JPWO2016111106A1 - 電池システム - Google Patents

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Abstract

リチウムイオン電池の劣化を抑制しつつ、リチウムイオン電池を電力ロスなく短時間で均等に昇温することができる電池システムを得る。回路部は、互いに直列に接続されたn個(n≧3)のリチウムイオン電池からなるリチウムイオン電池ユニットの各リチウムイオン電池に設けられ、リチウムイオン電池からの放電電圧を、リチウムイオン電池ユニットの総電圧以上に昇圧し、充放電制御部は、リチウムイオン電池ユニットから放電するリチウムイオン電池である放電リチウムイオン電池を1個選択し、放電リチウムイオン電池からの放電電圧を、回路部により昇圧してリチウムイオン電池ユニット全体に供給するものであって、リチウムイオン電池ユニットから選択する放電リチウムイオン電池を順次切り替える。

Description

この発明は、リチウムイオン電池の低温時に、充放電に伴う内部発熱を利用してリチウムイオン電池を昇温する電池システムに関する。
リチウムイオン電池は、一般的に、リチウムを含む複合金属酸化物を活物質として含む正極、炭素材料を活物質として含む負極、正負極間を絶縁するポリオレフィン多孔膜セパレータ、および非水系電解液を外装に封入した構成を有している。また、リチウムイオン電池は、高エネルギー密度および高出力密度を満たすので、電子機器用途の小型のものから、電気自動車やスマートグリッド蓄電用途の大型のものまで幅広く使用されている。
なお、リチウムイオン電池は、寒冷地等の低温環境において使用される場合には、リチウムイオン電池の内部抵抗値が高くなるので、常温環境において入出力可能であった電力を得ることができなくなるという問題があった。この問題に対して、リチウムイオン電池昇温用の熱源としてヒータを設置し、ヒータによりリチウムイオン電池を外部から昇温する方法が知られているが、外部からの昇温は、熱効率が悪く昇温時間が長くなるだけでなく、ヒータの電力ロスが生じるという問題がある。
そこで、直列接続されたキャパシタからなる蓄電部と、キャパシタの内部抵抗値を検出する内部抵抗検出手段と、キャパシタの充放電を制御する充放電制御手段とを備え、充放電制御手段は、内部抵抗検出手段で検出された各キャパシタの内部抵抗値が所定値を上回っている場合にキャパシタが低温状態であると判断し、各キャパシタ間で電荷を移動させて充放電を実施することにより、キャパシタ自身を昇温するキャパシタ蓄電装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1のキャパシタ蓄電装置をリチウムイオン電池に適用した場合、充放電制御手段は、内部抵抗検出手段で検出された各リチウムイオン電池の内部抵抗値が所定値を上回っている場合に、各リチウムイオン電池間の電力授受により充放電を実施することによって、リチウムイオン電池を昇温する。このとき、リチウムイオン電池間の電力授受による昇温は、電流値が大きいほど発熱量が増大して短時間で昇温することができる。
特開2007−250826号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
すなわち、リチウムイオン電池において、充電電流が大きい場合には、電池内の電極表面に電解液中のリチウム金属が析出して電極劣化が生じる。また、析出したリチウム金属を介して電池内の正極と負極とが接触し、内部短絡を生じる恐れがある。このように、リチウムイオン電池において、充電電流が大きい場合には、リチウムイオン電池の劣化が生じるという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、リチウムイオン電池の劣化を抑制しつつ、リチウムイオン電池を電力ロスなく短時間で均等に昇温することができる電池システムを得ることを目的とする。
この発明に係る電池システムは、互いに直列に接続されたn個(n≧3)のリチウムイオン電池からなるリチウムイオン電池ユニットと、リチウムイオン電池ユニットの各リチウムイオン電池に設けられ、リチウムイオン電池からの放電電圧を、リチウムイオン電池ユニットの総電圧以上に昇圧する回路部と、リチウムイオン電池ユニットから放電するリチウムイオン電池である放電リチウムイオン電池を1個選択し、放電リチウムイオン電池からの放電電圧を、回路部により昇圧してリチウムイオン電池ユニット全体に供給する充放電制御部と、を備え、充放電制御部は、リチウムイオン電池ユニットから選択する放電リチウムイオン電池を順次切り替えるものである。
