JPWO2017141321A1 - クレーンの操作を支援するための指示装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

クレーンの操作を支援するための指示装置、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

クレーンの操作者により吊り荷を吊るロープの巻き上げまたは巻き下げの操作が行われる際、ロープの巻き下げ過ぎや巻き上げ過ぎが防止され、操作者がロープの巻き上げまたは巻き下げの作業を迅速に行うことを可能とすることを目的とする。この目的を達成するために、本発明は一実施形態としてクレーン操作支援システム(1)を提案する。クレーン操作支援システム(1)は、グラブ(924)の現在の高さを特定し、操作者の指示に応じて、グラブ(924)が現在の高さから操作者により指定された目標の高さまで移動するように、ロープ(923)の巻き下げまたは巻き上げを指示する指示装置(13)を備える。

Description

本発明は、クレーンの操作を支援するための指示装置に関する。
クレーンの吊り荷を吊っているロープの巻き上げおよび巻き下げの量を制御する技術がある。例えば、特許文献1には、スプレッダを巻き下げてコンテナに接近させる際に、センサでスプレッダとコンテナの間の距離を測定し、測定した距離およびスプレッダのブレーキ時の加速度から上限速度を算出し、スプレッダの速度が算出した上限速度となるように減速制御を行う仕組みが記載されている。特許文献1に記載の発明によれば、スプレッダがその下方のコンテナに衝突しないようにロープの巻き下げ速度が自動的に調整されるため、操作者は安全かつ迅速にロープの巻き下げの操作を行うことができる。
特開2012−206823号公報
特許文献1に記載の発明においては、吊り荷であるスプレッダの下側に配置された距離センサにより、スプレッダとその下方に位置するコンテナとの間の距離が測定される。一般的なクレーンにおいては、吊り荷の下側に距離センサを配置することが困難なことが多い。例えば、グラブにより貨物を掴んで移動する場合、吊り荷はグラブおよびグラブに掴まれた貨物となるが、グラブの下側に距離センサを配置することは困難である。また、吊り荷が常時変化する場合、吊り荷の掛け外し毎に変化する吊り荷の下側に距離センサを配置することは現実的ではない。
本発明は、上記の事情に鑑み、特許文献1とは異なる仕組みによって、クレーンの操作者により吊り荷を吊るロープの巻き上げまたは巻き下げの操作が行われる際、ロープの過剰な巻き下げまたは巻き上げが防止され、当該作業を迅速に行うことを可能とする手段を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、クレーンの吊り荷の現在の高さを示す吊り荷高さデータと、前記吊り荷の移動後に到達すべき高さを示す目標高さデータを取得し、前記クレーンの操作者による前記吊り荷の高さの変更指示に応じて、前記吊り荷を吊っているロープの巻上装置に対し、前記吊り荷高さデータが示す高さから前記目標高さデータが示す高さまで前記吊り荷が移動するように前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを指示する巻上巻下指示手段を備える指示装置を第1の態様として提案する。
また、本発明は、上記の第1の態様において、記クレーンは船舶に配置され、前記巻上巻下指示手段は、前駆船舶の貨物倉の底面の高さを示す底面高さデータを取得し、前記目標高さデータが示す高さにおける前記吊り荷の最下位置が、前記底面高さデータが示す高さより高い予め定められた高さより低い位置である場合、前記巻上装置に対し、前記目標高さデータが示す高さに代えて、前記予め定められた高さまで前記吊り荷の最下位置が移動するように前記ロープの巻き下げを指示する、という構成を第2の態様として提案する。
また、本発明は、上記の第1または第2の態様において、前記クレーンは船舶に配置され、前記巻上巻下指示手段は、前記船舶の貨物倉からの荷揚げまたは前記貨物倉への荷積みにおける前記クレーンのジブの移動領域の下方に位置する前記船舶の構造物の高さを示す構造物高さデータを取得し、前記吊り荷の最下位置が、前記構造物高さデータが示す高さより高い予め定められた高さとなる前記吊り荷の高さを示す前記目標高さデータを生成する、という構成を第3の態様として提案する。
また、本発明は、上記の第1乃至第3のいずれかの態様において、前記巻上巻下指示手段は、前記クレーンの最大の吊り上げ能力を示す吊り上げ荷重データと、前記吊り荷の重量を示す吊り荷重量データを取得し、前記吊り荷重量データが示す重量に基づき前記吊り荷の巻き上げ中または巻き下げ中の前記ロープに対する荷重が前記吊り上げ荷重データが示す吊り上げ能力より小さい予め定められた荷重を超えないように経時変化する前記吊り荷の速度を特定し、前記巻上装置に対し、当該特定した経時変化する速度で前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを行うように指示する、という構成を第4の態様として提案する。
また、本発明は、上記の第1乃至第4のいずれかの態様において、前記クレーンは船舶に配置され、前記巻上巻下指示手段は、水平面上における前記クレーンのジブの現在の位置を示すジブ位置データを取得し、前記ジブ位置データに応じた前記吊り荷の移動後に到達すべき高さを示す前記目標高さデータを取得する、という構成を第5の態様として提案する。
また、本発明は、上記の第5の態様において、前記クレーンのジブに配置された撮像装置から撮像された画像において、水平面上における既知の位置から移動しない基準となる構造物を認識する画像認識手段と、前記画像認識手段により認識された画像における前記基準となる構造物の位置に基づき、当該認識に用いられた画像の撮像時点における前記ジブの水平面上における位置を特定するジブ位置特定手段を備え、前記巻上巻下指示手段は、前記ジブ位置特定手段により特定された位置を示す前記ジブ位置データを取得する、という構成を第6の態様として提案する。
また、本発明は、上記の第1乃至第5のいずれかの態様において、前記クレーンは船舶に配置され、前記クレーンのジブに配置された撮像装置から前記船舶の構造物であって既知の高さから移動しない基準となる構造物と前記吊り荷とを写し込むように撮像された画像において、前記基準となる構造物と前記吊り荷とを認識する画像認識手段と、撮像位置および前記吊り荷の高さが既知の状態で前記撮像装置により撮像された画像において前記画像認識手段により認識された画像における前記基準となる構造物と前記吊り荷との大きさと、撮像位置および前記吊り荷の高さが未知の状態で前記撮像装置により撮像された画像において前記画像認識手段により認識された画像における前記基準となる構造物と前記吊り荷との大きさとに基づき、前記未知の状態における前記吊り荷の高さを特定する吊り荷高さ特定手段を備え、前記巻上巻下指示手段は、前記吊り荷高さ特定手段により特定された高さを示す前記吊り荷高さデータを取得する、という構成を第7の態様として提案する。
また、本発明は、上記の第1乃至第7のいずれかの態様において、前記巻上装置は油圧アクチュエータにより前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを行い、前記巻上巻下指示手段は、前記油圧アクチュエータが前記ロープの巻き上げまたは巻き下げに用いる油圧を調整することにより、前記巻上装置に対する前記ロープの巻き上げまたは巻き下げに関する指示を行う、という構成を第8の態様として提案する。
