JPWO2017175256A1 - ブリード型摺接リングの製造方法と該摺接リングを用いたガスケット及びシリンジ - Google Patents

ブリード型摺接リングの製造方法と該摺接リングを用いたガスケット及びシリンジ Download PDF

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Abstract

ガスケット組み立てに対して最適の摺接リングを製造するための製造方法を提供する。付加反応型ポリシロキサンと、硬化触媒と、シリコーンオイルと、充填材とを混練して硬化前のシリコーンゴムGを形成する。硬化前のシリコーンゴムGを金型Kの収納空間41内に投入する。前記シリコーンゴムGをプランジャ42で押圧してゲート44からキャビティ43に圧入する。圧入される過程で流入するシリコーンゴムGの流動体の表面に、配合されたシリコーンオイルをブリードさせつつ充満させる。キャビティ43内で圧入されたシリコーンゴムGを硬化させて表面にシリコーンオイルがブリードした摺接リング19を形成する。硬化後、金型Kから摺接リング19を取り出す。

Description

本発明は、シリンジのガスケットに嵌め込まれて用いられる摺接リングの製造方法に関し、さらに詳しくは、付加反応型シリコーンゴムで成形され、成形時に表面に適量のシリコーンオイルが薄膜としてブリードした摺接リングの製造方法に係る。付加的には該摺接リングを用いたガスケット及び該ガスケットを用いたシリンジに係る。
使用前の注射器は、プラスチック又はガラス製のシリンジバレル(円筒形の筒)、可動式のピストンロッド(押子)、ピストンロッドの先端部分に取り付けられ、シリンジバレルに圧入されたガスケット及びシリンジバレルの針装着部に取り付けられているトップキャップとで構成され、プレフィルドシリンジではシリンジバレル内に薬液が予め充填されており、いずれも大量消費に供されている。
このような注射器の各部品は厳格な規格の下に無菌環境内で大量生産され、不純物の混入を防ぐために自動的に且つ出来る限り短い工程で迅速に注射器に組み立てられる。
注射器自体には、充填された薬液がガスケット側から漏れ出さないという密閉性(水密性)と、これに相反する要求として、注射時にガスケットが装着されたピストンロッドが初動から例えば8N(ニュートン)以下という低い摺動抵抗で滑らかに動くこと、更には、注射器から薬液の薬効を阻害したり、注射を受けた人の健康を害するような成分が薬液に溶出しないこと、などが求められている。
同時に、注射器及びその部品は工業製品として、上記特性を満足しつつ自動化に適した構造が要求されている。また、製造現場に於いては、従事者の健康を配慮した職場環境が求められている。
上記注射器の部品の内、構造的にも複雑で、且つ、注射器の性能に最も関係する部品はガスケットである。従来の注射器のガスケットは様々なものがあり、最もポピュラーなものには、ブチルゴム製のガスケット或いはブチルゴム製のガスケットの表面に摺動性に優れたフッ素系フィルムをラミネートしたものがある。
ブチルゴム製のガスケットはシリンジバレルに対して大きな摺動抵抗を有するため、ブチルゴム製のガスケットの表面又はシリンジバレルの内面にシリコーンオイルを塗着してピストンロッドの低い摺動抵抗と滑らかな動きを担保している(特許文献1)。なお、従来汎用されているブチルゴム自体、様々な添加物が混入しており、薬液と接するとこれら添加物が溶出するという点も指摘されている。
これに対してガスケットの表面にフッ素系フィルムをラミネートしたガスケット(特許文献2)は、フッ素系フィルムにより摺動性の改善はある程度なされるものの、薬液がガスケットとシリンジバレル内面との間からガスケットの背面側に漏れるという、水密性の問題点があった。なお、このフッ素系フィルムラミネートは、ブチルゴムから添加物が薬液内に溶出するのを防止するのがもう一つの目的である。
