JPWO2016158839A1 - 結晶性全芳香族ポリエステルおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールと重縮合体である結晶性全芳香族ポリエステルおよびその製造方法を提供する。【解決手段】本発明による結晶性全芳香族ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールの重縮合体であり、芳香族ジカルボン酸由来の構造単位が、化学式(1):【化1】で表される構造単位を含み、芳香族ジオール由来の構造単位が、化学式(4):【化2】で表される構造単位を含む。

Description

本発明は、結晶性全芳香族ポリエステル樹脂およびその製造方法に関する。そして、全芳香族ポリエーテルエーテルケトンの靱性と耐摩耗性と比較して、同等または、それ以上の靱性と耐摩耗性を有する。更に、耐熱性と成形性にも優れた結晶性全芳香族ポリエステル樹脂である。
エーテル結合、エーテル結合、ケトン結合を繰り返し構造単位とする全芳香族ポリエーテルエーテルケトンは、靱性と耐摩耗性に優れる構成材料として知られている。具体的には、ヒドロキノンとベンゾフェノン誘導体を求核置換反応で結合させて製造させて得られるものが上市され、「PEEK(ピーク)」(商品名「VICTREX」)と呼ばれている。
前記「PEEK」は、ギア、軸受け等の機械部品の構造材として用途を拡大したが、射出成形性や耐熱性の不足を指摘される場合がある。特に、靱性と耐摩耗性の更なる改良が、望まれている。
また、ケトン結合を繰り返し構造単位中に有するポリマーの製造方法が知られている。例えば、特許文献1には、(a)少なくとも1のトリクロロメチルケトン基を含有する有機化合物を(b)少なくとも1のヒドロキシル基、アミノ基またはアシル基を含有する有機化合物と反応させるポリマーの製造方法が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載のポリマーの材料特性に関して何ら具体的示唆は無い。
特開昭62−7715号
特許文献1に記載のポリマーの材料特性に関して何ら具体的示唆は無く、「PEEK」と比較して同等またはそれ以上の靱性と耐摩耗性を備えるポリマーを見出すことは困難であった。
発明者らは、上記状況に鑑み、結晶性ポリエステルの射出成形性と耐熱性を備え、かつ、前記「PEEK」と対比して同等または、それ以上の靱性と耐摩耗性を備えた、結晶性ポリエステルを得ることを課題とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの重縮合体である結晶性全芳香族ポリエステルにおいて、特定の「分子内にエーテル基を有する芳香族ジカルボン酸」由来の構造単位と特定の「分子内にカルボニル基(ケトン基)を有する芳香族ジオール」由来の構造単位とを含有させることで上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第一は、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの重縮合体である結晶性全芳香族ポリエステルであって、
芳香族ジカルボン酸由来の構造単位が、化学式(1):
Figure 2016158839
で表される構造単位を含み、
芳香族ジオール由来の構造単位が、化学式(4):
Figure 2016158839
で表される構造単位を含む、全芳香族ポリエステルに関する。
本発明の第二は、芳香族ジカルボン酸由来の構造単位が、化学式(2)および化学式(3):
Figure 2016158839
Figure 2016158839
で表される構造単位の少なくとも1種をさらに含む、本発明第一の全芳香族ポリエステルに関する。
本発明の第三は、芳香族ジオール由来の構造単位が、化学式(5)、化学式(6)、化学式(7)、および化学式(8):
Figure 2016158839
Figure 2016158839
Figure 2016158839
Figure 2016158839
(式中、Zは、炭化水素基、酸素原子、硫黄原子の少なくとも1種を含む原子数1以上20以下の2価の置換基であり、前記置換基にはハロゲン原子が結合してもよく、但し、Zはカルボニル基−C(=O)−ではない)
で表される構造単位の少なくとも1種をさらに含む、本発明第一または第二の全芳香族ポリエステルに関する。
本発明の第四は、80モル%≦[化学式(1)で表される構造単位+化学式(4)で表される構造単位]≦100モル%である、本発明第一乃至第三のいずれかの全芳香族ポリエステルに関する。
本発明の第五は、前記化学式(1)で表される構造単位を50モル%、前記化学式(4)で表される構造単位を30〜45モル%、前記化学式(7)で表される構造単位を5〜20モル%の割合で含有する、本発明第三の全芳香族ポリエステルに関する。
本発明の第六は、前記化学式(1)で表される構造単位を50モル%、前記化学式(4)で表される構造単位を30〜45モル%、前記化学式(8)で表される構造単位を5〜20モル%の割合で含有する、本発明第三の全芳香族ポリエステルに関する。
本発明の第七は、前記化学式(1)で表される構造単位を50モル%、前記化学式(4)で表される構造単位を30〜47モル%、前記化学式(5)および(6)で表される構造単位の1種または2種合計を3〜20モル%の割合で含有する、本発明第三の全芳香族ポリエステルに関する。
本発明の第八は、前記化学式(1)で表される構造単位を30〜47モル%、前記化学式(4)で表される構造単位を50モル%、化学式(2)および(3)で表される構造単位の1種または2種合計を3〜20モル%の割合で含有する、本発明第二の全芳香族ポリエステル関する。
本発明の第九は、全芳香族ポリエステルの融点が300℃以上である、本発明第一乃至八の全芳香族ポリエステル関する。
本発明の第十は、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの重縮合体である結晶性全芳香族ポリエステルの製造方法であって、
芳香族ジカルボン酸が化学式(9):
Figure 2016158839
で表される化合物を含み、
芳香族ジオールが化学式(12):
Figure 2016158839
で表される化合物を含み、
芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとを、無水酢酸の存在下で、脱酢酸重縮合する工程を含む、全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の第十一は、芳香族ジカルボン酸が、化学式(10)および化学式(11):
Figure 2016158839
Figure 2016158839
