JPWO2016189683A1 - 硬度可変アクチュエータ - Google Patents

硬度可変アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016189683A1
JPWO2016189683A1 JP2017520149A JP2017520149A JPWO2016189683A1 JP WO2016189683 A1 JPWO2016189683 A1 JP WO2016189683A1 JP 2017520149 A JP2017520149 A JP 2017520149A JP 2017520149 A JP2017520149 A JP 2017520149A JP WO2016189683 A1 JPWO2016189683 A1 JP WO2016189683A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hardness
shape memory
memory member
variable
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017520149A
Other languages
English (en)
Inventor
哲矢 森島
哲矢 森島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Publication of JPWO2016189683A1 publication Critical patent/JPWO2016189683A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03GSPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS; MECHANICAL-POWER PRODUCING DEVICES OR MECHANISMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR OR USING ENERGY SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03G7/00Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for
    • F03G7/06Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using expansion or contraction of bodies due to heating, cooling, moistening, drying or the like
    • F03G7/065Mechanical-power-producing mechanisms, not otherwise provided for or using energy sources not otherwise provided for using expansion or contraction of bodies due to heating, cooling, moistening, drying or the like using a shape memory element
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/005Flexible endoscopes
    • A61B1/0051Flexible endoscopes with controlled bending of insertion part
    • A61B1/0052Constructional details of control elements, e.g. handles
    • A61B1/0053Constructional details of control elements, e.g. handles using distributed actuators, e.g. artificial muscles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/005Flexible endoscopes
    • A61B1/0051Flexible endoscopes with controlled bending of insertion part
    • A61B1/0057Constructional details of force transmission elements, e.g. control wires
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/005Flexible endoscopes
    • A61B1/0058Flexible endoscopes using shape-memory elements

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Endoscopes (AREA)
  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)

Abstract

可撓性部材に装着され、可撓性部材に異なる硬度を提供し得る硬度可変アクチュエータ(10)は、第一の相と第二の相の間で相が移り変わり得る形状記憶部材(20)と、形状記憶部材(20)に第一の相と第二の相の間の相の移り変わりを引き起こさせる誘起部材(30)を備えている。形状記憶部材(20)は、第一の相にあるときは、外力に従って容易に変形し得る軟質状態を取り、したがって、可撓性部材に比較的低い硬度を提供する。また、形状記憶部材(20)は、第二の相にあるときは、外力に抗してあらかじめ記憶している記憶形状を取る傾向を示す硬質状態を取り、したがって、可撓性部材に比較的高い硬度を提供する。硬度可変アクチュエータ(10)はさらに、硬度可変アクチュエータ(10)の硬度を算出する硬度算出手段(60,84)を備えている。

