JPWO2017090553A1 - キャパシタ用電極材及びキャパシタ - Google Patents
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Abstract
キャパシタの静電容量を効果的に高め得る、キャパシタ用電極材を提供する。
グラフェン積層構造を有する炭素材料と、微粒子との複合体を含み、メチレンブルー吸着法により測定した複合体の比表面積が、1100m2/g以上である、キャパシタ用電極材。
グラフェン積層構造を有する炭素材料と、微粒子との複合体を含み、メチレンブルー吸着法により測定した複合体の比表面積が、1100m2/g以上である、キャパシタ用電極材。
Description
本発明は、キャパシタ用電極材及び該キャパシタ用電極材を用いたキャパシタに関する。
従来、キャパシタ用電極材として、黒鉛、活性炭、カーボンナノファイバー又はカーボンナノチューブなどの炭素材料が、環境的側面から広く用いられている。
例えば、下記の特許文献1には、樹脂が黒鉛または一次薄片化黒鉛にグラフト又は吸着により固定されている組成物中の樹脂を熱分解したものであって、部分的にグラファイトが剥離されている構造を有し、かつ樹脂が一部残存している樹脂残存部分剥離型薄片化黒鉛と、バインダー樹脂とを含む、キャパシタ用電極材が開示されている。
特許文献1では、キャパシタ用電極材に上記樹脂残存部分剥離型薄片化黒鉛を用いることにより、キャパシタの静電容量の増加が図られている。しかしながら、特許文献1のキャパシタ用電極材を用いた場合、キャパシタの静電容量が、なお十分ではなかった。
本発明の目的は、キャパシタの静電容量を効果的に高め得る、キャパシタ用電極材及び該キャパシタ用電極材を用いたキャパシタを提供することにある。
本発明に係るキャパシタ用電極材は、グラフェン積層構造を有する炭素材料と、微粒子との複合体を含み、メチレンブルー吸着法により測定した前記複合体の比表面積が、1100m2/g以上である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のある特定の局面では、メチレンブルー吸着法により測定した前記複合体の比表面積が3500m2/g以下である。
本発明に係るキャパシタ用電極材の別の特定の局面では、前記炭素材料のグラフェン層間に、前記微粒子が存在している。
本発明に係るキャパシタ用電極材の他の特定の局面では、前記炭素材料が、黒鉛又は薄片化黒鉛である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、メチレンブルー吸着法により測定した前記炭素材料の比表面積が、300m2/g以上、2500m2/g以下である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、メチレンブルー吸着法により測定した前記複合体の比表面積が1500m2/g以上である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、メチレンブルー吸着法により測定した前記複合体の比表面積が1800m2/g以上である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、前記炭素材料が、部分的にグラファイトが剥離されている構造を有する部分剥離型薄片化黒鉛である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、前記微粒子が、活性炭、カーボンブラック及び酸化グラフェンからなる群から選択された少なくとも1種である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、メチレンブルー吸着法により測定した前記微粒子の比表面積が、500m2/g以上、4000m2/g以下である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、前記微粒子のメジアン径が、10nm以上、20μm未満である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、前記炭素材料に対する前記微粒子の重量比が、1/20以上、4以下である。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、バインダー樹脂をさらに含む。好ましくは、前記バインダー樹脂が、スチレンブタジエンゴム、ポリブチラール、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂又はフッ素系ポリマーである。好ましくは、前記フッ素系ポリマーが、ポリフッ化ビニリデンである。
本発明に係るキャパシタ用電極材のさらに他の特定の局面では、前記複合体100重量部に対し、前記バインダー樹脂の含有量が、0.3重量部以上、40重量部以下である。
本発明に係るキャパシタは、本発明に従って構成されるキャパシタ用電極材を備える。
本発明に係るキャパシタ用電極材は、グラフェン積層構造を有する炭素材料と、微粒子との複合体を含み、メチレンブルー吸着法により測定した複合体の比表面積が、1100m2/g以上であるので、キャパシタの静電容量を効果的に高めることができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
[キャパシタ用電極材]
本発明のキャパシタ用電極材は、グラフェン積層構造を有する炭素材料と、微粒子との複合体を含む。上記複合体のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、1100m2/g以上である。
本発明のキャパシタ用電極材は、グラフェン積層構造を有する炭素材料と、微粒子との複合体を含む。上記複合体のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、1100m2/g以上である。
本発明のキャパシタ用電極材は、炭素材料と、微粒子との複合体を含んでいるので、導電性に優れている。また、本発明のキャパシタ用電極材は、上記複合体のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積が、1100m2/g以上にあるので、キャパシタの静電容量を効果的に高めることができる。また、上記炭素材料が単独で存在した場合に比表面積が上記の範囲に近づくと再スタックやスクロールが起きてしまうことで適切な構造から外れてしまう、細孔径が微細になることによりイオンの吸脱着に寄与できない面積が増加する、又は成膜性が悪化するなどの影響がでる等の可能性がある。