で表される化合物の少なくとも1種をさらに含む、本発明第十の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の第十二は、芳香族ジオールが、化学式(13)、化学式(14)、化学式(15)、および化学式(16):
Figure 2016158839
Figure 2016158839
Figure 2016158839
Figure 2016158839
(式中、Zは、炭化水素基、酸素原子、硫黄原子の少なくとも1種を含む原子数1以上20以下の2価の置換基であり、前記置換基にはハロゲン原子が結合してもよく、但し、Zはカルボニル基−C(=O)−ではない)で表される化合物の少なくとも1種をさらに含む、本発明第十または十一の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の第十三は、80モル%≦[化学式(9)で表される化合物+化学式(12)で表される化合物]≦100モル%で用いる、本発明第十乃至十二のいずれかに記載の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の第十四は、前記化学式(9)で表される化合物を50モル%、前記化学式(12)で表される化合物を30〜45モル%、前記化学式(15)で表される化合物を5〜20モル%の割合で用いる、本発明第十二に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の第十五は、前記化学式(9)で表される化合物を50モル%、前記化学式(12)で表される化合物を30〜45モル%、前記化学式(15)で表される化合物を5〜20モル%の割合で用いる、本発明第十二に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の第十六は、前記化学式(9)で表される化合物を50モル%、前記化学式(12)で表される化合物を30〜47モル%、前記化学式(13)および(14)で表される化合物を3〜20モル%の割合で用いる、本発明第十二に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の第十七は、前記化学式(9)で表される化合物を30〜47モル%、前記化学式(12)で表される化合物を50モル%、化学式(10)および(11)で表される化合物を3〜20モル%の割合で用いる、本発明第十一に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の第十八は、前記脱酢酸重縮合する工程において、前記芳香族ジカルボン酸と前記芳香族ジオールとを、前記芳香族ジオール中の−OH基に対し、1.05〜1.15当量の無水酢酸の存在下で、脱酢酸重縮合する、本発明第十一乃至十七のいずれかに記載の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明の第十九は、全芳香族ポリエステルの融点が300℃以上である、本発明第十乃至十七のいずれかに記載の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
本発明に係る全芳香族ポリエステルは、耐熱性(高融点、高ガラス転移温度)、射出成形性、靱性、耐摩耗性に優れる。各種機械部品の構造材料として特に、ベアリング、歯車、シャーシー等の構成材料として有用である。
(結晶性全芳香族ポリエステル)
本発明に係る結晶性全芳香族ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの重縮合体であって、特定の「分子内にエーテル基を有する芳香族ジカルボン酸」由来の構造単位と特定の「分子内にカルボニル基(ケトン基)を有する芳香族ジオール」由来の構造単位とを、主たる繰り返し構造単位として含むものである。本発明においては、耐熱性や機械的特性の観点から、結晶性全芳香族ポリエステルの全構造単位中、特定の「分子内にエーテル基を有する芳香族ジカルボン酸」由来の構造単位と特定の「分子内にカルボニル基(ケトン基)を有する芳香族ジオール」由来の構造単位とを合計で80モル%以上100モル%以下とすることが好ましく、85モル%以上95モル%以下とすることがより好ましい。
(芳香族ジカルボン酸)
本発明に係る全芳香族ポリエステル中の「分子内にエーテル基を有する芳香族ジカルボン酸」由来の構造単位は、化学式(1)であり、これは、例えば、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル(化学式(9))を用いて得ることができる。
Figure 2016158839
Figure 2016158839
本発明においては、化学式(1)で表される構造単位の一部を、化学式(2)、化学式(3)で表される構造単位のいずれかで置き換えても良い。これらの構造単位は、それぞれ、例えば、テレフタル酸(化学式(10))およびその誘導体、イソフタル酸(化学式(11))およびその誘導体、を用いて得ることができる。
Figure 2016158839
Figure 2016158839
Figure 2016158839
Figure 2016158839
本発明者の検討に因れば、本発明に係る全芳香族ポリエステルの製造において、化学式(10)および/または化学式(11)で表される化合物は反応性が高く、全芳香族ポリエステルの重縮合ポリマーの中に効果的に導入され、結晶性部位の中に非晶部位を存在させる事が可能となり、靱性を高める効果がある。
また、具体的には、前記効果を得る観点から、全芳香族ポリエステル中の化学式(2)および/または化学式(3)で表される構造単位の含量を3〜20モル%とすることが好ましく、5〜20モル%とすることがより好ましい。さらに、3モル%以上であれば、十分な導入効果が得られ、また20%以下であれば、本発明に係る全芳香族ポリエステルは耐摩耗性が優れるため、好ましい。この場合、好ましい組合せの例としては、本発明に係る全芳香族ポリエステル中の組成比は、化学式(1)で表される構造単位を30〜47モル%、化学式(4)で表される構造単位を50モル%、化学式(2)および(3)で表される構造単位の1種または2種合計を3〜20モル%である。
なお、化学式(2)で表される構造単位は耐熱性の維持に優れ、化学式(3)で表される構造単位は靱性の維持に優れるので、目的に合わせて、含有量を決定する。
(本発明に係る芳香族ジオール)
本発明に係る全芳香族ポリエステル中の「分子内にカルボニル基(ケトン基)を有する芳香族ジオール」由来の構造単位は化学式(4)であり、これは、例えば、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン(化学式(12))を用いて得ることができる。
Figure 2016158839