Description

本発明は、可撓性部材の硬度を変更するための硬度可変アクチュエータに関する。
日本国特許第3122673号は、挿入部の軟性部の硬度を変更し得る内視鏡を開示している。この内視鏡では、可撓性部材(たとえばコイルパイプ)の両端部が内視鏡の所定位置に固定されており、この可撓性部材には可撓性調整部材(たとえばコイルパイプに挿通された可撓性調整ワイヤ)が分離体を介して固定されている。可撓性部材と可撓性調整部材は、軟性部に沿って操作部にまで延び、かつ軟性部のほぼ全体にわたって延びている。可撓性調整部材を引っ張ることによって、可撓性部材が圧縮されて硬くなり、これにより、軟性部の硬度が変更される。
可撓性部材と可撓性調整部材は軟性部のほぼ全体にわたって延びているため、このような機構を駆動するには、非常に大きな力を必要とする。この機構の電動化を図った場合、大型の動力源が必要とされ、その構成は、大がかりなものとなる。
日本国特許第3142928号は、形状記憶合金を用いた可撓管用硬度可変装置を開示している。この硬度可変装置は、可撓管内に配設されるコイルと、このコイルの内側に配設される電気的絶縁性チューブと、この電気的絶縁性チューブ内にその軸方向に延びて配置される形状記憶合金製ワイヤと、この形状記憶合金製ワイヤを通電する通電加熱手段を備えている。
形状記憶合金製ワイヤは、低温時には、その長さが伸長し、高温時には、収縮する性質を有している。形状記憶合金製ワイヤは、コイルの両端に設けられた固定部を通って延出しており、その両端にかしめ部材が固定されている。形状記憶合金製ワイヤは、低温時には弛み、高温時には、かしめ部材が固定部に係合して突っ張るように配されている。
形状記憶合金製ワイヤは、通電加熱手段によって加熱された高温時には収縮してコイルを硬くする。一方、通電のない低温には、形状記憶合金製ワイヤは伸長してコイルを柔らかくする。
この硬度可変装置は、シンプルな構成であるため小型に構成され得るが、形状記憶合金製ワイヤの収縮時には、形状記憶合金製ワイヤの両端が拘束され、形状記憶合金製ワイヤに負荷がかかるため、その耐久性に難がある。
本発明の目的は、可撓性部材に装着され、可撓性部材に異なる硬度を提供し得る、シンプルな構成で耐久性のある硬度可変アクチュエータを提供することである。
この目的のため、硬度可変アクチュエータは、第一の相と第二の相の間で相が移り変わり得る形状記憶部材と、形状記憶部材に第一の相と第二の相の間の相の移り変わりを引き起こさせる誘起部材を備えている。形状記憶部材は、第一の相にあるときは、外力に従って容易に変形し得る軟質状態を取り、したがって、可撓性部材に比較的低い硬度を提供する。また、形状記憶部材は、第二の相にあるときは、外力に抗してあらかじめ記憶している記憶形状を取る傾向を示す硬質状態を取り、したがって、可撓性部材に比較的高い硬度を提供する。硬度可変アクチュエータはさらに、硬度可変アクチュエータの硬度を算出する硬度算出手段を備えている。
図1は、第一実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。 図2は、硬度可変アクチュエータの動作を説明するための図であり、駆動回路のスイッチの切り換えに従って形状記憶部材の硬度状態が変更される様子を示している。 図3は、硬度可変アクチュエータの動作を説明するための図であり、形状記憶部材の自由端近くに外力が、形状記憶部材の中心軸に垂直な方向に作用している状況において、駆動回路のスイッチの切り換えに従って形状記憶部材の硬度状態が変更される様子を示している。 図4は、硬度可変アクチュエータの動作を説明するための図であり、形状記憶部材の自由端に外力が、形状記憶部材の中心軸に平行な方向に作用している状況において、駆動回路のスイッチの切り換えに従って形状記憶部材の硬度状態が変更される様子を示している。 図5は、硬度可変アクチュエータの動作を説明するための図であり、駆動回路のスイッチがオフ状態にあり、形状記憶部材が軟質状態にある状況において、外力の有無が切り換えられる様子を示している。 図6は、硬度可変アクチュエータの動作を説明するための図であり、曲げられた形状記憶部材の硬度状態が、駆動回路のスイッチの切り換えに従って軟質状態から硬質状態に変更される様子を示している。 図7は、硬度可変アクチュエータの動作を説明するための図であり、駆動回路のスイッチがオン状態にあり、形状記憶部材が硬質状態にある状況において、外力の有無が切り換えられる様子を示している。 図8は、硬度可変アクチュエータにおける温度と硬度の関係を示している。 図9は、第二実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。 図10は、第三実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。 図11は、第四実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。 図12は、第五実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。
[第一実施形態]
〔構成〕
図1は、第一実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。図1に示されるように、硬度可変アクチュエータ10は、異なる硬度状態を取り得ることにより可撓性部材に異なる硬度を提供する機能を有しており、第一の相と第二の相の間で相が移り変わり得る形状記憶部材20と、形状記憶部材20に第一の相と第二の相の間の相の移り変わりを引き起こさせる誘起部材30を備えている。形状記憶部材20は、少なくとも一つの自由端をもって可撓性部材に配される。
形状記憶部材20は、第一の相にあるときは、外力に従って容易に変形し得る軟質状態を取り、すなわち低い弾性係数を示し、したがって、可撓性部材に比較的低い硬度を提供する。また、形状記憶部材20は、第二の相にあるときは、外力に抗してあらかじめ記憶している記憶形状を取る傾向を示す硬質状態を取り、すなわち高い弾性係数を示し、したがって、可撓性部材に比較的高い硬度を提供する。記憶形状は、これに限らないが、たとえば直線状であってよい。
ここにおいて、外力とは、形状記憶部材20を変形させ得る力を意味しており、重力も外力の一部と考える。
誘起部材30は、熱を発する性能を有している。形状記憶部材20は、誘起部材30の加熱に対して、第一の相から第二の相に相が移り変わる性質を有している。
形状記憶部材20は、たとえば形状記憶合金から構成されていてよい。形状記憶合金は、これに限らないが、たとえばNiTiを含む合金であってよい。また、形状記憶部材20は、これに限らず、形状記憶ポリマー、形状記憶ゲル、形状記憶セラミックなど、他の材料から構成されていてもよい。
形状記憶部材20を構成する形状記憶合金は、たとえば、マルテンサイト相とオーステナイト相の間で相が移り変わるものであってよい。その形状記憶合金は、マルテンサイト相時には、外力に対して比較的容易に塑性変形する。つまり、その形状記憶合金は、マルテンサイト相時には低い弾性係数を示す。一方、その形状記憶合金は、オーステナイト相時には、外力に抵抗して容易には変形しない。さらに大きな外力のために変形しても、その大きな外力がなくなれば、超弾性を示して、記憶している形状に戻る。つまり、その形状記憶合金は、オーステナイト相時には高い弾性係数を示す。
