JPWO2018003653A1 - 重合性液晶組成物、それを用いた光学異方体及び液晶表示素子 - Google Patents
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- 0 COc(cc1)ccc1C(Oc1ccc(CCOC(c2ccc(cc(cc3)OC(c4ccc(*OC(C=C)=O)cc4)=O)c3c2)=O)cc1)=O Chemical compound COc(cc1)ccc1C(Oc1ccc(CCOC(c2ccc(cc(cc3)OC(c4ccc(*OC(C=C)=O)cc4)=O)c3c2)=O)cc1)=O 0.000 description 6
- XRPDKZDZNGYDQX-UHFFFAOYSA-N COc(cc1)ccc1C(Oc(cc1)ccc1ON)=O Chemical compound COc(cc1)ccc1C(Oc(cc1)ccc1ON)=O XRPDKZDZNGYDQX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Abstract
Description
また、薄型・軽量化やコスト低減を目的として、液晶ディスプレイの液晶セル内に位相差フィルムを組み込む方式が注目されているが、位相差フィルムを液晶セル内に組み込んだ場合、液晶ディスプレイの製造プロセスにおいて、高温下で処理を行わなければならない工程が存在することから、位相差フィルムを形成した後、200℃以上の高温や薬品等に曝されることになる。
そのため、高温や薬品等に曝された際に位相差フィルムの有する位相差が減少するという問題があった。また、前記工程によっては、位相差のみならず表面の平滑性も変化する課題を有していた。これらに伴い、所望の光学補償機能が得られず、画像特性が低下してしまうという課題があった。
重合性液晶組成物を基板に塗布した場合、空気界面においてある程度のチルト角を有し、特定の位相差フィルムに要求される光学特性を満たすためにはチルト角の制御が求められていた。また、薄型・軽量化やコスト低減を目的として、液晶ディスプレイの液晶セル内に位相差フィルムを組み込む方式が注目されているが、位相差フィルムを液晶セル内に組み込んだ場合、液晶ディスプレイの製造プロセスにおいては、高温下で製造を行わなければならない工程が存在することから、位相差フィルム製造プロセスにおいて200℃以上の高温に曝されることになる。光学異方体は耐熱性に劣るものではないが、微妙な光学特性を維持することは必ずしも容易では無く高温度においては、光学異方体のオーダーパラメーターの低下が発生し易い。これに伴い光学異方体の位相差が減少し、光学特性の変化により画質が低下してしまう問題があった。
a)少なくとも1つ以上の重合性官能基を有する液晶性化合物、
b)少なくとも1種類以上の一般式(I)で表される酸化防止剤、
A11は、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、又は単結合を表し、これらの基は無置換又は1つ以上のLによって置換されてもよく、Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖又は分岐アルキル基を表し、
Z11は、−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、炭素数2〜10のハロゲン原子を有してもよいアルキル基又は単結合を表し、nは1から3の整数を表す。)
c)少なくとも1種類以上の界面活性剤、
d)少なくとも1種類以上の重合禁止剤、
e)少なくとも1種類以上の重合開始剤、
を含有する重合性液晶組成物を提供する。また本発明の重合性液晶組成物を用いた光学異方体も提供する。
本発明の重合性液晶組成物は、少なくとも1つ以上の重合性官能基を有する液晶性化合物を含有する。ただし、前記液晶性化合物は、必ずしも液晶相を発現する必要はない。
MGで表されるメソゲン基又はメソゲン性支持基は、一般式(1−b)
置換基として1個以上のF、Cl、CF3、OCF3、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、アルケニルオキシ基、アルケノイル基、アルケノイルオキシ基、又は、一般式(1−c)で表される1個以上の置換基
Z0、Z1、Z2、Z3、Z4、及びZ5はそれぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2 CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH2CH2COO−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、−CONH−、−NHCO−、炭素数2〜10のハロゲン原子を有してもよいアルキル基又は単結合を表し、
n、l及びkはそれぞれ独立して0又は1を表し、0≦n+l+k≦3を表す。)で表される。
R4は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜18のアルキル基を表すが、該アルキル基は1つ以上のハロゲン原子又はCNにより置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良い。
n、l及びkはそれぞれ独立して、0又は1を表し、0≦n+l+k≦3を表す。
置換基として1個以上のF、Cl、CF3、OCF3、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、アルケニルオキシ基、アルケノイル基、アルケノイルオキシ基を表す。また、Z0、Z1、Z2、Z3、Z4、及びZ5はそれぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2 CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH2CH2COO−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、−CONH−、−NHCO−、炭素数2〜10のハロゲン原子を有してもよいアルキル基又は単結合を表し、
n、l及びkはそれぞれ独立して0又は1を表し、0≦n+l+k≦3を表す。
重合性ディスコチック化合物の配合量は、化合物によって適宜調整することが必要であるが、重合性組成物の内、0〜10質量%含有することが好ましい。
