<実施の形態1>
以下、本発明に係る経路案内装置が、ナビゲーション装置(またはナビゲーションシステム)に適用されている構成を例にして説明する。また以下、当該ナビゲーション装置が搭載され、着目の対象となる車両を「自車両」と記載して説明する。
なお、本発明の実施の形態1に係るナビゲーション装置は、一般的なナビゲーション装置と同様に、自車両を、設定された経路である案内経路に沿って目的地まで案内する。ここで案内経路には、例えば案内開始の際に探索及び設定された経路(出発地から目的地までの経路など)が適用され、表示及び音声出力の少なくともいずれか1つを適宜用いた案内が適用される。
図1は、本実施の形態1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図1のナビゲーション装置1は、画像取得部11と、画像処理部12と、方面情報記憶部13と、経路案内処理部14とを備えている。画像取得部11には、例えばカメラまたはカメラを制御する装置もしくは後述するソフトウェアなどが適用され、方面情報記憶部13には、例えば後述するメモリが適用される。画像処理部12及び経路案内処理部14は、例えば後述するプロセッサがメモリに記憶されたプログラム等を実行することによって実現される。次に、ナビゲーション装置1の各構成要素について説明する。
画像取得部11は、案内経路に沿って走行中の自車両前方の画像を取得する。
画像処理部12は、画像取得部11で取得された画像に、自車両前方の交差点から進行可能な方面及び進行方向を示す案内標識が含まれる場合に、画像から当該方面を抽出方面として抽出する。
図2は、案内標識の一例を示す図である。交差点から進行可能な方面は、例えば文字列によって示される地名などの名称であり、図2ではXXX、YYY及びZZZに相当する。交差点から進行可能な進行方向は、例えば矢印によって示される方向であり、図2ではXXX、YYY及びZZZ近くの矢印が示す、上(直進)、左及び右に相当する。画像取得部11で取得された画像に、図2のような案内標識が含まれる場合に、本実施の形態1に係る画像処理部12は、XXX、YYY及びZZZを抽出方面として抽出する。
方面情報記憶部13は、地図情報に含まれる交差点に関する方面についての情報である方面情報を記憶する。
経路案内処理部14は、地図情報に基づいて、案内経路に含まれる案内交差点で自車両が進行すべき方向を視覚的に示す案内画面を表示する。なお、案内交差点は、地図情報に含まれる交差点のうち、案内経路の設定とともに設定される案内経路上の交差点である。案内交差点が複数存在する場合には、以下明示しない限り、自車両が現在位置から案内経路上を走行した場合に直近に通過する案内交差点が用いられるものとする。
図3は、上述の案内画面を含む表示画面の一例を示す図である。図3には、道路91と、案内交差点92と、自車両93(図3では三角マークで図示)と、ハッチングが付された案内経路94と、通常の地図画面95と、案内画面96とが示されている。地図画面95には、案内交差点92の有無に関わらず、自車両93周辺の地図や、ユーザに指定された地点周辺の地図が表示される。一方、図3に示されるように、案内画面96には、案内交差点92周辺の拡大地図(例えば、自車両93の現在位置と、BBB書店及びCCCコンビニなどのランドマーク96aと、自車両93が進行すべき方向を示す矢印96bとを含む拡大地図)が表示される。
図1に戻って、経路案内処理部14は、案内経路と、画像処理部12で抽出された抽出方面と、方面情報記憶部13に記憶された方面情報とに基づいて、方面情報の方面のうち、案内交差点で自車両が進行すべき方向(例えば案内経路と方面情報とから得られる進むべき方向)に相当する案内方面であって、抽出方面と一致する案内方面を決定する処理を行う。そして、経路案内処理部14は、その処理にて抽出方面と一致する案内方面を決定できた場合に、図3のような案内画面96を表示せずに、図2のような実在する案内標識により視認可能な案内方面についての案内を音声出力する。
<実施の形態1のまとめ>
以上のような本実施の形態1に係るナビゲーション装置1によれば、案内方面を示す案内標識が実在する場合に、案内画面を表示せずに、案内標識により視認可能な案内方面を音声出力することによって案内を行う。このような構成によれば、案内方面を示す案内標識が実在する場合には、図3のような案内画面96を表示しないので、運転者などのユーザは、当該案内画面96の表示に注意を奪われずに、交差点において実際の交通状況を注視することができる。また、ユーザは、実在する案内標識を見たり、抽出方面と一致する案内方面の音声出力を聞いたりすることによって進むべき方面を知ることができる。以上のように、画面表示による案内を適切に抑制することができる。
<実施の形態2>
図4は、本発明の実施の形態2に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。以下、本実施の形態2に係るナビゲーション装置1のうち、実施の形態1と同じまたは類似する構成要素については同じ参照符号を付し、異なる構成要素について主に説明する。
図4のナビゲーション装置1は、撮像部31と、ウィンカスイッチ32と、方面情報取得部33と、表示部36と、音声出力部37とに通信可能に接続されており、これらを統括的に制御することが可能となっている。
撮像部31は、案内経路に沿って走行中の自車両前方の画像、及び、自車両が走行している道路の路面の画像を撮像する。撮像部31には、例えばカメラなどが適用される。撮像部31で撮像された画像は画像取得部11(制御部10)により取得される。
ウィンカスイッチ32は、自車両が進行しようとする方向(右方向、左方向)を点灯によって、自車両外部に指示するための方向指示器に対して、当該点灯を実行させるためのスイッチである。ウィンカスイッチ32は、方向指示器の点灯の有無、及び、当該点灯が指示する方向などを制御部10に出力する。
方面情報取得部33は、方面情報記憶部13に記憶されていない新しい方面情報を外部から取得する。方面情報取得部33には、例えば情報センタから方面情報を受信する通信装置、並びに、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク、及び、着脱可能な半導体メモリから方面情報を読み取るレコーダの少なくともいずれか1つが適用される。方面情報取得部33で取得された方面情報は、制御部10(更新処理部25)の制御により方面情報記憶部13に記憶される。
表示部36は、制御部10(画面生成処理部23)で生成された画面を表示する。なお、表示部36には、例えば液晶ディスプレイ、または、ヘッドアップディスプレイなどの表示装置が適用される。
音声出力部37は、制御部10(音声生成処理部24)で生成された音声を音声出力する。なお、音声出力部37には、例えばスピーカなどの音声出力装置が適用される。
次に、図4のナビゲーション装置1の構成について説明する。図4のナビゲーション装置1は、実施の形態1の構成要素(図1の画像取得部11、画像処理部12、方面情報記憶部13及び経路案内処理部14)に加え、入力部15、位置検出部16、地図情報記憶部17、登録候補記憶部18、マップマッチング処理部19、検索処理部20、経路探索処理部21、挙動判定処理部22、画面生成処理部23、音声生成処理部24、及び、更新処理部25を備えている。
