JPWO2017146070A1 - 化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジ - Google Patents

化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジ Download PDF

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Abstract

本発明によれば、明細書に記載の一般式(1)で表される化合物、上記化合物を含有する着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジが提供される。

Description

本発明は、化合物、着色組成物、インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジに関する。
インクジェット記録方法は、周知のごとくインクの小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う方法である。この印刷方法は、安価な装置で高解像度、高品位な画像を高速かつ簡便に印刷をする事ができ、特にカラー印刷においては、近年写真に代わりうる画像形成方法として技術開発が行われている。
たとえば、特許文献1には、アニリノ基が置換したキサンテン誘導体であって、このアニリノ基にアシルアミノ基が置換した化合物が記載されている。
日本国特開2011−148973号公報
しかしながら、染料の分野については更なる性能の向上が求められており、耐光性及び耐湿性等の画像堅牢性をより向上させることができる化合物が要求されている。
本発明は、耐光性及び耐湿性が優れた画像を形成することができる化合物、上記化合物を含有する着色組成物、及びインクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、一般式(1)で表される化合物により上記課題を解決できることを見出した。一般式(1)で表される化合物は、アニリノ基が置換したキサンテン誘導体のアニリノ基に、アシルアミノ基が置換し、更にこのアシルアミノ基に連結基を介してカルボキシル基が結合し、かつキサンテン骨格の特定の位置(アニリノ基に対してオルト位)にスルホ基が結合している。この構造を有する化合物により耐光性と耐湿性が改善する作用機構は不明であるが、分解しやすいと考えられる窒素原子の周りの立体保護に起因して耐光性が改善し、受像紙中のシリカ又はアルミナと、上記連結基を介して結合したカルボキシル基が相互作用することにより耐湿性が改善したと考えられる。
即ち、本発明は以下の通りである。
<1>
下記一般式(1)で表される化合物。
Figure 2017146070
一般式(1)中、
、R、R、及びRは各々独立に炭素数1〜3の無置換のアルキル基を表し、
、R、R、及びRは各々独立に水素原子、又は置換基を表し、
Lは置換若しくは無置換のアルキル基からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアルケニル基からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアリール基からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアルコキシアルキル基からm個の水素原子を取り除いた残基を表し、
Mは水素原子、又はアルカリ金属を表す。
mは1〜5の整数を表す。
複数存在するMはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
複数存在するLはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
複数存在するmはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
<2>
上記R、R、R、及びRが各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシル基、カルボキシル基、スルホ基、置換若しくは無置換のカルバモイル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のスルファモイル基、メルカプト基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、又は置換若しくは無置換のアリールチオ基を表す、<1>に記載の化合物。
<3>
上記R及びRが各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基を表す、<1>又は<2>に記載の化合物。
<4>
上記R及びRが水素原子を表す<1>〜<3>のいずれか一項に記載の化合物。
<5>
<1>〜<4>のいずれか1項に記載の化合物を含有する着色組成物。
<6>
<1>〜<4>のいずれか1項に記載の化合物を含有するインクジェット記録用インク。
<7>
<6>に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
<8>
<6>に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
本発明によれば、耐光性及び耐湿性が優れた画像を形成することができる化合物、上記化合物を含有する着色組成物、及びインクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジが提供される。
例示化合物1のジメチルスルホキシド−d6中でのH−NMR(nuclear magnetic resonance)スペクトルを示す図である。 例示化合物1の希薄水溶液中での吸収スペクトルを示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明における置換基の具体例を、置換基群Aとして定義する。
(置換基群A)
ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、イオン性親水性基が例として挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルキル基が挙げられ、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えば、アルコキシ基、アルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。
アルキル基としては、好ましくは、炭素数1から30のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2―エチルヘキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換又は無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等が挙げられ、ビシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、置換若しくは無置換のアラルキル基が挙げられ、置換若しくは無置換のアラルキル基としては、炭素原子数が7〜30のアラルキル基が好ましい。例えばベンジル基及び2−フェネチル基を挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖、分岐、環状の置換若しくは無置換のアルケニル基が挙げられ、シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を包含する。
アルケニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基等が挙げられ、シクロアルケニル基としては、好ましくは、炭素数3から30の置換若しくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基等が挙げられ、ビシクロアルケニル基としては、置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換若しくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基、例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル基、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリール基、例えば、フェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、好ましくは、5又は6員の置換若しくは無置換の芳香族若しくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5又は6員の芳香族のヘテロ環基、例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。非芳香族のヘテロ環基の例としては、モルホリニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基等が挙げられる。
シリルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から20の置換若しくは無置換のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、ジフェニルメチルシリルオキシ基等が挙げられる。
ヘテロ環オキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換のヘテロ環オキシ基、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、好ましくは、ホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
カルバモイルオキシ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
アミノ基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアニリノ基、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基、トリアジニルアミノ基等が挙げられる。
アシルアミノ基としては、好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アミノカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルファモイルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキルチオ基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、好ましくは、炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基等が挙げられる。
ヘテロ環チオ基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換又は無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基等が挙げられる。
スルファモイル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルフィニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルフィニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
アルキル又はアリールスルホニル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6から30の置換又は無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基等が挙げられる。
アシル基としては、好ましくは、ホルミル基、炭素数2から30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数2から30の置換若しくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数7から30の置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、好ましくは、炭素数2から30の置換若しくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
カルバモイル基としては、好ましくは、炭素数1から30の置換若しくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基等が挙げられる。
アリール又はヘテロ環アゾ基としては、好ましくは炭素数6から30の置換若しくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換若しくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基等が挙げられる。
イミド基としては、好ましくは、N−スクシンイミド基、N−フタルイミド基等が挙げられる。
ホスフィノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基等が挙げられる。
ホスフィニル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基等が挙げられる。
ホスフィニルオキシ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基等が挙げられる。
ホスフィニルアミノ基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基が挙げられる。
シリル基としては、好ましくは、炭素数0から30の置換若しくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基等が挙げられる。
イオン性親水性基としては、スルホ基、カルボキシル基、チオカルボキシル基、スルフィノ基、ホスホノ基、ジヒドロキシホスフィノ基、4級アンモニウム基などが挙げられる。特に好ましくはスルホ基、カルボキシル基である。またイオン性親水性基はカチオン又はアニオンを含む状態(「塩の状態」ともいう)であってもよい。たとえば、カルボキシル基、ホスホノ基及びスルホ基は、カチオンを含む状態であってもよく、塩の状態を形成するカチオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)及び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれ、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオンが好ましく、リチウムイオン又はナトリウムイオンがより好ましく、ナトリウムイオンが更に好ましい。
