JP6991027B2 - 無線通信システム、移動局及び基地局 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信システム、移動局及び基地局に関する。
従来、アナログ伝送であった無線伝送装置や伝送システムは、デジタル変調された信号を伝送する技術であるデジタル伝送システムの普及に伴い、より多くの情報量を伝送することが可能となった。
近年、所要伝送レートの増加に伴い、基地局と移動局に複数のアンテナを用いて伝送レートを向上させる信号処理技術として、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)がある。
MIMOは、送信データ(ストリーム)を複数の信号(サブストリーム)に分割し、サブストリームを複数のアンテナから同時に送信させ、複数の受信アンテナに受信させている。各アンテナで受信された信号は、それぞれの送信アンテナからのサブストリームが互いに干渉しているが、サブストリームを分離検出することで伝送レートの増加を実現している。
MIMO無線通信の実現方法の一つとして、通信の信頼性を高めつつ伝送容量を拡大するために、基地局と移動局間のチャネル推定値やチャネル推定値から算出した固有値に基づく送信アンテナウェイトや受信アンテナウェイトのウェイト情報などを基地局へ通知し、基地局で伝搬路状況に応じた適切なビームフォーミングなどの制御を施すことにより、各サブストリームを空間上で直交させる固有モード伝送が知られている。
特開2011-30057号公報
吉澤真吾,宮永喜一、「4×4 MIMO-OFDM受信機におけるパイプライン型MMSE検出器のVLSIアーキテクチャ設計」、信学技報、2008年6月、SIS2008-9 川辺武司,内田美紀、「地上デジタル放送におけるデジタル受信技術とフロントエンド評価技術」、シャープ技報、2004年4月、第88号
固有モード伝送では、チャネル推定誤差の増加は固有値の算出精度に影響を与えるため、伝送路の直交性が劣化することが知られている。直交性の劣化は伝送品質の劣化に直結する。チャネル推定誤差が増加する要因として、干渉が一般的に知られている。干渉源は周波数軸、時間軸、空間軸に各種存在しており、時間軸では、例えば、レーダー等の干渉信号による時間領域の受信信号のSINR(Signal to Interference plus Noise power Ratio:信号電力対雑音電力比)の劣化、周波数軸では、例えば、狭帯域の干渉信号による特定の周波数帯域の受信信号のSINRの劣化、空間軸では、例えば、アンテナが空間的に分散された移動局の一つのアンテナに対して、隣接チャネルを使用する異なる移動局が、空間的に近接することによる、干渉電力の増加に伴う受信信号のSINRの劣化などが挙げられる。上記のようなチャネル推定誤差が増加する状況下において、干渉の影響を受けたチャネル推定値は雑音と等価と見なせ、固有値は一般にQR分解などの行列演算で算出されるため、良好なチャネル推定値にも悪影響を及ぼす。従って、固有値を算出する際、干渉を受けた受信信号から算出したチャネル推定値を含むことは回避するのが望ましい。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、干渉信号などによって、受信信号の品質が極端に劣化してチャネル推定誤差が増加する場合においても、無線通信システム全体の伝送品質の低下を抑制できるようにすることを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するために無線通信システムを以下のように構成した。
すなわち、1以上の送信系統を有する送信側の通信装置と、1以上の受信系統を有する受信側の通信装置とを備えた無線通信システムにおいて、受信側の通信装置が、送信系統と受信系統の組み合わせ毎にチャネル推定値を算出するチャネル推定手段と、送信系統又は受信系統のいずれかが所定の障害状況にあることを検出する障害検出手段と、所定の障害状況にあることが検出された送信系統又は受信系統に対応するチャネル推定値を、0もしくは0の近似値に置換する置換手段と、置換後のチャネル推定値に基づいて、送信系統及び受信系統のウェイトを算出するウェイト算出手段とを備えたことを特徴とする。
このような構成により、受信側の通信装置で送信系統及び受信系統のウェイトを算出する際に、所定の障害状況にある送信系統又は受信系統に対応するチャネル推定値が他のチャネル推定値に悪影響を及ぼすことを防止できる。従って、受信側の通信装置は、送信系統及び受信系統のウェイトを適切に算出することができ、無線通信システム全体の伝送品質の低下を抑制できるようになる。
ここで、一構成例として、受信側の通信装置が、置換後のチャネル推定値に基づいて、送信側の通信装置で送信に用いるサブストリームの数を制限するための制御情報を生成し、当該制御情報を送信側の通信装置に送信する構成としてもよい。
