JPWO2017056704A1 - 医療用支持アーム装置及び医療用システム - Google Patents

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Abstract

術者の操作性を損なわず、かつ、より小型に構成することを可能にする。先端に医療用器具が設けられ、少なくとも6自由度を有するように可動軸が配置されて構成されるアーム部、を備え、前記可動軸のうち、先端側に設けられる、前記医療用器具の姿勢を規定する可動軸は、外部からの力に追従して回転する受動軸であり、基端側に設けられる、前記医療用器具の位置を規定する少なくとも1つの可動軸は、アクチュエータによって駆動される駆動軸である、医療用支持アーム装置を提供する。

Description

本開示は、医療用支持アーム装置及び医療用システムに関する。
近年、医療現場においては、手術をサポートするために支持アーム装置が用いられつつある。例えば、支持アーム装置のアーム部の先端にカメラ等からなる撮像部を設け、当該撮像部によって撮影された映像を見ながら術者が手術を行う方法が提案されている。あるいは、アーム部の先端に鉗子やレトラクタ等の処置具を設け、従来人手で行われていた処置具の支持や操作を、支持アーム装置に行わせる方法も提案されている。
一般的に、支持アーム装置のアーム部は、当該アーム部の先端に設けられる医療用器具(上述した撮像部や処置具等)の位置及び姿勢を高精度に制御するため、また、医療用器具を移動させる際の術者の操作性を考慮して、当該アーム部の自重を支持し得るように構成されている。例えば、アーム部全体としてバランスが取れるように(すなわち、アーム部の自重を支持し得るように)アーム部の基端側にカウンターウェイトを設け、支持アーム装置をいわゆるバランスアームとして構成する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特開平8−266555号公報
しかし、カウンターウェイトは比較的大型であるため、支持アーム装置をバランスアームとして構成すると、装置全体も大型化する。従って、手術室のスペースが支持アーム装置によって占有されてしまい、手術時の作業の妨げとなり得る。また、装置全体の重量も重くなるため、例えば支持アーム装置を天井からアーム部が吊り下げられた構成とする場合には、大掛かりな工事が必要となり、設置のためのコストが増大化することが懸念される。更に、一般的に、カウンターウェイトを備える支持アーム装置では、イナーシャが大きいため、アーム部の先端を素早く軽快に操作することが困難となる傾向がある。
そこで、本開示では、術者の操作性を損なわず、かつ、より小型に構成することが可能な、新規かつ改良された医療用支持アーム装置、及び当該医療用支持アーム装置を備える医療用システムを提案する。
本開示によれば、先端に医療用器具が設けられ、少なくとも6自由度を有するように可動軸が配置されて構成されるアーム部、を備え、前記可動軸のうち、先端側に設けられる、前記医療用器具の姿勢を規定する可動軸は、外部からの力に追従して回転する受動軸であり、基端側に設けられる、前記医療用器具の位置を規定する少なくとも1つの可動軸は、アクチュエータによって駆動される駆動軸である、医療用支持アーム装置が提供される。
また、本開示によれば、術部を観察するために当該術部の映像を撮影する観察装置と、撮影された前記映像を表示する表示装置と、を備え、前記観察装置は、先端に前記映像を撮影する撮像部が設けられ、少なくとも6自由度を有するように可動軸が配置されて構成されるアーム部、を備え、前記アーム部においては、前記可動軸のうち、先端側に設けられる、前記撮像部の姿勢を規定する可動軸は、外部からの力に追従して回転する受動軸であり、基端側に設けられる、前記撮像部の位置を規定する少なくとも1つの可動軸は、アクチュエータによって駆動される駆動軸である、医療用システムが提供される。
本開示によれば、医療用支持アーム装置のアーム部に設けられる可動軸について、基端側に設けられる、医療用器具の位置を規定する少なくとも1つの可動軸が、駆動軸として構成される。当該構成によれば、先端側の構成の重量を支持するように駆動軸を駆動することにより、カウンターウェイトを設けなくても、アーム部の位置及び姿勢を保持することが可能となる。従って、より小型で、かつ、術者の操作性を損なわない、医療用支持アーム装置が実現され得る。
以上説明したように本開示によれば、術者の操作性を損なわず、かつ、より小型に構成することが可能になる。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、又は上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、又は本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
第1の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。 ピボット動作時における制御装置での処理について説明するための説明図である。 ピボット動作時における制御装置での処理手順の一例を示すフロー図である。 第2の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。 第3の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。 回転軸についてバランスが取れている状態について説明するための説明図である。 第4の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。 第5の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。 第6の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。 第7の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態
1−1.システム及び支持アーム装置の構成
1−2.関節部の構成及びアーム部の動作
2.第2の実施形態
2−1.システム及び支持アーム装置の構成
3.第3の実施形態
3−1.システム及び支持アーム装置の構成
4.第4の実施形態
4−1.システム及び支持アーム装置の構成
5.第5の実施形態
5−1.システム及び支持アーム装置の構成
6.第6の実施形態
6−1.システム及び支持アーム装置の構成
7.第7の実施形態
7−1.システム及び支持アーム装置の構成
8.まとめ
9.補足
(1.第1の実施形態)
(1−1.システム及び支持アーム装置の構成)
図1を参照して、本開示の第1の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。
図1を参照すると、第1の実施形態に係る医療用システム1aは、支持アーム装置500aと、表示装置400と、から構成される。図1では、支持アーム装置500aを用いて、手術台330上の患者340に対して手術が行われている様子が図示されている。具体的には、支持アーム装置500aを用いた手術では、後述する支持アーム装置500aの撮像部520によって、患者340の術部341が撮影され、その撮影された映像が手術室内に設けられる表示装置400に表示される。術者(図示せず)は、表示装置400に映しだされた映像によって術部341の様子を観察しながら、当該術部341に対して各種の処置を施す。このように、医療用システム1aは、手術時において術者(ユーザ)をサポートするためのシステムである。
(表示装置400)
表示装置400は、各種の情報を表示画面上にテキスト、イメージ等様々な形式で表示することにより、当該各種の情報をユーザに対して視覚的に通知する装置である。上記のように、表示装置400は、手術室内に設置され、支持アーム装置500aの撮像部520によって撮影された術部341の映像を表示する。
例えば、表示装置400は、撮像部520によって取得された映像信号に対して各種の画像処理を施す画像信号処理部(図示せず。)や、処理された映像信号に基づく映像を表示画面上に表示させる制御を行う表示制御部(図示せず。)等の機能を有する。その他、表示装置400は、一般的な表示装置が有する各種の機能を有し得る。
具体的には、表示装置400としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ装置等、公知の各種の表示装置が用いられてよい。また、撮像部520と表示装置400との間の通信は、有線又は無線の各種の公知の方式で実現されてよい。
(支持アーム装置)
支持アーム装置500aは、アーム部510aと、当該アーム部510aの先端に取り付けられる撮像部520と、支持アーム装置500aの動作を制御する制御装置530と、を備える。支持アーム装置500aは、手術室内に設けられ、術者による手術の実行をサポートする、医療用の支持アーム装置500aである。
アーム部510aは、その基端部が手術室内の天井に取り付けられ、天井から吊り下げられるように設置される。なお、図1では、制御装置530を概略的に図示しているが、実際には、制御装置530は、アーム部510aの基端部と天井との接続部位に設けられてもよいし、アーム部510aとは離隔した場所(例えば手術室の床面上)に設置され、アーム部510aと有線又は無線の各種の通信方式によって互いに通信可能に接続されて設けられてもよい。
なお、以下では、アーム部510aの構成について説明する際に、撮像部520が設けられる側を先端側又は先端部等とも呼称し、天井に近い側を基端側又は基端部等とも呼称することとする。また、鉛直方向をz軸方向とも呼称し、当該z軸方向と互いに直交する2方向(すなわち、水平面内において互いに直交する2方向)を、それぞれ、x軸方向及びy軸方向とも呼称する。