これらに加えて、従来から塗布されてきた上記シリコーンオイルは医療用素材として認可されているものの注射針から吸引された、或いは、シリンジバレルに既に充填された薬液に触れると、薬液内の有効成分を凝集させる場合があることが指摘されており、最近ではシリコーンオイル(シリコーングリス)を使用しない注射器が求められるようになっている。
また、シリコーンオイルの塗布現場では、シリンジバレル内面への均一塗布のため、分子量の小さい(粘性の低い)シリコーンオイルを高温で噴霧して塗布しており、シリンジバレル内面に付着しなかったシリコーンオイルの霧が周囲に飛散して生産現場を汚染して生産環境を害していることも指摘されている。
特開2014−87678号公報 特開2006−181027号公報
上記のようにシリコーンオイルによるガスケットの摺動性改善効果は著しいものがあるため、その使用は完全に排除できないとしても、以上のような事情から注射器の使用時にはシリコーンオイルの薬液への接触を完全に排除し、且つ、生産現場では塗布作業を排除して作業環境の改善を図ることが出来、並びに、大量生産のための自動化に適したガスケット或いはシリンジが求められている。そこで、発明者らは上記問題点を解決するために、図1に示すようなシリンジを開発した。即ち、このシリンジに用いられるガスケットを、耐薬液性の硬質プラスチックで形成したガスケット本体と、ガスケット本体の、シリンジバレル内面に対する摺接面に形成された凹溝に高摺動性ゴムを利用した摺接リングを嵌め込む構造のガスケットを開発した。
当初、摺接リングのゴム素材としてパーオキサイド硬化型シリコーンゴム組成体を用い、成形をプレス型による熱圧成形(プレス型にシリコーンゴム組成体を入れ、上下から圧縮しつつ加熱して硬化させ、摺接リングを製造する方法 図6参照)で行った。パーオキサイド硬化型シリコーンゴム組成体を用いて摺接リングをこの方法で成形すると次のような問題が発生した。
シリコーンオイルの添加量が多いと成形できないだけでなく、硬化が遅くて硬化不良を起こしやすく、脱型できなかった。また、金型が汚れて連続成形が出来ず、成形品の強度も低かった。パーオキサイド硬化型シリコーンゴムは、空気中の酸素の存在下では硬化不良を起こしたためであると考えられる。更に、その成形品は薬事法による溶出試験も合格しなかった。それ故、パーオキサイド硬化型シリコーンゴム組成体はこの用途には使用できないという事が分かった。
また、熱圧成形品は、硬化前のシリコーンゴムGが金型K1によりプレスされ、硬化した摺接リングの半製品50の周囲にシート状のバリ55が発生すること、バリ55の切断時に摺接リング19’の側面に傷54が発生したり切り残し53が発生して側面形状を損なうこと、更には成形された直後の摺接リング19’は摺動性が低くてガスケット本体26の凹溝18に嵌め込み難く、成形直後ではガスケット組み立てに供し得ない。バリ55の発生は、バリ除去工程が別途必要となるし、摺動性改善には内面からのシリコーンオイルのブリードを促す熱処理が必要であり、上記のようにガスケット組み立てに時間とコストがかかること、更には、ガスケット組み立てに時間がかかるとガスケット10に雑菌が混入したり、不純物が付着する機会が増加するという製造上の問題もあり、摺接リング成形直後からの組み立て工程への供給が次の課題となっていた。
本発明はこの課題に鑑みてなされたもので、本発明の課題は上記のようなガスケット組み立てに対して最適の摺接リングを製造するための製造方法を提供するにある。
なお、該摺接リングを使用すること、更には該摺接リング利用のガスケットを用いることで霧化シリコーンオイル塗布工程を製造現場から排除することも出来る。
請求項1は、シリコーンゴムGを使用したブリード型摺接リング19の製造方法に関し、
付加反応型ポリシロキサンと、硬化触媒と、シリコーンオイルと、充填材とを混練して硬化前のシリコーンゴムGを形成し、
前記硬化前のシリコーンゴムGを金型Kの収納空間41内に投入し、