Figure 2016158839
本発明においては、化学式(4)で表される構造単位の一部を、化学式(5)、化学式(6)、化学式(7)で表される構造単位のいずれかで置き換えても良い。これらの構造単位は、それぞれ、例えば、ヒドロキノン(化学式(13))およびその誘導体、レゾルシノール(化学式(14))およびその誘導体、4,4´−ジヒドロキシビフェニル(化学式(15))およびその誘導体を用いて得ることができる。
Figure 2016158839
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Figure 2016158839
Figure 2016158839
Figure 2016158839
本発明者の検討に因れば、本発明に係る全芳香族ポリエステルの製造において、化学式(13)、化学式(14)、化学式(15)で表される化合物は反応性が高く、全芳香族ポリエステルの重縮合反応の進行を早めてポリマーの中に効果的に導入され、結晶性部位の中に非晶部位を存在させる事が可能となり、靱性を高める効果がある。
また、具体的には、前記効果を得る観点から、全芳香族ポリエステル中の化学式(5)、化学式(6)、化学式(7)で表される構造単位の組成を3〜20モル%とすることが好ましく、5〜20モル%とすることがより好ましい。さらに、3モル%以上であれば、十分な導入効果が得られ、また20%以下であれば、本発明に係る全芳香族ポリエステルは耐摩耗性に優れるため、好ましい。この場合、好ましい組合せの例は、本発明に係る全芳香族ポリエステル中の組成比は、化学式(1)で表される構造単位を50モル%、化学式(4)で表される構造単位を30〜47モル%、化学式(5)および(6)で表される構造単位の1種または2種合計を3〜20モル%であり、或いは、化学式(1)で表される構造単位を50モル%、化学式(4)で表される構造単位を30〜45モル%、化学式(7)で表される構造単位を5〜20モル%である。
なお、化学式(5)、化学式(7)で表される構造単位は耐熱性の維持に優れ、化学式(6)、化学式(7)で表される構造単位は靱性の維持に優れるので、目的に合わせて、含有量を決定する。
本発明においては、化学式(4)で表される構造単位の一部を、化学式(8)で表される構造単位で置き換えても良い。これら構造単位は、芳香族ジオールおよびその誘導体(化学式(16))、を用いて得ることができる。
Figure 2016158839
ここで、Zは、炭化水素基、酸素原子、硫黄原子の少なくとも1種を含む原子数1以上20以下の2価の置換基であり、当該置換基にはハロゲン原子が結合してもよい。但し、Zはカルボニル基(−C(=O)−)ではない、すなわち、化学式(8)には化学式(4)は含まれない。
Figure 2016158839
ここで、Zは、炭化水素基、酸素原子、硫黄原子の少なくとも1種を含む原子数1以上20以下の2価の置換基であり、当該置換基にはハロゲンが結合してもよい。但し、Zはカルボニル基(−C(=O)−)ではない、すなわち、化学式(16)には化学式(12)は含まれない。
化学式(16)に該当する化合物は、市場から多数入手できる。「Z」の具体例は、以下のとおりである。
Figure 2016158839
ここで、RおよびRは、水素原子または炭素数1から10の炭化水素基であり、RおよびRは、水素原子または炭素数1から3のアルキル基であり、pは4から7の整数であり、RおよびRは、水素原子、炭素数1から3のアルキル基、ハロゲン原子のいずれかである。
中でも、化学式(4)で表される構造単位の一部を、化学式(8a)および化学式(8b)のいずれかで表される構造単位で置き換えても良い。これらの構造単位は、それぞれ、例えば、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン(化学式(16a))およびその誘導体、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド(化学式(16b))を用いて得ることができる。
Figure 2016158839
本発明者の検討に因れば、本発明に係る全芳香族ポリエステルの製造において、化学式(16)は、2つの芳香環の連結部分が屈曲しており、構造材料としての靱性を高める効果がある。具体的には、全構造単位中の化学式(8)で表される構造単位の含量を3〜20モル%とすることが好ましい。3モル%以上であれば十分な靱性が得られ、20%以下であれば嵩高さが耐熱性に悪影響を与えるのを抑制することができる。
なお、化学式(16)における「Z」は、上記観点から、水素元素を除いて、連結基を構成する主鎖原子数は、6以下、好ましくは3以下である。
以上、個々の構造単位について述べたが、分子構造全体を俯瞰した場合、化学式(1)と化学式(4)から構成される構造単位のエステル結合を主たる繰り返し単位とすることで、また、主鎖中の芳香族環に置換基を設けないことで、所謂、「PEEK」の靱性を保持し、且つ、エステル結合に由来する、全芳香族ポリエステルの耐熱性(融点、ガラス転移温度)、射出成形加工性の両特性が効率的にかつバランスよく発揮されているものと考えている。
本発明に係る結晶性全芳香族ポリエステルの製造においては、本発明に係る結晶性全芳香族ポリエステルの高融点、高結晶性を達成し、かつ構成材料としての靱性と耐摩耗性の効果を十分に得るため、特定の溶媒中での無水酢酸存在下での溶液重合および/あるいは前記溶液重合と固相重合の2段重合による製造方法を用いることが好ましい。
溶媒としては、高温で安定であり、生成したポリマーを溶解できる、高沸点極性溶媒、例えば、ジフェニルスルホン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、ジフェニルエーテル、ベンゾフェノン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N´−ジメチルアセトアミド、が好ましく、特に、ジフェニルスルホンがより好ましい。
また、芳香族ジオールの全水酸基に対し、1.05〜1.15モル当量の無水酢酸を存在させて酢酸還流下に溶液重合を行うことが好ましい。添加する無水酢酸のモル当量数を上記範囲に調整することで、反応の進行を促進することができる。
溶液重合により得られた重合体については、冷却固化後、粉砕してパウダー状もしくはフレーク状にした後に、アセトン等で繰り返し洗浄して、使用した溶媒を除去後、乾燥機で乾燥させる。
さらに固相重合を行う場合は、公知の固相重合方法、例えば、窒素などの不活性ガス雰囲気下もしくは真空下において、プレポリマーが融着しない範囲で所定温度(融点から少なくとも5℃以上低温)まで昇温させて、脱酢酸重縮合を進行させる。固相重合は、攪拌しながら行ってもよく、また攪拌することなく静置した状態で行ってもよい。
