JPWO2018025355A1 - 電力変換装置、モータ駆動制御装置、送風機、圧縮機および空気調和機 - Google Patents

電力変換装置、モータ駆動制御装置、送風機、圧縮機および空気調和機 Download PDF

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Abstract

電力変換装置は、単相交流電源(1)からの交流電圧を整流する単相整流器(2)と、スイッチング素子を有し、単相整流器(2)の出力をチョッピングする複数のチョッパ回路(3a,3b)と、複数のチョッパ回路の中の1つを基準として基準のチョッパ回路のスイッチング素子である第1のスイッチング素子を制御するとともに、基準以外のチョッパ回路のスイッチング素子である第2のスイッチング素子を第1のスイッチング素子の制御タイミングに基づくタイミングで制御し、規定条件を満たした場合に基準とするチョッパ回路を切り替えるスイッチング制御部(10)と、を備える。

Description

本発明は、交流電源を直流に変換して負荷に供給する電力変換装置、その電力変換装置を備えたモータ駆動制御装置、そのモータ駆動制御装置を備えた送風機および圧縮機、ならびに、その送風機あるいは圧縮機を備えた空気調和機に関する。
電源電流に含まれる高調波成分による障害を抑制するため、高調波電流を発生する電子機器に対して、国際的に規制が設けられている。この規制をクリアするため、コンバータにてAC(Alternating Current)またはDC(Direct Current)でのチョッピングにより電源短絡を行い、電源電流に含まれる高調波電流を抑制する施策がとられる。
DCでのチョッピングを行うコンバータとして、高調波電流を抑制するインターリーブ方式のコンバータがある。インターリーブ方式のコンバータは、チョッパ回路部を複数並列に接続し、それぞれを異なるスイッチング位相でスイッチングさせる。これにより、各チョッパ回路部に流れる電流の和となる入力電流において、スイッチングに起因するリプルを相殺し、高調波電流を抑制する。このインターリーブ方式のコンバータにおいては、各チョッパ回路部のスイッチング位相のずれ、スイッチングオン時間およびスイッチングオン/オフ時の傾きなどのバラツキが発生して各チョッパ回路部に流れる電流が不等となり、高調波電流の抑制効果の低減、素子発熱のアンバランスが発生する場合がある。これに対し、特許文献1には、各チョッパ回路部への電流配分を等しくする技術が開示されている。特許文献1に記載の技術では、複数のチョッパ回路部にそれぞれ流れる各電流値に基づいて、臨界モードで各スイッチング素子を制御するためのスイッチング周期ごとの各スイッチング素子のオフ時間を予測し、その予測結果に基づいて各スイッチング素子のスイッチング制御を行いスイッチング位相が所望の位相差となるように制御している。
特開2011−91981号公報
しかしながら、上記従来の技術では、チョッパ回路部毎に個別にリアクタ電流を検出する必要があるため、リアクタ電流を検出する電流検出部の部品数、体積およびコストが増加するという問題があった。また、制御が複雑になり、演算処理が増加するため、マイクロコンピュータ(以下、マイコンとする)等のコストの増加も懸念される。また、各チョッパ回路部の各スイッチング素子を臨界モードで動作させているため、電流のピーク値が高く、よりピーク値の低い大電力向きの連続モードには対応していなかった。一方、連続モードで動作させる場合、リアクタ電流の電流値がゼロとならない位置で各スイッチング素子をオン/オフさせるため、臨界モードまたは不連続モードで動作させる場合に比べ、各チョッパ回路部間における電流配分が不等になりやすく、素子発熱のアンバランス抑制効果が得られ難い、という問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、構成が複雑化するのを防止しつつ素子発熱のアンバランスを抑制可能な電力変換装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる電力変換装置は、交流電源からの交流電圧を整流する整流器と、スイッチング素子を有し、整流器の出力をチョッピングする複数のチョッパ回路とを備える。また、電力変換装置は、複数のチョッパ回路の中の1つを基準として基準のチョッパ回路のスイッチング素子である第1のスイッチング素子を制御するとともに、基準以外のチョッパ回路のスイッチング素子である第2のスイッチング素子を第1のスイッチング素子の制御タイミングに基づくタイミングで制御し、規定条件を満たした場合に基準とするチョッパ回路を切り替えるスイッチング制御部を備える。
本発明によれば、構成が複雑化するのを防止しつつ素子発熱のアンバランスを抑制可能な電力変換装置を実現できるという効果を奏する。
