JPWO2017090119A1 - 無線通信システム及び受信装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、高アンテナ相関環境や狭帯域な干渉信号が混入する環境において、シンボル単位で誤り訂正符号化処理を施す送信装置を持つ無線システムでも適切な変調方式及び符号化率を選択して伝送レートを改善することである。
本発明の無線通信システムは、送信装置と受信装置を有する無線通信システムであって、送信装置は複数の符号化部と変調部とRF部と送信アンテナを備え、受信装置は複数の受信アンテナとRF部と、復調部と復号部と相互情報量算出部とマージン算出部を備え、復調部は受信信号から送信信号に対する各レプリカ候補点のユークリッド二乗距離を算出し、相互情報量算出部はレプリカ候補点に対するユークリッド二乗距離に対して平均相互情報量を算出し、マージン算出部は平均相互情報量と所要ビット誤り率を満たす復調部出力相互情報量もしくは復号部入力相互情報量から伝送マージンを算出することを特徴とする。

Description

本発明は、無線伝送システム及び受信装置に関するものである。
デジタル伝送では、伝送品質が劣化すると通信の切断が発生するため、伝送品質の劣化は避けることが望ましい。伝送品質の指標としてビット誤り率があり、システム毎に要求されるビット誤り率は異なる。例えば、FPU(Field Pickup Unit)と呼ばれるテレビジョン放送番組素材をデジタル伝送する無線中継伝送装置では、内符号復号後のビット誤り率が1×10−4以下であれば、後続する外符号により、エラーフリーにまで誤り訂正することが可能である(例えば、非特許文献1参照。)。
このFPUシステムを用いた移動伝送では、伝送路の状態に応じて上記のビット誤り率は時々刻々と変動する。そのため、安定した伝送を行うために所要ビット誤り率に対して、どの程度の伝送マージンがあるか把握する必要がある。
従来、伝送マージンを算出する方法として、受信側で計測した受信電力、受信CNR(Carrier to Noise power Ratio:搬送波電力対雑音電力比)、MER(Modulation Error Ratio:変調誤差比)等と計算機シミュレーションや実測等により得られた事前の検証結果からマージンを算出している。
所要ビット誤り率を満たす受信電力や受信CNRは、伝送路特性や干渉の影響に応じて変化するため、伝送路ごとのマージンを記憶したテーブルを予め用意し、伝送路に合わせてマージンを設定するのが望ましいが、現実的ではない。そのため、予め決められた伝送路モデルでの計算機シミュレーションによるシミュレーション結果や伝送路の実測値に基づき、伝送マージンを設定するのが一般的である。
また、伝送路の品質に応じて、適応的に変調方式や符号化方式を制御することで無線装置の伝送レートの最適化を行う無線技術として、AMC(Adaptive Modulation Coding:適応変調符号化)が知られており、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やLTE(Long Term Evolution)等で採用されている。
AMCは、一般に受信装置で得られた伝送路の情報に基づき、システムの所要ビット誤り率を満たしつつ伝送レートを最大化するMCS(Modulation and Coding Set)を選択する。システムの所要ビット誤り率を満たすかどうかの判定には、伝送路の品質の指標として受信CNR等が用いられる。最適なMCSを選択するための受信CNRの閾値は、計算機シミュレーションや実測値等に基づき、事前に得られる各MCSでのビット誤り率特性より設定する。
先行技術文献としては、例えば、特許文献1に、雑音電力推定値や干渉電力推定値を考慮してシンボル尤度を算出し、より正確に送信シンボルを復調する発明が開示されている。
特開2010−183177号公報
ARIB STD−B57 2.0版、「1.2GHz/2.3GHz帯テレビジョン放送番組素材伝送用可搬形OFDM方式デジタル無線伝送システム」、一般社団法人電波産業会 地上伝送路特性を考慮した誤り制御、映像情報メディア学会年次大会(1998) Branka Vucetic、Jinhong Yua著「Space−Time Coding」、Wiley