なお、制御部10は、ナビゲーション装置1の構成要素及びその周辺の構成要素を統括的に制御する部分であり、例えば後述するプロセッサが適用される。方面情報記憶部13、地図情報記憶部17及び登録候補記憶部18には、例えば後述するメモリが適用される。画像処理部12、経路案内処理部14、マップマッチング処理部19、検索処理部20、経路探索処理部21、挙動判定処理部22、画面生成処理部23、音声生成処理部24、及び、更新処理部25は、例えばプロセッサからなる制御部10がメモリに記憶されたプログラム等を実行することによって実現される。
画像取得部11は、撮像部31で撮像された画像(案内経路に沿って走行中の自車両前方の画像、及び、自車両が走行している道路の路面の画像)を取得する。
画像処理部12は、画像取得部11で取得された画像に、自車両前方の図2のような案内標識が含まれる場合には、当該画像から案内標識が示す方面(図2では、XXX、YYY、ZZZ)を抽出方面として抽出するとともに、抽出方面の進行方向(図2では、上、左、右)を抽出する。また、画像処理部12は、画像取得部11で取得された路面の画像に、自車両が走行している車線の道路標示(例えば図20の道路標示98aなど)が含まれる場合に、当該画像から道路標示を抽出する。なお、路面の画像に、自車両が走行している車線の道路標示が含まれるか否かの判定は、自車両が走行している車線を判別してから行われる。
方面情報記憶部13は、実施の形態1と同様に方面情報を記憶する。
図5は、方面情報記憶部13に記憶される方面情報に含まれる情報の一例を示す図である。図5の方面情報は、交差点に関する方面(以下「交差点関連方面」と記す)について、方面レコード数と、方面レコードとを含んでいる。なお、方面レコードの数は、交差点に関する方面の数(例えば全ての交差点の案内標識で使用される方面の数)と等しく、方面レコードは、当該方面のそれぞれに対して設定されている。
図5の方面レコードは、方面領域情報、方面文字列、方面音声情報、代替方面文字列及び代替方面音声情報からなる。
方面領域情報は、交差点関連方面について規定された地図情報上(地図上)の領域の情報である。交差点関連方面の領域として、例えば、交差点関連方面の代表位置(例えば緯度及び経度)を中心とする予め定められた半径を有する円領域、または、複数の直線などによって画定される多角形領域が適用される。交差点関連方面の領域が、前者の円領域である場合には、方面領域情報には代表位置及び半径が含まれ、後者の多角形領域である場合には、方面領域情報には多角形の頂点の位置(例えば緯度及び経度)が含まれる。なお、交差点関連方面の領域は、複数の交差点に対して規定されてもよいし、一の交差点に対して規定されてもよい。
方面文字列は、交差点関連方面の名称を示す文字列である。方面音声情報は、後述する音声生成処理部24の処理を経て音声出力部37にて、交差点関連方面を音声出力するための情報である。この方面音声情報には、例えば、テキスト音声を合成するための発音記号列、または、事前に録音した音声データなどが適用される。
代替方面は、ユーザに分かり易い方面で、例えば交差点関連方面の通称名または交差点関連方面を含む行政区域などが適用される。代替方面文字列は、代替方面を示す文字列であり、代替方面音声情報は、代替方面を音声出力するための情報である。
図4に戻って入力部15は、ユーザからの操作及び指示を受け付け、当該受け付けた操作及び指示に対応する信号を制御部10に出力する。なお、入力部15には、例えば操作スイッチ、タッチパネル及び音声入力装置(音声認識装置)の少なくともいずれか1つである受信装置が適用される。
位置検出部16は、自車両の現在位置を検出し、当該検出した現在位置を制御部10に出力する。位置検出部16には、例えばGPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を受信するGPS受信機に、車速センサ、加速度センサ及び角速度センサが適宜付加されて構成される。
地図情報記憶部17は、地図情報を記憶する。この地図情報は、道路網を示す道路網データ、背景(地形、施設、名称、ランドマークなど)を示す背景データ、地点の特徴を示すデータ及びそれらを検索するための検索データからなる地点検索データ、行政区域の名称及び当該行政区域の領域を示す行政区域データ、並びに、経路案内に用いられる経路案内データなどを含む。また、地図情報は、行政区域の名称、経路案内データ等に用いられる音声情報(例えば、テキスト音声を合成するための発音記号列、または、事前に録音した音声データなど)も含んでいる。
道路網データは、交差点を示すノード、及び、交差点間の道路を示すリンクを含み、道路網データが示す道路網は、ノード及びリンクの組み合わせからなる。ノードには、各ノードを識別するためのノード識別子が付与され、リンクには、各リンクを識別するためのリンク識別子が付与される。
本実施の形態2では、道路網データは、各ノードに対応して設けたノードデータと、各リンクに対応して設けたリンクデータとからなる。
ノードデータは、ノードのノード識別子、当該ノードの緯度及び経度を示す座標値、当該ノードに接続しているリンクのリンク識別子を示す接続リンク情報、並びに、当該ノードの案内形態フラグ等を含む。案内形態フラグは、交差点などのノードにおいて、案内方面の音声出力よりも、図3のような案内画面96の表示を優先する設定を行うためのフラグである。
図6(a)に、案内画面の表示を優先する設定が行われる交差点の一例を示す。図6(a)は、立体交差点の平面図であり、図6(a)の破線は、左右方向の道路の上に、上下方向の道路が架設されていることを示している。
図6(b)に、当該交差点に対する案内標識の一例を示す。図6(b)に示すように、通常、案内標識は道路を簡略化して示すので、ユーザが当該案内標識を見ても、実際にどの方面(道路)に進めばよいかが分り難い。そこで、複雑な交差点のノード、例えば図6(a)の立体交差点のノードNaに対しては、案内画面の表示を優先する設定を行うためのフラグが設定される。なお、案内形態フラグの設定は、ナビゲーション装置1の出荷前に設定されてもよいし、出荷後にユーザによって設定されてもよい。
リンクデータは、リンクのリンク識別子、当該リンクの端点のノードが始点か終点かを示す始点終点識別子、当該リンクの端点間の距離、道路幅員、及び、道路の形状(直線またはカーブなど)を示す形状情報等を含む。
登録候補記憶部18は、方面情報記憶部13に記憶(登録)されるべき方面情報の候補、換言すれば、方面情報取得部33により取得されるべき方面情報の候補を記憶する。本実施の形態2では、方面情報記憶部13に方面情報として記憶されていない方面が、経路案内の過程で画像処理部12によって抽出方面として抽出された場合に、当該抽出方面の名称を示す文字列が、方面情報の候補として登録候補記憶部18に記憶される。
マップマッチング処理部19は、位置検出部16で検出された自車両の現在位置を、地図情報の道路網データが示す道路上の位置に整合させるマップマッチングを行う。そして、マップマッチング処理部19は、マップマッチングにより得られた結果(道路上の位置に整合された現在位置)を示す現在位置情報を生成する。現在位置情報は、現在位置として、道路上の位置の緯度及び経度、並びに、当該道路に対応するリンクのリンク識別子などを含む。
検索処理部20は、地図情報の地点検索データを用いて、所望の地点を検索する。例えば、所望の施設の名称が入力部15に入力されると、検索処理部20は、地点検索データに基づいて、当該施設を検索し、当該施設の位置及び各種情報を取得する。
経路探索処理部21は、地図情報の道路網データを用いて、例えば、位置検出部16で検出された現在位置などの出発地から、検索処理部20で得られた位置(地点)などの目的地までの好適な経路を探索する。この経路探索処理部21で探索された経路が、上述の案内経路として設定される。経路探索処理部21は、案内経路を示す案内経路データを生成し、制御部10のメモリに格納する。なお、後で図8を用いて説明するように、案内経路データは、出発地から目的地まで連なるリンクのリンク列を示す。