また、本発明は、コンピュータに、クレーンの吊り荷の現在の高さを示す吊り荷高さデータを取得する処理と、前記吊り荷の移動後に到達すべき高さを示す目標高さデータを取得する処理と、前記クレーンの操作者による前記吊り荷の高さの変更指示に応じて、前記吊り荷を吊っているロープの巻上装置に対し、前記吊り荷高さデータが示す高さから前記目標高さデータが示す高さまで前記吊り荷が移動するように前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを指示する処理とを実行させるためのプログラムを第9の態様として提案する。
また、本発明は、コンピュータに、クレーンの吊り荷の現在の高さを示す吊り荷高さデータを取得する処理と、前記吊り荷の移動後に到達すべき高さを示す目標高さデータを取得する処理と、前記クレーンの操作者による前記吊り荷の高さの変更指示に応じて、前記吊り荷を吊っているロープの巻上装置に対し、前記吊り荷高さデータが示す高さから前記目標高さデータが示す高さまで前記吊り荷が移動するように前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを指示する処理とを実行させるためのプログラムを前記コンピュータに読み取り可能に持続的に記憶する記録媒体を第10の態様として提案する。
本発明の第1の態様にかかる指示装置によれば、操作者が指示装置に吊り荷の高さの変更指示を行うと、指示装置の指示に従い動作する巻上装置によって、吊り荷が到達すべき高さに達するまでロープの巻き上げまたは巻き下げが行われる。その結果、ロープの過剰な巻き下げまたは巻き上げが防止され、操作者は当該作業を迅速に行うことができる。
本発明の第2の態様にかかる指示装置によれば、吊り荷が船舶の貨物倉の底面に接触することが防止される。
本発明の第3の態様にかかる指示装置によれば、船舶の貨物倉に対する荷揚げまたは荷積みにおいて、過剰なロープの巻き上げが防止される。
本発明の第4の態様にかかる指示装置によれば、ロープの巻き上げまたは巻き下げに要する時間が短縮される。
本発明の第5の態様にかかる指示装置によれば、例えば、ジブの先端が船舶の貨物倉のハッチの上にある場合と、ジブの先端が陸のホッパーの上にある場合のように、ジブの位置によってロープの適正な巻き下げ量が変化する状況下においても、ジブの位置に応じた適正な量のロープの巻き下げが行われる。
本発明の第6の態様にかかる指示装置によれば、ジブに配置された撮像装置から撮像した画像により水平面上におけるジブの現在の位置が特定される。そのため、ジブの現在の位置を特定するためにジブの旋回角や傾斜角等の情報を要さない。
本発明の第7の態様にかかる指示装置によれば、ジブに配置された撮像装置から吊り荷に向かい撮像した画像により吊り荷の現在の高さが特定される。そのため、吊り荷の現在の高さを特定するためにジブの傾斜角やロープの巻き下げ量等の情報を要さない。
本発明の第8の態様にかかる指示装置によれば、油圧アクチュエータによりロープの巻き上げおよび巻き下げを行う巻上装置が採用されているクレーンにおいて、巻上装置の制御系統に大きな変更を加えることなく、巻上装置に対する適正なロープの巻き上げまたは巻き下げの指示が行われる。
本発明の第9の態様にかかるプログラムまたは第10の態様にかかる記録媒体によれば、本発明の第1の態様にかかる指示装置がコンピュータにより実現される。
一実施形態にかかるクレーン操作支援システムとクレーン操作支援システムの搭載された船舶を模式的に示した図。 一実施形態にかかる指示装置のハードウェアとして用いられるコンピュータの基本構成を示した。 一実施形態にかかる指示装置の機能構成を示した図。 一実施形態にかかる撮像装置により撮像された画像を模式的に示した図。 一実施形態にかかる撮像装置により撮像された画像を模式的に示した図。 一実施形態にかかる撮像装置により撮像された画像を模式的に示した図。 一実施形態にかかる表示装置が表示する画面を示した図。 一実施形態にかかる表示装置が表示する画面を示した図。 一実施形態にかかる表示装置が表示する画面を示した図。 一実施形態にかかる巻上巻下指示手段が決定するロープの巻き下げの速度等の経時変化を示したグラフ。 一実施形態にかかる巻上巻下指示手段が決定するロープの巻き上げの速度等の経時変化を示したグラフ。 一実施形態にかかる表示装置が表示する画面を示した図。 一実施形態にかかる表示装置が表示する画面を示した図。
[実施形態]
以下に、本発明の一実施形態にかかるクレーン操作支援システム1を説明する。図1は、クレーン操作支援システム1とクレーン操作支援システム1の搭載された船舶9を模式的に示した図である。船舶9はバラ積み船であり、複数の貨物倉91と、複数の貨物倉91に応じて配置されたクレーン92を備える。なお、図1においては貨物倉91およびクレーン92が各々2つであるが、これらの数は船舶9によって異なる。貨物倉91は壁面および底面を構成する本体911と、本体911の上方の開口部であるハッチの周りに設けられたハッチコーミング912と、ハッチコーミング912の上に配置されたハッチカバー913を備える。
図1に例示の貨物倉91は、船首側と船尾側に配置された2枚のハッチカバー913を備え、ハッチカバー913の各々はハッチコーミング912の上をスライドして、折り畳まれてハッチを覆わない開状態と、展開されてハッチを覆う閉状態の2つの状態をとることができる。図1の右側に例示の貨物倉91のハッチカバー913は開状態であり、左側に例示の貨物倉91のハッチカバー913は閉状態である。
クレーン92はクレーンポスト921と、クレーンポスト921から外側に延伸するジブ922と、ジブ922の先端部付近から下方へと垂れ下がるロープ923と、ロープ923の先端に取り付けられたグラブ924と、ロープ923の巻き上げおよび巻き下げを行う巻上装置925を備える。なお、本実施形態において、クレーン92の吊り荷は、ロープ923に対するグラブ924の取付器具であるフックと、グラブ924と、グラブ924に掴まれた貨物を意味する。
クレーンポスト921の上部には操作者がクレーン92を操作する空間である操作室926が設けられている。操作者は操作室926から貨物倉91内の貨物、作業者、重機等の位置や形状、グラブ924の位置を目視で確認しながら、操作室926内に配置された操作レバー等を操作して、ジブ922の旋回、起伏および伸縮、ロープ923の巻き上げおよび巻き下げ(繰り出し)、グラブ924の開閉等の各種操作を行う。
バラ積み船である船舶9においては、通常、貨物倉91への貨物の積み込みは港の岸壁に設置されているガントリークレーン等の設備によって行われる。従って、クレーン92は主に貨物倉91から港への貨物の積み降ろしの際に用いられる。貨物倉91から港への貨物の積み降ろしにおいて、クレーン92は操作者の操作に従い、以下の(1)〜(8)の動作を繰り返し行う。
(1)ロープ923を巻き下げ、開いた状態のグラブ924を貨物倉91内の貨物の上に接する高さ位置まで吊り下ろす。
(2)貨物の上でグラブ924を閉じて、グラブ924により貨物を掴む。
(3)ロープ923を巻き上げ、グラブ924の最下位置がハッチコーミング912の上面より高い高さ位置に達するまでグラブ924を吊り上げる。
(4)ジブ922を旋回し、また、必要に応じてジブ922を起伏および伸縮し、グラブ924を港に配置されているホッパーの真上まで移動させる。
(5)ロープ923を巻き下げ、グラブ924をホッパーの開口部の少し上の高さ位置まで吊り下ろす。
(6)ホッパーの上でグラブ924を開いて、グラブ924が掴んでいた貨物をホッパー内に落とす。
(7)ロープ923を巻き上げ、グラブ924の最下位置がハッチコーミング912の上面より高い高さ位置に達するまでグラブ924を吊り上げる。
