JPWO2016163082A1 - Ala類を含むウイルス感染症予防/治療剤 - Google Patents

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Abstract

安価で、副作用が少なく、持続感染化したウイルス感染症に対しても効果のある予防/治療剤を提供することを課題とし、ウイルス感染症の予防及び/又は治療剤として、以下の式(I)(式中、R1は、水素原子又はアシル基を表し、R2は、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)で示される5−アミノレブリン酸類又はそれらの塩を利用することによりウイルス増殖を抑制することができる。【化1】

Description

本発明は、ウイルス感染症の予防及び/又は治療剤に関し、さらに詳しくは、5−アミノレブリン酸(5−ALA)若しくはその誘導体又はそれらの塩(これらを総称して「ALA類」ということもある)と、鉄化合物とを含むウイルス感染症の予防及び/又は治療剤に関する。
ウイルスが体内へ感染した場合、感染後宿主の免疫システムなどによって体内から短期間で排除される場合がほとんどであるが、かかる一過性の感染による疾病(インフルエンザウイルス等)とは異なり、体内から排除されず感染が長期間持続し、最悪の場合には宿主を死に至らしめる持続感染に移行しうる疾病(AIDS、C型肝炎、B型肝炎等)がある。
例えば、C型肝炎ウイルス(HCV)感染に伴って急性肝炎を発症した後、30〜40%の感染者ではウイルスが検出されなくなり肝機能が正常化するが、残りの60〜70%の感染者はHCVキャリアになり、多くの場合、急性肝炎からそのまま慢性肝炎へ移行するとされる。さらに慢性肝炎から自然寛解する確率は0.2%と非常に稀で、10〜16%の症例は初感染から平均20年の経過で肝硬変に移行するとされる(例えば、非特許文献1参照)。
B型肝炎ウイルス(HBV)が原因ウイルスであるB型肝炎も一過性の感染で終わる場合もあるが、慢性化すると生涯にわたり感染が持続し、肝硬変や肝臓がんへ進行することもある。従前よりB型肝炎ウイルスの感染が主因であるB型肝炎の治療薬として使用されてきた核酸アナログ製剤であるエンテカビルは逆転写酵素を標的とするが、直接ウイルスを除去できるわけではなく、耐性ウイルスが出現しやすいことから長期間の投与には向かないとされ、また、催奇形性を誘発することがあるため、妊娠の可能性のある女性には投与できないとされている(例えば、非特許文献2参照)。
また、B型肝炎及びC型肝炎の治療薬として使用されているインターフェロンを用いる治療法は、副作用が様々な形で現れるため他の治療法の開発が望まれている。
一方、5−アミノレブリン酸(5−ALA)は、動物や植物や菌類に広く存在するテトラピロール生合成経路の中間体として知られており、通常5−アミノレブリン酸合成酵素により、スクシニルCoAとグリシンとから生合成される。5−ALAを用いた光線力学的療法又は光動力学的治療(ALA−PDT)も開発され、侵襲性が低くQOLが保たれる治療法として注目されており、5−ALA等を用いた腫瘍診断剤(例えば、特許文献1参照)などが報告されている。
また、ウイルス感染を治療する方法において、5−アミノレブリン酸を投与し、ウイルス感染細胞にプロトポルフィリンを蓄積させ、かかるウイルス感染プロトポルフィリン蓄積細胞が破壊されるような量の赤色光を適用してウイルス感染細胞を破壊することを特徴とする方法(例えば、特許文献2参照)や、膣腔、子宮頸部又は子宮の内層のウイルス感染の治療のための動物に対する光線力学的療法(PDT)に用いる組成物の製造における、5−ALAヘキシルエステル又はその薬剤として使用し得る塩の使用(例えば、特許文献3参照)や、5−ALA若しくはその誘導体又はそれらの塩と、鉄化合物とを有効成分としたインフルエンザウイルス感染症の予防・治療薬(例えば、特許文献4参照)とが報告されている。
特許第2731032号公報 特表2000−510123号公報 特開2014−94963号公報 国際公開2014/013664号パンフレット
厚生労働省/国立感染症研究所 感染症発生動向調査週報2004年第12週号(2004年3月15日〜21日)http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_12.html J Infect Dis. (2001) 184 (10): 1236-1245
従来のウイルス感染症に対する治療薬は、治療薬の奏効するタイミングが感染早期に限定されたり、副作用が強かったり、費用的に高価なものが多かった。本発明の課題は、安価で、副作用が少なく、持続感染化したウイルス感染症に対しても効果のある予防/治療剤を提供することにある。
5−ALAを投与し、ウイルス感染細胞にプロトポルフィリンを蓄積させ、ウイルス感染プロトポルフィリン蓄積細胞に光を照射してウイルス感染症を治療する方法は、すでに報告されているが、かかる方法において、ウイルス感染細胞に光を照射できる部位は非常に限定され、重篤なウイルス感染症に適用できるものではなかった。本発明者らは、5−ALAについて多角的に研究を長年進めてきたが、今回、ウイルス感染細胞は、光照射を必要とせずに、5−ALAを投与することにより、ウイルスの増殖を抑制できること、特にウイルス感染から22日後にウイルス増殖の抑制効果が顕著になることを確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
[1]以下の式(I)で示される化合物又はその塩を含有するウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
(式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