挙動判定処理部22は、案内方面以外の方面に自車両が進む前の挙動として予め定められた挙動が行われたか否かを判定する。
本実施の形態2では、予め定められた挙動は、自車両の方向指示器による、案内方面以外の方面への指示を含む。つまり、ウィンカスイッチ32から受けた方向指示器の点灯が指示する方向が、案内方面以外の方面に相当すると判定した場合に、挙動判定処理部22は、上述の予め定められた挙動が行われたと判定する。
また、本実施の形態2では、予め定められた挙動は、道路標示が示す交通規制により案内方面への進行が規制された車線上での、自車両の走行を含む。つまり、画像処理部12が取得した道路標示が示す交通規制に基づいて、自車両が案内方面に進めない車線上を走行していると判定した場合に、挙動判定処理部22は、上述の予め定められた挙動が行われたと判定する。
なお、ここで説明した予め定められた挙動は、方向指示器による指示と、自車両の上記車線上での走行との両方を含んでいるが、これに限ったものではなく、それらのうちの片方を含んでもよい。また、画像処理部12などにより自車両が走行している車線の前方の状態を抽出することができる場合には、当該状態も考慮して、予め定められた挙動が行われたか否かを判定してもよい。
画面生成処理部23は、地図情報記憶部17の地図情報、方面情報記憶部13の方面情報、及び、制御部10の各構成要素の処理結果に基づいて、地図、現在位置、及び、案内経路の画面、並びに、案内画面などを適宜生成し、表示部36に出力する。また、画面生成処理部23は、ユーザインターフェースに必要な画面の生成も行う。
音声生成処理部24は、地図情報記憶部17の地図情報に含まれる音声情報、及び、方面情報記憶部13の方面情報などに含まれる音声情報に基づいて、音声信号を適宜生成し、音声出力部37に出力する。
更新処理部25は、方面情報取得部33により外部から取得された方面情報に基づいて、方面情報記憶部13に記憶されている方面情報を更新する。なお、方面情報取得部33により取得される方面情報は、方面情報記憶部13に追加すべき方面に関する情報でもよく、新規バーションの方面情報でもよく、現バーションの方面情報と新規バーションの方面情報との差分を示す情報でもよい。
さて、経路案内処理部14は、実施の形態1と同様に、経路探索処理部21で探索された案内経路と、画像処理部12で抽出された抽出方面と、方面情報記憶部13に記憶された方面情報とに基づいて、案内交差点で自車両が進行すべき方向に相当する案内方面であって、抽出方面と一致する案内方面を決定する処理を行う。そして、経路案内処理部14は、その処理にて抽出方面と一致する案内方面を決定できた場合に、図3のような案内画面96を表示せずに、図2のような実在する案内標識により視認可能な案内方面についての案内を音声出力する。
本実施の形態2に係る経路案内処理部14は、これだけでなく、以下の説明で明らかになるように、案内交差点に案内標識が実在しない場合、案内交差点が複雑な立体交差点(案内形態フラグにより案内画面の表示を優先する設定が行われた交差点)である場合、または、自車両が目的地の近くに位置する場合などには、図3のような案内画面96を表示するように構成されている。
<起動から経路探索までの動作>
ナビゲーション装置1が起動すると、画面生成処理部23により、ユーザが所望する縮尺で、自車両の現在位置を含む地図画面が生成されて表示部36に表示される。なお、地図画面上には、自車両の現在位置を示す三角形などの図形が重畳される。
案内動作に先立ち、ユーザは、目的地となる地点を検索処理部20によって検索し、出発地(例えば現在位置)から検索した目的地までの案内経路を経路探索処理部21によって探索する。
図7は、案内経路の一例を示す図である。図7の案内経路94は、ハッチングが付されたリンクL1〜L9を、出発地から目的地まで連ねた経路である。なお、図7では説明の簡単化のために、出発地及び目的地のそれぞれをノードに一致させているが、必ずしも一致させなくてもよい。
図8は、図7の案内経路94の案内経路データの一例を示す図である。案内経路データは、経路長、目的地座標、経路レコード数、及び、経路レコードを含む。経路長は、出発地から目的地までの案内経路94上の距離を示す。目的地座標は、目的地の緯度及び経度を示す。経路レコード数は、案内経路データに格納する経路レコードの数(図7の案内経路94では9)を示す。経路レコードは、リンク(図7の案内経路94ではリンクL1〜L9)を示す情報であり、経路レコード数だけ、出発地から目的地に向かう順に並べられている。
図8の経路レコードは、リンク識別子及び経路方向を含む。リンク識別子は、地図情報のリンク識別子に対応しており、案内経路に含まれるリンクが、道路網データのどのリンクに該当するかを示す。経路方向は、案内経路に沿って出発地から目的地に向かう方向が、リンクのどちらの方向に向かうのかを示す。例えば、案内経路に沿って出発地から目的地に向かう方向が、当該リンクの始点ノードから終点ノードに向かう方向(順方向)である場合には、経路方向には1が設定され、その方向と逆の方向(逆方向)である場合には、経路方向には0が設定される。順方向の時は、終点ノードが案内経路上において始点ノードよりも目的地側に近くなり、逆方向の時は、終点ノードが案内経路上において始点ノードよりも出発地側に近くなる。
例えば、図7の案内経路94のノードN0,N1がリンクのL1始点ノード及び終点ノードである場合、終点ノードであるノードN1が案内経路94上において目的地側にあることから、リンクL1の経路方向には順方向(=1)が設定される。
以上のような案内経路を示す案内経路データが設定された後、画面生成処理部23により、地図画面上に案内経路が重畳される。その後、自車両を、案内経路に沿って目的地まで案内する案内動作が行われる。
<案内動作>
図9〜図11は、本実施の形態2に係るナビゲーション装置1の案内動作を示すフローチャートである。以下、主に経路案内処理部14が動作を行うものとして説明するが、これに限ったものではない。また、経路案内処理部14の要求によって、位置検出部16などが自車両の検体位置の検出を適宜行い、画面生成処理部23が画面の生成及び表示制御を適宜行い、音声生成処理部24が音声出力制御を適宜行うが、それらの動作については、以下の説明では省略することもある。
まず、図9のステップS1にて、経路案内処理部14は、経路案内データの先頭側から順に経路レコードを1つ取得し、当該経路レコードのリンク識別子に対応するリンクデータを道路網データから取得する。なお以下の説明で明らかとなるように、自車両がノードを超えるごとにステップS1が行われることから、ステップS1では、自車両が現在位置するリンクのリンクデータが取得されることになる。例えば図7の案内経路94において、経路案内処理部14は、最初にステップS1を行う場合にはリンクL1のリンクデータを取得し、次にステップS1を行う場合にはリンクL2のリンクデータを取得し、以下同様にステップS1を行うごとにリンクデータを順次取得することになる。
経路案内処理部14は、取得したリンクデータの経路方向に基づいて、目的地側のノードについてノード識別子をリンクデータから取得し、当該ノード識別子に対応するノードデータを道路網データから取得する。例えば図7の案内経路94において、経路案内処理部14は、リンクL1のリンクデータを取得していた場合にはノードN1のノードデータを取得し、リンクL2のリンクデータを取得していた場合にはノードN2のノードデータを取得し、以下同様にステップS1を行うごとにノードデータを順次取得することになる。