アーム部510aは、各回転軸(先端側から順に、第1軸O、第2軸O、第3軸O 、第4軸O、第5軸O及び第6軸Oと呼称する)に対応する位置にそれぞれ設けられる関節部511a、511b、511c、511d、511e、511fと、関節部511b〜511fによって互いに回動可能に連結される複数のリンク512a、512b、512c、512d、512e、512fと、から構成される。また、アーム部510aの先端には、関節部511aを介して撮像部520が取り付けられる。
なお、図1では簡易的に実線によって図示しているが、実際には、リンク512a〜512fは、所定の太さを有する棒状又は管状の部材であり得る。また、リンク512a〜512fの断面形状は限定されず、円形、楕円、矩形等、各種の形状であってよい。リンク512a〜512fの具体的な構造としては、一般的な支持アーム装置のリンクとして用いられる各種のものが適用されてよい。
また、図1では簡易的に丸又は三角形の組み合わせによって図示しているが、実際には、関節部511a〜511fは、回転軸となるシャフト及び当該シャフトを軸支する軸受け等を有し、一の部材に対して他の部材を回動可能な部材であり得る。ただし、後述するように、第1の実施形態では、関節部511a〜511fに対して設けられるアクチュエータ及びロータリエンコーダ(以下、単にエンコーダと呼称する)の配置に特徴がある。第1の実施形態では、関節部511a〜511fは、一の部材に対して他の部材を回動可能に構成され、かつ、後述するアクチュエータ及びエンコーダの配置を実現し得るように構成されればよく、その他の具体的な構造としては、一般的な支持アーム装置の関節部として用いられる各種のものが適用されてよい。
アーム部510aの構成について詳細に説明する。略鉛直方向に延伸するリンク512fの基端が天井に取り付けられる。リンク512fの先端は、関節部511fを介してリンク512eの基端と連結され、リンク512fは、当該関節部511fを介してリンク512eを回動可能に支持する。
以下、同様に、リンク512e、512d、512c、512bの先端が、それぞれ、関節部511e、511d、511c、511bを介して、リンク512d、512c、512b、512aの基端と連結される。そして、リンク512e、512d、512c、512bは、それぞれ、関節部511e、511d、511c、511bを介して、リンク512d、512c、512b、512aを回動可能に支持する。
リンク512aの先端には、関節部511aを介して、撮像部520が連結される。リンク512aは、関節部511aを介して、撮像部520を回動可能に支持する。
このように、天井と接続されるリンク512fの基端を支点として、複数のリンク512a〜512fの端同士が関節部511b〜511fによって互いに連結されることにより、天井から延伸されるアーム形状が構成される。
回転軸のうち、第1軸O、第3軸O及び第6軸Oは、その基端側に設けられるリンク512a、512c、512fの延伸方向と略平行な方向の回転軸である。このような方向を有する回転軸のことを、本明細書では、便宜的に、ヨー(Yaw)軸とも呼称することとする。一方、第2軸O、第4軸O及び第5軸Oは、その基端側に設けられるリンク512b、512d、512eの延伸方向と略直交する方向の回転軸である。このような方向を有する回転軸のことを、本明細書では、便宜的に、ピッチ(Pitch)軸とも呼称することとする。
つまり、アーム部510aは、基端側から、ヨー軸(第6軸O)、ピッチ軸(第5軸O)、ピッチ軸(第4軸O)、ヨー軸(第3軸O)、ピッチ軸(第2軸O)及びヨー軸(第1軸O)が、この順に配置されて構成されている。当該構成により、アーム部510aでは、撮像部520の動きに対して、並進3自由度及び回転3自由度の計6自由度が実現されている。アーム部510aが6自由度を有するように構成されることにより、アーム部510aの可動範囲内において撮像部520を自由に移動させることが可能になる。
ただし、アーム部510aの構成は図示する例に限定されない。第1の実施形態では、アーム部510aは、撮像部520の動きに対して少なくとも6自由度を有するように構成されればよく、関節部511a〜511f及びリンク512a〜512fの数や配置、関節部511a〜511fの駆動軸の方向、リンク512a〜512fの長さ等は、アーム部510aが6自由度以上の所望の自由度を有するように適宜設定されてよい。
ここで、詳しくは下記(1−2.関節部の構成及びアーム部の動作)で後述するが、第1の実施形態では、これらの回転軸のうちの一部のみが、アクチュエータによって駆動される駆動軸として構成される。そして、他の回転軸は、外部からの力に追従して回転する受動軸として構成される。外部からの力とは、例えば、駆動軸の回転に伴って受動軸に加えられる力や、撮像部520を移動させようとする術者の操作に応じて受動軸に加えられる力である。
当該アクチュエータは、駆動力を生じさせるモータ、回転軸における回転角度を検出するロータリエンコーダ(以下、単にエンコーダと呼称する)、及び関節部に作用する力(トルク)を検出するトルクセンサ、を少なくとも含む。当該アクチュエータの駆動は、制御装置530によって制御される。各駆動軸に対して設けられるアクチュエータの駆動が制御装置530によってそれぞれ制御されることにより、当該各駆動軸における回転が制御され、例えばアーム部510aを伸ばしたり、縮めたり(折り畳んだり)といった、アーム部510aの駆動が制御される。
撮像部520は、術部を観察するための観察ユニットの一例であり、例えば撮影対象の動画及び/又は静止画を撮影できるカメラ等によって構成される。撮像部520は、いわゆるビデオ式顕微鏡であり得る。
手術を行う際には、アーム部510aの先端に設けられた撮像部520が患者340の術部341を撮影するように、アーム部510a及び撮像部520の位置及び姿勢が制御される。撮像部520によって撮影された術部341についての映像信号は表示装置400に送信される。送信された映像信号に基づいて表示装置400に当該術部341の映像が表示される。術者は、表示装置400に映し出された映像によって術部341を観察しながら手術を行う。
なお、撮像部520の具体的な構成としては、各種の公知のビデオ式顕微鏡の構成が適用されてよい。例えば、図1では簡易的に棒状の部材として図示しているが、実際には、撮像部520は、筒状の筐体と、当該筐体内に設けられ撮影対象からの光(観察光)を受光し当該観察光に応じた映像信号を出力する撮像素子と、同じく当該筐体内に設けられ観察光を当該撮像素子に集光する光学系と、から構成され得る。筒状の筐体の下端部には開口部が設けられており、当該開口部には対物レンズが配設されている。観察光が当該対物レンズを介して筐体内に入射し、光学系によって撮像素子に集光されることにより、撮影対象(例えば術部341)の像を表す映像信号が撮像素子によって取得され得る。
また、撮像部520には、当該光学系に含まれるズームレンズやフォーカスレンズを適宜移動させることにより、倍率や焦点を調整する機能が設けられていてもよい。撮像部520によって適宜拡大して撮影された術部341の映像が表示装置400に表示されることにより、術者は、当該術部341を拡大観察することが可能になる。撮像部520における倍率や焦点の調整は、支持アーム装置500aに設けられる入力装置(図示せず)を介して術者によって手動で実行されてもよいし、例えば一般的なオートフォーカス機能(AF機能)等を用いて自動的に実行されてもよい。その他、撮像部520は、一般的なビデオ式顕微鏡が有する各種の機能を備えてよい。
ここで、支持アーム装置500aのように、アーム部510aの先端に患者の術部を観察するための観察ユニットが設けられた支持アーム装置500aのことを、本明細書では、観察装置500aとも呼称する。図示する例では、観察ユニットとして撮像部520が設けられているが、観察ユニットはかかる例に限定されず、観察ユニットとしては、例えば内視鏡や光学式の顕微鏡等が設けられてもよい。
ただし、アーム部510aの先端に設けられるユニットは観察ユニットに限定されず、アーム部510aの先端には、各種の医療用器具が取り付けられ得る。例えば、アーム部510aの先端には、鉗子、レトラクタ等の各種の処置具が接続されてもよい。あるいは、アーム部510aの先端には、内視鏡用若しくは顕微鏡用の光源、又は、例えば血管封止に用いられる手術用エナジーデバイス等が接続されてもよい。
制御装置530は、例えばCPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、又はこれらのプロセッサとメモリ等の記憶素子が搭載されたマイコンや制御基板等によって構成される。制御装置530のプロセッサが所定のプログラムに従った信号処理を実行することにより、支持アーム装置500aの動作が制御される。
第1の実施形態では、支持アーム装置500aの制御方式として、好適に力制御が用いられる。力制御では、アーム部510a及び撮像部520の状態(位置や姿勢、作用している力等)が、各関節部511a〜511fに設けられるエンコーダ及び/又はトルクセンサによって検出される。そして、検出されたアーム部510a及び撮像部520の状態に基づいて、アーム部510aに所望の動作を実行させるために必要な、駆動軸における発生トルクが算出される。算出された当該発生トルクを生じさせるように駆動軸に対して設けられるアクチュエータが駆動されることにより、当該所望の動作を実行するように、アーム部510aの動作が制御される。所望の動作とは、例えば、重力補償動作、位置微動動作及びピボット動作等であり得る(これらの動作の詳細については改めて後述する)。
