<実施形態1>
本発明の実施形態1を、図1〜図5を参照しつつ説明する。本実施形態では、照明装置(バックライト装置)12を備えるテレビ受信装置10TV(液晶表示装置10の一例)について例示する。なお、各図面には、説明の便宜上、X軸、Y軸及びZ軸が示されている。
先ず、テレビ受信装置10TV及び液晶表示装置10について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るテレビ受信装置10TVの概略構成を示す分解斜視図であり、図2は、図1のA−A線断面図である。
テレビ受信装置10TVは、図1に示されるように、主として、液晶表示装置(表示装置の一例)10と、その液晶表示装置10を前後(表裏)両側から挟むようにして収容する表裏両キャビネット10Ca,10Cbと、電源10Pと、テレビ信号を受信するチューナー(受信部)10Tと、スタンド10Sとを備えている。
本実施形態の液晶表示装置10は、全体的には、左右方向に長く延びた横長の矩形状をなしている。また、液晶表示装置10は、図2に示されるように、主として、表示パネルとして利用される液晶パネル11と、液晶パネル11に対して光を供給する外部光源としての照明装置(バックライト装置)12と、液晶パネル11及び照明装置12等を保持する枠状のベゼル13等を備えている。
液晶パネル11は、主として、一対の透明な基板と、それらの間で挟まれる形で封止される液晶層とを備えたものからなり、照明装置12から出射される光を利用して、パネル面上に視認可能な状態で画像を表示させる。液晶パネル11は、全体的には、平面視で横長の矩形状をなしている。液晶パネル11を構成する一対の基板のうち、一方の基板はアレイ基板であり、透明なガラス製の基板上に、スイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)や画素電極等がマトリクス状に配設されたものからなる。また、他方の基板は、カラーフィルタ(以下、CF)基板であり、透明なガラス製の基板上に、赤色、緑色、青色の各色からなるカラーフィルタがマトリクス状に配設されたものからなる。
照明装置12は、液晶パネル11の背面側に配され、液晶パネル11に向けて光を供給する装置である。照明装置12は、白色光を出射するように構成されている。なお、本実施形態の照明装置12は、所謂エッジライト型(又はサイドライト型)である。
照明装置12は、図2に示されるように、シャーシ14、光学部材15、フレーム16、LED17、LED基板18、導光板19、反射シート20、補色部22等を備えている。
シャーシ14は、全体的には、表側に開口した略箱型をなし、例えば、アルミニウム板や電気亜鉛めっき鋼板(SECC)等の金属板から構成される。シャーシ14は、液晶パネル11等と同様、平面視略矩形状をなした底板14aと、その底板14aの周縁から立ち上がりつつ底板14aを取り囲む側壁板14bとを備えている。
シャーシ14の内側には、LED17、LED基板18、反射シート20、導光板19、光学部材15等の各種部材が収容される。なお、シャーシ14の外側には、図示されないコントロール基板やLED駆動基板等の基板類が取り付けられている。
シャーシ14内において、底板14aの表面を覆うように反射シート20が敷かれている。反射シート(反射部材の一例)20は、光反射性のシート状の部材であり、例えば、白色の発泡ポリエチレンテレフタレート(白色プラスチックシートの一例)等からなる。また、シャーシ14内において、反射シート20に載せられる形で、導光板19が収容されている。
導光板19は、屈折率が空気よりも十分に高く、透明であり、光透過性に優れる合成樹脂材料(例えば、PMMA等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等)からなる。導光板19は、液晶パネル11等と同様、平面視で略矩形状をなす板状部材からなり、表面19aが液晶パネル11と対向し、裏面(反対面)19bが反射シート20と対向する形で、シャーシ14内に収容されている。
導光板19の表面19aは、液晶パネル11側に向けて光を出射する光出射面19aとなっている。本明細書において、光出射面19aの反対側に配される裏面19bを、特に「反対面」と称する場合がある。
光出射面19aと液晶パネル11との間には、光学部材15がフレーム16に支持された状態で配される。また、導光板19の一方の短辺側端面19cは、LED17からの光が入射される光入射面19cとなっている。
なお、導光板19の他方の短辺側端面19d、導光板19の2つの長辺側端面19e,19fは、LED17と光源(LED17)と対向していないため、それらを「光源非対向面」と称する場合がある。特に、光入射面19cの反対側にある光源非対向面(短辺側端面19d)を、「反対側光源非対向面」と称する場合がある。
フレーム16は、全体的には、導光板19の外周端部を表側から覆うような枠状(額縁状)をなし、シャーシ14の開口部分に表側から組み付けられる。フレーム16は、例えば、合成樹脂からなり、光反射性を有するように白色塗装されている。フレーム16は、平面視で枠状をなしつつその内周縁側が、シャーシ14内に収容された状態の導光板19の外周端部に表側から宛がわれる枠部161と、その枠部161からシャーシ14の底板14a側に向って延びつつ、シャーシ14内に収容される立壁部162とを備えている。
枠部161は、内周縁側が導光板19の外周端部と重なり、かつ外周縁側がシャーシ14の側壁板14bの上端部と重なるような所定の幅を持った枠状をなしている。枠部161の内周縁側の裏面には、ウレタンフォーム等からなる弾性部材21が取り付けられている。本実施形態の弾性部材21は、黒色であり、遮光性を備えている。弾性部材21は、全体的には枠状(環状)をなし、導光板19の外周端部に対して表側から当接される。
また、枠部161の内周縁側の表面は、外周縁側の表面よりも一段低くなるように設定されており、その低くなった部分に光学部材15の端部が載せられる。なお、枠部161の内周縁側の表面には、図示されない突起部が設けられており、その突起部に光学部材15の端部に設けられている孔部が嵌められることで、光学部材15が枠部161に支持される。
立壁部162は、枠部161の外周縁側の裏面からシャーシ14の底板14aに向かって延びつつ、導光板19の端面19c等と対向するような板状をなしている。また、立壁部162は、全体的には、導光板19の周りを囲むような筒状をなしている。このような立壁部162のうち、導光板19の一方の短辺側端面19cと対向する部分には、LED17を実装したLED基板18が取り付けられている。なお、LED基板18が取り付けられる部分以外の残りの部分は、それぞれ導光板19の端面とシャーシ14の側壁板14bとの間に収まる形でシャーシ14内に収容される。
LED(光源の一例)17は、発光源であるチップ状の青色LED素子(青色発光素子)と、その青色LED素子を封止する透明な封止材と、青色LED素子及び封止材を収容する略箱型のケース部とを備えており、青色光を発光するように構成されている。なお、青色LED素子は、例えば、InGaN等からなる半導体であり、順方向に電圧が印加されることで、青色光の波長領域(約420nm〜約500nm)に含まれる光(つまり、青色光)を出射する。なお、本明細書において、LED17から発せられる光を、一次光と称する場合がある。
LED17は、所謂、頂面発光型であり、長尺状をなしたLED基板18上に表面実装されている。LED17は、LED基板18上に、等間隔で一列に並ぶように複数個実装されている。LED17は、LED基板18に実装された状態で、発光面17aが導光板19の一方の短辺側端面19cと対向するように、フレーム16の立壁部162に取り付けられた状態で、シャーシ14内に収容されている。LED17は、導光板19の光入射面19cに向けて、光(青色光)を出射する。
光学部材15は、液晶パネル11等と同様、平面視で横長の略矩形状をなしている。光学部材15は、その外周端部が、フレーム16の枠部161に表側から載せられる形で、導光板19の光出射面19aと液晶パネル11の背面との間に配される。光学部材15は、所定の光学作用を付与しつつ、導光板19から出射された光を液晶パネル11側へ透過させる機能を備えている。光学部材15は、互いに積層される複数枚のシート状の部材(光学シート)からなる。
光学部材15を構成する具体的な部材(光学シート)としては、例えば、拡散シート、レンズシート、反射型偏光シート等が挙げられる。特に、本実施形態の光学部材15は、必須の部材(光学シート)として、量子ドット蛍光体を含有する蛍光体シート(波長変換部材の一例)150を備えている。光学部材15のうち、蛍光体シート150が最も光出射面19a側に配されている。
ここで、蛍光体シート150について説明する。蛍光体シート150は、液晶パネル11等と同様、平面視略矩形状をなしている。蛍光体シート150は、LED17からの光の一部を厚み方向にそのまま透過させると共に、LED17からの光の一部を吸収してその光を他の波長領域の光に変換して放出する機能を備えている。このような蛍光体シート150は、例えば、波長変換層と、その波長変換層を挟む一対の支持層と、各支持層の外側に積層され、波長変換層及び一対の支持層を挟む一対のバリア層とを備えている。
波長変換層は、バインダ樹脂としてのアクリル系樹脂と、そのアクリル系樹脂中に分散した状態で配合される量子ドット蛍光体(蛍光体の一例)とを含有する。アクリル系樹脂は、透明であり、光透過性を有すると共に、支持層に対する接着性を備えている。支持層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂からなるシート状(フィルム状)の部材である。
量子ドット蛍光体は、優れた量子効率を有する蛍光体であり、ナノサイズ(例えば、直径2nm〜10nm程度)の半導体結晶中に、電子・正孔や励起子を三次元空間全方位で閉じ込めることで、離散的エネルギー準位を有し、そのドットのサイズを変えることで発光光のピーク波長(発光色)等を自由に選択することができる。
本実施形態の場合、波長変換層中には、量子ドット蛍光体として、緑色光(約500nm〜約570nmの波長領域)を発光する緑色量子ドット蛍光体と、赤色光(約600nm〜約780nmの波長領域)を発光する赤色量子ドット蛍光体とが配合される。緑色量子ドット蛍光体及び赤色量子ドット蛍光体から発せられる緑色光の発光スペクトル及び赤色光の発光スペクトルは、それぞれシャープなピークを有しており、それらの半値幅が狭くなることから、緑色光及び赤色光の各純度は、極めて高くなり、それらの色域も広くなる。
緑色量子ドット蛍光体は、LED17からの光(青色光、一次光、励起光)を吸収して励起し、緑色光(約500nm〜約570nmの波長領域)を放出する。つまり、緑色量子ドット蛍光体は、LED17からの光(青色光、一次光、励起光)を、波長領域の異なる他の光(緑色光)に変換する機能を備えている。
赤色量子ドット蛍光体は、LED17からの光(青色光、一次光、励起光)を吸収して励起し、赤色光(約600nm〜約780nmの波長領域)を放出する。つまり、赤色量子ドット蛍光体は、LED17からの光(青色光、一次光、励起光)を、波長領域の異なる他の光(赤色光)に変換する機能を備えている。
量子ドット蛍光体に用いられる材料としては、2価の陽イオンになり得るZn、Cd、Pb等と、2価の陰イオンになり得るO、S、Se、Te等とを組み合わせた材料(例えば、セレン化カドミウム(CdCe)、硫化亜鉛(ZnS)等)、3価の陽イオンとなり得るGa、In等と3価の陰イオンとなり得るP、As、Sb等とを組み合わせた材料(例えば、リン化インジウム(InP)、ヒ化ガリウム(GaAs)等)、更にはカルコパイライト型化合物(CuInSe2等)等が挙げられる。本実施形態では、量子ドット蛍光体の材料の一例として、CdSeが用いられる。
本実施形態において、量子ドット蛍光体(緑色量子ドット蛍光体、及び赤色量子ドット蛍光体)は、波長変換層を構成するアクリル系樹脂中に、略均一となるように分散配合される。なお、波長変換層中には、散乱剤等の他の成分が含まれてもよい。
バリア層は、アルミナや酸化ケイ素等の金属酸化物膜からなり、波長変換層中の量子ドット蛍光体が湿気(水分)や酸素等と接触しないように保護する機能を備えている。バリア層は、支持層上に、例えば、真空蒸着法を用いて形成される。
次いで、補色部22について、図3〜図5を参照しつつ説明する。図3は、補色部22、導光板19及びLED17の配置関係を模式的に表した平面図であり、図4は、図2の光入射面19c付近の拡大断面図であり、図5は、図2の反対側光源非対向面19d付近の拡大断面図である。
補色部22は、LED17から出射された光(一次光、青色光)が呈する青色(基準色)と補色の関係にある色(本実施形態の場合、黄色)を呈する部材からなる。つまり、補色部22は、補色部22自体が呈する黄色に対して補色の関係にある青色の光(青色光、一次光)を吸収し、それ以外の光を反射する機能を備えている。
補色部22は、表面が黄色を呈する部材であれば、特に制限はない。補色部22は、例えば、薄手の樹脂製のシート(又はフィルム)基材の表面に、黄色の塗膜を形成して、前記基材を着色したものからなる。
本実施形態の照明装置12において、補色部22は、導光板19の光入射面19c側と、その反対側にある反対側光源非対向面19d側とにそれぞれ設けられている。なお、本明細書において、光入射面19c側に設けられる補色部22を「補色部22A」と表し、反対側光源非対向面19d側に設けられる補色部22を「補色部22B」と表す場合がある。
光入射面19c側の補色部22Aは、図3及び図4に示されるように、LED17と光入射面19cを含む導光板19の入射端部190との間に形成される隙間S1を、光出射面19a側から少なくとも覆うように、形成されている。入射端部190は、導光板19の1組の短辺側端部のうち、LED17と対向する光入射面19cを含むものからなる。
補色部22Aは、導光板19の短辺方向に沿って細長く延びた矩形状(帯状)をなし、隙間S1を跨ぐようにLED17から入射端部190に亘って形成されている。本実施形態の場合、補色部22Aは、LED基板18の実装面18aから入射端部190に亘って形成されている。また、補色部22Aは、図3に示されるように、導光板19の短辺方向に沿って連続的に形成されている。
また、補色部22Aは、フレーム16が備える枠部161のうち、入射端部190に沿って配される枠部161Aの裏面161Aaに対して、両面粘着テープ等の固定手段(不図示)を介して固定されている。
LED17から出射された光(一次光、青色光)の中には、光入射面19cから導光板19内に入らずに、LED17と光入射面19cとの間の隙間S1(又はLED基板18の実装面18aと光入射面19cとの間の隙間)からフレーム16の枠部161A側に向うものもある。枠部161A側に向う光としては、主に、LED17から発せられた波長変換されていない光(青色光)が挙げられる。
LED17付近は、その他の部分と比べて光量が多く、尚且つ蛍光体シート150で波長変換されていない状態の光(つまり、一次光)の存在比率が高くなっている。そのような状況下において、フレーム16の枠部161A側に向った光は、枠部161Aの裏面161Aaに設けられている補色部22Aに当たり、その補色部22Aによって、青色光(一次光)がある程度、吸収される。
補色部22Aに当たる光の中には、既に蛍光体シート150で波長変換された後のものもある。そのような光は、波長変換後に、光学部材15等で再帰反射されて、再び導光板19側に戻されたものである。波長変換後の光が、例えば、反射シート20等で反射されて、フレーム16の枠部161A側に向った場合、その光は、補色部22Aにより反射され導光板19側等へ戻される。
フレーム16が備える枠部161Aの内周縁側は、遮光性を有する弾性部材21を介して入射端部190に表側(光出射面19a側)から載せられている。弾性部材21は、導光板19の短辺方向に沿って線状に細長く延びており、理想的には、枠部161Aと入射端部190との間を密閉するものである。しかしながら、フレーム16や導光板19の各構成部材に反りや撓み等の変形等が生じた場合、弾性部材21と入射端部190との間(つまり、枠部161Aと入射端部190との間)に僅かな隙間が形成される場合がある。このような場合、その隙間から一次光(青色光)の存在比率が高くなっている光が漏れて、その光が蛍光体シート150の端部150aに向かうことがある。
ただし、本実施形態では、上述したようにフレーム16の枠部161Aの裏面161Aaに補色部22Aが取り付けられているため、その補色部22Aにより一次光(青色光)がある程度、吸収され、残りの光が反射されるため、蛍光体シート150の端部150aには、ある程度、一次光(青色光)の存在比率が低くされた光が供給されることになる。また、その光は、白味を帯びることになる。そのため、蛍光体シート150の端部150aでは、波長変換されずにそのまま透過する一次光(青色光)を減らすことができ、最終的に光学部材15を透過して液晶パネル11に供給される光の色ムラを抑制することができる。つまり、照明装置12から出射される面状に広がった光において、LED17がある端側(導光板19の入射端部190側)が中央側よりも青色(LED17の一次光の色彩)に色付く色ムラを抑制することができる。
次いで、反対側光源非対向面19d側の補色部22Bについて、図3及び図5を参照しつつ説明する。補色部22Bは、図3及び図5に示されるように、反対側光源非対向面(光源非対向面の一例)19dを含む導光板19の光源非対向端部191と、反対側光源非対向面19dと対向するフレーム16の立壁部(対向部材の一例)162Bとの間に形成される隙間(第2の隙間)S2を、光出射面19a側から少なくとも覆うように、形成されている。光源非対向端部191は、導光板19の1組の短辺側端部のうち、立壁部(対向部材の一例)162Bと対向する反対側光源非対向面19dを含むものからなる。
補色部22Bは、上述した補色部22Aと同様、導光板19の短辺方向に沿って細長く延びた矩形状(帯状)をなし、隙間S2を跨ぐように立壁部162Bから光源非対向端部191に亘って形成されている。なお、本実施形態の場合、補色部22Bの線幅は、上述した補色部22Aよりも細くされている。また、図3に示されるように、補色部22Bは、導光板19の短辺方向に沿って連続的に形成されている。
また、補色部22Bは、フレーム16が備える枠部161のうち、光源非対向端部191に沿って配される枠部161Bの裏面161Baに対して、両面粘着テープ等の固定手段(不図示)を介して固定されている。
LED17から出射され、導光板19内を伝播する光(一次光、青色光)の中には、反対側光源非対向面19dから隙間S2側に出射し、立壁部162B等で反射されて前記隙間S2からフレーム16の枠部161B側に向うものもある。枠部161B側に向う光としては、主に、波長変換されていない光(一次光、青色光)が挙げられる。
光入射面19cの反対側にある反対側光源非対向面19d付近は、蛍光体シート150で波長変換されていない状態の光(つまり、一次光)の存在比率が、例えば、導光板19の中央側と比べて高くなっている。そのような状況下において、フレーム16の枠部161B側に向った光は、枠部161Bの裏面161Baに設けられている補色部22Bに当たり、その補色部22Bによって、青色光(一次光)がある程度、吸収される。
補色部22Bに当たる光の中には、既に蛍光体シート150で波長変換された後のものもある。そのような光は、波長変換後に、光学部材15等で再帰反射されて、再び導光板19側に戻されたものである。波長変換後の光が、例えば、反射シート20等で反射されて、フレーム16の枠部161B側に向った場合、その光は、補色部22Bにより反射されて導光板19側等へ戻される。
フレーム16が備える枠部161Bの内周縁側は、遮光性を有する弾性部材21を介して光源非対向端部191に表側(光出射面19a側)から載せられている。弾性部材21は、導光板19の短辺方向に沿って線状に細長く延びており、理想的には、枠部161Bと光源非対向端部191との間を密閉するものである。しかしながら、フレーム16や導光板19の各構成部材に反りや撓み等の変形等が生じた場合、弾性部材21と源非対向端部191との間(つまり、枠部161Bと光源非対向端部191との間)に僅かな隙間が形成される場合がある。このような場合、その隙間から一次光(青色光)の存在比率が高くなっている光が漏れて、その光が蛍光体シート150の端部150bに向かうことがある。
ただし、本実施形態では、上述したようにフレーム16の枠部161Bの裏面161Baに補色部22Bが取り付けられているため、その補色部22Bにより一次光(青色光)がある程度、吸収され、残りの光が反射されるため、蛍光体シート150の端部150bには、ある程度、一次光(青色光)の存在比率が低くされた光が供給されることになる。また、その光は、白味を帯びることになる。そのため、蛍光体シート150の端部150bでは、波長変換されずにそのまま透過する一次光(青色光)を減らすことができ、最終的に光学部材15を透過して液晶パネル11に供給される光の色ムラを抑制することができる。つまり、照明装置12から出射される面状に広がった光において、LED17側の反対側にある端側(導光板19の光源非対向端部191側)が中央側よりも青色(LED17の一次光の色彩)に色付く色ムラを抑制することができる。
<実施形態2>
次いで、本発明の実施形態2を、図6〜図9を参照しつつ説明する。本実施形態では、照明装置12Aを備える液晶表示装置10Aについて例示する。なお、本実施形態の液晶表示装置10Aの基本的な構成は、実施形態1と同じである。そのため、実施形態1と同じ構成については、実施形態1と同じ符号を付し、その詳細説明は省略する。
図6は、長手方向に沿って切断された実施形態2に係る液晶表示装置10Aの断面図である。本実施形態の液晶表示装置10Aは、実施形態1とは異なり、導光板19の裏面(反対面)19b側に補色部23が設けられている。
補色部23は、実施形態1のものと同様、LED17から出射された光(一次光、青色光)が呈する青色(基準色)と補色の関係にある色(本実施形態の場合、黄色)を呈する部材からなり、補色部23自体が呈する黄色に対して補色の関係にある青色の光(青色光、一次光)を吸収し、それ以外の光を反射する機能を備えている。
本実施形態の照明装置12Aにおいて、補色部23は、導光板19の光入射面19c側の裏面19bと、光入射面19cの反対側にある反対側光源非対向面19d側の裏面19bとにそれぞれ設けられている。本明細書において、光入射面19c側に設けられる補色部23を「補色部23A」と表し、反対側光源非対向面19d側に設けられる補色部23を「補色部23B」と表す場合がある。
図7は、補色部23、導光板19、反射シート20A及びLED17の配置関係を模式的に表した平面図であり、図8は、図6の光入射面19c付近の拡大断面図であり、図9は、図6の反対側光源非対向面19d付近の拡大断面図である。
光入射面19c側の補色部23Aは、図7及び図8に示されるように、光入射面19cを含む導光板19の入射端部190を裏面(反対面)19b側から少なくとも覆うように、形成されている。
補色部23Aは、反射シート(反射部材の一例)20AのLED17側の端部上に、両面粘着テープ等の固定手段(不図示)を利用して貼り付けられている。反射シート20Aは、実施形態1と同様、白色の発泡ポリエチレンテレフタレートシートからなる。反射シート20Aは、シャーシ14内において、導光板19の裏面(反対面)19bと重なる反射本体部200と、この反射本体部200からLED17側に向って延設され裏面(反対面)19bから外側にはみ出した反射延設部201とを備えている。
補色部23Aは、反射シート20Aのうち、反射延設部201の表面全域と、反射本体部200のLED17側の端部200aの表面全域とに亘って形成されている。補色部23Aは、全体的には、導光板19の短辺方向に沿って細長く延びた矩形状(帯状)をなしている。なお、補色部23Aは、図7に示されるように、導光板19の短辺方向に沿って連続的に形成されている。
本実施形態のように、導光板19の下側に敷かれている反射シート20Aの端部(反射延設部201、反射本体部200の端部200a)が、LED17付近に配されている場合、LED17から出射された光(一次光)の中には、導光板19内に入射されずに、反射シート20Aの端部(反射延設部201)により液晶パネル11側等に立ち上がるように反射され、更に導光板19を透過して、蛍光体シート150の端部150aに供給されるものがある。特に、上述した実施形態1と同様、導光板19とフレーム16の枠部161Aとの間(導光板19と弾性部材21との間)に隙間が形成された場合には、その隙間を反射シート20Aの端部で反射された光が通過して、蛍光体シート150の端部150aに供給されることもある。
また、LED17から出射された光(一次光)の中には、導光板19内に入射されても、反射シート20Aの端部(反射延設部201、反射本体部200の端部200a)により液晶パネル11側に立ち上がるように反射され、更に導光板19を透過して、蛍光体シート150の端部150aに供給されるものがある。場合によっては、反射シート20Aの端部で反射された光が導光板19とフレーム16の枠部161Aとの間(導光板19と弾性部材21との間)に形成される隙間を通過することもある。
特に、反射シート20Aの端部に撓み等が生じて、導光板19の裏面19bと反射シート20Aとの間に隙間等が生じた場合、反射シート20Aの配置位置(配置角度)が当初の位置から変化するため、上記のような、蛍光体シート150の端部150aに向かう光が生じ易い。
なお、反射シート20Aの端部(反射延設部201、反射本体部200の端部200a)に当たる光は、それ以外の個所(例えば、反射シート20Aの中央側)と比べて、一次光(青色光)の存在比率が高くなっている。また、LED17付近は、光量も多くなっている。