なお、本実施の形態2ではノードは交差点であり、ステップS1で取得されるノードデータは、次にステップS1でノードデータを取得するまで案内交差点のノードデータとして用いられる。
ステップS2にて、経路案内処理部14は、経路案内データ(図8)の経路長と、出発地から現在位置までの走行距離とから、次式(1)により、残距離rを求める。そして、経路案内処理部14は、残距離rが、予め定められた距離D0(例えば1Km)以下である場合にはステップS3に進み、残距離rが、距離D0より大きい場合にはステップS4に進む。
r=経路案内データの経路長−出発地から現在位置までの走行距離 ・・・(1)
ステップS3に進んだ場合(自車両の現在位置が目的地に近い場合)、経路案内処理部14は、それ以降では案内画面で案内する旨の報知を音声出力によって行う。例えば経路案内処理部14は、目的地から距離D0程度離れた地点で、「目的地が近づいてきました。これより先は案内画面に従って走行して下さい。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。ただし、この報知は、本ステップS3を最初に行う場合にのみ行う。その後、A、つまり図11のステップS41に進む。
ステップS4に進んだ場合、位置検出部16は、自車両の現在位置を検出し、経路案内処理部14は、当該現在位置から案内交差点(ステップS1で取得したノード)までの案内経路上の距離dを求める。例えば、自車両の現在位置が図7のリンクL1に位置する場合には、当該現在位置からノードN1までのリンクL1上の距離を、距離dとして求める。
そして、経路案内処理部14は、距離dが、予め定められた距離D1(例えば1Km)以下である場合にはステップS5に進み、距離dが、距離D1より大きい場合にはステップS4を再度行う。なお、距離D1には、例えば、交差点と案内標識との間の一般的な距離よりも大きい距離が適用される。したがって、自車両が、案内標識が現れる可能性が高い地点に近づくまでステップS4が繰り返される。
ステップS5にて、経路案内処理部14は、案内交差点のノードデータの案内形態フラグを参照して、当該案内交差点に対して、案内画面の表示を優先する設定が行われているか否かを判定する。経路案内処理部14は、優先する設定が行われていると判定した場合にはステップS6に進み、優先する設定が行われていないと判定した場合にはステップS7に進む。例えば、図6(a)のような立体交差点には、優先する設定が行われていることからステップS6に進むことになる。
ステップS6に進んだ場合、経路案内処理部14は、案内画面の表示を優先する設定が行われた案内交差点において、案内画面で案内する旨の報知を音声出力によって行う。例えば図12に示されるように、経路案内処理部14は、案内交差点から距離D1程度離れた地点で、「次の交差点は複雑です。間もなく表示される案内画面に従って走行して下さい。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。その後、A、つまり図11のステップS41に進む。
ステップS7に進んだ場合、経路案内処理部14は、自車両が進む先の地点で案内標識が現れる可能性があるという旨の報知を音声出力によって行う。例えば図13、図14及び図15に示されるように、経路案内処理部14は、案内交差点から距離D1程度離れた地点で、「これより先で案内標識が現れる可能性があります。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。
ステップS8にて、位置検出部16は、自車両の現在位置を検出し、経路案内処理部14は、当該現在位置から案内交差点までの案内経路上の距離dを求める。例えば、自車両の現在位置が図7のリンクL1に位置する場合には、当該現在位置からノードN1までのリンクL1上の距離を、距離dとして求める。
そして、経路案内処理部14は、距離dが、予め定められた距離D2(例えば500m)以下である場合にはステップS9に進み、距離dが、距離D2より大きい場合にはステップS8を再度行う。なお、距離D2には、例えば、交差点と案内標識との間の一般的な距離よりも大きく、かつ距離D1よりも小さい距離が適用される。したがって、ナビゲーション装置1が案内標識の存在を確認できる可能性が高い地点に、自車両が到達するまでステップS8が繰り返される。
ステップS9にて、撮像部31は自車両前方の画像を撮像し、画像取得部11は撮像部31から当該画像を取得する。そして、画像処理部12は画像取得部11で取得した画像に、図2のような案内標識の画像が含まれる場合には、当該案内標識が示す方面を抽出方面として抽出する。経路案内処理部14は、画像処理部12が抽出方面を抽出できたと判定した場合(画像に案内標識の画像が存在すると判定した場合)には、B、つまり図10のステップS21に進み、画像処理部12が抽出方面を抽出できなかったと判定した場合(画像に案内標識の画像が存在しないと判定した場合)には、ステップS10に進む。
なお、この判定を行う時点では、必ずしもユーザの肉眼で案内標識の存在を認識できなくてもよいが、少なくとも画像処理によって案内標識の存在を認識可能となっているものとする。また、案内標識が存在するにも関わらず、画像処理の具合によっては案内標識の画像が存在しないと判定することがあることから、ステップS9の一連の動作を複数回行っても抽出方面を抽出できなかったと判定した場合にステップS10に進んでもよい。
ステップS10に進んだ場合、経路案内処理部14は、案内交差点周辺に関する道路網データ、背景データ及び経路案内データなどから、案内交差点の案内画面を生成し、表示部36に表示する。また、案内標識が道路に付設されていないことが想定されるので、経路案内処理部14は、表示部36に表示される案内画面に従って走行するようにユーザに促す旨の報知を音声出力によって行う。これにより、例えば図13及び図16に示されるように、経路案内処理部14は、案内交差点から距離D2程度離れた地点で、案内画面を表示部36により表示するとともに、「案内標識はありません。案内画面に従って走行して下さい。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。その後、C、つまり図11のステップS43に進む。
次に、図10のステップS21以降の案内動作について説明する。
ステップS21にて、ユーザが案内標識を見逃さないように、経路案内処理部14は、自車両が進む先の地点に案内標識が存在するという旨の報知を音声出力によって行う。例えば、図14及び図15に示されるように、案内交差点から距離D2程度離れた地点で、「間もなく案内標識が見えます。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。
ステップS22にて、撮像部31は自車両前方の画像を撮像し、画像取得部11は撮像部31から当該画像を取得する。そして、経路案内処理部14は、画像処理部12により当該画像から抽出された案内標識の画像のサイズが、予め定められたサイズ以上か否かを判定する。経路案内処理部14は、当該サイズが閾値以上であると判定した場合には、ユーザが肉眼で案内標識の内容を認識することが可能であると判定してステップS23に進む。そうでない場合にはステップS22を再度行う。したがって、ユーザが肉眼で案内標識の内容を認識することが可能となる地点に、自車両が到達するまでステップS22が繰り返される。
ステップS23にて、画像処理部12は、画像取得部11が取得した画像から、図2のような案内標識が示す抽出方面及び進行方向をペアで抽出する。例えば、抽出方面として、その名称を示す文字列が抽出され、進行方向として、矢印の向き(例えば、直進を示す上、右上、右、右下、下、左下、左、左上のいずれか)が抽出される。