A4は1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a−オクタヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,4−ナフチレン基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェン−2,6−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジセレノフェン−2,6−ジイル基、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]チオフェン−2,7−ジイル基、[1]ベンゾセレノフェノ[3,2−b]セレノフェン−2,7−ジイル基、又はフルオレン−2,7−ジイル基を表し、
n4は0又は1を表し、
Z4aは、−CO−、−CH2 CH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−CH=CHCOO−、−CH2CH2COO−、−CH2CH2OCO−、−COCH2CH2−、炭素数2〜10のハロゲン原子を有してもよいアルキル基又は単結合を表し、
Z4bは−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH2CH2COO−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、−CONH−、−NHCO−、−OCOO−、炭素数2〜10のハロゲン原子を有してもよいアルキル基又は単結合を表し、
R4は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜18のアルキル基を表すが、該アルキル基は1つ以上のハロゲン原子又はCNにより置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良く、
あるいはR4は一般式(4−a)
P4aは、下記の式(P−1)から式(P−20)で表される重合性基から選ばれる置換基を表すのが好ましい。
本発明の重合性液晶組成物は、一般式(I)で表される酸化防止剤を含有する。
本発明の重合性液晶組成物は、少なくとも1種類以上の界面活性剤を含有する。当該界面活性剤としては、特に限定はないが、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、アルキルエーテル系界面活性剤、アクリル系界面活性剤等が挙げられる。
当該界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤が好ましい。フッ素系界面活性剤を用いることにより、本発明の重合性液晶組成物は重合性化合物と当該フッ素系界面活性剤の相溶性が良好なため溶液安定性に優れ、光学異方体とした場合の表面平滑性に優れる。
一般式(B)で表される重合性単量体は以下のようである。
上記一般式(B)中のX、Y、及びZはアルキレン基であるが、このアルキレン基は、置換基を有していてもよい。−O−(XO)s−(YO)t−(ZO)u−部分の具体例としては、繰返し単位数sが3以上の整数でt、uが0であり、かつXがプロピレンであるポリオキシプロピレン、繰返し単位数sが3以上の整数でt、uが0であり、かつXがブチレンであるポリオキシブチレン、繰返し単位数sが3以上の整数でt、uが0であり、かつXがテトラメチレンであるポリオキシテトラメチレン、繰返し単位数s及びtがともに1以上の整数でuが0であり、かつ、X又はYがエチレンで他方がプロピレンであるエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体であるポリオキシアルキレン、繰返し単位数s及びtがともに1以上の整数でuが0であり、かつX又はYがプロピレンで他方がブチレンであるプロピレンオキサイドとブチレンオキサイドとの共重合体であるポリオキシアルキレン、繰返し単位数s及びtがともに1以上の整数でuが0であり、かつX又はYがエチレンで他方がテトラメチレンであるエチレンオキサイドとテトラヒドロフランとの共重合体であるポリオキシアルキレン、繰返し単位数s及びtがともに1以上の整数でuが0であり、かつX又はYがプロピレンで他方がテトラメチレンであるプロピレンオキサイドとテトラヒドロフランとの共重合体であるポリオキシアルキレン、繰返し単位数s、t及びuがともに1以上の整数であり、かつX及びZがエチレンで、Yがプロピレンである、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとの共重合体であるポリオキシアルキレンが挙げられる。
尚、本発明におけるSP値(溶解度パラメータ/単位:((cal/cm3)0.5)とは、Fedors法により算出されるものである。
1.00 < 100×(s+t+u)/MB < 2.10 (1)
(sは、1以上の整数であり、t及びuはそれぞれ0又は1以上の整数、MBは一般式(B)で表される重合性単量体の分子量を表す。)中でも、式(1)で表される重合性単量体は、上記同様の理由から、1.10〜2.10の範囲がより好ましく、1.20〜2.10の範囲が特に好ましい。
前記フッ素原子を含有する重合性単量体としては、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルのエステル部位にフッ素原子を含有するアルキル基又はアルキレンエーテル基を有するものが挙げられる。
中でも、炭素原子数4〜6のフルオロアルキル基(ただし、前記アルキル基は酸素原子によるエーテル結合を有するものも含む。)を有する重合性単量体(A)が好ましい。
重合性単量体(A)としては、例えば、下記一般式(A1)で表されるものが挙げられる。
また、上記重合性単量体(A)のより好ましい具体例として、下記の重合性単量体(A−1)〜(A−15)等が挙げられる。尚、これらの重合性単量体(A)は、1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
また、前記フッ素原子を含有する重合性単量体としては、ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖とその両末端に重合性不飽和基を有する重合性単量体(D)も好ましい。
前記重合性単量体(D)としては、炭素原子数1〜3の2価フッ化炭素基と酸素原子が交互に連結した構造を有するものが挙げられる。炭素原子数1〜3の2価フッ化炭素基は、1種類であっても良いし複数種の混合であっても良く、具体的には、下記構造式(a1)で表されるものが挙げられる。
