JPWO2017043171A1 - 機械部品の製造方法、機械部品の製造装置、回転対称面の加工方法、記録媒体およびプログラム - Google Patents

機械部品の製造方法、機械部品の製造装置、回転対称面の加工方法、記録媒体およびプログラム Download PDF

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Abstract

回転対称面を有する機械部品の製造方法であり、直線形または曲線形を有する切れ刃を回転対称面の切削点に接触させながら送ることで、回転対称面を加工するステップを備える。加工するステップは、切れ刃の軌道を決定するステップと、軌道に沿って切れ刃を送るステップとを含む。決定するステップは、(1)切れ刃の第1の端部が、回転対称面の切削開始位置に位置付けられ、(2)切れ刃を分割するN個(Nは2以上の整数)の領域が回転対称面に順に接触し、(3)回転軸線であるZ軸および切削点を含む、回転対称面の切断面において、N個の領域の各々の切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きが、切削点を通り回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しく、かつ(4)切れ刃の第2の端部が、回転対称面の切削終了位置に位置付けられる、という条件に従って軌道を決定する。

Description

本発明は、機械部品の製造方法、機械部品の製造装置、回転対称面の加工方法、製造方法のプログラムを記録した記録媒体、およびそのプログラムに関する。
本出願は、2015年9月9日出願の日本出願第2015−177512号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
国際公開第2001/043902号(特許文献1)は、直線状の切れ刃を用いた工作物の加工方法を開示する。切れ刃は、送り方向に対して傾斜して配置されて、工作物の回転軸線を横断する方向に送られる。この加工方法により、工作物の表面が滑らかとなるように工作物の表面を加工できるとともに、高能率での加工が可能になる。
国際公開第2001/043902号
本発明の一態様に係る機械部品の製造方法は、回転対称面を有する機械部品の製造方法である。製造方法は、直線形または曲線形を有する切れ刃を回転対称面の切削点に接触させながら送ることによって、回転対称面を加工するステップを備える。加工するステップは、回転軸線をZ軸とし、回転対称面の半径の方向の軸をX軸とし、Z軸およびX軸の両方に直交する軸をY軸とする三次元直交座標系を用いて、切れ刃の軌道を決定するステップと、軌道に沿って切れ刃を送るステップとを含む。決定するステップは、(1)切れ刃の第1の端部が、回転対称面の切削開始位置に位置付けられ、(2)切れ刃を分割するN個(Nは2以上の整数)の領域が回転対称面に順に接触し、(3)Z軸および切削点を含む、回転対称面の切断面において、N個の領域の各々の切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きが、切削点を通り回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しく、かつ(4)切れ刃の第2の端部が、回転対称面の切削終了位置に位置付けられる、という条件に従って軌道を決定する。
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法を示した斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る製造装置の構成を概略的に示したブロック図である。 図3は、本発明の実施の形態に従う製造方法に従って切削加工された表面の面粗さを示したグラフである。 図4は、この実施の形態に係る加工方法に使用される切れ刃の模式図である。 図5は、この実施の形態に係る加工方法によって加工される回転対称面の平面模式図である。 図6は、切れ刃の座標を説明するための図である。 図7は、切れ刃によって加工される回転対称面を説明するための図である。 図8は、回転対称面に接しながら移動する切れ刃を示した図である。 図9は、回転対称面と切れ刃とが接触する位置の近傍での回転対称面と切れ刃をXZ平面上で表現したモデル図である。 図10は、回転対称面と切れ刃とが接触する位置の近傍での回転対称面と切れ刃とをXY平面上で表現したモデル図である。 図11は、切削点のX軸座標およびY軸座標を説明するための図である。 図12は、X’Z平面に投影された切れ刃を説明するための図である。 図13は、回転対称面上の切削点と切れ刃の先端との間の関係を説明するためのXY平面図である。 図14は、回転対称面上の切削点と切れ刃の先端との間の関係を説明するためのX’Z平面図である。 図15は、切れ刃の接線の傾きが回転対称面の接線の目標の傾きと異なる例を示した図である。 図16は、XZ平面上での切れ刃の傾きを算出するための方法を説明した図である。 図17は、XY平面上での切れ刃の傾きを算出するための方法を説明した図である。 図18は、回転対称面の節の座標を説明するための図である。 図19は、切れ刃の軌道を算出するための回転対称面のパラメータを説明するための図である。 図20は、切れ刃の軌道の算出のために用いられる角度を示した図である。 図21は、本発明の実施の形態に係る機械部品の製造方法を示したフローチャートである。 図22は、図21に示す軌道算出処理の詳細を表したフローチャートである。 図23は、切れ刃の軌跡をモニタするための切れ刃の5つの領域を示した図である。 図24は、曲線形の切れ刃による曲線回転面の加工を計算した結果を示した図である。 図25は、図24に示された計算結果に基づいて、Z軸方向の軌道誤差を表した図である。 図26は、曲線形の切れ刃による直線回転面の加工を計算した結果を示した図である。 図27は、図26に示された計算結果に基づいて、Z軸方向の軌道誤差を表した図である。 図28は、直線形の切れ刃の模式図である。 図29は、直線形の切れ刃による曲線回転面の加工を計算した結果を示した図である。 図30は、図29に示された計算結果に基づいて、Z軸方向の軌道誤差を表した図である。 図31は、直線形の切れ刃による直線回転面の加工を計算した結果を示した図である。 図32は、図31に示された計算結果に基づいて、Z軸方向の軌道誤差を表した図である。
[本開示が解決しようとする課題]
国際公開第2001/043902号は、回転対称面として円柱側面を開示する。しかし回転対称面は円柱側面に限られない。さまざまな回転対称面を、切削によって精度よく加工することに対する顕在的あるいは潜在的なニーズが存在する。
本開示の目的は、切削によってさまざまな回転対称面を精度よく加工するための技術を提供することである。
[本開示の効果]
本開示によれば、切削によってさまざまな回転対称面を精度よく加工することができる。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る機械部品の製造方法は、回転対称面を有する機械部品の製造方法である。製造方法は、直線形または曲線形を有する切れ刃を回転対称面の切削点に接触させながら送ることによって、回転対称面を加工するステップを備える。加工するステップは、回転軸線をZ軸とし、回転対称面の半径の方向の軸をX軸とし、Z軸およびX軸の両方に直交する軸をY軸とする三次元直交座標系を用いて、切れ刃の軌道を決定するステップと、軌道に沿って切れ刃を送るステップとを含む。決定するステップは、(1)切れ刃の第1の端部が、回転対称面の切削開始位置に位置付けられ、(2)切れ刃を分割するN個(Nは2以上の整数)の領域が回転対称面に順に接触し、(3)Z軸および切削点を含む、回転対称面の切断面において、N個の領域の各々の切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きが、切削点を通り回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しく、かつ(4)切れ刃の第2の端部が、回転対称面の切削終了位置に位置付けられる、という条件に従って軌道を決定する。
上記によれば、さまざまな回転対称面を有する機械部品を高い精度で加工することができる。直線形または曲線形を有する切れ刃が、回転対称面の切削点に接触させながら送られる。より詳細には、切れ刃を分割するN個の領域が回転対称面に順に接触するように切れ刃が送られる。切れ刃の全体を使って回転対称面が加工されることによって、回転対称面(加工面)の面粗さに関する精度を高くすることができる。すなわち、より滑らかな面を得ることができる。さらに、切削点における切れ刃の傾きは、加工された回転対称面の半径に影響を与える。第1の傾きが第2の傾きからずれる場合には、回転対称面の半径が目標値と異なる。すなわち、加工物の削り過ぎ、あるいは削り残しが生じる。Z軸および切削点を含む平面は、回転対称面の切断面(機械部品の切断面)である。切れ刃の軌道は、この平面上において、切れ刃のN個の領域の各々の切削点における接線の傾き(第1の傾き)が、切削点を通り回転対称面に接する接線の目標の傾き(第2の傾き)に等しいという条件を満たす。この軌道に沿って、切れ刃が送られる。したがって、目標の形状通りに回転対称面を形成することができる。
