JPWO2018011918A1 - 把持処置具 - Google Patents

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Abstract

把持処置具(1)は、超音波振動を伝達するロッド部材(6)の先端に処置部(13)を有する。同処置具(1)はまた、処置部(13)との間に生体組織を把持する把持片(21)を有する。把持片(21)のジョー(35)にはホルダ部材(41)が取り付けられる。ホルダ部材(41)の凹部(51)にはパッド部材(61)が挿入される。パッド部材(61)は樹脂材料から形成され、自然状態でまっすぐである。このため、同部材(61)は切削加工又は押出成形によって容易に、かつ低コストで製造できる。パッド部材(61)を凹部(51)に挿入すると、パッド部材(61)はホルダ部材(41)の傾斜面(63)に沿って弾性変形する。このため、パッド部材(61)の先端に傾斜面(65)が生まれる。この傾斜面(65)と処置部(13)の傾斜面(28)は、組織が処置部(13)と把持片(21)の間から滑り落ちることを防止する。処置部(13)と把持片(21)の間に把持された組織は、超音波振動により切開及び凝固される。

Description

本発明は、ロッド部材の先端部に設けられる処置部と把持片との間で処置対象を把持する把持処置具に関する。
WO2011/099571A1には、超音波振動を伝達可能なロッド部材を備えた把持処置具が開示されている。この把持処置具では、ロッド部材の先端部に処置部が設けられ、処置部に対して把持片が開閉可能である。処置部は、把持片に対向する処置面を備え、把持片は、パッド部材を備える。把持片が処置部に対して閉じた状態では、パッド部材の当接面が処置部の処置面に当接可能である。処置面の先端部には、先端側に向かうにつれて処置部の背面側に向かう状態に傾斜する処置部傾斜面が、設けられる。また、当接面の先端部には、先端側に向かうにつれて処置部側に向かう状態に傾斜するパッド傾斜面を備える。パッド部材の当接面が処置部の処置面に当接した状態では、処置部傾斜面にパッド傾斜面が当接する。処置部傾斜面及びパッド傾斜面を設けることにより、把持片と処置部との間で把持される生体組織等の処置対象が先端側へ滑り落ちることが有効に防止される。
WO2011/099571A1のような把持処置具では、把持片の製造において、例えば熱による圧縮によって、パッド部材がホルダ部材に取付けられる。そして、ホルダ部材への取付けの際の熱による圧縮によって、パッド部材を熱変形させ、前述のパッド傾斜面を形成する。この場合、圧縮による熱変形により生じたひずみにより、例えば処置で発生する熱等によって、圧縮される前の形状にパッド部材の形状が戻ろうとする可能性がある。このため、パッド部材の耐性が低下してしまう。切削加工又は押出成形によってパッド部材にパッド傾斜面を形成することは可能である。しかし、切削加工又は押出成形によってパッド傾斜面を備えるパッド部材を形成すると、パッド部材の製造において手間及びコストが増大する。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、パッド部材の耐性が確保されるとともに、容易かつ低コストでパッド部材にパッド傾斜面が形成される把持処置具を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明のある態様の把持処置具は、長手軸に沿って延設され、基端側から先端側へ超音波振動を伝達可能なロッド部材と、処置面を備え、前記ロッド部材の先端部に設けられる処置部と、前記処置部に対して開閉可能な把持片と、前記把持片に設けられるホルダ部材であって、処置部側を向く設置面を備えるホルダ部材と、自然状態において真直ぐに延設され、前記把持片において前記自然状態から弾性変形した状態で前記ホルダ部材の前記設置面に沿って取付けられるパッド部材であって、前記処置面に当接可能な当接面を備えるパッド部材と、前記ホルダ部材において前記設置面の先端部に設けられ、前記先端側に向かうにつれて前記処置部側に向かう状態に傾斜するホルダ傾斜面と、前記パッド部材において前記当接面の先端部に前記ホルダ傾斜面の傾斜に起因して形成され、前記先端側に向かうにつれて前記処置部側に向かう状態に傾斜するパッド傾斜面と、を備える。
図1は、第1の実施形態に係る把持処置具を示す概略図である。 図2は、第1の実施形態に係るエンドエフェクタの構成を概略的に示す斜視図である。 図3は、第1の実施形態に係るエンドエフェクタを幅方向の一方側から視た状態で示す概略図である。 図4は、第1の実施形態に係る把持片を把持片が閉じる側から視た状態で示す概略図である。 図5は、第1の実施形態に係るジョー及びカバーの構成を概略的に示す斜視図である。 図6は、第1の実施形態に係るホルダ部材の構成を概略的に示す斜視図である。 図7は、第1の実施形態に係るホルダ部材をエンドエフェクタの幅方向に略垂直な断面で概略的に示す断面図である。 図8は、第1の実施形態に係るホルダ部材をエンドエフェクタの幅方向の一方側から視た状態で示す概略図である。 図9は、第1の実施形態に係るホルダ部材及びパッド部材を概略的に示す斜視図である。 図10は、第1の実施形態に係るホルダ部材及びパッド部材を図9とは別の方向から視た状態で概略的に示す斜視図である。 図11は、第1の実施形態に係るホルダ部材及びパッド部材をエンドエフェクタの幅方向に略垂直な断面で概略的に示す断面図である。 