誘起部材30は、たとえばヒーターで構成されていてよい。つまり、誘起部材30は、それを通って流れる電流の供給に対して熱を発する性質を有していてよい。誘起部材30は、たとえば電熱線、つまり電気抵抗の大きい導電性部材であってよい。また、誘起部材30は、熱を発する性能を有していればよく、ヒーターに限らず、撮像素子、ライトガイド、そのほかの素子や部材等で構成されていてもよい。さらには、誘起部材30は、化学反応的に熱を発する構造体で構成されていてもよい。
形状記憶部材20は、導電性材料から構成されていてよい。たとえば、形状記憶部材20の周囲には絶縁膜42が設けられている。絶縁膜42は、形状記憶部材20と誘起部材30の間の短絡を防止する働きをする。絶縁膜42は、少なくとも誘起部材30に面する部分を覆って設けられている。図1には、形状記憶部材20の外周面を部分的に覆って設けられている形態が描かれているが、これに限らず、形状記憶部材20の外周面の全体を覆って設けられていてもよく、また、形状記憶部材20の全体を覆って設けられていてもよい。
誘起部材30は、導電性材料から構成されていてよい。たとえば、誘起部材30の周囲には絶縁膜44が設けられている。絶縁膜44は、形状記憶部材20と誘起部材30の間の短絡と、誘起部材30の隣接する部分間の短絡を防止する働きをする。
硬度可変アクチュエータ10は、形状記憶部材20と誘起部材30の間の短絡を防止する絶縁部材を備えている。絶縁膜42と絶縁膜44が、この絶縁部材に当たる。絶縁膜44が確実な短絡防止機能を提供するならば、絶縁膜42は省略されてもよい。
形状記憶部材20は第一の端22と第二の端24を有しており、誘起部材30は、形状記憶部材20の第一の端22の近くに位置する第一の端32と、形状記憶部材20の第二の端24の近くに位置する第二の端34を有している。形状記憶部材20と誘起部材30は共に導電性を有している。誘起部材30の第一の端32は、配線56を介して制御部50に電気的に接続されている。誘起部材30の第二の端34は、導通部材58を介して制御部50に電気的に接続されている。
制御部50は、形状記憶部材20の硬度を制御するものであり、電源52とスイッチ54を含んでいる。制御部50は、スイッチ54のオンすなわち閉じ動作に応じて、誘起部材30に電流を供給し、また、スイッチ54のオフすなわち開き動作に応じて、誘起部材30に対する電流の供給を停止する。誘起部材30は、電流の供給に応じて熱を発する。
形状記憶部材20は、第一の端22の近くにおいて、配線76を介して硬度算出部60に電気的に接続されている。形状記憶部材20は、第二の端24の近くにおいて、配線78を介して硬度算出部60に電気的に接続されている。
硬度算出部60は、硬度可変アクチュエータ10の硬度を算出するものであり、直列に接続された電源62とスイッチ64を有している。電源62とスイッチ64の複合体は、スイッチ側が配線76と電気的に接続されており、電源側が配線78と電気的に接続されている。
硬度算出部60はさらに、電源62とスイッチ64を流れる電流を検出する電流検出器66と、電源62とスイッチ64の複合体の両端の電圧を検出する電圧検出器計68を有している。
硬度算出部60はさらに、電流検出器66で得られる情報と電圧検出器計68で得られる情報とに基づいて硬度可変アクチュエータ10の硬度を算出する演算部70と、形状記憶部材20の温度と硬度の関係、形状記憶部材20の温度履歴を記憶しておく記憶部72を有している。演算部70は、好ましくは、電流検出器66で得られる情報と電圧検出器計68で得られる情報に加えて、記憶部72に記憶されている形状記憶部材20の温度履歴を加味して硬度可変アクチュエータ10の硬度を算出する。
形状記憶部材20は、ワイヤ状であってよい。誘起部材30は、形状記憶部材20の近くに配されている。誘起部材30は、コイル状であってよく、形状記憶部材20は、コイル状の誘起部材30の内側を通って延びていてよい。このような配置のおかげで、誘起部材30によって発せられる熱は、形状記憶部材20に効率良く伝達される。
〔硬度可変アクチュエータの動作説明〕
以下、図2〜図7を参照して、前述の硬度可変アクチュエータの動作について説明する。便宜上、形状記憶部材20の一端が固定されているものとして説明する。また、形状記憶部材20の記憶形状は直線形状であるとする。図2〜図7において、軟質状態である形状記憶部材20が左上がりのハッチングで示され、硬質状態である形状記憶部材20が右上がりのハッチングで示されている。
図2は、制御部50のスイッチ54の切り換えに従って形状記憶部材20の硬度状態が変更される様子を示している。
図2の左側では、制御部50のスイッチ54がオフ状態にあり、すなわち開いており、形状記憶部材20は、弾性係数が低い軟質状態である第一の相にある。
図2の右側に示されるように、制御部50のスイッチ54がオン状態に切り換えられる、すなわち閉じられると、誘起部材30に電流が流れ、誘起部材30が熱を発する。その結果、形状記憶部材20は、弾性係数が高い硬質状態である第二の相に移り変わる。
図3は、形状記憶部材20の自由端近くに外力F1が、形状記憶部材20の中心軸に垂直な方向に作用している状況において、制御部50のスイッチ54の切り換えに従って形状記憶部材20の硬度状態が変更される様子を示している。この外力F1は、形状記憶部材20が記憶形状に戻ろうとする復元力よりも小さいものである。
図3の左側では、制御部50のスイッチ54がオフ状態にあり、形状記憶部材20は、軟質状態である第一の相にある。第一の相では、形状記憶部材20は、外力F1に従って容易に変形する状態にある。形状記憶部材20は、外力F1によって曲げられている。
図3の右側に示されるように、制御部50のスイッチ54がオン状態に切り換えられると、誘起部材30が熱を発し、形状記憶部材20は、硬質状態である第二の相に移り変わる。この第二の相では、形状記憶部材20は記憶形状を取る傾向を示す。すなわち、形状記憶部材20が、記憶形状と異なる形状にあれば、形状記憶部材20は、記憶形状に戻ろうとする。外力F1は、形状記憶部材20の復元力よりも小さいため、形状記憶部材20は、外力F1に逆らって記憶形状すなわち直線形状に戻る。
図4は、形状記憶部材20の自由端に外力F2が、形状記憶部材20の中心軸に平行な方向に作用している状況において、制御部50のスイッチ54の切り換えに従って形状記憶部材20の硬度状態が変更される様子を示している。この外力F2は、形状記憶部材20が記憶形状に戻ろうとする復元力よりも小さいものである。
図4の左側では、制御部50のスイッチ54がオフ状態にあり、形状記憶部材20は、軟質状態である第一の相にある。第一の相では、形状記憶部材20は、外力F2に従って容易に変形する状態にある。形状記憶部材20は、外力F2によって圧縮されている。すなわち、形状記憶部材20は、曲がりを伴って、その長さすなわち中心軸に沿った寸法が低減されている。
図4の右側に示されるように、制御部50のスイッチ54がオン状態に切り換えられると、誘起部材30が熱を発し、形状記憶部材20は、硬質状態である第二の相に移り変わる。この第二の相では、形状記憶部材20は記憶形状を取る傾向を示す。外力F2は、形状記憶部材20の復元力よりも小さいため、形状記憶部材20は、外力F2に逆らって記憶形状すなわち直線状の元の長さに戻る。
図5は、制御部50のスイッチ54がオフ状態にあり、形状記憶部材20が軟質状態である第一の相にある状況において、外力の有無が切り換えられる様子を示している。第一の相では、形状記憶部材20は、外力に従って容易に変形する状態にある。
図5の左側では、形状記憶部材20の自由端近くに外力F1が、形状記憶部材20の中心軸に垂直な方向に作用している。形状記憶部材20は、外力F1によって曲げられている。
図5の右側では、それまで形状記憶部材20に作用していた外力F1が取り除かれている。形状記憶部材20は、外力F1が取り除かれたのちも、曲げられたままにある。
