以下に図面を参照して、本発明にかかる無線基地局、無線装置、無線制御装置、無線通信システム、通信方法および無線端末の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(実施の形態1にかかる無線基地局)
図1は、実施の形態1にかかる無線基地局の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる無線基地局100は、無線装置110と、第1無線制御装置120と、第2無線制御装置130と、を備える。また、無線基地局100は、無線端末との間で無線通信を行う。信号の無線端末との間で無線通信には、たとえば、無線基地局100から無線端末への下り信号の送信と、無線端末から無線基地局100への上り信号の送信と、の少なくともいずれかが含まれる。
無線装置110と第1無線制御装置120との間は伝送路101により接続されている。伝送路101は、たとえば無線装置110と第1無線制御装置120とを接続する有線の伝送路である。たとえば、伝送路101において双方向の信号伝送が行われる場合は、双方向の信号伝送は、たとえば互いに異なる波長を用いたWDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)により行われる。なお、WDM以外の方法を用いてもよい。
第1無線制御装置120と第2無線制御装置130との間は伝送路102により接続されている。伝送路102は、たとえば第1無線制御装置120と第2無線制御装置130とを接続する有線の伝送路である。たとえば、伝送路102において双方向の信号伝送が行われる場合は、双方向の信号伝送は互いに異なる波長を用いたWDMにより行われる。
無線装置110と第2無線制御装置130との間は伝送路103により接続されている。伝送路103は、たとえば無線装置110と第2無線制御装置130とを接続する有線の伝送路である。たとえば、伝送路103において双方向の信号伝送が行われる場合は、たとえば双方向の信号伝送は互いに異なる波長を用いたWDMにより行われる。なお、WDM以外の方法を用いてもよい。
伝送路101~103による信号の伝送には、電気信号の伝送や光信号の伝送を用いることができる。たとえば、伝送路101~103による信号の伝送には、CPRIやOBSAIを用いることができる。CPRIはCommon Public Radio Interfaceの略である。OBSAIはOpen Base Station Architecture Initiativeの略である。CPRIは、一例としてはIEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers)の803に規定されている。ただし、伝送路101~103による信号の伝送には、これらに限らず各種の伝送方法を用いることができる。
無線装置110は、アンテナ115を用いて無線端末との間で無線による信号の送受信を行う。一例としては、無線装置110は、5Gにおいて検討されているDUに適用することができる。たとえば、無線装置110は、第1処理部111と、IF処理部112と、IF処理部113と、通知部114と、アンテナ115と、を備える。なお、第1処理部を第1信号処理部と称してもよい。
第1処理部111は、無線基地局100が無線端末との間で伝送する信号に対する無線基地局100による各処理(以下、基地局信号処理と称する。)のうち、無線信号処理を含む第1信号処理を行う。無線信号処理は、たとえばアンテナ115を用いた無線による信号の送受信、信号の増幅処理やフィルタを用いた不要信号の除去などである。信号の送受信は、信号の送信および信号の受信の少なくともいずれかである。
たとえば、第1処理部111は、無線端末から無線送信された信号に対して第1信号処理に含まれる受信処理を行い、第1信号処理に含まれる受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。第1信号処理に含まれる受信処理には、アンテナ115による信号の受信が含まれる。また、第1処理部111は、IF処理部112から出力された信号に対して第1信号処理に含まれる送信処理を行う。第1信号処理に含まれる送信処理には、アンテナ115による無線端末への信号の無線送信が含まれる。
IF処理部112は、伝送路101を介して第1無線制御装置120との間で通信を行うインタフェース(IF)処理部である。たとえば、IF処理部112は、第1処理部111から出力された信号を、伝送路101を介して第1無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、第1無線制御装置120から伝送路101を介して送信された信号を受信し、受信した信号を第1処理部111へ出力する。
IF処理部113は、伝送路103を介して第2無線制御装置130との間で通信を行うインタフェース処理部である。たとえば、IF処理部113は、通知部114から出力された構成情報を、伝送路103を介して第2無線制御装置130へ送信する。また、IF処理部113は、第2無線制御装置130から伝送路103を介して送信された構成情報要求信号を受信し、受信した構成情報を通知部114へ出力してもよい。
通知部114は、基地局信号処理のうちの第1処理部111が行う第1信号処理に関する構成情報をIF処理部113へ出力する。これにより、構成情報を伝送路103により第2無線制御装置130へ送信することができる。構成情報については後述する。
たとえば、通知部114は、無線装置110と第2無線制御装置130とが接続された場合に構成情報をIF処理部113へ出力する。また、通知部114は、IF処理部113から構成情報要求信号が出力された場合に構成情報をIF処理部113へ出力してもよい。また、通知部114は、無線装置110と第2無線制御装置130とが接続された状態で、無線装置110の管理者から構成情報の出力の指示を受け付けた場合に構成情報をIF処理部113へ出力してもよい。
また、たとえば、無線装置110のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、第1処理部111の第1信号処理に関する構成情報が記憶されている。この場合に、通知部114は、無線装置110のメモリに記憶された構成情報を読み出し、読み出した構成情報をIF処理部113へ出力する。
または、無線装置110のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、第1処理部111の第1信号処理に応じた情報であって、構成情報を生成するための情報が記憶されていてもよい。この場合に、通知部114は、無線装置110のメモリに記憶された情報を読み出し、読み出した情報に基づいて構成情報を生成する。そして、通知部114は、生成した構成情報をIF処理部113へ出力する。または、通知部114は、第1処理部111の第1信号処理に関する構成情報を第1処理部111から取得してもよい。
第1無線制御装置120は、無線装置110と無線装置110の上位装置との間に設けられ、第2無線制御装置130とともに、無線装置110による無線による信号の送受信を制御する。
無線装置110の上位装置は、たとえば無線装置110が設けられた移動体通信網(無線通信システム)のコアネットワークにおける通信装置である。また、上位装置は、ネットワークにおける基地局の上位に位置する装置であってもよい。すなわち、基地局の上位装置であってもよい。このような上位装置としては、たとえばSGW(Serving Gateway)やMME(Mobility Management Entity:移動性管理エンティティ)などがある。なお、上記のSGWやMMEは3GPPにおいて検討された第4世代移動通信システムであるLTEシステムにおける装置である。以下、LTEシステムを例として説明するが、断りのない限り、他の無線通信システムにおいても適用可能である。
一例としては、第1無線制御装置120は、5Gにおいて検討されているCUに含まれるCU-Uに適用することができる。CU-Uは、基地局信号処理のうちのユーザプレーン(U-Plane)の処理を行う装置である。たとえば、第1無線制御装置120は、IF処理部121,123と、第2処理部122と、通知部124と、を備える。なお、第2処理部を第2信号処理部と称してもよい。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101を介して送信された信号を受信し、受信した信号を第2処理部122へ出力するインタフェース処理部である。また、IF処理部121は、第2処理部122から出力された信号を、伝送路101を介して無線装置110へ送信する。
第2処理部122は、基地局信号処理のうちの、無線装置110の第1信号処理と異なる第2信号処理を行う。第2信号処理には、たとえば、無線基地局100が無線端末から受信した信号を無線基地局100の上位装置(たとえばSGW)へ送信する処理と、無線基地局100の上位装置から送信された無線端末への信号を受信する処理と、が含まれる。また、第2処理部122は、IF処理部123から出力された第2無線制御装置130からの制御信号にしたがって第2信号処理を行う。
たとえば、第2処理部122は、IF処理部121から出力された信号に対して第2信号処理に含まれる受信処理を行い、受信処理を行った信号を出力する。第2処理部122から出力された信号は、たとえば無線基地局100の上位装置へ送信される。また、第2処理部122は、たとえば無線基地局100の上位装置から第1無線制御装置120へ入力された信号に対して第2信号処理に含まれる送信処理を行い、送信処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。
IF処理部123は、第2無線制御装置130から伝送路102を介して送信された信号を受信し、受信した信号を第2処理部122へ出力するインタフェース処理部である。また、IF処理部123は、第2処理部122から出力された信号を、伝送路102を介して第2無線制御装置130へ送信する。
また、IF処理部123は、通知部124から出力された構成情報を、伝送路102を介して第1無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部123は、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号を第1無線制御装置120から受信した場合に、受信した構成情報要求信号を通知部124へ出力してもよい。
通知部124は、基地局信号処理のうちの第2処理部122が行う第2信号処理に関する構成情報をIF処理部123へ出力する。これにより、構成情報を伝送路102により第2無線制御装置130へ送信することができる。構成情報については後述する。
たとえば、通知部124は、第1無線制御装置120と第2無線制御装置130とが接続された場合に構成情報をIF処理部123へ出力する。また、通知部124は、IF処理部123から構成情報要求信号が出力された場合に構成情報をIF処理部123へ出力してもよい。また、通知部124は、第1無線制御装置120と第2無線制御装置130とが接続された状態で、第1無線制御装置120の管理者から構成情報の出力の指示を受け付けた場合に構成情報をIF処理部123へ出力してもよい。
また、たとえば、第1無線制御装置120のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、第2処理部122の第2信号処理に関する構成情報が記憶されている。この場合に、通知部124は、第1無線制御装置120のメモリに記憶された構成情報を読み出し、読み出した構成情報をIF処理部123へ出力する。
または、第1無線制御装置120のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、第2処理部122の第2信号処理に応じた情報であって、構成情報を生成するための情報が記憶されていてもよい。この場合に、通知部124は、第1無線制御装置120のメモリに記憶された情報を読み出し、読み出した情報に基づいて構成情報を生成する。そして、通知部124は、生成した構成情報をIF処理部123へ出力する。または、第2処理部122の第2信号処理に関する構成情報を第2処理部122から取得してもよい。
第2無線制御装置130は、無線装置110と無線装置110の上位装置との間に設けられ、第1無線制御装置120とともに、無線装置110による無線による信号の送受信を制御する。第2無線制御装置130は、図1に示す例のように第1無線制御装置120を介して無線装置110と接続されていてもよいし、伝送路により無線装置110と直接接続されていてもよい。
一例としては、第2無線制御装置130は、5Gの機能として検討されているCUに含まれるCU-Cに適用することができる。CU-Cは、基地局信号処理のうちのコントロールプレーン(C-Plane)の処理を行う装置である。たとえば、第2無線制御装置130は、第3処理部131と、IF処理部132,134と、制御部133と、を備える。なお、第3処理部を第2信号処理部と称してもよい。また、第2無線制御装置130は、通知部135を備えていてもよい。
第3処理部131は、基地局信号処理のうち、無線装置110の第1信号処理および第1無線制御装置120の第2信号処理と異なる第3信号処理を行う。第3信号処理には、たとえば、第1無線制御装置120の第2信号処理を制御するための制御信号を第1無線制御装置120へ送信する処理が含まれる。たとえば、第3処理部131は、第1無線制御装置120の第2信号処理を制御するための制御信号をIF処理部132へ出力する。
たとえば、第2処理部122は、C-Planeの信号を無線基地局100の上位装置(たとえばMME)との間で送受信することにより第3信号処理を行う。
IF処理部132は、第1無線制御装置120から伝送路102を介して送信された信号を受信し、受信した信号を第3処理部131へ出力するインタフェース処理部である。また、IF処理部132は、第3処理部131から出力された信号(たとえば制御情報)を、伝送路102を介して第1無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部132は、第1無線制御装置120から受信した信号に含まれる構成情報を制御部133へ出力する。
IF処理部134は、無線装置110から伝送路103を介して送信された信号を受信し、受信した信号を第3処理部131へ出力するインタフェース処理部である。また、IF処理部134は、第3処理部131から出力された信号を、伝送路103を介して無線装置110へ送信する。また、IF処理部134は、無線装置110から受信した信号に含まれる構成情報を制御部133へ出力する。
制御部133は、IF処理部132,134から出力された構成情報に基づいて、第3処理部131の第3信号処理に含まれる処理を制御する。一例としては、制御部133は、構成情報に基づいて基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理および第1無線制御装置120の第2信号処理に含まれる処理を特定する。そして、制御部133は、基地局信号処理から特定した処理を除いた処理を第3処理部131の第3信号処理に設定する。または、制御部133は、構成情報に基づいて基地局信号処理のCUによる処理のうちの第1無線制御装置120の第2信号処理に含まれる処理を特定し、CUによる処理から特定した処理を除いた処理を第3処理部131の第3信号処理に設定してもよい。
基地局信号処理の第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理への分配について説明する。無線基地局100における基地局信号処理は、無線装置110の第1処理部111の第1信号処理と、第1無線制御装置120の第2処理部122による第2信号処理と、第2無線制御装置130の第3処理部131による第3信号処理と、に分割して行われる。たとえば、移動体通信網には複数の無線基地局100が設けられ、複数の無線基地局100の中には、基地局信号処理の第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理への配分(または分割、以下、基地局信号処理の分離ポイントと称する。)が異なる無線基地局100が混在している。そして、基地局信号処理の分離ポイントが異なると、第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理に含まれる処理(たとえば終端点)や、無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130の間の各伝送路において伝送される信号のデータ種別が異なる。
たとえば、無線装置110の第1信号処理および第1無線制御装置120の第2信号処理の組み合わせに応じて第2無線制御装置130の第3信号処理が異なる場合がある。この場合に、第2無線制御装置130は、無線装置110および第1無線制御装置120に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じて、自装置が実行する第3信号処理に含まれる処理を設定することを要する。また、第2無線制御装置130は、自装置に接続された第1無線制御装置120に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じて、伝送路102を介した第1無線制御装置120との間の信号の伝送方法を設定することを要する。また、第2無線制御装置130は、自装置に接続された無線装置110に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じて、伝送路103を介した無線装置110との間の信号の伝送方法を設定することを要する場合がある。
これに対して、第2無線制御装置130は、第1信号処理に関する構成情報を無線装置110から受信し、第2信号処理に関する構成情報を第1無線制御装置120から受信する。これにより、第2無線制御装置130は、受信した各構成情報に基づいて、自装置の第3信号処理に含まれる処理と、無線装置110や第1無線制御装置120との間の信号の伝送方法と、を設定することが可能になる。このため、たとえば、無線基地局100を適用する移動体通信網において、構成(基地局信号処理の分離ポイント、機能分離(Function Split))が異なる無線装置110および第1無線制御装置120の組み合わせを混在させることが可能になる。
無線装置110の構成情報は、たとえば、第1信号処理に含まれる処理に応じた、第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理への基地局信号処理の配分(または機能分け)を特定可能な情報である。または、無線装置110の構成情報は、第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理への基地局信号処理の配分に応じた、伝送路103により信号を伝送するための伝送方法を特定可能な情報であってもよい。
一例としては、無線装置110の構成情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントを直接的または間接的に示す情報または分離ポイントに関する情報(たとえば後述の分離ポイントやCUカテゴリ)とすることができる。または、無線装置110の構成情報は、無線装置110が対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じた、第1信号処理に含まれる処理を示す情報または第3信号処理に含まれる処理を示す情報または処理に関する情報としてもよい。または、無線装置110の構成情報は、伝送路103により伝送される信号のデータ種別、またはそのデータ種別の信号の伝送方法(たとえばプロトコル)を示す情報または伝送方法に関する情報としてもよい。
第1無線制御装置120の構成情報は、たとえば、第2信号処理に含まれる処理に応じた、第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理への基地局信号処理の配分を特定可能な情報である。または、第1無線制御装置120の構成情報は、第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理への基地局信号処理の配分に応じた、伝送路102により信号を伝送するための伝送方法を特定可能な情報であってもよい。
一例としては、第1無線制御装置120の構成情報は、第1無線制御装置120が対応する基地局信号処理の分離ポイントを直接的または間接的に示す情報(たとえば後述の分離ポイントやCUカテゴリ)とすることができる。または、第1無線制御装置120の構成情報は、第1無線制御装置120が対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じた、第2信号処理に含まれる処理を示す情報または第3信号処理に含まれる処理を示す情報としてもよい。または、第1無線制御装置120の構成情報は、伝送路102により伝送される信号のデータ種別、またはそのデータ種別の信号の伝送方法(たとえばプロトコル)を示す情報としてもよい。
また、無線装置110および第1無線制御装置120のそれぞれが構成情報を第2無線制御装置130へ送信する構成について説明したが、無線装置110および第1無線制御装置120のいずれかが構成情報を送信する構成としてもよい。
たとえば、無線装置110の第1信号処理は固定であり、第1無線制御装置120の第2信号処理に応じて第2無線制御装置130の第3信号処理が異なる場合がある。この場合に、第2無線制御装置130は、自装置に接続された第1無線制御装置120に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じて、自装置が実行する第3信号処理に含まれる処理を設定することを要する。また、第2無線制御装置130は、自装置に接続された第2無線制御装置130に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じて、伝送路102を介した第1無線制御装置120との間の信号の伝送方法を設定することを要する。
これに対して、第2無線制御装置130は、第2信号処理に関する構成情報を第1無線制御装置120から受信する。これにより、第2無線制御装置130は、受信した構成情報に基づいて、自装置の第3信号処理に含まれる処理と、第1無線制御装置120との間の信号の伝送方法と、を設定することが可能になる。このため、たとえば、無線基地局100を適用する移動体通信網において、構成(基地局信号処理の分離ポイント、機能分離(Function Split))が異なる第1無線制御装置120を混在させることが可能になる。
構成情報は、たとえば、第1処理部111の第1信号処理、第2処理部122の第2信号処理、第3処理部131の第3信号処理への基地局信号処理の配分を特定可能な情報である。または、構成情報は、第1処理部111の第1信号処理、第2処理部122の第2信号処理、第3処理部131の第3信号処理への基地局信号処理の配分に応じた、無線装置110または第1無線制御装置120と第2無線制御装置130との間において伝送路101,103により信号を伝送するための伝送方法を特定可能な情報でもよい。
一例としては、構成情報は、無線装置110または第1無線制御装置120が対応する基地局信号処理の分離ポイントを直接的または間接的に示す情報または分離ポイントに関する情報(たとえば後述の分離ポイントや各種のカテゴリ)とすることができる。または、構成情報は、無線装置110または第1無線制御装置120が対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じた、第1信号処理に含まれる処理、第2信号処理に含まれる処理および第3信号処理に含まれる処理の少なくともいずれかを示す情報、またはその処理に関する情報としてもよい。または、構成情報は、伝送路101,103により伝送される信号のデータ種別、またはそのデータ種別の信号の伝送方法(たとえばプロトコル)を示す情報または伝送方法に関する情報としてもよい。
また、通知部135は、基地局信号処理のうちの第2無線制御装置130の第3信号処理に関する構成情報を伝送路により無線装置110および第1無線制御装置120の少なくともいずれかへ通知する。ただし、第2無線制御装置130は通知部135を省いた構成としてもよい。
(実施の形態1にかかる基地局信号処理の各分離例)
図2は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例1を示す図である。図2において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。なお、図2においては通知部135の図示を省略している。図2に示す例では、無線基地局100が、物理層処理部201(Phy)と、DAC/ADC202と、BB処理部203(BB)と、MAC処理部204(MAC)と、RLC処理部205(RLC)と、PDCP処理部206(PDCP)と、を備える。また、無線基地局100が、RRM処理部207(RRM)と、ARQ/HARQ処理部208(ARQ/HARQ)と、RA処理部209(RA)と、SCD処理部210(SCD)と、を備える。