図12は、第1の実施形態に係るホルダ部材及びパッド部材をエンドエフェクタの幅方向の一方側から視た状態で示す概略図である。 図13は、第1の実施形態に係るホルダ部材及びパッド部材を把持片の長手方向に略垂直な断面で概略的に示す断面図である。 図14は、第1の実施形態に係るパッド部材をホルダ部材から取外された自然状態で概略的に示す斜視図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について、図1乃至図14を参照して説明する。図1は、本実施形態の把持処置具1を示す図である。図1に示すように、把持処置具1は、ハウジング2、シャフト3、トランスデューサユニット5、及び、ロッド部材6を備える。シャフト3は、中心軸として長手軸Cを有する。ここで、長手軸Cに沿う方向の一方側が先端側(矢印C1側)であり、先端側と反対側が基端側(矢印C2側)である。シャフト3は、長手軸Cに沿って延設される。
ハウジング2は、保持可能であり、シャフト3の基端側に連結される。ハウジング2は、長手軸Cに沿って延設されるハウジング本体7と、ハウジング本体7から長手軸Cに交差する方向に沿って延設されるグリップ8と、を備える。また、ハウジング2には、ハンドル11が回動可能に取付けられる。ハンドル11がハウジング2への取付け位置を中心としてハウジング2に対して回動することにより、ハンドル11はグリップ8に対して開く又は閉じる。なお、本実施形態では、ハンドル11は、グリップ8に対して先端側に位置し、かつ、ハンドル11のグリップ8に対する開動作及び閉動作における移動方向が長手軸Cに対して略平行であるが、これに限るものではない。ある実施例では、ハンドル11は、グリップ8に対しての基端側に設けられてもよい。また、別のある実施例では、ハンドル11及びグリップ8が、長手軸Cを中心として互いに対して反対側に設けられ、ハンドル11のグリップ8に対する開動作及び閉動作における移動方向が、長手軸Cに対して略垂直であってもよい。
また、本実施形態では、回転部材(回転ノブ)12が、ハウジング本体7に先端側から取付けられる。シャフト3は、先端側から回転部材12の内部に挿入される。シャフト3は、回転部材12に対して固定され、回転部材12と一緒にハウジング2に対して長手軸C回りに回転可能である。
ロッド部材(プローブ)6は、超音波振動を伝達可能であり、ハウジング2の内部からシャフト3の内部を通って、長手軸Cに沿って先端側へ向かって延設される。ロッド部材6の先端部には、処置部(ロッド処置部)13が設けられる。ロッド部材6は、処置部(ロッド側把持片)13がシャフト3の先端から先端側に向かって突出する状態に、シャフト3に挿通される。
トランスデューサユニット5は、トランスデューサケース15及び超音波トランスデューサ16を備える。トランスデューサケース15は、ハウジング本体7に基端側から取付けられる。また、トランスデューサケース15には、ケーブル17の一端が接続される。ケーブル17の他端は、エネルギー制御装置(図示しない)に着脱可能に接続される。超音波トランスデューサ16は、トランスデューサケース15の内部に配置される。超音波トランスデューサ16は、長手軸Cに沿って延設され、ハウジング本体7の内部では、ロッド部材6に超音波トランスデューサ16が基端側から接続される。なお、ある実施例では、ケーブル17の一端がハウジング2に接続されてもよい。
ハウジング2には、操作ボタン18が取付けられる。操作ボタン18では、エネルギー制御装置から電気エネルギーを出力させる操作が、入力される。操作ボタン18で操作が入力されると、エネルギー制御装置から超音波トランスデューサ16に、例えば所定の周波数の交流電力が電気エネルギーとして、ケーブル17の内部の電気配線(図示しない)等を介して、供給される。これにより、圧電素子(図示しない)を備える超音波トランスデューサ16において、電気エネルギーが超音波振動に変換され、超音波振動が発生する。超音波トランスデューサ16で発生した超音波振動は、ロッド部材6において基端側から先端側へ伝達される。そして、超音波振動は、ロッド部材6の処置部13に伝達される。超音波トランスデューサ16及びロッド部材6は、超音波振動を伝達することにより、所定の周波数範囲のある周波数で振動する。この際、ロッド部材6及び超音波トランスデューサ16の振動方向は、長手軸Cと略平行になる。なお、操作ボタン18の代わりに、又は、操作ボタン18に加えて、把持処置具1とは別体のフットスイッチ等が設けられてもよい。
シャフト3の先端部には、把持片(ジョー側把持片)21が回動可能に取付けられる。シャフト3の内部には、可動部材23が長手軸Cに沿って延設される。可動部材23の先端部は、把持片21に接続される。可動部材23は、ハウジング2の内部まで基端側に向かって、延設される。ハウジング本体7の内部では、ハンドル11が可動部材23に連結される。ハンドル11がグリップ8に対して開く又は閉じることにより、可動部材23が長手軸Cに沿って移動する。可動部材23が移動することにより、可動部材23から把持片21に駆動力が作用し、把持片21がシャフト3への取付け位置を中心として回動する。これにより、把持片21が処置部13に対して開く又は閉じる。把持片21と処置部13との間が閉じることにより、把持片21と処置部13との間で生体組織等の処置対象を把持可能となる。なお、把持片21の開方向(矢印Y1の方向)及び閉方向(矢印Y2の方向)は、長手軸Cに対して交差する。また、把持片21と処置部13との間が閉じた状態では、把持片21の長手方向は、シャフト3の長手軸Cと略平行になる。また、ある実施例では、可動部材23がシャフト3の外部に延設されてもよい。この場合、可動部材23の内部にシャフト3が延設される。
