生装置1bの双方が設けられていたが、第1振動発生装置1aおよび第2振動発生装置1bの一方が設けられている場合に本発明を適用してもよい。
1a…第1振動発生装置、1b…第2振動発生装置、2、5…支持体、4、6…可動体、7、18、19…弾性部材、10…第1磁気駆動回路、11…第1磁石、12…第1コイル、15…コイル、17…永久磁石、20…第2磁気駆動回路、21…第2磁石、22…第2コイル、60…磁気駆動回路、100…ペン型触力覚提示デバイス、116…放音穴、L1…第1方向、L2…第2方向、L3…第3方向

Claims (5)

  1. 利用者に触力覚情報を知覚させるペン型触力覚提示デバイスであって、
    利用者が手で握るための軸部を備えたケースと、
    前記ケースの内部に設けられた振動発生装置と、
    を有し、
    前記振動発生装置は、可動体と、支持体と、弾性および粘弾性の少なくとも一方を備え、前記可動体と前記支持体との間に配置された弾性部材と、前記可動体を直線振動させて前記触力覚情報を出力させる磁気駆動回路と、を備えていることを特徴とするペン型触力覚提示デバイス。
  2. 前記振動発生装置として、前記軸部の軸線方向に交差する方向での直線振動を前記触力覚情報として出力する第1振動発生装置、および前記軸線方向での直線振動を前記触力覚情報として出力する第2振動発生装置のうちの少なくとも一方を有していることを特徴とする請求項1に記載のペン型触力覚提示デバイス。
  3. 前記振動発生装置として、前記軸部の軸線方向に交差する方向での直線振動を前記触力覚情報として出力する第1振動発生装置、および前記軸線方向での直線振動を前記触力覚情報として出力する第2振動発生装置の双方を有していることを特徴とする請求項1に記載のペン型触力覚提示デバイス。
  4. 前記振動発生装置として、少なくとも前記第1振動発生装置を有し、
    前記第1振動発生装置は、前記軸線方向に対して交差する第1方向での直線振動を前記触力覚情報として出力するとともに、前記軸線方向および前記第1方向に対して交差する第2方向での直線振動を前記触力覚情報として出力することを特徴とする請求項2または3に記載のペン型触力覚提示デバイス。
  5. 前記振動発生装置として、少なくとも前記第2振動発生装置を有し、
    前記ケースには、前記第2振動発生装置の前記軸線方向における振動に伴う圧力変化を可聴域の音として放出する放音穴が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のペン型触力覚提示デバイス。
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