以下に図面を参照して、本発明にかかる無線基地局、無線装置、無線制御装置、無線通信システム、通信方法および無線端末の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(実施の形態1にかかる無線基地局)
図1は、実施の形態1にかかる無線基地局の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる無線基地局100は、無線装置110と、無線制御装置120と、を含む。また、無線基地局100は、複数の無線装置110を含んでいてもよい。また、無線基地局100は、無線端末と通信を行う。無線端末との間で無線通信には、たとえば、無線基地局100から無線端末への下り信号の送信と、無線端末から無線基地局100への上り信号の送信と、の少なくともいずれかが含まれる。
無線装置110と無線制御装置120との間は伝送路101により接続されている。伝送路101は、たとえば無線装置110と無線制御装置120とを接続する有線の伝送路である。たとえば、伝送路101において双方向の信号伝送が行われる場合は、双方向の信号伝送は、たとえば互いに異なる波長を用いたWDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)により行われる。なお、WDM以外の方法を用いてもよい。
伝送路101による信号の伝送には、電気信号の伝送や光信号の伝送を用いることができる。たとえば、伝送路101による信号の伝送には、CPRI(Common Public Radio Interface)やOBSAI(Open Base Station Architecture Initiative)を用いることができる。CPRIは、一例としてはIEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers)の803に規定されている。ただし、伝送路101による信号の伝送には、これらに限らず各種の伝送方法を用いることができる。
無線装置110は、アンテナ115を用いて無線端末との間で無線による信号の送受信を行う。一例としては、無線装置110は、5Gにおいて検討されているDUに適用することができる。たとえば、無線装置110は、第1処理部111と、IF処理部112と、通知部113と、アンテナ115と、を備える。なお、第1処理部を第1信号処理部と称してもよい。また、無線装置110は、通知部124を備えていてもよい。
第1処理部111は、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号に対する無線基地局100による各処理(以下、基地局信号処理と称する。)のうち、無線信号処理を含む第1信号処理を行う。無線信号処理は、たとえばアンテナ115を用いた無線による信号の送受信、信号の増幅処理やフィルタを用いた不要信号の除去などである。信号の送受信は、信号の送信および信号の受信の少なくともいずれかである。
たとえば、第1処理部111は、無線端末から無線送信された信号に対して第1信号処理に含まれる受信処理を行い、第1信号処理に含まれる受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。第1信号処理に含まれる受信処理には、アンテナ115による信号の受信が含まれる。また、第1処理部111は、IF処理部112から出力された信号に対して第1信号処理に含まれる送信処理を行う。第1信号処理に含まれる送信処理には、アンテナ115による無線端末への信号の無線送信が含まれる。
IF処理部112は、伝送路101を介して無線制御装置120と通信を行うインタフェース(IF)処理部である。たとえば、IF処理部112は、第1処理部111から出力された信号を、伝送路101を介して無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101を介して送信された信号を受信し、受信した信号を第1処理部111へ出力する。
また、IF処理部112は、通知部113から出力された構成情報を、伝送路101を介して無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号を無線制御装置120から受信した場合に、受信した構成情報要求信号を通知部113へ出力してもよい。
通知部113は、基地局信号処理のうちの第1処理部111が行う第1信号処理に含まれる処理(基地局信号処理の第1信号処理への配分)、機能または機能分離に応じた構成情報をIF処理部112へ出力する。これにより、構成情報を伝送路101により無線制御装置120へ送信することができる。構成情報については後述する。
たとえば、通知部113は、無線制御装置120と無線装置110とが接続された場合に構成情報をIF処理部112へ出力する。また、通知部113は、IF処理部112から構成情報要求信号が出力された場合に構成情報をIF処理部112へ出力してもよい。また、通知部113は、無線制御装置120と無線装置110とが接続された状態で、無線装置110の管理者から構成情報の出力の指示を受け付けた場合に構成情報をIF処理部112へ出力してもよい。
また、たとえば、無線装置110のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、第1処理部111の第1信号処理に関する構成情報が記憶されている。この場合に、通知部113は、無線制御装置120のメモリに記憶された構成情報を読み出し、読み出した構成情報をIF処理部112へ出力する。
または、無線装置110のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、第1処理部111の第1信号処理に応じた情報であって、構成情報を生成するための情報が記憶されていてもよい。この場合に、通知部113は、無線装置110のメモリに記憶された情報を読み出し、読み出した情報に基づいて構成情報を生成する。そして、通知部113は、生成した構成情報をIF処理部112へ出力する。または、通知部113は、第1処理部111の第1信号処理に関する構成情報を第1処理部111から取得してもよい。
無線制御装置120は、無線装置110と無線装置110の上位装置との間に設けられ、無線装置110による無線信号処理を制御する。無線装置110の上位装置は、たとえば無線装置110が設けられた移動体通信網(無線通信システム)のコアネットワークにおける通信装置である。また、上位装置は、ネットワークにおける基地局の上位に位置する装置であってもよい。すなわち、基地局の上位装置であってもよい。このような上位装置としては、たとえばSGW(Serving Gateway)やMME(Mobility Management Entity:移動性管理エンティティ)などがある。なお、上記のSGWやMMEは3GPPにおいて検討された第4世代移動通信システムであるLTEシステムにおける装置である。以下、LTEシステムを例として説明するが、断りのない限り、他の無線通信システムにおいても適用可能である。
一例としては、無線制御装置120は、3GPPにおいて検討されている5GのCUに適用することができる。たとえば、無線制御装置120は、IF処理部121と、第2処理部122と、制御部123と、を備える。なお、第2処理部を第2信号処理部と称してもよい。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101を介して送信された信号を受信し、受信した信号を第2処理部122へ出力するインタフェース処理部である。また、IF処理部121は、第2処理部122から出力された信号を、伝送路101を介して無線装置110へ送信する。また、IF処理部121は、無線装置110から伝送路101を介して送信された信号に含まれる構成情報を制御部123へ出力する。
第2処理部122は、基地局信号処理のうちの、無線装置110の第1信号処理と異なる第2信号処理を行う。第2信号処理には、たとえば、無線基地局100が無線端末から受信した信号を無線基地局100の上位装置へ送信する処理と、無線基地局100の上位装置から送信された無線端末への信号を受信する処理と、が含まれる。
たとえば、第2処理部122は、IF処理部121から出力された信号に対して第2信号処理に含まれる受信処理を行い、受信処理を行った信号を出力する。第2処理部122から出力された信号は、たとえば無線基地局100の上位装置へ送信される。また、第2処理部122は、たとえば無線基地局100の上位装置から無線制御装置120へ入力された信号に対して第2信号処理に含まれる送信処理を行い、送信処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。
制御部123は、IF処理部121から出力された構成情報に基づいて、第2処理部122の第2信号処理に含まれる処理を設定する。一例としては、制御部123は、構成情報に基づいて基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理に含まれる処理を特定し、基地局信号処理から特定した処理を除いた処理を第2処理部122の第2信号処理に設定する。
基地局信号処理の第1信号処理および第2信号処理への分配について説明する。無線基地局100における基地局信号処理は、無線装置110の第1処理部111の第1信号処理と、無線制御装置120の第2処理部122による第2信号処理と、に分割して行われる。たとえば、移動体通信網には複数の無線基地局100が設けられ、複数の無線基地局100の中には、基地局信号処理の第1信号処理と第2信号処理への配分(または分割、以下、基地局信号処理の分離ポイントと称する。)が異なる無線基地局100が混在している。そして、基地局信号処理の分離ポイントが異なると、第1信号処理および第2信号処理に含まれる処理(たとえば終端点)や、伝送路101において伝送される信号のデータ種別が異なる。
本実施の形態においては、基地局信号処理の分離ポイントが無線装置110によって異なるとする。すなわち、第1信号処理に含まれる処理が無線装置110によって異なる。この場合に、無線制御装置120は、自装置に接続された無線装置110に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じて、自装置が実行する第2信号処理に含まれる処理(第2信号処理におけるプロトコルの終端点)を設定することを要する。また、無線制御装置120は、自装置に接続された無線装置110に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じて、伝送路101を介した無線装置110との間の信号の伝送方法を設定することを要する。
これに対して、無線装置110は、上述したように第1信号処理に関する構成情報を無線制御装置120へ送信する。これにより、無線制御装置120は、無線装置110から受信した構成情報に基づいて、自装置の第2信号処理に含まれる処理と、無線装置110との間の信号の伝送方法と、を設定することが可能になる。このため、たとえば、無線基地局100を適用する移動体通信網において、構成(基地局信号処理の分離ポイント、機能分離(Function Spilt))が異なる無線装置110を混在させることが可能になる。
構成情報は、たとえば、第1処理部111の第1信号処理および第2処理部122の第2信号処理への基地局信号処理の配分を特定可能な情報である。または、構成情報は、第1処理部111の第1信号処理と第2処理部122の第2信号処理への基地局信号処理の配分に応じた、無線装置110と無線制御装置120との間において伝送路101により信号を伝送するための伝送方法を特定可能な情報でもよい。
一例としては、構成情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントを直接的または間接的に示す情報または分離ポイントに関する情報(たとえば後述の分離ポイントやDUカテゴリ)とすることができる。または、構成情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じた、第1信号処理に含まれる処理を示す情報または第2信号処理に含まれる処理を示す情報または処理に関する情報としてもよい。または、構成情報は、伝送路101により伝送される信号のデータ種別、またはそのデータ種別の信号の伝送方法(たとえばプロトコル)を示す情報または伝送方法に関する情報としてもよい。
また、通知部124は、基地局信号処理のうちの無線制御装置120の第2信号処理に関する構成情報を伝送路により無線装置110へ通知する。ただし、無線制御装置120は通知部124を省いた構成としてもよい。
(実施の形態1にかかる基地局信号処理の各分離例)
図2は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例1を示す図である。図2において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。なお、図2においては通知部124の図示を省略している。図2に示す例では、無線基地局100が、物理層処理部201(Phy)と、DAC/ADC202と、BB処理部203(BB)と、MAC処理部204(MAC)と、RLC処理部205(RLC)と、PDCP処理部206(PDCP)と、を備える。これらの各処理部は、上述の基地局信号処理に含まれる各処理を行う処理部である。上述した基地局信号処理の分離ポイントは、たとえばこれらの各処理部を第1処理部111および第2処理部122へどのように配分するかにより決まる。また、上記のMAC、RLCおよびPDCPは、従来のW−CDMAやLTEシステムにおける基地局装置の構成(機能)を示すものであり、ここではこれらを用いて説明する。W−CDMAはWideband−Code Division Multiple Accessの略である。W−CDMAは登録商標である。なお、上記機能と第5世代移動通信(通称5G)の機能とは名称や機能が異なる可能性がある。ただし、本実施の形態は、これらに限定されるものではない。
DACはDigital/Analog Converter(ディジタル/アナログ変換器)の略である。ADCはAnalog/Digital Converter(アナログ/ディジタル変換器)の略である。BBはBase Band(ベースバンド)の略である。MACはMedia Access Control(メディアアクセス制御)の略である。RLCはRadio Link Control(無線リンク制御)の略である。PDCPはPacket Data Convergence Protocolの略である。
図2に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201が含まれており、第2処理部122にDAC/ADC202、BB処理部203、MAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントが物理層処理部201とDAC/ADC202との間になっている。
物理層処理部201は、アンテナ115を用いて受信した信号に対して物理層の受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、物理層処理部201は、IF処理部112から出力された信号に対して物理層の送信処理を行い、送信処理を行った信号をアンテナ115により無線送信する。
IF処理部112は、物理層処理部201から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号を物理層処理部201へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をDAC/ADC202へ出力する。また、IF処理部121は、DAC/ADC202から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
DAC/ADC202は、IF処理部121から出力された信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、変換した信号をBB処理部203へ出力する。また、DAC/ADC202は、BB処理部203から出力された信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、変換した信号をIF処理部121へ出力する。なおDAC/ADC202はBB処理部203に設けられていてもよい。
BB処理部203は、DAC/ADC202から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。また、BB処理部203は、MAC処理部204から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。なお、BB処理部203の受信処理は、たとえば、復調、復号、デスクランブル、FFTおよびIFFTの少なくとも1つを含む。FFTはFast Fourier Transform(高速フーリエ変換)の略である。IFFTはInverse Fast Fourier Transform(逆高速フーリエ変換)の略である。また、BB処理部203の送信処理は、たとえば、FFT、IFFT、符号化、変調、スクランブルの少なくとも1つを含む。なお、詳細については、たとえばTS36.211に記載されており、当業者であれば周知の技術である。なおTS36.211に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
MAC処理部204は、BB処理部203から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。また、MAC処理部204は、RLC処理部205から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をBB処理部203へ出力する。なお、詳細な処理については、たとえばTS36.320に記載されており、当業者であれば周知の技術である。たとえば、TS36.320に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
RLC処理部205は、MAC処理部204から出力された信号に対してRLCの受信処理を行い、受信処理を行った信号をPDCP処理部206へ出力する。また、RLC処理部205は、PDCP処理部206から出力された信号に対してRLCの送信処理を行い、送信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。なお、詳細な処理については、たとえばTS36.321に記載されており、当業者であれば周知の技術である。たとえば、TS36.321に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
PDCP処理部206は、RLC処理部205から出力された信号に対してPDCPの受信処理を行い、受信処理を行った信号を出力する。PDCP処理部206から出力された信号は、たとえば無線基地局100の上位装置へ送信される。また、PDCP処理部206は、たとえば無線基地局100の上位装置から送信され入力された信号に対してPDCPの送信処理を行い、送信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。なお、詳細な処理については、たとえばTS36.322に記載されており、当業者であれば周知の技術である。たとえば、TS36.321に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
図2に示す例においては、物理層処理部201とDAC/ADC202との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号は、たとえばDAC出力またはADC入力であり、アナログのIQデータとなる。
ただし、IF処理部112,121による伝送路101を介した伝送がディジタル伝送である場合は、物理層処理部201とDAC/ADC202との間のアナログのIQデータは、DAC入力またはADC出力であり、ディジタル化されて伝送路101により伝送される。
すなわち、IF処理部112は、物理層処理部201から出力されたアナログのIQデータをディジタル信号に変換して伝送路101により無線制御装置120へ送信する。この際、プロトコルによって定められたフォーマットに上記のディジタル信号をマッピングして伝送する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信されたディジタル信号をアナログのIQデータに変換して物理層処理部201へ出力する。この際、上記のフォーマットにマッピングされ送信されたディジタル信号をデマッピングして受信する。
また、IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信されたディジタルの信号をアナログのIQデータに変換してDAC/ADC202へ出力する。この際、上記のフォーマットにマッピングされ送信されたディジタル信号をデマッピングして受信する。また、IF処理部121は、DAC/ADC202から出力されたアナログのIQデータをディジタル信号に変換して伝送路101により無線装置110へ送信する。この際、プロトコルによって定められたフォーマットに上記のディジタル信号をマッピングして伝送する。
図3は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例2を示す図である。図3において、図2に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図3に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201およびDAC/ADC202が含まれており、第2処理部122にBB処理部203、MAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントがDAC/ADC202とBB処理部203との間になっている。
物理層処理部201は、アンテナ115を用いて受信した信号に対して物理層の受信処理を行い、受信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。また、物理層処理部201は、DAC/ADC202から出力された信号に対して物理層の送信処理を行い、送信処理を行った信号をアンテナ115により無線送信する。
DAC/ADC202は、物理層処理部201から出力された信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、変換した信号をIF処理部112へ出力する。また、DAC/ADC202は、IF処理部112から出力された信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、変換した信号を物理層処理部201へ出力する。
IF処理部112は、DAC/ADC202から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をDAC/ADC202へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をBB処理部203へ出力する。また、IF処理部121は、BB処理部203から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
BB処理部203は、IF処理部121から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。また、BB処理部203は、MAC処理部204から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。
図3に示す例においては、DAC/ADC202とBB処理部203との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばディジタル信号のIQデータとなる。
図4は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例3を示す図である。図4において、図3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図4に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201、DAC/ADC202およびBB処理部203が含まれており、第2処理部122にMAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントがBB処理部203とMAC処理部204との間になっている。
DAC/ADC202は、物理層処理部201から出力された信号をアナログからディジタル信号に変換し、変換した信号をBB処理部203へ出力する。また、DAC/ADC202は、BB処理部203から出力された信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、変換した信号を物理層処理部201へ出力する。
BB処理部203は、DAC/ADC202から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、BB処理部203は、IF処理部112から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。
IF処理部112は、BB処理部203から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をBB処理部203へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をMAC処理部204へ出力する。また、IF処理部121は、MAC処理部204から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
図4に示す例においては、BB処理部203とMAC処理部204との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばMAC PDUとなる。PDUはProtocol Data Unitの略である。MAC PDUは、たとえばビット幅が1ビットのディジタル信号である。
図5は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例4を示す図である。図5において、図4に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図5に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201、DAC/ADC202、BB処理部203およびMAC処理部204が含まれており、第2処理部122にRLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントがMAC処理部204とRLC処理部205との間になっている。
BB処理部203は、DAC/ADC202から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。また、BB処理部203は、MAC処理部204から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。
MAC処理部204は、BB処理部203から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、MAC処理部204は、IF処理部112から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をBB処理部203へ出力する。
IF処理部112は、MAC処理部204から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をMAC処理部204へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をRLC処理部205へ出力する。また、IF処理部121は、RLC処理部205から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
図5に示す例においては、MAC処理部204とRLC処理部205との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばRLC PDUとなる。
図6は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例5を示す図である。図6において、図5に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図6に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201、DAC/ADC202、BB処理部203、MAC処理部204およびRLC処理部205が含まれており、第2処理部122にPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントがRLC処理部205とPDCP処理部206との間になっている。
MAC処理部204は、BB処理部203から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。また、MAC処理部204は、RLC処理部205から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をBB処理部203へ出力する。
RLC処理部205は、MAC処理部204から出力された信号に対してRLCの受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。RLC処理部205は、IF処理部112から出力された信号に対してRLCの送信処理を行い、送信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。
IF処理部112は、RLC処理部205から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をRLC処理部205へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をPDCP処理部206へ出力する。また、IF処理部121は、PDCP処理部206から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
PDCP処理部206は、IF処理部121から出力された信号に対してPDCPの受信処理を行い、受信処理を行った信号を無線基地局100の上位装置へ送信する。また、PDCP処理部206は、無線基地局100の上位装置から出力された信号に対してPDCPの送信処理を行い、送信処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。
図6に示す例においては、RLC処理部205とPDCP処理部206との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばPDCP PDUとなる。
無線基地局100が適用される移動体通信網には、一例としては図2〜図6に示した基地局信号処理の分離ポイントが異なる無線基地局100が混在している。ただし、無線基地局100が適用される移動体通信網には、図2〜図6に示した無線基地局100のうちの一部の複数の無線基地局100が混在していてもよい。また、無線基地局100が適用される移動体通信網には、図2〜図6に示した例とは基地局信号処理の分離ポイントが異なる無線基地局100が混在していてもよい。
たとえば、MACの処理をPDUとSDUの変換部において2つの処理に分割可能である場合は、MAC処理部204を2つのMAC処理部に分割し、分割した2つのMAC処理部の間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。この場合は、伝送路101により伝送される信号は、一例としてはMAC SDUになる。SDUはService Data Unitの略である。なお、分割した2つのMACのうち、RLC側を上位MAC(High MAC)とし、BB側を下位MAC(Low MAC)と呼んでもよい。
また、RLCの処理を、PDUとSDUの変換部において2つの処理に分割可能である場合は、RLC処理部205を2つのRLC処理部に分割し、分割した2つのRLC処理部の間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。この場合は、伝送路101により伝送される信号は、一例としてはRLC SDUになる。なお、分割した2つのRLCのうち、PDCP側を上位RLC(High RLC)とし、MAC側を下位RLC(Low RLC)と呼んでもよい。