これにより、チャネル推定値の置換による送信系統の自由度の減少に対応するように送信側の通信装置を制御できるようになる。
また、一構成例として、受信側の通信装置が、送信系統及び受信系統のウェイトを行列表現したウェイト行列に対する逆行列の公式を用いた演算に基づいて、送信側の通信装置から受信した信号を復調する構成としてもよい。
これにより、チャネル推定値を置換した際に生じる演算誤差を低減させることができるようになる。
本発明によれば、受信信号の品質が極端に劣化してチャネル推定誤差が増加する場合においても、チャネル推定誤差による信号処理への影響を低減し、無線通信システム全体の伝送品質の低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける基地局の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムにおける移動局の構成例を示す図である。 第1実施例の信号訂正部による効果について説明する図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施例)
第1実施例について、図1、図2を用いて説明する。第1実施例に係るMIMO伝送システムでは、基地局と移動局共に2系統以上の送信制御部と受信制御部を備え、双方向に無線通信を行う。以下、基地局と移動局共にN個の系統の送信制御部と受信制御部を備え、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重方式)変調された信号を送受信するMIMO伝送システムを例にして説明を行うが、シングルキャリア変調においても適用可能である。
図1に示す基地局は、N本のアンテナ104-1~Nを有しており、各アンテナがスイッチ103-1~Nに接続されている。本実施例において、添え字の1は系統1であることを示している。スイッチ103は、TDD(Time Division Duplex:時分割複信)方式を採用する伝送システムにおいて、基地局が送信を行う際には送信回路とアンテナを接続し、受信を行う際には受信回路とアンテナを接続するように切り替える。以下、TDD方式において説明を行うが、FDD(Frequency Division Duplex:周波数分割複信)方式でも適応可能であり、FDD方式の場合はスイッチの代わりに帯域フィルタが使われる。
基地局は、送信制御部として、N系統に共通なMIMO送信処理部100を備えており、各系統毎に送信BB(Baseband)部101と、送信RF(Radio Frequency)部102を備えている。
また、基地局は、受信制御部として、N系統に共通なMIMO受信処理部118を備えており、各系統毎に受信BB部117と、受信RF部116を備えている。
図2に示す移動局は、N本のアンテナ105-1~Nを有しており,各アンテナがスイッチ106-1~Nに接続されている。スイッチ106は、移動局が受信を行う際には受信回路とアンテナを接続し、送信を行う際には送信回路とアンテナを接続するように切り替える。
移動局は、受信制御部として、N系統に共通なMIMO受信処理部111を備えており、各系統毎に受信RF部107と、受信BB部108を備えている。
また、移動局は、送信制御部として、N系統に共通なMIMO送信処理部113を備えており、各系統毎に送信BB部114と、送信RF部115を備えている。
本例の無線通信システムにおいて行われる動作の一例を示す。
基地局内の送信制御部では、MIMO送信処理部100は、移動局からのウェイト情報などのFB(Feed Back)情報データの復号結果に基づいたMIMO送信方式で、情報ビットに対して符号化、送信アンテナウェイト処理、プリアンブル挿入などの信号処理を行い、その信号を送信BB部101へ出力する。送信BB部101は、MIMO送信処理部100から入力された信号に対して、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)による周波数軸信号から時間軸信号への変換、ガードインターバルの付加等の処理を施して、送信RF部102へ出力する。送信RF部102は、送信BB部101から入力された信号に対して、D/A(Digital to Analog)変換、搬送波周波数帯への変換等を行ってスイッチ103へ出力する。スイッチ103は、送信回路とアンテナ104を接続して、送信制御部内の送信RF部102から入力された信号をアンテナ104より送信信号として出力させる。