本発明では、上記複合体において、微粒子の少なくとも一部が、炭素材料のグラフェン層間に存在していることが好ましい。特に、炭素材料が後述する部分剥離型薄片化黒鉛である場合、微粒子が、炭素材料における剥離されたグラフェン又はグラフェン積層体の層間に挿入されていることが好ましい。なお、微粒子は、剥離されたグラフェンと、グラフェン積層体の層間に挿入されていてもよい。
また、一方で、微粒子の少なくとも一部が炭素材料表面に存在していることが好ましい。もっとも、微粒子が、炭素材料のグラフェン層間と、炭素材料表面との双方に存在していてもよい。
微粒子が、炭素材料のグラフェン層間に存在している場合、複合体の比表面積をより一層大きくすることができる。また、微粒子が炭素材料表面に存在することによって、炭素材料同士の凝集をより一層抑制することができる。
本発明に係るキャパシタ用電極材の形状は特に限定されず、フィルム状、シート状、粒状などの適宜の形状のものを用いることができる。
以下、本発明のキャパシタ用電極材を構成する材料の詳細および製造方法について説明する。
(複合体)
本発明のキャパシタ用電極材は、グラフェン積層構造を有する炭素材料と、微粒子との複合体を含む。上記複合体のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、1100m2/g以上である。
本発明のキャパシタ用電極材は、グラフェン積層構造を有する炭素材料と、微粒子との複合体を含む。上記複合体のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、1100m2/g以上である。
上記複合体のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積が小さすぎると、十分にキャパシタの静電容量を高められないことがある。また、メチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、好ましくは3500m2/g以下である。上記複合体のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積が大きすぎると、上記複合体を用いて塗液を作製する際の分散性が低下したり、ハンドリング性が悪化したりする場合がある。
キャパシタの静電容量をより一層効果的に高める観点から、上記複合体のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、1500m2/g以上であることがより好ましく、1800m2/g以上であることがさらに好ましく、3300m2/g以下であることが好ましい。
なお、上記メチレンブルー吸着法による比表面積は、以下の方法により測定することができる。
まず、測定試料のメチレンブルー吸着量を求める。メチレンブルー吸着量は、10mg/Lの濃度のメチレンブルーのメタノール溶液の吸光度と、該メチレンブルーのメタノール溶液に測定試料を投入し、攪拌した後、遠心分離により得られた上澄み液の吸光度との差に基づき測定される。
より詳細には、メチレンブルー吸着量は、以下の方法で求められる。10mg/Lの濃度のメチレンブルーのメタノール溶液に、測定試料を投入し、攪拌する。次に遠心分離し、得られた上澄み液の極大吸収波長における吸光度変化を観察する。メチレンブルーは、測定試料に対し、π共役により吸着する。他方、メチレンブルーは光の照射により蛍光を発する。測定試料にメチレンブルーが吸着されると蛍光を発しなくなる。すなわち、蛍光強度が低下することになる。よって、元のメチレンブルーの蛍光強度に対する上記上澄み液から求められた蛍光強度の低下量により、メチレンブルー吸着量を求めることができる。
次に、上記のようにして得られたメチレンブルー吸着量から比表面積を算出する。上記メチレンブルー吸着量と、炭素材料の比表面積とには相関が存在する。従来から知られている球状の黒鉛粒子(ケッチェンブラックEC300JD、ライオン社製、またはRPSA−2、日本紛体工業技術協会製)では、BETにより求められた比表面積(m2/g)をx、上記メチレンブルー吸着量(μモル/g)をyとしたとき、y≒0.13xの関係にあった。これは、比表面積が大きい程、メチレンブルー吸着量が多くなることを示している。本黒鉛粒子のメチレンブルー吸着量とBET法による測定で得られた比表面積が同値であると仮定して、メチレンブルー吸着量から湿式表面積を算出した。この結果、メチレンブルー吸着量とメチレンブルー吸着法による湿式表面積との関係式はメチレンブルー吸着法による比表面積(m2/g)=上記測定による吸着量(μモル/g)/0.13となる。上記関係式の係数は、上述したように乾式法による比表面積と湿式法による比表面積との間に実質的に差異がないと仮定したときの相関係数である。
グラフェン積層構造を有する炭素材料;
上記複合体は、グラフェン積層構造を有する炭素材料を含んでいる。
上記複合体は、グラフェン積層構造を有する炭素材料を含んでいる。
グラフェン積層構造を有する炭素材料としては、特に限定されないが、好ましくは、黒鉛又は薄片化黒鉛である。より好ましくは、部分的にグラファイトが剥離されている構造を有する部分剥離型薄片化黒鉛である。部分的にグラファイトが剥離されることで、微粒子を層間により一層効果的に挿入することができる。
黒鉛とは、複数のグラフェンシートの積層体である。黒鉛のグラフェンシートの積層数は10万層以上〜100万層程度である。黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛などを用いることができる。膨張黒鉛は、通常の黒鉛よりもグラフェン層同士の層間が大きい。従って、黒鉛としては、膨張黒鉛を用いることが好ましい。
薄片化黒鉛とは、元の黒鉛を剥離処理して得られるものであり、元の黒鉛よりも薄いグラフェンシート積層体をいう。薄片化黒鉛におけるグラフェンシートの積層数は、元の黒鉛より少なければよい。
薄片化黒鉛において、グラフェンシートの積層数は、好ましくは、1000層以下であり、より好ましくは、500層以下である。
部分剥離型薄片化黒鉛は、黒鉛もしくは一次薄片化黒鉛と、樹脂とを含み、樹脂が黒鉛または一次薄片化黒鉛にグラフトまたは吸着により固定されている組成物を用意し、該組成物中に含まれている樹脂を、熱分解したものである。部分剥離型薄片化黒鉛は、部分的にグラファイトが剥離されている構造を有している。このような部分剥離型薄片化黒鉛は、例えば、国際公開第2014/34156号に記載の薄片化黒鉛・樹脂複合材料の製造方法と同様の方法で製造することができる。なお、上記黒鉛としてはより容易にグラファイトを剥離することが可能であるため膨張黒鉛を使用することが好ましい。