図17は、本実施の形態2に係るナビゲーション装置1のステップS23及びS24の動作の一例を説明するための図である。なお、図17において、自車両はリンクL1上に位置しているものとする。図17の例では、案内標識SAから、方面がXXXであり進行方向が左であるペア、方面がYYYであり進行方向が上であるペア、及び、方面がZZZであり進行方向が右であるペア、という合計3つのペアが抽出される。
図10のステップS24にて、経路案内処理部14は、案内経路データと方面情報とに基づいて、案内交差点で自車両が進行すべき方向に相当する案内方面であって、抽出方面と一致する案内方面を決定する処理を行う。
ここではまず、経路案内処理部14は、方面情報(図5)から、ステップS23で抽出した各抽出方面と同じ方面文字列を持つ各方面レコードを検索し、検索できた場合に各方面レコードの方面領域情報が示す領域を取得する。図17の例では、抽出方面XXX,YYY,ZZZに対応する方面レコードの方面領域情報が示す領域として、それぞれ破線の円領域AX,AY,AZが図示されている。
次に、経路案内処理部14は、取得した領域のうち、案内交差点以降の案内経路の部分(案内交差点と目的地との間の案内経路の部分)に対応するリンクを含む領域の方面レコードを選択し、その方面を案内方面として決定する。図17の例では、円領域AX,AY,AZのうち、円領域AXが、案内交差点と目的地との間の案内経路94のリンクL2を含んでいることから、円領域AXの方面XXXが、案内方面として決定される。なお、以下の説明では、案内方面の進行方向を「案内方向」と記す。図17の例における案内方向は、案内方面として決定された方面XXXの進行方向(左)である。
ここで、方面領域情報が示す領域のサイズ、及び、案内経路の形状によっては、上述により案内方面として決定される領域の方面が、複数存在する場合がある。このような場合には、経路案内処理部14は、それら方面のうち、領域が案内交差点に最も近い方面を案内方面として決定する。なお、ここでいう近さの指標となる距離には、例えば、領域が円領域である場合には円領域の中心位置と案内交差点との間の距離を、領域が多角形領域である場合には各頂点と案内交差点との間の最短距離を適用すればよい。
以上のステップS24にて、経路案内処理部14は、抽出方面と一致する案内方面を決定できた場合に、案内方面を音声出力する案内が可能であると判定して、ステップS26に進む。
一方、経路案内処理部14は、抽出方面と一致する案内方面を決定できなかった場合(例えば抽出方面に対応する方面レコードを方面情報から取得できなかった場合、案内経路の上記部分を含む領域が存在しなかった場合など)に、案内方面を音声出力する案内が不可能であると判定して、ステップS25に進む。なお、抽出方面に対応する方面レコードを方面情報から取得できなかった場合には、経路案内処理部14は、当該抽出方面の文字列を登録候補記憶部18に記憶する。
ステップS25にて、経路案内処理部14は、ステップS10と同様に、案内交差点周辺に関する道路網データ、背景データ及び経路案内データなどから、案内交差点の案内画面を生成し、表示部36に表示する。また、経路案内処理部14は、案内標識が不明である旨の報知を音声出力によって行う。これにより、例えば図14に示されるように、経路案内処理部14は、ユーザが肉眼で案内標識の内容を認識することが可能な地点で、案内画面を表示部36により表示するとともに、「案内標識が不明です。案内画面に従って走行して下さい。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。その後、C、つまり図11のステップS43に進む。
ステップS26に進んだ場合(抽出方面と一致する案内方面を決定できた場合)、経路案内処理部14は、案内方面の方面レコードの方面音声情報を取得し、当該方面音声情報に基づいて、案内方面を音声出力部37により音声出力する案内を行う。このとき、案内画面は表示部36に表示されず、ユーザは、道路に付設された実在する案内標識を見たり、音声出力された案内方面を聞いたりすることによって進むべき方面を知ることができる。以上により、例えば図15及び図18に示されるように、経路案内処理部14は、ユーザが肉眼で案内標識の内容を認識することが可能な地点で、表示部36により上述の案内画面を表示せずに通常の地図画面95を表示するとともに、「案内標識に従って、次の交差点を方面XXXに進んで下さい。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。
ステップS27にて、経路案内処理部14は、ステップS26で報知された案内方面について、外部(例えばユーザ)が代替方面の案内を要求したか否かを、例えば入力部15で受け付けた操作及び音声に基づき判定する。経路案内処理部14は、要求したと判定した場合にはステップS28に進み、要求がないと判定した場合にはステップS29に進む。
ステップS28にて、経路案内処理部14は、ステップS24で決定した案内方面に対応付けられた代替方面について、代替方面文字列及び代替方面音声情報を方面情報(図5)から取得する。そして、経路案内処理部14は、取得した代替方面文字列と、案内方向(案内方面の進行方向)とを示す案内標識画面を表示部36に表示させる。
図19は、ステップS28における案内標識画面97の表示例を示す図である。図19に示されるように、案内標識画面97は、図3に示すような案内画面96とは異なる。
図19では、経路案内処理部14は、案内標識画面97において、案内方面XXXである抽出方面の進行方向とともに、案内方面XXX以外の抽出方面YYY,ZZZの進行方向を表示している。元の案内標識(図17の案内標識SA)に、案内方面XXXに対応する代替方面EEE,FFFが、案内方面XXXに付加されている。
ここで図19の例では、案内方面XXXの案内方向の矢印を、他の抽出方面YYY,ZZZの進行方向の矢印よりも太くする形態で表示することによって、これらを異なる形態で表示している。ただし、案内方向が、それ以外の抽出方面の進行方向と異なる形態で示されるのであれば、これに限ったものではない。例えば、案内方向の矢印を、他の進行方向の矢印と異なる色で表示することによって、これらを異なる形態で表示してもよい。また、経路案内処理部14は、図19のような案内標識画面を表示する際に、代替方面音声情報に基づいて、代替方面を音声出力部37により音声出力する案内を行ってもよい。その後、ステップS29に進む。
ステップS29にて、挙動判定処理部22は、上述の予め定められた挙動(自車両の方向指示器による、案内方面以外の方面への指示、及び、道路標示が示す交通規制により案内方面への進行が規制された車線上での、自車両の走行)が行われたか否かを判定する。そして、経路案内処理部14は、挙動判定処理部22で予め定められた挙動が行われたと判定された場合に、その旨の報知を音声出力によって行う。
例えば、図17の例において、自車両が、案内交差点(ノードN1)に進入する際に、方向指示器が、案内方面XXXに対応する左方向を指示する点灯を行わずに、右方向を指示する点灯を行っているとする。このような場合には、経路案内処理部14は、「進行する方向が間違っていませんか。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。