これらの各処理部や機能は、上述の基地局信号処理に含まれる各処理を行う処理部である。上述した基地局信号処理の分離ポイントは、たとえばこれらの各処理部や機能を第1処理部111、第2処理部122および第3処理部131へどのように配分するかにより決まる。また、上記のMAC、RLCおよびPDCPは、従来のW-CDMAやLTEシステムにおける基地局装置の構成(機能)を示すものであり、ここではこれらを用いて説明する。W-CDMAはWideband-Code Division Multiple Accessの略である。W-CDMAは登録商標である。なお、上記機能と第5世代移動通信(通称5G)の機能とは名称や機能が異なる可能性がある。ただし、本実施の形態は、これらに限定されるものではない。
DACはDigital/Analog Converter(ディジタル/アナログ変換器)の略である。ADCはAnalog/Digital Converter(アナログ/ディジタル変換器)の略である。BBはBase Band(ベースバンド)の略である。MACはMedia Access Control(メディアアクセス制御)の略である。RLCはRadio Link Control(無線リンク制御)の略である。PDCPはPacket Data Convergence Protocolの略である。
RRMはRadio Resource Management(無線リソース管理)の略である。ARQはAutomatic Repeat reQuest(自動再送要求)の略である。HARQはHybrid Automatic Repeat reQuest(ハイブリッド自動再送要求)の略である。RAはRandom Access(ランダムアクセス)の略である。SCDはScheduler(スケジューラ)の略である。
図2に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201が含まれている。また、第2処理部122にDAC/ADC202、BB処理部203、MAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。また、第3処理部131にRRM処理部207、ARQ/HARQ処理部208、RA処理部209およびSCD処理部210が含まれている。
すなわち、図2に示す分離例1においては、無線装置110(DU)には現状のLTEのDU(たとえばRRH)と同様に物理層の処理が含まれる。RRHはRemote Radio Head(無線部)の略である。また、MACの機能に含まれるRA、ARQ/HARQ、SCDおよびRRM(RRC)の各機能が第2無線制御装置130(CU-C)に含まれる。また、RLCの機能に含まれるARQの機能が第2無線制御装置130(CU-C)に含まれる。また、SS(Synchronization Signal)やRS(Reference Signal)などの信号の生成機能が第2無線制御装置130(CU-C)に含まれてもよい。また、SSやRSなどの信号の生成機能が第2無線制御装置130(CU-U)に含まれてもよい。
物理層処理部201は、アンテナ115を用いて受信した信号に対して物理層の受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、物理層処理部201は、IF処理部112から出力された信号に対して物理層の送信処理を行い、送信処理を行った信号をアンテナ115により無線送信する。
IF処理部112は、物理層処理部201から出力された信号を伝送路101により第1無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、第1無線制御装置120から伝送路101により送信された信号を物理層処理部201へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をDAC/ADC202へ出力する。また、IF処理部121は、DAC/ADC202から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
DAC/ADC202は、IF処理部121から出力された信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、変換した信号をBB処理部203へ出力する。また、DAC/ADC202は、BB処理部203から出力された信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、変換した信号をIF処理部121へ出力する。なおDAC/ADC202はBB処理部203に設けられていてもよい。
BB処理部203は、DAC/ADC202から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。また、BB処理部203は、MAC処理部204から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。なお、BB処理部203の受信処理は、たとえば、復調、復号、デスクランブル、FFTおよびIFFTの少なくとも1つを含む。FFTはFast Fourier Transform(高速フーリエ変換)の略である。IFFTはInverse Fast Fourier Transform(逆高速フーリエ変換)の略である。また、BB処理部203の送信処理は、たとえば、FFT、IFFT、符号化、変調、スクランブルの少なくとも1つを含む。なお、詳細については、たとえばTS36.211に記載されており、当業者であれば周知の技術である。なおTS36.211に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
MAC処理部204は、BB処理部203から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。また、MAC処理部204は、RLC処理部205から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をBB処理部203へ出力する。なお、詳細な処理については、たとえばTS36.320に記載されており、当業者であれば周知の技術である。たとえば、TS36.320に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
RLC処理部205は、MAC処理部204から出力された信号に対してRLCの受信処理を行い、受信処理を行った信号をPDCP処理部206へ出力する。また、RLC処理部205は、PDCP処理部206から出力された信号に対してRLCの送信処理を行い、送信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。なお、詳細な処理については、たとえばTS36.321に記載されており、当業者であれば周知の技術である。たとえば、TS36.321に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
PDCP処理部206は、RLC処理部205から出力された信号に対してPDCPの受信処理を行い、受信処理を行った信号を出力する。PDCP処理部206から出力された信号は、たとえば無線基地局100の上位装置へ送信される。また、PDCP処理部206は、たとえば無線基地局100の上位装置から送信され入力された信号に対してPDCPの送信処理を行い、送信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。なお、詳細な処理については、たとえばTS36.322に記載されており、当業者であれば周知の技術である。たとえば、TS36.321に記載された処理の一部を含むなど記載に限定されるものではない。
RRM処理部207は、無線基地局100と無線端末との間の無線通信に用いる無線リソースの管理に関するRRMの処理を行う。たとえば、RRM処理部207は、PDCP処理部206によるPDCP処理、RLC処理部205によるRLC処理、MAC処理部204によるMAC処理およびBB処理部203によるBB処理の少なくともいずれかを制御することによりRRM処理を行う。
ARQ/HARQ処理部208は、無線基地局100と無線端末との間の信号の再送に関するARQ(自動再送要求)およびHARQ(ハイブリッド自動再送要求)の処理を行う。たとえば、ARQ/HARQ処理部208は、RLC処理部205を介して無線端末との間の信号の再送を行う。また、ARQ/HARQ処理部208は、MAC処理部204によるMAC処理およびBB処理部203によるBB処理の少なくともいずれかを制御することによりARQおよびHARQの各処理を行ってもよい。また、ARQ/HARQ処理部208は、無線端末からの上り信号(または上り制御信号)をBB処理部203から取得することによってARQおよびHARQの各処理を行ってもよい。
RA処理部209は、無線基地局100への無線端末への接続のためのRA(ランダムアクセス)の処理を行う。たとえば、RA処理部209は、MAC処理部204を介して無線端末との間のランダム信号の送受信を行う。また、RA処理部209は、MAC処理部204によるMAC処理およびBB処理部203によるBB処理の少なくともいずれかを制御することによりRAの処理を行ってもよい。また、RA処理部209は、無線端末からの上りのランダムアクセス信号をBB処理部203から取得することによってRAの処理を行ってもよい。
SCD処理部210は、無線基地局100と無線端末との間における信号の送受信に対してシステム帯域を割り当てるスケジューリングを行う。たとえば、SCD処理部210は、MAC処理部204によるMAC処理およびBB処理部203によるBB処理の少なくともいずれかを制御することによりスケジューリングの処理を行う。また、SCD処理部210は、無線端末からの品質報告情報をBB処理部203から取得することによってスケジューリングの処理を行ってもよい。
また、RRMおよびARQの少なくともいずれかの処理は、たとえばRLC処理部205により行われてもよい。また、RAおよびスケジューリングの少なくともいずれかの処理は、たとえばMAC処理部204により行われてもよい。
図2に示す例においては、物理層処理部201とDAC/ADC202との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号は、たとえばDAC出力またはADC入力であり、アナログのIQデータとなる。
ただし、IF処理部112,121による伝送路101を介した伝送がディジタル伝送である場合は、物理層処理部201とDAC/ADC202との間のアナログのIQデータは、たとえばDAC入力またはADC出力であり、ディジタル化されて伝送路101により伝送される。
すなわち、IF処理部112は、物理層処理部201から出力されたアナログのIQデータをディジタル信号に変換して伝送路101により第1無線制御装置120へ送信する。この際、プロトコルによって定められたフォーマットに上記のディジタル信号をマッピングして伝送する。また、IF処理部112は、第1無線制御装置120から伝送路101により送信されたディジタル信号をアナログのIQデータに変換して物理層処理部201へ出力する。この際、上記のフォーマットにマッピングされ送信されたディジタル信号をデマッピングして受信する。
また、IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信されたディジタル信号をアナログのIQデータに変換してDAC/ADC202へ出力する。この際、上記のフォーマットにマッピングされ送信されたディジタル信号をデマッピングして受信する。また、IF処理部121は、DAC/ADC202から出力されたアナログのIQデータをディジタル信号に変換して伝送路101により第1無線制御装置120へ送信する。この際、プロトコルによって定められたフォーマットに上記のディジタル信号をマッピングして伝送する。
また、図2に示す例においては、無線基地局100と無線端末との間の通信に関して伝送路101(CU-U/DU間インタフェース)および伝送路102(CU-C/CU-U間インタフェース)が設定される。個別データと無線個別チャネルで伝送される共通論理制御チャネルおよび個別論理制御チャネルは、CU-C/CU-U間インタフェースを介してCU-UとCU-Cとの間で伝送される。
個別データはたとえばDTCH(Dedicated Traffic Channel)により伝送される論理チャネルである。共通論理制御チャネルはたとえばCCCH(Common Control Channel)である。個別論理制御チャネルはたとえばDCCH(Dedicated Control CHannel:個別制御チャネル)である。
スケジューリングに関する制御信号などL1シグナリング、L2シグナリング、SS、RSなどの信号は、CU-Cにより生成され、CU-C/CU-U間インタフェースを介してCU-UとCU-Cとの間で伝送される。また、たとえば上述のDTCH、CCCH、DCCHおよびL2シグナリングについては、CU-UのMACの機能において、論理チャネル多重/分離が実施される。
L1シグナリングは、たとえばDCIやUCIである。DCIはDownlink Control Informationの略である。UCIはUplink Control Informationの略である。L2シグナリングは、たとえばLTEのMAC CEなどである。CEはControl Elementの略である。
図3は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例2を示す図である。図3において、図2に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図3に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201、DAC/ADC202およびBB処理部203が含まれている。また、第2処理部122にMAC処理部204、RLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。また、第3処理部131にRRM処理部207、ARQ/HARQ処理部208、RA処理部209およびSCD処理部210が含まれている。
すなわち、図3に示す分離例2においては、BB(変調以降)の機能が無線装置110(DU)に含まれる。また、MACの機能に含まれるRA、ARQ/HARQ、SCDおよびRRM(RRC)の各機能が第2無線制御装置130(CU-C)に含まれる。また、RLCの機能に含まれるARQの機能が第2無線制御装置130(CU-C)に含まれる。また、SSやRSなどの信号の生成機能が第2無線制御装置130(CU-C)に含まれてもよい。
物理層処理部201は、アンテナ115を用いて受信した信号に対して物理層の受信処理を行い、受信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。また、物理層処理部201は、DAC/ADC202から出力された信号に対して物理層の送信処理を行い、送信処理を行った信号をアンテナ115により無線送信する。
DAC/ADC202は、物理層処理部201から出力された信号をアナログからディジタル信号に変換し、変換した信号をBB処理部203へ出力する。また、DAC/ADC202は、BB処理部203から出力された信号をディジタル信号からアナログ信号に変換し、変換した信号を物理層処理部201へ出力する。
BB処理部203は、DAC/ADC202から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、BB処理部203は、IF処理部112から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。
IF処理部112は、BB処理部203から出力された信号のうちの第1無線制御装置120への信号(たとえばU-Planeの信号(ユーザデータ、ユーザ情報))を伝送路101により第1無線制御装置120へ送信する。IF処理部113は、BB処理部203から出力された信号のうちの第2無線制御装置130への信号(たとえばC-Planeの信号(制御データ、制御情報))を伝送路103により第2無線制御装置130へ送信する。
また、IF処理部112は、第1無線制御装置120から伝送路101により送信された信号(たとえばU-Planeの信号)をBB処理部203へ出力する。また、IF処理部113は、第2無線制御装置130から伝送路103により送信された信号(たとえばC-Planeの信号)をBB処理部203へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をMAC処理部204へ出力する。また、IF処理部121は、MAC処理部204から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
MAC処理部204は、IF処理部121から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。また、MAC処理部204は、RLC処理部205から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をIF処理部121へ出力する。
図3に示す例においては、BB処理部203とMAC処理部204との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばMAC PDUとなる。PDUはProtocol Data Unitの略である。MAC PDUは、たとえばビット幅が1ビットのディジタル信号である。
また、図3に示す例においては、無線基地局100と無線端末との間の通信に関して伝送路101(CU-U/DU間インタフェース)、伝送路102(CU-C/CU-U間インタフェース)および伝送路103(CU-C/DU間インタフェース)が設定される。個別データと無線個別チャネルで伝送される共通論理制御チャネルや個別論理制御チャネルおよびL2シグナリングは、CU-UのMACの機能において論理チャネル多重/分離が実施されることにより、CU-UとDUとの間で伝送される。
L1シグナリング(たとえばDCIやUCI)は、CU-CからDUへCU-C/DU間インタフェースを介して伝送される。DCIはDownlink Control Informationの略である。UCIはUplink Control Informationの略である。また、CU-U/DU間インタフェースを介して、MAC PDUがCU-UとDUとの間で伝送される。
図4は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例3を示す図である。図4において、図3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図4に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201、DAC/ADC202、BB処理部203、MAC処理部204、RA処理部209、HARQ402およびSCD処理部210が含まれている。
また、第2処理部122にRLC処理部205およびPDCP処理部206が含まれている。また、第3処理部131にRRM処理部207およびARQ処理部401(ARQ)が含まれている。
すなわち、図4に示す分離例3においては、MAC(RS、HARQおよびSCD)およびBBの各機能が無線装置110(DU)に含まれる。また、MACの機能に含まれるRRMの機能が第2無線制御装置130(CU-C)に含まれる。また、RLCの機能に含まれるARQの機能が第2無線制御装置130(CU-C)に含まれる。また、SSやRSなどの信号の生成機能が第2無線制御装置130(CU-C)に含まれてもよい。
ARQ処理部401は、たとえば上述のARQ/HARQ処理部208の各処理のうちのARQの処理を行う。HARQ402は、たとえば上述のARQ/HARQ処理部208の各処理のうちのHARQの処理を行う。
BB処理部203は、DAC/ADC202から出力された信号に対してベースバンドの受信処理を行い、受信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。また、BB処理部203は、MAC処理部204から出力された信号に対してベースバンドの送信処理を行い、送信処理を行った信号をDAC/ADC202へ出力する。
MAC処理部204は、BB処理部203から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、MAC処理部204は、IF処理部112から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をBB処理部203へ出力する。
IF処理部112は、MAC処理部204から出力された信号を伝送路101により第1無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、第1無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をMAC処理部204へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をRLC処理部205へ出力する。また、IF処理部121は、RLC処理部205から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
図4に示す例においては、MAC処理部204とRLC処理部205との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばRLC PDUとなる。
また、図4に示す例においては、無線基地局100と無線端末との間の通信に関して伝送路101(CU-U/DU間インタフェース)および伝送路102(CU-C/CU-U間インタフェース)が設定される。個別データと無線個別チャネルで伝送される共通論理制御チャネル(CCCH)および個別論理制御チャネル(DCCH)は、CU-U/DU間インタフェースを介してCU-UとDUとの間で伝送される。
共通論理制御チャネル(CCCH)および個別論理制御チャネル(DCCH)の情報はCU-Cにおいて生成され、CU-C/CU-U間インタフェースを介してCU-CとCU-Uとの間で伝送される。また、CCCHやDCCHそのものを伝送してもよい。また、たとえば上述のDTCH、CCCHおよびDCCHについては、DUにおいて論理チャネル多重/分離が実施される。L1シグナリングについては、DUにおいて生成されるため、CU-C/CU-U間インタフェースにおいては伝送されない。
無線基地局100が適用される移動体通信網には、一例としては図2~図4に示した基地局信号処理の分離ポイントが異なる無線基地局100が混在している。ただし、無線基地局100が適用される移動体通信網には、図2~図4に示した無線基地局100のうちの一部の複数の無線基地局100が混在していてもよい。また、無線基地局100が適用される移動体通信網には、図2~図4に示した例とは基地局信号処理の分離ポイントが異なる無線基地局100が混在していてもよい。
たとえば、RLC処理部205とPDCP処理部206との間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。
また、MACの処理をPDUとSDUの変換部において2つの処理に分割可能である場合は、MAC処理部204を2つのMAC処理部に分割し、分割した2つのMAC処理部の間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。この場合は、伝送路101により伝送される信号は、一例としてはMAC SDUになる。SDUはService Data Unitの略である。なお、分割した2つのMACのうち、RLC側を上位MAC(High MAC)とし、BB側を下位MAC(Low MAC)と呼んでもよい。
また、RLCの処理を、PDUとSDUの変換部において2つの処理に分割可能である場合は、RLC処理部205を2つのRLC処理部に分割し、分割した2つのRLC処理部の間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。この場合は、伝送路101により伝送される信号は、一例としてはRLC SDUになる。なお、分割した2つのRLCのうち、PDCP側を上位RLC(High RLC)とし、MAC側を下位RLC(Low RLC)と呼んでもよい。
また、PDCPの処理を、PDUとSDUの変換部において2つの処理に分割可能である場合は、PDCP処理部206を2つのPDCP処理部に分割し、分割した2つのPDCP処理部の間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。この場合は、伝送路101により伝送される信号は、一例としてはPDCP SDUになる。なお、分割した2つのPDCPのうち、MMEまたはSGW側を上位PDCP(High PDCP)とし、RLC側を下位PDCP(Low PDCP)と呼んでもよい。