力制御では、例えば術者が直接アーム部510aに触れて行う、当該アーム部510aを移動させようとする操作に応じて、当該アーム部510aに加えられた力の方向に当該アーム部510aが移動するように(すなわち、術者の動作に追従するように)、制御装置530によってアクチュエータの駆動が制御され、当該アーム部510aの動作が制御され得る。このように、力制御を用いることにより、術者が直接アーム部510aに触れながら当該アーム部510aを移動させることができるため、より容易でより直感的な操作が可能になる。なお、以下の説明では、術者が直接アーム部510aに触れながら当該アーム部510aを移動させる操作のことを、直接操作とも言う。
ただし、第1の実施形態はかかる例に限定されず、支持アーム装置500aの制御方式としては、位置制御が用いられてもよい。支持アーム装置500aが位置制御によって制御される場合には、支持アーム装置500aには、アーム部510aを操作するための入力装置が設けられ得る。術者は、当該入力装置を介してアーム部510aを動作させることができる。
なお、力制御又は位置制御によるアーム部510aの具体的な駆動方法としては、各種の公知の方法が用いられてよいため、ここでは詳細な説明は省略する。
(1−2.関節部の構成及びアーム部の動作)
図1を参照して説明したように、アーム部510aは、基端側から、ヨー軸(第6軸O )、ピッチ軸(第5軸O)、ピッチ軸(第4軸O)、ヨー軸(第3軸O)、ピッチ軸(第2軸O)及びヨー軸(第1軸O)が、この順に配置されて構成されている。
従って、アーム部510aにおいては、第1軸Oまわりの回転が制御されることにより、撮像部520によって撮影される映像の向きが制御されることとなる。また、第2軸Oまわりの回転が制御されることにより、撮像部520の光軸のx−z平面内での向きが制御されることとなる。また、第3軸Oまわりの回転が制御されることにより、撮像部520の光軸のy−z平面内での向きが制御されることとなる。つまり、第1軸O、第2軸O及び第3軸Oは、撮像部520の光軸の向き、すなわち撮像部520の姿勢を規定する回転軸であると言える。
一方、第4軸O、第5軸O及び第6軸Oまわりの回転がそれぞれ制御されることにより、撮像部520の3次元空間内での位置が制御されることとなる。つまり、第4軸O、第5軸O及び第6軸Oは、撮像部520の位置を規定する回転軸であると言える。
このように、支持アーム装置500aのアーム部510aは、その先端側に、先端に設けられるユニットの姿勢を規定し得る回転軸が配置され、その基端側に、当該ユニットの位置を規定し得る回転軸が配置される。なお、このような回転軸の配置は、第1の実施形態に特有のものではなく、一般的な支持アーム装置においても広く適用されているものである。
第1の実施形態では、第1軸O〜第6軸Oのうち、基端側に設けられる、撮像部520の位置を規定し得る回転軸である第4軸O〜第6軸Oが、駆動軸として構成される。すなわち、これらの回転軸に対応する関節部511d〜511fにアクチュエータが設けられる。
また、先端側に設けられる、撮像部520の姿勢を規定し得る回転軸である第1軸O〜第3軸Oは、受動軸として構成される。これらの回転軸に対応する関節部511a〜511cには、アクチュエータは設けられず、エンコーダのみが設けられる。
なお、図1では、理解のため、便宜的に、アクチュエータが設けられる関節部511d〜511fに「A」を付し、エンコーダのみが設けられる関節部511a〜511cに「E」を付すことにより、アクチュエータ及びエンコーダの配置を示している。
当該構成によれば、関節部511d〜511fに設けられるアクチュエータの駆動が制御装置530によって適宜制御されることにより、アーム部510aは、重力補償動作、位置微動動作及びピボット動作を実行可能である。
重力補償動作とは、いずれかのアクチュエータによって、当該アクチュエータが設けられる関節部(すなわち、いずれかの駆動軸に対応する関節部)よりも先端側のアーム部510aの構成の重量を支持する動作である。重力補償動作時には、重量を支持するために、ピッチ軸である駆動軸が駆動されることとなる。第1の実施形態であれば、ピッチ軸である駆動軸(第4軸O、第5軸O)に対応する関節部511d、511eに設けられるアクチュエータが、関節部511dよりも先端側の構成(すなわち、リンク512c、関節部511c、リンク512b、関節部511b、リンク512a、関節部511a及び撮像部520)の重量を支持するように駆動されることにより、重力補償動作が実現される。
具体的には、重力補償動作では、関節部511a〜511cに設けられるエンコーダにより、これら関節部511a〜511cにおける回転角度が検出される。制御装置530は、これら検出された回転角度に基づいて、先端側の構成の現在の重心位置を求める。そして、制御装置530は、その求められた先端側の構成の重心位置に基づいて、先端側の構成によって基端側に負荷されるモーメントを計算し、当該モーメントを打ち消すようなトルクを発生させるように、関節部511d、511eに設けられるアクチュエータを駆動させる。
なお、制御装置530に予め入力されているアーム部510aの内部モデルには、アーム部510aの構造についての情報として、当該先端側の構成の重量についての情報が含まれている。従って、制御装置530は、求められた先端側の構成の重心位置についての情報と、先端側の構成の重量についての情報に基づいて、上記モーメントを計算することができる。
重力補償動作を行うことにより、アーム部510aにおいては、カウンターウェイトが設けられなくても、その位置及び姿勢を保持することが可能となる。従って、より小型で軽量な支持アーム装置500aが実現され得る。
ここで、重力補償動作を行うためには、アーム部510aの先端側の所定の構成の重量を、より基端側のいずれかの関節部において支持できればよいため、アーム部510aに設けられる回転軸のうち、比較的基端側の少なくとも1軸が駆動軸として構成されていればよい。例えば、好適に、撮像部520の位置を規定し得る3軸(第4軸O〜第6軸O )のうちの少なくも1軸が駆動軸として構成され得る。換言すれば、重力補償動作を実現し得るアーム部510aの構成は、必ずしも第1の実施形態に係るものに限定されず、上記の条件を満たせば、他の構成であってもよい。例えば、後述する第2〜第7の実施形態に係る支持アーム装置500b、500c、500d、200a、200b、200cは、いずれも、上記の条件を満たし得るものであり、重力補償動作が実現可能である。
また、位置微動動作とは、術者の操作に応じて、撮像部520を、x軸方向、y軸方向又はz軸方向に、微小な量だけ平行移動させる動作のことである。例えば、撮像部520が微小部位を拡大して撮影している場合には、撮像部520が僅かに移動しただけでも、観察範囲が大きく移動してしまう。従って、観察範囲を僅かに移動させたい場合には、撮像部520を極めて微小な量だけ移動させることが必要となる。この場合に、アーム部510aを完全に自由に移動可能な状態にして、術者が撮像部520の位置を微調整しようとしても、撮像部520を所望の位置まで僅かに移動させることは困難である。そこで、位置微動動作を実行することにより、撮像部520を僅かに移動させることができ、観察範囲の移動をより容易に行うことが可能になる。
なお、位置微動動作は、支持アーム装置500aの制御方式として力制御が適用されている場合には、術者による直接操作に応じて実行されてよいし、支持アーム装置500aの制御方式として位置制御が適用されている場合には、術者がレバーや十字キー等の入力装置を介して入力した操作に応じて実行されてよい。前者の場合には、術者がアーム部510a又は撮像部520を動かそうとして加えた力が、駆動軸のアクチュエータのトルクセンサによって検出され、当該力の方向に撮像部520が微動するように、制御装置530によってアクチュエータが駆動され、アーム部510aの動きが制御される。一方、後者の場合には、術者が入力装置を介して入力した方向に撮像部520が微動するように、制御装置530によってアクチュエータが駆動され、アーム部510aの動きが制御される。
ここで、位置微動動作を行うためには、撮像部520の位置をアクチュエータの駆動により移動可能である必要があるため、少なくとも、撮像部520の位置を規定し得る3軸(第4軸O〜第6軸O)が駆動軸として構成されていればよい。換言すれば、位置微動動作を実現し得るアーム部510aの構成は、必ずしも第1の実施形態に係るものに限定されず、上記の条件を満たせば、他の構成であってもよい。例えば、後述する第6及び第7の実施形態に係る支持アーム装置200b、200cも、上記の条件を満たし得るものであり、位置微動動作が実現可能である。
また、ピボット動作とは、撮像部520の光軸が空間上の所定の点を向いた状態で、かつ、当該撮像部520が当該所定の点と一定の距離を保った状態で、当該撮像部520が移動する動作のことである。ピボット動作における基準となる上記所定の点のことを、ピボット点とも呼称する。例えば、ピボット点を術部341に設定した状態でピボット動作を行えば、術部341の方を常に向いた状態で、かつ、術部341と一定の距離を保った状態で、撮像部520を移動させることができるため、術部341を様々な角度から観察することが可能となり、術者の利便性が向上する。
ここで、ピボット動作時における制御装置530での処理について詳細に説明する。ピボット動作は、術者が撮像部520を移動させた際に、撮像部520の光軸が観察部位の方を向いた状態で、かつ、当該撮像部520と観察部位とが一定の距離を保った状態で、当該撮像部520が移動するように、制御装置530が駆動軸である第4軸O〜第6軸Oの回転角度を制御することにより、実現される。つまり、ピボット動作時には、ユーザの操作に応じて受動軸である第1軸O〜第3軸Oの回転角度(すなわち、先端側の構成の姿勢)が決定され、当該先端側の構成の姿勢に応じて制御装置530によってピボット動作を実現し得るような第4軸O〜第6軸Oの回転角度が決定され、結果的に全ての回転軸における回転角度が一意に決定されることとなる。