例えば、送信装置と受信装置共に複数アンテナを用いて伝送するMIMO(Multiple Input Multiple Output)伝送システムにおいて、アンテナ相関が高い環境では、受信信号の分離検出が困難となるため伝送品質が劣化することが知られている。そのため、従来の伝送路品質の指標である受信電力、受信CNRなどから伝送マージンを設定した場合、上記の高アンテナ相関環境では、高い受信CNRで伝送マージンがあるにも関わらず、ビット誤り率が劣化してしまうという問題が生じる。
また、アマチュア無線等の狭帯域な干渉信号が混入する伝送路において、消失訂正処理前の受信CNRなどを用いた場合、受信CNRが十分であると誤認識し、誤った伝送マージンを設定することに繋がる。
上記で挙げた環境において、例えば、受信装置で得られた受信CNRをフィードバック情報として送信装置に対して送信し、受信CNRに基づいてAMCを制御する無線装置では、最適なMCSを誤認識してしまうという問題が生じる。
一般的には、受信装置の復調部でビット単位の尤度情報を算出し、そのビット尤度情報より誤り訂正復号処理を施す。しかし、例えば、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)等のシンボル単位で誤り訂正符号化処理を施す送信装置を持つ無線システムでは、受信装置においてシンボル単位で復号処理を行う必要があるため、ビット単位の尤度情報を得ることができないという課題がある。例えば、シンボル単位で誤り訂正符号化を施す方式として、時空間トレリス符号化(STTC:Space Time Trellis Coding)等が挙げられる。
本発明の目的は、高アンテナ相関環境や狭帯域な干渉信号が混入する環境において、シンボル単位で誤り訂正符号化処理を施す送信装置を持つ無線システムでも適切な変調方式及び符号化率を選択して伝送レートを改善することである。
本発明の無線通信システムは、送信装置と受信装置を有する無線通信システムであって、送信装置は複数の符号化部と変調部とRF部と送信アンテナを備え、受信装置は複数の受信アンテナとRF部と、復調部と復号部と相互情報量算出部とマージン算出部を備え、復調部は受信信号から送信信号に対する各レプリカ候補点のユークリッド二乗距離を算出し、相互情報量算出部はレプリカ候補点に対するユークリッド二乗距離に対して平均相互情報量を算出し、マージン算出部は平均相互情報量と所要ビット誤り率を満たす復調部出力相互情報量もしくは復号部入力相互情報量から伝送マージンを算出することを特徴とする。
また、本発明の受信装置は、複数の受信アンテナとRF部と、復調部と復号部と相互情報量算出部とマージン算出部を備える受信装置であって、復調部は受信信号から送信信号に対する各レプリカ候補点のユークリッド二乗距離を算出し、相互情報量算出部はレプリカ候補点に対するユークリッド二乗距離に対して平均相互情報量を算出し、マージン算出部は平均相互情報量と所要ビット誤り率を満たす復調部出力相互情報量もしくは復号部入力相互情報量から伝送マージンを算出することを特徴とする。
さらに、本発明の受信装置は、上述の受信装置であって、復調部の前段又は後段の少なくとも一方に配置される干渉検出部と消失訂正部を有し、干渉検出部は復調部前段に配置された場合には受信信号から干渉成分を検出し、復調部後段に配置された場合には復調部から出力されるユークリッド二乗距離に対する干渉成分を検出し、消失訂正部は復調部前段に配置された場合には復調部に入力される受信信号に対して干渉検出部により得られた干渉の検出結果に基づいて当該受信信号への消失訂正処理を行い、消失訂正処理部は復調部後段に配置された場合には復調部から出力されるユークリッド二乗距離に対して干渉検出部により得られた干渉の検出結果に基づいてユークリッド二乗距離への消失訂正処理を行い、相互情報量算出部は消失訂正処理部の消失訂正処理後のユークリッド二乗距離に対して平均相互情報量を算出し、マージン算出部は平均相互情報量算出部により得られた平均相互情報量と所要ビット誤り率を満たす復調部出力相互情報量もしくは復号部入力相互情報量から伝送マージンを算出することが好ましい。