また例えば、自車両が、案内交差点(ノードN1)に進入する際に、図20に示すように、自車両93が、道路標示98aによって、案内方面XXXに対応する左方向への進行が許可された車線上を走行せずに、道路標示98b,98cによって、当該左方向への進行が規制(禁止)された車線上を走行しているとする。このような場合には、経路案内処理部14は、「走行車線が間違っていませんか。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。
ステップS30にて、経路案内処理部14は、自車両の現在位置が案内交差点を過ぎたか否かを判定する。経路案内処理部14は、自車両の現在位置が案内交差点を過ぎたと判定した場合には、D、つまり図11のステップS44に進み、過ぎていないと判定した場合にはステップS29に戻る。したがって、自車両が案内交差点を過ぎるまで、挙動判定などが繰り返される。
次に、図11のステップS41以降の案内動作について説明する。
ステップS41にて、位置検出部16は、自車両の現在位置を検出し、経路案内処理部14は、当該現在位置から案内交差点までの案内経路上の距離dを求める。例えば、自車両の現在位置が図7のリンクL7に位置する場合には、当該現在位置からノードN7までのリンクL7上の距離を、距離dとして求める。
そして、経路案内処理部14は、距離dが、予め定められた距離D3(例えば100m)以下である場合にはステップS42に進み、距離dが、距離D3より大きい場合にはステップS41を再度行う。なお、距離D3には、例えば、ユーザの肉眼で案内標識の内容が認識可能と想定される距離が適用される。したがって、ユーザの肉眼で案内標識の内容が認識可能となる地点に、自車両が到達するまでステップS41が繰り返される。
ステップS42にて、経路案内処理部14は、ステップS10と同様に、案内交差点周辺に関する道路網データ、背景データ及び経路案内データなどから、案内交差点の案内画面を生成し、表示部36に表示する。これにより、例えば図12に示されるように、経路案内処理部14は、ユーザが肉眼で案内標識の内容を認識することが可能な地点(距離D3に対応する地点)で、案内画面を表示部36により表示する。図21は、このステップS42における案内画面の表示例を示す図である。このように、ステップS42に進んだ場合には、図6(b)のような案内標識の画面ではなく、図21のような案内画面96を表示する案内を行うので、進むべき方向をユーザに分かり易く知らせることができる。
図11のステップS43にて、経路案内処理部14は、図10のステップS30と同様に、自車両の現在位置が案内交差点を過ぎたか否かを判定する。経路案内処理部14は、自車両の現在位置が案内交差点を過ぎたと判定した場合には、ステップS44に進み、過ぎていないと判定した場合にはステップS43を再度行う。したがって、自車両が案内交差点を過ぎるまで、ステップS43が繰り返される。
ステップS44にて、経路案内処理部14は、ステップS10,S25,S42を経て表示部36に案内画面が表示されている場合には、案内画面の表示を消去し、通常の地図画面を表示部36に表示する。または、経路案内処理部14は、ステップS28を経て表示部36に図19のような案内標識画面97が表示されている場合には、案内標識画面の表示を消去し、通常の地図画面を表示部36に表示する。
ステップS45にて、経路案内処理部14は、自車両が、直近に通過した案内交差点から案内方面以外の方面に進んでいるか否かを判定し、案内方面以外の方面に進んでいると判定した場合に、報知を音声出力によって行う。
例えば、自車両が案内交差点を通過してから一定距離を進むまでの間に、撮像部31が自車両前方の画像を撮像し、画像取得部11が撮像部31から当該画像を取得する。そして、画像処理部12は、当該画像に案内標識が含まれる場合に、当該案内標識が示す方面を抽出し、経路案内処理部14は、当該抽出された方面のうち、直近に通過した案内交差点の案内方面と一致する方面があるか否かを判定する。
経路案内処理部14は、一致する方面があると判定した場合に、例えば「案内交差点から方面XXXに進んでいます。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。例えば、図17の例において、自車両が、案内交差点(ノードN1)から方面XXXに進んだ場合に、ノードN1からの走行距離が一定距離を超えるまでに、画像取得部11が、案内標識SBを含む画像を取得したとする。案内標識SBは、方面XXX,UUU,VVVを示していることから、画像処理部12は、案内標識SBが示す方面XXX,UUU,VVVを抽出する。この結果、経路案内処理部14は、当該抽出された方面XXX,UUU,VVVのうち、直近に通過した案内交差点の案内方面XXXと一致する方面があると判定して、「案内交差点から方面XXXに進んでいます。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。
一方、経路案内処理部14は、一致する方面がないと判定した場合に、例えば「進行方向が間違っていませんか。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。例えば、図17の例において、自車両が、案内交差点(ノードN1)から方面YYYに進んだ場合に、ノードN1からの走行距離が一定距離を超えるまでに、画像取得部11が、案内標識SCを含む画像を取得したとする。案内標識SCは、方面YYY,SSS,TTTを示していることから、画像処理部12は、案内標識SCが示す方面YYY,SSS,TTTを抽出する。この結果、経路案内処理部14は、当該抽出された方面YYY,SSS,TTTのうち、直近の案内方面XXXと一致する方面がないと判定して、「進行方向が間違っていませんか。」などの報知を音声出力部37により音声出力する。
なお、ここでは、経路案内処理部14は、画像から抽出した方面と、直近に通過した案内交差点の案内方面とが一致するか否かに基づいて、自車両が、直近に通過した案内交差点から案内方面以外の方面に進んでいるか否かを判定した。しかしこれに限ったものではなく、例えばこのステップS45にて自車両の現在位置を検出し、経路案内処理部14は、当該現在位置が案内経路から逸脱して移動しているか否かを判定してもよい。そして、経路案内処理部14は、現在位置が案内経路を逸脱して移動している場合に、自車両が、直近に通過した案内交差点から案内方面以外の方面に進んでいると判定し、現在位置が案内経路を逸脱せずに移動している場合に、自車両が、直近に通過した案内交差点から案内方面に進んでいると判定してもよい。
ステップS46にて、位置検出部16は、自車両の現在位置を検出し、経路案内処理部14は、当該現在位置から、直近に通過した案内交差点までの案内経路上の距離d2を求める。例えば、自車両が、案内交差点(ノードN1)を通過して図7のリンクL2などに位置する場合、当該自車両の現在位置からノードN1までのリンクL2上の距離を、距離d2として求める。
そして、経路案内処理部14は、距離d2が、予め定められた距離D4(例えば100m)以下である場合にはステップS45に戻り、距離d2が、距離D4より大きい場合にはステップS47に進む。したがって、案内交差点を通過してからの自車両の走行距離が距離D4以下である場合には、案内方面以外の方面に進んでいるかの判定(確認)などが繰り返される。
ステップS47にて、経路案内処理部14は、案内経路データ(図8)の目的地座標を中心とし、予め定められた近距離(例えば30m)を半径とする円領域に、自車両の現在位置が含まれるか否かを判定する。経路案内処理部14は、含まれると判定した場合には、自車両が目的地に到達したとしてステップS48に進み、そうでなければ、E、つまり図9のステップS1に戻る。したがって、自車両が目的地に到達するまで、以上の処理が繰り返される。