この発明に係る電池システムによれば、回路部は、互いに直列に接続されたn個(n≧3)のリチウムイオン電池からなるリチウムイオン電池ユニットの各リチウムイオン電池に設けられ、リチウムイオン電池からの放電電圧を、リチウムイオン電池ユニットの総電圧以上に昇圧し、充放電制御部は、リチウムイオン電池ユニットから放電するリチウムイオン電池である放電リチウムイオン電池を1個選択し、放電リチウムイオン電池からの放電電圧を、回路部により昇圧してリチウムイオン電池ユニット全体に供給するものであって、リチウムイオン電池ユニットから選択する放電リチウムイオン電池を順次切り替える。
これにより、充電電流を小さくして、充電電流増大によるリチウムイオン電池の劣化を抑制しつつ、リチウムイオン電池間で電力授受を繰り返し、リチウムイオン電池を電力ロスなく短時間で均等に昇温することができる。
この発明の実施の形態1に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態1に係る電池システムの充放電制御処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る電池システムにおける昇温効果を示す説明図である。 ヒータによる昇温効果を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る電池システムにおけるリチウムイオン電池の等価回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態2に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態3に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態4に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態4に係る電池システムにおけるリチウムイオン電池の観測電圧と過電圧と開回路電圧との関係を示す回路図である。 この発明の実施の形態5に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態6に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態7に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態8に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態9に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態10に係る電池システムを示すブロック構成図である。 この発明の実施の形態10に係る電池システムにおけるリチウムイオン電池の周波数とインピーダンスとの関係を示す説明図である。
以下、この発明に係る電池システムの好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。なお、図面は、簡略化して描かれており、寸法および形状は必ずしも正確ではない。
また、以下の各実施の形態では、リチウムイオン電池を例に挙げて説明するが、本願発明は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、鉛蓄電池等の各種二次電池に適用することができる。また、本願発明に適用される二次電池の形状は、積層型や巻き型、ボタン型等、各種の形状を採ることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る電池システムを示すブロック構成図である。図1において、この電池システムは、互いに直列に接続されたn(nは3以上の自然数)個のリチウムイオン電池からなるリチウムイオン電池ユニット1と、リチウムイオン電池ユニット1の各リチウムイオン電池に設けられたスイッチング回路2と、スイッチング回路2を制御する充放電制御部3とを備えている。
リチウムイオン電池ユニット1は、第1リチウムイオン電池B1、第2リチウムイオン電池B2、第3リチウムイオン電池B3から第nリチウムイオン電池Bnまでのn個のリチウムイオン電池が、バスバー等で互いに直列に接続されて構成されている。以下、総称する場合には、リチウムイオン電池B1〜Bnと記載する。スイッチング回路2は、リチウムイオン電池B1〜Bnのそれぞれに設けられ、リチウムイオン電池B1〜Bnの充放電を切り替える。
