JPWO2017159204A1 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

自動変速機の制御装置は、無段変速機構(CVT)を制御するコントロールユニット(10)を備える。コントロールユニット(10)は、走行状態に基づいて目標変速比を演算する目標変速比演算部(101)と、無段変速機構(CVT)の状態を表す実値に基づいてフィードバック制御するフィードバック制御部(103)と、走行状態に基づいてフィードバック制御による指令値に、所定の位相進み量に基づく位相進み補償を行う位相補償部(104)と、動力源と駆動輪との間の動力伝達経路の共振を抑制可能な制振限界となる第1の位相進み量よりも大きく、かつ、フィードバック制御部(103)の発散を回避可能な安定限界となる第2の位相進み量よりも小さな位相進み量となるように前記所定の位相進み量を設定する位相補償制御部(109)と、を有する。

Description

本発明は、車両に搭載される無段変速機構を備えた自動変速機の制御装置に関する。
従来、特許文献1には、目標変速比となるように制御する際、位相進み補償を行って変速制御を行う技術が開示されている。
しかしながら、位相進み補償を行う際の位相進み量は、走行状態に応じて最適値が異なるため、走行状態によっては適切な位相進み補償が行えず、運転者に違和感を与えるおそれがあった。
特開2002−106700号公報
本発明は上記課題に着目してなされたもので、走行状態に寄らず運転者に与える違和感を抑制することができる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。上記目的を達成するため、本発明の自動変速機の制御装置では、無段変速機構を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、走行状態に基づいて目標変速比を演算する目標変速比演算部と、前記無段変速機構の状態を表す実値に基づいてフィードバック制御するフィードバック制御部と、走行状態に基づいて前記フィードバック制御による指令値に、所定の位相進み量に基づく位相進み補償を行う位相補償部と、動力源と駆動輪との間の動力伝達経路の共振を抑制可能な制振限界となる第1の位相進み量よりも大きく、かつ、前記フィードバック制御部の発散を回避可能な安定限界となる第2の位相進み量よりも小さな位相進み量となるように前記所定の位相進み量を設定する位相補償制御部と、を有する。
よって、適切な位相進み量に基づいて位相進み補償を行うため、運転者に与える違和感を抑制できる。
実施例1の無段変速機の制御装置を表すシステム図である。 実施例1のコントロールユニット内の概略を表す制御ブロック図である。 実施例1の自動変速機において、車速VSPとアクセルペダル開度APOによって定まる所定の走行状態で位相進み量αを変更したときの前後加速度Gの振動成分の振幅の大きさを表す図である。 実施例1の自動変速機において、車速VSPとアクセルペダル開度APOによって定まる所定の走行状態で位相進み量αを変更したときの指令信号の振幅の大きさを表す図である。 実施例2の位相進み量補正処理を表すフローチャートである。 実施例3の位相進み量学習処理を表すフローチャートである。 実施例4の位相進み量学習処理を表すフローチャートである。
〔実施例1〕
図1は実施例1の自動変速機の制御装置を表すシステム図である。実施例1の車両は、内燃機関であるエンジン1と、自動変速機とを有し、ディファレンシャルギヤを介して駆動輪であるタイヤ8に駆動力を伝達する。自動変速機からタイヤ8へと接続する動力伝達経路を総称してパワートレーンPTと記載する。
自動変速機は、トルクコンバータ2と、オイルポンプ3と、前後進切替機構4と、無段変速機構(ベルト式無段変速機構)CVTとを有する。トルクコンバータ2は、エンジン1に連結されオイルポンプ3を駆動する駆動爪と一体に回転するポンプインペラ2bと、前後進切替機構4の入力側(無段変速機構CVTの入力軸)と接続されるタービンランナ2cと、これらポンプインペラ2bとタービンランナ2cとを一体的に連結可能なロックアップクラッチ2aとを有する。前後進切替機構4は、遊星歯車機構と複数のクラッチ4aから構成されており、クラッチ4aの締結状態によって前進と後進とを切り替える。無段変速機構CVTは、前後進切替機構4の出力側(無段変速機の入力軸)と接続されたプライマリプーリ5と、駆動輪と一体に回転するセカンダリプーリ6と、プライマリプーリ5とセカンダリプーリ6との間に巻回され動力伝達を行うベルト7と、各油圧アクチュエータに対して制御圧を供給するコントロールバルブユニット20と、を有する。
