JPWO2017073062A1 - 電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

誘電体層が表面に形成された陽極体を備えたコンデンサ素子(10)と、前記誘電体層上に設けられた、導電性高分子と高分子ドーパントとを含む固体電解質層と、前記コンデンサ素子(10)に含浸された、多価アルコールと硼酸エステルとを含む電解液とを有する電解コンデンサであって、前記電解液は、水分含有量が0.1〜3質量%であり、前記電解液に含まれる前記硼酸エステルの割合は、2〜60質量%である。この構成を備えることにより、低ESRを長時間維持できる信頼性の高い電解コンデンサを提供する。

Description

本発明は、固体電解質層と電解液を有する電解コンデンサおよびその製造方法に関する。
小型かつ大容量でESR(等価直列抵抗)の低いコンデンサとして、誘電体層を形成した陽極体と、誘電体層の少なくとも一部を覆うように形成された固体電解質層と、電解液とを具備する、電解コンデンサが有望視されている。例えば、特許文献1には、固体電解質層に、γ−ブチロラクトンまたはスルホラン等を含有する溶媒を含浸させた電解コンデンサが開示されている。
特開2009−111174号公報
固体電解質層と電解液を有する電解コンデンサにおいて、100℃以上で長期の負荷試験を行うと、初期は低ESRが発揮されるものの、一定時間経過後にESRが急激に増大する傾向がある。
上記に鑑み、本発明は、低ESRを維持できる電解コンデンサを提供することを目的とする。
本発明は、誘電体層が表面に形成された陽極体を備えたコンデンサ素子と、誘電体層上に設けられた、導電性高分子と高分子ドーパントとを含む固体電解質層と、コンデンサ素子に含浸された多価アルコールと硼酸エステルとを含む電解液とを有する電解コンデンサに関する。
また、本発明は、表面に誘電体層が形成された陽極体を有するコンデンサ素子を準備する第1工程と、誘電体層上に、導電性高分子と高分子ドーパントと溶媒とを含む分散体を用いて固体電解質層を形成する第2工程と、固体電解質層が形成されたコンデンサ素子に、多価アルコールと、硼酸エステルとを含む電解液を含浸させる第3工程とを有する電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明によれば、低ESRを長時間維持できる信頼性の高い電解コンデンサを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図である。 同実施形態に係るコンデンサ素子の構成を説明するための概略図である。
本発明に係る電解コンデンサは、誘電体層を有する陽極体と、誘電体層に接触した固体電解質層と、電解液とを備える。固体電解質層は、導電性高分子と高分子ドーパントを含
む。電解液は、多価アルコールと硼酸エステルを含む。
電解液が硼酸エステルを含んでいることで、電解液中の水分が硼酸エステルに吸収される。このとき、硼酸エステルは加水分解される。電解液中の水分が硼酸エステルに吸収されることで、電解液中の水分に起因する高分子ドーパントの脱ドープを抑制する。その結果、脱ドープによる固体電解質層の電気伝導度の低下が抑制され、電解コンデンサのESR劣化を抑制することができる。また、電解液中の水分を低減することができるため、電解コンデンサの半田リフロー時における、電解コンデンサの内圧の増大を防ぐことができる。
硼酸エステルは、硼酸とアルコールまたはエーテルアルコールとの重縮合物を用いることができる。アルコールは、多価アルコールが好ましく、ポリアルキレングリコールが特に好ましい。エーテルアルコールは、ポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルが好ましい。上記の硼酸エステルは、加水分解で生じた多価アルコールにより導電性高分子を膨潤させることができ、その結果、電解コンデンサのESRを低減させることができる。
硼酸エステルは、下記(1)式〜(3)式で示される硼酸エステルを用いることができる。
上記(1)式〜(3)式で示される硼酸エステルにおいて、l,mおよびnの値は2〜5であることがより好ましい。l,mおよびnの値が2以上の場合、硼酸エステルの加水分解生成物が電解液から蒸散されにくいため、電解コンデンサの内圧が増大することを抑制することができる。また、l,mおよびnの値が5以下の場合、硼酸エステルに占める硼酸の比率が高くなり、電解液中の水分を吸収する効果を高めることができる。
従来の電解コンデンサとして、硼酸とマンニットなどの糖類を電解液に直接添加した電解コンデンサがある。しかし、この場合、硼酸と糖類がエステル化する際に生じる水分により、高分子ドーパントの脱ドープが促進されるため、好ましくない。
硼酸エステルの量は、電解液100質量%に対して、2質量%以上60質量%以下であることが望ましく、5質量%以上40質量%以下であることが特に望ましい。硼酸エステルの量が2質量%以上の場合、高分子ドーパントの電解液中の水分を吸収する効果が大きくなる。また、硼酸エステルの量が60質量%以下の場合、電解液中に水分量を一定量維持することでき、電解液による誘電体層の修復効果を維持することができる。