また、アンテナ115と物理層処理部201の間に、RF(Radio Frequency:高周波)処理部がある場合は、RF処理部と物理層処理部201との間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。
また、無線基地局100の基地局信号処理は、図2~図4に示した例に限らず、無線基地局100の通信方式に応じて変更することができる。たとえば、4Gの移動体通信網における基地局信号処理にはたとえば図2~図4に示した例のように物理層、BB、MAC、RLC、PDCPの処理が含まれているが、5Gの移動体通信網における基地局信号処理はこれらの処理と異なる可能性がある。たとえば、無線基地局100の基地局信号処理は、無線基地局100が伝送する信号に対して無線基地局100が直列的に行う複数の処理およびこれらの処理を制御する処理であればよい。具体的には、たとえばRLCの機能をMACおよび/またはPDCPと統合することでRLCを削除するなど、一部の機能を削除することも可能である。また、新たな機能を追加することも可能である。
(実施の形態1にかかる無線基地局を適用可能な移動体通信網)
図5は、実施の形態1にかかる無線基地局を適用可能な移動体通信網の一例を示す図である。実施の形態1にかかる無線基地局100は、たとえば図5に示す移動体通信網500に適用することができる。
図5に示す例において、移動体通信網500は、DU510~515(#0~#5)と、CU-U521,522(#1,#2)と、CU-C531,532(#1,#2)と、SGW540と、MME550と、PGW560と、を含む。PGWはPacket data network Gatewayの略である。
DU510~515のそれぞれは、無線基地局100において第1信号処理を行う無線装置110となり得る装置である。また、DU510~515においては、実行する第1信号処理に含まれる処理が異なるDUが混在している。すなわち、DU510~515においては、基地局信号処理の分離ポイントが異なるDUが混在している。
CU-U521,522のそれぞれは、無線基地局100において第2信号処理を行う第1無線制御装置120となり得る装置である。また、CU-U521,522においては、実行する第2信号処理に含まれる処理が異なるCU-Uが混在している。すなわち、CU-U521,522においては、基地局信号処理の分離ポイントが異なるCU-Uが混在している。
CU-C531,532のそれぞれは、無線基地局100において第3信号処理を行う第2無線制御装置130となり得る装置である。また、CU-C531,532のそれぞれは、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントに対応可能なCU-Cである。すなわち、CU-C531,532のそれぞれは、自装置とともに無線基地局100となるDUおよびCU-Uの第1信号処理および第2信号処理に含まれる処理に応じて、自装置の第3信号処理に含まれる処理を設定する。
CU-U521は、CU-U/DU間インタフェースを介してDU511~514と接続されている。CU-U522は、CU-U/DU間インタフェースを介してDU513~515と接続されている。CU-U/DU間インタフェースは、たとえば上述の伝送路101に対応する伝送路である。図5に示すように、CU-U521,522のそれぞれには、CU-U/DU間インタフェースを介してDU510~515のうちの1個以上のDUが接続される。また、DU510~515のそれぞれは、CU-U/DU間インタフェースを介してCU-U521,522のうちの1個以上のCU-Uに接続される。
CU-C531は、CU-C/DU間インタフェースを介してDU511~514と接続されている。CU-C532は、CU-C/DU間インタフェースを介してDU510~512と接続されている。CU-C/DU間インタフェースは、たとえば上述の伝送路103に対応する伝送路である。図5に示すように、CU-C531,532のそれぞれには、CU-U/DU間インタフェースを介してDU510~515のうちの1個以上のDUが接続される。また、DU510~515のそれぞれは、CU-U/DU間インタフェースを介してCU-C531,532のうちの1個以上のCU-Cに接続される。
CU-U521とCU-U522との間はCU-U間インタフェースにより接続されている。CU-U521とCU-C531,532との間はそれぞれCU-C/CU-U間インタフェースにより接続されている。CU-U522とCU-C531との間はCU-C/CU-U間インタフェースにより接続されている。
CU-U521,522のそれぞれはたとえばS1インタフェースによりSGW540と接続されている。また、CU-U521,522のそれぞれは複数のSGWに接続されていてもよい。CU-C531,532のそれぞれはたとえばS1インタフェースによりMME550と接続されている。また、CU-C531,532のそれぞれは複数のMMEに接続されていてもよい。
SGW540およびMME550のそれぞれは、上述した無線基地局100の上位装置になり得る装置である。SGW540およびMME550のそれぞれはPGW560に接続されている。PGW560とCU-U521,522との間においては、MME550を介してコントロールプレーンの信号が伝送され、SGW540を介してユーザプレーンの信号が伝送される。
無線基地局100は、DU510~515の少なくともいずれかを無線装置110とし、CU-U521,522の少なくともいずれかを第1無線制御装置120とし、CU-C531,532の少なくともいずれかを第2無線制御装置130として実現できる。また、DU510~515のうちの1個以上のDUと、CU-U521,522のうちの1個以上のCU-Uと、CU-C531,532のうちの1個以上のCU-Cと、の組み合わせを複数設けることにより複数の無線基地局100を実現してもよい。
図5に示す例ではCU-U521,522およびCU-C531,532に対してDU510~515に含まれるDUがスター接続される構成について説明したが、このような構成に限らない。たとえば、CU-U521,522およびCU-C531,532に対してDU510~515に含まれるDUがカスケード接続される構成としてもよい。
また、図5に示した例のように、1個のCU-Uには複数のDUが接続されていてもよい。また、1個のCU-Cには複数のDUが接続されていてもよい。また、1個のDUには複数のCU-Uや複数のCU-Cが接続されていてもよい。これにより、DU、CU-UおよびCU-Cの組み合わせを柔軟に変更して無線基地局100を実現することができる。したがって、たとえば、DSA、VC、AAA、ビームフォーミング、CoMPなどにおけるDUの組み合わせを柔軟に制御可能になる。DSAはDistributed Antenna Systemの略である。VCはVirtual Cellの略である。CoMPはCoordinated Multiple-Point transmission and reception(多地点協調通信)の略である。
なお、図5に示す例では、DU510のCU-Uとの接続やDU515のCU-Cとの接続については省略しているが、たとえばDU510はCU-U521,522とは異なるCU-Uと接続していてもよい。また、DU515はCU-C531,532とは異なるCU-Cと接続していてもよい。
(実施の形態1にかかる移動体通信網における処理)
図6は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例1,3に対応する移動体通信網における処理の一例を示すシーケンス図である。図6においては、図5に示したCU-C531,532(#1,#2)、CU-U521(#1)およびDU511(#1)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図2に示した分離例1にかかる無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130をそれぞれDU511、CU-U521およびCU-C531に適用することができる。
CU-C531に対してDU511およびCU-U521が接続された状態で、たとえば図6に示す各ステップが実行される。まず、CU-C531が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号をCU-U521へ送信する(ステップS601)。ステップS601による構成情報要求信号の送信は、一例としては図2に示した第2無線制御装置130の制御部133がIF処理部132を用いて伝送路102を介して実行することができる。また、ステップS601により送信された構成情報要求信号は、一例としては図2に示したIF処理部123を介して通知部124に受信される。
つぎに、CU-U521が、自装置の第2信号処理に関する構成情報をCU-C531へ送信する(ステップS602)。ステップS602による構成情報の送信は、一例としては図2に示した第1無線制御装置120の通知部124がIF処理部123を用いて伝送路102を介して実行することができる。また、ステップS602により送信された構成情報は、一例としては図2に示したIF処理部132を介して制御部133に受信される。
つぎに、CU-C531が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号をCU-C532へ送信する(ステップS603)。ステップS603による構成情報要求信号の送信は、一例としては図5に示したCU-C間インタフェースにより行うことができる。つぎに、CU-C532が、自装置の第3信号処理に関する構成情報をCU-C531へ送信する(ステップS604)。ステップS604による構成情報の送信は、一例としては図5に示したCU-C間インタフェースにより行うことができる。ステップS603,S604のように、CU-C間で構成情報を送受信してもよい。
つぎに、CU-C531が、構成情報の送信を要求する構成情報要求信号をDU511へ送信する(ステップS605)。ステップS605による構成情報要求信号の送信は、一例としては図2に示した第2無線制御装置130の制御部133がIF処理部134を用いて伝送路103を介して実行することができる。また、ステップS605により送信された構成情報要求信号は、一例としては図2に示したIF処理部113を介して通知部114に受信される。
つぎに、DU511が、自装置の第1信号処理に関する構成情報をCU-C531へ送信する(ステップS606)。ステップS606による構成情報の送信は、一例としては図2に示した無線装置110の通知部114がIF処理部113を用いて伝送路103を介して実行することができる。また、ステップS606により送信された構成情報は、一例としては図2に示したIF処理部134を介して制御部133に受信される。
つぎに、CU-C531が、ステップS602,S604,S606により受信した各構成情報に基づいて、CU-U521およびDU511との間の伝送制御(伝送設定)を行う(ステップS607)。ステップS607における伝送制御については後述する。
つぎに、CU-C531とCU-U521との間の回線設定が行われる(ステップS608)。ステップS608による回線設定は、たとえば第2無線制御装置130がIF処理部132を用いて伝送路102を介して第1無線制御装置120と通信を行うことにより実行することができる。
つぎに、CU-C531が、ステップS608の回線設定により設定された回線を用いて、CU-U521とDU511との間の回線設定を要求する回線設定要求信号をCU-U521へ送信する(ステップS609)。
つぎに、CU-U521とDU511との間の回線設定が行われる(ステップS610)。ステップS610による回線設定は、たとえば第1無線制御装置120がIF処理部121を用いて伝送路101を介して無線装置110と通信を行うことにより実行することができる。
つぎに、CU-C531とCU-U521との間でデータ伝送が行われる(ステップS611)。これにより、CU-C531がCU-U521による第2信号処理に関する制御情報をCU-U521へ送信する第3信号処理を行うことが可能になる。
また、CU-U521とDU511との間でデータ伝送が行われる(ステップS612)。これにより、CU-U521が、CU-C531からの制御情報に基づく第2信号処理を行い、DU511を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。
ステップS607の伝送制御には、基地局信号処理のうちのCU-C531の第3信号処理(終端部)の制御が含まれる。また、ステップS607の伝送制御には、CU-C531の第3信号処理に含まれる処理に応じた制御信号をCU-C531から伝送路102を介してCU-U521へ伝送するための伝送方法の制御が含まれていてもよい。
図4に示した分離例3にかかる無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130をそれぞれDU511、CU-U521およびCU-C531に適用する場合の処理についても、図6に示した処理と同様である。
図7は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離例2に対応する移動体通信網における処理の一例を示すシーケンス図である。図7においては、たとえば図3に示した分離例2にかかる無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130をそれぞれDU511、CU-U521およびCU-C531に適用する場合の処理について説明する。
CU-C531に対してDU511およびCU-U521が接続された状態で、たとえば図7に示す各ステップが実行される。図7に示すステップS701~S708は、図6に示したステップS601~S608と同様である。ステップS708のつぎに、CU-C531とDU511との間の回線設定が行われる(ステップS709)。ステップS709による回線設定は、たとえば第2無線制御装置130がIF処理部134を用いて伝送路103を介して無線装置110と通信を行うことにより実行することができる。
図7に示すステップS710~S711は、図6に示したステップS610~S611と同様である。ステップS711のつぎに、CU-C531とCU-U521との間でデータ伝送が行われる(ステップS712)。これにより、CU-C531がCU-U521による第2信号処理に関する制御情報をCU-U521へ送信する第3信号処理を行うことが可能になる。
また、CU-C531とDU511との間でデータ伝送が行われる(ステップS713)。これにより、CU-C531が、第3信号処理に基づく無線装置110との間の信号の伝送を行うことが可能になる。また、CU-U521とDU511との間でデータ伝送が行われる(ステップS714)。これにより、CU-U521が、CU-C531からの制御情報に基づく第2信号処理を行い、DU511を介して無線端末との間でデータ伝送を行うことが可能になる。
(実施の形態1にかかる構成情報を送信するための信号のフォーマット)
図8は、実施の形態1にかかる構成情報を送信するための信号のフォーマットの一例を示す図である。第1無線制御装置120と第2無線制御装置130との間においては、伝送路102を介してたとえば図8に示す信号800が伝送される。また、無線装置110と第2無線制御装置130との間においては、伝送路103を介してたとえば図8に示す信号800が伝送される。
信号800は、混在情報801と、プリアンブル802と、SFD803と、宛先アドレス804と、送信元アドレス805と、CU-C/CU-U/DUカテゴリ806と、データ種別/プロトコル情報807と、を含む。また、信号800は、長さ/タイプ情報808と、クライアントデータ809と、フレームチェックシーケンス810と、を含む。SFDはStart Frame Delimitorの略である。
混在情報801は、無線基地局100において基地局信号処理の分離ポイントが異なるCU-C、CU-UおよびDUの混在の有無を示す1オクテット(oct)の情報である。たとえば、本実施の形態では無線基地局100において基地局信号処理の分離ポイントが異なるCU-UおよびDUが混在しているため、混在情報801は混在があることを示す値となる。ただし、たとえば基地局信号処理の分離ポイントの混在を前提として移動体通信網が設計される場合は、信号800から混在情報801を省いてもよい。なお、上記では1オクテットの情報として説明したが、情報量で限定されるものではなく、複数オクテットであってもよいし、1オクテット未満(すなわち8ビット未満)であってもよい。以下、同様に情報量には限定されないものとして記述する。
プリアンブル802は、7オクテットの所定パターンである。SFD803は、フレームの始まりを示す1オクテットの情報である。宛先アドレス804は、信号800の宛先の識別子を示す6オクテットの情報である。送信元アドレス805は、信号800の送信元の識別子を示す6オクテットの情報である。なお、宛先アドレス804および送信元アドレス805はたとえばCPRIの使用においては規定されていないが図8に示すように宛先アドレス804および送信元アドレス805を信号800に用いてもよい。
CU-C/CU-U/DUカテゴリ806は、信号800に対応する基地局信号処理の分離ポイントに応じたカテゴリを示す1オクテットの情報である。信号800に対応する基地局信号処理の分離ポイントは、たとえば信号800を送信または受信するCU-C、CU-UまたはDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントである。
データ種別/プロトコル情報807は、伝送路により伝送される際の信号800のデータ種別と、信号800を伝送路により伝送するためのプロトコルと、の少なくともいずれかを示す1オクテットの情報である。これらのデータ種別およびプロトコルは、CU-C/CU-U/DUカテゴリ806が示す基地局信号処理の分離ポイントによって異なる。
長さ/タイプ情報808は、信号800がシングルホップおよびマルチホップのいずれにより伝送されるかを示す2オクテットの情報である。クライアントデータ809は、伝送路により伝送されるデータである。クライアントデータ809のデータ種別は、CU-C/CU-U/DUカテゴリ806が示す基地局信号処理の分離ポイントによって異なる。フレームチェックシーケンス810は、信号800の誤りを検出するための4オクテットの冗長情報である。なお、マルチホップとは、上述のカスケード接続のように、複数の装置を介して送信元と送信先間でデータ伝送を行う形式であり、シングルホップとは、他の装置が介在せず送信元と送信先間で直接データ伝送を行う形式である。
上述した構成情報は、たとえばCU-C/CU-U/DUカテゴリ806およびデータ種別/プロトコル情報807の少なくともいずれかにより実現することができる。たとえば、CU-C/CU-U/DUカテゴリ806により構成情報を実現する場合は信号800からデータ種別/プロトコル情報807を省いてもよい。また、データ種別/プロトコル情報807により構成情報を実現する場合は信号800からCU-C/CU-U/DUカテゴリ806を省いてもよい。また、信号800により構成情報を送信する場合に、長さ/タイプ情報808およびクライアントデータ809を信号800から省いてもよい。
たとえば、第1無線制御装置120の通知部124は、図8に示す信号800を構成情報として、IF処理部123を介して第2無線制御装置130へ送信する。この場合に、通知部124は、CU-C/CU-U/DUカテゴリ806に、自装置の第2信号処理に関するCU-Cカテゴリを示す情報を格納する。また、通知部124は、データ種別/プロトコル情報807に、自装置の第2信号処理に関するデータ種別またはプロトコルの少なくともいずれかを示す情報を格納する。
また、たとえば、無線装置110の通知部114は、図8に示す信号800を構成情報として、IF処理部113を介して第2無線制御装置130へ送信する。この場合に、通知部114は、たとえば、CU-C/CU-U/DUカテゴリ806に、自装置の第1信号処理に関するDUカテゴリを示す情報を格納する。または、通知部114は、データ種別/プロトコル情報807に、自装置の第1信号処理に関するデータ種別またはプロトコルの少なくともいずれかを示す情報を格納してもよい。
第2無線制御装置130のIF処理部132,134は、受信した信号800の送信元が対応する基地局信号処理の分離ポイントによらず、CU-C/CU-U/DUカテゴリ806およびデータ種別/プロトコル情報807の少なくともいずれかを受信可能である。また、制御部133は、IF処理部132,134に復号されたCU-C/CU-U/DUカテゴリ806やデータ種別/プロトコル情報807の少なくともいずれかを取得する。
そして、制御部133は、取得したCU-C/CU-U/DUカテゴリ806およびデータ種別/プロトコル情報807の少なくともいずれかに基づいて、信号800の送信元に対応する基地局信号処理の分離ポイントを判定する。また、制御部133は、判定結果に基づき上述の伝送制御を行う。
図9は、実施の形態1にかかる構成情報を送信するための信号のフォーマットの他の一例を示す図である。図9において、図8に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。第1無線制御装置120と第2無線制御装置130との間においては、伝送路102を介してたとえば図9に示す信号800が伝送されてもよい。また、無線装置110と第2無線制御装置130との間においては、伝送路103を介してたとえば図9に示す信号800が伝送されてもよい。
図9に示す信号800は、図8に示した信号800のCU-C/CU-U/DUカテゴリ806に代えてCU-C/CU-U/DU分離ポイント901を含む。CU-C/CU-U/DU分離ポイント901は、信号800に対応する基地局信号処理の分離ポイントを示す1オクテットの情報である。
上述した構成情報は、たとえばCU-C/CU-U/DU分離ポイント901およびデータ種別/プロトコル情報807の少なくともいずれかにより実現することができる。たとえば、CU-C/CU-U/DU分離ポイント901により構成情報を実現する場合は信号800からデータ種別/プロトコル情報807を省いてもよい。また、データ種別/プロトコル情報807により構成情報を実現する場合は信号800からCU-C/CU-U/DU分離ポイント901を省いてもよい。また、信号800により構成情報を送信する場合に、長さ/タイプ情報808およびクライアントデータ809を信号800から省いてもよい。
たとえば、第1無線制御装置120の通知部124は、図9に示す信号800を構成情報として、IF処理部123を介して第2無線制御装置130へ送信する。この場合に、通知部124は、たとえば、CU-C/CU-U/DU分離ポイント901に、自装置の第2信号処理に関するCU-Cカテゴリを示す情報を格納する。または、通知部124は、データ種別/プロトコル情報807に、自装置の第2信号処理に関するデータ種別またはプロトコルの少なくともいずれかを示す情報を格納してもよい。
また、たとえば、無線装置110の通知部114は、図9に示す信号800を構成情報として、IF処理部113を介して第2無線制御装置130へ送信する。この場合に、通知部114は、たとえば、CU-C/CU-U/DU分離ポイント901に、自装置の第1信号処理に関するDUカテゴリを示す情報を格納する。または、通知部114は、データ種別/プロトコル情報807に、自装置の第1信号処理に関するデータ種別またはプロトコルの少なくともいずれかを示す情報を格納してもよい。
IF処理部132,134は、受信した信号800の送信元が対応する基地局信号処理の分離ポイントによらず、CU-C/CU-U/DU分離ポイント901およびデータ種別/プロトコル情報807の少なくともいずれかを受信可能である。また、制御部133は、IF処理部132,134に復号されたCU-C/CU-U/DU分離ポイント901やデータ種別/プロトコル情報807の少なくともいずれかを取得する。
そして、制御部133は、取得したCU-C/CU-U/DU分離ポイント901およびデータ種別/プロトコル情報807の少なくともいずれかに基づいて、信号800の送信元に対応する基地局信号処理の分離ポイントを判定する。また、制御部133は、判定結果に基づき上述の伝送制御を行う。
(実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリ)
図10は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリの一例を示す図である。図10に示すテーブル1000は、無線基地局100が適用される移動体通信網において定義された基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリを示す。DUカテゴリの1~8は、それぞれ分離ポイント8~1に対応する。