コントロールユニット10は、運転者の操作によりレンジ位置を選択するシフトレバー11からのレンジ位置信号(以下、レンジ位置信号をそれぞれPレンジ,Rレンジ,Nレンジ,Dレンジと記載する。)と、アクセルペダル開度センサ12からのアクセルペダル開度信号(以下、APO)と、ブレーキスイッチ17からのブレーキペダルON・OFF信号と、プライマリプーリ5の油圧を検出するプライマリプーリ圧センサ15からのプライマリプーリ圧信号と、セカンダリプーリ6の油圧を検出するセカンダリプーリ圧センサ16からのセカンダリプーリ圧信号と、プライマリプーリ5の回転数を検出するプライマリプーリ回転数センサ13からのプライマリ回転数信号Npriと、セカンダリプーリ6の回転数を検出するセカンダリプーリ回転数センサ14からのセカンダリ回転数信号Nsecと、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ18からのエンジン回転数信号Neと、車両の前後加速度Gを検出するGセンサ19からの加速度信号とを読み込む。尚、プライマリ回転数信号Npriは、Dレンジの場合、クラッチ4aの締結によりタービン回転数と一致することから、以下、タービン回転数Ntとも記載する。
コントロールユニット10は、レンジ位置信号に応じたクラッチ4aの締結状態を制御する。具体的にはPレンジもしくはNレンジであればクラッチ4aは解放状態とし、Rレンジであれば前後進切替機構4が逆回転を出力するようにコントロールバルブユニット20に制御信号を出力し、後進クラッチ(もしくはブレーキ)を締結する。また、Dレンジであれば前後進切替機構4が一体回転して正回転を出力するようにコントロールバルブユニット20に制御信号を出力し、クラッチ4aを締結する。また、セカンダリ回転数に基づいて車速VSPを算出する。
図2は実施例1のコントロールユニット10内における制御構成を表すブロック図である。コントロールユニット10は、目標変速比演算部101と、偏差演算部102と、フィードバック制御部103と、位相補償部104と、加算部105と、指令信号発散検知部106と、油振検知部107と、車両振動検知部108と、位相補償制御部109と、ロックアップクラッチ2aの締結状態を制御するロックアップ制御部110と、を有する。
目標変速比演算部101では、APO信号と車速VSPとに基づいて最適な燃費状態を達成可能な変速マップから目標変速比ir*を演算する。偏差演算部102では、無段変速機構CVTの状態を表す実値であるプライマリ回転数信号Npriとセカンダリ回転数信号Nsecとに基づく実変速比irを検出し、実変速比irと目標変速比ir*との偏差を演算する。フィードバック制御部103では、設定された目標変速比ir*と無段変速機構CVTの状態を表す実値である実変速比irとが一致するようにプーリ油圧を制御するソレノイドに対するフィードバック指令信号を演算する。
位相補償部104では、フィードバック制御部103により演算された指令信号に対し、走行状態に応じた位相進み量αを演算し、位相進み量αに基づく位相補償信号を演算する。加算部105では、フィードバック指令信号に位相補償信号を加算して最終的な指令信号を演算する。指令信号発散検知部106では、最終的な指令信号が発散しているか否かを検知し、発散していない場合は発散フラグF1をOFFとし、発散している場合は発散フラグF1をONとする。ここで、指令信号の発散は、周波数が所定値以上で、かつ、振幅が所定値以上の状態が所定時間継続したか否かに基づいて検知する。
油振検知部107では、まず、プライマリプーリ圧センサ15及びセカンダリプーリ圧センサ16によって検出された電圧信号を油圧信号に変換し、バンドバスフィルタ処理によってDC成分(制御指令に応じた変動成分)を除去し、振動成分のみを抽出する。そして、振動成分の振幅を算出し、プライマリプーリ圧もしくはセカンダリプーリ圧のいずれかの振幅が所定振幅以上の状態が所定時間以上継続した場合には、油振フラグF2をONとする。一方、油振フラグF2がONの状態で、振幅が所定振幅未満の状態が所定時間以上継続した場合には、油振フラグF2をOFFとする。