実施の形態にかかる電力変換装置の一構成例を示す図 実施の形態にかかる電力変換装置のスイッチング制御部の一構成例を示す図 実施の形態にかかる電力変換装置における母線電流と各リアクタ電流との関係の一例を示す図 実施の形態にかかる電力変換装置のキャリア信号とタイマ値との関係および各駆動パルスの各波形を示す図 三相インバータの相補PWM生成機能を用いた場合の駆動パルスの例を示す図 実施の形態にかかる電力変換装置の各相のリアクタに流れる電流の例を示す図 実施の形態にかかる電力変換装置においてA相を基準相とした場合の駆動パルスおよび電流波形の例を示す図 実施の形態にかかる電力変換装置においてB相を基準相とした場合の駆動パルスおよび電流波形の例を示す図 実施の形態にかかる電力変換装置のスイッチング動作モードを示す図 実施の形態にかかるモータ駆動制御装置の構成例を示す図 実施の形態にかかる空気調和機の構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる電力変換装置、モータ駆動制御装置、送風機、圧縮機および空気調和機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態にかかる電力変換装置の一構成例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる電力変換装置100は、単相交流電源(以下、単に「交流電源」という)1の交流電圧を整流する単相整流器(以下、単に「整流器」という)2と、整流器2の出力をチョッピングするチョッパ回路部3と、チョッパ回路部3の出力を平滑する平滑コンデンサ7と、母線電流検出部8と、母線電圧検出部9と、スイッチング制御部10とを備えている。
整流器2は、4個の整流ダイオード2aから2dをブリッジ接続して構成される。チョッパ回路部3は、リアクタ4a、スイッチング素子5aおよび逆流防止素子6aからなるチョッパ回路3aと、リアクタ4b、スイッチング素子5bおよび逆流防止素子6bからなるチョッパ回路3bとを、並列接続して構成される。スイッチング素子5a,5bとしては、IGBT(Insulated GATE Bipolar Transistor)を例示でき、逆流防止素子6a,6bとしては、ファストリカバリダイオードを例示できる。
スイッチング制御部10は、母線電流検出部8および母線電圧検出部9の各出力信号に基づいて、スイッチング素子5aおよび5bを動作させる駆動パルスを生成する。母線電流検出部8は、整流器2から不図示の負荷へ流れ、負荷から整流器2に流れる電流である母線電流Idcを検出し、スイッチング制御部10に出力する。母線電圧検出部9は、チョッパ回路部3の出力電圧が平滑コンデンサ7で平滑された電圧である母線電圧Voを検出し、スイッチング制御部10に出力する。整流電圧検出部11は、整流器2により整流された整流電圧Vdsを検出し、スイッチング制御部10に出力する。
なお、図1に示す例では、交流電源1が単相交流電源であり、整流器2を単相整流器とした構成例を示したが、交流電源1が三相交流電源であり、整流器2を三相整流器とした構成であってもよい。また、図1に示す例では、チョッパ回路を2個並列接続する構成例を示したが、3個以上のチョッパ回路を並列接続する構成であってもよい。チョッパ回路が3個の場合は三相のインバータ駆動用IPM(Intelligent Power Module、インテリジェントパワーモジュール)のように、並列接続数に合せたIPMを用いる事で基板実装面積、加工費等を抑制する事ができる。また、チョッパ回路のスイッチング素子をGaN(Gallium Nitride、窒化ガリウム)およびSiC(Silicon Carbide、炭化珪素)をはじめとするワイドバンドギャップ半導体で形成するようにしてもよい。ワイドバンドギャップ半導体を用いることにより、高効率に駆動する事が可能となる。ワイドバンドギャップ半導体はスイッチング時間を非常に短くすることができるので、高速且つ低損失なスイッチング動作が可能となる。さらに、ワイドバンドギャップ半導体を用いることにより、耐電圧性が高くなり許容電流密度も高くなるため、モジュールの小型化が可能となる。ワイドバンドギャップ半導体は、耐熱性も高いため、放熱部の放熱フィンの小型化も可能になる。
図2は、実施の形態にかかる電力変換装置のスイッチング制御部の一構成例を示す図である。図2に示すように、スイッチング制御部10は、母線電流指令値制御部21およびオンデューティ制御部22を具備したオンデューティ算出部20と、基準相切替部23と、駆動パルス生成部24とを含み構成される。このスイッチング制御部10は、マイコンなどの演算手段で構成される。
母線電流指令値制御部21は、母線電圧検出部9の出力信号である母線電圧Voと、例えば予め設定される母線電圧指令値Vo*とから、母線電流指令値Idc*を演算する。この母線電流指令値Idc*の演算は、例えば、母線電圧検出部9の出力信号である母線電圧Voと母線電圧指令値Vo*との差分を比例積分制御して行う。
オンデューティ制御部22は、母線電流指令値制御部21により演算された母線電流指令値Idc*と母線電流検出部8により検出された母線電流Idcとから、各スイッチング素子5a,5bの基準オンデューティ(duty)を演算する。この基準オンデューティの演算は、例えば、母線電流指令値制御部21の出力である母線電流指令値Idc*と母線電流検出部8の出力信号である母線電流Idcとの差分を比例積分制御して行う。
基準相切替部23は、オンデューティ制御部22により演算された各スイッチング素子5a,5bの基準オンデューティ(duty)と、整流電圧Vdsとに基づいて、スイッチング素子5aのオンデューティDaonおよびスイッチング素子5bのオンデューティDbonを生成する。また、基準相切替部23は、基準相切替信号pswを生成する。
