JPWO2017188342A1 - 弾性波素子および通信装置 - Google Patents

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Abstract

ロスを抑制できる弾性波素子を提供する。互いに異なる電位に接続され、互いに間隔を開けて配置された第1電極指32aと第2電極指32bを備えるIDT電極3において、第1電極指32aは、第1先端部34aを備え、第1電極指32aおよび第2電極指32bのいずれか一方は、弾性波伝搬方向沿って延びる第1先端部34aと重なる先端領域において、第1電極指32aと第2電極指32bとが伸びる方向における単位長さあたりに対する電極体積が電極指の交差する中央領域に比べて大きい増加部Shを備える、弾性波素子1である。

Description

本発明は、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)を用いた弾性波素子および通信装置に関する。
弾性波素子として、圧電基板の主面上に設けられたIDT(InterDigital Transducer)電極を有するものが知られている。このような弾性波素子は、例えば、分波器の送信フィルタ、受信フィルタなどに利用されている。
IDT電極は、例えば、対向する一対のバスバーと、それぞれのバスバーから他方のバスバー側へ交互に延出された複数の電極指と、この電極指の延伸方向に他方のバスバーから延出したダミー電極と、を備えている。
国際公開番号2006/109591号には、電極指の先端とダミー電極とのギャップ近傍における電極指幅を広げることで共振特性を向上させる例が開示されている。
このようなIDT電極を用いる弾性波素子において、さらなる共振特性の向上が求められている。具体的には、共振特性の中でも、損失の少ない弾性波素子の提供が求められている。
本開示は、かかる事情に鑑みて案出されたものであり、その目的は、損失の少ない弾性波素子およびそれを用いた通信装置を提供することにある。
本開示の一態様としての弾性波素子は、圧電基板と、前記圧電基板の上面に配置されたIDT電極と、を備える。そして、前記IDT電極は、第1バスバーおよび第2バスバーと、第1電極指および第2電極指と、第1ダミー電極および第2ダミー電極とを備える。第1バスバーおよび第2バスバーは、互いに異なる電位に接続され、互いに間隔を開けて配置されている。第1電極指は、前記第1バスバーに接続され、前記第2バスバー側に延びる。第2電極指は、前記第2バスバーに接続され、前記第1バスバー側に延びる。そして第1電極指と第2電極指とは、弾性波伝搬方向に沿って隣り合うように配置されている。第1ダミー電極は、前記第1バスバーに接続され、前記第2電極指と第2ギャップを介して対向する。第2ダミー電極は、前記第2バスバーに接続され、前記第1電極指と第1ギャップを介して対向する。そして、弾性波伝搬方向に沿って延びる3つの領域を仮定する。3つの領域とは、前記第1電極指と前記第2電極指とが交差する部分を含む中央領域と、前記中央領域の両側に位置する、前記中央領域よりも前記第1バスバー側に位置する第1端部領域と、前記中央領域よりも前記第2バスバー側に位置する第2端部領域と、である。ここで、前記第1電極指は、前記第2端部領域に位置する第1先端部を有する。そして、前記第1電極指および前記第2電極指のいずれか一方は、弾性波伝搬方向沿って延びる前記第1先端部と重なる先端領域において、前記第1電極指と前記第2電極指とが伸びる方向における単位長さあたりに対する電極体積が前記中央領域に比べて大きい増加部を備える。
本開示の一態様に係る通信装置は、第1通過帯域を有する第1フィルタと、前記第1通過帯域とは異なる第2通過帯域を有する第2フィルタとを備え、前記第1フィルタまたは前記第2フィルタに用いられる弾性波フィルタには上述の弾性波素子を用いている。
上記の構成からなる弾性波素子およびそれを用いた通信装置は、電極指の先端近傍における振動分布を異ならせることで、電極指の先端とダミー電極との間から漏洩するバルク波を抑制することで、損失の少ないものとなる。
本開示の実施形態に係る弾性波素子の平面図である。 図1のII−II線における要部断面図である。 IDT電極の要部拡大図である。 図3の要部斜視図である。 実施例および比較例の周波数特性を示す線図である。 実施例および比較例の要部拡大図である。 実施例および比較例の周波数特性を示す線図である。 実施例および比較例の周波数特性を示す線図である。 実施例および比較例の要部拡大図である。 実施例および比較例の周波数特性を示す線図である。 実施例および比較例の周波数特性を示す線図である。 変形例の弾性波素子の要部拡大断面図である。 本開示の通信装置の一例を示すブロック図である。