図2及び図3を参照して、ピボット動作時における制御装置530での処理について説明する。図2は、ピボット動作時における制御装置530での処理について説明するための説明図である。なお、図2では、図1から支持アーム装置500aのみを抜き出して図示している。図3は、ピボット動作時における制御装置530での処理手順の一例を示すフロー図である。なお、図3に示す各処理は、制御装置530のプロセッサが所定のプログラムに従って動作することによって実行される。
図2に示すように、第1軸O〜第6軸Oにおける回転角度を、それぞれ、q1〜q6とする。また、ピボット点をX=(x,y,z)と置く。ピボット点Xは、例えば、患者340の術部341である。また、第1軸O〜第3軸Oに対応する関節部511a〜511cの間の構成は、いわゆる手首部に相当する部位であるが、この手首部の重心位置(wrist point)をXとする。更に、手首部の姿勢を表すベクトルである姿勢ベクトルuを、第1軸O〜第3軸Oの回転角度q1〜q3の関数として、u=f(q1,q2,q3)と表す。
ピボット動作時には、ピボット点X、及びピボット点Xからwrist point Xまでの距離fは、予め設定されている。すなわち、制御装置530は、ピボット動作時に、ピボット点Xの空間上の座標(x,y,z)及び、ピボット点Xからwrist point Xまでの距離fについての情報を得ている。
図3を参照すると、ピボット動作時には、まず、ユーザの操作に応じて変化する第1軸O〜第3軸Oの回転角度q1、q2、q3が検出され、姿勢ベクトルu=f(q1,q2,q3)が決定される(ステップS101)。具体的には、回転角度q1、q2、q3は、関節部511a〜511cに設けられるエンコーダによって検出される。各エンコーダによる回転角度の検出値(q1、q2、q3)が、制御装置530に送信され、制御装置530において、これらの検出値に基づいて、姿勢ベクトルuが計算される。
次に、ピボット点X(x,y,z)及び姿勢ベクトルu=f(q1,q2,q3)から、wrist point Xが決定される(ステップS103)。ここで、一般的に、6自由度を有するように構成されるアーム部においては、1つの姿勢ベクトルuに対して、所定のピボット点Xからの距離がfであるようなwrist point
は、一意に決定され得る。上述したように、支持アーム装置500aのアーム部510aは、6自由度を有するように構成されるため、第1の実施形態では、ステップS103において、wrist point Xが一意に決定されることとなる。
次に、決定されたwrist point Xを実現するような、第4軸O〜第6軸Oの回転角度q4、q5、q6が決定される、(ステップS105)。wrist point Xが一意に決定されているため、それを実現するための回転角度q4、q5、q6も一意に決定され得る。
そして、決定された回転角度q4、q5、q6に従って、第4軸O〜第6軸Oが駆動される、すなわち、関節部511d〜511fに設けられるアクチュエータが駆動される(ステップS107)。これにより、ピボット動作が実現され得る。
ここで、ピボット動作を実現するためには、アーム部510aを構成する全ての回転軸第1軸O〜第6軸Oの回転角度q1〜q6が検出可能又は制御可能であること、並びに、ピボット点X、姿勢ベクトルu及びピボット点Xとwrist point X との距離fが定まったときにwrist point Xの空間上の座標が一意に決定され得るように、アーム部510aが構成されればよい。換言すれば、ピボット動作を実現し得るアーム部510aの構成は、必ずしも第1の実施形態に係るものに限定されず、上記の条件を満たせば、他の構成であってもよい。例えば、後述する第6及び第7の実施形態に係る支持アーム装置200b、200cも、上記の条件を満たし得るものであり、ピボット動作が実現可能である。
なお、ピボット動作を行う際には、撮像部520としては、好適に、倍率調整機能及び/又はAF機能を有するものが用いられることが好ましい。ピボット動作時には、ピボット点Xとwrist point Xとの距離fは一定に保たれるが、当該距離fは、ピボット動作を実行するごとに設定され得る。従って、撮像部520の倍率及び焦点が調整不可能であれば、所定の距離fでのピボット動作時にしか鮮明な映像を得られないこととなるため、術者にとって利便性が高いとは言えない。撮像部520が倍率調整機能及び/又はAF機能を有し、当該距離fに応じて、その倍率及び/又は焦点が適宜調整されることにより、当該距離fが互いに異なるピボット動作においても、所望の部位を、より鮮明に撮影することが可能となるため、術者の利便性を著しく向上させることができる。
以上、第1の実施形態について説明した。
(2.第2の実施形態)
本開示の第2の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2〜第4の実施形態においては、アーム部の各関節部におけるアクチュエータ及びエンコーダの配置が第1の実施形態と異なるだけであり、その他の事項については第1の実施形態と同様である。従って、以下の第2〜第4の実施形態についての説明では、第1の実施形態と相違する事項について主に説明し、第1の実施形態と重複する事項についてはその詳細な説明を省略することとする。
(2−1.システム及び支持アーム装置の構成)
図4を参照して、本開示の第2の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の構成について説明する。図4は、第2の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。
図4を参照すると、第2の実施形態に係る医療用システム1bは、支持アーム装置500bと、表示装置400と、から構成される。第2の実施形態に係る医療用システム1bの構成は、支持アーム装置500bの構成が異なること以外は、上述した第1の実施形態に係る医療用システム1aと同様である。
図4を参照すると、第2の実施形態に係る支持アーム装置500bは、アーム部510bと、当該アーム部510bの先端に取り付けられる撮像部520と、支持アーム装置500bの動作を制御する制御装置530と、を備える。支持アーム装置500bの構成は、アーム部510bの各関節部511a〜511fに設けられるアクチュエータ及びエンコーダの配置以外は、第1の実施形態に係る支持アーム装置500aと同様である。
第2の実施形態では、アーム部510bにおいて、基端側に設けられる、撮像部520の位置を規定し得る回転軸である第4軸O〜第6軸Oのうち、第4軸O及び第5軸Oが駆動軸として構成される。すなわち、これらの回転軸に対応する関節部511d、511eに、アクチュエータが設けられる。
また、先端側に設けられる、撮像部520の姿勢を規定し得る回転軸である第1軸O〜第3軸Oは、受動軸として構成される。これらの回転軸に対応する関節部511a〜511cには、アクチュエータは設けられず、エンコーダのみが設けられる。
また、第6軸Oも受動軸として構成される。ただし、第6軸Oに対応する関節部511fの構成は任意であり、第6軸Oを受動軸として機能させれば、どのように構成されてもよい。例えば、関節部511fには、アクチュエータ及びエンコーダはいずれも設けられない。
なお、図2においても、図1と同様に、アクチュエータが設けられる関節部511d、511eに「A」を付し、エンコーダのみが設けられる関節部511a〜511cに「E」を付すことにより、アクチュエータ及びエンコーダの配置を示している。なお、任意に構成される関節部511fには「A」も「E」も付さず、空欄としている。
当該構成によれば、第1の実施形態と同様に、関節部511d、511eに設けられるアクチュエータの駆動が制御装置530によって適宜制御されることにより、アーム部510bは、重力補償動作を実行可能である。第2の実施形態における重力補償動作の詳細は、第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
以上、第2の実施形態について説明した。
(3.第3の実施形態)
(3−1.システム及び支持アーム装置の構成)
図5を参照して、本開示の第3の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の構成について説明する。図5は、第3の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。
図5を参照すると、第3の実施形態に係る医療用システム1cは、支持アーム装置500cと、表示装置400と、から構成される。第3の実施形態に係る医療用システム1cの構成は、支持アーム装置500cの構成が異なること以外は、上述した第1の実施形態に係る医療用システム1aと同様である。
図5を参照すると、第3の実施形態に係る支持アーム装置500cは、アーム部510cと、当該アーム部510cの先端に取り付けられる撮像部520と、支持アーム装置500cの動作を制御する制御装置530と、を備える。支持アーム装置500cの構成は、アーム部510cの各関節部511a〜511fに設けられるアクチュエータ及びエンコーダの配置以外は、第1の実施形態に係る支持アーム装置500aと同様である。
第3の実施形態では、アーム部510cにおいて、基端側に設けられる、撮像部520の位置を規定し得る回転軸である第4軸O〜第6軸Oのうち、第4軸O及び第5軸Oが駆動軸として構成される。すなわちこれらの回転軸に対応する関節部511d、511eに、アクチュエータが設けられる。