前記収納空間41内に投入された前記シリコーンゴムGをプランジャ42で押圧して前記収納空間41とリング状のキャビティ43とを繋ぐゲート44から前記キャビティ43に圧入し、圧入される過程で流入するシリコーンゴムGの流動体の表面に、配合されたシリコーンオイルをブリードさせつつ充満させ、
前記リング状のキャビティ43内で圧入された前記シリコーンゴムGを硬化させて表面にシリコーンオイルがブリードした摺接リング19を形成し、
硬化後、金型Kから摺接リング19を取り出すことを特徴とする。
請求項2は、請求項1に記載の付加反応型ポリシロキサンに関し、
請求項1に記載の付加反応型ポリシロキサンは、ビニル基含有オルガノポリシロキサンと、珪素原子結合水素原子含有オルガノハイドロジェンポリシロキサン(架橋手として、1分子中にSiH基を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン)の二剤で構成されることを特徴とする。
請求項3は、請求項1のゲート44に関し、
ゲート44は収納空間41側からキャビティ43に向けてその断面積が急減又は漸減するように設けられていることを特徴とする。
請求項4は、前記摺接リング19を用いたガスケット10に関し、
シリンジバレル1の内周面2に摺動可能に圧入されて使用され、前記内周面2との摺接面11の全周に凹溝18が形成されたガスケット本体26と、
請求項1〜3のいずれかに記載の方法にて形成され、ガスケット本体26の凹溝18に嵌め込まれた摺接リング19とで構成されたことを特徴とする。
請求項5は、
シリンジバレル1と、前記シリンジバレル1に圧入され、摺動状態で使用される請求項4に記載のガスケット10と、前記ガスケット10が装着されたピストンロッド5とで構成されたことを特徴とするシリンジAである。
本発明方法では、シリコーンゴム原材料として付加反応型ポリシロキサンを用いると、キャビティ内の酸素による硬化遅延が発生し難い等の理由によって硬化が非常に速く、それ故、例えば、5〜20重量%という大量のシリコーンオイルを添加しても成形性を損なうことがない。そして、大量のシリコーンオイルの添加と、付加反応型ポリシロキサンの早期硬化性により、キャビティ43への圧入時に圧入されたリング状の前記シリコーンゴムGの表面に適量のシリコーンオイルをブリードさせることができる。換言すれば、適量のシリコーンオイルの表面ブリードは、摺接リング19に成形直後から高い摺動性を付与する。これにより成形直後から摺接リング19のガスケット組み立て工程への提供を可能とする。
この事は、組み立て時間の短縮を意味し、組み立て工程でのコンタミネーションの混入や雑菌の付着機会を遮断することが出来、製造上のメリットが大きい。
また、収納空間41側からキャビティ43に向けてその断面積が急減又は漸減するようにゲート44を設ければ、ゲート出口44aで高圧・高速で押し出された付加反応型シリコーンゴムGは、大気圧のキャビティ43内で急膨張し、内部のシリコーンオイルがシリコーンゴムGの表面側に押し出され、硬化した時に摺接リング19の表面にシリコーンオイル薄膜19bを形成する。これにより、摺接リング19は形成直後から要求される摺動性を示す。
そして、この摺接リング19を用いてガスケット本体26の凹溝18に嵌め込んでいけば、従来行われていたシリンジ組み立て工程中での作業環境を著しく損なっていた霧化シリコーンオイルによる塗布工程を排除することができる。
本発明のプレフィルドシリンジの断面図である。 シリンジにガスケットを圧入する前の部分拡大断面図である。 図1の破線楕円で示す部分拡大正面図である。 (a)本発明に使用する金型の縦断面の模式図、(b)は横断面の要部の模式図である。 (a)本発明の摺接リングの平面図、(b)その断面図である。 (a)〜(c)従来の熱圧成形の手順を示す断面の模式図、(d)その成形品の断面図、(e)成形品のバリ取り品である。 摺接リング(シリコーンオイルのみ添加)の形成方法と摺動抵抗の相違を示す表である。 摺接リング(シリコーンオイルと超高分子ポリエチレン微粉末を添加)の形成方法と摺動抵抗の相違を示す表である。 本発明の摺接リング(シリコーンオイルのみ添加)の摺動抵抗測定結果表である。 本発明の摺接リング(シリコーンオイルと超高分子ポリエチレン微粉末添加)の摺動抵抗測定結果表である。
