JPWO2017154783A1 - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents
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Abstract
内燃機関の燃焼室36から、吸気ポート42と排気ポート43が互いに離れる方向に形成され、吸気ポート42にインレットパイプ6が接続されて吸気通路80が構成される。インレットパイプ6の上流側に気化器7が接続され、吸気通路80の仕切板部85は、気化器7の開閉弁71の閉弁時の先端である下端71aに近い第2吸気通路80Bと、第2吸気通路80Bを除く第1吸気通路80Aとを仕切る。気化器7は、吸気通路80の上流側端部80aに接続され、気化器7の開閉弁71の先端71aがその閉弁時に押し付けられる気化器7の内壁部70bと、仕切板部85の上流側端部85aとが、開閉弁71の変位方向に関して、吸気流れ方向に対応する位置に配置され、これにより、低負荷時に燃焼室内にタンブル流を発生しやすく、高負荷時に吸入空気が吸気通路の下流で衝突することを抑制でき、既存の気化器を使用できる。
Description
本発明は、タンブル流の発生のため改善された内燃機関の吸気装置に関する。
従来、内燃機関の燃焼室内においてタンブル流を発生させるために、気化器において開閉弁の下流側の吸気通路に仕切板部を設けて、開閉弁の全開時の流路となる吸気通路の主流路から仕切って、低負荷時の開閉弁の開弁時開口に合わせたタンブル流路を形成し、低負荷時には吸入空気をタンブル流路に流し、高負荷時には開閉弁が大きく開き主流路とタンブル流路の両方に吸入空気を流すようにした吸気装置が、例えば下記特許文献1に記載されている。
ところで、下記特許文献1に示されるものでは、仕切板部が気化器内から下流側に延在するように設けられているため、専用の気化器を使用する必要があり、既存の気化器を流用することができない。
また、高負荷時には主流路とタンブル流路の両方を通った吸入空気が仕切板部の終点下流側で流れの衝突を起こすこととなり、タンブル流の形成上改善が求められていた。
ところで、下記特許文献1に示されるものでは、仕切板部が気化器内から下流側に延在するように設けられているため、専用の気化器を使用する必要があり、既存の気化器を流用することができない。
また、高負荷時には主流路とタンブル流路の両方を通った吸入空気が仕切板部の終点下流側で流れの衝突を起こすこととなり、タンブル流の形成上改善が求められていた。
本発明は上記従来技術に鑑みなされたものであり、内燃機関の低負荷時でも、吸入空気が燃焼室内にタンブル流を発生しやすく、内燃機関の高負荷時において主流路とタンブル流路を流れる吸入空気が吸気通路の下流で衝突することを抑制でき、専用の気化器を設ける必要がなく、既存の気化器を流用することができる内燃機関の吸気装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明によれば、シリンダブロックのシリンダボア内を摺動自在に嵌合されるピストンの頂面と同頂面が対向するシリンダヘッドの燃焼室天井面との間に燃焼室が構成され 、前記シリンダヘッドには、前記燃焼室天井面に開口した吸気弁口と排気弁口から各々吸気ポートと排気ポートが互いに離れる方向に湾曲しながら延出して形成され、前記吸気ポートにインレットパイプが接続されて連続した吸気通路が構成され、前記インレットパイプの上流側に気化器が接続され、該気化器は、その内部の流路を横切って該流路を開閉するように変位可能の開閉弁を備え、前記吸気通路が、前記気化器の開閉弁の閉弁時にその先端が押し付けられる前記流路の内壁部に吸気の流れ方向で対応する第2吸気通路と、同第2吸気通路を除く第1吸気通路とを仕切る仕切板部を有する内燃機関の吸気装置において、
前記気化器は、前記吸気通路の上流側端部に接続され、前記気化器の開閉弁の閉弁時に、該開閉弁の先端が押し付けられる前記流路の内壁部と前記仕切板部の上流側端部とが、前記開閉弁の変位方向に関して対応する位置にあることを特徴とする内燃機関の吸気装置が提供される。
前記気化器は、前記吸気通路の上流側端部に接続され、前記気化器の開閉弁の閉弁時に、該開閉弁の先端が押し付けられる前記流路の内壁部と前記仕切板部の上流側端部とが、前記開閉弁の変位方向に関して対応する位置にあることを特徴とする内燃機関の吸気装置が提供される。
本発明の好適な実施形態では、前記仕切板部の上流側端部は、前記インレットパイプと前記気化器の接続部から下流側に離間している。
本発明の好適な実施形態によれば、前記気化器の前記開閉弁の下流側で、前記吸気の流れ方向で前記第2吸気通路へ向かって、吸気の流れの中心から該中心を離れる方向に傾斜する下がりスロープ部が形成される。
本発明の好適な他の実施形態によれば、前記仕切板部は、前記シリンダヘッドにおいて前記シリンダブロック側に向けて屈曲して一体に形成された下流側端部を有し、前記第2吸気通路は、前記シリンダヘッドの前記燃焼室天井面を指向するように形成された終端を有する。
本発明の好適なさらに他の実施形態によれば、前記吸気ポートと前記インレットパイプは、インシュレータを介して接続され、前記仕切板部は、インレットパイプ側仕切板部と、吸気ポート側仕切板部と、インシュレータ領域仕切板部とを備え、前記インレットパイプ側仕切板部の下流側端部は、前記インシュレータ領域仕切板の上流側端部(85Ca)より厚く形成され、前記インシュレータ領域仕切板部の下流側端部は、前記吸気ポート側仕切板部の上流側端部より厚く形成される。
本発明の好適な実施形態によれば、前記仕切板部の前記上流側端部に、下流側に凹む切り欠きが形成される。
本発明の好適な他の実施形態によれば、前記仕切板部の前記上流側端部の両側端部が、前記気化器の開閉弁の開弁方向に向かって屈曲される。