また、第2の実施形態と同様に、第6軸Oは受動軸として構成される。第6軸Oに対応する関節部511fの構成は任意であり、第6軸Oを受動軸として機能させれば、どのように構成されてもよい。例えば、関節部511fには、アクチュエータ及びエンコーダはいずれも設けられない。
また、先端側に設けられる、撮像部520の姿勢を規定し得る回転軸である第1軸O〜第3軸Oは、受動軸として構成される。しかし、第1及び第2の実施形態とは異なり、これらの回転軸に対応する関節部511a〜511cには、アクチュエータ及びエンコーダは、いずれも設けられない。ただし、これら関節部511a〜511cに係る構成は、それぞれ、第1軸O〜第3軸Oについてバランスが取れるように構成されている。ここで、回転軸についてバランスが取れている状態とは、当該回転軸に係る可動部の重心位置が当該回転軸と一致しており、当該回転軸まわりに当該可動部が回転しても、重心位置が変化しない状態のことを意味する。つまり、姿勢の変化にかかわらず重心位置が一定である状態である。
図6は、回転軸についてバランスが取れている状態について説明するための説明図である。図6では、説明のため、2つの回転軸を有する簡易的なアーム部610を図示している。アーム部610は、1軸目の回転軸に対応する関節部601と、2軸目の回転軸に対応する関節部603と、によって、リンクが接続されることによって構成されている。図中の破線で囲っている部位605は、関節部603における回転に伴って回転する部位、すなわち、2軸目の回転軸に係る可動部605を示している。
例えば、アーム部610が、2軸目の回転軸についてバランスが取れるように構成されているとする。この場合、例えばカウンターウェイト等によって、2軸目の回転軸と一致するように可動部605の重心位置が調整されている。重心位置がこのように調整されていると、図6(a)に示す状態から、図6(b)に示す状態のように、可動部605が2軸目の回転軸まわりに回転したとしても、可動部605の重心位置は一定に保たれることとなる。アーム部610が更に3軸目の回転軸を有する場合について考えると、当該3軸目の回転軸に係る可動部についても同様に、3軸目の回転軸についてバランスが取れるように構成されているとすれば、3軸目の回転軸まわりの回転が生じたとしても3軸目の回転軸に係る可動部の重心位置も変化しない。従って、結果的に、2軸目の回転軸に係る可動部605及び3軸目の回転軸に係る可動部の重心位置はともに変化しないこととなる。
図5においても、図1等と同様に、アクチュエータが設けられる関節部511d、511eに「A」を付すことにより、アクチュエータの配置を示している。また、バランスが取れている回転軸を示すために、対応する関節部511a〜511cに「B」を付している。なお、任意に構成される関節部511fには「A」も「B」も付さず、空欄としている。
当該構成によれば、第1及び第2の実施形態と同様に、関節部511d、511eに設けられるアクチュエータの駆動が制御装置530によって適宜制御されることにより、アーム部510cは、重力補償動作を実行可能である。ただし、第3の実施形態では、重力補償動作時に制御装置530によって行われる処理は、第1及び第2の実施形態と異なる。
具体的には、第3の実施形態では、アーム部510cにおいて、先端側の回転軸である第1軸O〜第3軸Oについては、これらの各回転軸についてバランスが取れるように構成されているため、先端側の構成(リンク512c、関節部511c、リンク512b、関節部511b、リンク512a、関節部511a及び撮像部520)の重心位置は、当該先端側の構成の姿勢にかかわらず一定である。従って、第1及び第2の実施形態のように、エンコーダの検出値に基づいて重心位置を求める処理を行う必要がない。
第3の実施形態では、先端側の構成の重心位置についての情報が、予め制御装置530に入力されている。従って、制御装置530は、当該情報に基づいて、先端側の構成の姿勢にかかわらず、当該先端側の構成によって基端側に負荷されるモーメントを計算することができる。制御装置530が、計算されたモーメントを打ち消すようなトルクを発生させるように、関節部511d、511eに設けられるアクチュエータを駆動させることにより、重力補償動作が実現される。
以上、第3の実施形態について説明した。
(4.第4の実施形態)
(4−1.システム及び支持アーム装置の構成)
図7を参照して、本開示の第4の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の構成について説明する。図7は、第4の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。
図7を参照すると、第4の実施形態に係る医療用システム1dは、支持アーム装置500dと、表示装置400と、から構成される。第4の実施形態に係る医療用システム1dの構成は、支持アーム装置500dの構成が異なること以外は、上述した第1の実施形態に係る医療用システム1aと同様である。
図7を参照すると、第4の実施形態に係る支持アーム装置500dは、アーム部510dと、当該アーム部510dの先端に取り付けられる撮像部520と、支持アーム装置500dの動作を制御する制御装置530と、を備える。支持アーム装置500dの構成は、アーム部510dの各関節部511a〜511fに設けられるアクチュエータ及びエンコーダの配置以外は、第1の実施形態に係る支持アーム装置500aと同様である。
第4の実施形態では、アーム部510dにおいて、基端側に設けられる、撮像部520の位置を規定し得る回転軸である第4軸O〜第6軸Oのうち、第4軸O及び第5軸Oが駆動軸として構成される。すなわち、これらの回転軸に対応する関節部511d、511eに、アクチュエータが設けられる。
また、先端側に設けられる、撮像部520の姿勢を規定し得る回転軸である第1軸O〜第3軸Oは、受動軸として構成される。このうち、第2軸O及び第3軸Oに対応する関節部511b、511cにはエンコーダが設けられる。一方、第1軸Oに対応する関節部511aには、アクチュエータもエンコーダも設けられない。ただし、関節部511aに係る構成は、第1軸Oについてバランスが取れるように構成されている。
また、第2及び第3の実施形態と同様に、第6軸Oは受動軸として構成される。第6軸Oに対応する関節部511fの構成は任意であり、第6軸Oを受動軸として機能させれば、どのように構成されてもよい。例えば、関節部511fには、アクチュエータ及びエンコーダはいずれも設けられない。
図7においても、図1等と同様に、アクチュエータが設けられる関節部511d、511eに「A」を付し、エンコーダが設けられる関節部511b、511cに「E」を付すことにより、アクチュエータ及びエンコーダの配置を示している。また、バランスが取れている回転軸を示すために、対応する関節部511aに「B」を付している。なお、任意に構成される関節部511fには、「A」、「E」、「B」をいずれも付さず、空欄としている。
当該構成によれば、第1〜第3の実施形態と同様に、関節部511d、511eに設けられるアクチュエータの駆動が制御装置530によって適宜制御されることにより、アーム部510dは、重力補償動作を実行可能である。
第4の実施形態に係る重力補償動作では、関節部511b、511cに設けられるエンコーダにより、これら関節部511b、511cにおける回転角度が検出される。制御装置530は、これら検出された回転角度に基づいて、先端側の構成(すなわち、リンク512c、関節部511c、リンク512b、関節部511b、リンク512a、関節部511a及び撮像部520)のうち、関節部511b、511cに係る構成についての現在の重心位置を求める。
また、第1軸Oについては、当該回転軸についてバランスが取れるように構成されているため、第1軸Oに係る構成(すなわち、関節部511aに係る構成)の重心位置は、当該構成の姿勢にかかわらず一定である。制御装置530には、当該関節部511aに係る構成の重心位置についての情報が、予め入力されている。
制御装置530は、関節部511b、511cに係る構成の重心位置についての情報と、関節部511aに係る構成の重心位置についての情報と、に基づいて、先端側の構成の重心位置を求め、当該先端側の構成の重心位置に基づいて、当該先端側の構成によって基端側に負荷されるモーメントを計算することができる。制御装置530が、計算されたモーメントを打ち消すようなトルクを発生させるように、関節部511d、511eに設けられるアクチュエータを駆動させることにより、重力補償動作が実現される。
以上、第4の実施形態について説明した。
(5.第5の実施形態)
本開示の第5の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第5〜第7の実施形態においては、支持アーム装置のアーム部の構造が第1の実施形態と異なるだけであり、その他の事項については第1の実施形態と同様である。従って、以下の第5〜第7の実施形態についての説明では、第1の実施形態と相違する事項について主に説明し、第1の実施形態と重複する事項についてはその詳細な説明を省略することとする。
(5−1.システム及び支持アーム装置の構成)
図8を参照して、本開示の第5の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の構成について説明する。図8は、第5の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。
図8を参照すると、第5の実施形態に係る医療用システム1eは、支持アーム装置200aと、表示装置400と、から構成される。第5の実施形態に係る医療用システム1eの構成は、支持アーム装置200aの構成が異なること以外は、上述した第1の実施形態に係る医療用システム1aと同様である。