本実施形態では、上述したように、反射シート20Aの端部(反射延設部201、反射本体部200の端部200a)の表面に、補色部23Aが設けられており、その補色部23Aにより一次光(青色光)がある程度、吸収され、残りの光が反射されるため、蛍光体シート150の端部150aには、ある程度、一次光(青色光)の存在比率が低くされた光が供給されることになる。また、その光は、白味を帯びることになる。そのため、蛍光体シート150の端部150aでは、波長変換されずにそのまま透過する一次光(青色光)を減らすことができ、最終的に光学部材15を透過して液晶パネル11に供給される光の色ムラを抑制することができる。つまり、照明装置12Aから出射される面状に広がった光において、LED17がある端側(導光板19の入射端部190側)が中央側よりも青色(LED17の一次光の色彩)に色付く色ムラを抑制することができる。
次いで、反対側光源非対向面19d側の補色部23Bについて、図7及び図9を参照しつつ説明する。補色部23Bは、図7及び図9に示されるように、反対側光源非対向面(光源非対向面の一例)19dを含む導光板19の光源非対向端部191を裏面(反対面)19b側から少なくとも覆うように、形成されている。
補色部23Bは、反射シート(反射部材の一例)20Aの立壁部(対向部材の一例)162B側の端部上に、両面粘着テープ等の固定手段(不図示)を利用して貼り付けられている。本実施形態の反射シート20Aは、反射本体部200から立壁部162B側に向って延設され裏面(反対面)19bから外側にはみ出した第2の反射延設部202を備えている。
補色部23Bは、反射シート20Aのうち、第2の反射延設部202の表面全域と、反射本体部200の立壁部162B側の端部200bの表面全域とに亘って形成されている。補色部23Bは、全体的には、導光板19の短辺方向に沿って細長く延びた矩形状(帯状)をなし、導光板19の短辺方向に沿って連続的に形成されている。
LED17から出射され、導光板19内を伝播する光(一次光、青色光)の中には、反射シート20Aの端部(第2の反射延設部202、反射本体部200の端部200b)に向かうものもある。反対側光源非対向面19d付近は、蛍光体シート150で波長変換されていない状態の光(つまり、一次光)の存在比率が、例えば、導光板19の中央側と比べて高くなっている。そのような状況下において、反射シート20Aの端部(第2の反射延設部202、反射本体部200の端部200b)に向かった光は、補色部23Bに当たり、その補色部23Bによって、青色光(一次光)がある程度、吸収される。
補色部23Bに当たる光の中には、既に蛍光体シート150で波長変換された後のものもある。そのような光は、補色部23Bにより反射されて蛍光体シート150側へ供給される。
上述した実施形態1と同様、導光板19とフレーム16の枠部161Bとの間(導光板19と弾性部材21との間)に隙間が形成された場合には、その隙間を反射シート20Aの端部で反射された光が通過して、蛍光体シート150の端部150aに供給されることもある。
なお、反射シート20Aの端部に撓み等が生じて、導光板19の裏面19bと反射シート20Aとの間に隙間等が生じた場合、反射シート20Aの配置位置(配置角度)が当初の位置から変化するため、上記のような、蛍光体シート150の端部150bに向かう光が生じ易い。
本実施形態では、上述したように、反射シート20Aの端部(第2の反射延設部202、反射本体部200の端部200b)の表面に、補色部23Bが設けられており、その補色部23Bにより一次光(青色光)がある程度、吸収され、残りの光が反射されるため、蛍光体シート150の端部150bには、ある程度、一次光(青色光)の存在比率が低くされた光が供給されることになる。また、その光は、白味を帯びることになる。そのため、蛍光体シート150の端部150bでは、波長変換されずにそのまま透過する一次光(青色光)を減らすことができ、最終的に光学部材15を透過して液晶パネル11に供給される光の色ムラを抑制することができる。つまり、照明装置12Aから出射される面状に広がった光において、LED17がある端側(導光板19の入射端部190側)が中央側よりも青色(LED17の一次光の色彩)に色付く色ムラを抑制することができる。
<実施形態3>
次いで、本発明の実施形態3を、図10及び図11を参照しつつ説明する。本実施形態では、照明装置12Bを備える液晶表示装置10Bについて例示する。
図10は、実施形態3に係る照明装置12Bを模式的に表した部分平面図であり、図11は、実施形態3に係る液晶表示装置10Bの光入射面付近の拡大断面図である。本実施形態の液晶表示装置10Bで利用される照明装置12Bは、波長変換部材として、蛍光体チューブ50を備えている。
蛍光体チューブ50は、全体的には、長手状をなしており、複数個のLED17が一列に並ぶ方向(本実施形態の場合、導光板19の短辺方向)に沿うように、LED17の発光面17aと導光板19の光入射面19cとの間に配設される。蛍光体チューブ50は、量子ドット蛍光体(蛍光体の一例)を含有する波長変換部51と、波長変換部51を包囲する形で収容しつつ光透過性を有する長手状の収容部52とを備えている。
波長変換部51は、LED17から出射された一次光(本実施形態の場合、青色光)を、一次光の波長領域とは異なる他の波長領域に含まれる二次光(本実施形態の場合、緑色光及び赤色光)に波長変換する機能を備えている。波長変換部51としては、例えば、量子ドット蛍光体が添加されている樹脂の硬化物からなる。量子ドット蛍光体が添加される樹脂としては、例えば、紫外線硬化型樹脂が挙げられる。なお、本実施形態の波長変換部51は、長手状の収容部52内に収容された状態で、収容部52の長手方向に沿って延びた形をなしている。また、量子ドット蛍光体としては、例えば、上記実施形態1で例示されたものが使用される。
収容部52は、全体的には長手状をなしており、波長変換部51を収容した状態で両端が閉塞された光透過性を有する筒体からなる。収容部52としては、例えば、一方の端部が開口しかつ他方の端部が閉塞したガラス製の筒体(例えば、ガラス管)を、内側に波長変換部51を収容させた状態で、前記一方の端部を閉塞したものからなる。
収容部52は、波長変換部51を取り囲む透明な筒状の壁からなり、内側に波長変換部51を収容する空間を有する長手状の筒状本体部53と、筒状本体部53の長手方向の両端を閉塞(封止)する2つの封止端部54,55とからなる。なお、封止端部54,55は、収容部52の長手方向の各端部であり、また蛍光体チューブ50の長手方向の各端部でもある。
このような蛍光体チューブ(波長変換部材)60は、例えば、量子ドット蛍光体を、流動性を有する透明な紫外線硬化型樹脂に添加・混合し、得られた混合物を、ガラス管に入れてガラス管の開口端を封止(閉塞)した後、紫外線を照射してガラス管内の樹脂を硬化させることにより製造される。
本実施形態の場合、蛍光体チューブ50は、図示されない保持部材を利用しつつ、シャーシ14の底板14aと、フレーム16の枠部161Aとの間で挟み込まれる形で、LED17と光入射面19cとの間の位置に固定されている。
蛍光体チューブ50は、図10及び図11に示されるように、収容部52に収容された波長変換部51が、LED17の光出射方向(LED17の光軸方向L)において、LED17の発光面17a及び導光板19の光入射面19cにそれぞれ重なるように、照明装置12B内に設置されている。
照明装置12B内に設置された蛍光体チューブ50において、照明装置12Bの表側(フレーム16側)に配される収容部52の壁からなる長手方向に沿った透明な部分52aは、光透過性を有する部材(例えば、ガラス)のみからなり、波長変換機能を備えておらず、表側非波長変換部52aと称される。また、照明装置12Bの裏側(シャーシ14の底板14a側)に配される収容部52の壁からなる長手方向に沿った透明な部分も、非波長変換部52aと同様、光透過性を有する部材(例えば、ガラス)のみからなり、裏側非波長変換部52bと称される。
蛍光体チューブ50は、図11に示されるように、LED17の光出射方向(LED17の光軸方向L)において、LED17の発光面17a及び導光板19の光入射面19cと重ならない部分を、表側非波長変換部52a及び裏側非波長変換部52bとして含んでいる。
なお、照明装置12B内において、蛍光体チューブ50の両端(封止端部)54,55は、光透過性を有する部材(例えば、ガラス)のみからなり、波長変換機能を備えていないため、LED17の光出射方向(LED17の光軸方向L)において、LED17の発光面17a及び導光板19の光入射面19cと重ならないように、図11に示されるように光入射面19cの外側に配されている。
本実施形態の照明装置12Bにおいて、導光板19の光入射面19c側の上方には、補色部122が設けられている。この補色部122は、上述した実施形態1の補色部22と同様、LED17から出射された光(一次光、青色光)が呈する青色(基準色)と補色の関係にある色(本実施形態の場合、黄色)を呈する部材からなる。つまり、補色部122は、補色部122自体が呈する黄色に対して補色の関係にある青色の光(青色光、一次光)を吸収し、それ以外の光を反射する機能を備えている。
補色部122は、表面が黄色を呈する部材であれば、特に制限はない。補色部122は、例えば、上述した実施形態1の補色部22と同様、薄手の樹脂製のシート(又はフィルム)基材の表面に、黄色の塗膜を形成して、前記基材を着色したものからなる。
補色部122は、図11に示されるように、LED17と光入射面19cを含む導光板19の入射端部190との間に形成される隙間を、光出射面19a側から少なくとも覆うように、形成されている。本実施形態の場合、LED17と光入射面19cとの間には、蛍光体チューブ(波長変換部材)50が配設されているため、補色部122は、蛍光体チューブ50を上方から覆うように形成されている。なお、入射端部190は、導光板19の1組の短辺側端部のうち、LED17と対向する光入射面19cを含むものからなる。
補色部122は、導光板19の短辺方向に沿って細長く延びた矩形状(帯状)をなし、LED17と入射端部190との間の隙間を跨ぐように、LED17から入射端部190に亘って形成されている。本実施形態の場合、補色部122は、LED基板18の実装面18aから入射端部190に亘って形成されている。また、補色部122は、導光板19の短辺方向(複数個のLED17が一列に並ぶ方向)に沿って連続的に形成されている。
補色部122は、フレーム16が備える枠部161のうち、入射端部190に沿って配される枠部161Aの裏面161Aaに対して、両面粘着テープ等の固定手段(不図示)を介して固定されている。
LED17から出射された光(一次光、青色光)の中には、蛍光体チューブ50の波長変換部51で波長変換されずに、表側非波長変換部52a等をそのまま透過して、フレーム16の枠部161A側に向うものもある。
LED17付近は、その他の部分と比べて光量が多く、尚且つ蛍光体チューブ50で波長変換されていない状態の光(つまり、一次光)の存在比率がその他の部分と比べて高くなっている。そのような状況下において、フレーム16の枠部161A側に向った光は、枠部161Aの裏面161Aaに設けられている補色部122に当たり、その補色部122によって、青色光(一次光)が吸収される。
なお、補色部122に当たる光の中には、既に蛍光体チューブ5で波長変換された後のものもある。波長変換後の光(二次光)が、例えば、反射シート20等で反射されて、フレーム16の枠部161A側に向った場合、その光は、補色部122により反射され導光板19側等へ戻されることになる。
フレーム16が備える枠部161Aの内周縁側は、遮光性を有する弾性部材21を介して入射端部190に表側(光出射面19a側)から載せられている。弾性部材21は、導光板19の短辺方向に沿って線状に細長く延びており、理想的には、枠部161Aと入射端部190との間を密閉するものである。しかしながら、フレーム16や導光板19の各構成部材に反りや撓み等の変形等が生じた場合、弾性部材21と入射端部190との間(つまり、枠部161Aと入射端部190との間)に僅かな隙間が形成される場合がある。このような場合、その隙間から一次光(青色光)が漏れてしまう虞がある。
ただし、本実施形態では、上述したようにフレーム16の枠部161Aの裏面161Aaに補色部122が取り付けられているため、その補色部122により一次光(青色光)が吸収されることになる。つまり、導光板19の入射端部190では、波長変換されずにそのまま透過する一次光(青色光)を減らすことができ、導光板19の入射端部190からは、その他の部分と同様、白味を帯びた光が出射されることになる。その結果、最終的に光学部材15を透過して液晶パネル11に供給される光の色ムラを抑制することができる。このように補色部122を利用することで、照明装置12Bから出射される面状に広がった光において、LED17がある端側(導光板19の入射端部190側)が中央側よりも青色(LED17の一次光の色彩)に色付く色ムラを抑制することができる。
<実施形態4>
次いで、本発明の実施形態4を、図12を参照しつつ説明する。本実施形態では、照明装置12Cを備える液晶表示装置10Cについて例示する。
図12は、実施形態4に係る液晶表示装置10Cの光入射面付近の拡大断面図である。本実施形態の液晶表示装置10Cで利用される照明装置12Cは、上記実施形態3と同様、波長変換部材として、蛍光体チューブ50を備えている。
ただし、本実施形態では、上記実施形態3とは異なり、光入射面19cを含む導光板19の入射端部190を裏面(反対面)19b側から少なくとも覆うように、補色部123が配されている。
補色部123は、反射シート(反射部材の一例)20のLED17側の端部上に、両面粘着テープ等の固定手段(不図示)を利用して貼り付けられている。反射シート20は、実施形態1と同様、白色の発泡ポリエチレンテレフタレートシートからなる。反射シート20は、シャーシ14内において、導光板19の裏面(反対面)19bに対して全面的に重なりつつ、端部が光入射面19cよりも外側にはみ出した形となっている。なお、補色部123は、上記実施形態3と同様、表面が黄色を呈する薄手の部材からなる。
補色部123は、反射シート20のうち、光入射面19cから外側にはみ出した部分と共に、入射端部190と重なる部分に形成されている。補色部123は、全体的には、導光板19の短辺方向に沿って細長く延びた矩形状(帯状)をなしている。なお、補色部123は、導光板19の短辺方向に沿って連続的に形成されている。
本実施形態のように、導光板19の下側に敷かれている反射シート20の端部が、LED17付近に配されている場合、蛍光体チューブ50より出射された光は、光入射面19cよりも外側にはみ出している反射シート20の部分や、入射端部190を裏側から覆う反射シート20の部分により、液晶パネル11側等に立ち上がるように反射され、導光板19の入射端部190付近に供給される。
特に、反射シート20の端部に撓み等が生じて、導光板19の裏面19bと反射シート20との間に隙間等が生じた場合、反射シート20の配置位置(配置角度)が当初の位置から変化して、導光板19の入射端部190付近に反射シート20の端部で反射された反射光が多く供給されることがある。なお、上述した実施形態3等と同様、導光板19とフレーム16の枠部161Aとの間(導光板19と弾性部材21との間)に隙間が形成された場合には、その隙間から、反射シート20の端部で反射された光が漏れ出すことになる。
LED17から出射された一次光の中には、蛍光体チューブ50の波長変換部51で波長変換されずに、裏側非波長変換部52b等をそのまま透過して、入射端部190付近にある反射シート20の端部付近に供給されるものがある。なお、反射シート20Aの端部に当たる光は、それ以外の個所(例えば、反射シート20の中央側)と比べて、蛍光体チューブ50で波長変換されなかった一次光(青色光)の存在比率が高くなっている。また、LED17付近は、光量も多くなっている。
本実施形態では、上述したように、反射シート20の端部の表面に、補色部123が設けられているため、その補色部123により、一次光(青色光)が吸収されることになる。そのため、導光板19の入射端部190付近において、蛍光体チューブ50から出射された一次光(青色光)を減らすことができ、導光板19の入射端部190付近からは、その他の部分と同様、白味を帯びた光が出射されることになる。その結果、最終的に光学部材15を透過して液晶パネル11に供給される光の色ムラを抑制することができる。このような補色部123を利用することで、照明装置12Cから出射される面状に広がった光において、LED17がある端側(導光板19の入射端部190側)が中央側よりも青色(LED17の一次光の色彩)に色付く色ムラを抑制することができる。
<実施形態5>
次いで、本発明の実施形態5を、図13及び図14を参照しつつ説明する。本実施形態では、照明装置12Dを備える液晶表示装置10Dについて例示する。
図13は、実施形態5に係る液晶表示装置10Dの光入射面付近の拡大断面図であり、図14は、ホルダ60の正面図である。本実施形態の液晶表示装置10Dで利用される照明装置12Dは、長手状のホルダ60によって保持された蛍光体チューブ50を備えている。
本実施形態の蛍光体チューブ(波長変換部材)50は、図13に示されるように、LED17と導光板19の光入射面19cとの間の隙間に、ホルダ60によって保持された状態で配置されている。ホルダ60は、全体的には、長手状をなした部材であり、光反射性に優れた白色を呈する合成樹脂の成形品からなる。ホルダ60は、蛍光体チューブ50のうち、波長変換部51を内包する部分を、略全長に亘って上下方向(表裏方向)から挟み込むような断面略C字状の形をなしている。ホルダ60は、蛍光体チューブ50を上下方向から挟み込む一対の表側保持壁部61及び裏側保持壁部62と、上下方向(表裏方向)で表側保持壁部61と裏側保持壁部62とを繋ぐと共に、蛍光体チューブ50よりもLED17側(LED基板18側)に配される連結壁部63とを備えている。なお、ホルダ60は、蛍光体チューブ50を上下方向から挟持した状態で、導光板19の光入射面19c側に開放した形をなしている。
連結壁部63は、シャーシ14内で上下方向に沿って起立しつつ、複数個のLED17が一列に並ぶ方向に沿って延びた形をなしている。また、連結壁部63には、各LED17を光入射面19c側に露出させるための複数の開口部64が形成されている。なお、連結壁部63は、シャーシ14内において、各開口部64から各LED17を露出させた状態で、LED基板18の実装面18a上に宛がわれた状態となっている。
蛍光体チューブ50は、このようなホルダ60によって保持された状態で、シャーシ14の底板14aに対して図示されない固定手段により固定されている。なお、本実施形態の場合、図13に示されるように、LED17の発光面17aは、蛍光体チューブ50の収容部52の壁面に対して密着されている。
また、本実施形態の照明装置12Dにおいて、導光板19の光入射面19c側の上方には、上記実施形態3の補色部122と同様な、表面が黄色を呈する薄手の補色部222が設けられている。
補色部222は、導光板19の入射端部190との間に形成される隙間を、光出射面19a側から少なくとも覆うように、形成されている。本実施形態の場合、LED17と光入射面19cとの間には、ホルダ60で保持された蛍光体チューブ(波長変換部材)50が配設されているため、補色部222は、ホルダ60と共に蛍光体チューブ50を上方から覆うように形成されている。
補色部222は、フレーム16が備える枠部161のうち、入射端部190に沿って配される枠部161Aの裏面161Aaに対して、両面粘着テープ等の固定手段(不図示)を介して固定されている。
LED17から出射された光(一次光、青色光)の中には、蛍光体チューブ50の波長変換部51で波長変換されずに、表側非波長変換部52a等をそのまま透過して、フレーム16の枠部161A側に向うものもある。
特に、本実施形態のように、蛍光体チューブ50がホルダ60によって保持されていると、ホルダ60の分(表側保持壁部61の厚み分、及び裏側保持壁部62の厚み分)だけ、蛍光体チューブ50の上下外側に、波長変換されない部分が形成されることになる。そのため、LED17から発せられた後、蛍光体チューブ50で波長変換されずに、一次光のままフレーム16の枠部161A側に向う光がある程度存在することになる。
なお、LED17付近は、その他の部分と比べて光量が多く、尚且つ蛍光体チューブ50で波長変換されていない状態の光(つまり、一次光)も、その他の部分と比べて、ある程度、存在している。そのような状況下において、フレーム16の枠部161A側に向った光は、枠部161Aの裏面161Aaに設けられている補色部222に当たり、その補色部122によって、青色光(一次光)が吸収される。
つまり、本実施形態においても、導光板19の入射端部190では、波長変換されずにそのまま透過する一次光(青色光)を減らすことができ、導光板19の入射端部190からは、白味を帯びた光が出射されることになる。その結果、最終的に光学部材15を透過して液晶パネル11に供給される光の色ムラを抑制することができる。このように補色部222を利用することで、照明装置12Dから出射される面状に広がった光において、LED17がある端側(導光板19の入射端部190側)が中央側よりも青色(LED17の一次光の色彩)に色付く色ムラを抑制することができる。
<実施形態6>
次いで、本発明の実施形態6を、図15を参照しつつ説明する。本実施形態では、照明装置12Eを備える液晶表示装置10Eについて例示する。図15は、実施形態6に係る液晶表示装置10Eの光入射面付近の拡大断面図である。本実施形態の液晶表示装置10Eで利用される照明装置12Eは、上記実施形態5と同様、長手状のホルダ60によって保持された蛍光体チューブ50を備えている。
また、本実施形態では、上記実施形態4と同様、光入射面19cを含む導光板19の入射端部190を裏面(反対面)19b側から少なくとも覆うように、補色部223が配されている。補色部223は、表面が黄色を呈する薄手の部材からなり、導光板19の短辺方向に沿って連続的に形成されている。
本実施形態のように、導光板19の下側に敷かれている反射シート20の端部が、LED17付近に配されている場合、蛍光体チューブ50より出射された光は、光入射面19cよりも外側にはみ出している反射シート20の部分や、入射端部190を裏側から覆う反射シート20の部分により、液晶パネル11側等に立ち上がるように反射され、導光板19の入射端部190付近に供給される。
特に、本実施形態のように、蛍光体チューブ50がホルダ60によって保持されていると、ホルダ60の分(表側保持壁部61の厚み分、及び裏側保持壁部62の厚み分)だけ、蛍光体チューブ50の上下外側に、波長変換されない部分が形成されることになる。そのため、LED17から発せられた後、蛍光体チューブ50で波長変換されずに、一次光のまま反射シート20の端部側に向う光がある程度存在することになる。
本実施形態では、上述したように、反射シート20の端部の表面に、補色部223が設けられているため、その補色部223により、一次光(青色光)が吸収されることになる。そのため、導光板19の入射端部190付近において、蛍光体チューブ50から出射された一次光(青色光)を減らすことができ、導光板19の入射端部190付近からは、その他の部分と同様、白味を帯びた光が出射されることになる。その結果、最終的に光学部材15を透過して液晶パネル11に供給される光の色ムラを抑制することができる。このような補色部223を利用することで、照明装置12Cから出射される面状に広がった光において、LED17がある端側(導光板19の入射端部190側)が中央側よりも青色(LED17の一次光の色彩)に色付く色ムラを抑制することができる。
<実施形態7>
本発明の実施形態7を図16から図21によって説明する。
液晶表示装置410を構成液晶パネル(表示パネル)411は、実施形態1の液晶パネル11と同様の構成を備えている。一方、バックライト装置412は、図16に示すように、表側(液晶パネル411側)に向けて開口する光出射部414bを有した略箱型をなすシャーシ414と、シャーシ414の光出射部414bを覆う形で配される光学部材(光学シート)415と、を備える。さらに、シャーシ414内には、光源であるLED417と、LED417が実装されたLED基板418と、LED417からの光を導光して光学部材415(液晶パネル411)へと導く導光板419と、導光板419などを表側から押さえるフレーム416と、が備えられる。
シャーシ414は、金属製とされ、図16及び図17に示すように、液晶パネル411と同様に横長の方形状をなす底部414aと、底部414aの各辺の外端からそれぞれ立ち上がる側部414cと、からなり、全体としては表側に向けて開口した浅い略箱型をなしている。シャーシ414(底部414a)は、その長辺方向がX軸方向(水平方向)と一致し、短辺方向がY軸方向(鉛直方向)と一致している。また、側部414cには、フレーム416及びベゼル413が固定可能とされる。
光学部材415は、図16に示すように、液晶パネル411及びシャーシ414と同様に平面に視て横長の方形状をなしている。光学部材415は、シャーシ414の光出射部414bを覆うとともに、液晶パネル411と導光板419との間に介在する形で配されている。光学部材415は、シート状をなしていて合計で4枚が備えられている。具体的には、光学部材415は、LED417から発せられた光(一次光)を他の波長の光(二次光)へと波長変換する板面波長変換シート(板面波長変換部材)420と、光に等方性集光作用を付与するマイクロレンズシート421と、光に異方性集光作用を付与するプリズムシート422と、光を偏光反射する反射型偏光シート423と、から構成される。光学部材415は、図18及び図19に示すように、裏側から板面波長変換シート420、マイクロレンズシート421、プリズムシート422、及び反射型偏光シート423の順で相互に積層されてそれらの外縁部がフレーム416に対してその表側に載せられている。