との存在比率は、モル比率[構造(a1−1)/構造(a1−2)]が1/10〜10/1となる割合であることがレベリング性の点から好ましく、2/8〜8/2となる割合であることが更に好ましく、3/7〜7/3となる割合であることが特に好ましい。また、前記構造式(a1)中のnの値は3〜100の範囲であること、特に6〜70の範囲が好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリロイル基」とは、メタクリロイル基とアクリロイル基の一方又は両方をいい、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの一方又は両方をいい、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方又は両方をいう。
本発明における共重合体(III)は、原料としてフッ素原子を含有する重合性単量体及び一般式(B)で表される重合性単量体を必須成分とするが、その他の重合性単量体として、アルキル基を有する重合性単量体(C)を併用することができる。前記重合性単量体(C)としては、例えば、下記一般式(C−1)で表されるものが挙げられる。
なお、上記一般式(C−1)中のR2は炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状又は環構造を有するアルキル基であるが、このアルキル基は、脂肪族又は芳香族の炭化水素基、水酸基等の置換基を有していてもよい。上記アルキル基を有するエチレン性不飽和単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸の炭素原子数が1〜18のアルキルエステル;ジシクロペンタニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素原子数1〜18の橋架け環状アルキルエステルなどが挙げられる。これらの重合性単量体(C)は、1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
本発明に用いるフッ素系界面活性剤は、前記一般式(B)で表される重合性単量体及び前記フッ素原子を含有する重合性単量体を必須の単量体として共重合させた共重合体(III)が好ましい。共重合体(III)の重量平均分子量(Mw)は2500〜35000であることが好ましく、2500〜33000であることが好ましく、2500〜30000であることが更に好ましい。重量平均分子量が2500未満の共重合体を用いると、当該化合物を含有する重合性液晶組成物を基材に塗布して光学異方体とした場合の表面平滑性(ハジキ性)の改善に大きな効果を示さず、また、重量平均分子量が35000より高い共重合体を用いると、重合性液晶組成物への相溶性が低下するため表面平滑性に悪影響を及ぼすおそれがある。重量平均分子量が2500未満の共重合体を用いると、当該化合物を含有する重合性液晶組成物を基材に塗布して光学異方体とした場合に、分子量が小さいために基材ロール巻き取り時に塗布面から基材への界面活性剤成分の移行が大きく、また、重量平均分子量が35000より高い共重合体を用いると、重合性液晶組成物への相溶性が低下するため塗膜表面に局在化するために塗膜面から基材へ移行するおそれがある。また、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比率で表される分子量分布(Mw/Mn)が1.05〜5.00であることが好ましい。ここで、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)測定に基づきポリスチレン換算した値である。なお、GPCの測定条件は以下の通りである。
測定装置:東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HHR−H」(6.0mmI.D.×4cm)+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)
測定条件:カラム温度 40℃、展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)、流速1.0ml/分
試料:樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(5μl)。
標準試料:前記「GPC−8020モデルIIデータ解析バージョン4.30」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
[分散ポリスチレン]
東ソー株式会社製「A−500」、東ソー株式会社製「A−1000」、東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」、東ソー株式会社製「F−1」、東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」、東ソー株式会社製「F−10」、東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」、東ソー株式会社製「F−80」、東ソー株式会社製「F−128」
東ソー株式会社製「F−288」、東ソー株式会社製「F−550」
また、上記界面活性剤を使用することで、本発明の重合性組成物を光学異方体とした場合、空気界面のチルト角を効果的に乗じたり、減じたりすることができるものもある。
本発明の重合性液晶組成物は、少なくとも1種類以上の重合禁止剤を含有する。用いる重合禁止剤としては、特に限定はなく、公知慣例のものが使用できる。
本発明の重合性液晶組成物は、熱重合開始剤、光重合開始剤等の重合開始剤を少なくとも1種類以上含有する。熱重合開始剤としては、例えば、メチルアセトアセテイトパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パ−オキシジカーボネイト、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、メチルエチルケトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルパ−オキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、p−ペンタハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネイト、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾニトリル化合物、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオン−アミヂン)ジハイドロクロライド等のアゾアミヂン化合物、2,2’アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}等のアゾアミド化合物、2,2’アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアルキルアゾ化合物等が挙げられる。