本実施形態では、処置部13及び把持片21によってエンドエフェクタ10が形成され、エンドエフェクタ10では、処置部13に対して把持片21が開閉可能である。また、エンドエフェクタ10及びロッド部材6は、シャフト3及び回転部材12と一緒に、ハウジング2に対して長手軸C回りに回転可能である。なお、ある実施例では、回転部材12が設けられず、シャフト3、エンドエフェクタ10及びロッド部材6がハウジング2に対して長手軸C回りに回転しない構成であってもよい。
図2及び図3は、エンドエフェクタ10の構成を示す図である。ここで、長手軸Cに対して交差し(略垂直で)、かつ、把持片21の開方向及び閉方向に交差する(略垂直な)方向を、エンドエフェクタ10の幅方向(矢印W1及び矢印W2で示す方向)とする。図2は、斜視図を示し、図3は、エンドエフェクタ10を幅方向の一方側から視た状態で示す。図2及び図3に示すように、処置部13は、把持片21に対向する処置面(処置部対向面)25と、処置面25とは反対側を向く背面(処置部背面)27と、を備える。処置面25の先端部には、長手軸Cに対して傾斜する処置部傾斜面28が設けられる。処置部傾斜面(ロッド側傾斜面)28は、先端側に向かうにつれて処置部13の背面27側へ向かう状態に、傾斜する。本実施形態では、処置部傾斜面28は、処置部13の処置面25の先端を形成し、処置面25の先端から基端側へ向かって延設される。また、本実施形態では、処置部13の先端部に、エンドエフェクタ10の幅方向について長手軸Cに対して湾曲する状態で延設される湾曲延設部(ロッド湾曲部)29が、設けられる。
図4は、把持片21の構成を把持片21が閉じる側(矢印Y1側から)視た状態で示す図である。図2乃至図4に示すように、把持片21は、処置部13に対向する把持面(把持片対向面)31と、把持面31とは反対側を向く背面(把持片背面)32と、を備える。把持片21では、把持面31は、把持片21が閉じる側を向き、背面32は把持片21が開く側(矢印Y2側)を向く。また、把持片21の先端部には、エンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向(長手軸C)に対して湾曲する状態で延設される湾曲延設部(把持片湾曲部)33が、設けられる。把持片21の湾曲延設部33は、処置部13の湾曲延設部29に対して対向する状態に、幅方向について湾曲する。
把持片21は、例えば金属から形成されるジョー(支持部材)35を備える。ジョー35は、シャフト3に回動可能に取付けられ、可動部材23の先端部は、ジョー35に接続される。ジョー35は、把持片21において基端部から先端部に渡って延設される。本実施形態では、ジョー35は、樹脂製のカバー36と一体に設けられる。ジョー35及びカバー36は、例えばインサート成形によって、一体に形成される。ジョー35の外表面の大部分には、カバー36が密着する。このため、把持片21の背面32等において、ジョー35の外表面の大部分は、把持片21の外部に露出せず、把持片21の背面32の大部分は、カバー36によって形成される。なお、ある実施例では、カバー36がジョー35と別部材であり、ジョー35の外表面にカバー36が取付けられる構成でもよい。また、別のある実施例では、ジョー35の外表面にカバー36を密着させる代わりに、樹脂コーティングがジョー35の外表面に施されてもよい。ここで、前述のカバー36及びコーティングの材料は、樹脂に限るものではなく、セラミックス又はゴム等が代わりに用いられてもよい。
図5は、ジョー35及びカバー36の構成を示す斜視図である。図4及び図5に示すように、ジョー35には、把持片21が開く側に向かって凹む凹部37が、形成される。凹部37は、凹底面38を有し、把持片21の基端部から先端部に渡って延設される。また、エンドエフェクタ10の幅方向についての把持片21の中央位置は、凹部37の先端から凹部37の基端まで、連続的に凹部37に位置する。ジョー35の先端部及びカバー36の先端部は、把持片21の湾曲延設部33を形成する。このため、ジョー35の先端部及びカバー36の先端部は、エンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向に対して湾曲する状態で、延設される。また、凹部37の先端部も、エンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向(長手軸C)に対して湾曲する状態で、延設される。
ジョー35には、ホルダ部材41が図2及び図3に示す支持ピン42を介して取付けられる。ホルダ部材41は、例えば金属から形成され、把持片21において基端部から先端部に渡って延設される。また、ホルダ部材41は、把持面31の一部を形成する。また、ホルダ部材41の先端部は、把持片21の湾曲延設部33を形成する。このため、ホルダ部材41の先端部は、エンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向に対して湾曲する状態で、延設される。また、ホルダ部材41は、凹部37に挿入された状態で、ジョー35に取付けられる。