基地局から送信された無線信号は、移動局内のアンテナ105で受信される。スイッチ106は、アンテナ105と受信回路を接続して、アンテナ105による受信信号を受信制御部内の受信RF部107へ出力する。受信RF部107は、受信信号に対して、BB帯へのダウンコンバージョン、A/D(Analog to Digital)変換などの処理を施し、その受信信号を受信BB部108へ出力する。受信BB部108は、受信RF部107から入力された信号に対して、FFTによる周波数変換やチャネル推定を行い、受信信号ベクトルr=[r12 … rNT やN×Nチャネル行列Hの推定値H^ を、干渉検出部109及び信号訂正部110へ出力する。[ ]T は転置を示している。
例えば、N=4の時のチャネル行列Hとそのチャネル推定値H^ は(式1)で表される。
Figure 0006991027000001
ijはi番目の受信アンテナとj番目の送信アンテナ間のチャネル応答の推定値を示す。
固有モード伝送では、チャネル推定値から固有値を算出する方法として、一般にSVD(Singular Value Decomposion:特異値分解)演算を行う。HのSVD演算は(式2)で表される。
Figure 0006991027000002
行列Sは成分が全て正の実数となる対角行列であり、Sの対角成分λk はk番目のストリームの固有値を示している。行列U,Vはユニタリー行列であり、VH は行列Vのエルミート転置を表す。固有モード伝送において、行列Uは受信アンテナウェイト、行列Vは送信アンテナウェイトとして一般に用いられる。
行列Gを(式3)で定義したとき、行列Gの対角成分は各固有モードの実効利得を表しており、gk はk番目の固有モードの実効利得となる。
Figure 0006991027000003
干渉検出部109では、例えば受信電力レベルの高い狭帯域信号による干渉を受けた受信信号に対して、例えば非特許文献2で開示されているCVI(Carrier Variance Information)を用いて、干渉信号によるSINRの極端な劣化が生じているi系統目の周波数軸の受信信号ri を検出し、ri の被干渉電力情報を信号訂正部110へ出力する。
信号訂正部110では、ri の被干渉電力が所定の閾値γより大きい場合は、チャネル推定値H^ のi系統目に対して、推定値を0に変換を施した後のチャネル推定値H^'をMIMO受信処理部111及び送信制御部内のFB情報生成部112に出力する。
例えば、4番目の受信系統の受信信号r4 の被干渉電力が事前に設定した閾値γを上回っていた場合、信号訂正部110では、チャネル推定値H^ の4行目の値を0に変換し、変換後のH^'をMIMO受信処理部111及び送信制御部内のFB情報生成部112に出力する。この時、H^'は(式4)で表せられる。
Figure 0006991027000004
上記のようなチャネル推定誤差が増加する状況下において、干渉の影響を受けたチャネル推定値は雑音と等価と見なせ、固有値は一般にQR分解などの行列演算で算出されるため、良好なチャネル推定値にも悪影響を及ぼし、固有値の推定精度は劣化する。従って、固有値を算出する際、干渉を受けた受信信号から算出したチャネル推定値を0に置換することで、良好なチャネル推定値から算出する固有値の推定精度の劣化を防止することが可能となる。
なお、上記の説明では、受信アンテナの干渉に対する説明を行ったが、例えば、送信系統の故障にも適用することは可能である。例えば、基地局では系統毎に個別のプリアンブル信号やパイロット信号などの既知信号を各アンテナから送信し、移動局は受信信号と各系統の既知信号に対して相互相関などの同期手段で同期判定を行い、同期できない受信信号から送信アンテナの故障、全ての受信信号と同期できない場合は受信アンテナの故障を判定可能である。j番目の送信系統が故障と判定した場合は、チャネル行列H^ の当該送信アンテナに対応するj列目の値を0に変換すればよい。
また、上記の説明では、固有値を算出する際、干渉を受けた受信信号から算出したチャネル推定値を0に変換したが、0に近似した値(すなわち、実質的に0)に置換してもよく、固有値の推定精度の劣化を防止することが可能であればよい。
また、上記の説明では、周波数軸の干渉に対する検出方法及び訂正方法を説明したが、時間軸、空間軸に拡張しても一般性は失われない。
FB情報生成部112では、信号訂正部110による訂正後のチャネル推定値H^'に対してSVD演算を施す。H^'の特異値分解は(式5)で表される。
Figure 0006991027000005
次に、第1実施例の信号訂正部110による効果について説明する。図3に、チャネル推定誤差がない理想的な場合の固有モードの実効利得G=VHHHVと、4番目の受信系統にDU比-10dBの干渉信号が混入し、チャネル推定値が正常に算出できないと仮定した場合において、信号訂正処理を施さない場合と施した場合の固有モードの実効利得G^=V^HH^HH^V^とG^'=V^'HH^'HH^'V^'のそれぞれの二乗誤差C^ とC^'の累積確率分布を(式6)に示す。
Figure 0006991027000006
送信アンテナN=4本、受信アンテナN=4本の場合を想定し、チャネル行列の各成分は送信アンテナ相関0.7、受信アンテナ相関0.3のレイリーフェージングとした。干渉信号電力はチャネル推定値より10dBアップとしている。