本発明の好適な実施形態によれば、シリンダブロックのシリンダボア内を摺動自在に嵌合されるピストンの頂面と同頂面が対向するシリンダヘッドの燃焼室天井面との間に燃焼室が構成され 、前記シリンダヘッドには、前記燃焼室天井面に開口した吸気弁口と排気弁口から各々吸気ポートと排気ポートが互いに離れる方向に湾曲しながら延出して形成され、前記吸気ポートにインレットパイプが接続されて連続した吸気通路が構成され、前記インレットパイプの上流側に、気化器が接続され、該気化器は、その内部の流路を横切って該流路を開閉するように変位可能の開閉弁を備え、前記吸気通路が、前記気化器の開閉弁の閉弁時にその先端が押し付けられる前記流路の内壁部に吸気の流れ方向で対応する第2吸気通路と、同第2吸気通路を除く第1吸気通路とを仕切る仕切板部を有する内燃機関の吸気装置において、
前記インレットパイプの前記吸気通路の径方向の幅は、前記第1吸気通路の径方向の幅と前記第2吸気通路の径方向の幅を含み、前記インレットパイプの前記吸気通路の径方向の幅は、前記気化器の開閉弁の開閉幅より大きくされる。
前記インレットパイプの前記吸気通路の径方向の幅は、前記第1吸気通路の径方向の幅と前記第2吸気通路の径方向の幅を含み、前記インレットパイプの前記吸気通路の径方向の幅は、前記気化器の開閉弁の開閉幅より大きくされる。
本発明の一実施形態によれば、前記気化器の前記開閉弁の開閉幅は、前記第1吸気通路の径方向の幅と略同じに形成される。
本発明の内燃機関の吸気装置によれば、内燃機関の低負荷時では、開度の小さい開閉弁からの吸入空気が気化器の流路壁に沿って第2吸気通路に流れやすくなり、燃焼室内にタンブル流を発生しやすくすることができる。また、内燃機関の高負荷時においては気化器の開閉弁の開度が大きくなり、大部分の吸入空気が第1吸気通路を流れるため、第2吸気通路を流れる流量を少なくでき、第1吸気通路と第2吸気通路を流れる吸入空気が吸気通路の下流で衝突することを抑制できる。
さらに、気化器が、インレットパイプ中の第1吸気通路と第2吸気通路の分離点より上流に配置されるため、分離流路を備えた専用の気化器を設ける必要がなく、既存の気化器を流用することができる。
さらに、気化器が、インレットパイプ中の第1吸気通路と第2吸気通路の分離点より上流に配置されるため、分離流路を備えた専用の気化器を設ける必要がなく、既存の気化器を流用することができる。
本発明の上記実施形態では、仕切板部の上流側端部が、インレットパイプと気化器の接続部から下流側に離間することによって、内燃機関の低負荷時に所望のタンブル比を得ることできるとともに、内燃機関の高負荷時には、第1吸気通路に流入する吸入空気の流量を確保することができる。
本発明の上記実施形態では、気化器の開閉弁の下流側で、吸気の流れ方向で第2吸気通路へ向かって、吸気の流れの中心から該中心を離れる方向に傾斜する下がりスロープ部が形成されることにより、内燃機関の低負荷時において第2吸気通路に吸入空気を導きやすく、燃焼室内にタンブル流を発生しやすくすることができる。
本発明の上記実施形態では、仕切板部が、シリンダヘッドにおいてシリンダブロック側に向けて屈曲して一体に形成された下流側端部を有し、第2吸気通路が、シリンダヘッドの燃焼室天井面を指向するように形成された終端を有することによって、第2吸気通路を流れる吸入空気を吸気弁の傘部の上方を通過させたうえで、シリンダボア内に流入させことができるため、燃焼室内においてタンブル流が発生しやすくすることができる。
本発明の上記実施形態では、インレットパイプと吸気ポートのインシュレータを介しての接続部において、インレットパイプ側仕切板部の下流側に接続するインシュレータ側仕切板部が薄く、インシュレータ側仕切板部の下流側に接続する吸気ポート側仕切板部が薄く、吸気空気の流れに従って接合部における各仕切板部の厚みが減じる段差形状に形成されるため、吸気通路を流れる吸入空気の流れに干渉することを抑制できる。また、組み付け誤差が生じる場合であっても、段差が形成されていることにより、組み付け誤差を吸収することができる。
本発明の上記実施形態においては、仕切板部の上流側端部に、下流側に凹む切り欠きが形成されることで、吸気通路に流入する吸入空気が仕切板部に当たる面積が徐々に増大するようにして、圧力と速度の変化を緩やかにし、流量損失を少なくすることができる。
本発明の上記実施形態によれば、仕切板部の上流側端部の両側端部が、気化器の開閉弁の開弁方向に向かって屈曲される。内燃機関の低負荷時に吸気通路内に流入する吸入空気は、吸気通路の下方から両側端の上方へ流れて扇状に流入する特性があるため、気化器の開閉弁の開弁方向に向かって屈曲する仕切板部の両側端部を設けることで、扇状に流入する吸入空気を受け止め、第2空気通路に導きやすくすることができる。
また、併せ仕切板部の上流側端部に下流側に凹む切り欠きが形成された場合は、切り欠き凹みの中央部を気化器の開閉弁の全開時の吸入空気の流れが支障なく流れる。
また、併せ仕切板部の上流側端部に下流側に凹む切り欠きが形成された場合は、切り欠き凹みの中央部を気化器の開閉弁の全開時の吸入空気の流れが支障なく流れる。
本発明の上記実施形態では、インレットパイプの吸気通路の径方向の幅が、第1吸気通路の径方向の幅と第2吸気通路の径方向の幅を含み、インレットパイプの吸気通路の径方向の幅が、気化器の開閉弁の開閉幅より大きいことにより、内燃機関の低負荷時では、開度の小さい開閉弁からの吸入空気が気化器の流路壁に沿って第2吸気通路に流れやすくなり、燃焼室内にタンブル流を発生しやすくすることができる。また、内燃機関の高負荷時においては気化器の開閉弁の開度が大きくなり、大部分の吸入空気が第1吸気通路を流れるため、第2吸気通路を流れる流量を少なくでき、第1吸気通路と第2吸気通路を流れる吸入空気が吸気通路の下流で衝突することを抑制できる。
本発明の上記実施形態では、気化器の開閉弁の開閉幅が、第1吸気通路の径方向の幅と略同じに形成されることで、内燃機関の高負荷時に、吸気通路の流入する空気を第1吸気通路に流入しやすくでき、内燃機関の高負荷時において第1吸気通路を流れる吸入空気量を確保しやすくできる。