電解液に多価アルコールが含まれている場合、電解液中の水分に起因して、高分子ドーパントが脱ドープされやすくなる。しかし、電解液中に硼酸エステルが含まれていることにより、高分子ドーパントの脱ドープが大幅に抑制される。その結果、電解コンデンサのESRの劣化を大幅に抑制することができる。
多価アルコールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ポリアルキレングリコール、グリセリン、の少なくとも一つを含むことが望ましい。特に、エチレングリコールまたはポリアルキレングリコールが、硼酸エステルによる高分子ドーパントの脱ドープを抑制する効果が大きくなるため好ましい。ポリアルキレングリコールとしては、平均分子量が200〜1000のポリエチレングリコール、平均分子量が200〜5000のポリプロピレングリコールを用いることが好ましい。
電解液に含まれる多価アルコールの割合は、15質量%以上であることが望ましく、30質量%以上であることが更に望ましい。電解液が多価アルコール含むことで、硼酸エステルによる高分子ドーパントの脱ドープを抑制する効果が大きくなる。
電解液は、多価アルコール以外に、例えば、スルホン化合物、ラクトン化合物、カーボネート化合物、1価のアルコールなどを含むことができる。スルホン化合物としては、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどを用いることができる。ラクトン化合物としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどを用いることができる。カーボネート化合物としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネートなどを溶媒として含むことができる。これらは単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。
電解液に占める上記溶媒の割合は、2質量%以上70質量%以上であることが望ましい。上記溶媒を用いる場合は、γ−ブチロラクトン、スルホランを用いることが望ましい。
電解液に含まれる水分の割合は、0.1質量%以上3.0質量%以下であることが望ましく、0.3質量%以上1.0質量%以下であることが特に望ましい。0.1質量%以上であれば、電解液による誘電体層の修復効果を維持することができる。また、3.0質量%以下であれば、固体電解質層中の高分子ドーパントが脱ドープされることを抑制することができる。
電解液は、溶質を含んでいてもよい。溶質として、酸成分、塩基成分、酸成分および塩基成分からなる塩、ニトロ化合物、フェノール化合物等を用いることができる。
酸成分は、有機酸、無機酸、有機酸と無機酸との複合化合物を用いることができる。有機酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、アジピン酸、安息香酸、1,6−デカンジカルボン酸、1,7−オクタンジカルボン酸、アゼライン酸などのカルボン酸などを用いることができる。無機酸としては、硼酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸エステルなどを用いることができる。特に、カルボン酸が電解液中に含まれている場合、硼酸エステルによる高分子ドーパントの脱ドープを抑制する効果が特に高い。
有機酸と無機酸との複合化合物としては、ボロジサリチル酸、ボロジシュウ酸、ボロジグリコール酸等を用いることができる。有機酸と無機酸との複合化合物が電解液に含まれている場合、硼酸エステルによる高分子ドーパントの脱ドープを抑制する効果が特に高い。有機酸と無機酸との複合化合物は、電解液中の水分により加水分解されやすい。該複合化合物が加水分解されると、電解液のpHが上昇し、固体電解質層中の高分子ドーパントが脱ドープする。電解液に硼酸エステルが含まれている場合、電解液中の水分を吸収されるので、該複合化合物が加水分解されにくくなり、電解液のpHが上昇することを抑制する。その結果、固体電解質層中の高分子ドーパントの脱ドープを抑制し、ESRの劣化を抑制することができる。
塩基成分は、一級アミン、二級アミン、三級アミン、四級アンモニウム、四級化アミジニウム等を用いることができる。一級〜三級アミンとしては、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどを用いることができる。四級アンモニウムとしては、例えば、テトラメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムなどを用いることができる。四級化アミジニウムとしては、例えば、エチルジメチルイミダゾリニウム、テトラメチルイミダゾリニウムなどを用いることができる。