図6は、曲げられた形状記憶部材20の硬度状態が、制御部50のスイッチ54の切り換えに従って軟質状態から硬質状態に変更される様子を示している。
図6の左側は、図5の右側と同じ状態、すなわち、形状記憶部材20は、外力F1によって曲げられたのちに外力F1が取り除かれ、曲げられたままにある様子を示している。
図6の右側に示されるように、制御部50のスイッチ54がオン状態に切り換えられると、誘起部材30が熱を発し、形状記憶部材20は、硬質状態である第二の相に移り変わる。この第二の相では、形状記憶部材20は記憶形状を取る傾向を示すため、形状記憶部材20は記憶形状すなわち直線形状に戻る。
図7は、制御部50のスイッチ54がオン状態にあり、形状記憶部材20が、硬質状態である第二の相にある状況において、外力の有無が切り換えられる様子を示している。この第二の相では、形状記憶部材20は記憶形状を取る傾向を示す。
図7の左側では、形状記憶部材20の自由端近くに外力F3が、形状記憶部材20の中心軸に垂直な方向に作用している様子を示している。この外力F3は、形状記憶部材20が記憶形状に戻ろうとする復元力よりも大きいものである。このため、形状記憶部材20は外力F3に抗して記憶形状に戻ろうとするものの、外力F3は形状記憶部材20の復元力を超えて大きいため、形状記憶部材20は外力F3によって曲げられている。
図7の右側では、それまで形状記憶部材20に作用していた外力F3が取り除かれている。形状記憶部材20の復元力よりも大きい外力F3が取り除かれたため、形状記憶部材20は記憶形状すなわち直線形状に戻っている。
〔硬度可変アクチュエータの装着の仕方と動作の説明〕
上述された硬度可変アクチュエータ10は、形状記憶部材20の両端が何ら拘束されることなく、可撓性部材に装着される。たとえば、硬度可変アクチュエータ10は、形状記憶部材20の一端または両端が自由端であるように、可撓性部材の限られた空間内に少ないすき間をもって配置される。
ここにおいて、限られた空間とは、硬度可変アクチュエータ10をちょうど収容し得る空間を意味している。したがって、硬度可変アクチュエータ10と可撓性部材の一方の変形は、わずかであっても、他方に接触して外力を与え得る。
たとえば、可撓性部材は、硬度可変アクチュエータ10の外径よりもわずかに大きい内径をもつチューブであり、このチューブの内部に硬度可変アクチュエータ10が配置されてよい。これに限らず、可撓性部材は、硬度可変アクチュエータ10よりもわずかに大きい空間を有してさえいればよい。
形状記憶部材20が第一の相にあるとき、硬度可変アクチュエータ10は、比較的低い硬度を可撓性部材に提供し、可撓性部材に作用する外力すなわち形状記憶部材20を変形させ得る力に従って容易に変形する。
また、形状記憶部材20が第二の相にあるとき、硬度可変アクチュエータ10は、比較的高い硬度を可撓性部材に提供し、可撓性部材に作用する外力すなわち形状記憶部材20を変形させ得る力に抗して記憶形状に戻る傾向を示す。
たとえば制御部50によって形状記憶部材20の相が第一の相と第二の相の間で切り換えられることによって、可撓性部材の硬度が切り換えられる。
硬度の切り換えに加えて、可撓性部材に外力が作用している状況下においては、硬度可変アクチュエータ10は、可撓性部材の形状を切り換える双方向アクチュエータとしても機能する。また、可撓性部材に外力が作用しておらず、形状記憶部材20の相が第二の相に切り換えられる前の第一の相において可撓性部材が変形されている状況下においては、可撓性部材の形状を元に戻す単一方向アクチュエータとしても機能する。
〔形状記憶部材20の温度と硬度の関係〕
図8は、硬度可変アクチュエータ10における形状記憶部材20の温度と硬度の関係を示している。形状記憶部材20の温度と硬度の関係は、使用する形状記憶部材20や誘起部材30によって異なる。形状記憶部材20の温度と硬度の関係は、事前に取得されて、記憶部72に記憶される。図8から分かるように、形状記憶部材20の温度と硬度の関係はヒステリシスを有している。
図8において、(a)は、Mf(martensite finish)以下の温度域を示しており、この温度域では、形状記憶部材20は最も硬度が低い状態となる。
(d)は、Af(austenite finish)以上の温度域を示しており、この温度域では、形状記憶部材20は最も硬度が高い状態となる。
これら二つの温度域では、形状記憶部材20の硬度は、形状記憶部材20の温度から直接算出され得る。
しかしながら、形状記憶部材20の温度と硬度の関係はヒステリシスを有していることから、これら二つの温度域(a)と(d)の間の温度域においては、形状記憶部材20の硬度を算出する際に温度履歴を考慮する必要がある。これについて、以下に説明する。
(b)は、Mf以上As(austenite start)以下の温度域であり、Mfから上がり始めAsを上回っていない温度域である。この温度域では、形状記憶部材20の硬度は、(a)の温度域にあるときとあまり変わらない。
(c)は、As以上Af以下の温度域であり、Asから上がり始めAfを上回っていない温度域である。この温度域では、形状記憶部材20の硬度は、温度がAsからAfに上がるにつれて上昇する。
(e)は、Af以下Ms(martensite start)以上の温度域であり、Afから下がり始めMsを下回っていない温度域である。この温度域では、形状記憶部材20の硬度は、(d)の温度域にあるときとあまり変わらない。
(f)は、Ms以下Mf以上の温度域であり、Msから下がり始めMfを下回っていない温度域である。この温度域では、形状記憶部材20の硬度は、温度がMsからMfに下がるにつれて下降する。
つまり、(b)、(c)、(e)、(f)の温度域では、形状記憶部材20の硬度は、温度のみでは一義的に決まらない。つまり、形状記憶部材20の硬度は、温度だけからは算出できない。形状記憶部材20の硬度を算出するためには、形状記憶部材20の現在の温度に加えて、形状記憶部材20の温度履歴を考慮する必要がある。形状記憶部材20の温度履歴は、たとえば、各時刻における形状記憶部材20の温度の情報、言い換えれば、時刻と形状記憶部材20の温度のペアの情報であってよく、硬度可変アクチュエータ10の動作中に記憶部72に記憶される。
〔硬度可変アクチュエータ10の硬度の算出〕
導体は、温度が上がるにつれて、その抵抗値が上がる。本実施形態は、この原理を利用し、形状記憶合金に電圧を印加し、流れる電流から抵抗値を求め、温度換算を行う。多くの場合、形状記憶合金の抵抗値で温度を求めることは難しい。その理由は、形状記憶合金は温度で形状が変化し、断面積と長さが変化するためである。しかし、本硬度可変アクチュエータ10では、形状記憶部材20の硬度変化を使用するため、形状変化に伴う抵抗変化が非常に小さく、抵抗値から温度が換算できる。
補足説明すると、一般的な形状記憶合金アクチュエータは、軸方向の形状変化を使用することが多く、断面積の変化と長さの変化が大きく、抵抗値の変化が大きい。しかしながら、本硬度可変アクチュエータ10は、形状が変化しても径方向の形状変化のため、断面積の変化と長さの変化が小さく、抵抗値の変化が小さい。以上のことから、本硬度可変アクチュエータ10では、抵抗値から温度、温度から硬度を、上述した一般的な場合に比較して精度良く算出することができる。
硬度算出部60は、形状記憶部材20に電圧を印加し、形状記憶部材20に電流を流す。電流検出器66は、形状記憶部材20に流れる電流値を測定する。電圧検出器68は、形状記憶部材20に印加された電圧値を測定する。演算部70は、電流検出器66で得られた電流値と、電圧検出器68で得られた電圧値に基づいて、形状記憶部材20の抵抗値を算出する。演算部70はさらに、算出した抵抗値に基づいて、形状記憶部材20の温度を算出する。記憶部72は、算出された形状記憶部材20の温度を、そのときの時刻と共に記憶する。
