JPWO2016111150A1 - バルブステムシール - Google Patents
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Abstract
背圧によるバルブステム(104)の外周面に対する摺動抵抗の増大を抑制して、バルブステム(104)の作動性を良好にするため、補強環(15)によって補強されバルブガイド(105)の外周に装着される基部(11)と、バルブガイド(105)より油室(109)側に位置し基部(11)から補強環(15)の油室(109)側の端部の内径側へ延びる首部(12)と、首部(12)の内径側から油室(109)側へ向けて延び、バルブステム(104)に摺動可能に接触されるメインリップ(13)と、首部(12)の内径側からバルブガイド(105)側へ向けて延びる背圧リップ(14)と、を備え、首部(12)の曲げ剛性が背圧リップ(14)からメインリップ(13)の腰部にかけての曲げ剛性より小さく、背圧リップ(14)は背圧によってバルブステム(104)に摺動可能に接触され、背圧の無負荷時にはバルブステム(104)と非接触である。
Description
本発明は、例えばエンジンの吸・排気バルブのバルブステムと、これを軸方向移動自在に支持するバルブステムガイドとの間を密封するバルブステムシールに関する。
エンジンの吸・排気バルブのバルブステムと、これを軸方向移動自在に支持するバルブステムガイドとの間は、バルブステムシールによって密封されている。図5は、バルブステムシールを設けたエンジンの排気バルブ、図6は、従来のバルブステムシールを示すものである。
図5において、参照符号101はエンジンのシリンダヘッド、102はシリンダヘッド101に形成された排気ポート、103は排気ポート102と燃焼室との間を開閉する傘型のバルブ、104はバルブ103から延びるバルブステム、105はバルブステム104が挿通され、このバルブステム104を軸方向移動自在に支持するバルブガイド、106はバルブステム104を介してバルブ103を閉弁方向へ付勢するスプリング、107はバルブステム104の上端に設けられたリフタ108に接触されると共に、カムシャフト107aによって1回転する度に、スプリング106を圧縮させながらリフタ108及びバルブステム104を介してバルブ103を押し下げて開弁させるカムである。バルブガイド105の上部には、バルブガイド105の上部の外周側に位置してシリンダヘッド101に形成された油室109内のエンジンオイルをシール対象とするバルブステムシール110が装着されている。
バルブステムシール110は、詳しくは図6に示すように、バルブガイド105の上部外周面に密嵌される筒状基部111と、その上端から延び、バルブステム104の外周面に摺動可能に接触されるメインリップ112と、筒状基部111を補強する補強環113と、メインリップ112の外周に円周方向の張力を与えられた状態で装着されたガータスプリング114を備え、油室109内のエンジンオイルが、バルブステム104の外周面とバルブガイド105の内周面との間の隙間δへ流入するのをある程度許容することによって、バルブステム104とバルブガイド105との間の潤滑を図ると共に、隙間δから燃焼室側へのエンジンオイルの漏れ量増大による白煙の発生やエンジンオイル消費量の増大などを防止するために、エンジンオイルの漏れ量を適切に制御する機能を担っている。
また、例えばエンジンの始動時に、排気ポート102における排ガス圧力が上昇して、この排ガス圧力がバルブステム104とバルブガイド105の間の隙間δを通じてバルブステムシール110のメインリップ112の内周面に背圧として負荷された場合、メインリップ112が拡径変形されてバルブステム104の外周面から開いてしまい、油室109からバルブステム104とバルブガイド105の隙間δ側へ通過するエンジンオイルの流量が大きく変化するおそれがある。したがって、このような条件で使用されるバルブステムシール110には、メインリップ112の内周面に背圧が負荷されるのを防止するための背圧リップ115が設けられる(例えば下記の特許文献1参照)。