もっとも、本発明においては、上記熱分解に際し、上記組成物中に含まれている樹脂は完全に除去させてもよいし、樹脂の一部を残存させながら熱分解してもよい。従って、部分剥離型薄片化黒鉛においては、樹脂が完全に除去されていてもよいし、樹脂の一部が残存していてもよい。また、本発明においては、上記の方法で、樹脂が残存した部分剥離型薄片化黒鉛を得た後、他の工程で、加熱、酸化、還元等による処理をすることにより樹脂を除去して用いてもよい。
このような樹脂としては、特に限定されないが、ラジカル重合性モノマーの重合体であることが好ましい。樹脂は、複数種類のラジカル重合性モノマーの共重合体であってもよいし、1種類のラジカル重合性モノマーの単独重合体であってもよい。
用いられる樹脂の例としてはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリシジルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリブチラール、又はポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。好ましくは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールや、ポリ酢酸ビニルが挙げられる。ポリエチレングリコールや、ポリプロピレングリコール、ポリ酢酸ビニルを用いた場合、部分剥離型薄片化黒鉛の比表面積をより一層大きくすることができる。また、樹脂種は使用する溶媒との親和性を鑑み、適宜選定を行うことが可能である。
部分剥離型薄片化黒鉛中に残存している樹脂の量は、部分剥離型薄片化黒鉛100重量部に対し、好ましくは2重量部〜350重量部であり、より好ましくは15重量部〜250量部であり、さらに好ましくは10重量部〜200重量部である。残存樹脂の量を上記範囲内とすることで、部分剥離型薄片化黒鉛の比表面積をより一層大きくすることができる。
部分剥離型薄片化黒鉛においては、樹脂の熱分解により、黒鉛または一次薄片化黒鉛におけるグラフェン層間が拡げられ、それによって、部分的にグラファイトが剥離されている。部分剥離型薄片化黒鉛では、端縁からある程度内側まで部分的にグラファイトが剥離されている。
部分剥離型薄片化黒鉛は、グラファイトが薄片化している部分を多数有している。上記グラファイトが薄片化している部分とは、黒鉛又は一次薄片化黒鉛のうち、一部のグラフェンの積層体又グラフェンが部分的に剥離されている部分のことをいう。
また、部分剥離型薄片化黒鉛は、中央側の部分において、元の黒鉛または一次薄片化黒鉛と同様にグラフェンが積層している構造を有している。もっとも、中央側の部分においても、樹脂が熱分解することによって、元の黒鉛又は一次薄片化黒鉛よりグラフェン層間の拡げられている部分が存在していてもよい。
部分剥離型薄片化黒鉛において、グラファイトが部分的に剥離されているエッジ部と、未剥離の中央部との存在比率は、1:1〜1:60であることが好ましい。なお、この場合において、エッジ部は、左右不定形であってもよい。エッジ部と中央部の存在比率が上記範囲内にあることにより、より一層大きな比表面積とより一層大きな導電性とを両立させることができる。
エッジ部においては、部分的にグラファイトが剥離され薄片化している部分のグラフェンの積層数が少ない。部分的にグラファイトが薄片化している部分のグラフェンの各積層数は、好ましくは1000層以下であり、より好ましくは300層以下であり、さらに好ましくは100層以下である。薄片化している部分のグラフェン積層数が上記上限以下である場合、後述するバインダー樹脂との相溶性をより一層高めることができる。
また、部分剥離型薄片化黒鉛においては、グラフェン層間の層間距離が広げられており、エッジ部の薄片化している部分のグラフェン積層数が少ないため、比表面積が大きい。
このようなグラフェン積層構造を有する炭素材料のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、300m2/g以上であることが好ましく、2500m2/g以下であることが好ましい。
炭素材料のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積が小さすぎると、十分にキャパシタの静電容量を高められない場合がある。また、炭素材料のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積が大きすぎると、再スタックやスクロールが起きることにより最適な構造が維持できない可能性がある。
キャパシタの静電容量をより一層高める観点から、炭素材料のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、450m2/g以上であることがより好ましい。
グラフェン積層構造を有する炭素材料のメジアン径は、1μm以上、100μm以下であることが好ましい。炭素材料のメジアン径が小さすぎると、微粒子が内部に効果的に配置されない可能性がある。また、炭素材料のメジアン径が大きすぎると十分に複合体の比表面積を高められないことがある。
複合体の比表面積をより一層高め、キャパシタの静電容量をより一層高める観点から、グラフェン積層構造を有する炭素材料のメジアン径は、より好ましくは2μm以上、さらに好ましくは5μm以上、より好ましくは60μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。
なお、上記メジアン径は、粉体の粒径分布における分布の中央値に対応する径である。例えば、レーザー回折・散乱法を原理として用いた粒度分布測定装置(LA−950、堀場製作所社製)を用い、粉体をエタノール中に分散した試料を測定することにより、粒度分布を求めることにより算出できる。
微粒子;
上記複合体は、微粒子を含んでいる。微粒子としては、特に限定されないが、イオンの物理的な吸脱着が可能である微粒子及び/又は、導電性を有している微粒子、すなわち導電性微粒子であることが好ましい。具体的には、活性炭、カーボンブラック、酸化グラフェン、黒鉛、酸化黒鉛、酸化チタン等の金属酸化物、酸化ゼオライト、又はタングストリン酸等のポリ酸等を用いることができる。これらの微粒子は、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記複合体は、微粒子を含んでいる。微粒子としては、特に限定されないが、イオンの物理的な吸脱着が可能である微粒子及び/又は、導電性を有している微粒子、すなわち導電性微粒子であることが好ましい。具体的には、活性炭、カーボンブラック、酸化グラフェン、黒鉛、酸化黒鉛、酸化チタン等の金属酸化物、酸化ゼオライト、又はタングストリン酸等のポリ酸等を用いることができる。これらの微粒子は、単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