さらに演算部70は、算出した形状記憶部材20の温度と、記憶部72に記憶されている形状記憶部材20の温度履歴に基づいて、硬度可変アクチュエータ10の硬度を算出する。演算部70は、具体的には、形状記憶部材20の温度履歴に基づいて、温度が上がってきて現在の温度に至ったのか、温度が下がってきて現在の温度に至ったのかを判断する。演算部70は、その判断結果を踏まえて、記憶部72に記憶されている形状記憶部材20の温度と硬度の関係と、算出した形状記憶部材20の温度とから、硬度可変アクチュエータ10の硬度を算出する。
[第二実施形態]
図9は、第二実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。図9において、図1に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。以下、相違部分に重点をおいて説明する。つまり、以下の説明で触れない部分は、第一実施形態と同様である。
本実施形態の硬度可変アクチュエータ10Aは、第一実施形態の硬度可変アクチュエータ10と比較して、駆動部50が省略されている。その代わりに、誘起部材30の第一の端32は、硬度算出部60に接続された配線76と電気的に接続されており、誘起部材30の第二の端34は、硬度算出部60に接続された配線78と電気的に接続されている。つまり、本実施形態では、硬度算出部60が、第一実施形態における駆動部50を兼ねている。
本実施形態では、記憶部72は、第一実施形態における形状記憶部材20の温度と硬度の関係に代えて、誘起部材30の温度と形状記憶部材20の硬度の関係をあらかじめ記憶している。また、誘起部材30は導電性を有しているが、形状記憶部材20は、必ずしも導電性を有している必要はなく、導電性を有していなくてもよい。
硬度算出部60は、誘起部材30に電圧を印加し、誘起部材30に電流を流す。電流検出器66は、誘起部材30に流れる電流値を測定する。電圧検出器68は、誘起部材30に印加された電圧値を測定する。演算部70は、電流検出器66で得られた電流値と、電圧検出器68で得られた電圧値に基づいて、誘起部材30の抵抗値を算出する。演算部70はさらに、算出した抵抗値に基づいて、誘起部材30の温度を算出する。記憶部72は、算出された誘起部材30の温度を、そのときの時刻と共に記憶する。
さらに演算部70は、算出した誘起部材30の温度と、記憶部72に記憶されている誘起部材30の温度履歴に基づいて、硬度可変アクチュエータ10Aの硬度を算出する。演算部70は、具体的には、誘起部材30の温度履歴に基づいて、温度が上がってきて現在の温度に至ったのか、温度が下がってきて現在の温度に至ったのかを判断する。演算部70は、その判断結果を踏まえて、記憶部72に記憶されている誘起部材30の温度と形状記憶部材20の硬度の関係と、算出した誘起部材30の温度とから、硬度可変アクチュエータ10Aの硬度を算出する。
[第三実施形態]
図10は、第三実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。図10において、図1に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。以下、相違部分に重点をおいて説明する。つまり、以下の説明で触れない部分は、第一実施形態と同様である。
本実施形態の硬度可変アクチュエータ10Bは、第一実施形態の硬度可変アクチュエータ10と比較して、駆動部50が省略されている。誘起部材30と形状記憶部材20は共に導電性を有している。誘起部材30の第一の端32は、配線78を介して硬度算出部60に電気的に接続されている。誘起部材30の第二の端34は、導通部材82を介して形状記憶部材20と電気的に接続されている。導通部材82は、例えば配線で構成され得るが、これに限定されることはなく、電気的接続を取り得る構造体であればよく、例えば、かしめ、溶接、ロウ付け、ハンダ付け、導電性接着剤などで構成されてもよい。形状記憶部材20は、第一の端22の近くにおいて、配線76を介して硬度算出部60に電気的に接続されている。
硬度算出部60は、形状記憶部材20と誘起部材30の間に電圧を印加し、形状記憶部材20と誘起部材30に電流を流す。電流検出器66は、形状記憶部材20と誘起部材30に流れる電流値を測定する。電圧検出器68は、形状記憶部材20と誘起部材30の間に印加された電圧値を測定する。演算部70は、電流検出器66で得られた電流値と、電圧検出器68で得られた電圧値に基づいて、形状記憶部材20の抵抗値と誘起部材30の抵抗値を算出する。演算部70はさらに、算出した抵抗値に基づいて、形状記憶部材20の温度を算出する。記憶部72は、算出された形状記憶部材20の温度を、そのときの時刻と共に記憶する。
さらに演算部70は、算出した形状記憶部材20の温度と、記憶部72に記憶されている形状記憶部材20の温度履歴に基づいて、硬度可変アクチュエータ10Bの硬度を算出する。演算部70は、具体的には、形状記憶部材20の温度履歴に基づいて、温度が上がってきて現在の温度に至ったのか、温度が下がってきて現在の温度に至ったのかを判断する。演算部70は、その判断結果を踏まえて、記憶部72に記憶されている形状記憶部材20の温度と硬度の関係と、算出した形状記憶部材20の温度とから、硬度可変アクチュエータ10Bの硬度を算出する。
[第四実施形態]
図11は、第四実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。図11において、図1に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。以下、相違部分に重点をおいて説明する。つまり、以下の説明で触れない部分は、第一実施形態と同様である。
硬度可変アクチュエータ10Cはさらに、形状記憶部材20の温度を検出するための温度センサ84を備えている。温度センサ84は、好ましくは、絶縁膜42で覆われていない形状記憶部材20の部分の近くに配置されている。
制御部50は、誘起部材30に電圧を印加し、誘起部材30に電流を流す。温度センサ84は、形状記憶部材20の温度を検出し、検出した温度情報を硬度算出部60に送る。記憶部72は、温度センサ84で検出された温度情報を、そのときの時刻と共に記憶する。
演算部70は、温度センサ84で検出された温度情報と、記憶部72に記憶されている形状記憶部材20の温度履歴に基づいて、硬度可変アクチュエータ10Cの硬度を算出する。演算部70は、具体的には、形状記憶部材20の温度履歴に基づいて、温度が上がってきて現在の温度に至ったのか、温度が下がってきて現在の温度に至ったのかを判断する。演算部70は、その判断結果を踏まえて、記憶部72に記憶されている形状記憶部材20の温度と硬度の関係と、温度センサ84で検出された温度情報とから、硬度可変アクチュエータ10Cの硬度を算出する。
[第五実施形態]
図12は、第五実施形態による硬度可変アクチュエータを示している。図12において、図1に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。以下、相違部分に重点をおいて説明する。つまり、以下の説明で触れない部分は、第一実施形態と同様である。
本実施形態の硬度可変アクチュエータ10Dは、硬度可変アクチュエータ10と同様、第一の相と第二の相の間で相が移り変わり得る形状記憶部材20’と、形状記憶部材20’に第一の相と第二の相の間の相の移り変わりを引き起こさせる誘起部材30’を備えている。