車両振動検知部108では、Gセンサ19により検出された前後加速度Gの振動成分を抽出し、振動成分の振幅が所定値以上の状態が所定時間以上継続した場合には、振動フラグF3をONとする。一方、振動成分の振幅が所定未満の状態が所定時間以上継続した場合には、振動フラグF3をOFFとする。
位相補償制御部109では、発散フラグF1,油振フラグF2,振動フラグF3の情報及びレンジ位置信号を読み込むと共に、VSPとAPOにより規定される動作点を演算する。そして、エンジン始動後、各種フラグが全てOFFの場合には、位相補償部104での位相補償信号の出力を許可する信号を出力する。一方、いずれか一つのフラグがONとなった場合には、位相補償部104での位相補償信号の出力を禁止する信号を出力すると共に、ロックアップクラッチ2aを解放する指令を出力する。
また、位相補償制御部109は、走行状態に応じた位相進み量αを設定する位相進み量設定処理を行う。図3は実施例1の自動変速機において、車速VSPとアクセルペダル開度APOによって定まる所定の走行状態で位相進み量αを変更したときの前後加速度Gの振動成分の振幅の大きさを表す図である。位相進み量αが制振限界を表す第1位相進み量α1よりも小さくなると、位相進み補償による制振機能が得られず、パワートレーンPTの共振周波数と重なることによって振動を招く。図4は実施例1の自動変速機において、車速VSPとアクセルペダル開度APOによって定まる所定の走行状態で位相進み量αを変更したときの指令信号の振幅の大きさを表す図である。位相進み量αが安定限界を表す第2位相進み量α2よりも大きくなると、指令信号の発散により位相進み補償による制振機能が得られず、適切な指令信号を出力することが困難となる。よって、位相進み量αを設定する際は、第1位相進み量α1よりも大きく、第2位相進み量α2よりも小さな値を設定することとした。
尚、通常の走行時に最も多いと考えられる走行状態において、発明者が鋭意検討したところ、殆どの走行状態では、α1<α2の関係が得られるため、条件を満たすαを設定できる。しかしながら、特定の走行状態では、α1≧α2の関係となることが把握された。よって、α1≧α2の関係となる走行状態を検出した場合には、位相補償部104での位相補償信号の出力を禁止すると共に、ロックアップクラッチ2aを解放する指令を出力する。
すなわち、α1≧α2となった場合、パワートレーンPTの共振及び制御信号の発散の両方に対して効果的な位相進み量が存在せず、一方にのみ対応した位相進み量を設定し、位相補償部104から位相補償信号が出力すると、かえって指令信号の振動が大きくなるおそれがあり、振動が増幅されるおそれがある。よって、α1≧α2となる走行状態を検出したときは、位相補償信号の出力を禁止することで、フィードバック制御のみを機能させることとした。これにより、ロバスト性の高い制御構成を得ることができる。また、ロックアップクラッチ2aを解放することで、パワートレーンPTの質量は、エンジン質量が加算された質量からエンジン質量を除いた質量へと変更することができる。共振周波数はパワートレーンPTの質量と相関を有するため、質量を変更することで共振周波数を移動させることができ、振動を抑制することができる。尚、α1≧α2となる走行状態は、予め実験等に基づいて該当する走行状態を表す中止条件を設定し、車速VSPやアクセルペダル開度APOが中止条件を満たしたときは、位相補償信号の出力を禁止すると共に、ロックアップクラッチ2aを解放することとしてもよいし、走行状態に応じたα1及びα2を常時演算し、大小関係を判定することで位相補償信号の出力を禁止すると共に、ロックアップクラッチ2aを解放することとしてもよい。
以上説明したように、実施例にあっては下記に列挙する作用効果が得られる。