しかしながら、バルブステムシール110に背圧リップ115を設けた場合は、バルブステム104とバルブガイド105の間の隙間δを通じて導入される背圧Pは、背圧リップ115の外周面に作用し、このためバルブステム104の外周面に対する背圧リップ115の締め付け力が増大するので、バルブステム104の往復動に対する摺動抵抗が大きくなって、燃費の向上を阻害するおそれがある。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、背圧によるバルブステムの外周面に対する摺動抵抗の増大を抑制することによって、バルブステムの作動性を良好に維持可能なバルブステムシールを提供することにある。
本発明は、上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、以下の手段を採用した。すなわち本発明に係るバルブステムシールは、補強環によって補強され、バルブガイドの外周に装着される基部と、前記バルブガイドより油室側に位置し前記基部から前記補強環の油室側の端部の内径側へ延びる首部と、この首部の内径側から前記油室側へ向けて延び、前記バルブガイドに挿通されたバルブステムの外周面に摺動可能に接触されるメインリップと、前記首部の内径側から前記バルブガイド側へ向けて延びる背圧リップと、を備え、前記首部の曲げ剛性が前記背圧リップから前記メインリップの腰部にかけての曲げ剛性より小さく、前記背圧リップは前記バルブガイドと背圧リップの間の空間に生じる背圧によって前記バルブステムの外周面に摺動可能に接触され、前記背圧の無負荷時には前記バルブステムの外周面と非接触であることを特徴とするものである(請求項1)。
上記構成において、背圧の無負荷時には、メインリップがバルブステムの外周面に摺動可能に接触することによって、油室からバルブガイド側へのオイルの漏れを制限しており、背圧リップがバルブステムの外周面と非接触であるためバルブステムとの摺動抵抗が低く抑えられる。また、バルブガイドと背圧リップの間の空間に背圧が生じた場合には、背圧リップが、その外周面に作用する背圧によって先端がバルブステムの外周面に摺動可能に接触するように変位して油室からバルブガイド側へのオイルの漏れを制限する。そして首部の曲げ剛性が背圧リップからメインリップの腰部にかけての曲げ剛性より小さいため、背圧リップがバルブステムの外周面との接触方向へ変位すると、首部を支点とするモーメントによって、メインリップはバルブステムの外周面から離間する方向へ変位し、摺動抵抗の増大が抑えられる。
また、本発明は上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、更に以下の手段を採用してもよい。すなわち上記構成のバルブステムシール(請求項1)において、背圧リップが背圧によってバルブステムの外周面に摺動可能に接触された状態では、この背圧リップの油室側内周面が前記バルブステムの外周面となす角度が、この背圧リップのバルブガイド側内周面が前記バルブステムの外周面となす角度より小さいことを特徴とするものである(請求項2)。
上記構成において、背圧リップの油室側内周面が前記バルブステムの外周面となす角度を、背圧リップのバルブガイド側内周面が前記バルブステムの外周面となす角度より小さくなるようにしたため、バルブステムの外周面から離間する方向へ変位したメインリップに代わって、油室からバルブガイド側へのオイルの漏れを適切に許容するように、漏れ量を制御することができる。
本発明に係るバルブステムシールによれば、背圧によって背圧リップがバルブステムの外周面に摺動可能に接触してもバルブステムの外周面に対する摺動抵抗の増大を抑制してバルブステムの作動性を良好に維持可能であると共に燃費を向上させ、かつ油室からバルブガイド側へのオイルの漏れを制御することができる。
以下、本発明に係るバルブステムシールの好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1において、バルブステムシール1以外の各部は先に説明した図6と同様であって、すなわち参照符号104はエンジンの不図示の排気ポートを開閉するバルブから延びるバルブステム、参照符号105はエンジンのシリンダヘッドを貫通して設けられ、バルブステム104を軸方向移動自在に支持する円筒状のバルブガイドで、バルブガイド105の下端はエンジンの排気ポートに開口しており、バルブガイド105の上部外周側に存在する油室109内にはエンジンオイルが貯留されている。
