JPWO2017069220A1 - 害虫捕獲方法および害虫捕獲器 - Google Patents

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Abstract

誘引剤(14)を収容し侵入口(18)を有する害虫捕獲器(10)を用いて、飛翔性害虫を誘引して捕獲する害虫捕獲方法であって、侵入口(18)を壁面(30)に隙間(S)を隔てて対向させて害虫捕獲器(10)を設置する。

Description

本発明は、ハエ、コバエ等の飛翔性害虫を害虫捕獲器内に誘引して捕獲又は防除の少なくとも一方をする害虫捕獲方法および害虫捕獲器に関する。
従来の害虫捕獲器としては、容器に飛翔性害虫の侵入口を設けるとともに容器内部に害虫誘引成分を含んだ薬剤を収納して、当該害虫誘引成分を周囲雰囲気中に揮散して、飛翔性害虫を容器内部に誘引して死に至らしめて防除するものが知られている(特許文献1参照)。
日本国特開2002−142643号公報
一方、近年、生活用品に対するユーザの清潔志向への傾向は高く、捕獲器を設置してもなるべく目立たず、かつ室内を飛び回るハエ、コバエ等の飛翔性害虫をより効果的に捕獲、防除する手段の提供が望まれている。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、害虫捕獲器を部屋等に設置した際に目立たず、飛翔性害虫を捕獲器内部に誘引しやすくし、効果的に捕獲、防除することができる害虫捕獲方法および害虫捕獲器を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 誘引剤を収容し侵入口を有する害虫捕獲器を用いて、飛翔性害虫を誘引して捕獲する害虫捕獲方法であって、
前記侵入口を壁面に所定距離隔てて対向させて前記害虫捕獲器を設置する害虫捕獲方法。
以下、「害虫捕獲器を設置」とは、壁面に所定距離隔てて対向させて設置することを言う。
(2) 前記侵入口を前記壁面に対して1mm以上、20mm以下隔てた前記所定距離に対向させる上記(1)に記載の害虫捕獲方法。
(3) 捕獲器本体に誘引剤を収容し侵入口を有する害虫捕獲器であって、
前記侵入口を壁面に所定距離隔てて対向させて前記捕獲器本体を前記壁面に設置するための設置間隔保持機構を有する害虫捕獲器。
(4) 前記設置間隔保持機構が、前記捕獲器本体における前記侵入口が形成されている面に設けられたスペーサを有する上記(3)に記載の害虫捕獲器。
(5) 前記設置間隔保持機構が、前記捕獲器本体に設けられたフックと、前記フックが所定位置に係止される係止部を有して前記壁面に固定される固定ピンとを有する上記(3)に記載の害虫捕獲器。
上記(1)〜(5)の構成によれば、ハエ、コバエ等の飛翔性害虫は、壁面と害虫捕獲器との間の隙間における捕獲器本体と対向した壁面を伝い歩き、捕獲器内に配置された誘引剤の作用によって、壁面に対向した侵入口から効率良く捕獲器内に侵入する。侵入口は害虫捕獲器が設置される壁面側を向いているので、捕獲器本体における侵入口とは反対側の面に侵入口を形成する必要がなく、害虫捕獲器が目立たない。
通常は、ハエ、コバエ等の飛翔性害虫を捕獲、防除するために害虫捕獲器を用いる場合、飛翔性害虫が侵入する侵入口を、飛翔性害虫が飛んでいる空間に向けて害虫捕獲器を設置するように用いられており、害虫捕獲器もそのように設計されている。つまり、飛翔性害虫が飛んでいる空間に侵入口を向けて害虫捕獲器を設置すれば、飛翔性害虫が空間から侵入口に効率良く侵入すると考えられ、そのように用いられてきた。
ところが、本発明者によれば、害虫捕獲器の侵入口を壁面に所定距離隔てて対向させて害虫捕獲器を設置することにより、通常行われている場合に比べて非常に多数の飛翔性害虫を捕獲できることを見出した。
害虫捕獲器の侵入口と壁面との間の距離は、100mm以下が好ましく、特に1mm以上、20mm以下の範囲が好ましい。但し、害虫捕獲器の侵入口と壁面との間の距離は、飛翔性害虫が侵入できる距離であればよく、下限は限定されない。