図6乃至図8は、ホルダ部材41の構成を示す図である。ここで、図6は、斜視図であり、図7は、ホルダ部材41をエンドエフェクタ10の幅方向に略垂直な断面で示す。また、図8は、ホルダ部材41をエンドエフェクタ10の幅方向の一方側から視た状態で示す。図4乃至図8に示すように、ホルダ部材41は、支持ピン42を中心としてジョー35及びカバー36に対して揺動可能である。支持ピン42は、エンドエフェクタ10の幅方向に沿って延設される。このため、ホルダ部材41は、エンドエフェクタ10の幅方向に沿う揺動軸Xを中心として、ジョー35に対して揺動する。また、把持片21の長手方向(長手軸Cに沿う方向)について支持ピン42は、把持片21の中間部に位置する。
ホルダ部材41がジョー35に対して略平行に延設される中立位置では、ホルダ部材41は、凹部37の凹底面38との間に隙間を有し、凹底面38と接触しない。そして、中立位置から揺動方向の一方側(矢印X1側)へホルダ部材41が揺動することより、支持ピン42より先端側の部位では、ホルダ部材41が処置部13に近づく。そして、支持ピン42より基端側の部位においてホルダ部材41が凹底面38に当接することにより、揺動方向の一方側へのホルダ部材41の揺動が、規制される。また、中立位置から揺動方向の他方側(矢印X2側)へホルダ部材41が揺動することより、支持ピン42より基端側の部位では、ホルダ部材41が処置部13に近づく。そして、支持ピン42より先端側の部位においてホルダ部材41が凹底面38に当接することにより、揺動方向の他方側へのホルダ部材41の揺動が、規制される。
ホルダ部材41には、パッド部材61が取付けられる。パッド部材61は、ホルダ部材41と一緒に、揺動軸Xを中心としてジョー35に対して揺動する。パッド部材61は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の樹脂材料から形成され、弾性を有する。パッド部材61は、ロッド部材6の処置部13との間の摩擦による摩耗が極力抑制され、耐熱性を有する材料で形成される。また、パッド部材61は、電気的に絶縁性を有することが好ましい。
図9乃至図13は、ホルダ部材41及びホルダ部材41に取付けられたパッド部材61を示す図である。ここで、図9は、斜視図であり、図10は、図9とは別の方向から視た斜視図である。また、図11は、ホルダ部材41及びパッド部材61をエンドエフェクタ10の幅方向に略垂直な断面で示し、図12は、ホルダ部材41及びパッド部材61をエンドエフェクタ10の幅方向の一方側から視た状態で示す。そして、図13は、ホルダ部材41及びパッド部材61を把持片21の長手方向(パッド部材61の延設方向)に略垂直な断面で示す。
図4、図6、図8、図9及び図12に示すように、ホルダ部材41は、エンドエフェクタ10の幅方向の一方側(矢印W1側)を向く当接部43A,45A、及び、エンドエフェクタ10の幅方向の他方側(矢印W2側)を向く当接部43B,45Bを備える。当接部43A,43Bは、支持ピン42及び揺動軸Xに対して先端側に位置し、長手軸Cに沿う方向について互いに対して略同一の位置に位置する。そして、支持ピン42から当接部43A,43Bまでの先端側への離間距離L1は大きい。また、当接部45A,45Bは、支持ピン42及び揺動軸Xに対して基端側に位置し、長手軸Cに沿う方向について互いに対して略同一の位置に位置する。そして、支持ピン42から当接部45A,45Bまでの基端側への離間距離L2は大きい。
図4及び図5に示すように、ジョー35の凹部37には、当接部43Aが当接する受け部46A、及び、当接部43Bが当接する受け部46Bが設けられる。当接部43A,43B及び受け部46A,46Bによって、支持ピン42から先端側への離間距離L1が大きい当接部43A,43Bでは、ホルダ部材41のジョー35に対するエンドエフェクタ10の幅方向への移動が規制される。また、ジョー35の凹部37には、当接部45Aが当接する受け部47A、及び、当接部45Bが当接する受け部47Bが設けられる。当接部45A,45B及び受け部47A,47Bによって、支持ピン42から基端側への離間距離L2が大きい当接部45A,45Bでは、ホルダ部材41のジョー35に対するエンドエフェクタ10の幅方向への移動が規制される。また、ホルダ部材41において当接部43A,43B,45A,45B以外の部位では、エンドエフェクタ10の幅方向についてホルダ部材41とのジョー35との間に隙間を有する。
前述のように本実施形態では、支持ピン42から先端側への離間距離L1が大きい当接部43A,43B、及び、支持ピン42から基端側への離間距離L2が大きい当接部45A,45Bにおいて、ホルダ部材41のジョー35に対するエンドエフェクタ10の幅方向への移動が規制される。このため、把持片21の開方向及び閉方向に略平行な軸を中心とするホルダ部材41のジョー35に対する回動、すなわち矢印Pで示す動作が、有効に防止される。これにより、把持片21の開方向及び閉方向に略平行な軸を中心とする回動方向についてのホルダ部材41とジョー35との間のガタが、有効に抑制される。
図6、図7、図10、図11及び図13に示すように、ホルダ部材41は、把持片21が開く側に向かって凹む凹部51を備える。凹部51は、把持片21の基端部から先端部に渡って延設される。凹部51は、凹底面53、及び、凹側面55A,55Bを備える。凹底面(設置面)53は、把持片21が閉じる側、すなわち処置部13側を向く。本実施形態では、ホルダ部材41の先端部がエンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向に対して湾曲する状態で延設されるため、凹部51の先端部も、エンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向に対して湾曲する状態で延設される。また、エンドエフェクタ10の幅方向についての把持片21の中央位置は、凹部51の先端から凹部51の基端まで、連続的に凹部51に位置する。パッド部材61は、凹部51に挿入された状態で、ホルダ部材41に取付けられる。