(8)ジブ922を旋回し、また、必要に応じてジブ922を起伏および伸縮し、グラブ924を貨物倉91内の新たに掴みたい貨物の真上まで移動させる。
上記の(1)の動作において、ロープ923の巻き下げ量が過剰であれば、グラブ924が貨物に強く衝突し、貨物やグラブ924が破損する等の不都合が生じる場合がある。さらに、貨物倉91の底面を覆っている貨物の厚さが薄い場合、ロープ923の巻き下げ量が過剰であれば、グラブ924が貨物倉91の床面を破損させる危険性がある。
また、上記の(3)の動作において、ロープ923の巻き上げ量が不足すれば、上記の(4)の動作においてグラブ924がハッチコーミング912等に衝突し、グラブ924やハッチコーミング912等が破損する等の不都合が生じる場合がある。一方、上記の(3)の動作において、ロープ923の巻き上げ量が過剰であれば、上記の(3)において不要な時間が費やされる上に、上記の(5)におけるロープ923の巻き下げの動作においても不要な時間が費やされる。
また、上記の(5)の動作において、ロープ923の巻き下げ量が不足すれば、貨物の一部がホッパーの開口部に達するまでに飛散してホッパーに入らない等の不都合が生じる場合がある。一方、上記の(5)の動作において、ロープ923の巻き下げ量が過剰であれば、不要な時間が費やされる上に、開いたグラブ924がホッパーに衝突しグラブ924やホッパーが破損する等の不都合が生じる場合がある。
また、上記の(7)の動作において、ロープ923の巻き上げ量が不足すれば、上記の(8)の動作においてグラブ924がハッチコーミング912等に衝突し、グラブ924やハッチコーミング912等が破損する等の不都合が生じる場合がある。一方、上記の(7)の動作において、ロープ923の巻き上げ量が過剰であれば、上記の(7)の動作において不要な時間が費やされる上に、上記の(8)に続く(1)におけるロープ923の巻き下げの動作においても不要な時間が費やされる。
クレーン操作支援システム1においては、後述する指示装置13による巻上装置925に対する適正な巻き上げおよび巻き下げの指示により、上述した不都合が回避される。その結果、操作者は安全かつ迅速にクレーン92を操作することができる。
クレーン操作支援システム1は、複数のクレーン92の各々に応じて配置されている。クレーン操作支援システム1は、ジブ922の先端付近から下方に向かい撮像を行う撮像装置11と、吊り荷のロープ923に対する荷重を測定する荷重測定装置12と、操作室926に配置され、操作者による操作に応じて巻上装置925に対しロープ923の巻き上げおよび巻き下げの指示を行う指示装置13を備える。
撮像装置11は、例えば重力により、常に撮像方向(光軸)が鉛直下方向となるように撮像装置11を吊り下げる取付器具を介してジブ922に取り付けられている。撮像装置11は、例えば所定時間の経過毎に撮像した画像を表す画像データを順次、指示装置13に送信する。画像データの送受信のため、撮像装置11と指示装置13は通信接続されている。撮像装置11と指示装置13の通信接続は、例えば光ファイバー等の通信ケーブルを介して行われもよいし、無線により行われてもよい。
荷重測定装置12は、例えばロープ923と、グラブ924をロープ923に取り付けるフックとの間に配置されている。吊り荷がロープ923に吊り下げられた状態で静止、または等速運動をしている間は、荷重測定装置12が測定する荷重は吊り荷の重量と一致する。一方、吊り荷の速度がロープ923から受ける力により変化している間は、荷重測定装置12が測定する加重は吊り荷の加速度に応じて変化する。撮像装置11は、例えば所定時間の経過毎に測定した吊り荷の荷重を表す吊り荷荷重データを順次、指示装置13に送信する。吊り荷荷重データの送受信のため、荷重測定装置12と指示装置13は通信接続されている。荷重測定装置12と指示装置13の通信接続は、例えば光ファイバー等の通信ケーブルを介して行われもよいし、無線により行われてもよい。
本実施形態において、指示装置13は一般的なコンピュータがプログラムに従う処理を行うことにより実現される。ただし、指示装置13が専用の装置として構成されてもよい。
図2は、指示装置13のハードウェアとして用いられるコンピュータ10の基本構成を示した図である。コンピュータ10は、各種データを記憶するメモリ101、メモリ101に記憶されているプログラムに従う各種データ処理を行うプロセッサ102、撮像装置11との間でデータ通信を行うIF(Interface)である通信IF103、ユーザに対し画像を表示する液晶ディスプレイ等の表示装置104、ユーザの操作を受け付けるタッチパネル等の操作装置105を備える。
なお、コンピュータ10に内蔵される表示装置104に代えて、コンピュータ10に接続される外付けの表示装置が用いられてもよい。また、コンピュータ10に内蔵される操作装置105に代えて、コンピュータ10に接続される外付けの操作装置が用いられてもよい。
図3は、指示装置13の機能構成を示した図である。コンピュータ10が指示装置13用のプログラムに従った処理を行うことにより、図3に示される機能構成を備える指示装置13が実現される。以下に指示装置13が備える機能構成を説明する。
指示装置13は、各種データを記憶する記憶手段131と、撮像装置11から画像データを受信する画像データ受信手段132と、荷重測定装置12から吊り荷荷重データを受信する吊り荷荷重データ受信手段133と、画像データ受信手段132が受信した画像データが表す画像において、既知の画像認識処理によりグラブ924および船舶9を構成する構造物の特徴部分を各々認識する画像認識手段134と、画像認識手段134により認識された構造物の特徴部分の位置に基づき水平面上におけるジブ922の先端部分の位置を特定するジブ位置特定手段135と、画像認識手段134により認識された構造物および吊り荷の大きさに基づきグラブ924の高さを特定する吊り荷高さ特定手段136を備える。
なお、本願において、「水平面」とは実際の三次元空間における水平面を意味する。また、本願において「水平面上における位置」という場合、実際の三次元空間における位置のうち、上下方向の位置(高さ)を無視した位置を意味する。従って、三次元空間において互いに真上または真下の関係にある異なる位置は、水平面上における同一の位置となる。
また、本願において、「高さ」とは高さ位置、すなわち、基準位置からの上下方向の距離を意味する。なお、以下の説明において、グラブ924の高さは、グラブ924の上面位置の高さ、すなわち、ロープ923とグラブ924の連結点の高さを意味するものとする。従って、グラブ924の最下位置の高さは、グラブ924の高さよりグラブ924の上下方向の大きさ(以下、「上下サイズ」という)だけ低い位置となる。
また、指示装置13は、操作者による操作装置105に対する各種操作の内容を示す操作データを受け取る操作データ取得手段137と、ロープ923の適正な巻き上げおよび巻き下げの速度を特定し、特定した速度でロープ923の巻き上げまたは巻き下げを行うように巻上装置925に対し指示する巻上巻下指示手段138と、貨物倉91内の貨物の荷揚げ作業の進捗を示すデータを生成する進捗情報生成手段139と、操作者による操作を受け付けるとともに操作者に対しクレーン92の操作を支援するための情報を通知する画面の表示を表示装置104に対し指示する表示指示手段130を備える。
記憶手段131には、予め、グラブ924の外観上の特徴を示す吊り荷特徴データ、船舶9を構成する構造物(例えば、ハッチコーミング912)の外観上の特徴を示す構造物特徴データ、船舶9を構成する構造物(例えば、貨物倉91の底面および壁面、ハッチコーミング912、基準位置にあるジブ922および基準位置にあるグラブ924等)の三次元空間における形状を示す構造物三次元形状データ、クレーン92の最大の吊り上げ能力を意味する吊り上げ荷重を示す吊り上げ荷重データが記憶されている。