以下、本開示の実施形態に係る弾性波素子(以下、SAW素子という)について図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
また、変形例等において、既に説明された実施形態と共通または類似する構成について、既に説明された実施形態と共通の符号を用い、また、図示や説明を省略することがある。
<実施形態>
(SAW素子の構成)
(基本構成)
図1は、本発明の実施形態に係るSAW素子1の基本構成を示す平面図である。図2は、図1のII−II線における要部断面図である。SAW素子1は、弾性波としてSAWを利用し、図1に示すように、圧電基板2、圧電基板2の上面2Aに設けられた励振電極3(以下、IDT電極3と記載する)を有している。IDT電極3は、互いに対向する2本のバスバー31と、各バスバー31から他のバスバー31側へ延びる複数の電極指32と、それぞれの電極指32に対向するダミー電極33を有している。各電極指32のうちダミー電極33と対向する部分を先端部34とする。
ここで、本実施形態では、一方の電極指32の先端部34から他方のバスバー31までの間と、他方の電極指32の先端部34から一方のバスバー31までの間との端部領域A1,A2における電極指32,ダミー電極33の形状を後述の構成とすることにより、損失の少ないSAW素子1を提供することができる。以下、各構成について詳述する。
圧電基板2は、ニオブ酸リチウム(LN:LiNbO3)結晶またはタンタル酸リチウム(LT:LiTaO3)結晶または水晶(SiO2)からなる圧電性を有する単結晶の基板によって構成されている。カット角は適宜なものとされてよい。例えば、LTであれば、42°±10°Y−Xカット,0°±10°Y−Xカットなどである。LNであれば、128°±10°Y−Xカットまたは64°±10°Y−Xカットなどである。
なお、以下では、主として圧電基板2がLTからなる38°以上48°以下Y−Xカットである態様を例にとって説明するものとする。特に断りがない限り、後述するシミュレーション結果等は、LTからなる38°以上48°以下Y−Xカットのものである。
圧電基板2の平面形状および各種寸法は適宜に設定されてよい。一例として、圧電基板2の厚み(z方向)は、平面方向全体に亘って一定であり、0.2mm以上0.5mm以下を例示できる。
圧電基板2の上面2AにはIDT電極3が配置されている。IDT電極3は、図1に示すように、第1櫛歯電極30aおよび第2櫛歯電極30bを有している。なお、以下の説明では、第1櫛歯電極30aおよび第2櫛歯電極30bを単に櫛歯電極30といい、これらを区別しないことがある。
櫛歯電極30は、図1に示すように、互いに対向する2本のバスバー31(第1バスバー31a,第2バスバー31b)と、各バスバー31から他のバスバー31側へ延びる複数の電極指32とを有している。そして、1対の櫛歯電極30は、第1電極指32aと第2電極指32bとが、SAWの伝搬方向に互いに噛み合うように(交差するように)配置されている。第1電極指32aは第1バスバー31aに電気的に接続されており、第2電極指32bは第2バスバー31bに電気的に接続されている。
ここで、第1バスバー31aと第2バスバー31bとは異なる電位に接続されている。
また、櫛歯電極30は、それぞれの電極指32に対向するダミー電極33を有している。第1ダミー電極33aは、第1バスバー31aから第2電極指32bに向かって延びている。第2ダミー電極33bは、第2バスバー31bから第1電極指32aに向かって延びている。ここで、第2ダミー電極33bと第1電極指32aとの間の隙間を第1ギャップGp1とする。同様に、第1ダミー電極33aと第2電極指32bとの間の隙間を第2ギャップGp2とする。
バスバー31は、例えば概ね一定の幅で直線状に延びる長尺状に形成されている。従って、バスバー31の互いに対向する側の縁部は直線状である。複数の電極指32は、例えば、概ね一定の幅で直線状に延びる長尺状に形成されており、SAWの伝搬方向に概ね一定の間隔で配列されている。
なお、バスバー31の幅は一定でなくてもよい。バスバー31の互いに対向する側(内側)の縁部が直線状であればよく、例えば内側の縁部を台形の底辺とするような形状であってもよい。
これ以降、第1バスバー31aおよび第2バスバー31bを単にバスバー31といい、第1と第2とを区別しないことがある。同様に、第1電極指32aおよび第2電極指32bを単に電極指32といい、第1ダミー電極33aおよび第2ダミー電極33bを単にダミー電極33といい、第1ギャップGp1および第2ギャップGp2を単にギャップGpといい、第1と第2とを区別しないことがある。
IDT電極3を構成する一対の櫛歯電極30の複数の電極指32は、図面のx方向に繰り返し配列されるように並んでいる。より詳しくは、図2に示すように、第1電極指32aおよび第2電極指32bは、圧電基板2の上面2Aに間隔をあけて交互に繰り返し配置されている。