バルブステムシール1は、金属からなる補強環15によって補強されバルブガイド105の外周面に装着される筒状基部11と、バルブガイド105より油室109側(上方)に位置し筒状基部11から補強環15の上端(油室109側の端部)に屈曲形成された内向き鍔部15aの内径側へ延びる首部12と、この首部12の内径側から油室109側(上方)へ向けて延び、バルブガイド105に挿通されたバルブステム104の外周面104aに摺動可能に接触されるメインリップ13と、首部12の内径側からバルブガイド105側(下方)へ向けて延びる背圧リップ14と、を備える。筒状基部11、首部12、メインリップ13、及び背圧リップ14は互いに連続しており、ゴム状弾性材料(ゴム材料又はゴム状弾性を有する合成樹脂材料)で補強環15に一体成形されたものである。なお、筒状基部11は請求項1に記載された基部に相当するものである。
筒状基部11は、内周面がバルブガイド105の上部外周面に適当なつぶし代をもって密接した状態で装着されるものであって、補強環15の内周面に一体的に加硫接着されている。
筒状基部11の上端から内径側へ連続して延びる首部12は、補強環15の上端の内向き鍔部16aの内径端に一体的に加硫接着されている。
メインリップ13は、首部12の内径側から上方へ向けて小径になる円錐筒状に延び、ばねなしリップ型、すなわち図6のようなガータスプリング114を装着しないシールリップであって、バルブガイド105の下方の排気ポートからバルブステム104とバルブガイド105の間の隙間δを通じてバルブガイド105と背圧リップ14の間の空間Sへ導入される排ガス圧力による背圧が負荷されていない通常状態では、上端近傍の内周に形成されたリップ先端13aが、バルブガイド105の上側でバルブステム104の外周面104aに摺動可能に接触されている。また、メインリップ13の軸方向中間部の内周面には、バルブステム104の偏心等に対するメインリップ13の追随性能を向上させると共にメインリップ13のベタ当たりを防止するために、複数の支持突起13bが円周方向等配状に形成されている。
背圧リップ14は、首部12の内径側から下方へ向けて小径になる円錐筒状に延び、そのリップ先端14aは、バルブガイド105の下方の排気ポートからバルブステム104とバルブガイド105の間の隙間δを通じて排ガス圧力による背圧が負荷されていない通常状態では、バルブステム104の外周面104aに対してわずかなクリアランスを介して非接触状態にある。
また、高い排ガス圧力がバルブステム104とバルブガイド105の間の隙間δを通じてバルブガイド105と背圧リップ14の間の空間Sに導入されたときに、排ガスが空間Sからさらにリップ先端14aの内周のクリアランスを通過しようとする過程で圧力損失を生じることによって、背圧リップ14の内周空間よりも外周空間Sの排ガス圧力が高くなり、その差圧による背圧P(図2参照)を生じるように、バルブステム104の外周面104aとリップ先端14aとの間のクリアランスは、適切な大きさに設定されている。そして背圧リップ14は、排ガス圧力が空間Sに導入されることによって生じる背圧Pが外周から負荷されることによって、図2に示すように、バルブステム104の外周面104aに摺動可能に接触されるようになっている。
ここで、図3(A)に示すように、メインリップ13は、そのリップ先端13aがバルブステム外周面104aに接触された状態において、リップ先端13aから上側(油室109側)へ延びる油室側内周面13dがバルブステム外周面104aとなす角度θAが、リップ先端13aから下側(バルブガイド105側)へ延びるバルブガイド側内周面13eがバルブステム外周面104aとなす角度θBより小さくなるように形成されている。