なお、本発明においては、化合物が塩である場合は、水溶性インク中では塩はイオンに解離して存在している。
〔一般式(1)で表される化合物〕
下記一般式(1)で表される化合物について説明する。
一般式(1)
Figure 2017146070
一般式(1)中、
、R、R、及びRは各々独立に炭素数1〜3の無置換のアルキル基を表し、
、R、R、及びRは各々独立に水素原子、又は置換基を表し、
Lは置換若しくは無置換のアルキル基からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアルケニル基からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアリール基からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアルコキシアルキル基からm個の水素原子を取り除いた残基を表し、
Mは水素原子、又はアルカリ金属を表す。
mは1〜5の整数を表す。
複数存在するMはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
複数存在するLはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
複数存在するmはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
一般式(1)中のR、R、R、及びRが表す炭素数1〜3の無置換のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状の炭素数1〜3のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
、R、R、及びRは各々独立に水素原子又は置換基を表し、置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
、R、R、及びRは各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシル基、カルボキシル基、スルホ基、置換若しくは無置換のカルバモイル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のスルファモイル基、メルカプト基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、又は置換若しくは無置換のアリールチオ基を表すことが好ましく、水素原子、又は置換若しくは無置換のアルキル基を表すことがより好ましい。
一般式(1)中のR、R、R、及びRが置換若しくは無置換のアルキル基を表す場合のアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が更に好ましい。アルキル基としては直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基がより好ましく、メチル基又はエチル基が更に好ましく、メチル基が最も好ましい。
一般式(1)中のR及びRが各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基を表すことが好ましい。また、R及びRが水素原子を表すことが好ましい。
Lは、置換若しくは無置換のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、ブチル基)からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテン−1−イル基、好ましくはビニル基)からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、好ましくはフェニル基)からm個の水素原子を取り除いた残基、又は置換若しくは無置換のアルコキシアルキル基(例えば、メトキシメチル基、エトキシエチル基)からm個の水素原子を取り除いた残基を表す。
また、Lは置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Aから選ばれる置換基が挙げられる。
Mは水素原子又はアルカリ金属を表し、アルカリ金属を表すことが好ましく、リチウム、ナトリウム、又はカリウムを表すことがより好ましく、ナトリウムを表すことが更に好ましい。
mは1〜5の整数を表し、好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1又は2である。
以下に一般式(1)で表される化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるわけではない。下記具体的化合物の構造式中、Meはメチル基を表す。
Figure 2017146070
一般式(1)で表される化合物は、従来公知の方法(例えば特開2011−148973号公報)に準じて合成することができる。なお、より具体的な合成法は実施例にて例示する。
〔着色組成物〕
本発明の着色組成物は少なくとも一種の上記一般式(1)で表される化合物を含有する。本発明の着色組成物は、媒体を含有させることができるが、媒体として溶媒を用いた場合は特にインクジェット記録用インクとして好適である。本発明の着色組成物は、媒体として、親油性媒体や水性媒体を用いて、それらの中に、上記一般式(1)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いる場合である。本発明の着色組成物には、媒体を除いたインク用組成物も含まれる。
本発明において、着色組成物中に含まれる本発明の化合物の含有量は、用いられる一般式(1)における置換基の種類、及び着色組成物を製造するために用いる溶媒成分の種類等により決められるが、着色組成物中の一般式(1)で表される化合物の含有量が、着色組成物の総質量に対して0.2〜20質量%含まれることが好ましく、1〜10質量%含まれることがより好ましく、2〜6質量%含まれることが更に好ましい。
着色組成物中に含まれる一般式(1)で表される化合物の含有量を1質量%以上にすることで、印刷したときの記録媒体上におけるインクの印画濃度を良好にでき、かつ必要とされる画像濃度を確保できる。また、着色組成物中に含まれる一般式(1)で表される化合物の合計量を20質量%以下にすることで、インクジェット記録方法に用いた場合に着色組成物の吐出性を良好にでき、しかもインクジェットノズルが目詰まりしにくい等の効果が得られる。
本発明の着色組成物は、必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有しうる。その他の添加剤としては、後述のインクジェット記録用インクに使用しうる添加剤が挙げられる。
[インクジェット記録用インク]
次に本発明のインクジェット記録用インクについて説明する。
本発明は、少なくとも一種の一般式(1)で表される化合物を含有するインクジェット記録用インクにも関する。
インクジェット記録用インクは、親油性媒体や水性媒体中に本発明の一般式(1)で表される化合物を溶解及び/又は分散させることによって作製することができる。好ましくは、水性媒体を用いたインクである。必要に応じてその他の添加剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有することができる。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、水溶性インクの場合にはインク液に直接添加する。油溶性染料を分散物の形で用いる場合には、染料分散物の調製後分散物に添加するのが一般的であるが、調製時に油相又は水相に添加してもよい。