図8を参照すると、第5の実施形態に係る支持アーム装置200aは、アーム部210aと、当該アーム部210aの先端に取り付けられる撮像部220と、支持アーム装置200aの動作を制御する制御装置230と、を備える。なお、撮像部220及び制御装置230は、第1の実施形態における撮像部520及び制御装置530と同様の構成及び機能を有するものである。
アーム部210aは、その基端部が手術室内の天井に取り付けられ、天井から吊り下げられるように設置される。アーム部210aは、各回転軸(先端側から順に、第1軸O、第2軸O、第3軸O、第4軸O、第5軸O及び第6軸O)に対応する位置にそれぞれ設けられる関節部211a、211b、211c、211d、211e、211fと、関節部211b〜211fによって互いに回動可能に連結される複数のリンク212a、212b、212c、212d、212e、212fと、から構成される。また、アーム部210aの先端には、関節部211aを介して撮像部220が取り付けられる。
なお、図8では、リンク212a〜212fを矩形断面を有する棒状の部材として図示しているが、リンク212a〜212fの形状はかかる例に限定されず、その断面は円形、楕円等、各種の形状であってよい。リンク212a〜212fの具体的な構造としては、一般的な支持アーム装置のリンクとして用いられる各種のものが適用されてよい。
また、図8では、関節部211a〜211fを、簡易的に円柱によって図示しているが、実際には、関節部211a〜211fは、回転軸となるシャフト及び当該シャフトを軸支する軸受け等を有し、一の部材に対して他の部材を回動可能な部材であり得る。ただし、上述してきた各実施形態と同様に、第5の実施形態も、関節部211a〜211fに対して設けられるアクチュエータ及びエンコーダの配置に特徴がある。第5の実施形態では、関節部211a〜211fは、一の部材に対して他の部材を回動可能に構成され、かつ、後述するアクチュエータ及びエンコーダの配置を実現し得るように構成されればよく、その他の具体的な構造としては、一般的な支持アーム装置の関節部として用いられる各種のものが適用されてよい。
アーム部210aの構成について詳細に説明する。略鉛直方向に延伸するリンク212fの基端が天井に取り付けられる。リンク212fの先端は、関節部211fを介してリンク212eの基端と連結され、リンク212fは、当該関節部211fを介してリンク212eを回動可能に支持する。
以下、同様に、リンク212e、212d、212c、212bの先端が、それぞれ、関節部211e、211d、211c、211bを介して、リンク212d、212c、212b、212aの基端と連結される。そして、リンク212e、212d、212c、212bは、それぞれ、関節部211e、211d、211c、211bを介して、リンク212d、212c、212b、212aを回動可能に支持する。
リンク212aの先端には、関節部211aを介して、撮像部220が連結される。リンク212aは、関節部211aを介して、撮像部220を回動可能に支持する。
このように、天井と接続されるリンク212fの基端を支点として、複数のリンク212a〜212fの端同士が、関節部211b〜211fによって互いに連結されることにより、天井から延伸されるアーム形状が構成される。
ここで、アーム部210aでは、各回転軸のうち、第1軸O〜第4軸Oについては、その回転軸の方向が、第1の実施形態と同様である。すなわち、第1軸O及び第3軸Oはヨー軸であり、第2軸O及び第4軸Oはピッチ軸である。一方、アーム部210aでは、第5軸O及び第6軸Oについては、その回転軸の方向が、第1の実施形態と異なる。
アーム部210aでは、第5軸O及び第6軸Oは、ともに、鉛直方向(z軸方向)と平行な回転軸を有する。そして、第5軸Oに対応する関節部211e及び第6軸Oに対応する関節部211fに接続されるリンク212d、212eは、略水平方向に延伸する。第5軸O及び第6軸Oまわりの回転により、これらリンク212d、212eは、その一端を基点として水平面内で回転することとなる。
このように、アーム部210aの第5軸O及び第6軸Oに係る構成は、いわゆる水平多関節構造である。水平多関節構造を有することにより、例えば、万が一当該水平多関節構造に係るアクチュエータが誤動作した場合であっても、アーム部210aの水平面内での移動しか引き起こさないため、アーム部210aの先端の位置が大きく上下動する事態を回避することができる。よって、より安全な医療用システム1eを提供することが可能となる。
第5の実施形態では、アーム部210aにおいて、基端側に設けられる、撮像部220の位置を規定し得る回転軸である第4軸O〜第6軸Oのうち、第4軸O及び第5軸Oが駆動軸として構成される。すなわち、これらの回転軸に対応する関節部211d、211eに、アクチュエータが設けられる。
また、先端側に設けられる、撮像部220の姿勢を規定し得る回転軸である第1軸O〜第3軸Oは、受動軸として構成される。これらの回転軸に対応する関節部211a〜211cには、アクチュエータは設けられず、エンコーダのみが設けられる。また、第6軸Oも受動軸として構成され、当該回転軸に対応する関節部211fにも、エンコーダのみが設けられる。
なお、図8では、図1等と同様に、アクチュエータが設けられる関節部211d〜211fに「A」を付し、エンコーダのみが設けられる関節部211a〜211cに「E」を付すことにより、アクチュエータ及びエンコーダの配置を示している。
当該構成によれば、関節部211dに設けられるアクチュエータの駆動が制御装置230によって適宜制御されることにより、アーム部210aは、重力補償動作を実行可能である。
具体的には、重力補償動作では、制御装置230が、エンコーダによって検出された関節部211a〜211cの回転角度に基づいて、先端側の構成(リンク212c、関節部211c、リンク212b、関節部211b、リンク212a、関節部211a及び撮像部220)の重心位置を求める。そして、制御装置230は、その求められた先端側の構成の重心位置に基づいて、当該先端側の構成によって基端側に負荷されるモーメントを計算し、当該モーメントを打ち消すようなトルクを発生させるように、関節部211dに設けられるアクチュエータを駆動させる。
以上、第5の実施形態について説明した。
(6.第6の実施形態)
(6−1.システム及び支持アーム装置の構成)
図9を参照して、本開示の第6の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の構成について説明する。図9は、第6の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。
図9を参照すると、第6の実施形態に係る医療用システム1fは、支持アーム装置200bと、表示装置400と、から構成される。第6の実施形態に係る医療用システム1fの構成は、支持アーム装置200bの構成が異なること以外は、上述した第1の実施形態に係る医療用システム1aと同様である。
図9を参照すると、第6の実施形態に係る支持アーム装置200bは、アーム部210bと、当該アーム部210bの先端に取り付けられる撮像部220と、支持アーム装置200bの動作を制御する制御装置230と、を備える。支持アーム装置200bの構成は、アーム部210bの各関節部211a〜211fに設けられるアクチュエータ及びエンコーダの配置以外は、第5の実施形態に係る支持アーム装置200aと同様であるため、重複する事項についてはその説明を省略する。
アーム部210bにおけるアクチュエータ及びエンコーダの配置は、第1の実施形態と同様である。すなわち、第6の実施形態では、第1軸O〜第6軸Oのうち、基端側に設けられる、撮像部220の位置を規定し得る回転軸である第4軸O〜第6軸Oが、駆動軸として構成される。すなわち、これらの回転軸に対応する関節部211d〜211fに、アクチュエータが設けられる。
また、先端側に設けられる、撮像部220の姿勢を規定し得る回転軸である第1軸O〜第3軸Oは、受動軸として構成される。これらの回転軸に対応する関節部211a〜211cには、アクチュエータは設けられず、エンコーダのみが設けられる。
なお、図9では、図1等と同様に、アクチュエータが設けられる関節部211d〜211fに「A」を付し、エンコーダのみが設けられる関節部211a〜211cに「E」を付すことにより、アクチュエータ及びエンコーダの配置を示している。
当該構成によれば、関節部211dに設けられるアクチュエータの駆動が制御装置230によって適宜制御されることにより、アーム部210bは、重力補償動作を実行可能である。また、当該構成によれば、関節部211d〜211fに設けられるアクチュエータの駆動が制御装置230によって適宜制御されることにより、アーム部210bは、位置微動動作及びピボット動作を実行可能である。
重力補償動作では、制御装置230において、第5の実施形態と同様の処理が行われる。具体的には、制御装置230が、エンコーダによって検出された関節部211a〜211cの回転角度に基づいて、先端側の構成(リンク212c、関節部211c、リンク212b、関節部211b、リンク212a、関節部211a及び撮像部220)の重心位置を求める。そして、制御装置230は、その求められた先端側の構成の重心位置に基づいて、当該先端側の構成によって基端側に負荷されるモーメントを計算し、当該モーメントを打ち消すようなトルクを発生させるように、関節部211dに設けられるアクチュエータを駆動させる。
また、位置微動動作及びピボット動作では、制御装置230において、第1の実施形態と同様の処理が行われる。具体的には、位置微動動作では、制御装置230が、術者による操作入力に応じて、当該操作入力に応じた方向に撮像部220を平行移動させるように、関節部211d〜211fに設けられるアクチュエータを駆動させる。