「第1の傾きが第2の傾きに等しい」とは、両者が完全に等しい場合に限らず、第1の傾きが第2の傾きに実質的に等しい場合を含む。「実質的に等しい」とは、たとえば、第1との傾きと第2との傾きとの間の差が、最小測定値以下である場合を含む。製造上の公差が定められている場合において、第1の傾きと第2の傾きとの間の差が、その公差以内である場合、第1の傾きと第2の傾きとが実質的に等しいとみなしてもよい。
(2)好ましくは、軌道を決定するステップは、0以上1以下の(N+1)個の値をとる変数tにより、切れ刃の第1の端部の座標(X(t),Y(t),Z(t))を、
X(t)=(Rsh(t)cosφ(t)−Xchip(t))
Y(t)=(Rsh(t)sinφ(t)−Ychip(t))
Z(t)=(Zsh(t)−Zchip(t))
に従って算出するステップを含む。座標(X(0),Y(0),Z(0))は切削開始位置に位置付けられた切れ刃の第1の端部の座標であり、かつ、三次元直交座標系の原点である。(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))は、切削点において回転対称面に接する切れ刃の位置を、切れ刃の第1の端部を基準として表した座標である。(Xchip(1),Ychip(1),Zchip(1))は、切削終了位置に位置付けられた切れ刃の第2の端部の座標を表す。Rsh(t)は、Z軸上の回転中心から切削点までの距離に対応する、回転対称面の半径を表す。Zsh(t)は、回転中心のZ軸上の座標を表す。φ(t)は、XY平面上に投影された切削点と、XY平面の原点とを結ぶ直線が、X軸に対してなす角度である。切れ刃の第1の傾きを回転対称面の第2の傾きに等しくするために、φ(t)は、cos(φ(t)+β(t))/cosβ(t)=tanθ(t)/tanθs(t)という条件を満たす。θ(t)は、切れ刃のN個の領域のうち切削点に接するi番目の領域をXZ平面に投影したときに、i番目の領域がX軸に対してなす角度である。β(t)は、i番目の領域をXY平面に投影したときに、i番目の領域がX軸に対してなす角度である。θs(t)は、第2の傾きを表す角度である。
上記によれば、変数tを用いることによって、切れ刃をN個の領域に仮想的に分割することができる。さらに、回転対称面を、切れ刃のN個の領域にそれぞれ対応するN個の領域に仮想的に分割することができる。したがって、切れ刃の各領域が、回転対称面の対応する領域を切削するように、切れ刃の軌道を決定することができる。切れ刃の第1の端部は、切削開始位置に位置付けられるので、切れ刃の第1の端部の軌道によって、切削開始位置から切削終了位置までの切れ刃の動きを表現することができる。切れ刃が移動することにより、回転対称面上の切削点の位置が変化する。切削点の座標(Rsh(t)cosφ(t),Rsh(t)sinφ(t),Zsh(t))と、切れ刃の第1の端部を基準とした切削点の相対座標(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))とによって、切れ刃の第1の端部の軌道を決定することができる。
(3)好ましくは、切れ刃は、曲線形を有する。tは、曲線形の曲率半径に従って決定される中心角をN等分するように定められる。
上記によれば、曲線形を有する切れ刃の軌道を決定することができる。
(4)好ましくは、切れ刃は、直線形を有する。tは、第1の端部と第2の端部との間の切れ刃の長さをN等分するように定められる。
上記によれば、直線形を有する切れ刃の軌道を決定することができる。
(5)本発明の一態様に係る機械部品の製造装置は、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の機械部品の製造方法を実行する装置である。
上記によれば、機械部品の回転対称面を精度よく加工することができる。この結果、機械部品を精度よく製造することができる。
(6)本発明の一態様に係る加工方法は、回転対称面の加工方法である。加工方法は、直線形または曲線形を有する切れ刃を回転対称面の切削点に接触させながら送ることによって、回転対称面を加工するステップを備える。加工するステップは、回転軸線をZ軸とし、回転対称面の半径の方向の軸をX軸とし、Z軸およびX軸の両方に直交する軸をY軸とする三次元直交座標系を用いて、切れ刃の軌道を決定するステップと、軌道に沿って切れ刃を送るステップとを含む。決定するステップは、(1)切れ刃の第1の端部が、回転対称面の切削開始位置に位置付けられ、(2)切れ刃を分割するN個(Nは2以上の整数)の領域が回転対称面に順に接触し、(3)Z軸および切削点を含む、回転対称面の切断面において、N個の領域の各々の切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きが、切削点を通り回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しく、かつ(4)切れ刃の第2の端部が、回転対称面の切削終了位置に位置付けられる、という条件に従って軌道を決定する。
上記によれば、さまざまな回転対称面を有する機械部品を高い精度で加工することができる。
(7)本発明の一態様に係る記録媒体は、回転対称面を有する機械部品を製造するためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記録媒体は、プログラムがコンピュータに、直線形または曲線形を有する切れ刃を回転対称面の切削点に接触させながら送ることによって、回転対称面を加工するステップを実行させる。加工するステップは、回転軸線をZ軸とし、回転対称面の半径の方向の軸をX軸とし、Z軸およびX軸の両方に直交する軸をY軸とする三次元直交座標系を用いて、切れ刃の軌道を決定するステップと、軌道に沿って切れ刃を送るステップとを含む。軌道を決定するステップは、0以上1以下の(N+1)個の値をとる変数tにより、切れ刃の第1の端部の座標(X(t),Y(t),Z(t))を、
X(t)=(Rsh(t)cosφ(t)−Xchip(t))
Y(t)=(Rsh(t)sinφ(t)−Ychip(t))
Z(t)=(Zsh(t)−Zchip(t))
に従って算出するステップを含む。座標(X(0),Y(0),Z(0))は回転対称面の切削開始位置に位置付けられた切れ刃の第1の端部の座標であり、かつ、三次元直交座標系の原点である。(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))は、切削点において回転対称面に接する切れ刃の位置を、切れ刃の第1の端部を基準として表した座標である。(Xchip(1),Ychip(1),Zchip(1))は、回転対称面の切削終了位置に位置付けられた切れ刃の第2の端部の座標を表す。Rsh(t)は、Z軸上の回転中心から切削点までの距離に対応する、回転対称面の半径を表す。Zsh(t)は、回転中心のZ軸上の座標を表す。φ(t)は、XY平面上に投影された切削点と、XY平面の原点とを結ぶ直線が、X軸に対してなす角度である。Z軸および切削点を含む、回転対称面の切断面において、N個の領域の各々の切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きを、切削点を通り回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しくするために、φ(t)は、cos(φ(t)+β(t))/cosβ(t)=tanθ(t)/tanθs(t)という条件を満たす。θ(t)は、切れ刃のN個の領域のうち切削点に接するi番目の領域をXZ平面に投影したときに、i番目の領域がX軸に対してなす角度である。β(t)は、i番目の領域をXY平面に投影したときに、i番目の領域がX軸に対してなす角度である。θs(t)は、第2の傾きを表す角度である。
上記によれば、さまざまな回転対称面を有する機械部品を高い精度で加工することができる。
(8)本発明の一態様に係るプログラムは、回転対称面を有する機械部品を製造するためのプログラムである。プログラムが、コンピュータに、直線形または曲線形を有する切れ刃を回転対称面の切削点に接触させながら送ることによって、回転対称面を加工するステップを実行させる。加工するステップは、回転軸線をZ軸とし、回転対称面の半径の方向の軸をX軸とし、Z軸およびX軸の両方に直交する軸をY軸とする三次元直交座標系を用いて、切れ刃の軌道を決定するステップと、軌道に沿って切れ刃を送るステップとを含む。軌道を決定するステップは、0以上1以下の(N+1)個の値をとる変数tにより、切れ刃の第1の端部の座標(X(t),Y(t),Z(t))を