図14は、パッド部材61をホルダ部材41から取外された自然状態で示す図である。図14に示すように、ホルダ部材41から取外された自然状態では、パッド部材61は、真直ぐに、すなわち直線状に延設される。把持片21では、パッド部材61は、自然状態から弾性変形した状態で、ホルダ部材41に取付けられる。本実施形態では、凹部51の先端部がエンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向に対して湾曲する状態で延設されるため、ホルダ部材41にパッド部材61が取付けられることにより、パッド部材61は、自然状態から凹部51の形状に沿って弾性変形する。これにより、パッド部材61の先端部も、エンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向(長手軸C)に対して湾曲する状態で延設される。
図2乃至図14に示すように、パッド部材61は、把持片21において基端部から先端部に渡って延設される。また、パッド部材61は、把持片21の把持面31の一部を形成する。パッド部材61は、把持片21が処置部13に対して閉じることにより、処置部13の処置面25に当接可能な当接面62を備える。当接面62は、把持面31の一部となる。当接面62が処置面25に当接した状態では、ホルダ部材41は処置部13の処置面25との間に隙間を有する。したがって、当接面62が処置面25に当接した状態でも、把持面31において当接面62以外の部位は、処置面25に接触しない。
パッド部材61は、ホルダ部材41の凹部51の凹底面(設置面)53に沿って配置される。すなわち、パッド部材61は、凹底面53上に基端側から先端側へ向かって延設される。凹底面53の先端部には、把持片21の長手方向に対して傾斜するホルダ傾斜面63が設けられる。ホルダ傾斜面63は、先端側に向かうにつれて把持片21が閉じる側へ向かう状態に、傾斜する。すなわち、ホルダ傾斜面63は、先端側に向かうにつれて処置部13側へ向かう。本実施形態では、ホルダ傾斜面63は、ホルダ部材41の凹底面53の先端を形成し、凹底面53の先端から基端側へ向かって延設される。
ホルダ部材41にホルダ傾斜面63が設けられるため、ホルダ部材41にパッド部材61が取付けられることにより、パッド部材61は、自然状態から弾性変形する。これにより、パッド部材61の当接面62の先端部には、ホルダ傾斜面63の傾斜に起因して、把持片21の長手方向に対して傾斜するパッド傾斜面65が形成される。パッド傾斜面65は、先端側に向かうにつれて把持片21が閉じる側へ向かう状態に、傾斜する。すなわち、パッド傾斜面65は、先端側に向かうにつれて処置部13側へ向かう。本実施形態では、パッド傾斜面65は、パッド部材61の当接面62の先端を形成し、当接面62の先端から基端側へ向かって延設される。
処置部傾斜面28は、パッド傾斜面65と対向する。そして、パッド部材61の当接面62が処置部13の処置面25に当接した状態では、パッド傾斜面65は処置部傾斜面28に当接する。パッド傾斜面65は、ホルダ傾斜面63に対して略平行であることが好ましい。また、パッド部材61が処置部13に当接した状態において、パッド傾斜面65が処置部傾斜面28に対して略平行になることが好ましい。また、パッド傾斜面65は、当接面62のパッド傾斜面65以外の部位に比べて、処置部13側に突出する。すなわち、パッド傾斜面65によって、当接面62において把持片21が閉じる側へ突出する突出部67が、形成される。
ホルダ部材41の凹側面55Aには、ホルダ係合部71Aが設けられ、凹側面55Bには、ホルダ係合部71Bが設けられる。ホルダ係合部71A,71Bのそれぞれは、エンドエフェクタ10の幅方向について内側へ向かって突出し、基端側から先端側へ延設される。ホルダ係合部71A,71Bのそれぞれは、把持片21の基端部から先端部に渡って設けられる。本実施形態では、ホルダ係合部71A,71Bのそれぞれは、ホルダ部材41の延設方向について断続的に延設され、ホルダ部材41の延設方向について4つの延設範囲に分割される。また、ホルダ係合部71A,71Bは、把持片21の長手方向について、互いに対して略同一の範囲に延設される。なお、ホルダ係合部71A,71Bのそれぞれは、ホルダ部材41の延設方向について、2つ又は3つの延設範囲に分割されてもよく、5つ以上の延設範囲に分割されてもよい。また、ホルダ係合部71A,71Bのそれぞれは、基端から先端まで連続して延設されてもよい。
パッド部材61には、エンドエフェクタ10の幅方向について内側へ凹むパッド係合部72A,72Bが設けられる。パッド係合部72A,72Bのそれぞれは、基端側から先端側へ向かって延設される。パッド係合部72Aは、ホルダ係合部71Aと係合し、パッド係合部72Bは、ホルダ係合部71Bと係合する。パッド係合部72A,72Bのそれぞれが、ホルダ係合部71A,71Bの対応する一方に係合した状態でも、パッド部材61は、ホルダ部材41に対してパッド部材61の延設方向に沿って移動可能である。なお、パッド係合部72A,72Bのそれぞれは、パッド部材61の延設方向(把持片21の長手方向)について、全長に渡って延設されてもよく、一部の範囲に延設されてもよい。ただし、パッド係合部72A,72Bのそれぞれがパッド部材61の延設方向について一部の範囲に延設される場合でも、パッド係合部72A,72Bのそれぞれは、パッド部材61の延設方向について例えば全長の80%以上の範囲等、パッド部材61の延設方向について大部分の範囲に渡って延設される。このため、パッド係合部72A,72Bのそれぞれは、把持片21の基端部から先端部に渡って延設される。また、本実施形態では、パッド係合部72A,72Bが延設される範囲において、パッド部材61の延設方向に垂直な断面は、基端側から先端側に向かって略均一な形状になる。