害虫捕獲器は、侵入口を有する捕獲器本体の壁面対向面が周辺部よりも暗くなるような素材、色、形状のものが好ましい。また、害虫捕獲器は、侵入口と対向する壁面及びその近傍部分に、周辺部よりも暗い部分が生じるような透光性(遮光性)を有する材料で形成されることが好ましい。周辺部よりも暗い部分が生じるように、害虫捕獲器に遮光部材を貼付してもよい。害虫捕獲器の侵入口付近を暗くすることで、より多くのハエ、コバエ等の飛翔性害虫を誘引捕獲することができる。この作用効果は、ハエ、コバエ等の飛翔性害虫は、産卵や索餌の際、暗い場所を好む習性によるものと推察される。
捕獲器本体の侵入口を有する壁面対向面は、必ずしも設置する壁面から離間している必要はなく、侵入口を有する壁面対向面の一部が壁面に接していてもよい。例えば、捕獲器本体の侵入口を有する壁面対向面の上端縁を壁面に接触させて害虫捕獲器を壁面に斜め下向きに設置した場合、隙間における壁面を伝う飛翔性害虫が害虫捕獲器よりも上に移動し難くなり、侵入口から捕獲器内に入り易くなる。
捕獲器本体の侵入口と壁面との間の距離を所定距離にして捕獲器本体を設置するための設置間隔保持機構としては、例えば、捕獲器本体における侵入口が形成されている面と壁面との間に(即ち、捕獲器本体又は壁面の少なくとも一方に)スペーサが設けられる。このようなスペーサを設けて、捕獲器本体を壁面に固定することで、スペーサにより壁面との間に所定距離を維持することができる。害虫捕獲器を設置するには、捕獲器本体を壁面に貼着したり、捕獲器本体を壁面に吊り下げたり、ピンを刺して壁面に係止したりする。
また、他の構成の設置間隔保持機構は、捕獲器本体に設けられたフックと、フックが所定位置に係止される係止部を有して壁面に固定される固定ピンとで構成される。このような固定ピンの係止部に捕獲器本体のフックを係止することにより、捕獲器本体は壁面との間に所定距離を維持することができる。
侵入口の面積は、捕獲器本体の内面の表面積の合計のうち、0.4%以上、好ましくは0.7%以上がよい。さらに5%以下、好ましくは4.5%以下とするのがよい。侵入口は、単数でも複数でもよいが、侵入口の面積の合計が同じ場合、侵入口の縁の長さの合計は、侵入口が単数より複数の方が長くなる。縁の長さの合計が長い方が飛翔性害虫が捕獲器上で侵入口の縁に到達する機会が多くなり、結果、侵入口に入る機会が多くなる。そのため、大きな侵入口が一つよりも、小さな侵入口を複数設ける方がよい。
また、侵入口の形状は、特に限定されないが、縁の長さの合計が長くなる多角形状が好ましい。
捕獲器内には、飛翔性害虫を誘引する誘引剤のほかに、殺虫剤、粘着剤を収容していることが好ましい。
捕獲器本体の材質は、プラスチック、金属等であることが好ましいが、湿った場所にでも設置できるように撥水性、耐水性を有するものであれば、紙、パルプ、ダンボール等でもよい。捕獲器は、所望の効果を得るために必要量の薬剤、粘着材を収納できる内容積を備えたものであればよい。
害虫捕獲器の侵入口としては、飛翔性害虫が侵入できる大きさ、形状を有するものであればよい。侵入口は、捕獲器本体に1箇所以上あればよく、捕獲器本体の少なくとも一面に連続若しくは断続にして設けられる。侵入口は、捕獲器本体の外面から内方に向かって縮幅となる形状であってもよい。
害虫捕獲器が設置される壁面は、例えば、住居、部屋、建物、フェンス等の構造物における上下方向の壁面であるが、台所のシンクにおける底面から立ち上がった壁面であってもよい。
また、本発明における壁面は、床面及び天井面を含まない。
また、本発明における壁面は構造物の壁面に限らず、単なる板部材であってもよい。この場合、小型の板部材を、侵入口に対向させて捕獲器本体と一体に成形したり、侵入口に対向させて捕獲器本体に取り付けてもよい。
ここで、前述したように構成される本発明の害虫捕獲器の基本捕獲メカニズムについて説明する。
害虫捕獲器が、壁面に設置されることで、飛翔している飛翔性害虫は、侵入口から揮散している薬剤に含まれる害虫誘引成分を感知して、侵入口から捕獲器本体内に侵入して行く。
そして、捕獲器本体内に侵入した飛翔性害虫は、捕獲器本体内に収容した殺虫剤、粘着剤等に接触することで、致死したり捕獲されたりする。
捕獲器本体内に収納される薬剤としては、シート状、液体状、粒状、ゲル状、ゼリー状、固形状等、適宜様々な形状のものを使用することができる。