このように、IDT電極3を構成する一対の櫛歯電極30の複数の電極指32は、ピッチPt1となるように設定されている。ピッチPt1は、複数の電極指32の中心間の間隔(繰り返し間隔)であり、例えば共振させたい周波数でのSAWの波長λの半波長と同等になるように設けられている。波長λ(すなわち2×Pt1)は、例えば1.5μm以上6μm以下である。IDT電極3は、複数の電極指32の殆どをピッチPt1となるように配置することにより、複数の電極指32が一定の繰り返し間隔で配置されるため、SAWを効率よく発生させることができる。
ここでピッチPt1は、図2に示すように、SAWの伝搬方向において、第1電極指32aの中心から当該第1電極指32aに隣接する第2電極指32bの中心までの間隔を指すものである。各電極指32は、SAWの伝搬方向における幅w1が、SAW素子1に要求される電気特性等に応じて適宜に設定される。電極指32の幅w1は、例えばピッチPt1に対して0.3倍以上0.7倍以下である。
図2は、電極指32の交差領域の中央領域Ac(例えば図3参照)における断面図である。中央領域Acは、電極指32の先端部34を除き電極指32が互いに交差する領域を指すものであり、交差部分の大部分を占めるものである。例えば、弾性波の伝搬方向と直交する方向において交差幅の85%以上の幅を有していてもよい。ここで、各電極指32の中央領域Acにおける電極厚みをsとする。また、各電極指32のうち中央領域Acに位置する部分を中央部35とする。
この複数の電極指32に直交する方向に伝搬するSAWが発生する。従って、圧電基板2の結晶方位を考慮した上で、2本のバスバー31は、SAWを伝搬させたい方向に交差する方向において互いに間隔を開けて対向するように配置される。複数の電極指32は、SAWを伝搬させたい方向に対して直交する方向に延びるように形成される。なお、SAWの伝搬方向は複数の電極指32の向き等によって特定されるが、本実施形態では、便宜的に、SAWの伝搬方向を基準として複数の電極指32の向き等を説明することがある。
複数の電極指32の長さ(バスバー31から電極指32の先端までの長さ)は、例えば概ね同じに設定される。なお、各電極指32の長さを変えてもよく、例えば伝搬方向に進むにつれて長くしたり、短くなるようにしたりしてもよい。具体的には、各電極指32の長さを伝搬方向に対して変化させることにより、アポダイズ型のIDT電極3を構成してもよい。この場合には、横モードのスプリアスを低減させたり、耐電力性を向上させたりすることができる。
IDT電極3は、図2に示すように、例えば金属からなる導電層15によって構成されている。この金属としては、例えばAlまたはAlを主成分とする合金(Al合金)が挙げられる。Al合金は、例えばAl−Cu合金である。なお、IDT電極3は、複数の金属層から構成されてもよい。IDT電極3の各種寸法は、SAW素子1に要求される電気特性等に応じて適宜に設定される。IDT電極3の中央領域Acにおける電極厚みs(z方向)は、例えば、50nm以上600nm以下である。
IDT電極3は、圧電基板2の上面2Aに直接配置されていてもよいし、別の部材を介して圧電基板2の上面2Aに配置されていてもよい。別の部材は、例えばTi、Crあるいはこれらの合金等からなる。別の部材を介してIDT電極3を圧電基板2の上面2Aに配置する場合は、別の部材の厚みはIDT電極3の電気特性に殆ど影響を与えない程度の厚み(例えば、Tiの場合はIDT電極3の厚みの5%程度の厚み)に設定される。
IDT電極3は、電圧が印加されると、圧電基板2の上面2A付近においてx方向に伝搬するSAWを励起する。励起されたSAWは、電極指32の非配置領域(隣接する電極指32間の長尺状の領域)との境界において反射する。そして、電極指32のピッチPt1を半波長とする定在波が形成される。定在波は、当該定在波と同一周波数の電気信号に変換され、電極指32によって取り出される。このようにして、SAW素子1は、1ポートの共振子として機能する。
反射器4は、SAWの伝搬方向においてIDT電極3を挟むように配置されている。反射器4は、概ね格子状に形成されている。すなわち、反射器4は、SAWの伝搬方向に交差する方向において互いに対向する反射器バスバー41と、これらバスバー41間においてSAWの伝搬方向に直交する方向に延びる複数の反射電極指42とを有している。反射器バスバー41は、例えば概ね一定の幅で直線状に延びる長尺状に形成されており、SAWの伝搬方向に平行に配置されている。
複数の反射電極指42は、基本的には、IDT電極3で励起されるSAWを反射させるピッチに配置されている。反射電極指42のピッチは、複数の反射電極指42の中心間の間隔(繰り返し間隔)であり、IDT電極3のピッチPt1をSAWの波長λの半波長に設定した場合には、ピッチPt1と同じ程度に設定すればよい。