本発明によれば、高アンテナ相関環境や狭帯域な干渉信号が混入する環境において、シンボル単位で誤り訂正符号化処理を施す送信装置を持つ無線通信システムでも適切な変調方式及び符号化率を選択して伝送レートを改善することができる。
本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける送信装置構成の一例を示す第一のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける受信装置構成の一例を示す第一のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける受信装置構成の一例を示す第二のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける送信装置構成の一例を示す第二のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける受信装置構成の一例を示す第三のブロック図である。 図2における変調方式16QAMでの復号部入力相互情報量に対するビット誤り率特性からの伝送マージン算出例を説明するための図である。 図2における各変調方式での復号部入力相互情報量に対するビット誤り率特性からの伝送マージン算出例を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。(実施例1) 第一の実施例は、標準規格番号STD−B57で規定されるMIMO−OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重方式)方式デジタル伝送システムのFPU(以下、MIMO−FPU)を想定しており、送信装置と受信装置共に2本の受信アンテナを有するMIMO伝送システムを特徴とする。
実施例1の無線通信システムの構成について、図1と図2を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける送信装置の構成の一例を示す第一のブロック図である。
MIMO−FPU送信装置は、誤り訂正符号にSTTCを用いているため、2個のSTTC符号化部100−1,100−2と、2個の変調部101−1,101−2と、2個のRF(Radio Frequency:無線)部102−1,102−2と2本の送信アンテナ103−1,103−2を備える。本一実施例の送信装置において、添え字の1と2はそれぞれ送信系統1と送信系統2であることを示している。
送信対象となる情報ビット列は、STTC符号化部100−1,100−2の両方に入力される。STTC符号化部100−1,100−2では入力された情報ビット列に対して、それぞれ系統毎に異なるSTTC符号化処理を施して符号化ビットを出力し、変調部101−1,101−2では入力された符号化ビットに対して、変調処理を施して変調信号を出力し、RF部102−1,102−2ではベースバンド信号を搬送波数周波数帯にアップコンバートして、送信アンテナ103−1,103−2より無線信号を送信する。
なお、本一実施例では、送信アンテナが2本であるが、1本、あるいは3本以上でも基本的動作は同じである。
図2は本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける受信装置の構成の一例を示す第一のブロック図である。
MIMO−FPU受信装置は、2本の受信アンテナ104−1,104−2と、2個のRF部105−1,105−2と、復調部106と、復号部107を備え、更に、相互情報量算出部108と、マージン算出部109を備えている。
受信アンテナ104−1,104−2は送信装置から送信された無線信号を受信し、RF部105−1,105−2はそれぞれ受信アンテナ104−1,104−2で受信した搬送波周波数帯の受信信号からベースバンド信号にダウンコンバートし、復調部106にそれぞれ受信信号を出力する。本一実施例において、添え字の1と2はそれぞれ受信系統1と受信系統2であることを示している。
なお、本一実施例では、受信アンテナが2本であるが、1本、あるいは3本以上でも基本的動作は同じである。