図面に基づき、本発明の一実施形態に係る内燃機関の吸気装置につき説明する。
なお、本明細書の説明および請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る吸気装置を備えた内燃機関を搭載した車両に関しての向きに従うものとする。本実施形態において車両は小型車両であり、例えばスクータ型自動二輪車である。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
なお、本明細書の説明および請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る吸気装置を備えた内燃機関を搭載した車両に関しての向きに従うものとする。本実施形態において車両は小型車両であり、例えばスクータ型自動二輪車である。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
図1に、本実施形態の内燃機関の吸気装置を備えるパワーユニットを搭載したスクータ型自動二輪車(以下、単に「自動二輪車」という。)1の右側面を示す。
自動二輪車1は、車体前部1Aと車体後部1Bとが、低いフロア部1Cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレーム2は、概ねダウンチューブ21とメインパイプ22(図2参照)とからなる。
すなわち、車体前部1Aのヘッドパイプ20からダウンチューブ21が下方へ延出し、ダウンチューブ21は下端で水平に屈曲してフロア部1Cの下方を後方へ延び、図2に示されるようにその後端において車幅方向に配設された連結フレーム23を介して、左右一対のメインパイプ22が連結され、メインパイプ22は連結フレーム23から斜め後方に立ち上がって、途中、傾斜をゆるめるように屈曲して後方に延びている。
自動二輪車1は、車体前部1Aと車体後部1Bとが、低いフロア部1Cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレーム2は、概ねダウンチューブ21とメインパイプ22(図2参照)とからなる。
すなわち、車体前部1Aのヘッドパイプ20からダウンチューブ21が下方へ延出し、ダウンチューブ21は下端で水平に屈曲してフロア部1Cの下方を後方へ延び、図2に示されるようにその後端において車幅方向に配設された連結フレーム23を介して、左右一対のメインパイプ22が連結され、メインパイプ22は連結フレーム23から斜め後方に立ち上がって、途中、傾斜をゆるめるように屈曲して後方に延びている。
メインパイプ22により乗員シート11等が支持され、その下方は車体カバー12で覆われている。
一方、車体前部1Aにおいては、ヘッドパイプ20に軸支されて上方にハンドル13が設けられ、下方にフロントフォーク14が延びてその下端に前輪15が軸支されている。
一方、車体前部1Aにおいては、ヘッドパイプ20に軸支されて上方にハンドル13が設けられ、下方にフロントフォーク14が延びてその下端に前輪15が軸支されている。
図2に、車体カバー12を外した自動二輪車1の後部右側面を示すように、メインパイプ22の傾斜部の下端付近にブラケット24が突設され、ブラケット24にリンク部材25を介してパワーユニット3が揺動可能に連結支持されている。
パワーユニット3は、その前部が単気筒4ストロークサイクルの空冷式内燃機関(以下、単に「内燃機関」という。)30であり、クランクケース部50aを構成するパワーユニットケース50の前部に、クランク軸51を車幅方向に配して回転自在に軸支し、シリンダ軸Xを略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、パワーユニットケース50の下端から前方に突出したハンガアーム52の端部が、メインパイプ22のブラケット24に取付けられたリンク部材25を介して連結されている。
パワーユニット3は、その前部が単気筒4ストロークサイクルの空冷式内燃機関(以下、単に「内燃機関」という。)30であり、クランクケース部50aを構成するパワーユニットケース50の前部に、クランク軸51を車幅方向に配して回転自在に軸支し、シリンダ軸Xを略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、パワーユニットケース50の下端から前方に突出したハンガアーム52の端部が、メインパイプ22のブラケット24に取付けられたリンク部材25を介して連結されている。
パワーユニット3は、クランクケース部50aを構成するパワーユニットケース50の前部に略水平に大きく前傾する内燃機関30を備え、該内燃機関30を構成するシリンダブロック31、シリンダヘッド32、シリンダヘッドカバー33が順次積み上げられるように締結されている。クランクケース部50aから左側後方にかけてベルト式無段変速機等を備えた動力伝動ケース部55が一体に延在し、その後部にパワーユニット3の出力軸である後車軸56が設けられ、後輪16が取り付けられている。
なお、パワーユニット3の後部の動力伝動ケース部55と、メインパイプ22の後部との間には図示しないリヤクッションが介装されている。
なお、パワーユニット3の後部の動力伝動ケース部55と、メインパイプ22の後部との間には図示しないリヤクッションが介装されている。
図2に示されるように、パワーユニット3の上部では、内燃機関30の大きく前傾したシリンダヘッド32の上部からインレットパイプ6が延出して後方に湾曲し、インレットパイプ6に接続された気化器7がシリンダブロック31の上方に位置し、気化器7にコネクティングチューブ37を介して図示しないエアクリーナ装置が動力伝動ケース部55の上方に配設されている。
一方、シリンダヘッド32の下部から下方に延出した排気管38は、後方へ屈曲し右側に偏って後方に延びて後輪16の右側のマフラ39に接続される。
一方、シリンダヘッド32の下部から下方に延出した排気管38は、後方へ屈曲し右側に偏って後方に延びて後輪16の右側のマフラ39に接続される。