また、複数の反射電極指42は、概ね一定の幅で直線状に延びる長尺状に形成されている。反射電極指42の幅は、例えば電極指32の幅w1と概ね同等に設定することができる。反射器4は、例えば、IDT電極3と同一の材料によって形成されるとともに、IDT電極3と同等の厚みに形成されている。
保護層5は、図2に示すように、IDT電極3および反射器4上を覆うように、圧電基板2上に設けられている。具体的には、保護層5は、IDT電極3および反射器4の表面を覆うとともに、圧電基板2の上面2AのうちIDT電極3および反射器4から露出する部分を覆っている。保護層5の厚みは、例えば1nm以上50nm以下である。このような保護層5としてはSiOx膜やSiNx膜を用いることができる。
(端部領域A1,A2の構成)
ここで、端部領域A1,A2におけるIDT電極3の電極指32とダミー電極33との形状について詳述する。
図3に、IDT電極3の要部拡大平面図を示す。また、図4に要部拡大斜視図を示す。図4において一方のバスバー31のみ表示しており、他方のバスバー31の記載を省略している。
IDT電極3は、端部領域A1,A2において中央領域Acに比べて、電極指が延びる方向(y方向)における単位長さあたりの体積が異なる増加部Shを備える。この例では増加部Shは、厚みを厚くすることで実現している。図3において、膜厚が異なる部分の把握が容易となるように、中央部35に比べて膜厚が大きい部分に斜線を付している。図3に示すように、端部領域A1,A2におけるIDT電極3の一部の厚みは、中央領域Acにおける電極指32の厚みよりも厚くなっている。
より具体的には、端部領域A1,A2において、SAWの伝搬方向に沿って電極指32の先端部34(第2端部領域A2に位置する第1先端部34a,第1端部領域A1に位置する第2先端部34b)およびギャップGp部分と重なる領域では、第1電極指32aと第2電極指32bとで交互に厚みが厚い部分である増加部Shと通常の厚みの部分Snとが配置されている。特に、端部領域A1,A2において、SAWの伝搬方向に沿って電極指32の先端部34と重なる領域(以後、先端領域Aeという)で、第1電極指32aと第2電極指32bとで交互に増加部Shと通常の厚みの部分Snとが位置する。この構成を構成1とする。先端領域Aeは端部領域A1に位置する第2先端領域Ae2と、端部領域A2に位置する第1先端領域Ae1とがある。この例では、ダミー電極33と電極指32の先端部34とバスバー31とを増加部Shとし、残る部分を部分Snとした。
さらに、この例では、端部領域A1,A2において、SAWの伝搬方向に沿って延びる、ギャップGpおよびダミー電極33と重なる領域では、少なくともダミー電極33と電極指32との一方の一部に、増加部Shを備える。この構成を構成2とする。SAW素子1においては、ダミー電極33を増加部Shとし、電極指32のうちダミー電極33とSAWの伝搬方向に沿って重なる部分は部分Snとしている。
このような構成とすることで、SAW素子1はロスの発生を抑制することができる。
次に本構成による効果を検証する。図5に、実施例1、比較例1,2の周波数特性をFEM法(有限要素法)によりシミュレーションした結果を示す。実施例1は、図3,4に示すIDT電極3を備えるSAW素子1をモデル化したものである。比較例1は、端部領域A1,A2と中央領域Acとで膜厚が一様であるIDT電極を備えるSAW素子をモデル化した。すなわち、比較例1は構成1,構成2ともに備えていない。
比較例2は、端部領域A1,A2の位置にある電極指32,ダミー電極33の全てが増加部ShとなっているIDT電極を備えるSAW素子をモデル化した。すなわち、比較例2は(構成2は備えるが)構成1を備えていない。
図5には、シミュレーション結果と合わせて各モデルの構成を示す図も記載している。
比較例のモデルのSAW素子の基本構成は下記の通りである。
圧電基板材料:42°YカットX伝搬LiTaO3
圧電基板厚み:∞(通常LT基板を想定)
電極指材料 :Al
電極指厚み :121nm(部分Snの厚み)
電極指本数 :無限本数(周期境界条件)
電極指ピッチ:0.77μm
電極指幅 :0.385μm
交差幅 :30.8μm
ギャップ長 :0.3μm
ダミー電極長:3.08μm
なお、上述の基本構成において、一般的なSAW素子に比べ、若干ギャップ長を長くしている。これに対して、実施例1においては、図3に示す構成とし、増加部Shの厚みを部分Snの厚みに対して15%厚くし、電極指32のうち先端部34の占める幅(y方向における長さ)を3.25%(1μm)としてシミュレーションを行なった。比較例2の増加部Shの厚みも同様とした。このシミュレーションの結果を図5に示す。