また、PDCPの処理を、PDUとSDUの変換部において2つの処理に分割可能である場合は、PDCP処理部206を2つのPDCP処理部に分割し、分割した2つのPDCP処理部206の間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。この場合は、伝送路101により伝送される信号は、一例としてはPDCP SDUになる。なお、分割した2つのPDCPのうち、MMEまたはSGW側を上位PDCP(High PDCP)とし、RLC側を下位PDCP(Low PDCP)と呼んでもよい。
また、アンテナ115と物理層処理部201の間に、RF(Radio Frequency:高周波)処理部がある場合は、RF処理部と物理層処理部201との間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。
また、無線基地局100の基地局信号処理は、図2〜図6に示した例に限らず、無線基地局100の通信方式に応じて変更することができる。たとえば、4Gの移動体通信網における基地局信号処理にはたとえば図2〜図6に示した例のように物理層、BB、MAC、RLC、PDCPの処理が含まれているが、5Gの移動体通信網における基地局信号処理はこれらの処理と異なる可能性がある。たとえば、無線基地局100の基地局信号処理は、無線基地局100が伝送する信号に対して無線基地局100が直列的に行う複数の処理であればよい。具体的には、たとえばRLCの機能をMACおよび/またはPDCPと統合することでRLCを削除するなど、一部の機能を削除することも可能である。また、新たな機能を追加することも可能である。
(実施の形態1にかかる無線基地局において異なる無線装置を混在させた構成)
図7は、実施の形態1にかかる無線基地局において異なる無線装置を混在させた構成の一例を示す図である。図7において、図2〜図8に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図7に示すように、1個の無線基地局100において、無線装置110として、第1信号処理に含まれる処理が異なる複数の無線装置110を混在させてもよい。すなわち、図7に示す例では、無線制御装置120に対して、無線装置110として無線装置110aおよび無線装置110bがカスケード接続されている。
たとえば、無線装置110aは、4GのRRH(Remote Radio Head)に対応する無線装置110(第1無線装置)である。無線装置110aは、第1処理部111aと、IF処理部112aと、通知部113aと、アンテナ115aと、を備える。第1処理部111a、IF処理部112a、通知部113aおよびアンテナ115aは、それぞれ無線装置110の第1処理部111、IF処理部112、通知部113およびアンテナ115と同様の構成である。
ただし、第1処理部111aは、たとえば図2に示した第1処理部111と同様の構成である。すなわち、第1処理部111aには第1信号処理の処理部として物理層処理部711(Phy)が含まれる。物理層処理部711は、図2に示した物理層処理部201と同様の構成である。
また、無線装置110aのIF処理部112aは、後述の無線装置110bと無線制御装置120との間の信号の伝送を中継する。また、無線装置110aの通知部113aは、第1処理部111aの第1信号処理に関する構成情報を、IF処理部112aを介して無線制御装置120へ送信する。
無線装置110bは、5GのRE(Radio Equipment)に対応する無線装置110(第2無線装置)である。無線装置110bは、第1処理部111bと、IF処理部112bと、通知部113bと、アンテナ115bと、を備える。第1処理部111b、IF処理部112b、通知部113bおよびアンテナ115bは、それぞれ無線装置110の第1処理部111、IF処理部112、通知部113およびアンテナ115と同様の構成である。
ただし、第1処理部111bは、たとえば図4に示した第1処理部111と同様の構成である。すなわち、第1処理部111bには、第1信号処理の処理部として物理層処理部721(Phy)、DAC/ADC722およびBB処理部723(BB)が含まれる。物理層処理部721、DAC/ADC722およびBB処理部723は、たとえばそれぞれ図4に示した物理層処理部201、DAC/ADC202およびBB処理部203と同様の構成である。
また、無線装置110bのIF処理部112bは、伝送路701を介して無線装置110aのIF処理部112aと接続されることにより、無線装置110aを介して無線制御装置120と接続されている。すなわち、無線制御装置120と無線装置110bとの間の信号は、伝送路101、IF処理部112aおよび伝送路701を介して伝送される。
また、無線装置110bの通知部113bは、第1処理部111bの第1信号処理に関する構成情報を、IF処理部112bを介して送信する。通知部113bからIF処理部112bを介して送信された構成情報は、伝送路701、IF処理部112aおよび伝送路101を介して無線制御装置120へ送信される。
無線制御装置120のIF処理部121は、無線装置110a,110bから送信された各構成情報を制御部123へ出力する。制御部123は、IF処理部121から出力された無線装置110aからの構成情報に基づいて、無線装置110aと通信を行う第2処理部122aを設定する。また、制御部123は、IF処理部121から出力された無線装置110bからの構成情報に基づいて、無線装置110bと通信を行う第2処理部122bを設定する。
第2処理部122aは、たとえば図2に示した第2処理部122と同様である。すなわち、第2処理部122aは、DAC/ADC202aと、BB処理部203aと、MAC処理部204aと、RLC処理部205aと、PDCP処理部206aと、を備える。DAC/ADC202aおよびBB処理部203aは、たとえば図2に示したDAC/ADC202およびBB処理部203と同様である。また、MAC処理部204a、RLC処理部205aおよびPDCP処理部206aは、たとえば図2に示したMAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206と同様である。したがって、第1処理部111aおよび第2処理部122aにより、図2に示した無線基地局100と同様の機能が実現される。
第2処理部122bは、たとえば図4に示した第2処理部122と同様である。すなわち、第2処理部122bは、MAC処理部204bと、PDCP処理部206bと、を備える。MAC処理部204b、PDCP処理部206bは、たとえば図4に示したMAC処理部204およびPDCP処理部206と同様である。したがって、第1処理部111bおよび第2処理部122bにより、図2に示した無線基地局100と同様の機能が実現される。ただし、図7に示す例では、図4に示したRLC処理部205に相当する処理部は第2処理部122bに含まれていない。たとえば、3GPPにおいては、5GではこのようにMACとPDCPとの間のRLCの処理を省くことも検討されている。
つぎに、無線基地局100が上位装置から受信して無線端末へ送信する下り信号の伝送について説明する。図7に示す無線制御装置120には分配部730が設けられている。分配部730は、無線基地局100の上位装置から送信された信号のうちの無線装置110aにより無線送信すべき信号を第2処理部122aへ出力する。また、分配部730は、無線基地局100の上位装置から送信された信号のうちの無線装置110bにより無線送信すべき信号を第2処理部122bへ出力する。
第2処理部122aは、分配部730から出力された信号に対して第2処理部122aの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。このとき、第2処理部122aは、IF処理部121へ出力する信号に、無線装置110aを示す宛先と、無線装置110aの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加してもよい。この識別情報は、たとえば、第2処理部122aが出力する信号(たとえばアナログのIQデータ)を伝送路101により伝送するための伝送方法を特定可能な情報である。
第2処理部122bは、分配部730から出力された信号に対して第2処理部122bの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。このとき、第2処理部122bは、IF処理部121へ出力する信号に、無線装置110bを示す宛先と、無線装置110bの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加する。この識別情報は、第2処理部122bが出力する信号(たとえばMAC PDU)を伝送路101により伝送するための伝送方法を特定可能な情報である。
IF処理部121は、第2処理部122a,122bから出力された各信号を、伝送路101を介して無線装置110aへ送信する。このとき、IF処理部121は、第2処理部122aからの信号に付加された識別情報に基づいてその信号(たとえばアナログのIQデータ)を伝送路101により伝送するための伝送方法(たとえばプロトコル)を特定する。そして、IF処理部121は、特定した伝送方法を用いて第2処理部122aからの信号を伝送路101により無線装置110aへ送信する。
また、IF処理部121は、第2処理部122bからの信号に付加された識別情報に基づいてその信号(たとえばMAC PDU)を伝送路101により伝送するための伝送方法(たとえば新たな伝送方法)を特定する。そして、IF処理部121は、特定した伝送方法を用いて第2処理部122bからの信号を伝送路101により無線装置110aへ送信する。
無線装置110aのIF処理部112aは、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。そして、IF処理部112aは、受信した信号のうちの宛先が無線装置110aである信号を第1処理部111aへ出力し、受信した信号のうちの宛先が無線装置110bである信号を伝送路701により無線装置110bへ送信する。第1処理部111aは、IF処理部112aから出力された信号に対して自装置の第1信号処理を行うことによりその信号を無線送信する。
無線装置110bのIF処理部112bは、無線装置110aから伝送路701により送信された信号を受信する。このとき、IF処理部112bは、無線装置110aから伝送路701により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信してもよい。そして、IF処理部112bは、受信した信号を第1処理部111bへ出力する。第1処理部111bは、IF処理部112bから出力された信号に対して自装置の第1信号処理を行うことによりその信号を無線送信する。
つぎに、無線基地局100が無線端末から受信して上位装置へ送信する上り信号の伝送について説明する。無線装置110bの第1処理部111bは、無線により受信した信号に対して自装置の第1信号処理を行い、第1信号処理を行った信号をIF処理部112bへ出力する。このとき、第1処理部111bは、IF処理部112bへ出力する信号に、無線制御装置120の第2処理部122bを示す宛先と、無線装置110bの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加する。この識別情報は、第1処理部111bが出力する信号(たとえばMAC PDU)を伝送路101により伝送するための伝送方法を特定可能な識別情報である。
IF処理部112bは、第1処理部111bから出力された信号を伝送路701により無線装置110aへ送信する。このとき、IF処理部112bは、第1処理部111bから出力された信号に付加された識別情報により特定した伝送方法を用いてその信号を送信してもよい。
無線装置110aの第1処理部111aは、無線により受信した信号に対して自装置の第1信号処理を行い、第1信号処理を行った信号をIF処理部112aへ出力する。このとき、第1処理部111aは、IF処理部112aへ出力する信号に、無線制御装置120の第2処理部122aを示す宛先と、無線装置110aの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加する。この識別情報は、第1処理部111aが出力する信号(たとえばアナログのIQデータ)を伝送路101により伝送するための伝送方法を特定可能な識別情報である。
IF処理部112aは、無線装置110bから伝送路701により送信された信号を受信する。このとき、IF処理部112aは、無線装置110bから伝送路701により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信してもよい。そして、IF処理部112aは、受信した無線装置110bからの信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112aは、第1処理部111aから出力された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。
無線制御装置120のIF処理部121は、無線装置110aから伝送路101により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。そして、IF処理部121は、受信した信号のうちの第2処理部122aを宛先とする無線装置110aからの信号を第2処理部122aへ出力する。また、IF処理部121は、受信した信号のうちの第2処理部122bを宛先とする無線装置110bからの信号を第2処理部122bへ出力する。
第2処理部122aは、IF処理部121から出力された信号に対して第2処理部122aの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号を分配部730へ出力する。第2処理部122bは、IF処理部121から出力された信号に対して第2処理部122bの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号を分配部730へ出力する。分配部730は、第2処理部122a,122bから出力された各信号を無線基地局100の上位装置へ送信する。
つぎに、識別情報について説明する。識別情報は、たとえば上述した構成情報と同様の情報とすることができる。たとえば、識別情報は、第1処理部111の第1信号処理および第2処理部122の第2信号処理への基地局信号処理の配分(または機能分け)を特定可能な情報である。または、識別情報は、第1処理部111の第1信号処理および第2処理部122の第2信号処理への基地局信号処理の配分に応じた、無線装置110と無線制御装置120との間において伝送路101により信号を伝送するための伝送方法を特定可能な情報でもよい。
一例としては、識別情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントを直接的または間接的に示す情報または分離ポイントに関する情報(たとえば後述の分離ポイントやDUカテゴリ)とすることができる。または、識別情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じた、第1信号処理に含まれる処理を示す情報または第2信号処理に含まれる処理を示す情報または処理に関する情報としてもよい。または、識別情報は、伝送路101により伝送される信号のデータ種別、またはそのデータ種別の信号の伝送方法(たとえばプロトコル)を示す情報または伝送方法に関する情報としてもよい。
無線装置110aに設けられた1個のIF処理部112aが無線制御装置120および無線装置110aに接続される構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、無線装置110aに2個のIF処理部112aを設け、2個のIF処理部112aがそれぞれ無線制御装置120および無線装置110aに接続される構成としてもよい。この場合は、無線装置110bと無線制御装置120との間の信号は2個のIF処理部112aの間で伝送される。
無線制御装置120に対して無線基地局100として無線装置110a,110bをカスケード接続する構成について説明したが、無線制御装置120に対して3個以上の無線基地局100をカスケード接続する構成としてもよい。また、無線制御装置120に接続される無線装置110のそれぞれが対応する基地局信号処理の分離ポイントは、図7に示した例に限らず各種変更することができる。
図7に示した構成によれば、無線制御装置120と無線装置110aとの間の信号と、無線制御装置120と無線装置110bとの間の信号と、を同一の伝送路101を介して送信することができる。無線制御装置120は、無線制御装置120と無線装置110aとの間の信号と、無線制御装置120と無線装置110bとの間の信号と、を一括して伝送することができる。
図8は、実施の形態1にかかる無線基地局において異なる無線装置を混在させた構成の他の一例を示す図である。図8において、図7に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図8に示す例では、無線制御装置120に対して、無線装置110aおよび無線装置110bがスター接続されている。すなわち、無線装置110bが、無線装置110aを介さずに伝送路801を介して無線制御装置120と接続されている。無線装置110bの通知部113bからIF処理部112bを介して送信された構成情報は、伝送路801を介して無線制御装置120へ送信される。スター接続とは、たとえば無線装置110aおよび110bのそれぞれが無線制御装置と直接接続する接続形式である。
図8に示す例では、無線制御装置120は、図7に示したIF処理部121に代えてIF処理部121a,121bを備える。IF処理部121a,121bのそれぞれは、IF処理部121と同様の構成である。ただし、IF処理部121aは、無線装置110aから送信された構成情報を制御部123へ出力する。IF処理部121bは、無線装置110bから送信された構成情報を制御部123へ出力する。
制御部123は、IF処理部121aから出力された無線装置110aからの構成情報に基づいて、無線装置110aと通信を行う第2処理部122aを設定する。また、制御部123は、IF処理部121bから出力された無線装置110bからの構成情報に基づいて、無線装置110bと通信を行う第2処理部122bを設定する。
つぎに、無線基地局100が上位装置から受信して無線端末へ送信する下り信号の伝送のうち図7に示した例と異なる部分について説明する。第2処理部122aは、分配部730から出力された信号に対して第2処理部122aの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号をIF処理部121aへ出力する。第2処理部122bは、分配部730から出力された信号に対して第2処理部122bの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号をIF処理部121bへ出力する。
IF処理部121aは、第2処理部122aから出力された信号を、伝送路101を介して無線装置110aへ送信する。このとき、IF処理部121aは、第2処理部122aからの信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いて第2処理部122aからの信号を伝送路101により無線装置110aへ送信する。
IF処理部121bは、第2処理部122bから出力された信号を、伝送路801を介して無線装置110bへ送信する。このとき、IF処理部121bは、第2処理部122bからの信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いて第2処理部122bからの信号を伝送路801により無線装置110bへ送信する。
無線装置110bのIF処理部112bは、無線制御装置120から伝送路801により送信された信号を受信する。このとき、IF処理部112bは、無線装置110aから伝送路801により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。
つぎに、無線基地局100が無線端末から受信して上位装置へ送信する上り信号の伝送のうち図7に示した例と異なる部分について説明する。無線装置110bのIF処理部112bは、第1処理部111bから出力された信号を伝送路801により無線制御装置120へ送信する。このとき、IF処理部112bは、第1処理部111bから出力された信号に付加された識別情報により特定した伝送方法を用いてその信号を送信する。
また、IF処理部112aは、第1処理部111aから出力された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。
無線制御装置120のIF処理部121aは、無線装置110aから伝送路101により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信し、受信した信号を第2処理部122aへ出力する。
IF処理部121bは、無線装置110bから伝送路801により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信し、受信した信号を第2処理部122bへ出力する。第2処理部122bは、IF処理部121bから出力された信号に対して第2処理部122bの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号を分配部730へ出力する。
無線制御装置120に対して無線基地局100として無線装置110a,110bをスター接続する構成について説明したが、無線制御装置120に対して3個以上の無線基地局100をスター接続する構成としてもよい。また、無線制御装置120に対して3個以上の無線基地局100を、カスケード接続とスター接続を混在させて接続する構成としてもよい。また、無線制御装置120に接続される無線装置110のそれぞれが対応する基地局信号処理の分離ポイントは、図8に示した例に限らず各種変更することができる。
(実施の形態1にかかる無線基地局を適用可能な移動体通信網)
図9は、実施の形態1にかかる無線基地局を適用可能な移動体通信網の一例を示す図である。実施の形態1にかかる無線基地局100は、たとえば図9に示す移動体通信網900に適用することができる。
図9に示す例において、移動体通信網900は、DU911〜918(#1〜#8)と、CU921〜923(#1〜#3)と、MME931,932(#1,#2)と、SGW941,942(#1,#2)と、PGW950と、を含む。PGWはPacket data network Gatewayの略である。
DU911〜918のそれぞれは、無線基地局100において第1信号処理を行う無線装置110となり得る装置である。また、DU911〜918においては、実行する第1信号処理に含まれる処理が異なるDUが混在している。すなわち、DU911〜918においては、基地局信号処理の分離ポイントが異なるDUが混在している。
CU921〜923のそれぞれは、無線基地局100において第2信号処理を行う無線制御装置120となり得る装置である。また、CU921〜923のそれぞれは、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントに対応可能なCUである。すなわち、CU921〜923のそれぞれは、DU911〜918のうちの自装置とともに無線基地局100となるDUの第1信号処理に含まれる処理に応じて、自装置の第2信号処理に含まれる処理を設定する。
CU921は、CU−DU間インタフェースを介してDU911〜914と接続されている。CU922は、CU−DU間インタフェースを介してDU913〜916と接続されている。CU923は、CU−DU間インタフェースを介してDU915〜918と接続されている。CU−DU間インタフェースは、たとえば上述の伝送路101,801に対応する伝送路である。図9に示すように、CU921〜923のそれぞれには、CU−DU間インタフェースを介してDU911〜918のうちの1個以上のDUが接続される。また、DU911〜918のそれぞれは、CU−DU間インタフェースを介してCU921〜923のうちの1個以上のCUに接続される。
CU921とCU922との間はCU間インタフェースにより接続されている。CU922とCU923との間はCU間インタフェースにより接続されている。また、CU921はMME931,932およびSGW941に接続されている。CU922はMME931およびSGW941に接続されている。CU923はMME932およびSGW941,942に接続されている。図9に示すように、CU921〜923のそれぞれは、MME931,932のうちの1個以上のMMEと、SGW941,942のうちの1個以上のSGWと、に接続される。
MME931,932およびSGW941,942のそれぞれは、上述した無線基地局100の上位装置になり得る装置である。MME931,932およびSGW941,942のそれぞれはPGW950に接続されている。PGW950とCU921〜923との間においては、MME931,932を介してコントロールプレーン(C−Plane)の信号が伝送され、SGW941,942を介してユーザプレーン(U−Plane)の信号が伝送される。
実施の形態1にかかる無線基地局100は、DU911〜918のうちの1個以上のDUを無線装置110とし、CU921〜923のうちの1個以上のCUを無線制御装置120とすることにより実現することができる。また、DU911〜918のうちの1個以上のDUと、CU921〜923のうちの1個以上のCUと、の組み合わせを複数設けることにより複数の無線基地局100を実現してもよい。
図9に示す例ではCU921〜923に対してDU911〜918に含まれるDUがスター接続される構成について説明したが、CU921〜923に対してDU911〜918に含まれるDUがカスケード接続される構成としてもよい。
また、図9に示した例のように、1個のCUには複数のDUが接続されていてもよい。また、1個のDUには複数のCUが接続されていてもよい。これにより、CUとDUの組み合わせを柔軟に変更して無線基地局100を実現することができる。したがって、たとえば、DSA、VC、AAA、ビームフォーミング、CoMPなどにおけるDUの組み合わせを柔軟に制御可能になる。DSAはDistributed Antenna Systemの略である。VCはVirtual Cellの略である。CoMPはCoordinated Multiple−Point transmission and reception(多地点協調通信)の略である。
また、MME931,932が同一のPGW950に接続された構成について説明したが、MME931,932がそれぞれ異なるPGWに接続された構成としてもよい。また、SGW941,942が同一のPGW950に接続された構成について説明したが、SGW941,942がそれぞれ異なるPGWに接続された構成としてもよい。
(実施の形態1にかかる移動体通信網における処理)
図10は、実施の形態1にかかる移動体通信網における処理の一例を示すシーケンス図である。図10においては、図9に示したCU921(#1)およびDU911,912(#1,#2)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図8に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,912に適用することができる。
CU921に対してDU911,912が接続された状態で、たとえば図10に示す各ステップが実行される。まず、CU921が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号をDU911へ送信する(ステップS1001)。ステップS1001による構成情報要求信号の送信は、一例としては図8に示した無線制御装置120の制御部123がIF処理部121aを用いて伝送路101を介して実行することができる。また、ステップS1001により送信された構成情報要求信号は、一例としては図8に示したIF処理部112aを介して通知部113aに受信される。
つぎに、DU911が、自装置の第1信号処理に関する構成情報をCU921へ送信する(ステップS1002)。ステップS1002による構成情報の送信は、一例としては図8に示した無線装置110aの通知部113aがIF処理部112aにより伝送路101を介して実行することができる。また、ステップS1002により送信された構成情報は、一例としては図8に示したIF処理部121aを介して制御部123に受信される。
つぎに、CU921が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号をDU912へ送信する(ステップS1003)。ステップS1003による構成情報要求信号の送信は、一例としては図8に示した無線制御装置120の制御部123がIF処理部121bを用いて伝送路801を介して実行することができる。また、ステップS1003により送信された構成情報要求信号は、一例としては図8に示したIF処理部112bを介して通知部113bに受信される。
つぎに、DU912が、自装置の第1信号処理に関する構成情報をCU921へ送信する(ステップS1004)。ステップS1004による構成情報の送信は、一例としては図8に示した無線装置110bの通知部113bがIF処理部112bにより伝送路801を介して実行することができる。また、ステップS1004により送信された構成情報は、一例としては図8に示したIF処理部121bを介して制御部123に受信される。
つぎに、CU921が、ステップS1002,S1004により受信した各構成情報に基づいて、DU911,912との間の伝送制御(伝送設定)を行う(ステップS1005)。ステップS1005における伝送制御については後述する。つぎに、CU921とDU911,912との間でデータ伝送が行われる(ステップS1006)。これにより、CU921がDU911,912を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。
ステップS1005における伝送制御には、たとえば、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号のうちのDU911により伝送する信号に対してCU921が行う第2信号処理に含まれる処理(第2信号処理の終端部)の設定が含まれる。また、ステップS1005における伝送制御には、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号のうちのDU911により伝送する信号を伝送路101により伝送するための伝送方法の制御が含まれていてもよい。
また、ステップS1005における伝送制御には、たとえば、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号のうちのDU912により伝送する信号に対してCU921が行う第2信号処理に含まれる処理(第2信号処理の終端部)の設定が含まれる。また、ステップS1005における伝送制御には、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号のうちのDU912により伝送する信号を伝送路101により伝送するための伝送方法の制御が含まれていてもよい。
図10に示す例では、図9に示したようにCU921に対してDU911,912がスター接続されている場合の処理について説明したが、CU921に対してDU911,912がカスケード接続されている場合の処理についても同様である。たとえば、CU921に対してDU911が伝送路101を介して接続され、DU911に対してDU912が伝送路701を介して接続されているとする。
この場合に、たとえば図7に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,912に適用することができる。この場合は、ステップS1003,S1004における構成情報要求信号および構成情報の伝送は、DU911を介して行われる。また、ステップS1006におけるCU921とDU912との間のデータ伝送はDU911を介して行われる。
図11は、実施の形態1にかかる移動体通信網における処理の他の一例を示すシーケンス図である。図11においては、図9に示したCU921(#1)およびDU911,915(#1,#5)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図8に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,915に適用することができる。