上記微粒子のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、500m2/g以上であることが好ましく、4000m2/g以下であることが好ましい。
微粒子のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積が小さすぎると、十分にキャパシタの静電容量を高められない場合がある。また、微粒子のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積が大きすぎると、細孔が細かくなりすぎることから静電容量に寄与することができない表面積の割合が増加する可能性がある。
キャパシタの静電容量をより一層高める観点から、微粒子のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積は、700m2/g以上であることがより好ましく、900m2/g以上であることがさらに好ましい。
微粒子のメジアン径は、10nm以上、20μm未満であることが好ましい。微粒子のメジアン径が小さすぎると、複合体の層間距離の維持など構造の維持に寄与することができないことがある。また、微粒子のメジアン径が大きすぎると、炭素材料の層間等に微粒子を挿入できない場合がある。
複合体の比表面積をより一層高め、キャパシタの静電容量をより一層高める観点から、微粒子のメジアン径は、より好ましくは20nm以上、さらに好ましくは30nm以上、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
なお、微粒子の粒度分布の上限は、50μm以下であることが望ましい。
微粒子の形状は球状に限らず、破砕状、楕円状、鱗片状等様々な形状であってもよい。
グラフェン積層構造を有する炭素材料に対する微粒子の重量比は、1/20以上、4以下であることが好ましい。グラフェン積層構造を有する炭素材料の重量が大きすぎると、炭素材料の層間に挿入される必要量を満たさない可能性がある。他方、微粒子の重量が大きすぎると、複合体として寄与していない微粒子の割合が増加することによって上記に記載の複合体としての効果が発現されない可能性がある。
本発明においては、炭素材料が部分剥離型薄片化黒鉛である場合、微粒子の少なくとも一部が、炭素材料の剥離されたグラフェン同士又はグラフェン積層体同士の層間に存在していることが好ましい。もっとも、微粒子の少なくとも一部が、炭素材料の剥離されたグラフェンと、グラフェン積層体との層間に存在していてもよい。
上記複合体において、微粒子は、部分剥離型薄片化黒鉛の剥離されたグラフェン同士又はグラフェン積層体同士の層間、及び上記炭素材料表面の双方に挿入されていることが好ましい。微粒子が、部分剥離型薄片化黒鉛のグラフェン同士又はグラフェン積層体同士の層間に存在している場合、複合体の比表面積をより一層大きくすることができる。また、微粒子が炭素材料表面に存在することによって、炭素材料同士の凝集をより一層抑制することができる。
微粒子を、グラフェン積層構造を有する炭素材料の層間に挿入させる方法としては、特に限定されないが、例えば、炭素材料に部分剥離型薄片化黒鉛を用いる場合は、以下の方法が挙げられる。
まず、国際公開第2014/34156号に記載の薄片化黒鉛・樹脂複合材料の製造方法に従って、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛を製造する。次に、得られた部分剥離型薄片化黒鉛と、微粒子とを混合する。混合方法としては、各粉体を混練する乾式法や、一方を水もしくは有機溶媒中に分散させる半湿式法、各粉体を水もしくは有機溶媒中に分散させる湿式法等が挙げられる。グラフェン積層構造を有する炭素材料においては、溶媒によってグラフェン層間が拡がることから、湿式法が好ましい。さらに得られた複合材料を加熱、酸化還元による分解、溶解等で処理することによって残存する樹脂等を分解することができ、グラフェン積層構造を有する炭素材料の層間に微粒子を挿入させた炭素材料を得ることができる。
この際、微粒子の熱分解温度は、樹脂残存型の部分剥離型薄片化黒鉛中の樹脂の熱分解温度より高いことが好ましい。また、複合体から樹脂を除去する工程として加熱処理を行う場合、加熱温度は、樹脂の熱分解温度より高く、グラフェン積層構造を有する炭素材料や微粒子の熱分解温度より低い温度で行われることが好ましい。このような温度範囲で加熱することにより、容易に樹脂のみを選択的に除去することができ、より一層優れた複合体を合成することができる。
さらに、グラフェン積層構造を有する炭素材料と微粒子との密着性を向上させることで、グラフェン積層構造による酸素バリア効果がより一層高められる。従って、図1の微粒子及び複合体のDTA曲線で示すように、矢印A2で示す複合体中における微粒子のピークを、矢印A1で示す微粒子単体のピークより高温にシフトさせることができる。すなわち、複合体中における微粒子の熱分解温度を選択的により一層向上させることができる。この場合、より一層容易に樹脂のみを選択的に除去することが可能となり、より一層優れた複合体を合成することができる。なお、図1において、矢印Bは、複合体中における樹脂のピークを示すものとする。
なお、グラフェン積層構造を有する炭素材料の層間に微粒子が挿入されているか否かの確認は、例えば、X線回折装置を用いて以下の要領で行うことができる。
まず、複合体の原料であるグラフェン積層構造を有する炭素材料及び微粒子、さらに複合体を、それぞれ、Siと一定量混合した測定試料を作製する。そして、それらのXRDスペクトルを測定する。次に、得られたXRDスペクトルにおいて、Si由来のピーク値(2θ=28.5付近)を100として規格化する。そのときのそれぞれのスペクトルにおいて黒鉛の積層構造を示すピーク(2θ=26.5付近)の値を比較することにより確認することができる。具体的には、複合前のピークの値の合計に対し、複合化後の値が著しく増加していなければ、結晶性は上がっておらず、つまり微粒子が効果的に層間に挿入されており、スタックを抑制していることがわかる。すなわち複合化後のピーク値/複合化前の合計ピーク値が2以下であれば、炭素材料の層間に微粒子が挿入されていることとする。
(バインダー樹脂)
本発明に係るキャパシタ用電極材は、さらにバインダー樹脂を含んでいてもよい。
本発明に係るキャパシタ用電極材は、さらにバインダー樹脂を含んでいてもよい。