以後、図面において、比較例1、比較例2・・・をREF1,REF2,・・・とし、実施例1、実施例2・・・をEX1,EX2・・・とすることがある。
図5において、横軸は正規化周波数(無次元量)を、縦軸は左軸がインピーダンスの実数部(単位:Ohm)を、右軸がインピーダンスの位相(deg)をそれぞれ示す。また、図5中において、周波数に対するインピーダンスの実数部の特性を示す線を破線で示し、周波数に対する位相の特性を示す線を実線で示している。
インピーダンスの実数部は大きくなるほどロスが大きく、インピーダンスの位相は+90°、−90°から乖離していくほどロスが大きくなることを示す。ここで、正規化周波数とは、周波数に電極指のピッチを掛け、適当な速度(ここではSSBW:Surface Skimming Bulk Waveの音速)で割ったものである。
比較例1は、共振周波数の高周波数側においてロスが発生していることが確認された。これは、適用する周波数が例えば2.3GHzというような高周波数の場合にギャップ長を十分にとれないときに特に顕著となるが、正規化周波数でも傾向が確認されていることから、高周波数帯に限定されることなく生じうる現象と推察される。
比較例2は、共振周波数の高周波数側においてはロスを比較的抑制していることを確認できるが、共振周波数の低周波数側ではロスが増大していることを確認できる。
これに対して、実施例1のSAW素子1の場合には、比較例1で確認されていた共振周波数の高周波数側におけるロスの発生を抑制することができることを確認した。さらに、実施例1のSAW素子1は、共振周波数よりも低周波数側のロスの発生を抑制することを確認した。
すなわち、実施例1のSAW素子1は、構成1および構成2を備えることにより、共振周波数近傍のロスを抑制することができることを確認した。
このメカニズムについて、圧電基板2の厚み方向へのバルク波の漏洩分布(振動分布)をシミュレーションした結果に基づき考察する。
IDT電極直下の振動分布をシミュレーションした結果、共振周波数よりも高周波数の周波数帯では、SAWの伝搬方向からみて先端部34と重なる領域に増加部Shを設けることでバルク波の漏洩を抑制できることを確認した。
その一方で、同じ構成であっても、共振周波数よりも低周波の周波数帯においては、増加部Shにより先端部34から圧電基板2の下面2B側に向けて斜め下方向に漏洩するバルク波が増加することが分かった。すなわち、共振周波数よりも低周波の周波数帯においては、増加部Shにより先端部34からギャップGpを超えてダミー電極33側方向に向けて漏洩するバルク波が増加することが分かった。そこで、SAWの伝搬方向に沿ってみたときに、漏洩の起点となっている先端部34と重なる領域においては、全てを増加部Shとするのではなく、増加部Shを電極指32に交互に設けると、共振周波数より低周波数側のバルク波の漏洩を低減できることを確認した。すなわち、構成1を備えることで、共振周波数の高周波数側および低周波数側の両側においてロスを抑制できることを確認した。
ここで、電極指32において中央部35は、励振するSAWの特性を定める部分であり、電極指32の大部分を占めるものである。このため、電極指32の先端部34は、中央部35に比べy方向に延びる長さは短く、例えば5%以下とする。さらに、増加部Shの厚みは、部分Snの厚みに比べて厚ければよいが、具体的には部分Snの厚みよりも1.05倍〜1.5倍の範囲で設定すればよい。1.05倍よりも小さい厚みになると共振周波数の高周波数側においてロスが大きくなる。一方で、1.6倍を超える厚みとすると、共振周波数よりも低周波数側においてロスが大きくなる傾向がある。なお、増加部Shの厚みを、部分Snの厚みの1.45倍(45%増加)としたときには共振周波数の高周波数側も低周波数側もロスを抑制していることを確認した。以上より増加部Shの厚みを部分Snの厚みに対して1.05〜1.5倍としてもよい。より好ましくは1.1〜1.5倍としてもよい。
このような増加部Shは、単に導体層15の厚みを厚くして構成してもよいし、積層構造により構成してもよい。
<先端領域Aeにおける増加部Shによる効果検証>
次に、上述の共振周波数近傍のロスを抑制する構成について検証する。まず、先端領域Aeにおいて増加部Shを設けることの効果を検証するために、図6に示す4つのモデルについてシミュレーションを行なった。すなわち、比較例1と、比較例3と、実施例2と実施例3とのモデルを作成してシミュレーションを行なった。比較例3は、ギャップに重なる部分のみ膜厚を厚くしたSAW素子をモデル化した。実施例2は、先端部34は通常の厚みとし、ギャップと先端部34に重なる部分までの膜厚を厚くしたSAW素子をモデル化した。実施例3として、先端部34のみ膜厚を厚くしたSAW素子をモデル化した。なお、図6において、図3と同様に、厚みの厚い部分に斜線を付している。