また、図3(B)に示すように、背圧リップ14は、そのリップ先端14aがバルブステム外周面104aに接触された状態において、リップ先端14aから上側(油室109側)へ延びる油室側内周面14cがバルブステム外周面104aとなす角度θCが、リップ先端14aから下側(バルブガイド105側)へ延びるバルブガイド側内周面14dがバルブステム外周面104aとなす角度θDより小さくなるように形成されている。
また、図4に示すように、背圧リップ14は、その延長方向と直交する方向の肉厚がそのリップ先端14a側から根元のヒール14b側へ向けて徐々に増大する形状となっており、また、首部12は、その軸方向肉厚t12が、背圧リップ14のヒール14bの肉厚t14及びメインリップ13の腰部13cの肉厚(メインリップ13の延長方向と直交する方向の肉厚)t13より小さくなるようにくびれた形状となっており、これによって首部12の曲げ剛性は、背圧リップ14からメインリップ13の腰部13cにかけての曲げ剛性より小さく設定されている。したがって背圧リップ14が、図1又は図3(A)に示す通常状態から図2又は図3(B)に示す接触状態へ変位すると、首部12を曲げ起点とするモーメントによって、メインリップ13が、バルブステム104の外周面104aから離間する方向への変位力を受けるようになっている。
以上のように構成された図示の実施の形態において、バルブガイド105の下方の排気ポートからバルブステム104とバルブガイド105の間の隙間δを通じて空間Sに導入される排ガス圧力による背圧が負荷されていない通常状態では、図1に示すように、メインリップ13は、リップ先端13a及び支持突起13bがバルブガイド105の上側でバルブステム104の外周面104aに摺動可能に接触しており、油室109内のエンジンオイルがバルブステム104の外周面104aとバルブガイド105の内周面との間の隙間δへ流入するのを、適切に制限するものである。詳しくは図3(A)に示すように、θA<θBとなっていることによって、隙間δへ適量のエンジンオイルが流入するのを許容しており、バルブステム104とバルブガイド105との間の潤滑を図ると共に、隙間δから燃焼室側へのエンジンオイルの漏れ量増大による白煙の発生やエンジンオイルの消費量の増大などを防止する機能を担っている。
一方、背圧リップ14は、バルブステム104の外周面104aに対して通常非接触の状態にあり、メインリップ13のみがバルブステム104の外周面104aに接触しているため、バルブステム104の往復動に対する摺動抵抗が小さく抑えられる。
また、例えばエンジンの始動時に、排気ポートにおける排ガス圧力が瞬時に上昇し、この高い排ガス圧力がバルブステム104とバルブガイド105の間の隙間δを通じて、バルブガイド105と背圧リップ14の間の空間Sに導入された場合は、この空間Sから排ガスがさらに背圧リップ14の内周を通過しようとする過程で、背圧リップ14のリップ先端14aとバルブステム104の外周面104aの間のクリアランスにおいて圧力損失を生じ、このため背圧リップ14の内周よりも外周(空間S)の排ガス圧力が高くなり、その差圧が、図2に示すように背圧Pとして背圧リップ14の外周面に作用する。したがって背圧リップ14は、背圧Pを受けてリップ先端14aがバルブステム104の外周面104aに摺動可能に接触するように変位する。
そして首部12の曲げ剛性は、背圧リップ14からメインリップ13の腰部13cにかけての曲げ剛性より小さいため、首部12を支点とするモーメントによって、背圧リップ14の変位がメインリップ13をバルブステム104の外周面104aから離間する方向へ変位させるように作用する。また、背圧Pの一部が背圧リップ14のヒール14bから首部12にかけての部分を上側へ曲げ変形させるように作用することも、首部12を支点としてメインリップ13がバルブステム104の外周面104aから離間する方向への変位を助長する。したがって背圧リップ14のみがバルブステム104の外周面104aに接触しているため、バルブステム104の往復動に対する摺動抵抗が小さく抑えられる。
そしてこの状態では、図3(B)に示すように、背圧リップ14は、リップ先端14aの上下両側でバルブステム104の外周面104aとなす角度がθC<θDとなっているため、隙間δへ適量のエンジンオイルが流入するのを許容する。したがって、バルブステム104の外周面104aから離間する方向へ変位したメインリップ13に代わって、バルブステム104とバルブガイド105との間の潤滑を図ると共に、隙間δから燃焼室側へのエンジンオイルの漏れ量増大による白煙の発生やエンジンオイルの消費量の増大などを防止する機能を担うことができる。