形状記憶部材20’の諸特性は、形状記憶部材20と同様である。また、誘起部材30’の諸特性は、誘起部材30と同様である。
形状記憶部材20’は、パイプ状である。また、誘起部材30’は、これに限定されるものではないが、例えば容易に変形可能なワイヤ状であり、形状記憶部材20’の内側を通って延びている。このような配置のおかげで、誘起部材30’によって発せられる熱は、形状記憶部材20’に効率良く伝達される。また、形状記憶部材20’の弾性係数は径方向寸法に依存するため、パイプ状の形状記憶部材20’は、中実構造のものと比較して、同じ体積の条件下において、高い弾性係数を示し、したがって、高い硬度を提供する。
形状記憶部材20’は第一の端22’と第二の端24’を有しており、誘起部材30’は、形状記憶部材20’の第一の端22’の近くに位置する第一の端32’と、形状記憶部材20’の第二の端24’の近くに位置する第二の端34’を有している。誘起部材30’は導電性を有しており、誘起部材30’は、第一の端32’の近くにおいて、硬度算出部60に電気的に接続された配線76と電気的に接続されている。誘起部材30’は、第二の端34’の近くにおいて、硬度算出部60に電気的に接続された配線78と電気的に接続されている。
本実施形態の硬度可変アクチュエータ10Dは、第一実施形態の硬度可変アクチュエータ10と比較して、駆動部50が省略されている。その代わりに、誘起部材30’は、第一の端32’の近くにおいて、硬度算出部60に接続された配線76と電気的に接続されており、第二の端34’の近くにおいて、硬度算出部60に接続された配線78と電気的に接続されている。つまり、本実施形態では、硬度算出部60が、第一実施形態における駆動部50を兼ねている。
本実施形態では、記憶部72は、第一実施形態における形状記憶部材20の温度と硬度の関係に代えて、誘起部材30’の温度と形状記憶部材20’の硬度の関係をあらかじめ記憶している。また、誘起部材30’は導電性を有しているが、形状記憶部材20’は、必ずしも導電性を有している必要はなく、導電性を有していなくてもよい。
硬度算出部60は、誘起部材30’に電圧を印加し、誘起部材30’に電流を流す。電流検出器66は、誘起部材30’に流れる電流値を測定する。電圧検出器68は、誘起部材30’に印加された電圧値を測定する。演算部70は、電流検出器66で得られた電流値と、電圧検出器68で得られた電圧値に基づいて、誘起部材30’の抵抗値を算出する。演算部70はさらに、算出した抵抗値に基づいて、誘起部材30’の温度を算出する。記憶部72は、算出された誘起部材30’の温度を、そのときの時刻と共に記憶する。
さらに演算部70は、算出した誘起部材30’の温度と、記憶部72に記憶されている誘起部材30’の温度履歴に基づいて、硬度可変アクチュエータ10Dの硬度を算出する。演算部70は、具体的には、誘起部材30’の温度履歴に基づいて、温度が上がってきて現在の温度に至ったのか、温度が下がってきて現在の温度に至ったのかを判断する。演算部70は、その判断結果を踏まえて、記憶部72に記憶されている誘起部材30’の温度と形状記憶部材20’の硬度の関係と、算出した誘起部材30’の温度とから、硬度可変アクチュエータ10Dの硬度を算出する。
これまでに説明した実施形態の各硬度可変アクチュエータは、ただ一つの誘起部材を有しているが、複数の誘起部材を有しているように変更されてもよい。この場合、硬度算出部は、複数の誘起部材のおのおのの温度、または複数の誘起部材のおのおのの近くの形状記憶部材の部分の温度を算出するか、温度センサによって複数の誘起部材のおのおのの近くの形状記憶部材の部分の温度を検出する。さらに、硬度算出部は、複数の誘起部材のおのおのの近くの形状記憶部材の部分の硬度を独立して算出する。これにより、形状記憶部材の温度の分布や硬度の分布が取得され得る。
この目的のため、硬度可変アクチュエータは、第一の相と第二の相の間で相が移り変わり得る形状記憶部材と、形状記憶部材に第一の相と第二の相の間の相の移り変わりを引き起こさせる誘起部材を備えている。形状記憶部材は、第一の相にあるときは、外力に従って容易に変形し得る軟質状態を取り、したがって、可撓性部材に比較的低い硬度を提供する。また、形状記憶部材は、第二の相にあるときは、外力に抗してあらかじめ記憶している記憶形状を取る傾向を示す硬質状態を取り、したがって、可撓性部材に比較的高い硬度を提供する。硬度可変アクチュエータはさらに、硬度可変アクチュエータの硬度を算出する硬度算出手段を備えている。
ある実施形態に係る硬度可変アクチュエータでは、硬度算出手段は、誘起部材の温度に基づいて硬度可変アクチュエータの硬度を算出する。硬度算出手段は、誘起部材の温度履歴を記憶しておく記憶部を有しており、記憶部に記憶されている誘起部材の温度履歴に基づいて硬度可変アクチュエータの硬度を算出する。
別の実施形態に係る硬度可変アクチュエータでは、硬度算出手段は、形状記憶部材の温度に基づいて硬度可変アクチュエータの硬度を算出する。硬度算出手段は、形状記憶部材の温度履歴を記憶しておく記憶部を有しており、記憶部に記憶されている形状記憶部材の温度履歴に基づいて硬度可変アクチュエータの硬度を算出する。
硬度算出部60はさらに、電源62とスイッチ64を流れる電流を検出する電流検出器66と、電源62とスイッチ64の複合体の両端の電圧を検出する電圧検出器68を有している。
硬度算出部60はさらに、電流検出器66で得られる情報と電圧検出器68で得られる情報とに基づいて硬度可変アクチュエータ10の硬度を算出する演算部70と、形状記憶部材20の温度と硬度の関係、形状記憶部材20の温度履歴を記憶しておく記憶部72を有している。演算部70は、好ましくは、電流検出器66で得られる情報と電圧検出器68で得られる情報に加えて、記憶部72に記憶されている形状記憶部材20の温度履歴を加味して硬度可変アクチュエータ10の硬度を算出する。
本実施形態の硬度可変アクチュエータ10Aは、第一実施形態の硬度可変アクチュエータ10と比較して、制御部50が省略されている。その代わりに、誘起部材30の第一の端32は、硬度算出部60に接続された配線76と電気的に接続されており、誘起部材30の第二の端34は、硬度算出部60に接続された配線78と電気的に接続されている。つまり、本実施形態では、硬度算出部60が、第一実施形態における制御部50を兼ねている。
本実施形態の硬度可変アクチュエータ10Bは、第一実施形態の硬度可変アクチュエータ10と比較して、制御部50が省略されている。誘起部材30と形状記憶部材20は共に導電性を有している。誘起部材30の第一の端32は、配線78を介して硬度算出部60に電気的に接続されている。誘起部材30の第二の端34は、導通部材82を介して形状記憶部材20と電気的に接続されている。導通部材82は、例えば配線で構成され得るが、これに限定されることはなく、電気的接続を取り得る構造体であればよく、例えば、かしめ、溶接、ロウ付け、ハンダ付け、導電性接着剤などで構成されてもよい。形状記憶部材20は、第一の端22の近くにおいて、配線76を介して硬度算出部60に電気的に接続されている。
本実施形態の硬度可変アクチュエータ10Dは、第一実施形態の硬度可変アクチュエータ10と比較して、制御部50が省略されている。その代わりに、誘起部材30’は、第一の端32’の近くにおいて、硬度算出部60に接続された配線76と電気的に接続されており、第二の端34’の近くにおいて、硬度算出部60に接続された配線78と電気的に接続されている。つまり、本実施形態では、硬度算出部60が、第一実施形態における制御部50を兼ねている。