駆動パルス生成部24は、基準相切替部23により生成された各オンデューティ(Daon,Dbon)と基準相切替信号pswとに基づいて、各スイッチング素子5a,5bを動作させる駆動パルスpulse_a,pulse_bをそれぞれ生成して出力する。
ここで、母線電流指令値制御部21およびオンデューティ制御部22での演算に用いる制御パラメータは、例えば、オンデューティ制御部22における比例制御ゲインが母線電圧Voに反比例して変化するのが望ましいなど、回路の動作状況に合わせた最適値が存在する。したがって、整流器2の出力電圧である整流電圧Vdsと、母線電流Idcと、母線電圧Voとに応じた計算式、もしくはテーブルを設け、回路の動作状況に合わせて制御パラメータを調整するようにしてもよい。これにより制御性を向上させることができる。
また、ここでは母線電流指令値制御部21およびオンデューティ制御部22での演算手法として比例積分制御を挙げたが、これらの制御演算手法により本発明が限定されるものではない。微分項を追加して比例積分微分制御とするなど、その他の演算手法を用いてもよい。また、母線電流指令値制御部21での演算手法とオンデューティ制御部22での演算手法とを同一の手法とする必要もない。
ここで、図1に示すチョッパ回路3aおよび3bの動作について説明する。まず、チョッパ回路3aのスイッチング素子5aをオン/オフした場合の挙動について説明する。チョッパ回路3aには、整流器2の出力である整流電圧Vdsが入力され、チョッパ回路3aの出力が平滑コンデンサ7で平滑され、母線電圧Voが得られる。チョッパ回路3aにおいて、スイッチング素子5aがオンしたとき、逆流防止素子6aの導通が阻止され、リアクタ4aには整流電圧Vdsが印加される。一方、スイッチング素子5aがオフしたとき、逆流防止素子6aが導通し、リアクタ4aには、整流電圧Vdsと母線電圧Voとの差分の電圧が、スイッチング素子5aがオンしたときとは逆向きに誘導される。このとき、スイッチング素子5aのオン時にリアクタ4aに蓄積されたエネルギーが、スイッチング素子5のオフ時に負荷へ移送されると見ることができる。スイッチング素子5aのオン/オフ時に、リアクタ4aを出入りするエネルギーが等しいとすると、スイッチング素子5aのオンデューティDaon、整流電圧Vds、および母線電圧Voの関係は、下記(1)式で表される。
Vo=Vds/(1−Daon) …(1)
上記(1)式から明らかなように、スイッチング素子5aのオンデューティDaonを制御することで、チョッパ回路3aの出力電圧、すなわち母線電圧Voを制御することができる。
つぎに、チョッパ回路3aにおいてリアクタ4aに流れるリアクタ電流ILaとオンデューティDaonとの関係について説明する。スイッチング素子5aがオンしている場合、上述したように、リアクタ4aには整流電圧Vdsが印加される。このとき、リアクタ4aを交流電源1側から負荷側に流れるリアクタ電流ILaは、直線的に増加する。このときのリアクタ4aに流れるリアクタ電流をILaonとし、リアクタ4aのインダクタンス値をLaとすると、このILaonの傾きΔILaonは、下記(2)式で表される。
ΔILaon=Vds/La …(2)
また、スイッチング素子5aがオフしているとき、すなわち、駆動パルスpulse_aが「L」である期間は、上述したように、リアクタ4aには整流電圧Vdsと母線電圧Voとの差分の電圧が、スイッチング素子5aのオン時とは逆向きに印加され、リアクタ4aを交流電源1側から負荷側に流れるリアクタ電流ILaは、直線的に減少する。このときのリアクタ4aに流れるリアクタ電流をILaoffとすると、このILaoffの傾きΔILaoffは、下記(3)式で表される。
ΔILaoff=(Vds−Vo)/La …(3)
同様にして、スイッチング素子5bのオンデューティDbon、整流電圧Vds、および母線電圧Voの関係は下記(4)式で表される。
Vo=Vds/(1−Dbon) …(4)
また、スイッチング素子5bがオンしている場合、リアクタ4bを交流電源1側から負荷側に流れるリアクタ電流ILbは、直線的に増加する。このときのリアクタ4bに流れるリアクタ電流をILbonとし、リアクタ4bのインダクタンス値をLbとすると、このILbonの傾きΔILbonは、下記(5)式で表される。
ΔILbon=Vds/Lb …(5)
また、スイッチング素子5bがオフしている場合、リアクタ4bを交流電源1側から負荷側に流れるリアクタ電流ILbは、直線的に減少する。このときのリアクタ電流をILboffとすると、このILboffの傾きΔILboffは、下記(6)式で表される。
ΔILboff=(Vds−Vo)/Lb …(6)