復調部106では、得られた受信信号ベクトルr=[r ・・・rとN×Nチャネル行列Hの推定結果H^を用いて復調処理を行う。[ ]は転置を示している。受信信号ベクトルrとレプリカ(チャネル推定結果から算出した理想受信点)候補点H^sとのユークリッド二乗距離Lj=||r−H^s||を算出する。ここで、s=[s ・・・sNtは送信信号ベクトルを示し、添え字のjはレプリカ候補点のインデックスを示している。レプリカ候補点数Jは変調多値数をM、送信アンテナ数をNtとした時、J=MNtで与えられる。従って、本実施例はNt=2であるので、J=Mとなる。得られたユークリッド二乗距離Lを復号部107及び相互情報量算出部108へ出力する。
復号部107では入力されたユークリッド二乗距離Lに対して、例えば、ユークリッド二乗距離Lをパスメトリックとしてビタビアルゴリズムを用いて復号処理を行い、復号結果を出力する。このSTTC方式の復号処理については、例えば,非特許文献3による。
相互情報量算出部108は入力されたユークリッド二乗距離Lに基づき、相互情報量を算出する。本発明は、この相互情報量から伝送マージンを算出することにより、様々な伝送路環境であっても適切な伝送マージンを算出できる装置を提供することを特徴とする。以下、Lから相互情報量を算出する過程を示し、算出した相互情報量からマージンを算出する方法を説明する。
相互情報量I(X;Y)とは、事象Yの値を知ることにより、確率変数Xに関する情報が事象Yにどれだけ含まれているかを定量的に示し、数式1で与えられる。
Figure 2017090119
ここで、H(X)は相互情報量における事前エントロピー、H(X|Y)は事後エントロピーと呼ばれる。
確率変数Xにおける事前エントロピーH(X)は数式2で与えられる。
Figure 2017090119
ここで、P(X=s)は確率変数Xがj番目の送信信号ベクトル候補点sとなる確率を表す。確率変数Xを送信装置での送信信号ベクトルs(n)(添え字のnは変調後のシンボル系列のインデックスを示す)とすると、送信信号ベクトルs(n)にはj通りの組み合わせがあるため、P(s(n)=s)の生起確率は等確率1/Jと仮定すると、数式2は数式3となる。
Figure 2017090119
本実施例で用いるSTTC符号化では、シンボル単位で復号処理を施すためシンボル単位で尤度を算出する必要がある。従って、確率変数Yは受信信号ベクトルr(n)を用いる必要があり、事後エントロピーH(X|Y)=H(s(n)|r(n))は数式4で与えられる。
Figure 2017090119
従って、事後エントロピーH(s(n)|r(n))を算出するには、P(s(n)=s|r(n))を算出する必要がある。この時の制約条件として、以下の条件を満たす必要がある。
Figure 2017090119
数式5は、各レプリカ候補点jでの条件付き確率P(s(n)=s|r(n))の総和が“1”であることを示している。ベイズの定理より、P(s(n)=s|r(n))は以下の数式6に変形できる。
Figure 2017090119
受信信号ベクトルの生じる確率P(r(n))はレプリカ候補点に依存せず一定である。また、事前確率P(s(n)=s)に関する情報を受信装置で所有していなく、全てのレプリカ候補点で等しいとした時、P(s(n)=s|r(n))はP(r(n)|s(n)=s)のみに依存する。
受信信号ベクトルr(n)に混入している雑音の分布がガウス分布であると仮定すると、レプリカ候補点sが送信された時に受信信号ベクトルがr(n)である確率P(r(n)|s(n)=s)は以下の数式7で与えられる。
Figure 2017090119
ここで、σは複素平面の雑音電力を示しており、各受信系統での雑音電力は等しいと仮定する。レプリカ候補点jでのユークリッド二乗距離をL=||r(n)−H^s||と置くと、P(r(n)|s(n)=s)はユークリッド二乗距離Lにのみ依存していることが分かる。K=(1/(πσNT)exp(1/σ)と置くと、Kはレプリカ候補点jに依存せず定数であるため、数式7は数式8で表わすことができる。
Figure 2017090119
ここで、P(r(n)|s(n)=s)のj=1〜Jの総和はCとする。但し、Cは定数である。この時、以下のように数式9に変形できる。
Figure 2017090119
従って、定数Cで正規化後の事後確率P’(r(n)|s(n)=s)を用いることで、数式5で示した制約条件を満たす数式10が得られる。