フレーム416は、図16に示すように、導光板419及び光学部材415の外周縁部に沿って延在する横長の枠状部(額縁状部)416aを有しており、その枠状部416aにより導光板419の外周縁部をほぼ全周にわたって表側から押さえるものとされる。この枠状部416aのうち一方の長辺部における裏側の面、つまり導光板419及びLED基板418(LED417)との対向面には、図18に示すように、光を反射するフレーム側反射シート424が取り付けられている。フレーム側反射シート424は、表面が光の反射性に優れた白色を呈するとともに、枠状部416aの一方の長辺部におけるほぼ全長にわたって延在する大きさを有しており、導光板419におけるLED417側の端部に直接当接されて導光板419の上記端部とLED基板418とを一括して表側から覆うものとされる。フレーム416の枠状部416aは、光学部材415(板面波長変換シート420)と導光板419との間に介在するとともに、光学部材415の外周縁部を裏側から支持するものとされ、それにより光学部材415が導光板419との間に枠状部416a分の間隔を空けた位置に保たれる。また、フレーム416の枠状部416aのうち、フレーム側反射シート424が設置された一長辺部を除く3つの辺部における裏側(導光板419側)の面には、例えばポロン(登録商標)などからなる緩衝材426が設けられている。さらには、フレーム416は、枠状部416aから表側に向けて突出するとともに、液晶パネル411における外周縁部を裏側から支持する液晶パネル支持部416bを有している。
LED417及びLED417が実装されるLED基板418は、実施形態1のLED17及びLED基板18と同様の構成とされる。
導光板419は、屈折率が空気よりも十分に高く且つほぼ透明な(透光性に優れた)合成樹脂材料(例えばPMMAなどのアクリル樹脂材料など)からなる。導光板419は、図16及び図17に示すように、液晶パネル411及びシャーシ414と同様に平面に視て横長の方形状をなすとともに光学部材415よりも厚みが大きな板状をなしている。導光板419は、図18及び図19に示すように、シャーシ414内において液晶パネル411及び光学部材415の直下位置に配されており、その外周端面のうちの一方(図16及び図17に示す手前側、図18に示す左側)の長辺側の端面がシャーシ414における長辺側の一端部に配されたLED基板418の各LED417とそれぞれ対向状をなしている。そして、導光板419は、LED417からY軸方向に向けて発せられた光を導入するとともに、その光を内部で伝播させつつ光学部材415側(表側)へ向くよう立ち上げて出射させる機能を有する。
導光板419における一対の板面のうちの表側の板面が、図18及び図19に示すように、内部の光を光学部材415及び液晶パネル411に向けて出射させる出光板面(光出射面)419aとなっている。導光板419における板面に対して隣り合う外周端面のうち、X軸方向(LED417の並び方向、LED基板418の長辺方向)に沿って長手状をなす長辺側の一対の端面のうち、一方(図16及び図17に示す手前側)の長辺側の端面は、LED417(LED基板418)と所定の空間を空けて対向状をなしており、これがLED417から発せられた光が直接的に入射される入光端面(光入射面)419bとなっている。この入光端面419bは、LED417と対向状をなしていることから、「LED対向端面(光源対向端面)」であるとも言える。入光端面419bは、X軸方向及びZ軸方向に沿って並行する面とされ、出光板面419aに対して略直交する面とされる。これに対して、導光板419の上記外周端面のうち、入光端面419bを除いた部分(他方の長辺側の端面及び短辺側の一対の端面)が、LED417から発せられた光が直接的に入射されることがない非入光端面419dとされる。この非入光端面419dは、LED417と対向状をなしていないことから、「LED非対向端面(光源非対向端面)」であるとも言える。非入光端面419dは、導光板419の上記外周端面における長辺側の一対の端面のうちの他方の端面、つまり上記した入光端面419bとは反対側の端面から構成される非入光反対端面419d1と、入光端面419b及び非入光反対端面419d1に対して隣り合う短辺側の一対の端面から構成される一対の非入光側端面419d2と、からなる。なお、本実施形態では、LED非対向端面のことを「非入光端面419d」として説明しているが、光が全く入射しないことまでを意味するものではなく、例えば非入光端面419dから一旦外側に漏れ出した光がシャーシ414の側部414cによって反射されて戻された場合にはその戻される光が非入光端面419dに入射することもあり得る。
導光板419における裏側、つまり出光板面419aとは反対側の反対板面419cに対しては、板面反射シート(板面反射部材)425が裏側に重なる形で配されている。板面反射シート425は、表面が光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製(例えば発泡PET製)とされていて、導光板419内を伝播して反対板面419cに達した光を反射することでその光を表側、つまり出光板面419aへ向かうよう立ち上げるものとされる。板面反射シート425は、導光板419の反対板面419cをほぼ全域にわたって覆う形で配されている。板面反射シート425は、平面に視てLED基板418(LED417)と重畳する範囲にまで拡張されてその拡張部分と表側のフレーム側反射シート424との間でLED基板418(LED417)を挟み込む形で配されている。これにより、LED417からの光を両反射シート424,425間で繰り返し反射することで、入光端面419bに対して効率的に入射させることができる。この導光板419の反対板面419cには、導光板419内の光を出光板面419aに向けて反射させることで出光板面419aから出射を促すための光反射部からなる光反射パターン(図示せず)が形成されている。この光反射パターンを構成する光反射部は、多数の光反射ドットからなるものとされており、その分布密度が入光端面419b(LED417)からの距離に応じて変化するものとされる。具体的には、光反射部を構成する光反射ドットの分布密度は、Y軸方向について入光端面419bから遠ざかるほど(非入光反対端面419d1に近づくほど)高くなり、逆に入光端面419bに近づくほど(非入光反対端面419d1から遠ざかるほど)低くなる傾向にあり、それにより出光板面419aからの出射光が面内において均一な分布となるよう制御されている。
次に、板面波長変換シート420は、実施形態1の蛍光体シート150と同様の構成とされる。板面波長変換シート420は、図20に示すように、LED417からの光を波長変換するための蛍光体(波長変換物質)を含有する波長変換層(蛍光体フィルム)420aと、波長変換層420aを表裏から挟み込んでこれを保護する一対の保護層(保護フィルム)420bと、から構成されている。波長変換層420aには、LED417からの青色の単色光を励起光として、赤色の光(赤色に属する特定の波長領域の可視光線)を発する赤色蛍光体と、緑色(緑色に属する特定の波長領域の可視光線)の光を発する緑色蛍光体と、が分散配合されている。これにより、板面波長変換シート420は、LED417の発光光(青色の光、一次光)をその色味(青色)に対して補色となる色味(黄色)を呈する二次光(緑色の光及び赤色の光)に波長変換するものとされる。波長変換層420aは、ほぼ透明な合成樹脂製でフィルム状をなす基材(蛍光体担体)420a1に、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を分散配合した蛍光体層420a2を塗布してなるものとされる。保護層420bは、ほぼ透明な合成樹脂製でフィルム状をなしており、防湿性などに優れるものとされる。
より詳しくは、波長変換層420aに含有される各色の蛍光体は、励起波長が蛍光波長よりも短波長とされるダウンコンバージョン型(ダウンシフティング型)とされている。このダウンコンバージョン型の蛍光体は、相対的に短波長で且つ高いエネルギーを持つ励起光を、相対的に長波長で且つ低いエネルギーを持つ蛍光光に変換するものとされる。従って、仮に励起波長が蛍光波長よりも長波長とされるアップコンバージョン型の蛍光体を用いた場合(量子効率が例えば28%程度)に比べると、量子効率(光の変換効率)が30%〜50%程度と、より高いものとなっている。各色の蛍光体は、それぞれ量子ドット蛍光体(Quantum Dot Phosphor)とされ、本実施形態において用いる量子ドット蛍光体は、いわゆるコア・シェル型量子ドット蛍光体とされる。コア・シェル型量子ドット蛍光体は、量子ドットの周囲を、比較的バンドギャップの大きな半導体物質からなるシェルによって被覆した構成とされる。具体的には、コア・シェル型量子ドット蛍光体として、シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社の製品である「Lumidot(登録商標) CdSe/ZnS」を用いるのが好ましい。
ところで、本実施形態のようなエッジライト型のバックライト装置412では、図18及び図19に示すように、導光板419の出光板面419aから出射した光は、その全てが板面波長変換シート420により波長変換されてそのままバックライト装置412の出射光として利用されるとは限らず、再帰反射されて導光板419側に戻されるなどした後にバックライト装置412の出射光として利用される場合もある。この再帰反射光は、導光板419の中央側よりも外周側の方が反射回数、つまり板面波長変換シート420の通過回数が少なくなりがちとされるため、波長変換される確率が低いものとされる。このため、導光板419の外周側(非入光端面419dを含む)から出射する再帰反射光は、導光板419の中央側から出射する再帰反射光に比べてLED417の光の色味、つまり青色に近い色味となっている。また、導光板419内を伝播する光の全てが出光板面419aから出射するとは限らず、非入光端面419dからも出射され得るものとされる。特に、LED417から発せられて導光板419の入光端面419bに入射されて導光板419内を伝播され、そのまま非入光端面419dから出射する光は、青色を呈するものとされる。従来では、導光板419の外周側から出射した光は、板面波長変換シート420によって波長変換され難いものとされていたため、その光が例えば緩衝材426と導光板419との間の隙間を通って外部に漏れ出すと、バックライト装置412の出射光が外周側でのみ青色味を帯びたものとなるおそれがあった。このように、バックライト装置412の出射光は、外周側と中央側とで色味に差が生じ易いものとなっていた。
そこで、本実施形態に係るバックライト装置412は、図17から図19に示すように、導光板419の非入光端面419dに重なりLED417からの光を波長変換する蛍光体を含有する端面波長変換シート(端面波長変換部材)427と、端面波長変換シート427に対して非入光端面419d側とは反対側に配されて端面波長変換シート427に重なり端面波長変換シート427を透過した光を反射する端面反射シート(端面反射部材)428と、を備えている。端面波長変換シート427には、板面波長変換シート420により波長変換される二次光と同色または同系色、つまりLED417の発光光(青色の光、一次光)に対して補色となる色味(黄色)を呈する二次光(緑色の光及び赤色の光)を発する蛍光体(緑色蛍光体及び赤色蛍光体)が含有されている。このような構成によれば、導光板419内の外周側部分に存在していて非入光端面419dから出射する光を、端面波長変換シート427に含有される蛍光体によって波長変換することができる。つまり、LED417から発せられて導光板419の入光端面419bに入射されて導光板419内を伝播されてからそのまま非入光端面419dから出射する青色の光や、反射回数が少ないために青色味を帯びた(青色の光に係る含有比率が高い)再帰反射光が、端面波長変換シート27を透過する際に端面波長変換シート427に含有される緑色蛍光体及び赤色蛍光体によって緑色の光及び赤色の光へと波長変換される。さらには、端面波長変換シート427を透過した光は、端面波長変換シート427に対して非入光端面419d側とは反対側に配されて端面波長変換シート427に重なる端面反射シート428によって反射されることで再び端面波長変換シート427側に戻されてそこで再び波長変換されてから非入光端面419dに入射した後、出光板面419aから出射されるなどする。従って、導光板419内の外周側部分に存在する光は、再帰反射時の反射回数が少なくても非入光端面419dから出射すると端面波長変換シート427により十分に波長変換されるのに加えて、端面反射シート428により非入光端面419dからそのまま外部へと出射することがないよう導光板419側に戻される。これにより、バックライト装置412における中央側と外周側とで出射光の色味に差が生じ難くなるので、色ムラの発生が抑制されるのに加えて光の利用効率が高いものとなる。なお、図17では、端面波長変換シート427と端面反射シート428との区別を図るため、端面波長変換シート427に密なドットを、端面反射シート428に粗なドットを、それぞれ図示している。
端面波長変換シート427は、既述した板面波長変換シート420と同様の構造とされる。すなわち、端面波長変換シート427は、図20に示すように、LED417からの光を波長変換するための蛍光体を含有する波長変換層427aと、波長変換層427aを表裏から挟み込んでこれを保護する一対の保護層427bと、から構成されている。なお、図20では、板面波長変換シート420及び端面波長変換シート427の詳しい断面構成を共通化して図示しており、端面波長変換シート427に係る構成の符号を括弧書きしている。一方、端面反射シート428は、図18及び図19に示すように、既述した板面反射シート425と同様の構造とされる。すなわち、端面反射シート428は、表面が光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製(例えば発泡PET製)とされている。
端面波長変換シート427は、図21に示すように、導光板419の非入光端面419dに対して導光板側接着層429を介して接着されることで導光板419に対して一体に設けられている。これにより、導光板419の非入光端面419dと端面波長変換シート427との間に空気層などの界面が生じるのが避けられるから、非入光端面419dから出射した光が端面波長変換シート427に到達するまでの間に不適切に屈折されることが避けられる。従って、導光板419の非入光端面419dから出射した光が端面波長変換シート427をより確実に透過することになるから、波長変換効率がより高いものとなり、色ムラの抑制を図る上でより好適となる。一方、端面波長変換シート427は、端面反射シート428に対して端面反射シート側接着層(端面反射部材側接着層)430を介して接着されることで端面反射シート428に対して一体に設けられている。これにより、端面波長変換シート427と端面反射シート428との間に空気層などの界面が生じるのが避けられるから、端面波長変換シート427を透過した光が端面反射シート428に到達するまでの間に不適切に屈折されることが避けられる。従って、端面波長変換シート427を透過した光が端面反射シート428にてより確実に反射されることになるから、光の利用効率がより高いものとなる。
また、端面波長変換シート427は、図17から図19に示すように、導光板419の非入光端面419dを、非入光端面419dの高さ方向(Z軸方向)及び長さ方向(X軸方向またはY軸方向)についてそれぞれ全域にわたって覆う形で配されている。つまり、端面波長変換シート427は、その面積が、設置対象となる非入光端面419dの面積とほぼ同じかそれよりも大きくなっている。端面反射シート428は、端面波長変換シート427をその幅方向(Z軸方向)及び長さ方向(X軸方向またはY軸方向)についてそれぞれ全域にわたって覆う形で配されている。つまり、端面反射シート428は、その面積が、設置対象となる端面波長変換シート427の面積とほぼ同じかそれよりも大きくなっている。
そして、端面波長変換シート427は、図17から図19に示すように、導光板419の非入光端面419dのうち、非入光反対端面419d1と、一対の非入光側端面419d2と、に対してそれぞれ個別に外側に重なる形で合計3つ設けられている。つまり、端面波長変換シート427には、非入光反対端面419d1に重なる反対端面波長変換シート427Aと、一対の非入光側端面419d2にそれぞれ重なる一対の側端面波長変換シート427Bと、が含まれている。端面反射シート428は、これら3つの端面波長変換シート427に対してそれぞれ個別に外側に重なる形で合計3つ設けられている。
このように、導光板419の非入光端面419dには、図17から図19に示すように、その全域に対して各端面波長変換シート427が重なる形で設けられ、さらには各端面波長変換シート427には、その全域に対して端面反射シート428が重なる形で設けられている。このような構成によれば、導光板419内を伝播する光は、導光板419の非入光端面419dのうち、非入光反対端面419d1から出射したり、一対の非入光側端面419d2から出射したりする場合があるものの、非入光反対端面419d1及び各非入光側端面419d2から出射する光を、端面波長変換シート427に含有される蛍光体より効率的に波長変換することができる。しかも、端面反射シート428は、非入光反対端面419d1に重ねられる端面波長変換シート427に対して非入光反対端面419d1側とは反対側に重ねられるとともに、各非入光側端面419d2に重ねられる端面波長変換シート427に対して各非入光側端面419d2側とは反対側に重ねられているから、非入光反対端面419d1や各非入光側端面419d2から出射する光を端面反射シート428により反射して導光板419側に戻すことができる。これにより、色ムラの発生をより好適に抑制することができる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。上記した構成の液晶表示装置410の電源をONすると、図示しないコントロール基板のパネル制御回路により液晶パネル411の駆動が制御されるとともに、図示しないLED駆動回路基板のLED駆動回路からの駆動電力がLED基板418の各LED417に供給されることでその駆動が制御される。各LED417からの光は、導光板419により導光されることで、光学部材415を介して液晶パネル411に照射され、液晶パネル411に所定の画像が表示される。以下、バックライト装置412に係る作用について詳しく説明する。
各LED417を点灯させると、各LED417から出射した光は、図18に示すように、導光板419における入光端面419bに入射する。ここで、LED417と入光端面419bとの間には、所定の空間が保有されているものの、その空間が表側のフレーム側反射シート424と裏側の板面反射シート425の延長部分との間に挟み込まれているから、LED417からの光は両反射シート424,425の対向部分により繰り返し反射されることで、効率的に入光端面419bに入射される。入光端面419bに入射した光は、導光板419における外部の空気層との界面にて全反射されたり、板面反射シート425により反射されるなどして導光板419内を伝播されつつ、光反射パターンの光反射部にて散乱反射されることで、出光板面419aに対する入射角が臨界角を超えない光となって出光板面419aからの出射が促されるようになっている。導光板419の出光板面419aを出射した光は、各光学部材415を透過する過程でそれぞれ光学作用を付与された上で液晶パネル411に対して照射されるのであるが、その一部については各光学部材415にて再帰反射されることで導光板419内に戻された後に再帰反射光として出光板面419aなどから出射してバックライト装置412の出射光となる。
続いて、光学部材415の光学作用について詳しく説明する。導光板419の出光板面419aを出射した青色の光は、図18に示すように、出光板面419aに対して表側に間隔を空けて配される板面波長変換シート420に含有される緑色蛍光体及び赤色蛍光体により緑色の光及び赤色の光(二次光)へと波長変換される。この波長変換された緑色の光及び赤色の光、つまり黄色の光(二次光)と、LED417の青色の光(一次光)と、によって概ね白色の照明光が得られることになる。これらLED417の青色の光(一次光)と、波長変換された緑色の光及び赤色の光(二次光)と、は、マイクロレンズシート421にてX軸方向及びY軸方向について等方的に集光作用(等方性集光作用)が付与された後に、プリズムシート422にてY軸方向について選択的に集光作用(異方性集光作用)が付与される。その後、プリズムシート422を出射した光は、反射型偏光シート423にて特定の偏光光(p波)が選択的に透過されて液晶パネル411に向けて出射するのに対し、それとは異なる特定の偏光光(s波)が選択的に裏側へと反射される。反射型偏光シート423にて反射されたs波やプリズムシート422及びマイクロレンズシート421にて集光作用を付与されずに裏側へと反射された光などは、導光板419内に戻されて導光板419内を伝播する過程で板面反射シート425にて再び反射されるなどして再び出光板面419aなどから表側へと出射されることになる。
ここで、導光板419内を伝播する光には、図18及び図19に示すように、一旦出光板面419aから出射した後に再び導光板419内に戻される再帰反射光が含まれているが、この再帰反射光は、導光板419の中央側よりも外周側の方が反射回数、つまり板面波長変換シート420の通過回数が少なくなりがちとされるため、導光板419の外周側(外周端面を含む)から出射する再帰反射光は、導光板419の中央側から出射する再帰反射光に比べてLED417の青色の光の色味に近い青色味を帯びたものとなっている。また、LED417から発せられて導光板419内を伝播する青色の光(一次光)は、その全てが出光板面419aから出射するとは限らず、一部については導光板419の外周端面のうち非入光端面419dからそのまま出射し得るものとされる。
その点、本実施形態に係るバックライト装置412は、図21に示すように、導光板419の非入光端面419dに重なる形で配されて板面波長変換シート420により波長変換される二次光と同色または同系色、つまりLED417の発光光(青色の光、一次光)に対して補色となる色味(黄色)を呈する二次光(緑色の光及び赤色の光)を発する蛍光体(緑色蛍光体及び赤色蛍光体)が含有される端面波長変換シート427と、端面波長変換シート427に対して非入光端面419d側とは反対側に配されて端面波長変換シート427に重なる端面反射シート428と、を備えているから、導光板419内の外周側部分に存在していて非入光端面419dから出射する光を、端面波長変換シート427に含有される蛍光体によって波長変換することができる。つまり、LED417から発せられて導光板419の入光端面419bに入射されて導光板419内を伝播されてからそのまま非入光端面419dから出射する青色の光や、反射回数が少ないために青色味を帯びた(青色の光に係る含有比率が高い)再帰反射光を、端面波長変換シート427を透過する際に端面波長変換シート427に含有される緑色蛍光体及び赤色蛍光体によって緑色の光及び赤色の光(一次光に対して補色となる色の光、板面波長変換シート420に係る二次光と同色または同系色となる光)へと波長変換することができる。
さらには、端面波長変換シート427を透過した光は、端面波長変換シート427に対して非入光端面419d側とは反対側に配されて端面波長変換シート427に重なる端面反射シート428によって反射されることで再び端面波長変換シート427側に戻されてそこで再び波長変換されてから非入光端面419dに入射した後、出光板面419aから出射されるなどする。従って、導光板419内の外周側部分に存在する光は、再帰反射時の反射回数が少なくても非入光端面419dから出射すると端面波長変換シート427により十分に波長変換されるのに加えて、端面反射シート428により非入光端面419dからそのまま外部へと出射することがないよう導光板419側に戻される。これにより、非入光端面419dから出射した光が例えば緩衝材426と導光板419との間の隙間を通って外部に漏れ出した場合でも、バックライト装置412における中央側と外周側とで出射光の色味に差が生じ難くなり、色ムラの発生を好適に抑制することができる。
しかも、端面波長変換シート427は、図21に示すように、導光板419の非入光端面419dに対して導光板側接着層429を介して接着されることで導光板419に対して一体に設けられているので、導光板419の非入光端面419dと端面波長変換シート427との間に空気層などの界面が生じるのが避けられる。これにより、非入光端面419dから出射した光が端面波長変換シート427に到達するまでの間に不適切に屈折されることが避けられるので、導光板419の非入光端面419dから出射した光が端面波長変換シート427をより確実に透過することになり、波長変換効率がより高いものとなって、色ムラの抑制を図る上でより好適となる。一方、端面波長変換シート427は、端面反射シート428に対して端面反射シート側接着層(端面反射部材側接着層)430を介して接着されることで端面反射シート428に対して一体に設けられているから、端面波長変換シート427と端面反射シート428との間に空気層などの界面が生じるのが避けられる。これにより、端面波長変換シート427を透過した光が端面反射シート428に到達するまでの間に不適切に屈折されることが避けられる。従って、端面波長変換シート427を透過した光が端面反射シート428にてより確実に反射されることになるから、光の利用効率がより高いものとなる。
さらには、導光板419の非入光端面419d(非入光反対端面419d1及び一対の非入光側端面419d2)が、図18及び図19に示すように、全域にわたって端面波長変換シート427によって覆われるとともに、端面波長変換シート427が全域にわたって端面反射シート428によって覆われているので、非入光端面419dから出射する光をより高い波長変換効率でもって波長変換して導光板419内に戻すことができ、色ムラの発生をより好適に抑制することができる。