以下、本発明を図示実施例に従って説明する。図1は、本発明方法によって製造された摺接リング19が用いられたプレフィルドシリンジAの断面図である。図示していないが、本発明の摺接リング19は通常のディスポーザブルシリンジにも適用可能である。
以下、プレフィルドシリンジAを代表例として説明する。
図1に示すように、プレフィルドシリンジAは、ガスケット10と、薬液30が充填されたシリンジバレル1と、ガスケット10に装着されたピルトンロッド5と、トップキャップ8とで構成されている。
シリンジバレル1は円筒状の容器で、バレル本体1aの先端に図示しない注射針が装着される装着部1bが突設され、後端に指掛け用の鍔部1cが形成されている。シリンジバレル1の材質は、硬質樹脂(例えば、シクロオレフィン樹脂「以下、COPと言う。」)、ポリプロピレン(以下、PPと言う。)、エチレンノルボルネン共重合体(以下、COCという。)などが使われる。ガスケット本体26のシール幅T(図3参照)が0.1〜0.6mm(好ましくは、0.1〜0.3mm)の場合は、シリンジバレル内周面2によく添うので、ガラスシリンジバレル1の使用も可能である。
ピストンロッド5は、先端部に雄ネジ部5a、後端に指当て部5bが設けられたロッド状の部材である。このピストンロッド5の雄ネジ部5aの外周面には上述したガスケット本体26の雌螺子穴15に螺着する雄ネジが刻設されている。ピストンロッド5の材質は環状ポリオレフィン、ポリカーボネート又はポリプロピレン等の樹脂等で構成されている。
トップキャップ8は、シリンジバレル1の針装着部1bに取り付けられ、シリンジバレル1内部に充填した薬液30が漏れないようにすると共に、当該薬液30が空気中を浮遊する雑菌などで汚染されないようにするための封止部材である。このトップキャップ8は、円錐台状のキャップ本体8aと、このキャップ本体8aの天面から開口方向に伸び、針装着部1bが嵌め込まれる凹部8bが形成された嵌合突部8cとで構成されている。トップキャップ8は耐薬液性フィルム(PTFEやETFA)を内周面に積層したエラストマで形成されている。エラストマには、「加硫ゴム」や「熱硬化性エラストマ」、又は、「熱可塑性エラストマ」のいずれをも含む。
図1に示すガスケット10の本体部分26は全体がフッ素樹脂、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(四ふっ化エチレンと六ふっ化プロピレンの共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVDF(ポリビリニデンフルオライド)、或いは、PP(ポリプロピレン)、超高分子ポリエチレン、COP(シクロオレフィンポリマ)、COC(エチレンノルボルネン共重合体)など、薬液30に反応しない硬質の材料(耐薬液性の硬質プラスチック)で形成されている。
本発明で使用される硬質プラスチックはショアA硬さで70以上(或いは、ショアD硬さで40〜100、ロックウェルM硬さで40〜70)のものが好適である。
本発明において使用されるPTFEは、純PTFEでもよいが、例えば、PTFEの結晶化阻害剤であるポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(略称PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素樹脂を1〜15質量%混入した変性体を使用することがガスケット10の本体部分26に弾力性を付与することになってより好ましい。
本発明に使用されるPTFEは、上記純PTFE又はPTFEの変性体更には所謂HIP処理と言われる熱間等方圧加圧法による独立気泡化したブロック(丸棒材)も使用される。