テーブル1000の伝送データ種別は、基地局信号処理の分離ポイントに応じたデータ種別であって、CU-U/DU間インタフェースを介して伝送される信号のデータ種別である。図10に示す例では、伝送データ種別として、アナログのIQデータ、ディジタルのIQデータ、MAC PDU、MAC SDU、RLC PDU、RLC SDU、PDCP PDUおよびPDCP SDUがある。
テーブル1000のプロトコルは、基地局信号処理の分離ポイントに応じたプロトコルであって、CU-U/DU間インタフェースを介して行われる信号の伝送のプロトコルである。図10に示す例では、プロトコルとしてCPRIおよびP1~P7がある。P1~P7のそれぞれは、たとえば基地局信号処理の分離ポイントに応じて新たに定義されるプロトコルである。
テーブル1000の機能は、分離ポイントに応じたDUの第1信号処理に含まれる機能(処理)である。図10に示す例では、無線基地局100の基地局信号処理に、RF、Phy、BB、MAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。
DUカテゴリ1に対応する分離ポイント8は、基地局信号処理をRFとPhyとの間で分離する分離ポイントである。分離ポイント8において、DUの第1信号処理にはRFの処理が含まれる。したがって、分離ポイント8では、CU-Uの第2信号処理にはPhy、BB、MAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント8では、CU-U/DU間インタフェースにおいてアナログのIQデータがCPRIにより伝送される。
DUカテゴリ2に対応する分離ポイント7は、基地局信号処理をPhyとBBとの間で分離する分離ポイントである。分離ポイント7において、DUの第1信号処理にはRFおよびPhyの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント7では、CU-Uの第2信号処理にはBB、MAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント7では、CU-U/DU間インタフェースにおいてディジタルのIQデータがP1により伝送される。
DUカテゴリ3に対応する分離ポイント6は、基地局信号処理をBBとMACとの間で分離する分離ポイントであり、たとえば図3に示した分離ポイントである。分離ポイント6において、DUの第1信号処理にはRF、PhyおよびBBの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント6では、CU-Uの第2信号処理にはMAC、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント6では、CU-U/DU間インタフェースにおいてMAC PDUがP2により伝送される。
DUカテゴリ4に対応する分離ポイント5は、基地局信号処理をMACの途中(たとえばPDUとSDUの変換部)で分離する分離ポイントである。分離ポイント5において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BBおよびMACの一部(たとえばLow-MAC)の各処理が含まれる。したがって、分離ポイント5では、CU-Uの第2信号処理にはMACの一部(たとえばHigh-MAC)、RLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント5では、CU-U/DU間インタフェースにおいてMAC SDUがP3により伝送される。
DUカテゴリ5に対応する分離ポイント4は、基地局信号処理をMACとRLCとの間で分離する分離ポイントであり、たとえば図4に示した分離ポイントである。分離ポイント4において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BBおよびMACの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント4では、CU-Uの第2信号処理にはRLCおよびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント4では、CU-U/DU間インタフェースにおいてRLC PDUがP4により伝送される。
DUカテゴリ6に対応する分離ポイント3は、基地局信号処理をRLCの途中(たとえばPDUとSDUの変換部)で分離する分離ポイントである。分離ポイント3において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BB、MACおよびRLCの一部(たとえばRLC)の各処理が含まれる。したがって、分離ポイント3では、CU-Uの第2信号処理にはRLCの一部(たとえばHigh-RLC)およびPDCPの各処理が含まれる。また、分離ポイント3では、CU-U/DU間インタフェースにおいてRLC SDUがP5により伝送される。
DUカテゴリ7に対応する分離ポイント2は、基地局信号処理をRLCとPDCPとの間で分離する分離ポイントであり、たとえば図6に示した分離ポイントである。分離ポイント2において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BB、MACおよびRLCの各処理が含まれる。したがって、分離ポイント2では、CU-Uの第2信号処理にはPDCPの処理が含まれる。また、分離ポイント2では、CU-U/DU間インタフェースにおいてPDCP PDUがP6により伝送される。
DUカテゴリ8に対応する分離ポイント1は、基地局信号処理をPDCPの途中(たとえばPDUとSDUの変換部)で分離する分離ポイントである。分離ポイント1において、DUの第1信号処理にはRF、Phy、BB、MAC、RLCおよびPDCPの一部(たとえばLow-PDCP)の各処理が含まれる。したがって、分離ポイント1では、CU-Uの第2信号処理にはPDCPの一部(たとえばHigh-PDCP)の処理が含まれる。また、分離ポイント1では、CU-U/DU間インタフェースにおいてPDCP SDUがP7により伝送される。
たとえば、図2に示した無線装置110は、DUカテゴリ=1および分離ポイント=8の少なくともいずれかを構成情報として第2無線制御装置130へ送信する。これにより、第2無線制御装置130は、無線装置110が分離ポイント8に対応する構成であると判断し、自装置の第3処理部131においてRRM、ARQ/HARQ、RAおよびSCDの各処理を行う設定を行う。
また、図3に示した無線装置110は、たとえば、DUカテゴリ=3および分離ポイント=6の少なくともいずれかを構成情報として第2無線制御装置130へ送信する。これにより、第2無線制御装置130は、無線装置110が分離ポイント6に対応する構成であると判断し、自装置の第3処理部131においてRRM、ARQ/HARQ、RAおよびSCDの各処理を行う設定を行う。また、第2無線制御装置130は、無線装置110との間で伝送路103を介して信号を伝送するための設定を行う。
また、図4に示した無線装置110は、たとえば、DUカテゴリ=5および分離ポイント=4の少なくともいずれかを構成情報として第2無線制御装置130へ送信する。これにより、第2無線制御装置130は、無線装置110が分離ポイント4に対応する構成であると判断し、自装置の第3処理部131においてRRM、ARQの各処理を行う設定を行う。
ただし、基地局信号処理の分離ポイントごとのDUカテゴリは、テーブル1000に示した例に限らない。たとえば、テーブル1000は、3GPPのTR38.801のV0.2.0 6.1.2.1に規定された基地局信号処理の分離ポイントの候補に基づく一例である。3GPPは3rd Generation Partnership Projectの略である。たとえば、分離ポイント自体や、DUカテゴリ、伝送データ種別、プロトコル、機能の定義は、実際に運用される移動体通信システムに応じて種々の変更が可能である。
また、図10に示した例ではCU-U/DU間インタフェースについての伝送データ種別およびプロトコルを定義したが、テーブル1000においてCU-C/DU間インタフェースについての伝送データ種別およびプロトコルを定義してもよい。この場合は、無線装置110は、自装置の分離ポイントに対応した伝送データ種別およびプロトコルの少なくともいずれかを構成情報として第2無線制御装置130へ送信してもよい。
(実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離ポイントごとのCUカテゴリ)
図11は、実施の形態1にかかる基地局信号処理の分離ポイントごとのCUカテゴリの一例を示す図である。図11に示すテーブル1100は、無線基地局100が適用される移動体通信網において定義された基地局信号処理の分離ポイントごとのCUカテゴリを示す。CUカテゴリの0~8は、それぞれ分離ポイント無し(-)および分離ポイント8~1に対応する。分離ポイント無しとは、CUの機能をCU-CとCU-Uに分離せずに1個の装置により実現する構成である。
テーブル1100の伝送データ種別(CU-C/CU-U間)は、基地局信号処理の分離ポイントに応じたデータ種別であって、上述のCU-C/CU-U間インタフェースを介して伝送される信号のデータ種別である。図11に示す例では、伝送データ種別(CU-C/CU-U間)として、伝送信号なし(-)、RRCおよびDCI/UCI、RRCおよびMAC CE、RRCがある。
RRCはRadio Resource Control(無線リソース制御)の略である。DCI/UCIは、たとえばDCIおよびUCIの少なくともいずれかを示す。
テーブル1100の伝送データ種別(CU-C/DU間)は、基地局信号処理の分離ポイントに応じたデータ種別であって、上述のCU-C/DU間インタフェースを介して伝送される信号のデータ種別である。図11に示す例では、伝送データ種別(CU-C/DU間)として、伝送信号なし(-)、DCI/UCI、MAC CE、RRCがある。
テーブル1100の伝送データ種別(CU-U/DU間)は、基地局信号処理の分離ポイントに応じたデータ種別であって、上述のCU-U/DU間インタフェースを介して伝送される信号のデータ種別である。図11に示す例では、伝送データ種別(CU-U/DU間)として、伝送信号なし(-)、アナログのIQデータ、ディジタルのIQデータ、MAC PDU、MAC SDU、RLC PDU、RLC SDU、PDCP PDUおよびPDCP SDUがある。
また、分離ポイント7,8の伝送データ種別(CU-C/CU-U間)にはMAC CEが含まれていてもよい。分離ポイント1~4においては、RRCの機能ごとに伝送経路が異なっていてもよい。たとえば、RRCの機能がRLCの制御に関わる機能である場合の伝送経路はCU-C/CU-U間インタフェースとなり、RRCの機能がRLCの制御に関わる機能以外である場合の伝送経路はCU-C/DU間インタフェースとなってもよい。
テーブル1100のプロトコル(CU-C/CU-U間)は、基地局信号処理の分離ポイントに応じたプロトコルであって、上述のCU-C/CU-U間インタフェースを介して行われる信号の伝送のプロトコルである。図11に示す例では、プロトコル(CU-C/CU-U間)として、伝送信号なし(-)およびPU1~PU8がある。PU1~P8のそれぞれは、たとえば基地局信号処理の分離ポイントに応じて新たに定義されるCU-C/CU-U間インタフェースのプロトコルである。
テーブル1100のプロトコル(CU-C/DU間)は、基地局信号処理の分離ポイントに応じたプロトコルであって、上述のCU-C/DU間インタフェースを介して行われる信号の伝送のプロトコルである。図11に示す例では、プロトコル(CU-C/DU間)として、伝送信号なし(-)およびPD1~PD6がある。PD1~PD6のそれぞれは、たとえば基地局信号処理の分離ポイントに応じて新たに定義されるCU-C/DU間インタフェースのプロトコルである。
テーブル1100のプロトコル(CU-U/DU間)は、基地局信号処理の分離ポイントに応じたプロトコルであって、上述のCU-U/DU間インタフェースを介して行われる信号の伝送のプロトコルである。図11に示す例では、プロトコル(CU-U/DU間)として、伝送信号なし(-)、CPRIおよびP1~P7がある。P1~P7のそれぞれは、たとえば基地局信号処理の分離ポイントに応じて新たに定義されるCU-U/DU間インタフェースのプロトコルである。
また、テーブル1100において、基地局信号処理の分離ポイントごとに、第1無線制御装置120の第1信号処理や第2無線制御装置130の第3信号処理に含まれる処理が定義されていてもよい。
たとえば、図2に示した第1無線制御装置120は、たとえば、CUカテゴリ=1、分離ポイント=8、伝送データ種別=RRC,DCI/UCIおよびプロトコル=PU1の少なくともいずれかを構成情報として第2無線制御装置130へ送信する。これにより、第2無線制御装置130は、第1無線制御装置120が分離ポイント8に対応する構成であると判断し、自装置の第3処理部131においてRRM、ARQ/HARQ、RAおよびSCDの各処理を行う設定を行う。また、第2無線制御装置130は、第1無線制御装置120との間で伝送路102を介してPU1のプロトコルを用いてRRCおよびDCI/UCIを伝送するための設定を行う。
また、図3に示した第1無線制御装置120は、たとえば、CUカテゴリ=3、分離ポイント=6、伝送データ種別=RRC,MAC CEおよびプロトコル=PU3の少なくともいずれかを構成情報として第2無線制御装置130へ送信する。これにより、第2無線制御装置130は、第1無線制御装置120が分離ポイント6に対応する構成であると判断し、自装置の第3処理部131においてRRM、ARQ/HARQ、RAおよびSCDの各処理を行う設定を行う。また、第2無線制御装置130は、第1無線制御装置120との間で伝送路102を介してPU3のプロトコルを用いてRRCおよびMAC CEを伝送するための設定を行う。
また、図4に示した第1無線制御装置120は、たとえば、CUカテゴリ=5、分離ポイント=4、伝送データ種別=RRCおよびプロトコル=PU5の少なくともいずれかを構成情報として第2無線制御装置130へ送信する。これにより、第2無線制御装置130は、第1無線制御装置120が分離ポイント4に対応する構成であると判断し、自装置の第3処理部131においてRRM、ARQの各処理を行う設定を行う。また、第2無線制御装置130は、第1無線制御装置120との間で伝送路102を介してPU5のプロトコルを用いてRRCを伝送するための設定を行う。
ただし、基地局信号処理の分離ポイントごとのCUカテゴリは、テーブル1100に示した例に限らない。たとえば、テーブル1100は、3GPPのTR38.801のV0.2.0 6.1.2.1に規定された基地局信号処理の分離ポイントの候補に基づく一例である。3GPPは3rd Generation Partnership Projectの略である。たとえば、分離ポイント自体や、CUカテゴリ、伝送データ種別、プロトコル、機能の定義は、実際に運用される移動体通信システムに応じて種々の変更が可能である。
(実施の形態1にかかる無線装置のハードウェア構成)
図12は、実施の形態1にかかる無線装置のハードウェア構成の一例を示す図である。上述した無線装置110は、たとえば図12に示す通信装置1200によって実現することができる。通信装置1200は、CPU1201と、メモリ1202と、有線通信インタフェース1203と、無線通信インタフェース1204と、を備える。CPU1201、メモリ1202、有線通信インタフェース1203および無線通信インタフェース1204は、バス1209によって接続される。CPUはCentral Processing Unit(中央処理装置)の略である。
CPU1201は、通信装置1200の全体の制御を司る。メモリ1202には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAM(Random Access Memory)である。メインメモリは、CPU1201のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置1200を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU1201によって実行される。
無線通信インタフェース1204は、無線によって通信装置1200の外部(たとえば無線端末)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース1204は、CPU1201によって制御される。
有線通信インタフェース1203は、有線によって無線基地局100における他装置(たとえば第1無線制御装置120や第2無線制御装置130)との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース1203は、CPU1201によって制御される。
図1に示したアンテナ115は、たとえば無線通信インタフェース1204に含まれる。図1に示した第1処理部111は、たとえばCPU1201および無線通信インタフェース1204の少なくともいずれかにより実現することができる。図1に示したIF処理部112,113は、たとえば有線通信インタフェース1203により実現することができる。図1に示した通知部114は、たとえばCPU1201および有線通信インタフェース1203の少なくともいずれかにより実現することができる。
また、無線装置110のハードウェア構成は図12に示したハードウェア構成に限らない。たとえば、CPU1201やメモリ1202に対応する構成を、FPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processor)などを用いて実現してもよい。
(実施の形態1にかかる無線制御装置のハードウェア構成)
図13は、実施の形態1にかかる無線制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。上述した第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれは、たとえば図13に示す情報処理装置1300によって実現することができる。情報処理装置1300は、CPU1301と、メモリ1302と、有線通信インタフェース1303,1304と、を備える。CPU1301、メモリ1302および有線通信インタフェース1303,1304は、バス1309によって接続される。
CPU1301は、情報処理装置1300の全体の制御を司る。メモリ1302には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU1301のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、情報処理装置1300を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU1301によって実行される。
有線通信インタフェース1303は、有線によって無線基地局100における他装置(たとえば、無線装置110や、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のうちの自装置以外の装置)との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース1304は、有線によって無線基地局100の上位装置との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース1303,1304のそれぞれは、CPU1301によって制御される。
図1に示したIF処理部121,123は、たとえば有線通信インタフェース1303により実現することができる。図1に示した第2処理部122および通知部124のそれぞれは、たとえばCPU1301および有線通信インタフェース1303の少なくともいずれかにより実現することができる。また、第2処理部122と無線基地局100の上位装置との間の信号の伝送は、たとえば有線通信インタフェース1304により行うことができる。
図1に示したIF処理部132,134は、たとえば有線通信インタフェース1303により実現することができる。図1に示した第3処理部131および制御部133のそれぞれは、たとえばCPU1301および有線通信インタフェース1303の少なくともいずれかにより実現することができる。また、第3処理部131と無線基地局100の上位装置との間の信号の伝送は、たとえば有線通信インタフェース1304により行うことができる。
また、第1無線制御装置120のハードウェア構成は図13に示したハードウェア構成に限らない。たとえば、CPU1301やメモリ1302に対応する構成を、FPGAやDSPなどを用いて実現してもよい。
このように、実施の形態1によれば、たとえば、第1無線制御装置120が、基地局信号処理のうちの第1無線制御装置120の第2信号処理に関する構成情報を第2無線制御装置130へ通知することができる。
これにより、たとえば、第2無線制御装置130が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの第2無線制御装置130の第3信号処理の制御を行うことができる。または、第2無線制御装置130が、通知された構成情報に基づいて、第1無線制御装置120との間の信号を伝送するための伝送方法の制御を行うことができる。伝送方法の制御には、たとえば信号を伝送するためのプロトコルの制御と、伝送する信号のデータ種別の制御と、の少なくともいずれかが含まれる。または、第2無線制御装置130が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの第2無線制御装置130の第3信号処理の制御と、第1無線制御装置120との間の信号を伝送するための伝送方法の制御と、を行うことができる。
このため、たとえば第1無線制御装置120によって基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130の間で信号を伝送することができる。また、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130がそれぞれ第2信号処理および第3信号処理を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、第1無線制御装置120が第2無線制御装置130へ第1無線制御装置120の構成情報を通知する構成について説明したが、第2無線制御装置130が第1無線制御装置120へ第2無線制御装置130の構成情報を通知する構成としてもよい。すなわち、基地局信号処理のうちの第2無線制御装置130の第3信号処理に関する構成情報を第1無線制御装置120へ通知する通知部が第2無線制御装置130に設けられてもよい。
これにより、たとえば、第1無線制御装置120が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの第1無線制御装置120の第2信号処理の制御を行うことができる。または、第1無線制御装置120が、通知された構成情報に基づいて、第2無線制御装置130との間の信号を伝送するための伝送方法の制御を行うことができる。または、第1無線制御装置120が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの第1無線制御装置120の第2信号処理の制御と、第2無線制御装置130との間の信号を伝送するための伝送方法の制御と、を行うことができる。
このため、たとえば第2無線制御装置130によって基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130の間で信号を伝送することができる。また、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130がそれぞれ第2信号処理および第3信号処理を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
第2無線制御装置130から第1無線制御装置120への構成情報の通知方法は、上述した第1無線制御装置120から第2無線制御装置130への構成情報の通知方法と同様である。また、第2無線制御装置130から通知された構成情報に基づく第1無線制御装置120による制御は、上述した第1無線制御装置120から通知された構成情報に基づく第2無線制御装置130による制御と同様である。
また、これらの構成を組み合わせてもよい。すなわち、第1無線制御装置120が第2無線制御装置130へ第1無線制御装置120の構成情報を通知し、かつ第2無線制御装置130が第1無線制御装置120へ第2無線制御装置130の構成情報を通知する構成としてもよい。
また、実施の形態1において、無線装置110が、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理に関する構成情報を第2無線制御装置130へ通知してもよい。