X(t)=(Rsh(t)cosφ(t)−Xchip(t))
Y(t)=(Rsh(t)sinφ(t)−Ychip(t))
Z(t)=(Zsh(t)−Zchip(t))
に従って算出するステップを含む。座標(X(0),Y(0),Z(0))は、回転対称面の切削開始位置に位置付けられた切れ刃の第1の端部の座標であり、かつ、三次元直交座標系の原点である。(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))は、切削点において回転対称面に接する切れ刃の位置を、切れ刃の第1の端部を基準として表した座標である。(Xchip(1),Ychip(1),Zchip(1))は、回転対称面の切削終了位置に位置付けられた切れ刃の第2の端部の座標を表す。Rsh(t)は、Z軸上の回転中心から切削点までの距離に対応する、回転対称面の半径を表す。Zsh(t)は、回転中心のZ軸上の座標を表す。φ(t)は、XY平面上に投影された切削点と、XY平面の原点とを結ぶ直線が、X軸に対してなす角度である。Z軸および切削点を含む、回転対称面の切断面において、N個の領域の各々の切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きを、切削点を通り回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しくするために、φ(t)は、cos(φ(t)+β(t))/cosβ(t)=tanθ(t)/tanθs(t)という条件を満たす。θ(t)は、切れ刃のN個の領域のうち切削点に接するi番目の領域をXZ平面に投影したときに、i番目の領域がX軸に対してなす角度である。β(t)は、i番目の領域をXY平面に投影したときに、i番目の領域がX軸に対してなす角度である。θs(t)は、第2の傾きを表す角度である。
上記によれば、さまざまな回転対称面を有する機械部品を高い精度で加工することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。説明を分かりやすくするために、図面において、発明の構成要素の一部のみが示される場合がある。
図1は、本発明の一実施形態に係る製造方法を示した斜視図である。図1に示されるように、回転対称面(加工面)1Aを有する機械部品1が、回転軸線10を中心として回転する。機械部品1は、本発明の一実施形態に係る製造方法によって製造される製造品である。
図1には、本発明の一実施形態に係る製造方法の一工程である加工工程が示される。したがって図1に示す工程においては、機械部品1を工作物と呼ぶこともできる。加工工程は切削を含む。本発明の一実施形態に係る製造方法は、他の工程を含んでもよい。製造方法は、たとえば、鋳造工程、組み立て工程、検査工程等を含むことができる。
本発明の一実施形態に係る製造方法においては、三次元直交座標系に従って、切れ刃2Aの送りが制御される。図1において、Z軸は、回転軸線10に相当する。X軸およびY軸は、ともにZ軸に対して垂直であるとともに、互いに垂直である。X軸は、切削加工において径方向あるいは刃送り方向とも称される、回転対称面の直径または半径の寸法を決定する方向とすることができる。Y軸は、X軸およびZ軸の両方に直交する軸であり、たとえば横方向あるいは回転方向と呼ばれる。たとえば旋盤においてX軸、Y軸、Z軸と定められる軸を、本発明の実施の形態におけるX軸、Y軸およびZ軸に適用することができる。
この実施形態では、Z軸方向は、切れ刃2Aの送り(縦送り)方向と定義される。X軸の負の方向は、機械部品1への切れ込み方向であると定義される。Y軸の方向は、切削のための切れ刃2Aの移動方向とは逆の方向である。
切れ刃2Aは、切削チップ2Bの一部である。切削チップ2Bは、ホルダ(工具)に着脱自在である。なお、図1では、ホルダは示されていない。以下、切れ刃2Aと切削チップ2Bとを区別する必要がない場合には、両方を「切れ刃」と総称する。
切れ刃2Aは、X軸成分、Y軸成分およびZ軸成分を有する軌道に沿って機械部品1に接触しながら送られる。切削開始から切削終了までの間、先端3_1から後端3_5までの切れ刃2Aの個々の領域が、加工されるべき面(回転対称面1A)に順次接触する。回転対称面1Aにおいて切れ刃2Aが接触する位置を以下では「切削点」と呼ぶ。図1において、点3_tは、回転対称面1Aの切削点に接触する切れ刃2Aの位置を表す。切れ刃2Aの移動によって回転対称面1Aが形成される。
この実施の形態において、回転対称面1Aの種類は特に限定されない。回転対称面1Aは、回転軸線10の周りを回転する線によって決定することができる。この線は、本実施の形態において「母線(generating line)」と呼ばれる。回転軸線10を含む機械部品1の断面において、母線は、回転対称面1Aに対応する部分を表現する線に対応する。
回転対称面1Aの母線は、直線であってもよい。言い換えると、回転対称面1Aは、円柱の側面あるいは円錐台面であってもよい。円錐台面あるいは円柱側面のように母線が直線である回転対称面を、以下では「直線回転面」と称する。
あるいは、回転対称面1Aの母線は、円弧を含む任意の曲線であってもよい。図1および以下に説明される図面においては、回転対称面の母線が曲線である例が示される。母線が円弧を含む任意の曲線である回転対称面を、以下では「曲線回転面」と称する。
機械部品1の種類は、特に限定されない。一実施形態では、機械部品1は、自動車の駆動系部品である。たとえば、機械部品1は、無段変速機を構成するためのプーリである。
図2は、本発明の一実施形態に係る製造装置の構成を概略的に示したブロック図である。本発明の一実施形態に係る製造装置100は、たとえばコンピュータ化数値制御(CNC)旋盤によって実現可能である。図2に示されるように、製造装置100は、入力部101と、表示部102と、記憶部103と、制御部104と、駆動部105と、送り機構106と、ホルダ2と、切れ刃2Aを有する切削チップ2Bとを備える。
入力部101は、ユーザによって操作される。入力部101は、ユーザからの情報を受け付けて、その情報を制御部104に送る。ユーザからの情報は、ユーザによって選択されるプログラムについての情報、機械部品1の製造(回転対称面の加工)のために必要な各種のデータ、ユーザからの指令などを含む。
表示部102は、文字、記号、図形等を表示する。表示部102は、入力部101が受け付けた情報、制御部104の演算結果などを表示することができる。
記憶部103は、入力部101が受け付けた情報、機械部品1の製造のためのプログラムなどを記憶する。このプログラムは、回転対称面の加工のためのプログラムを含む。一実施形態によれば、記憶部103は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置によって構成される。したがって記憶部103は、プログラムを記録した記録媒体に相当する。プログラムは、通信回線を通じて提供されてもよい。この場合にも、プログラムは、記憶部103に記憶される。
制御部104は、製造装置100を統括して制御するように構成されたコンピュータである。制御部104は、演算部110を含む。演算部110は、入力部101が受け付けた情報、記憶部103に記憶された情報に基づいて数値演算を実行する。たとえばCPU(Central Processing Unit)が、プログラムを実行することにより、演算部110が具現化されてもよい。
駆動部105は、送り機構106を駆動する。駆動部105は、制御部104によって制御される。送り機構106は、ホルダ2を、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に送ることが可能に構成される。
ホルダ2は、切削チップ2Bを保持することにより、切れ刃2Aを保持する。ホルダ2は、送り機構106に取り付けられる。切れ刃2Aによる回転対称面1Aの加工時には、ホルダ2は、回転軸に対して回転不能となるように送り機構106に固定される。したがって回転対称面1Aの加工時には、ホルダ2は、切れ刃2Aの角度を保持する。一方、回転対称面1Aの加工時以外の時(一例では、製造装置100のメンテナンス時)には、ホルダ2は、回転軸を中心として回転可能である。これにより、たとえば製造装置100のメンテナンスが容易になるといった利点が得られる。
切れ刃2Aは、切削チップ2Bのすくい面と逃げ面との稜線により形成される。本発明の1つの実施の形態において、この稜線は曲線である。すなわち切れ刃2Aの形状は曲線形である。一例では、切れ刃2Aは円弧形状を有する。
図1に示した例では、切れ刃2Aは、回転対称面1Aに向けて凸となる形状を有する。しかしながら切れ刃2Aは、凹みを有していてもよい。切れ刃2Aが回転対称面1Aの加工済の部分に干渉しないように、切れ刃2Aの形状を決定することができる。
