JPWO2017033237A1 - 枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池 - Google Patents

枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2017033237A1
JPWO2017033237A1 JP2016535758A JP2016535758A JPWO2017033237A1 JP WO2017033237 A1 JPWO2017033237 A1 JP WO2017033237A1 JP 2016535758 A JP2016535758 A JP 2016535758A JP 2016535758 A JP2016535758 A JP 2016535758A JP WO2017033237 A1 JPWO2017033237 A1 JP WO2017033237A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
frame
electrolyte
cell
curved portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016535758A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6008225B1 (ja
Inventor
毅 寒野
毅 寒野
健司 山名
健司 山名
本井 見二
見二 本井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP6008225B1 publication Critical patent/JP6008225B1/ja
Publication of JPWO2017033237A1 publication Critical patent/JPWO2017033237A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0271Sealing or supporting means around electrodes, matrices or membranes
    • H01M8/0273Sealing or supporting means around electrodes, matrices or membranes with sealing or supporting means in the form of a frame
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • H01M8/0258Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors characterised by the configuration of channels, e.g. by the flow field of the reactant or coolant
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/18Regenerative fuel cells, e.g. redox flow batteries or secondary fuel cells
    • H01M8/184Regeneration by electrochemical means
    • H01M8/188Regeneration by electrochemical means by recharging of redox couples containing fluids; Redox flow type batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/02Details
    • H01M8/0202Collectors; Separators, e.g. bipolar separators; Interconnectors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04276Arrangements for managing the electrolyte stream, e.g. heat exchange
    • H01M8/04283Supply means of electrolyte to or in matrix-fuel cells
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/20Indirect fuel cells, e.g. fuel cells with redox couple being irreversible
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/24Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells
    • H01M8/2465Details of groupings of fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

スリット内の電解液を通じてのシャント電流損失を低減できつつ、電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できるレドックスフロー電池のセルに用いられる枠体を提供する。レドックスフロー電池のセルに用いられる枠体であって、前記枠体の内側に形成された開口と、電解液が流通するマニホールドと、前記マニホールドと前記開口とを接続し、前記マニホールドと前記開口との間で前記電解液の流路を形成するスリットとを備え、前記スリットは、少なくとも1つの曲部を有し、少なくとも1つの前記曲部の曲率半径が2.0mm以上200mm以下である枠体。