Figure 2017090119
相互情報量I(n)は算出した事前エントロピーH(s(n))と事後エントロピーH(s(n)|r(n))より、数式11となる。
Figure 2017090119
従って、相互情報量算出部108では、入力された各レプリカ候補点sにおけるユークリッド二乗距離L(n)より数式7を用いて、相互情報量I(n)を算出することが可能である。相互情報量I(n)算出の実現方法として、例えば、復号部108の入力された各レプリカ候補点sにおけるユークリッド二乗距離L(n)が与えられた時の相互情報量I(n)を算出する変換テーブルや底の変換公式により、底をJからeとする自然対数に変換し、テーブルを不要とするマクローリン展開を用いた近似計算などが挙げられる。数式13の相互情報量は瞬時的な値であるため、そのばらつきは大きい。従って、シンボル系列数N(Nは自然数)に対するサンプル平均を取ることでばらつきを抑えた平均相互情報量Iを算出し、マージン算出部109に出力する。
Figure 2017090119
復調処理の相互情報量入出力特性は、アンテナ相関等の伝送路環境に依存するため、復調処理後の平均相互情報量Iは、受信CNRなどでは考慮されないアンテナ相関の影響が考慮された値となる。また、相互情報量算出部108で算出する平均相互情報量Iは、アンテナ相関に関するパラメータが不要である。
相互情報量は、デインタリーバ入出力後で同値となるため、復調部と復号部間にデインタリーバが接続される場合においても、上記で算出した平均相互情報量Iはシンボル系列数Nが十分多ければ、復調部107出力のユークリッド二乗距離L(n)の代わりに復号部107入力のユークリッド二乗距離L’(n)を用いて、平均相互情報量Iを算出しても良い。
マージン算出部109では、入力された平均相互情報量Iと計算機シミュレーション等により得られた所要ビット誤り率γ以下を達成する相互情報量Iに基づき、伝送マージンIを数式13で求める。
=I−I ・・・ (数式13)
復号処理の相互情報量入出力特性は、伝送路特性や受信CNRに関わらず、誤り訂正符号化方式のみに従い、一意に決定される。この入出力特性より、復号部106の入力相互情報量に対するビット誤り率が算出可能であることは周知の技術であり、図6のようにグラフで描くことが可能である。例えば、送信装置で変調方式16QAMを用いる場合、変調方式16QAMに応じた所要ビット誤り率γを達成する相互情報量Iは事前に予め算出可能である。従って、各変調方式での相互情報量Iをテーブルとして記憶し、参照することにより、伝送中の変調方式と異なる変調方式の伝送マージンIも算出することが可能である。例えば、図7に示すように、送信装置で設定中の変調方式16QAMにおける伝送マージンIM,1と異なる変調方式QPSKにおける伝送マージンIM,2を同時に算出可能となる。
数式13より得られた伝送マージンIを例えば、ディスプレイなどに表示させることで、受信装置を使用するユーザは伝送マージンIを知ることが可能となる。
上記は、相互情報量を用いた伝送マージンIの代表例であり、それに準ずる情報を提供しても良い。例えば、伝送マージンIが“0”に近づいた場合に警報アラームを知らせるなどが挙げられる。
上述の実施例により、復号部106の入力であるユークリッド二乗距離Lより平均相互情報量Iを算出し、得られた平均相互情報量Iに基づき、伝送マージンIを算出することで、アンテナ相関の影響を考慮した適切な伝送マージンを提供することが可能である。
(実施例2) 次に、実施例2について、図3を用いて説明する。
図3は本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける受信装置構成の一例を示す第二のブロック図である。
図1と同一の符号を付した処理部については、第一のブロック図と同一の動作であるため、説明は省略する。第二のブロック図は、他システムからの干渉信号の混入によるビット誤り率の劣化を抑圧するため、被干渉信号の消失訂正部を備えた構成である。以下、実施例1と同様にOFDM変調された信号を受信する受信装置を想定して説明を行うが、シングルキャリア変調においても適用可能である。