(1)プライマリプーリ5とセカンダリプーリ6との間にベルト7を巻装し、プライマリプーリ5とセカンダリプーリ6とにおけるベルト挟持圧を制御して変速する無段変速機構CVTを制御するコントロールユニット10を備え、コントロールユニット10は、走行状態に基づいて目標変速比ir*を演算する目標変速比演算部101と、目標変速比ir*となるように無段変速機構CVTの状態を表す実値に基づいて、プライマリプーリ5とセカンダリプーリ6のベルト挟持圧をフィードバック制御するフィードバック制御部103と、走行状態に基づいてフィードバック制御の位相進み補償を行う位相補償部104と、パワートレーンPT(動力源と駆動輪との間の動力伝達経路)の共振を抑制可能な制振限界となる第1位相進み量α1(第1の位相進み量)よりも大きく、かつ、フィードバック制御部103の発散を回避可能な安定限界となる第2位相進み量α2(第2の位相進み量)よりも小さな位相進み量となるように所定の位相進み量αを設定する位相補償制御部109と、を有する。よって、制御の安定化を図ることが可能となり、車両挙動を安定化できる。
(2)位相補償制御部109は、第1位相進み量α1が第2位相進み量α2よりも大きいときは、位相補償部104による位相進み補償を停止する。よって、適正な制振状態が得られない走行状態での位相進み補償を回避することが可能となり、車両挙動を安定化できる。
(3)エンジン1(動力源)と無段変速機構CVTとの間に設けられ、ロックアップクラッチ2aを有するトルクコンバータ2を有し、位相補償制御部109は、第1位相進み量α1が第2位相進み量α2よりも大きいときは、ロックアップクラッチ2aを解放する。よって、パワートレーンPTの質量を変更することで共振周波数を変更することが可能となり、振動を抑制できる。
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。実施例1では、位相進み量αを予め走行状態に応じた値に設定し、適正な位相進み量αが存在しないと考えられる走行状態の場合、及び発散フラグF1,油振フラグF2,振動フラグF3のいずれかがONとなった場合には、位相補償信号の出力を禁止すると共にロックアップクラッチ2aを解放した。これに対し、実施例2では、発散フラグF1もしくは振動フラグF3のいずれか一方のみがONとなった場合には、位相進み量αを補正して位相補償信号の出力やロックアップクラッチ2aの締結の継続を試みるものである。
図5は実施例2の位相進み量補正処理を表すフローチャートである。ステップS1では、発散フラグF1がONか否かを判断し、OFFの場合はステップS2に進み、ONの場合はステップS4に進む。ステップS2では、振動フラグF3がONか否かを判断し、ONの場合はステップS3に進み、OFFの場合は本制御フローを終了する。ステップS3では、位相進み量αを所定量だけ増加補正(UP)する。すなわち、発散フラグF1がOFFで、かつ、振動フラグF3がONのときは、位相進み量が不足して十分にパワートレーンPTの共振を抑制出来ていない可能性が高い。よって、位相進み量αを増加補正し、位相をより多く進ませることで、パワートレーンPTの共振を抑制する。
ステップS4では、振動フラグF3がONか否かを判断し、ONの場合はステップS6に進み、OFFの場合はステップS5に進む。ステップS5では、位相進み量αを所定量だけ減少補正(DOWN)する。すなわち、発散フラグF1がONで、かつ、振動フラグF3がOFFのときは、位相進み量が大きすぎることで指令信号が発散している可能性が高い。よって、位相進み量αを減少補正し、位相進み量を抑制することで指令信号の発散を抑制する。ステップS6では、発散フラグF1がONで、かつ、振動フラグF3もONであることから、α1≧α2の可能性が高い。よって、この場合は位相進み補償信号の出力を禁止すると共にロックアップクラッチ2aを解放することで、車両挙動を安定化させる。
以上説明したように、実施例2にあっては、発散フラグF1と振動フラグF3により位相進み量αを補正することで、走行状態に応じた適切な位相進み量αを設定することができ、より安定した車両挙動を提供できる。
〔実施例3〕
次に、実施例3について説明する。基本的な構成は実施例2と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。実施例2では、走行状態に応じて初期値としての位相進み量αを補正することとした。しかしながら、初期値が実際の車両状態と乖離している場合、車両走行後、一旦、発散フラグF1や振動フラグF3がONとなってから補正が行われることとなり、車両挙動の安定化を十分に図れない場合がある。そこで、実施例3では、学習補正により初期値としての位相進み量αを更新することで、車両走行開始後に発散フラグF1や振動フラグF3がONとなることを回避することとした。