なお、ゲル粒としては、球状、棒状、これらに準じた形状、又は多角形状、破片状等の不定形状でもよいが、捕獲器本体内に収納される時にゲル粒状間に飛翔性害虫が進入し得る隙間が形成されればよい。また、均一の形状であっても、異なるサイズのゲル粒が混在していてもよく、ゲル状の粒としては、丸形であっても角形であってもよい。
シート状とする場合には、パルプ紙等の担体に薬剤を含浸させて保持させて用いればよい。また、薬剤に代えて、アクリル系、ゴム系、シリコン系等の粘着剤を含浸、塗布などして粘着シートとして用いることもできる。
さらに、捕獲器本体の内面に粘着剤を塗布して用いることもできる。
害虫誘引成分としては、例えば、紹興酒、ビール、ワイン、アセトイン、果実酢、醸造酢、穀物酢、黒酢、赤酢、食酢、各種果実エキス、野菜や果実の発酵物、味噌、酵母、蜂蜜、液糖、黒糖、砂糖、各種の植物性又は動物性の食餌、各種誘引性香料等が挙げられる。
さらに飛翔性害虫の防除効果を高めるために、例えば、防虫菊エキス、天然ピレトリン、プラレトリン、イミプロトリン、フタルスリン、アレスリン、トランスフルトリン、レスメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、サイパーメスリン、エトフェンプロックス、シフルスリン、デルタメスリン、ビフェントリン、フェンバレレート、フェンプロパスリン、エムペンスリン、シラフルオフェン、メトフルトリン、プロフルトリン等のピレスロイド系化合物、フェニトロチオン、ダイアジノン、マラソン、ピリダフェンチオン、プロチオホス、ホキシム、クロルピリホス、ジクロルボス等の有機リン系化合物、カルバリル、プロポクスル、メソミル、チオジカルブ等のカーバメート系化合物、メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系化合物、フィプロニル等のフェニルピラゾール系化合物、アミドフルメト等のスルホンアミド系化合物、ジノテフラン、イミダクロプリド等のニコチノイド系化合物、メトプレン、ハイドロプレン、ピリプロキシフェン等の昆虫成長制御化合物等、及びオレンジ油、ハッカ油、ベンジルアルコール等の殺虫性精油等を殺虫成分として用いることもできる。
その他の成分としては、例えば誤食防止剤、防腐剤、pH調整剤、安定化剤、色素、香料等の各種補助成分が挙げられる。例えば、安息香酸デナトニウム、トウガラシエキス等の誤食防止剤、塩化セチルピリジニウム等の四級アンモニウム塩、ソルビン酸カリウム、パラベン等の防腐剤、クエン酸、リン酸これらの塩等のpH調整剤、BHT、BHA等の安定化剤、赤色、青色、黄色、緑色、黒色、茶色等を示す各種色素、メロン、バニラ、ストロベリー、マンゴー、リンゴ、ナシ、バナナ、ドリアン等の香調の香料、等が挙げられる。
また、本発明の対象となる飛翔性害虫としては、例えば、キイロショウジョウバエ、カスリショウジョウバエ、クロショウジョウバエ、オオショウジョウバエ、ノミバエ、オナジショウジョウバエ、ヒョウモンショウジョウバエ、キンバエ、イエバエ、チョウバエ、キノコバエ、クロバエ等が挙げられる。
さらに、前記の飛翔性害虫に限らず、本発明は、例えばカ、ハチ、アブ、ブユ(ブヨ)等の飛翔性害虫にも適用することができる。
本発明の害虫捕獲方法および害虫捕獲器によれば、害虫捕獲器を部屋等に設置した際に目立たず、ハエ、コバエ等の飛翔性害虫を捕獲器内部に効果的に誘引し、効果的に捕獲、防除することができる。
図1は、本発明に係る実施形態である害虫捕獲器の斜視図である。 図2は、図1の害虫捕獲器を壁面に設置した状態の図1のA−A断面図である。 図3の(a),(b)は、害虫捕獲器の変形例を設置した状態の図である。 図4は、害虫捕獲試験に用いた検体としての害虫捕獲器の内面の寸法を表す斜視図である。 図5は、害虫捕獲試験の説明図である。 図6は、害虫捕獲器の設置形態の変形例を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係る実施形態である害虫捕獲器の斜視図である。