ホルダ係合部71Aには、処置部13側とは反対側、すなわち把持片21が開く側からパッド部材61が当接可能である。ホルダ係合部71Bにも、処置部13側とは反対側からパッド部材61が当接可能である。パッド部材61が、ホルダ係合部71A又は71Bへ処置部13側とは反対側から当接することにより、パッド部材61のホルダ部材41に対する処置部13側への移動が規制される。すなわち、ホルダ係合部71A,71Bによって、パッド部材61がホルダ部材41に対して把持片21が閉じる側へ移動することを規制する規制部(第3の規制部)が、形成される。
なお、本実施形態では、ホルダ係合部71A,71Bが突出形状であり、パッド係合部72A,72Bが凹み形状であるが、これに限るものではない。ある実施例では、ホルダ係合部71A,71Bのそれぞれが、エンドエフェクタ10の幅方向について外側へ凹み、パッド係合部72A,72Bのそれぞれが、エンドエフェクタ10の幅方向について外側へ突出してもよい。この場合、ホルダ係合部71A,71Bのそれぞれは、把持片21(凹部51)の基端部から先端部に渡って連続的に延設される。また、パッド係合部72A,72Bのそれぞれは、把持片21の基端部から先端部に渡って設けられ、パッド係合部72A,72Bのそれぞれは、基端から先端まで、連続的に延設されてもよく、断続的に延設されてもよい。ただし、この場合も、パッド係合部72A,72Bのそれぞれは、パッド部材61の延設方向(把持片21の長手方向)について全長に渡って延設されるか、又は、パッド部材61の延設方向について大部分の範囲に渡って延設されることが好ましい。
また、パッド部材61の先端部には、先端側を向く当接面73が設けられる。本実施形態では、当接面73は、パッド部材61の先端を形成する。また、ホルダ部材41の凹部51の先端部には、基端側を向く受け面75が設けられる。受け面75には、当接面73が基端側から当接可能である。当接面73が基端側から受け面75に当接することにより、パッド部材61のホルダ部材41に対する先端側への移動が規制される。すなわち、受け面75によって、パッド部材61がホルダ部材41に対して先端側へ移動することを規制する規制部(第1の規制部)が、形成される。
また、パッド部材61の基端部には、基端側を向く当接面76が設けられる。本実施形態では、当接面76によって、段差が形成される。また、ホルダ部材41の凹部51の基端部には、先端側を向く受け面77が設けられる。受け面77には、当接面76が先端側から当接可能である。当接面76が先端側から受け面77に当接することにより、パッド部材61のホルダ部材41に対する基端側への移動が規制される。すなわち、受け面77によって、パッド部材61がホルダ部材41に対して基端側へ移動することを規制する規制部(第2の規制部)が、形成される。
次に、本実施形態の把持処置具1の作用及び効果について説明する。把持処置具1の把持片21を形成する際には、ジョー35、カバー36、ホルダ部材41及びパッド部材61のそれぞれを形成する。前述のように、パッド部材61は、自然状態において真直ぐに延設される。このため、自然状態のパッド部材61には、パッド部材61の長手方向に対して湾曲する部分、及び、パッド部材61の長手方向に対して傾斜する傾斜面等は、形成されない。したがって、切削加工又は押出成形によって、パッド部材61が容易かつ低コストで形成される。
また、パッド部材61では、パッド係合部72A,72Bが延設される範囲において、パッド部材61の延設方向に垂直な断面が、基端側から先端側へ向かって略均一な形状になる。そして、パッド係合部72A,72Bのそれぞれは、パッド部材61の延設方向について全長又は大部分の範囲に渡って、延設される。このため、パッド部材61では、パッド部材61の延設方向について少なくとも大部分の範囲に渡って、パッド部材61の延設方向に垂直な断面が、略均一な形状になる。したがって、パッド部材61の製造において、手間及びコストがさらに低減される。
パッド部材61をホルダ部材41に取付ける際には、パッド部材61の先端部をホルダ部材41の凹部51の基端部に挿入する。そして、パッド係合部72A,72Bのそれぞれをホルダ係合部71A,71Bの対応する一方に係合させ、凹部51においてパッド部材61をホルダ部材41に対して先端側へ移動させる。この際、ホルダ係合部71A,71Bによって、パッド部材61の移動がガイドされるため、パッド部材61を先端側へ移動させ易い。そして、パッド部材61長手方向について当接面73と当接面76との間が凹部51に挿入される位置まで、パッド部材61を先端側へ移動させる。これにより、パッド部材61がホルダ部材41に取付けられる。前述のようにして、本実施形態では、パッド部材61がホルダ部材41に容易かつ低コストで取付けられる。