吊り荷特徴データは、撮像装置11により撮像された画像において画像認識手段134がグラブ924の認識を行うために用いられるデータである。また、構造物特徴データは、撮像装置11により撮像された画像において画像認識手段134がハッチコーミング912等の構造物の認識を行うために用いられるデータである。
構造物三次元形状データは、上述のように、船舶9を構成する構造物の三次元空間における形状を示す。従って、構造物三次元形状データは、貨物倉91の床面の高さを示すデータ(底面高さデータ)、上記の(4)または(8)の動作におけるジブ922の移動領域の下方に位置する船舶9の構造物であるハッチコーミング912の上面の高さを示すデータ(構造物高さデータ)、ジブ922が基準位置にあるときのジブ922の先端部分の高さ、すなわち、ジブ922が基準位置にあるときの撮像装置11による撮像位置の高さを示すデータ等を含む。
なお、構造物特徴データにより外観上の特徴が示される構造物の特徴部分は、例えば識別番号等により、構造物三次元形状データにより三次元空間内における位置が特定される構造物の特徴部分と互いに対応付けられている。
記憶手段131には、上述した予め記憶されているデータに加え、指示装置13の記憶手段131以外の構成部が行う処理に伴い生成される各種データが記憶される。それらのデータについては、以下の指示装置13の構成部の説明において併せて説明する。
画像データ受信手段132は、既述のように、撮像装置11から順次送信されてくる画像データを受信する。画像データ受信手段132により受信された画像データは記憶手段131に記憶される。なお、記憶手段131は新しい画像データの記憶に伴い、古い画像データを順次削除してもよい。
吊り荷荷重データ受信手段133は、既述のように、荷重測定装置12から順次送信されてくる吊り荷荷重データを受信する。吊り荷荷重データ受信手段133により受信された吊り荷荷重データは記憶手段131に記憶される。なお、記憶手段131は新しい吊り荷荷重データの記憶に伴い、古い吊り荷荷重データを順次削除してもよい。
画像認識手段134は、既述のように、撮像装置11により撮像された画像において、船舶9の構造物やグラブ924等を認識する。画像認識手段134は、撮像装置11により撮像された画像において、吊り荷特徴データにより示される特徴を有する部分を特定することにより、当該画像における吊り荷の位置、大きさ、傾きを特定する。また、画像認識手段134は、撮像装置11により撮像された画像において、構造物特徴データにより示される特徴を有する部分を特定することにより、当該画像における船舶9の構造物(例えば、ハッチコーミング912)の位置、大きさ、傾きを特定する。
ジブ位置特定手段135は、画像認識手段134により認識された画像における船舶9の構造物の位置に基づき、ジブ922の先端部分の水平面上における位置を特定する。図4は、ジブ922の先端部分の水平面上における位置が未知の状態で撮像装置11により撮像された画像を模式的に示した図である。図4に例示の画像に示される点C1〜点C3は、画像認識手段134により認識されたハッチコーミング912の外縁の四隅のうちの3つの位置を示す。また、点Oは画像の中心であり、水平面上における撮像位置、すなわち、ジブ922の先端部分の位置を示す。
点C1〜点C3の各々の水平面上における位置は既知であり、構造物三次元形状データにより示される。従って、ジブ位置特定手段135は、画像の座標系における点C1〜点C3の座標を、水平面上の座標系における点C1〜点C3の座標に対応付ける写像により、画像の座標系における点Oに対応する水平面上の座標系における点Oの座標を特定する。
具体的には、ジブ位置特定手段135は、例えば点C1〜点C3の座標を用いた既知の行列計算により、画像における点Oの座標を水平面上における座標に変換する。このような変換により得られる点Oの座標を示すデータが、画像の撮像時点におけるジブ922の先端部分の水平面上における位置を示すジブ位置データとなる。ジブ位置特定手段135により特定されたジブ位置データは記憶手段131に記憶される。なお、記憶手段131は新しいジブ位置データの記憶に伴い、古いジブ位置データを順次削除してもよい。
吊り荷高さ特定手段136は、ジブ922およびグラブ924の高さが未知の状態で撮像された画像において画像認識手段134により認識される船舶9の構造物およびグラブ924の大きさが、ジブ922およびグラブ924の高さが既知である基準位置の状態で撮像された画像において画像認識手段134により認識された船舶9の構造物およびグラブ924の大きさからどれだけ変化しているか、に基づいて、未知のジブ922およびグラブ924の高さを特定する。
そのため、例えば操作者は、クレーン操作支援システム1の利用開始時等において、指示装置13に対し所定の操作を行い、ジブ922およびグラブ924が基準位置にある状態で撮像された画像に基づき、船舶9の構造物およびグラブ924の基準となる大きさを特定させる。
例えば、ジブ922およびグラブ924の基準位置が図1の左側に描かれているクレーン92におけるジブ922およびグラブ924の位置であるものとする。ジブ922が基準位置にある場合のジブ922の先端部分の高さと、基準位置にある場合のグラブ924の高さは既知であり、構造物三次元形状データにより示される。
操作者がジブ922およびグラブ924を基準位置に移動させた後、指示装置13に対し所定の操作を行うと、その時点で撮像装置11により撮像された画像における画像認識処理が、画像認識手段134により行われる。
図5は、ジブ922およびグラブ924が基準位置にある状態で撮像装置11により撮像された画像を模式的に示している。図5に示される点C1および点C2は、ハッチコーミング912の外縁の四隅のうちの2つの位置を示す。また、図5に示される点D1および点D2は、グラブ924の特徴点のうちの2つの位置を示す。なお、点D1および点D2は、グラブ924の開閉によってそれらの位置関係や高さが変化しない特徴点であることが望ましい。線分C1−C2の長さは、ハッチコーミング912の画像の基準となる大きさを示す。また、線分D1−D2の長さは、グラブ924の画像の基準となる大きさを示す。従って、指示装置13は線分C1−C2の長さを示すデータを基準構造物サイズデータとして記憶手段131に記憶する。また、指示装置13は線分D1−D2の長さを示すデータを基準吊り荷サイズデータとして記憶手段131に記憶する。
図6は、ジブ922およびグラブ924の高さが未知の状態で撮像装置11により撮像された画像を模式的に示している。吊り荷高さ特定手段136は、図6の画像において認識された線分C1−C2の長さを特定し、基準構造物サイズデータが示す長さと比較することにより、ジブ922の先端部分の高さh1を特定する。続いて、吊り荷高さ特定手段136は、図6の画像において認識された線分D1−D2の長さを特定し、基準吊り荷サイズデータが示す長さと比較することにより、ジブ922の先端部分の高さとグラブ924の高さとの差h2を特定する。吊り荷高さ特定手段136は、特定した高さh1から差h2を差し引いて、グラブ924の高さを特定する。
吊り荷高さ特定手段136により特定されたグラブ924の高さを示す吊り荷高さデータは記憶手段131に記憶される。なお、記憶手段131は新しい吊り荷高さデータの記憶に伴い、古い吊り荷高さデータを順次削除してもよい。