電解液に含まれる溶質の割合は、1〜30質量%であることが望ましい。この範囲では、電解液の粘度上昇が小さく、電圧の低下も生じにくい。
固体電解質層に含まれる導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェンおよびポリアニリンなどが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよく、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。固体電解質層が、このような導電性高分子を含むことにより、耐電圧特性のさらなる向上が期待できる。
なお、本明細書では、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなどは、それぞれ、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなどを基本骨格とする高分子を意味する。したがって、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなどには、それぞれの誘導体も含まれ得る。例えば、ポリチオフェンには、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などが含まれる。
固体電解質層は、導電性高分子のドーパントとして高分子ドーパントを含んでいる。高分子ドーパントとしては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸などのアニオンが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらは単独重合体であってもよく、2種以上のモノマーの共重合体であってもよい。なかでも、ポリスチレンスルホン酸(PSS)が好ましい。
高分子ドーパントの重量平均分子量は、特に限定されないが、均質な固体電解質層を形成しやすい点で、例えば1000〜100000であることが好ましい。
以下、本発明を実施形態に基づいて、より具体的に説明する。ただし、以下の実施形態は本発明を限定するものではない。
図1は、本実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図であり、図2は、同電解コンデンサに係るコンデンサ素子の一部を展開した概略図である。
電解コンデンサは、例えば、コンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を収容する有底ケース11と、有底ケース11の開口を塞ぐ封止部材12と、封止部材12を覆う座板13と、封止部材12から導出され、座板13を貫通するリード線14A、14Bと、リード線とコンデンサ素子10の電極とを接続するリードタブ15A、15Bと、電解液(図示せず)とを備える。有底ケース11の開口端近傍は、内側に絞り加工されており、開口端は封止部材12にかしめるようにカール加工されている。
封止部材12は、ゴム成分を含む弾性材料で形成されている。ゴム成分としては、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)、ハ
イパロンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどを用いることができる。封止部材12は、カーボンブラック、シリカなどのフィラーを含んでもよい。
コンデンサ素子10は、リードタブ15Aと接続された陽極体21と、リードタブ15Bと接続された陰極体22と、セパレータ23とを備える。
陽極体21および陰極体22は、セパレータ23を介して巻回されている。コンデンサ素子10の最外周は、巻止めテープ24により固定される。なお、図2は、コンデンサ素子10の最外周を止める前の、一部が展開された状態を示している。
陽極体21は、表面が凹凸を有するように粗面化された金属箔を具備し、凹凸を有する金属箔上に誘電体層が形成されている。誘電体層の表面の少なくとも一部に、導電性高分子を付着させることにより、固体電解質層が形成される。固体電解質層は、陰極体22の表面および/またはセパレータ23の表面の少なくとも一部を被覆していてもよい。固体電解質層が形成されたコンデンサ素子10は、電解液とともに、外装ケースに収容される。
≪電解コンデンサの製造方法≫
以下、本実施形態に係る電解コンデンサの製造方法の一例について、工程ごとに説明する。
(i)誘電体層を有する陽極体21を準備する工程
まず、陽極体21の原料である金属箔を準備する。金属の種類は特に限定されないが、誘電体層の形成が容易である点から、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁作用金属または弁作用金属を含む合金を用いることが好ましい。
次に、金属箔の表面を粗面化する。粗面化により、金属箔の表面に、複数の凹凸が形成される。粗面化は、金属箔をエッチング処理することにより行うことが好ましい。エッチング処理は、例えば直流電解法や交流電解法により行えばよい。