その結果を図7に示す。図7において、横軸は、規格化周波数であり、縦軸は、インピーダンスの実数部と、位相とを示している。図7からも明らかなように、先端領域Aeに膜厚の厚い部分(増加部Sh)を有さない比較例1、比較例3は共振周波数の高周波側でロスが発生している。これに対して、SAWの伝搬方向から見て、先端部34と重なる部分まで電極厚みを厚くした実施例2や、先端部34のみの電極厚みを厚くした実施例3は、共振周波数の高周波側でロスを抑制できていることが確認できた。特に実施例2の比較例3との構成の違いは、SAWの伝搬方向から見たときの先端部34と重なる部分の膜厚を厚くした点のみである。このことからも、先端領域Aeにおいて増加部Shを設けることが重要であることを確認できる。
また、実施例2、3のいずれも、共振周波数の高周波側でロスを抑制できていることから、増加部Shは先端部34に設けることが必須ではなく、SAWの伝搬方向において、先端部34と重なる部分で設けることで効果を奏することを確認した。また、実施例2、3を比べると、実施例2の方が共振周波数よりも低周波数側のロスの抑制効果が高いことが確認できる。このことから、先端領域Aeにおいて、どちらか一方の電極指において増加部Shを設けるとともに、ギャップと重なる領域においても増加部Shを設けてもよいことを確認した。
<構成2による効果検証>
次に、構成2について効果を検証するためにシミュレーションを行なった。具体的には、実施例1と実施例3と実施例4とのSAW素子についてモデルを作成してシミュレーションを行なった。実施例4は、ダミー電極33と先端部34と、電極指32のうちSAWの伝搬方向から見てギャップGpに重なる部分の厚みを厚くしたものである。すなわち、実施例1と4とが構成2を備え、実施例3は構成2を備えていない。さらに言い換えると、実施例4は、実施例1の構成において、比較例3で増加部Shとなっている部位に対応する部位も追加で増加部Shとした構成である。
その結果を図8に示す。図8において、横軸は、規格化周波数であり、縦軸は、インピーダンスの実数部と、位相とを示している。図8からも明らかなように、構成2を備えない実施例3に比べ、構成2を備える実施例1,4は、先端部34に加えダミー電極33の厚みを厚くすることで、共振周波数の高周波数側のロスをさらに抑制するとともに、共振周波数の低周波数側のロスを低減できることが分かった。また、実施例1と実施例4とを比較すると、SAWの伝搬方向に沿ってギャップGpと重なる部分の厚みを厚くすることで、さらに共振周波数の低周波数側のロスを抑制することできることを確認した。
このことから、共振周波数の低周波数側におけるロスを抑制するためには、端部領域においてダミー電極33および電極指32の少なくとも一方において増加部Shを備えればよいことが分かった。
<構成1による効果検証>
次に、構成1による効果を検証するためにシミュレーションを行なった。具体的には、比較例1、比較例2、実施例1、実施例5、6のSAW素子についてモデルを作成してシミュレーションを行なった。これらのSAW素子の構成を図9に示す。図9において、図3と同様に、電極厚みが厚い部分に斜線を付している。図9に示すように、実施例5は、電極指32の根本部分(バスバー側)の厚みを端部領域で厚くし、かつダミー電極33の厚みを厚くしたものである。言い換えると、端部領域のうち先端部34のみ、厚みを中央部35と同じにし、それ以外を増加部Shとしている。すなわち、実施例5は、比較例2に対して、先端部34の厚みを中央部35の厚みを同じにして、構成1を実現するようにしたものである。また、実施例6は、電極指のバスバー側の根本部分の厚みを端部領域で厚くし、ダミー電極33の厚みは中央部分35と同じ厚みとしたものである。
いずれの実施例も共振周波数近傍のロスを抑制できることを確認した。このことから、先端領域Aeにおいて増加部Shとする場所は、ギャップGpを介して対向する先端部34とダミー電極33とに限定されないことを確認できた。
次に、実施例5と比較例2とを比較すると、構成1を実現することで、共振周波数よりも低周波数側のロスを抑制できることを確認できる。これにより、構成1の重要性が確認できた。さらに、実施例1と実施例6とを比較すると、実施例6において、より共振周波数よりも低周波数側のロスが抑制されている。このことから、SAWの伝播方向においてギャップGpに重なる部分で厚みを増す構成とすることで、共振周波数の低周波数側におけるロスをさらに抑制できることを確認した。また、実施例5,6共に共振周波数よりも低周波数側のロスを抑制できていることから、構成2については、SAWの伝搬方向から見たときに、ダミー電極35と重なる領域において、ダミー電極33と電極指32とで増加部Shを設ける部位を交互としなくてもロスを抑制できることを確認した。すなわち、この領域においては、ダミー電極33と電極指32との双方を増加部Shを設けても、共振周波数よりも低周波数側のロスを抑制できることが分かった。