バインダー樹脂としては、ポリブチラール、ポリテトラフルオロエチレン、スチレンブタジエンゴム、ポリイミド樹脂、アクリル系樹脂または、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系ポリマーや水溶性のカルボキシメチルセルロースなどを用いることができる。好ましくは、ポリテトラフルオロエチレンを用いることができる。ポリテトラフルオロエチレンを用いた場合、分散性や耐熱性がより一層向上させることができる。
バインダー樹脂の配合割合については、複合体100重量部に対し、0.3〜40重量部の範囲とすることが好ましく、0.3〜15重量部の範囲とすることがより好ましい。バインダー樹脂の配合割合を上記範囲内とすることにより、キャパシタの静電容量をより一層高めることができる。
[キャパシタ用電極]
本発明に係るキャパシタ用電極材は、上記複合体に必要に応じてバインダー樹脂や溶媒を含めて賦型することにより、キャパシタ用電極として用いることができる。
本発明に係るキャパシタ用電極材は、上記複合体に必要に応じてバインダー樹脂や溶媒を含めて賦型することにより、キャパシタ用電極として用いることができる。
キャパシタ用電極材の賦形は、例えば、圧延ローラーでシート化した後、乾燥することにより行うことができる。また、上記複合体、バインダー樹脂と溶媒とからなる塗液を集電体に塗工し、その後乾燥することによっても行うことができる。上記溶媒としては、エタノール、N−メチルピロリドン(NMP)又は水等を使用することができる。
[キャパシタ]
本発明のキャパシタは、本発明に従って構成されるキャパシタ用電極材を備える。そのため、本発明のキャパシタは、静電容量が高められている。なお、本発明のキャパシタ用電極材は、上記キャパシタ用電極に賦形して、キャパシタに用いることができる。本発明のキャパシタは、例えば、電気二重層キャパシタである。
本発明のキャパシタは、本発明に従って構成されるキャパシタ用電極材を備える。そのため、本発明のキャパシタは、静電容量が高められている。なお、本発明のキャパシタ用電極材は、上記キャパシタ用電極に賦形して、キャパシタに用いることができる。本発明のキャパシタは、例えば、電気二重層キャパシタである。
キャパシタの電解液としては、水系を用いてもよいし、非水系(有機系)を用いてもよい。
水系の電解液としては、例えば、溶媒に水を用い、電解質に硫酸や水酸化カリウムなどを用いた電解液が挙げられる。
他方、非水系の電解液としては、例えば、以下の溶媒や電解質を用いた電解液を用いることができる。具体的に、溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、又はアクリロニトリル(AN)などが挙げられる。また、電解質としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウム(TEABF4)又は四フッ化ホウ酸トリエチルメチルアンモニウム(TEMABF4)などが挙げられる。
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
部分剥離型薄片化黒鉛1(EEXG1)の調製;
膨張化黒鉛(東洋炭素社製、商品名「PFパウダー8」、BET比表面積=22m2/g)20gと、酢酸ビニル共重合体水性エマルジョン55%液(昭和電工社製、商品名「ポリゾール」)600gと、溶媒としての水1200gと、界面活性剤としてカルボキシメチルセルロース0.6gとを混合し、原料組成物を用意した。原料組成物に、超音波処理装置(本多電子社製)を用い、100W、発振周波数:28kHzで5時間超音波を照射した。超音波処理により、ポリ酢酸ビニルを膨張化黒鉛に吸着させた。
部分剥離型薄片化黒鉛1(EEXG1)の調製;
膨張化黒鉛(東洋炭素社製、商品名「PFパウダー8」、BET比表面積=22m2/g)20gと、酢酸ビニル共重合体水性エマルジョン55%液(昭和電工社製、商品名「ポリゾール」)600gと、溶媒としての水1200gと、界面活性剤としてカルボキシメチルセルロース0.6gとを混合し、原料組成物を用意した。原料組成物に、超音波処理装置(本多電子社製)を用い、100W、発振周波数:28kHzで5時間超音波を照射した。超音波処理により、ポリ酢酸ビニルを膨張化黒鉛に吸着させた。
上記超音波照射後に、上記組成物を、乾燥温度120℃の温度で4時間真空乾燥を行った。
次に、450℃の温度で、1時間維持する加熱工程を実施した。それによって、上記ポリ酢酸ビニルを熱分解し、部分剥離型薄片化黒鉛1(EEXG1)を得た。この部分剥離型薄片化黒鉛には、ポリ酢酸ビニルの一部が残存している。残存樹脂量は、樹脂残存部分剥離型薄片化黒鉛100重量%に対して、65重量%であった。また、得られた部分剥離型薄片化黒鉛のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積(MB値)は、750m2/gであった。
キャパシタ用電極の作製;
上記のようにして得られた部分剥離型薄片化黒鉛1(EEXG1)0.3gを、テトラヒドロフラン(THF)15gに対し分散させた。得られた分散液に、別途、微粒子としての活性炭(メジアン径2μm、メチレンブルー吸着法により測定した比表面積(MB値):1800m2/g)をTHFに0.15g分散させた分散液を添加し、部分剥離型薄片化黒鉛(樹脂比率65重量%)と活性炭を重量比で2:1の割合で混合した。得られた混合液について、ろ過により溶媒を除いた後、真空乾燥を行った。続いて、得られた粉体を400℃で3時間、加熱することにより、樹脂のみを選択的に取り除き、複合体を得た。従って、得られた複合体において、樹脂は除去されており、炭素材料である部分剥離型薄片化黒鉛と、微粒子である活性炭の重量比は、1:1であった。
上記のようにして得られた部分剥離型薄片化黒鉛1(EEXG1)0.3gを、テトラヒドロフラン(THF)15gに対し分散させた。得られた分散液に、別途、微粒子としての活性炭(メジアン径2μm、メチレンブルー吸着法により測定した比表面積(MB値):1800m2/g)をTHFに0.15g分散させた分散液を添加し、部分剥離型薄片化黒鉛(樹脂比率65重量%)と活性炭を重量比で2:1の割合で混合した。得られた混合液について、ろ過により溶媒を除いた後、真空乾燥を行った。続いて、得られた粉体を400℃で3時間、加熱することにより、樹脂のみを選択的に取り除き、複合体を得た。従って、得られた複合体において、樹脂は除去されており、炭素材料である部分剥離型薄片化黒鉛と、微粒子である活性炭の重量比は、1:1であった。
次に、上記複合体をN−メチルピロリドン中に分散させ、バインダー樹脂としてのポリフッ化ビニリデンを、複合体9重量部に対して1重量部添加し、混合させた。得られた塗液は、アルミニウム箔上に塗工し、乾燥させることによって、キャパシタ用電極を得た。なお、得られた塗膜の膜厚は50μmであった。