次に、粗面化された金属箔の表面に誘電体層を形成する。形成方法は特に限定されないが、金属箔を化成処理することにより形成することができる。化成処理では、例えば、金属箔をアジピン酸アンモニウム溶液などの化成液に浸漬し、熱処理する。また、金属箔を化成液に浸漬し、電圧を印加してもよい。
通常、量産性の観点から、大判の弁作用金属などの箔(金属箔)に対して、粗面化処理および化成処理が行われる。その場合、処理後の箔を所望の大きさに裁断することによって、陽極体21が準備される。
(ii)陰極体22を準備する工程
陰極体22には、陽極体と同様、金属箔を用いることができる。金属の種類は特に限定されないが、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁作用金属または弁作用金属を含む合金を用いることが好ましい。必要に応じて、陰極体22の表面を粗面化してもよい。また、必要に応じて、陰極体22の表面に化成皮膜、チタン又はチタン化合物の皮膜、カーボン層などを形成しても良い。
(iii)コンデンサ素子10の作製
次に、陽極体21および陰極体22を用いてコンデンサ素子10を作製する。まず、陽極体21と陰極体22とを、セパレータ23を介して巻回する。このとき、リードタブ15A、15Bを巻き込みながら巻回することにより、図2に示すように、リードタブ15
A、15Bをコンデンサ素子10から植立させることができる。
セパレータ23の材料は、例えば、セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、ビニロン、アラミド繊維などを主成分とする不織布を用いることができる。
リードタブ15A、15Bの材料も特に限定されず、導電性材料であればよい。リードタブ15A、15Bの各々に接続されるリード線14A、14Bの材料についても、特に限定されず、導電性材料であればよい。
次に、巻回された陽極体21、陰極体22およびセパレータ23のうち、最外層に位置する陰極体22の外側表面に、巻止めテープ24を配置し、陰極体22の端部を巻止めテープ24で固定する。なお、陽極体21を大判の金属箔を裁断することによって準備した場合には、陽極体21の裁断面に誘電体層を設けるために、巻回体に対し、さらに化成処理を行ってもよい。
(iv)固体電解質層を形成する工程
次に、高分子分散体を、誘電体層に含浸させ、誘電体層の少なくとも一部を覆う膜を形成する。高分子分散体は、液状成分と、液状成分に分散する導電性高分子とを含む。高分子分散体は、液状成分に導電性高分子が溶解した溶液でもよく、液状成分に導電性高分子の粒子が分散した分散液でもよい。次に、乾燥により、形成された膜から液状成分を揮発させることにより、誘電体層の少なくとも一部を覆う緻密な固体電解質層が形成される。高分子分散体は、液状成分中に均一に分布しているため、均一な固体電解質層を形成しやすい。これにより、コンデンサ素子10が得られる。
高分子分散体は、例えば、液状成分に導電性高分子を分散させる方法、液状成分中で前駆体モノマーを重合させ、導電性高分子の粒子を生成させる方法などにより得ることができる。
液状成分は、水でもよく、水と非水溶媒との混合物でもよく、非水溶媒でもよい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、プロトン性溶媒、非プロトン性溶媒を用いることができる。プロトン性溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリアルキレングリコールなどのアルコール類、ホルムアルデヒド、1,4−ジオキサンなどのエーテル類などが例示できる。非プロトン性溶媒としては、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類や、酢酸メチルなどのエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類などが例示できる。
高分子分散体に含まれる導電性高分子の濃度は、0.5〜10質量%であることが好ましい。また、導電性高分子の平均粒径D50は、例えば0.01〜0.5μmであることが好ましい。ここで、平均粒径D50は、動的光散乱法による粒度分布測定装置により求められる体積粒度分布におけるメディアン径である。このような濃度の高分子分散体は、適度な厚みの固体電解質層を形成するのに適するとともに、誘電体層に含浸されやすい。
高分子分散体を誘電体層の表面に付与する方法としては、例えば、容器に収容された高分子分散体に巻回体を浸漬させる方法が簡易で好ましい。浸漬時間は、巻回体のサイズにもよるが、例えば1秒〜5時間、好ましくは1分〜30分である。また、含浸は、減圧下、例えば10〜100kPa、好ましくは40〜100kPaの雰囲気で行うことが好ましい。また、高分子分散体に浸漬させながら、巻回体または高分子分散体に超音波振動を付与してもよい。高分子分散体から巻回体を引上げた後の乾燥は、例えば50〜300℃
で行うことが好ましく、100〜200℃で行うことがより好ましい。