[2]R及びRが、水素原子であることを特徴とする上記[1]記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
[3]さらに、鉄化合物を含有することを特徴とする上記[1]又は[2]記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
[4]鉄化合物が、塩化第二鉄、三二酸化鉄、硫酸鉄、ピロリン酸第一鉄、クエン酸第一鉄、クエン酸鉄ナトリウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄アンモニウム、ピロリン酸第二鉄、乳酸鉄、グルコン酸第一鉄、ジエチレントリアミン五酢酸鉄ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸鉄ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄ナトリウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄アンモニウム、フマル酸第一鉄、酢酸鉄、シュウ酸鉄、コハク酸第一鉄、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、ヘム鉄、デキストラン鉄、トリエチレンテトラアミン鉄、ラクトフェリン鉄、トランスフェリン鉄、鉄クロロフィリンナトリウム、フェリチン鉄、含糖酸化鉄、及び硫化グリシン鉄から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする上記[3]記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
[5]鉄化合物が、クエン酸第一鉄ナトリウムであることを特徴とする上記[3]記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
[6]ウイルス感染症が、B型肝炎であることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
[7]ウイルス感染症が、エボラ出血熱であることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
[8]上記[1]〜[7]のいずれか記載の予防及び/又は治療剤を対象に投与することを特徴とするウイルス感染症の予防及び/又は治療方法。
[9]a)以下の式(I)で示される化合物又はその塩;
(式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
b)鉄化合物;
を同時又は前後して対象に投与することを特徴とするウイルス感染症の予防及び/又は治療方法。
[10]光照射を伴わないことを特徴とする上記[8]又は[9]記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療方法。
[11]a)以下の式(I)で示される化合物又はその塩;
(式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
b)鉄化合物;
を含むウイルス感染症の予防及び/又は治療キット。
[12]a)上記[1]〜[7]のいずれか記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤;
b)抗ウイルス感染症薬剤;
を含む予防及び/又は治療剤の組合せ。
[13]a)以下の式(I)で示される化合物又はその塩;
(式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
b)鉄化合物;
c)抗ウイルス感染症薬剤;
を含む予防及び/又は治療剤の組合せ。
[14]抗ウイルス感染症薬剤として用いるための、以下の式(I)で示される化合物又はその塩。
(式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
[15]抗ウイルス感染症薬剤として用いるための、以下の式(I)で示される化合物又はその塩と鉄化合物。
(式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
[16]抗ウイルス感染症薬剤を調製するための、以下の式(I)で示される化合物又はその塩の使用。
(式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
b)鉄化合物;
[17]抗ウイルス感染症薬剤を調製するための、以下の式(I)で示される化合物又はその塩と鉄化合物との使用。
(式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
本発明によると、ウイルス感染症の予防や治療が可能となり、ウイルス感染症の重症化を回避して生存率が向上し、副作用の少ないウイルス感染症の予防及び/又は治療剤を提供することができる。
本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤によるHBVの抑制効果を示す図である。縦軸は培養上清中のHBVのDNA量を示す。5 Log copiesは10ウイルスに相当する。 本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤をヒトに投与した場合のALT及びASTの測定値を示すグラフである。 本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤をヒトに投与した場合の総ビリルビンの測定値を示すグラフである。