<実施形態8>
本発明の実施形態8を図22によって説明する。この実施形態8では、板面反射シート4125と端面反射シート4128とを一体化したものを示す。なお、上記した実施形態7と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る板面反射シート4125には、図22に示すように、端面反射シート4128が一体形成されている。つまり、端面反射シート4128は、板面反射シート4125における外縁部から表側に向けて立ち上がるようほぼ垂直に屈曲されており、それにより非入光端面4119dに重なる端面波長変換シート4127に対して外側(非入光端面4119d側とは反対側)に重なる形で配されている。板面反射シート4125は、展開状態(端面反射シート4128を屈曲させる前の状態)では、導光板4119の非入光端面4119dよりも外側に延出する延出部を有しており、この延出部が端面反射シート4128を構成している。このような構成によれば、端面反射シート4128と板面反射シート4125とが一部品化されるから、部品点数が削減されるのに加えて、端面反射シート4128と板面反射シート4125との間に隙間が生じることが避けられるので、導光板4119からの光漏れがより生じ難いものとなる。なお、端面波長変換シート4127は、端面反射シート4128(板面反射シート4125の延出部)に対して端面反射シート側接着層4130を介して接着されるとともに、導光板4119の非入光端面4119dに対して導光板側接着層4129を介して接着されている。
以上説明したように本実施形態によれば、端面反射シート4128は、板面反射シート4125に一体形成されている。このようにすれば、端面反射シート4128と板面反射シート4125とが一部品化されるから、部品点数が削減されるのに加えて、端面反射シート4128と板面反射シート4125との間に隙間が生じることが避けられるので、導光板4119からの光漏れがより生じ難いものとなる。
<実施形態9>
本発明の実施形態9を図23によって説明する。この実施形態9では、上記した実施形態8に記載した端面波長変換シート4127に代えて端面波長変換部材431を用いるようにしたものを示す。なお、上記した実施形態8と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る端面波長変換部材431は、図23に示すように、導光板4219の非入光端面4219dに対して直接的に塗布されることで、導光板4219に対して一体に設けられている。端面波長変換部材431は、図示しないLEDからの青色の単色光を励起光として、赤色の光を発する赤色蛍光体と、緑色の光を発する緑色蛍光体と、をバインダに分散配合してなる蛍光体塗料(蛍光体分散液)からなる。具体的には、この蛍光体塗料を導光板4219の非入光端面4219dの表面にほぼ均一な膜厚でもって塗布することで、端面波長変換部材431が導光板4219の非入光端面4219dに対して上記した実施形態7に記載した導光板側接着層429(図21を参照)や空気層などの界面を有することがないよう一体化される。また、端面波長変換部材431は、端面反射シート4228に対して端面反射シート側接着層4230を介して接着されている。端面波長変換部材431を構成する蛍光体塗料に含有される各蛍光体としては、次のようなものを用いるのが好ましい。すなわち、緑色蛍光体としては、(Ca,Sr,Ba) 3SiO4:Eu2+、β−SiAlON:Eu2+、Ca3Sc2Si3O12:Ce3+などを用いるのが好ましい。赤色蛍光体としては、(Ca,Sr,Ba) 2SiO5N8:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+や複フッ化物蛍光体(マンガン付活のケイフッ化カリウム(K2TiF6)など)などを用いるのが好ましい。
以上説明したように本実施形態によれば、端面波長変換部材431は、導光板4219の非入光端面4219dの表面に塗布されている。このようにすれば、端面波長変換部材431を導光板4219の非入光端面4219dに対して空気層などの界面を有することがないよう一体化することができる。
<実施形態10>
本発明の実施形態10を図24によって説明する。この実施形態10では、上記した実施形態9から端面波長変換部材の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態9と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る端面波長変換部材4331は、図24に示すように、端面反射シート4328に対して直接的に塗布されることで、端面反射シート4328に対して一体に設けられている。具体的には、端面波長変換部材4331を構成する蛍光体塗料を端面反射シート4328の表面にほぼ均一な膜厚でもって塗布することで、端面波長変換部材4331が端面反射シート4328に対して上記した実施形態7に記載した端面反射シート側接着層430(図21を参照)や空気層などの界面を有することがないよう一体化される。また、端面波長変換部材4331は、導光板4319の非入光端面4319dに対して導光板側接着層4329を介して接着されている。このような構成によれば、上記した実施形態9に比べると、端面波長変換部材4331を容易に設置することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、端面波長変換部材4331は、端面反射シート4328の表面に塗布されている。このようにすれば、端面波長変換部材4331を端面反射シート4328に対して空気層などの界面を有することがないよう一体化することができる。また、仮に導光板4319の非入光端面4319dに端面波長変換部材を塗布して一体に設ける場合に比べると、端面波長変換部材4331を容易に設置することができる。
<実施形態11>
本発明の実施形態11を図25によって説明する。この実施形態11では、上記した実施形態10に記載した構成を実施形態8に組み合わせたものを示す。なお、上記した実施形態8,10と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る端面反射シート4428は、図25に示すように、板面反射シート4425に一体形成されるのに加えて、表面に端面波長変換部材4431が直接的に塗布されることで端面波長変換部材4431が一体に設けられている。
<実施形態12>
本発明の実施形態12を図26によって説明する。この実施形態12では、上記した実施形態7から端面波長変換シート及び端面反射シートをそれぞれ一部品化したものを示す。なお、上記した実施形態7と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る端面波長変換シート4527は、図26に示すように、導光板4519の非入光反対端面4519d1に重なる反対端面波長変換シート4527Aと、導光板4519の一対の非入光側端面4519d2にそれぞれ重なる一対の側端面波長変換シート4527Bと、が相互に連なることで一部品化されている。つまり、端面波長変換シート4527は、導光板4519の周方向に沿って延在して非入光端面4519dを全域にわたって覆う形で配されている。同様に、端面反射シート4528は、反対端面波長変換シート4527Aに重なる反対端面反射シート4528Aと、一対の側端面波長変換シート4527Bにそれぞれ重なる一対の側端面反射シート4528Bと、が相互に連なることで一部品化されている。つまり、端面反射シート4528は、導光板4519の周方向に沿って延在して端面波長変換シート4527を全域にわたって覆う形で配されている。
<実施形態13>
本発明の実施形態13を図27によって説明する。この実施形態13では、上記した実施形態7から端面波長変換シートの設置数を変更したものを示す。なお、上記した実施形態7と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る端面波長変換シート4627は、図27に示すように、導光板4619の非入光端面4619dのうち、非入光反対端面4619d1には重なることがなく、一対の非入光側端面4619d2にのみ選択的に重なる形で配されている。つまり、本実施形態に係る端面波長変換シート4627には、一対の側端面波長変換シート4627Bのみが含まれている。なお、端面反射シート4628のうち、反対端面反射シート4628Aは、導光板4619の非入光反対端面4619d1に対して図示しない接着層を介して接着されている。
<実施形態14>
本発明の実施形態14を図28によって説明する。この実施形態14では、上記した実施形態7から端面波長変換シート及び端面反射シートの設置数を変更したものを示す。なお、上記した実施形態7と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る端面波長変換シート4727は、図28に示すように、導光板4719の非入光端面4719dのうち、一対の非入光側端面4719d2には重なることがなく、非入光反対端面4719d1にのみ選択的に重なる形で配されている。つまり、本実施形態に係る端面波長変換シート4727には、反対端面波長変換シート4727Aのみが含まれている。また、端面反射シート4728には、反対端面波長変換シート4727Aに対して外側に重なる反対端面反射シート4728Aのみが含まれている。
<実施形態15>
本発明の実施形態15を図29によって説明する。この実施形態15では、上記した実施形態7からLED及びLED基板の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態7と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るバックライト装置4812では、図29に示すように、LED4817及びLED基板4818が、シャーシ4814における一方(図29に示す左側)の短辺側の端部に配された構成となっている。詳しくは、LED基板4818は、シャーシ4814の一対の短辺側の側部4814cのうち、一方(図29に示す左側)の短辺側の側部4814cに対して取り付けられており、LED基板4818に実装された各LED4817が導光板4819の外周端面のうちの一方の短辺側の端面と対向する形で配されている。従って、本実施形態では、導光板4819の外周端面のうち、一方の短辺側の端面がLED4817からの光が入射される入光端面4819bとされるのに対し、残りの3つの端面(他方の短辺側の端面及び一対の長辺側の端面)が非入光端面4819dとされる。非入光端面4819dのうち、他方の短辺側の端面が入光端面4819bとは反対側に配される非入光反対端面4819d1とされるのに対し、一対の長辺側の端面が入光端面4819bに隣り合う一対の非入光側端面4819d2とされる。
そして、端面波長変換シート4827には、導光板4819の外周端面のうち他方の短辺側の端面、つまり非入光反対端面4819d1に重なる形で配される反対端面波長変換シート4827Aと、一対の長辺側の端面、つまり一対の非入光側端面4819d2に重なる形で配される一対の側端面波長変換シート4827Bと、が含まれている。端面反射シート4828には、反対端面波長変換シート4827Aに対して外側に重なる反対端面反射シート4828Aと、一対の側端面波長変換シート4827Bに対して外側に重なる一対の反対端面反射シート4828Bと、が含まれている。このような構成であっても、上記した実施形態7と同様の作用及び効果を得ることができる。
<実施形態16>
本発明の実施形態16を図30によって説明する。この実施形態16では、上記した実施形態7から両側入光タイプのバックライト装置に変更したものを示す。なお、上記した実施形態7と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るバックライト装置4912では、図30に示すように、LED4917及びLED基板4918が、シャーシ4914における長辺側の両端部にそれぞれ配された構成となっている。詳しくは、LED基板4918は、シャーシ4914における一方(図30に示す下側)の長辺側の側部4914cと、他方(図30に示す上側)の長辺側の側部4914cと、に対してそれぞれ取り付けられており、各LED基板4918に実装された各LED4917が導光板4919の外周端面のうちの一対の長辺側の端面のそれぞれと対向する形で配されている。従って、本実施形態では、導光板4919の外周端面のうちの一対の長辺側の端面のそれぞれがLED4917からの光が入射される入光端面4919bとされるのに対し、残りの一対の短辺側の端面が非入光端面4919dとされる。従って、本実施形態に係る非入光端面4919dには、上記した実施形態7のような非入光反対端面419d1(図17を参照)が含まれることがなく、入光端面4919bに隣り合う一対の非入光側端面4919d2のみが含まれている。このように本実施形態に係るバックライト装置4912は、導光板4919がその短辺方向(Y軸方向)についての両側から一対のLED基板4918及びそれらに実装された各LED4917によって挟み込まれてなる、両側入光タイプとされている。
そして、端面波長変換シート4927には、上記した実施形態7のような反対端面波長変換シート427A(図17を参照)が含まれることがなく、一対の短辺側の端面、つまり一対の非入光側端面4919d2に重なる形で配される一対の側端面波長変換シート4927Bのみが含まれている。端面反射シート4928には、上記した実施形態7のような反対端面反射シート428A(図17を参照)が含まれることがなく、一対の側端面波長変換シート4927Bに対して外側に重なる一対の反対端面反射シート4928Bのみが含まれている。このような構成であっても、上記した実施形態7と同様の作用及び効果を得ることができる。
<実施形態17>
本発明の実施形態17を図31によって説明する。この実施形態17では、上記した実施形態16からLED及びLED基板の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態16と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るバックライト装置41012では、図31に示すように、LED41017及びLED基板41018が、シャーシ41014における短辺側の両端部にそれぞれ配された構成となっている。詳しくは、LED基板41018は、シャーシ41014における一方(図31に示す左側)の短辺側の側部41014cと、他方(図31に示す右側)の短辺側の側部41014cと、に対してそれぞれ取り付けられており、各LED基板41018に実装された各LED41017が導光板41019の外周端面のうちの一対の短辺側の端面のそれぞれと対向する形で配されている。従って、本実施形態では、導光板41019の外周端面のうちの一対の短辺側の端面のそれぞれがLED41017からの光が入射される入光端面41019bとされるのに対し、残りの一対の長辺側の端面が非入光端面41019d(一対の非入光側端面41019d2)とされる。このように本実施形態に係るバックライト装置41012は、導光板41019がその長辺方向(X軸方向)についての両側から一対のLED基板41018及びそれらに実装された各LED41017によって挟み込まれてなる、両側入光タイプとされている。
そして、端面波長変換シート41027には、一対の長辺側の端面、つまり一対の非入光側端面41019d2に重なる形で配される一対の側端面波長変換シート41027Bのみが含まれている。端面反射シート41028には、一対の側端面波長変換シート41027Bに対して外側に重なる一対の反対端面反射シート41028Bのみが含まれている。このような構成であっても、上記した実施形態7と同様の作用及び効果を得ることができる。
<実施形態18>
本発明の実施形態18を図32によって説明する。この実施形態18では、上記した実施形態16からLED及びLED基板の設置数を変更したものを示す。なお、上記した実施形態16と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るバックライト装置41112では、図32に示すように、LED41117及びLED基板41118が、シャーシ41114における長辺側の両端部と、一方(図32に示す左側)の短辺側の端部と、にそれぞれ配された構成となっている。詳しくは、LED基板41118は、シャーシ41114における一方(図32に示す下側)の長辺側の側部41114cと、他方(図32に示す上側)の長辺側の側部41114cと、一方の短辺側の短辺側の側部41114cと、に対してそれぞれ取り付けられており、各LED基板41118に実装された各LED41117が導光板41119の外周端面のうちの一対の長辺側の端面及び一方の短辺側の端面のそれぞれと対向する形で配されている。従って、本実施形態では、導光板41119の外周端面のうちの一対の長辺側の端面及び一方の短辺側の端面のそれぞれがLED41117からの光が入射される入光端面41119bとされるのに対し、残りの他方の短辺側の端面が非入光端面41119dとされる。従って、本実施形態に係る非入光端面41119dは、短辺側の入光端面41119bに対しては非入光反対端面41119d1となり且つ一対の長辺側の入光端面41119bに対しては非入光側端面41119d2となっている。端面波長変換シート41127は、この非入光端面41119dに重なる形で1つのみ配されており、端面反射シート41128は、端面波長変換シート41127に対して外側に重なる形で1つのみ配されている。このように本実施形態に係るバックライト装置41112は、導光板41119がその3つの辺部に倣って配される3つのLED基板41118及びそれらに実装された各LED41117から入光される、3辺入光タイプとされている。
<実施形態19>
本発明の実施形態19を図33〜図38を参照しつつ説明する。
本実施形態の液晶表示装置510は、全体的には、左右方向に長く延びた横長の矩形状をなしている。また、液晶表示装置510は、図33に示されるように、主として、表示パネルとして利用される液晶パネル511と、液晶パネル511に対して光を供給する外部光源としての照明装置(バックライト装置)512と、液晶パネル511及び照明装置512等を保持する枠状のベゼル513等を備えている。液晶パネル511は、実施形態1の液晶パネル11と同様の構成である。
照明装置512は、図33に示されるように、シャーシ514、光学部材515、フレーム516、LED517、LED基板518、導光板519、反射シート520、補色部材523等を備えている。シャーシ514、光学部材515、フレーム516、LED517、LED基板518、導光板519は、実施形態1のシャーシ14、光学部材15、フレーム16、LED17、LED基板18、導光板19と同様の構成である。なお、導光板519の端部と反射シート520との間には、補色部材523が介在されている。
導光板519の表面519aは、液晶パネル511側に向けて光を出射する光出射面519aとなっている。光出射面519aと液晶パネル511との間には、光学部材515がフレーム516に支持された状態で配される。また、導光板519の一方の長辺側端面519cは、LED517からの光が入射される光入射面519cとなっている。なお、光入射面519cを含む導光板519の端部を、入射端部5190と称する。
導光板519の他方の長辺側端面519d、導光板519の2つの短辺側端面519e,519fは、光源(LED517)と対向していないため、それらを「光源非対向面」と称する場合がある。特に、光入射面519cの反対側にある光源非対向面(長辺側端面519d)を、「反対側光源非対向面」と称する場合がある。なお、本明細書において、光源非対向面を含む導光板の端部5191,5192,5193を、「光源非対向端部」と称し、特に、反対側光源非対向面を含む導光板519の端部5191を、「反対側光源非対向端部」と称する場合がある。また、光入射面519cに隣接する光源非対向面としての隣接端面(短辺側端面)519e,519fを含む導光板の端部5192,5193を、「光源非対向隣接端部」と称する場合がある。
光学部材515は、液晶パネル511等と同様、平面視で横長の略矩形状をなしている。光学部材515を構成する具体的な部材(光学シート)としては、例えば、拡散シート、レンズシート、反射型偏光シート等が挙げられる。特に、本実施形態の光学部材515は、必須の部材(光学シート)として、量子ドット蛍光体を含有する蛍光体シート(波長変換部材の一例)5150を備えている。光学部材515のうち、蛍光体シート5150が最も光出射面519a側に配されている。蛍光体シート5150は、液晶パネル511等と同様、平面視略矩形状をなしている。蛍光体シート5150は、LED517からの光の一部を厚み方向にそのまま透過させると共に、LED517からの光の一部を吸収してその光を他の波長領域の光(二次光)に変換して放出する機能を備えている。このような蛍光体シート5150は、例えば、波長変換層と、その波長変換層を挟む一対の支持層と、各支持層の外側に積層され、波長変換層及び一対の支持層を挟む一対のバリア層とを備えている。
波長変換層は、バインダ樹脂としてのアクリル系樹脂と、そのアクリル系樹脂中に分散した状態で配合される量子ドット蛍光体(蛍光体の一例)とを含有する。アクリル系樹脂は、透明であり、光透過性を有すると共に、支持層に対する接着性を備えている。支持層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂からなるシート状(フィルム状)の部材である。量子ドット蛍光体は、優れた量子効率を有する蛍光体であり、ナノサイズ(例えば、直径2nm〜10nm程度)の半導体結晶中に、電子・正孔や励起子を三次元空間全方位で閉じ込めることで、離散的エネルギー準位を有し、そのドットのサイズを変えることで発光光のピーク波長(発光色)等を自由に選択することができる。
図36は、裏面側から見た状態のLED517と導光板519との配置関係を模式的に表した平面図である。図36に示されるように、導光板519の裏面519bには、各々が光反射性及び散乱性を有する複数のドット部522aの集まりからなる光反射・散乱パターン522が形成されている。各ドット部522aは、略円形状の白色の塗膜からなり、導光板519の裏面519bに対して、印刷技術等の公知の方法により形成されている。光反射・散乱パターン522において、LED517の近く(つまり、光入射面519cの近く)では、ドット部522aの大きさが小さく、かつドット部522aが形成される密度(単位面積あたりの密度)が低くなり、LED517から遠ざかるにつれて、ドット部522aの大きさが大きく、かつドット部522aが形成される密度(単位面積あたりの密度)が高くなるように設定されている。導光板519の光入射面519cより入射された光が、ドット部522aに当たると、ドット部522aより反射又は散乱されて、光出射面519aから出射される。
次いで、図37及び図38を参照しつつ、補色部材523について説明する。図37は、表面側から見た状態のLED517、導光板519、補色部材523及び反射シート520の配置関係を模式的に表した平面図であり、図38は、光源非対向隣接端部5192付近における液晶表示装置510の拡大断面図である。なお、図38には、図37のB−B線に対応する部分の断面図が示されている。
補色部材523は、シート状をなし、LED517から出射された光(一次光、青色光)が呈する青色(基準色)と補色の関係にある色(本実施形態の場合、黄色)を呈する部材からなる。特に、本実施形態の補色部材(第1の補色部材の一例)523は、上記蛍光体シート5150と同様、光透過性を有すると共に、LED517から出射された光(一次光、青色光)の一部を吸収してその光を他の波長領域の光(二次光)に変換して放出する機能を備えている。そのため、補色部材523は、LED517から出射された光(一次光、青色光)により励起されて前記他の波長領域の光(二次光)を放出する蛍光体を含有している。
本実施形態の補色部材523は、上述した蛍光体シート5150と同様の構成からなり、例えば、波長変換層と、その波長変換層を挟む一対の支持層と、各支持層の外側に積層され、波長変換層及び一対の支持層を挟む一対のバリア層とを備えている。補色部材523の波長変換層は、蛍光体シート5150の波長変換層と同様、バインダ樹脂としてのアクリル系樹脂と、そのアクリル系樹脂中に分散した状態で配合される量子ドット蛍光体とを含有するものからなる。また、補色部材523の支持層は、蛍光体シート5150の支持層と同様、PET等のポリエステル系樹脂からなるシート状(フィルム状)の部材からなる。
補色部材523は、図37及び図38に示されるように、導光板519の裏面(反対面)519bのうち、導光板519の両端部(光源非対向隣接端部)5192,5193と重なるように、それぞれ裏面(反対面)519bと反射シート520との間に介在される。補色部材523は、平面視矩形状であり、光入射面519cの左右両側に配される端部(光源非対向隣接端部)5192,5193を裏面(反対面)519b側から覆うように1つずつ設けられている。なお、補色部材523の一部は、各端部(光源非対向隣接端部)5192,5193よりも外側にはみ出した状態となっている。そのため、導光板519の各端部(光源非対向隣接端部)5192,5193の裏面は、補色部材523によって隅々まで覆われている。