高分子分散体を誘電体層の表面に付与する工程と、コンデンサ素子10を乾燥させる工程とは、2回以上繰り返してもよい。これらの工程を複数回行うことにより、誘電体層に対する固体電解質層の被覆率を高めることができる。このとき、誘電体層の表面だけでなく、陰極体22、セパレータ23の表面にも固体電解質層が形成されてもよい。
以上により、陽極体21と陰極体22との間に固体電解質層が形成される。なお、誘電体層の表面に形成された固体電解質層は、事実上の陰極材料として機能する。
(v)コンデンサ素子10に電解液を含浸させる工程
次に、コンデンサ素子10に、電解液を含浸させる。コンデンサ素子10に電解液を含浸させる方法は特に限定されない。例えば、容器に収容された電解液にコンデンサ素子10を浸漬させる方法が簡易で好ましい。浸漬時間は、コンデンサ素子10のサイズにもよるが、例えば1秒〜5分である。含浸は、減圧下、例えば10〜100kPa、好ましくは40〜100kPaの雰囲気で行うことが好ましい。
(vi)コンデンサ素子を封止する工程
次に、コンデンサ素子10を封止する。具体的には、まず、リード線14A、14Bが有底ケース11の開口する上面に位置するように、コンデンサ素子10を有底ケース11に収納する。有底ケース11の材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、鉄、真鍮などの金属あるいはこれらの合金を用いることができる。
次に、リード線14A、14Bが貫通するように形成された封止部材12を、コンデンサ素子10の上方に配置し、コンデンサ素子10を有底ケース11内に封止する。次に、有底ケース11の開口端近傍に、横絞り加工を施し、開口端を封止部材12に加締めてカール加工する。そして、カール部分に座板13を配置することによって、図1に示すような電解コンデンサが完成する。その後、電圧を印加しながら、エージング処理を行ってもよい。
上記の実施形態では、巻回型の電解コンデンサについて説明したが、本発明の適用範囲は上記に限定されず、他の電解コンデンサ、例えば、陽極体として金属の焼結体を用いる電解コンデンサや、金属箔を陽極体として用いる積層型の電解コンデンサにも適用することができる。
[実施例]
以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
本実施例では、定格電圧80V、定格静電容量38μFの巻回型の電解コンデンサを作製した。以下に、電解コンデンサの具体的な製造方法について説明する。
(陽極体の準備)
厚さ100μmのアルミニウム箔にエッチング処理を行い、アルミニウム箔の表面を粗面化した。その後、アルミニウム箔の表面に、化成処理により、誘電体層を形成した。化成処理は、アジピン酸アンモニウム溶液にアルミニウム箔を浸漬し、これに150Vの電圧を印加することにより行った。その後、アルミニウム箔を、縦×横が6mm×120mmとなるように裁断して、陽極体を準備した。
(陰極体の準備)
厚さ50μmのアルミニウム箔にエッチング処理を行い、アルミニウム箔の表面を粗面化した。その後、アルミニウム箔を、縦×横が6mm×120mmとなるように裁断して、陰極体を準備した。
(コンデンサ素子の作製)
陽極体および陰極体に陽極リードタブおよび陰極リードタブを接続し、陽極体と陰極体とを、リードタブを巻き込みながら、セパレータを介して巻回した。コンデンサ素子から突出する各リードタブの端部には、陽極リード線および陰極リード線をそれぞれ接続した。そして、作製されたコンデンサ素子に対して、再度化成処理を行い、陽極体の切断された端部に誘電体層を形成した。次に、巻回体の外側表面の端部を巻止めテープで固定してコンデンサ素子を作製した。
(高分子分散体の調製)
3,4−エチレンジオキシチオフェンと、ポリスチレンスルホン酸(PSS、重量平均分子量10万)とを、イオン交換水(液状成分)に溶かし、混合溶液を調製した。混合溶液を撹拌しながら、イオン交換水に溶かした硫酸鉄(III)(酸化剤)を添加し、重合反
応を行った。反応後、得られた反応液を透析し、未反応モノマーおよび過剰な酸化剤を除去し、約5質量%のPSSがドープされたポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT/PSS)を含む高分子分散体を得た。
(固体電解質層の形成)
減圧雰囲気(40kPa)中で、所定容器に収容された高分子分散体にコンデンサ素子を5分間浸漬し、その後、高分子分散体からコンデンサ素子を引き上げた。次に、高分子分散体を含浸したコンデンサ素子を、150℃の乾燥炉内で20分間乾燥させ、誘電体層の少なくとも一部を被覆する固体電解質層を形成した。
(電解液の含浸)
γブチロラクトンを22.5質量%と、スルホランを22.5質量%と、平均分子量約300のポリエチレングリコールを20質量%と、フタル酸エチルジメチルアミンを15質量%と、硼酸エステルとしてトリエチレングリコールモノメチルエーテルとジエチレングリコールと硼酸との重縮合物を20質量%とを含む電解液を調製し、減圧雰囲気(40kPa)中で、電解液にコンデンサ素子を5分間浸漬した。