本発明の他の実施の形態において、切れ刃2Aの形状は直線形であってもよい。本明細書において「直線状」との用語は、切れ刃2Aの形状が直線であることを意味する。直線状の切れ刃を実現するための切削チップ2Bの形状は、特に限定されない。一実施形態では、切削チップ2Bは、三角柱形状を有する。
本発明の実施の形態によれば、切れ刃2Aの形状によらず、切削開始から切削終了までの間、切れ刃2Aの個々の領域が回転対称面1Aに順次接触する。このような加工によって、切れ刃2Aの全体に摩耗が分散する。したがって切れ刃2Aの寿命を延ばすことができる。
図3は、本発明の実施の形態に従う製造方法に従って切削加工された表面の面粗さを示したグラフである。図3において、直線形の切れ刃2Aによって円柱側面を加工した結果の一例が示される。切れ刃の同一箇所を加工面に接触させながら切れ刃を送る切削方法がある(ポイント切削)。ポイント切削の場合、切れ刃をZ軸方向に送りながら、切れ刃のX軸上の座標を変化させる。これによって、さまざまな形状の回転対称面を形成することができる。ポイント切削の場合、切れ刃の接触抵抗が小さいという利点が得られる。しかしながら、加工された面に、螺旋状の軌跡が形成されやすい。本発明の実施の形態に従う製造方法は、切れ刃の全体を使用することにより、切れ刃の送り速度を大きくしつつ加工面の精度(面粗さ)を高くすることができる。したがって、より滑らかな面を形成することができる。
以下に本発明の実施の形態に係る製造方法、特に、回転対称面の加工を詳細に説明する。
1.概要
図4は、この実施の形態に係る加工方法に使用される切れ刃の模式図である。図5は、この実施の形態に係る加工方法によって加工される回転対称面の平面模式図である。
図4および図5を参照して、切削チップ2Bの切れ刃2Aが、N個(Nは2以上の整数)の領域に仮想的に分割される。N個の領域を、刃21,22,・・・,2Nと称する。刃21,22,・・・,2Nの各々の形状は直線形である。切れ刃2Aが曲線形を有する場合、切れ刃2Aの形状はN個の線分によって近似される。
N個の刃21,22,・・・,2Nが、回転対称面1Aに順に接触する。回転対称面1Aは、領域11,12,・・・,1Nに仮想的に分割される。N個の刃のうちのi番目(iは1からNまでの整数)の刃が、N個の領域のうちのi番目の領域を切削する。
切れ刃2Aの全体を使用しながら回転対称面1Aが加工される。切れ刃2Aの一部が他の部分に比べて著しく摩耗することを防ぐことができる。したがってチップの寿命を長くすることができる。さらに、切れ刃2Aの全体を使用しながら回転対称面1Aが加工されるので、加工面の精度を高くすることができる(図3を参照)。
2.切れ刃の軌道
(1)切れ刃の全体の使用
切れ刃2Aの軌道は、XYZ座標系によって表現される。X軸、Y軸およびZ軸の各々の方向は、図1に示されるように定義される。
図6は、切れ刃の座標を説明するための図である。図6を参照して、変数tが導入される。変数tは、切れ刃2Aによる、回転対称面の切削の進行の度合いを表現するための変数である。以後において、変数tを「切削進行度t」と称する。切削進行度tは、0以上1以下の(N+1)個の値をとる。t=0は、回転対称面の切削の開始を表す。t=1は、回転対称面の切削の終了を表す。図4および図5に示されるように、N個の刃21,22,・・・,2Nが、回転対称面1Aに順に接触する。したがって、切削進行度tに従って、点3_tの位置が変化する。
点3_tの座標は、(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))と表現される。(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))は、切れ刃2Aの先端3_1の位置を基準とする相対座標である。座標(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))は、切れ刃2Aの形状、切れ刃2Aの取付角度、および、ホルダ2の角度に依存する。切れ刃2Aの取付角度とは、切れ刃2AをXZ平面上に投影した場合における、切れ刃2AのX軸に対する傾きに相当する。ホルダ2の角度とは、切れ刃2AをXY平面上に投影した場合における、切れ刃2AのX軸に対する傾きに相当する。
切削加工の間は、ホルダ2によって切削チップ2Bの回転が抑えられる。このため、切削進行度tが0から1まで変化する間、Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t)の各々を表す関数は変化しない。
図7は、切れ刃によって加工される回転対称面を説明するための図である。図7を参照して、R軸は、回転対称面の半径方向の軸である。R軸は、Z軸と直交する。図7に示されるように、RZ平面上では、回転対称面1Aが線によって表現される。この線は、回転対称面に応じて、直線および曲線のいずれかであり得る。
この実施の形態では、回転対称面1Aの外端から回転対称面の内端に向けて切削加工が実行される。切れ刃2Aの移動に伴い、切削点Pの位置が変化する。したがって、切削点Pの座標は、切削進行度tに依存する関数として表現することができる。
切削点Pの座標は、(Rsh(t),Zsh(t))と表される。Rsh(t)は、Z軸上の回転中心から切削点Pまでの距離に対応する、回転対称面1Aの半径である。Zsh(t)は、その回転中心のZ軸座標である。さまざまな形状の回転対称面に応じて関数Rsh(t)および関数Zsh(t)を適切に定めることができる。
t=0の場合、切削点Pは、切削開始位置P1に位置付けられる。切削開始位置P1における回転対称面の半径をRmaxとする。切削開始位置P1のZ軸座標を0とする。すなわち(Rsh(0),Zsh(0))=(Rmax,0)である。Rmaxは、予め決定された値である。
t=1の場合、切削点Pは、切削終了位置P2に位置付けられる。切削終了位置P2における回転対称面の半径をRminとする。切削開始位置P1のZ軸座標をHとする。すなわち(Rsh(1),Zsh(1))=(Rmin,H)である。RminおよびHは、ともに予め決定された値である。
図8は、回転対称面に接しながら移動する切れ刃を示した図である。図8に示されるように、切れ刃2Aは、回転対称面1Aの切削点Pに接触しながら送られる。
t=0の場合、切れ刃2Aの先端3_1(第1の端部)は、回転対称面1Aの切削開始位置P1に位置づけられる。切れ刃2A上の点3_tの位置は、切れ刃2Aの先端3_1の位置に等しい。
t=1の場合、切れ刃2Aの後端3_5(第2の端部)は、切削終了位置P2に位置付けられる。切れ刃2A上の点3_tの位置は、切れ刃2Aの後端3_5(第2の端部)の位置に等しい。
図6および図8に示されるように、t=0のときの切れ刃2Aの先端3_1の座標は、(Xchip(0),Ychip(0),Zchip(0))と表現することができる。切れ刃2Aの軌道において、(Xchip(0),Ychip(0),Zchip(0))をXYZ座標系の原点とする。切削開始位置P1の座標は(Rsh(0),Zsh(0))である。
t=1のときの切れ刃2Aの後端3_5の座標は、(Xchip(1),Ychip(1),Z chip(1))と表現することができる。切削終了位置P2の座標は(Rsh(1),Zsh(1))である。
一般的に表現すると、切れ刃2A上の点3_tの座標は(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))である。切れ刃2Aは、点3_tにおいて、回転対称面1A上の切削点Pに接する。切削点Pの座標は、(Rsh(t),Zsh(t))と表される。しかし、Zch ip(t)とZsh(t)とは異なる。その理由は、点3_tのZ軸座標Zchip(t)が、切れ刃2Aの先端3_1のZ座標を基準とした相対座標で表されるためである。
(2)回転対称面の加工のための条件
図9は、回転対称面1Aと切れ刃2Aとが接触する位置の近傍での回転対称面1Aと切れ刃2AとをXZ平面上で表現したモデル図である。図10は、回転対称面1Aと切れ刃2Aとが接触する位置の近傍での回転対称面1Aと切れ刃2AとをXY平面上で表現したモデル図である。
図9および図10を参照して、刃2iは、切れ刃2AのN個の刃のうちのi番目の刃である。領域1iは、回転対称面1AのN個の領域のうちのi番目の領域である。刃2iは、切削点Pにおいて、領域1iに接触する。領域1iに接触する刃2i上の位置は、点3_tによって表される。
角度θs(t)は、XZ面に投影された領域1iの傾きを表す。詳細には、角度θs(t)は、切削点Pを通り、XZ面に投影された領域1iに接する接線の傾きを表す角度である。接線の傾きとは、X軸方向の変化量に対するZ軸方向の変化量の割合に相当する。したがって角度θs(t)は、以下の式に従って表すことができる。dtは、切削進行度tの変化量である。