Claims (10)

  1. 可撓性部材に装着され、前記可撓性部材に異なる硬度を提供し得る硬度可変アクチュエータであり、
    第一の相と第二の相の間で相が移り変わり得る形状記憶部材を備えており、前記形状記憶部材は、前記第一の相にあるときは、外力に従って容易に変形し得る軟質状態を取り、したがって、前記可撓性部材に比較的低い硬度を提供し、前記第二の相にあるときは、外力に抗してあらかじめ記憶している記憶形状を取る傾向を示す硬質状態を取り、したがって、前記可撓性部材に比較的高い硬度を提供し、さらに、
    前記形状記憶部材に前記第一の相と前記第二の相の間の相の移り変わりを引き起こさせる誘起部材と、
    前記硬度可変アクチュエータの硬度を算出する硬度算出手段を備えている、硬度可変アクチュエータ。
  2. 前記硬度算出手段は、前記形状記憶部材の温度に基づいて前記硬度可変アクチュエータの硬度を算出する、請求項1の硬度可変アクチュエータ。
  3. 前記硬度算出手段は、前記形状記憶部材の温度履歴を記憶しておく記憶部を有しており、前記記憶部に記憶されている前記形状記憶部材の温度履歴に基づいて前記硬度可変アクチュエータの硬度を算出する、請求項2の硬度可変アクチュエータ。
  4. 前記硬度算出手段は、前記形状記憶部材の温度を、前記形状記憶部材の抵抗値に基づいて算出する、請求項3の硬度可変アクチュエータ。
  5. 前記硬度算出手段は、前記形状記憶部材の抵抗値と前記誘起部材の抵抗値とに基づいて前記硬度可変アクチュエータの硬度を算出する、請求項4の硬度可変アクチュエータ。
  6. 前記硬度算出手段は、前記形状記憶部材の近傍に配置された温度センサを有しており、前記温度センサが取得した情報に基づいて前記硬度可変アクチュエータの硬度を算出する、請求項3の硬度可変アクチュエータ。
  7. 前記硬度算出手段は、前記誘起部材の温度に基づいて前記硬度可変アクチュエータの硬度を算出する、請求項1の硬度可変アクチュエータ。
  8. 前記硬度算出手段は、前記誘起部材の温度履歴を記憶しておく記憶部を有しており、前記記憶部に記憶されている前記誘起部材の温度履歴に基づいて前記硬度可変アクチュエータの硬度を算出する、請求項7の硬度可変アクチュエータ。
  9. 前記硬度算出手段は、前記誘起部材の温度を、前記誘起部材の抵抗値に基づいて算出する、請求項8の硬度可変アクチュエータ。
  10. 前記硬度算出手段は、前記形状記憶部材の抵抗値と前記誘起部材の抵抗値とに基づいて前記硬度可変アクチュエータの硬度を算出する、請求項9の硬度可変アクチュエータ。
JP2017520149A 2015-05-27 2015-05-27 硬度可変アクチュエータ Pending JPWO2016189683A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2015/065211 WO2016189683A1 (ja) 2015-05-27 2015-05-27 硬度可変アクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2016189683A1 true JPWO2016189683A1 (ja) 2018-03-15