ただし、図9に示したように、CU921とDU911との間はCU−DU間インタフェースにより接続されているが、CU921とDU915との間はCU−DU間インタフェースにより接続されていない。そして、DU915はCU922(#2)とCU−DU間インタフェースにより接続されている。この場合は、CU921は、CU922を介してDU915と通信を行う。なお、DU915とCU921との間は物理的には直接接続していないが、論理的には直接接続されており、CU921とDU915との間の通信においてCU922の存在は認識されなくてもよい。なお、物理的に接続する場合は物理接続と呼び、論理的に接続する場合を論理接続と呼ぶ。
図11に示すステップS1101,S1102は、図10に示したステップS1001,S1102と同様である。ステップS1102のつぎに、CU921が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号であってDU915を宛先とする構成情報要求信号をCU922へ送信する(ステップS1103)。ステップS1103による構成情報要求信号の送信は、たとえばCU921,922の間のCU間インタフェースを介して行われる。
つぎに、CU922が、ステップS1103により受信した構成情報要求信号をDU915へ送信する(ステップS1104)。ステップS1104による構成情報要求信号の送信は、たとえばCU922とDU915との間のCU−DU間インタフェースを介して行われる。また、ステップS1104により送信された構成情報要求信号は、一例としては図8に示したIF処理部112bを介して通知部113bに受信される。
つぎに、DU915が、自装置の第1信号処理に関する構成情報をCU922へ送信する(ステップS1105)。ステップS1105による構成情報の送信は、一例としては図8に示した無線装置110bの通知部113bがIF処理部112bを用いて実行することができる。つぎに、CU922が、ステップS1105により受信した構成情報をCU921へ送信する(ステップS1106)。ステップS1106による構成情報の送信は、たとえばCU921,922の間のCU間インタフェースを介して行われる。
つぎに、CU921が、ステップS1102,S1106により受信した各構成情報に基づいて、DU911,915との間の伝送制御を行う(ステップS1107)。ステップS1105における伝送制御は、図10に示したステップS1005における伝送制御と同様である。つぎに、CU921とDU911,915との間でデータ伝送が行われる(ステップS1108)。これにより、CU921がDU911,915を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。ステップS1108におけるCU921とDU915との間のデータ伝送は、CU922を介して行われる。
図11に示したように、CU921は、CU間インタフェースを用いてCU922を介してDU915との間で通信を行うことで、自装置と直接接続されていないDU915を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことができる。
図12は、実施の形態1にかかる移動体通信網における処理のさらに他の一例を示すシーケンス図である。図12においては、図9に示したCU921(#1)およびDU911,918(#1,#8)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図8に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,918に適用することができる。
ただし、図9に示したように、CU921とDU911との間はCU−DU間インタフェースにより接続されているが、CU921とDU918との間はCU−DU間インタフェースにより接続されていない。そして、DU918は、MME932に接続されたCU923(#3)とCU−DU間インタフェースにより接続されている。この場合は、たとえばCU921は、MME932およびCU923を介してDU918と通信を行う。
図12に示すステップS1201,S1202は、図10に示したステップS1001,S1002と同様である。ステップS1202のつぎに、CU921が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号であってDU918を宛先とする構成情報要求信号をMME932へ送信する(ステップS1203)。ステップS1203による構成情報要求信号の送信は、たとえばCU921とMME932との間のS1インタフェースを介して行われる。つぎに、MME932が、ステップS1203により受信した構成情報要求信号をCU923へ送信する(ステップS1204)。ステップS1204による構成情報要求信号の送信は、たとえばMME932とCU923との間のS1インタフェースを介して行われる。
つぎに、CU923が、ステップS1204により受信した構成情報要求信号をDU918へ送信する(ステップS1205)。ステップS1205による構成情報要求信号の送信は、たとえばCU923とDU918との間のCU−DU間インタフェースを介して行われる。また、ステップS1205により送信された構成情報要求信号は、一例としては図8に示したIF処理部112bを介して通知部113bに受信される。
つぎに、DU918が、自装置の第1信号処理に関する構成情報であってCU921を宛先とする構成情報をCU923へ送信する(ステップS1206)。ステップS1206による構成情報の送信は、一例としては図8に示した無線装置110bの通知部113bがIF処理部112bを用いて実行することができる。
つぎに、CU923が、ステップS1206により受信した構成情報をMME932へ送信する(ステップS1207)。ステップS1207による構成情報の送信は、たとえばMME932とCU923との間のS1インタフェースを介して行われる。つぎに、MME932が、ステップS1207により受信した構成情報をCU921へ送信する(ステップS1208)。ステップS1208による構成情報の送信は、たとえばMME932とCU921との間のS1インタフェースを介して行われる。
つぎに、CU921が、ステップS1202,S1208により受信した各構成情報に基づいて、DU911,918との間の伝送制御を行う(ステップS1209)。ステップS1209における伝送制御は、図10に示したステップS1005における伝送制御と同様である。つぎに、CU921とDU911,918との間でデータ伝送が行われる(ステップS1210)。これにより、CU921がDU911,918を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。ステップS1208におけるCU921とDU918との間のデータ伝送は、MME932およびCU923を介して行われる。
図12に示したように、CU921は、MME932およびCU923を介してDU918との間で通信を行うことで、自装置と直接接続されていないDU918を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことができる。また、たとえば図9に示した例においてCU921がMME932と直接接続されていない場合は、CU921は、MME931およびPGW950を介してMME932との間で通信を行ってもよい。
図10に示した例では、CU921が各DUに対して構成情報要求信号を送信する処理について説明したが、このような処理に限らない。たとえば、CU921は各DUに対して構成情報要求信号を送信せずに、各DUが所定のタイミングでCU921へ構成情報を送信する処理としてもよい。
(実施の形態1にかかる識別情報を付加された信号のフォーマット)
図13は、実施の形態1にかかる識別情報を付加された信号のフォーマットの一例を示す図である。たとえば図7に示した無線基地局100において、IF処理部121とIF処理部112aとの間においては、伝送路101を介してたとえば図13に示す信号1300が伝送される。
信号1300は、混在情報1301と、プリアンブル1302と、SFD1303と、宛先アドレス1304と、送信元アドレス1305と、DUカテゴリ1306と、データ種別/プロトコル情報1307と、を含む。また、信号1300は、長さ/タイプ情報1308と、クライアントデータ1309と、フレームチェックシーケンス1310と、を含む。SFDはStart Frame Delimitorの略である。
混在情報1301は、無線基地局100において基地局信号処理の分離ポイントが異なるDUの混在の有無を示す1オクテット(oct)の情報である。たとえば図7に示す例では無線基地局100において基地局信号処理の分離ポイントが異なるDU(無線装置110a,110b)が混在しているため、混在情報1301は混在があることを示す値となる。ただし、たとえば基地局信号処理の分離ポイントの混在を前提として移動体通信網が設計される場合は、信号1300から混在情報1301を省いてもよい。なお、上記では1オクテットの情報として説明したが、情報量で限定されるものではなく、複数オクテットであってもよいし、1オクテット未満(すなわち8ビット未満)であってもよい。以下、同様に情報量には限定されないものとして記述する。
プリアンブル1302は、7オクテットの所定パターンである。SFD1303は、フレームの始まりを示す1オクテットの情報である。宛先アドレス1304は、信号1300の宛先の識別子を示す6オクテットの情報である。送信元アドレス1305は、信号1300の送信元の識別子を示す6オクテットの情報である。なお、宛先アドレス1304および送信元アドレス1305はたとえばCPRIの使用においては規定されていないが図13に示すように宛先アドレス1304および送信元アドレス1305を信号1300に用いてもよい。
DUカテゴリ1306は、信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じたカテゴリを示す1オクテットの情報である。信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントは、たとえば信号1300を送信または受信するDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントである。
データ種別/プロトコル情報1307は、CU−DU間インタフェースにより伝送される際の信号1300のデータ種別と、信号1300をCU−DU間インタフェースにより伝送するためのプロトコルと、の少なくともいずれかを示す1オクテットの情報である。これらのデータ種別およびプロトコルは、DUカテゴリ1306が示す基地局信号処理の分離ポイントによって異なる。
長さ/タイプ情報1308は、信号1300がシングルホップおよびマルチホップのいずれにより伝送されるかを示す2オクテットの情報である。クライアントデータ1309は、CU−DU間インタフェースにより伝送されるデータである。クライアントデータ1309のデータ種別は、DUカテゴリ1306が示す基地局信号処理の分離ポイントによって異なる。フレームチェックシーケンス1310は、信号1300の誤りを検出するための冗長情報である。なお、マルチホップとは、上述のカスケード接続のように、複数の装置を介して送信元と送信先間でデータ伝送を行う形式であり、シングルホップとは、他の装置が介在せず送信元と送信先間で直接データ伝送を行う形式である。
上述した識別情報は、たとえばDUカテゴリ1306およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかにより実現することができる。たとえば、DUカテゴリ1306により識別情報を実現する場合は信号1300からデータ種別/プロトコル情報1307を省いてもよい。また、データ種別/プロトコル情報1307により識別情報を実現する場合は信号1300からDUカテゴリ1306を省いてもよい。
たとえば、無線制御装置120のIF処理部121は、入力された信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントによらずに、入力された信号1300のうちの少なくともDUカテゴリ1306やデータ種別/プロトコル情報1307を受信可能である。また、IF処理部121は、信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントを、DUカテゴリ1306およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかに基づいて判定する。そして、IF処理部121は、判定結果に基づきクライアントデータ1309の伝送方法を切り替える。IF処理部121が識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理について説明したが、第2処理部122,122a,122bが識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理も同様である。
また、上述した構成情報は、たとえば図13に示した信号1300により実現することができる。たとえば、構成情報は、信号1300に含まれるDUカテゴリ1306およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかとすることができる。たとえば、無線装置110の通知部113は、構成情報として図13に示した信号1300を無線制御装置120へ送信する。この場合に、たとえば長さ/タイプ情報1308やクライアントデータ1309は信号1300から省いてもよい。
図14は、実施の形態1にかかる識別情報を付加された信号のフォーマットの他の一例を示す図である。図14において、図13に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。たとえば図7に示した無線基地局100において、IF処理部121とIF処理部112aとの間においては、伝送路101を介してたとえば図14に示す信号1300が伝送されてもよい。
図14に示す信号1300は、図13に示した信号1300のDUカテゴリ1306に代えて分離ポイント1401を含む。分離ポイント1401は、信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントを示す1オクテットの情報である。
上述した識別情報は、たとえば分離ポイント1401およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかにより実現することができる。たとえば、分離ポイント1401により識別情報を実現する場合は信号1300からデータ種別/プロトコル情報1307を省いてもよい。また、データ種別/プロトコル情報1307により識別情報を実現する場合は信号1300から分離ポイント1401を省いてもよい。
たとえば、IF処理部121は、入力された信号1300に対応する分離ポイントによらずに、入力された信号1300のうちの少なくとも分離ポイント1401やデータ種別/プロトコル情報1307を受信可能である。そして、IF処理部121は、信号1300に対応する分離ポイントを、分離ポイント1401およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかに基づいて判定し、判定結果に基づいてクライアントデータ1309の伝送方法を切り替える。IF処理部121が識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理について説明したが、第2処理部122,122a,122bが識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理も同様である。
また、上述した構成情報は、たとえば図14に示した信号1300により実現することができる。たとえば、構成情報は、信号1300に含まれる分離ポイント1401およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかとすることができる。たとえば、無線装置110の通知部113は、構成情報として図14に示した信号1300を無線制御装置120へ送信する。この場合に、たとえば長さ/タイプ情報1308やクライアントデータ1309は信号1300から省いてもよい。
(実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリ)
図15は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリの一例を示す図である。図15に示すテーブル1500は、無線基地局100が適用される移動体通信網において定義された基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリを示す。DUカテゴリの1〜8は、それぞれ分離ポイント8〜1に対応する。
テーブル1500の伝送データ種別は、基地局信号処理の分離ポイントに応じたデータ種別であって、CU−DU間インタフェースを介して伝送される信号のデータ種別である。図15に示す例では、伝送データ種別として、アナログのIQデータ、ディジタルのIQデータ、MAC PDU、MAC SDU、RLC PDU、RLC SDU、PDCP PDUおよびPDCP SDUがある。
テーブル1500のプロトコルは、基地局信号処理の分離ポイントに応じたプロトコルであって、CU−DU間インタフェースを介して行われる信号の伝送のプロトコルである。図15に示す例では、プロトコルとしてCPRIおよびP1〜P7があるとする。P1〜P7のそれぞれは、たとえば基地局信号処理の分離ポイントに応じて新たに定義されるプロトコルである。
テーブル1500の機能は、分離ポイントに応じたDUの第1信号処理に含まれる機能(処理)である。図15に示す例では、無線基地局100の基地局信号処理に、RF、Phy、BB、MAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれるとする。
DUカテゴリ1に対応する分離ポイント8は、基地局信号処理をRFとPhyとの間で分離する分離ポイントである。分離ポイント8において、DUの第1信号処理にはRFの処理が含まれる。したがって、分離ポイント8では、CUの第2信号処理にはPhy、BB、MAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント8では、CU−DU間インタフェースにおいてアナログのIQデータがCPRIにより伝送される。
DUカテゴリ2に対応する分離ポイント7は、基地局信号処理をPhyとBBとの間で分離する分離ポイントである。分離ポイント7において、DUの第1信号処理にはRFおよびPhyの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント7では、CUの第2信号処理にはBB、MAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント7では、CU−DU間インタフェースにおいてディジタルのIQデータがP1により伝送される。
DUカテゴリ3に対応する分離ポイント6は、基地局信号処理をBBとMACとの間で分離する分離ポイントであり、たとえば図4に示した分離ポイントである。分離ポイント6において、DUの第1信号処理にはRF、PhyおよびBBの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント6では、CUの第2信号処理にはMAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント6では、CU−DU間インタフェースにおいてMAC PDUがP2により伝送される。
DUカテゴリ4に対応する分離ポイント5は、基地局信号処理をMACの途中(たとえばPDUとSDUの変換部)で分離する分離ポイントである。分離ポイント5において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BBおよびMACの一部(たとえばLow−MAC)の各処理が含まれる。したがって、分離ポイント5では、CUの第2信号処理にはMACの一部(たとえばHigh−MAC)、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント5では、CU−DU間インタフェースにおいてMAC SDUがP3により伝送される。
DUカテゴリ5に対応する分離ポイント4は、基地局信号処理をMACとRLCとの間で分離する分離ポイントであり、たとえば図5に示した分離ポイントである。分離ポイント4において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BBおよびMACの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント4では、CUの第2信号処理にはRLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント4では、CU−DU間インタフェースにおいてRLC PDUがP4により伝送される。
DUカテゴリ6に対応する分離ポイント3は、基地局信号処理をRLCの途中(たとえばPDUとSDUの変換部)で分離する分離ポイントである。分離ポイント4において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BB、MACおよびRLCの一部(たとえばRLC)の各処理が含まれる。したがって、分離ポイント4では、CUの第2信号処理にはRLCの一部(たとえばHigh−RLC)およびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント4では、CU−DU間インタフェースにおいてRLC SDUがP5により伝送される。
DUカテゴリ7に対応する分離ポイント2は、基地局信号処理をRLCとPDCPとの間で分離する分離ポイントであり、たとえば図6に示した分離ポイントである。分離ポイント2において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BB、MACおよびRLCの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント2では、CUの第2信号処理にはPDCPの処理が含まれる。また、分離ポイント2では、CU−DU間インタフェースにおいてPDCP PDUがP6により伝送される。
DUカテゴリ8に対応する分離ポイント1は、基地局信号処理をPDCPの途中(たとえばPDUとSDUの変換部)で分離する分離ポイントである。分離ポイント1において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BB、MAC、RLCおよびPDCPの一部(たとえばLow−PDCP)の各処理が含まれる。したがって、分離ポイント1では、CUの第2信号処理にはPDCPの一部(たとえばHigh−PDCP)の処理が含まれる。また、分離ポイント1では、CU−DU間インタフェースにおいてPDCP SDUがP7により伝送される。
たとえば、図4に示した無線装置110は、無線制御装置120に接続された状態で、DUカテゴリ=3、分離ポイント=6、伝送データ種別=MAC PDUおよびプロトコル=P2の少なくともいずれかを構成情報として無線制御装置120へ送信する。これにより、無線制御装置120は、無線装置110が分離ポイント6に対応する構成であると判断し、自装置の第2処理部122においてMAC、RLCおよびPDCPの各処理を行う設定を行う。また、無線制御装置120は、無線装置110との間で伝送路101を介してP2のプロトコルを用いてMAC PDUを伝送するための設定を行う。
また、図5に示した無線装置110は、無線制御装置120に接続された状態で、DUカテゴリ=5、分離ポイント=4、伝送データ種別=RLC PDUおよびプロトコル=P4の少なくともいずれかを構成情報として無線制御装置120へ送信する。これにより、無線制御装置120は、無線装置110が分離ポイント4に対応する構成であると判断し、自装置の第2処理部122において、RLCおよびPDCPの各処理を行う設定を行う。また、無線制御装置120は、無線装置110との間で伝送路101を介してP4のプロトコルを用いてRLC PDUを伝送するための設定を行う。
また、図6に示した無線装置110は、無線制御装置120に接続された状態で、DUカテゴリ=7、分離ポイント=2、伝送データ種別=PDCP PDUおよびプロトコル=P6の少なくともいずれかを構成情報として無線制御装置120へ送信する。これにより、無線制御装置120は、無線装置110が分離ポイント2に対応する構成であると判断し、自装置の第2処理部122において、PDCPの処理を行う設定を行う。また、無線制御装置120は、無線装置110との間で伝送路101を介してP6のプロトコルを用いてPDCP PDUを伝送するための設定を行う。
ただし、基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリは、テーブル1500に示した例に限らない。たとえば、テーブル1500は、3GPPのTR38.801のV0.2.0 6.1.2.1に規定された基地局信号処理の分離ポイントの候補に基づく一例である。3GPPは3rd Generation Partnership Projectの略である。たとえば、分離ポイント自体や、DUカテゴリ、伝送データ種別、プロトコル、機能の定義は、実際に運用される移動体通信システムに応じて種々の変更が可能である。
(実施の形態1にかかる無線装置のハードウェア構成)
図16は、実施の形態1にかかる無線装置のハードウェア構成の一例を示す図である。上述した無線装置110は、たとえば図16に示す通信装置1600によって実現することができる。通信装置1600は、CPU1601と、メモリ1602と、有線通信インタフェース1603と、無線通信インタフェース1604と、を備える。CPU1601、メモリ1602、有線通信インタフェース1603および無線通信インタフェース1604は、バス1609によって接続される。CPUはCentral Processing Unit(中央処理装置)の略である。
CPU1601は、通信装置1600の全体の制御を司る。メモリ1602には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAM(Random Access Memory)である。メインメモリは、CPU1601のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置1600を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU1601によって実行される。
無線通信インタフェース1604は、無線によって通信装置1600の外部(たとえば無線端末)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース1604は、CPU1601によって制御される。
有線通信インタフェース1603は、有線によって無線基地局100における他装置(たとえば無線制御装置120)との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース1603は、CPU1601によって制御される。
図1に示したアンテナ115は、たとえば無線通信インタフェース1604に含まれる。図1に示した第1処理部111は、たとえばCPU1601および無線通信インタフェース1604の少なくともいずれかにより実現することができる。図1に示したIF処理部112は、たとえば有線通信インタフェース1603により実現することができる。図1に示した通知部113は、たとえばCPU1601および有線通信インタフェース1603の少なくともいずれかにより実現することができる。
また、無線装置110のハードウェア構成は図16に示したハードウェア構成に限らない。たとえば、CPU1601やメモリ1602に対応する構成を、FPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processor)などを用いて実現してもよい。無線装置110のハードウェア構成について説明したが、無線装置110a,110bのハードウェア構成についても同様である。
(実施の形態1にかかる無線制御装置のハードウェア構成)
図17は、実施の形態1にかかる無線制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。上述した無線制御装置120は、たとえば図17に示す情報処理装置1700によって実現することができる。情報処理装置1700は、CPU1701と、メモリ1702と、有線通信インタフェース1703,1704と、を備える。CPU1701、メモリ1702および有線通信インタフェース1703,1704は、バス1709によって接続される。
CPU1701は、情報処理装置1700の全体の制御を司る。メモリ1702には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU1701のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、情報処理装置1700を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU1701によって実行される。
有線通信インタフェース1703は、有線によって無線基地局100における他装置(たとえば無線装置110)との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース1704は、有線によって無線基地局100の上位装置との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース1703,1704のそれぞれは、CPU1701によって制御される。
図1に示したIF処理部121は、たとえば有線通信インタフェース1703により実現することができる。図1に示した第2処理部122および制御部123のそれぞれは、たとえばCPU1701および有線通信インタフェース1703の少なくともいずれかにより実現することができる。また、第2処理部122と無線基地局100の上位装置との間の信号の伝送は、たとえば有線通信インタフェース1704により行うことができる。
また、無線制御装置120のハードウェア構成は図17に示したハードウェア構成に限らない。たとえば、CPU1701やメモリ1702に対応する構成を、FPGAやDSPなどを用いて実現してもよい。
このように、実施の形態1によれば、無線装置110が、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理に関する構成情報を伝送路101により無線制御装置120へ通知することができる。
これにより、たとえば、無線制御装置120が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線制御装置120の第2信号処理の制御を行うことができる。または、無線制御装置120が、通知された構成情報に基づいて、無線装置110との間の信号を伝送路により伝送するための伝送方法の制御を行うことができる。伝送方法の制御には、たとえば信号を伝送するためのプロトコルの設定と、伝送する信号のデータ種別の設定と、の少なくともいずれかが含まれる。または、無線制御装置120が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線制御装置120の第2信号処理の制御と、無線装置110との間の信号を伝送路により伝送するための伝送方法の制御と、を行うことができる。
このため、たとえば無線装置110によって基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線装置110および無線制御装置120の間で信号を伝送し、無線装置110と無線制御装置120がそれぞれ第1信号処理と第2信号処理を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、無線装置110が無線制御装置120へ無線装置110の構成情報を通知する構成について説明したが、無線制御装置120が無線装置110へ無線制御装置120の構成情報を通知する構成としてもよい。すなわち、基地局信号処理のうちの無線制御装置120の第2信号処理に関する構成情報を伝送路により無線装置110へ通知する第2通知部(たとえば図1,図18の通知部124)が無線制御装置120に設けられてもよい。
これにより、たとえば、無線装置110が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理の制御を行うことができる。または、無線装置110が、通知された構成情報に基づいて、無線制御装置120との間の信号を伝送路により伝送するための伝送方法の制御を行うことができる。または、無線装置110が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理の制御と、無線制御装置120との間の信号を伝送路により伝送するための伝送方法の制御と、を行うことができる。