本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤としては、上記式(I)で示される化合物又はその塩を含むものであれば特に制限されず、ALA類に加えて鉄化合物を含有するものが好ましい。また、本発明においてウイルス感染症の治療又は予防としては、生体内におけるウイルス数の減少又は消滅や、ウイルス感染が引き起こす症状の発生の阻止若しくは抑制や、かかる症状の緩和を挙げることができる。
本発明におけるウイルス感染症としては、生きた細胞に侵入して増殖(複製)する感染性微生物であるウイルスにより引き起こされる疾病又はその症状を呈する疾病であれば特に制限されず、疾病の原因となるウイルスとしては、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、エボラウイルス、エイズウイルス、単純ヘルペスウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、天然痘ウイルス等のウイルス病の原因ウイルスを挙げることができる。
本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療キットとしては、ALA類と鉄化合物とを個別に含むキットであれば特に制限されず、かかる本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療キットを用いる本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療方法は、ALA類と鉄化合物とを同時又は前後して対象に投与することを特徴とし、光照射は必要としない。
本発明の予防及び/又は治療剤の組合せとしては、上記本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤と、抗ウイルス感染症薬剤との予防・治療学的薬剤の組合せや、ALA類と鉄化合物と抗ウイルス感染症薬剤との予防・治療学的薬剤の組合せであれば特に制限されず、これら予防・治療学的薬剤の組合せを投与することによってもウイルス感染症の予防及び/又は治療を行うことができる。これら組合せの各製剤(成分)は、同時又は別々に投与することができる。
上記ALA類の中で式(I)のR及びRが共に水素原子の場合である5−ALAは、δ−アミノレブリン酸とも呼ばれるアミノ酸の1種である。また、5−ALA誘導体としては、式(I)のRが水素原子又はアシル基であり、式(I)のRが水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基である、5−ALA以外の化合物を挙げることができる。
式(I)におけるアシル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、オクタノイル、ベンジルカルボニル基等の直鎖又は分岐状の炭素数1〜8のアルカノイル基や、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル基等の炭素数7〜14のアロイル基を挙げることができる。
式(I)におけるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等の直鎖又は分岐状の炭素数1〜8のアルキル基を挙げることができる。
式(I)におけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロドデシル、1−シクロヘキセニル基等の飽和、又は一部不飽和結合が存在してもよい、炭素数3〜8のシクロアルキル基を挙げることができる。
式(I)におけるアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル基等の炭素数6〜14のアリール基を挙げることができる。
式(I)におけるアラルキル基としては、アリール部分は上記アリール基と同じ例示ができ、アルキル部分は上記アルキル基と同じ例示ができ、具体的には、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、ベンズヒドリル、トリチル、ナフチルメチル、ナフチルエチル基等の炭素数7〜15のアラルキル基を挙げることができる。
上記ALA類は、生体内で、式(I)で示される5−ALA又はその誘導体の状態で本発明の効果を奏することできればよく、投与する形態に応じて、溶解性を高めるための各種のALA塩、または生体内の酵素で分解される5−ALAのエステル誘導体等のプロドラッグ(前駆体)として投与することができる。例えば、5−ALA及びその誘導体の塩としては、薬理学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩等を挙げることができる。酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩等の各無機酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、トルエンスルホン酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、グリコール酸塩、メタンスルホン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩等の各有機酸付加塩を例示することができる。金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等の各アルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム塩等の各アルカリ土類金属塩、アルミニウム、亜鉛等の各金属塩を例示することができる。アンモニウム塩としては、アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩等のアルキルアンモニウム塩等を例示することができる。有機アミン塩としては、トリエチルアミン塩、ピペリジン塩、モルホリン塩、トルイジン塩等の各塩を例示することができる。なお、これらの塩は使用時において溶液としても用いることができる。