図3より、干渉信号の検出の訂正なしの場合に比べて、訂正ありの方が特に第1ストリームと第2ストリームでの二乗誤差が低減されていることが確認できる。従って、干渉信号がある場合は0置換することで、固有モードの利得が劣化せず、直交性が保てるため、通信品質の劣化を低減することが可能である。
信号訂正部110は、得られた固有値から算出したウェイト情報を、FB情報データとしてMIMO受信処理部111及びMIMO送信処理部113に出力する。MIMO受信処理部111では、0に置換後のチャネル行列H^'と、前記算出した受信アンテナウェイト情報U^'に基づいて全系統の受信信号に対して復調処理を施し、各系統から送信された信号をそれぞれ得る。例えば、ZF(Zero Forcing)、MMSE(Minimum Mean Square Error)、MLD(Maximun Likelihood Detection)等のMIMO信号検出方法が一般に知られている。
なお、上記の説明では、FB情報データをウェイト情報として説明したが、変調方式制御情報、電力制御情報などを算出し、FB情報データに加えてもよい。また、チャネル推定値H^'情報もしくはチャネル推定値H^'に準ずる情報をFB情報データとしてもよい。例えば、ウェイト情報のコードブック等が一般に知られている。
MIMO送信処理部113では、FB情報データをサブストリームに分割し、基地局と事前に取り決めた送信方式で、FB情報データに対して符号化、プリアンブル挿入などの信号処理を行い、その信号を送信BB部114へ出力する。送信BB部114は、MIMO送信処理部113から入力された信号に対して、IFFTによる周波数軸信号から時間軸信号への変換、ガードインターバルの付加等を行って、送信RF部115へ出力する。送信RF部115は、送信BB部114から入力された信号に対して、D/A(Digital to Analog)変換、搬送波周波数帯への変換等を行って、スイッチ106へ出力する。スイッチ106は、送信回路とアンテナ105を接続して、送信制御部内の送信RF部115から入力された信号をアンテナ105より送信信号として出力させる。
なお、上記の説明では、移動局から基地局への送信方式に関してMIMO伝送を前提に説明したが、SISO(Single Input Single Output)伝送、SIMO(Single Input Multiple Output)伝送やMISO(Multiple Input Single Output)伝送を用いてもよい。
また、上記の説明では、移動局が基地局へFB情報を送信する前提で説明したが、基地局が移動局へFB情報を送信し、移動局で送信アンテナウェイト処理を施す固有モード伝送を行う無線伝送システムに適用することも可能である。
また、上記の説明では、固有モード伝送を前提に説明したが、例えば、空間多重MIMOにおいても適用することが可能である。
上述したように、訂正処理を行わない場合、本来、干渉波が混入してしまうことによりチャネルの推定誤差の増大に伴い、固有値の推定精度が劣化してしまい、ウェイト情報を送信側と受信側に適用した際の固有モード伝送の直交性は劣化してしまう。そこで、第1実施例では、訂正処理により干渉波が混入した系統のチャネル推定値を0(もしくは0に近似した値)に置換することで、直交性の劣化を低減させて受信特性の改善を実現している。
(第2実施例)
第2実施例は、第1実施例で説明した移動局にて、干渉検出部109で検出した異常系統の数に応じて、FB情報生成部112で算出する変調方式制御情報のサブストリーム数を制限する機能を備えた構成となっている。
N個の送信系統を備えているMIMO伝送システムにおいては、送信アンテナの自由度がNであるため、原理的には最大N個のサブストリームを伝送することが可能である。しかし、信号訂正部110で0置換を行った場合には、アンテナの自由度が0置換された系統数N0 だけ低減する。そこで、第2実施例では、サブストリームを最大N-N0 に制限することで、アンテナの自由度を越えるようなサブストリーム数を割り当てることがないようにしている。
なお、上記説明では、変調方式制御情報に関して説明を行ったが、電力制御情報について制限させてもよい。
上述したように、第2実施例によれば、例えば、複数の受信系統の内の一つが狭帯域の干渉信号の影響を受けた場合には、特定のサブキャリアに対して、サブストリーム数を制限させることで、伝送品質の劣化を低減することが可能である。
(第3実施例)
第3実施例は、第1実施例で説明した移動局にて、チャネル推定値を0に置換した際に生じる演算誤差を低減させるアルゴリズムを備えた構成となっている。