図3は、パワーユニット3の前部、すなわち内燃機関30の部分の、図2に示すと同じ配向による側面断面図である。内燃機関30は、シリンダブロック31のシリンダボア31a内を往復動するピストン34を有し、該ピストン34とクランク軸51のクランクピン51aとをコネクティングロッド35が連結している。
シリンダブロック31のシリンダボア31a内を摺動自在に嵌合されるピストン34の頂面34aと、頂面34aが対向するシリンダヘッド32の燃焼室天井面32aとの間には燃焼室36が構成される。
シリンダブロック31のシリンダボア31a内を摺動自在に嵌合されるピストン34の頂面34aと、頂面34aが対向するシリンダヘッド32の燃焼室天井面32aとの間には燃焼室36が構成される。
本実施形態において、内燃機関30は、SOHC型式の2バルブシステムを採用しており、シリンダヘッド32に動弁機構9が設けられている。動弁機構9を覆うように、シリンダヘッド32にはシリンダヘッドカバー33が重ねられて被せられる。
シリンダヘッドカバー33内の動弁機構9に動力伝達を行うため、図示しない無端状のカムチェーンが、クランクケース50a、シリンダブロック31、シリンダヘッド32のクランク軸51方向の一方側に設けられた図示しないカムチェーン室を通って、カム軸91とクランク軸51との間に架設され、カム軸91はクランク軸51に同期して1/2の回転速度で回転する。
なお、シリンダヘッド32において前記カムチェーン室と反対側(クランク軸51方向の他方側)から燃焼室36内に向かって図示しない点火プラグが嵌挿されている。
シリンダヘッドカバー33内の動弁機構9に動力伝達を行うため、図示しない無端状のカムチェーンが、クランクケース50a、シリンダブロック31、シリンダヘッド32のクランク軸51方向の一方側に設けられた図示しないカムチェーン室を通って、カム軸91とクランク軸51との間に架設され、カム軸91はクランク軸51に同期して1/2の回転速度で回転する。
なお、シリンダヘッド32において前記カムチェーン室と反対側(クランク軸51方向の他方側)から燃焼室36内に向かって図示しない点火プラグが嵌挿されている。
図3に示すように、シリンダ軸線Xを略水平に近く大きく前傾したシリンダヘッド32においては、燃焼室天井面32aに開口した吸気弁口40と排気弁口41からは、各々吸気ポート42と排気ポート43が互いに上下に離れる方向に湾曲しながら延出して形成される。
吸気ポート42の上流端は、シリンダヘッド32の上方に向けてインレットパイプ6と接続して、連続した吸気通路80が構成され、インレットパイプ6の上流側に、気化器7が接続される。
排気ポート43の下流端は、シリンダヘッド32の下方に向けて排気管38に連結される。
吸気ポート42の上流端は、シリンダヘッド32の上方に向けてインレットパイプ6と接続して、連続した吸気通路80が構成され、インレットパイプ6の上流側に、気化器7が接続される。
排気ポート43の下流端は、シリンダヘッド32の下方に向けて排気管38に連結される。
シリンダヘッド32における吸気ポート42の湾曲外壁部に一体に円筒状の弁ガイド44が嵌着され、弁ガイド44に摺動可能に支持された吸気弁46が、吸気ポート42の燃焼室36に臨む吸気弁口40を開閉する。
また、シリンダヘッド32における排気ポート43の湾曲外壁部に一体に嵌着された弁ガイド45に摺動可能に支持された排気弁47が、排気ポート43の燃焼室36に臨む排気弁口41を開閉する。
また、シリンダヘッド32における排気ポート43の湾曲外壁部に一体に嵌着された弁ガイド45に摺動可能に支持された排気弁47が、排気ポート43の燃焼室36に臨む排気弁口41を開閉する。
吸気弁46および排気弁47はその傘部46a、47aが、いずれも燃焼室36に臨む吸気弁口40、排気弁口41を閉じるように、弁ばね48により上方に付勢されているが、カム軸91の吸気カム92、排気カム93に当接揺動する吸気ロッカアーム94、排気ロッカアーム95によって、吸気弁46、排気弁47のステムエンド46b、47bが押し下げられて、所定のタイミングで吸気弁46、排気弁47が開弁し、吸気ポート42と燃焼室36、また、排気ポート43と燃焼室36が連通し、所定のタイミングの吸気、排気がなされる。
以上のような本実施形態に係る内燃機関30において、燃焼室36でのより好ましい燃焼を得るために燃焼室36において燃料・空気混合気のタンブル流、すなわち縦回転を与えるための前記吸気通路80が形成されている。
すなわち、吸気通路80は、インレットパイプ6から吸気ポート42へと続く仕切板部85によって、第1吸気通路80Aと第2吸気通路80Bとに仕切られている。第2吸気通路80Bは、気化器7の開閉弁71の閉弁時の下端71aに近い下側の下側通路でありタンブル流路となる。また、第1吸気通路80Aは、第2吸気通路80Bを除く上側の上側通路であり主流路となる第1吸気通路80Aとに仕切られている。
すなわち、吸気通路80は、インレットパイプ6から吸気ポート42へと続く仕切板部85によって、第1吸気通路80Aと第2吸気通路80Bとに仕切られている。第2吸気通路80Bは、気化器7の開閉弁71の閉弁時の下端71aに近い下側の下側通路でありタンブル流路となる。また、第1吸気通路80Aは、第2吸気通路80Bを除く上側の上側通路であり主流路となる第1吸気通路80Aとに仕切られている。
本実施形態において、気化器7の流路70は、上流側がコネクティングチューブ37に接続し、図3の要部拡大図である図4に示されるように、下流端70aがインシュレータ75を介してインレットパイプ6の上流側端部6a、すなわち吸気通路80の上流側端部80aに接続されており、その途中にベンチュリー部72のベンチュリーピストンで形成される開閉弁71が流路70を横切って上下に変位可能に設けられる。気化器7は、開閉弁71の上流側にスロットルバルブ73が設けられて、負圧作動型気化器を構成しているが、それ自体は広く公知のものなので説明は省略する。