重合反応において触媒は使用してもよいし、また使用しなくてもよい。使用する触媒としては、ポリエステルの重縮合用触媒として従来公知のものを使用することができ、酢酸マグネシウム、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、三酸化アンチモンなどの金属塩触媒、N−メチルイミダゾールなどの有機化合物触媒等が挙げられる。
溶液重合における重合反応装置は特に限定されるものではないが、一般の高粘度流体の反応に用いられる反応装置が好ましく使用される。これらの反応装置の例としては、例えば、錨型、多段型、螺旋帯型、螺旋軸型等、あるいはこれらを変形した各種形状の攪拌翼をもつ攪拌装置を有する攪拌槽型重合反応装置、又は、ニーダー、ロールミル、バンバリーミキサー等の、一般に樹脂の混練に使用される混合装置などが挙げられる。
本発明に係る全芳香族ポリエステルは、充填材料と混ぜて複合材料として用いても良い。上記充填材料は、繊維充填材または非繊維充填材を含んでもよい。上記充填材料として具体的には、ガラス繊維、タルク、マイカ、ガラスフレーク、クレー、セリサイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、黒鉛(グラファイト)、非晶質炭素、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化チタン、炭素繊維(カーボンファイバー)、フルオロカーボン樹脂繊維、フルオロカーボン樹脂、硫酸バリウム、各種ウィスカー等が挙げられる。尚、これら例示に限定されるものではない。
上記複合材料には、上記充填材料以外に、その他の充填材、着色剤、分散剤、可塑剤、酸化防止剤、難燃剤等を添加してもよい。
上記複合材料には、他の高分子材料をさらに添加してもよい。他の高分子材料としては、ポリアミド、ポリアセタール、本発明以外の熱可塑性ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、ポリブテン、ポリ−p−キシレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリウレタン、ポリジメチルシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル、ABS樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィドケトン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリエーテルニトリル、液晶性ポリエステル、液晶性ポリエステルアミド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアミノビスマレイド、トリアジン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂など、またこれらの変性物である。
高分子材料とフィラー剤は高温、適切には高分子材料の融点以上の温度で混合される。上記の高温は、高分子材料の分解温度よりも適切に低い。上記の高温は、好適には高分子材料の溶融吸熱の主ピーク以上である。上記の高温は、好適には少なくとも300℃、より好適には少なくとも350℃である。
本発明に係る全芳香族ポリエステルは、公知の方法で各種成形材料、棒状成形材に成形されてもよい。成形の方法としては、射出成形、圧縮成形、押出成形、射出圧縮成形等のいずれの方法でもよく、樹脂のままでも、また上記添加剤などを添加してもよい。
また、本発明に係る全芳香族ポリエステル樹脂を公知の方法でシート、フィルム化してもよい。シート、フィルム化の方法としては、インフレーション成形、溶融押出成形、溶液キャスト成形等のいずれの方法でもよく、樹脂のままでも、また上記添加剤などを添加してもよい。単層フィルムでもよく、異種材料との多層フィルムでもよい。溶融押出成形、溶液キャスト成形を行ったシート、フィルムを寸法安定性、機械特性を改良する目的で、単軸、または二軸にて延伸処理をしてもよい。
また、本発明に係る全芳香族ポリエステル樹脂を公知の方法で、被塗装物の表面に紛体塗装しても良い。これらの中でも、流動浸漬法、溶射法、静電粉体法などが好ましい。例えば、静電粉体塗装により、本発明に係る全芳香族ポリエステル樹脂の粉体を均一に付着後、電気オーブン等で350℃から400℃程度で溶融し、その後電気オーブンから取り出し、急冷する。結晶状態を安定させること及び残留応力の除去を目的に、アニール処理が行ってもよい。また、単独で、あるいは2種以上上記高分子材料を用いて紛体塗装を行う。
また、本発明に係る全芳香族ポリエステル樹脂をマトリックス樹脂として、公知の方法で炭素繊維集合体に含浸してCFRPを得る事ができる。例えば、レジン・トランスファー成形(RTM)、バキューム・アシスティッド・レジントラスファー成形(VaRTM)またはリアクション・インジェクション成形(RIM)等が挙げられる。更に、マトリックス樹脂を含浸した後に射出成形したり、プレス成形することもでき、マトリックス樹脂をプレス成形により含浸させることもできる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本発明に係る全芳香族ポリエステルの製造例を以下に示す。
(実施例1 結晶性全芳香族ポリエステルAの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(15)=50:40:10
攪拌機を有する200ml三口ガラスフラスコに、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル15.49g(0.06モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン10.28g(0.048モル)4,4’−ジヒドロキシビフェニル2.23g(0.012モル)、溶媒として予め乾燥しておいたジフェニルスルホン77.55g、触媒として酢酸カリウム0.01g、及び酢酸マグネシウム0.01gを仕込み、フラスコの減圧−窒素注入を3回行って窒素置換を行った後、無水酢酸13.48g(0.132モル)を更に添加し、攪拌翼の回転速度を200rpmとし、150℃で、還流状態で2時間アセチル化反応を行った。
アセチル化終了後、酢酸留出状態にしたフラスコを180℃に昇温し、600Torrまで減圧した。その後600Torrに維持した状態で0.5℃/分で、温度を290℃まで昇温した。その後、温度を290℃に維持した状態で更に150分かけて50Torrまで減圧し、30分間キープした後、重合物をフラスコから取り出し、冷却固化した。得られた重合物を粉砕機により目開き2.0mmの篩を通過する大きさに粉砕して粗ポリマーを得た。