MIMO受信処理部111では、上記実施例で説明したようにZFやMMSEなどの行列演算を用いて、0に置換後のチャネル行列H^'と、受信アンテナウェイト情報U^'に基づいて全系統の受信信号に対して復調処理を施し、各系統から送信された信号をそれぞれ得る。例えば、MMSEでは、(式7)で与えられるウェイト行列Wを算出する。
Figure 0006991027000007
σ2 は雑音電力、Iは単位行列を示す。
算出したWを(式8)に示すように受信信号ベクトルrに乗算することで、各サブストリームの送信信号の復調結果x^ を得ることが可能である。
Figure 0006991027000008
従って、MMSEでは、Wを算出するのに逆行列演算が必要となる。例えば非特許文献1では、ストラッセン方式の逆行列演算を用いて復調処理を行っている。ストラッセン方式は、正方行列をブロック行列に分割することで演算量の削減を図っている。しかしながら、第1実施例で説明した移動局では、受信信号レベルの高い干渉信号を検出し、0に置換後のチャネル行列H^'を用いるため、成分に0が含まれる。従って、ブロック行列の逆行列を算出するストラッセン方式では0除算が発生する可能性が高いため、演算誤差が増大しやすい。演算誤差を低減するためには、例えば、FPGAで実装する際は量子化ビット数を十分に確保するのが望ましいが、一般に演算規模は増大するため、受信処理に要する演算規模等の制約により実装が困難となる。
本実施例では、逆行列の公式をウェイト行列Wの算出に用いる。逆行列の公式は、例えばストラッセン方式やLU分解などの行列演算に比べ、演算量が多いことで知られているが、演算誤差を増大させる除算の算出が1回のみで済み、中間演算で除算が発生しないため、一部のチャネル推定値を0に置換しても0除算が生じない。
従って、第3実施例によれば、受信信号と0に置換後のチャネル行列H^'に対して、逆行列の公式を用いて復調処理を施すことで、チャネル推定値を0に置換した場合に生じる演算アルゴリズムに基づく劣化を緩和することが可能である。
なお、上記説明では、MIMO信号検出方法としてMMSEに関して説明を行ったが、ZFを用いてもよい。
各実施例を参照して説明したように、本発明では、1以上の送信系統を有する送信側の通信装置(本例では、基地局)と、1以上の受信系統を有する受信側の通信装置(本例では、移動局)とを備えた無線通信システムにおいて、受信側の通信装置が、送信系統と受信系統の組み合わせ毎にチャネル推定値を算出するチャネル推定手段(本例では、受信BB部108)と、送信系統又は受信系統のいずれかが所定の障害状況にあることを検出する障害検出手段(本例では、干渉検出部109)と、所定の障害状況にあることが検出された送信系統又は受信系統に対応するチャネル推定値を、0もしくは0の近似値に置換する置換手段(本例では、信号訂正部110)と、置換後のチャネル推定値に基づいて、送信系統及び受信系統のウェイトを算出するウェイト算出手段(本例では、FB情報生成部112)と、を備えた。
このような構成によれば、受信側の通信装置で送信系統及び受信系統のウェイトを算出する際に、所定の障害状況にある送信系統又は受信系統に対応するチャネル推定値が他のチャネル推定値に悪影響を及ぼすことを防止できる。従って、受信側の通信装置は、送信系統及び受信系統のウェイトを適切に算出することができ、無線通信システム全体の伝送品質の低下を抑制できる。
なお、所定の障害状況は、一例として、受信系統に対する干渉が挙げられる。この場合は、例えば、受信信号の被干渉電力を検出して所定の閾値と比較することで、受信系統に対する干渉を判断することができる。また、所定の障害状況は、別の例として、送信系統や受信系統の故障が挙げられる。この場合は、例えば、送信側から送信系統毎の既知信号(プリアンブル信号やパイロット信号)を送信し、受信信号を既知信号に対して同期判定し、同期できない受信信号を調べること、送信系統や受信系統の故障を判断することができる。
ここで、本発明は、以下のような移動局として把握することもできる。
すなわち、本発明に係る移動局は、情報ビット入力に対する誤り訂正符号化処理により生成された符号化ビットがデジタル変調された変調信号を受信する移動局であって、各系統の受信信号に基づいてチャネルを推定するチャネル推定手段と、各系統の受信信号もしくはチャネル推定値から所定の干渉状況を検出する干渉検出手段と、前記干渉検出手段により前記所定の干渉状況が検出された場合には、その干渉状況に対応するチャネル推定値を0に置換する出力制御手段と、0に置換後のチャネル推定値を含むチャネル行列から固有値を算出し、当該固有値に基づく送信アンテナウェイト及び受信アンテナウェイトに関するウェイト情報を算出する算出手段と、チャネル行列及び前記算出したウェイト情報に基づいて全系統の受信信号を処理する復調手段と、前記算出したウェイト情報を基地局に通知する送信手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る移動局は、更に、前記出力制御手段から出力される前記所定の干渉状況が検出されたときに対応したチャネル行列に対して、前記復調手段又は前記算出手段の少なくとも一方で、チャネル推定値を0に置換した際に生じる演算時のショックを緩和させる手段を備えることを特徴とする。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は、ここに記載された無線通信システムに限定されるものではなく、上記以外の無線通信システムに広く適用することができることは言うまでもない。