以上のような照明装置512において、各LED517に電力が供給されると、各LED517が点灯して、各LED517より出射された光(一次光、青色光)が、光入射面519cより導光板519内に入射する。導光板519内に入射された光は、導光板519内で反射を繰り返しながら伝播する。導光板519内を伝播する際に、裏面519bの光反射・散乱パターン522(各ドット部522a)に当たった光は、光出射面519aに向かって立ち上がり、更に光出射面519aから蛍光体シート5150に供給される。
蛍光体シート5150では、上述したように、一部の青色光は、そのまま青色光として透過するものの、他の一部の青色光は、波長変換されて黄色光として放出される。蛍光体シート5150より出射した光(青色光、黄色光)は、蛍光体シート5150に積層されている他の光学部材(光学シート)515や、導光板519の裏面519b側に配されている反射シート520等に当たる等して、複数回の再帰反射を繰り返しつつ、蛍光体シート5150を複数回通過した後、最終的に液晶パネル511の背面に向かうように、光学部材515から面状に広がった光(面光)として出射する。
図35には、光出射面519a側から見た状態の導光板519が示されている。矩形状をなす光出射面519aのうち、光入射面519cに隣接する2つの短辺側端面(光源非対向面)519e,519f付近の各領域R1,R2より出射される光は、光出射面519aの中央側の領域と比べて、再帰反射の回数が少なくなっている。光出射面519aのうち、中央側の領域には、主として、列状に並んだ複数のLED517のうち、中央側に配される複数のLED517より、光が供給される。これに対し、光出射面519aの左右両側に存在する領域R1,R2には、列状に並んだ複数のLED517のうち、その端側に配されるLED517より供給される。各LED517より出射される光は、ある程度の角度で広がった配向分布を有するものの、直進性が高くなっている。そのため、導光板519の両端側(光入射面519cに隣接する光源非対向面519e,519f側)には、LED基板518の中央側に配される各LED517からの光が供給され難くなっている。
なお、図35において、光出射面519aの周端部に沿うように示される矩形状の領域(一点鎖線)5130は、フレーム516の内周縁(枠本体部5161の内周縁、ベゼル513の内周縁)の位置を表す。導光板519の光出射面519aより出射される光のうち、実際に液晶パネル511に供給される光(つまり、照明装置512より出射される光)は、フレーム516の内周縁の内側を通過する光である。そのため、照明装置512の光出射側を平面視した際、領域5130と領域R1とで囲まれる領域R11と、領域5130と領域R2とで囲まれる領域R22とが、中央側と比べて再帰反射の回数が少ない光が出射する部分となっている。
本実施形態では、このように、再帰反射の回数が少ない光が出射する部分(領域R11及び領域R22)と少なくとも重なるように、補色部材523が導光板519の各端部(光源非対向隣接端部)5192,5193と反射シート520との間に介在される。なお、上記領域R11は、平面視した際に、導光板519の裏面(反対面)519bのうち、光源非対向隣接端部5192に相当する部分と全面的に重なり、また、上記領域R22は、平面視した際に、導光板519の裏面(反対面)519bのうち、光源非対向端部5193に相当する部分と全面的に重なる。
仮に、補色部材523を取り除いた状態で、各LED517より光を供給すると、導光板519の各領域R11,R22からは、青色光の存在比率が、中央側よりも高くなっている光が出射することになる。その場合、液晶パネル511の表示面では、両端部分(領域R11,R22に対応する部分)が中央側よりも青味を帯びた状態となる。
本実施形態の照明装置512では、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)において、再帰反射の回数が少なくても、蛍光体シート5150と同種の補色部材523を、反射シート520に載せた状態で、導光板519の各端部(光源非対向隣接端部)5192,5193の裏面(反対面)519b側に配することで、一次光(青色光)を二次光(赤色光、緑色光)に波長変換する効率を高くしている。つまり、本実施形態では、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)より出射される光は、蛍光体シート5150以外に、補色部材523によっても波長変換される。
例えば、導光板519内に入射された一次光(青色光)のうち、裏面(反対面)519bを通過して補色部材523に供給された光の一部は、補色部材523が備える蛍光体により波長変換され、二次光(緑色光及び赤色光からなる黄色光)として出射される。補色部材523によって波長変換された二次光が、反射シート520側に向った場合、その光(二次光)は、反射シート520で反射され、再び導光板519内へ戻される。なお、補色部材523に対して、二次光が供給された場合、その光は、補色部材523を透過して反射シート520で反射等されて、再び導光板519内へ戻される。
このように、導光板519の左右両側の端部(光源非対向隣接端部)5192、5192の裏面519bに、補色部材523を反射シート520に載せた状態で配置することで、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)における、青色と補色の関係にある黄色を呈する光(補色光)の存在比率を高くし、青色を呈する光(青色光)の存在比率を低くすることができる。その結果、照明装置512からは、中央側と同様、両端側も白味を帯びた光が出射される。つまり、照明装置512では、面状に広がった出射光(面光)において、端側(光源非対向隣接端部5192,5193側)が中央側よりもLED517の一次光の色彩(青色)で色付くことが抑制されている。
なお、導光板519の裏面519bに形成される光反射・散乱パターン522等の条件によっては、光出射面519aのうち、光入射面519cの反対側にある長辺側端面(反対側光源非対向面)519dの付近でも、青色光の存在比率が、中央側よりも高くなっている光が出射する場合がある。ただし、長辺側端面(反対側光源非対向面)519d付近で生じ得る青味を帯びた光は、上述した導光板519の両端側(光入射面519cに隣接する光源非対向面519e,519f側)で生じるものと比べて、格段に範囲が狭く、しかも液晶パネル511に表示される画像を視認する際に、実質的に問題とならない程度のものである。
また、光出射面519aのうち、光入射面519c付近についても、形成される光反射・散乱パターン522等の条件によっては、青色光の存在比率が、中央側よりも高くなっている光が出射する場合がある。ただし、光入射面519c付近で生じ得る青味を帯びた光は、範囲が狭く、かつ液晶パネル511に表示される画像を視認する際に、実質的に問題とならない程度のものである。
<実施形態20>
次いで、本発明の実施形態20を、図39等を参照しつつ説明する。本実施形態では、実施形態19の補色部材523を、補色部材523Aに代えた照明装置(液晶表示装置)について説明する。なお、本実施形態の照明装置(液晶表示装置)の基本的な構成は、上記実施形態19と同様である。そのため、実施形態19と同じ構成については、実施形態19と同じ符号を付し、その詳細説明は省略する。
図39は、実施形態20に係る照明装置で利用されるLED517、導光板519、補色部材523A及び反射シート520の配置関係を表した説明図である。本実施形態の補色部材(第1の補色部材の一例)523Aは、実施形態19と同様の材質からなり、光透過性を有すると共に、LED517から出射された光(一次光、青色光)の一部を吸収してその光を他の波長領域の光(二次光、赤色光、緑色光)に変換して放出する機能を備えている。
補色部材523Aは、導光板519の左右両側の端部(光源非対向端部)5192,5193のみならず、入射端部5190の反対側にある端部(反対側光源非対向端部)5191と重なるように、導光板519と反射シート521との間に介在されている。補色部材523Aは、実施形態19の補色部材523と同様、左右両側の端部(光源非対向端部)5192,5193にそれぞれ割り当てられる2つの短辺側補色部材5230と、入射端部5190の反対側にある端部(反対側光源非対向端部)5191に割り当てられ、2つの短辺側補色部材5230の間を繋ぐ長辺側補色部材5231とからなる。なお、短辺側補色部材5230は、実施形態19の補色部材523と同形状である。
本実施形態では、導光板519の裏面に設けられている光反射・散乱パターンの違い等により、長辺側端面(反対側光源非対向面)519d付近で青味を帯びた光が出射される。なお、上述したように、長辺側端面(反対側光源非対向面)519d付近で生じ得る青味を帯びた光は、導光板519の両端側(光源非対向面519e,519f側)で生じるものと比べて、範囲が狭くなっている。そのため、長辺側補色部材5231は、短辺側補色部材230と比べて、線幅が細くされている。
本実施形態のように、導光板519の左右両側の端部(光源非対向端部)5192,5193のみならず、入射端部5190の反対側にある端部(反対側光源非対向端部)5191に、補色部材523Aが割り当てられてもよい。このような補色部材523Aを備えた照明装置では、面状に広がった出射光(面光)において、端側(光源非対向隣接端部5192,5193側、反対側光源非対向端部5191側)が中央側よりもLED517の一次光の色彩(青色)で色付くことが抑制されている。
<実施形態21>
次いで、本発明の実施形態21を、図40等を参照しつつ説明する。本実施形態では、上記実施形態19の補色部材523に代えて、補色部材523Bを用いた照明装置512Bを備える液晶表示装置510Bについて説明する。図40は、実施形態21に係る液晶表示装置510Bの光源非対向隣接端部5192付近の拡大断面図である。なお、図40には、上記実施形態19の図38に対応する部分が示されている。
本実施形態の補色部材523Bは、上記実施形態519と同様、シート状をなし、LED517から出射された光(一次光、青色光)が呈する青色(基準色)と補色の関係にある色(本実施形態の場合、黄色)を呈する部材からなる。ただし、補色部材523Bは、上記実施形態19のものとは異なり、LED517からの光(一次光、青色光)を選択的に吸収する機能を備えている。なお、補色部材523Bは、蛍光体シート5150に含まれる蛍光体により波長変換された二次光(緑色光、赤色光)を透過させる機能(光透過性)も備えている。このような補色部材523Bとしては、例えば、黄色のセロファンフィルムが利用される。
本実施形態では、上記実施形態19と同様、再帰反射の回数が少ない光が出射する部分(領域R11及び領域R22)と少なくとも重なるように、補色部材523が導光板519の各端部(光源非対向端部)5192,5193と反射シート520との間に介在される(図35参照)。例えば、導光板519内に入射された一次光(青色光)のうち、裏面(反対面)519bを通過して補色部材523Bに供給された光の一部は、補色部材523Bで吸収される。これに対して、補色部材523Bに、二次光(緑色光、赤色光)が供給された場合、その光は、補色部材523Bを透過して反射シート520で反射等されて、再び導光板19内へ戻される。
本実施形態の照明装置512Bでは、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)において、再帰反射の回数が少なくても、一次光(青色光)を選択的に吸収しつつ、二次光(緑色光及び赤色光からなる黄色光)を選択的に透過させる補色部材523Bを、反射シート520に載せた状態で、導光板519の各端部(光源非対向端部)5192,5193の裏面(反対面)519b側に配することで、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)における、青色と補色の関係にある黄色を呈する光(補色光)の存在比率を高くし、青色を呈する光(青色光)の存在比率を低くすることができる。
その結果、照明装置512Bからは、中央側と同様、両端側も白味を帯びた光が出射される。つまり、照明装置512Bでは、面状に広がった出射光(面光)において、端側(光源非対向隣接端部5192,5193側)が中央側よりもLED517の一次光の色彩(青色)で色付くことが抑制されている。このように、LED517からの光(一次光、青色光)を選択的に吸収する機能を備えつつ、二次光(緑色光、赤色光)を透過させる機能(光透過性)も備えた補色部材523Bを利用してもよい。
<実施形態22>
次いで、本発明の実施形態22を、図41及び図42等を参照しつつ説明する。本実施形態では、上記実施形態19の補色部材523に代えて、補色部材(第2の補色部材の一例)524を用いた照明装置512Cを備える液晶表示装置510Cについて説明する。図41は、実施形態22に係る照明装置512Cで利用されるLED517、導光板519、補色部材524及び反射シート520の配置関係を表した説明図であり、図42は、実施形態22に係る液晶表示装置510Cの光源非対向隣接端部5192付近の拡大断面図である。なお、図42には、図41のC−C線に対応する部分の断面図が示されている。
本実施形態の補色部材524は、実施形態19と同じ材質からなる。つまり、補色部材524は、上記実施形態19の蛍光体シート5150と同様、光透過性を有すると共に、LED517から出射された光(一次光、青色光)の一部を吸収してその光を他の波長領域の光(二次光としての赤色光及び緑色光)に変換して放出する機能を備えている。また、本実施形態の補色部材524は、実施形態19の補色部材523と同形状に設定されている。
ただし、本実施形態の補色部材524は、上記実施形態19とは異なり、光出射面519aのうち、導光板519の左右両側の端部(光源非対向隣接端部5192,5193)と重なるように光出射面と、蛍光体シート5150との間に配されている。補色部材524の一部は、図41等に示されるように、導光板519の左右両側の端部(光源非対向隣接端部5192,5193)よりも外側にはみ出した状態となっている。
本実施形態では、再帰反射の回数が少ない光が出射する部分(領域R11及び領域R22)と少なくとも重なるように、補色部材524が導光板519の各端部(光源非対向端部)5192,5193と蛍光体シート5150との間に介在される。本実施形態の照明装置512Cでは、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)において、再帰反射の回数が少なくても、蛍光体シート5150と同種の補色部材524を、導光板519の各端部(光源非対向端部)5192,5193の光出射面519a側に配することで、一次光(青色光)を二次光(赤色光、緑色光)に波長変換する効率を高くしている。つまり、本実施形態では、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)より出射される光は、蛍光体シート5150以外に、補色部材524によっても波長変換される。
このように、導光板519の左右両側の端部(光源非対向端部)5192、5192と重なるように補色部材524を光出射面519a側から配置することで、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)における、青色と補色の関係にある黄色を呈する光(補色光)の存在比率を高くし、青色を呈する光(青色光)の存在比率を低くすることができる。その結果、照明装置512Cからは、中央側と同様、両端側も白味を帯びた光が出射される。つまり、本実施形態の照明装置512Cでも、面状に広がった出射光(面光)において、端側(光源非対向隣接端部5192,5193側)が中央側よりもLED517の一次光の色彩(青色)で色付くことが抑制されている。以上のように、導光板519の光出射面519aと蛍光体シート5150との間に、補色部材524を配置してもよい。
<実施形態23>
次いで、本発明の実施形態23を、図43等を参照しつつ説明する。本実施形態では、上記実施形態22の補色部材524に代えて、補色部材(第2の補色部材の一例)524Dを用いた照明装置について説明する。図43は、実施形態23に係る照明装置で利用されるLED517、導光板519、補色部材524D及び反射シート520の配置関係を表した説明図である。
補色部材524Dは、上記実施形態22と同様の材質からなる。ただし、補色部材524Dは、導光板519の左右両側の端部(光源非対向端部)5192,5193のみならず、入射端部5190の反対側にある端部(反対側光源非対向端部)5191と重なるように、導光板519の光出射面519a側に配置されている。補色部材524Dは、実施形態22の補色部材524と同様、左右両側の端部(光源非対向端部)5192,5193にそれぞれ割り当てられる2つの短辺側補色部材5240と、入射端部5190の反対側にある端部(反対側光源非対向端部)5191に割り当てられ、2つの短辺側補色部材5230の間を繋ぐ長辺側補色部材5241とからなる。なお、短辺側補色部材5240は、実施形態22の補色部材524と同形状である。
本実施形態では、導光板519の裏面に設けられている光反射・散乱パターンの違い等により、長辺側端面(反対側光源非対向面)519d付近で青味を帯びた光が出射される。なお、上述したように、長辺側端面(反対側光源非対向面)519d付近で生じ得る青味を帯びた光は、導光板519の両端側(光源非対向面519e,519f側)で生じるものと比べて、範囲が狭くなっている。そのため、長辺側補色部材5241は、短辺側補色部材240と比べて、線幅が細くされている。
本実施形態のように、導光板519の左右両側の端部(光源非対向隣接端部)5192,5193のみならず、入射端部5190の反対側にある端部(反対側光源非対向端部)5191に、補色部材524Dが割り当てられてもよい。このような補色部材524Dを備えた照明装置では、面状に広がった出射光(面光)において、端側(光源非対向隣接端部5192,5193側、反対側光源非対向端部5191側)が中央側よりもLED517の一次光の色彩(青色)で色付くことが抑制されている。
<実施形態24>
次いで、本発明の実施形態24を、図44等を参照しつつ説明する。本実施形態では、上記実施形態22の補色部材524に代えて、補色部材(第2の補色部材の一例)524Eを用いた照明装置512Eを備える液晶表示装置510Eについて説明する。図44は、実施形態24に係る液晶表示装置510Eの光源非対向隣接端部5192付近の拡大断面図である。なお、図44には、上記実施形態22の図42に対応する部分が示されている。
本実施形態の補色部材524Eは、上記実施形態22と同様、シート状をなし、LED517から出射された光(一次光、青色光)が呈する青色(基準色)と補色の関係にある色(本実施形態の場合、黄色)を呈する部材からなる。ただし、補色部材524Eは、上記実施形態22のものとは異なり、LED517からの光(一次光、青色光)を選択的に吸収する機能を備えている。なお、補色部材524Eは、蛍光体シート5150に含まれる蛍光体により波長変換された二次光(緑色光、赤色光)を透過させる機能(光透過性)も備えている。このような補色部材524Eとしては、上記実施形態21と同様、例えば、黄色のセロファンフィルムが利用される。
本実施形態では、上記実施形態22と同様、再帰反射の回数が少ない光が出射する部分(領域R11及び領域R22)と少なくとも重なるように、補色部材524Eが導光板519の各端部(光源非対向隣接端部)5192,5193の光出射面519a側と蛍光体シート5150との間に介在される。例えば、導光板519内に入射された一次光(青色光)のうち、光出射面519aを通過して補色部材524Eに供給された光の一部は、補色部材524Eで吸収される。これに対して、補色部材524Eに、二次光(緑色光、赤色光)が供給された場合、その光は、補色部材524Eを透過し、蛍光体シート5150に供給される。
本実施形態の照明装置512Eでは、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)において、再帰反射の回数が少なくても、一次光(青色光)を選択的に吸収しつつ、二次光(緑色光及び赤色光からなる黄色光)を選択的に透過させる補色部材524Eを、導光板519の各端部(光源非対向隣接端部)5192,5193の光出射面519a側に配することで、光出射面519aの各領域R11,R22(R1,R2)における、青色と補色の関係にある黄色を呈する光(補色光)の存在比率を高くし、青色を呈する光(青色光)の存在比率を低くすることができる。
その結果、照明装置512Eからは、中央側と同様、両端側も白味を帯びた光が出射される。つまり、照明装置512Eでは、面状に広がった出射光(面光)において、端側(光源非対向隣接端部5192,5193側)が中央側よりもLED517の一次光の色彩(青色)で色付くことが抑制されている。このように、LED517からの光(一次光、青色光)を選択的に吸収する機能を備えつつ、二次光(緑色光、赤色光)を透過させる機能(光透過性)も備えた補色部材524Eを利用してもよい。
<実施形態25>
本発明の実施形態25を図45から図55によって説明する。本実施形態25の液晶表示装置610を構成する液晶パネル611については、実施形態1の液晶パネル11と同様の構成である。
一方、バックライト装置612は、図45に示すように、シャーシ614と、複数の光学部材(光学シート)615と、光源であるLED617と、LED617が実装されたLED基板618と、LED617からの光を導光して光学部材615(液晶パネル611)へと導く導光板619と、導光板619などを表側から押さえるとともに光学部材615を裏側から受けるフレーム616と、が備えられる。シャーシ614、LED617、LED基板618、導光板619については、実施形態1のシャーシ14、LED17、LED基板18、導光板19と同様の構成である。
光学部材615は、図45に示すように、シート状をなしていて合計で4枚が備えられている。具体的には、光学部材615は、LED617から発せられた光の一部(一次光)を他の波長の光(二次光)へと波長変換する波長変換シート(波長変換部材)620と、光に等方性集光作用を付与するマイクロレンズシート621と、光に異方性集光作用を付与するプリズムシート622と、光を偏光反射する反射型偏光シート623と、から構成される。光学部材615は、図47及び図48に示すように、裏側から波長変換シート620、マイクロレンズシート621、プリズムシート622、及び反射型偏光シート623の順で相互に積層されてそれらの外縁部がフレーム616に対してその表側に載せられている。
フレーム616は、図45に示すように、導光板619及び光学部材615の外周縁部に沿って延在する横長の枠状部(額縁状部、枠状支持部)616aを有しており、その枠状部616aにより導光板619の外周縁部をほぼ全周にわたって表側から押さえて支持するものとされる。フレーム616の枠状部616aは、光学部材615(波長変換シート20)と導光板619との間に介在するとともに、光学部材615の外周縁部を裏側から受けて支持するものとされ、それにより光学部材615が導光板619との間に枠状部616a分の間隔を空けた位置に保たれる。また、フレーム616の枠状部616aにおける裏側(導光板619側)の面には、例えばポロン(登録商標)などからなる緩衝材624が設けられている。緩衝材624は、枠状部616aの全周にわたって延在するよう枠状をなしている。さらには、フレーム616は、枠状部616aから表側に向けて突出するとともに、液晶パネル611における外周縁部を裏側から支持する液晶パネル支持部616bを有している。
なお、波長変換シート620は、図47及び図48に示すように、その外周縁部が、フレーム616の枠状部616aに対して表側から直接載せられている。波長変換シート620は、図50に示すように、LED617からの光を波長変換するための蛍光体(波長変換物質)を含有する波長変換層(蛍光体フィルム)620aと、波長変換層620aを表裏から挟み込んでこれを保護する一対の保護層(保護フィルム)620bと、を少なくとも有している。波長変換層620aには、LED617からの青色の単色光を励起光として、赤色の光(赤色に属する特定の波長領域の可視光線)を発する赤色蛍光体と、緑色(緑色に属する特定の波長領域の可視光線)の光を発する緑色蛍光体と、が分散配合されている。これにより、波長変換シート620は、LED617の発光光(青色の光、一次光)をその色味(青色)に対して補色となる色味(黄色)を呈する二次光(緑色の光及び赤色の光)に波長変換するものとされる。波長変換層620aは、ほぼ透明な合成樹脂製でフィルム状をなす基材(蛍光体担体)620a1に、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を分散配合した蛍光体層620a2を塗布してなるものとされる。保護層620bは、ほぼ透明な合成樹脂製でフィルム状をなしており、防湿性などに優れるものとされる。このようにその構成は実施形態7の波長変換シート420(図20参照)と同様とされている。
ところで、バックライト装置612では、図47及び図48に示すように、その外周側において構成部材間に隙間が生じ易いものとなっているため、そのような隙間から光が漏れ出すことが懸念される。バックライト装置612の外周側に生じた隙間から漏れ出す光には、波長変換シート620によって波長変換される前の一次光、つまりLED617から発せられた青色の光が多く含まれる傾向にあるため、バックライト装置612の外周側では中央側に比べるとLED617の発光光と同系色である青色味を帯びた色ムラが視認されるおそれがあった。