本発明で使用することができる添加剤としては、特開2013−133394号公報〔0091〕〜〔0101〕記載の添加剤が挙げられる。使用形態や使用方法などについては、上記特許文献に記載されている内容を好ましく参照することができる。
本発明のインクジェット記録用インク100質量%中に、本発明の一般式(1)で表される化合物を0.2質量%以上10質量%以下含有するのが好ましく、1質量%以上6質量%以下含有するのがより好ましい。また、本発明のインクジェット記録用インクには、本発明の一般式(1)で表される化合物とともに、他の色素を併用してもよい。2種類以上の色素を併用する場合は、色素の含有量の合計が上記範囲となっているのが好ましい。
本発明のインクジェット記録用インクは、粘度が30mPa・s以下であるのが好ましい。また、その表面張力は25mN/m以上70mN/m以下であるのが好ましい。粘度及び表面張力は、種々の添加剤、例えば、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤及び界面活性剤を添加することによって、調整できる。
本発明のインクジェット記録用インクは、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができる。特にマゼンタ色調のインクジェット記録用インクとして好ましく利用される。
本発明のインク組成物は、印捺、複写、マーキング、筆記、製図、スタンピングなどの記録方法に使用でき、特にインクジェット記録方法における使用に適する。
[インクジェット記録方法]
本発明は、本発明の着色組成物又はインクジェット記録用インクを用いて、画像形成するインクジェット記録方法にも関する。
[インクジェットプリンタカートリッジ、及びインクジェット記録物]
本発明のインクジェット記録用インクカートリッジは、上記した本発明のインクジェット記録用インクを充填したものである。また、本発明のインクジェット記録物は、上記した本発明のインクジェット記録用インクを用いて、被記録材に着色画像を形成したものである。
以下に、本発明のインクを用いてインクジェットプリントをするのに用いられる記録紙及び記録フィルムについて説明する。
記録紙及び記録フィルムにおける支持体は、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)等の化学パルプ、GP(グランド・パルプ)、PGW(加圧式砕木パルプ)、RMP(リファイナー・グランド・パルプ)、TMP(サーモ・メカニカル・パルピング)、CTMP(ケミ・サーモ・メカニカル・パルピング)、CMP(ケミカル・メカニカル・パルプ)、CGP(ケミカル・グランド・パルプ)等の機械パルプ、DIP(De−Inked Pulp)等の古紙パルプ等からなり、必要に応じて従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等の添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置で製造されたもの等が使用可能である。これらの支持体の他に合成紙、プラスチックフィルムシートのいずれであってもよく、支持体の厚みは10〜250μm、坪量は10〜250g/mが望ましい。
インクジェット記録紙及び記録フィルムの構成層(バックコート層を含む)には、ポリマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマーラテックスについては、特開昭62−245258号、同62−136648号、同62−110066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテックスを媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスをバックコート層に添加しても、カールを防止することができる。
本発明のインクは、インクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等に用いられる。インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
被染色物としては、いかなるものを用いてもよく、例えば、布帛(疎水性繊維布帛等)、樹脂(プラスチック)フィルム、紙等のシート状の物が好適に用いられるが、シート状以外の球状、直方体形状等の立体的な形状を有する物を用いてもよい。
以下、実施例を示して本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、質量%及び質量部である。
〔合成例〕例示化合物1の合成
例示化合物1は例えば以下のスキームに従い、合成することができる。
Figure 2017146070
(中間体Cの合成)
中間体A(WO2015/105108A1の段落番号0138に記載の方法で合成)4.18gをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)80mLに溶解させ、ここへ中間体B(WO2011/103321A1の20〜21頁記載の方法で合成)6.1gを加え、20℃で2時間反応させた。得られた反応液を酢酸エチルに注ぎ入れ、デカンテーションを行い得られた残渣をカラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20(ファルマシア製、商品名)、展開溶媒:水/メタノール=1:1(v/v))で精製し、中間体Cを得た。収量5.0g、収率80%。マススペクトル(MS):m/z=1231([M−1]、100%)。
(例示化合物1の合成)
中間体C4.7gを水50gに溶解させ、ここへ50%水酸化ナトリウム水溶液5gを加え、20℃で30分間撹拌した。希塩酸を用いてpHを7に調整した後に、透析チューブ(スペクトラム・ラボラトリーズ社製Spectra/Por3、商品名)を用いて、無機塩を除いた後に、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮乾固した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィ(充填剤:セファデックスLH−20、ファルマシア製、商品名、展開溶媒:水/メタノール=1:1(v/v))で精製した後に、水酸化ナトリウムでpHを8.5に調整し、メンブランフィルタ(アドバンテック社製、孔径0.2μm)を用いてごみ取りを行い、濃縮乾固することで例示化合物1の結晶を得た。収量3.7g、収率74%。例示化合物1のジメチルスルホキシド−d6中でのH−NMRスペクトルを図1に示す。また、例示化合物1の希薄水溶液中での吸収スペクトルを図2に示す。図2に示したように、例示化合物1の希薄水溶液中での吸収スペクトルにおける吸収極大波長は533nmであった。
〔インクの調製〕
〔実施例1〕
下記の成分に脱イオン水を加え100gとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌した。その後10mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液にてpH=9に調製し、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過しマゼンタ用インク液1を調製した。
染料(例示化合物1) 3.50g
ジエチレングリコール 10.65g
グリセリン 14.70g
ジエチレングリコールモノブチルエーテル 12.70g
トリエタノールアミン 0.65g
オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 0.9g
〔実施例2〜12、比較例1〜3〕
染料を、下記表1に示すように変更した以外は、インク液1の調製と同様にして、インク液2〜12、比較用のインク液として以下に示す比較化合物1〜3を用いた比較用インク液1〜3をそれぞれ調製した。
調製したインク液1〜12、比較用インク液1〜3をインクジェット記録用インクとして用いた。
(画像記録及び評価)
各実施例及び比較例のインクジェット記録用インクについて、下記評価を行った。その結果を表1に示した。
なお、表1において、耐光性及び耐湿性は、各インクジェット記録用インクをインクカートリッジに装填し、インクジェットプリンター(PX−205、商品名、セイコーエプソン(株)製)で写真用紙(商品名、セイコーエプソン(株)製)に画像を記録した後で評価したものである。
<耐光性−条件(1)>
記録した直後の画像濃度Ciを測定した後、キセノンウェザーメーター(スガ試験機製7.5kW低温サイクルキセノンウエザーメーターXL75)を用いて、画像にキセノン光(10万ルクス)を14日間照射した後、再び画像濃度Cfを測定し、キセノン光照射前後の画像濃度から色素残存率(Cf/Ci×100%)を算出し評価した。画像濃度は反射濃度計(X−Rite i1、商品名、X−Rite社製)を用いて測定した。色素残存率は、初期の画像濃度が1.0±0.2の画像部分を用いて測定した。評価基準として、色素の残存率が80%以上をA、60%以上80%未満をB、60%未満をCとして、3段階で評価した。
<耐光性−条件(2)>
上記耐光性−条件(1)の暴露日数を14日間照射から28日間照射した以外は同様にして評価を実施した。評価基準として、色素の残存率が80%以上をS、75%以上80%未満をA、70%以上75%未満をB、70%未満をCとして、4段階で評価した。
<耐湿性−条件(1)>
マゼンタの1mm×1mmの正方形を、正方形同士の間に0.5mmの白地隙間が形成されるように配置した、3cm×3cmの印字パターンを作製し、この画像サンプルを45℃相対湿度85%の条件下、168時間保存後に白地隙間におけるマゼンタ染料のにじみを観察した。
具体的には、上記高湿条件に晒す前と晒した後の印刷物のOD(Optical Density)値を、反射濃度計(X−rite i1、商品名、X−Rite社製)を用いて測定し、印字直後に対する白地のマゼンタ濃度増加がステータスAのグリーンフィルターにおいて、0.02未満の場合をA、0.02以上0.05未満の場合をB、0.05以上の場合をCとし、3段階で評価した。
<耐湿性−条件(2)>
マゼンタインクとシアンインクにより形成したブルー1mm×1mmの正方形を、正方形同士の間に0.5mmの白地隙間が形成されるように配置した、3cm×3cmの印字パターンを作製し、この画像サンプルを45℃相対湿度85%の条件下、168時間保存後に白地隙間におけるマゼンタ染料のにじみを観察した。
マゼンタインクとしては各々の実施例及び比較例として作製したインクを用い、シアンインクとしてはICC70(商品名、セイコーエプソン(株)製)を用いた。
上記高湿条件に晒す前と晒した後の印刷物のOD値を、反射濃度計(X−rite i1、商品名、X−Rite社製)を用いて測定し、印字直後に対する白地のマゼンタ濃度増加がステータスAのグリーンフィルターにおいて、0.02未満の場合をS、0.02以上0.05未満の場合をA、0.05以上0.1未満の場合をB、0.1以上をCとし、4段階で評価した。
Figure 2017146070

表1の結果から明らかなように、本発明の化合物を用いた実施例のインクは、耐光性及び耐湿性のすべてにおいて優れたものとなった。
下記構造式中、Meはメチル基を表す。
比較化合物1
Figure 2017146070
比較化合物2
Figure 2017146070
比較化合物3
Figure 2017146070
本発明によれば、耐光性及び耐湿性が優れた画像を形成することができる化合物、上記化合物を含有する着色組成物、及びインクジェット記録用インク、上記インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記録方法、及びインクジェットプリンタカートリッジが提供される。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2016年2月25日出願の日本特許出願(特願2016−034747)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物。
    Figure 2017146070

    一般式(1)中、
    、R、R、及びRは各々独立に炭素数1〜3の無置換のアルキル基を表し、
    、R、R、及びRは各々独立に水素原子、又は置換基を表し、
    Lは置換若しくは無置換のアルキル基からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアルケニル基からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアリール基からm個の水素原子を取り除いた残基、置換若しくは無置換のアルコキシアルキル基からm個の水素原子を取り除いた残基を表し、
    Mは水素原子、又はアルカリ金属を表す。
    mは1〜5の整数を表す。
    複数存在するMはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
    複数存在するLはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
    複数存在するmはそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
  2. 前記R、R、R、及びRが各々独立に水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、ヒドロキシル基、置換若しくは無置換のアルコキシ基、置換若しくは無置換のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のアミノ基、置換若しくは無置換のアシル基、カルボキシル基、スルホ基、置換若しくは無置換のカルバモイル基、置換若しくは無置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換若しくは無置換のスルファモイル基、メルカプト基、置換若しくは無置換のアルキルチオ基、又は置換若しくは無置換のアリールチオ基を表す、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記R及びRが各々独立に置換若しくは無置換のアルキル基を表す、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 前記R及びRが水素原子を表す請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物を含有する着色組成物。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物を含有するインクジェット記録用インク。
  7. 請求項6に記載のインクジェット記録用インクを用いるインクジェット記録方法。
  8. 請求項6に記載のインクジェット記録用インクを充填したインクジェットプリンタカートリッジ。
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