その得られた粗ポリマーにアセトン600mlを加え15分間撹拌し、その後ろ過をして溶媒を除去した。その操作を計4回繰り返し、含有している溶媒を除去した。その後、120℃で4時間乾燥する事でプレポリマーを得た。
次に、上記で得られたプレポリマーを柴田科学製ガラスチューブオーブンに充填し、回転させながらヒーター温度を室温から20℃/時間かけて昇温した後、320℃で温度を1時間保持して固相重縮合を行い、ポリエステル(A)を得た。
得られた全芳香族ポリエステル(A)をキャピログラフ装置に入れ、390℃で5分間溶融した後、せん断速度121S−1でストランドとして押し出した。ストランドは、形状が安定しており、また、十分な強度及び靱性を示した。そのため、重縮合反応が十分に進行して、全芳香族ポリエステル(A)が高分子材料として有効なことを示した。
(実施例2 結晶性全芳香族ポリエステルBの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(14):=50:45:5
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル15.49g(0.06モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン11.57g(0.054モル)、レゾルシノール0.66g(0.006モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、全芳香族ポリエステル(B)を得た。
得られた全芳香族ポリエステル(B)をキャピログラフ装置に入れ、390℃で5分間溶融した後、せん断速度121S−1でストランドとして押し出した。ストランドは、形状が安定しており、また、十分な強度及び靱性を示した。そのため、重縮合反応が十分に進行して、全芳香族ポリエステル(B)が高分子材料として有効なことを示した。
(実施例3 結晶性全芳香族ポリエステルCの製造)
化合物(9):化合物(11):化合物(12):=45:5:50
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル13.94g(0.054モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン12.85g(0.06モル)、イソフタル酸1.00g(0.006モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、全芳香族ポリエステル(C)を得た。
得られた全芳香族ポリエステル(C)をキャピログラフ装置に入れ、390℃で5分間溶融した後、せん断速度121S−1でストランドとして押し出した。ストランドは、形状が安定しており、また、十分な強度及び靱性を示した。そのため、重縮合反応が十分に進行して、全芳香族ポリエステル(C)が高分子材料として有効なことを示した。
(実施例4 結晶性全芳香族ポリエステルDの製造)
化合物(9):化合物(12)=50:50
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル15.49g(0.06モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン12.85g(0.06モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(D)を得た。
得られた全芳香族ポリエステル(D)をキャピログラフ装置に入れ、390℃で5分間溶融した後、せん断速度121S−1でストランドとして押し出した。ストランドは、形状が安定しており、また、十分な強度及び靱性を示した。そのため、重縮合反応が十分に進行して、全芳香族ポリエステル(D)が高分子材料として有効なことを示した。なお、上記ポリエステル(A)、(B)、(C)と比較すると、上記ポリエステル(D)の靱性は若干弱かった。
(実施例5 結晶性全芳香族ポリエステルEの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(16a)=50:40:10
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル15.49g(0.06モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン12.85g(0.048モル)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン3.00g(0.012モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(E)を得た。
得られた全芳香族ポリエステル(E)をキャピログラフ装置に入れ、390℃で5分間溶融した後、せん断速度121S−1でストランドとして押し出した。ストランドは、形状が安定しており、また、十分な強度及び靱性を示した。そのため、重縮合反応が十分に進行して、全芳香族ポリエステル(E)が高分子材料として有効なことを示した。
(実施例6 結晶性全芳香族ポリエステルFの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(16b)=50:40:10
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル15.49g(0.06モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン12.85g(0.048モル)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド2.62g(0.012モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(F)を得た。
得られた全芳香族ポリエステル(F)をキャピログラフ装置に入れ、390℃で5分間溶融した後、せん断速度121S−1でストランドとして押し出した。ストランドは、形状が安定しており、また、十分な強度及び靱性を示した。そのため、重縮合反応が十分に進行して、全芳香族ポリエステル(F)が高分子材料として有効なことを示した。
(実施例7 結晶性全芳香族ポリエステルGの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(13)=50:40:10
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル15.49g(0.06モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン12.85g(0.048モル)、ハイドロキノン1.32g(0.012モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(G)を得た。