Figure 2017043171
角度θ(t)は、XZ面に投影された刃2iのX軸に対する傾きを表す。詳細には、角度θ(t)は、点3_tを通り、XZ面に投影された刃2iに接する接線の傾きを表す角度である。角度θ(t)は、以下の式に従って表すことができる。
Figure 2017043171
ホルダ2の角度β(t)は、点3_tを通り、XY平面に投影された刃2iに接する接線の角度として表すことができる。角度β(t)は、刃2iの角度として定義することもできる。角度β(t)は、以下の式に従って表すことができる。
Figure 2017043171
図11は、切削点PのX軸座標およびY軸座標を説明するための図である。図11を参照して、切削点PをXY平面上に投影した場合、切削点Pは、原点を中心とした半径Rsh(t)の円周上に位置する。X’軸は、XY平面内で、原点と切削点Pとを結ぶ軸である。
切削角度φ(t)は、XY平面においてX’軸がX軸となす角度を表す。切削角度φ(t)はtに依存する。tが0から1まで変化するにしたがって、X’軸は、原点を中心としてXY平面内で回転する。
dLXYは、XY平面に投影された刃2iの長さである。刃2iをXY平面に投影した場合、刃2iはX軸に対して角度β(t)傾いている。刃2iのX軸方向の長さ、Z軸方向の長さ、およびX’軸方向の長さをそれぞれdX,dZ,dX’とする。dX,dZ,dX’は、dLXYを用いて、以下の式に従って表すことができる。
Figure 2017043171
図12は、X’Z平面に投影された切れ刃を説明するための図である。図12を参照して、X’Z平面はZ軸および切削点Pを含む平面であり、回転対称面1Aの切断面(機械部品1の切断面)に相当する。X’Z平面に投影した刃2iのX’軸に対してなす角度をθ’(t)と表す。角度θ’(t)について、以下の関係が成立する。
Figure 2017043171
回転対称面1Aを目標の形状に加工するためには、切断面(X’Z平面)上において、切削点Pにおける回転対称面1Aの傾きが目標の傾き(角度θs(t))となるように、刃2iを送らなければならない。刃2iは直線形を有する。刃2iを送ることにより、加工された回転対称面1Aの傾きは、刃2iの傾きを反映する。このため、切断面上では、切削点Pにおける刃2iの傾きが、切削点Pにおける回転対称面1Aの目標の傾きに等しくなければならない。すなわちθ’(t)=θs(t)の関係が成立する。
式(7)およびθ’(t)=θs(t)の関係から、以下の式が導かれる。
Figure 2017043171
上記の式を変形することによって、以下の式が導かれる。
Figure 2017043171
tが0から1まで変化する間、切削角度φ(t)が上記の関係を満たすように切削角度φ(t)が決定される。これにより、切削開始から切削終了までの間、回転対称面1Aの切断面(X’Z平面)において、切削点Pにおける切れ刃の接線の傾き(第1の傾き)が、切削点Pにおける回転対称面1Aの目標の傾き(第2の傾き)に等しいという状態が保たれる。
上記の通り、切れ刃2Aは直線形を有するN個の刃に仮想的に分割される。したがって、切削点Pにおける切れ刃の接線の傾きは、切削点Pにおける切れ刃(刃2i)の傾きに置き換えることができる。
図13は、回転対称面上の切削点と切れ刃の先端との間の関係を説明するためのXY平面図である。図13を参照して、原点からX’軸上の切削点Pまでの距離は、Rsh(t)である。X’軸は、X軸に対して角度φ(t)をなす。
図14は、回転対称面上の切削点と切れ刃の先端との間の関係を説明するためのX’Z平面図である。図14を参照して、切削点PのZ軸座標は、Zsh(t)である。
切削点Pの3次元座標(Xcut(t),Ycut(t),Zcut(t))は、以下の式に従って表すことができる。
Figure 2017043171
切れ刃2Aの先端3_1の座標は、切れ刃2Aの点3_tの位置を基準とすると(−X chip(t),−Ychip(t),−Zchip(t))と表すことができる。切れ刃2Aの点3_tの位置は切削点Pの位置に等しい。式(10),(11),(12)から、切れ刃2Aの先端3_1の座標(X(t),Y(t),Z(t))は、以下の式に従って表すことができる。
Figure 2017043171
以上のように、切れ刃2Aの先端3_1の座標(X(t),Y(t),Z(t))は、Z軸および切削点Pを通る回転対称面1Aの切断面において、切削点における切れ刃2Aの接線の傾き(第1の傾き)が、切削点における回転対称面1Aの接線の目標の傾き(第2の傾き)に等しいという条件から導かれる。これにより、目標の形状通りに回転対称面を加工することができる。このことを理解するために、上記の条件を満たさない場合の加工について以下に説明する。
図15は、切れ刃2Aの接線の傾きが回転対称面1Aの接線の目標の傾きと異なる例を示した図である。図15に示されるように、X’Z平面(切断面)上に投影された刃2iの角度はθ’0である。切削点Pの近傍の刃2iのX軸座標およびY’軸座標は以下の式に従って表される。
Figure 2017043171
X’軸およびY’軸の定義により、Y’chip(t)=0である。
上記座標(X’chip(t0+Δt),Y’chip(t0+Δt))で表される点のR軸座標は、以下の式に従って表される。
Figure 2017043171
刃2iのRZ平面内での傾きは、以下の式に従って表される。
Figure 2017043171
X’Z平面内での刃2iの角度θ0’は、回転対称面1Aの理想の角度θsよりも小さい(θ’0<θs(t0))。この状態では、刃2iを送った場合に回転対称面1Aの削り過ぎが生じる。
θ’0>θs(t0)の場合にも、Δt<0と設定することにより、式(16)〜式(19)が成立する。θ’0>θsであるため、刃2iを送った場合には、削り残しが生じる。
(3)tの変化量の設定
tの変化量dtは、次のようにして決定することができる。切削進行度がtから(t+dt)まで変化するまでの間に、切削に用いた切れ刃2Aの長さをdLchipとする。切れ刃2Aの長さdLchipの領域によって切削された回転対称面の長さをdLshとする。dL chipおよびdLshは、以下の式に従って表すことができる。
Figure 2017043171
切れ刃2Aの摩耗量は切削量とともに増大する。したがってdLsh/dLchipを、切れ刃2Aの各位置における摩耗量の1つの指標とすることができる。切れ刃2Aの長寿命化のためには、指標dLsh/dLchipが切れ刃2Aのすべての位置で等しくなることが好ましい。したがって、たとえばdLshおよびdLchipが均一となるようにdtを定める。各領域のdtに対する微小長さを均一化するための条件は、以下の式に従って表すことができる。これにより切れ刃の寿命を長くすることができる。Lchipは切れ刃2Aの全体の長さであり、Lshは回転対称面1Aの全体の長さである。
Figure 2017043171
より簡便な方法は、切削進行度tを(N+1)個の値t0,t1,・・・,tNの値を取る変数と定義することである。これにより、切れ刃2AをN個の刃に仮想的に分割することができる。したがって、回転対称面1Aを、N個の刃によってそれぞれ加工されるN個の領域に仮想的に分割することができる。t0=0であり、tN=1である。
(N+1)個の各々のtに対する切れ刃2Aの先端3_1の座標を求めて、この点をつないだ軌道を、切れ刃2Aの先端3_1の軌道とすることができる。具体的には、t0,t1,・・・,tNの各々について、点3_tの座標(Xchip(t),Ychip(t),Zch ip(t))および切削点Pの座標(Rsh(t),Zsh(t))を算出する。さらに、t0,t1,・・・,tNの各々について、切削角度φ(t)を求める。式(13),(14),(15)を用いて、t=t0,t1,・・・,tNの各々について、切れ刃2Aの先端3_1の座標を求める。切れ刃2Aの先端3_1が、これらの座標で示される位置を順にたどるように、切れ刃2Aの軌道を決定する。分割数Nは、切削の精度、切れ刃の最小の送り量等から決定することができる。
(4)切れ刃の形状に応じた軌道の設定
切れ刃2Aの点3_tの座標(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))は、切れ刃2Aの形状に応じて、以下のように決定することができる。
図16は、XZ平面上での切れ刃2Aの傾きを算出するための方法を説明した図である。図17は、XY平面上での切れ刃2Aの傾きを算出するための方法を説明した図である。図16および図17を参照して、Rarcは、切れ刃2Aの曲率半径である。θarcは、円弧形の切れ刃2Aの中心角である。Lは、切れ刃2Aの先端3_1と、切れ刃2Aの後端3_5とを結ぶ直線の長さである。切れ刃2Aが直線形を有する場合、Lは、切れ刃2Aの長さに対応する。Rarc、θarcおよびLは既知の値である。