害虫捕獲器10は、直方体形状のプラスチック樹脂製の捕獲器本体12と、捕獲器本体12内に収容した誘引剤14と、捕獲器本体12の内面に備えた粘着性シート16とを備えている。捕獲器本体12の1つの面である壁面対向面12aには、飛翔性害虫が侵入するための侵入口18が形成されている。侵入口18は、壁面対向面12aに形成されており、捕獲器本体12内に収容した誘引剤14が侵入口18から良好に揮散できるようになっている。侵入口18が形成されている面である壁面対向面12aの四隅には、設置間隔保持機構としての円柱状のスペーサ20が設けられている。そして、スペーサ20の端面20aに接着剤を塗布して、図2に示すように、スペーサ20を壁面30に貼着することで、害虫捕獲器10は壁面30に固着される。なお、接着剤は、害虫捕獲器10を壁面30から適宜取り外しできる程度の接着力に設定される。捕獲器本体12の壁面対向面12aと壁面30との間には、スペーサ20の高さT分の隙間S(所定距離)が確保されている。
捕獲器本体12は薄型の箱形状であり、壁面30に設置したときに、室内側に大きく出っ張らないようになっている。
飛翔性害虫は、誘引剤14により導かれて壁面30を伝い歩き、壁面30と捕獲器本体12の壁面対向面12aとの間の隙間Sの領域に達する。飛翔性害虫は、更に誘引剤14により誘引されて、飛翔するか又は伝い歩きして侵入口18から捕獲器本体12内に入り込む。捕獲器本体12内に入り込んだ飛翔性害虫は、誘引剤14に向かう過程で、粘着性シート16に接触することで、粘着性シート16に固着される。
また、捕獲器本体12内に更に殺虫剤を収容するか、誘引剤14中に殺虫剤を含有させておくことで、捕獲器本体12内に侵入した飛翔性害虫は、殺虫剤の作用により、死に至る。
本発明者によれば、捕獲器本体12に形成された侵入口18を壁面30に対向させて害虫捕獲器10を壁面30に設置することにより、飛翔性害虫は、壁面30と捕獲器本体12との間の隙間Sに臨む侵入口18から、捕獲器本体12内に効率良く侵入することが分かった。従来は、飛翔性害虫を捕獲するには、飛翔性害虫が捕獲器本体12内に入り易いように、飛翔性害虫が飛ぶ空間に侵入口18を向けて害虫捕獲器10を設置するのがよいと考えられていた。しかし、本発明のように、侵入口18を壁面30に対向させて害虫捕獲器10を設置するほうが、より多くの飛翔性害虫を捕獲できることが分かった。
なお、図3の(a)に示す害虫捕獲器10Aのように、捕獲器本体12にスペーサ20を設けずに、代わりにフック32を設けて、壁面30に所定長さ刺したピン34の頭にフック32を引っ掛けてもよい。また、ピン34の軸部に予め所定長さの円筒状スリーブを嵌装してから壁面30に先端を刺すことで、ピン34の刺しこみ長さを規制することもできる。この場合、害虫捕獲器10Aを壁面30に吊すだけでも、捕獲器本体12の壁面対向面12aと壁面30との間に隙間Sを確保して、害虫捕獲器10Aを設置することができる。
また、図3の(b)に示す害虫捕獲器10Bのように、捕獲器本体12のフック32が所定位置に係止される係止部38を有した固定ピン36を壁面30に刺して固定し、係止部38にフック32を引っ掛けてもよい。この場合、害虫捕獲器10Bは、壁面30に固定ピン36を刺し、フック32を係止部38に引っ掛けるだけで、侵入口18を壁面30に所定距離隔てて対向させた隙間Sを確保した状態で捕獲器本体12を壁面30に設置することができる。
[害虫捕獲試験]
ピートグラディーチャンバー(縦1.8m×横1.8m×高さ1.8m)において、一方の検体(本発明の実施例)を床面から60cm、壁面から2mmの位置に、侵入口を壁面に向けて設置し、他方の検体(比較例)における侵入口とは反対側の面を一方の検体の侵入口とは反対側の面に張り合わせることによって侵入口を室内(反壁面)に向けて設置した。検体は、図4に示すように、上半分が半円形であり下半分が長方形の一対の面を有する偏平な容器(捕獲器本体)を有する。容器の内面の寸法は図4のとおりである。容器内には、紹興酒、黒酢等からなる誘引剤1gを充填した1cm×3cmのマットを配置した。侵入口18は容器の一方の面に5mm×30mmの大きさで配置し、侵入口を有さない容器の他方の面の全面に粘着剤を配置した。ピートグラディーチャンバー内にキイロショウジョウバエを約100頭放ち、1日後の捕獲率を確認した。試験は4回繰り返して行った。結果は表1のとおりである。なお、捕獲率は、各検体に捕獲された頭数の合計を母数として算出した。
Figure 2017069220