操作データ取得手段137は操作者により操作装置105に対し行われた操作の内容を示す操作データを取得する。図7は指示装置13が表示装置104に表示させる操作画面(以下、「メイン画面」という)の一例を示した図である。メイン画面には、操作者が操作可能な「目標高さ設定」ボタン、「吊り荷上下サイズ設定」ボタン、「巻き下げ」ボタン、「巻き上げ」ボタン、「進捗情報表示」ボタンが表示される。操作者によりこれらのボタンに対するタッチ操作が行われると、操作装置105から指示装置13に対しタッチ操作が行われたボタンに応じた操作データが出力され、操作データ取得手段137により受け取られる。
「目標高さ設定」ボタンは、ロープ923の巻き下げ時に吊り荷が到達すべき高さ(以下、「下方目標高さ」という)を設定するためのボタンである。操作者が「目標高さ設定」ボタンに対しタッチ操作を行うと、表示装置104には図8に示す操作画面(以下、「目標高さ設定画面」という)が表示される。目標高さ設定画面において、操作者が「現在の吊り荷高さを設定」ボタンをタッチ操作すると、その時点のグラブ924の高さが下方目標高さとして設定される。
また、操作者が下げ幅を入力した後、「目標高さを下げる」ボタンをタッチ操作すると、その時点で設定されていた下方目標高さから入力された下げ幅だけ低い高さが新たな下方目標高さとして設定される。同様に、操作者が上げ幅を入力した後、「目標高さを上げる」ボタンをタッチ操作すると、その時点で設定されていた下方目標高さから入力された上げ幅だけ高い高さが新たな下方目標高さとして設定される。
本実施形態においては、操作者は、ジブ922の先端部分がハッチの上にある場合と、ハッチの上にない場合とで、異なる下方目標高さを設定することができる。具体的には、記憶手段131に記憶されているジブ位置データが示す現在のジブ922の先端部分の水平面上における位置が、構造物三次元形状データにより示されるハッチの水平面上における領域の内側であれば、操作者により設定された下方目標高さは貨物倉91内におけるグラブ924の吊り下げ時における下方目標高さとして設定される。貨物倉91内におけるグラブ924の吊り下げ時における下方目標高さを示すデータは、ハッチ内目標高さデータとして記憶手段131に記憶される。
一方、ジブ位置データが示す現在のジブ922の先端部分の水平面上における位置が、ハッチの水平面上における領域の外側であれば、操作者により設定された下方目標高さはホッパーに向かうグラブ924の吊り下げ時における下方目標高さとして設定される。ホッパーに向かうグラブ924の吊り下げ時における下方目標高さを示すデータは、ハッチ外目標高さデータとして記憶手段131に記憶される。
メイン画面(図7)の「吊り荷上下サイズ設定」ボタンは操作者が吊り荷の上下方向の大きさ(上下サイズ)を設定するためのボタンである。本実施形態においては、吊り荷の上下サイズはグラブ924の上下サイズである。操作者が「吊り荷上下サイズ設定」ボタンに対しタッチ操作を行うと、表示装置104には図9に示す操作画面(以下、「吊り荷上下サイズ設定画面」という)が表示される。操作者は吊り荷上下サイズ設定画面において、グラブ924の上下サイズを入力した後、「設定」ボタンをタッチ操作することで、指示装置13に対するグラブ924の上下サイズの設定を行うことができる。操作者により設定されたグラブ924の上下サイズを示すデータは、吊り荷上下サイズデータとして記憶手段131に記憶される。
メイン画面(図7)の「巻き下げ」ボタンは操作者がロープ923の巻き下げ(吊り荷の高さの下方への変更)を指示するためのボタンである。また、「巻き上げ」ボタンは操作者がロープ923の巻き上げ(吊り荷の高さの上方への変更)を指示するためのボタンである。操作者がこれらのボタンをタッチ操作してロープ923の巻き下げまたは巻き上げを指示すると、指示装置13の巻上巻下指示手段138(図3参照)による制御下の量および速度で、ロープ923の巻き下げまたは巻き上げが行われる。以下に、巻上巻下指示手段138が行う処理を説明する。
「巻き下げ」ボタンがタッチ操作された場合、指示装置13は操作装置105からグラブ924の高さの下方への変更を指示する操作データを受け取る。当該操作データに応じて、巻上巻下指示手段138はまず、以下の情報を取得する。
吊り荷高さデータが示すグラブ924の現在の高さ。
ジブ位置データが示すジブ922の先端部分の位置。
ジブ922の先端部分の位置が水平面上におけるハッチ内であればハッチ内目標高さデータが示す下方目標高さ。ジブ922の先端部分の位置が水平面上におけるハッチ外であればハッチ外目標高さデータが示す下方目標高さ。
吊り荷上下サイズデータが示すグラブ924の上下サイズ。
ジブ922の先端部分の位置が水平面上におけるハッチ内であれば、構造物三次元形状データが示す貨物倉91の底面の高さ(ジブ922の先端部分の真下位置における貨物倉91の底面の高さ)。
吊り上げ荷重データが示すクレーン92の吊り上げ能力。
吊り荷荷重データが示す吊り荷の重量。
続いて、巻上巻下指示手段138は以下のように、ロープ923の巻き下げ後におけるグラブ924の高さ(以下、「到達高さ」という)を決定する。
ジブ922の先端部分の水平面上における位置がハッチ外の場合、下方目標高さを到達高さとする。
ジブ922の先端部分の水平面上における位置がハッチ内の場合、貨物倉91の底面の高さにグラブ924の上下サイズを加算し、さらに安全のための所定の高さを加算した高さと、下方目標高さとのうち、高い方を到達高さとする。
ジブ922の先端部分の水平面上における位置がハッチ内の場合、上記のように決定される到達高さにグラブ924の上面の位置が達したとき、グラブ924の最下位置は必ず貨物倉91の底面より所定の高さ以上に高い位置となるため、グラブ924が貨物倉91の底面に衝突する危険性がない。
続いて、巻上巻下指示手段138は、クレーン92の吊り上げ能力に対し、予め定められた1未満の数値を乗じて得られる限界荷重を特定する。この限界荷重は、クレーン92の吊り上げ能力から安全のための余力分を減じた実質的なクレーン92の吊り上げ能力を意味する。続いて、巻上巻下指示手段138は、巻き下げ中にロープ923にかかる荷重が限界荷重を超えない範囲で、可能な限り短時間でグラブ924を現在の高さから到達高さまで移動させるように、ロープ923の巻き下げの速度を決定する。
図10は、巻上巻下指示手段138が決定するロープ923の巻き下げの速度等の経時変化を例示したグラフである。図10の第1〜第3のグラフは各々、巻き下げ中のロープ923にかかる荷重、ロープ923(またはグラブ924)の移動距離、およびロープ923(またはグラブ924)の速度の経時変化を示している。図10に示されるロープ923の挙動は、以下の条件を満たすように巻上巻下指示手段138により決定される。
(a)ロープ923の巻き下げの開始時刻TSから終了時刻TEまでのグラブ924の移動距離が、グラブ924の現在の高さから到達高さまでの距離と等しく、終了時刻TBにおけるロープ923の巻き下げ速度が0となる。
(b)開始時刻TSの直後の期間Aにおいては、可能な限り高速でロープ923の巻き下げが行われる。すなわち、期間Aにおいては、巻上装置925はロープ923を完全にリリースし、グラブ924は概ね自由落下する。
(c)終了時刻TEの直前の期間Bにおいては、繰り出されるロープ923に対し、ロープ923にかかる荷重が限界荷重と等しくなる強さでブレーキングが行われる。
巻上巻下指示手段138は、上記のように決定した経時変化する速度でロープ923の巻き下げを行うように巻上装置925に指示を行う。当該指示を行うため、指示装置13は巻上装置925との間で通信接続されている。なお、指示装置13と巻上装置925の通信接続は、例えば光ファイバー等の通信ケーブルを介して行われもよいし、無線により行われてもよい。
巻上装置925は指示装置13の指示に従いロープ923の巻き下げを行う。その結果、操作者が「巻き下げ」ボタンに対しタッチ操作を行うと、安全かつ迅速にロープ923の巻き下げが行われる。