2個の干渉検出部200−1,200−2では、例えば、非特許文献2で開示されているCVI(Carrier Variance Information)を用いて、干渉波が混入しているl番目のサブキャリアの受信信号ベクトルrを検出し、2個の消失訂正部201−1,201−2において、rの被干渉電力が所定の閾値より大きい場合は消失訂正処理を行う。消失訂正処理とは、データの消失処理を示しており、rを“0”もしくは“0に近似した値”に変換する。消失訂正後の信号ベクトルrを復調部106に出力する。
消失訂正処理を行わない場合、干渉波が混入してしまうことにより、干渉による各レプリカ候補点とのユークリッド二乗距離Lが変化し、本来のシンボル尤度が低いはずのレプリカ候補点のシンボル尤度が高いと誤認識し、復号結果に悪影響を及ぼしてしまう。そのため、消失訂正により干渉波が混入したサブキャリアにおいて、各レプリカ候補点とのユークリッド二乗距離Lを等距離に変換処理することで、シンボル尤度が“0”になるため、受信特性が改善することができる。一方で消失訂正処理により、復号部106の入力ユークリッド二乗距離Lが等距離となるサンプルが生じるため、消失訂正処理後の平均相互情報量Iは、干渉波が混入していない時に比べて減少するため、数式13で算出する伝送マージンIも減少する。
また、消失訂正処理を行わずに算出した伝送マージンをディスプレイに表示し、被干渉信号による相互情報量の劣化量などを確認することも可能である。
図3では、復調部106の前に干渉検出部200−1,200−2及び消失訂正部201−1,201−2を備えていたが、復調部106の後に備わっていても良い。
上記で説明した第三の実施例により、被干渉信号の消失訂正が施された信号ベクトルrに対して、相互情報量Iを算出することで、被干渉信号による受信レベルの変動が大きい場合においても適切な伝送マージンを設計することが可能となる。
(実施例3) 次に、実施例3について、図4を用いて説明する。
図4は本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける送信装置構成の一例を示す第二のブロック図である。
図1と同一の符号を付した処理部については、第一のブロック図と同一の動作であるため、説明は省略する。第三のブロック図は、STTC符号化と異なる誤り訂正符号化を施す誤り符号化部を送信装置に備えた構成である。以下、送信アンテナ1本と受信アンテナ1本で構成されるSISO(Single Input Single Output)伝送システムシステムにおいて説明を行うが、受信装置のみが2本以上の複数アンテナを有するSIMO(Single Input Multiple Output)伝送システムや送信装置のみが2本以上の複数アンテナを有するMISO(Multiple Input Single Output)伝送システム、送信アンテナと受信アンテナが2本以上の複数アンテナを有するMIMO伝送システムにおいても適用可能である。
送信対象となる情報ビット列は、誤り訂正符号化部300に入力される。誤り訂正符号化部300では入力された情報ビット列に対して、例えばターボ符号化処理を施して符号化ビットを出力し、変調部101−1,101−2では入力された符号化ビットに対して、変調処理を施して変調信号を出力し、RF部102−1,102−2ではベースバンド信号を搬送波数周波数帯にアップコンバートして、送信アンテナ103−1,103−2より無線信号を送信する。
図5は本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける受信装置構成の一例を示す第三のブロック図である。
受信装置は、受信アンテナ104と、RF部105と、復調部106と、復号部107を備え、更に、相互情報量算出部108と、マージン算出部109を備える。
復調部106では、実施例1と同様に得られた受信信号を復調処理することで、受信信号とレプリカ(伝送路推定結果から算出した理想受信点)候補点とのユークリッド二乗距離Lを算出する。得られたユークリッド二乗距離Lを復号部107及び相互情報量算出部108へ出力する。相互情報量算出部108では、同様に平均相互情報量Iを算出し、マージン算出部109へ出力する。マージン算出部109では、入力された平均相互情報量Iと計算機シミュレーション等により得られた所要ビット誤り率γ以下を達成する相互情報量Iに基づき、伝送マージンIを求める。