表1に示すように、本発明の害虫捕獲方法に基づく実施例は、比較例の2倍以上の捕獲率があることが確認された。したがって、害虫捕獲器の侵入口を壁面に向けて設置する方が、室内(反壁面)に向けて設置するよりも、飛翔性害虫の捕獲において有効である。
[容器サイズに対する侵入口の面積の影響1]
ピートグラディーチャンバー(縦1.8m×横1.8m×高さ1.8m)において、侵入口の開口面積の異なる4種の検体を床面から60cm、壁面から2mmの位置に、侵入口を壁面に向けて設置した(図5参照)。検体は、図4に示すように、上半分が半円形であり下半分が長方形の一対の面を有する偏平な容器(捕獲器本体)を有する。容器の内面の寸法は図4のとおりである。容器内には、紹興酒、黒酢等からなる誘引剤1gを充填した1cm×3cmのマットを配置した。侵入口18は容器の一方の面に配置し、侵入口を有さない容器の他方の面の全面に粘着剤を配置した。ピートグラディーチャンバー内にキイロショウジョウバエを約100頭放ち、1日後の捕獲率を確認した。試験は4回繰り返して行った。結果は表2のとおりである。なお、捕獲率は、各検体に捕獲された頭数の合計を母数として算出した。
Figure 2017069220
試験の結果、侵入口の大きさが10mm×30mmの検体の捕獲率が最も高かった。このことから、容器内面の表面積に対する侵入口の面積の割合が5%以下の場合、捕獲効果に優れることが分かった。
[容器サイズに対する侵入口の面積の影響2]
メッシュケージ(縦1m×横1m×高さ1m)において、侵入口の開口面積の異なる2種の検体を床面から60cm、壁面から2mmの位置に侵入口を壁面に向けて設置した。検体は、図4に示すように、上半分が半円形であり下半分が長方形の一対の面を有する偏平な容器(捕獲器本体)を有する。容器の内面の寸法は図4のとおりである。容器内には、紹興酒、黒酢等からなる誘引剤1gを充填した1cm×3cmのマットを配置した。侵入口18は容器の一方の面に配置し、侵入口を有さない容器の他方の面の全面に粘着剤を配置した。メッシュケージ内にキイロショウジョウバエを約100頭放ち、1日後の捕獲率を確認した。試験は4回繰り返して行った。結果は表3のとおりである。なお、捕獲率は、各検体に捕獲された頭数の合計を母数として算出した。また、ピートグラディーチャンバーでの試験とメッシュケージでの試験結果は同等に扱うことができる。
Figure 2017069220
試験の結果、侵入口の大きい方が捕獲率が高かった。このことから、容器内面の表面積に対する侵入口の面積の割合が0.4%以上、さらに0.7%以上とすると捕獲率が高まることが分かった。
[壁面に対する侵入口の距離の影響]
メッシュケージ(縦1m×横1m×高さ1m)において、4つの検体をそれぞれ壁面から0.5mm、1mm、20mm、30mm離し、床面から20cmの位置に、侵入口を壁面に向けて設置した。検体は、図4に示すように、上半分が半円形であり下半分が長方形の一対の面を有する偏平な容器(捕獲器本体)を有する。容器の内面の寸法は図4のとおりである。容器内には、紹興酒、黒酢等からなる誘引剤1gを充填した1cm×3cmのマットを配置した。侵入口18は容器の一方の面に10mm×30mmの大きさで配置し、メッシュケージ内にキイロショウジョウバエを約100頭放ち、1日後の捕獲率を確認した。試験は3回繰り返して行った。結果は表4のとおりである。なお、捕獲率は、3回の試験毎に各検体に捕獲された頭数を母数として算出した捕獲率の平均値である。
Figure 2017069220
試験の結果、壁面に対する侵入口の所定距離が1mmと20mmの検体の捕獲率が高かった。このことから、壁面に対する捕獲器本体の侵入口の所定距離を1mm以上から20mm以下の範囲とすると捕獲率が高まることが分かった。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、捕獲器本体の形状は、上記のような薄型の箱形状でなくてもよく、他の立体形状や、生物、植物、キャラクター等を模した立体形状であってもよい。
また、捕獲器は、吸盤により壁面に固定してもよい。