開閉弁71の開放の初期位置(閉鎖の終期位置)では、開閉弁71の先端である下端71aは、仕切板部85により第1吸気通路80Aに対し仕切られた第2吸気通路80Bの上流端に流れ方向で対応する位置にある。そして、開閉弁71の先端を構成する下端71aは、開閉弁71の閉鎖状態で、タンブル流路である第2吸気通路80Bに流れ方向で対応する位置にある、流路内壁部分としての底部70bに押し付けられる。
開閉弁71の開放の初期位置(閉鎖の終期位置)では、開閉弁71の先端である下端71aは、仕切板部85により第1吸気通路80Aに対し仕切られた第2吸気通路80Bの上流端に流れ方向で対応する位置にある。そして、開閉弁71の先端を構成する下端71aは、開閉弁71の閉鎖状態で、タンブル流路である第2吸気通路80Bに流れ方向で対応する位置にある、流路内壁部分としての底部70bに押し付けられる。
図4に示されるように、開閉弁71は、上記のように流路70の下側内壁である底部70bに押し付けられて流路70を閉じるが、開閉弁71が開かれるとベンチュリー部72から燃料が吸い出され吸入空気との混合気となって、気化器7の下流側の流路70からインレットパイプ6へ、すなわち吸気通路80へと送られる。
内燃機関の低負荷時に吸気通路内に流入する吸入空気と燃料との混合気(以下、単に「吸入空気」という。)は、開度の小さい開閉弁71の下端71aと流路70の底部70bとの間から底部70bに沿って扇状に流れ出て、吸気通路80に至る特性がある。
内燃機関の低負荷時に吸気通路内に流入する吸入空気と燃料との混合気(以下、単に「吸入空気」という。)は、開度の小さい開閉弁71の下端71aと流路70の底部70bとの間から底部70bに沿って扇状に流れ出て、吸気通路80に至る特性がある。
そこで、本実施形態では、図4に断面視で示すように、気化器7の開閉弁71の閉弁時の下端71aと、仕切板部85の上流側端部85aとが、開閉弁71の上下移動方向で略同じに高さに位置している。換言するならば、開閉弁71は、その閉弁時に流路70の底部70bに押し付けられるが、該底部70bは、開閉弁71の上下移動方向に関して、仕切板部85の上流側端部85aと略対応する位置にある。
また、気化器7はその流路70の下流端70aが、インシュレータ75を介してインレットパイプ6内の吸気通路80の上流側端部80aに接続されている。すなわち気化器7は、吸気通路80の第1吸気通路80Aと第2吸気通路80Bとの分離点より上流側に配置されている。
したがって、第2吸気通路80Bの図4図示上の底部80Baは、気化器7の下流側の流路70の図4図示上の底部70bより低い位置に配設され、第2吸気通路80Bの図4図示上の上流端側底部80Bbは、気化器7の流路70の図4図示上の底部70bの高さから徐々に下がる下がりスロープ部81をなしている。換言するならば、気化器7の流路70の底部70bから上流端側底部80Bbを経て第2吸気通路80Bの底部80Baへ向かうにつれ、吸気通路80の内壁は、下がりスロープ部81において、吸気の流れの中心から該中心を離れる方向に形成されている。そして、下がりスロープ部81のうち、第2吸気通路80Bの上流端側底部80Bbにおける傾斜が最も大きい下がり傾斜となっている。
また、気化器7はその流路70の下流端70aが、インシュレータ75を介してインレットパイプ6内の吸気通路80の上流側端部80aに接続されている。すなわち気化器7は、吸気通路80の第1吸気通路80Aと第2吸気通路80Bとの分離点より上流側に配置されている。
したがって、第2吸気通路80Bの図4図示上の底部80Baは、気化器7の下流側の流路70の図4図示上の底部70bより低い位置に配設され、第2吸気通路80Bの図4図示上の上流端側底部80Bbは、気化器7の流路70の図4図示上の底部70bの高さから徐々に下がる下がりスロープ部81をなしている。換言するならば、気化器7の流路70の底部70bから上流端側底部80Bbを経て第2吸気通路80Bの底部80Baへ向かうにつれ、吸気通路80の内壁は、下がりスロープ部81において、吸気の流れの中心から該中心を離れる方向に形成されている。そして、下がりスロープ部81のうち、第2吸気通路80Bの上流端側底部80Bbにおける傾斜が最も大きい下がり傾斜となっている。
そのため、内燃機関30の低負荷時では、吸入空気が第2吸気通路80Bに流れやすくなり、燃焼室36内にタンブル流を発生しやすくすることができる。また、内燃機関30の高負荷時においては気化器7の開閉弁71の開度が大きくなり、大部分の吸入空気が第1吸気通路80Aを流れるため、第2吸気通路80Bを流れる流量を少なくでき、第1吸気通路80Aと第2吸気通路80Bを流れる吸入空気が吸気通路80の下流、すなわち吸気ポート42の下流側で衝突することを抑制できる。
さらに、気化器7が第1吸気通路80Aと第2吸気通路の分離点より上流に配置されるため、吸入空気の分離流路を備える専用の気化器を設ける必要がなく、既存の気化器を流用することができる。
さらに、気化器7が第1吸気通路80Aと第2吸気通路の分離点より上流に配置されるため、吸入空気の分離流路を備える専用の気化器を設ける必要がなく、既存の気化器を流用することができる。
なお、下がりスロープ部81はインレットパイプ6、インシュレータ75の何れに設けてもよく、また気化器7に設けてもよい。
本実施形態においては、気化器7にも、開閉弁71の下流側の流路70の図4図示上の底部70bに、下がりスロープ部74が形成されている。
すなわち、気化器7の開閉弁71の下流側に、下がりスロープ部74、81が形成されたことにより、第2吸気通路80Bを下方に形成することができ、内燃機関30の低負荷時において第2吸気通路80Bに吸入空気を導きやすく、燃焼室36内にタンブル流を発生しやすくすることができる。
本実施形態においては、気化器7にも、開閉弁71の下流側の流路70の図4図示上の底部70bに、下がりスロープ部74が形成されている。