XZ平面上で切れ刃2Aが仮想的にN個の刃に分割される。曲線形を有する切れ刃を分割した場合、刃のi番目の分割位置(節)の座標(Xchip(i),0,Zchip(i))は、以下のように表すことができる。θiは、θarcがN等分された角度に相当する。
θi=θarc×(i/N−0.5)
chip(i)=L/2+Rarc×sinθi
chip(i)=−Rarc×cosθi+Rarc×cos(θchip×0.5)
一方、切れ刃2Aが直線形を有する場合には、切れ刃の長さがN等分される。i番目の節の座標(Xchip(i),0,Zchip(i))は、以下のように表すことができる。Lは、第1の端部3_1と第2の端部3_5との間の切れ刃2Aの長さである。
chip(i)=−L/N×i
chip(i)=0
切れ刃2Aの先端3_1を中心として、XZ平面上で、切れ刃2Aを角度θ’回転させる。角度θ’と角度θ,βとの間には以下の関係が成立する。なお、角度θ’の大きさは図12に示された角度θ’に等しい。
Figure 2017043171
続いて、XY平面上で、切れ刃2Aの先端3_1を中心として切れ刃2Aを角度β回転させる。上記した二度の回転によって、t=t0,t1,〜,tNの各々について、座標(X chip(t),Ychip(t),Zchip(t))を求めることができる。
図18は、回転対称面1Aの節の座標を説明するための図である。図18を参照して、回転対称面1Aの節のR軸座標Rsh(i)およびZ軸座標Zsh(i)がt=t0,t1,・・・,tNの各場合について求められる。
RZ平面上において回転対称面1Aが直線により表現される場合、i番目の領域の節の位置を示すR軸座標Rsh(i)およびZ軸座標Zsh(i)は、以下のように表すことができる。Rmzx、minおよびHは、機械部品1の設計によって予め定められた値である。
Figure 2017043171
一方、RZ平面上において回転対称面1Aが曲線により表現される場合、i番目の領域の節の位置を示すR軸座標Rsh(i)およびZ軸座標Zsh(i)は、以下のように表すことができる。
図19は、切れ刃の軌道を算出するための回転対称面のパラメータを説明するための図である。図19を参照して、Rshは、回転対称面1Aの曲率半径である。点Oは、回転対称面1Aの曲率中心に相当する。Doffsetは、点OのZ軸からの距離を表す。すなわちD offsetは、点OのR軸座標に相当する。α1は、点Oを通り、Z軸に平行な直線と、点Oと切削終了位置(内端点)P2とを結ぶ直線とがなす角度である。α2は、点Oを通りZ軸に平行な直線と、点Oと切削開始位置(外端点)P1とを結ぶ直線とがなす角度である。Rmax,Rmin,H,θsについては既に説明したので以後の説明は繰り返さない。Doff setは、機械部品1の設計によって予め定められた値である。
i番目の節のR軸座標Rsh(i)およびZ軸座標Zsh(i)は、以下のように表すことができる。
Figure 2017043171
高さHおよび角度θsについて、以下の関係が成立する。
Figure 2017043171
角度α1,α2について、以下の関係が成立する。
Figure 2017043171
以上の方法によって、回転対称面1Aを分割することによって得られた点の座標(Rsh(t),Zsh(t))(t=t0,t1,・・・,tN)を求めることができる。
さらに、角度θ(t),θs(t),β(t),φ(t)(t=t1〜tN)については、以下の方法により計算することができる。
図20は、切れ刃の軌道の算出のために用いられる角度を示した図である。図20を参照して、XZ平面上において、刃2iがX軸に対して角度θ(ti)をなす。一方、XZ平面上において、領域1iがX軸に対して角度θs(ti)をなす。領域1iのX軸座標の範囲は、Rsh(ti-1)からRsh(ti)までである。Rsh(ti)の値は、Rsh(ti-1)よりも小さいとする。
式(1)〜式(3)より、局所的角度θs(ti),θ(ti),β(ti)は、以下の式に従って求められる。
Figure 2017043171
(N+1)個の点t0,t1,・・・,tNを用い、式(34)〜(36)により、t1,〜tNの各々に対する局所的角度θs(ti),θ(ti),β(ti)が近似的に求められる。角度φ(t)は(t=t1,〜tN)は、以下の式から求められる。
Figure 2017043171
さらにφ(t0)=φ(t1)と近似することにより、t0〜tNのすべてにおいてφ(t)を得ることができる。
以上説明した方法によって、t0〜tNの各点において、Rsh(t),Zsh(t),φ(t),Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t)を得ることができる。したがって、式(13)〜(15)により、切れ刃2Aの先端3_1の軌道を算出することができる。
3.製造方法
図21は、本発明の実施の形態に係る機械部品の製造方法を示したフローチャートである。図21に示されるように、ステップS01において、切削チップ2Bがホルダ2に取り付けられる。さらに、ホルダ2が製造装置100(送り機構106)に取り付けられる。
ステップS10において、切れ刃2Aの先端3_1の軌道が算出される。ステップS20において、切れ刃2Aによって回転対称面1Aが加工される。ステップS10,S20の処理は、記憶部103に記憶されたプログラムを制御部104が読み出すことによって実行される。
ステップS20の処理について詳細に説明する。まず制御部104は、切れ刃2Aの先端3_1を、切削開始位置に位置付ける(ステップS21)。次に、制御部104は、切れ刃2Aの先端3_1の3次元座標(X(t),Y(t),Z(t))が、(Rsh(t)cosφ(t)−Xchip(t),Rsh(t)sinφ(t)−Ychip(t),Zsh(t)−Zchip(t))にしたがって変化するように、切れ刃2Aを送る(ステップS22)。ステップS22において制御部104は、変数t(切削進行度)をt0(=0)からtN(=1)まで変化させる。tを変化させるごとに、制御部104は、切れ刃2Aの先端3_1の座標が、ステップS10において算出された座標に等しくなるように切れ刃2Aを移動させる。
2回目以後の加工においては、ステップS20の処理が繰り返される。制御部104は、ステップS21,S22の処理を実行する。
ステップS20の後、あるいはステップS01の前に、機械部品1を製造するために必要な、さらなる工程が実行されてもよい。たとえばステップS20の後に、機械部品1を検査するための検査工程が実行されてもよい。
図22は、図21に示す軌道算出処理の詳細を表したフローチャートである。この処理は図2に示された演算部110によって実行される。図22を参照して、ステップS11において、演算部110は、分割数Nを決定する。たとえば、切れ刃2Aの送り量が、製造装置100の制約によって定まる最小値となるように、Nを決定することができる。
ステップS12〜S15の処理においては、上述した方法に従って、t=t0〜tNの各点における、切れ刃2Aの点3_tの座標(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))、切削点Pの座標(Rsh(t),Zsh(t))、および角度φ(t)が算出される。Rmax,Rmin,H,θs,Doffsetの値、点Oの座標等、機械部品1の設計によって既知となった値は、入力部101を介して、演算部110に入力される。
ステップS12において、演算部110は、切れ刃2Aを仮想的にN個の刃に分割して、t=t0〜tNの各点において、切れ刃2Aの点3_tの座標(Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))を算出する。
ステップS13において、演算部110は、加工面(回転対称面1A)を仮想的にN個の領域に分割して、t=t0〜tNの各点において、切削点Pの座標(Rsh(t),Zsh(t))を算出する。ステップS14において、演算部110は、t=t0〜tNの各点において、角度φ(t)を算出する。
ステップS15において、演算部110は、Rsh(t),Zsh(t),φ(t),Xch ip(t),Ychip(t),Zchip(t)を用いて、t=t0〜tNの各点における、切れ刃2Aの先端3_1の座標を算出する。これにより、切れ刃2Aの先端3_1の軌道上の位置が算出される。ステップS15の処理が終了することにより、ステップS10の処理が終了する。
なお、ステップS10の処理に続けて、図16に示すステップS20の処理が実行されるよう限定されない。ステップS10の軌道算出の処理はステップS20の処理とは独立して実行されてもよい。ステップS10の処理を実行するコンピュータは、製造装置100の外部に設けられたコンピュータであってもよい。
4.加工方法の例
(1)曲線形の切れ刃−曲線回転面