PTFE1次焼結ブロックは、純PTFE粉又はPTFEの変性体の粉を圧縮成形し、これを焼結したものである。この焼結では、粉同士の接触部分は密着しているが、全体として非接触部分には極く微細な隙間が形成されており、これらが連続して微小な流体を通過させる。
このPTFE1次焼結ブロックを熱間等方圧加圧すれば、PTFE1次焼結ブロックは圧縮されてPTFEの粒間に存在する超微細間隙が確実に閉塞され、独立気泡化する。減圧下で熱間等方圧加圧を行えばより効果的である。
次に、図1のガスケット10の形状について説明する。ガスケット10の本体部分26は円柱状で、後部端面にピストンロッド5を装着する雌螺子穴15が螺設されている。そして、本体部分26の先端側の外周面がシリンジバレル1の内周面2に摺接する摺接面11で、摺接面11から後部端面であるピストンロッド装着面17aにかけての部分17が、その直径が漸減するテーパー状に形成されている。この部分をテーパー部分17という。本体部分26の材質は前述のとおりである。
本体部分26の前記摺接面11の中間部分にはその全周に亘って浅い凹溝18が形成されている。
換言すれば、凹溝18の両側に狭い摺接面11a、11bが存在することになり、両摺接面11a、11bとも液密性であれば好ましいが、少なくとも薬液30との接液面14に隣接する接液側摺接面11aには液密性が付与される。
即ち、シリンジバレル1にこの摺接面11aを有する部分(接液側摺動部16)が後述する圧入代をもって圧入される。
前記凹溝18にはシリンジバレル1の内周面2に摺接する摺接リング19が嵌め込まれている。接液側摺接面11aに付いては後述する。
摺接リング19を構成する「ブリード型シリコーンゴムG」は、付加反応型ポリシロキサンを基礎原料とし、これにシリコーンオイル、必要充填物を添加し、ニーダで混練し、使用直前に白金系その他の硬化触媒を添加することで得られるもので、混練後、5時間以内に成形に供することが望ましい。
本発明に使用される付加反応型ポリシロキサンとしては、ビニル基含有オルガノポリシロキサンと、珪素原子結合水素原子含有オルガノハイドロジェンポリシロキサン(架橋手として、1分子中にSiH基を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン)の二剤で構成される。配合比は、前者対後者で、1:0.7〜1.3であり、原則として1:1で混合される。いずれもシリカ粉末が所定量充填された粘土状の物質である。
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンの具体的例としては、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C6H5)SiO3/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
本発明に使用される硬化触媒(付加反応触媒)は、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒、錫などが挙げられる。
シリコーンオイルは、一般に無色透明の液体で、耐熱性、耐寒性、耐水性に優れており、広い温度範囲にわたって粘度変化が少ない。そのほか、離型性、はっ水性、消泡性、潤滑性なども兼ね備えている。本発明の用途としては、粘性の高い方が好ましく、分子量の指数である粘度は1,000〜1,000,000cPの範囲、より好ましくは50,000〜200,000cP程度のものがブリードを生じる上で好ましい。
前述のように付加反応型ポリシロキサンを基礎原料とし、これに必要充填物を添加したシリコーンゴムGと、練り込まれたシリコーンオイルとの間には相溶性があり、適量充填すればシリコーンオイルはシリコーンゴムGに均一に分散する。