このため、たとえば無線制御装置120によって基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線装置110と無線制御装置120との間で信号を伝送し、無線装置110と無線制御装置120がそれぞれ第1信号処理と第2信号処理を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
無線制御装置120から無線装置110への構成情報の通知方法は、上述した無線装置110から無線制御装置120への構成情報の通知方法と同様である。また、無線制御装置120から通知された構成情報に基づく無線装置110による制御は、上述した無線装置110から通知された構成情報に基づく無線制御装置120による制御と同様である。
また、これらの構成を組み合わせてもよい。すなわち、無線装置110が無線制御装置120へ無線装置110の構成情報を通知し、かつ無線制御装置120が無線装置110へ無線制御装置120の構成情報を通知する構成としてもよい。
また、実施の形態1によれば、無線制御装置120に対して無線装置110a,110bを接続し、無線制御装置120と無線装置110aとの間の信号と、無線制御装置120と無線装置110bとの間の信号と、を同一の伝送路を介して送信することができる。このため、無線基地局における信号処理を分離する複数のポイントを混在させることが可能になる。
たとえば、無線制御装置120は、無線装置110aへの第1信号に、無線装置110aの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報を第1信号に付加してもよい。また、無線制御装置120は、無線装置110bへの第2信号に、無線装置110bの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報を付加してもよい。この場合は、無線制御装置120は、第1信号に付加した識別情報に基づく伝送方法により第1信号を伝送路により無線装置110aへ伝送する。また、無線制御装置120は、第2信号に付加した識別情報に基づく伝送方法により第2信号を伝送路により無線装置110bへ伝送する。
これにより、無線装置110a,110bが互いに基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線装置110a,110bに対してそれぞれの基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法によって信号を送信することができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、無線装置110aは、無線制御装置120への信号に、無線装置110aの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報を付加してもよい。この場合は、無線装置110aは、無線制御装置120への信号に付加した識別情報に基づく伝送方法により、無線制御装置120への信号を伝送路により伝送する。これにより、無線装置110a,110bが互いに基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線制御装置120は、無線装置110aからの信号に付加された識別情報に基づく伝送方法によって無線装置110aからの信号を受信することができる。
また、実施の形態1において、上述した識別情報の送信を行わない構成としてもよい。この場合においても、上述した構成情報を送信することにより、第1信号処理または第2信号処理の設定や信号の伝送方法の制御を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、この場合において、構成情報に基づいて伝送路による伝送方法を宛先ごとに設定する構成としてもよい。これにより、無線制御装置120と無線装置110a,110bとの間で基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法によって信号を送信することができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、実施の形態1において、上述した構成情報の送信を行わない構成としてもよい。この場合においても、上述した識別情報を送信することにより、無線制御装置120と無線装置110a,110bとの間で基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法によって信号を送信することができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、無線制御装置120に複数の無線装置110が直接的または間接的に接続する場合に、無線装置110が自装置の構成情報を他の無線装置110へ送信する構成としてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2について、実施の形態1と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、たとえば無線制御装置120が無線装置110から受信した構成情報を無線端末へ送信する構成について説明する。
(実施の形態2にかかる無線基地局)
図18は、実施の形態2にかかる無線通信システムの一例を示す図である。図18において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図18に示すように、実施の形態2にかかる無線通信システム1800は、たとえば、無線基地局100と、無線端末1810と、を含む。無線端末1810は、上述した無線基地局100と通信を行う無線端末である。
無線基地局100は、基地局信号処理のうち、第1処理部111による第1信号処理および第2処理部122による第2信号処理に関する構成情報を、無線装置110が形成するセルと対応付けて無線端末1810へ送信する。すなわち、この構成情報は、基地局信号処理の第1信号処理および第2信号処理への配分に応じた上述の基地局信号処理の分離ポイントに関する情報である。無線端末1810へ構成情報を送信する処理は、たとえば第2処理部122により行うことができる。
たとえば、無線端末1810へ構成情報を送信する処理を第2処理部122において行う場合は、制御部123は、IF処理部121を介して取得した無線装置110の構成情報を第2処理部122へ通知する。これに対して、第2処理部122は、制御部123から通知された構成情報を無線端末1810への信号に格納し、構成情報を格納した信号を、IF処理部121を介して無線装置110へ送信する。
これにより、構成情報を無線基地局100から無線端末1810へ送信することができる。ただし、無線装置110の構成情報をそのまま無線端末1810へ送信する構成に限らない。たとえば、無線基地局100は、無線装置110の構成情報を、データ形式やフォーマットの変換を行ってから無線端末1810へ送信してもよい。たとえば、無線基地局100が無線端末1810へ送信する構成情報は、上述した無線基地局100における基地局信号処理の分離ポイントを無線端末1810が特定可能な情報であればよい。
また、無線基地局100は、無線制御装置120に対して複数の無線装置110(たとえば無線装置110a,110b)が接続されている場合は、複数の無線装置110のそれぞれについて構成情報を無線端末1810へ送信してもよい。この場合は、複数の無線装置110について各構成情報を、それぞれ複数の無線装置110を用いて送信してもよいし、複数の無線装置110のうちの一部の無線装置を用いてまとめて送信してもよい。
無線端末1810は、たとえば、アンテナ1811と、通信部1812と、制御部1813と、を備える。通信部1812は、無線装置110から無線送信された信号を、アンテナ1811を介して受信する。そして、通信部1812は、受信した信号を制御部1813へ出力する。
制御部1813は、通信部1812から出力された信号に含まれる構成情報に基づいて、無線基地局100が形成するセルを含む各セルの中から自端末の接続先のセルを選択する。そして、制御部1813は、選択したセルへ自端末が接続するための制御を行う。
(実施の形態2にかかる無線通信システムにおける処理)
図19は、実施の形態2にかかる無線通信システムにおける処理の一例を示すシーケンス図である。図19においては、図9に示したCU921(#1)およびDU911,912(#1,#2)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図8に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,912に適用することができる。
CU921に対してDU911,912が接続された状態で、たとえば図19に示す各ステップが実行される。図19に示すステップS1901〜S1905は、図10に示したステップS1001〜S1005と同様である。
ステップS1905のつぎに、CU921が、ステップS1902,S1904により受信した構成情報に基づいてDUリストを生成する(ステップS1906)。DUリストは、上述した複数の無線装置110についての各構成情報を含む情報である。DUリストの例については後述する。ステップS1906において、DUリストを生成済みである場合は、CU921は、ステップS1902,S1904により受信した構成情報に基づいて、生成済みのDUリストを更新してもよい。
つぎに、CU921とDU911,912との間でデータ伝送が行われる(ステップS1907)。これにより、CU921がDU911,912を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。また、ステップS1907により伝送されるデータのうちの下りデータには、ステップS1906により生成または更新されたDUリストが含まれる。すなわち、CU921は、DU911,912の少なくともいずれかにより、ステップS1906により生成または更新したDUリストを無線端末1810へ送信する。
つぎに、無線端末1810が、ステップS1907において受信したDUリストに基づいて、無線基地局100が形成するセルを含む各セルの中から自端末の接続先のセルを選択するセル選択を行う(ステップS1908)。
図19に示したCU921(#1)およびDU911,912(#1,#2)により無線基地局100を実現する場合の処理について説明したが、他のCUとDUにより無線基地局100を実現する場合の処理についても同様である。
また、無線基地局100によるDUリストの送信は、無線端末1810などの無線端末に対して個別に行ってもよいし、無線基地局100のセル内の各無線端末へブロードキャスト(報知)することによって行ってもよい。なお、各無線端末に対して、システム情報または共通制御情報として報知してもよい。
(実施の形態2にかかるDUリスト)
図20は、実施の形態2にかかるDUリストの一例を示す図である。無線基地局100は、たとえば図20に示すDUリスト2000を無線端末1810へ送信する。DUリスト2000は、無線基地局100が備えるDU(無線装置110)ごとに、DU識別子と、セルIDと、下り周波数と、セル選択パラメータと、DUカテゴリと、が含まれる。
まず、DUリスト2000のDU識別子について説明する。DU識別子は、無線装置110に対応するDUの識別子である。DU識別子には、一例としては0〜1023の1024通りの値が用いられる。図20に示す例では、無線基地局100の無線制御装置120には無線装置110として3個のDUが接続されており、この3個のDUのDU識別子がそれぞれ1〜3である。
つぎに、DUリスト2000のセルIDについて説明する。セルIDは、無線装置110に対応するDUが形成するセルの識別子である。セルIDには、一例としては0〜503の504通りの値が用いられる。図20に示す例では、3個のDUが形成する各セルのセルIDがそれぞれ10,10,11である。すなわち、3個のDUのうちの2個のDUは、セルID=10の同一のセルを形成し、残りの1個のDUはセルID=11のセルを形成する。
無線基地局100においては、たとえば1個のセルに対して1個のDUが割り当てられる。ただし、たとえば1個のDUが1アンテナに相当すると考えると、複数のアンテナを用いるMIMO、AAA、ダイバーシチなどにおいては、1個のセルに対して複数のDUが設定される。MIMOはMultiple Input Multiple Output(多元入力多元出力)の略である。AAAはAdaptive Array Antennaの略である。なお、AAAはビームフォーミング(beam forming)と同等と考えることもできる。
また、5Gにおいて、1個のセルに対して複数のDUが割り当てられる可能性もある。すなわち、F−OFDMなどのシステム帯域内に、サブキャリア間隔やシンボル長が異なり、複数のサブキャリアで構成されたSCBを設定することも検討されており、1個のSCBに対して1個のDUが割り当てられる可能性がある。F−OFDMはFiltered−OFDMの略である。OFDMはOrthogonal Frequency Division Multiplexing(直交周波数分割多重)の略である。SCBはSub Carrier Blockの略である。また、SCBはクラスタや周波数帯域であってもよい。さらに、1個のセルに複数のSCBが設定されてもよい。このため、1個のセルに対して複数のDUが割り当てられる可能性がある。
たとえばLTEのセルIDは168×3の504通りであるが、5Gにおいては504通りではない可能性もある。また、マッシブMIMO(massive MIMO)の導入により、各ビームに対してセルIDまたはビームIDが付与されたり、上述のようにSCBごとにセルIDまたはSCB IDが付与されたりする可能性もある。これらを考慮し、DUリスト2000にセルIDを含めてもよい。なお、後述のLTEの隣接セルリストにもセルIDが含まれている。
DUリスト2000の下り周波数について説明する。下り周波数は、対応するDUが無線端末1810へ送信可能な無線信号の周波数[MHz]である。なお、LTEの隣接セルリストと同様に、下り周波数そのものではなく、下り周波数から計算した値をDUリスト2000に用いてもよい。この値の計算式には、一例としては3GPPのTS36.101 5.7.3で規定されている式を用いてもよい。
また、DUリスト2000の下り周波数は、一例としては下り周波数の中心周波数であるが、帯域幅が既知であれば下り周波数の下限または上限の周波数であってもよい。また、下り周波数に代えて、または下り周波数に加えて、上り周波数をDUリスト2000に含めてもよい。また、下り周波数や上り周波数の帯域幅をDUリスト2000に含めてもよい。これらは、FDDを前提としているが、TDDの場合は、上り周波数と下り周波数が一致しているため、周波数を付加しなくてもよいし、付加してもよい。FDDはFrequency Division Duplex(周波数分割複信)の略である。TDDはTime Division Duplex(時分割複信)の略である。
DUリスト2000のセル選択パラメータについて説明する。セル選択パラメータは、無線端末1810がセルを選択するためのパラメータである。たとえばLTEの隣接セルリストにはセル再選択のためのパラメータが含まれている。これと同様に、DUリスト2000にセル選択パラメータを含めることも可能である。セル選択パラメータは、セルの再選択に限らず初回の選択に用いることができるパラメータであってもよい。
無線端末1810におけるセル選択は、たとえば、受信電力と受信品質とに基づいて行われる。受信電力は、LTEであればRSRP(Reference Signal Received Power:基準信号受信電力)である。受信品質は、LTEであればRSRQ(Reference Signal Received Quality:基準信号受信品質)である。また、LTEのセル選択には、受信電力や受信品質に対して補正を行うパラメータが用いられる。なお、実際のセル選択パラメータは、たとえばオフセット値や係数などであり、一例としては3GPPのTS36.304の5.2.3や5.2.4等に規定されたパラメータを用いることができる。また、パラメータの具体的な値は、一例としては3GPPのTS36.331等に規定されている。
DUリスト2000のDUカテゴリについて説明する。DUカテゴリは、上述した基地局信号処理の分離ポイントに対応するDUカテゴリである(たとえば図15参照)。たとえば、基地局信号処理の分離ポイントとDUカテゴリとは一対一の関係になる。図20に示す例では、DU識別子が1〜3の各DUのDUカテゴリはそれぞれ1,3,5である。
無線端末1810は、無線基地局100から送信されたDUリスト2000に基づいて接続先のセルを選択する。このとき、無線端末1810は、たとえばDUリスト2000に含まれるDUカテゴリをセル選択に用いる。DUカテゴリに基づくセル選択には各種の方法を用いることができる。
たとえば、無線装置110の第1信号処理に含まれる処理が少ないDUカテゴリほど、同一のユーザデータを伝送する場合におけるCU−DU間インタフェースによる信号の伝送量が少なくなる。このため、多数のユーザのためのユーザデータの伝送が可能になる。一方、無線装置110の第1信号処理に含まれる処理が多いDUカテゴリほど、同一のユーザデータを伝送する場合におけるCU−DU間インタフェースによる信号の伝送量が多くなる。このため、CU−DU間インタフェースの速度制限により多数のユーザのためのユーザデータの伝送が困難になる。
これに対して、無線端末1810は、たとえば、無線基地局100との間で伝送するデータのQoSが大容量の信号伝送を要するQoSである場合は、第1信号処理に含まれる処理が比較的に少ないまたは信号処理の処理時間の短いDUカテゴリのセルを選択する。QoSはQuality of Serviceの略である。また、無線端末1810は、無線基地局100との間で伝送するデータのQoSが大容量の伝送を要しないQoSである場合は、第1信号処理に含まれる処理が比較的に多いまたは信号処理の処理時間の長いDUカテゴリのセルを選択する。
また、基地局信号処理の分離ポイントによって、上述のCU−DU間インタフェースによる信号の伝送量に限らず、伝送遅延、誤り率またはスケジューリング精度などが異なる場合がある。このような場合は、無線端末1810は、無線基地局100との間で伝送するデータのQoSにおいて要求される伝送遅延、誤り率またはスケジューリング精度などに応じてセルを選択してもよい。
つぎに、隣接セルリストについて説明する。たとえば、LTEにおいては、セル再選択のための隣接セル(neighbouring cell)を規定するSIB4やSIB5が用いられている。SIBはSystem Information Block(システム情報ブロック)の略である。
SIB4は、intra−frequencyすなわち同一の周波数の隣接セルリストに関するシステム情報である。SIB4のリストの中身は、PhysCellId(物理セルIDやPCIと呼ぶ場合もある)、すなわちセルIDとセル再選択に使用するパラメータであるq−OffsetCellで構成されている。なお、セル再選択に用いるパラメータについては、たとえば3GPPのTS36.304に規定されている。
SIB5は、inter−frequencyすなわち異なる周波数の隣接セルリストに関するシステム情報である。SIB5には、たとえばinterFreqCarrierFreqListとして下り周波数(dl−CarrierFreq)、NeighCellConfig、inteFreqNeighCellListおよびセル再選択のパラメータが含まれている。NeighCellConfigは、隣接セルがMBSFNであるか否かを示す情報やTDDのUL/DLの設定の情報などを含む。MBSFNはMBMS Single Frequency Networkの略である。MBMSはMultimedia Broadcast and Multicast Serviceの略である。TDDはTime Division Duplex(時分割複信)の略である。UL/DLはアップリンク(Up Link)およびダウンリンク(Down Link)の略である。また、inteFreqNeighCellListにはSIB4と同様にセルIDとセル再選択のパラメータが含まれている。このように、隣接セルリストには、周波数、セルID、セル再選択のパラメータが含まれている。
上述したDUリスト2000は、一例としては、このような隣接セルリストに対して、DUごとのDUカテゴリを追加した情報とすることができる。ただし、DUリスト2000はこのような情報に限らず、たとえばDUごとのDUカテゴリを示す各種の情報とすることができる。また、上述のカテゴリに相当する情報として、種別、タイプ、ケイパビリティなど各種の名称の情報を用いることができる。
(実施の形態2にかかる無線端末のハードウェア構成)
図21は、実施の形態2にかかる無線端末のハードウェア構成の一例を示す図である。図18に示した無線端末1810は、たとえば図21に示す通信装置2100によって実現することができる。通信装置2100は、CPU2101と、メモリ2102と、ユーザインタフェース2103と、無線通信インタフェース2104と、を備える。CPU2101、メモリ2102、ユーザインタフェース2103および無線通信インタフェース2104は、バス2109によって接続される。
CPU2101は、通信装置2100の全体の制御を司る。メモリ2102には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU2101のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置2100を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU2101によって実行される。
ユーザインタフェース2103は、たとえば、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスや、ユーザへ情報を出力する出力デバイスなどを含む。入力デバイスは、たとえばキー(たとえばキーボード)やリモコンなどによって実現することができる。出力デバイスは、たとえばディスプレイやスピーカなどによって実現することができる。また、タッチパネルなどによって入力デバイスおよび出力デバイスを実現してもよい。ユーザインタフェース2103は、CPU2101によって制御される。
無線通信インタフェース2104は、無線によって通信装置2100の外部(たとえば無線基地局100)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース2104は、CPU2101によって制御される。
図18に示したアンテナ1811は、たとえば無線通信インタフェース2104に含まれる。図18に示した通信部1812および制御部1813のそれぞれは、たとえばCPU2101および無線通信インタフェース2104の少なくともいずれかにより実現することができる。
また、無線端末1810のハードウェア構成は図21に示したハードウェア構成に限らない。たとえば、CPU2101やメモリ2102に対応する構成を、FPGAやDSPなどを用いて実現してもよい。
このように、実施の形態2によれば、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理に関する構成情報を無線端末1810へ送信することができる。これにより、無線端末1810は、基地局信号処理の分離ポイントに応じて自端末の接続先のセルを選択することが可能になる。
また、無線制御装置120が無線装置110の構成情報を無線端末1810へ送信する構成について説明したが、無線装置110が無線制御装置120の構成情報を無線端末1810へ送信する構成としてもよい。
なお、上述の構成情報に応じたセル選択は、無線端末1810ではなく無線基地局100において行ってもよい。この場合は、無線基地局100から構成情報を無線端末1810へ送信しなくてもよい。
また、上述したDUごとのDUカテゴリを示すDUリストに代えて、またはDUリストに加えて、CUごとのCUカテゴリを示すCUリストを無線端末1810へ送信する構成としてもよい。CUカテゴリは、たとえばCUの第2信号処理に含まれる処理に応じた分離ポイントに対応するカテゴリである。
以上説明したように、無線基地局、無線装置、無線制御装置、無線通信システム、通信方法および無線端末によれば、無線基地局における信号処理の複数通りの分離ポイントの混在を可能にすることができる。
たとえば、将来、マッシブMIMOやビームフォーミングの導入に伴うアンテナ数の増加が想定される。これらの技術においては、アンテナごとに送信データが異なり、かつアンテナごとにDUを要する。このため、CU−DU間インタフェースにおいて伝送されるデータの量が増加する。これに対して、たとえばCPRIの伝送速度は最大で24[GHz]であり、このようなデータの量の増大に対応できない可能性がある。このため、CU−DU間インタフェースとして新たなインタフェース(プロトコル)の検討を要する。
また、CUに対して複数のDUをカスケード接続してマルチホップ伝送を行う構成が検討されている。この場合に、複数のDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントが異なると、CU−DU間インタフェースにおいてデータ種別が異なる各信号が伝送されることになる。たとえば、複数のDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントが異なる例として、4GのDU(たとえばRRH)と5GのDU(たとえばRE)をCUに接続する構成が考えられる。したがって、CU−DU間インタフェースにおいて、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントに対応することを要する。
また、CUに対して複数のCUをスター接続する構成においても、複数のDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントが異なると、各DUに対応するCU−DU間インタフェースにおいてデータ種別が異なる各信号が伝送されることになる。したがって、各DUに対応するCU−DU間インタフェースにおいて、基地局信号処理の分離ポイントによって異なる信号の伝送方法を特定することを要する。
また、現在、基地局信号処理の分離ポイントについて多数の候補が検討されている。これらの基地局信号処理の分離ポイントの候補は、たとえば3GPPのTR38.801のV0.2.0 6.1.2.1等において検討されている。そして、これらの候補のうちの複数の候補が採用され、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントをシステム内や無線基地局内で混在させることが考えられる。
これに対して、上述した各実施の形態によれば、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
なお、上述した各実施の形態においては、複数の無線装置110(DU)の接続方法としてカスケード接続やスター接続を説明したが、複数の無線装置110の接続方法はこれらに限らない。たとえば、複数の無線装置110をリンク接続する構成としてもよい。
以下に図面を参照して、本発明にかかる無線基地局、無線装置、無線制御装置、無線通信システム、通信方法および無線端末の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(実施の形態1にかかる無線基地局)
図1は、実施の形態1にかかる無線基地局の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる無線基地局100は、無線装置110と、無線制御装置120と、を含む。また、無線基地局100は、複数の無線装置110を含んでいてもよい。また、無線基地局100は、無線端末と通信を行う。無線端末との間で無線通信には、たとえば、無線基地局100から無線端末への下り信号の送信と、無線端末から無線基地局100への上り信号の送信と、の少なくともいずれかが含まれる。
無線装置110と無線制御装置120との間は伝送路101により接続されている。伝送路101は、たとえば無線装置110と無線制御装置120とを接続する有線の伝送路である。たとえば、伝送路101において双方向の信号伝送が行われる場合は、双方向の信号伝送は、たとえば互いに異なる波長を用いたWDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)により行われる。なお、WDM以外の方法を用いてもよい。
伝送路101による信号の伝送には、電気信号の伝送や光信号の伝送を用いることができる。たとえば、伝送路101による信号の伝送には、CPRI(Common Public Radio Interface)やOBSAI(Open Base Station Architecture Initiative)を用いることができる。CPRIは、一例としてはIEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers)の803に規定されている。ただし、伝送路101による信号の伝送には、これらに限らず各種の伝送方法を用いることができる。
無線装置110は、アンテナ115を用いて無線端末との間で無線による信号の送受信を行う。一例としては、無線装置110は、5Gにおいて検討されているDUに適用することができる。たとえば、無線装置110は、第1処理部111と、IF処理部112と、通知部113と、アンテナ115と、を備える。なお、第1処理部を第1信号処理部と称してもよい。また、無線装置110は、通知部124を備えていてもよい。
第1処理部111は、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号に対する無線基地局100による各処理(以下、基地局信号処理と称する。)のうち、無線信号処理を含む第1信号処理を行う。無線信号処理は、たとえばアンテナ115を用いた無線による信号の送受信、信号の増幅処理やフィルタを用いた不要信号の除去などである。信号の送受信は、信号の送信および信号の受信の少なくともいずれかである。
たとえば、第1処理部111は、無線端末から無線送信された信号に対して第1信号処理に含まれる受信処理を行い、第1信号処理に含まれる受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。第1信号処理に含まれる受信処理には、アンテナ115による信号の受信が含まれる。また、第1処理部111は、IF処理部112から出力された信号に対して第1信号処理に含まれる送信処理を行う。第1信号処理に含まれる送信処理には、アンテナ115による無線端末への信号の無線送信が含まれる。
IF処理部112は、伝送路101を介して無線制御装置120と通信を行うインタフェース(IF)処理部である。たとえば、IF処理部112は、第1処理部111から出力された信号を、伝送路101を介して無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101を介して送信された信号を受信し、受信した信号を第1処理部111へ出力する。
また、IF処理部112は、通知部113から出力された構成情報を、伝送路101を介して無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号を無線制御装置120から受信した場合に、受信した構成情報要求信号を通知部113へ出力してもよい。
通知部113は、基地局信号処理のうちの第1処理部111が行う第1信号処理に含まれる処理(基地局信号処理の第1信号処理への配分)、機能または機能分離に応じた構成情報をIF処理部112へ出力する。これにより、構成情報を伝送路101により無線制御装置120へ送信することができる。構成情報については後述する。
たとえば、通知部113は、無線制御装置120と無線装置110とが接続された場合に構成情報をIF処理部112へ出力する。また、通知部113は、IF処理部112から構成情報要求信号が出力された場合に構成情報をIF処理部112へ出力してもよい。また、通知部113は、無線制御装置120と無線装置110とが接続された状態で、無線装置110の管理者から構成情報の出力の指示を受け付けた場合に構成情報をIF処理部112へ出力してもよい。