以上のALA類のうち、特に望ましいものは、上記5−ALA、及びALAメチルエステル、ALAエチルエステル、ALAプロピルエステル、ALAブチルエステル、ALAペンチルエステル等のALAエステル誘導体、並びに、これらの塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩であり、ALA塩酸塩、ALAリン酸塩を特に好適に例示することができる。
上記ALA類は、化学合成、微生物による生産、酵素による生産のいずれの公知の方法によって製造することができる。また、上記ALA類は、水和物又は溶媒和物を形成していてもよく、またいずれかを単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
上記鉄化合物としては、有機塩でも無機塩でもよく、無機塩としては、塩化第二鉄、三二酸化鉄、硫酸鉄、ピロリン酸第一鉄を挙げることができ、有機塩としては、カルボン酸塩、例えばヒドロキシカルボン酸塩である、クエン酸第一鉄、クエン酸鉄ナトリウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄アンモニウム等のクエン酸塩や、ピロリン酸第二鉄、乳酸鉄、グルコン酸第一鉄、ジエチレントリアミン五酢酸鉄ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸鉄ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄ナトリウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄アンモニウム、フマル酸第一鉄、酢酸鉄、シュウ酸鉄、コハク酸第一鉄、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム等の有機酸塩や、ヘム鉄、デキストラン鉄、トリエチレンテトラアミン鉄、ラクトフェリン鉄、トランスフェリン鉄、鉄クロロフィリンナトリウム、フェリチン鉄、含糖酸化鉄、硫化グリシン鉄を挙げることができ、かかる鉄化合物は、それぞれ1種類又は2種類以上を用いることができる。
上記鉄化合物の投与量としては、ALA類の投与量に対してモル比で0〜100倍であればよく、0.01倍〜10倍が好ましく、0.1倍〜8倍がより好ましい。
本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤に含有されるALA類と鉄化合物は、ALA類と鉄化合物とを含む組成物としても、あるいは、それぞれ単独でも投与することできるが、それぞれ単独で投与する場合でも同時に投与することが好ましく、ここで同時とは、同時刻に行われることのみならず、同時刻でなくともALA類と鉄化合物との投与が相加的効果、好ましくは相乗的効果を奏することができるように、両者間で相当の間隔をおかずに行われることを意味する。
本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤の投与経路としては、舌下投与も含む経口投与、あるいはカテーテルによる腎臓直接投与、吸入投与、点滴を含む静脈内投与、発布剤等による経皮投与、座薬、又は経鼻胃管、経鼻腸管、胃ろうチューブ若しくは腸ろうチューブを用いる強制的経腸栄養法による投与等の非経口投与などを挙げることができる。
本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤は、医薬品の他、特定保健用食品,保険機能食品、サプリメント等の食品用途の形態で用いることができる。本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤の剤型としては、上記経路投与に応じて適宜決定することができるが、注射剤、点滴剤、錠剤、カプセル剤、細粒剤、散在、液剤、シロップ等に溶解した水剤、発布剤、座薬剤等を挙げることができる。
本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤を調製するために、必要に応じて、薬理学的に許容し得る担体、賦形剤、希釈剤、添加剤、崩壊剤、結合剤、被覆剤、潤滑剤、滑走剤、滑沢剤、風味剤、甘味剤、可溶化剤、溶剤、ゲル化剤、栄養剤等を添加することができ、具体的には、水、生理食塩水、動物性脂肪及び油、植物油、乳糖、デンプン、ゼラチン、結晶性セルロース、ガム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール、グリセリンを例示することができる。なお、本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤を水溶液として調製する場合には、ALA類の分解を防ぐため、水溶液がアルカリ性とならないように留意することが望ましく、アルカリ性となってしまう場合は、酸素を除去することによって分解を防ぐこともできる。
本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤の投与の量・頻度・期間としては、ウイルス感染症の患者の年齢、体重、症状等により異なるが、ALA類の投与量としては、5−ALAモル換算で、成人一人当たり、0.01mmol〜25mmol/日、好ましくは0.025mmol〜7.5mmol/日、より好ましくは0.075mmol〜5.5mmol/日、さらに好ましくは0.2mmol〜2mmol/日を挙げることができ、投与頻度としては、一日一回〜複数回の投与又は点滴等による連続的投与を例示することができる。投与期間は、ウイルス感染を示す指標に基づいて当該技術分野の薬理学者や臨床医が既知の方法により決定することもできる。