すなわち、気化器7の開閉弁71の下流側に、下がりスロープ部74、81が形成されたことにより、第2吸気通路80Bを下方に形成することができ、内燃機関30の低負荷時において第2吸気通路80Bに吸入空気を導きやすく、燃焼室36内にタンブル流を発生しやすくすることができる。
また、仕切板部85の上流側端部85aは、インレットパイプ6と気化器7の接続部から下流側に離間しており、そのため、内燃機関30の低負荷時には第2吸気通路80Bへ路壁に沿って吸入空気が流れ所望のタンブル比を得ることできるとともに、内燃機関の高負荷時には、第1吸気通路80Bに流入する吸入空気の流量を確保することができる。
また、図4に示されるように、仕切板部85の下流側端部85bは、シリンダヘッド32の吸気ポート42内に位置し、この下流側端部85bは、シリンダヘッド32においてシリンダブロック31側に向けて屈曲して一体に形成され、第2吸気通路80Bの終端80Bcは、シリンダヘッド32の燃焼室天井面32aを指向するように形成されている。
そのため、第2吸気通路80Bを流れる吸入空気を、図4中小矢印が示すように、吸気弁46の傘部46aの上方を通過させたうえで、シリンダボア31a内に流入させことができるため、燃焼室36内においてタンブル流が発生しやすくすることができる
そのため、第2吸気通路80Bを流れる吸入空気を、図4中小矢印が示すように、吸気弁46の傘部46aの上方を通過させたうえで、シリンダボア31a内に流入させことができるため、燃焼室36内においてタンブル流が発生しやすくすることができる
図4に示されるように、吸気ポート42とインレットパイプ6は、インシュレータ60を介して接続され、仕切板部85は、インレットパイプ側仕切板部85Aと、吸気ポート側仕切板部85Bと、インシュレータ領域仕切板部85Cとを備えて構成される。
そして、インレットパイプ側仕切板部85Aの下流側端部85Abは、インシュレータ領域仕切板85Cの上流側端部85Caより厚く形成され、インシュレータ領域仕切板部85Cの下流側端部85Cbは、吸気ポート側仕切板部85Bの上流側端部85Baより厚く形成されている。
そして、インレットパイプ側仕切板部85Aの下流側端部85Abは、インシュレータ領域仕切板85Cの上流側端部85Caより厚く形成され、インシュレータ領域仕切板部85Cの下流側端部85Cbは、吸気ポート側仕切板部85Bの上流側端部85Baより厚く形成されている。
そのため、インレットパイプ6と吸気ポート42のインシュレータ60を介しての接続部において、インレットパイプ側仕切板部85Aの下流側に接続するインシュレータ領域仕切板部85Cが薄く、インシュレータ領域仕切板部85Cの下流側に接続する吸気ポート側仕切板部85Bが薄く、吸気空気の流れに従って接合部における各仕切板部85A、85C、85Bの厚みが減じる段差形状に形成されたため、吸気通路80を流れる吸入空気の流れに干渉することを抑制できる。また、組み付け誤差が生じる場合であっても、段差が形成されていることにより、組み付け誤差を吸収することができる。
また、図4に示されるように、インレットパイプ6の吸気通路80の径方向の幅W1は、第1吸気通路80Aの径方向の幅W2と前記第2吸気通路80Bの径方向の幅W3を含むが、インレットパイプ6の吸気通路80の径方向の幅W1は、前記気化器7の開閉弁71の開閉幅W4より大きく形成されている。
そのため、内燃機関30の低負荷時では、開度の小さい開閉弁71からの吸入空気が気化器7の流路70の底部70bの壁に沿って第2吸気通路80Bに流れやすくなり、燃焼室36内にタンブル流を発生しやすくすることができる。
また、内燃機関30の高負荷時においては気化器7の開閉弁71の開度が大きくなり、大部分の吸入空気が第1吸気通路80Aを流れる。したがって、第2吸気通路80Bを流れる流量を少なくでき、第1吸気通路880Aと第2吸気通路80Bを流れる吸入空気が吸気通路80の下流で衝突することを抑制できる。
そのため、内燃機関30の低負荷時では、開度の小さい開閉弁71からの吸入空気が気化器7の流路70の底部70bの壁に沿って第2吸気通路80Bに流れやすくなり、燃焼室36内にタンブル流を発生しやすくすることができる。
また、内燃機関30の高負荷時においては気化器7の開閉弁71の開度が大きくなり、大部分の吸入空気が第1吸気通路80Aを流れる。したがって、第2吸気通路80Bを流れる流量を少なくでき、第1吸気通路880Aと第2吸気通路80Bを流れる吸入空気が吸気通路80の下流で衝突することを抑制できる。
また、気化器7の開閉弁71の開閉幅W4は、第1吸気通路80Aの径方向の幅W2と略同じに形成されているので、気化器7の開閉弁71の開閉幅と第1吸気通路80Aの径方向の幅を略同じにすることによって、内燃機関30の高負荷時に、吸気通路80に流入する空気を第1吸気通路80Aに流入しやすくでき、内燃機関30の高負荷時において第1吸気通路80Aを流れる吸入空気量を確保しやすくなる。
また、図5の(a)部は、図4のインレットパイプ6のみを取り出し示すインレットパイプ6の変形例1の断面図であり、同図(b)部は、(a)部中b−b矢視図である。
本変形例では、特に(b)部に示されるように、仕切板部85の上流側端部85a、すなわちインレットパイプ側仕切板部85Aの上流側端部85Aaには、上述の実施形態のように端部が平面状ではなく、下流側に凹む切り欠き87が形成されている。切り欠き87の形状は、図示のV字状であってもよく、あるいはU字状であってもよい。
そのようにすることによって、吸気通路80に流入する吸入空気が仕切板部85に当たる面積が徐々に増大するようにして、圧力と速度の変化を緩やかにし、流量損失を少なくすることができる。
本変形例では、特に(b)部に示されるように、仕切板部85の上流側端部85a、すなわちインレットパイプ側仕切板部85Aの上流側端部85Aaには、上述の実施形態のように端部が平面状ではなく、下流側に凹む切り欠き87が形成されている。切り欠き87の形状は、図示のV字状であってもよく、あるいはU字状であってもよい。