充填材は、微粉末シリカが使用される。微粉末シリカとしては、例えば、ヒュームドシリカ、焼結シリカ、沈降シリカ等が挙げられ、これらは1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。成分の配合量は、オルガノポリシロキサン100重量部に対して10〜100重量部の割合が好ましく、より好ましくは10〜50重量部である。配合量が少な過ぎたり、多すぎると得られるシリコーンゴム組成物の加工性が低下し、得られた硬化物の十分な機械的強度が得られない。
その他の充填剤として、超高分子ポリエチレン微粉末が挙げられる。その平均分子量は100万〜300万で、700万に達するものもある。超高分子ポリエチレン微粉末は透水性がなくしかも殆どのものと接着しないし、その分子量があまりにも高いために高温でも溶融せず、高圧で成形してもその球状形態を保持している。球状の超高分子ポリエチレンの表面は比較的滑らかであるが、若干の凹凸も認められる。微粉末に含まれる球状の超高分子微粒子の粒径の範囲は10〜300μmである。粒度分布の幅が広い場合、粒径の大きいものの間に粒径の小さいものが入り込んで大きい粒径のものの間の隙間を埋め、細密充填を実現する。細密充填となると、ブリード型シリコーンゴム全体としては非常に低い透水性を示すことになる。超高分子ポリエチレン微粉末は成形品の硬度を調節するもので、必要に応じて添加される。
金型Kは、収納空間41、リング状のキャビティ43(図では1つであるが、収納空間41の周囲に複数個を設け、多数個取りとすることも可能である。)、収納空間41とリング状のキャビティ43とを繋ぐゲート44及びプランジャ42とで構成されている。ゲート44は収納空間41側からキャビティ43に向けてその断面積が急減又は漸減するように設けられている。
ここで、ゲート44の断面積が急減するとは、ゲート出口44aが段状に絞られている場合である。又、漸減するとは、ゲート44の内面がキャビティ43に向けて次第に減少するように滑らかにテーパ状に形成されている場合である。
そして、上記素材を所定の割合で混ぜ、ニーダで混練して硬化前のシリコーンゴムGを形成した。この硬化前のシリコーンゴムGを金型Kの収納空間41内に投入し、前記収納空間41内に投入された前記シリコーンゴムGをプランジャ42で押圧すると、ゲート44からシリコーンゴムGが高圧で押し出される。ゲート44は前述のようにキャビティ43に向けてその断面積が急減又は漸減するように設けられているので、シリコーンゴムGはゲート44のゲート出口44aに近づくに連れて次第に高圧高速で押し出される。ゲート出口44aを出ると、高圧に圧縮されたシリコーンゴムGは、大気圧に保持されているキャビティ43内に押し出されて急減圧される。
シリコーンゴムGには、大量のシリコーンオイルが添加されているので、この急減圧によりその一部は柔らかい硬化前のシリコーンゴムGの表面に押し出されてブリードする。
リング状のキャビティ43内に押し出された硬化前のシリコーンゴムGがゲート出口44aから両側に分岐して広がり、キャビティ43の、ゲート出口44aの反対側で高速で衝突し、ウェルド面を作ることなく一体のリングを構成する。この時点でリング状に形成された硬化前の摺接リング19の表面には適量のシリコーンオイル薄膜19bが形成されている。
この状態で所定時間保持し、摺接リング19の硬化を図る。硬化後、金型Kを開き、摺接リング19だけを取り出す。そしてこの時点において摺接リング19の表面は、前記のシリコーンオイル薄膜19bに覆われた状態で取り出される。
このようにして形成された摺接リング19は、ガスケット本体26の凹溝18に嵌め込まれる。摺接リング19の表面にはシリコーンオイル薄膜19bが存在するので、滑らかに装着作業が終了する。ガスケット10の組み立てが完了すると、ガスケット10にピストンロッド5を装着し、ガスケット10をシリンジバレル1に圧入することでシリンジAの組み立てが行われる。プレフィルドシリンジAの場合、組み立て後、或いは組み立ての途中で薬液30のシリンジバレル1内への充填が行われる。