また、たとえば、無線装置110のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、第1処理部111の第1信号処理に関する構成情報が記憶されている。この場合に、通知部113は、無線制御装置120のメモリに記憶された構成情報を読み出し、読み出した構成情報をIF処理部112へ出力する。
または、無線装置110のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、第1処理部111の第1信号処理に応じた情報であって、構成情報を生成するための情報が記憶されていてもよい。この場合に、通知部113は、無線装置110のメモリに記憶された情報を読み出し、読み出した情報に基づいて構成情報を生成する。そして、通知部113は、生成した構成情報をIF処理部112へ出力する。または、通知部113は、第1処理部111の第1信号処理に関する構成情報を第1処理部111から取得してもよい。
無線制御装置120は、無線装置110と無線装置110の上位装置との間に設けられ、無線装置110による無線信号処理を制御する。無線装置110の上位装置は、たとえば無線装置110が設けられた移動体通信網(無線通信システム)のコアネットワークにおける通信装置である。また、上位装置は、ネットワークにおける基地局の上位に位置する装置であってもよい。すなわち、基地局の上位装置であってもよい。このような上位装置としては、たとえばSGW(Serving Gateway)やMME(Mobility Management Entity:移動性管理エンティティ)などがある。なお、上記のSGWやMMEは3GPPにおいて検討された第4世代移動通信システムであるLTEシステムにおける装置である。以下、LTEシステムを例として説明するが、断りのない限り、他の無線通信システムにおいても適用可能である。
一例としては、無線制御装置120は、3GPPにおいて検討されている5GのCUに適用することができる。たとえば、無線制御装置120は、IF処理部121と、第2処理部122と、制御部123と、を備える。なお、第2処理部を第2信号処理部と称してもよい。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101を介して送信された信号を受信し、受信した信号を第2処理部122へ出力するインタフェース処理部である。また、IF処理部121は、第2処理部122から出力された信号を、伝送路101を介して無線装置110へ送信する。また、IF処理部121は、無線装置110から伝送路101を介して送信された信号に含まれる構成情報を制御部123へ出力する。
第2処理部122は、基地局信号処理のうちの、無線装置110の第1信号処理と異なる第2信号処理を行う。第2信号処理には、たとえば、無線基地局100が無線端末から受信した信号を無線基地局100の上位装置へ送信する処理と、無線基地局100の上位装置から送信された無線端末への信号を受信する処理と、が含まれる。
たとえば、第2処理部122は、IF処理部121から出力された信号に対して第2信号処理に含まれる受信処理を行い、受信処理を行った信号を出力する。第2処理部122から出力された信号は、たとえば無線基地局100の上位装置へ送信される。また、第2処理部122は、たとえば無線基地局100の上位装置から無線制御装置120へ入力された信号に対して第2信号処理に含まれる送信処理を行い、送信処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。
制御部123は、IF処理部121から出力された構成情報に基づいて、第2処理部122の第2信号処理に含まれる処理を設定する。一例としては、制御部123は、構成情報に基づいて基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理に含まれる処理を特定し、基地局信号処理から特定した処理を除いた処理を第2処理部122の第2信号処理に設定する。
基地局信号処理の第1信号処理および第2信号処理への分配について説明する。無線基地局100における基地局信号処理は、無線装置110の第1処理部111の第1信号処理と、無線制御装置120の第2処理部122による第2信号処理と、に分割して行われる。たとえば、移動体通信網には複数の無線基地局100が設けられ、複数の無線基地局100の中には、基地局信号処理の第1信号処理と第2信号処理への配分(または分割、以下、基地局信号処理の分離ポイントと称する。)が異なる無線基地局100が混在している。そして、基地局信号処理の分離ポイントが異なると、第1信号処理および第2信号処理に含まれる処理(たとえば終端点)や、伝送路101において伝送される信号のデータ種別が異なる。
本実施の形態においては、基地局信号処理の分離ポイントが無線装置110によって異なるとする。すなわち、第1信号処理に含まれる処理が無線装置110によって異なる。この場合に、無線制御装置120は、自装置に接続された無線装置110に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じて、自装置が実行する第2信号処理に含まれる処理(第2信号処理におけるプロトコルの終端点)を設定することを要する。また、無線制御装置120は、自装置に接続された無線装置110に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じて、伝送路101を介した無線装置110との間の信号の伝送方法を設定することを要する。
これに対して、無線装置110は、上述したように第1信号処理に関する構成情報を無線制御装置120へ送信する。これにより、無線制御装置120は、無線装置110から受信した構成情報に基づいて、自装置の第2信号処理に含まれる処理と、無線装置110との間の信号の伝送方法と、を設定することが可能になる。このため、たとえば、無線基地局100を適用する移動体通信網において、構成(基地局信号処理の分離ポイント、機能分離(Function Spilt))が異なる無線装置110を混在させることが可能になる。
構成情報は、たとえば、第1処理部111の第1信号処理および第2処理部122の第2信号処理への基地局信号処理の配分を特定可能な情報である。または、構成情報は、第1処理部111の第1信号処理と第2処理部122の第2信号処理への基地局信号処理の配分に応じた、無線装置110と無線制御装置120との間において伝送路101により信号を伝送するための伝送方法を特定可能な情報でもよい。
一例としては、構成情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントを直接的または間接的に示す情報または分離ポイントに関する情報(たとえば後述の分離ポイントやDUカテゴリ)とすることができる。または、構成情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じた、第1信号処理に含まれる処理を示す情報または第2信号処理に含まれる処理を示す情報または処理に関する情報としてもよい。または、構成情報は、伝送路101により伝送される信号のデータ種別、またはそのデータ種別の信号の伝送方法(たとえばプロトコル)を示す情報または伝送方法に関する情報としてもよい。
また、通知部124は、基地局信号処理のうちの無線制御装置120の第2信号処理に関する構成情報を伝送路により無線装置110へ通知する。ただし、無線制御装置120は通知部124を省いた構成としてもよい。
(実施の形態1にかかる基地局信号処理の各分離例)
図2は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例1を示す図である。図2において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。なお、図2においては通知部124の図示を省略している。図2に示す例では、無線基地局100が、物理層処理部201(Phy)と、DAC/ADC202と、BB処理部203(BB)と、MAC処理部204(MAC)と、RLC処理部205(RLC)と、PDCP処理部206(PDCP)と、を備える。これらの各処理部は、上述の基地局信号処理に含まれる各処理を行う処理部である。上述した基地局信号処理の分離ポイントは、たとえばこれらの各処理部を第1処理部111および第2処理部122へどのように配分するかにより決まる。また、上記のMAC、RLCおよびPDCPは、従来のW−CDMAやLTEシステムにおける基地局装置の構成(機能)を示すものであり、ここではこれらを用いて説明する。W−CDMAはWideband−Code Division Multiple Accessの略である。W−CDMAは登録商標である。なお、上記機能と第5世代移動通信(通称5G)の機能とは名称や機能が異なる可能性がある。ただし、本実施の形態は、これらに限定されるものではない。
DACはDigital/Analog Converter(ディジタル/アナログ変換器)の略である。ADCはAnalog/Digital Converter(アナログ/ディジタル変換器)の略である。BBはBase Band(ベースバンド)の略である。MACはMedia Access Control(メディアアクセス制御)の略である。RLCはRadio Link Control(無線リンク制御)の略である。PDCPはPacket Data Convergence Protocolの略である。
図2に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201が含まれており、第2処理部122にDAC/ADC202、BB処理部203、MAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントが物理層処理部201とDAC/ADC202との間になっている。
物理層処理部201は、アンテナ115を用いて受信した信号に対して物理層の受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、物理層処理部201は、IF処理部112から出力された信号に対して物理層の送信処理を行い、送信処理を行った信号をアンテナ115により無線送信する。
IF処理部112は、物理層処理部201から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号を物理層処理部201へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をDAC/ADC202へ出力する。また、IF処理部121は、DAC/ADC202から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
DAC/ADC202は、IF処理部121から出力された信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、変換した信号をBB処理部203へ出力する。また、DAC/ADC202は、BB処理部203から出力された信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、変換した信号をIF処理部121へ出力する。なおDAC/ADC202はBB処理部203に設けられていてもよい。
BB処理部203は、DAC/ADC202から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。また、BB処理部203は、MAC処理部204から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。なお、BB処理部203の受信処理は、たとえば、復調、復号、デスクランブル、FFTおよびIFFTの少なくとも1つを含む。FFTはFast Fourier Transform(高速フーリエ変換)の略である。IFFTはInverse Fast Fourier Transform(逆高速フーリエ変換)の略である。また、BB処理部203の送信処理は、たとえば、FFT、IFFT、符号化、変調、スクランブルの少なくとも1つを含む。なお、詳細については、たとえばTS36.211に記載されており、当業者であれば周知の技術である。なおTS36.211に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
MAC処理部204は、BB処理部203から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。また、MAC処理部204は、RLC処理部205から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をBB処理部203へ出力する。なお、詳細な処理については、たとえばTS36.320に記載されており、当業者であれば周知の技術である。たとえば、TS36.320に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
RLC処理部205は、MAC処理部204から出力された信号に対してRLCの受信処理を行い、受信処理を行った信号をPDCP処理部206へ出力する。また、RLC処理部205は、PDCP処理部206から出力された信号に対してRLCの送信処理を行い、送信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。なお、詳細な処理については、たとえばTS36.321に記載されており、当業者であれば周知の技術である。たとえば、TS36.321に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
PDCP処理部206は、RLC処理部205から出力された信号に対してPDCPの受信処理を行い、受信処理を行った信号を出力する。PDCP処理部206から出力された信号は、たとえば無線基地局100の上位装置へ送信される。また、PDCP処理部206は、たとえば無線基地局100の上位装置から送信され入力された信号に対してPDCPの送信処理を行い、送信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。なお、詳細な処理については、たとえばTS36.322に記載されており、当業者であれば周知の技術である。たとえば、TS36.321に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
図2に示す例においては、物理層処理部201とDAC/ADC202との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号は、たとえばDAC出力またはADC入力であり、アナログのIQデータとなる。
ただし、IF処理部112,121による伝送路101を介した伝送がディジタル伝送である場合は、物理層処理部201とDAC/ADC202との間のアナログのIQデータは、DAC入力またはADC出力であり、ディジタル化されて伝送路101により伝送される。
すなわち、IF処理部112は、物理層処理部201から出力されたアナログのIQデータをディジタル信号に変換して伝送路101により無線制御装置120へ送信する。この際、プロトコルによって定められたフォーマットに上記のディジタル信号をマッピングして伝送する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信されたディジタル信号をアナログのIQデータに変換して物理層処理部201へ出力する。この際、上記のフォーマットにマッピングされ送信されたディジタル信号をデマッピングして受信する。
また、IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信されたディジタルの信号をアナログのIQデータに変換してDAC/ADC202へ出力する。この際、上記のフォーマットにマッピングされ送信されたディジタル信号をデマッピングして受信する。また、IF処理部121は、DAC/ADC202から出力されたアナログのIQデータをディジタル信号に変換して伝送路101により無線装置110へ送信する。この際、プロトコルによって定められたフォーマットに上記のディジタル信号をマッピングして伝送する。
図3は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例2を示す図である。図3において、図2に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図3に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201およびDAC/ADC202が含まれており、第2処理部122にBB処理部203、MAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントがDAC/ADC202とBB処理部203との間になっている。
物理層処理部201は、アンテナ115を用いて受信した信号に対して物理層の受信処理を行い、受信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。また、物理層処理部201は、DAC/ADC202から出力された信号に対して物理層の送信処理を行い、送信処理を行った信号をアンテナ115により無線送信する。
DAC/ADC202は、物理層処理部201から出力された信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、変換した信号をIF処理部112へ出力する。また、DAC/ADC202は、IF処理部112から出力された信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、変換した信号を物理層処理部201へ出力する。
IF処理部112は、DAC/ADC202から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をDAC/ADC202へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をBB処理部203へ出力する。また、IF処理部121は、BB処理部203から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
BB処理部203は、IF処理部121から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。また、BB処理部203は、MAC処理部204から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。
図3に示す例においては、DAC/ADC202とBB処理部203との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばディジタル信号のIQデータとなる。
図4は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例3を示す図である。図4において、図3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図4に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201、DAC/ADC202およびBB処理部203が含まれており、第2処理部122にMAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントがBB処理部203とMAC処理部204との間になっている。
DAC/ADC202は、物理層処理部201から出力された信号をアナログからディジタル信号に変換し、変換した信号をBB処理部203へ出力する。また、DAC/ADC202は、BB処理部203から出力された信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、変換した信号を物理層処理部201へ出力する。
BB処理部203は、DAC/ADC202から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、BB処理部203は、IF処理部112から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。
IF処理部112は、BB処理部203から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をBB処理部203へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をMAC処理部204へ出力する。また、IF処理部121は、MAC処理部204から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
図4に示す例においては、BB処理部203とMAC処理部204との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばMAC PDUとなる。PDUはProtocol Data Unitの略である。MAC PDUは、たとえばビット幅が1ビットのディジタル信号である。
図5は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例4を示す図である。図5において、図4に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図5に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201、DAC/ADC202、BB処理部203およびMAC処理部204が含まれており、第2処理部122にRLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントがMAC処理部204とRLC処理部205との間になっている。
BB処理部203は、DAC/ADC202から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。また、BB処理部203は、MAC処理部204から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。
MAC処理部204は、BB処理部203から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、MAC処理部204は、IF処理部112から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をBB処理部203へ出力する。
IF処理部112は、MAC処理部204から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をMAC処理部204へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をRLC処理部205へ出力する。また、IF処理部121は、RLC処理部205から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
図5に示す例においては、MAC処理部204とRLC処理部205との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばRLC PDUとなる。
図6は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例5を示す図である。図6において、図5に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図6に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201、DAC/ADC202、BB処理部203、MAC処理部204およびRLC処理部205が含まれており、第2処理部122にPDCP処理部206が含まれている。すなわち、基地局信号処理の分離ポイントがRLC処理部205とPDCP処理部206との間になっている。
MAC処理部204は、BB処理部203から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。また、MAC処理部204は、RLC処理部205から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をBB処理部203へ出力する。
RLC処理部205は、MAC処理部204から出力された信号に対してRLCの受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。RLC処理部205は、IF処理部112から出力された信号に対してRLCの送信処理を行い、送信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。
IF処理部112は、RLC処理部205から出力された信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をRLC処理部205へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をPDCP処理部206へ出力する。また、IF処理部121は、PDCP処理部206から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
PDCP処理部206は、IF処理部121から出力された信号に対してPDCPの受信処理を行い、受信処理を行った信号を無線基地局100の上位装置へ送信する。また、PDCP処理部206は、無線基地局100の上位装置から出力された信号に対してPDCPの送信処理を行い、送信処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。
図6に示す例においては、RLC処理部205とPDCP処理部206との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばPDCP PDUとなる。
無線基地局100が適用される移動体通信網には、一例としては図2〜図6に示した基地局信号処理の分離ポイントが異なる無線基地局100が混在している。ただし、無線基地局100が適用される移動体通信網には、図2〜図6に示した無線基地局100のうちの一部の複数の無線基地局100が混在していてもよい。また、無線基地局100が適用される移動体通信網には、図2〜図6に示した例とは基地局信号処理の分離ポイントが異なる無線基地局100が混在していてもよい。
たとえば、MACの処理をPDUとSDUの変換部において2つの処理に分割可能である場合は、MAC処理部204を2つのMAC処理部に分割し、分割した2つのMAC処理部の間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。この場合は、伝送路101により伝送される信号は、一例としてはMAC SDUになる。SDUはService Data Unitの略である。なお、分割した2つのMACのうち、RLC側を上位MAC(High MAC)とし、BB側を下位MAC(Low MAC)と呼んでもよい。
また、RLCの処理を、PDUとSDUの変換部において2つの処理に分割可能である場合は、RLC処理部205を2つのRLC処理部に分割し、分割した2つのRLC処理部の間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。この場合は、伝送路101により伝送される信号は、一例としてはRLC SDUになる。なお、分割した2つのRLCのうち、PDCP側を上位RLC(High RLC)とし、MAC側を下位RLC(Low RLC)と呼んでもよい。
また、PDCPの処理を、PDUとSDUの変換部において2つの処理に分割可能である場合は、PDCP処理部206を2つのPDCP処理部に分割し、分割した2つのPDCP処理部206の間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。この場合は、伝送路101により伝送される信号は、一例としてはPDCP SDUになる。なお、分割した2つのPDCPのうち、MMEまたはSGW側を上位PDCP(High PDCP)とし、RLC側を下位PDCP(Low PDCP)と呼んでもよい。
また、アンテナ115と物理層処理部201の間に、RF(Radio Frequency:高周波)処理部がある場合は、RF処理部と物理層処理部201との間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。
また、無線基地局100の基地局信号処理は、図2〜図6に示した例に限らず、無線基地局100の通信方式に応じて変更することができる。たとえば、4Gの移動体通信網における基地局信号処理にはたとえば図2〜図6に示した例のように物理層、BB、MAC、RLC、PDCPの処理が含まれているが、5Gの移動体通信網における基地局信号処理はこれらの処理と異なる可能性がある。たとえば、無線基地局100の基地局信号処理は、無線基地局100が伝送する信号に対して無線基地局100が直列的に行う複数の処理であればよい。具体的には、たとえばRLCの機能をMACおよび/またはPDCPと統合することでRLCを削除するなど、一部の機能を削除することも可能である。また、新たな機能を追加することも可能である。
(実施の形態1にかかる無線基地局において異なる無線装置を混在させた構成)
図7は、実施の形態1にかかる無線基地局において異なる無線装置を混在させた構成の一例を示す図である。図7において、図2〜図8に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図7に示すように、1個の無線基地局100において、無線装置110として、第1信号処理に含まれる処理が異なる複数の無線装置110を混在させてもよい。すなわち、図7に示す例では、無線制御装置120に対して、無線装置110として無線装置110aおよび無線装置110bがカスケード接続されている。
たとえば、無線装置110aは、4GのRRH(Remote Radio Head)に対応する無線装置110(第1無線装置)である。無線装置110aは、第1処理部111aと、IF処理部112aと、通知部113aと、アンテナ115aと、を備える。第1処理部111a、IF処理部112a、通知部113aおよびアンテナ115aは、それぞれ無線装置110の第1処理部111、IF処理部112、通知部113およびアンテナ115と同様の構成である。
ただし、第1処理部111aは、たとえば図2に示した第1処理部111と同様の構成である。すなわち、第1処理部111aには第1信号処理の処理部として物理層処理部711(Phy)が含まれる。物理層処理部711は、図2に示した物理層処理部201と同様の構成である。
また、無線装置110aのIF処理部112aは、後述の無線装置110bと無線制御装置120との間の信号の伝送を中継する。また、無線装置110aの通知部113aは、第1処理部111aの第1信号処理に関する構成情報を、IF処理部112aを介して無線制御装置120へ送信する。
無線装置110bは、5GのRE(Radio Equipment)に対応する無線装置110(第2無線装置)である。無線装置110bは、第1処理部111bと、IF処理部112bと、通知部113bと、アンテナ115bと、を備える。第1処理部111b、IF処理部112b、通知部113bおよびアンテナ115bは、それぞれ無線装置110の第1処理部111、IF処理部112、通知部113およびアンテナ115と同様の構成である。
ただし、第1処理部111bは、たとえば図4に示した第1処理部111と同様の構成である。すなわち、第1処理部111bには、第1信号処理の処理部として物理層処理部721(Phy)、DAC/ADC722およびBB処理部723(BB)が含まれる。物理層処理部721、DAC/ADC722およびBB処理部723は、たとえばそれぞれ図4に示した物理層処理部201、DAC/ADC202およびBB処理部203と同様の構成である。
また、無線装置110bのIF処理部112bは、伝送路701を介して無線装置110aのIF処理部112aと接続されることにより、無線装置110aを介して無線制御装置120と接続されている。すなわち、無線制御装置120と無線装置110bとの間の信号は、伝送路101、IF処理部112aおよび伝送路701を介して伝送される。
また、無線装置110bの通知部113bは、第1処理部111bの第1信号処理に関する構成情報を、IF処理部112bを介して送信する。通知部113bからIF処理部112bを介して送信された構成情報は、伝送路701、IF処理部112aおよび伝送路101を介して無線制御装置120へ送信される。