そのようにすることによって、吸気通路80に流入する吸入空気が仕切板部85に当たる面積が徐々に増大するようにして、圧力と速度の変化を緩やかにし、流量損失を少なくすることができる。
また、図6は、図5の(a)部と同様に、図4のインレットパイプ6のみを取り出し示すインレットパイプ6の変形例2の断面図であり、インレットパイプ6の上流側端部6a近傍のみを示す。
本変形例では、仕切板部85の上流側端部85aの両側端部88が上方に屈曲された、せり上がり89を有している。すなわち、せり上がり89は、気化器7の開閉弁71の開弁方向に向かっている。
本変形例では、仕切板部85の上流側端部85aの両側端部88が上方に屈曲された、せり上がり89を有している。すなわち、せり上がり89は、気化器7の開閉弁71の開弁方向に向かっている。
図6は、上記変形例1の特徴も併せ備えて、仕切板部85の上流側端部85aに下流側に凹む切り欠き87も備えたものを図示しているが、上述の実施形態のように仕切板部85の上流側端部85aが直線状に形成され切り欠き87を備えないものであってもよい。
内燃機関30の低負荷時に吸気通路80内に流入する吸入空気は、吸気通路80の下方から両側端の上方へ流れて扇状に流入する特性があるため、上方に屈曲しせり上がる仕切板部85の両側端部88を設けることで、扇状に流入する吸入空気を受け止め、第2空気通路80Aに導きやすくすることができる。
また、上記変形例1の特徴も併せ備えて、仕切板部85の上流側端部85aに下流側に凹む切り欠き87が形成された場合は、切り欠き凹みの中央部を気化器7の開閉弁71の全開時の吸入空気の流れが支障なく流れるようにできる。
内燃機関30の低負荷時に吸気通路80内に流入する吸入空気は、吸気通路80の下方から両側端の上方へ流れて扇状に流入する特性があるため、上方に屈曲しせり上がる仕切板部85の両側端部88を設けることで、扇状に流入する吸入空気を受け止め、第2空気通路80Aに導きやすくすることができる。
また、上記変形例1の特徴も併せ備えて、仕切板部85の上流側端部85aに下流側に凹む切り欠き87が形成された場合は、切り欠き凹みの中央部を気化器7の開閉弁71の全開時の吸入空気の流れが支障なく流れるようにできる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の態様が上記実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むことは勿論である。
説明の便宜上、シリンダ軸線Xが略水平に近く前傾した内燃機関を有するパワーユニットにつき図示の左右配置のものについて説明したが、例えば車両、パワーユニット、内燃機関のタイプの異なるもの、シリンダ軸線の立ち上がったもの、左右配置の異なるものであっても、発明の要旨の範囲であれば本発明に含まれる。
説明の便宜上、シリンダ軸線Xが略水平に近く前傾した内燃機関を有するパワーユニットにつき図示の左右配置のものについて説明したが、例えば車両、パワーユニット、内燃機関のタイプの異なるもの、シリンダ軸線の立ち上がったもの、左右配置の異なるものであっても、発明の要旨の範囲であれば本発明に含まれる。
1…自動二輪車(スクータ型自動二輪車)、3…パワーユニット、6…インレットパイプ、6a…上流側端部、7…気化器、30…内燃機関(空冷式内燃機関)、31…シリンダブロック、31a…シリンダボア、32…シリンダヘッド、32a…燃焼室天井面、33…シリンダヘッドカバー、34…ピストン、34a…頂面、36…燃焼室、37…コネクティングチューブ、40…吸気弁口、41…排気弁口、42…吸気ポート、43…排気ポート、44…弁ガイド、46…吸気弁、46a…傘部、48…弁ばね、50…パワーユニットケース、50a…クランクケース部、51…クランク軸、60…インシュレータ、70…流路、70a…下流端、70b…底部、71…開閉弁、71a…下端、72…ベンチュリー部、74…下がりスロープ部、75…インシュレータ、80…吸気通路、80A…第1吸気通路、80B…第2吸気通路、80Ba…底部、80Bb…上流端側底部、80Bc…終端、80a…上流側端部、81…下がりスロープ部、85…仕切板部、85a…上流側端部、85b…下流側端部、85A…インレットパイプ側仕切板部、85Aa…上流側端部、85Ab…下流側端部、85B…吸気ポート側仕切板部、85Ba…上流側端部、85C…インシュレータ側仕切板部、85Ca…上流側端部、85Cb…下流側端部、87…切り欠き、88…側端部、89…せり上がり、X…シリンダ軸、W1…吸気通路80の径方向の幅、W2…第1吸気通路80Aの径方向の幅、W3…第2吸気通路80Bの径方向の幅、W4…気化器7の開閉弁71の開閉幅
Claims (9)
- シリンダブロック(31)のシリンダボア(31a)内を摺動自在に嵌合されるピストン(34)の頂面(34a)と同頂面(34a)が対向するシリンダヘッド(32)の燃焼室天井面(32a)との間に燃焼室(36)が構成され 、前記シリンダヘッド(32)には、前記燃焼室天井面(32a)に開口した吸気弁口(40)と排気弁口(41)から各々吸気ポート(42)と排気ポート(43)が互いに離れる方向に湾曲しながら延出して形成され、
前記吸気ポート(42)にインレットパイプ(6)が接続されて連続した吸気通路(80)が構成され、前記インレットパイプ(6)の上流側に気化器(7)が接続され、該気化器(7)は、その内部の流路(70)を横切って該流路(70)を開閉するように変位可能の開閉弁(71)を備え、
前記吸気通路(80)が、前記気化器(7)の開閉弁(71)の閉弁時にその先端(71a)が押し付けられる前記流路(70)の内壁部に吸気の流れ方向で対応する第2吸気通路(80B)と、同第2吸気通路(80B)を除く第1吸気通路(80A)とを仕切る仕切板部(85)を有する内燃機関の吸気装置において、
前記気化器(7)は、前記吸気通路(80)の上流側端部(80a)に接続され、