また、本実施形態では、凹部51の先端部がエンドエフェクタ10の幅方向について長手軸Cに対して湾曲する状態で延設されるため、ホルダ部材41にパッド部材61が取付けられることにより、パッド部材61は、真直ぐな自然状態から弾性変形する。そして、パッド部材61の弾性変形によって、パッド部材61の先端部は、エンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向(長手軸C)に対して湾曲する。前述のようにして、本実施形態では、エンドエフェクタ10の幅方向についてパッド部材61の先端部を容易に湾曲させることができ、把持片21の先端部に、エンドエフェクタ10の幅方向について把持片21の長手方向に対して湾曲する状態で延設される湾曲延設部(把持片湾曲部)33が、容易かつ低コストで形成される。
また、本実施形態では、ホルダ部材41の凹底面(設置面)53の先端部に、先端側に向かうにつれて処置部13側へ向かう状態に傾斜するホルダ傾斜面63が、設けられる。このため、ホルダ部材41にパッド部材61が取付けられることにより、パッド部材61は、ホルダ傾斜面63の傾斜に起因して、自然状態から弾性変形する。ホルダ傾斜面63の傾斜に起因するパッド部材61の弾性変形によって、パッド部材61の当接面62の先端部には、把持片21の長手方向に対して傾斜するパッド傾斜面65が形成される。前述のようにして、本実施形態では、先端側に向かうにつれて処置部13側へ向かう状態に傾斜するパッド傾斜面65が、パッド部材61の当接面62の先端部に容易かつ低コストで形成される。すなわち、当接面62において把持片21が閉じる側へ突出する突出部67が、パッド部材61に容易かつ低コストで形成される。
前述のように、本実施形態では、パッド部材61の製造、パッド部材61のホルダ部材41への取付け、把持片21への湾曲延設部33の形成、及び、パッド部材61へのパッド傾斜面65及び突出部67の形成のそれぞれにおいて、手間及びコストが低減される。したがって、容易かつ低コストで、把持片21が製造される。
また、ホルダ部材41にパッド部材61が取付けられた状態では、ホルダ係合部(第3の規制部)71A,71Bによって、パッド部材61のホルダ部材41に対する処置部13側への移動が規制される。また、受け面(第1の規制部)75によって、パッド部材61のホルダ部材41に対する先端側への移動が規制され、受け面(第2の規制部)77によってパッド部材61のホルダ部材41に対する基端側への移動が規制される。ホルダ係合部71A,71B及び受け面75,77がホルダ部材41に設けられることにより、本実施形態では、パッド部材61がホルダ部材41の凹部51から抜けることが防止される。これにより、パッド部材61がホルダ部材41から取外れることが有効に防止される。
把持処置具1を用いて処置を行う際には、術者は、ハウジング2を保持し、エンドエフェクタ10を腹腔等の体腔に挿入する。そして、把持片21と処置部13との間に生体組織等の処置対象が配置される状態で、ハンドル11をグリップ8に対して閉じ、把持片21を処置部13に対して閉じる。これにより、把持片21と処置部13との間で処置対象が把持される。そして、術者は、操作ボタン18で操作入力を行い、エネルギー制御装置(図示しない)から超音波トランスデューサ16に電気エネルギーが供給される。これにより、超音波振動が超音波トランスデューサ16で発生し、発生した超音波振動がロッド部材6を通して処置部13に伝達される。把持片21と処置部13との間で処置対象が把持される状態で、超音波振動が処置部13に伝達されることにより、振動する処置部13と処置対象との間に摩擦熱が発生する。摩擦熱によって、把持される処置対象が切開と同時に凝固される。
本実施形態では、処置面25の先端部に処置部傾斜面28が設けられ、当接面62の先端部にパッド傾斜面65が設けられる。そして、処置部傾斜面28は、パッド傾斜面65と対向する。このため、把持片21と処置部13との間で把持される生体組織等の処置対象が、先端側へ滑り落ちることが有効に防止される。また、処置部傾斜面28は、先端側に向かうにつれて背面27側へ向かう状態に傾斜するため、処置部傾斜面28によって、処置部13の先端部が小径化される。
また、前述のように本実施形態では、熱による圧縮等を行うことなく、パッド部材61がホルダ部材41に取付けられる。このため、前述の摩擦熱等の処置において発生する熱によるパッド部材61の変形が、有効に防止される。このため、把持片21の製造時からある程度時間が経過しても、把持片21の製造時からパッド部材61はほとんど変形せず、使用可能な状態で維持される。すなわち、パッド部材61の耐性が確保される。
また、本実施形態では、把持片21の開方向及び閉方向に略平行な軸を中心とするホルダ部材41のジョー35に対する回動、すなわち矢印Pで示す動作が、有効に防止される。このため、処置において、例えばホルダ部材41が処置部13に当接することが防止され、把持片21においてパッド部材61の当接面62以外の部位が処置部13に当接することが、有効に防止される。パッド部材61以外の部位(例えばホルダ部材14)の振動する処置部13への接触が防止されることにより、処置部13及び把持片21の破損が有効に防止される。
(変形例)