<増加部Shの変形例>
なお、上述の例では、増加部Shは、厚みを厚くすることで実現したが、幅を拡幅することで実現してもよいし、それらを組み合わせて実現してもよい。
実施例7として、実施例6において厚みを厚くした部分の厚みを中央部分と同じにして、かつ電極指幅を20%拡幅したモデルについて、実施例8として、50%拡幅したモデルについてそれぞれシミュレーションを行なった。その結果を図11に示す。厚みを厚くする場合に比べて効果は小さいが、拡幅することで、共振周波数近傍におけるロスを低減できていることを確認した。また、拡幅する幅を大きくすると共振周波数よりも高周波数側のロス抑制効果が低減することを確認した。
<その他の変形例>
上述の例では、端部領域A1,A2の両方に増加部Shを設けた場合について説明したが、どちらか一方のみに設けてもよい。
また、上述の例では、圧電基板は充分に厚い場合について説明したが、その下面に支持基板を貼り合せてもよい。
図12に、SAW素子1の変形例の断面図を示す。図12において、圧電基板2の下面2Bには、支持基板7が貼り合わされている。すなわち、本例では圧電基板2と支持基板7との貼り合せ基板で素子基板を構成している。
このような場合には、圧電基板2の厚みを、例えば0.2μm〜30μmとしてもよい。
支持基板7は、例えば、圧電基板2の材料よりも熱膨張係数が小さい材料によって形成されている。これによって、SAW素子1の電気特性の温度変化を補償することができる。このような材料としては、例えば、シリコン等の半導体、サファイア等の単結晶および酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックを挙げることができる。なお、支持基板7は、互いに異なる材料からなる複数の層が積層されて構成されていてもよい。
支持基板7の厚みは、例えば、支持基板7の平面方向全体に亘って一定であり、その大きさは、SAW素子1に要求される仕様等に応じて適宜に設定されてよい。ただし、支持基板7の厚みは、温度補償が好適に行われたり、圧電基板2の強度を補強したりできるように、圧電基板2の厚みよりも厚くされる。一例として、支持基板7の厚みは100μm以上300μm以下である。支持基板7の平面形状および各種寸法は、例えば、圧電基板2と同等である。
圧電基板2および支持基板7は、例えば、不図示の接着層を介して互いに貼り合わされている。接着層の材料は、有機材料であってもよいし、無機材料であってもよい。有機材料としては、例えば、熱硬化性樹脂等の樹脂が挙げられる。無機材料としては、例えば、SiO2が挙げられる。また、圧電基板2および支持基板7は、接着面をプラズマなどで活性化処理した後に接着層無しに貼り合わせる、いわゆる直接接合によって貼り合わされていても良い。さらに、圧電基板2と支持基板7との間に音響反射膜として音速の早い層と遅い層とが順次積層されていてもよい。
このような、素子基板を用いたSAW素子においては、増加部Shにより、ロスに加え共振周波数近傍のスプリアスを抑制することができる。
なお、上述の例では、ギャップ長を電極指ピッチの0.2倍とした場合についてシミュレーションを行なった。これは、ギャップ長が電極指ピッチの略0.2倍となると、先端部34からの基板厚み方向へのバルク波の漏洩が無視できなくなり、共振周波数の高周波数側でのロスが顕著となるからである。このため、ギャップ長を電極指ピッチの0.2倍以上としたときに、特に増加部Shを設けるとよい。
<通信装置>
次に、図13を用いて、上述のSAW素子1を用いた通信装置100について説明する。
図13は、本開示の通信装置100の要部を示すブロック図である。通信装置100は、電波を利用した無線通信を行うものである。
通信装置100は、第1端子110,第2端子120,第3端子130を備える。これらの端子は、第1端子110と第2端子120とで高周波信号を入出力し、第1端子110と第3端子130とで高周波信号を入出力できるように接続されている。
そして、第1端子110と第2端子120との間に第1フィルタ150が位置し、第1端子110と第3端子130との間に第2フィルタ160が位置している。なお、第1フィルタ150および第2フィルタ160の少なくとも一方はSAW素子を用いた弾性波フィルタである。弾性波フィルタとしては、ラダー型フィルタ、多重モード型フィルタ等を例示できる。そして、第1フィルタ150は第1通過帯域を有し、第2フィルタ160は、第1通過帯域とは異なる第2通過帯域を有する。
例えば、第1端子110に不図示のアンテナを接続し、第2端子120に送信信号を入力し、第3端子130から受信信号を出力する場合には、第1フィルタ150は送信フィルタとして機能し、第2フィルタ160は受信フィルタとして機能し、通信装置100は分波器として機能するものとなる。