「巻き上げ」ボタンがタッチ操作された場合、指示装置13は操作装置105からグラブ924の高さの上方への変更を指示する操作データを受け取る。当該操作データに応じて、巻上巻下指示手段138はまず、以下の情報を取得する。
吊り荷高さデータが示すグラブ924の現在の高さ。
吊り荷上下サイズデータが示すグラブ924の上下サイズ。
構造物三次元形状データが示すハッチコーミング912の上面の高さ。
吊り上げ荷重データが示すクレーン92の吊り上げ能力。
吊り荷荷重データが示す吊り荷の重量。
続いて、巻上巻下指示手段138は、ハッチコーミング912の上面の高さにグラブ924の上下サイズを加算し、さらに安全のための所定の高さを加算した高さを、ロープ923の巻き上げ後におけるグラブ924の高さ(到達高さ)とする。
上記のように決定される到達高さにグラブ924の上面の位置が達していれば、ジブ922がハッチとホッパーの間を移動する際、グラブ924の最下位置は必ずハッチコーミング912の上面より所定の高さ以上に高い位置となるため、グラブ924がハッチコーミング912に衝突する危険性がない。
続いて、巻上巻下指示手段138は、クレーン92の吊り上げ能力に予め定められた1未満の数値を乗じて得られる限界荷重を特定する。続いて、巻上巻下指示手段138は、巻き上げ中にロープ923にかかる荷重が限界荷重を超えない範囲で、可能な限り短時間でグラブ924を現在の高さから到達高さまで移動させるように、ロープ923の巻き上げの速度を決定する。
図11は、巻上巻下指示手段138が決定するロープ923の巻き上げの速度等の経時変化を示したグラフである。図11の第1〜第3のグラフは各々、巻き上げ中のロープ923にかかる荷重、ロープ923(またはグラブ924)の移動距離、およびロープ923(またはグラブ924)の速度の経時変化を示している。図11に示されるロープ923の挙動は、以下の条件を満たすように巻上巻下指示手段138により決定される。
(a)ロープ923の巻き上げの開始時刻TSから終了時刻TEまでのグラブ924の移動距離が、グラブ924の現在の高さから到達高さまでの距離と等しく、終了時刻TBにおけるロープ923の巻き上げ速度が0となる。
(b)開始時刻TSの直後の期間Aにおいては、ロープ923にかかる荷重が限界荷重と等しくなる強さでロープ923の巻き上げが行われる。
(c)終了時刻TEの直前の期間Bにおいては、ロープ923にかかる荷重が0となるように、ロープ923の巻き上げ速度を減速する。
巻上巻下指示手段138は、上記のように決定した経時変化する速度でロープ923の巻き上げを行うように巻上装置925に指示を行う。巻上装置925は指示装置13の指示に従いロープ923の巻き上げを行う。その結果、操作者が「巻き上げ」ボタンに対しタッチ操作を行うと、迅速かつ無駄なくロープ923の巻き上げが行われる。また、巻き上げ後にジブ922がハッチとホッパーの間を移動する際、グラブ924がハッチコーミング912に衝突することはない。
メイン画面(図7)の「進捗情報表示」ボタンは操作者が貨物の積み降ろし作業の進捗の確認を行うための画面(以下、「進捗情報表示画面」という)を表示させるためのボタンである。図12は、進捗情報表示画面を例示した図である。進捗情報表示画面には、荷揚げ作業の進捗がグラフや数値によって表示される。
進捗情報の生成のためには、荷揚げ対象の貨物の重量および荷揚げ作業の開始時刻の設定が必要となる。そのためのボタンとして、進捗情報表示画面には「設定」ボタンが設けられている。「設定」ボタンがタッチ操作されると、図13に示すような画面(以下、「設定画面」という)が表示される。設定画面において、操作者は、荷揚げ対象の貨物の総重量を設定する。設定画面において設定された貨物の総重量を示すデータは、総貨物重量データとして記憶手段131に記憶される。
操作者は荷揚げ作業の開示時に設定画面の「開始」ボタンをタッチ操作する。「開始」ボタンがタッチ操作された時刻を示すデータは、作業開始時刻データとして記憶手段131に記憶される。
進捗情報表示画面(図12)に表示される情報は、進捗情報生成手段139(図3参照)によって生成される。進捗情報生成手段139は、進捗情報表示画面に表示される情報の生成のために、作業開始後に行われた貨物のホッパーへの投入回数のカウントと、ホッパーへ投入された貨物の重量の累計値の算出を行う。進捗情報生成手段139によりカウントされた貨物のホッパーへの投入回数を示すデータは、貨物投入回数データとして記憶手段131に記憶される。また、進捗情報生成手段139により算出されたホッパーへ投入された貨物の重量の累計値を示すデータは、投入貨物重量データとして記憶手段131に記憶される。
進捗情報生成手段139は、例えば吊り荷荷重データとジブ位置データを監視し、ジブ位置データが示す位置がハッチ内からハッチ外へと移動した後、吊り荷荷重データが示す荷重が大きく減少してグラブ924およびフックの重量と概ね一致した場合、貨物がホッパーに投入されたと判定する。貨物がホッパーに投入されたと判定した場合、進捗情報生成手段139は貨物投入回数データが示す回数を1だけ増加させる。また、進捗情報生成手段139は投入貨物重量データが示す重量に吊り荷荷重データが示す荷重の減少分を加算して新たな投入貨物重量データを生成し、その時点の時刻を示す時刻データと対応付けて記憶手段131に記憶させる。
進捗情報生成手段139は、例えば時刻データに対応付けて記憶手段131に記憶されている投入貨物重量データを用いて、進捗情報表示画面(図12)に表示されるグラフを生成する。また、進捗情報生成手段139は、総貨物重量データが示す重量に対する最新の投入貨物重量データが示す重量の割合を進捗率として算出する。
また、進捗情報生成手段139は、最新の投入貨物重量データが示す重量を貨物投入回数データが示す回数で除算して1回の投入においてホッパーに投入される貨物の重量の平均値を算出し、総貨物重量データが示す重量から最新の投入貨物重量データが示す重量を減じた重量を当該平均値で除算することによって、荷揚げ作業の完了までに要する投入回数の推定値を算出する。
また、進捗情報生成手段139は、最新の投入貨物重量データが示す重量を、作業開始時刻データが示す時刻から現在時刻までの時間で除算して単位時間当たりの貨物の投入重量を算出し、総貨物重量データが示す重量から最新の投入貨物重量データが示す重量を減じた重量を当該単位時間当たりの貨物の投入重量で除算することによって、荷揚げ作業の完了までに要する時間の推定値を算出する。
なお、上述した情報は進捗情報生成手段139が生成する情報の一例であって、例えば1回の投入量の平均値(グラブ924により1回で掴まれる貨物の重量の平均値)や、1回の投入に要する時間の平均値等の、荷揚げ作業の進捗に関する他の種類の情報が進捗情報生成手段139により生成され、進捗情報表示画面において表示されてもよい。
操作者は、進捗情報表示画面に表示されるグラフや数値を見て、荷揚げ作業の過去の進捗の経緯や、荷揚げ作業の完了までに要する時間等を知ることができる。
なお、進捗情報表示画面やメイン画面(図7)等の表示装置104により表示される画面は、表示指示手段130(図3参照)により生成される。表示指示手段130は、例えば進捗情報生成手段139により生成されたデータを用いて図12に示すような進捗情報表示画面の画像を生成し、表示装置104に出力する。また、表示指示手段130は、記憶手段131に記憶されているデータを用いて図7に示すようなメイン画面の画像を生成し、表示装置104に出力する。