Family

ID=57392987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017520149A Pending JPWO2016189683A1 (ja) 2015-05-27 2015-05-27 硬度可変アクチュエータ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10634125B2 (ja)
JP (1) JPWO2016189683A1 (ja)
WO (1) WO2016189683A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11654584B2 (en) 2021-06-18 2023-05-23 Industrial Technology Research Institute Actuator

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018193541A1 (ja) * 2017-04-19 2018-10-25 オリンパス株式会社 剛性可変アクチュエータ
WO2019208678A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 株式会社デンソー アクチュエータ装置
WO2019234799A1 (ja) * 2018-06-04 2019-12-12 オリンパス株式会社 剛性可変装置および内視鏡
JP7292287B2 (ja) * 2018-09-07 2023-06-16 リンテック株式会社 アクチュエータ
WO2022195741A1 (ja) * 2021-03-16 2022-09-22 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 内視鏡システムおよび内視鏡の温度推定方法
EP4218530A1 (en) * 2022-01-26 2023-08-02 Ambu A/S An endoscope

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58101601U (ja) * 1981-12-29 1983-07-11 株式会社町田製作所 内視鏡
JPH0772927A (ja) * 1993-09-02 1995-03-17 Olympus Optical Co Ltd 形状記憶合金アクチュエータ制御装置
JP2005279118A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Japan Science & Technology Agency 能動チューブ駆動装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3122673B2 (ja) 1991-10-02 2001-01-09 オリンパス光学工業株式会社 内視鏡
JP3142928B2 (ja) 1991-12-25 2001-03-07 オリンパス光学工業株式会社 可撓管用硬度可変装置
JPH06114003A (ja) * 1992-10-07 1994-04-26 Olympus Optical Co Ltd 形状記憶合金を使用した長尺体湾曲駆動装置
CN104684594B (zh) * 2012-09-28 2018-03-27 皇家飞利浦有限公司 管和包括所述管的可操纵引入元件

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58101601U (ja) * 1981-12-29 1983-07-11 株式会社町田製作所 内視鏡
JPH0772927A (ja) * 1993-09-02 1995-03-17 Olympus Optical Co Ltd 形状記憶合金アクチュエータ制御装置
JP2005279118A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Japan Science & Technology Agency 能動チューブ駆動装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11654584B2 (en) 2021-06-18 2023-05-23 Industrial Technology Research Institute Actuator

Also Published As

Publication number Publication date
US10634125B2 (en) 2020-04-28
WO2016189683A1 (ja) 2016-12-01
US20180080437A1 (en) 2018-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016189683A1 (ja) 硬度可変アクチュエータ
JP6421202B2 (ja) 硬度可変アクチュエータ
JP6574852B2 (ja) 硬度可変アクチュエータ
WO2016174741A1 (ja) 硬度可変アクチュエータ
JP6568951B2 (ja) 硬度可変アクチュエータ
JP6655733B2 (ja) 剛性可変アクチュエータ
WO2019097688A1 (ja) 剛性可変装置と剛性可変システムと内視鏡
US11596294B2 (en) Variable stiffness device and method of varying stiffness
US11025178B2 (en) Actuator device
US11259690B2 (en) Variable stiffness apparatus
US11471029B2 (en) Variable stiffness actuator, endoscope, and power supply method
WO2016185562A1 (ja) 硬度可変アクチュエータ
WO2016185561A1 (ja) 硬度可変アクチュエータ
JP6630845B2 (ja) 剛性可変アクチュエータ
KR101501944B1 (ko) 배터리 이상온도 감지차단 모듈
JP2020063682A (ja) アクチュエータおよびアクチュエータ駆動回路
JP2011027004A (ja) 形状記憶合金アクチュエータ装置
WO2016027496A1 (ja) アクチュエータ
JP2009250134A (ja) 形状記憶合金アクチュエータ
JP2002369561A (ja) 形状記憶合金を用いた作動機構

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171124

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180918

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190402