なお、メチレンブルー吸着法による比表面積及びメジアン径は以下の方法により測定した。
メチレンブルー吸着法による比表面積(MB値);
メスフラスコに、10mg/L、5.0mg/L、2.5mg/L、1.25mg/Lの濃度のメチレンブルーのメタノール溶液を調製した。メチレンブルーとしては、関東化学社製特級試薬のメチレンブルーを用いた。島津製作所社製、紫外可視分光光度計(品番UV−1600)を用い、用意した上記4種類のメチレンブルー溶液の吸光度を測定し、検量線を作成した。
メスフラスコに、10mg/L、5.0mg/L、2.5mg/L、1.25mg/Lの濃度のメチレンブルーのメタノール溶液を調製した。メチレンブルーとしては、関東化学社製特級試薬のメチレンブルーを用いた。島津製作所社製、紫外可視分光光度計(品番UV−1600)を用い、用意した上記4種類のメチレンブルー溶液の吸光度を測定し、検量線を作成した。
次に、50mLのメスフラスコ中に、メチレンブルー0.005gを入れ、測定溶媒としてメタノールを加え、100mg/Lのメチレンブルー溶液を調製した。このメチレンブルー溶液を、10倍に測定溶媒を用いて希釈し、10mg/Lのメチレンブルー溶液を得た。
100mLのナスフラスコに、スターラーバーと、測定対象の試料(0.001g、試料のBET値によって変更)と、上記10mg/Lのメチレンブルー溶液50mLとを加えた後、超音波洗浄機を用いて15分間超音波処理した。このようにして、試料を分散させた後、25℃の温度の冷却バス中で60分撹拌した。
吸着平衡に達した後、遠心分離により試料と上澄み液とを分離した。上記紫外可視分光光度計を用い、ブランクである10mg/Lのメチレンブルー溶液の吸光度と、上記上澄み液の吸光度とを測定した。
上記ブランクのメチレンブルー溶液の吸光度と上記上澄み液の吸光度との差、すなわち吸光度の減少量を算出した。この吸光度の減少量と、前述した検量線の傾きにより、メチレンブルー溶液の濃度の減少量を求めた。このメチレンブルー溶液の濃度の減少量から、以下の式により、試料表面へのメチレンブルー吸着量を求めた。
メチレンブルー吸着量(μmol/g)=[{メチレンブルー溶液の濃度の減少量(g/L)×測定溶媒の体積(L)}/{メチレンブルーの分子量(g/mol)×仕込んだ試料の質量(g)}]×106
求めたメチレンブルー吸着量から以下の方法により、比表面積を算出した。
ケッチェンブラック(ライオン社製、商品名「EC300JD」)とRPSA−2(日本紛体工業技術協会製)をサンプルとして上記測定をした際の比表面積が、BET測定における比表面積値と同値であると仮定し、測定で得られた吸着量との関係式を以下のように算出した。
メチレンブルー法による比表面積(MB値、m2/g)=上記測定による吸着量(μmol/g)/0.13
メジアン径;
まず、粒度分布測定装置における測定セル内に、エタノールを注入し、ブランク測定を行い、さらに測定試料を予め任意の濃度でエタノールに分散させた分散液を、粒度分布測定装置における適正な透過率になるよう測定セルに添加する。濃度が適正範囲に収まることを確認し、粒度分布を測定する。得られたスペクトルに対し、分布の中央値を算出することによりメジアン径を求めた。
まず、粒度分布測定装置における測定セル内に、エタノールを注入し、ブランク測定を行い、さらに測定試料を予め任意の濃度でエタノールに分散させた分散液を、粒度分布測定装置における適正な透過率になるよう測定セルに添加する。濃度が適正範囲に収まることを確認し、粒度分布を測定する。得られたスペクトルに対し、分布の中央値を算出することによりメジアン径を求めた。
なお、グラフェン積層構造を有する炭素材料の層間に微粒子が挿入されているか否かの確認は、X線回折装置(Rigaku社製、品番「smart lab」)を用いて以下の要領で行った。
まず、複合体の原料であるグラフェン積層構造を有する炭素材料及び微粒子、さらに複合体を、それぞれ、Siと一定量混合した測定試料を作製した。そして、それらのXRDスペクトルを測定した。次に、得られたXRDスペクトルにおいて、Si由来のピーク値(2θ=28.5)を100として規格化した。そのときのそれぞれのスペクトルにおいて黒鉛の積層構造を示すピーク(2θ=26.5)において、複合化後のピーク値/複合化前の合計ピーク値(炭素材料及び微粒子の合計ピーク値)を求めた。
(実施例2〜11)
微粒子の種類及びグラフェン積層構造を有する炭素材料と微粒子との重量比(炭素材料:微粒子)を下記の表1のように設定したこと以外は、実施例1と同様にして、キャパシタ用電極を得た。
微粒子の種類及びグラフェン積層構造を有する炭素材料と微粒子との重量比(炭素材料:微粒子)を下記の表1のように設定したこと以外は、実施例1と同様にして、キャパシタ用電極を得た。
(実施例12)
実施例1において、部分剥離型薄片化黒鉛を作製する際の焼成時間を1時間から2時間に変えることによって、樹脂量やMB値の異なる部分剥離型薄片化黒鉛2(EEXG2)を作製し、用いたこと以外は実施例1と同様にして、キャパシタ用電極を得た。
実施例1において、部分剥離型薄片化黒鉛を作製する際の焼成時間を1時間から2時間に変えることによって、樹脂量やMB値の異なる部分剥離型薄片化黒鉛2(EEXG2)を作製し、用いたこと以外は実施例1と同様にして、キャパシタ用電極を得た。
(実施例13)
グラフェン積層構造を有する炭素材料として鱗片状黒鉛(XG Sciences社製、商品名「xGnP C−1000」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、キャパシタ用電極を得た。
グラフェン積層構造を有する炭素材料として鱗片状黒鉛(XG Sciences社製、商品名「xGnP C−1000」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、キャパシタ用電極を得た。
(実施例14)
実施例1において、グラフェン層間へ微粒子を挿入する処理を行わず、グラフェン積層構造を有する炭素材料と微粒子とを混合した後、実施例1と同様にしてキャパシタ用電極を作製した。
実施例1において、グラフェン層間へ微粒子を挿入する処理を行わず、グラフェン積層構造を有する炭素材料と微粒子とを混合した後、実施例1と同様にしてキャパシタ用電極を作製した。
(実施例15)
部分剥離型薄片化黒鉛3の調製;