メイン画面(図7)には、上述した各種ボタンに加え、撮像装置11により撮像された最新の画像と、現在のグラブ924の高さを示すインジケータが表示される。なお、図7に例示のインジケータにおいては、矢印により現在のグラブ924の高さが示されるとともに、現在のジブ922の先端部分の真下位置における貨物倉91の床面の高さFが示される。操作者は、メイン画面に表示される画像により水平面上におけるグラブ924の位置を確認するとともに、インジケータによりグラブ924の高さを確認することができる。
上述したクレーン操作支援システム1によれば、クレーン92の操作者は、安全かつ迅速にロープ923の巻き上げおよび巻き下げを行うことができる。
[変形例]
上述した実施形態は本発明の技術的思想の範囲内において様々に変形可能である。以下にそれらの変形の例を示す。なお、これらの変形例は適宜組み合わせられてもよい。
(1)上述した実施形態において、ジブ922の先端部分の位置は撮像装置11により撮像された画像に基づき特定される。ジブ922の先端部分の位置の特定方法はこれに限られない。例えば、指示装置13がクレーン92の制御装置からジブ922の旋回角、傾斜角および伸縮量を示すデータを受信し、これらのデータに基づきジブ922の先端部分の位置を特定してもよい。
(2)上述した実施形態において、吊り荷(グラブ924)の高さは撮像装置11により撮像された画像に基づき特定される。吊り荷の高さの特定方法はこれに限られない。例えば、指示装置13がクレーン92の制御装置からジブ922の旋回角、傾斜角および伸縮量を示すデータを受信し、これらのデータに基づきジブ922の先端部分の高さを特定し、さらに、巻上装置925からロープ923の繰り出し量を示すデータを受信し、ジブ922の先端部分の高さからロープ923の繰り出し量だけ下方の高さを吊り荷の高さとして特定してもよい。
また、所定位置に設置された距離センサにより測定された、当該所定位置から吊り荷までの距離に基づき、吊り荷の高さが特定されてもよい。距離センサの設置される所定位置がジブ922上である場合、当該所定位置はクレーン92の制御装置から得られるジブ922の旋回角、傾斜角および伸縮量を示すデータに基づき特定されてもよい。また、距離センサが、吊り荷に加え、船舶9の特定の構造物(三次元空間内における位置が既知のもの)までの距離を測定し、距離センサから当該特定の構造物までの距離と、距離センサから吊り荷までの距離との差に基づき、吊り荷の高さが特定されてもよい。例えば、距離センサがジブ922の先端部分に設置され、距離センサがグラブ924までの距離とハッチコーミング912までの距離を測定する場合、指示装置13は、距離センサにより測定されるこれらの距離の差と、構造物三次元形状データが示すハッチコーミング912の高さに基づき、吊り荷の高さを特定することができる。
なお、本変形例において用いられる距離センサの種類は光、超音波等のいずれを用いるものでもよく、また、TOF(Time of Flight)方式、三点測距方式等のいずれの方式により距離を測定するものでもよい。
(3)上述した実施形態において、吊り荷の上下サイズは操作者により直接入力される。吊り荷の上下サイズの入力方法はこれに限られない。例えば、指示装置13がクレーン92の制御装置からロープ923の繰り出し量を示すデータを受信可能な場合、吊り荷がフックに取り付けられていない状態のロープ923の先端(フック)を床に付けたときのロープ923の繰り出し量と、ロープ923の先端(フック)を吊り荷の上面に付けたときのロープ923の繰り出し量との差に基づき、指示装置13が吊り荷の上下サイズを特定してもよい。
また、吊り荷が取り付けられたロープ923を弛ませた状態から巻き上げていくと、ロープ923の先端がちょうど吊り荷の上面の高さに達したときにロープ923に吊り荷の重量に応じた荷重がかかる。従って、指示装置13がクレーン92の制御装置からロープ923の繰り出し量を示すデータを受信可能な場合、吊り荷がフックに取り付けられていない状態のロープ923の先端(フック)を床に付けたときのロープ923の繰り出し量と、ロープ923の先端に吊り荷を取り付けた状態で弛んだロープ923のを巻き上げた際の、荷重測定装置12により測定される荷重(吊り荷荷重データが示す荷重)が大きく増加した時点におけるロープ923の繰り出し量との差に基づき、指示装置13が吊り荷の上下サイズを特定してもよい。
(4)上述した実施形態において、操作者は、目標高さ設定画面(図8)において「現在の吊り荷高さを設定」ボタンをタッチ操作することにより、その時点における吊り荷の高さを下方目標高さとして設定することができる。また、操作者は、そのように設定した下方目標高さを、下げ幅や上げ幅を入力した後に「目標高さを下げる」ボタンや「目標高さを上げる」ボタンをタッチ操作して調整することができる。下方目標高さの設定の方法はこれに限られない。
例えば、指示装置13がクレーン92の制御装置からロープ923の繰り出し量を示すデータを受信可能な場合、貨物の上にグラブ924が載ってロープ923が緩んだ状態からロープ923が巻き上げられる途中で荷重測定装置12により測定される荷重(吊り荷荷重データが示す荷重)が大きく増加した時点におけるロープ923の繰り出し量に基づき、指示装置13により下方目標高さが設定されてもよい。
また、ジブ922の所定位置に設置された距離センサにより、当該所定位置から貨物までの距離の測定が行われる場合、距離センサにより測定された距離に基づき、指示装置13により下方目標高さが設定されてもよい。例えば、ジブ922の先端部分から真下に位置する貨物の上面までの距離が測定される場合、ジブ922の先端部分の高さより、距離センサにより測定された距離だけ下方の高さが貨物の上面の高さとなる。従って、例えばそのように特定される貨物の上面の高さ(または当該高さに安全のために所定の高さを加算して得られる高さ)が、下方目標高さとして設定されてもよい。
(5)上述した実施形態において、撮像装置11の撮像方向は常に鉛直下方向に維持される。撮像装置11の撮像方向が、例えば船舶9の揺れ等により変化する場合、ジブ位置特定手段135により特定されるジブ922の位置に誤差が生じる。例えば、ジブ922に対する撮像装置11の角度を測定するセンサを設け、当該センサにより測定された角度を用いることにより、ジブ位置特定手段135が上記の誤差の補正されたジブ922の水平面上における位置の特定を行ってもよい。
(6)上述した実施形態において、吊り荷高さ特定手段136は吊り荷の高さを特定するにあたり、画像において吊り荷および構造物が中心位置から離れているか否かを考慮しない。吊り荷および構造物が同じ高さであっても、撮像装置11の撮像方向から外れる程、画像におけるそれらの大きさは一般に小さくなる。また、撮像装置に用いられるレンズの多くは、中心から離れる程、画像の歪みが大きくなる。従って、吊り荷高さ特定手段136が吊り荷の高さを特定する際、吊り荷および構造物の画像における位置に応じて、画像におけるそれらの大きさを補正してもよい。
(7)上述した実施形態において、指示装置13は巻上装置925に対し指示データの送信によりロープ923の巻き上げまたは巻き下げを指示する。指示装置13が巻上装置925に対しロープ923の巻き上げまたは巻き下げを指示する方法はこれに限れない。例えば、巻上装置925が油圧アクチュエータによりロープ923の巻き上げおよび巻き下げを行う場合、巻上巻下指示手段138が油圧を調整する油圧調整手段を有し、巻上装置925の油圧アクチュエータがロープ923の巻き上げまたは巻き下げに用いる油圧を調整することにより、巻上装置925に対するロープ923の巻き上げまたは巻き下げに関する指示を行ってもよい。