これにより、たとえば、第2無線制御装置130が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの第2無線制御装置130の第3信号処理の制御を行うことができる。または、第2無線制御装置130が、通知された構成情報に基づいて、無線装置110との間の信号を伝送するための伝送方法の制御を行うことができる。伝送方法の制御には、たとえば信号を伝送するためのプロトコルの制御と、伝送する信号のデータ種別の制御と、の少なくともいずれかが含まれる。または、第2無線制御装置130が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの第2無線制御装置130の第3信号処理の制御と、無線装置110との間の信号を伝送するための伝送方法の制御と、を行うことができる。
このため、たとえば無線装置110によって基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線装置110および第2無線制御装置130の間で信号を伝送することができる。また、無線装置110および第2無線制御装置130がそれぞれ第1信号処理および第3信号処理を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
また、無線装置110が第2無線制御装置130へ無線装置110の構成情報を通知する構成について説明したが、第2無線制御装置130が無線装置110へ第2無線制御装置130の構成情報を通知する構成としてもよい。すなわち、基地局信号処理のうちの第2無線制御装置130の第3信号処理に関する構成情報を無線装置110へ通知する通知部(たとえば図1,図14の通知部135)が第2無線制御装置130に設けられてもよい。
これにより、たとえば、無線装置110が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理の制御を行うことができる。または、無線装置110が、通知された構成情報に基づいて、第2無線制御装置130との間の信号を伝送するための伝送方法の制御を行うことができる。または、無線装置110が、通知された構成情報に基づいて、基地局信号処理のうちの無線装置110の第1信号処理の制御と、第2無線制御装置130との間の信号を伝送するための伝送方法の制御と、を行うことができる。
このため、たとえば第2無線制御装置130によって基地局信号処理の分離ポイントが異なっていても、無線装置110および第2無線制御装置130の間で信号を伝送することができる。また、無線装置110および第2無線制御装置130がそれぞれ第1信号処理および第3信号処理を行うことができる。このため、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。
第2無線制御装置130から無線装置110への構成情報の通知方法は、上述した無線装置110から第2無線制御装置130への構成情報の通知方法と同様である。また、第2無線制御装置130から通知された構成情報に基づく無線装置110による制御は、上述した無線装置110から通知された構成情報に基づく第2無線制御装置130による制御と同様である。
また、これらの構成を組み合わせてもよい。すなわち、無線装置110が第2無線制御装置130へ無線装置110の構成情報を通知し、かつ第2無線制御装置130が無線装置110へ第2無線制御装置130の構成情報を通知する構成としてもよい。
さらに、第1無線制御装置120と第2無線制御装置130との間で構成情報を通知する構成と、無線装置110と第2無線制御装置130との間で構成情報を通知する構成と、を組み合わせてもよい。さらに、無線装置110と第1無線制御装置120との間で構成情報を通知する構成としてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2について、実施の形態1と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、たとえば第2無線制御装置130が無線装置110や第1無線制御装置120から受信した構成情報を無線端末へ送信する構成について説明する。
(実施の形態2にかかる無線基地局)
図14は、実施の形態2にかかる無線通信システムの一例を示す図である。図14において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図14に示すように、実施の形態2にかかる無線通信システム1400は、たとえば、無線基地局100と、無線端末1410と、を含む。無線端末1410は、上述した無線基地局100と通信を行う無線端末である。
無線基地局100は、基地局信号処理のうち、第1処理部111による第1信号処理、第2処理部122による第2信号処理および第3処理部131による第3信号処理に関する構成情報を、無線装置110が形成するセルと対応付けて無線端末1410へ送信する。すなわち、この構成情報は、基地局信号処理の第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理への配分に応じた上述の基地局信号処理の分離ポイントに関する情報である。無線端末1410へ構成情報を送信する処理は、たとえば第2無線制御装置130の第3処理部131により行うことができる。
たとえば、制御部133は、IF処理部132を介して取得した第1無線制御装置120の構成情報と、IF処理部134を介して取得した無線装置110の構成情報と、の少なくともいずれかを第3処理部131へ通知する。これに対して、第3処理部131は、IF処理部132を介して、制御部133から通知された構成情報を無線端末1410への信号に格納するように第1無線制御装置120を制御する。
これにより、構成情報を無線基地局100から無線端末1410へ送信することができる。ただし、第1無線制御装置120および無線装置110の少なくともいずれかの構成情報をそのまま無線端末1410へ送信する構成に限らない。たとえば、無線基地局100は、第1無線制御装置120および無線装置110の少なくともいずれかの構成情報を、データ形式やフォーマットの変換を行ってから無線端末1410へ送信してもよい。たとえば、無線基地局100が無線端末1410へ送信する構成情報は、上述した無線基地局100における基地局信号処理の分離ポイントを無線端末1410が特定可能な情報であればよい。
無線端末1410は、たとえば、アンテナ1411と、通信部1412と、制御部1413と、を備える。通信部1412は、無線装置110から無線送信された信号を、アンテナ1411を介して受信する。そして、通信部1412は、受信した信号を制御部1413へ出力する。
制御部1413は、通信部1412から出力された信号に含まれる構成情報に基づいて、無線基地局100が形成するセルを含む各セルの中から自端末の接続先のセルを選択する。そして、制御部1413は、選択したセルへ自端末が接続するための制御を行う。
(実施の形態2にかかる無線通信システムにおける処理)
図15は、実施の形態2にかかる無線通信システムにおける処理の一例を示すシーケンス図である。図15においては、図5に示したCU-C531,532(#1,#2)、CU-U521(#1)およびDU511(#1)により無線基地局100を実現する場合について説明する。この場合に、たとえば図2に示した分離例1にかかる無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130をそれぞれDU511、CU-U521およびCU-C531に適用することができる。
CU-C531に対してDU511およびCU-U521が接続された状態で、たとえば図15に示す各ステップが実行される。図15に示すステップS1501~S1507は、図6に示したステップS601~S607と同様である。
ステップS1507のつぎに、CU-C531が、ステップS1502,S1504,S1506により受信した構成情報に基づいてCU/DUリストを生成する(ステップS1508)。CU/DUリストは、無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130の少なくともいずれかの構成情報を含む情報である。CU/DUリストの例については後述する。ステップS1508において、CU/DUリストを生成済みである場合は、CU-C531は、ステップS1502,S1504により受信した構成情報に基づいて、生成済みのCU/DUリストを更新してもよい。
図15に示すステップS1509~S1513は、図6に示したステップS608~S612と同様である。ただし、ステップS1513により伝送されるデータのうちの下りデータには、ステップS1508により生成または更新されたCU/DUリストが含まれる。これにより、ステップS1508により生成または更新されたCU/DUリストを無線端末1410へ送信することができる。
つぎに、無線端末1410が、ステップS1513において受信したCU/DUリストに基づいて、無線基地局100が形成するセルを含む各セルの中から自端末の接続先のセルを選択するセル選択を行う(ステップS1514)。
図5に示したCU-C531,532、CU-U521およびDU511により無線基地局100を実現する場合の処理について説明したが、他のCU-C、CU-UおよびDUにより無線基地局100を実現する場合の処理についても同様である。
また、無線基地局100によるCU/DUリストの送信は、無線端末1410などの無線端末に対して個別に行ってもよいし、無線基地局100のセル内の各無線端末へブロードキャスト(報知)することによって行ってもよい。なお、各無線端末に対して、システム情報または共通制御情報として報知してもよい。
(実施の形態2にかかるCU/DUリスト)
図16は、実施の形態2にかかるCU/DUリストの一例を示す図である。無線基地局100は、たとえば図16に示すCU/DUリスト1600を無線端末1410へ送信する。CU/DUリスト1600は、無線基地局100の構成要素(CU、CU-C、CU-UまたはDU)ごとに、種別と、識別子と、セルIDと、下り周波数と、カテゴリと、が含まれる。
まず、CU/DUリスト1600の種別について説明する。種別は、構成要素がCU、CU-C、CU-UおよびDUのいずれであるかを示す情報である。図16に示す例では、種別=0はCUを示し、種別=1はCU-Cを示し、種別=2はCU-Uを示し、種別=3はDUを示す。
まず、CU/DUリスト1600の識別子について説明する。識別子は、構成要素の種別ごとにユニークな構成要素の識別子である。すなわち、種別と識別子との組み合わせによって構成要素が特定される。識別子には、一例としては0~1023の1024通りの値が用いられる。
つぎに、CU/DUリスト1600のセルIDについて説明する。DUのセルIDは、DUが形成するセルの識別子である。無線基地局100におけるDU以外の構成要素のセルIDは、たとえば、その構成要素が主に使用するセルの識別子や、その構成要素が使用可能な全てのセルの識別子などにすることができる。セルIDには、一例としては0~503の504通りの値が用いられる。
無線基地局100においては、たとえば1個のセルに対して1個のDUが割り当てられる。ただし、たとえば1個のDUが1アンテナに相当すると考えると、複数のアンテナを用いるMIMO、AAA、ダイバーシチなどにおいては、1個のセルに対して複数のDUが設定される。MIMOはMultiple Input Multiple Output(多元入力多元出力)の略である。AAAはAdaptive Array Antennaの略である。なお、AAAはビームフォーミング(beam forming)と同等と考えることもできる。
また、5Gにおいて、1個のセルに対して複数のDUが割り当てられる可能性もある。すなわち、F-OFDMなどのシステム帯域内に、サブキャリア間隔やシンボル長が異なり、複数のサブキャリアで構成されたSCBを設定することも検討されており、1個のSCBに対して1個のDUが割り当てられる可能性がある。F-OFDMはFiltered-OFDMの略である。OFDMはOrthogonal Frequency Division Multiplexing(直交周波数分割多重)の略である。SCBはSub Carrier Blockの略である。また、SCBはクラスタや周波数帯域であってもよい。さらに、1個のセルに複数のSCBが設定されてもよい。このため、1個のセルに対して複数のDUが割り当てられる可能性がある。
たとえばLTEのセルIDは168×3の504通りであるが、5Gにおいては504通りではない可能性もある。また、マッシブMIMO(massive MIMO)の導入により、各ビームに対してセルIDまたはビームIDが付与されたり、上述のようにSCBごとにセルIDまたはSCB IDが付与されたりする可能性もある。これらを考慮し、CU/DUリスト1600にセルIDを含めてもよい。なお、後述のLTEの隣接セルリストにもセルIDが含まれている。
CU/DUリスト1600の下り周波数について説明する。下り周波数は、対応するDUが無線端末1410へ送信可能な無線信号の周波数[MHz]である。なお、LTEの隣接セルリストと同様に、下り周波数そのものではなく、下り周波数から計算した値をCU/DUリスト1600に用いてもよい。この値の計算式には、一例としては3GPPのTS36.101 5.7.3で規定されている式を用いてもよい。
また、CU/DUリスト1600の下り周波数は、一例としては下り周波数の中心周波数であるが、帯域幅が既知であれば下り周波数の下限または上限の周波数であってもよい。また、下り周波数に代えて、または下り周波数に加えて、上り周波数をCU/DUリスト1600に含めてもよい。また、下り周波数や上り周波数の帯域幅をCU/DUリスト1600に含めてもよい。これらは、FDDを前提としているが、TDDの場合は、上り周波数と下り周波数が一致しているため、周波数を付加しなくてもよいし、付加してもよい。FDDはFrequency Division Duplex(周波数分割複信)の略である。TDDはTime Division Duplex(時分割複信)の略である。
CU/DUリスト1600のカテゴリについて説明する。カテゴリは、上述した基地局信号処理の分離ポイントに対応するカテゴリである。CU、CU-CおよびCU-Uのカテゴリは、たとえば図11に示したCUカテゴリである。DUのカテゴリは、たとえば図10に示したDUカテゴリである。たとえば、基地局信号処理の分離ポイントとカテゴリとは一対一の関係になる。
無線端末1410は、無線基地局100から送信されたCU/DUリスト1600に基づいて接続先のセルを選択する。このとき、無線端末1410は、たとえばCU/DUリスト1600に含まれるカテゴリをセル選択に用いる。カテゴリに基づくセル選択には各種の方法を用いることができる。
たとえば、無線装置110の第1信号処理に含まれる処理が少ないカテゴリほど、同一のユーザデータを伝送する場合におけるCU-U/DU間インタフェースによる信号の伝送量が少なくなる。このため、多数のユーザのためのユーザデータの伝送が可能になる。一方、無線装置110の第1信号処理に含まれる処理が多いカテゴリほど、同一のユーザデータを伝送する場合におけるCU-U/DU間インタフェースによる信号の伝送量が多くなる。このため、CU-U/DU間インタフェースの速度制限により多数のユーザのためのユーザデータの伝送が困難になる。
これに対して、無線端末1410は、たとえば、無線基地局100との間で伝送するデータのQoSが大容量の信号伝送を要するQoSである場合は、第1信号処理に含まれる処理が比較的に少ないまたは信号処理の処理時間の短いカテゴリのセルを選択する。QoSはQuality of Serviceの略である。また、無線端末1410は、無線基地局100との間で伝送するデータのQoSが大容量の伝送を要しないQoSである場合は、第1信号処理に含まれる処理が比較的に多いまたは信号処理の処理時間の長いカテゴリのセルを選択する。
また、基地局信号処理の分離ポイントによって、上述のCU-U/DU間インタフェースによる信号の伝送量に限らず、伝送遅延、誤り率またはスケジューリング精度などが異なる場合がある。このような場合は、無線端末1410は、無線基地局100との間で伝送するデータのQoSにおいて要求される伝送遅延、誤り率またはスケジューリング精度などに応じてセルを選択してもよい。
つぎに、隣接セルリストについて説明する。たとえば、LTEにおいては、セル再選択のための隣接セル(neighbouring cell)を規定するSIB4やSIB5が用いられている。SIBはSystem Information Block(システム情報ブロック)の略である。
SIB4は、intra-frequencyすなわち同一の周波数の隣接セルリストに関するシステム情報である。SIB4のリストの中身は、PhysCellId(物理セルIDやPCIと呼ぶ場合もある)、すなわちセルIDとセル再選択に使用するパラメータであるq-OffsetCellで構成されている。なお、セル再選択に用いるパラメータについては、たとえば3GPPのTS36.304に規定されている。
SIB5は、inter-frequencyすなわち異なる周波数の隣接セルリストに関するシステム情報である。SIB5には、たとえばinterFreqCarrierFreqListとして下り周波数(dl-CarrierFreq)、NeighCellConfig、inteFreqNeighCellListおよびセル再選択のパラメータが含まれている。NeighCellConfigは、隣接セルがMBSFNであるか否かを示す情報やTDDのUL/DLの設定の情報などを含む。MBSFNはMBMS Single Frequency Networkの略である。MBMSはMultimedia Broadcast and Multicast Serviceの略である。TDDはTime Division Duplex(時分割複信)の略である。UL/DLはアップリンク(Up Link)およびダウンリンク(Down Link)の略である。また、inteFreqNeighCellListにはSIB4と同様にセルIDとセル再選択のパラメータが含まれている。このように、隣接セルリストには、周波数、セルID、セル再選択のパラメータが含まれている。
上述したCU/DUリスト1600は、一例としては、このような隣接セルリストに対して、DUごとのカテゴリを追加した情報とすることができる。ただし、CU/DUリスト1600はこのような情報に限らず、たとえば無線基地局100の構成要素ごとのカテゴリを示す各種の情報とすることができる。また、上述のカテゴリに相当する情報として、種別、タイプ、ケイパビリティなど各種の名称の情報を用いることができる。
(実施の形態2にかかる無線端末のハードウェア構成)
図17は、実施の形態2にかかる無線端末のハードウェア構成の一例を示す図である。図14に示した無線端末1410は、たとえば図17に示す通信装置1700によって実現することができる。通信装置1700は、CPU1701と、メモリ1702と、ユーザインタフェース1703と、無線通信インタフェース1704と、を備える。CPU1701、メモリ1702、ユーザインタフェース1703および無線通信インタフェース1704は、バス1709によって接続される。
CPU1701は、通信装置1700の全体の制御を司る。メモリ1702には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU1701のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置1700を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU1701によって実行される。
ユーザインタフェース1703は、たとえば、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスや、ユーザへ情報を出力する出力デバイスなどを含む。入力デバイスは、たとえばキー(たとえばキーボード)やリモコンなどによって実現することができる。出力デバイスは、たとえばディスプレイやスピーカなどによって実現することができる。また、タッチパネルなどによって入力デバイスおよび出力デバイスを実現してもよい。ユーザインタフェース1703は、CPU1701によって制御される。
無線通信インタフェース1704は、無線によって通信装置1700の外部(たとえば無線基地局100)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース1704は、CPU1701によって制御される。
図14に示したアンテナ1411は、たとえば無線通信インタフェース1704に含まれる。図14に示した通信部1412および制御部1413のそれぞれは、たとえばCPU1701および無線通信インタフェース1704の少なくともいずれかにより実現することができる。
また、無線端末1410のハードウェア構成は図17に示したハードウェア構成に限らない。たとえば、CPU1701やメモリ1702に対応する構成を、FPGAやDSPなどを用いて実現してもよい。
このように、実施の形態2によれば、基地局信号処理のうち、無線装置110による第1信号処理、第1無線制御装置120による第2信号処理および第2無線制御装置130による第3信号処理に関する構成情報を無線端末1410へ送信することができる。これにより、無線端末1410は、基地局信号処理の分離ポイントに応じて自端末の接続先のセルを選択することが可能になる。
また、第2無線制御装置130の処理によって構成情報を無線端末1410へ送信する構成について説明したが、無線装置110または第2無線制御装置130の処理によって構成情報を無線端末1410へ送信する構成としてもよい。また、無線端末1410へ送信する構成情報は、たとえば、無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130の少なくともいずれかの構成情報を含む。
なお、上述の構成情報に応じたセル選択は、無線端末1410ではなく無線基地局100において行ってもよい。この場合は、無線基地局100から構成情報を無線端末1410へ送信しなくてもよい。
(実施の形態3)
上述したように、たとえば、RLC処理部205とPDCP処理部206との間を基地局信号処理の分離ポイントとしてもよい。実施の形態3においては、RLC処理部205とPDCP処理部206との間を基地局信号処理の分離ポイントとする構成の一例について説明する。
(実施の形態3にかかる基地局信号処理の分離例)
図18は、実施の形態3にかかる基地局信号処理の分離例を示す図である。図18において、図4に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図18に示す例では、第1処理部111に物理層処理部201、DAC/ADC202、BB処理部203、MAC処理部204、RLC処理部205、RA処理部209、HARQ402およびSCD処理部210が含まれている。また、第2処理部122にPDCP処理部206が含まれている。また、第3処理部131にRRM処理部207およびARQ処理部401(ARQ)が含まれている。ただし第3処理部131の構成はこれに限らず上述した各構成とすることができる。
MAC処理部204は、BB処理部203から出力された信号に対してMACの受信処理を行い、受信処理を行った信号をRLC処理部205へ出力する。また、MAC処理部204は、RLC処理部205から出力された信号に対してMACの送信処理を行い、送信処理を行った信号をBB処理部203へ出力する。
RLC処理部205は、MAC処理部204から出力された信号に対してRLCの受信処理を行い、受信処理を行った信号をIF処理部112へ出力する。また、RLC処理部205は、IF処理部112から出力された信号に対してRLCの送信処理を行い、送信処理を行った信号をMAC処理部204へ出力する。
IF処理部112は、RLC処理部205から出力された信号を伝送路101により第1無線制御装置120へ送信する。また、IF処理部112は、第1無線制御装置120から伝送路101により送信された信号をRLC処理部205へ出力する。
IF処理部121は、無線装置110から伝送路101により送信された信号をPDCP処理部206へ出力する。また、IF処理部121は、PDCP処理部206から出力された信号を伝送路101により無線装置110へ送信する。
図18に示す例においては、RLC処理部205とPDCP処理部206との間が基地局信号処理の分離ポイントになっていることにより、伝送路101により伝送される信号はたとえばPDCP PDUとなる。
また、たとえば、図18に示した構成において、PDCP処理部206を、C-Planeの信号を処理するPDCP-Cと、U-Planeの信号を処理するPDCP-Uと、に分離してもよい。この場合に、たとえば第1無線制御装置120のPDCP処理部206に代えてPDCP-Uを設けることができる。また、PDCP-Cは、第2無線制御装置130の第3処理部131または別の無線制御装置の処理部に設けることができる。