無線制御装置120のIF処理部121は、無線装置110a,110bから送信された各構成情報を制御部123へ出力する。制御部123は、IF処理部121から出力された無線装置110aからの構成情報に基づいて、無線装置110aと通信を行う第2処理部122aを設定する。また、制御部123は、IF処理部121から出力された無線装置110bからの構成情報に基づいて、無線装置110bと通信を行う第2処理部122bを設定する。
第2処理部122aは、たとえば図2に示した第2処理部122と同様である。すなわち、第2処理部122aは、DAC/ADC202aと、BB処理部203aと、MAC処理部204aと、RLC処理部205aと、PDCP処理部206aと、を備える。DAC/ADC202aおよびBB処理部203aは、たとえば図2に示したDAC/ADC202およびBB処理部203と同様である。また、MAC処理部204a、RLC処理部205aおよびPDCP処理部206aは、たとえば図2に示したMAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206と同様である。したがって、第1処理部111aおよび第2処理部122aにより、図2に示した無線基地局100と同様の機能が実現される。
第2処理部122bは、たとえば図4に示した第2処理部122と同様である。すなわち、第2処理部122bは、MAC処理部204bと、PDCP処理部206bと、を備える。MAC処理部204b、PDCP処理部206bは、たとえば図4に示したMAC処理部204およびPDCP処理部206と同様である。したがって、第1処理部111bおよび第2処理部122bにより、図2に示した無線基地局100と同様の機能が実現される。ただし、図7に示す例では、図4に示したRLC処理部205に相当する処理部は第2処理部122bに含まれていない。たとえば、3GPPにおいては、5GではこのようにMACとPDCPとの間のRLCの処理を省くことも検討されている。
つぎに、無線基地局100が上位装置から受信して無線端末へ送信する下り信号の伝送について説明する。図7に示す無線制御装置120には分配部730が設けられている。分配部730は、無線基地局100の上位装置から送信された信号のうちの無線装置110aにより無線送信すべき信号を第2処理部122aへ出力する。また、分配部730は、無線基地局100の上位装置から送信された信号のうちの無線装置110bにより無線送信すべき信号を第2処理部122bへ出力する。
第2処理部122aは、分配部730から出力された信号に対して第2処理部122aの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。このとき、第2処理部122aは、IF処理部121へ出力する信号に、無線装置110aを示す宛先と、無線装置110aの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加してもよい。この識別情報は、たとえば、第2処理部122aが出力する信号(たとえばアナログのIQデータ)を伝送路101により伝送するための伝送方法を特定可能な情報である。
第2処理部122bは、分配部730から出力された信号に対して第2処理部122bの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。このとき、第2処理部122bは、IF処理部121へ出力する信号に、無線装置110bを示す宛先と、無線装置110bの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加する。この識別情報は、第2処理部122bが出力する信号(たとえばMAC PDU)を伝送路101により伝送するための伝送方法を特定可能な情報である。
IF処理部121は、第2処理部122a,122bから出力された各信号を、伝送路101を介して無線装置110aへ送信する。このとき、IF処理部121は、第2処理部122aからの信号に付加された識別情報に基づいてその信号(たとえばアナログのIQデータ)を伝送路101により伝送するための伝送方法(たとえばプロトコル)を特定する。そして、IF処理部121は、特定した伝送方法を用いて第2処理部122aからの信号を伝送路101により無線装置110aへ送信する。
また、IF処理部121は、第2処理部122bからの信号に付加された識別情報に基づいてその信号(たとえばMAC PDU)を伝送路101により伝送するための伝送方法(たとえば新たな伝送方法)を特定する。そして、IF処理部121は、特定した伝送方法を用いて第2処理部122bからの信号を伝送路101により無線装置110aへ送信する。
無線装置110aのIF処理部112aは、無線制御装置120から伝送路101により送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。そして、IF処理部112aは、受信した信号のうちの宛先が無線装置110aである信号を第1処理部111aへ出力し、受信した信号のうちの宛先が無線装置110bである信号を伝送路701により無線装置110bへ送信する。第1処理部111aは、IF処理部112aから出力された信号に対して自装置の第1信号処理を行うことによりその信号を無線送信する。
無線装置110bのIF処理部112bは、無線装置110aから伝送路701により送信された信号を受信する。このとき、IF処理部112bは、無線装置110aから伝送路701により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信してもよい。そして、IF処理部112bは、受信した信号を第1処理部111bへ出力する。第1処理部111bは、IF処理部112bから出力された信号に対して自装置の第1信号処理を行うことによりその信号を無線送信する。
つぎに、無線基地局100が無線端末から受信して上位装置へ送信する上り信号の伝送について説明する。無線装置110bの第1処理部111bは、無線により受信した信号に対して自装置の第1信号処理を行い、第1信号処理を行った信号をIF処理部112bへ出力する。このとき、第1処理部111bは、IF処理部112bへ出力する信号に、無線制御装置120の第2処理部122bを示す宛先と、無線装置110bの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加する。この識別情報は、第1処理部111bが出力する信号(たとえばMAC PDU)を伝送路101により伝送するための伝送方法を特定可能な識別情報である。
IF処理部112bは、第1処理部111bから出力された信号を伝送路701により無線装置110aへ送信する。このとき、IF処理部112bは、第1処理部111bから出力された信号に付加された識別情報により特定した伝送方法を用いてその信号を送信してもよい。
無線装置110aの第1処理部111aは、無線により受信した信号に対して自装置の第1信号処理を行い、第1信号処理を行った信号をIF処理部112aへ出力する。このとき、第1処理部111aは、IF処理部112aへ出力する信号に、無線制御装置120の第2処理部122aを示す宛先と、無線装置110aの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加する。この識別情報は、第1処理部111aが出力する信号(たとえばアナログのIQデータ)を伝送路101により伝送するための伝送方法を特定可能な識別情報である。
IF処理部112aは、無線装置110bから伝送路701により送信された信号を受信する。このとき、IF処理部112aは、無線装置110bから伝送路701により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信してもよい。そして、IF処理部112aは、受信した無線装置110bからの信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112aは、第1処理部111aから出力された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。
無線制御装置120のIF処理部121は、無線装置110aから伝送路101により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。そして、IF処理部121は、受信した信号のうちの第2処理部122aを宛先とする無線装置110aからの信号を第2処理部122aへ出力する。また、IF処理部121は、受信した信号のうちの第2処理部122bを宛先とする無線装置110bからの信号を第2処理部122bへ出力する。
第2処理部122aは、IF処理部121から出力された信号に対して第2処理部122aの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号を分配部730へ出力する。第2処理部122bは、IF処理部121から出力された信号に対して第2処理部122bの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号を分配部730へ出力する。分配部730は、第2処理部122a,122bから出力された各信号を無線基地局100の上位装置へ送信する。
つぎに、識別情報について説明する。識別情報は、たとえば上述した構成情報と同様の情報とすることができる。たとえば、識別情報は、第1処理部111の第1信号処理および第2処理部122の第2信号処理への基地局信号処理の配分(または機能分け)を特定可能な情報である。または、識別情報は、第1処理部111の第1信号処理および第2処理部122の第2信号処理への基地局信号処理の配分に応じた、無線装置110と無線制御装置120との間において伝送路101により信号を伝送するための伝送方法を特定可能な情報でもよい。
一例としては、識別情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントを直接的または間接的に示す情報または分離ポイントに関する情報(たとえば後述の分離ポイントやDUカテゴリ)とすることができる。または、識別情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じた、第1信号処理に含まれる処理を示す情報または第2信号処理に含まれる処理を示す情報または処理に関する情報としてもよい。または、識別情報は、伝送路101により伝送される信号のデータ種別、またはそのデータ種別の信号の伝送方法(たとえばプロトコル)を示す情報または伝送方法に関する情報としてもよい。
無線装置110aに設けられた1個のIF処理部112aが無線制御装置120および無線装置110aに接続される構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、無線装置110aに2個のIF処理部112aを設け、2個のIF処理部112aがそれぞれ無線制御装置120および無線装置110aに接続される構成としてもよい。この場合は、無線装置110bと無線制御装置120との間の信号は2個のIF処理部112aの間で伝送される。
無線制御装置120に対して無線基地局100として無線装置110a,110bをカスケード接続する構成について説明したが、無線制御装置120に対して3個以上の無線基地局100をカスケード接続する構成としてもよい。また、無線制御装置120に接続される無線装置110のそれぞれが対応する基地局信号処理の分離ポイントは、図7に示した例に限らず各種変更することができる。
図7に示した構成によれば、無線制御装置120と無線装置110aとの間の信号と、無線制御装置120と無線装置110bとの間の信号と、を同一の伝送路101を介して送信することができる。無線制御装置120は、無線制御装置120と無線装置110aとの間の信号と、無線制御装置120と無線装置110bとの間の信号と、を一括して伝送することができる。
図8は、実施の形態1にかかる無線基地局において異なる無線装置を混在させた構成の他の一例を示す図である。図8において、図7に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図8に示す例では、無線制御装置120に対して、無線装置110aおよび無線装置110bがスター接続されている。すなわち、無線装置110bが、無線装置110aを介さずに伝送路801を介して無線制御装置120と接続されている。無線装置110bの通知部113bからIF処理部112bを介して送信された構成情報は、伝送路801を介して無線制御装置120へ送信される。スター接続とは、たとえば無線装置110aおよび110bのそれぞれが無線制御装置と直接接続する接続形式である。
図8に示す例では、無線制御装置120は、図7に示したIF処理部121に代えてIF処理部121a,121bを備える。IF処理部121a,121bのそれぞれは、IF処理部121と同様の構成である。ただし、IF処理部121aは、無線装置110aから送信された構成情報を制御部123へ出力する。IF処理部121bは、無線装置110bから送信された構成情報を制御部123へ出力する。
制御部123は、IF処理部121aから出力された無線装置110aからの構成情報に基づいて、無線装置110aと通信を行う第2処理部122aを設定する。また、制御部123は、IF処理部121bから出力された無線装置110bからの構成情報に基づいて、無線装置110bと通信を行う第2処理部122bを設定する。
つぎに、無線基地局100が上位装置から受信して無線端末へ送信する下り信号の伝送のうち図7に示した例と異なる部分について説明する。第2処理部122aは、分配部730から出力された信号に対して第2処理部122aの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号をIF処理部121aへ出力する。第2処理部122bは、分配部730から出力された信号に対して第2処理部122bの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号をIF処理部121bへ出力する。
IF処理部121aは、第2処理部122aから出力された信号を、伝送路101を介して無線装置110aへ送信する。このとき、IF処理部121aは、第2処理部122aからの信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いて第2処理部122aからの信号を伝送路101により無線装置110aへ送信する。
IF処理部121bは、第2処理部122bから出力された信号を、伝送路801を介して無線装置110bへ送信する。このとき、IF処理部121bは、第2処理部122bからの信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いて第2処理部122bからの信号を伝送路801により無線装置110bへ送信する。
無線装置110bのIF処理部112bは、無線制御装置120から伝送路801により送信された信号を受信する。このとき、IF処理部112bは、無線装置110aから伝送路801により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。
つぎに、無線基地局100が無線端末から受信して上位装置へ送信する上り信号の伝送のうち図7に示した例と異なる部分について説明する。無線装置110bのIF処理部112bは、第1処理部111bから出力された信号を伝送路801により無線制御装置120へ送信する。このとき、IF処理部112bは、第1処理部111bから出力された信号に付加された識別情報により特定した伝送方法を用いてその信号を送信する。
また、IF処理部112aは、第1処理部111aから出力された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を伝送路101により無線制御装置120へ送信する。
無線制御装置120のIF処理部121aは、無線装置110aから伝送路101により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信し、受信した信号を第2処理部122aへ出力する。
IF処理部121bは、無線装置110bから伝送路801により送信された信号に付加された識別情報に基づいて特定した伝送方法を用いてその信号を受信し、受信した信号を第2処理部122bへ出力する。第2処理部122bは、IF処理部121bから出力された信号に対して第2処理部122bの第2信号処理を行い、第2信号処理を行った信号を分配部730へ出力する。
無線制御装置120に対して無線基地局100として無線装置110a,110bをスター接続する構成について説明したが、無線制御装置120に対して3個以上の無線基地局100をスター接続する構成としてもよい。また、無線制御装置120に対して3個以上の無線基地局100を、カスケード接続とスター接続を混在させて接続する構成としてもよい。また、無線制御装置120に接続される無線装置110のそれぞれが対応する基地局信号処理の分離ポイントは、図8に示した例に限らず各種変更することができる。
(実施の形態1にかかる無線基地局を適用可能な移動体通信網)
図9は、実施の形態1にかかる無線基地局を適用可能な移動体通信網の一例を示す図である。実施の形態1にかかる無線基地局100は、たとえば図9に示す移動体通信網900に適用することができる。
図9に示す例において、移動体通信網900は、DU911〜918(#1〜#8)と、CU921〜923(#1〜#3)と、MME931,932(#1,#2)と、SGW941,942(#1,#2)と、PGW950と、を含む。PGWはPacket data network Gatewayの略である。
DU911〜918のそれぞれは、無線基地局100において第1信号処理を行う無線装置110となり得る装置である。また、DU911〜918においては、実行する第1信号処理に含まれる処理が異なるDUが混在している。すなわち、DU911〜918においては、基地局信号処理の分離ポイントが異なるDUが混在している。
CU921〜923のそれぞれは、無線基地局100において第2信号処理を行う無線制御装置120となり得る装置である。また、CU921〜923のそれぞれは、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントに対応可能なCUである。すなわち、CU921〜923のそれぞれは、DU911〜918のうちの自装置とともに無線基地局100となるDUの第1信号処理に含まれる処理に応じて、自装置の第2信号処理に含まれる処理を設定する。
CU921は、CU−DU間インタフェースを介してDU911〜914と接続されている。CU922は、CU−DU間インタフェースを介してDU913〜916と接続されている。CU923は、CU−DU間インタフェースを介してDU915〜918と接続されている。CU−DU間インタフェースは、たとえば上述の伝送路101,801に対応する伝送路である。図9に示すように、CU921〜923のそれぞれには、CU−DU間インタフェースを介してDU911〜918のうちの1個以上のDUが接続される。また、DU911〜918のそれぞれは、CU−DU間インタフェースを介してCU921〜923のうちの1個以上のCUに接続される。
CU921とCU922との間はCU間インタフェースにより接続されている。CU922とCU923との間はCU間インタフェースにより接続されている。また、CU921はMME931,932およびSGW941に接続されている。CU922はMME931およびSGW941に接続されている。CU923はMME932およびSGW941,942に接続されている。図9に示すように、CU921〜923のそれぞれは、MME931,932のうちの1個以上のMMEと、SGW941,942のうちの1個以上のSGWと、に接続される。
MME931,932およびSGW941,942のそれぞれは、上述した無線基地局100の上位装置になり得る装置である。MME931,932およびSGW941,942のそれぞれはPGW950に接続されている。PGW950とCU921〜923との間においては、MME931,932を介してコントロールプレーン(C−Plane)の信号が伝送され、SGW941,942を介してユーザプレーン(U−Plane)の信号が伝送される。
実施の形態1にかかる無線基地局100は、DU911〜918のうちの1個以上のDUを無線装置110とし、CU921〜923のうちの1個以上のCUを無線制御装置120とすることにより実現することができる。また、DU911〜918のうちの1個以上のDUと、CU921〜923のうちの1個以上のCUと、の組み合わせを複数設けることにより複数の無線基地局100を実現してもよい。
図9に示す例ではCU921〜923に対してDU911〜918に含まれるDUがスター接続される構成について説明したが、CU921〜923に対してDU911〜918に含まれるDUがカスケード接続される構成としてもよい。
また、図9に示した例のように、1個のCUには複数のDUが接続されていてもよい。また、1個のDUには複数のCUが接続されていてもよい。これにより、CUとDUの組み合わせを柔軟に変更して無線基地局100を実現することができる。したがって、たとえば、DSA、VC、AAA、ビームフォーミング、CoMPなどにおけるDUの組み合わせを柔軟に制御可能になる。DSAはDistributed Antenna Systemの略である。VCはVirtual Cellの略である。CoMPはCoordinated Multiple−Point transmission and reception(多地点協調通信)の略である。
また、MME931,932が同一のPGW950に接続された構成について説明したが、MME931,932がそれぞれ異なるPGWに接続された構成としてもよい。また、SGW941,942が同一のPGW950に接続された構成について説明したが、SGW941,942がそれぞれ異なるPGWに接続された構成としてもよい。
(実施の形態1にかかる移動体通信網における処理)
図10は、実施の形態1にかかる移動体通信網における処理の一例を示すシーケンス図である。図10においては、図9に示したCU921(#1)およびDU911,912(#1,#2)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図8に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,912に適用することができる。
CU921に対してDU911,912が接続された状態で、たとえば図10に示す各ステップが実行される。まず、CU921が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号をDU911へ送信する(ステップS1001)。ステップS1001による構成情報要求信号の送信は、一例としては図8に示した無線制御装置120の制御部123がIF処理部121aを用いて伝送路101を介して実行することができる。また、ステップS1001により送信された構成情報要求信号は、一例としては図8に示したIF処理部112aを介して通知部113aに受信される。
つぎに、DU911が、自装置の第1信号処理に関する構成情報をCU921へ送信する(ステップS1002)。ステップS1002による構成情報の送信は、一例としては図8に示した無線装置110aの通知部113aがIF処理部112aにより伝送路101を介して実行することができる。また、ステップS1002により送信された構成情報は、一例としては図8に示したIF処理部121aを介して制御部123に受信される。
つぎに、CU921が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号をDU912へ送信する(ステップS1003)。ステップS1003による構成情報要求信号の送信は、一例としては図8に示した無線制御装置120の制御部123がIF処理部121bを用いて伝送路801を介して実行することができる。また、ステップS1003により送信された構成情報要求信号は、一例としては図8に示したIF処理部112bを介して通知部113bに受信される。
つぎに、DU912が、自装置の第1信号処理に関する構成情報をCU921へ送信する(ステップS1004)。ステップS1004による構成情報の送信は、一例としては図8に示した無線装置110bの通知部113bがIF処理部112bにより伝送路801を介して実行することができる。また、ステップS1004により送信された構成情報は、一例としては図8に示したIF処理部121bを介して制御部123に受信される。
つぎに、CU921が、ステップS1002,S1004により受信した各構成情報に基づいて、DU911,912との間の伝送制御(伝送設定)を行う(ステップS1005)。ステップS1005における伝送制御については後述する。つぎに、CU921とDU911,912との間でデータ伝送が行われる(ステップS1006)。これにより、CU921がDU911,912を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。
ステップS1005における伝送制御には、たとえば、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号のうちのDU911により伝送する信号に対してCU921が行う第2信号処理に含まれる処理(第2信号処理の終端部)の設定が含まれる。また、ステップS1005における伝送制御には、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号のうちのDU911により伝送する信号を伝送路101により伝送するための伝送方法の制御が含まれていてもよい。
また、ステップS1005における伝送制御には、たとえば、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号のうちのDU912により伝送する信号に対してCU921が行う第2信号処理に含まれる処理(第2信号処理の終端部)の設定が含まれる。また、ステップS1005における伝送制御には、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号のうちのDU912により伝送する信号を伝送路101により伝送するための伝送方法の制御が含まれていてもよい。
図10に示す例では、図9に示したようにCU921に対してDU911,912がスター接続されている場合の処理について説明したが、CU921に対してDU911,912がカスケード接続されている場合の処理についても同様である。たとえば、CU921に対してDU911が伝送路101を介して接続され、DU911に対してDU912が伝送路701を介して接続されているとする。
この場合に、たとえば図7に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,912に適用することができる。この場合は、ステップS1003,S1004における構成情報要求信号および構成情報の伝送は、DU911を介して行われる。また、ステップS1006におけるCU921とDU912との間のデータ伝送はDU911を介して行われる。
図11は、実施の形態1にかかる移動体通信網における処理の他の一例を示すシーケンス図である。図11においては、図9に示したCU921(#1)およびDU911,915(#1,#5)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図8に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,915に適用することができる。
ただし、図9に示したように、CU921とDU911との間はCU−DU間インタフェースにより接続されているが、CU921とDU915との間はCU−DU間インタフェースにより接続されていない。そして、DU915はCU922(#2)とCU−DU間インタフェースにより接続されている。この場合は、CU921は、CU922を介してDU915と通信を行う。なお、DU915とCU921との間は物理的には直接接続していないが、論理的には直接接続されており、CU921とDU915との間の通信においてCU922の存在は認識されなくてもよい。なお、物理的に接続する場合は物理接続と呼び、論理的に接続する場合を論理接続と呼ぶ。
図11に示すステップS1101,S1102は、図10に示したステップS1001,S1102と同様である。ステップS1102のつぎに、CU921が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号であってDU915を宛先とする構成情報要求信号をCU922へ送信する(ステップS1103)。ステップS1103による構成情報要求信号の送信は、たとえばCU921,922の間のCU間インタフェースを介して行われる。
つぎに、CU922が、ステップS1103により受信した構成情報要求信号をDU915へ送信する(ステップS1104)。ステップS1104による構成情報要求信号の送信は、たとえばCU922とDU915との間のCU−DU間インタフェースを介して行われる。また、ステップS1104により送信された構成情報要求信号は、一例としては図8に示したIF処理部112bを介して通知部113bに受信される。
つぎに、DU915が、自装置の第1信号処理に関する構成情報をCU922へ送信する(ステップS1105)。ステップS1105による構成情報の送信は、一例としては図8に示した無線装置110bの通知部113bがIF処理部112bを用いて実行することができる。つぎに、CU922が、ステップS1105により受信した構成情報をCU921へ送信する(ステップS1106)。ステップS1106による構成情報の送信は、たとえばCU921,922の間のCU間インタフェースを介して行われる。
つぎに、CU921が、ステップS1102,S1106により受信した各構成情報に基づいて、DU911,915との間の伝送制御を行う(ステップS1107)。ステップS1105における伝送制御は、図10に示したステップS1005における伝送制御と同様である。つぎに、CU921とDU911,915との間でデータ伝送が行われる(ステップS1108)。これにより、CU921がDU911,915を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。ステップS1108におけるCU921とDU915との間のデータ伝送は、CU922を介して行われる。
図11に示したように、CU921は、CU間インタフェースを用いてCU922を介してDU915との間で通信を行うことで、自装置と直接接続されていないDU915を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことができる。
図12は、実施の形態1にかかる移動体通信網における処理のさらに他の一例を示すシーケンス図である。図12においては、図9に示したCU921(#1)およびDU911,918(#1,#8)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図8に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,918に適用することができる。
ただし、図9に示したように、CU921とDU911との間はCU−DU間インタフェースにより接続されているが、CU921とDU918との間はCU−DU間インタフェースにより接続されていない。そして、DU918は、MME932に接続されたCU923(#3)とCU−DU間インタフェースにより接続されている。この場合は、たとえばCU921は、MME932およびCU923を介してDU918と通信を行う。
図12に示すステップS1201,S1202は、図10に示したステップS1001,S1002と同様である。ステップS1202のつぎに、CU921が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号であってDU918を宛先とする構成情報要求信号をMME932へ送信する(ステップS1203)。ステップS1203による構成情報要求信号の送信は、たとえばCU921とMME932との間のS1インタフェースを介して行われる。つぎに、MME932が、ステップS1203により受信した構成情報要求信号をCU923へ送信する(ステップS1204)。ステップS1204による構成情報要求信号の送信は、たとえばMME932とCU923との間のS1インタフェースを介して行われる。
つぎに、CU923が、ステップS1204により受信した構成情報要求信号をDU918へ送信する(ステップS1205)。ステップS1205による構成情報要求信号の送信は、たとえばCU923とDU918との間のCU−DU間インタフェースを介して行われる。また、ステップS1205により送信された構成情報要求信号は、一例としては図8に示したIF処理部112bを介して通知部113bに受信される。