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて有機溶剤を含有することができる。用いる有機溶媒としては特に限定はないが、重合性化合物が良好な溶解性を示す溶媒が好ましく、100℃以下の温度で乾燥できる溶媒であることが好ましい。そのような溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、クメン、メシチレン等の芳香族系炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、等のアミド系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、クロロベンゼン等が挙げられる。これらは、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできるが、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤のうちのいずれか1種類以上を用いることが好ましく、2種類混合して用いる場合には、ケトン系溶剤、エステル系溶剤のいずれか1種類を混合して用いることが溶液安定性の点から好ましい。
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて配向制御剤を含有することができる。当該配向制御剤としては、光学異方体とした場合の空気界面のチルト角を効果的に減じるために下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する重量平均分子量が100以上である化合物を用いることができる。
該一般式(3)で表される好適な化合物として、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、パラフィン、流動パラフィン、塩素化ポリプロピレン、塩素化パラフィン、塩素化流動パラフィン等を挙げることができる。
本発明の重合性液晶組成物は、重合性基を有するが液晶化合物ではない化合物を添加することもできる。このような化合物としては、通常、この技術分野で重合性モノマーあるいは重合性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用することができる。添加する場合は、本発明の重合性液晶組成物に用いる重合性化合物及びキラル化合物の合計量に対して、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールエトキシ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H−1−(トリフルオロメチル)トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルりん酸、アクリロイルモルホリン、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イロプロピルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等のモノ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクロイルオキシプロピルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、等のジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、等のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、オリゴマー型の(メタ)アクリレート、各種ウレタンアクリレート、各種マクロモノマー、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、等のエポキシ化合物、マレイミド等が挙げられる。これらは単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
本発明の重合性液晶組成物は、光学異方体とした場合の基材との密着性をより向上させるため、連鎖移動剤を添加することも好ましい。連鎖移動剤としては、芳香族炭化水素類、クロロホルム、四塩化炭素、四臭化炭素、ブロモトリクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、オクチルメルカプタン、n―ブチルメルカプタン、n―ペンチルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメル、n―ドデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタン、t―ドデシルメルカプタン等のメルカプタン化合物、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等のチオール化合物、ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド等のスルフィド化合物、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジビニルアニリン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマー、アクロレイン、アリルアルコール、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルビネン、ジペンテン、等が挙げられるが、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、チオール化合物が好ましく、モノチオール、ジチオール、トリチオール、テトラチオール化合物がより好ましく、トリチオール化合物、テトラチオール化合物が更により好ましい。具体的には下記一般式(4−1)〜(4−12)で表される化合物が好ましい。