充放電制御部3は、リチウムイオン電池B1〜Bnの充放電時の電流値を決定し、放電するリチウムイオン電池および充電するリチウムイオン電池を選択し、スイッチング回路2に対して、放電するリチウムイオン電池と充電するリチウムイオン電池との切り替えを制御する充放電制御処理を実行する。
以下、図2のフローチャートを参照しながら、リチウムイオン電池B1〜Bnに対して、充放電制御部3が実行する充放電制御処理について説明する。図2は、この発明の実施の形態1に係る電池システムの充放電制御処理を示すフローチャートである。
まず、充放電制御部3は、リチウムイオン電池B1〜Bnのうち、第1リチウムイオン電池B1を放電するリチウムイオン電池として選択し、放電電流X(A)を決定して、スイッチング回路2を制御することにより、第1リチウムイオン電池B1を放電する(ステップS1)。
続いて、充放電制御部3は、スイッチング回路2を制御することにより、第1リチウムイオン電池B1から放電されてスイッチング回路2を通った放電電流X(A)を残りn−1個のリチウムイオン電池で均等に分配した充電電流X/(n−1)(A)で、第2リチウムイオン電池B2〜第nリチウムイオン電池Bnを充電する(ステップS2)。
次に、充放電制御部3は、リチウムイオン電池B1〜Bnのうち、第2リチウムイオン電池B2を放電するリチウムイオン電池として選択し、放電電流X(A)を決定して、スイッチング回路2を制御することにより、第2リチウムイオン電池B2を放電する(ステップS3)。
続いて、充放電制御部3は、スイッチング回路2を制御することにより、第2リチウムイオン電池B2から放電されてスイッチング回路2を通った放電電流X(A)を残りn−1個のリチウムイオン電池で均等に分配した充電電流X/(n−1)(A)で、第1リチウムイオン電池B1、第3リチウムイオン電池B3〜第nリチウムイオン電池Bnを充電する(ステップS4)。
次に、充放電制御部3は、リチウムイオン電池B1〜Bnのうち、第3リチウムイオン電池B3を放電するリチウムイオン電池として選択し、放電電流X(A)を決定して、スイッチング回路2を制御することにより、第3リチウムイオン電池B3を放電する(ステップS5)。
続いて、充放電制御部3は、スイッチング回路2を制御することにより、第3リチウムイオン電池B3から放電されてスイッチング回路2を通った放電電流X(A)を残りn−1個のリチウムイオン電池で均等に分配した充電電流X/(n−1)(A)で、第1リチウムイオン電池B1、第2リチウムイオン電池B2、第4リチウムイオン電池B4〜第nリチウムイオン電池Bnを充電する(ステップS6)。
これ以降、充放電制御部3は、リチウムイオン電池B1〜Bnの充放電を繰り返した後、リチウムイオン電池B1〜Bnのうち、第nリチウムイオン電池Bnを放電するリチウムイオン電池として選択し、放電電流X(A)を決定して、スイッチング回路2を制御することにより、第nリチウムイオン電池Bnを放電する(ステップS7)。
続いて、充放電制御部3は、スイッチング回路2を制御することにより、第nリチウムイオン電池Bnから放電されてスイッチング回路2を通った放電電流X(A)を残りn−1個のリチウムイオン電池で均等に分配した充電電流X/(n−1)(A)で、第1リチウムイオン電池B1〜第n−1リチウムイオン電池Bn−1を充電し(ステップS8)、再びステップS1に戻って、図2に示した充放電制御処理を繰り返す。
以上説明したような充放電制御部3による充放電制御処理によって、リチウムイオン電池B1〜Bnの充放電によるリチウムイオン電池B1〜Bn自身の内部抵抗による発熱が生じ、リチウムイオン電池B1〜Bnが昇温される。
ここで、充放電制御部3は、放電するリチウムイオン電池と充電するリチウムイオン電池とが短周期で切り替わるようにスイッチング回路2を制御する。これにより、リチウムイオン電池B1〜Bnの昇温ばらつきを低減し、リチウムイオン電池B1〜Bnを短時間で均等に昇温することができるとともに、温度、充放電制御等をしやすくなる。
また、充放電制御部3は、図2に示したように、第1リチウムイオン電池B1から放電を順番に実施する必要はなく、第2リチウムイオン電池B2〜第nリチウムイオン電池Bnの何れのリチウムイオン電池から放電を開始してもよい。
また、スイッチング回路2は、分配器やスイッチング素子、昇降圧回路、DCDCコンバータ等の変換器であってもよい。このような構成によれば、低価格の変換器を選択し、低コストのシステム設計を実現することができる。また、電池の仕様が互いに異なる場合であっても、昇圧または降圧することで、電池の昇温が可能となる。