得られた全芳香族ポリエステル(G)をキャピログラフ装置に入れ、390℃で5分間溶融した後、せん断速度121S−1でストランドとして押し出した。ストランドは、形状が安定しており、また、十分な強度及び靱性を示した。そのため、重縮合反応が十分に進行して、全芳香族ポリエステル(G)が高分子材料として有効なことを示した。
(実施例8 結晶性全芳香族ポリエステルHの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(10)=40:50:10
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル12.39g(0.048モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン16.06g(0.06モル)、テレフタル酸1.99g(0.012モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(H)を得た。
得られた全芳香族ポリエステル(H)をキャピログラフ装置に入れ、390℃で5分間溶融した後、せん断速度121S−1でストランドとして押し出した。ストランドは、形状が安定しており、また、十分な強度及び靱性を示した。そのため、重縮合反応が十分に進行して、全芳香族ポリエステル(H)が高分子材料として有効なことを示した。
(実施例9 結晶性全芳香族ポリエステルIの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(10):化合物(11)=35:50:13:2
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル10.84g(0.042モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン16.06g(0.06モル)、テレフタル酸1.59g(0.016モル)、イソフタル酸0.40g(0.002モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(I)を得た。
得られた全芳香族ポリエステル(I)をキャピログラフ装置に入れ、390℃で5分間溶融した後、せん断速度121S−1でストランドとして押し出した。ストランドは、形状が安定しており、また、十分な強度及び靱性を示した。そのため、重縮合反応が十分に進行して、全芳香族ポリエステル(I)が高分子材料として有効なことを示した。
(全芳香族ポリエステル、および、比較例「PEEK」(Victrex450G)の特性測定)
(1)融点およびガラス転移温度の測定
日立ハイテクサイエンス社(株)製の示差走査熱量計(DSC)により測定した。このとき、昇温速度20℃/分で室温から390℃まで昇温してポリマーを完全に融解させたあと、速度10℃/分で50℃まで降温し、更に20℃/分の速度で420℃まで昇温するときに得られる吸熱ピークの頂点を融点とした。
また、その吸熱ピークよりも低温側にある変曲点からガラス転移温度を求めた。
(実施例10 結晶性全芳香族ポリエステルAのスケールアップ製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(15)=50:40:10
SUS316を材質とし、ダブルヘリカル攪拌翼を有する内容積6Lの重合槽に、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル377.02g(1.46モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン250.21g(1.168モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル54.37g(0.292モル)、溶媒として予め乾燥しておいたジフェニルスルホン1906.18g、触媒として酢酸カリウム0.15g、及び、酢酸マグネシウム0.15gを仕込み、重合槽の減圧−窒素注入を3回行って窒素置換を行った後、無水酢酸327.91g(3.212モル)を更に添加し、攪拌翼の回転速度を70rpmとし、1.5時間かけて150℃まで昇温し、還流状態で2時間アセチル化反応を行った。
アセチル化終了後、酢酸留出状態にした重合槽を180℃に昇温し、600Torrまで減圧した。その後600Torrに維持した状態で0.5℃/分で、リアクター温度を290℃まで昇温した。その後、リアクター温度を290℃に維持した状態で更に150分かけて50Torrまで減圧し、30分キープした後、重合物を重合槽の底から抜き出し、冷却固化した。得られた重合物を粉砕機により目開き2.0mmの篩を通過する大きさに粉砕して粗ポリマーを得た。
その得られた粗ポリマーにアセトン7リットルを加え20分間撹拌し、その後ろ過をして溶媒を除去した。その操作を計4回繰り返し、含有している溶媒を除去した。その後、120℃で4時間乾燥する事でプレポリマーを得た。
次に、上記で得られたプレポリマー629gを固相重合装置に充填し、窒素を流通しながら、回転速度5rpmでヒーター温度を室温から320℃まで6時間40分間かけて昇温した後、320℃で1時間保持し、固相重縮合を行った。全芳香族ポリエステル(A)約620gを得た。
(2)成形品特性の測定
(試験片の成形)
全芳香族ポリエステルAは、φ25mm二軸押し出し機(L/D=41)を用いて、シリンダー温度350℃、スクリュー回転数100rpm、樹脂投入量4kg/hで押し出してペレットを得た。
全芳香族ポリエステルAのペレットを射出成形機(住友重機械工業製 SE18DUZ)を用いて、80×10×4mm厚の棒状成形品、及び40×40×1mm厚の板状成形品の金型を用い、シリンダー温度360℃、金型温度180℃で試験片に成形した。
「PEEK」(Victrex450G)のペレットを射出成形機(住友重機械工業製
SE18DUZ)を用いて、80×10×4mm厚の棒状成形品、及び40×40×1mm厚の板状成形品の金型を用い、シリンダー温度400℃、金型温度180℃で試験片に成形した。
(曲げ強度の測定)
上記射出成形で得た棒状試験片80mm(長さ)×10mm(幅)×4mm(厚み)を用い、ISO178に準拠して測定した。
(曲げ歪みの測定)
上記射出成形で得た棒状試験片80mm(長さ)×10mm(幅)×4mm(厚み)を用い、ISO178に準拠して、曲げ歪みを測定した。
(動摩擦係数の測定)
上記射出成形で得た板状試験片を30mm(長さ)×30mm(幅)×1mm(厚み)に切削加工した後に、JISK7218に準拠して動摩擦係数を測定した。