ピボット動作では、術者の操作に応じて決定される関節部211a〜211cの回転角度がエンコーダによって検出され、制御装置230は、当該エンコーダの検出値と、拘束したいピボット点から、ピボット動作を実現するような駆動軸(第4軸O〜第6軸O)の角度を算出する。そして、制御装置230が、当該角度に従って、関節部211d〜211fに設けられるアクチュエータを駆動させる。
以上、第6の実施形態について説明した。
(7.第7の実施形態)
(7−1.システム及び支持アーム装置の構成)
図10を参照して、本開示の第7の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の構成について説明する。図10は、第7の実施形態に係る医療用システム及び支持アーム装置の概略構成を示す図である。
図10を参照すると、第7の実施形態に係る医療用システム1gは、支持アーム装置200cと、表示装置400と、から構成される。第7の実施形態に係る医療用システム1gの構成は、支持アーム装置200cの構成が異なること以外は、上述した第1の実施形態に係る医療用システム1aと同様である。
図10を参照すると、第7の実施形態に係る支持アーム装置200cは、アーム部210cと、当該アーム部210cの先端に取り付けられる撮像部220と、支持アーム装置200aの動作を制御する制御装置230と、を備える。
第7の実施形態に係るアーム部210cは、第6の実施形態に係るアーム部210bと略同様の構成を有する。ただし、アーム部210cでは、第4軸Oに対応する関節部211dの代わりに、直動機構が設けられている。
具体的には、アーム部210cでは、第3軸Oに対応する関節部211cに先端が接続されるリンク212cが、略L字形状を有するように構成され、その短辺に当たる部位が略水平方向に延伸するとともに、その長辺に当たる部位が略鉛直方向に延伸するように配置される。短辺に当たる部位の先端が、関節部211cに接続される。そして、長辺に当たる部位の略鉛直方向に延伸する面に、第5軸Oに対応する関節部211eに基端が接続されるリンク212dの先端が、略垂直に当接するように接続される。
リンク212cの長辺に当たる部位の、リンク212dの先端との当接面には、レール等のガイド機構がその長辺方向に沿って形成されており、リンク212dの先端は、当該ガイド機構に連結される。当該ガイド機構によって、リンク212cから先端側の構成は、リンク212dに対して、鉛直方向に並進可能となる。
このように、第7の実施形態に係るアーム部210cは、上述した第5及び第6の実施形態に係るアーム部210a、210bの構成に対して、関節部211dが直動機構に置換されたもの、すなわち、回転軸(第4軸O)が並進軸に置換されたものに対応する。第4軸Oはピッチ軸、すなわち、第4軸Oの先端側の構成を上下方向に動かすように回転させる回転軸であったため、第4軸Oが鉛直方向の並進軸に置き換えられたとしても、アーム部210cは、アーム部210a、210bと同様の6自由度を有することができる。
なお、本明細書では、回転軸及び並進軸を総称して、可動軸と呼称することとする。上述した第1〜第6の実施形態では、全ての可動軸が回転軸であるようにアーム部510a、510b、510c、510d、210a、210bが構成されていたが、第7の実施形態のように、回転軸及び並進軸が混在するように構成されたアーム部210cであっても、少なくとも6自由度を有するように当該アーム部210cが適宜構成されることにより、第1〜第6の実施形態と同様に、重力補償動作等を実現することができる。このように、本開示においては、アーム部は、少なくとも6自由度を有するように構成されればよく、当該アーム部における各可動軸は、回転軸であってもよいし、並進軸であってもよい。
第7の実施形態では、第1軸O〜第3軸O、第5軸O、第6軸Oのうち、基端側に設けられる、撮像部220の位置を規定し得る回転軸である第5軸O及び第6軸O が、駆動軸として構成される。すなわち、これらの回転軸に対応する関節部211e、211fに、アクチュエータが設けられる。
また、直動機構に対応する並進軸は、第4軸Oの役割を果たすものであり、当該並進軸も撮像部220の位置を規定し得る可動軸である。第7の実施形態では、当該並進軸も駆動軸として構成される。すなわち、当該並進軸に対応する直動機構にも、アクチュエータが設けられる。当該アクチュエータは、リンク212cから先端側の構成を、リンク212dに対して、鉛直方向に並進させる。また、当該アクチュエータにもエンコーダが設けられ得るが、当該エンコーダは、リンク212cから先端側の構成の並進距離を検出するリニアエンコーダである。
また、先端側に設けられる、撮像部220の姿勢を規定し得る回転軸である第1軸O〜第3軸Oは、受動軸として構成される。これらの回転軸に対応する関節部211a〜211cには、アクチュエータは設けられず、エンコーダのみが設けられる。このように、第4軸Oが並進軸に置き換えられているという違いはあるものの、アーム部210cにおけるアクチュエータ及びエンコーダの配置は、第6の実施形態に係るアーム部210bと同様である。
なお、図10では、図1等と同様に、アクチュエータが設けられる関節部211d〜211f及び直動機構に「A」を付し、エンコーダのみが設けられる関節部211a〜211cに「E」を付すことにより、アクチュエータ及びエンコーダの配置を示している。
当該構成によれば、直動機構に設けられるアクチュエータの駆動が制御装置230によって適宜制御されることにより、アーム部210cは、重力補償動作を実行可能である。また、当該構成によれば、関節部211e、211fに設けられるアクチュエータ及び直動機構に設けられるアクチュエータの駆動が制御装置230によって適宜制御されることにより、アーム部210aは、位置微動動作及びピボット動作を実行可能である。
重力補償動作、位置微動動作及びピボット動作では、制御装置230において、第6の実施形態と同様の処理が行われる。具体的には、重力補償動作では、制御装置230が、エンコーダによって検出された関節部211a〜211cの回転角度に基づいて、先端側の構成(リンク212c、関節部211c、リンク212b、関節部211b、リンク212a、関節部211a及び撮像部220)の重心位置を求める。そして、制御装置230は、その求められた先端側の構成の重心位置に基づいて、当該先端側の構成によって基端側に負荷されるモーメントを計算し、当該モーメントを打ち消すようなトルクを発生させるように、直動機構に設けられるアクチュエータを駆動させる。
位置微動動作では、制御装置230が、術者による操作入力に応じて、当該操作入力に応じた方向に撮像部220を平行移動させるように、関節部211e、211fに設けられるアクチュエータ及び直動機構に設けられるアクチュエータを駆動させる。
ピボット動作では、術者の操作に応じて決定される関節部211a〜211cの回転角度がエンコーダによって検出され、制御装置230は、当該エンコーダの検出値と、拘束したいピボット点から、ピボット動作を実現するような駆動軸の変化量(すなわち、並進軸の移動距離及び第5軸O及び第6軸Oの回転角度)を算出する。そして、制御装置230が、当該変化量に従って、関節部211e、211fに設けられるアクチュエータ及び直動機構に設けられるアクチュエータを駆動させる。
以上、第7の実施形態について説明した。
(8.まとめ)
以上説明した第1〜第7の実施形態についてまとめる。
以上説明したように、第1〜第7の実施形態に係る支持アーム装置500a、500b、500c、500d、200a、200b、200cでは、いずれも、重力補償動作が実行可能である。これにより、カウンターウェイトが設けられなくても、アーム部510a、510b、510c、510d、210a、210b、210cは、その位置及び姿勢を保持することが可能となる。従って、術者の操作性を損なうことなく、より小型で軽量な支持アーム装置500a、500b、500c、500d、200a、200b、200cが実現され得る。よって、手術室内のスペースを占有することなく、また、図示したような天井からアーム部510a、510b、510c、510d、210a、210b、210cが吊り下げられた構成とした場合であっても、比較的容易に設置することが可能となる。
また、支持アーム装置500a、500b、500c、500d、200a、200b、200cでは、アーム部510a、510b、510c、510d、210a、210b、210cの駆動がアクチュエータによって行われるため、アクチュエータでイナーシャ分をアシストするように当該アーム部510a、510b、510c、510d、210a、210b、210cを駆動することにより、カウンターウェイトが設けられるいわゆるバランスアームと比較して、素早く軽快に操作することが可能になる。
ここで、カウンターウェイトを設けずに、アーム部の位置及び姿勢を保持するための方法として、当該アーム部の全ての関節部にアクチュエータを設ける方法(すなわち、全ての回転軸を駆動軸として構成する方法)も考えられる。しかしながら、当該構成では、多くのアクチュエータが必要となるため、コストが大幅に増大する。また、アーム部の先端付近の関節部にもアクチュエータが配置されるため、当該先端付近の構成が大型化、重量化する。先端付近の構成が大型化してしまうと、撮影された映像を観察する術者の視野や、術者の作業空間が、当該先端付近の構成によって妨げられてしまい、手術の円滑な実行に支障をきたす恐れがある。