つぎに、DU918が、自装置の第1信号処理に関する構成情報であってCU921を宛先とする構成情報をCU923へ送信する(ステップS1206)。ステップS1206による構成情報の送信は、一例としては図8に示した無線装置110bの通知部113bがIF処理部112bを用いて実行することができる。
つぎに、CU923が、ステップS1206により受信した構成情報をMME932へ送信する(ステップS1207)。ステップS1207による構成情報の送信は、たとえばMME932とCU923との間のS1インタフェースを介して行われる。つぎに、MME932が、ステップS1207により受信した構成情報をCU921へ送信する(ステップS1208)。ステップS1208による構成情報の送信は、たとえばMME932とCU921との間のS1インタフェースを介して行われる。
つぎに、CU921が、ステップS1202,S1208により受信した各構成情報に基づいて、DU911,918との間の伝送制御を行う(ステップS1209)。ステップS1209における伝送制御は、図10に示したステップS1005における伝送制御と同様である。つぎに、CU921とDU911,918との間でデータ伝送が行われる(ステップS1210)。これにより、CU921がDU911,918を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。ステップS1208におけるCU921とDU918との間のデータ伝送は、MME932およびCU923を介して行われる。
図12に示したように、CU921は、MME932およびCU923を介してDU918との間で通信を行うことで、自装置と直接接続されていないDU918を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことができる。また、たとえば図9に示した例においてCU921がMME932と直接接続されていない場合は、CU921は、MME931およびPGW950を介してMME932との間で通信を行ってもよい。
図10に示した例では、CU921が各DUに対して構成情報要求信号を送信する処理について説明したが、このような処理に限らない。たとえば、CU921は各DUに対して構成情報要求信号を送信せずに、各DUが所定のタイミングでCU921へ構成情報を送信する処理としてもよい。
(実施の形態1にかかる識別情報を付加された信号のフォーマット)
図13は、実施の形態1にかかる識別情報を付加された信号のフォーマットの一例を示す図である。たとえば図7に示した無線基地局100において、IF処理部121とIF処理部112aとの間においては、伝送路101を介してたとえば図13に示す信号1300が伝送される。
信号1300は、混在情報1301と、プリアンブル1302と、SFD1303と、宛先アドレス1304と、送信元アドレス1305と、DUカテゴリ1306と、データ種別/プロトコル情報1307と、を含む。また、信号1300は、長さ/タイプ情報1308と、クライアントデータ1309と、フレームチェックシーケンス1310と、を含む。SFDはStart Frame Delimitorの略である。
混在情報1301は、無線基地局100において基地局信号処理の分離ポイントが異なるDUの混在の有無を示す1オクテット(oct)の情報である。たとえば図7に示す例では無線基地局100において基地局信号処理の分離ポイントが異なるDU(無線装置110a,110b)が混在しているため、混在情報1301は混在があることを示す値となる。ただし、たとえば基地局信号処理の分離ポイントの混在を前提として移動体通信網が設計される場合は、信号1300から混在情報1301を省いてもよい。なお、上記では1オクテットの情報として説明したが、情報量で限定されるものではなく、複数オクテットであってもよいし、1オクテット未満(すなわち8ビット未満)であってもよい。以下、同様に情報量には限定されないものとして記述する。
プリアンブル1302は、7オクテットの所定パターンである。SFD1303は、フレームの始まりを示す1オクテットの情報である。宛先アドレス1304は、信号1300の宛先の識別子を示す6オクテットの情報である。送信元アドレス1305は、信号1300の送信元の識別子を示す6オクテットの情報である。なお、宛先アドレス1304および送信元アドレス1305はたとえばCPRIの使用においては規定されていないが図13に示すように宛先アドレス1304および送信元アドレス1305を信号1300に用いてもよい。
DUカテゴリ1306は、信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じたカテゴリを示す1オクテットの情報である。信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントは、たとえば信号1300を送信または受信するDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントである。
データ種別/プロトコル情報1307は、CU−DU間インタフェースにより伝送される際の信号1300のデータ種別と、信号1300をCU−DU間インタフェースにより伝送するためのプロトコルと、の少なくともいずれかを示す1オクテットの情報である。これらのデータ種別およびプロトコルは、DUカテゴリ1306が示す基地局信号処理の分離ポイントによって異なる。
長さ/タイプ情報1308は、信号1300がシングルホップおよびマルチホップのいずれにより伝送されるかを示す2オクテットの情報である。クライアントデータ1309は、CU−DU間インタフェースにより伝送されるデータである。クライアントデータ1309のデータ種別は、DUカテゴリ1306が示す基地局信号処理の分離ポイントによって異なる。フレームチェックシーケンス1310は、信号1300の誤りを検出するための冗長情報である。なお、マルチホップとは、上述のカスケード接続のように、複数の装置を介して送信元と送信先間でデータ伝送を行う形式であり、シングルホップとは、他の装置が介在せず送信元と送信先間で直接データ伝送を行う形式である。
上述した識別情報は、たとえばDUカテゴリ1306およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかにより実現することができる。たとえば、DUカテゴリ1306により識別情報を実現する場合は信号1300からデータ種別/プロトコル情報1307を省いてもよい。また、データ種別/プロトコル情報1307により識別情報を実現する場合は信号1300からDUカテゴリ1306を省いてもよい。
たとえば、無線制御装置120のIF処理部121は、入力された信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントによらずに、入力された信号1300のうちの少なくともDUカテゴリ1306やデータ種別/プロトコル情報1307を受信可能である。また、IF処理部121は、信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントを、DUカテゴリ1306およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかに基づいて判定する。そして、IF処理部121は、判定結果に基づきクライアントデータ1309の伝送方法を切り替える。IF処理部121が識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理について説明したが、第2処理部122,122a,122bが識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理も同様である。
また、上述した構成情報は、たとえば図13に示した信号1300により実現することができる。たとえば、構成情報は、信号1300に含まれるDUカテゴリ1306およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかとすることができる。たとえば、無線装置110の通知部113は、構成情報として図13に示した信号1300を無線制御装置120へ送信する。この場合に、たとえば長さ/タイプ情報1308やクライアントデータ1309は信号1300から省いてもよい。
図14は、実施の形態1にかかる識別情報を付加された信号のフォーマットの他の一例を示す図である。図14において、図13に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。たとえば図7に示した無線基地局100において、IF処理部121とIF処理部112aとの間においては、伝送路101を介してたとえば図14に示す信号1300が伝送されてもよい。
図14に示す信号1300は、図13に示した信号1300のDUカテゴリ1306に代えて分離ポイント1401を含む。分離ポイント1401は、信号1300に対応する基地局信号処理の分離ポイントを示す1オクテットの情報である。
上述した識別情報は、たとえば分離ポイント1401およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかにより実現することができる。たとえば、分離ポイント1401により識別情報を実現する場合は信号1300からデータ種別/プロトコル情報1307を省いてもよい。また、データ種別/プロトコル情報1307により識別情報を実現する場合は信号1300から分離ポイント1401を省いてもよい。
たとえば、IF処理部121は、入力された信号1300に対応する分離ポイントによらずに、入力された信号1300のうちの少なくとも分離ポイント1401やデータ種別/プロトコル情報1307を受信可能である。そして、IF処理部121は、信号1300に対応する分離ポイントを、分離ポイント1401およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかに基づいて判定し、判定結果に基づいてクライアントデータ1309の伝送方法を切り替える。IF処理部121が識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理について説明したが、第2処理部122,122a,122bが識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理も同様である。
また、上述した構成情報は、たとえば図14に示した信号1300により実現することができる。たとえば、構成情報は、信号1300に含まれる分離ポイント1401およびデータ種別/プロトコル情報1307の少なくともいずれかとすることができる。たとえば、無線装置110の通知部113は、構成情報として図14に示した信号1300を無線制御装置120へ送信する。この場合に、たとえば長さ/タイプ情報1308やクライアントデータ1309は信号1300から省いてもよい。
(実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリ)
図15は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリの一例を示す図である。図15に示すテーブル1500は、無線基地局100が適用される移動体通信網において定義された基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリを示す。DUカテゴリの1〜8は、それぞれ分離ポイント8〜1に対応する。
テーブル1500の伝送データ種別は、基地局信号処理の分離ポイントに応じたデータ種別であって、CU−DU間インタフェースを介して伝送される信号のデータ種別である。図15に示す例では、伝送データ種別として、アナログのIQデータ、ディジタルのIQデータ、MAC PDU、MAC SDU、RLC PDU、RLC SDU、PDCP PDUおよびPDCP SDUがある。
テーブル1500のプロトコルは、基地局信号処理の分離ポイントに応じたプロトコルであって、CU−DU間インタフェースを介して行われる信号の伝送のプロトコルである。図15に示す例では、プロトコルとしてCPRIおよびP1〜P7があるとする。P1〜P7のそれぞれは、たとえば基地局信号処理の分離ポイントに応じて新たに定義されるプロトコルである。
テーブル1500の機能は、分離ポイントに応じたDUの第1信号処理に含まれる機能(処理)である。図15に示す例では、無線基地局100の基地局信号処理に、RF、Phy、BB、MAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれるとする。
DUカテゴリ1に対応する分離ポイント8は、基地局信号処理をRFとPhyとの間で分離する分離ポイントである。分離ポイント8において、DUの第1信号処理にはRFの処理が含まれる。したがって、分離ポイント8では、CUの第2信号処理にはPhy、BB、MAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント8では、CU−DU間インタフェースにおいてアナログのIQデータがCPRIにより伝送される。
DUカテゴリ2に対応する分離ポイント7は、基地局信号処理をPhyとBBとの間で分離する分離ポイントである。分離ポイント7において、DUの第1信号処理にはRFおよびPhyの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント7では、CUの第2信号処理にはBB、MAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント7では、CU−DU間インタフェースにおいてディジタルのIQデータがP1により伝送される。
DUカテゴリ3に対応する分離ポイント6は、基地局信号処理をBBとMACとの間で分離する分離ポイントであり、たとえば図4に示した分離ポイントである。分離ポイント6において、DUの第1信号処理にはRF、PhyおよびBBの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント6では、CUの第2信号処理にはMAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント6では、CU−DU間インタフェースにおいてMAC PDUがP2により伝送される。
DUカテゴリ4に対応する分離ポイント5は、基地局信号処理をMACの途中(たとえばPDUとSDUの変換部)で分離する分離ポイントである。分離ポイント5において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BBおよびMACの一部(たとえばLow−MAC)の各処理が含まれる。したがって、分離ポイント5では、CUの第2信号処理にはMACの一部(たとえばHigh−MAC)、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント5では、CU−DU間インタフェースにおいてMAC SDUがP3により伝送される。
DUカテゴリ5に対応する分離ポイント4は、基地局信号処理をMACとRLCとの間で分離する分離ポイントであり、たとえば図5に示した分離ポイントである。分離ポイント4において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BBおよびMACの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント4では、CUの第2信号処理にはRLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント4では、CU−DU間インタフェースにおいてRLC PDUがP4により伝送される。
DUカテゴリ6に対応する分離ポイント3は、基地局信号処理をRLCの途中(たとえばPDUとSDUの変換部)で分離する分離ポイントである。分離ポイント4において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BB、MACおよびRLCの一部(たとえばRLC)の各処理が含まれる。したがって、分離ポイント4では、CUの第2信号処理にはRLCの一部(たとえばHigh−RLC)およびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント4では、CU−DU間インタフェースにおいてRLC SDUがP5により伝送される。
DUカテゴリ7に対応する分離ポイント2は、基地局信号処理をRLCとPDCPとの間で分離する分離ポイントであり、たとえば図6に示した分離ポイントである。分離ポイント2において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BB、MACおよびRLCの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント2では、CUの第2信号処理にはPDCPの処理が含まれる。また、分離ポイント2では、CU−DU間インタフェースにおいてPDCP PDUがP6により伝送される。
DUカテゴリ8に対応する分離ポイント1は、基地局信号処理をPDCPの途中(たとえばPDUとSDUの変換部)で分離する分離ポイントである。分離ポイント1において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BB、MAC、RLCおよびPDCPの一部(たとえばLow−PDCP)の各処理が含まれる。したがって、分離ポイント1では、CUの第2信号処理にはPDCPの一部(たとえばHigh−PDCP)の処理が含まれる。また、分離ポイント1では、CU−DU間インタフェースにおいてPDCP SDUがP7により伝送される。
たとえば、図4に示した無線装置110は、無線制御装置120に接続された状態で、DUカテゴリ=3、分離ポイント=6、伝送データ種別=MAC PDUおよびプロトコル=P2の少なくともいずれかを構成情報として無線制御装置120へ送信する。これにより、無線制御装置120は、無線装置110が分離ポイント6に対応する構成であると判断し、自装置の第2処理部122においてMAC、RLCおよびPDCPの各処理を行う設定を行う。また、無線制御装置120は、無線装置110との間で伝送路101を介してP2のプロトコルを用いてMAC PDUを伝送するための設定を行う。
また、図5に示した無線装置110は、無線制御装置120に接続された状態で、DUカテゴリ=5、分離ポイント=4、伝送データ種別=RLC PDUおよびプロトコル=P4の少なくともいずれかを構成情報として無線制御装置120へ送信する。これにより、無線制御装置120は、無線装置110が分離ポイント4に対応する構成であると判断し、自装置の第2処理部122において、RLCおよびPDCPの各処理を行う設定を行う。また、無線制御装置120は、無線装置110との間で伝送路101を介してP4のプロトコルを用いてRLC PDUを伝送するための設定を行う。
また、図6に示した無線装置110は、無線制御装置120に接続された状態で、DUカテゴリ=7、分離ポイント=2、伝送データ種別=PDCP PDUおよびプロトコル=P6の少なくともいずれかを構成情報として無線制御装置120へ送信する。これにより、無線制御装置120は、無線装置110が分離ポイント2に対応する構成であると判断し、自装置の第2処理部122において、PDCPの処理を行う設定を行う。また、無線制御装置120は、無線装置110との間で伝送路101を介してP6のプロトコルを用いてPDCP PDUを伝送するための設定を行う。
ただし、基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリは、テーブル1500に示した例に限らない。たとえば、テーブル1500は、3GPPのTR38.801のV0.2.0 6.1.2.1に規定された基地局信号処理の分離ポイントの候補に基づく一例である。3GPPは3rd Generation Partnership Projectの略である。たとえば、分離ポイント自体や、DUカテゴリ、伝送データ種別、プロトコル、機能の定義は、実際に運用される移動体通信システムに応じて種々の変更が可能である。
(実施の形態1にかかる無線装置のハードウェア構成)
図16は、実施の形態1にかかる無線装置のハードウェア構成の一例を示す図である。上述した無線装置110は、たとえば図16に示す通信装置1600によって実現することができる。通信装置1600は、CPU1601と、メモリ1602と、有線通信インタフェース1603と、無線通信インタフェース1604と、を備える。CPU1601、メモリ1602、有線通信インタフェース1603および無線通信インタフェース1604は、バス1609によって接続される。CPUはCentral Processing Unit(中央処理装置)の略である。
CPU1601は、通信装置1600の全体の制御を司る。メモリ1602には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAM(Random Access Memory)である。メインメモリは、CPU1601のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置1600を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU1601によって実行される。
無線通信インタフェース1604は、無線によって通信装置1600の外部(たとえば無線端末)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース1604は、CPU1601によって制御される。
有線通信インタフェース1603は、有線によって無線基地局100における他装置(たとえば無線制御装置120)との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース1603は、CPU1601によって制御される。
図1に示したアンテナ115は、たとえば無線通信インタフェース1604に含まれる。図1に示した第1処理部111は、たとえばCPU1601および無線通信インタフェース1604の少なくともいずれかにより実現することができる。図1に示したIF処理部112は、たとえば有線通信インタフェース1603により実現することができる。図1に示した通知部113は、たとえばCPU1601および有線通信インタフェース1603の少なくともいずれかにより実現することができる。
また、無線装置110のハードウェア構成は図16に示したハードウェア構成に限らない。たとえば、CPU1601やメモリ1602に対応する構成を、FPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processor)などを用いて実現してもよい。無線装置110のハードウェア構成について説明したが、無線装置110a,110bのハードウェア構成についても同様である。
(実施の形態1にかかる無線制御装置のハードウェア構成)
図17は、実施の形態1にかかる無線制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。上述した無線制御装置120は、たとえば図17に示す情報処理装置1700によって実現することができる。情報処理装置1700は、CPU1701と、メモリ1702と、有線通信インタフェース1703,1704と、を備える。CPU1701、メモリ1702および有線通信インタフェース1703,1704は、バス1709によって接続される。
CPU1701は、情報処理装置1700の全体の制御を司る。メモリ1702には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU1701のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、情報処理装置1700を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU1701によって実行される。
有線通信インタフェース1703は、有線によって無線基地局100における他装置(たとえば無線装置110)との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース1704は、有線によって無線基地局100の上位装置との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース1703,1704のそれぞれは、CPU1701によって制御される。
図1に示したIF処理部121は、たとえば有線通信インタフェース1703により実現することができる。図1に示した第2処理部122および制御部123のそれぞれは、たとえばCPU1701および有線通信インタフェース1703の少なくともいずれかにより実現することができる。また、第2処理部122と無線基地局100の上位装置との間の信号の伝送は、たとえば有線通信インタフェース1704により行うことができる。
また、無線制御装置120のハードウェア構成は図17に示したハードウェア構成に限らない。たとえば、CPU1701やメモリ1702に対応する構成を、FPGAやDSPなどを用いて実現してもよい。
このように、実施の形態1によれば、無線装置110が、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理に関する構成情報を伝送路101により無線制御装置120へ通知することができる。
これにより、たとえば、無線制御装置120が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線制御装置120の第2信号処理の制御を行うことができる。または、無線制御装置120が、通知された構成情報に基づいて、無線装置110との間の信号を伝送路により伝送するための伝送方法の制御を行うことができる。伝送方法の制御には、たとえば信号を伝送するためのプロトコルの設定と、伝送する信号のデータ種別の設定と、の少なくともいずれかが含まれる。または、無線制御装置120が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線制御装置120の第2信号処理の制御と、無線装置110との間の信号を伝送路により伝送するための伝送方法の制御と、を行うことができる。
このため、たとえば無線装置110によって基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線装置110および無線制御装置120の間で信号を伝送し、無線装置110と無線制御装置120がそれぞれ第1信号処理と第2信号処理を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、無線装置110が無線制御装置120へ無線装置110の構成情報を通知する構成について説明したが、無線制御装置120が無線装置110へ無線制御装置120の構成情報を通知する構成としてもよい。すなわち、基地局信号処理のうちの無線制御装置120の第2信号処理に関する構成情報を伝送路により無線装置110へ通知する第2通知部(たとえば図1,図18の通知部124)が無線制御装置120に設けられてもよい。
これにより、たとえば、無線装置110が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理の制御を行うことができる。または、無線装置110が、通知された構成情報に基づいて、無線制御装置120との間の信号を伝送路により伝送するための伝送方法の制御を行うことができる。または、無線装置110が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理の制御と、無線制御装置120との間の信号を伝送路により伝送するための伝送方法の制御と、を行うことができる。
このため、たとえば無線制御装置120によって基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線装置110と無線制御装置120との間で信号を伝送し、無線装置110と無線制御装置120がそれぞれ第1信号処理と第2信号処理を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
無線制御装置120から無線装置110への構成情報の通知方法は、上述した無線装置110から無線制御装置120への構成情報の通知方法と同様である。また、無線制御装置120から通知された構成情報に基づく無線装置110による制御は、上述した無線装置110から通知された構成情報に基づく無線制御装置120による制御と同様である。
また、これらの構成を組み合わせてもよい。すなわち、無線装置110が無線制御装置120へ無線装置110の構成情報を通知し、かつ無線制御装置120が無線装置110へ無線制御装置120の構成情報を通知する構成としてもよい。
また、実施の形態1によれば、無線制御装置120に対して無線装置110a,110bを接続し、無線制御装置120と無線装置110aとの間の信号と、無線制御装置120と無線装置110bとの間の信号と、を同一の伝送路を介して送信することができる。このため、無線基地局における信号処理を分離する複数のポイントを混在させることが可能になる。
たとえば、無線制御装置120は、無線装置110aへの第1信号に、無線装置110aの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報を第1信号に付加してもよい。また、無線制御装置120は、無線装置110bへの第2信号に、無線装置110bの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報を付加してもよい。この場合は、無線制御装置120は、第1信号に付加した識別情報に基づく伝送方法により第1信号を伝送路により無線装置110aへ伝送する。また、無線制御装置120は、第2信号に付加した識別情報に基づく伝送方法により第2信号を伝送路により無線装置110bへ伝送する。
これにより、無線装置110a,110bが互いに基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線装置110a,110bに対してそれぞれの基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法によって信号を送信することができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、無線装置110aは、無線制御装置120への信号に、無線装置110aの第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報を付加してもよい。この場合は、無線装置110aは、無線制御装置120への信号に付加した識別情報に基づく伝送方法により、無線制御装置120への信号を伝送路により伝送する。これにより、無線装置110a,110bが互いに基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線制御装置120は、無線装置110aからの信号に付加された識別情報に基づく伝送方法によって無線装置110aからの信号を受信することができる。
また、実施の形態1において、上述した識別情報の送信を行わない構成としてもよい。この場合においても、上述した構成情報を送信することにより、第1信号処理または第2信号処理の設定や信号の伝送方法の制御を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、この場合において、構成情報に基づいて伝送路による伝送方法を宛先ごとに設定する構成としてもよい。これにより、無線制御装置120と無線装置110a,110bとの間で基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法によって信号を送信することができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、実施の形態1において、上述した構成情報の送信を行わない構成としてもよい。この場合においても、上述した識別情報を送信することにより、無線制御装置120と無線装置110a,110bとの間で基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法によって信号を送信することができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、無線制御装置120に複数の無線装置110が直接的または間接的に接続する場合に、無線装置110が自装置の構成情報を他の無線装置110へ送信する構成としてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2について、実施の形態1と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、たとえば無線制御装置120が無線装置110から受信した構成情報を無線端末へ送信する構成について説明する。