Description

本発明は、レドックスフロー電池のセルに用いられる枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池に関する。特に、枠体に設けられたスリット内の電解液を通じてのシャント電流損失を低減できつつ、電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できるレドックスフロー電池用セルの枠体に関する。
大容量の蓄電池の一つとして、レドックスフロー電池(以下、「RF電池」と呼ぶ場合がある)が知られている(特許文献1、2を参照)。レドックスフロー電池の用途としては、負荷平準化用途の他、瞬低補償や非常用電源などの用途、大量導入が進められている太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーの出力平滑化用途などが挙げられる。
RF電池は、正極電解液及び負極電解液に酸化還元により価数が変化する金属イオン(活物質)を含有する電解液を使用して充放電を行う電池である。図9に、正極電解液及び負極電解液に活物質となるVイオンを含有するバナジウム電解液を使用したバナジウム系RF電池300の動作原理図を示す。図9中の電池セル100内の実線矢印は充電反応を、破線矢印は放電反応をそれぞれ示す。
RF電池300は、水素イオンを透過させるイオン交換膜101で正極セル102と負極セル103とに分離されたセル100を備える。正極セル102には正極電極104が内蔵され、かつ正極電解液を貯留する正極電解液用タンク106が導管108,110を介して接続されている。一方、負極セル103には負極電極105が内蔵され、かつ負極電解液を貯留する負極電解液用タンク107が導管109,111を介して接続されている。そして、ポンプ112,113により、各タンク106,107に貯留される電解液をセル100(正極セル102及び負極セル103)に循環流通させて、充放電を行う。
上記RF電池300には、通常、複数のセル100が積層されたセルスタックを備える構成が利用されている。図10は、セルスタックの概略構成図である。図10に例示するセルスタック10Sは、矩形枠状の枠体22の内側に双極板21が設けられたセルフレーム20、正極電極104、イオン交換膜101、及び負極電極105をそれぞれ複数積層してなり、その積層体を2枚のエンドプレート250で挟み込んで締め付けることで形成されている。枠体22は、その内側に開口が形成されており、セルフレーム20は、枠体22の開口に双極板21が嵌め込まれることによって枠体22の内側に凹部が形成されている。具体的には、セルフレーム20は、枠体22の内周面及び双極板21の表面により枠体22の内側に凹部(チャンバー)24が形成され、双極板21の一面側に正極電極104が配置され、他面側に負極電極105が配置される。図10に例示する枠体22の場合、互いに対向する上下一対の長片と、長片の端部同士を連結する左右一対の短片とで構成される矩形枠状である。枠体22の内側に形成されたチャンバー24には、電極(正極電極104又は負極電極105)が収納され、双極板21と枠体22とイオン交換膜101とで囲まれるチャンバー24の内部空間がセル(正極セル又は負極セル)を構成する。上記セルスタック10Sでは、図10に示すように、隣接するセルフレーム20の間に、イオン交換膜101を挟んで正負一対の電極104,105が配置されることにより、1つのセル(単セル)100が形成されることになる。
セルスタック10Sにおける電解液の流通は、枠体22に貫通して形成されたマニホールド200、及び枠体22の表面に形成され、マニホールド200とチャンバー24との間を接続するスリット210により行われる。スリット210の一端はマニホールド200に繋がり、他端はチャンバー24に繋がっている。図10に例示するセルスタック10Sでは、正極電解液は、給液マニホールド201から枠体22の一面側(紙面表側)に形成された給液スリット211を介して正極電極104が収納されるチャンバー24に供給され、このチャンバー24内を流通し、排液スリット213を介して排液マニホールド203に排出される。同様に、負極電解液は、給液マニホールド202から枠体22の他面側(紙面裏側)に形成された給液スリット212を介して負極電極105が収納されるチャンバーに供給され、排液スリット214を介してチャンバーから排液マニホールド204に排出される。セルフレーム20間には、電解液の漏洩を抑制するため、枠体22の外縁部に沿ってOリングや平パッキンなどの環状のシール部材50が配置されている。
特開2013−80613号公報 特開2002−246061号公報
RF電池では、スリット内に充電状態の電解液が満たされていると、スリット内の電解液を通じてシャント電流が流れ、シャント電流による損失(シャント電流損失)が生じる。このシャント電流を低減する手段の1つとして、電解液の流路となるスリットの長さを長くして、スリット内における電解液の電気抵抗を大きくすることが挙げられる。そこで、従来、シャント電流損失を低減する観点から、スリットの一部に曲部を設けることで、直線状のスリットに比較して、スリットの長さを長くする手段が採られる場合がある。「スリットの長さ」とは、セルフレーム(枠体)を平面視したとき、スリットの一端から他端までスリットに沿って測定した長さを意味する。
スリットに曲部を設け、スリットの長さを長くするにしても限度があり、RF電池の運転時や待機時など、スリット内に電解液が満たされていれば、電解液にシャント電流が少なからず流れることになる。このシャント電流に起因して電解液が発熱し、電解液の温度が上昇する場合がある。特に、RF電池の待機時は、スリット内に電解液が留まっているため、電解液を流通させる運転時に比較して、スリット内で電解液の温度が上昇し易い。電解液の温度が上昇すると、電解液に析出物が生じることがあり、電解液が劣化するなど電池性能の低下を招く虞がある。また、電解液の温度上昇により、その熱によって枠体が軟化して変形するなど枠体(セルフレーム)にダメージを与える虞がある。したがって、スリット内の電解液の温度上昇を抑制するため、電解液の放熱を改善することが望まれる。
また、RF電池用セルの枠体には、電解液が流通した際の液圧や熱膨張に起因して、枠体を構成する片の長手方向や幅方向に引張応力が作用し、この応力によって歪が生じる。特に、枠体のスリット形成部分は、厚みが薄いため歪が生じ易く、また、スリット断面の角部に応力集中が生じ易いなど、過度の応力が作用した場合、スリットを起点にクラックが発生し易い。したがって、スリット形成部分での歪の発生を抑制することが望まれる。「スリット断面」とは、電解液の流通方向に直交する断面を意味する。
従来、シャント電流損失の低減を図るため、スリットの一部に曲部を設けることが提案されている。しかしながら、スリットの曲部の構成について、電解液の放熱性の向上及びスリット形成部分での歪の抑制を図る観点から、必ずしも十分な検討が行われていなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的の1つは、レドックスフロー電池用セルの枠体において、スリット内の電解液を通じてのシャント電流損失を低減できつつ、電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できる枠体を提供することにある。
本発明の一態様に係る枠体は、レドックスフロー電池のセルに用いられる枠体であって、前記枠体の内側に形成された開口と、電解液が流通するマニホールドと、前記マニホールドと前記開口とを接続し、前記マニホールドと前記開口との間で前記電解液の流路を形成するスリットとを備える。前記スリットは、少なくとも1つの曲部を有し、少なくとも1つの前記曲部の曲率半径が2.0mm以上200mm以下である。
本発明の一態様に係るレドックスフロー電池用セルフレームは、上記本発明の一態様に係る枠体と、前記枠体の開口に嵌め込まれる双極板とを備え、前記枠体及び前記双極板により前記枠体の内側にチャンバーが形成されている。
本発明の一態様に係るレドックスフロー電池は、上記本発明の一態様に係るレドックスフロー電池用セルフレームを備える。
上記枠体は、スリット内の電解液を通じてのシャント電流損失を低減できつつ、電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できる。上記レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池は、セルを構成する枠体に設けられたスリット内の電解液を通じてのシャント電流損失を低減できつつ、電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できる。
実施形態1に係る枠体の概略正面図である。 実施形態1に係る枠体を備えるセルフレームの概略正面図である。 実施形態1に係る枠体におけるスリットの断面形状を示す概略拡大断面図である。 実施形態2に係る枠体の概略正面図である。 実施形態3に係る枠体の概略正面図である。 試算例1の評価に用いたスリットのモデル図である。 試算例1において曲部の歪量を算出する方法を説明する図である。 試算例2の評価に用いたスリットのモデル図である。 レドックスフロー電池の動作原理図である。 セルスタックの概略構成図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明者らは、枠体に設けられた曲部を有するスリットに関して、スリット内の電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できる曲部の構成、特に、曲部の曲率半径について検討を試みた。そして、以下のような知見を得た。