そこで、本実施形態に係るバックライト装置612には、図47,図48及び図51に示すように、波長変換シート620を中央側部分629と外周側部分630とに区分したときに中央側部分629とは非重畳とされ外周側部分630の少なくとも一部に重畳する形で配されて光の一部を出光側とは反対側、つまり裏側に再帰反射させる再帰反射部631が備えられている。このような構成によれば、波長変換シート620の外周側部分630付近に存在する光の一部を再帰反射部631によって裏側に再帰反射させることができる。再帰反射部631にて裏側に再帰反射された光は、再び波長変換シート620を透過して波長変換され易くなるので、上記のようにバックライト装置612の外周側において構成部材間に生じた隙間から光が漏れ出した場合でも、バックライト装置612の外周側において出射光がLED617の発光光(一次光)と同系色である青色味を帯び難いものとなる。これにより、バックライト装置612における中央側と外周側とで出射光の色味に差が生じ難くなり、出射光に色ムラが生じ難いものとされる。
再帰反射部631は、図55に示すように、シート状(フィルム状)をなす基材632と、基材632中に分散配合されて光を散乱反射(拡散反射)する多数の光散乱粒子(光拡散粒子)633と、からなる。つまり、再帰反射部631は、一般的な光学部材の一種である光散乱反射シート(光拡散シート)と同様の構造を有していることから、そのような一般的な光学部材を用いて製造することができ、もって製造コストの低廉化を図る上で好適とされる。再帰反射部631を構成する基材632は、例えばアクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化型樹脂などのほぼ透明で優れた透光性を有する合成樹脂材料を主原料としている。再帰反射部631を構成する光散乱粒子633は、例えばシリカ、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛などの無機材料やアクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリスチレンなどの有機材料などの白色またはほぼ透明な材料からなり、その表面にて光を散乱反射(ランバート反射)させることができる。つまり、光散乱粒子633は、光を殆ど吸収することなく散乱反射することで、その散乱反射した光の一部を裏側に再帰反射させることができるので、光の利用効率が高いものとなり、また経時的な性能劣化が生じ難いものとされる。光散乱粒子633は、略球状をなしており、所定の分布濃度でもって基材632中に分散配合されている。
再帰反射部631は、図47及び図48に示すように、波長変換シート620に対して出光側、つまり表側に重なる形で配されている。このようにすれば、一旦波長変換シート620を透過した光が再帰反射部631にて再帰反射されるとすぐに波長変換シート620を透過することになる。これにより、光が波長変換シート620を通過する回数がより多くなるので光の波長変換がより促進され、色ムラの抑制を図る上でより好適とされる。その上で、再帰反射部631は、図52に示すように、波長変換シート620の外周側部分630における全周にわたって延在しており、全体として平面に視て横長の枠状をなしている。従って、再帰反射部631は、波長変換シート620の外周側部分630に対して全周にわたって重畳する形で配されている。言い換えると、再帰反射部631は、波長変換シート620の外周側部分630のうち、導光板619の外周端面である非入光端面619dに並行する部分に対して重畳するのに加えて、入光端面619bに並行する部分に対しても重畳している。このような構成によれば、波長変換シート620の外周側部分630のうち導光板619の非入光端面619dに並行する部分付近に存在する光や導光板619の入光端面619bに並行する部分付近に存在する光の一部を再帰反射部631により裏側に再帰反射させることができる。従って、導光板619内を伝播する光が導光板619の非入光端面619dから出射したり、入光端面619bから出射したりして上記したバックライト装置612の構成部材間の隙間から漏れ出した場合であっても、色ムラの発生を好適に抑制することができる。また、バックライト装置612の構成部材間の隙間が周方向についてどの位置に生じた場合であってもその隙間から生じ得る光漏れに起因する色ムラを好適に抑制することができる。
再帰反射部631は、図47,図48及び図51に示すように、導光板619の外縁部を表側から支持するフレーム616の枠状部616aに重畳する部分と、フレーム616の枠状部616aの内端位置よりも内側に配される部分と、を有している。つまり、再帰反射部631は、枠状部616aの内端位置を内外に跨ぐ形で配されている。このフレーム616の枠状部616aの内端位置は、導光板619の出光板面619aにおける有効出光領域と非有効出光領域との境界位置と一致していることから、再帰反射部631は、導光板619の出光板面619aにおける有効出光領域と非有効出光領域とに跨る範囲にわたって配されている。このような構成によれば、フレーム616の枠状部616aの内端位置よりも内側の有効出光領域に存在する光についてもその一部を再帰反射部631によって裏側に再帰反射させることができる。これにより、波長変換シート620の外周側部分630付近に存在する光をより効率的に再帰反射させることができるので、フレーム616と導光板619との間の隙間やフレーム616と波長変換シート620との間の隙間から光漏れが生じた場合に生じ得る色ムラを好適に抑制することができる。
上記のような構成の再帰反射部631は、光学部材615(波長変換シート620を含む)と共にフレーム616に対して位置決めされるようになっており、その位置決め構造について詳しく説明する。フレーム616には、図47,図48及び図53に示すように、光学部材615及び再帰反射部631を位置決めするための位置決め部634が設けられている。位置決め部634は、フレーム616を構成する枠状部616aにおける表側の面から表側に向けて突出する形で設けられている。位置決め部634は、平面に視て横長または縦長の長円形状をなしており、枠状部616aからの突出寸法が全ての光学部材615及び再帰反射部631を重ねた厚みよりも大きなものとされる。位置決め部634は、枠状部616aにおいてその周方向について間隔を空けた位置に複数が並んで設けられている。詳しくは、位置決め部634は、枠状部616aを構成する一方(図53に示す上側)の長辺部分には3つ、他方(図53に示す下側)の長辺部分には2つ、一対の短辺部分には1つずつ、それぞれ配置されている。合計7つの位置決め部634は、図53に示す上下非対称となる配置とされている。
光学部材615には、フレーム616の位置決め部634によって位置決めされる第1被位置決め部635が設けられている。第1被位置決め部635は、図54に示すように、光学部材615の外周縁部をその板面に沿って部分的に外向きに突出(延出)させてなるものとされる。この第1被位置決め部635は、光学部材615を構成する波長変換シート620、マイクロレンズシート621、プリズムシート622及び反射型偏光シート623のそれぞれに個別に設けられている。第1被位置決め部635は、光学部材615においてその周方向について間隔を空けた位置に複数が並んで設けられており、その平面配置は上記したフレーム616における位置決め部634の配置と同様であり、図54に示す上下非対称となる配置とされている。第1被位置決め部635は、平面に視て横長または縦長の方形状をなしており、平面に視た大きさが位置決め部634よりも十分に大きなものとされる。第1被位置決め部635における中央側部分には、位置決め部634を挿通可能な第1被位置決め孔635aが開口して設けられている。第1被位置決め孔635aは、その平面形状が第1被位置決め部635と同様に横長または縦長の方形状をなしており、平面に視た大きさが位置決め部634よりも一回り小さなものとなっている。そして、光学部材615は、図47,図48及び図51に示すように、第1被位置決め部635における第1被位置決め孔635aの内周面(孔縁)に対して位置決め部634の外周面の少なくとも一部が当接されることで、その板面に沿う方向(X軸方向及びY軸方向)についてフレーム616に対して位置決めされるようになっている。
再帰反射部631には、フレーム616の位置決め部634によって位置決めされる第2被位置決め部636が設けられている。第2被位置決め部636は、図52に示すように、再帰反射部631の外周縁部をその板面に沿って部分的に外向きに突出(延出)させてなるものとされる。第2被位置決め部636は、再帰反射部631においてその周方向について間隔を空けた位置に複数が並んで設けられており、その平面配置は上記したフレーム616における位置決め部634の配置(光学部材615における第1被位置決め部635の配置)と同様であり、図52に示す上下非対称となる配置とされている。この第2被位置決め部636は、平面に視て横長または縦長の方形状をなしており、平面に視た大きさが位置決め部634よりも十分に大きく且つ第1被位置決め部635とほぼ同じ程度とされる。第2被位置決め部636における中央側部分には、位置決め部634を挿通可能な第2被位置決め孔636aが開口して設けられている。第2被位置決め孔636aは、その平面形状が第2被位置決め部636と同様に横長または縦長の方形状をなしており、平面に視た大きさが位置決め部634よりも一回り小さく且つ第1被位置決め孔635aとほぼ同じ程度とされる。従って、第2被位置決め孔636aは、第2被位置決め部636が第1被位置決め部635に対して平面に視て整合する配置にされると、第1被位置決め孔635aに対して平面に視て整合して互いの内周面がほぼ面一状をなすものとされる(図47及び図48を参照)。そして、再帰反射部631は、図47,図48及び図51に示すように、第2被位置決め部636における第2被位置決め孔636aの内周面(孔縁)に対して位置決め部634の外周面の少なくとも一部が当接されることで、その板面に沿う方向(X軸方向及びY軸方向)についてフレーム616に対して位置決めされるようになっている。つまり、再帰反射部631は、光学部材615と共通の位置決め部634によって位置決めが図られているから、波長変換シート620に対して接着などの手法に依らずとも高い位置精度でもって位置決め状態に保持されるとともに、位置決め構造の簡素化を図る上でも好適とされる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。上記した構成の液晶表示装置610の製造に際しては、液晶パネル611及びバックライト装置612をそれぞれ製造した後、それらをベゼル613などを用いて一体的に組み付けるようにする。このうちのバックライト装置612の製造方法について説明する。バックライト装置612の製造に際しては、シャーシ614内に光出射部614bを通して反射シート625、導光板619及びLED基板618を収容した後に、シャーシ614にフレーム616を組み付ける。シャーシ614に組み付けられたフレーム616には、光学部材615及び再帰反射部631が組み付けられる。具体的には、フレーム616の枠状部616aには、波長変換シート620、再帰反射部631、マイクロレンズシート621、プリズムシート622、反射型偏光シート623の順で積層される。
ここで、波長変換シート620の組み付け時には、波長変換シート620の外周縁部に設けられた各第1被位置決め部635の各第1被位置決め孔635aにフレーム616の各位置決め部634が整合・挿通されるとともに、各位置決め部634の外周面が各第1被位置決め孔635aの内周面(孔縁)に当接される(図47,図48及び図51を参照)。これにより、波長変換シート620がその板面に沿う方向について位置ずれが規制された状態とされ、位置決めが図られる。波長変換シート620に対して表側に積層される再帰反射部631の組み付け時には、再帰反射部631の外周縁部に設けられた各第2被位置決め部636の各第2被位置決め孔636aにフレーム616の各位置決め部634が挿通されるとともに、各位置決め部634の外周面が各第2被位置決め孔636aの内周面(孔縁)に当接される(図47,図48及び図51を参照)。この状態では、各第2被位置決め孔636aが各第1被位置決め孔635aと平面に視て整合した配置とされる。これにより、再帰反射部631が波長変換シート620と共にその板面に沿う方向について位置ずれが規制された状態とされ、位置決めが図られる。また、波長変換シート620以外の光学部材615(マイクロレンズシート621、プリズムシート622及び反射型偏光シート623)についても、上記と同様に位置決め部634及び第1被位置決め部635によってそれぞれの位置決めが図られる。なお、シャーシ614に対してフレーム616を組み付ける前の段階において、フレーム616に対して光学部材615及び再帰反射部631を予め組み付けるようにし、ユニット化されたフレーム616、光学部材615及び再帰反射部631を一括してシャーシ614に対して組み付けるようにしても構わない。
上記のようにして製造された液晶表示装置610の電源をONすると、図示しないコントロール基板のパネル制御回路により液晶パネル611の駆動が制御されるとともに、図示しないLED駆動回路基板のLED駆動回路からの駆動電力がLED基板618の各LED617に供給されることでその駆動が制御される。各LED617からの光は、導光板619により導光されることで、光学部材615を介して液晶パネル611に照射され、液晶パネル611に所定の画像が表示される。以下、バックライト装置612に係る作用について詳しく説明する。
各LED617を点灯させると、各LED617から出射した青色の光は、図47に示すように、導光板619における入光端面619bに入射する。入光端面619bに入射した光は、導光板619における外部の空気層との界面にて全反射されたり、反射シート625により反射されるなどして導光板619内を伝播されつつ、光反射パターンの光反射部にて散乱反射されることで、出光板面619aに対する入射角が臨界角を超えない光となって出光板面619aからの出射が促されるようになっている。導光板619の出光板面619aを出射した光は、各光学部材615を透過する過程でそれぞれ光学作用を付与された上で液晶パネル611に対して照射されるのであるが、その一部については各光学部材615にて再帰反射されることで導光板619内に戻された後に再帰反射光として出光板面619aなどから出射してバックライト装置612の出射光となる。
続いて、光学部材615の光学作用について詳しく説明する。導光板619の出光板面619aを出射した青色の光の一部は、図47に示すように、出光板面619aに対して表側に間隔を空けて配される波長変換シート620に含有される緑色蛍光体及び赤色蛍光体により緑色の光及び赤色の光(二次光)へと波長変換される。この波長変換された緑色の光及び赤色の光と、LED617の青色の光と、によって、概ね白色の照明光が得られることになる。これらLED617の青色の光と、波長変換シート620にて波長変換された緑色の光及び赤色の光と、は、マイクロレンズシート621にてX軸方向及びY軸方向について等方的に集光作用(等方性集光作用)が付与された後に、プリズムシート622にてY軸方向について選択的に集光作用(異方性集光作用)が付与される。その後、プリズムシート622を出射した光は、反射型偏光シート623にて特定の偏光光(p波)が選択的に透過されて液晶パネル611に向けて出射するのに対し、それとは異なる特定の偏光光(s波)が選択的に裏側へと反射される。反射型偏光シート623にて反射されたs波やプリズムシート622及びマイクロレンズシート621にて集光作用を付与されずに裏側へと反射された光などは、導光板619内に戻されて導光板619内を伝播する過程で反射シート625にて再び反射されるなどして再び出光板面619aなどから表側へと出射されることになる。
LED617から発せられた光は、上記した出光経路を辿ってバックライト装置612の出射光として利用されることになる。ここで、バックライト装置612における外周側ではその構成部材間に隙間が生じ得るものとされるため、そのような隙間から光が漏れ出すことが懸念される。具体的には、導光板619と緩衝材624(フレーム616)との間やフレーム616と光学部材615との間などには、構成部材間に生じるがたつきなどに起因して隙間が生じる可能性があり、そのような隙間が生じるとそこから波長変換シート620にて未だ変換されていない青色の光が漏れ出してしまい、バックライト装置612の外周側では中央側に比べると青色味を帯びた色ムラが視認されることが懸念される。その点、本実施形態に係る波長変換シート620には、図47,図48及び図51に示すように、中央側部分629とは非重畳とされるものの外周側部分630に重畳する形で再帰反射部631が積層配置されているから、外周側部分630付近に存在する光の一部を再帰反射部631によって裏側に再帰反射させることができる。この再帰反射部631により再帰反射される光は、上記のような漏れ光が含まれるのは勿論のこと、漏れ光ではない未変換の青色の光も含まれる。再帰反射部631にて裏側に再帰反射された光は、再び波長変換シート620を透過して波長変換され易くなるので、上記のような隙間から光が漏れ出した場合でも、バックライト装置612の外周側において出射光がLED617と同系色の色味、つまり青色味を帯び難いものとなり、色ムラを抑制することができる。しかも、再帰反射部631は、波長変換シート620に対して表側に重なる形で配されているので、再帰反射部631にて再帰反射された光がすぐに波長変換シート620に透過されてそこで波長変換が促進される。これにより、光が波長変換シート620を通過する回数がより多くなるので光の波長変換がより促進され、色ムラの抑制を図る上でより好適とされる。
上記したバックライト装置612の構成部材間の隙間から生じ得る漏れ光には、導光板619内を伝播する未変換の青色の光が導光板619の外周端面から出射したものが含まれている。特に、導光板619の外周端面のうち、非入光端面619dからは光が外部に出射し易いものとされる。その点、再帰反射部631は、図47及び図48に示すように、波長変換シート620の外周側部分630のうち、導光板619の非入光端面619dに並行する部分に対して重畳する形で配されているので、波長変換シート620の外周側部分630のうち導光板619の非入光端面619dに並行する部分付近に存在する光の一部を再帰反射部631により裏側に再帰反射させることができる。従って、導光板619内を伝播する光が導光板619の非入光端面619dから出射して上記したバックライト装置612の構成部材間の隙間から漏れ出した場合であっても、色ムラの発生を好適に抑制することができる。しかも、再帰反射部631は、波長変換シート620の外周側部分630のうち、導光板619の非入光端面619dに並行する部分に加えて入光端面619bに並行する部分に対して重畳する形で配されているので、波長変換シート620の外周側部分630のうち導光板619の入光端面619bに並行する部分付近に存在する光の一部を再帰反射部631により裏側に再帰反射させることができる。従って、導光板619内を伝播する光が導光板619の入光端面619bから出射して上記したバックライト装置612の構成部材間の隙間から漏れ出した場合であっても、色ムラの発生を好適に抑制することができる。このように再帰反射部631は、波長変換シート620の外周側部分630における全周にわたって延在する形で配されているから、バックライト装置612の構成部材間の隙間が周方向についてどの位置に生じた場合であってもその隙間から生じ得る光漏れに起因する色ムラを好適に抑制することができる。
さらには、再帰反射部631は、図47,図48及び図51に示すように、導光板619の外縁部を表側から支持するフレーム616の枠状部616aに重畳する部分と、フレーム616の枠状部616aの内端位置よりも内側に配される部分と、を有しているから、フレーム616の枠状部616aの内端位置よりも内側の有効出光領域に存在する光についてもその一部を再帰反射部631によって裏側に再帰反射させることができる。これにより、波長変換シート620の外周側部分630付近に存在する光をより効率的に再帰反射させることができるので、フレーム616と導光板619との間の隙間やフレーム616と波長変換シート620との間の隙間から光漏れが生じた場合に生じ得る色ムラを好適に抑制することができる。
<実施形態26>
本発明の実施形態26を図56から図61によって説明する。この実施形態26では、バックライト装置6112を直下型に変更したものを示す。なお、上記した実施形態25と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る液晶表示装置6110は、図56に示すように、液晶パネル6111と、直下型のバックライト装置6112と、をベゼル6113などにより一体化した構成とされる。なお、液晶パネル6111の構成は、上記した実施形態25と同様であるから、重複する説明は省略する。以下、直下型のバックライト装置6112の構成について説明する。
バックライト装置6112は、図57に示すように、表側、つまり出光側(液晶パネル6111側)の外部に開口する光出射部6114bを有した略箱型をなすシャーシ6114と、シャーシ6114の光出射部6114bを覆うようにして配される光学部材6115と、シャーシ6114の外縁部に沿って配され光学部材6115の外縁部をシャーシ6114との間で挟んで保持するフレーム6116と、を備える。さらに、シャーシ6114内には、光学部材6115(液晶パネル6111)の直下となる位置に対向状に配されるLED6117と、LED6117が実装されたLED基板6118と、LED基板6118においてLED6117に対応した位置に取り付けられる拡散レンズ(光源)637と、が備えられる。その上、シャーシ6114内には、シャーシ6114内の光を光学部材6115側に反射させる反射シート638が備えられる。このように本実施形態に係るバックライト装置6112は、直下型であるから、実施形態25にて示したエッジライト型のバックライト装置612において用いていた導光板619(図47を参照)が備えられていない。また、フレーム6116の構成については、実施形態25とは緩衝材624及び液晶パネル支持部616b(図47を参照)を有していない点などで異なる。続いて、バックライト装置6112の各構成部品について詳しく説明する。
シャーシ6114は、金属製とされ、図57から図59に示すように、液晶パネル6111と同様に横長な方形状をなす底部6114aと、底部6114aの各辺の外端からそれぞれ表側(光出射側)に向けて立ち上がる側部6114cと、からなり、全体としては表側に向けて開口した浅い略箱型をなしている。シャーシ6114は、その長辺方向がX軸方向(水平方向)と一致し、短辺方向がY軸方向(鉛直方向)と一致している。底部6114aは、LED基板6118に対して裏側、つまりLED6117に対してその発光面6117a側(出光側)とは反対側に配されている。側部6114cは、底部6114aの外周縁部に対して全周にわたって連なる略筒状をなしていて表側の開口端側(光出射部6114b側、底部6114a側とは反対側)ほど開口間口が広くなっている。側部6114cには、相対的に低い第1段部6114c1と、相対的に高い第2段部6114c2と、が設けられており、このうちの第1段部6114c1に次述する光学部材6115(具体的には拡散板639)及び反射シート638の各外周縁部が載せられるのに対し、第2段部6114c2に液晶パネル6111の外周縁部が載せられるようになっている。また、側部6114cには、フレーム6116及びベゼル6113が固定されている。
光学部材6115は、図58及び図59に示すように、上記した実施形態25に記載したものと同様の波長変換シート6120、マイクロレンズシート6121、プリズムシート6122、及び反射型偏光シート6123に加えて拡散板639が備えられている。拡散板639は、その板厚が他の光学部材6120〜6123の板厚よりも厚いものとされ、最も裏側、つまりLED6117及び拡散レンズ637の近くに配されている。拡散板639は、その外周縁部がシャーシ6114の側部6114cの第1段部6114c1に直接的に載せられている。これら光学部材6115は、シャーシ6114の光出射部6114bを覆う形、つまりLED6117及び拡散レンズ637に対して出光経路の出口側に配されており、それによりLED6117及び拡散レンズ637からの光が光出射部6114bから出射する過程でその光に光学作用を付与することができる。拡散板639以外の他の光学部材6120〜6123は、上記した実施形態25に記載したものと同様の構成である。
次に、LED6117が実装されるLED基板6118について説明する。LED基板6118に実装されるLED6117は、上記した実施形態25に記載したものと同様の構成である。LED基板6118は、図57から図59に示すように、平面に視て横長な方形状(矩形状、長方形状)をなしており、長辺方向がX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致する状態でシャーシ6114内において底部6114aに沿って延在しつつ収容されている。このLED基板6118の板面のうち、表側を向いた板面(光学部材6115側を向いた板面)には、LED6117が表面実装されており、ここが実装面6118aとされる。LED6117は、LED基板6118の実装面6118aの面内において複数が直線的に且つ間欠的に並列して配されるとともに、実装面6118aの面内に配索形成された配線パターンによって相互が電気的に接続されている。具体的には、LED基板6118の実装面6118a上には、その長辺方向(X軸方向)に沿って8個のLED6117が並んで配置されている。LED基板6118における各LED6117の配列ピッチは、ほぼ一定とされ、詳しくはX軸方向についてほぼ等間隔に配列されている。