各スイッチング素子5a,5bの各オンデューティ(Daon,Dbon)は、上述したように、スイッチング制御部10において、母線電圧Vo、整流電圧Vds、リアクタ電流ILa、およびリアクタ電流ILbを用いて算出することができる。ここで、図3に示したように、各スイッチング素子5a,5bの各オン期間が重ならない区間では、母線電流検出部8により検出される母線電流Idcは、「ILaon+ILboff」、または、「ILaoff+ILbon」に等しい値となる。すなわち、母線電流検出部8により検出される母線電流Idcを用いて、各スイッチング素子5a,5bの各オンデューティDaon,Dbonを算出することができる。なお、図3は、母線電流Idcと各リアクタ電流ILa,ILbとの関係の一例を示す図である。図3においては、実線が母線電流Idcを示し、一点鎖線がリアクタ電流ILaを示し、点線がリアクタ電流ILbを示している。Tswはスイッチング周期を示す。また、ΔIdc(aonboff)はスイッチング素子5aがオンかつスイッチング素子5bがオフの期間における母線電流の傾きを示し、ΔIdc(aoffbon)はスイッチング素子5aがオフかつスイッチング素子5bがオンの期間における母線電流の傾きを示す。スイッチング素子5aおよび5bの双方がオフであるその他の期間においては母線電流が減少する。
本実施の形態にかかる電力変換装置100において、スイッチング制御部10は、例えば、各スイッチング素子5a,5bのスイッチング周期において、スイッチング素子5aのオンタイミングに対し、スイッチング素子5bのオンタイミングの位相が半周期(180°)遅れるように制御する。または、スイッチング制御部10は、スイッチング素子5bのオンタイミングに対し、スイッチング素子5aのオンタイミングの位相が半周期(180°)遅れるように制御する。これにより、リアクタ電流ILaおよびリアクタ電流ILbの加算電流である母線電流Idcの各スイッチング素子5a,5bのスイッチングに起因するリプルが相殺される。なお、ここではチョッパ回路が2つのために各チョッパ回路のスイッチング素子のオンタイミングの位相差を半周期としたが、チョッパ回路の数が3以上の場合は以下のようになる。すなわち、n個のチョッパ回路を並列接続して本実施の形態にかかる電力変換装置100を構成した場合には、各チョッパ回路のスイッチング素子のスイッチングの位相差を(360/n)°とすれば、母線電流Idcのリプルを最小とすることができる。nは2以上の整数である。このように、スイッチング制御部10は、複数のチョッパ回路の中の1つを基準として、基準のチョッパ回路を構成する第1のスイッチング素子を制御し、基準以外のチョッパ回路を構成する第2のスイッチング素子については、第1のスイッチング素子の制御タイミングに基づき、チョッパ回路の数に応じた位相差で制御する。また、スイッチング制御部10は、基準とするチョッパ回路を周期的に変更し、全てのチョッパ回路が同じ割合で基準となるように制御する。なお、本発明は、複数のチョッパ回路における各スイッチング素子のスイッチングタイミングの位相差により限定されるものではない。
つぎに、スイッチング制御部10が、オンタイミングの位相が半周期(180°)異なるように、各スイッチング素子5a,5bの各駆動パルスpulse_a,pulse_bを生成する手法の一例について説明する。図4は、本実施の形態にかかる電力変換装置のキャリア信号とタイマ値との関係および各駆動パルスの各波形を示す図である。
スイッチング制御部10の駆動パルス生成部24は、三角波のキャリア信号と、各スイッチング素子5a,5bの各オンデューティDaon,Dbonに対応した各タイマ値α,βとを比較し、その比較結果の大小に応じて、各スイッチング素子5a,5bの各駆動パルスpulse_a,pulse_bを生成する。
駆動パルス生成部24は、例えば、図4に示すように、一方のスイッチング素子(ここでは、スイッチング素子5a)のオンデューティDaonに対応するタイマ値αを基準として、他方のスイッチング素子(ここでは、スイッチング素子5b)のオンデューティDbonに対応するタイマ値βを、1から一方のスイッチング素子(ここでは、スイッチング素子5a)のオンデューティDaonに対応するタイマ値αを差し引いた値(1−α)とし、三角波のキャリア信号と、Daonに対応したタイマ値αおよびDbonに対応したタイマ値β(=1−α)とをそれぞれ比較する。なお、キャリア信号の振幅を0.5、すなわちキャリア信号の最大値と最小値の差を1とする。
そして、駆動パルス生成部24は、スイッチング素子5aの駆動パルスpulse_aとして、キャリア信号がDaonに対応したタイマ値αよりも小さい場合に「High」、キャリア信号がタイマ値α以上の場合に「Low」となる信号を生成する。また、駆動パルス生成部24は、スイッチング素子5bの駆動パルスpulse_bとして、キャリア信号がDbonに対応したタイマ値β(=1−α)よりも小さい場合に「Low」、キャリア信号がタイマ値β以上の場合に「High」となる信号を生成する。このようにすることで、駆動パルス生成部24は、オンタイミングの位相が180°異なり、オン期間が等しい(Taon=Tbon)スイッチング素子5aの駆動パルスpulse_aとスイッチング素子5bの駆動パルスpulse_bとを生成できる。
なお、駆動パルス生成部24が各駆動パルス(pulse_a,pulse_b)を生成する際のキャリア信号と各タイマ値α,βとの大小関係と、各駆動パルス(pulse_a,pulse_b)の「High」、「Low」との対応関係は、上述した例に限らない。各オンデューティ(Daon,Dbon)と各駆動パルス(pulse_a,pulse_b)の各オン期間(Taon,Tbon)との関係が一致していればよい。