シャント電流による発熱によってスリット内の電解液の温度が上昇した場合、電解液の熱は電解液が接するスリットの壁面から放熱され、冷却される。つまり、電解液からスリット壁面を介して枠体に熱が移動することによって、電解液の放熱が行われる。スリットの曲部の曲率半径が小さい場合、枠体平面における曲部の形成領域が小さいため、曲部形成部分において電解液の熱を枠体に逃し難く、熱がこもり易い。具体的には、枠体のスリット形成部分のうち曲部形成部分において、曲部の曲率半径の中心と曲部の一端及び他端とをそれぞれ結ぶ2つの線分と、曲部に沿った曲線とで囲まれる形成領域の面積(体積)が小さく、熱容量が小さいため、電解液からの放熱によって温度が早く上昇する。そのため、スリットの曲部の曲率半径が小さい場合は、電解液から枠体への放熱が十分に進まず、曲部形成部分で熱がこもり易い。したがって、スリットの曲部において、電解液の温度が上昇し易いため、電解液成分が析出したり、枠体が軟化するなどの悪影響が生じ易い。
一方、スリットの曲部の曲率半径が大きい場合、枠体に液圧や熱膨張に起因して引張応力が作用した際に、スリットの曲部において法線方向(スリットの幅方向)に作用する力の成分が大きくなる。具体的には、枠体を構成する片の一方向(例、長手方向)に応力が作用した場合、スリットの曲部では法線方向と接線方向の力の成分に分解される。枠体のスリット形成部分は、スリットの幅方向の力に対して歪が生じ易いため、スリットの曲部の曲率半径が大きい場合は、曲部形成部分において歪が生じ易く、クラックが発生し易い。
本発明者らは、上述の知見に基づいて、本発明を完成するに至った。最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る枠体は、レドックスフロー電池のセルに用いられる枠体であって、前記枠体の内側に形成された開口と、電解液が流通するマニホールドと、前記マニホールドと前記開口とを接続し、前記マニホールドと前記開口との間で前記電解液の流路を形成するスリットとを備える。前記スリットは、少なくとも1つの曲部を有し、少なくとも1つの前記曲部の曲率半径が2.0mm以上200mm以下である。
上記枠体によれば、スリットが少なくとも1つの曲部を有することで、直線状のスリットに比較して、スリットの長さを長くすることができ、スリット内の電解液を通じてのシャント電流損失を低減できる。更に、曲部の曲率半径が上記範囲を満たすことで、スリット内の電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できる。具体的には、曲部の曲率半径が2.0mm以上であることで、枠体平面における曲部の形成領域が大きく、曲部形成部分において電解液の熱を枠体に逃し易いため、熱がこもり難い。したがって、電解液の放熱を改善でき、電解液の温度上昇を抑制できる。よって、電解液成分の析出を抑制したり、枠体の軟化、変形を抑制できる。
一方、曲部の曲率半径が200mm以下であることで、枠体に液圧や熱膨張に起因して引張応力が作用した際に、スリットの曲部において法線方向(スリットの幅方向)と接線方向に力が分散されるため、曲部形成部分においてスリットの幅方向に作用する応力が小さくなる。したがって、スリット形成部分での歪の発生を抑制でき、クラックの発生を抑制できる。曲部の曲率半径は、例えば10mm以上60mm以下であることが好ましい。
(2)上記枠体の一形態として、上記スリットは、上記曲部のうち、最も上記開口側に位置する曲部と上記開口との間に、曲率半径が200mm超の接続部を有することが挙げられる。
マニホールドからスリットを通ってチャンバーに電解液が導入される際、曲部を通過することによって電解液には遠心力(慣性)が作用することになる。この慣性により、チャンバーに導入される電解液の流れに乱れが生じることによって、チャンバー内における電解液の流量分布が不均一になる虞がある。上記形態によれば、曲部とチャンバーとなる開口との間に曲率半径が200mm超(即ち、曲率が1/200未満)の接続部を有することで、電解液が曲部を通過する際に受けた慣性を緩和でき、チャンバーに導入される電解液の流れの乱れを抑制できる。したがって、上記接続部によって、チャンバーに導入される電解液の流れの乱れを抑制する整流効果が得られる。チャンバー内における電解液の流量分布を均一化できる。
(3)上記枠体の一形態として、上記接続部の長さが5.0mm以上200mm以下であることが挙げられる。
上記形態によれば、接続部の長さが5.0mm以上であることで、チャンバーに導入される電解液の流れの乱れを効果的に抑制でき、高い整流効果が得られる。一方、接続部の長さが200mm以下であることで、枠体に液圧や熱膨張に起因して引張応力が作用した際に、スリットの接続部において全体に作用する応力が小さくなる。そのため、接続部形成部分において歪の発生を抑制でき、クラックの発生を抑制できる。接続部の長さは、例えば10mm以上50mm以下であることが好ましい。
(4)上記枠体の一形態として、上記スリットの深さが0.5mm以上10mm以下であることが挙げられる。
スリットの断面積が大きいほど、電解液が流通する際の圧力損失が小さくなる。上記形態によれば、スリットの深さが0.5mm以上であることで、スリットの幅を一定とした場合、断面積を大きくでき、圧力損失を低減できる。また、電解液の流量が一定の場合、断面積が大きいほど、電解液の流速が遅くなるため、電解液が曲部を通過する際の遠心力が小さくなることで、整流効果が向上する。一方、スリットの深さが10mm以下であることで、枠体のスリット形成部分において厚みが薄くなることによる強度低下を抑制でき、液圧や熱膨張に起因する歪やクラックの発生をより抑制できる。また、スリットの深さが10mm以下であることで、スリットに作用する応力が小さくなり、歪量を低減し易い。スリットの深さは、例えば1.0mm以上5.0mm以下であることが好ましい。「スリットの深さ」とは、スリット断面において、スリットの開口部から底部までの垂直方向(即ち、枠体の厚さ方向)の長さを意味する。「スリットの幅」とは、スリット断面における開口部の幅を意味する。
(5)上記枠体の一形態として、上記スリットの幅が0.5mm以上20mm以下であることが挙げられる。
上記形態によれば、スリットの幅が0.5mm以上であることで、スリットの深さを一定とした場合、断面積が大きくなり、圧力損失を低減できる。また、上述したように、断面積が大きいほど、整流効果が向上する。一方、スリットの幅が20mm以下であることで、枠体のスリット形成部分における強度低下を抑制でき、液圧や熱膨張に起因する歪やクラックの発生をより抑制できる。また、スリットの幅が20mm以下であることで、スリット内の電解液の発熱量を抑えることができ、電解液の温度上昇を抑制し易い。その他、スリットの幅を20mm以下とすることで、枠体のスリット形成部分を小さくできるため、枠体、延いてはセルフレームを小型化できる。スリットの幅は、例えば1.0mm以上8.0mm以下であることが好ましい。
(6)上記枠体の一形態として、互いに対向する一対の長片と、前記長片の端部同士を繋ぐ一対の短片とを有し、前記長片に、少なくとも1つの上記曲部が形成されていることが挙げられる。
枠体の長片にスリットの曲部を形成した場合、短片に形成した場合に比較して、曲部からこの曲部が形成された片(以下、曲部形成片と呼ぶ)の一端又は他端までの距離を長くできる。この距離が長いほど、曲部から曲部形成片の一端又は他端までに存在する枠体の形成材料が多くなるため、液圧や熱膨張に起因して曲部形成片の長手方向に応力が作用した際に歪が生じ難く、クラックの発生が抑制される。したがって、上記形態によれば、スリット形成部分(特に曲部形成部分)での歪やクラックの発生をより抑制できる。
(7)上記枠体の一形態として、互いに対向する一対の長片と、前記長片の端部同士を繋ぐ一対の短片とを有し、前記長片と前記短片とが交差する角部に、少なくとも1つの上記曲部が形成されていることが挙げられる。
枠体の長片と短片とが交差する角部は、強度が強く、変形し難い。したがって、枠体の角部にスリットの曲部を形成した場合、液圧や熱膨張に起因して枠体を構成する片に応力が作用した際に歪が生じ難く、クラックの発生が抑制される。したがって、上記形態によれば、スリット形成部分(特に曲部形成部分)での歪やクラックの発生をより抑制できる。
(8)本発明の一態様に係るレドックスフロー電池用セルフレームは、上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の枠体と、前記枠体の開口に嵌め込まれる双極板とを備え、前記枠体及び前記双極板により前記枠体の内側にチャンバーが形成されている。
上記セルフレームによれば、本発明の一態様に係る上記枠体を備えることから、レドックスフロー電池のセルを構成する枠体において、スリット内の電解液を通じてのシャント電流損失を低減できつつ、電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できる。
(9)本発明の一態様に係るレドックスフロー電池は、上記(8)に記載のレドックスフロー電池用セルフレームを備える。