図6は実施例3の位相進み量学習処理を表すフローチャートである。尚、ステップS1からS6までは実施例2と同じであるため、異なるステップについてのみ説明する。ステップS0では、記憶された位相進み量αを読み込む。その後、実施例2のステップS1からS6を行い、位相進み量αを補正する。ステップS7では、補正された位相進み量αを初期値として更新して記憶する。これにより、制御開始時に読み込まれる位相進み量αは、補正後の値であるため、車両挙動の安定化を図ることができる。
〔実施例4〕
次に、実施例4について説明する。基本的な構成は実施例3と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図7は実施例4の位相進み量学習処理を表すフローチャートである。尚、ステップS0からステップS7までは実施例3と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。ステップS8では、ステップS3で増加補正する直前の位相進み量αをα1として記憶すると共に、ステップS5で減少補正する直前の位相進み量αをα2として記憶する。ステップS9では、(α2−α1)が所定値α0以下か否かを判断し、α0以下のときはステップS10に進み、α0よりも大きいときは本制御フローを終了する。ステップS10では、ATFの交換要求ランプを点灯する。
すなわち、増加補正する直前の位相進み量αは、制振限界を表す第1位相進み量α1と近い値であると推定される。また、減少補正する直前の位相進み量αは、安定限界を表す第2位相進み量α2と近い値であると推定される。このα1とα2とで挟まれた領域が、適切な位相進み量αのα存在可能領域となる。このα存在可能領域の大きさが、安全率を考慮した所定値α0以下となると、適切な位相進み量αが設定できないおそれがある。これは、自動変速機の作動油であるATFの劣化等によってα存在可能領域が狭まることが考えられる。そこで、実施例4では、α存在可能領域が狭くなった場合には、ATFの交換要求ランプを点灯し、運転者にATFの交換を促すことで、事前に車両挙動の安定化を継続可能な状態を保つこととした。
尚、α存在可能領域が狭まってきたことを検知した際には、制御応答性が低下していることも懸念されるため、フィードバック制御部103におけるゲイン調整や、位相補償部104におけるゲイン調整を同時に行うことで、更に車両挙動の安定化を図ってもよい。

Claims (4)

  1. 無段変速機構を制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    走行状態に基づいて目標変速比を演算する目標変速比演算部と、
    前記無段変速機構の状態を表す実値に基づいてフィードバック制御するフィードバック制御部と、
    走行状態に基づいて前記フィードバック制御による指令値に、所定の位相進み量に基づく位相進み補償を行う位相補償部と、
    動力源と駆動輪との間の動力伝達経路の共振を抑制可能な制振限界となる第1の位相進み量よりも大きく、かつ、前記フィードバック制御部の発散を回避可能な安定限界となる第2の位相進み量よりも小さな位相進み量となるように前記所定の位相進み量を設定する位相補償制御部と、
    を有する自動変速機の制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機の制御装置において、
    前記位相補償制御部は、走行状態に基づいて前記所定の位相進み量を設定する自動変速機の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の自動変速機の制御装置において、
    前記位相補償制御部は、前記第1の位相進み量が前記第2の位相進み量よりも大きいときは、前記位相補償部による位相進み補償を停止する自動変速機の制御装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか一つに記載の自動変速機の制御装置において、
    前記動力源と前記無段変速機構との間に設けられたロックアップクラッチを有するトルクコンバータを有し、
    前記位相補償制御部は、前記第1の位相進み量が前記第2の位相進み量よりも大きいときは、前記ロックアップクラッチを解放する自動変速機の制御装置。
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