このように、実施の形態3によれば、RLC処理部205とPDCP処理部206との間を分離する分離ポイントを含む、無線基地局における信号処理の複数通りの分離ポイントの混在を可能にすることができる。
また、実施の形態3において、実施の形態2のように、たとえば第2無線制御装置130が無線装置110や第1無線制御装置120から受信した構成情報を無線端末へ送信する構成としてもよい。
(実施の形態4)
たとえば図5等においてはLTEシステムを例として説明したが、上述したように、本願発明は他の無線通信システムにおいても適用可能である。実施の形態4においては、本願発明を適用した5Gシステムについて説明する。
(実施の形態4にかかる無線基地局を適用可能な移動体通信網)
図19は、実施の形態4にかかる無線基地局を適用可能な移動体通信網の一例を示す図である。上述した無線基地局100は、たとえば図19に示す移動体通信網1900に適用することができる。移動体通信網1900は、5Gシステムとして検討されているシステムの一例である。
図19に示す例において、移動体通信網1900は、UE1901と、DU1910と、CU-U1920と、CU-C1930と、UPF1940と、AMF1951と、SMF1952と、を含む。なお、図19においては、5Gシステムとして検討されているシステムの上位装置のうち、UPF1940、AMF1951およびSMF1952以外の上位装置については図示を省略している。
UEはUser Equipment(ユーザ端末)の略である。UPFはUser Plane Functionの略である。AMFはAccess and Mobility Management Functionの略である。SFMはSession Management Functionの略である。
UE1901は、無線通信を行うユーザ端末である。DU1910、CU-U1920およびCU-C1930により、UE1901との間で無線通信を行う基地局であるgNB(ng-evolved Node B)が実現される。なお、移動体通信網1900には4Gの基地局(たとえばng-eNB)も混在可能であり、DU1910、CU-U1920およびCU-C1930により実現される基地局には4Gの基地局が含まれてもよい。すなわち、無線基地局100は、eNB、ng-eNBまたはgNBなど各種の基地局とすることができる。
DU1910は、たとえば上述したDU510~515に対応する構成であり、無線基地局100において第1信号処理を行う無線装置110となり得る装置群である。また、DU1910においては、実行する第1信号処理に含まれる処理が異なるDUが混在している。すなわち、DU1910においては、基地局信号処理の分離ポイントが異なるDUが混在している。
CU-U1920は、たとえば上述したCU-U521,522に対応する構成であり、無線基地局100において第2信号処理を行う第1無線制御装置120となり得る装置群である。また、CU-U1920においては、実行する第2信号処理に含まれる処理が異なるCU-Uが混在している。すなわち、CU-U1920においては、基地局信号処理の分離ポイントが異なるCU-Uが混在している。
CU-C1930は、たとえば上述したCU-C531,532に対応する構成であり、無線基地局100において第3信号処理を行う第2無線制御装置130となり得る装置群である。また、CU-C1930のそれぞれは、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントに対応可能なCU-Cである。すなわち、CU-C1930のそれぞれは、自装置とともに無線基地局100となるDUおよびCU-Uの第1信号処理および第2信号処理に含まれる処理に応じて、自装置の第3信号処理に含まれる処理を設定する。
DU1910は、F1-Uインタフェースを介してCU-U1920と接続されている。また、DU1910は、F1-Cインタフェースを介してCU-C1930と接続されている。CU-U1920は、E1インタフェースを介してCU-C1930と接続されている。また、CU-U1920は、NG-U(N3)インタフェースを介してUPF1940と接続されている。CU-C1930は、NG-C(N2)インタフェースを介してAMF1951と接続されている。
なお、NG-U(N3)インタフェースの通信プロトコルには、一例としてはGTP-U(General Packet Radio Service Tunneling Protocol for User Plane)を用いることができる。また、NG-C(N2)インタフェースの通信プロトコルには、一例としてはSCTP(Stream Control Transmission Protocol:ストリーム制御転送プロトコル)を用いることができる。
また、基地局間のU-PlaneのインタフェースであるXn-Uインタフェースの通信プロトコルには、一例としてはGTP-Uを用いることができる。また、基地局間のC-PlaneのインタフェースであるXn-Cインタフェースの通信プロトコルには、一例としてはSCTPを用いることができる。
UPF1940、AMF1951およびSMF1952は、上述した無線基地局100の上位装置になり得る装置である。
UPF1940は、たとえばLTEシステムのSGW(たとえば図5に示したSGW540)に対応する構成である。UPF1940は、N4インタフェースを介してSMF1952と接続されている。たとえば、UPF1940は、データ(パケット)の伝送(routing & forwarding)とユーザプレーンのQoS制御(すなわちQoSに基づいてデータを取り扱う)処理などを行う。
AMF1951およびSMF1952は、たとえばLTEシステムのMME(たとえば図5に示したMME550)に対応する構成である。AMF1951は、N11インタフェースを介してSMF1952と接続されている。
AMF1951は、たとえば、接続(connection)や移動性(mobility)のマネージメント(たとえばハンドオーバ等の制御)や認証(authentication)などの処理を行う。
SMF1952は、たとえば、セッションの発行(設定)、変更および削除を行う。また、SMF1952は、たとえば、UPF1940とAN(Access Node)のトンネルの管理を行う。また、SMF1952は、たとえば、UP(User Plane)の選択と制御を行う。また、SMF1952は、たとえば、ポリーシやQoSの制御を行う。
図19に示す移動体通信網1900において、たとえば、基地局信号処理の分離ポイントとして、HLSおよびLLSが検討されている。HLSはHigher Layer Splitの略である。LLSはLower Layer Splitの略である。HLSは、たとえば基地局信号処理をPDCPとRLCとの間で分離する分離ポイントである(たとえば図18参照)。LLSは、たとえば基地局信号処理をMACと物理層との間で分離する分離ポイントである(たとえば図2,図3参照)。または、LLSは、基地局信号処理を物理層の中で分離する分離ポイントであってもよい。
無線基地局100は、DU1910に含まれるDUを無線装置110とし、CU-U1920に含まれるCU-Uを第1無線制御装置120とし、CU-C1930に含まれるCU-Cを第2無線制御装置130として実現できる。また、DU1910に含まれる1個以上のDUと、CU-U1920に含まれる1個以上のCU-Uと、CU-C1930に含まれる1個以上のCU-Cと、の組み合わせを複数設けることにより複数の無線基地局100を実現してもよい。
このように、実施の形態4によれば、5Gシステムとして検討されているシステムにおいて、無線基地局における信号処理の複数通りの分離ポイントの混在を可能にすることができる。また、実施の形態4において、実施の形態2のように、たとえば第2無線制御装置130が無線装置110や第1無線制御装置120から受信した構成情報を無線端末へ送信する構成としてもよい。
(実施の形態5)
たとえば、図5に示したように、互いに異なるCU-C(たとえばCU-C531,532)の間にはCU-C間インタフェースが設けられてもよい。また、たとえば図6において説明したように、構成情報要求信号や構成情報をCU-C間インタフェースによりCU-Cの間で伝送することができる。また、図5に示したように、互いに異なるCU-U(たとえばCU-U521,522)の間にはCU-U間インタフェースが設けられてもよい。また、互いに異なるDU(たとえばDU510~515)の間にはDU間インタフェースが設けられてもよい。
また、図5に示したように、CU-C(たとえばCU-C531,532)と上位装置(たとえばMME550)との間にはインタフェース(たとえばS1インタフェース)が設けられてもよい。また、図5に示したように、CU-U(たとえばCU-U521,522)と上位装置(たとえばSGW540)との間にはインタフェース(たとえばS1インタフェース)が設けられてもよい。
(実施の形態5にかかる無線基地局)
図20は、実施の形態5にかかる無線基地局の一例を示す図である。図20において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図20に示すように、実施の形態5にかかる無線装置110は、図1に示した構成に加えてIF処理部2011を備えてもよい。
IF処理部2011は、伝送路2001を介して他の無線装置(たとえばDU)との間で通信を行うインタフェース処理部を含む。たとえば、IF処理部2011は、通知部114から出力されたF1構成情報を、伝送路2001を介して他の無線装置(たとえばDU)へ送信する。
通知部114は、無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報をIF処理部2011へ出力する。これにより、F1構成情報を伝送路2001により他の無線装置(たとえばDU)へ送信することができる。F1構成およびF1構成情報については後述する。
たとえば、通知部114は、無線装置110と他の無線装置(たとえばDU)とが接続された場合にF1構成情報をIF処理部2011へ出力する。また、通知部114は、無線装置110と他の無線装置(たとえばDU)とが接続された状態で、無線装置110の管理者から構成情報の出力の指示を受け付けた場合に構成情報をIF処理部2011へ出力してもよい。また、通知部114は、無線装置110と他の無線装置(たとえばDU)とが接続された状態で、定期的に構成情報をIF処理部2011へ出力してもよい。
また、たとえば、無線装置110のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報が記憶されている。この場合に、通知部114は、無線装置110のメモリに記憶されたF1構成情報を読み出し、読み出したF1構成情報をIF処理部2011へ出力する。または、無線装置110のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、無線装置110のF1構成を示すF1構成情報を生成するための情報が記憶されていてもよい。この場合に、通知部114は、無線装置110のメモリに記憶された情報を読み出し、読み出した情報に基づいてF1構成情報を生成する。そして、通知部114は、生成したF1構成情報をIF処理部2011へ出力する。または、通知部114は無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報を第1処理部111から取得してもよい。
また、図20に示すように、実施の形態5にかかる第1無線制御装置120は、図1に示した構成に加えてIF処理部2021を備えてもよい。IF処理部2021は、伝送路2002(たとえば上述したCU-U間インタフェース)を介して他の第1無線制御装置(たとえばCU-U)との間で通信を行うインタフェース処理部を含む。たとえば、IF処理部2021は、通知部124から出力されたF1構成情報を、伝送路2002を介して他の第1無線制御装置(たとえばCU-U)へ送信する。
通知部124は、無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報をIF処理部2021へ出力する。これにより、F1構成情報を伝送路2002により他の第1無線制御装置(たとえばCU-U)へ送信することができる。
たとえば、通知部124は、第1無線制御装置120と他の第1無線制御装置(たとえばCU-U)とが接続された場合にF1構成情報をIF処理部2021へ出力する。また、通知部124は、第1無線制御装置120と他の第1無線制御装置(たとえばCU-U)とが接続された状態で、第1無線制御装置120の管理者から構成情報の出力の指示を受け付けた場合に構成情報をIF処理部2021へ出力してもよい。また、通知部124は、第1無線制御装置120と他の第1無線制御装置(たとえばCU-U)とが接続された状態で、定期的に構成情報をIF処理部2021へ出力してもよい。
また、たとえば、第1無線制御装置120のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報が記憶されている。この場合に、通知部124は、第1無線制御装置120のメモリに記憶されたF1構成情報を読み出し、読み出したF1構成情報をIF処理部2021へ出力する。または、第1無線制御装置120のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報を生成するための情報が記憶されていてもよい。この場合に、通知部124は、第1無線制御装置120のメモリに記憶された情報を読み出し、読み出した情報に基づいてF1構成情報を生成する。そして、通知部124は、生成したF1構成情報をIF処理部2021へ出力する。または、通知部124は、無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報を第2処理部122から取得してもよい。
または、IF処理部2021は、伝送路2002を介して第1無線制御装置120の上位装置(たとえば図5に示したSGW540や図19に示したUPF1940)との間で通信を行うインタフェース処理部を含んでもよい。この場合に、IF処理部2021は、通知部124から出力されたF1構成情報を、伝送路2002(たとえば上述したS1インタフェースやNG-Uインタフェース)を介し、第1無線制御装置120の上位装置を経由して他の第1無線制御装置へ送信してもよい。
また、図20に示すように、実施の形態5にかかる第2無線制御装置130は、図1に示した構成に加えてIF処理部2031を備えてもよい。IF処理部2031は、伝送路2003を介して他の第2無線制御装置(たとえばCU-C)との間で通信を行うインタフェース処理部を含む。たとえば、IF処理部2031は、通知部135から出力されたF1構成情報を、伝送路2003(たとえば上述したCU-C間インタフェース)を介して他の第2無線制御装置(たとえばCU-C)へ送信する。
通知部135は、自装置のF1構成情報をIF処理部2031へ出力する。これにより、F1構成情報を伝送路2003により他の第2無線制御装置(たとえばCU-C)へ送信することができる。
たとえば、通知部135は、第2無線制御装置130と他の第2無線制御装置(たとえばCU-C)とが接続された場合にF1構成情報をIF処理部2031へ出力する。また、通知部135は、第2無線制御装置130と他の第2無線制御装置(たとえばCU-C)とが接続された状態で、第2無線制御装置130の管理者から構成情報の出力の指示を受け付けた場合に構成情報をIF処理部2031へ出力してもよい。また、通知部135は、第2無線制御装置130と他の第2無線制御装置(たとえばCU-C)とが接続された状態で、定期的に構成情報をIF処理部2031へ出力してもよい。
また、たとえば、第2無線制御装置130のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報が記憶されている。この場合に、通知部135は、第2無線制御装置130のメモリに記憶されたF1構成情報を読み出し、読み出したF1構成情報をIF処理部2031へ出力する。または、第2無線制御装置130のメモリ(たとえば不揮発メモリ)には、無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報を生成するための情報が記憶されていてもよい。この場合に、通知部114は、第2無線制御装置130のメモリに記憶された情報を読み出し、読み出した情報に基づいてF1構成情報を生成する。そして、通知部135は、生成したF1構成情報をIF処理部2031へ出力する。または、通知部135は、無線基地局100が対応可能なF1構成を示すF1構成情報を第3処理部131から取得してもよい。
または、IF処理部2031は、伝送路2003を介して第2無線制御装置130の上位装置(たとえば図5に示したMME550や図19に示したDU1910)との間で通信を行うインタフェース処理部を含んでもよい。この場合に、IF処理部2031は、通知部135から出力されたF1構成情報を、伝送路2003(たとえば上述したS1インタフェースやNG-Cインタフェース)を介し、第2無線制御装置130の上位装置を経由して他の第2無線制御装置へ送信してもよい。
無線基地局100は、IF処理部2011,2021,2031の少なくともいずれかを備えていればよい。すなわち、無線基地局100は、IF処理部2011,2021,2031の少なくともいずれかにより、他の無線基地局へ自局のF1構成を送信することができる。
F1構成およびF1構成情報について説明する。F1は、たとえばDUとCUとの間のインタフェースである。たとえば、F1には、DUとCU-Cとの間のF1-Cインタフェースと、DUとCU-Uとの間のF1-Uインタフェースと、が含まれる(たとえば図19参照)。F1構成は、F1に関する構成である。たとえば、F1構成は、基地局信号処理の第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理への配分に応じた上述の基地局信号処理の分離ポイントに応じた構成である。
F1構成情報は、一例としては、上述したHLSおよびLLSのうち無線基地局100が対応可能なF1構成を示す情報である。また、無線基地局100がHLSやLLSのような機能分離(Function Split)に対応していない場合は、F1構成情報は、機能分離に対応していないことを示す情報であってもよい。または、HLSやLLSのサポート状況に応じて基地局をカテゴリ化しておき、F1構成情報は無線基地局100におけるHLSやLLSのサポート状況に応じたカテゴリを示す情報であってもよい。
また、F1構成情報は、F1構成に応じたDUとCUとの間のF1インタフェースの接続に関する情報であってもよい。また、F1構成情報は、F1構成に応じたDUとCUとの間のF1インタフェースの接続に用いるプロトコルに関する情報であってもよい。
(実施の形態5にかかる無線通信システムにおけるF1構成情報の送信)
図21は、実施の形態5にかかる無線通信システムにおけるF1構成情報の送信の一例を示す図である。図21に示す基地局2111~2113のそれぞれは、たとえば上述した無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130により実現される無線基地局である。また、基地局2111~2113は、互いに隣接するセルを形成する各無線基地局である。図21に示す端末2120は、たとえば図19に示したUE1901に含まれ、基地局2111との間で無線通信を行う端末である。
図21においては、基地局2112,2113がそれぞれ自局のF1構成情報を基地局2111へ送信する場合について説明する。まず、基地局2112,2113が、自局のセル情報を基地局2111へ報知する(ステップS2101)。セル情報には、自セルの周波数およびセルIDとともに、自局が対応可能なF1構成を示すF1構成情報が含まれる。
ステップS2101による報知は、一例としては、基地局2111~2113のそれぞれの間のCU-C間インタフェース(たとえば図20に示したIF処理部2031および伝送路2003)により実行することができる。
または、ステップS2101による報知は、基地局2111~2113のそれぞれの間のCU-U間インタフェース(たとえば図20に示したIF処理部2021および伝送路2002)により実行してもよい。または、ステップS2101による報知は、基地局2111~2113のそれぞれの間のDU間インタフェース(たとえば図20に示したIF処理部2011および伝送路2001)により実行してもよい。または、ステップS2101による報知は、基地局2111~2113のそれぞれの間のXn(たとえばX2)インタフェースにより実行してもよい。
つぎに、基地局2111が、ステップS2101により基地局2112,2113から受信したセル情報に基づく隣接セル情報を生成する(ステップS2102)。隣接セル情報には、たとえば隣接セル(たとえば基地局2112,2113)のセルの周波数やセルIDを示す情報が含まれる。または、隣接セル情報には、隣接セル(たとえば基地局2112,2113)のF1構成情報がさらに含まれてもよい。
つぎに、基地局2111は、ステップS2102により生成した隣接セル情報を自セルの端末2120へ送信する(ステップS2103)。端末2120は、たとえば、ステップS2103により受信した隣接セル情報に基づいて、ハンドオーバのための無線品質測定等を行う。
図21に示したように、基地局2112,2113は、それぞれ自セルの周波数やセルIDとともにF1構成情報を基地局2111へ報知する。同様に、基地局2111,2113は、それぞれ自セルの周波数やセルIDとともにF1構成情報を基地局2112へ報知する。また、基地局2111,2112は、それぞれ自セルの周波数やセルIDとともにF1構成情報を基地局2113へ報知する。
これにより、基地局2111~2113は、互いのF1構成情報を交換することができる。ただし、F1構成情報の交換はこのような方法に限らず、自セルの周波数やセルIDを示すセル情報の報知とは別の処理によって行われてもよい。たとえば、F1構成情報の交換は、F1構成情報の交換用のプロトコルによって行われてもよい。
たとえば、基地局2111は、基地局2112,2113のF1構成情報を得ることにより、基地局2112,2113が対応可能なF1構成を判別することができる。これにより、基地局2111は、端末2120が行う無線通信のサービス種別を特定し、基地局2112,2113のうち特定したサービス種別に適したF1構成に対応可能な基地局のセルを、端末2120の自セルからのハンドオーバ先の候補として選択できる。または、基地局2111は、F1構成情報に加えて、基地局2112,2113のQoS等の通信条件も考慮して、端末2120の自セルからのハンドオーバ先の候補を選択してもよい。
(実施の形態5にかかる無線通信システムにおけるF1構成情報およびCP/UP分離情報の送信)
図22は、実施の形態5にかかる無線通信システムにおけるF1構成情報およびCP/UP分離情報の送信の一例を示す図である。図22において、図21に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図22に示すステップS2201~S2203は、図21に示したステップS2101~S2103と同様である。ただし、ステップS2201によって送信されるセル情報には、CUのCP/UP分離の対応/非対応を示すCP/UP分離情報が含まれる。
これにより、基地局2111は、基地局2112,2113のF1構成に加えてCP/UP分離の対応/非対応を考慮して、端末2120の自セルからのハンドオーバ先の候補を選択することができる。
(実施の形態5にかかる無線通信システムにおけるF1構成情報および対応サービス情報の送信)
図23は、実施の形態5にかかる無線通信システムにおけるF1構成情報および対応サービス情報の送信の一例を示す図である。図23において、図21に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図23に示すステップS2301~S2303は、図21に示したステップS2101~S2103と同様である。
ただし、ステップS2301によって送信されるセル情報には、自セルが対応可能なサービスを示す対応サービス情報を含めてもよい。これにより、基地局2111は、基地局2112,2113のF1構成に加えて各セルが対応可能なサービスを考慮して、端末2120の自セルからのハンドオーバ先の候補を選択することができる。
また、ステップS2301によって送信されるセル情報には、自セルの通信における通信条件を示す通信条件情報を含めてもよい。通信条件は、一例としては、eMBB、URLLCおよびmMTCのうちの対応可能な通信種別である。eMBBはenhanced Mobile Broad Bandの略である。URLLCはUltra-Reliable and Low Latency Communicationsの略である。mMTCはmassive Machine Type Communicationsの略である。
または、通信条件は、最大伝送遅延や保証伝送速度等の通信の条件であってもよい。または、通信条件は、各種のサービスに対応するスライスのうち対応可能なスライスであってもよい。これにより、基地局2111は、基地局2112,2113のF1構成に加えて各セルの通信における通信条件を考慮して、端末2120の自セルからのハンドオーバ先の候補を選択することができる。