上記した構成のLED基板6118は、図57に示すように、シャーシ6114内においてY軸方向に沿って複数が互いに長辺方向及び短辺方向を揃えた状態で並列して配置されている。具体的には、LED基板6118は、シャーシ6114内においてY軸方向に沿って4枚並んで配されており、その並び方向がY軸方向と一致している。Y軸方向について隣り合うLED基板6118間の配列間隔は、ほぼ一定とされる。そして、シャーシ6114の底部6114aの面内においてLED6117は、X軸方向(行方向)及びY軸方向(列方向)についてそれぞれほぼ等間隔となるよう行列状に並ぶよう平面配置されている。具体的には、LED6117は、シャーシ6114の底部6114aの面内においてその長辺方向(X軸方向)に沿って8個ずつ、短辺方向(Y軸方向)に沿って4個ずつが行列状に並ぶ形で平面配置されている。これらの全LED6117の発光面6117aに対して、シャーシ6114の光出射部6114bを覆う形で配された光学部材6115は、表側に所定の間隔を空けて離れた位置にて対向状に配されている。なお、各LED基板6118には、図示しない配線部材が接続されるコネクタ部が設けられており、配線部材を介して図示しないLED駆動基板(光源駆動基板)から駆動電力が供給されるようになっている。
拡散レンズ637は、ほぼ透明で(高い透光性を有し)且つ屈折率が空気よりも高い合成樹脂材料(例えばポリカーボネートやアクリルなど)からなる。拡散レンズ637は、図57から図59に示すように、所定の厚みを有するとともに、平面に視て略円形状に形成されており、LED基板6118に対して各LED6117の発光面6117aを表側(出光側)から個別に覆うよう、つまり平面に視て各LED6117と重畳するようそれぞれ取り付けられている。従って、バックライト装置6112における拡散レンズ637の設置数及び平面配置は、既述したLED6117の設置数及び平面配置と同一の関係とされる。そして、この拡散レンズ637は、LED6117から発せられた指向性の強い光を拡散させつつ出射させることができる。つまり、LED6117から発せられた光は、拡散レンズ637を介することにより指向性が緩和された形で光学部材6115へ向けて照射されるので、隣り合うLED6117間の間隔を広くとってもその間の領域が暗部として視認され難くなる。つまり、拡散レンズ637は、LED6117の光を拡散させる擬似光源として光学的に機能する。これにより、LED6117の設置個数を少なくすることが可能となっている。この拡散レンズ637は、平面に視てLED6117とほぼ同心となる位置に配されている。
この拡散レンズ637は、図60及び図61に示すように、裏側を向き、LED基板6118(LED6117)と対向する面がLED6117からの光が入射される光入射面637aとされるのに対し、表側を向き、光学部材6115と対向する面が光を出射する光出射面(発光面)637bとされる。このうち、光入射面637aは、全体としてはLED基板6118の板面(X軸方向及びY軸方向)に沿って並行する形態とされるものの、平面に視てLED6117と重畳する領域に光入射側凹部637cが形成されることでLED6117の光軸(Z軸方向)に対して傾斜した傾斜面を有している。光入射側凹部637cは、断面逆V字型の略円錐状をなすとともに拡散レンズ637においてほぼ同心位置に配されている。LED6117から発せられて光入射側凹部637c内に入った光は、傾斜面によって広角に屈折されつつ拡散レンズ637に入射する。また、光入射面637aからは、LED基板6118に対する取付構造である取付脚部637dが突設されている。光出射面637bは、扁平な略球面状に形成されており、それにより、拡散レンズ637から出射する光を広角に屈折させつつ出射させることが可能とされる。この光出射面637bのうち平面に視てLED6117と重畳する領域には、略擂鉢状をなす光出射側凹部637eが形成されている。この光出射側凹部637eにより、LED6117からの光の多くを広角に屈折させつつ出射させるなどすることができる。
反射シート638は、表面が光の反射性に優れた白色を呈するものとされており、図56から図59に示すように、シャーシ6114の内面をほぼ全域にわたって覆う大きさ、つまり底部6114aに沿って平面配置された全LED基板6118を一括して覆う大きさを有している。この反射シート638によりシャーシ6114内の光を表側(光出射側、光学部材6115側)に向けて反射させることができるようになっている。反射シート638は、全体としては略擂鉢状をなしており、LED基板6118及び底部6114aに倣って延在するとともに各LED基板6118を一括してそのほぼ全域を覆う大きさの底側反射部638aと、底側反射部638aの各外端から表側に立ち上がるとともに底側反射部638aに対して傾斜状をなす4つの立ち上がり反射部638bと、各立ち上がり反射部638bの外端から外向きに延出するとともにシャーシ6114の側部6114cの第1段部6114c1に載せられる延出部(外縁部)638cと、から構成されている。
反射シート638の底側反射部638aは、図57から図59に示すように、各LED基板6118における表側の面、つまりLED6117の実装面6118aに対して表側に重なるよう配される。底側反射部638aは、シャーシ6114の底部6114a及び光学部材6115の板面に並行する形で延在する構成とされているため、光学部材6115までのZ軸方向についての間隔が面内の全域にわたってほぼ一定とされている。底側反射部638aには、各LED6117と平面に視て重畳する位置に各LED6117及び各拡散レンズ637を個別に挿通する挿通孔(光源挿通孔)638dが開口して設けられている。この挿通孔638dは、各LED6117及び各拡散レンズ637の配置に対応してX軸方向及びY軸方向について行列状(マトリクス状)に複数が並んで配置されている。このように底側反射部638aは、平面に視てLED6117及び拡散レンズ637と重畳する配置とされており、反射シート638の中の「LED配置領域(光源配置領域)」である、と言える。立ち上がり反射部638bは、立ち上がり基端位置から立ち上がり先端位置に至るまで直線状をなす形で底側反射部638a及び光学部材6115の板面に対して傾斜状をなしている。従って、立ち上がり反射部638bと光学部材6115との間のZ軸方向についての間隔は、立ち上がり基端位置から立ち上がり先端位置へ向けて連続的に漸次減少するものとされており、立ち上がり基端位置にて最大(底側反射部638aと光学部材6115との間のZ軸方向についての間隔とほぼ等しい大きさ)となり、立ち上がり先端位置にて最小となっている。立ち上がり反射部638bは、平面に視てLED6117とは非重畳となる配置とされており、反射シート638の中の「LED非配置領域(光源非配置領域)」である、と言える。
さて、本実施形態に係る再帰反射部6131は、図60及び図61に示すように、反射シート638における立ち上がり反射部638bとは非重畳とされて立ち上がり反射部638bの外端位置よりも外側に配されている。詳しくは、再帰反射部6131は、波長変換シート6120の中央側部分6129とは非重畳とされて外周側部分6130に対して全周にわたって表側に重なる形で配されていて、反射シート638のうち各立ち上がり反射部638bに対して平面に視て外側に配された各延出部638cに対してそれぞれ重畳する配置とされている。このような構成によれば、波長変換シート6120の外周側部分6130付近に存在する光の一部を再帰反射部6131により裏側に再帰反射させることができるので、その再帰反射した光が再び波長変換シート6120を透過して波長変換され易くなる。これにより、シャーシ6114の側部6114cと反射シート638の延出部638cとの間に生じた隙間や拡散板639と延出部638cとの間に生じた隙間などから光が漏れ出した場合でも、バックライト装置6112の外周側において出射光がLED6117と同系色の色味、つまり青色味を帯び難いものとなり、もって色ムラを抑制することができる。
ここで、波長変換シート6120を透過した光は、その全てがそのままバックライト装置6112の出射光として利用されるとは限らず、再帰反射されて反射シート638側に戻されるなどした後にバックライト装置6112の出射光として利用される場合もある。この再帰反射光は、バックライト装置6112のうち反射シート638の底側反射部638aが配される中央側よりも立ち上がり反射部638bが配される外周側の方が再帰反射回数が多くなりがちとされるため、波長変換シート6120を通過する回数が多くなり、波長変換される確率が高いものとされる。これに対し、再帰反射部6131は、立ち上がり反射部638bとは非重畳とされて立ち上がり反射部638bの外端位置よりも外側に配されているから、立ち上がり反射部638bによる反射光が過剰に再帰反射され難いものとなる。これにより、バックライト装置6112における立ち上がり反射部638b付近の出射光がLED6117の発光光の補色となる色味(波長変換シート6120にて波長変換された光の色味)、つまり黄色味を帯び難いものとなり、色ムラの抑制を図る上で好適となる。しかも、再帰反射部6131は、波長変換シート6120の外周側部分6130における全周にわたって延在する形で配されているから、バックライト装置6112の構成部材間の隙間が周方向についてどの位置に生じた場合であってもその隙間から生じ得る光漏れに起因する色ムラを好適に抑制することができる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。上記した構成の液晶表示装置6110の電源をONすると、図示しないコントロール基板のパネル制御回路により液晶パネル6111の駆動が制御されるとともに、図示しないLED駆動回路基板のLED駆動回路からの駆動電力がLED基板6118の各LED6117に供給されることでその駆動が制御される。点灯された各LED6117からの光は、図58及び図59に示すように、直接的に光学部材6115に照射されたり、反射シート638により反射されて間接的に光学部材6115に照射されたりして光学部材6115にて所定の光学作用が付与された後に液晶パネル6111へと照射されることで、液晶パネル6111の表示領域にて画像の表示に利用される。以下、バックライト装置6112に係る作用について詳しく説明する。
各LED6117から発せられた青色の光は、図58及び図59に示すように、光学部材6115を構成する拡散板639にて拡散作用を付与された後に、青色の光の一部が波長変換シート6120にて緑色の光及び赤色の光へと波長変換される。この波長変換された緑色の光及び赤色の光(二次光)と、LED6117の青色の光(一次光)と、によって概ね白色の照明光が得られることになる。これらLED6117の青色の光と、波長変換された緑色の光及び赤色の光と、は、マイクロレンズシート6121にてX軸方向及びY軸方向について等方的に集光作用(等方性集光作用)が付与された後に、プリズムシート6122にてY軸方向について選択的に集光作用(異方性集光作用)が付与される。その後、プリズムシート6122を出射した光は、反射型偏光シート6123にて特定の偏光光(p波)が選択的に透過されて液晶パネル6111に向けて出射するのに対し、それとは異なる特定の偏光光(s波)が選択的に裏側へと反射される。反射型偏光シート6123にて反射されたs波や、マイクロレンズシート6121及びプリズムシート6122にて集光作用を付与されずに裏側へと反射された光や、拡散板639にて裏側へ向けて反射された光などは、反射シート638にて再び反射されて再び表側へ向けて進行することになる。以上のように直下型のバックライト装置6112によれば、LED6117からの光がエッジライト型で用いられる導光板などの部材を介することなく出射されるから、光の利用効率が優れたものとなる。
LED6117から発せられた光は、上記した出光経路を辿ってバックライト装置6112の出射光として利用されることになる。ここで、バックライト装置6112における外周側ではその構成部材間に隙間が生じ得るものとされるため、そのような隙間から光が漏れ出すことが懸念される。具体的には、シャーシ6114の側部6114cと反射シート638の延出部638cとの間や拡散板639と延出部638cとの間などには、構成部材間に生じるがたつきなどに起因して隙間が生じる可能性があり、そのような隙間が生じるとそこから波長変換シート6120にて未だ変換されていない青色の光が漏れ出してしまい、バックライト装置6112の外周側では中央側に比べると青色味を帯びた色ムラが視認されることが懸念される。その点、本実施形態に係る波長変換シート6120には、図60及び図61に示すように、中央側部分6129とは非重畳とされるものの外周側部分6130に重畳する形で再帰反射部6131が積層配置されているから、外周側部分6130付近に存在する光の一部を再帰反射部6131によって裏側に再帰反射させることができる。この再帰反射部6131により再帰反射される光は、上記のような漏れ光が含まれるのは勿論のこと、漏れ光ではない未変換の青色の光も含まれる。再帰反射部6131にて裏側に再帰反射された光は、再び波長変換シート6120を透過して波長変換され易くなるので、上記のような隙間から光が漏れ出した場合でも、バックライト装置6112の外周側において出射光がLED6117と同系色の色味、つまり青色味を帯び難いものとなり、もって色ムラを抑制することができる。
また、反射シート638を構成する立ち上がり反射部638bは、底側反射部638aよりも光学部材6115までの距離が短いものとされているから、立ち上がり反射部638bによる反射光が底側反射部638aによる反射光よりも再帰反射回数、つまり波長変換シート6120の通過回数が多くなる傾向にある。これに対し、再帰反射部6131は、反射シート638のうち立ち上がり反射部638bとは非重畳とされて立ち上がり反射部638bの外端位置よりも外側(延出部638cと重畳する位置)に配されているので、立ち上がり反射部638bによる反射光が過剰に再帰反射され難いものとなる。これにより、バックライト装置6112における立ち上がり反射部638b付近の出射光が黄色味を帯び難いものとなり、色ムラの抑制を図る上で好適となる。
以上説明したように本実施形態によれば、シャーシ6114は、LED6117に対してその発光面6117a側とは反対側に配される底部6114aを有しており、LED6117からの光を反射する反射シート(反射部材)638であって、底部6114aに倣う形で配される底側反射部638aと、底側反射部638aから出光側に向けて立ち上がる立ち上がり反射部638bと、を少なくとも有する反射シート638を備えており、波長変換シート6120は、LED6117の発光面6117aと対向状をなす形で出光側に離れて配されている。このようにすれば、シャーシ6114に収容されたLED6117から発せられる光は、反射シート638を構成する底側反射部638a及び立ち上がり反射部638bにより反射されるなどしてLED6117の発光面6117aと対向状をなす形で出光側に離れて配される波長変換シート6120に含有される蛍光体によって波長変換されて出射される。このような直下型のバックライト装置6112によれば、LED6117からの光がエッジライト型で用いられる導光板などの部材を介することなく出射されるから、光の利用効率が優れたものとなる。
また、再帰反射部631は、立ち上がり反射部638bとは非重畳とされて立ち上がり反射部638bの外端位置よりも外側に配されている。波長変換シート6120を透過した光は、その全てがそのまま当該バックライト装置6112の出射光として利用されるとは限らず、再帰反射されて反射シート638側に戻されるなどした後に当該バックライト装置6112の出射光として利用される場合もある。この再帰反射光は、当該バックライト装置6112のうち反射シート638の底側反射部638aが配される中央側よりも立ち上がり反射部638bが配される外周側の方が再帰反射回数が多くなりがちとされるため、波長変換シート6120を通過する回数が多くなり、波長変換される確率が高いものとされる。これに対し、再帰反射部631は、立ち上がり反射部638bとは非重畳とされて立ち上がり反射部638bの外端位置よりも外側に配されているから、立ち上がり反射部638bによる反射光が過剰に再帰反射され難いものとなる。
<実施形態27>
本発明の実施形態27を図62によって説明する。この実施形態27では、上記した実施形態25から再帰反射部の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態25と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る再帰反射部6231は、図62に示すように、光に屈折作用を付与するマイクロレンズ部(屈折光学素子)640を有している。詳しくは、再帰反射部6231は、シート状(フィルム状)をなす基材6232と、基材6232における表側の板面に設けられるマイクロレンズ部640と、を有する構成とされる。このうちのマイクロレンズ部640は、X軸方向及びY軸方向に沿って多数ずつマトリクス状(行列状)に並ぶ形で平面配置される単位マイクロレンズ640aから構成されている。単位マイクロレンズ640aは、平面に視て略円形をなすとともに全体として略半球状をなす凸レンズとされる。この再帰反射部6231は、一般的な光学部材の一種であるマイクロレンズシート(例えば実施形態25に記載したマイクロレンズシート621)と同様の構造を有していることから、そのような一般的な光学部材を用いて製造することができ、もって製造コストの低廉化を図る上で好適とされる。
再帰反射部6231を構成するマイクロレンズ部640は、図示しない波長変換シートの外周側部分付近に存在する光を屈折させることでその一部を裏側に再帰反射することができる。これにより、バックライト装置の構成部材間に生じた隙間から光漏れが生じた場合に生じ得る色ムラを好適に抑制することができる。しかも、マイクロレンズ部640は、光を殆ど吸収することなく屈折させてその一部を裏側に再帰反射させているので、光の利用効率が高いものとなる。また、マイクロレンズ部640が光を殆ど吸収することがないので、光の吸収に伴う性能劣化が経時的に進行し難いものとされ、製品寿命の長寿命化などを図る上で好適とされる。
以上説明したように本実施形態によれば、再帰反射部6231は、光を屈折させるマイクロレンズ部(屈折光学素子)640を有している。このようにすれば、波長変換シートの外周側部分付近に存在する光を再帰反射部6231のマイクロレンズ部640によって屈折させることでその一部を出光側とは反対側に再帰反射させることができる。これにより、当該バックライト装置の構成部材間の隙間から光漏れが生じた場合に生じ得る色ムラを好適に抑制することができる。しかも、マイクロレンズ部640は、光を殆ど吸収することなく屈折させてその一部を出光側とは反対側に再帰反射させるので、光の利用効率が高いものとなり、また経時的な性能劣化が生じ難いものとされる。
<実施形態28>
本発明の実施形態28を図63によって説明する。この実施形態28では、上記した実施形態25から再帰反射部の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態25と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る再帰反射部6331は、図63に示すように、光に屈折作用を付与するプリズム部(屈折光学素子)641を有している。詳しくは、再帰反射部6331は、シート状(フィルム状)をなす基材6332と、基材6332における表側の板面に設けられるプリズム部641と、を有する構成とされる。このうちのプリズム部641は、X軸方向またはY軸方向に沿って延在するとともにY軸方向またはX軸方向に沿って多数並んで配される単位プリズム641aから構成されている。単位プリズム641aは、平面に視てX軸方向またはY軸方向に並行するレール状(線状)をなすとともにY軸方向またはX軸方向に沿った断面形状が略二等辺三角形状とされる。この再帰反射部6331は、一般的な光学部材の一種であるプリズムシート(例えば実施形態25に記載したプリズムシート622)と同様の構造を有していることから、そのような一般的な光学部材を用いて製造することができ、もって製造コストの低廉化を図る上で好適とされる。
再帰反射部6331を構成するプリズム部641は、図示しない波長変換シートの外周側部分付近に存在する光を屈折させることでその一部を裏側に再帰反射することができる。これにより、バックライト装置の構成部材間に生じた隙間から光漏れが生じた場合に生じ得る色ムラを好適に抑制することができる。しかも、プリズム部641は、光を殆ど吸収することなく屈折させてその一部を裏側に再帰反射させているので、光の利用効率が高いものとなる。また、プリズム部641が光を殆ど吸収することがないので、光の吸収に伴う性能劣化が経時的に進行し難いものとされ、製品寿命の長寿命化などを図る上で好適とされる。
<実施形態29>
本発明の実施形態29を図64によって説明する。この実施形態29では、上記した実施形態25から再帰反射部の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態25と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る再帰反射部6431は、図64に示すように、波長変換シート6420の外周側部分6430のうち、LED6417及びLED基板6418側の長辺部分を除いた部分、つまり一対の短辺部分と、LED6417及びLED基板6418側とは反対側の長辺部分と、に選択的に重畳する形で配されている。波長変換シート6420の外周側部分6430は、LED6417及びLED基板6418側の長辺部分が図示しない導光板の入光端面に並行する部分とされるのに対し、それ以外の部分が導光板の非入光端面に並行する部分とされる。従って、再帰反射部6431は、波長変換シート6420の外周側部分6430のうち、導光板の非入光端面に並行する部分のみに選択的に重なる配置とされる。このような構成によれば、波長変換シート6420の外周側部分6430のうち導光板の非入光端面に並行する部分付近に存在する光の一部を再帰反射部6431により裏側に再帰反射させることができる。従って、導光板内を伝播する光が導光板の非入光端面から出射してバックライト装置の構成部材間の隙間から漏れ出した場合であっても、色ムラの発生を好適に抑制することができる。なお、図64では、LED6417、LED基板6418及び波長変換シート6420を二点鎖線により図示している。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1,3,5では、補色部22をフレーム16に対して、両面粘着テープ等の固定部材を介して貼り付け、また、上記実施形態2,4,6では、補色部23を反射シート20Aに対して、両面粘着テープ等の固定部材を介して貼り付けていたが、本発明はこれに限られない。例えば、フレーム16の枠部161や、反射シート20Aの端部に対して、直接、所定の色(LED17の一次光が呈する青色(基準色)と補色の関係にある色)の塗料を塗布して、補色部22及び補色部23を形成してもよい。
(2)上記実施形態1〜6では、各補色部として、連続的な長手形状のものを利用したが、本発明はこれに限れず、例えば、各LED17の前方のみに、部分的に補色部を設けてもよい。
(3)上記実施形態1〜6において、補色部は、基材の表面に塗料を塗布してなるものとされる場合を示したが、補色部を、例えば、半透明の基材などの透光性を有する基材(例えば、セロハン)に特定の波長領域の光を選択的に吸収する色素を所定の濃度でもって含有させてなるものとすることも可能である。
(4)上記各実施形態では、光源として青色の単色光を発するLEDを用いた場合を示したが、光源として青色以外の色の光を発するLEDを用いることも可能であり、その場合は補色部が呈する色もLEDの光の色に応じて変更すればよい。例えば、マゼンタ色の光を発するLEDを用いるとともに、補色部として表面が緑色を呈するものを用いることができる。この場合は、蛍光体シート(波長変換部材)に含有させる蛍光体として緑色蛍光体を用いれば、照明装置の出射光を白色化することができる。
(5)上記(4)以外にも、紫色の光を発するLEDを用いるとともに、補色部として表面が黄緑色を呈するものを用いることができる。この場合、蛍光体シート(波長変換部材)に含有させる蛍光体として黄色蛍光体及び緑色蛍光体を所定の含有比率でもって用いれば、照明装置の出射光を白色化することができる。
(6)上記(4),(5)以外にも、シアン色の光を発するLEDを用いるとともに、補色部として表面が赤色を呈するものを用いることができる。この場合は、蛍光体シート(波長変換部材)に含有させる蛍光体として赤色蛍光体を用いれば、照明装置の出射光を白色化することができる。
(7)上記各実施形態1〜6では、蛍光体シート及び蛍光体チューブ(波長変換部材)に、蛍光体として、量子ドット蛍光体を含有させていたが、他の実施形態においては、他の種類の蛍光体を蛍光体シート及び蛍光体チューブ(波長変換部材)に含有させるようにしても構わない。例えば、光体シート及び蛍光体チューブ(波長変換部材)に含有させる蛍光体として硫化物蛍光体を用いることができ、具体的には緑色蛍光体としてSrGa2S4:Eu2+を、赤色蛍光体として(Ca,Sr,Ba)S:Eu2+を、それぞれ用いることが可能である。
(8)上記(7)以外にも、蛍光体シート及び蛍光体チューブ(波長変換部材)に含有させる緑用蛍光体を、(Ca,Sr,Ba)3SiO4:Eu2+、β−SiAlON:Eu2+、Ca3Sc2Si3O12:Ce3+等とすることができる。また、蛍光体シート及び蛍光体チューブ(波長変換部材)に含有させる赤色用蛍光体を、(Ca,Sr,Ba)2SiO5N8:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+等とすることができる。さらには、蛍光体シート及び蛍光体チューブ(波長変換部材)に含有させる黄色用蛍光体を、(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce3+(通称 YAG:Ce3+)、α−SiAlON:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)3SiO4:Eu2+等とすることができる。それ以外にも、蛍光体シート及び蛍光体チューブ(波長変換部材)に含有させる蛍光体として、複フッ化物蛍光体(マンガン付活のケイフッ化カリウム(K2TiF6)等)を用いることも可能である。