なお、本発明と実質的に同様の態様として、本発明のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤の製造におけるALA類の使用や、本発明の光線力学療法を併用しないウイルス感染症の予防及び/又は治療における、ALA類の使用を例示することができる。これらの使用や方法における文言の内容やその好ましい態様は、前述したとおりである。
以下に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(被検細胞)
被検試料として、マウス肝細胞の70%以上が正常ヒト肝細胞に置き換えられており、肝臓がヒト肝臓に近い代謝を示し、ヒトのB型、C型肝炎ウイルスに感染するため、薬物動態研究において肝炎ウイルス感染のヒトin vivo予測モデルとして利用されている「PXBマウス(登録商標)」(フェニックスバイオ社製)から調製されたPXB肝細胞を用いて、5−ALA等の培地への添加によるウイルス量の変化への影響を調べた。
(HBV感染培地の調製)
4%のポリエチレングリコールを含むdHCGM培地(DMEM+10%FBS、44mMのNaHCO、15μg/mLのL−プロリン、0.25μg/mLのインシュリン、50μMのデキサメタゾン、5ng/mLのEGF、0.1mMのAsc−2P、2%のDMSO)に1ウェルあたり2×10のB型肝炎ウイルス(HBV)ゲノタイプCを懸濁し、250μL/ウェルのHBV感染培地とした。なお、HBVゲノタイプCの配列はGenBankのような公共のデータバンクに開示されており、Accession numberはAB246345.1である。
(試験用培地の調製)
5−ALAとクエン酸第一鉄ナトリウム(SFC)とを以下の表1に示す濃度にてdHCGM培地に配合して、各250μLの試験用培地を調製した。ポジティブコントロール培地としては、2.5nMのエンテカビル(Santa Cruz Biotechnology, Inc.社製)をdHCGM培地に溶解して調製した培地を用いた。
12〜16週齢、体重11g以上のPXBマウス(株式会社フェニックスバイオ製)から、二段階コラゲナーゼ潅流法(Yamasaki C, et al. Drug Metab Pharmacokinet. 2010, 25:539-550.)により単離した初代肝臓細胞であるPXB肝細胞を、100IU/mLのペニシリンG、100μg/mLのストレプトマイシン、20mMのHEPESを含む10%ウシ胎児血清(FBS)含有ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(DMEM+10%FBS)に懸濁し、タイプIコラーゲンをコートした24ウェルプレートに4×10の細胞数にて播種し、37℃にて5%CO下にて培養した。翌日、一度培地を除去した後、各ウェルにDMEM+10%FBSを500μL加え、その後再び培地を除去し、各ウェルに上記HBV感染培地又は非感染培地を250μL添加し、上記各試験用培地をそれぞれ250μL添加して、各500μLの評価培地とし、5%CO下で37℃にて20〜28時間培養した。HBVウイルス感染後、1、2、7、12、17日経過時に500μLの上記各評価培地と交換し、ウイルス感染後、12、17、22日経過時に培養上清を回収して上清中のHBVのDNA量を、TaqManを用いた定量PCR法にて測定した。ウイルス感染後の培養期間は22日であった。結果を以下の表2、3及び図1のグラフに示す。図1の縦軸は培養上清中のHBVのDNA量を示す。
(結果)
図1から明らかなとおり、ウイルス感染後12日目と17日目においては、「ALA/SFC 1000/500μM」と「SFC 500μM」とにおいてHBVウイルス増殖の有意な抑制を確認し(*;P<0.05)、ウイルス感染後22日目においては、「ALA/SFC 100/50μM」と「ALA/SFC 300/150μM」と「ALA/SFC 1000/500μM」とにおいて、HBVウイルス増殖の顕著に有意な抑制を確認した(**;P<0.01)。なお、感染していない細胞の培養上清中のウイルス量は検出限界以下であった(表3参照)。
B型肝炎に罹患している54歳の男性患者に対して、入院6日目(但し、入院日を0日とする。)に、ALAリン酸塩220mgとクエン酸第一鉄ナトリウム(SFC)63mg(ALA−SFC)を含むカプセルを、一日1カプセル経口投与することを開始し、投与0日目とした。投与開始後、肝細胞の破壊が進むと血液中の値が上昇するとされるアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(aspartate aminotransferase:AST)やアラニンアミノトランスフェラーゼ(alanine aminotransferase:ALT)、及び肝障害により胆汁から血液中に漏れ出すとされる抱合型ビリルビン、赤血球の破壊により数値が上がるとされる非抱合型ビリルビン等を含む総ビリルビンの値を測定した。結果を図2及び図3に示す。
(結果)
図2から明らかなとおり、AST値、ALT値のいずれもALA−SFCの投与2日目(入院8日目)までは数値が増加し、ALTが2734IU/L、ASTが1646IU/Lに達したが、それ以降は減少に転じ、投与13日目(入院19日目)には、ALTが512IU/L、ASTが145IU/Lとなった。さらにデータには示していないが投与23日目(入院29日目)には、ALTが最大値の0.046倍の126IU/L、ASTが最大値の0.036倍の59となり、ALA−SFCの投与によりALT、ASTいずれの値も顕著に改善したことが確認された。
図3から明らかなとおり、総ビリルビン値は、ALA−SFCの投与5日目(入院11日目)までは数値が増加し、7.6mg/dLまで達したが、それ以降は減少に転じ、投与13日目(入院19日目)には、2.5mg/dLとなった。さらにデータには示していないが投与23日目(入院29日目)には、最大値の0.21倍の1.6mg/dLとなり、ALA−SFCの投与により値が顕著に改善したことが確認された。