なお、ある変形例では、操作ボタン18で操作入力が行われると、処置部13に超音波振動が伝達されるとともに、エネルギー制御装置(図示しない)から処置部13及び把持片21のホルダ部材41に高周波電力が電気エネルギーとして供給される。すなわち、操作ボタン18での操作入力に基づいて、超音波トランスデューサ16に電気エネルギーが供給されるとともに、処置部13及び把持片21のホルダ部材41に超音波トランスデューサ16に供給される電気エネルギーとは別の電気エネルギーが供給される。これにより、処置部13及びホルダ部材41は、互いに対して電位の異なる電極として機能し、処置部13とホルダ部材41との間で把持される処置対象を通して高周波電流が流れる。高周波電流によって、処置対象が変性され、凝固が促進される。前述したように、パッド部材61は電気的に絶縁性を有する。このため、処置部13とパッド部材61とが当接しても、処置部13及びホルダ部材41は互いに対して電位の異なる電極として機能し続ける。
また、ある変形例では、ホルダ部材41及びパッド部材61がジョー35に対して揺動しない構成であってもよい。この場合、ホルダ部材41はジョー35に対して固定されるか、又は、ホルダ部材41及びジョー35が一体に形成される。ホルダ部材41及びジョー35が一体の部材に形成される場合は、その一体の部材が、シャフト3に回動可能に取付けられるとともに、可動部材23に接続される。そして、その一体の部材が、パッド部材61が取付けられる一体のホルダ部材(41)となる。
前述の実施形態等では、把持処置具(1)は、長手軸(C)に沿って延設され、基端側から先端側へ超音波振動を伝達可能なロッド部材(6)を備える。ロッド部材(6)の先端部には、処置部(13)が設けられ、処置部(13)は、処置面(25)を備える。また、把持処置具(1)は、処置部(13)に対して開閉可能な把持片(21)を備え、把持片(21)は、ホルダ部材(41)及びパッド部材(61)を備える。ホルダ部材(41)は、処置部(13)側を向く設置面(53)を備える。パッド部材(61)は、自然状態において真直ぐに延設され、自然状態から弾性変形した状態でホルダ部材(41)の設置面(53)に沿って取付けられる。また、パッド部材(61)は、処置面(25)に当接可能な当接面(62)を備える。ホルダ部材(41)において設置面(53)の先端部には、先端側に向かうにつれて処置部(13)側に向かう状態に傾斜するホルダ傾斜面(63)が、設けられる。また、パッド部材(61)において当接面(62)の先端部には、先端側に向かうにつれて処置部(13)側に向かう状態に傾斜するパッド傾斜面(65)が、ホルダ傾斜面(63)の傾斜に起因して形成される。
以上、本発明の実施形態等について説明したが、本発明は前述の実施形態等に限るものではなく、発明の趣旨を逸脱することなく種々の変形ができることは、もちろんである。

Claims (10)

  1. 長手軸に沿って延設され、基端側から先端側へ超音波振動を伝達可能なロッド部材と、
    処置面を備え、前記ロッド部材の先端部に設けられる処置部と、
    前記処置部に対して開閉可能な把持片と、
    前記把持片に設けられるホルダ部材であって、処置部側を向く設置面を備えるホルダ部材と、
    自然状態において真直ぐに延設され、前記把持片において前記自然状態から弾性変形した状態で前記ホルダ部材の前記設置面に沿って取付けられるパッド部材であって、前記処置面に当接可能な当接面を備えるパッド部材と、
    前記ホルダ部材において前記設置面の先端部に設けられ、前記先端側に向かうにつれて前記処置部側に向かう状態に傾斜するホルダ傾斜面と、
    前記パッド部材において前記当接面の先端部に前記ホルダ傾斜面の傾斜に起因して形成され、前記先端側に向かうにつれて前記処置部側に向かう状態に傾斜するパッド傾斜面と、
    を具備する把持処置具。
  2. 前記処置部は、前記処置面とは反対側を向く背面を備え、
    前記処置面は、前記処置面の先端部に設けられ、前記先端側に向かうにつれて背面側に向かう状態に傾斜する処置部傾斜面を備える、
    請求項1の把持処置具。
  3. 前記パッド部材の前記当接面が前記処置部の前記処置面に当接した状態において、前記パッド傾斜面は、前記処置部傾斜面に当接する、請求項2の把持処置具。
  4. 前記ホルダ部材は、前記基端側から前記先端側へ向かって延設されるホルダ係合部を備え、
    前記パッド部材は、前記基端側から前記先端側へ向かって延設され、前記ホルダ係合部と係合するパッド係合部を備える、
    請求項1の把持処置具。
  5. 前記パッド部材は、前記パッド係合部が延設される範囲において、前記パッド部材の延設方向に垂直な断面が、前記基端側から前記先端側へ向かって均一な形状になる、請求項4の把持処置具。
  6. 前記ホルダ係合部は、前記パッド部材の前記ホルダ部材に対する前記処置部側への移動を規制する、請求項4の把持処置具。
  7. 前記ホルダ部材は、
    前記パッド部材の前記ホルダ部材に対する前記先端側への移動を規制する第1の規制部と、
    前記パッド部材の前記ホルダ部材に対する前記基端側への移動を規制する第2の規制部と、
    前記パッド部材の前記ホルダ部材に対する前記処置部側への移動を規制する第3の規制部と、
    を備える、請求項1の把持処置具。
  8. 前記把持片は、前記ホルダ部材を揺動可能に支持するジョーを備える、請求項1の把持処置具。
  9. 前記パッド部材の前記当接面が前記処置部の前記処置面に当接した状態において、前記ホルダ部材は、前記処置部の前記処置面との間に隙間を有する、請求項1の把持処置具。
  10. 前記パッド部材は、樹脂材料から形成される、請求項1の把持処置具。
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