チオール化合物の添加量は重合性組成物に対して、0.5〜10質量%であることが好ましく、1.0〜5.0質量%であることがより好ましい。
本発明の重合性液晶組成物は、重合性基を有していない液晶性化合物を必要に応じて添加してもよい。しかし、添加量が多すぎると、得られた光学異方体から液晶性化合物が溶出して積層部材を汚染する恐れがあり、加えて光学異方体の耐熱性が下がるおそれがあるので、添加する場合は、重合性液晶化合物全量に対して30質量%以下とすることが好ましく、15質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下が特に好ましい。
本発明の重合性液晶組成物にはキラルネマチック相を得ることを目的としてキラル化合物を配合してもよい。キラル化合物のなかでも、分子中に重合性官能基を有する化合物が特に好ましい。
また、本発明の重合性液晶組成物の溶液安定性を高めるため、重合禁止剤、酸化防止剤等を添加することも好ましい。そのような化合物として、ヒドロキノン誘導体、ニトロソアミン系重合禁止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等が挙げられ、より具体的には、p−メトキシフェノール、tert-ブチルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、和光純薬工業社の「Q−1300」、「Q−1301」、BASF社の「IRGANOX1010」、「IRGANOX1035」、「IRGANOX1076」、「IRGANOX1098」、「IRGANOX1135」、「IRGANOX1330」、「IRGANOX1425」、「IRGANOX1520」、「IRGANOX1726」、「IRGANOX245」、「IRGANOX259」、「IRGANOX3114」、「IRGANOX3790」、「IRGANOX5057」、「IRGANOX565」等々があげられる。
(光学異方体の製造方法)
(光学異方体)
本発明の重合性液晶組成物を、基材、あるいは、配向機能を有する基材上に塗布し、本発明の重合性液晶組成物中の液晶分子を、ネマチック相を保持した状態で均一に配向させ、重合させることによって、本発明の光学異方体が得られる。
(基材)
本発明の光学異方体に用いられる基材は、液晶デバイス、ディスプレイ、光学部品や光学フィルムに通常使用する基材であって、本発明の重合性組成物溶液の塗布後の乾燥時における加熱に耐えうる耐熱性を有する材料であれば、特に制限はない。そのような基材としては、ガラス基材、金属基材、セラミックス基材やプラスチック基材等の有機材料が挙げられる。特に基材が有機材料の場合、セルロース誘導体、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアリレート、ポリエーテルサルホン、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ナイロン又はポリスチレン等が挙げられる。中でもポリエステル、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロース誘導体、ポリアリレート、ポリカーボネート等のプラスチック基材が好ましい。基材の形状としては、平板の他、曲面を有するものであっても良い。これらの基材は、必要に応じて、電極層、反射防止機能、反射機能を有していてもよい。
(配向処理)
また、上記基材には、本発明の重合性組成物溶液を塗布乾燥した際に重合性組成物が配向するように、通常配向処理が施されている、あるいは配向膜が設けられていても良い。配向処理としては、延伸処理、ラビング処理、偏光紫外可視光照射処理、イオンビーム処理、基材へのSiO2の斜方蒸着処理、等が挙げられる。配向膜を用いる場合、配向膜は公知慣用のものが用いられる。そのような配向膜としては、ポリイミド、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルホン、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、アゾ化合物、クマリン化合物、カルコン化合物、シンナメート化合物、フルギド化合物、アントラキノン化合物、アゾ化合物、アリールエテン化合物等の化合物、もしくは、前記化合物の重合体や共重合体が挙げられる。ラビングにより配向処理する化合物は、配向処理、もしくは配向処理の後に加熱工程を入れることで材料の結晶化が促進されるものが好ましい。ラビング以外の配向処理を行う化合物の中では光配向材料を用いることが好ましい。
(塗布)
本発明の光学異方体を得るための塗布法としては、アプリケーター法、バーコーティング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、フレキソコーティング法、インクジェット法、ダイコーティング法、キャップコーティング法、ディップコーティング法、スリットコーティング法等、公知慣用の方法を行うことができる。重合性液晶組成物を塗布後、乾燥させる。
(重合工程)
乾燥した重合性組成物の重合処理は、配向した状態で一般に紫外線等の光照射、あるいは加熱によって行われる。重合を光照射で行う場合は、具体的には390nm以下の紫外光を照射することが好ましく、250〜370nmの波長の光を照射することが最も好ましい。但し、390nm以下の紫外光により重合性組成物が分解などを引き起こす場合は、390nm以上の紫外光で重合処理を行ったほうが好ましい場合もある。この光は、拡散光で、かつ偏光していない光であることが好ましい。
(重合方法)
本発明の重合性液晶組成物を重合させる方法としては、活性エネルギー線を照射する方法や熱重合法等が挙げられるが、加熱を必要とせず、室温で反応が進行することから活性エネルギー線を照射する方法が好ましく、中でも、操作が簡便なことから、紫外線等の光を照射する方法が好ましい。照射時の温度は、本発明の重合性液晶組成物が液晶相を保持できる温度とし、重合性液晶組成物の熱重合の誘起を避けるため、可能な限り30℃以下とすることが好ましい。尚、液晶組成物は、通常、昇温過程において、C(固相)−N(ネマチック)転移温度(以下、C−N転移温度と略す。)から、N−I転移温度範囲内で液晶相を示す。一方、降温過程においては、熱力学的に非平衡状態を取るため、C−N転移温度以下でも凝固せず液晶状態を保つ場合がある。この状態を過冷却状態という。本発明においては、過冷却状態にある液晶組成物も液晶相を保持している状態に含めるものとする。具体的には390nm以下の紫外光を照射することが好ましく、250〜370nmの波長の光を照射することが最も好ましい。但し、390nm以下の紫外光により重合性組成物が分解などを引き起こす場合は、390nm以上の紫外光で重合処理を行ったほうが好ましい場合もある。この光は、拡散光で、かつ偏光していない光であることが好ましい。紫外線照射強度は、0.05kW/m2〜10kW/m2の範囲が好ましい。特に、0.2kW/m2〜2kW/m2の範囲が好ましい。紫外線強度が0.05kW/m2未満の場合、重合を完了させるのに多大な時間がかかる。一方、2kW/m2を超える強度では、重合性液晶組成物中の液晶分子が光分解する傾向にあることや、重合熱が多く発生して重合中の温度が上昇し、重合性液晶のオーダーパラメーターが変化して、重合後のフィルムのリタデーションに狂いが生じる可能性がある。