例えば、モータ制御などに使われる汎用のマイコンには、三相インバータの相補PWM(Pulse Width Modulation)を生成する機能を持つものがある。三相インバータの各スイッチング素子のオンデューティに対応したタイマ値に基づき各相の上下のスイッチング素子の駆動パルスを生成する場合に、上記三相インバータの相補PWMの生成機能を用いて、上述したような位相が半周期異なる二つの駆動パルスを生成してもよい。図5は、三相インバータの相補PWM生成機能を用いて各スイッチング素子の駆動パルスを生成する場合の各信号の関係および波形、すなわち、キャリア信号とタイマ値との関係および各駆動パルスの各波形を示す図である。
図5に示すように、三相インバータの相補PWM生成機能を用いた場合、三相のうちの任意の二相のタイマ値を、上述したα,β(=1−α)の関係を用いて設定すれば、一方の相(図5に示す例ではA相)のアームの上側(あるいは下側)のスイッチング素子のオンデューティDaonに対応したタイマ値αに基づいて生成された上側(あるいは下側)のスイッチング素子用の駆動パルスと、他方の相(図5に示す例ではB相)のアームの下側(あるいは上側)のスイッチング素子のオンデューティDbonに対応したタイマ値β(=1−α)に基づいて生成された下側(あるいは上側)のスイッチング素子用の駆動パルスとは、位相が半周期異なる関係となる。この三相インバータの相補PWMを生成する機能を用いることにより、各駆動パルスを生成する際のキャリア信号と各タイマ値との大小関係と各駆動パルスの「High」、「Low」との条件を変更することなく、ソフトウェア上においてタイマ値を設定すれば、位相が半周期異なる関係の駆動パルスを簡易に生成することができる。
ここで基準相切替部23の動作について説明する。基準相切替部23では整流電圧Vdsを監視することにより得られる電源電圧の周期情報に基づいた周期にて基準相切替信号pswを出力する。電源電圧の周波数が50Hzの場合、基準相切替部23は、500周期を検出すると(約10秒経過すると)、各駆動パルス(pulse_a,pulse_b)の基準相を切り替える。すなわち、基準相切替部23は、電源電圧周期に基づいて一定時間の経過を検出し、一定時間の経過を検出するごとに基準相切替信号pswを出力する。図4,図5に示した例の場合、A相すなわちスイッチング素子5aの駆動パルスが基準相であるため、基準相切替部23は、一定時間の経過を検出すると基準相をB相に切り替える。
参照のために、基準相切替部23がない場合、すなわち基準相の切り替えを行わない場合について、図6および図7を用いて説明する。基準相をA相とした場合、図6における期間61での各相スイッチングと電流の関係は図7に示したものとなる。周波数が高周波であるほど影響は小さくなるが、基準として制御されるA相(マスター相)の位相情報にて駆動パルスを生成するため、B相に関してはキャリア半周期ずれた電源電圧にて制御(スレーブ制御)される。この結果、B相には目的の電流と異なる電流が流れる。
そのため、各相に流れる電流がアンバランスとなり、素子の発熱がアンバランスしてしまうといった問題が発生する。これにより、片側相の素子温度の上昇が大きくなり先に温度保護レベルに到達してしまうため、運転条件および範囲が制限されてしまう恐れがある。また、その放熱対策費用の増加が懸念される。
これに対して、本実施の形態にかかる電力変換装置100は、スイッチング制御部10内に基準相切替部23を備え、基準位相であるマスター相を切り替え可能な構成としたことにより、上記問題を解決している。具体的には、基準相切替部23は、上述したように、電源電圧の周期情報に基づく一定の周期で、基準位相の切り替えを指示する基準相切替信号pswを駆動パルス生成部24へ出力する。駆動パルス生成部24は、基準相切替信号pswに基づいて制御する基準相を切り替える。駆動パルス生成部24は、図7に示した状態すなわちA相を基準相とした制御を行って駆動パルスを生成している状態において、基準相切替信号pswにより基準相の切り替えが指示された場合、図8に示したように、基準相をB相に切り替える。これにより、B相がマスター相として制御され、A相がスレーブ制御されるようになるため、電流のアンバランス作用の関係が逆転する。なお、図6の期間62では基準相をB相として制御を行っており、図8は、図6における期間62での各相スイッチングと電流の関係を示している。その後、駆動パルス生成部24は、基準相切替信号pswにより基準相の切り替えが再度指示されると、基準相をA相に切り替える。
基準相切替部23は、基準相の切り替えを指示する場合にHighレベルとなり、基準相の切り替えを指示しない場合にはLowレベルとなる信号を基準相切替信号(psw)として生成する。なお、逆の極性、すなわち基準相の切り替えを指示する場合にLowレベル、指示しない場合にはHighレベルとなる信号を基準相切替部23が生成するようにしてもよい。
上記のような基準相を周期的に切り替える制御を実施することにより、各チョッパ回路におけるスイッチング素子の発熱の偏りを抑制する事が可能であり、放熱対策費用の抑制、運転条件および範囲の拡大が可能である。