膨張化黒鉛(東洋炭素社製、商品名「PFパウダー8」、BET比表面積=22m2/g)20gと、ポリエチレングリコール600(和光純薬製)を400gと、溶媒としての水500gと、界面活性剤としてカルボキシメチルセルロース0.6gとを混合し、原料組成物を用意した。原料組成物に、超音波処理装置(本多電子社製)を用い、100W、発振周波数:28kHzで5時間超音波を照射した。超音波処理により、ポリエチレングリコールを膨張化黒鉛に吸着させた。
部分剥離型薄片化黒鉛3の調製;
膨張化黒鉛(東洋炭素社製、商品名「PFパウダー8」、BET比表面積=22m2/g)20gと、ポリエチレングリコール600(和光純薬製)を400gと、溶媒としての水500gと、界面活性剤としてカルボキシメチルセルロース0.6gとを混合し、原料組成物を用意した。原料組成物に、超音波処理装置(本多電子社製)を用い、100W、発振周波数:28kHzで5時間超音波を照射した。超音波処理により、ポリエチレングリコールを膨張化黒鉛に吸着させた。
上記超音波照射後に、上記組成物を、乾燥温度120℃の温度で4時間真空乾燥を行った。
次に、400℃の温度で1.5時間維持する加熱工程を実施した。それによって、上記ポリエチレングリコールを熱分解し、部分剥離型薄片化黒鉛3(EEXG3)を得た。この部分剥離型薄片化黒鉛には、ポリ酢酸ビニルの一部が残存している。残存樹脂量は、樹脂残存部分剥離型薄片化黒鉛100重量%に対して、50重量%であった。また、得られた部分剥離型薄片化黒鉛3(EEXG3)のメチレンブルー吸着法により測定した比表面積(MB値)は、1200m2/gであった。
上記のようにして得られた炭素材料を、実施例1と同様にして微粒子である活性炭と混合した。混合した重量比率はEEXG3(炭素材料):活性炭=1:1とした。キャパシタ用電極の作製方法に関しては、実施例1と同様にして作製した。
上記のようにして得られた炭素材料を、実施例1と同様にして微粒子である活性炭と混合した。混合した重量比率はEEXG3(炭素材料):活性炭=1:1とした。キャパシタ用電極の作製方法に関しては、実施例1と同様にして作製した。
(実施例16)
実施例15において、用いる微粒子を実施例9と同じカーボンブラックに変更したこと以外は、実施例15と同様にしてキャパシタ用電極を作製した。
実施例15において、用いる微粒子を実施例9と同じカーボンブラックに変更したこと以外は、実施例15と同様にしてキャパシタ用電極を作製した。
(比較例1)
EEXG1を400℃で3時間、加熱することにより得た炭素材料をN−メチルピロリドン中に分散させ、バインダー樹脂としてのポリフッ化ビニリデンを、炭素材料9重量部に対して1重量部添加し、混合させた。得られた塗液は、アルミニウム箔上に塗工し、乾燥させることによって、キャパシタ用電極を得た。
EEXG1を400℃で3時間、加熱することにより得た炭素材料をN−メチルピロリドン中に分散させ、バインダー樹脂としてのポリフッ化ビニリデンを、炭素材料9重量部に対して1重量部添加し、混合させた。得られた塗液は、アルミニウム箔上に塗工し、乾燥させることによって、キャパシタ用電極を得た。
(比較例2)
炭素材料として活性炭を用い、N−メチルピロリドン中に分散させ、バインダー樹脂としてのポリフッ化ビニリデンを、炭素材料9重量部に対して1重量部添加し、混合させた。得られた塗液は、アルミニウム箔上に塗工し、乾燥させることによって、キャパシタ用電極を得た。
炭素材料として活性炭を用い、N−メチルピロリドン中に分散させ、バインダー樹脂としてのポリフッ化ビニリデンを、炭素材料9重量部に対して1重量部添加し、混合させた。得られた塗液は、アルミニウム箔上に塗工し、乾燥させることによって、キャパシタ用電極を得た。
(比較例3)
炭素材料としてカーボンブラックを用い、N−メチルピロリドン中に分散させ、バインダー樹脂としてのポリフッ化ビニリデンを、炭素材料9重量部に対して1重量部添加し、混合させた。得られた塗液は、アルミニウム箔上に塗工し、乾燥させることによって、キャパシタ用電極を得た。
炭素材料としてカーボンブラックを用い、N−メチルピロリドン中に分散させ、バインダー樹脂としてのポリフッ化ビニリデンを、炭素材料9重量部に対して1重量部添加し、混合させた。得られた塗液は、アルミニウム箔上に塗工し、乾燥させることによって、キャパシタ用電極を得た。
(比較例4)
実施例1において部分剥離型薄片化黒鉛を作製する際の温度条件を450℃から480℃に変え、焼成時間を3時間とすることによって得た樹脂比率やMB値のことなる部分剥離型薄片化黒鉛4(EEXG4)を用い、異なるMB値を有する活性炭を微粒子として使用し、さらに炭素材料と微粒子との重量比を変更したこと以外は、実施例1と同様にしてキャパシタ用電極を作製した。
実施例1において部分剥離型薄片化黒鉛を作製する際の温度条件を450℃から480℃に変え、焼成時間を3時間とすることによって得た樹脂比率やMB値のことなる部分剥離型薄片化黒鉛4(EEXG4)を用い、異なるMB値を有する活性炭を微粒子として使用し、さらに炭素材料と微粒子との重量比を変更したこと以外は、実施例1と同様にしてキャパシタ用電極を作製した。
なお、実施例12及び比較例4の部分剥離型薄片化黒鉛には表1に示すように、実施例1とは異なる比表面積等を示す部分剥離型薄片化黒鉛を用いた。実施例1〜8,12,13,14及び比較例2,4に用いた活性炭は、大阪ガスケミカル社製、商品名「白鷺P」を粉砕処理したものを用いた。実施例9,16及び比較例3のカーボンブラックは、ライオン社製、商品名「ケッチェンブラックEC600JD」を用いた。実施例15に用いた活性炭はクラレケミカル製、商品名「YP50F」を用いた。実施例10の活性炭は、和光純薬社製の活性炭を用いた。また、実施例11の黒鉛は、伊東黒鉛社製、商品名「SG−BH8」を用いた。
(電解液にTEABF4 1M PC溶液を用いたキャパシタ評価)
実施例1〜16及び比較例1〜4で得られたキャパシタ用電極を110℃で11時間真空乾燥させた後、直径1cmの円形に二つ打ち抜き、それらの重量を測定した。なお、この際の二枚の重量はアルミニウム箔の重量を差し引いて記録し、二枚の重量差は0.3mg以内に収めた。次に二枚を負極・正極としてセパレータを介して挟み込んでセルを組立てた後、電解液を2ml注入することによって電気二重層キャパシタを作製した。これらの作業は露点−70℃以下の環境で実施した。
実施例1〜16及び比較例1〜4で得られたキャパシタ用電極を110℃で11時間真空乾燥させた後、直径1cmの円形に二つ打ち抜き、それらの重量を測定した。なお、この際の二枚の重量はアルミニウム箔の重量を差し引いて記録し、二枚の重量差は0.3mg以内に収めた。次に二枚を負極・正極としてセパレータを介して挟み込んでセルを組立てた後、電解液を2ml注入することによって電気二重層キャパシタを作製した。これらの作業は露点−70℃以下の環境で実施した。