式(A-1)で表される化合物40部、式(A-2)で表される化合物35部、式(A-3)で表される化合物15部、式(A−4)で表される化合物10部、式(F-1)で表される化合物0.1部、式(G-1)で表される化合物0.1部、式(H-1)で表される化合物5部、及び、界面活性剤である式(J−1)で表される化合物0.12部を有機溶媒であるシクロペンタノン(E−1)120部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(E−2)150部、プロピレングリコールジアセテート30部に、攪拌プロペラを有する攪拌装置を用いて、攪拌速度が500rpm、溶液温度が75℃の条件下で1時間攪拌後、0.2μmのメンブランフィルターで濾過して実施例1の重合性液晶組成物(1)を得た。
下記の表1〜5の組成に従い、重合性液晶組成物(1)の調製と同様にして、実施例2〜65、比較例1〜4の重合性液晶組成物(2)〜(65)、比較重合性液晶組成物(66)〜(69)を得た。
キノパワーQS−20(G−2)
イルガキュア907(H−1)
ルシリンTPO(H−2)
イルガキュアOXE01(H−3)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(I−3)
化合物(J−2)重量平均分子量9,500
化合物(J−3)重量平均分子量11,000
化合物(J−4)重量平均分子量28,000
化合物(J−5)重量平均分子量7,500
化合物(J−6)重量平均分子量14,500
化合物(J−7)重量平均分子量3,600
化合物(J−8)重量平均分子量11,000
化合物(J−9)重量平均分子量20,000
化合物(J−10)重量平均分子量4,600
化合物(J−11)重量平均分子量7,500
化合物(J−12)TEGO FLOW ZFS460(エボニック社製、アルキル系界面活性剤)
化合物(J−13)BYK−354(ビックケミー社製、アルキル系界面活性剤)
化合物(J−14)流動パラフィン(関東化学社製)
配向膜用ポリイミド溶液を、室温で、厚さ0.7mmのガラス基板にスピンコート法を用いて塗布し、80℃で10分乾燥した後、200℃で60分焼成することにより塗膜を得て、得られた塗膜をラビング処理して基材を得た。調製した重合性液晶組成物(1)を、該基材に硬化後の550nmにおける面内位相差(リタデーション:Re)が270nmになるようにスピンコーターで塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、超高圧水銀ランプを用いて積算光量が500mJ/cm2となるようにUV光を照射して、実施例66の光学異方体を得た。
(平滑性評価)
得られた実施例66の光学異方体の面内位相差(Re)を、位相差フィルム光学検査装置RETS−100(大塚電子株式会社製)にて測定した。前記光学異方体を1cm間隔で121点測定し、平均値を位相差の値とし、得られた位相差の最大値から最小値を引いた値を平滑性として評価した。
(耐熱性評価)
得られた実施例66の光学異方体を230℃のホットプレートで1時間加熱し、前記光学異方体を加熱する前の面内位相差の平均値を相対的に100とした場合の加熱後の面内位相差の保持率を耐熱性として評価した。なお、面内位相差は室温で測定した値を用いた。また、実施例66の光学異方体の耐熱平滑性は、前記の条件で加熱した後の光学異方体について、前記平滑性評価と同様して行った。
実施例66において、重合性液晶組成物(1)を重合性液晶組成物(2)〜(33)、(66)に換えた以外は同様にして、実施例67〜98、比較例5の光学異方体を得た。また、得られた光学異方体について実施例66と同様にして平滑性、耐熱性及び耐熱平滑性を評価した。結果を下記表に示す。
フィルムのMD方向に対して45°の角度でラビングを行なった厚み25μmのTACフィルム上に重合性液晶組成物(34)をダイコーターで塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、超高圧水銀ランプを用いて積算光量が500mJ/cm2となるようにUV光を照射して、実施例99の光学異方体を得た。
(平滑性評価)
得られた実施例99の光学異方体の平滑性評価を実施例66と同様の方法により行った。
(耐熱性評価)
得られた実施例99の光学異方体を85℃のオーブンで200時間加熱し、前記光学異方体を加熱する前の面内位相差の平均値を相対的に100とした場合の加熱後の面内位相差の保持率を耐熱性として評価した。なお、面内位相差は室温で測定した値を用いた。また、実施例99の光学異方体の耐熱平滑性は、前記の条件で加熱した後の光学異方体について、前記平滑性評価と同様して行った。
実施例99において、重合性液晶組成物(34)を重合性液晶組成物(63)〜(65)に換えた以外は同様にして、実施例100〜102の光学異方体を得た。また、得られた光学異方体について実施例99と同様にして平滑性、耐熱性及び耐熱平滑性を評価した。結果を下記表に示す。いずれも良好な平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性を示した。
コロナ処理を施した40μmのシクロオレフィンフィルム(COPフィルム)上に、下記式(5)で表される光配向ポリマーを含む溶液をスピンコーターで塗布し、80℃で1分間乾燥し、乾燥膜厚40nmの塗膜に、超高圧水銀ランプに波長カットフィルター、バンドパスフィルター、及び、偏光フィルターを介して、波長313nm付近のUV光(照射強度:20mW/cm2)の直線偏光でかつ平行光を、基材に対して垂直方向から照射し(積算光量:200mJ/cm2)光配向膜が積層した基材を得た。得られた光配向膜上に重合性液晶組成物(35)をダイコーターで塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、超高圧水銀ランプを用いて積算光量が500mJ/cm2となるようにUV光を照射して、実施例103の光学異方体を得た。