(コンデンサ素子の封止)
電解液を含浸させたコンデンサ素子を封止して、電解コンデンサを完成させた。具体的には、有底ケースの開口側にリード線が位置するようにコンデンサ素子を有底ケースに収納し、リード線が貫通するように形成された封止部材(ゴム成分としてブチルゴムを含む弾性材料)をコンデンサ素子の上方に配置して、コンデンサ素子を有底ケース内に封止した。そして、有底ケースの開口端近傍に絞り加工を施し、更に開口端をカール加工し、カール部分に座板を配置することによって、図1に示すような電解コンデンサを完成させた。その後、定格電圧を印加しながら、130℃で2時間エージング処理を行った。
《実施例2》
硼酸エステルとしてトリエチレングリコールモノメチルエーテルとジエチレングリコールモノメチルエーテルと硼酸との重縮合物を用いたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《実施例3》
硼酸エステルとしてトリエチレングリコールモノメチルエーテルとトリエチレングリコ
ールと硼酸との重縮合物を用いたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《実施例4》
γブチロラクトンを31.5質量%、スルホランを31.5質量%、硼酸エステルを2質量%にしたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《実施例5》
γブチロラクトンを30質量%、スルホランを30質量%、硼酸エステルを5質量%にしたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《実施例6》
γブチロラクトンを12.5質量%、スルホランを12.5質量%、硼酸エステルを40質量%にしたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《実施例7》
γブチロラクトンを2.5質量%、スルホランを2.5質量%、硼酸エステルを60質量%にしたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《実施例8》
γブチロラクトン、スルホラン、ポリエチレングリコールの代わりに、エチレングリコール65質量%を用いたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《実施例9》
γブチロラクトン、スルホランの代わりに、エチレングリコール45質量%にしたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《実施例10》
フタル酸トリエチルアミンの代わりに、ボロジサリチル酸トリエチルアミンを用いたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《比較例1》
硼酸エステルを用いなかったこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《比較例2》
フタル酸エチルジメチルアミンの代わりにボロジサリチル酸トリエチルアミンを用いたこと以外、比較例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
《比較例3》
硼酸エステルの代わりに、硼酸3質量%とマンニット5質量%を用いた以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。
[評価]
定格電圧を印加しながら125℃で5000時間保持し、ESRの増加率(ΔESR)と漏れ電流の増加率(ΔLC)を確認した。ΔESRおよびΔLCは、初期値(X0)に
対する5000時間保持後の値(X)の比(X/X0)で示した。評価結果を表1に示す
本発明は、誘電体層の少なくとも一部を被覆する固体電解質層と、電解液とを具備する、電解コンデンサに利用することができる。
10:コンデンサ素子、11:有底ケース、12:封止部材、13:座板、14A,14B:リード線、15A,15B:リードタブ、21:陽極体、22:陰極体、23:セパレータ、24:巻止めテープ
硼酸エステルの含有割合は、電解液100質量%に対して、2質量%以上60質量%以下であることが望ましく、5質量%以上40質量%以下であることが特に望ましい。硼酸エステルの割合が2質量%以上の場合、硼酸エステルの電解液中の水分を吸収する効果が大きくなる。また、硼酸エステルの割合が60質量%以下の場合、電解液中に水分量を一定量維持することでき、電解液による誘電体層の修復効果を維持することができる。
固体電解質層は、導電性高分子のドーパントとして高分子ドーパントを含んでいる。高分子ドーパントとしては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸などのポリアニオンが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらは単独重合体であってもよく、2種以上のモノマーの共重合体であってもよい。なかでも、ポリスチレンスルホン酸(PSS)が好ましい。