ステップS48にて、制御部10は、図10のステップS24からステップS25に進んだことによって、抽出方面(名称を示す文字列)が登録候補記憶部18に記憶されているか否かを判定する。登録されている場合にはステップS49に進み、そうでない場合には案内動作を終了する。なお、以下の説明では、登録候補記憶部18に記憶されている抽出方面(名称を示す文字列)を「登録候補方面」と記す。
ステップS49にて、制御部10は、方面情報取得部33を制御して、登録候補方面を情報センタに送信し、送信した登録候補方面に関する方面レコードを更新情報として情報センタから受信する。そして、制御部10は、受信した方面レコードを、方面情報記憶部13に記憶されている方面情報に追加(更新)する。その後、制御部10は、登録候補記憶部18に記憶されている抽出方面を消去して、案内動作を終了する。
なお以上の動作において、ステップS48及びS49は、経路案内を開始する前、例えばナビゲーション装置1の起動時などに行われてもよい。また、方面情報にそのバーションを持たせておき、方面情報の更新の際に、方面情報のバーションが情報センタに送信されてもよい。そして、より新しいバーションの方面情報が情報センタに記憶されている場合に、制御部10は、そのバージョンの方面情報または差分情報を受信し、受信した情報に基づいて、方面情報記憶部13に記憶されている方面情報を更新してもよい。
<実施の形態2のまとめ>
以上のような本実施の形態2に係る経路案内処理部14は、案内経路と抽出方面と方面情報とに基づいて、抽出方面と一致する案内方面を決定した場合(図10のステップS26に進んだ場合)に、案内画面を表示せずに、案内標識により視認可能な案内方面についての案内を音声出力する。したがって、実施の形態1と同様に、画面表示による案内を適切に抑制することができる。
本実施の形態2に係る経路案内処理部14は、画像処理部12が抽出方面を抽出できなかった場合(図9のステップS10に進んだ場合)、または、抽出方面と一致する案内方面を決定できなかった場合(図10のステップS25に進んだ場合)に、案内画面を表示する。これにより、案内標識が実在しない場合、案内標識が実在しても方面レコードがなかった場合などには、案内画面を用いて案内することができる。
本実施の形態2に係る経路案内処理部14は、抽出方面と一致し、かつ、案内交差点以降の案内経路の部分を含む領域の方面を、案内方面として決定する(図10のステップS24)。これにより、案内標識が示す方面の中から、案内方面を適切に選択することができる。
本実施の形態2に係る経路案内処理部14は、上述の方面が複数存在する場合に、それら方面のうち領域が当該案内交差点に最も近い方面を、案内方面として決定する(図10のステップS24)。これにより、案内交差点から遠くに位置する方面よりも、案内交差点に近い方面を用いて案内することができるので、ユーザに分かり易い案内を行うことができる。
本実施の形態2に係る経路案内処理部14は、抽出方面と一致する案内方面を決定した場合に、当該案内方面に対応付けられた代替方面と、当該案内方面である抽出方面の進行方向とを示す案内標識画面を、外部からの要求に応じて表示する(図10のステップS27及びS28)。これにより、ユーザが不案内な地域において、案内方面を理解できない場合に、その行政区域などの代替方面を用いて案内することができるので、ユーザに分かり易い案内を行うことができる。
本実施の形態2に係る経路案内処理部14は、上述の案内標識画面において、案内方面である抽出方面の進行方向を、それ以外の抽出方面の進行方向と異なる形態で示す。これにより、ユーザは進むべき方向を容易に認識することができる。
本実施の形態2に係るナビゲーション装置1は、案内方面以外の方面に自車両が進む前の挙動として予め定められた挙動が行われたと判定された場合に、その旨の報知を音声出力によって行う(図10のステップS29)。これにより、ユーザは、誤りに事前に気付くことができ、車両の進行を正しい方面(方向)に修正することができる。
本実施の形態2に係るナビゲーション装置1は、自車両が、直近に通過した案内交差点から案内方面以外の方面に進んでいると判定した場合に、その旨の報知を音声出力によって行う(図11のステップS45)。これにより、ユーザは、誤った方面に進んでしまったことに気付くことができる。
なお、一般的に、案内標識から得られる簡単な情報では目的地に到達することが困難である。これに対して、本実施の形態2に係る経路案内処理部14は、自車両の現在位置から目的地までの案内経路上の距離が、予め定められた距離以下になった場合に、抽出方面と一致する案内方面の決定の有無に関わらず、案内画面を表示する(図9のステップS2から図11のステップS41などを経たステップS42)。これにより、自車両が目的地に近い場合には、案内画面を用いて交差点付近にある施設などの詳細な情報を提供するので、ユーザは、目的地近傍で迷わずに目的地に到達することができる。
また、案内標識から得られる簡単な情報では、立体交差点などの複雑な交差点において進むべき道路がユーザにとって分かり難い。これに対して、本実施の形態2に係る経路案内処理部14は、案内交差点に対して、案内方面の音声出力よりも案内画面の表示を優先する設定が予め行われていた場合には、当該案内交差点での抽出方面と一致する案内方面の決定の有無に関わらず、案内画面を表示する(図9のステップS5から図11のステップS41などを経たステップS42)。これにより、自車両が立体交差点などを通過する際には、道路を詳細に示すことが可能な案内画面を用いて案内するので、ユーザに分かり易い案内を行うことができる。
本実施の形態2に係るナビゲーション装置1は、上述の案内画面を表示する前に、案内画面を用いて案内する旨の報知を音声出力によって行う(図9のステップS6)。これにより、ユーザは案内画面の表示による案内が行われることを事前に知ることができる。
本実施の形態2に係るナビゲーション装置1は、自車両の現在位置から案内交差点までの距離が、予め定められた距離以下になった場合に、自車両が進む先の地点で案内標識が現れる可能性があるという旨の報知を音声出力によって行う(図9のステップS7)。これにより、ユーザは、案内標識を見落とさないように注意することができる。
本実施の形態2に係るナビゲーション装置1は、画像処理部12が抽出方面を抽出した場合に、自車両が進む先の地点に案内標識が存在するという旨の報知を音声出力によって行う(図10のステップS21)。これにより、ユーザは、実在する案内標識を見落とさないようにより一層注意することができるとともに、その判読の準備もすることができる。
本実施の形態2に係るナビゲーション装置1は、方面情報記憶部13が抽出方面に関する方面情報を記憶していない場合に、当該方面情報を外部(例えば情報センタなど)から取得して、方面情報記憶部13に記憶する(図11のステップS49)。これにより、先の案内において案内方面として使用できなかった抽出方面を、以降の案内において案内方面として使用することができる。
<変形例>
実施の形態2で説明した距離D1〜D4などの距離は一定とした。しかしこれに限ったものではなく、これらの距離は、自車両の走行速度が大きくなるほど大きく、自車両の走行速度が小さくなるほど小さくなるように適宜変更されてもよい。