平滑性、耐熱性、及び、耐熱平滑性の評価を実施例99と同様に行った。結果は表10に示すようにいずれも良好であった。
ガラス基板上に重合性液晶組成物(36)を硬化後の550nmにおける面外位相差(Rth)が270nmになるようにスピンコーターで塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、積算光量が500mJ/cm2となるようにセットしてUV光を照射して、実施例104の光学異方体を得た。
(平滑性評価)
得られた実施例104の光学異方体の平滑性評価を実施例66と同様の方法により行った。
(耐熱性評価)
得られた実施例104の光学異方体を200℃のホットプレートで1時間加熱し、前記光学異方体を加熱する前の面内位相差の平均値を相対的に100とした場合の加熱後の面内位相差の保持率を耐熱性として評価した。なお、面内位相差は室温で測定した値を用いた。また、実施例104の光学異方体の耐熱平滑性は、前記の条件で加熱した後の光学異方体について、前記平滑性評価と同様して行った。
平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性の評価結果は表11に示すように良好であった。
実施例104において、重合性液晶組成物(36)を重合性液晶組成物(37)〜(40)、(67)に換えた以外は同様にして、実施例105〜108、比較例6の光学異方体を得た。得られた光学異方体の平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性の評価を実施例104と同様の方法により行った。結果を以下の表11に示す。
実施例105〜108の光学異方体は、実施例104同様良好であったが、比較例6の光学異方体は、平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性いずれも劣るものであった。
コロナ処理を施した40μmのシクロオレフィンフィルム(COPフィルム)上に、重合性液晶組成物(41)をダイコーターで塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、超高圧水銀ランプを用いて積算光量が500mJ/cm2となるようにUV光を照射して、実施例109の光学異方体を得た。
(平滑性評価)
得られた実施例109の光学異方体の平滑性評価を実施例66と同様の方法により行った。
(耐熱性評価)
得られた実施例109の光学異方体を85℃のオーブンで200時間加熱し、前記光学異方体を加熱する前の面内位相差の平均値を相対的に100とした場合の加熱後の面内位相差の保持率を耐熱性として評価した。なお、面内位相差は室温で測定した値を用いた。また、実施例41の光学異方体の耐熱平滑性は、前記の条件で加熱した後の光学異方体について、前記平滑性評価と同様して行った。
平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性の評価結果は表12に示すように良好であった。
実施例109において、重合性液晶組成物(41)を重合性液晶組成物(42)〜(45)に換えた以外は同様にして、実施例110〜113の光学異方体を得た。得られた光学異方体の平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性の評価を実施例104と同様の方法により行った。結果を以下の表12に示す。実施例110〜113の光学異方体は、実施例109同様良好であった。
配向膜用ポリイミド溶液を、室温で、厚さ0.7mmのガラス基板にスピンコート法を用いて塗布し、80℃で10分乾燥した後、200℃で60分焼成することにより塗膜を得て、得られた塗膜をラビング処理して基材を得た。調製した重合性液晶組成物(46)を、該基材に硬化後の550nmにおける面内位相差(リタデーション:Re)が270nmになるようにスピンコーターで塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、超高圧水銀ランプを用いて積算光量が500mJ/cm2となるようにUV光を照射して、実施例114の光学異方体を得た。
(平滑性評価)
得られた実施例114の光学異方体の平滑性評価を実施例66と同様の方法により行った。
(耐熱性評価)
得られた実施例114の光学異方体を200℃のホットプレートで1時間加熱し、前記光学異方体を加熱する前の面内位相差の平均値を相対的に100とした場合の加熱後の面内位相差の保持率を耐熱性として評価した。なお、面内位相差は室温で測定した値を用いた。また、実施例114の光学異方体の耐熱平滑性は、前記の条件で加熱した後の光学異方体について、前記平滑性評価と同様して行った。
平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性の評価結果は表13に示すように良好であった。
実施例114において、重合性液晶組成物(46)を重合性液晶組成物(47)〜(54)、(68)に換えた以外は同様にして、実施例115〜123、比較例7の光学異方体を得た。得られた光学異方体の平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性の評価を実施例114と同様の方法により行った。結果を以下の表13に示す。実施例115〜122の光学異方体は、実施例114同様良好であったが、比較例7の光学異方体は、平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性いずれも劣るものであった。
フィルムのMD方向に対して0°の角度でラビングを行なった厚み25μmのTACフィルム上に重合性液晶組成物(55)をダイコーターで塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、超高圧水銀ランプを用いて積算光量が500mJ/cm2となるようにUV光を照射して、実施例123の光学異方体を得た。
(平滑性評価)
得られた実施例55の光学異方体の平滑性評価を実施例66と同様の方法により行った。
(耐熱性評価)
得られた実施例55の光学異方体を85℃のオーブンで200時間加熱し、前記光学異方体を加熱する前の面内位相差の平均値を相対的に100とした場合の加熱後の面内位相差の保持率を耐熱性として評価した。なお、面内位相差は室温で測定した値を用いた。また、実施例55の光学異方体の耐熱平滑性は、前記の条件で加熱した後の光学異方体について、前記平滑性評価と同様して行った。