(耐摩耗性)
上記射出成形で得た板状試験片を30mm(長さ)×30mm(幅)×1mm(厚み)に切削加工した後に、JISK7218に準拠して摩耗量を測定した。
(ストランド強度、ストランド靱性)
キャピログラフ1D(東洋精機製)を用いて、全芳香族ポリエステル樹脂またはPEEK樹脂を、樹脂の融点+20度の温度でキャピラリー(直径φ1mm×長さ4mm)を通してストランドを得た。得られたストランドを手で曲げたり伸ばしたりして、ストランド強度、ストランド靱性を評価した。
以下の表1に実施例1および比較例の室温および150℃における曲げ強度、曲げ歪み、動摩擦係数、摩耗量を示した。
Figure 2016158839
実施例1のポリエステル樹脂Aは、比較例のPEEKと対比して、曲げ特性は同等であり靱性を有することが確認された。更に、動摩擦係数及び、摩擦量が小さく、耐摩耗性は優れていた。また、低温度での成形が可能であった。
以下の表2に、実施例1〜9のポリエステルモノマー組成、および実施例・比較例(PEEK)の熱特性(融点およびガラス転移温度(Tg))、ストランド強度およびストランド靱性を示した。なお、ストランド強度およびストランド靱性は、実用上好適な性能であった場合、◎とした。
Figure 2016158839
実施例のポリエステルは、比較例のPEEKと対比して、融点、ガラス転移温度、および耐熱性の点で同等以上の優れた性能を示した。また、実施例のポリエステルおよび比較例のPEEKのいずれも、ストランド特性が同様に優れていた。
本発明に係る全芳香族ポリエステルを含む樹脂組成物は、耐熱性、靭性、および、耐摩耗性に優れる。そのため、該樹脂組成物は、各種機械部品、自動車部品、電気電子部品の構成材料として、特に、各種ベアリング、各種歯車,各種ギア、各種バルブ、シャーシー、軸受け、ワッシャー、スラストワッシャー、シールリング、ガイドリング、ベーンポンプ部品、ESC部品、インペラピストンリング、シフトフォーク、FOUP、電線の被覆、スピーカー振動板、絶縁フィルム、各種医療器具、航空機などの結束バンド、クランプ、チュ−ブ、防音断熱フィルム、構造材等に有用である。
本発明の第十五は、前記化学式(9)で表される化合物を50モル%、前記化学式(12)で表される化合物を30〜45モル%、前記化学式(16)で表される化合物を5〜20モル%の割合で用いる、本発明第十二に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法に関する。
(実施例5 結晶性全芳香族ポリエステルEの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(16a)=50:40:10
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル15.49g(0.06モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン10.28g(0.048モル)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン3.00g(0.012モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(E)を得た。
(実施例6 結晶性全芳香族ポリエステルFの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(16b)=50:40:10
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル15.49g(0.06モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン10.28g(0.048モル)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド2.62g(0.012モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(F)を得た。
(実施例7 結晶性全芳香族ポリエステルGの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(13)=50:40:10
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル15.49g(0.06モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン10.28g(0.048モル)、ハイドロキノン1.32g(0.012モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(G)を得た。
(実施例8 結晶性全芳香族ポリエステルHの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(10)=40:50:10
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル12.39g(0.048モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン12.85g(0.06モル)、テレフタル酸1.99g(0.012モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(H)を得た。
(実施例9 結晶性全芳香族ポリエステルIの製造)
化合物(9):化合物(12):化合物(10):化合物(11)=35:50:13:2
実施例1において、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル10.84g(0.042モル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン12.85g(0.06モル)、テレフタル酸1.59g(0.016モル)、イソフタル酸0.40g(0.002モル)を用いて反応を行った以外は同様に操作を行い、芳香族ポリエステル(I)を得た。

Claims (19)

  1. 芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの重縮合体である結晶性全芳香族ポリエステルであって、
    前記芳香族ジカルボン酸由来の構造単位が、化学式(1):
    Figure 2016158839
    で表される構造単位を含み、
    前記芳香族ジオール由来の構造単位が、化学式(4):
    Figure 2016158839
    で表される構造単位を含む、全芳香族ポリエステル。