さらに、ALA−SFCの投与開始から10ケ月後には、上記患者の血液中にHBVウイルスが検出されないことがPCR法により確認された。したがって、ALA−SFCの投与によりHBVウイルスの増殖が顕著に抑制されかつウイルスが排除されたことが確認された。
本発明のウイルス感染症予防及び/又は治療剤は、医療分野において有用である。

Claims (17)

  1. 以下の式(I)で示される化合物又はその塩を含有するウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
    (式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
  2. 及びRが、水素原子であることを特徴とする請求項1記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
  3. さらに、鉄化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
  4. 鉄化合物が、塩化第二鉄、三二酸化鉄、硫酸鉄、ピロリン酸第一鉄、クエン酸第一鉄、クエン酸鉄ナトリウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄アンモニウム、ピロリン酸第二鉄、乳酸鉄、グルコン酸第一鉄、ジエチレントリアミン五酢酸鉄ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸鉄ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄ナトリウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄アンモニウム、フマル酸第一鉄、酢酸鉄、シュウ酸鉄、コハク酸第一鉄、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、ヘム鉄、デキストラン鉄、トリエチレンテトラアミン鉄、ラクトフェリン鉄、トランスフェリン鉄、鉄クロロフィリンナトリウム、フェリチン鉄、含糖酸化鉄、及び硫化グリシン鉄から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項3記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
  5. 鉄化合物が、クエン酸第一鉄ナトリウムであることを特徴とする請求項3記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
  6. ウイルス感染症が、B型肝炎であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
  7. ウイルス感染症が、エボラ出血熱であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤。
  8. 請求項1〜7のいずれか記載の予防及び/又は治療剤を対象に投与することを特徴とするウイルス感染症の予防及び/又は治療方法。
  9. a)以下の式(I)で示される化合物又はその塩;
    (式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
    b)鉄化合物;
    を同時又は前後して対象に投与することを特徴とするウイルス感染症の予防及び/又は治療方法。
  10. 光照射を伴わないことを特徴とする請求項8又は9記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療方法。
  11. a)以下の式(I)で示される化合物又はその塩;
    (式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
    b)鉄化合物;
    を含むウイルス感染症の予防及び/又は治療キット。
  12. a)請求項1〜7のいずれか記載のウイルス感染症の予防及び/又は治療剤;
    b)抗ウイルス感染症薬剤;
    を含む予防及び/又は治療剤の組合せ。
  13. a)以下の式(I)で示される化合物又はその塩;
    (式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
    b)鉄化合物;
    c)抗ウイルス感染症薬剤;
    を含む予防及び/又は治療剤の組合せ。
  14. 抗ウイルス感染症薬剤として用いるための、以下の式(I)で示される化合物又はその塩。
    (式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
  15. 抗ウイルス感染症薬剤として用いるための、以下の式(I)で示される化合物又はその塩と鉄化合物。
    (式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
  16. 抗ウイルス感染症薬剤を調製するための、以下の式(I)で示される化合物又はその塩の使用。
    (式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
    b)鉄化合物;
  17. 抗ウイルス感染症薬剤を調製するための、以下の式(I)で示される化合物又はその塩と鉄化合物との使用。
    (式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
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