図23は、切れ刃2Aの軌跡をモニタするための切れ刃2Aの5つの領域を示した図である。図23において、先端3_1および後端3_5に加えて、切れ刃2Aの領域3_2,3_3,3_4が、点によって表される。なお、領域3_2,3_3,3_4の位置は、先端3_1と後端3_5との間の長さを4等分する位置に対応する。切れ刃2Aの軌跡については後に詳細に説明される。
図24は、曲線形の切れ刃による曲線回転面の加工を計算した結果を示した図である。グラフ中の各曲線の「チップ位置1」、「チップ位置2」、「チップ位置3」、「チップ位置4」および「チップ位置5」は、図23に示された、切れ刃2Aの先端3_1、領域3_2、領域3_3、領域3_4および後端3_5にそれぞれ対応する。
図24に示すように、切れ刃2A(切削チップ2B)の各位置の軌道によって、回転対称面(切削面)の形状が決定される。具体的には、RZ平面における回転対称面の形状は、切れ刃2Aの各領域がRZ平面上で描く軌道の包絡線に対応する。
切れ刃2Aの各領域の軌道は、回転対称面に関するRsh,Rmax,Rmin,θs、切れ刃に関する角度β,θ,L,Rchipおよび分割数Nに従って決定することができる。上記の各パラメータは、機械部品1の設計値を用いることができる。破線の直線と切削面の形状を示す曲線との比較から分かるように、加工された回転対称面は、所定の曲率半径を有する。
図25は、図24に示された計算結果に基づいて、Z軸方向の軌道誤差ΔZを表した図である。軌道の誤差ΔZは、加工された回転対称面のZ軸方向座標から、目標の回転対称面のZ軸座標を引いた差分に相当する。ΔZ<0は、目標の面よりも加工された面のZ軸座標が小さいことを示す。すなわちΔZ<0は、目標の高さよりも加工された面が低いことを示す。すなわちΔZ<0は、加工の結果が削り過ぎであることを示す。一方、ΔZ>0は目標の高さよりも加工された面が高いことを示す。すなわちΔZ>0は、加工の結果が削り残しであることを示す。
図25には、5つのチップ位置の各々における軌道が、半径方向Rに対するΔZの変化として描かれている。R軸方向に沿って、チップ位置1〜5のそれぞれに対応する5つの軌道が並べられる。5つの軌道は、回転対称面の周縁部から回転対称面の中心に向かって切れ刃が送られることを表している。したがって、チップ位置1の軌道は、R軸に沿って並べられた5つの軌道のうちの最も外側の軌道である。一方、チップ位置5の軌道は、R軸に沿って並べられた5つの軌道のうちの最も内側の軌道である。
図25において、加工された回転対称面のΔZは、5つの軌道の包絡線Eによって表すことができる。図25に示されるように、包絡線EのΔZは、ほぼ0である。図24および図25は、この実施の形態に係る加工方法が、曲線形状の切れ刃2Aによって、所定の曲率半径を有する面を精度よく加工できることを示す。
(2)曲線形の切れ刃−直線回転面
図26は、曲線形の切れ刃による直線回転面の加工を計算した結果を示した図である。図27は、図26に示された計算結果に基づいて、Z軸方向の軌道誤差ΔZを表した図である。図26および図27に示されるように、回転対称面のRZ平面上では、回転対称面は直線として表現される。さらに各軌道の包絡線EのΔZは、ほぼ0である。図26および図27は、この実施の形態に係る加工方法が、曲線形状の切れ刃2Aによって直線回転面を精度よく加工できることを示す。
(3)直線形の切れ刃−曲線回転面
図28は、直線形の切れ刃2Aの模式図である。図28に示されるように、切れ刃2Aの先端3_1と切れ刃2Aの後端3_5とを結ぶ直線上に、切れ刃2Aの領域3_2,3_3,3_4が配置される。図23に示された曲線形状の切れ刃と同じく、領域3_2,3_3,3_4の位置は、先端3_1と後端3_5との間の長さLを4等分する位置に対応する。
図29は、直線形の切れ刃による曲線回転面の加工を計算した結果を示した図である。図30は、図29に示された計算結果に基づいて、Z軸方向の軌道誤差ΔZを表した図である。図29および図30に示されるように、回転対称面は、所定の曲率半径を有する。さらに各軌道の包絡線EのΔZはほぼ0である。図29および図30は、この実施の形態に係る加工方法が、直線形状を有する切れ刃2Aによって、曲線回転面を精度よく加工できることを示す。
(4)直線形の切れ刃−直線回転面
図31は、直線形の切れ刃による直線回転面の加工を計算した結果を示した図である。図32は、図31に示された計算結果に基づいて、Z軸方向の軌道誤差ΔZを表した図である。図31および図32に示されるように、RZ平面上では、回転対称面は直線として表される。さらに各軌道の包絡線EのΔZはほぼ0である。図31および図32は、この実施の形態に係る加工方法が、直線形状を有する切れ刃2Aによって、直線回転面を精度よく加工できることを示す。
この発明の実施の形態によれば、任意の曲率を有する切れ刃によって、任意の曲率を有する回転対称面を加工することができる。「任意の曲率」は有限の曲率に限定されない。たとえば直線は無限の曲率を有する図形とみなすことができる。したがって「任意の曲率」は有限の曲率であってもよく、無限の曲率であってもよい。
tが0から1まで変化する間、Rsh(t)およびZsh(t)の一方のみが変化し、他方が一定の値であってもよい。すなわち、回転対称面1Aは、円柱側面であってもよい。この場合の母線は、回転軸線(Z軸)に平行である。
さらに、X軸、Y軸、Z軸の方向は、各図面に示されるように限定されるものではない。X軸、Y軸、Z軸の各々の正方向が図面に示された向きと逆向きでもよい。X軸、Y軸、Z軸を互いに入れ替えることも可能である。
さらに、本発明の実施の形態は、機械部品に限定されない工作物の加工にも適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 機械部品、1A 回転対称面、11〜1N,1i 領域(回転対称面)、2 ホルダ、2A 切れ刃、21〜2N 刃、2B 切削チップ、3_1 先端(切れ刃)、3_5
後端(切れ刃)、3_t 点(切れ刃)、3_2,3_3,3_4 領域(切れ刃)、10 回転軸線、100 製造装置、101 入力部、102 表示部、103 記憶部、104 制御部、105 駆動部、106 送り機構、110 演算部、E 包絡線(軌道)、P 切削点、O 点、P1 切削開始位置、P2 切削終了位置、S01,S10〜S15,S20〜S22 ステップ。

Claims (8)

  1. 回転対称面を有する機械部品の製造方法であって、
    直線形または曲線形を有する切れ刃を前記回転対称面の切削点に接触させながら送ることによって、前記回転対称面を加工するステップを備え、
    前記加工するステップは、
    回転軸線をZ軸とし、前記回転対称面の半径の方向の軸をX軸とし、前記Z軸および前記X軸の両方に直交する軸をY軸とする三次元直交座標系を用いて、前記切れ刃の軌道を決定するステップと、
    前記軌道に沿って前記切れ刃を送るステップとを含み、
    前記決定するステップは、
    (1)前記切れ刃の第1の端部が、前記回転対称面の切削開始位置に位置付けられ、
    (2)前記切れ刃を分割するN個(Nは2以上の整数)の領域が前記回転対称面に順に接触し、
    (3)前記Z軸および前記切削点を含む、前記回転対称面の切断面において、前記N個の領域の各々の前記切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きが、前記切削点を通り前記回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しく、かつ
    (4)前記切れ刃の第2の端部が、前記回転対称面の切削終了位置に位置付けられる、
    という条件に従って前記軌道を決定する、機械部品の製造方法。
  2. 前記軌道を決定するステップは、
    0以上1以下の(N+1)個の値をとる変数tにより、前記切れ刃の前記第1の端部の座標(X(t),Y(t),Z(t))を
    X(t)=(Rsh(t)cosφ(t)−Xchip(t))
    Y(t)=(Rsh(t)sinφ(t)−Ychip(t))
    Z(t)=(Zsh(t)−Zchip(t))
    に従って算出するステップを含み、
    座標(X(0),Y(0),Z(0))は前記切削開始位置に位置付けられた前記切れ刃の前記第1の端部の座標であり、かつ、前記三次元直交座標系の原点であり、
    (Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))は、前記切削点において前記回転対称面に接する前記切れ刃の位置を、前記切れ刃の前記第1の端部を基準として表した座標であり、
    (Xchip(1),Ychip(1),Zchip(1))は、前記切削終了位置に位置付けられた前記切れ刃の前記第2の端部の座標を表し、
    sh(t)は、前記Z軸上の回転中心から前記切削点までの距離に対応する、前記回転対称面の前記半径を表し、