また、実施の形態2に係るナビゲーション装置1は、方面情報記憶部13が抽出方面に関する方面情報を記憶していない場合に、自動的に当該方面情報を外部(例えば情報センタなど)から取得して方面情報記憶部13に記憶した。しかしこれに限ったものではなく、ナビゲーション装置1は、方面情報記憶部13が抽出方面に関する方面情報を記憶していない場合に、図22に示すように、その旨の報知を表示または音声出力によって行ってもよい。そして、ナビゲーション装置1は、例えば入力部15で受け付けた操作及び音声に基づいて、当該方面情報を記憶する要求が外部(例えばユーザなど)からあったと判定した場合に、当該方面情報を外部(例えば情報センタなど)から取得して、方面情報記憶部13に記憶してもよい。これにより、所望の抽出方面を、以降の案内において案内方面として使用することができる。
<その他の変形例>
上述したナビゲーション装置1における、画像取得部11、画像処理部12、経路案内処理部14、マップマッチング処理部19、検索処理部20、経路探索処理部21、挙動判定処理部22、画面生成処理部23、音声生成処理部24、及び、更新処理部25(以下「画像取得部11等」と記す)は、図23に示す処理回路81により実現される。すなわち、処理回路81は、案内経路に沿って走行中の自車両前方の画像を取得する画像取得部11と、当該画像に、自車両前方の交差点から進行可能な方面及び進行方向を示す案内標識が含まれる場合に、当該画像から当該案内標識が示す方面を抽出方面として抽出する画像処理部12と、案内経路と、抽出方面と、地図情報に含まれる交差点に関する方面についての情報である方面情報とに基づいて、案内交差点で自車両が進行すべき方向に相当する案内方面であって、抽出方面と一致する案内方面を決定した場合に、地図情報に基づいて、案内経路に含まれる案内交差点で自車両が進行すべき方向を視覚的に示す案内画面を表示せずに、案内標識により視認可能な案内方面についての案内を音声出力する経路案内処理部14とを備える。処理回路81には、専用のハードウェアが適用されてもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサ(CPU、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、Digital Signal Processor)が適用されてもよい。
処理回路81が専用のハードウェアである場合、処理回路81は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。画像取得部11等の各部の機能それぞれは、複数の処理回路81で実現されてもよいし、各部の機能をまとめて一つの処理回路81で実現されてもよい。
処理回路81がプロセッサである場合、画像取得部11等の機能は、ソフトウェア等(ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェア)との組み合わせにより実現される。ソフトウェア等はプログラムとして記述され、メモリに格納される。図24に示すように、処理回路81に適用されるプロセッサ82は、メモリ83に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、ナビゲーション装置1は、処理回路81により実行されるときに、案内経路に沿って走行中の自車両前方の画像を取得するステップと、当該画像に、自車両前方の交差点から進行可能な方面及び進行方向を示す案内標識が含まれる場合に、当該画像から当該案内標識が示す方面を抽出方面として抽出するステップと、案内経路と、抽出方面と、地図情報に含まれる交差点に関する方面についての情報である方面情報とに基づいて、案内交差点で自車両が進行すべき方向に相当する案内方面であって、抽出方面と一致する案内方面を決定した場合に、地図情報に基づいて、案内経路に含まれる案内交差点で自車両が進行すべき方向を視覚的に示す案内画面を表示せずに、案内標識により視認可能な案内方面についての案内を音声出力するステップと、が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ83を備える。換言すれば、このプログラムは、画像取得部11等の手順や方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリ83には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disc)及びそのドライブ装置の少なくともいずれか1つが含まれる。
以上、画像取得部11等の各機能が、ハードウェア及びソフトウェア等のいずれか一方で実現される構成について説明した。しかしこれに限ったものではなく、画像取得部11等の一部を専用のハードウェアで実現し、別の一部をソフトウェア等で実現する構成であってもよい。例えば、画像取得部11については専用のハードウェアとしての処理回路でその機能を実現し、それ以外についてはプロセッサ82としての処理回路81がメモリ83に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
以上のように、処理回路81は、ハードウェア、ソフトウェア等、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。なお、方面情報記憶部13、地図情報記憶部17及び登録候補記憶部18は、メモリ83から構成されるが、それらは一のメモリ83から構成されてもよいし、それぞれは個別のメモリ83から構成されてもよい。
また、以上で説明したナビゲーション装置1は、Portable Navigation Device、通信端末(例えば携帯電話、スマートフォン、及びタブレットなどの携帯端末)、及びこれらにインストールされるアプリケーションの機能、並びにサーバなどを適宜に組み合わせてシステムとして構築されるナビゲーションシステムにも適用することができる。この場合、以上で説明したナビゲーション装置1の各機能あるいは各構成要素は、前記システムを構築する各機器に分散して配置されてもよいし、いずれかの機器に集中して配置されてもよい。その一例として、ナビゲーション装置1は、以上の説明では別体であった撮像部31、方面情報取得部33、表示部36、及び、音声出力部37の少なくともいずれか1つを備えていてもよい。また例えば、サーバがナビゲーション機能(目的地検索、経路探索及び経路案内などの機能)を備え、ナビゲーション装置1が表示機能及び位置検出機能だけを備える構成であってもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態及び各変形例を自由に組み合わせたり、各実施の形態及び各変形例を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、本発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
本発明に係る経路案内装置は、車両を、設定された経路である案内経路に沿って目的地まで案内する経路案内装置であって、案内経路に沿って走行中の車両前方の画像を取得する画像取得部と、画像に、車両前方の交差点から進行可能な方面及び進行方向を示す案内標識が含まれる場合に、画像から当該案内標識が示す方面を抽出方面として抽出する画像処理部と、地図情報に含まれる交差点に関する方面についての情報である方面情報を記憶する方面情報記憶部と、地図情報に基づいて、案内経路に含まれる案内交差点で車両が進行すべき方向を視覚的に示す案内画面を表示する経路案内処理部とを備える。経路案内処理部は、案内経路と、抽出方面と、方面情報とに基づいて、案内交差点で車両が進行すべき方向に相当する案内方面であって、抽出方面と一致する案内方面を決定した場合に、案内画面を表示せずに、案内標識により視認可能な案内方面についての案内を音声出力するか、案内画面と異なる別画面を表示して当該案内を音声出力する。