また、各セルが対応可能なサービスや通信条件は、基地局装置の負荷に応じて変化する場合がある。このため、対応サービス情報や通信条件情報をセル情報により周期的に報知するようにしてもよい。
(実施の形態5にかかる無線通信システムにおけるスライスが異なる基地局間でのF1構成情報の送信)
図24は、実施の形態5にかかる無線通信システムにおけるスライスが異なる基地局間でのF1構成情報の送信の一例を示す図である。図24に示す無線制御装置2411~2413(CU)のそれぞれは、たとえば上述した第1無線制御装置120(たとえばCU-U)または第2無線制御装置130(たとえばCU-C)である。また、無線制御装置2411~2413は、互いに隣接するセルを形成する各無線基地局に含まれる。図24に示す端末2430は、たとえば図19に示したUE1901に含まれ、無線制御装置2411によって構成される基地局との間で無線通信を行う端末である。
また、無線制御装置2411,2412はスライス#1(Core Slice)に属する。AMF2421は、たとえば図19に示したAMF1951に含まれ、スライス#1における無線制御装置2411,2412の上位装置である。無線制御装置2413は、スライス#1と異なるスライス#2(Core Slice)に属する。AMF2422は、たとえば図19に示したAMF1951に含まれ、スライス#2における無線制御装置2413の上位装置である。
図24においては、無線制御装置2412,2413がそれぞれ自局のF1構成情報を無線制御装置2411へ送信する場合について説明する。まず、無線制御装置2413が、自局のセル情報を、自装置の上位装置であるAMF2422へ送信する(ステップS2401)。セル情報には、自セルの周波数およびセルIDとともに、自局が対応可能なF1構成を示すF1構成情報が含まれる。
無線制御装置2413が第1無線制御装置120(たとえばCU-U)である場合は、ステップS2401による送信は、たとえば図20に示した通知部124、IF処理部2021および伝送路2002により実行される。また、この場合に、ステップS2401による送信は、たとえば図19に示したE1インタフェース、第2無線制御装置130およびNG-Cインタフェースを介して実行される。
無線制御装置2413が第2無線制御装置130(たとえばCU-C)である場合は、ステップS2401による送信は、たとえば図20に示した通知部135、IF処理部2031および伝送路2003により実行される。また、この場合に、ステップS2401による送信は、たとえば図19に示したNG-Cインタフェースを介して実行される。
つぎに、AMF2422が、ステップS2401により受信した無線制御装置2413のセル情報をAMF2421へ送信する(ステップS2402)。ステップS2402による送信は、たとえばスライス間のインタフェースを介して実行することができる。
つぎに、AMF2421が、ステップS2402により受信した無線制御装置2413のセル情報を無線制御装置2411へ送信する(ステップS2403)。ステップS2403による送信は、たとえば図19に示したNG-Cインタフェースを介して実行することができる。
つぎに、無線制御装置2412が、自局のセル情報を無線制御装置2411へ報知する(ステップS2404)。セル情報には、自セルの周波数およびセルIDとともに、自局が対応可能なF1構成を示すF1構成情報が含まれる。無線制御装置2411,2412が第1無線制御装置120(たとえばCU-U)である場合は、ステップS2404による報知は、たとえばCU-U間インタフェースにより実行することができる。無線制御装置2411,2412が第2無線制御装置130(たとえばCU-C)である場合は、ステップS2404による報知は、たとえばCU-C間インタフェースにより実行することができる。
つぎに、無線制御装置2411が、ステップS2401~S2404により無線制御装置2412,2413から受信したセル情報に基づく隣接CU情報を生成する(ステップS2405)。隣接CU情報には、たとえば隣接セル(たとえば無線制御装置2412,2413)のセルの周波数やセルIDを示す情報が含まれる。または、隣接CU情報には、隣接セル(たとえば無線制御装置2412,2413)のF1構成情報がさらに含まれてもよい。
つぎに、無線制御装置2411は、ステップS2405により生成した隣接CU情報を自セルの端末2430へ送信する(ステップS2406)。端末2430は、たとえば、ステップS2406により受信した隣接CU情報に基づいて、ハンドオーバのための無線品質測定等を行う。
図24に示したように、無線制御装置2412,2413は、それぞれ自セルの周波数やセルIDとともにF1構成情報を無線制御装置2411へ報知する。同様に、無線制御装置2411,2413は、それぞれ自セルの周波数やセルIDとともにF1構成情報を無線制御装置2412へ報知する。また、無線制御装置2411,2412は、それぞれ自セルの周波数やセルIDとともにF1構成情報を無線制御装置2413へ報知する。
これにより、無線制御装置2411~2413は、互いのF1構成情報を交換することができる。ただし、F1構成情報の交換はこのような方法に限らず、自セルの周波数やセルIDを示すセル情報の報知とは別の処理によって行われてもよい。たとえば、F1構成情報の交換は、F1構成情報の交換用のプロトコルによって行われてもよい。
たとえば、無線制御装置2411は、無線制御装置2412,2413のF1構成情報を得ることにより、無線制御装置2412,2413が対応可能なF1構成を判別することができる。これにより、無線制御装置2411は、無線制御装置2412,2413が形成するセルのうち、端末2430が行う無線通信のサービス種別に適したF1構成に対応可能な基地局のセルを、端末2430のハンドオーバ先の候補として選択できる。または、無線制御装置2411は、F1構成情報に加えて、無線制御装置2412,2413のQoS等の通信条件も考慮して、端末2430の自セルからのハンドオーバ先の候補を選択してもよい。
また、図24に示した例において、図22に示した例のように、CUのCP/UP分離の対応/非対応を示すCP/UP分離情報をセル情報に含めてもよい。これにより、無線制御装置2411は、無線制御装置2412,2413のF1構成に加えてCP/UP分離の対応/非対応を考慮して、端末2430の自セルからのハンドオーバ先の候補を選択することができる。
また、図24に示したように、セル情報の交換は、スライスが異なる無線制御装置間(基地局間)で行うことも可能である。たとえば、図24に示した例のように、各スライスのAMF2421,2422を介することで、スライスが異なる無線制御装置間でセル情報の交換を行うことができる。
図25は、実施の形態5にかかる無線通信システムにおけるスライスが異なる基地局間でのF1構成情報の送信の他の一例を示す図である。図25において、図24に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図25に示すSMF2511は、たとえば図19に示したSMF1952に含まれ、スライス#1の上位装置である。図25に示すSMF2512は、たとえば図19に示したSMF1952に含まれ、スライス#2の上位装置である。
図25に示すステップS2501は、図24に示したステップS2401と同様である。ステップS2501のつぎに、AMF2422が、ステップS2501により受信した無線制御装置2413のセル情報をSMF2512へ送信する(ステップS2502)。ステップS2502による送信は、たとえば図19に示したN11インタフェースにより実行することができる。
つぎに、SMF2512が、ステップS2502により受信した無線制御装置2413のセル情報をSMF2511へ送信する(ステップS2503)。ステップS2503による送信は、たとえばスライス間のインタフェースを介して実行することができる。つぎに、SMF2511が、ステップS2503により受信した無線制御装置2413のセル情報をAMF2421へ送信する(ステップS2504)。ステップS2504による送信は、たとえば図19に示したN11インタフェースにより実行することができる。
図25に示すステップS2505~S2508は、図24に示したステップS2403~S2406と同様である。図25に示した例のように、各スライスのSMF2511,2512を介することで、スライスが異なる無線制御装置間でセル情報の交換を行うこともできる。
このように、実施の形態5にかかる無線基地局100によれば、第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理の少なくともいずれかに関する情報を含む第5情報(たとえばF1構成情報)を他の無線基地局へ通知することができる。これにより、他の無線基地局に対して、その無線基地局に接続している無線端末の接続先の基地局を、第5情報を用いて選択させることができる。このため、その無線端末の通信サービスに応じた適切な基地局を、その無線端末の接続先の基地局として選択させることが可能になる。
接続先の基地局の選択は、たとえばハンドオーバ先の基地局の選択である。または、接続先の基地局の選択は、CoMPやCAなどにおける追加基地局の選択であってもよい。CAはCarrier Aggregation(キャリアアグリゲーション)の略である。
実施の形態5にかかる無線基地局100によれば、たとえば、ハンドオーバ先の基地局や追加基地局の選択において、無線端末の所要サービスに対応可能なF1構成を備えた基地局を選択することが可能となる。このため、たとえば所要サービスに対応していない基地局を選択して再選択や再回線設定が発生することを抑制することができる。
たとえば、無線端末の所要サービスが低遅延を要する所要サービスである場合に、HLSなどの低遅延を実現可能なF1構成を備えた基地局を接続先に選択することが可能となる。または、無線端末の所要サービスが低遅延を要しない所要サービスである場合に、LLSなどの遅延が生じやすいが安価なF1構成を備えた基地局を接続先に選択することが可能となる。
一例として、所要サービスに対応していない基地局を選択して再選択および再回線設定が発生すると、0.5~1.0[sec]程度のサービス断が生じ、要求通信条件(たとえば最大伝送遅延)を満たせなくなる場合がある。これに対して、所要サービスに対応した基地局を選択することで、このようなサービス断を抑制することができる。
(実施の形態6)
(実施の形態6にかかる無線基地局)
図26は、実施の形態6にかかる無線基地局の一例を示す図である。図26において、図1または図20に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図26に示すように、たとえば図1に示した無線装置110のIF処理部112,113は、1個のIF処理部2611により実現されてもよい。
IF処理部2611は、伝送路2601を介してネットワーク2600に接続されており、ネットワーク2600を介して第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれと通信可能である。伝送路2601は、たとえば物理的に一本の伝送路である。ネットワーク2600は、一例としてはインターネットなどの各種のネットワークとすることができる。
また、たとえば図20に示したIF処理部2011もIF処理部2611により実現されてもよい。この場合は、IF処理部2611は、ネットワーク2600を介して他の無線装置(たとえば他のDU)や無線基地局100の上位装置との間で通信可能である。
また、図26に示すように、たとえば図1に示した第1無線制御装置120のIF処理部121,123は、1個のIF処理部2621により実現されてもよい。IF処理部2621は、伝送路2602を介してネットワーク2600に接続されており、ネットワーク2600を介して無線装置110および第2無線制御装置130のそれぞれと通信可能である。伝送路2602は、たとえば物理的に一本の伝送路である。
また、たとえば図20に示したIF処理部2021もIF処理部2621により実現されてもよい。この場合は、IF処理部2621は、ネットワーク2600を介して他の第1無線制御装置(たとえば他のCU-U)や無線基地局100の上位装置との間で通信可能である。
また、図26に示すように、たとえば図1に示した第2無線制御装置130のIF処理部132,134は、1個のIF処理部2631により実現されてもよい。IF処理部2631は、伝送路2603を介してネットワーク2600に接続されており、ネットワーク2600を介して無線装置110および第1無線制御装置120のそれぞれと通信可能である。伝送路2603は、たとえば物理的に一本の伝送路である。
また、たとえば図20に示したIF処理部2031もIF処理部2631により実現されてもよい。この場合は、IF処理部2631は、ネットワーク2600を介して他の第2無線制御装置(たとえば他のCU-C)や無線基地局100の上位装置との間で通信可能である。
図26に示したように、無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれは、1個のIF処理部によりネットワーク2600を介して互いに通信を行ってもよい。また、無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれは、その1個のIF処理部によりネットワーク2600を介して無線基地局100の上位装置と通信を行ってもよい。
たとえば、5Gにおいて、CU-C間、CU-U間、CU-C-DU間、CU-U-DU間、CU-C-AMF間およびCU-U-UPF間等は、物理的に全て同じ線で接続される可能性がある。しかし、C-PlaneとU-Planeでプロトコルが異なることや、IPアドレス等の識別子が異なることが想定されている。よって、データ伝送および回線設定時にC-PlaneおよびU-Plane内での識別情報を要する。
たとえば、CU/DU分離なしの場合、gNB(ng-eNB)のインタフェースでは、NG-Cインタフェース(gNB-AMF間)とNG-Uインタフェース(gNB-UPF間)との2つが混在する(たとえば図19参照)。
また、CU/DU分離ありの場合、CU-Cのインタフェースでは、NG-Cインタフェース(CU-C-AMF間)と、E1インタフェース(CU-C-CU-U間)と、F1-Cインタフェース(CU-C-DU間)と、の3つが混在する。そして、これらの各インタフェースは、基地局信号処理の分離ポイントに応じてプロトコル等の伝送方法が異なる場合がある。
また、CU/DU分離ありの場合、CU-Uのインタフェースでは、E1インタフェース(CU-U-CU-C間)と、NG-Uインタフェース(CU-U-UPF間)と、F1-Uインタフェース(CU-U-DU間)と、の3つが混在する。そして、これらの各インタフェースは、基地局信号処理の分離ポイントに応じてプロトコル等の伝送方法が異なる場合がある。
図26に示す例では、第1無線制御装置120(CU-U)のIF処理部2621が送信する信号には、無線装置110(DU)への信号、第2無線制御装置130(CU-C)への信号および上位装置(AMFまたはSMF)への信号が含まれる。
これに対して、たとえば第2処理部122は、無線装置110への信号に、無線装置110を示す宛先と、無線装置110の第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加してIF処理部2621へ出力してもよい。この識別情報は、たとえば、第1無線制御装置120から無線装置110へ送信する信号を伝送するための、基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法(たとえばプロトコル)を特定可能な情報である。
また、たとえば第2処理部122は、第2無線制御装置130への信号に、第2無線制御装置130を示す宛先と、第2無線制御装置130の第3信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加してIF処理部2621へ出力してもよい。この識別情報は、たとえば、第1無線制御装置120から第2無線制御装置130へ送信する信号を伝送するための、基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法を特定可能な情報である。
また、たとえば第2処理部122は、無線基地局100の上位装置への信号に、無線基地局100の上位装置を示す宛先と、識別情報と、を付加してIF処理部2621へ出力してもよい。この識別情報は、たとえば第1無線制御装置120から無線基地局100の上位装置へ送信する信号を伝送するための伝送方法を特定可能な情報である。
IF処理部2621は、第2処理部122から出力された各信号を、ネットワーク2600を介してそれぞれ宛先に応じて無線装置110、第2無線制御装置130または無線基地局100の上位装置へ送信する。
このとき、IF処理部2621は、無線装置110への信号に付加された識別情報に基づいて、その信号をネットワーク2600により伝送するための伝送方法(たとえばプロトコル)を特定する。そして、IF処理部2621は、特定した伝送方法を用いてその信号をネットワーク2600により無線装置110へ送信する。
また、IF処理部2621は、第2無線制御装置130への信号に付加された識別情報に基づいて、その信号をネットワーク2600により伝送するための伝送方法(たとえばプロトコル)を特定する。そして、IF処理部2621は、特定した伝送方法を用いてその信号をネットワーク2600により第2無線制御装置130へ送信する。
また、IF処理部2621は、無線基地局100の上位装置への信号に付加された識別情報に基づいて、その信号をネットワーク2600により伝送するための伝送方法(たとえばプロトコル)を特定する。そして、IF処理部2621は、特定した伝送方法を用いてその信号をネットワーク2600により無線基地局100の上位装置へ送信する。
無線装置110のIF処理部2611は、第1無線制御装置120からネットワーク2600により送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。第2無線制御装置130のIF処理部2631は、第1無線制御装置120からネットワーク2600により送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。無線基地局100の上位装置は、第1無線制御装置120からネットワーク2600により送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。
また、第2無線制御装置130(CU-C)のIF処理部2631が送信する信号には、無線装置110(DU)への信号、第1無線制御装置120(CU-U)への信号および上位装置(AMFまたはSMF)への信号が含まれる。
これに対して、たとえば第3処理部131および制御部133は、無線装置110への信号に、無線装置110を示す宛先と、無線装置110の第1信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加してIF処理部2631へ出力してもよい。この識別情報は、たとえば、第2無線制御装置130から無線装置110へ送信する信号を伝送するための、基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法を特定可能な情報である。
また、第3処理部131および制御部133は、第1無線制御装置120への信号に、第1無線制御装置120を示す宛先と、第1無線制御装置120の第2信号処理に含まれる処理に応じた識別情報と、を付加してIF処理部2631へ出力してもよい。この識別情報は、たとえば、第2無線制御装置130から第1無線制御装置120へ送信する信号を伝送するための、基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法を特定可能な情報である。
また、第3処理部131および制御部133は、無線基地局100の上位装置への信号に、無線基地局100の上位装置を示す宛先と、識別情報と、を付加してIF処理部2631へ出力してもよい。この識別情報は、たとえば第2無線制御装置130から無線基地局100の上位装置へ送信する信号を伝送するための伝送方法を特定可能な情報である。
IF処理部2631は、第3処理部131または制御部133から出力された各信号を、ネットワーク2600を介してそれぞれ宛先に応じて無線装置110、第1無線制御装置120または無線基地局100の上位装置へ送信する。
このとき、IF処理部2631は、無線装置110への信号に付加された識別情報に基づいて、その信号をネットワーク2600により伝送するための伝送方法(たとえばプロトコル)を特定する。そして、IF処理部2631は、特定した伝送方法を用いてその信号をネットワーク2600により無線装置110へ送信する。
また、IF処理部2631は、第1無線制御装置120への信号に付加された識別情報に基づいて、その信号をネットワーク2600により伝送するための伝送方法(たとえばプロトコル)を特定する。そして、IF処理部2631は、特定した伝送方法を用いてその信号をネットワーク2600により第1無線制御装置120へ送信する。
また、IF処理部2631は、無線基地局100の上位装置への信号に付加された識別情報に基づいて、その信号をネットワーク2600により伝送するための伝送方法(たとえばプロトコル)を特定する。そして、IF処理部2631は、特定した伝送方法を用いてその信号をネットワーク2600により無線基地局100の上位装置へ送信する。
無線装置110のIF処理部2611は、第2無線制御装置130からネットワーク2600により送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。第1無線制御装置120のIF処理部2621は、第2無線制御装置130からネットワーク2600により送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。無線基地局100の上位装置は、第2無線制御装置130からネットワーク2600により送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。
このように、無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれは、基地局信号処理の分離ポイント(装置カテゴリ)に応じた識別情報を信号に付与して装置間の通信を行う。これにより、共通のIF処理部(伝送路)を用いる各通信に、たとえばプロトコル等の伝送方法が異なる通信が混在していても、それぞれの通信を適切な伝送方法により実行することができる。
また、たとえば第1無線制御装置120のIF処理部2621が他の第1無線制御装置(CU-U)と通信を行う場合は、IF処理部2621が送信する信号には、さらに他の第1無線制御装置(CU-U)への信号も含まれる。これに対して、たとえば第2処理部122は、他の第1無線制御装置(CU-U)への信号に、他の第1無線制御装置(CU-U)を示す宛先と、識別情報と、を付加してIF処理部2621へ出力してもよい。この識別情報は、たとえば、第1無線制御装置120から他の第1無線制御装置(CU-U)へ送信する信号を伝送するための、基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法(たとえばプロトコル)を特定可能な情報である。
IF処理部2621は、第2処理部122から出力された他の第1無線制御装置(CU-U)への信号を、ネットワーク2600を介して他の第1無線制御装置(CU-U)へ送信する。他の第1無線制御装置(CU-U)は、第1無線制御装置120からネットワーク2600を介して送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。
また、たとえば第2無線制御装置130のIF処理部2631が他の第2無線制御装置(CU-C)と通信を行う場合は、IF処理部2631が送信する信号には、さらに他の第2無線制御装置(CU-C)への信号も含まれる。これに対して、たとえば第3処理部131および制御部133は、他の第2無線制御装置(CU-C)への信号に、他の第2無線制御装置(CU-C)を示す宛先と、識別情報と、を付加してIF処理部2631へ出力してもよい。この識別情報は、たとえば、第2無線制御装置130から他の第2無線制御装置(CU-C)へ送信する信号を伝送するための、基地局信号処理の分離ポイントに応じた伝送方法(たとえばプロトコル)を特定可能な情報である。
IF処理部2631は、第3処理部131または制御部133から出力された他の第2無線制御装置(CU-C)への信号を、ネットワーク2600を介して他の第2無線制御装置(CU-C)へ送信する。他の第2無線制御装置(CU-C)は、第2無線制御装置130からネットワーク2600を介して送信された信号について、その信号に付加された識別情報に基づいてその信号の伝送方法を特定し、特定した伝送方法を用いてその信号を受信する。