    sh(t)は、前記回転中心の前記Z軸上の座標を表し、
    φ(t)は、XY平面上に投影された前記切削点と、前記XY平面の原点とを結ぶ直線が、前記X軸に対してなす角度であり、前記切れ刃の前記第1の傾きを前記回転対称面の前記第2の傾きに等しくするために、φ(t)は、cos(φ(t)+β(t))/cosβ(t)=tanθ(t)/tanθs(t)という条件を満たし、
    θ(t)は、前記切れ刃の前記N個の領域のうち前記切削点に接するi番目の領域をXZ平面に投影したときに、前記i番目の領域が前記X軸に対してなす角度であり、
    β(t)は、前記i番目の領域をXY平面に投影したときに、前記i番目の領域が前記X軸に対してなす角度であり、
    θs(t)は、前記第2の傾きを表す角度である、請求項1に記載の機械部品の製造方法。
  3. 前記切れ刃は、前記曲線形を有し、
    tは、前記曲線形の曲率半径に従って決定される中心角をN等分するように定められる、請求項2に記載の機械部品の製造方法。
  4. 前記切れ刃は、前記直線形を有し、
    tは、前記第1の端部と前記第2の端部との間の前記切れ刃の長さをN等分するように定められる、請求項2に記載の機械部品の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の機械部品の製造方法を実行する、機械部品の製造装置。
  6. 回転対称面の加工方法であって、
    直線形または曲線形を有する切れ刃を前記回転対称面の切削点に接触させながら送ることによって、前記回転対称面を加工するステップを備え、
    前記加工するステップは、
    回転軸線をZ軸とし、前記回転対称面の半径の方向の軸をX軸とし、前記Z軸および前記X軸の両方に直交する軸をY軸とする三次元直交座標系を用いて、前記切れ刃の軌道を決定するステップと、
    前記軌道に沿って前記切れ刃を送るステップとを含み、
    前記決定するステップは、
    (1)前記切れ刃の第1の端部が、前記回転対称面の切削開始位置に位置付けられ、
    (2)前記切れ刃を分割するN個(Nは2以上の整数)の領域が前記回転対称面に順に接触し、
    (3)前記Z軸および前記切削点を含む、前記回転対称面の切断面において、前記N個の領域の各々の前記切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きが、前記切削点を通り前記回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しく、かつ
    (4)前記切れ刃の第2の端部が、前記回転対称面の切削終了位置に位置付けられる、
    という条件に従って前記軌道を決定する、回転対称面の加工方法。
  7. 回転対称面を有する機械部品を製造するためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記プログラムがコンピュータに、
    直線形または曲線形を有する切れ刃を前記回転対称面の切削点に接触させながら送ることによって、前記回転対称面を加工するステップを実行させ、
    前記加工するステップは、
    回転軸線をZ軸とし、前記回転対称面の半径の方向の軸をX軸とし、前記Z軸および前記X軸の両方に直交する軸をY軸とする三次元直交座標系を用いて、前記切れ刃の軌道を決定するステップと、
    前記軌道に沿って前記切れ刃を送るステップとを含み、
    前記軌道を決定するステップは、
    0以上1以下の(N+1)個の値をとる変数tにより、前記切れ刃の第1の端部の座標(X(t),Y(t),Z(t))を
    X(t)=(Rsh(t)cosφ(t)−Xchip(t))
    Y(t)=(Rsh(t)sinφ(t)−Ychip(t))
    Z(t)=(Zsh(t)−Zchip(t))
    に従って算出するステップを含み、
    座標(X(0),Y(0),Z(0))は前記回転対称面の切削開始位置に位置付けられた前記切れ刃の前記第1の端部の座標であり、かつ、前記三次元直交座標系の原点であり、
    (Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))は、前記切削点において前記回転対称面に接する前記切れ刃の位置を、前記切れ刃の前記第1の端部を基準として表した座標であり、
    (Xchip(1),Ychip(1),Zchip(1))は、前記回転対称面の切削終了位置に位置付けられた前記切れ刃の第2の端部の座標を表し、
    sh(t)は、前記Z軸上の回転中心から前記切削点までの距離に対応する、前記回転対称面の前記半径を表し、
    sh(t)は、前記回転中心の前記Z軸上の座標を表し、
    φ(t)は、XY平面上に投影された前記切削点と、前記XY平面の原点とを結ぶ直線が、前記X軸に対してなす角度であり、
    前記Z軸および前記切削点を含む、前記回転対称面の切断面において、前記N個の領域の各々の前記切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きを、前記切削点を通り前記回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しくするために、φ(t)は、cos(φ(t)+β(t))/cosβ(t)=tanθ(t)/tanθs(t)という条件を満たし、
    θ(t)は、前記切れ刃の前記N個の領域のうち前記切削点に接するi番目の領域をXZ平面に投影したときに、前記i番目の領域が前記X軸に対してなす角度であり、
    β(t)は、前記i番目の領域をXY平面に投影したときに、前記i番目の領域が前記X軸に対してなす角度であり、
    θs(t)は、前記第2の傾きを表す角度である、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 回転対称面を有する機械部品を製造するためのプログラムであって、
    前記プログラムが、コンピュータに、
    直線形または曲線形を有する切れ刃を前記回転対称面の切削点に接触させながら送ることによって、前記回転対称面を加工するステップを実行させ、
    前記加工するステップは、
    回転軸線をZ軸とし、前記回転対称面の半径の方向の軸をX軸とし、前記Z軸および前記X軸の両方に直交する軸をY軸とする三次元直交座標系を用いて、前記切れ刃の軌道を決定するステップと、
    前記軌道に沿って前記切れ刃を送るステップとを含み、
    前記軌道を決定するステップは、
    0以上1以下の(N+1)個の値をとる変数tにより、前記切れ刃の第1の端部の座標(X(t),Y(t),Z(t))を
    X(t)=(Rsh(t)cosφ(t)−Xchip(t))
    Y(t)=(Rsh(t)sinφ(t)−Ychip(t))
    Z(t)=(Zsh(t)−Zchip(t))
    に従って算出するステップを含み、
    座標(X(0),Y(0),Z(0))は、前記回転対称面の切削開始位置に位置付けられた前記切れ刃の前記第1の端部の座標であり、かつ、前記三次元直交座標系の原点であり、
    (Xchip(t),Ychip(t),Zchip(t))は、前記切削点において前記回転対称面に接する前記切れ刃の位置を、前記切れ刃の前記第1の端部を基準として表した座標であり、
    (Xchip(1),Ychip(1),Zchip(1))は、前記回転対称面の切削終了位置に位置付けられた前記切れ刃の第2の端部の座標を表し、
    sh(t)は、前記Z軸上の回転中心から前記切削点までの距離に対応する、前記回転対称面の前記半径を表し、
    sh(t)は、前記回転中心の前記Z軸上の座標を表し、
    φ(t)は、XY平面上に投影された前記切削点と、前記XY平面の原点とを結ぶ直線が、前記X軸に対してなす角度であり、
    前記Z軸および前記切削点を含む、前記回転対称面の切断面において、前記N個の領域の各々の前記切削点における接線の傾きに対応する第1の傾きを、前記切削点を通り前記回転対称面に接する接線の目標の傾きに対応する第2の傾きと等しくするために、φ(t)は、cos(φ(t)+β(t))/cosβ(t)=tanθ(t)/tanθs(t)という条件を満たし、
    θ(t)は、前記切れ刃の前記N個の領域のうち前記切削点に接するi番目の領域をXZ平面に投影したときに、前記i番目の領域が前記X軸に対してなす角度であり、
    β(t)は、前記i番目の領域をXY平面に投影したときに、前記i番目の領域が前記X軸に対してなす角度であり、
    θs(t)は、前記第2の傾きを表す角度である、プログラム。
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