なお、上述したように、リチウムイオン電池B1〜Bnにおいて、充電電流が大きい場合には、電池内の電極表面に電解液中のリチウム金属が析出して電極劣化が生じる。これに対して、この発明の実施の形態1の構成によれば、リチウムイオン電池B1〜Bnの1個から放電電流X(A)で放電し、残りn−1個のリチウムイオン電池B1〜Bnを充電電流X/(n−1)(A)で充電するので、充電電流を小さくして、充電電流増大によるリチウムイオン電池の劣化を抑制することができる。
また、上述したように、リチウムイオン電池B1〜Bnは、低温環境下で使用されると、内部抵抗値が高くなるので、常温環境で使用される場合よりも入出力特性が低下する。そこで、低温時におけるリチウムイオン電池の性能低下を抑制するために、外部にヒータを設置して電池を昇温する方法が知られているが、充放電に伴う内部発熱を利用して電池を昇温する方法よりも昇温時間が長くなるという欠点がある。
以下、リチウムイオン電池B1〜Bnの充放電による内部発熱を利用した方法による昇温時間と外部にヒータを設置した場合の昇温時間とを比較する。まず、リチウムイオン電池B1〜Bnの充放電による内部発熱を利用して昇温した場合には、次式(1)で表される発熱量Q(W)が生じ、リチウムイオン電池B1〜Bnの温度が上昇する。なお、式(1)において、内部抵抗および電流は、それぞれ昇温時間における平均値として、時間平均内部抵抗R(Ω)および平均電流I(A)を用いている。
Q=I2R ・・・(1)
図3は、この発明の実施の形態1に係る電池システムにおける昇温効果を示す説明図である。図3では、環境温度−24℃の低温時に、出力30Wのヒータを外部に設置してリチウムイオン電池B1〜Bnを昇温した場合の時間と温度との相関と、式(1)で計算される発熱量を約15Wとして、充放電に伴う内部発熱によりリチウムイオン電池B1〜Bnを昇温した場合の時間と温度との相関を示している。
図3において、ヒータによる外部からの昇温では、1500秒で約2℃温度上昇(昇温速度0.08℃/min)し、充放電に伴う内部発熱を利用した昇温では、1500秒で約15℃温度上昇(昇温速度0.6℃/min)していることが分かる。すなわち、この発明の実施の形態1の構成によれば、充放電に伴う内部発熱を利用して電池を昇温する方法は、外部にヒータを設置して電池を昇温する方法に対して、約7.5倍早い短時間でリチウムイオン電池B1〜Bnを昇温することができる。
また、上述したように、ヒータによりリチウムイオン電池B1〜Bnを外部から昇温する場合には、熱効率が悪く、ヒータの電力ロスが生じる。すなわち、エネルギーロスが大きいという課題がある。
以下、この発明の実施の形態1によるエネルギーロスの低減効果について説明する。まず、発熱量Q(W)および時間s(sec)と、消費されるエネルギーE(J)との関係は、次式(2)で表される。
E=Qs ・・・(2)
図4は、ヒータによる昇温効果を示す説明図である。図4は、環境温度−24℃の低温時に、出力30Wのヒータを外部に設置してリチウムイオン電池B1〜Bnを昇温した場合の時間と温度との相関を示している。
図4において、ヒータによる外部からの昇温では、−15℃まで昇温するために、3800秒の昇温時間を要する。ここで、式(2)から、ヒータによる外部からの昇温に要したエネルギーは、116(kJ)であることが分かる。
これに対して、充放電に伴う内部発熱を利用した昇温では、図3に示したように、上記式(1)で計算される発熱量を約15Wとしたとき、−15℃まで昇温するために、500秒の昇温時間を要する。ここで、式(2)から、充放電に伴う内部発熱を利用した昇温に要したエネルギーは、7.5(kJ)であることが分かる。
すなわち、この発明の実施の形態1の構成によれば、充放電に伴う内部発熱を利用して電池を昇温する方法は、外部にヒータを設置して電池を昇温する方法に対して、約93.5%のエネルギーロスを低減することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、充放電制御部は、リチウムイオン電池ユニットから1つのリチウムイオン電池を放電リチウムイオン電池として選択し、放電電流を決定して、スイッチング回路を制御することにより、放電リチウムイオン電池を放電するとともに、リチウムイオン電池ユニットの放電リチウムイオン電池を除く残りの複数のリチウムイオン電池を充電リチウムイオン電池として選択し、スイッチング回路を制御することにより、放電リチウムイオン電池から放電されてスイッチング回路を通った放電電流を各充電リチウムイオン電池で分配した充電電流で、充電リチウムイオン電池を充電し、放電リチウムイオン電池および充電リチウムイオン電池の組み合わせを繰り返し切り替える。