一方、支持アーム装置500a、500b、500c、500d、200a、200b、200cでは、アクチュエータが、一部の関節部にのみ設けられる。従って、上記のような全ての関節部にアクチュエータが設けられる構成に比べて、コストを低減することができる。また、支持アーム装置500a、500b、500c、500d、200a、200b、200cでは、アクチュエータが設けられる関節部は、比較的基端側の関節部(例えば、撮像部520、220の位置を規定し得る関節部511a、511b、511c、211a、211b、211c)であり得る。よって、先端付近の構成を小型化することができ、術者の視野や術者の作業空間をより容易に確保することが可能となる。
更に、第1、第6及び第7の実施形態に係る支持アーム装置500a、200b、200cでは、重力補償動作に加えて、位置微動動作及びピボット動作も実行可能である。このように、これら支持アーム装置500a、200b、200cによれば、小型でありながら、かつ、位置微動動作及びピボット動作といった、術者の利便性をより高める動作を実行することが可能になる。
(9.補足)
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的又は例示的なものであって限定的なものではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏し得る。
例えば、上記実施形態では、医療用の支持アーム装置500a、500b、500c、500d、200a、200b、200cについて説明したが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、上述した各実施形態に係る支持アーム装置500a、500b、500c、500d、200a、200b、200cは、工場における製品の製造工程、検査工程等、工業用途で用いられてもよい。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)先端に医療用器具が設けられ、少なくとも6自由度を有するように可動軸が配置されて構成されるアーム部、
を備え、
前記可動軸のうち、先端側に設けられる、前記医療用器具の姿勢を規定する可動軸は、外部からの力に追従して回転する受動軸であり、基端側に設けられる、前記医療用器具の位置を規定する少なくとも1つの可動軸は、アクチュエータによって駆動される駆動軸である、
医療用支持アーム装置。
(2)前記駆動軸は、前記駆動軸よりも先端側の構成の重量を支持する重力補償動作を行うように駆動される、
前記(1)に記載の医療用支持アーム装置。
(3)前記駆動軸よりも先端側に設けられる可動軸に対して、当該可動軸における変化量を検出するエンコーダが設けられ、
前記駆動軸は、前記エンコーダの検出値を用いて算出される前記駆動軸よりも先端側の構成の重心位置に基づいて、前記重力補償動作を行うように駆動される、
前記(2)に記載の医療用支持アーム装置。
(4)前記駆動軸よりも先端側の構成は、姿勢の変化にかかわらず重心位置が一定であるように構成され、
前記駆動軸は、前記重心位置に基づいて、前記重力補償動作を行うように駆動される、
前記(2)に記載の医療用支持アーム装置。
(5)前記アーム部の6自由度に対応する6つの可動軸のうち、基端側の3つの可動軸は駆動軸であり、先端側の3つの可動軸は受動軸であり、
受動軸である3つの可動軸に対して、それぞれ、当該可動軸における変化量を検出するエンコーダが設けられ、
前記駆動軸は、前記医療用器具が、空間上の所定の点を向いた状態で、かつ当該所定の点との距離が一定に保たれた状態で移動するピボット動作を行うように駆動される、
前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の医療用支持アーム装置。
(6)前記アーム部の6自由度に対応する6つの可動軸のうち、基端側の3つの可動軸は駆動軸であり、先端側の3つの可動軸は受動軸であり、
受動軸である3つの可動軸に対して、それぞれ、当該可動軸における変化量を検出するエンコーダが設けられ、
前記駆動軸は、ユーザの操作に応じて前記医療用器具をいずれかの方向に微動させる微動動作を行うように駆動される、
前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の医療用支持アーム装置。
(7)前記アーム部は、水平多関節構造を含む、
前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の医療用支持アーム装置。
(8)前記アーム部に設けられる可動軸のうち少なくとも1つは、一のリンクに対して他のリンクを所定の方向に並進させる軸を表す並進軸である、
前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の医療用支持アーム装置。
(9)前記医療用器具は、術部の映像を撮影する撮像部である、
前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の医療用支持アーム装置。
(10)前記撮像部はAF機能を有する、
前記(9)に記載の医療用支持アーム装置。
(11)術部を観察するために当該術部の映像を撮影する観察装置と、
撮影された前記映像を表示する表示装置と、を備え、
前記観察装置は、
先端に前記映像を撮影する撮像部が設けられ、少なくとも6自由度を有するように可動軸が配置されて構成されるアーム部、を備え、
前記アーム部においては、アーム部前記可動軸のうち、先端側に設けられる、前記撮像部の姿勢を規定する可動軸は、外部からの力に追従して回転する受動軸であり、基端側に設けられる、前記撮像部の位置を規定する少なくとも1つの可動軸は、アクチュエータによって駆動される駆動軸である、
医療用システム。
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g 医療用システム
400 表示装置
500a、500b、500c、500d、200a、200b、200c 支持アーム装置
510a、510b、510c、510d、210a、210b、210c アーム部
511a、511b、511c、511d、511e、511f、211a、211b、211c、211d、211e、211f 関節部
512a、512b、512c、512d、512e、512f、212a、212b、212c、212d、212e、212f リンク
520、220 撮像部
530、230 制御装置

Claims (11)

  1. 先端に医療用器具が設けられ、少なくとも6自由度を有するように可動軸が配置されて構成されるアーム部、
    を備え、
    前記可動軸のうち、先端側に設けられる、前記医療用器具の姿勢を規定する可動軸は、外部からの力に追従して回転する受動軸であり、基端側に設けられる、前記医療用器具の位置を規定する少なくとも1つの可動軸は、アクチュエータによって駆動される駆動軸である、
    医療用支持アーム装置。
  2. 前記駆動軸は、前記駆動軸よりも先端側の構成の重量を支持する重力補償動作を行うように駆動される、
    請求項1に記載の医療用支持アーム装置。
  3. 前記駆動軸よりも先端側に設けられる可動軸に対して、当該可動軸における変化量を検出するエンコーダが設けられ、
    前記駆動軸は、前記エンコーダの検出値を用いて算出される前記駆動軸よりも先端側の構成の重心位置に基づいて、前記重力補償動作を行うように駆動される、
    請求項2に記載の医療用支持アーム装置。
  4. 前記駆動軸よりも先端側の構成は、姿勢の変化にかかわらず重心位置が一定であるように構成され、
    前記駆動軸は、前記重心位置に基づいて、前記重力補償動作を行うように駆動される、
    請求項2に記載の医療用支持アーム装置。
  5. 前記アーム部の6自由度に対応する6つの可動軸のうち、基端側の3つの可動軸は駆動軸であり、先端側の3つの可動軸は受動軸であり、
    受動軸である3つの可動軸に対して、それぞれ、当該可動軸における変化量を検出するエンコーダが設けられ、
    前記駆動軸は、前記医療用器具が、空間上の所定の点を向いた状態で、かつ当該所定の点との距離が一定に保たれた状態で移動するピボット動作を行うように駆動される、
    請求項1に記載の医療用支持アーム装置。
  6. 前記アーム部の6自由度に対応する6つの可動軸のうち、基端側の3つの可動軸は駆動軸であり、先端側の3つの可動軸は受動軸であり、
    受動軸である3つの可動軸に対して、それぞれ、当該可動軸における変化量を検出するエンコーダが設けられ、
    前記駆動軸は、ユーザの操作に応じて前記医療用器具をいずれかの方向に微動させる微動動作を行うように駆動される、
    請求項1に記載の医療用支持アーム装置。
  7. 前記アーム部は、水平多関節構造を含む、
    請求項1に記載の医療用支持アーム装置。
  8. 前記アーム部に設けられる可動軸のうち少なくとも1つは、一のリンクに対して他のリンクを所定の方向に並進させる軸を表す並進軸である、
    請求項1に記載の医療用支持アーム装置。
  9. 前記医療用器具は、術部の映像を撮影する撮像部である、
    請求項1に記載の医療用支持アーム装置。
  10. 前記撮像部はAF機能を有する、
    請求項9に記載の医療用支持アーム装置。
  11. 術部を観察するために当該術部の映像を撮影する観察装置と、
    撮影された前記映像を表示する表示装置と、を備え、
    前記観察装置は、
    先端に前記映像を撮影する撮像部が設けられ、少なくとも6自由度を有するように可動軸が配置されて構成されるアーム部、を備え、
    前記アーム部においては、前記可動軸のうち、先端側に設けられる、前記撮像部の姿勢を規定する可動軸は、外部からの力に追従して回転する受動軸であり、基端側に設けられる、前記撮像部の位置を規定する少なくとも1つの可動軸は、アクチュエータによって駆動される駆動軸である、
    医療用システム。
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