封止部材12は、ゴム成分を含む弾性材料で形成されている。ゴム成分としては、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)、ハイパロン(登録商標)ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどを用いることができる。封止部材12は、カーボンブラック、シリカなどのフィラーを含んでもよい。
(iv)固体電解質層を形成する工程
次に、高分子分散体を、誘電体層に含浸させ、誘電体層の少なくとも一部を覆う膜を形成する。高分子分散体は、液状成分と、液状成分に分散する導電性高分子とを含む。高分子分散体は、液状成分に導電性高分子が溶解した溶液でもよく、液状成分に導電性高分子の粒子が分散した分散液でもよい。次に、乾燥により、形成された膜から液状成分を揮発させることにより、誘電体層の少なくとも一部を覆う緻密な固体電解質層が形成される。高分子分散体は、導電性高分子が液状成分中に均一に分布しているため、均一な固体電解質層を形成しやすい。これにより、コンデンサ素子10が得られる。
(コンデンサ素子の作製)
陽極体および陰極体に陽極リードタブおよび陰極リードタブを接続し、陽極体と陰極体とを、リードタブを巻き込みながら、セパレータを介して巻回した。巻回体から突出する各リードタブの端部には、陽極リード線および陰極リード線をそれぞれ接続した。そして、作製された巻回体に対して、再度化成処理を行い、陽極体の切断された端部に誘電体層を形成した。次に、巻回体の外側表面の端部を巻止めテープで固定してコンデンサ素子を作製した。
《実施例10》
フタル酸エチルジメチルアミンの代わりに、ボロジサリチル酸トリエチルアミンを用いたこと以外、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、同様に評価した。

Claims (14)

  1. 誘電体層が表面に形成された陽極体を備えたコンデンサ素子と、
    前記誘電体層上に設けられた、導電性高分子と高分子ドーパントとを含む固体電解質層と、
    前記コンデンサ素子に含浸された、多価アルコールと硼酸エステルとを含む電解液と
    を有する電解コンデンサ。
  2. 前記電解液は、水分含有量が0.1〜3質量%である、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記電解液に含まれる前記硼酸エステルの割合が、2〜60質量%である、請求項1又は2に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記電解液に含まれる前記多価アルコールの割合が、15質量%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  5. 前記多価アルコールは、エチレングリコールまたはポリアルキレングリコールである、請求項1〜4のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  6. 前記電解液は、カルボン酸またはその塩を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  7. 前記電解液は、有機酸と無機酸との複合化合物またはその塩を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  8. 表面に誘電体層が形成された陽極体を有するコンデンサ素子を準備する第1工程と、
    前記誘電体層上に、導電性高分子と高分子ドーパントと溶媒とを含む分散体を用いて固体電解質層を形成する第2工程と、
    前記固体電解質層が形成されたコンデンサ素子に、多価アルコールと、硼酸エステルとを含む電解液を含浸させる第3工程と
    を有する電解コンデンサの製造方法。
  9. 前記電解液は、水分含有量が0.1〜3質量%である、請求項8に記載の電解コンデンサの製造方法。
  10. 前記電解液に含まれる前記硼酸エステルの割合が、2〜60質量%である、請求項8又は9に記載の電解コンデンサの製造方法。
  11. 前記電解液に含まれる前記多価アルコールの割合が、15質量%以上である、請求項8〜10のいずれかに記載の電解コンデンサの製造方法。
  12. 前記多価アルコールは、エチレングリコールまたはポリアルキレングリコールである、請求項8〜11のいずれかに記載の電解コンデンサの製造方法。
  13. 前記電解液は、カルボン酸またはその塩を含む、請求項8〜12のいずれかに記載の電解コンデンサの製造方法。
  14. 前記電解液は、有機酸と無機酸との複合化合物またはその塩を含む、請求項8〜13のいずれかに記載の電解コンデンサの製造方法。
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