上記レドックスフロー電池によれば、本発明の一態様に係る上記セルフレームを備えることから、セルを構成する枠体において、スリット内の電解液を通じてのシャント電流損失を低減できつつ、電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る枠体、並びにレドックフロー電池用セルフレームの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一又は相当部分を示す。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施形態1]
〈枠体〉
図1〜図3を参照して、実施形態1に係る枠体及びセルフレームについて説明する。図1に例示する枠体22は、互いに対向する一対の長片22Lと、長片22Lの端部同士を繋ぐ一対の短片22Sとを有する矩形枠状であり、その内側に開口22oが形成されている。この開口22oには、後述する双極板21が嵌め込まれる。枠体22は、例えば塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などのプラスチックやゴムで形成することが挙げられる。
枠体22は、その表裏を貫通し、電解液が流通するマニホールド200(マニホールド201〜204)と、その表面に形成されて、マニホールド200と開口22oとの間で電解液の流路を形成するスリット210(スリット211〜214)とを備える。マニホールド200及びスリット210は、例えば、枠体22を射出成形により形成する際に同時に形成することができる。
(マニホールド・スリット)
マニホールド201,202は枠体22の一方の長片22L(図1では下側の長片)に形成され、マニホールド203,204は枠体22の他方の長片22L(図1では上側の長片)に形成されている。スリット211,213は枠体22の一面側に形成されており、スリット211は一方の長片22Lに形成され、スリット213は他方の長片22Lに形成されている。スリット212,214は枠体22の他面側に形成されており、スリット212は一方の長片22Lに形成され、スリット214は他方の長片22Lに形成されている。各スリット211〜214の一端はそれぞれ各マニホールド201〜204に繋がり、他端は開口22oに繋がっており、各スリット211〜214はそれぞれ、各マニホールド201〜204と枠体22の内側に形成された開口22oとを接続する。
〈セルフレーム〉
図2を参照して、図1に示す実施形態1に係る枠体を備えるセルフレームについて説明する。図2に例示するセルフレーム20は、枠体22と、枠体22の開口22o(図1参照)に嵌め込まれる双極板21とを備える。セルフレーム20は、双極板21の周縁部を表裏から挟むように枠体22が形成され、双極板21の外周に枠体22が射出成形などにより一体化されている。枠体22の開口22oに双極板21が嵌め込まれることで、枠体22及び双極板21により凹部(チャンバー24)が形成される。具体的には、セルフレーム20は、枠体22の内周面及び双極板21の表面により枠体22の内側に電極(図示せず)が収納されるチャンバー24が形成されている。図2では、セルフレーム20の一面側(紙面表側)のチャンバー24のみ図示しているが、他面側(紙面裏側)にもチャンバーが形成されている。セルフレーム20の一面側のチャンバーに正極電極、他面側のチャンバーに負極電極が収納され、双極板21の一面側に正極電極、他面側に負極電極が配置される(図10参照)。双極板21には、プラスチックカーボン製のものが利用できる。
図2に例示するセルフレーム20(枠体22)の場合、マニホールド201及び203が正極電解液用の給液マニホールド及び排液マニホールドであり、スリット211及び213が正極電解液用の給液スリット及び排液スリットである。マニホールド202及び204が負極電解液用の給液マニホールド及び排液マニホールドであり、スリット212及び214が負極電解液用の給液スリット及び排液スリットである。各給液マニホールド201,202から延びる各給液スリット211,212がチャンバー24(開口22o(図1参照))の下縁部に繋がっており、各排液マニホールド203,204から延びる各排液スリット213,214がチャンバー24(開口22o)の上縁部に繋がっている。つまり、チャンバー24の下側からチャンバー24内に電解液が導入され、チャンバー24の上側から電解液が排出される。チャンバー24の下縁部及び上縁部には、縁部に沿って整流部(図示せず)が形成されている。整流部は、給液スリット211,212から導入された電解液をチャンバー24の下縁部に沿って拡散させたり、チャンバー24の上縁部から排出される電解液を排液スリット213,214へ集約する機能を有する。この整流部により、チャンバー24の下縁部から上縁部に向かってチャンバー24内を電解液が流通するようになっている。
正負の電解液には、公知の電解液を利用できる。例えば、正負の電解液としては、正極及び負極の活物質としてVイオンを含有するV系電解液、正極活物質としてFeイオン、負極活物質としてCrイオンを含有するFe/Cr系電解液の組み合わせ、正極活物質としてMnイオン、負極活物質としてTiイオンを含有するTi/Mn系電解液などが挙げられる。
(保護板)
セルフレーム20には、枠体22のスリット211〜214が形成された部分に、イオン交換膜(図10参照)を保護するプラスチック製の保護板40が配置されていてもよい。保護板40は、各スリット211〜214を覆うように枠体22の長片22Lの表面にそれぞれ配置され、各保護板40には、各マニホールド201〜204に対応する位置に貫通孔又は切欠きが形成されている。図2に例示する保護板40の場合、正極電解液用のスリット211,213が形成された枠体22の一面側に配置される保護板40については、正極電解液用のマニホールド201,203に対して円形状の貫通孔が形成され、負極電解液用のマニホールド202,204に対しては矩形状の切欠きが形成されている。逆に、負極電解液用のスリット212,214が形成された枠体22の他面側に配置される保護板40では、正極電解液用のマニホールド201,203に対して矩形状の切欠きが形成され、負極電解液用のマニホールド202,204に対しては円形状の貫通孔が形成されている。セルフレーム20を用いてレドックスフロー電池のセル(図10参照)を構成したとき、この保護板40によって、各スリット211〜214がイオン交換膜に接触することがなくなり、スリットの凹凸によってイオン交換膜が損傷することを防止できる。図2では、枠体22の一面側に形成されたスリット211,213を覆う保護板40のみ図示しているが、枠体22の他面側にも保護板が配置されており、スリット212,214が保護板で覆われている。
(スリットの平面形状)
図1の丸囲み図は、実施形態1に係る枠体におけるスリット210(211)の拡大平面図である。図1では、代表してスリット211の平面形状を示している。また、図3は、スリット210の断面形状を示しており、図1の丸囲み図におけるIII−III線に沿う概略拡大断面図である。図1に示すように、スリット210は、少なくとも1つの曲部35を有する。以下、図1,図3を参照して、実施形態1のスリット210の平面形状について、より詳しく説明する。
実施形態1のスリット210(211)は、1つの曲部35と、曲部35と開口22o(図2に示すセルフレーム20におけるチャンバー24)との間に接続部36とを有する。具体的には、実施形態1のスリット210は、図1に示すようにL字状に形成されており、マニホールド200(201)から枠体22の長片22Lの長手方向(図1では左方向)に延びる直線部と、この直線部に繋がる曲部35と、長片22Lの幅方向(長手方向と直交する方向)に延びる接続部36とで構成されている。
(曲部)
曲部35は、曲率半径rが2.0mm以上200mm以下である。図1に示す実施形態1のスリット210では、曲部35が円弧状であり、曲部35の中心角θが略直角(90°)である。「曲部の中心角」とは、曲部の曲率半径の中心と曲部の一端及び他端とをそれぞれ結ぶ2つの線分がなす角度を意味する。曲部35の曲率半径rは10mm以上60mm以下であることが好ましい。
(接続部)
接続部36は、曲率半径が200mm超(曲率が1/200未満)であり、直線状(曲率が0)の場合も含む。図1に示すスリット210では、接続部36が直線状である。接続部36の長さaは5.0mm以上200mm以下であることが好ましく、10mm以上50mm以下であることがより好ましい。
(スリットの断面形状)
スリット210の断面形状は、図3に示すように矩形状である。スリット210の断面形状は、矩形状に限定されるものではなく、例えば、等脚台形状などの四角形状、二等辺三角形状などの三角形状、半円形状や半楕円形状などであってもよい。具体的には、スリット断面において、開口部を長辺、底部を短辺とする台形状や、底部を頂点とし、開口部を底辺とする三角形状であるなど、開口部側の方が底部側よりも幅広の形状であることが挙げられる。また、スリット断面の角部が面取りされていてもよく、角部が曲面状に形成されていてもよい。
(深さ・幅)
スリット210の深さhは、例えば0.5mm以上10mm以下、更に1.0mm以上5.0mm以下であることが好ましい。スリット210の幅wは、例えば0.5mm以上20mm以下、更に1.0mm以上8.0mm以下であることが好ましい。
{作用効果}