(9)上記(7),(8)以外にも、蛍光体シート及び蛍光体チューブ(波長変換部材)に含有させる蛍光体として有機蛍光体を用いることができる。有機蛍光体としては、例えばトリアゾール又はオキサジアゾールを基本骨格とした低分子の有機蛍光体を用いることができる。
(10)上記した(7),(8),(9)以外にも、蛍光体シート及び蛍光体チューブ(波長変換部材)に含有させる蛍光体としてドレスト光子(近接場光)を介したエネルギー移動によって波長変換を行う蛍光体を用いることも可能である。この種の蛍光体としては、具体的には、直径3nm〜5nm(好ましくは4nm程度)の酸化亜鉛量子ドット(ZnO−QD)にDCM色素を分散・混合させた構成の蛍光体を用いるのが好ましい。
(11)上記した実施形態7〜18では、端面波長変換シート(波長変換部材)及び端面反射シートが導光板の外周端面を構成する各辺部における全長にわたって重なる長さを有する場合を例示したが、端面波長変換シート(波長変換部材)及び端面反射シートが導光板の外周端面を構成する各辺部における全長に満たない長さを有する構成を採ることも可能である。つまり、端面波長変換シート(波長変換部材)及び端面反射シートが導光板の外周端面を構成する各辺部に対して長さ方向について部分的に重なる構成であっても構わない。その場合、導光板の外周端面のうち、四隅の角部に対して端面波長変換シート(波長変換部材)及び端面反射シートが選択的に重なる構成を採るのが特に好ましい。
(12)上記した実施形態7〜18では、端面波長変換シート(波長変換部材)及び端面反射シートが導光板の外周端面を構成する各辺部における全高にわたって重なる幅を有する場合を例示したが、端面波長変換シート(波長変換部材)及び端面反射シートが導光板の外周端面を構成する各辺部における全高に満たない幅を有する構成を採ることも可能である。つまり、端面波長変換シート(波長変換部材)及び端面反射シートが導光板の外周端面を構成する各辺部に対して高さ方向について部分的に重なる構成であっても構わない。
(13)上記した実施形態7〜18では、シャーシとは別途に端面反射シートを設けるようにした場合を例示したが、端面反射シートを省略するとともに、シャーシのうち少なくとも側部を光の反射性に優れた白色などとし、当該側部により端面波長変換シートを透過した光を反射して導光板側に戻すような構成を採ることも可能である。つまり、端面波長変換シートに対してシャーシのうちの光反射性を有する側部を外側(非入光端面側とは反対側)に重なる形で配すれば、端面反射シートを省略することが可能となる。その場合、光反射性を有する側部を端面波長変換シートに対して接する形で配置するのが好ましいものとされる。
(14)上記した実施形態7〜18に記載した導光板側接着層や端面反射シート側接着層の具体例としては、例えばOCAなどの透明光学粘着フィルム、ほぼ透明な接着剤、ほぼ透明な光硬化性樹脂(紫外線硬化性樹脂などを含む)、ほぼ透明な両面テープなどを用いることが可能であり、それ以外にも適宜に変更可能である。
(15)上記した実施形態7〜18では、板面波長変換シートと端面波長変換シートとを同一の母材から得た場合を例示したが、板面波長変換シートと端面波長変換シートとを異なる母材から得るようにしてもよい。その場合、板面波長変換シートと端面波長変換シートとで、各蛍光体の含有量、各蛍光体の含有比率、各蛍光体の種類、各蛍光体が発する蛍光光が呈する色味(具体的には、発光スペクトルのピーク波長や半値幅など)などが多少異なっていても構わない。つまり、端面波長変換シートは、二次光が板面波長変換シートと同系色であれば、その色味が多少異なっていても構わない。
(16)上記した実施形態9〜11において、端面波長変換部材により波長変換される二次光の色味は、板面波長変換シートに係る二次光と同系色であれば、板面波長変換シートに係る二次光の色味と多少異なっていても構わない。
(17)上記した実施形態9〜11では、端面波長変換部材を導光板の非入光端面と端面反射シートとのいずれか一方のみに塗布して設けるようにした場合を示したが、端面波長変換部材を導光板の非入光端面と端面反射シートとの両方にそれぞれ塗布して設けるようにしてもよい。
(18)上記した実施形態12では、板面波長変換シート及び端面波長変換シートを一部品化した場合を示したが、板面波長変換シートと端面波長変換シートとのいずれか一方のみを一部品化するようにしても構わない。
(19)上記した実施形態13では、反対端面波長変換シートを省略するものの、端面反射シートについては実施形態1と同様に配置した場合を示したが、反対端面反射シートを省略することも可能である。
(20)上記した実施形態8に記載した構成を、実施形態9,12〜16に記載した構成に組み合わせることも可能である。上記した実施形態9に記載した構成を、実施形態12〜16に記載した構成に組み合わせることも可能である。上記した実施形態10に記載した構成を、実施形態12〜16に記載した構成に組み合わせることも可能である。上記した実施形態11に記載した構成を、実施形態12〜16に記載した構成に組み合わせることも可能である。上記した実施形態12に記載した構成を、実施形態15に記載した構成に組み合わせることも可能である。上記した実施形態13に記載した構成を、実施形態15に記載した構成に組み合わせることも可能である。上記した実施形態14に記載した構成を、実施形態15に記載した構成に組み合わせることも可能である。
(21)上記した実施形態7〜18では、光源として青色の単色光を発するLEDを用いた場合を示したが、光源として青色以外の色の光を発するLEDを用いることも可能であり、その場合は板面波長変換シート及び端面波長変換シート(端面波長変換部材)に含有させる蛍光体が呈する色もLEDの光の色に応じて変更すればよい。例えば、マゼンタ色の光を発するLEDを用いる場合には、板面波長変換シート及び端面波長変換シート(端面波長変換部材)に含有させる蛍光体としてマゼンダ色の補色となる緑色を呈する緑色蛍光体を用いるようにすれば、バックライト装置の照明光(出射光)を白色化することができる。
(22)上記した実施形態では、板面波長変換シート及び端面波長変換シート(端面波長変換部材)が緑色蛍光体及び赤色蛍光体を含む構成とされる場合を示したが、板面波長変換シート及び端面波長変換シート(端面波長変換部材)に黄色蛍光体のみを含ませた構成としたり、黄色蛍光体に加えて赤色蛍光体や緑色蛍光体を含ませた構成としたりすることも可能である。特に、上記した実施形態3〜5に記載した端面波長変換部材に含有させる黄色蛍光体については、(Y,Gd) 3 (Al,Ga) 5O12:Ce3+(通称 YAG:Ce3+)、α−SiAlON:Eu2+、(Ca,Sr,Ba) 3SiO4:Eu2+などを用いることができる。
(23)上記した実施形態(実施形態9〜11を除く)では、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体をCdSe及びZnSからなるコア・シェル型とした場合を例示したが、内部組成を単一組成としたコア型量子ドット蛍光体を用いることも可能である。例えば、2価の陽イオンになるZn、Cd、Hg、Pb等と2価の陰イオンになるO、S、Se、Te等とを組み合わせた材料(CdSe、CdS、ZnS)を単独で用いることが可能である。さらには、3価の陽イオンとなるGa、In等と3価の陰イオンとなるP、As、Sb等とを組み合わせた材料(InP(リン化インジウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)等)やカルコパイライト型化合物(CuInSe2等)などを単独で用いることも可能である。また、コア・シェル型やコア型の量子ドット蛍光体以外にも、合金型の量子ドット蛍光体を用いることも可能である。また、カドミウムを含有しない量子ドット蛍光体を用いることも可能である。
(24)上記した実施形態(実施形態9〜11を除く)では、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体をCdSe及びZnSのコア・シェル型とした場合を例示したが、他の材料同士を組み合わせてなるコア・シェル型の量子ドット蛍光体を用いることも可能である。
(25)上記した実施形態では、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに量子ドット蛍光体を含有させた構成のものを例示したが、他の種類の蛍光体を板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含有させるようにしても構わない。例えば、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含有させる蛍光体として硫化物蛍光体を用いることができ、具体的には緑色蛍光体としてSrGa2S4:Eu2+を、赤色蛍光体として(Ca,Sr,Ba)S:Eu2+を、それぞれ用いることが可能である。
(26)上記した(25)以外にも、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含有させる緑色蛍光体を、(Ca,Sr,Ba) 3SiO4:Eu2+、β−SiAlON:Eu2+、Ca3Sc2Si3O12:Ce3+などとすることができる。また、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含有させる赤色蛍光体を、(Ca,Sr,Ba) 2SiO5N8:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+などとすることができる。さらには、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含有させる黄色蛍光体を、(Y,Gd) 3 (Al,Ga) 5O12:Ce3+(通称 YAG:Ce3+)、α−SiAlON:Eu2+、(Ca,Sr,Ba) 3SiO4:Eu2+などとすることができる。それ以外にも、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含有させる蛍光体として、複フッ化物蛍光体(マンガン付活のケイフッ化カリウム(K2TiF6)など)を用いることも可能である。
(27)上記した(25),(26)以外にも、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含有させる蛍光体として有機蛍光体を用いることができる。有機蛍光体としては、例えばトリアゾールまたはオキサジアゾールを基本骨格とした低分子の有機蛍光体を用いることができる。
(28)上記した(25),(26),(27)以外にも、板面波長変換シート及び端面波長変換シートに含有させる蛍光体としてドレスト光子(近接場光)を介したエネルギー移動によって波長変換を行う蛍光体を用いることも可能である。この種の蛍光体としては、具体的には、直径3nm〜5nm(好ましくは4nm程度)の酸化亜鉛量子ドット(ZnO−QD)にDCM色素を分散・混合させた構成の蛍光体を用いるのが好ましい。
(29)上記実施形態19〜24では、導光板の各端面のうち、長辺側の端面の1つを光入射面として設定していたが、これに限られず、例えば、2つの長辺側の端面を光入射面としてもよいし、1つ又は2つの短辺側の端面を光入射面としてもよい。
(30)上記実施形態19〜24では、第1の補色部材523等と、第2の補色部材524等とをそれぞれ別々に使用したが、これに限られず、例えば、第1の補色部材523と、第2の補色部材524とを併用してもよい。
(31)上記実施形態19〜24では、第1の補色部材23等及び第2の補色部材24等は、導光板19に対する位置ずれ等を防止するため、両面粘着テープ等の固定手段を利用して部分的に固定することにより、導光板19や反射シート20等に対して位置決めされてもよい。
(32)上記実施形態19〜24では、一次光を出射する光源として青色の単色光を発するLEDを用いた場合を示したが、光源として青色以外の色の光を発するLEDを用いることも可能である。例えば、マゼンタ色の光を一次光として発するLEDを用いることができる。この場合、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含有させる蛍光体として緑色蛍光体を用いれば、照明装置の出射光を白色化することができる。
(33)上記実施形態19〜24において、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体は、コア・シェル型であってもよいし、内部組成を単一組成としたコア型量子ドット蛍光体であってもよい。
(34)上記実施形態19〜24では、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に、蛍光体として、量子ドット蛍光体を含有させていたが、他の実施形態においては、他の種類の蛍光体を蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含有させるようにしても構わない。例えば、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含有させる蛍光体として硫化物蛍光体を用いることができ、具体的には緑色蛍光体としてSrGa2S4:Eu2+を、赤色蛍光体として(Ca,Sr,Ba)S:Eu2+を、それぞれ用いることが可能である。
(35)上記(34)以外にも、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含有させる緑用蛍光体を、(Ca,Sr,Ba)3SiO4:Eu2+、β−SiAlON:Eu2+、Ca3Sc2Si3O12:Ce3+等とすることができる。また、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含有させる赤色用蛍光体を、(Ca,Sr,Ba)2SiO5N8:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+等とすることができる。さらには、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含有させる黄色用蛍光体を、(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce3+(通称 YAG:Ce3+)、α−SiAlON:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)3SiO4:Eu2+等とすることができる。それ以外にも、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含有させる蛍光体として、複フッ化物蛍光体(マンガン付活のケイフッ化カリウム(K2TiF6)等)を用いることも可能である。
(36)上記(34),(35)以外にも、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含有させる蛍光体として有機蛍光体を用いることができる。有機蛍光体としては、例えばトリアゾール又はオキサジアゾールを基本骨格とした低分子の有機蛍光体を用いることができる。
(37)上記した(34),(35),(36)以外にも、蛍光体シート(波長変換部材)、及び補色部材に含有させる蛍光体としてドレスト光子(近接場光)を介したエネルギー移動によって波長変換を行う蛍光体を用いることも可能である。この種の蛍光体としては、具体的には、直径3nm〜5nm(好ましくは4nm程度)の酸化亜鉛量子ドット(ZnO−QD)にDCM色素を分散・混合させた構成の蛍光体を用いるのが好ましい
(38)実施形態25〜29では、再帰反射部が、光散乱粒子、マイクロレンズ部、またはプリズム部を有する構成を例示したが、これら以外にも、例えば再帰反射部が光を偏光反射する反射型偏光部(屈折光学素子)を有する構成を採ることも可能である。この反射型偏光部は、実施形態25に記載した反射型偏光シートと同様の構成を有しているので、反射型偏光シートを用いて再帰反射部の製造を行うことができて製造コストの低廉化を図る上で好適とされる。また、再帰反射部が反射型偏光部以外の屈折光学素子を有する構成を採ることも可能である。
(39)実施形態25〜29では、再帰反射部が波長変換シートに対して表側に重なる配置とされる場合を例示したが、再帰反射部が波長変換シートに対して裏側に重なる配置とすることも可能である。
(40)実施形態25〜29では、再帰反射部が波長変換シートに対して直接重なる配置とされる場合を例示したが、再帰反射部が波長変換シートに対して他の光学部材(マイクロレンズシート、プリズムシート、反射型偏光シート、拡散板など)を介して重なる配置とすることも可能である。
(41)実施形態25〜29では、エッジライト型のバックライト装置において、再帰反射部がフレームの内端位置を内外に跨る範囲にわたって配される構成を例示したが、再帰反射部においてフレームの内端位置から内側に張り出す具体的な寸法などは適宜に変更することが可能である。また、再帰反射部の内端位置がフレームの内端位置と面一状とされる配置や再帰反射部の内端位置がフレームの内端位置よりも外側となる配置を採ることも可能である。
(42)上記した実施形態25以外にも、各光学部材及び再帰反射部をフレームに対して位置決めする位置決め構造(位置決め部、第1被位置決め部及び第2被位置決め部)の具体的な設置数、平面配置、平面に視た大きさなどは適宜に変更可能である。
(43)上記した実施形態29では、エッジライト型のバックライト装置において、再帰反射部が波長変換シートの外周側部分のうち導光板の非入光端面に並行する部分のみに選択的に配置された構成を例示したが、波長変換シートの外周側部分のうち導光板の一対の非入光側端面のみに並行する部分に選択的に再帰反射部を配置した構成を採ることも可能である。それ以外にも、波長変換シートの外周側部分のうち導光板の非入光反対端面のみに並行する部分に選択的に再帰反射部を配置した構成を採ることも可能である。
(44)実施形態25〜29では、LEDが青色LED素子を備える構成を示したが、青色LED素子に代えて可視光線である紫色の光を発する紫色LED素子を備えたLEDや紫外線(例えば近紫外線)を発する紫外線LED素子(近紫外線LED素子)などを用いることも可能である。紫色LED素子または紫外線LED素子を備えるLEDに組み合わせて用いられる波長変換シートには、赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体を含有させるのが好ましいものとされる。それ以外にも、紫色LED素子または紫外線LED素子を備えるLEDに組み合わせて用いられる波長変換シートには、赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の中から選択される1色または2色の蛍光体を含有させ、残りの2色または1色の蛍光体をLEDの封止材に含有させるようにしてもよい。また、これら以外にも具体的な蛍光体の色などは適宜に変更可能である。
(45)実施形態25〜29では、LEDが青色LED素子を有し、波長変換シートが緑色蛍光体及び赤色蛍光体を有する構成を例示したが、LEDが青色LED素子に加えて赤色の光を発する赤色LED素子を有することでマゼンタ色の光を発する構成とし、それに組み合わせて用いられる波長変換シートが緑色蛍光体を有する構成とすることも可能である。この赤色LED素子に代えて、LEDの封止材に青色の光を励起光として赤色の光を発する赤色蛍光体を含有させるようにしても構わない。
(46)上記した(45)以外にも、LEDが青色LED素子に加えて緑色の光を発する緑色LED素子を有することでシアン色の光を発する構成とし、それに組み合わせて用いられる波長変換シートが赤色蛍光体を有する構成とすることも可能である。この緑色LED素子に代えて、LEDの封止材に青色の光を励起光として緑色の光を発する緑色蛍光体を含有させるようにしても構わない。
(47)上記した実施形態26に記載した構成を、実施形態27〜29に記載した構成に組み合わせることも可能である。上記した実施形態27に記載した構成を、実施形態29に記載した構成に組み合わせることも可能である。上記した実施形態28に記載した構成を、実施形態29に記載した構成に組み合わせることも可能である。
(48)実施形態25〜29では、波長変換シートが緑色蛍光体及び赤色蛍光体を含む構成とされる場合を示したが、波長変換シートに黄色蛍光体のみを含ませた構成としたり、黄色蛍光体に加えて赤色蛍光体や緑色蛍光体を含ませた構成としたりすることも可能である。
(49)実施形態25〜29では、波長変換シートに含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体をCdSe及びZnSからなるコア・シェル型とした場合を例示したが、内部組成を単一組成としたコア型量子ドット蛍光体を用いることも可能である。例えば、2価の陽イオンになるZn、Cd、Hg、Pb等と2価の陰イオンになるO、S、Se、Te等とを組み合わせた材料(CdSe、CdS、ZnS)を単独で用いることが可能である。さらには、3価の陽イオンとなるGa、In等と3価の陰イオンとなるP、As、Sb等とを組み合わせた材料(InP(リン化インジウム)、GaAs(ヒ化ガリウム)等)やカルコパイライト型化合物(CuInSe2等)などを単独で用いることも可能である。また、コア・シェル型やコア型の量子ドット蛍光体以外にも、合金型の量子ドット蛍光体を用いることも可能である。また、カドミウムを含有しない量子ドット蛍光体を用いることも可能である。
(50)実施形態25〜29では、波長変換シートに含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体をCdSe及びZnSのコア・シェル型とした場合を例示したが、他の材料同士を組み合わせてなるコア・シェル型の量子ドット蛍光体を用いることも可能である。また、波長変換シートに含まれる蛍光体として用いた量子ドット蛍光体を、Cd(カドミウム)を含有しない量子ドット蛍光体とすることも可能である。
(51)実施形態25〜29では、波長変換シートに量子ドット蛍光体を含有させた構成のものを例示したが、他の種類の蛍光体を波長変換シートに含有させるようにしても構わない。例えば、波長変換シートに含有させる蛍光体として硫化物蛍光体を用いることができ、具体的には緑色蛍光体としてSrGa2S4:Eu2+を、赤色蛍光体として(Ca,Sr,Ba)S:Eu2+を、それぞれ用いることが可能である。
(52)上記した(51)以外にも、波長変換シートに含有させる緑色蛍光体を、(Ca,Sr,Ba) 3SiO4:Eu2+、β−SiAlON:Eu2+、Ca3Sc2Si3O12:Ce3+などとすることができる。また、波長変換シートに含有させる赤色蛍光体を、(Ca,Sr,Ba) 2SiO5N8:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+、複フッ化物蛍光体(マンガン付活のケイフッ化カリウム(K2TiF6)など)などとすることができる。さらには、波長変換シートに含有させる黄色蛍光体を、(Y,Gd) 3 (Al,Ga) 5O12:Ce3+(通称 YAG:Ce3+)、α−SiAlON:Eu2+、(Ca,Sr,Ba) 3SiO4:Eu2+などとすることができる。
(53)上記した(51),(52)以外にも、波長変換シートに含有させる蛍光体として有機蛍光体を用いることができる。有機蛍光体としては、例えばトリアゾールまたはオキサジアゾールを基本骨格とした低分子の有機蛍光体を用いることができる。
(54)上記した(51),(52),(53)以外にも、波長変換シートに含有させる蛍光体としてドレスト光子(近接場光)を介したエネルギー移動によって波長変換を行う蛍光体を用いることも可能である。この種の蛍光体としては、具体的には、直径3nm〜5nm(好ましくは4nm程度)の酸化亜鉛量子ドット(ZnO−QD)にDCM色素を分散・混合させた構成の蛍光体を用いるのが好ましい。
(55)上記各実施形態では、LEDの発光スペクトル(ピーク波長の数値、ピークの半値幅の数値等)及び蛍光体層に含まれる蛍光体の発光スペクトル(ピーク波長の数値、ピークの半値幅の数値等)に関しては、適宜に変更することが可能である。
(56)上記各実施形態では、LEDを構成するLED素子の材料としてInGaNを用いた場合を示したが、他のLED素子の材料として、例えばGaN、AlGaN、GaP、ZnSe、ZnO、AlGaInP等を用いることも可能である。
(57)上記各実施形態では、液晶パネル及びシャーシがその短辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものを例示したが、液晶パネル及びシャーシがその長辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものも本発明に含まれる。
(58)上記各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。
(59)上記各実施形態では、透過型の液晶表示装置を例示したが、それ以外にも反射型の液晶表示装置や半透過型の液晶表示装置にも本発明は適用可能である。
(60)上記各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
(61)上記各実施形態では、チューナーを備えたテレビ受信装置を例示したが、チューナーを備えない表示装置にも本発明は適用可能である。具体的には、電子看板(デジタルサイネージ)や電子黒板として使用される液晶表示装置にも本発明は適用することができる。