また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法や方式、そのような方法や方式を実現するためのプログラム、そのプログラムを記憶する記憶媒体などとして提供することも可能である。
本発明は、送信側装置と受信側装置の間で無線通信を行う無線通信システムに利用することができる。
100:基地局のMIMO送信処理部、 101:基地局の送信BB部、 102:基地局の送信RF部、 103:基地局のスイッチ、 104:基地局のアンテナ、 105:移動局のアンテナ、 106:移動局のスイッチ、 107:移動局の受信RF部、 108:移動局の受信BB部、 109:干渉検出部、 110:信号訂正部、 111:移動局のMIMO受信処理部、 112:FB情報生成部、 113:MIMO送信処理部、 114:移動局の送信BB部、 115:移動局の送信RF部、 116:基地局の送信RF部、 117:基地局の受信BB部、 118:基地局のMIMO受信処理部

Claims (5)

  1. 1以上の送信系統を有する送信側の通信装置と、1以上の受信系統を有する受信側の通信装置とを備え、前記送信側の通信装置と前記受信側の通信装置が1対1で通信を行う無線通信システムにおいて、
    前記受信側の通信装置が、
    前記送信系統と前記受信系統の組み合わせ毎にチャネル推定値を算出するチャネル推定手段と、
    前記受信系統に対する所定以上の干渉電力が発生した場合、もしくは前記送信系統又は前記受信系統のいずれかに故障が発生した場合に、障害状況であることを検出する障害検出手段と、
    前記障害状況であることが検出された前記送信系統又は前記受信系統に対応するチャネル推定値を、0もしくは0の近似値に置換する置換手段と、
    置換後のチャネル推定値に基づいて、前記送信系統及び前記受信系統のウェイトを算出するウェイト算出手段と、
    を備えたことを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記受信側の通信装置が、置換後のチャネル推定値に基づいて、前記送信側の通信装置で送信に用いるサブストリームの数を制限するための制御情報を生成し、当該制御情報を前記送信側の通信装置に送信することを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
    前記受信側の通信装置が、前記送信系統及び前記受信系統のウェイトを行列表現したウェイト行列に対する逆行列の公式を用いた演算に基づいて、前記送信側の通信装置から受信した信号を復調することを特徴とする無線通信システム。
  4. 1以上の送信系統を有する1つの基地局から無線により送信された信号を受信する、1以上の受信系統を有する移動局において、
    前記送信系統と前記受信系統の組み合わせ毎にチャネル推定値を算出するチャネル推定手段と、
    前記受信系統に対する所定以上の干渉電力が発生した場合、もしくは前記送信系統又は前記受信系統のいずれかに故障が発生した場合に、障害状況であることを検出する障害検出手段と、
    前記障害状況であることが検出された前記送信系統又は前記受信系統に対応するチャネル推定値を、0もしくは0の近似値に置換する置換手段と、
    置換後のチャネル推定値に基づいて、前記送信系統及び前記受信系統のウェイトを算出するウェイト算出手段と、
    を備えたことを特徴とする移動局。
  5. 1以上の送信系統を有する1つの移動局から無線により送信された信号を受信する、1以上の受信系統を有する基地局において、
    前記送信系統と前記受信系統の組み合わせ毎にチャネル推定値を算出するチャネル推定手段と、
    前記受信系統に対する所定以上の干渉電力が発生した場合、もしくは前記送信系統又は前記受信系統のいずれかに故障が発生した場合に、障害状況であることを検出する障害検出手段と、
    前記障害状況であることが検出された前記送信系統又は前記受信系統に対応するチャネル推定値を、0もしくは0の近似値に置換する置換手段と、
    置換後のチャネル推定値に基づいて、前記送信系統及び前記受信系統のウェイトを算出するウェイト算出手段と、
    を備えたことを特徴とする基地局。
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