実施形態1に係る枠体22(セルフレーム20)は、スリット210の一部に曲部35を有することで、1本の直線状のスリットを形成する場合に比較して、スリット長を長くすることができ、シャント電流損失を低減できる。更に、曲部35の曲率半径rが2.0mm以上200mm以下であることで、スリット内の電解液の放熱を改善できると共に、スリット形成部分での歪の発生を抑制できる。具体的には、曲部35の曲率半径rが2.0mm以上であることで、枠体22(長辺22L)の平面における曲部35の形成領域(図1の丸囲み図におけるハッチングを施した領域)を大きくでき、曲部35の形成部分での熱容量が大きくなる。したがって、曲部形成部分において電解液からの放熱量を増やすことができ、熱がこもり難い。よって、電解液の放熱を改善でき、電解液の温度上昇を抑制できるため、電解液成分の析出を抑制したり、枠体の軟化、変形を抑制できる。
一方、曲部35の曲率半径rが200mm以下であることで、枠体22に液圧や熱膨張に起因して引張応力が作用した際に、スリット210の曲部35において法線方向(スリットの幅方向)に作用する力の成分が小さくなる。具体的には、図1に示す枠体22の場合、例えば長辺22Lの長手方向に応力が作用した際に、曲部35において法線方向と接線方向に力が分散され、曲部形成部分(曲部35のスリットの両側近傍)においてスリットの幅方向に作用する応力が小さくなる。したがって、スリット形成部分での歪の発生を抑制でき、クラックの発生を抑制できる。
また、スリット210(給液スリット211)が接続部36を有することで、電解液が曲部35を通過する際に受けた慣性を緩和して、チャンバー24に導入される電解液の流れの乱れを抑制できる。
特に、接続部36の長さaが5.0mm以上であることで、チャンバー24に導入される電解液の流れの乱れを効果的に抑制でき、高い整流効果が得られる。一方、接続部36の長さaが200mm以下であることで、引張応力が作用した際に、接続部36のスリットの両側近傍において作用する合計の応力を小さくできる。よって、接続部36の形成部分において歪の発生を抑制でき、クラックの発生を抑制できる。
更に、スリット210の深さhが0.5mm以上であることで、幅wを一定とした場合、断面積を大きくでき、圧力損失を低減できる。また、スリット210の幅wが0.5mm以上であることで、深さhを一定とした場合、断面積を大きくでき、圧力損失を低減できる。圧力損失を低減することにより、電解液が曲部35を通過する際に受ける慣性が小さくなるので、接続部36による整流効果を向上できる。スリット210の深さhが10mm以下、スリット210の幅wが20mm以下であることで、枠体22のスリット形成部分における強度低下を抑制でき、液圧や熱膨張に起因する歪やクラックの発生をより抑制できる。
次に、図4〜図5に基づいて、スリット210の平面形状の他の形態例を説明する。以下では、スリット210について、上述の実施形態1と同様の構成には同一符号を付してその説明を省略し、実施形態1との相違点を中心に説明する。
[実施形態2]
図1に示す実施形態1では、枠体22の長片22Lにスリット210の曲部35が形成されている形態を例に挙げて説明した。図4に示す実施形態2では、長片22Lと短片22Sとが交差する枠体22の角部22Cに曲部35が形成されている。
図4に示す実施形態2のスリット210は、J字状に形成されており、曲部35が半円弧状で、曲部35の中心角が略180°である。また、図4に示す実施形態2の場合、給液スリット211,212の接続部36が開口22oの側縁部の下端部に繋がっており、排液スリット213,214の接続部36が開口22oの側縁部の上端部に繋がっている。
枠体22の角部22Cは、液圧や熱膨張に起因する引張応力に対して変形し難い。実施形態2では、角部22Cにスリット210の曲部35が形成されていることで、曲部形成部分において歪が生じ難い。
[実施形態3]
図1に示す実施形態1では、スリット210が1つの曲部35を有する形態を例に挙げて説明したが、曲部35の数は複数であってもよい。図5に示す実施形態3では、スリット210が複数の曲部35を有する形態を説明する。
図5に示す実施形態3のスリット210は、複数の曲部35を有し、曲部35のうち、最も開口22o側に位置する曲部35cと開口22oとの間に接続部36を有する。スリット210が複数の曲部35を有することで、スリット長をより長くでき、シャント電流損失をより低減できる。曲部35の中心角としては、例えば60°以上300°以下、更に80°以上280°以下であることが挙げられる。
以上説明した実施形態に係るセルフレームを備えるレドックスフロー電池について説明する。セルフレームをレドックスフロー電池に適用する場合は、セルフレームと、正極電極と、イオン交換膜と、負極電極とをそれぞれ複数積層してなるセルスタック(図10参照)の形態で利用される。そして、レドックスフロー電池は、このセルスタックを備える構成とすることが挙げられる。
[試算例1]
スリットにおける曲部の曲率半径を変化させたときの放熱性能及び歪量を評価した。評価条件を次に示す。
試算例1では、図6に示すような、曲部35を有するスリット210のモデルを用いて、曲部35の曲率半径rを1.0mm〜300mmの範囲で変化させたときの、曲部35での放熱性能及び歪量を解析して評価した。スリット210の曲部35の平面形状は、1/4円弧状(中心角θ=90°)とした。また、スリット210の断面形状は、矩形状で、深さhを1mm、幅wを4mmとした。
(放熱性能)
放熱性能は、曲部35内の電解液の発熱量と枠体22における曲部35の形成部分の熱容量との比(後述する温度上昇速度ΔT)で評価した。曲部35内の電解液の発熱量Q及び曲部35の形成部分の熱容量Cは、次のようにして求めた。
(電解液の発熱量)
発熱量Q(W)は、曲部35内の電解液の電気抵抗R(Ω)とスリット間電圧v(V)から求める。電気抵抗Rは、電解液の抵抗率をρ(Ω・cm)として、次式により算出する。
[式1]R=ρ×(πr/2)×(1/wh)
そして、発熱量Qは次式により算出する。
[式2]Q=v/R=v×(2wh/ρπr)
上記計算式に用いる抵抗率ρは、RF電池の電解液として使用されるV系電解液の抵抗率から3.82Ω・cmとする。スリット間電圧vは、一般的なRF電池の単セルを30セル積層した電圧から10.5Vとする。
(曲部形成部分の熱容量)
熱容量C(J/℃)は、枠体22の比熱容量Cp(J/cm・℃)と曲部形成部分の体積V(cm)から求める。比熱容量Cpは、枠体22の比熱c(J/kg・℃)と比重d(g/cm)から次式により算出する。
[式3]Cp=c×d
体積Vは、枠体22における曲部35の形成領域(図6のクロスハッチングで示す領域)での体積とし、次式により算出する。枠体22の厚さtは5mmとする。
[式4]V=(πr/4)×t
そして、熱容量Cは次式により算出する。
[式5]C=Cp×V=Cp×(πrt/4)
上記計算式に用いる比熱c及び比重dは、枠体22が塩化ビニル樹脂で形成されている場合を想定し、比熱cを840J/kg・℃、比重dを1.4g/cmとする。
(温度上昇速度)
上記計算式を用いて算出した発熱量Q(W)と熱容量C(J/℃)から、次式により温度上昇速度ΔT(℃/s)を算出する。
[式6]ΔT=Q/C=(v×2wh/ρπr)/(Cp×(πrt/4))=(v×2wh×4)/(ρπr×Cp×πrt)=(8v/ρπCp)×(wh/rt)
〈放熱性能の評価〉
曲部35の曲率半径rを1.0mm〜300mmの範囲で変化させたときの温度上昇速度ΔT(℃/s)を算出し、これに基づいて放熱性能を評価した。温度上昇速度ΔTが小さいほど、放熱性能が高いことを意味する。放熱性能の評価は、温度上昇速度ΔTの値が10(℃/s)以下の場合を「A」、500(℃/s)以下の場合を「B」、それ以外を「C」とした。温度上昇速度ΔTの値と放熱性能の評価を表1に示す。
(歪量)
歪量は、曲部35の形成部分に加わる液圧による総荷重Pで評価した。荷重P(N)は、図7に示すように、XY平面上での曲部35の中心角dθの微小区間に加わる単位液圧p(N/mm)による荷重を0≦θ≦π/2の範囲で積分することで求めた。この場合、荷重Pを図7に示すX方向とY方向に分けて考えると、次式により、荷重Pは単位液圧pと曲率半径rとの積として表すことができる。
[式7]
(X方向)P=∫(p×r・cosθdθ)=p×r
(Y方向)P=∫(p×r・sinθdθ)=p×r
単位液圧p(N/mm)は、液圧σ(MPa)とスリット深さh(mm)の積として、次式で与えられる。液圧σは0.5MPaとする。
[式8]p=σ×h
(荷重)
次式により曲部35での荷重P(N)を算出し、この荷重PをPとする。
[式9]P=p×r=σ×h×r
〈歪量の評価〉
曲部35の曲率半径rを1.0mm〜300mmの範囲で変化させたときの荷重P(N)を算出し、これに基づいて歪量を評価した。荷重Pが小さいほど、曲部35での歪量が小さいことを意味する。歪量の評価は、荷重Pの値が50(N)以下の場合を「A」、100(N)以下の場合を「B」、それ以外を「C」とした。荷重Pの値と歪量の評価を表1に示す。
〈総合評価〉
表1に示す各曲率半径の曲部について、放熱性能及び歪量の評価に基づいて総合評価を行った。総合評価は、放熱性能及び歪量の全ての評価が「A」である(「B」、「C」がない)場合を「A」、少なくとも1つの評価が「B」であり、「C」がない場合を「B」、少なくとも1つの評価が「C」である場合を「C」とした。その結果を表1に示す。
Figure 2017033237