  2. 前記芳香族ジカルボン酸由来の構造単位が、化学式(2)および化学式(3):
    Figure 2016158839
    Figure 2016158839
    で表される構造単位の少なくとも1種をさらに含む、請求項1に記載の全芳香族ポリエステル。
  3. 前記芳香族ジオール由来の構造単位が、化学式(5)、化学式(6)、化学式(7)、および化学式(8):
    Figure 2016158839
    Figure 2016158839
    Figure 2016158839
    Figure 2016158839
    (式中、Zは、炭化水素基、酸素原子、および硫黄原子の少なくとも1種を含む原子数1〜20の2価の置換基であり、前記置換基にはハロゲン原子が結合してもよく、但し、Zはカルボニル基−C(=O)−ではない)
    で表される構造単位の少なくとも1種をさらに含む、請求項1または2に記載の全芳香族ポリエステル。
  4. 80モル%≦[化学式(1)で表される構造単位+化学式(4)で表される構造単位]≦100モル%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の全芳香族ポリエステル。
  5. 前記化学式(1)で表される構造単位を50モル%、前記化学式(4)で表される構造単位を30〜45モル%、前記化学式(7)で表される構造単位を5〜20モル%の割合で含有する、請求項3に記載の全芳香族ポリエステル。
  6. 前記化学式(1)で表される構造単位を50モル%、前記化学式(4)で表される構造単位を30〜45モル%、前記化学式(8)で表される構造単位を5〜20モル%の割合で含有する、請求項3に記載の全芳香族ポリエステル。
  7. 前記化学式(1)で表される構造単位を50モル%、前記化学式(4)で表される構造単位を30〜47モル%、前記化学式(5)および(6)で表される構造単位の1種または2種合計を3〜20モル%の割合で含有する、請求項3に記載の全芳香族ポリエステル。
  8. 前記化学式(1)で表される構造単位を30〜47モル%、前記化学式(4)で表される構造単位を50モル%、化学式(2)および(3)で表される構造単位の1種または2種合計を3〜20モル%の割合で含有する、請求項2に記載の全芳香族ポリエステル。
  9. 前記全芳香族ポリエステルの融点が300℃以上である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の全芳香族ポリエステル。
  10. 芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの重縮合体である結晶性全芳香族ポリエステルの製造方法であって、
    前記芳香族ジカルボン酸が、化学式(9):
    Figure 2016158839
    で表される化合物を含み、
    前記芳香族ジオールが化学式(12):
    Figure 2016158839
    で表される化合物を含み、
    前記芳香族ジカルボン酸と前記芳香族ジオールとを、無水酢酸の存在下で、脱酢酸重縮合する工程を含む、
    全芳香族ポリエステルの製造方法。
  11. 前記芳香族ジカルボン酸が、化学式(10)および化学式(11):
    Figure 2016158839
    Figure 2016158839
    で表される化合物の少なくとも1種をさらに含む、請求項10に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法。
  12. 前記芳香族ジオールが、化学式(13)、化学式(14)、化学式(15)、および化学式(16):
    Figure 2016158839
    Figure 2016158839
    Figure 2016158839
    Figure 2016158839
    (式中、Zは、炭化水素基、酸素原子、および硫黄原子の少なくとも1種を含む原子数1〜20の2価の置換基であり、前記置換基にはハロゲン原子が結合してもよく、但し、Zはカルボニル基(−C(=O)−)ではない)
    で表される化合物の少なくとも1種をさらに含む、請求項10または11に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法。
  13. 80モル%≦[化学式(9)で表される化合物+化学式(12)で表される化合物]≦100モル%で用いる、請求項10〜12のいずれか一項に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法。
  14. 前記化学式(9)で表される化合物を50モル%、前記化学式(12)で表される化合物を30〜45モル%、前記化学式(15)で表される化合物を5〜20モル%の割合で用いる、請求項12に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法。
  15. 前記化学式(9)で表される化合物を50モル%、前記化学式(12)で表される化合物を30〜45モル%、前記化学式(16)で表される化合物を5〜20モル%の割合で用いる、請求項12に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法。
  16. 前記化学式(9)で表される化合物を50モル%、前記化学式(12)で表される化合物を30〜47モル%、前記化学式(13)および(14)で表される化合物の1種または2種合計を3〜20モル%の割合で用いる、請求項12に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法。
  17. 前記化学式(9)で表される化合物を30〜47モル%、前記化学式(12)で表される化合物を50モル%、化学式(10)および(11)で表される化合物の1種または2種合計を3〜20モル%の割合で用いる、請求項11に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法。
  18. 前記脱酢酸重縮合する工程において、前記芳香族ジカルボン酸と前記芳香族ジオールとを、前記芳香族ジオール中の−OH基に対し、1.05〜1.15当量の無水酢酸の存在下で、脱酢酸重縮合する、請求項10〜17のいずれか一項に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法。
  19. 前記全芳香族ポリエステルの融点が300℃以上である、請求項10〜18のいずれか一項に記載の全芳香族ポリエステルの製造方法。
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