従って、レプリカ候補点とユークリッド二乗距離Lが得られれば、本発明は後段の処理に依存せずに適応可能である。例えば、受信装置で生成した伝送マージンIを送信装置にフィードバックし、そのフィードバック情報に基づいて、送信装置がAMCを行う無線システムや、伝搬路応答の推定結果より送信信号に各固有モードを実現するための固有ベクトルをウェイトとして施す固有モード伝送システム等が挙げられる。
本発明の実施形態である無線通信システムは、高アンテナ相関環境や狭帯域な干渉信号が混入する環境において、シンボル単位で誤り訂正符号化処理を施す送信装置を持つ無線システムでも適切な変調方式及び符号化率を選択して伝送レートを改善することができる。
以上、本発明の一実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができる。
シンボル単位で誤り訂正符号化処理を施す送信装置を持つ無線通信システムでも適切な変調方式及び符号化率を選択できることによって、伝送レートを改善したい用途に適用できる。
100−1,100−2:STTC符号化部、101−1,101−2:変調部、102−1,102−2:RF部、103−1,103−2:送信アンテナ、104−1,104−2:受信アンテナ、105−1,105−2:RF部、106:復調部、107:復号部、108:相互情報量算出部、109:マージン算出部、200−1,200−2:干渉検出部、201−1,201−2:消失訂正部。

Claims (3)

  1. 送信装置と受信装置を有する無線通信システムであって、
    前記送信装置は、複数の符号化部と変調部とRF部と送信アンテナを備え、
    前記受信装置は、複数の受信アンテナとRF部と、復調部と復号部と相互情報量算出部とマージン算出部を備え、
    前記復調部は、受信信号から送信信号に対する各レプリカ候補点のユークリッド二乗距離を算出し、
    前記相互情報量算出部は、前記レプリカ候補点に対するユークリッド二乗距離に対して平均相互情報量を算出し、
    前記マージン算出部は、平均相互情報量と所要ビット誤り率を満たす復調部出力相互情報量もしくは復号部入力相互情報量から伝送マージンを算出することを特徴とする無線通信システム。
  2. 複数の受信アンテナとRF部と、復調部と復号部と相互情報量算出部とマージン算出部を備える受信装置であって、
    前記復調部は、受信信号から送信信号に対する各レプリカ候補点のユークリッド二乗距離を算出し、
    前記相互情報量算出部は、前記レプリカ候補点に対するユークリッド二乗距離に対して平均相互情報量を算出し、
    前記マージン算出部は、平均相互情報量と所要ビット誤り率を満たす復調部出力相互情報量もしくは復号部入力相互情報量から伝送マージンを算出することを特徴とする受信装置。
  3. 請求項2に記載の受信装置であって、
    前記復調部の前段又は後段の少なくとも一方に配置される干渉検出部と消失訂正部を有し、
    前記干渉検出部は、前記復調部前段に配置された場合には受信信号から干渉成分を検出し、前記復調部後段に配置された場合には前記復調部から出力されるユークリッド二乗距離に対する干渉成分を検出し、
    前記消失訂正部は、前記復調部前段に配置された場合には、前記復調部に入力される受信信号に対して前記干渉検出部により得られた干渉の検出結果に基づいて当該受信信号への消失訂正処理を行い、
    前記消失訂正処理部は、前記復調部後段に配置された場合には前記復調部から出力されるユークリッド二乗距離に対して、前記干渉検出部により得られた干渉の検出結果に基づいて、前記ユークリッド二乗距離への消失訂正処理を行い、
    前記相互情報量算出部は、前記消失訂正処理部の消失訂正処理後のユークリッド二乗距離に対して平均相互情報量を算出し、
    前記マージン算出部は、前記平均相互情報量算出部により得られた平均相互情報量と所要ビット誤り率を満たす復調部出力相互情報量もしくは復号部入力相互情報量から伝送マージンを算出することを特徴とする受信装置。
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