表1に示す試算例1の結果から、曲部の曲率半径rが大きいほど、温度上昇速度ΔTの値が小さく、放熱性能が高くなり、曲率半径rが小さいほど、荷重Pの値が小さく、歪量が小さくなることが分かる。そして、曲率半径rが2.0mm以上200mm以下の場合、放熱性の改善と歪量の低減とを両立できると考えられる。特に、曲率半径rが10mm以上60mm以下の場合、放熱性の改善と歪量の低減とを高いレベルで両立できる。
[試算例2]
スリットにおける接続部の長さを変化させたときの整流効果及び歪量を評価した。評価条件を次に示す。
試算例2では、図8に示すような、曲部35と接続部36とを有するスリット210のモデルを用いて、接続部36の長さaを1.0mm〜300mmの範囲で変化させたときの、接続部36での整流効果及び歪量を解析して評価した。スリット210の曲部35の平面形状は、1/4円弧状(中心角θ=90°)で曲率半径rを50mmとし、接続部36は直線状とした。また、スリット210の断面形状は、矩形状で、深さhを1mm、幅wを4mmとした。
(整流効果)
整流効果は、曲部35を通過する電解液に作用する遠心力と接続部36の長さとの比(後述する偏流作用D)で評価した。電解液に作用する遠心力Fは、次のようにして求めた。
(電解液の遠心力)
遠心力F(N/m)は、電解液の比重をm(kg/m)、電解液の流速をu(m/s)として、次式により算出する。
[式10]F=m×(u/r)
流速u(m/s)は、電解液の流量をQ(L/min)とするとき、次式で与えられる。
[式11]u=Q/(h×w)
上記計算式に用いる比重mは1400kg/mとし、流量Qは1L/minとする。
(偏流作用)
電解液に作用する遠心力F(N/m)と接続部36の長さa(mm)との比を偏流作用Dと定義し、次式により偏流作用D(N/m)を算出する。
[式12]D=F/a
〈整流効果の評価〉
接続部36の長さaを1.0mm〜300mmの範囲で変化させたときの偏流作用D(N/m)を算出し、これに基づいて整流効果を評価した。偏流作用Dが小さいほど、整流効果が高いことを意味する。整流効果の評価は、偏流作用Dの値が5.0×10(N/m)以下の場合を「A」、1.0×10(N/m)以下の場合を「B」、それ以外を「C」とした。偏流作用Dの値と整流効果の評価を表2に示す。
(歪量)
歪量は、接続部36の形成部分に加わる液圧による総荷重Pで評価した。接続部36での荷重P(N)は、単位液圧p(N/mm)と長さa(mm)との積として、次式により表される。
[式13]P=p×a
単位液圧p(N/mm)は、試算例1と同様に、液圧σ(MPa)とスリット深さh(mm)の積として、[σ×h]で与えられる。液圧σは0.5MPaとする。
(荷重)
次式により接続部36での荷重P(N)を算出し、この荷重PをPとする。
[式14]P=p×a=σ×h×a
〈歪量の評価〉
接続部36の長さaを1.0mm〜300mmの範囲で変化させたときの荷重P(N)を算出し、これに基づいて歪量を評価した。荷重Pが小さいほど、接続部での歪量が小さいことを意味する。歪量の評価は、荷重Pの値が50(N)以下の場合を「A」、100(N)以下の場合を「B」、それ以外を「C」とした。荷重Pの値と歪量の評価を表2に示す。
〈総合評価〉
表2に示す各長さの接続部について、整流効果及び歪量の評価に基づいて総合評価を行った。総合評価は、整流効果及び歪量の全ての評価が「A」である(「B」、「C」がない)場合を「A」、少なくとも1つの評価が「B」であり、「C」がない場合を「B」、少なくとも1つの評価が「C」である場合を「C」とした。その結果を表2に示す。
Figure 2017033237
表2に示す試算例2の結果から、接続部の長さaが長いほど、偏流作用Dの値が小さく、整流効果が高くなり、長さaが短いほど、荷重Pの値が小さく、歪量が小さくなることが分かる。そして、長さaが5.0mm以上200mm以下の場合、整流効果の向上と歪量の低減とを両立できると考えられる。特に、長さaが10mm以上50mm以下の場合、整流効果の向上と歪量の低減とを高いレベルで両立できる。
[試算例3]
スリットの深さを変化させたときの整流効果及び歪量を評価した。評価条件を次に示す。
試算例3では、試算例2で用いた図8に示すモデルを用いて、スリット210の深さhを0.1mm〜15mmの範囲で変化させたときの、接続部36による整流効果、並びに曲部35での歪量を解析して評価した。スリット210の曲部35の平面形状は、1/4円弧状(中心角θ=90°)で曲率半径rを20mmとした。接続部36は、直線状で長さaを50mmとした。また、スリット210の断面形状は矩形状で、幅wは4mmとした。
〈整流効果の評価〉
整流効果は、試算例2で説明した計算式を用いて、スリットの深さhを0.1mm〜15mmの範囲で変化させたときの偏流作用D(N/m)を算出し、これに基づいて評価した。整流効果の評価は、偏流作用Dの値が5.0×10(N/m)以下の場合を「A」、1.0×10(N/m)以下の場合を「B」、それ以外を「C」とした。偏流作用Dの値と整流効果の評価を表3に示す。
〈歪量の評価〉
歪量は、試算例1で説明した計算式を用いて、スリットの深さhを0.1mm〜15mmの範囲で変化させたときの荷重P(N)を算出し、これに基づいて評価した。歪量の評価は、荷重Pの値が50(N)以下の場合を「A」、100(N)以下の場合を「B」、それ以外を「C」とした。荷重Pの値と歪量の評価を表3に示す。
〈総合評価〉
表3に示す各深さのスリットについて、整流効果及び歪量の評価に基づいて総合評価を行った。総合評価は、整流効果及び歪量の全ての評価が「A」である(「B」、「C」がない)場合を「A」、少なくとも1つの評価が「B」であり、「C」がない場合を「B」、少なくとも1つの評価が「C」である場合を「C」とした。その結果を表3に示す。
Figure 2017033237
表3に示す試算例3の結果から、スリットの深さhが大きいほど、偏流作用Dの値が小さく、整流効果が高くなり、深さhが小さいほど、荷重Pの値が小さく、歪量が小さくなることが分かる。そして、深さhが0.5mm以上10mm以下の場合、整流効果の向上と歪量の低減とを両立できると考えられる。特に、深さhが1.0mm以上5.0mm以下の場合、整流効果の向上と歪量の低減とを高いレベルで両立できる。
[試算例4]
スリットの幅を変化させたときの整流効果及び放熱性能を評価した。評価条件を次に示す。
試算例4では、試算例2で用いた図8に示すモデルを用いて、スリット210の幅を0.1mm〜25mmの範囲で変化させたときの、接続部36による整流効果、並びに曲部35での放熱性能を解析して評価した。スリット210の曲部35の平面形状は、1/4円弧状(中心角θ=90°)で曲率半径rを10mmとした。接続部36は、直線状で長さaを100mmとした。また、スリット210の断面形状は矩形状で、深さhは1mmとした。
〈整流効果の評価〉
整流効果は、試算例2で説明した計算式を用いて、スリットの幅wを0.1mm〜25mmの範囲で変化させたときの偏流作用D(N/m)を算出し、これに基づいて評価した。整流効果の評価は、偏流作用Dの値が5.0×10(N/m)以下の場合を「A」、1.0×1010(N/m)以下の場合を「B」、それ以外を「C」とした。偏流作用Dの値と整流効果の評価を表4に示す。
〈放熱性能の評価〉
放熱性能は、試算例1で説明した計算式を用いて、スリットの幅wを0.1mm〜25mmの範囲で変化させたときの温度上昇速度ΔT(℃/s)を算出し、これに基づいて評価した。放熱性能の評価は、温度上昇速度ΔTの値が5.0(℃/s)以下の場合を「A」、8.0(℃/s)以下の場合を「B」、それ以外を「C」とした。温度上昇速度ΔTの値と放熱性能の評価を表4に示す。
〈総合評価〉
表4に示す各幅のスリットについて、整流効果及び放熱性能の評価に基づいて総合評価を行った。総合評価は、整流効果及び放熱性能の全ての評価が「A」である(「B」、「C」がない)場合を「A」、少なくとも1つの評価が「B」であり、「C」がない場合を「B」、少なくとも1つの評価が「C」である場合を「C」とした。その結果を表4に示す。
Figure 2017033237
表4に示す試算例4の結果から、スリットの幅wが大きいほど、偏流作用Dの値が小さく、整流効果が高くなり、幅wが小さいほど、温度上昇速度ΔTの値が小さく、放熱性能が高くなることが分かる。そして、幅wが0.5mm以上20mm以下の場合、整流効果の向上と放熱性の改善とを両立できると考えられる。特に、幅wが1.0mm以上8.0mm以下の場合、整流効果の向上と放熱性の改善とを高いレベルで両立できる。
本発明の枠体及びセルフレームは、レドックスフロー電池の構成部品に好適に利用可能である。
100 セル
101 イオン交換膜
102 正極セル 104 正極電極
103 負極セル 105 負極電極
106 正極電解液用タンク
108,110 導管 112 ポンプ
107 負極電解液用タンク
109,111 導管 113 ポンプ
20 セルフレーム
21 双極板 22 枠体
22L 長片 22S 短片 22C 角部
22o 開口
24 チャンバー
200 マニホールド
201,202 給液マニホールド
203,204 排液マニホールド
210 スリット
211,212 給液スリット
213,214 排液スリット
35,35a〜35c 曲部
36 接続部
40 保護板
50 シール部材
10S セルスタック
250 エンドプレート
300 レドックスフロー電池(RF電池)