(実施の形態2にかかる無線基地局)
図18は、実施の形態2にかかる無線通信システムの一例を示す図である。図18において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図18に示すように、実施の形態2にかかる無線通信システム1800は、たとえば、無線基地局100と、無線端末1810と、を含む。無線端末1810は、上述した無線基地局100と通信を行う無線端末である。
無線基地局100は、基地局信号処理のうち、第1処理部111による第1信号処理および第2処理部122による第2信号処理に関する構成情報を、無線装置110が形成するセルと対応付けて無線端末1810へ送信する。すなわち、この構成情報は、基地局信号処理の第1信号処理および第2信号処理への配分に応じた上述の基地局信号処理の分離ポイントに関する情報である。無線端末1810へ構成情報を送信する処理は、たとえば第2処理部122により行うことができる。
たとえば、無線端末1810へ構成情報を送信する処理を第2処理部122において行う場合は、制御部123は、IF処理部121を介して取得した無線装置110の構成情報を第2処理部122へ通知する。これに対して、第2処理部122は、制御部123から通知された構成情報を無線端末1810への信号に格納し、構成情報を格納した信号を、IF処理部121を介して無線装置110へ送信する。
これにより、構成情報を無線基地局100から無線端末1810へ送信することができる。ただし、無線装置110の構成情報をそのまま無線端末1810へ送信する構成に限らない。たとえば、無線基地局100は、無線装置110の構成情報を、データ形式やフォーマットの変換を行ってから無線端末1810へ送信してもよい。たとえば、無線基地局100が無線端末1810へ送信する構成情報は、上述した無線基地局100における基地局信号処理の分離ポイントを無線端末1810が特定可能な情報であればよい。
また、無線基地局100は、無線制御装置120に対して複数の無線装置110(たとえば無線装置110a,110b)が接続されている場合は、複数の無線装置110のそれぞれについて構成情報を無線端末1810へ送信してもよい。この場合は、複数の無線装置110について各構成情報を、それぞれ複数の無線装置110を用いて送信してもよいし、複数の無線装置110のうちの一部の無線装置を用いてまとめて送信してもよい。
無線端末1810は、たとえば、アンテナ1811と、通信部1812と、制御部1813と、を備える。通信部1812は、無線装置110から無線送信された信号を、アンテナ1811を介して受信する。そして、通信部1812は、受信した信号を制御部1813へ出力する。
制御部1813は、通信部1812から出力された信号に含まれる構成情報に基づいて、無線基地局100が形成するセルを含む各セルの中から自端末の接続先のセルを選択する。そして、制御部1813は、選択したセルへ自端末が接続するための制御を行う。
(実施の形態2にかかる無線通信システムにおける処理)
図19は、実施の形態2にかかる無線通信システムにおける処理の一例を示すシーケンス図である。図19においては、図9に示したCU921(#1)およびDU911,912(#1,#2)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図8に示した無線制御装置120および無線装置110a,110bをそれぞれCU921およびDU911,912に適用することができる。
CU921に対してDU911,912が接続された状態で、たとえば図19に示す各ステップが実行される。図19に示すステップS1901〜S1905は、図10に示したステップS1001〜S1005と同様である。
ステップS1905のつぎに、CU921が、ステップS1902,S1904により受信した構成情報に基づいてDUリストを生成する(ステップS1906)。DUリストは、上述した複数の無線装置110についての各構成情報を含む情報である。DUリストの例については後述する。ステップS1906において、DUリストを生成済みである場合は、CU921は、ステップS1902,S1904により受信した構成情報に基づいて、生成済みのDUリストを更新してもよい。
つぎに、CU921とDU911,912との間でデータ伝送が行われる(ステップS1907)。これにより、CU921がDU911,912を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。また、ステップS1907により伝送されるデータのうちの下りデータには、ステップS1906により生成または更新されたDUリストが含まれる。すなわち、CU921は、DU911,912の少なくともいずれかにより、ステップS1906により生成または更新したDUリストを無線端末1810へ送信する。
つぎに、無線端末1810が、ステップS1907において受信したDUリストに基づいて、無線基地局100が形成するセルを含む各セルの中から自端末の接続先のセルを選択するセル選択を行う(ステップS1908)。
図19に示したCU921(#1)およびDU911,912(#1,#2)により無線基地局100を実現する場合の処理について説明したが、他のCUとDUにより無線基地局100を実現する場合の処理についても同様である。
また、無線基地局100によるDUリストの送信は、無線端末1810などの無線端末に対して個別に行ってもよいし、無線基地局100のセル内の各無線端末へブロードキャスト(報知)することによって行ってもよい。なお、各無線端末に対して、システム情報または共通制御情報として報知してもよい。
(実施の形態2にかかるDUリスト)
図20は、実施の形態2にかかるDUリストの一例を示す図である。無線基地局100は、たとえば図20に示すDUリスト2000を無線端末1810へ送信する。DUリスト2000は、無線基地局100が備えるDU(無線装置110)ごとに、DU識別子と、セルIDと、下り周波数と、セル選択パラメータと、DUカテゴリと、が含まれる。
まず、DUリスト2000のDU識別子について説明する。DU識別子は、無線装置110に対応するDUの識別子である。DU識別子には、一例としては0〜1023の1024通りの値が用いられる。図20に示す例では、無線基地局100の無線制御装置120には無線装置110として3個のDUが接続されており、この3個のDUのDU識別子がそれぞれ1〜3である。
つぎに、DUリスト2000のセルIDについて説明する。セルIDは、無線装置110に対応するDUが形成するセルの識別子である。セルIDには、一例としては0〜503の504通りの値が用いられる。図20に示す例では、3個のDUが形成する各セルのセルIDがそれぞれ10,10,11である。すなわち、3個のDUのうちの2個のDUは、セルID=10の同一のセルを形成し、残りの1個のDUはセルID=11のセルを形成する。
無線基地局100においては、たとえば1個のセルに対して1個のDUが割り当てられる。ただし、たとえば1個のDUが1アンテナに相当すると考えると、複数のアンテナを用いるMIMO、AAA、ダイバーシチなどにおいては、1個のセルに対して複数のDUが設定される。MIMOはMultiple Input Multiple Output(多元入力多元出力)の略である。AAAはAdaptive Array Antennaの略である。なお、AAAはビームフォーミング(beam forming)と同等と考えることもできる。
また、5Gにおいて、1個のセルに対して複数のDUが割り当てられる可能性もある。すなわち、F−OFDMなどのシステム帯域内に、サブキャリア間隔やシンボル長が異なり、複数のサブキャリアで構成されたSCBを設定することも検討されており、1個のSCBに対して1個のDUが割り当てられる可能性がある。F−OFDMはFiltered−OFDMの略である。OFDMはOrthogonal Frequency Division Multiplexing(直交周波数分割多重)の略である。SCBはSub Carrier Blockの略である。また、SCBはクラスタや周波数帯域であってもよい。さらに、1個のセルに複数のSCBが設定されてもよい。このため、1個のセルに対して複数のDUが割り当てられる可能性がある。
たとえばLTEのセルIDは168×3の504通りであるが、5Gにおいては504通りではない可能性もある。また、マッシブMIMO(massive MIMO)の導入により、各ビームに対してセルIDまたはビームIDが付与されたり、上述のようにSCBごとにセルIDまたはSCB IDが付与されたりする可能性もある。これらを考慮し、DUリスト2000にセルIDを含めてもよい。なお、後述のLTEの隣接セルリストにもセルIDが含まれている。
DUリスト2000の下り周波数について説明する。下り周波数は、対応するDUが無線端末1810へ送信可能な無線信号の周波数[MHz]である。なお、LTEの隣接セルリストと同様に、下り周波数そのものではなく、下り周波数から計算した値をDUリスト2000に用いてもよい。この値の計算式には、一例としては3GPPのTS36.101 5.7.3で規定されている式を用いてもよい。
また、DUリスト2000の下り周波数は、一例としては下り周波数の中心周波数であるが、帯域幅が既知であれば下り周波数の下限または上限の周波数であってもよい。また、下り周波数に代えて、または下り周波数に加えて、上り周波数をDUリスト2000に含めてもよい。また、下り周波数や上り周波数の帯域幅をDUリスト2000に含めてもよい。これらは、FDDを前提としているが、TDDの場合は、上り周波数と下り周波数が一致しているため、周波数を付加しなくてもよいし、付加してもよい。FDDはFrequency Division Duplex(周波数分割複信)の略である。TDDはTime Division Duplex(時分割複信)の略である。
DUリスト2000のセル選択パラメータについて説明する。セル選択パラメータは、無線端末1810がセルを選択するためのパラメータである。たとえばLTEの隣接セルリストにはセル再選択のためのパラメータが含まれている。これと同様に、DUリスト2000にセル選択パラメータを含めることも可能である。セル選択パラメータは、セルの再選択に限らず初回の選択に用いることができるパラメータであってもよい。
無線端末1810におけるセル選択は、たとえば、受信電力と受信品質とに基づいて行われる。受信電力は、LTEであればRSRP(Reference Signal Received Power:基準信号受信電力)である。受信品質は、LTEであればRSRQ(Reference Signal Received Quality:基準信号受信品質)である。また、LTEのセル選択には、受信電力や受信品質に対して補正を行うパラメータが用いられる。なお、実際のセル選択パラメータは、たとえばオフセット値や係数などであり、一例としては3GPPのTS36.304の5.2.3や5.2.4等に規定されたパラメータを用いることができる。また、パラメータの具体的な値は、一例としては3GPPのTS36.331等に規定されている。
DUリスト2000のDUカテゴリについて説明する。DUカテゴリは、上述した基地局信号処理の分離ポイントに対応するDUカテゴリである(たとえば図15参照)。たとえば、基地局信号処理の分離ポイントとDUカテゴリとは一対一の関係になる。図20に示す例では、DU識別子が1〜3の各DUのDUカテゴリはそれぞれ1,3,5である。
無線端末1810は、無線基地局100から送信されたDUリスト2000に基づいて接続先のセルを選択する。このとき、無線端末1810は、たとえばDUリスト2000に含まれるDUカテゴリをセル選択に用いる。DUカテゴリに基づくセル選択には各種の方法を用いることができる。
たとえば、無線装置110の第1信号処理に含まれる処理が少ないDUカテゴリほど、同一のユーザデータを伝送する場合におけるCU−DU間インタフェースによる信号の伝送量が少なくなる。このため、多数のユーザのためのユーザデータの伝送が可能になる。一方、無線装置110の第1信号処理に含まれる処理が多いDUカテゴリほど、同一のユーザデータを伝送する場合におけるCU−DU間インタフェースによる信号の伝送量が多くなる。このため、CU−DU間インタフェースの速度制限により多数のユーザのためのユーザデータの伝送が困難になる。
これに対して、無線端末1810は、たとえば、無線基地局100との間で伝送するデータのQoSが大容量の信号伝送を要するQoSである場合は、第1信号処理に含まれる処理が比較的に少ないまたは信号処理の処理時間の短いDUカテゴリのセルを選択する。QoSはQuality of Serviceの略である。また、無線端末1810は、無線基地局100との間で伝送するデータのQoSが大容量の伝送を要しないQoSである場合は、第1信号処理に含まれる処理が比較的に多いまたは信号処理の処理時間の長いDUカテゴリのセルを選択する。
また、基地局信号処理の分離ポイントによって、上述のCU−DU間インタフェースによる信号の伝送量に限らず、伝送遅延、誤り率またはスケジューリング精度などが異なる場合がある。このような場合は、無線端末1810は、無線基地局100との間で伝送するデータのQoSにおいて要求される伝送遅延、誤り率またはスケジューリング精度などに応じてセルを選択してもよい。
つぎに、隣接セルリストについて説明する。たとえば、LTEにおいては、セル再選択のための隣接セル(neighbouring cell)を規定するSIB4やSIB5が用いられている。SIBはSystem Information Block(システム情報ブロック)の略である。
SIB4は、intra−frequencyすなわち同一の周波数の隣接セルリストに関するシステム情報である。SIB4のリストの中身は、PhysCellId(物理セルIDやPCIと呼ぶ場合もある)、すなわちセルIDとセル再選択に使用するパラメータであるq−OffsetCellで構成されている。なお、セル再選択に用いるパラメータについては、たとえば3GPPのTS36.304に規定されている。
SIB5は、inter−frequencyすなわち異なる周波数の隣接セルリストに関するシステム情報である。SIB5には、たとえばinterFreqCarrierFreqListとして下り周波数(dl−CarrierFreq)、NeighCellConfig、inteFreqNeighCellListおよびセル再選択のパラメータが含まれている。NeighCellConfigは、隣接セルがMBSFNであるか否かを示す情報やTDDのUL/DLの設定の情報などを含む。MBSFNはMBMS Single Frequency Networkの略である。MBMSはMultimedia Broadcast and Multicast Serviceの略である。TDDはTime Division Duplex(時分割複信)の略である。UL/DLはアップリンク(Up Link)およびダウンリンク(Down Link)の略である。また、inteFreqNeighCellListにはSIB4と同様にセルIDとセル再選択のパラメータが含まれている。このように、隣接セルリストには、周波数、セルID、セル再選択のパラメータが含まれている。
上述したDUリスト2000は、一例としては、このような隣接セルリストに対して、DUごとのDUカテゴリを追加した情報とすることができる。ただし、DUリスト2000はこのような情報に限らず、たとえばDUごとのDUカテゴリを示す各種の情報とすることができる。また、上述のカテゴリに相当する情報として、種別、タイプ、ケイパビリティなど各種の名称の情報を用いることができる。
(実施の形態2にかかる無線端末のハードウェア構成)
図21は、実施の形態2にかかる無線端末のハードウェア構成の一例を示す図である。図18に示した無線端末1810は、たとえば図21に示す通信装置2100によって実現することができる。通信装置2100は、CPU2101と、メモリ2102と、ユーザインタフェース2103と、無線通信インタフェース2104と、を備える。CPU2101、メモリ2102、ユーザインタフェース2103および無線通信インタフェース2104は、バス2109によって接続される。
CPU2101は、通信装置2100の全体の制御を司る。メモリ2102には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU2101のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置2100を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU2101によって実行される。
ユーザインタフェース2103は、たとえば、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスや、ユーザへ情報を出力する出力デバイスなどを含む。入力デバイスは、たとえばキー(たとえばキーボード)やリモコンなどによって実現することができる。出力デバイスは、たとえばディスプレイやスピーカなどによって実現することができる。また、タッチパネルなどによって入力デバイスおよび出力デバイスを実現してもよい。ユーザインタフェース2103は、CPU2101によって制御される。
無線通信インタフェース2104は、無線によって通信装置2100の外部(たとえば無線基地局100)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース2104は、CPU2101によって制御される。
図18に示したアンテナ1811は、たとえば無線通信インタフェース2104に含まれる。図18に示した通信部1812および制御部1813のそれぞれは、たとえばCPU2101および無線通信インタフェース2104の少なくともいずれかにより実現することができる。
また、無線端末1810のハードウェア構成は図21に示したハードウェア構成に限らない。たとえば、CPU2101やメモリ2102に対応する構成を、FPGAやDSPなどを用いて実現してもよい。
このように、実施の形態2によれば、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理に関する構成情報を無線端末1810へ送信することができる。これにより、無線端末1810は、基地局信号処理の分離ポイントに応じて自端末の接続先のセルを選択することが可能になる。
また、無線制御装置120が無線装置110の構成情報を無線端末1810へ送信する構成について説明したが、無線装置110が無線制御装置120の構成情報を無線端末1810へ送信する構成としてもよい。
なお、上述の構成情報に応じたセル選択は、無線端末1810ではなく無線基地局100において行ってもよい。この場合は、無線基地局100から構成情報を無線端末1810へ送信しなくてもよい。
また、上述したDUごとのDUカテゴリを示すDUリストに代えて、またはDUリストに加えて、CUごとのCUカテゴリを示すCUリストを無線端末1810へ送信する構成としてもよい。CUカテゴリは、たとえばCUの第2信号処理に含まれる処理に応じた分離ポイントに対応するカテゴリである。
以上説明したように、無線基地局、無線装置、無線制御装置、無線通信システム、通信方法および無線端末によれば、無線基地局における信号処理の複数通りの分離ポイントの混在を可能にすることができる。
たとえば、将来、マッシブMIMOやビームフォーミングの導入に伴うアンテナ数の増加が想定される。これらの技術においては、アンテナごとに送信データが異なり、かつアンテナごとにDUを要する。このため、CU−DU間インタフェースにおいて伝送されるデータの量が増加する。これに対して、たとえばCPRIの伝送速度は最大で24[GHz]であり、このようなデータの量の増大に対応できない可能性がある。このため、CU−DU間インタフェースとして新たなインタフェース(プロトコル)の検討を要する。
また、CUに対して複数のDUをカスケード接続してマルチホップ伝送を行う構成が検討されている。この場合に、複数のDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントが異なると、CU−DU間インタフェースにおいてデータ種別が異なる各信号が伝送されることになる。たとえば、複数のDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントが異なる例として、4GのDU(たとえばRRH)と5GのDU(たとえばRE)をCUに接続する構成が考えられる。したがって、CU−DU間インタフェースにおいて、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントに対応することを要する。
また、CUに対して複数のCUをスター接続する構成においても、複数のDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントが異なると、各DUに対応するCU−DU間インタフェースにおいてデータ種別が異なる各信号が伝送されることになる。したがって、各DUに対応するCU−DU間インタフェースにおいて、基地局信号処理の分離ポイントによって異なる信号の伝送方法を特定することを要する。
また、現在、基地局信号処理の分離ポイントについて多数の候補が検討されている。これらの基地局信号処理の分離ポイントの候補は、たとえば3GPPのTR38.801のV0.2.0 6.1.2.1等において検討されている。そして、これらの候補のうちの複数の候補が採用され、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントをシステム内や無線基地局内で混在させることが考えられる。
これに対して、上述した各実施の形態によれば、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
なお、上述した各実施の形態においては、複数の無線装置110(DU)の接続方法としてカスケード接続やスター接続を説明したが、複数の無線装置110の接続方法はこれらに限らない。たとえば、複数の無線装置110をリンク接続する構成としてもよい。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)無線端末と通信を行う無線基地局であって、
自局における信号処理のうち無線信号処理を含む第1信号処理を行う無線装置と、
前記第1信号処理と異なる第2信号処理を行う無線制御装置と、
前記第1信号処理に関する第1情報を前記無線制御装置へ通知する第1通知部および前記第2信号処理に関する第2情報を前記無線装置へ通知する第2通知部の少なくともいずれかと、
を含むことを特徴とする無線基地局。
(付記2)前記無線制御装置は、通知された前記第1情報に基づいて、前記第2信号処理の制御および/または信号処理された信号を前記無線装置との間で伝送するための伝送方法の制御を行うことを特徴とする付記1に記載の無線基地局。
(付記3)前記無線装置は、通知された前記第2情報に基づいて、前記第1信号処理の制御および/または信号処理された信号を前記無線制御装置との間で伝送するための伝送方法の制御を行うことを特徴とする付記1または2に記載の無線基地局。
(付記4)前記伝送方法の制御には、前記信号を伝送するためのプロトコルの制御および/または伝送する前記信号のデータ種別の制御が含まれることを特徴とする付記2または3に記載の無線基地局。
(付記5)前記無線制御装置は、通知された前記第1情報と、前記無線装置が形成するセルに関する情報と、を前記無線端末へ通知する処理を行うことを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の無線基地局。
(付記6)前記無線装置は、通知された前記第2情報と、前記無線装置が形成するセルに関する情報と、を前記無線端末へ通知する処理を行うことを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の無線基地局。
(付記7)前記無線装置は、前記無線端末から受信した信号に対して前記第1信号処理に含まれる受信処理を行い、前記受信処理を行った信号を前記無線制御装置へ伝送し、前記無線制御装置から受信した信号に対して前記第1信号処理に含まれる送信処理を行った信号を前記無線端末へ無線送信し、
前記無線制御装置は、前記無線装置から受信した信号に対して前記第2信号処理に含まれる受信処理を行い、前記受信処理を行った信号を基地局の上位装置へ伝送し、前記上位装置から受信した信号に対して前記第2信号処理に含まれる送信処理を行い、前記送信処理を行った信号を前記無線装置へ伝送する、
ことを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の無線基地局。
(付記8)無線装置および無線制御装置を含み、無線端末と通信を行う無線基地局の前記無線装置であって、
前記無線基地局における信号処理のうち無線信号処理を含む第1信号処理を行う処理部と、
前記無線制御装置との間で伝送を実施するためのインタフェース処理部と、
前記第1信号処理に関する情報を前記無線制御装置へ通知する通知部と、
を備えることを特徴とする無線装置。
(付記9)無線装置および無線制御装置を含み、無線端末と通信を行う無線基地局の前記無線制御装置であって、
前記無線基地局における信号処理のうち無線信号処理を含む第1信号処理とは異なる第2信号処理を行う処理部と、
前記無線装置との間で伝送を実施するためのインタフェース処理部と、
前記第2信号処理に関する情報を前記無線装置へ通知する通知部と、
を備えることを特徴とする無線制御装置。
(付記10)無線端末と、
前記無線端末と通信を行う無線基地局に含まれ、前記無線基地局における信号処理のうち無線信号処理を含む第1信号処理を行う無線装置と、
前記無線基地局に含まれ、前記第1信号処理と異なる第2信号処理を行う無線制御装置と、
前記第1信号処理に関する第1情報を前記無線制御装置へ通知する第1通知部および前記第2信号処理に関する第2情報を前記無線装置へ通知する第2通知部の少なくともいずれかと、
を含むことを特徴とする無線通信システム。
(付記11)無線装置および無線制御装置を含み、無線端末と通信を行う無線基地局の通信方法であって、
前記無線装置により、自局における信号処理のうち無線信号処理を含む第1信号処理を行い、
前記無線制御装置により、前記第1信号処理と異なる第2信号処理を行い、
前記第1信号処理に関する第1情報の前記無線装置から前記無線制御装置への通知および前記第2信号処理に関する第2情報の前記無線制御装置から前記無線装置への通知の少なくともいずれかを行う、
ことを特徴とする通信方法。
(付記12)第1無線装置、第2無線装置および無線制御装置を含み、無線端末と通信を行う無線基地局の前記無線制御装置であって、
前記無線端末との間で伝送する信号のうちの前記第1無線装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち、無線信号処理を含む前記第1無線装置の第1信号処理とは異なる第2信号処理を行う第1処理部と、
前記無線端末との間で伝送する信号のうちの前記第2無線装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち、無線信号処理を含む前記第2無線装置の第1信号処理とは異なる第2信号処理を行う第2処理部と、
前記第1無線装置との間の前記信号と、前記第2無線装置との間の前記信号と、を同一の伝送路を介して伝送するインタフェース処理部と、
を備えることを特徴とする無線制御装置。
(付記13)前記第1処理部は、前記第1無線装置への第1信号に、前記第1無線装置の第1信号処理に関する第1情報を付加し、
前記第2処理部は、前記第2無線装置への第2信号に、前記第2無線装置の第1信号処理に関する第2情報を付加し、
前記インタフェース処理部は、前記第1信号に付加された前記第1情報に基づく伝送方法により前記第1信号を伝送し、前記第2信号に付加された前記第2情報に基づく伝送方法により前記第2信号を伝送する、
ことを特徴とする付記12に記載の無線制御装置。
(付記14)前記第2無線装置の第1信号処理は、前記第1無線装置の第1信号処理と異なることを特徴とする付記12または13に記載の無線制御装置。
(付記15)第1無線装置、第2無線装置および無線制御装置を含み、無線端末と通信を行う無線基地局の前記第1無線装置に適用される無線装置であって、
前記無線端末との間で伝送する信号のうちの前記第1無線装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち無線信号処理を含む前記第1無線装置の第1信号処理を行う処理部と、
前記第1信号処理とは異なる第2信号処理を行う前記無線制御装置と前記第2無線装置との間の伝送を、実施するためのインタフェース処理部と、
を備えることを特徴とする無線装置。
(付記16)前記処理部は、前記無線制御装置への信号に、前記第1信号処理に関する情報を付加し、
前記インタフェース処理部は、前記無線制御装置への信号に付加された前記情報に基づく伝送方法により前記無線制御装置への信号を伝送する、
ことを特徴とする付記15に記載の無線装置。
(付記17)無線端末と、
前記無線端末と通信を行う無線基地局に含まれ、前記無線端末との間で伝送する信号のうちの自装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち、無線信号処理を含む第1信号処理を行う第1無線装置と、
前記無線基地局に含まれ、前記無線端末との間で伝送する信号のうちの自装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち、無線信号処理を含む第1信号処理を行う第2無線装置と、
前記無線基地局に含まれ、前記第1無線装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち前記第1無線装置の第1信号処理とは異なる第2信号処理を行い、前記第2無線装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち前記第2無線装置の第1信号処理とは異なる第2信号処理を行う無線制御装置と、
を含み、前記第1無線装置と前記無線制御装置との間の前記信号と、前記第2無線装置と前記無線制御装置との間の前記信号と、を同一の伝送路を介して伝送する、
ことを特徴とする無線通信システム。
(付記18)第1無線装置、第2無線装置および無線制御装置を含み、無線端末と通信を行う無線基地局の通信方法であって、
前記第1無線装置が、前記無線端末との間で伝送する信号のうちの前記第1無線装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち、無線信号処理を含む前記第1無線装置の第1信号処理を行い、
前記第2無線装置が、前記無線端末との間で伝送する信号のうちの前記第2無線装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち、無線信号処理を含む前記第2無線装置の第1信号処理を行い、
前記無線制御装置が、前記無線端末との間で伝送する信号のうちの前記第1無線装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち前記第1無線装置の第1信号処理とは異なる第2信号処理を行い、
前記無線制御装置が、前記無線端末との間で伝送する信号のうちの前記第2無線装置を介して伝送する信号に対する前記無線基地局における信号処理のうち前記第2無線装置の第1信号処理とは異なる第2信号処理を行い、
前記第1無線装置と前記無線制御装置との間の前記信号と、前記第2無線装置と前記無線制御装置との間の前記信号と、を同一の伝送路を介して伝送する、
ことを特徴とする通信方法。
(付記19)無線装置および無線制御装置を含む無線基地局と通信を行う無線端末であって、
前記無線基地局における信号処理のうち、前記無線装置における第1信号処理と前記無線制御装置における第2信号処理に関する情報を前記無線基地局から受信する通信部と、
受信した前記情報に基づいてセルを選択する制御部と、
を備えることを特徴とする無線端末。
(付記20)無線装置および無線制御装置を含み無線端末と通信を行う無線基地局であって、自局における信号処理のうち、前記無線装置による第1信号処理と前記無線制御装置による第2信号処理に関する情報を送信する無線基地局と、
受信した前記情報に基づいてセルを選択する無線端末と、
を含むことを特徴とする無線通信システム。
(付記21)無線装置および無線制御装置を含む無線基地局と、前記無線基地局と通信を行う無線端末と、を含む無線通信システムにおける通信方法であって、
前記無線基地局が、自局における信号処理のうち、前記無線装置による第1信号処理と前記無線制御装置による第2信号処理に関する情報を前記無線端末へ送信し、
前記無線端末が、受信した前記情報に基づいてセルを選択する、
ことを特徴とする通信方法。