基準相切替部23が基準相切替信号を出力するタイミングとしては電源電圧ゼロクロス付近にて出力する事が望ましい。それにより、基準相切り替えによる電源電流制御への影響を極力小さくする事が可能であり、信頼性の高い装置を得ることができる。
なお、基準相切替部23は非常に簡易な制御にて実施可能であるため、他の手法に比べて電流等の検出回路の追加の必要がなく、制御パターンの引き回しの追加によるノイズ増加等も抑制可能である。そのため、コストアップを抑制しつつ、信頼性の高い装置を実現可能である。また、マイコンの処理負荷の増加も抑制する事が可能であるため、コストアップの抑制も可能である。
なお、本実施の形態では整流電圧を監視することにより得られる電源電圧周期の情報に基づいて基準相の切替タイミングを判断しているが、他の方法で切替タイミングを判断するようにしてもよい。例えば、発熱に対する運転条件が最も厳しい素子すなわち温度が保護レベルに達しやすい素子、アンバランスの影響を最も受ける素子の温度を検出し、検出した温度と予め決められた基準温度との温度差が一定の値に達した場合、もしくは検出した温度が予め決められた規定値に達した場合に基準相を切り替えるようにしてもよい。
このように、基準相切替部23は、電源電圧周期のカウント数が一定の値に達した場合に基準相を切り替える、特定の素子の温度と基準温度との差が一定の値に達した場合に基準相を切り替えるなど、規定条件を満たした場合に基準相を切り替える。
また、各リアクタの各インダクタンス値の比率を用いてオンデューティの補正を行う等の相間のアンバランスを抑制する制御と組合せて上記基準相の切り替え制御を実施する事で、素子発熱のアンバランスをさらに抑制する事が可能である。各リアクタの各インダクタンス値の比率を用いてオンデューティの補正を行うことによりアンバランスを抑制する制御とは、各リアクタのインダクタンス値が異なる場合、各リアクタに対応するスイッチング素子をオンさせる時間の長さを同じとした場合には各チョッパ回路に流れる電流が異なる。この各チョッパ回路に流れる電流のアンバランスを抑制するために行う制御が、各リアクタの各インダクタンス値の比率を用いてオンデューティの補正を行うことによりアンバランスを抑制する制御、に該当する。すなわち、この制御では、1周期あたりに各チョッパ回路に流れる電流が同じとなるように、各リアクタのインダクタンス値に基づいて、各リアクタに対応するスイッチング素子のオンデューティを調整する。
また、本実施の形態にかかる電力変換装置100の電流検出部では直流電流である母線電流Idcを検出しており、各リアクタの電流を検出する場合に比べて電流検出部の数を抑制でき、コストの増加の抑制が可能である。なお、各リアクタの電流を検出するようにしたとしても前述の効果を得られることは言うまでもない。
つぎに、各チョッパ回路3a,3bの各スイッチング素子5a,5bのスイッチング動作モードについて、図9を参照して説明する。図9は、実施の形態にかかる電力変換装置のスイッチング動作モードを示す図である。
各リアクタ4a,4bに流れるリアクタ電流は、各スイッチング素子5a,5bのオン/オフに合わせ、上述した(2)、(3)、(5)、(6)式に表されるように、直線的に増加、減少を繰り返す。整流電圧Vdsが低く、各スイッチング素子5a,5bがオフした後に各リアクタ4a,4bに流れるリアクタ電流ILa,ILbが減少する傾きが大きい場合、および、各スイッチング素子5a,5bの各オン期間よりもオフ期間の方が長い場合には、図9(a)に示すように、各スイッチング素子5a,5bのオフ期間中において各リアクタ4a,4bに流れるリアクタ電流ILa,ILbがゼロに達することがある。各リアクタ4a,4bには負の電流は流れないため、各スイッチング素子5a,5bがオフした後に各リアクタ4a,4bに流れるリアクタ電流ILa,ILbがゼロに達すると、次に各スイッチング素子5a,5bがオンするまで、各リアクタ4a,4bに流れるリアクタ電流ILa,ILbはゼロのままとなる。このように、各スイッチング素子5a,5bに対する各駆動パルスの1周期中において各リアクタ4a,4bに流れる電流ILa,ILbが減少してゼロとなる期間、すなわち母線電流Idcがゼロとなる区間が存在する動作状態を不連続モードと呼ぶ。
一方、整流電圧Vdsが高く、各リアクタ4a,4bに流れるリアクタ電流ILa,ILbが減少する傾きが小さい場合、および、各スイッチング素子5a,5bの各オン期間よりもオフ期間の方が短い場合には、図9(b)に示すように、各スイッチング素子5a,5bのオフ期間中において各リアクタ4a,4bに流れるリアクタ電流ILa,ILbがゼロに達せず、次に各スイッチング素子5a,5bがオンするまで、各リアクタ4a,4bに正のリアクタ電流ILa,ILbが連続して流れ続ける。このように、各スイッチング素子5a,5bに対する各駆動パルスの1周期中において各リアクタ4a,4bに流れる電流ILa,ILbがゼロとなる期間が存在しない、すなわち母線電流Idcがゼロとならない動作状態を連続モードと呼ぶ。
そして、図9(c)に示すように、各スイッチング素子5a,5bのオフ期間中において各リアクタ4a,4bに流れるリアクタ電流ILa,ILbがゼロになった瞬間に、各スイッチング素子5a,5bがオンする動作状態を、連続モードと不連続モードとの境界という意味で臨界モードと呼ぶ。