Claims (9)

  1. レドックスフロー電池のセルに用いられる枠体であって、
    前記枠体の内側に形成された開口と、
    電解液が流通するマニホールドと、
    前記マニホールドと前記開口とを接続し、前記マニホールドと前記開口との間で前記電解液の流路を形成するスリットとを備え、
    前記スリットは、少なくとも1つの曲部を有し、
    少なくとも1つの前記曲部の曲率半径が2.0mm以上200mm以下である枠体。
  2. 前記スリットは、前記曲部のうち、最も前記開口側に位置する曲部と前記開口との間に、曲率半径が200mm超の接続部を有する請求項1に記載の枠体。
  3. 前記接続部の長さが5.0mm以上200mm以下である請求項2に記載の枠体。
  4. 前記スリットの深さが0.5mm以上10mm以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の枠体。
  5. 前記スリットの幅が0.5mm以上20mm以下である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の枠体。
  6. 互いに対向する一対の長片と、前記長片の端部同士を繋ぐ一対の短片とを有し、
    前記長片に、少なくとも1つの前記曲部が形成されている請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の枠体。
  7. 互いに対向する一対の長片と、前記長片の端部同士を繋ぐ一対の短片とを有し、
    前記長片と前記短片とが交差する角部に、少なくとも1つの前記曲部が形成されている請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の枠体。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の枠体と、
    前記枠体の開口に嵌め込まれる双極板とを備え、
    前記枠体及び前記双極板により前記枠体の内側にチャンバーが形成されているレドックスフロー電池用セルフレーム。
  9. 請求項8に記載のレドックスフロー電池用セルフレームを備えるレドックスフロー電池。
JP2016535758A 2015-08-21 2015-08-21 枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池 Active JP6008225B1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2015/073600 WO2017033237A1 (ja) 2015-08-21 2015-08-21 枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016178909A Division JP2017041452A (ja) 2016-09-13 2016-09-13 枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6008225B1 JP6008225B1 (ja) 2016-10-19
JPWO2017033237A1 true JPWO2017033237A1 (ja) 2017-08-24