このように、実施の形態6にかかる無線基地局100によれば、たとえば、第1無線制御装置120が、他の無線基地局におけるF1構成に応じた識別情報に基づいて、複数の装置との間の各信号の伝送方法の制御を行う。複数の装置には、その他の無線基地局の第1無線制御装置(たとえば他のCU-U)と、その他の無線基地局の第1無線制御装置とは異なる装置(たとえばCU-C、DUまたは上位装置)と、が含まれる。これにより、第1無線制御装置120は、たとえば第1無線制御装置間(たとえばCU-U間)の信号伝送と他の信号伝送とを物理的に一本の伝送路(たとえば伝送路2602)を介して行う場合にも、各信号伝送を互いに識別して行うことが可能になる。
また、第2無線制御装置130が、他の無線基地局におけるF1構成に応じた識別情報に基づいて、複数の装置との間の各信号の伝送方法の制御を行う。複数の装置には、その他の無線基地局の第2無線制御装置(たとえば他のCU-C)と、その他の無線基地局の第1無線制御装置とは異なる装置(たとえばCU-U、DUまたは上位装置)と、が含まれる。これにより、第2無線制御装置130は、たとえば第2無線制御装置間(たとえばCU-C間)の信号伝送と他の信号伝送とを物理的に一本の伝送路(たとえば伝送路2603)を介して行う場合にも、各信号伝送を互いに識別して行うことが可能になる。
(実施の形態7)
実施の形態7について、実施の形態1~6と異なる部分について説明する。実施の形態7においては、無線基地局100が上位装置へF1構成情報を送信する構成について説明する。
(実施の形態7にかかる上位装置へのF1構成情報の通知)
図27は、実施の形態7にかかる上位装置へのF1構成情報の通知の一例を示す図である。図27に示す上位装置2710は、無線基地局100(たとえばgNB)の上位装置であり、一例としては図19に示したSMF1952である。図27に示すように、無線基地局100は、無線基地局100のF1構成情報を上位装置2710へ送信してもよい。このF1構成情報の送信は、たとえば、無線基地局100が自身のF1構成を設定したときに行われてもよいし、定期的に行われてもよい。
たとえば図19に示した例において、UPF1940、gNBおよびUE1901を流れるデータについて、PDUセッションを設定することでgNBを介してUPF1940とUE1901との間でデータが伝送される。gNBは、上述したようにたとえばDU1910、CU-U1920およびCU-C1930により実現される。
そして、PDUセッションの設定は、SMF1952が、UPF1940、gNBおよびUE1901に対してPDUセッションを設定するよう要求することで実行される。なお、UPF1940とgNBとの間はNG-Uでトンネルが設定され、gNBとUE1901との間はRadio Bearer(無線ベアラ)が設定される。
さらに、PDUセッションで伝送されるflow(データの流れ)に対して、QoSが設定される。すなわち、SMF1952によってデータの伝送速度や、最大許容遅延量などが設定され、UPF1940、gNBおよびUE1901において、それらの設定に従いデータ伝送が実施される。
また、異なるF1構成が混在する理由として、HLSとLLSの長所および短所によって伝送遅延が異なることから、適するサービス(たとえばeMBB、URLLC、mMTC)が異なることが挙げられる。
よって、サービスごとに、QoSを満たすようなF1構成を要する。言い換えると、UPF1940、gNBおよびUE1901の間で設定されるPDUセッション(NG-U TunnelとRadio Bearer)を設定するためには、SMF1952がF1構成を認識していることを要する。
このため、たとえば、無線基地局100(たとえばgNB)は、SMF1952に対して自局のF1構成情報を送信してもよい。これにより、SMF1952が、無線基地局100のF1構成を判別し、UPF1940、gNBおよびUE1901の間で設定されるPDUセッションを設定することが可能になる。
このF1構成情報の送信には、たとえば、図20に示したIF処理部2011,2021,2031の少なくともいずれかを用いることができる。または、このF1構成情報の送信には、図26に示したIF処理部2611,2621,2631の少なくともいずれかを用いてもよい。
SMF1952がgNBおよびUE1901の間で設定されるPDUセッションを設定する構成について説明したが、たとえばAMF1951がgNBおよびUE1901の間で設定されるPDUセッションを設定する構成としてもよい。この場合は、無線基地局100は、AMF1951に対して自局のF1構成情報を送信してもよい。これにより、AMF1951が、無線基地局100のF1構成を判別し、UPF1940、gNBおよびUE1901の間で設定されるPDUセッションを設定することが可能になる。
(実施の形態7にかかる上位装置へのCP/UP分離実施情報の通知)
図28は、実施の形態7にかかる上位装置へのCP/UP分離実施情報の通知の一例を示す図である。図28において、図27に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図28に示すように、無線基地局100は、無線基地局100のF1構成情報とともに、CUをCU-UとCU-Cに分離するCP/UP分離を自局が実施するか否かを示すCP/UP分離実施情報を上位装置2710へ送信してもよい。
たとえば、SMF1952は、サービスに応じたQoSを満たすF1構成のgNBを認識したうえで、gNBとUPF1940との間の接続と、QoSの設定と、を実施する。ここで、図19に示した例のように、CUがC-planeとU-planeに分離している場合は、UPF1940とCU-U1920が接続することになる。一方で、CUがC-planeとU-planeに分離していない場合は、UPF1940とgNBが接続される。よって、SMF1952は、CUがC/U分離されているか否かを認識しておくことを要する。言い換えれば、CU-C1930(またはCU、gNB)が、SMF1952に対して、CUがC/U分離していることを通知することを要する。
このため、たとえば、無線基地局100(たとえばgNB)は、SMF1952に対して、上述したF1構成情報に加えて、自局のC/U分離(CP/UP分離)の実施の有無を示すCP/UP分離実施情報を送信する。これにより、SMF1952が、無線基地局100のCUがC-planeとU-planeに分離しているか否かを判別し、gNBとUPF1940との間の接続と、QoSの設定と、を実施することが可能になる。
このCP/UP分離実施情報の送信には、たとえば、図20に示したIF処理部2011,2021,2031の少なくともいずれかを用いることができる。または、このF1構成情報の送信には、図26に示したIF処理部2611,2621,2631の少なくともいずれかを用いてもよい。
SMF1952がgNBとUPF1940との間の接続等を実施する構成について説明したが、AMF1951がgNBとUPF1940との間の接続等を実施する構成としてもよい。この場合に、無線基地局100は、AMF1951に対して、上述したF1構成情報に加えてCP/UP分離実施情報を送信してもよい。これにより、AMF1951が、無線基地局100のCUがC-planeとU-planeに分離しているか否かを判別し、gNBとUPF1940との間の接続等を実施することが可能になる。
このように、実施の形態7にかかる無線基地局100によれば、第1信号処理、第2信号処理および第3信号処理の少なくともいずれかに関する情報を含む第5情報(たとえばF1構成情報)を自局の上位装置へ通知することができる。これにより、自局の上位装置が、無線基地局100の基地局信号処理の分離ポイントに応じた構成(F1構成)を判別し、U-Planeのセッション(たとえばPDUセッション)を設定することが可能になる。
(実施の形態8)
実施の形態8について、実施の形態1~7と異なる部分について説明する。実施の形態8においては、対応可能な基地局信号処理の各分離ポイント(たとえばF1構成)に関する情報を送受信する構成について説明する。
(実施の形態8にかかる各装置で送受信されるF1性能情報)
図29は、実施の形態8にかかる各装置で送受信されるF1性能情報の一例を示す図である。実施の形態8にかかる無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれは、たとえば図29に示すF1性能テーブル2900によって定義されるカテゴリを示す構成情報を互いに送受信してもよい。
F1性能テーブル2900は、HLS、LLSおよびCPRIの実施の可否の組み合わせを示すカテゴリ(F1性能情報:F1 capability information)を定義する。F1性能テーブル2900において、「1」は実施可なことを示し、「0」は実施不可なことを示す。たとえば、カテゴリ「0」は、HLSが実施可であり、LLSおよびCPRIは実施不可であることを示す。カテゴリ「1」は、HLSおよびLLSが実施可であり、CPRIは実施不可であることを示す。
たとえば、無線装置110は、HLSが実施可であり、LLSおよびCPRIは実施不可である場合は、カテゴリ「0」を示す構成情報を第1無線制御装置120や第2無線制御装置130へ送信する。また、無線装置110は、自装置がHLSおよびLLSが実施可であり、CPRIは実施不可である場合は、カテゴリ「1」を示す構成情報を第1無線制御装置120や第2無線制御装置130へ送信する。無線装置110による構成情報の送信について説明したが、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130による構成情報の送信についても同様である。
図30は、実施の形態8にかかる各装置で送受信されるF1性能情報の他の一例を示す図である。実施の形態8にかかる無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれは、たとえば図30に示すF1性能テーブル3000によって定義されるカテゴリを示す構成情報を互いに送受信してもよい。
F1性能テーブル3000は、eMBB、URLLC、mMTCの実施の可否の組み合わせを示すカテゴリ(F1性能情報)を定義する。F1性能テーブル3000において、「1」は実施可なことを示し、「0」は実施不可なことを示す。たとえば、カテゴリ「a」は、eMBBが実施可であり、URLLCおよびmMTCは実施不可であることを示す。カテゴリ「b」は、eMBBおよびmMTCが実施可であり、URLLCは実施不可であることを示す。
たとえば、無線装置110は、eMBBが実施可であり、URLLCおよびmMTCは実施不可である場合は、カテゴリ「a」を示す構成情報を第1無線制御装置120や第2無線制御装置130へ送信する。また、無線装置110は、自装置がeMBBおよびmMTCが実施可であり、URLLCは実施不可である場合は、カテゴリ「b」を示す構成情報を第1無線制御装置120や第2無線制御装置130へ送信する。無線装置110による構成情報の送信について説明したが、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130による構成情報の送信についても同様である。
また、サービスの例としてeMBB、URLLC、mMTCを挙げたが、別のサービスや、更に詳細なサービス(自動運転やストリーミング配信)ごとの実施の可否をF1性能テーブル3000において定義してもよい。また、サービスごとにスライスが設定されるネットワークにおいては、スライスごとの対応の可否をF1性能テーブル3000において定義してもよい。または、最大伝送遅延や保証伝送速度などの通信条件ごとの対応の可否をF1性能テーブル3000において定義してもよい。または、CP/CU分離の対応の可否をF1性能テーブル3000において定義してもよい。
図31は、実施の形態8にかかる各装置で送受信されるF1性能情報のさらに他の一例を示す図である。実施の形態8にかかる無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれは、たとえば図31に示すF1性能テーブル3100によって定義されるカテゴリを示す構成情報を互いに送受信してもよい。
F1性能テーブル3100は、CUのCP/CU分離およびDUのCP/CU分離の実施の可否の組み合わせを示すカテゴリ(F1性能情報)を定義する。F1性能テーブル3100において、「1」は実施可なことを示し、「0」は実施不可なことを示す。たとえば、カテゴリ「A」は、CUおよびDUのいずれのCP/CU分離も実施不可であることを示す。また、カテゴリ「B」は、CUのCP/CU分離は実施可であるがDUのCP/CU分離は実施不可であることを示す。
たとえば、無線装置110は、DUのCP/CU分離は実施可でありCUのCP/CU分離は実施不可の場合は、カテゴリ「C」を示す構成情報を第1無線制御装置120や第2無線制御装置130へ送信する。また、無線装置110は、CUおよびDUのいずれのCP/CU分離も実施可である場合は、カテゴリ「D」を示す構成情報を第1無線制御装置120や第2無線制御装置130へ送信する。無線装置110による構成情報の送信について説明したが、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130による構成情報の送信についても同様である。
図29~図31に示したように、無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれは、1つのF1構成に関する情報に限らず、対応可能な各F1構成に関する情報を送受信してもよい。
たとえばNFV(Network Function Virtualization)においては、無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130が対応可能なF1構成はそれぞれ複数存在する場合がある。そのような場合に、無線装置110、第1無線制御装置120および第2無線制御装置130のそれぞれが、自装置が対応可能なF1構成に対応するカテゴリを示す構成情報を交換することで、無線基地局100においてより柔軟なF1構成を実現することができる。
このように、実施の形態8にかかる無線基地局100によれば、対応可能な基地局信号処理の各分離ポイントに関する情報を送受信することで、より柔軟な基地局信号処理の分離ポイントを実現することが可能になる。
また、CUやDUの識別情報について、F1やE1の設定に際し、CUやDUを特定するための識別情報を通知してもよい。このとき、CUやDUの識別情報は、セルIDに依存しないグローバルまたはオペレータごとのアドレスとすることができる。または、CUやDUの識別情報は、グローバルまたはプライベートなIPアドレスとしてもよい。
(実施の形態9)
実施の形態9について、実施の形態1~8と異なる部分について説明する。実施の形態9においては、たとえば図26に示したように物理的に一本の伝送路において複数の信号伝送が混在する場合の信号フォーマットについて説明する。
(実施の形態9にかかる識別情報を付加された信号のフォーマット)
図32は、実施の形態9にかかる識別情報を付加された信号のフォーマットの一例を示す図である。たとえば図26に示した無線基地局100において、IF処理部2611,2621,2631のそれぞれは、ネットワーク2600を介して、たとえば図32に示す信号3200を伝送する。
信号3200は、混在情報3201と、プリアンブル3202と、SFD3203と、宛先アドレス3204と、送信元アドレス3205と、カテゴリ3206と、データ種別/プロトコル情報3207と、を含む。また、信号3200は、長さ/タイプ情報3208と、クライアントデータ3209と、フレームチェックシーケンス3210と、を含む。SFDはStart Frame Delimitorの略である。また、信号3200は、IF名情報3211をさらに含んでもよい。なお、図32に示した信号3200の各情報の並びは一例であり任意に変更することができる。
混在情報3201は、異なる装置間の通信の混在の有無を示す1オクテット(oct)の情報である。たとえば図20に示す例では異なる装置間の通信が混在しているため、混在情報3201は混在があることを示す値となる。ただし、たとえば異なる装置間の通信の混在を前提として移動体通信網が設計される場合は、信号3200から混在情報3201を省いてもよい。なお、上記では1オクテットの情報として説明したが、情報量で限定されるものではなく、複数オクテットであってもよいし、1オクテット未満(すなわち8ビット未満)であってもよい。以下同様に情報量には限定されないものとして記述する。
プリアンブル3202は、7オクテットの所定パターンである。SFD3203は、フレームの始まりを示す1オクテットの情報である。宛先アドレス3204は、信号3200の宛先の識別子を示す6オクテットの情報である。送信元アドレス3205は、信号3200の送信元の識別子を示す6オクテットの情報である。なお、宛先アドレス3204および送信元アドレス3205はたとえばCPRIの使用においては規定されていないが図32に示すように宛先アドレス3204および送信元アドレス3205を信号3200に用いてもよい。
カテゴリ3206は、信号3200に対応する基地局信号処理の分離ポイント(F1構成)に応じたカテゴリを示す1オクテットの情報である。信号3200に対応する基地局信号処理の分離ポイントは、たとえば信号3200を送信または受信する装置が対応する基地局信号処理の分離ポイントである。
データ種別/プロトコル情報3207は、CU-DU間インタフェースにより伝送される際の信号3200のデータ種別と、信号3200をCU-DU間インタフェースにより伝送するためのプロトコルと、の少なくともいずれかを示す1オクテットの情報である。これらのデータ種別およびプロトコルは、カテゴリ3206が示す基地局信号処理の分離ポイントによって異なる。なお、データ種別は、たとえばユーザデータおよび制御情報のいずれかである。
長さ/タイプ情報3208は、信号3200がシングルホップおよびマルチホップのいずれにより伝送されるかを示す2オクテットの情報である。クライアントデータ3209は、CU-DU間インタフェースにより伝送されるデータである。クライアントデータ3209のデータ種別は、カテゴリ3206が示す基地局信号処理の分離ポイントによって異なる。フレームチェックシーケンス3210は、信号3200の誤りを検出するための4オクテットの冗長情報である。なお、マルチホップとは、上述のカスケード接続のように、複数の装置を介して送信元と送信先間でデータ伝送を行う形式であり、シングルホップとは、他の装置が介在せず送信元と送信先間で直接データ伝送を行う形式である。
上述した識別情報は、たとえばカテゴリ3206およびデータ種別/プロトコル情報3207の少なくともいずれかにより実現することができる。たとえば、カテゴリ3206により識別情報を実現する場合は信号3200からデータ種別/プロトコル情報3207を省いてもよい。また、データ種別/プロトコル情報3207により識別情報を実現する場合は信号3200からカテゴリ3206を省いてもよい。
たとえば、第1無線制御装置120のIF処理部2621は、入力された信号3200に対応する基地局信号処理の分離ポイントによらずに、入力された信号3200のうちの少なくともカテゴリ3206やデータ種別/プロトコル情報3207を受信可能である。また、IF処理部2621は、信号3200に対応する基地局信号処理の分離ポイントを、カテゴリ3206およびデータ種別/プロトコル情報3207の少なくともいずれかに基づいて判定する。そして、IF処理部2621は、判定結果に基づきクライアントデータ3209の伝送方法を切り替える。IF処理部2621が識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理について説明したが、IF処理部2611,2631が識別情報に基づいて伝送方法を切り替える処理も同様である。
また、上述した識別情報は、たとえばカテゴリ3206およびデータ種別/プロトコル情報3207の少なくともいずれかと、IF名情報3211と、により実現してもよい。IF名情報3211は、たとえば、NG、NG-C、NG-U、E1、F1-C、F1-U、Xnの各インタフェースのいずれかを示す。
たとえば、F1、E1、D1、NGの各IFでは、同じプロトコル(SCTP、GTP-U)が用いられる。すなわち、これらのインタフェースでは、制御情報はSCTPで伝送され、ユーザデータはGTP-Uで伝送される。なお、D1のインタフェースはCU-C間のインタフェースおよびCU-U間のインタフェースである。
また、データ種別は、ユーザデータおよび制御情報のいずれかである。このため、カテゴリ3206およびデータ種別/プロトコル情報3207だけでは混在する各通信の信号を識別することができない場合がある。これに対して、さらにIF名情報3211も識別情報として用いることで、より確実に各通信の信号を識別することができる。
図33は、実施の形態9にかかる識別情報を付加された信号のフォーマットの他の一例を示す図である。図33において、図32に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。たとえば図26に示した無線基地局100において、IF処理部2611,2621,2631のそれぞれは、ネットワーク2600を介してたとえば図33に示す信号3200を伝送してもよい。
図33に示す信号3200は、図32に示した信号3200のカテゴリ3206に代えて分離ポイント3301を含む。分離ポイント3301は、信号3200に対応する基地局信号処理の分離ポイントを示す1オクテットの情報である。
上述した識別情報は、たとえば分離ポイント3301およびデータ種別/プロトコル情報3207の少なくともいずれかにより実現することができる。たとえば、分離ポイント3301により識別情報を実現する場合は信号3200からデータ種別/プロトコル情報3207を省いてもよい。また、データ種別/プロトコル情報3207により識別情報を実現する場合は信号3200から分離ポイント3301を省いてもよい。また、上述した識別情報は、たとえば分離ポイント3301およびデータ種別/プロトコル情報3207の少なくともいずれかと、IF名情報3211と、により実現してもよい。
このように、実施の形態9にかかる無線基地局100によれば、物理的に一本の伝送路において複数の信号伝送が混在する場合にも、それぞれの信号伝送を識別して実行することができる。
以上説明したように、無線基地局、無線装置、無線制御装置、無線通信システム、通信方法および無線端末によれば、無線基地局における信号処理の複数通りの分離ポイントの混在を可能にすることができる。
たとえば、将来、マッシブMIMOやビームフォーミングの導入に伴うアンテナ数の増加が想定される。これらの技術においては、アンテナごとに送信データが異なり、かつアンテナごとにDUを要する。このため、CU-U/DU間インタフェースにおいて伝送されるデータの量が増加する。これに対して、たとえばCPRIの伝送速度は最大で24[GHz]であり、このようなデータの量の増大に対応できない可能性がある。このため、CU-U/DU間インタフェースとして新たなインタフェース(プロトコル)の検討を要する。
また、CUに対して複数のDUをカスケード接続してマルチホップ伝送を行う構成が検討されている。この場合に、複数のDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントが異なると、CU-U/DU間インタフェースにおいてデータ種別が異なる各信号が伝送されることになる。たとえば、複数のDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントが異なる例として、4GのDU(たとえばRRH)と5GのDU(たとえばRE)をCUに接続する構成が考えられる。したがって、CU-U/DU間インタフェースにおいて、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントに対応することを要する。REはRadio Equipment(無線部)の略である。
また、CUに対して複数のCUをスター接続する構成においても、複数のDUが対応する基地局信号処理の分離ポイントが異なると、各DUに対応するCU-U/DU間インタフェースにおいてデータ種別が異なる各信号が伝送されることになる。したがって、各DUに対応するCU-U/DU間インタフェースにおいて、基地局信号処理の分離ポイントによって異なる信号の伝送方法を特定することを要する。
また、現在、基地局信号処理の分離ポイントについて多数の候補が検討されている。これらの基地局信号処理の分離ポイントの候補は、たとえば3GPPのTR38.801のV0.2.0 6.1.2.1等において検討されている。そして、これらの候補のうちの複数の候補が採用され、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントをシステム内や無線基地局内で混在させることが考えられる。
これに対して、上述した各実施の形態によれば、基地局信号処理の複数通りの分離ポイントを混在させることが可能になる。