他の手法を用いた場合、図9に示した動作モードごとに制御方法およびパラメータを変更する必要があるが、本実施の形態にかかる制御動作を適用した場合、スイッチング動作モードによらず同様の制御にて上述した効果を得ることが可能である。
本実施の形態では整流電圧を検出し、検出した情報に基づいて基準相を切り替えることとしたが、電源電圧、もしくは電源電圧のゼロクロス情報を検出し、検出した情報に基づいて基準相を切り替える構成としても問題ない。
図10は、本実施の形態にかかる電力変換装置を備えたモータ駆動制御装置の構成例を示す図である。図10に示したように、モータ駆動制御装置は、本実施の形態にかかる電力変換装置100と、電力変換装置100から出力された直流電圧を交流電圧に変換してモータ駆動用の電圧を生成するインバータ31と、インバータ31を制御するインバータ制御部33とを備える。
電力変換装置100は図1に示した電力変換装置100であり、電力変換装置100には負荷としてのインバータ31が接続されている。また、インバータ31にはモータ32が接続されている。
インバータ31は、例えば、IGBTのようなスイッチング素子を三相ブリッジ構成もしくは二相ブリッジ構成とする。インバータ制御部33は、例えば、インバータ31からモータ32に流れる電流を検出するモータ電流検出部34を用いて、モータ32が所望の回転数にて回転するような電圧指令を演算して、インバータ31内のスイッチング素子を駆動するパルスを生成する。
インバータ制御部33によるインバータ31の制御は、図2に示したスイッチング制御部10と同様に、マイコンなどの演算手段を用いて実現すればよい。
図10に示したモータ駆動制御装置、すなわち、図1の本実施の形態にかかる電力変換装置100にインバータ31が負荷として接続された構成のモータ駆動制御装置では、電力変換装置100への電力負荷に応じて、必要な母線電圧(Vo)が異なるという特色がある。
一般に、モータ32の回転数が高回転になるほど、インバータ31からの出力電圧は高くする必要があるが、このインバータ31からの出力電圧の上限は、インバータ31への入力電圧、すなわち、電力変換装置100の出力である母線電圧Voにより制限される。インバータ31からの出力電圧が、母線電圧Voにより制限された上限を超えて飽和する領域を過変調領域と呼ぶ。
このようなモータ駆動制御装置においては、モータ32が低回転である範囲、すなわち過変調領域に到達しない範囲では、母線電圧Voを昇圧する必要はなく、モータ32が高回転となった場合には、母線電圧Voを昇圧することで、過変調領域をより高回転側にすることができる。これにより、モータ32の運転範囲を高回転側に拡大できる。
また、モータ32の運転範囲を拡大する必要がなければ、その分モータ32の固定子巻線を高巻数化することができる。このとき、低回転数の領域では、モータ電圧が高くなる分、電流が少なくなり、インバータ31での損失低減が見込まれる。モータ32の運転範囲拡大および低回転数領域の損失改善の双方の効果を得るため、モータ32の高巻数化の程度を適切に設計してもよい。
本実施の形態にかかる電力変換装置では、電力変換装置への電力負荷が小さく、必要な母線電圧Voが小さい場合には、上述した不連続モードまたは臨界モードで動作させ、電力変換装置への電力負荷が大きく、必要な母線電圧Voが大きい場合には、連続モードで動作させればよい。このとき、不連続モードおよび臨界モードでは、上述した基準相の切り替え制御を行わず、連続モードでのみ基準相の切り替え制御を行うようにしてもよい。また、連続モードにおいて、全運転領域を対象として基準相の切り替え制御を実施するのでなく、温度上昇が厳しくなる条件でのみ基準相の切り替え制御を行うようにしてもよい。この場合、基準相の切り替えによる影響を極力抑制する事ができ、信頼性の高いシステムを実現できる。また、ソフトウェアの演算負荷が少ないため、例えば、図1,図2に示したスイッチング制御部10と図10に示したインバータ制御部33とを1つのマイコンで構成する等、モータ駆動制御装置の低コスト化が可能となる。
また、図10に示した本実施の形態にかかるモータ駆動制御装置を空気調和機に適用した場合にも同様の効果が得られる。すなわち、空気調和機の送風機または圧縮機を構成しているモータの少なくとも1つを本実施の形態にかかるモータ駆動制御装置を使用して駆動させた場合、素子発熱のアンバランスの抑制が可能な空気調和機を装置構成が複雑化するのを防止して低コストで実現できる。
図11は、本実施の形態にかかるモータ駆動制御装置を備えた空気調和機の構成例を示す図である。図11に示した空気調和機は、室外ユニット40および室内ユニット50を備え、室外ユニット40と室内ユニット50とは冷媒管で接続されている。室外ユニット40は、図10に示したモータ駆動制御装置であるモータ駆動制御装置41と、送風機42と、圧縮機43と、を備える。モータ駆動制御装置41は、送風機42に使用されるモータ、または圧縮機43に使用されるモータ、の少なくとも一方を対象として、上述したモータ駆動制御を行う。なお、図11では、記載を省略しているが、モータ駆動制御装置41は、送風機42および圧縮機43と配線等により接続されている。図10に記載のモータ駆動制御装置を室内ユニット50に対して適用してもよい。すなわち、室内ユニット50の図示を省略している送風機に対して図10に記載のモータ駆動制御装置を適用してもよい。