平滑性、耐熱性、及び、耐熱平滑性の評価結果は表14に示すように良好であった。
実施例123において、重合性液晶組成物(55)を重合性液晶組成物(56)〜(58)に換えた以外は同様にして、実施例124〜126の光学異方体を得た。得られた光学異方体の平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性の評価を実施例123と同様の方法により行った。結果を以下の表14に示す。実施例124〜126の光学異方体は、実施例123同様良好であった。
配向膜用ポリイミド溶液を、室温で、厚さ0.7mmのガラス基板にスピンコート法を用いて塗布し、80℃で10分乾燥した後、200℃で60分焼成することにより塗膜を得て、得られた塗膜をラビング処理して基材を得た。調製した重合性液晶組成物(59)を、該基材に硬化後の550nmにおける面内位相差(リタデーション:Re)が270nmになるようにスピンコーターで塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、超高圧水銀ランプを用いて積算光量が500mJ/cm2となるようにUV光を照射して、実施例127の光学異方体を得た。
(平滑性評価)
得られた実施例127の光学異方体の平滑性評価を実施例66と同様の方法により行った。
(耐熱性評価)
得られた実施例127の光学異方体を200℃のホットプレートで1時間加熱し、前記光学異方体を加熱する前の面内位相差の平均値を相対的に100とした場合の加熱後の面内位相差の保持率を耐熱性として評価した。なお、面内位相差は室温で測定した値を用いた。また、実施例127の光学異方体の耐熱平滑性は、前記の条件で加熱した後の光学異方体について、前記平滑性評価と同様して行った。
平滑性、耐熱性、及び、耐熱平滑性の評価結果は表15に示すように良好であった。
実施例127において、重合性液晶組成物(59)を重合性液晶組成物(60)〜(62)、(69)に換えた以外は同様にして、実施例128〜130、比較例8の光学異方体を得た。得られた光学異方体の平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性の評価を実施例127と同様の方法により行った。結果を以下の表15に示す。実施例128〜130の光学異方体は、実施例127同様良好であったが、比較例8の光学異方体は、平滑性、耐熱性、及び耐熱平滑性いずれも劣るものであった。
Claims (16)
- a)少なくとも1つ以上の重合性官能基を有する液晶性化合物、
b)少なくとも1種類以上の一般式(I)で表される酸化防止剤、
(式中、R11は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜24の直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、又は一般式(I−1)
A11は、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、又は単結合を表し、これらの基は無置換又は1つ以上のLによって置換されてもよく、Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖又は分岐アルキル基を表し、
Z11は、−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、炭素数2〜10のハロゲン原子を有してもよいアルキル基又は単結合を表し、nは1から3の整数を表す。)
c)少なくとも1種類以上の界面活性剤、
d)少なくとも1種類以上の重合禁止剤、
e)少なくとも1種類以上の重合開始剤、
を含有する重合性液晶組成物。 - 前記界面活性剤がフッ素系界面活性剤である請求項1又は2記載の重合性液晶組成物。
- 前記フッ素系界面活性剤が、−(XO)s−(Xは炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、sは1以上の整数である。)で表される基を有する請求項3記載の重合性液晶組成物。
- 前記フッ素系界面活性剤が、炭素原子数4〜6のフルオロアルキル基(ただし、前記アルキル基は酸素原子によるエーテル結合を有するものも含む。)を有する重合性単量体(A)及び下記一般式(B)で表されるオキシアルキレン基及び重合性不飽和基を有する重合性単量体を必須の単量体として共重合させた共重合体(III−1)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項4記載の重合性液晶組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物の重合体を含有する光学異方体。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物の重合体を含有するホモジニアス配向した光学異方体。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物の重合体を含有するホメオトロピック配向した光学異方体。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物の重合体を含有するハイブリッド配向した光学異方体。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物の重合体を含有するコレステリック配向した光学異方体。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物の重合体を含有する光学異方体であり、前記光学異方体の面内の屈折率をnx、ny、面外の屈折率をnzとすると、それぞれの屈折率の関係がnx>ny>nzの関係を示すことを特徴とする光学異方体。
- 請求項1〜7いずれか一項に記載の重合性液晶組成物の重合体を含有する光学異方体であり、前記光学異方体の面内の屈折率をnx、ny、面外の屈折率をnzとすると、それぞれの屈折率の関係がnz>nx>nyの関係を示すことを特徴とする光学異方体。
- 請求項8〜13のいずれか一項に記載の光学異方体を有する液晶表示素子。
- 請求項8〜13のいずれか一項に記載の光学異方体を有する発光表示素子。
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