これにより、シリンジ組み立て工程の簡素化と時間短縮、及び、従来、不可欠とされていた霧化シリコーンオイル塗布工程をシリンジ組み立て工程から排除することができた。
(実施例)
図7、図8は摺接リングの成形方法と摺動抵抗の相違を示す表である。図7は、シリコーンオイルのみを添加したもの、図8はシリコーンオイルと超高分子ポリエチレン微粉末を添加したもので、摺接リングをガスケットに嵌め合わせ、その摺動性評価を行った。
シリンジの摺動性能は、以下の実験によって評価した。(単位はmm)
シリンジ形状(1ミリリットル用)
内径:6.35、ガスケットの移動長:35
ガスケットの形状
ガスケット本体 外径:6.47、凹溝の形状:溝幅1.6 直径5.15
接液側摺動面のシール幅:0.3
材質:ポリテトラフルオロエチレン
摺接リングの形状 厚さ:1.55、外径:6.20、内径:4.5
ガスケット摺動条件:82mm/分 摺動距離:35mm
摺接リングの材質:ポリジメチルシロキサンにシリカ粉を25重量%、シリコーンオイルを10重量%添加したものを用いて摺接リングを形成した。
圧縮成形試料(図6参照):摺接リングの形状が加工された金型を用い、成形材料を投入し、加熱加圧成形を行う。成形後、摺接リングの形状部分からはみ出した余剰分のバリを打ち抜いた。
差圧成形試料(トランスファー成形品 図4参照):摺接リングの形状が加工されたキャビティと、そのキャビティへの投入部分(ゲート)の形状が直径0.3mmの円状に形成された金型を使用する。材料投入部(収納空間)の形状は直径12mm、押圧力は0.5MPaである。
●試験結果:シリンジセット直後の摺動性評価試験では、ガスケットに差圧成形した摺接リングを嵌め合わせたものが他の成形方法より小さい摺動性を示した。
図8の評価では、ガスケット本体、摺接リングは図7と同一形状のものを使用した。
摺接リングの材質:ポリジメチルシロキサンにシリカ粉を25重量%、シリコーンオイルを20重量%、超高分子ポリエチレン微粉末20重量%添加したものを用いて摺接リングを形成した。
成形条件は図7と同じである。
●試験結果:シリンジセット直後の摺動性評価試験では、ガスケットに差圧成形した摺接リングを嵌め合わせたものが他の成形方法より小さい摺動性を示した。
図9、図10は摺接リングの添加物の相違を示す表である。成形品はいずれも差圧成形方式によって形成した。
図9は、シリコーンオイルのみを添加したもの、図10はシリコーンオイルと超高分子ポリエチレン微粉末を添加したもので、摺接リングをガスケットに嵌め合わせ、その摺動性評価を行った。
図9の評価では、ガスケット本体、摺接リングは図7と同一形状のものを使用した。
摺接リングの材質:ポリジメチルシロキサンにシリカ粉を25重量%を添加して混練したもの(シリコーンオイル添加なし)を基材1(比較例)とし、これに対して粘度1,000cP、粘度100,000cP及び粘度1,000,000cPのシリコーンオイルをそれぞれ5、10、15重量%を添加したもの(実施例1〜3)を用意し、成形直後の摺接リングの平均摺動抵抗値の変化を測定した。(ここでは比較例及び実施例1〜3には、超高分子ポリエチレン粉末の添加はない。)
図9に於いて、超高分子ポリエチレン粉末を添加していないので、シリコーンオイルの含有量は最大15重量%に制限される。15重量%を越えてシリコーンオイルを添加すると成形が困難となる。5重量%を下回ると、摺動抵抗は目標の7Nを越えるようになる。組み立て直後のシリンジの使用可能範囲は5〜15重量%である。
●測定結果はシリコーンオイル5重量%〜15重量%の摺接リング使用のガスケットを用いた、組み立て直後のシリンジは、全て7N(単位ニュートン)以下の平均摺動抵抗を示した。
超高分子ポリエチレン微粉末添加による摺動性評価(図10)