以上のように、本実施の形態にかかる電力変換装置は、複数のチョッパ回路と、各チョッパ回路のスイッチング素子を制御するスイッチング制御部とを備え、スイッチング制御部は、複数のチョッパ回路の中の1つを基準として、この基準のチョッパ回路を構成する第1のスイッチング素子の制御を行い、残りのチョッパ回路を構成する第2のスイッチング素子については第1のスイッチング素子の制御タイミングに基づくタイミングで制御する。また、スイッチング制御部は、規定条件を満たした場合に基準のチョッパ回路を切り替える。これにより、装置構成が複雑化するのを防止しつつ素子発熱のアンバランスを抑制可能な電力変換装置を実現できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 単相交流電源、2 単相整流器、2aから2d 整流ダイオード、3 チョッパ回路部、3a,3b チョッパ回路、4a,4b リアクタ、5a,5b スイッチング素子、6a,6b 逆流防止素子、7 平滑コンデンサ、8 母線電流検出部、9 母線電圧検出部、10 スイッチング制御部、11 整流電圧検出部、20 オンデューティ算出部、21 母線電流指令値制御部、22 オンデューティ制御部、23 基準相切替部、24 駆動パルス生成部、31 インバータ、32 モータ、33 インバータ制御部、34 モータ電流検出部、40 室外ユニット、41 モータ駆動制御装置、42 送風機、43 圧縮機、50 室内ユニット、100 電力変換装置。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる電力変換装置は、交流電源からの交流電圧を整流する整流器と、スイッチング素子を有し、整流器の出力をチョッピングする複数のチョッパ回路とを備える。また、電力変換装置は、複数のチョッパ回路の中の1つを基準として基準のチョッパ回路のスイッチング素子である第1のスイッチング素子を制御するとともに、基準以外のチョッパ回路のスイッチング素子である第2のスイッチング素子を第1のスイッチング素子の制御タイミングに基づくタイミングで制御し、規定条件を満たした場合に基準とするチョッパ回路を切り替えるスイッチング制御部を備える。スイッチング制御部は、基準とするチョッパ回路を切り替えてから一定時間が経過すると規定条件が満たされたと判断する。

Claims (10)

  1. 交流電源からの交流電圧を整流する整流器と、
    スイッチング素子を有し、前記整流器の出力をチョッピングする複数のチョッパ回路と、
    前記複数のチョッパ回路の中の1つを基準として当該基準のチョッパ回路のスイッチング素子である第1のスイッチング素子を制御するとともに、前記基準以外のチョッパ回路のスイッチング素子である第2のスイッチング素子を前記第1のスイッチング素子の制御タイミングに基づくタイミングで制御し、規定条件を満たした場合に前記基準とするチョッパ回路を切り替えるスイッチング制御部と、
    を備える電力変換装置。
  2. 前記スイッチング制御部は、前記基準とするチョッパ回路を切り替えてから一定時間が経過すると前記規定条件が満たされたと判断する請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記スイッチング制御部は、前記整流器の出力に基づいて前記一定時間を検出する請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記スイッチング制御部は、特定の素子の温度が規定値に達すると前記規定条件が満たされたと判断する請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記スイッチング制御部は、
    母線電圧と母線電流とに基づいて、複数の前記スイッチング素子に対する各駆動パルスの基準オンデューティを算出するオンデューティ算出部と、
    前記規定条件を満たした場合に前記基準とするチョッパ回路の切り替えを指示する基準相切替信号を生成する基準相切替部と、
    前記基準オンデューティと前記基準相切替信号とに基づいて前記各駆動パルスを生成する駆動パルス生成部と、
    を備える請求項1から4のいずれか一つに記載の電力変換装置。
  6. 前記スイッチング素子をインテリジェントパワーモジュールで構成する請求項1から5のいずれか一つに記載の電力変換装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載の電力変換装置と、
    前記電力変換装置から出力された直流電圧を交流電圧に変換してモータ駆動用の電圧を生成するインバータと、
    を備えるモータ駆動制御装置。
  8. 請求項7に記載のモータ駆動制御装置と、
    前記モータ駆動制御装置により駆動されるモータと、
    を備える送風機。
  9. 請求項7に記載のモータ駆動制御装置と、
    前記モータ駆動制御装置により駆動されるモータと、
    を備える圧縮機。
  10. 請求項8に記載の送風機または請求項9に記載の圧縮機のうち、少なくとも一方を備える空気調和機。
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