このような第1フィルタ150や第2フィルタ160を構成する弾性波フィルタに上述のSAW素子1が用いられている。このような構成とすることで、損失の少ない通信装置を提供することができる。
なお、第1フィルタ150、第2フィルタ160の双方にSAW素子1を用いてもよいし、第1通過帯域と第2通過帯域のうち高い周波数帯のフィルタのみに用いてもよい。さらには、1つのフィルタ内に複数のSAW素子がある場合には、全てのSAW素子についてSAW素子1を用いてもよいし、一部のSAW素子について適用してもよい。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよく、また上述した実施形態は、適宜に組み合わされてよい。
1・・・弾性波装置
2・・・圧電基板
3・・・IDT電極
30・・櫛歯電極
31・・バスバー
32・・電極指
33・・ダミー電極
34・・先端部
7・・・支持基板
第1端部領域・・A1
第2端部領域・・A2
中央領域・・・・Ac
先端領域・・・・Ae
増加部・・・・・Sh

Claims (11)

  1. 圧電基板と、前記圧電基板の上面に配置されたIDT電極と、を備え、
    前記IDT電極は、
    互いに異なる電位に接続され、互いに間隔を開けて配置された第1バスバーおよび第2バスバーと、
    弾性波伝搬方向に沿って隣り合うように配置された、前記第1バスバーに接続され前記第2バスバー側に延びる第1電極指および前記第2バスバーに接続され前記第1バスバー側に延びる第2電極指と、
    前記第2バスバーに接続され、前記第1電極指と第1ギャップを介して対向する第2ダミー電極と、
    前記第1バスバーに接続され、前記第2電極指と第2ギャップを介して対向する第1ダミー電極と、を備え、
    弾性波伝搬方向に沿って延びる3つの領域であって、前記第1電極指と前記第2電極指とが交差する部分を含む中央領域と、前記中央領域の両側に位置する、前記中央領域よりも前記第1バスバー側に位置する第1端部領域と、前記中央領域よりも前記第2バスバー側に位置する第2端部領域と、を仮定し、
    前記第1電極指は、前記第2端部領域に位置する第1先端部を有し、
    前記第1電極指および前記第2電極指のいずれか一方は、
    弾性波伝搬方向に沿って延びる前記第1先端部と重なる先端領域において、前記第1電極指と前記第2電極指とが伸びる方向における単位長さあたりに対する電極体積が前記中央領域に比べて大きい増加部を備える、弾性波素子。
  2. 前記第1電極指および前記第2電極指のいずれか一方は、前記増加部において前記中央領域における厚みに比べて厚みが厚くなっている、請求項1に記載の弾性波素子。
  3. 前記第1電極指および前記第2電極指のいずれか一方は、前記増加部において厚みが、前記中央領域における厚みに比べて10%以上50%以下の割合で厚くなっている、請求項2に記載の弾性波素子。
  4. 前記第1電極指および前記第2電極指のいずれか一方は、前記増加部において前記中央領域における幅に比べて幅が広くなっている、請求項1に記載の弾性波素子。
  5. 前記第2電極指のうち前記弾性波伝搬方向からみて前記第2ダミー電極と重なる領域に位置する部分と、前記第2ダミー電極との少なくとも一方は、前記増加部となっている、請求項1乃至4のいずれかに記載の弾性波素子。
  6. 前記第2ダミー電極および前記第1先端部が増加部となっている、請求項1乃至5のいずれかに記載の弾性波素子。
  7. 前記第2電極指は、前記第2端部領域において増加部となっている、請求項1乃至5のいずれかに記載の弾性波素子。
  8. 前記第1ギャップは、弾性波伝搬方向と直交する方向において、前記第1電極指と前記第2電極指との幅の中心間隔の0.2倍以上である、請求項1乃至7のいずれかに記載の弾性波素子。
  9. 前記第2電極指は、前記第1端部領域に位置する第2先端部を有し、
    前記第1電極指および前記第2電極指のいずれか一方は、
    弾性波伝搬方向沿って延びる前記第2先端部と重なる第2先端領域において、前記増加部を備える、請求項1乃至8のいずれかに記載の弾性波素子。
  10. 前記圧電基板の下面には、前記圧電基板よりも線膨張係数の小さい材料からなる支持基板が配置されている、請求項1乃至9のいずれかに記載の弾性波素子。
  11. 第1通過帯域を有する第1フィルタと、前記第1通過帯域とは異なる第2通過帯域を有する第2フィルタとを備え、前記第1フィルタまたは前記第2フィルタに用いられる弾性波フィルタには請求項1乃至10のいずれかに記載の弾性波素子を用いている、通信装置。
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