しかも上述のようにθC<θDとなっているため、背圧Pによって背圧リップ14がメインリップ13の内周側へ向けてめくれ上がるような変位をすることはなく、このため背圧リップ14とバルブステム104の外周面104aとの摺動抵抗の増大や摩耗の増大なども抑制される。
なお、上述した実施の形態では、メインリップ13を、ガータスプリングが装着されていないばねなしリップ型としたが、背圧リップ14が、バルブステム104の外周面104aとの非接触状態から接触状態へ変位したときに、首部12を曲げ起点とするモーメントによってバルブステム104の外周面104aから離間可能であれば、ガータスプリングが装着された仕様のものを採用することもできる。
バルブステム104の軸径がφ4〜40mm、背圧Pが0〜800kPaである場合、背圧Pが負荷されていない通常状態での背圧リップ14のリップ先端14aとバルブステム104の外周面104aとのクリアランスは0.05〜0.40mmとし、図4に示すバルブステムと同心の仮想円筒面104a’に対して背圧リップ14の油室側内周面14cがなす角度θC’は5〜50°、同じく仮想円筒面104a’に対してバルブガイド側内周面14dがなす角度θD’は5〜50°とし、背圧Pの負荷によってリップ先端14aがバルブステム104の外周面104aに接触されたときに、この外周面104aに対して油室側内周面14cがなす角度θCは5〜50°、バルブガイド側内周面14dがなす角度θDは5〜50°(但しθC<θD)とすることが好ましい。
具体例としては、バルブステム104の軸径がφ5.5mm、背圧Pが500kPaである場合、背圧Pが負荷されていない通常状態での背圧リップ14のリップ先端14aとバルブステム104の外周面104aとのクリアランスは0.20mmとし、図4に示すバルブステムと同心の仮想円筒面104a’に対して背圧リップ14の油室側内周面14cがなす角度θC’は10°、同じく仮想円筒面104a’に対してバルブガイド側内周面14dがなす角度θD’は50°とし、背圧Pの負荷によってリップ先端14aがバルブステム104の外周面104aに接触されたときに、この外周面104aに対して油室側内周面14cがなす角度θCは20°、バルブガイド側内周面14dがなす角度θDは40°とすることが好ましい。
1 バルブステムシール
11 筒状基部(基部)
12 首部
13 メインリップ
13a リップ先端
14 背圧リップ
14a リップ先端
15 補強環
104 バルブステム
105 バルブガイド
109 油室
11 筒状基部(基部)
12 首部
13 メインリップ
13a リップ先端
14 背圧リップ
14a リップ先端
15 補強環
104 バルブステム
105 バルブガイド
109 油室
Claims (2)
- 補強環によって補強され、バルブガイドの外周に装着される基部と、前記バルブガイドより油室側に位置し前記基部から前記補強環の油室側の端部の内径側へ延びる首部と、この首部の内径側から前記油室側へ向けて延び、前記バルブガイドに挿通されたバルブステムの外周面に摺動可能に接触されるメインリップと、前記首部の内径側から前記バルブガイド側へ向けて延びる背圧リップと、を備え、前記首部の曲げ剛性が前記背圧リップから前記メインリップの腰部にかけての曲げ剛性より小さく、前記背圧リップは前記バルブガイド側からの背圧によって前記バルブステムの外周面に摺動可能に接触され、前記背圧の無負荷時には前記バルブステムの外周面と非接触であることを特徴とするバルブステムシール。
- 背圧リップがバルブステムの外周面に摺動可能に接触された状態では、この背圧リップの油室側内周面が前記バルブステムの外周面となす角度が、この背圧リップのバルブガイド側内周面が前記バルブステムの外周面となす角度より小さいことを特徴とする請求項1に記載のバルブステムシール。
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