前記気化器(7)の開閉弁(71)の閉弁時に、該開閉弁の先端(71a)が押し付けられる前記流路(70)の内壁部(70b)と前記仕切板部(85)の上流側端部(85a)とが、前記開閉弁(71)の変位方向に関して対応する位置にあることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 前記仕切板部(85)の上流側端部(85a)は、前記インレットパイプ(6)と前記気化器(7)の接続部から下流側に離間していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記気化器(7)の前記開閉弁(71)の下流側で、前記吸気の流れ方向で前記第2吸気通路(80B)へ向かって、吸気の流れの中心から該中心を離れる方向に傾斜する下がりスロープ部(74、81)が形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記仕切板部(85)は、前記シリンダヘッド(32)において前記シリンダブロック(31)側に向けて屈曲して一体に形成された下流側端部(85b)を有し、
前記第2吸気通路(80B)は、前記シリンダヘッド(32)の前記燃焼室天井面(32a)を指向するように形成された終端(80Bc)を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関の吸気装置。 - 前記吸気ポート(42)と前記インレットパイプ(6)は、インシュレータ(60)を介して接続され、
前記仕切板部(85)は、インレットパイプ側仕切板部(85A)と、吸気ポート側仕切板部(85B)と、インシュレータ領域仕切板部(85C)とを備え、
前記インレットパイプ側仕切板部(85A)の下流側端部(85Ab)は、前記インシュレータ領域仕切板(85C)の上流側端部(85Ca)より厚く形成され、
前記インシュレータ領域仕切板部(85C)の下流側端部(85Cb)は、前記吸気ポート側仕切板部(85B)の上流側端部(85Ba)より厚く形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関の吸気装置。 - 前記仕切板部(85)の前記上流側端部(85a)に、下流側に凹む切り欠き(87)が形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の内燃機関の吸気装置。
- 前記仕切板部(85)の前記上流側端部(85a)の両側端部(88)が、前記気化器(7)の開閉弁(71)の開弁方向に向かって屈曲されたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の内燃機関の吸気装置。
- シリンダブロック(31)のシリンダボア(31a)内を摺動自在に嵌合されるピストン(34)の頂面(34a)と同頂面(34a)が対向するシリンダヘッド(32)の燃焼室天井面(32a)との間に燃焼室(36)が構成され 、前記シリンダヘッド(32)には、前記燃焼室天井面(32a)に開口した吸気弁口(40)と排気弁口(41)から各々吸気ポート(42)と排気ポート(43)が互いに離れる方向に湾曲しながら延出して形成され、
前記吸気ポート(42)にインレットパイプ(6)が接続されて連続した吸気通路(80)が構成され、前記インレットパイプ(6)の上流側に、気化器(7)が接続され、該気化器(7)は、その内部の流路(70)を横切って該流路(70)を開閉するように変位可能の開閉弁(71)を備え、
前記吸気通路(80)が、前記気化器(7)の開閉弁(71)の閉弁時にその先端(71a)が押し付けられる前記流路(70)の内壁部に吸気の流れ方向で対応する第2吸気通路(80B)と、同第2吸気通路(80B)を除く第1吸気通路(80A)とを仕切る仕切板部(85)を有する内燃機関の吸気装置において、
前記インレットパイプ(6)の前記吸気通路(80)の径方向の幅(W1)は、前記第1吸気通路(80A)の径方向の幅(W2)と前記第2吸気通路(80B)の径方向の幅(W3)を含み、
前記インレットパイプ(6)の前記吸気通路(80)の径方向の幅(W1)は、前記気化器(7)の開閉弁(71)の開閉幅(W4)より大きいことを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 前記気化器(7)の前記開閉弁(71)の開閉幅(W4)は、前記第1吸気通路(80A)の径方向の幅(W2)と略同じに形成されたことを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の吸気装置。
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JPH0725230U (ja) * | 1993-10-01 | 1995-05-12 | 富士重工業株式会社 | エンジンの吸気装置 |
JPH08218875A (ja) * | 1995-02-15 | 1996-08-27 | Yamaha Motor Co Ltd | エンジンの排気再循環装置 |
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2017
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- 2017-03-03 WO PCT/JP2017/008538 patent/WO2017154783A1/ja active Application Filing
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0725230U (ja) * | 1993-10-01 | 1995-05-12 | 富士重工業株式会社 | エンジンの吸気装置 |
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