電気二重層キャパシタの静電容量は、0V〜2V間の繰り返し充放電特性の測定結果(算出範囲:1.6−0.8V、電流値40mA/g)から、下記式を用いて算出した。
F=I/(ΔV/Δt)
さらに、重量あたりの静電容量としては、負極と正極の合計重量で上記得られた静電容量を割った値とする。
なお、重量あたりの静電容量は、下記の基準で判定した。
[静電容量の判定基準]
◎:静電容量が30F/g以上
○:静電容量が25F/g以上、30F/g未満
△:静電容量が20F/g以上、25F/g未満
×:静電容量が20F/g未満
◎:静電容量が30F/g以上
○:静電容量が25F/g以上、30F/g未満
△:静電容量が20F/g以上、25F/g未満
×:静電容量が20F/g未満
[炭素材料層間への微粒子挿入に対する評価]
複合体の原料であるグラフェン積層構造を有する炭素材料及び微粒子、さらに各実施例により得られた複合体について、それぞれ、Si(Sigma−aldrich社製、商品名「Silicon」、平均粒径:<100nm)と一定量混合した測定試料を作製した。そして、X線回折装置(Rigaku社製、品番「smart lab」)を用いて、それらのXRDスペクトルを測定した。次に、得られたXRDスペクトルにおいて、Si由来のピーク値(2θ=28.5付近)を100として規格化する。そのときのそれぞれのスペクトルにおいて黒鉛の積層構造を示すピーク(2θ=26.5付近)の値を比較することにより確認した。具体的には、複合化前のピークの値の合計(炭素材料と微粒子のピークの値の合計)に対し、複合化後の値(複合体のピークの値)が著しく増加していなければ、結晶性は上がっておらず、つまり微粒子が効果的に層間に挿入されており、スタックを抑制していることがわかる。複合化後のピーク値/複合化前の合計ピーク値が2以下であれば、炭素材料の層間に微粒子が挿入されていると評価した。なお、炭素材料表面には複合量比から考慮して微粒子が一定量存在すると考えられた。
複合体の原料であるグラフェン積層構造を有する炭素材料及び微粒子、さらに各実施例により得られた複合体について、それぞれ、Si(Sigma−aldrich社製、商品名「Silicon」、平均粒径:<100nm)と一定量混合した測定試料を作製した。そして、X線回折装置(Rigaku社製、品番「smart lab」)を用いて、それらのXRDスペクトルを測定した。次に、得られたXRDスペクトルにおいて、Si由来のピーク値(2θ=28.5付近)を100として規格化する。そのときのそれぞれのスペクトルにおいて黒鉛の積層構造を示すピーク(2θ=26.5付近)の値を比較することにより確認した。具体的には、複合化前のピークの値の合計(炭素材料と微粒子のピークの値の合計)に対し、複合化後の値(複合体のピークの値)が著しく増加していなければ、結晶性は上がっておらず、つまり微粒子が効果的に層間に挿入されており、スタックを抑制していることがわかる。複合化後のピーク値/複合化前の合計ピーク値が2以下であれば、炭素材料の層間に微粒子が挿入されていると評価した。なお、炭素材料表面には複合量比から考慮して微粒子が一定量存在すると考えられた。
結果を下記の表1に示す。
Claims (17)
- グラフェン積層構造を有する炭素材料と、微粒子との複合体を含み、メチレンブルー吸着法により測定した前記複合体の比表面積が、1100m2/g以上である、キャパシタ用電極材。
- メチレンブルー吸着法により測定した前記複合体の比表面積が3500m2/g以下である、請求項1に記載のキャパシタ用電極材。
- 前記炭素材料のグラフェン層間に、前記微粒子が存在している、請求項1又は2に記載のキャパシタ用電極材。
- 前記炭素材料が、黒鉛又は薄片化黒鉛である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材。
- メチレンブルー吸着法により測定した前記炭素材料の比表面積が、300m2/g以上、2500m2/g以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材。
- メチレンブルー吸着法により測定した前記複合体の比表面積が1500m2/g以上である、請求項1〜5のいずれかに記載のキャパシタ用電極材。
- メチレンブルー吸着法により測定した前記複合体の比表面積が1800m2/g以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のキャパシタ用電極材。
- 前記炭素材料が、部分的にグラファイトが剥離されている構造を有する部分剥離型薄片化黒鉛である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材。
- 前記微粒子が、活性炭、カーボンブラック及び酸化グラフェンからなる群から選択された少なくとも1種である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材。
- メチレンブルー吸着法により測定した前記微粒子の比表面積が、500m2/g以上、4000m2/g以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材。
- 前記微粒子のメジアン径が、10nm以上、20μm未満である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材。
- 前記炭素材料に対する前記微粒子の重量比が、1/20以上、4以下である、請求項1〜11のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材。
- バインダー樹脂をさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材。
- 前記バインダー樹脂が、スチレンブタジエンゴム、ポリブチラール、ポリテトラフルオロエチレン、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂又はフッ素系ポリマーである、請求項13に記載のキャパシタ用電極材。
- 前記フッ素系ポリマーが、ポリフッ化ビニリデンである、請求項14に記載のキャパシタ用電極材。
- 前記複合体100重量部に対し、前記バインダー樹脂の含有量が、0.3重量部以上、40重量部以下である、請求項13〜15のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載のキャパシタ用電極材を備える、キャパシタ。
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