(8)上述した実施形態において、船舶9はバラ積み船であるものとしたが、船舶9が他の種別の貨物輸送船であってもよい。また、上述した実施形態において、クレーン92は荷揚げにおいてのみ用いられるものとしたが、クレーン92が荷積みにおいて用いられる場合、当該荷積みにおいて、指示装置13による巻上装置925に対する巻き上げまたは巻き下げの指示が行われてもよい。
(9)上述した実施形態において、図7に例示のメイン画面、図12に例示の進捗情報表示画面等に表示される情報は、これらの図面に示される種類の情報に限られない。例えば、これらの画面において、荷重測定装置12により測定される荷重(吊り荷荷重データが示す荷重)、ロープ923の巻き下げまたは巻き上げの速度等が表示されてもよい。
1…クレーン操作支援システム、9…船舶、10…コンピュータ、11…撮像装置、12…荷重測定装置、13…指示装置、91…貨物倉、92…クレーン、101…メモリ、102…プロセッサ、103…通信IF、104…表示装置、105…操作装置、130…表示指示手段、131…記憶手段、132…画像データ受信手段、133…吊り荷荷重データ受信手段、134…画像認識手段、135…ジブ位置特定手段、136…吊り荷高さ特定手段、137…操作データ取得手段、138…巻上巻下指示手段、139…進捗情報生成手段、911…本体、912…ハッチコーミング、913…ハッチカバー、921…クレーンポスト、922…ジブ、923…ロープ、924…グラブ、925…巻上装置、926…操作室

Claims (10)

  1. クレーンの吊り荷の現在の高さを示す吊り荷高さデータと、前記吊り荷の移動後に到達すべき高さを示す目標高さデータを取得し、前記クレーンの操作者による前記吊り荷の高さの変更指示に応じて、前記吊り荷を吊っているロープの巻上装置に対し、前記吊り荷高さデータが示す高さから前記目標高さデータが示す高さまで前記吊り荷が移動するように前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを指示する巻上巻下指示手段
    を備える指示装置。
  2. 前記クレーンは船舶に配置され、
    前記巻上巻下指示手段は、前駆船舶の貨物倉の底面の高さを示す底面高さデータを取得し、前記目標高さデータが示す高さにおける前記吊り荷の最下位置が、前記底面高さデータが示す高さより高い予め定められた高さより低い位置である場合、前記巻上装置に対し、前記目標高さデータが示す高さに代えて、前記予め定められた高さまで前記吊り荷の最下位置が移動するように前記ロープの巻き下げを指示する
    請求項1に記載の指示装置。
  3. 前記クレーンは船舶に配置され、
    前記巻上巻下指示手段は、前記船舶の貨物倉からの荷揚げまたは前記貨物倉への荷積みにおける前記クレーンのジブの移動領域の下方に位置する前記船舶の構造物の高さを示す構造物高さデータを取得し、前記吊り荷の最下位置が、前記構造物高さデータが示す高さより高い予め定められた高さとなる前記吊り荷の高さを示す前記目標高さデータを生成する
    請求項1または2に記載の指示装置。
  4. 前記巻上巻下指示手段は、前記クレーンの最大の吊り上げ能力を示す吊り上げ荷重データと、前記吊り荷の重量を示す吊り荷重量データを取得し、前記吊り荷重量データが示す重量に基づき前記吊り荷の巻き上げ中または巻き下げ中の前記ロープに対する荷重が前記吊り上げ荷重データが示す吊り上げ能力より小さい予め定められた荷重を超えないように経時変化する前記吊り荷の速度を特定し、前記巻上装置に対し、当該特定した経時変化する速度で前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを行うように指示する
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の指示装置。
  5. 前記クレーンは船舶に配置され、
    前記巻上巻下指示手段は、水平面上における前記クレーンのジブの現在の位置を示すジブ位置データを取得し、前記ジブ位置データに応じた前記吊り荷の移動後に到達すべき高さを示す前記目標高さデータを取得する
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の指示装置。
  6. 前記クレーンのジブに配置された撮像装置から撮像された画像において、水平面上における既知の位置から移動しない基準となる構造物を認識する画像認識手段と、
    前記画像認識手段により認識された画像における前記基準となる構造物の位置に基づき、当該認識に用いられた画像の撮像時点における前記ジブの水平面上における位置を特定するジブ位置特定手段を備え、
    前記巻上巻下指示手段は、前記ジブ位置特定手段により特定された位置を示す前記ジブ位置データを取得する
    請求項5に記載の指示装置。
  7. 前記クレーンは船舶に配置され、
    前記クレーンのジブに配置された撮像装置から前記船舶の構造物であって既知の高さから移動しない基準となる構造物と前記吊り荷とを写し込むように撮像された画像において、前記基準となる構造物と前記吊り荷とを認識する画像認識手段と、
    撮像位置および前記吊り荷の高さが既知の状態で前記撮像装置により撮像された画像において前記画像認識手段により認識された画像における前記基準となる構造物と前記吊り荷との大きさと、撮像位置および前記吊り荷の高さが未知の状態で前記撮像装置により撮像された画像において前記画像認識手段により認識された画像における前記基準となる構造物と前記吊り荷との大きさとに基づき、前記未知の状態における前記吊り荷の高さを特定する吊り荷高さ特定手段を備え、
    前記巻上巻下指示手段は、前記吊り荷高さ特定手段により特定された高さを示す前記吊り荷高さデータを取得する
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の指示装置。
  8. 前記巻上装置は油圧アクチュエータにより前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを行い、
    前記巻上巻下指示手段は、前記油圧アクチュエータが前記ロープの巻き上げまたは巻き下げに用いる油圧を調整することにより、前記巻上装置に対する前記ロープの巻き上げまたは巻き下げに関する指示を行う
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の指示装置。
  9. コンピュータに、
    クレーンの吊り荷の現在の高さを示す吊り荷高さデータを取得する処理と、
    前記吊り荷の移動後に到達すべき高さを示す目標高さデータを取得する処理と、
    前記クレーンの操作者による前記吊り荷の高さの変更指示に応じて、前記吊り荷を吊っているロープの巻上装置に対し、前記吊り荷高さデータが示す高さから前記目標高さデータが示す高さまで前記吊り荷が移動するように前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを指示する処理と
    を実行させるためのプログラム。
  10. コンピュータに、
    クレーンの吊り荷の現在の高さを示す吊り荷高さデータを取得する処理と、
    前記吊り荷の移動後に到達すべき高さを示す目標高さデータを取得する処理と、
    前記クレーンの操作者による前記吊り荷の高さの変更指示に応じて、前記吊り荷を吊っているロープの巻上装置に対し、前記吊り荷高さデータが示す高さから前記目標高さデータが示す高さまで前記吊り荷が移動するように前記ロープの巻き上げまたは巻き下げを指示する処理と
    を実行させるためのプログラムを前記コンピュータに読み取り可能に持続的に記憶する記録媒体。
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