図10の評価では、ガスケット本体、摺接リングは図9と同一形状のものを使用した。この検討には、ポリジメチルシロキサン13.13g、充填材としてシリカ粉末4.37g、超高分子ポリエチレン粉末(20〜200μm)23.35g、を混合した基材(以下、基材2という。)に対して各種重合度のポリジメチルシロキサンオイル(以下、シリコーンオイルという。重合度の指数としてcPでその粘度を表す。)の粘度1,000〜1,000,000cPの各種シリコーンオイルを添加し、その添加量と摺動抵抗の関係を測定した。
超高分子ポリエチレン粉末は、シリコーンオイルとの親和性が高く、シリコーンオイルの添加量を増やすことが出来ると共に超高分子ポリエチレン粉末の添加によって摺接リングの硬度を高くすることが出来た。シリコーンオイルは5〜40重量%まで添加することが出来た。
この場合、シリコーンオイルの添加量が5〜40重量%で、全ての粘度で摺動抵抗は目標の7Nを下回った。5重量%未満では目標の7Nを越える。なお、40重量%を超える添加量では成形が困難であった。
なお、粘度が1,000cPのシリコーンオイルでは、30重量%を超えると成形できない。この場合のシリコーンオイルの最適添加量は20重量%前後である。
A:プレフィルドシリンジ、G:シリコーンゴム、K・K1:金型、T:シール幅、1:シリンジバレル、1a:バレル本体、1b:針装着部、1c:鍔部、2:内周面、5:ピストンロッド、5a:雄ネジ部、5b:指当て部、8:トップキャップ、8a:キャップ本体、8b:凹部、8c:嵌合突部、10:ガスケット、11:摺接面、11a:接液面側の摺接面(接液側摺接面)、11b:ピストンロッド側の摺動面(ロッド側摺接面)、14:接液面、15:雌螺子穴、16:接液側摺動部、17:テーパー部分、17a:ピストンロッドの装着面、18:凹溝、19・19’:摺接リング、19b:シリコーンオイル膜、26:本体部分(ガスケット本体)、30:薬液、31:薬剤、41:収納空間、42:プランジャ、43:キャビティ、44:ゲート、44a:ゲート出口、48:ランナー、50:半製品、53:切り残し、54:傷、55:バリ。

Claims (5)

  1. 付加反応型ポリシロキサンと、硬化触媒と、シリコーンオイルと、充填材とを混練して硬化前のシリコーンゴムを形成し、
    前記硬化前のシリコーンゴムを金型の収納空間内に投入し、
    前記収納空間内に投入された前記シリコーンゴムをプランジャで押圧して前記収納空間とリング状のキャビティとを繋ぐゲートから前記キャビティに圧入し、圧入される過程で流入するシリコーンゴムの流動体の表面に、配合されたシリコーンオイルをブリードさせつつ充満させ、
    前記リング状のキャビティ内で圧入された前記シリコーンゴムを硬化させて表面にシリコーンオイルがブリードした摺接リングを形成し、
    硬化後、金型から摺接リングを取り出すことを特徴とするブリード型摺接リングの製造方法。
  2. 付加反応型ポリシロキサンは、ビニル基含有オルガノポリシロキサンと、珪素原子結合水素原子含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンの二剤で構成されることを特徴とする請求項1に記載のブリード型摺接リングの製造方法。
  3. ゲートは収納空間側からキャビティに向けてその断面積が急減又は漸減するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のブリード型摺接リングの製造方法。
  4. シリンジバレルの内周面に摺動可能に圧入されて使用され、前記内周面との摺接面の全周に凹溝が形成されたガスケット本体と、
    請求項1〜3のいずれかに記載の方法にて形成され、ガスケット本体の凹溝に嵌め込まれた摺接リングとで構成されたことを特徴とするガスケット。
  5. シリンジバレルと、前記シリンジバレルに圧入され、摺動状態で使用される請求項4に記載のガスケットと、前記ガスケットが装着されたピストンロッドとで構成されたことを特徴とするシリンジ。
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