Family

ID=57140162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016535758A Active JP6008225B1 (ja) 2015-08-21 2015-08-21 枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池

Country Status (9)

Country Link
US (1) US9947944B2 (ja)
EP (1) EP3163662B1 (ja)
JP (1) JP6008225B1 (ja)
KR (1) KR102383349B1 (ja)
CN (2) CN112133936A (ja)
AU (1) AU2015381016B2 (ja)
DE (1) DE212015000124U1 (ja)
TW (1) TWI678020B (ja)
WO (1) WO2017033237A1 (ja)

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6286438B2 (ja) 2012-10-16 2018-02-28 アンブリ・インコーポレイテッド 電気化学エネルギー蓄積デバイスおよびハウジング
US10541451B2 (en) 2012-10-18 2020-01-21 Ambri Inc. Electrochemical energy storage devices
US11211641B2 (en) 2012-10-18 2021-12-28 Ambri Inc. Electrochemical energy storage devices
US11721841B2 (en) 2012-10-18 2023-08-08 Ambri Inc. Electrochemical energy storage devices
US11387497B2 (en) 2012-10-18 2022-07-12 Ambri Inc. Electrochemical energy storage devices
US10270139B1 (en) 2013-03-14 2019-04-23 Ambri Inc. Systems and methods for recycling electrochemical energy storage devices
EP3058605B1 (en) 2013-10-16 2023-12-06 Ambri Inc. Seals for high temperature reactive material devices
US10181800B1 (en) * 2015-03-02 2019-01-15 Ambri Inc. Power conversion systems for energy storage devices
WO2016141354A2 (en) 2015-03-05 2016-09-09 Ambri Inc. Ceramic materials and seals for high temperature reactive material devices
US11929466B2 (en) 2016-09-07 2024-03-12 Ambri Inc. Electrochemical energy storage devices
KR101856432B1 (ko) * 2017-01-18 2018-05-09 스미토모덴키고교가부시키가이샤 쌍극판, 셀 프레임, 셀 스택, 및 레독스 플로우 전지
US10797284B2 (en) * 2017-02-14 2020-10-06 Volkswagen Ag Electric vehicle battery cell with polymer frame for battery cell components
US11870028B2 (en) 2017-02-14 2024-01-09 Volkswagen Ag Electric vehicle battery cell with internal series connection stacking
US11362338B2 (en) 2017-02-14 2022-06-14 Volkswagen Ag Electric vehicle battery cell with solid state electrolyte
US11362371B2 (en) 2017-02-14 2022-06-14 Volkswagen Ag Method for manufacturing electric vehicle battery cells with polymer frame support
JP7201613B2 (ja) 2017-04-07 2023-01-10 アンブリ・インコーポレイテッド 固体金属カソードを備える溶融塩電池
WO2019030817A1 (ja) * 2017-08-08 2019-02-14 住友電気工業株式会社 レドックスフロー電池、及びレドックスフロー電池の運転方法
US20210359327A1 (en) * 2020-05-15 2021-11-18 Ess Tech, Inc. Redox flow battery and battery system
EP4293760A1 (de) 2022-06-17 2023-12-20 Jenabatteries GmbH Verteilerplatte für ein fluid zum ausbilden einer fluidzelle, zellenanordnung aus zwei verteilerplatten und stapel aus mehreren zellenanordnungen
DE102022123492A1 (de) 2022-09-14 2024-03-14 Jenabatteries GmbH Fluidzelle eines Energiespeichers

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4772372A (en) * 1987-05-13 1988-09-20 General Electric Company Electrodes for electrochemically machining airfoil blades
JP2002246061A (ja) 2001-02-15 2002-08-30 Sumitomo Electric Ind Ltd レドックスフロー2次電池用セルフレーム構造およびその製造方法
JP2004319341A (ja) * 2003-04-17 2004-11-11 Sumitomo Electric Ind Ltd レドックスフロー電池
AT510723B1 (de) * 2010-12-21 2012-06-15 Cellstrom Gmbh Rahmen einer zelle einer redox-durchflussbatterie
US9269982B2 (en) * 2011-01-13 2016-02-23 Imergy Power Systems, Inc. Flow cell stack
US9577242B2 (en) * 2011-08-22 2017-02-21 Ensync, Inc. Internal header flow divider for uniform electrolyte distribution
JP5831112B2 (ja) 2011-10-04 2015-12-09 住友電気工業株式会社 セルフレーム、セルスタック、およびレドックスフロー電池
WO2013051412A1 (ja) 2011-10-04 2013-04-11 住友電気工業株式会社 セルフレーム、セルスタック、およびレドックスフロー電池
CN102593495B (zh) * 2012-03-05 2014-10-22 上海裕豪机电有限公司 一种氧化还原液流电池
KR101291753B1 (ko) * 2012-08-28 2013-07-31 한국에너지기술연구원 션트전류 저감을 위한 레독스 흐름전지용 매니폴드 및 이를 포함하는 레독스 흐름전지
AU2014225947B2 (en) 2013-03-08 2017-10-19 Primus Power Corporation Reservoir for multiphase electrolyte flow control

Also Published As

Publication number Publication date
AU2015381016A1 (en) 2017-03-09
EP3163662A1 (en) 2017-05-03
US9947944B2 (en) 2018-04-17
KR20180040473A (ko) 2018-04-20
CN112133936A (zh) 2020-12-25
JP6008225B1 (ja) 2016-10-19
WO2017033237A1 (ja) 2017-03-02
US20170263951A1 (en) 2017-09-14
DE212015000124U1 (de) 2016-12-07
EP3163662B1 (en) 2020-05-06
KR102383349B1 (ko) 2022-04-07
AU2015381016B2 (en) 2017-06-15
CN108028411A (zh) 2018-05-11
EP3163662A4 (en) 2017-11-01
TWI678020B (zh) 2019-11-21
TW201709599A (zh) 2017-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6008225B1 (ja) 枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池
JP6008224B1 (ja) 枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池
WO2018069996A1 (ja) 双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池
JP2017041418A (ja) 双極板、セルフレーム及びセルスタック、並びにレドックスフロー電池
JP2017041452A (ja) 枠体、レドックスフロー電池用セルフレーム及びレドックスフロー電池
JP6765642B2 (ja) 双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池
US10199664B2 (en) Frame body, cell frame, cell stack, and redox flow battery
WO2018134927A1 (ja) 双極板、セルフレーム、セルスタック、及びレドックスフロー電池

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20160812

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6008225

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250