また、捕獲器本体12の侵入口18を有する壁面対向面12aは、必ずしも設置する壁面30から離間している必要はなく、侵入口18を有する壁面対向面12aの一部が壁面に接していてもよい。例えば、図6に示す害虫捕獲器10Cの設置形態のように、フック32を壁面30に固定した壁フック39に引っ掛けることにより、捕獲器本体12の侵入口18を有する壁面対向面12aの上端縁を壁面30に接触させて害虫捕獲器10Cを壁面30に斜め下向きに設置した場合、隙間における壁面30を伝う飛翔性害虫が害虫捕獲器10Cよりも上に移動し難くなり、侵入口18から捕獲器本体12内に入り易くなる。
また、本発明の害虫捕獲方法における害虫捕獲器は、壁面に設置しなくてもよく、侵入口を壁面に対向させた状態で天井に吊したり床面に載置したりしてもよい。
また、本発明の害虫捕獲器における捕獲器本体の侵入口は、壁面に対向する面に形成されるが、更に捕獲器本体の他の面にも形成されてもよい。
ここで、上述した本発明に係る害虫捕獲方法および害虫捕獲器の実施の形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 誘引剤(14)を収容し侵入口(18)を有する害虫捕獲器(10)を用いて、飛翔性害虫を誘引して捕獲する害虫捕獲方法であって、
前記侵入口(18)を壁面(30)に所定距離(隙間S)隔てて対向させて前記害虫捕獲器(10,10A,10B,10C)を設置する害虫捕獲方法。
[2] 前記侵入口(18)を前記壁面(30)に対して1mm以上、20mm以下隔てた前記所定距離(隙間S)に対向させる上記[1]に記載の害虫捕獲方法。
[3] 捕獲器本体(12)に誘引剤(14)を収容し侵入口(18)を有する害虫捕獲器(10)であって、
前記侵入口(18)を壁面(30)に所定距離(隙間S)隔てて対向させて前記捕獲器本体(12)を前記壁面(30)に設置するための設置間隔保持機構(スペーサ20、フック32及びピン34、フック32及び固定ピン36)を有する害虫捕獲器(10、10A、10B)。
[4] 前記設置間隔保持機構が、前記捕獲器本体(12)における前記侵入口(18)が形成されている面(壁面対向面12a)に設けられたスペーサ(20)を有する上記[3]に記載の害虫捕獲器(10)。
[5] 前記設置間隔保持機構が、前記捕獲器本体(12)に設けられたフック(32)と、前記フック(32)が所定位置に係止される係止部(38)を有して前記壁面(30)に固定される固定ピン(36)とを有する上記[3]に記載の害虫捕獲器(10B)。
なお、本出願は、2015年10月21日出願の日本特許出願(特願2015−207337)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の害虫捕獲方法および害虫捕獲器によれば、害虫捕獲器を部屋等に設置した際に目立たず、飛翔性害虫を捕獲器内部に誘引しやすくし、効果的に捕獲、防除することができる。
10 害虫捕獲器
12 捕獲器本体
12a 壁面対向面(侵入口が形成されている面)
14 誘引剤
16 粘着性シート
18 侵入口
20 スペーサ(設置間隔保持機構)
30 壁面
32 フック(設置間隔保持機構)
34 ピン(設置間隔保持機構)

Claims (5)

  1. 誘引剤を収容し侵入口を有する害虫捕獲器を用いて、飛翔性害虫を誘引して捕獲する害虫捕獲方法であって、
    前記侵入口を壁面に所定距離隔てて対向させて前記害虫捕獲器を設置する害虫捕獲方法。
  2. 前記侵入口を前記壁面に対して1mm以上、20mm以下隔てた前記所定距離に対向させる請求項1に記載の害虫捕獲方法。
  3. 捕獲器本体に誘引剤を収容し侵入口を有する害虫捕獲器であって、
    前記侵入口を壁面に所定距離隔てて対向させて前記捕獲器本体を前記壁面に設置するための設置間隔保持機構を有する害虫捕獲器。
  4. 前記設置間隔保持機構が、前記捕獲器本体における前記侵入口が形成されている面と前記壁面との間に設けられたスペーサを有する請求項3に記載の害虫捕獲器。
  5. 前記設置間隔保持機構が、前記捕獲器本体に設けられたフックと、前記フックが所定位置に係止される係止部を有して前記壁面に固定される固定ピンとを有する請求項3に記載の害虫捕獲器。
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