これにより、充電電流を小さくして、充電電流増大によるリチウムイオン電池の劣化を抑制しつつ、リチウムイオン電池間で電力授受を繰り返し、リチウムイオン電池を電力ロスなく短時間で均等に昇温することができる。
なお、上記実施の形態1では、充放電制御部3が、放電するリチウムイオン電池と充電するリチウムイオン電池とが短周期で切り替わるようにスイッチング回路2を制御すると説明した。ここで、充放電制御部3は、放電するリチウムイオン電池と充電するリチウムイオン電池とを、1msec以下の周期で切り替えてもよい。
図5は、この発明の実施の形態1に係る電池システムにおけるリチウムイオン電池の等価回路を示す回路図である。図5では、一般的なリチウムイオン電池の簡易的な等価回路を示している。図5において、1kHz以上の高周波数範囲は、回路誘導抵抗、リチウムイオン電池内の集電箔の抵抗、リチウムイオン電池内の電解液の抵抗が支配的であり、電池反応を伴わない周波数範囲となる。
これに対して、1kHz以下の低周波数範囲は、リチウムイオン電池の電気二重層容量、化学反応抵抗、リチウムイオン電池内の活物質内の拡散抵抗等の電池反応に依存する値が支配的となる。そのため、1kHz以下の低周波数範囲における反応は、電池容量変化を生じさせるので、充放電による昇温後は、リチウムイオン電池間の容量ばらつきが生じる。
また、1kHz以上の高周波数範囲におけるリチウムイオン電池B1〜Bnの充放電に伴う劣化は、電池反応を伴わないので、1kHz以下の低周波数範囲におけるリチウムイオン電池B1〜Bnの充放電に伴う劣化と比べて低減される。そのため、1kHz以上の周波数に相当する1msec以下の周期で充放電を切り替えることで、充放電に伴う劣化を抑制することができる。
このような構成によれば、充放電制御部3が、放電するリチウムイオン電池と充電するリチウムイオン電池とを、1msec以下の周期で切り替えることにより、リチウムイオン電池間の容量ばらつきを低減しつつ、充放電に伴う劣化を抑制してリチウムイオン電池を昇温することができる。
また、上記実施の形態1において、リチウムイオン電池B1〜Bnに温度ばらつきがある場合には、リチウムイオン電池の劣化する速度が電池毎に異なるので、温度、充放電制御が困難になるという課題が生じる。なお、リチウムイオン電池B1〜Bnの温度は、リチウムイオン電池B1〜Bnに設けたセンサ等によって測定される。
そこで、充放電制御部3は、リチウムイオン電池B1〜Bnから放電するリチウムイオン電池を選択する際に、最も温度の低いリチウムイオン電池を優先的に選択して放電電流を決定し、大きな放電電流を流すとともに、放電電流を他のリチウムイオン電池に分配して充電し、この処理をリチウムイオン電池B1〜Bnの温度ばらつきがなくなるまで繰り返してもよい。これにより、温度、充放電制御等をしやすくなる。
このような構成によれば、充放電制御部3が、リチウムイオン電池ユニット1から放電するリチウムイオン電池を選択する際、リチウムイオン電池B1〜Bnに温度ばらつきがある場合に、最も温度の低いリチウムイオン電池を優先的に放電するリチウムイオン電池として選択することを、温度ばらつきがなくなるまで繰り返すことにより、リチウムイオン電池B1〜Bnの温度ばらつきを低減することができる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2に係る電池システムを示すブロック構成図である。図6において、この電池システムは、図1に示したリチウムイオン電池ユニット1に代えて、リチウムイオン電池ユニット1Aを備えている。なお、その他の構成は、上述した実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
リチウムイオン電池ユニット1Aは、バスバー等で互いに直列に接続されたn(nは3以上の自然数)個のリチウムイオン電池B1A〜BnAから構成されている。また、リチウムイオン電池B1A〜BnAは、それぞれ複数のリチウムイオン電池が直列接続されたリチウムイオン電池モジュールである。
ここで、上記実施の形態1のように、リチウムイオン電池B1〜Bnのそれぞれにスイッチング回路2を設けた場合には、スイッチング回路2の設置数が多いほどコストが高くなるという課題が生じる。
これに対して、この発明の実施の形態2の構成によれば、複数のリチウムイオン電池が直列接続されたリチウムイオン電池モジュールであるリチウムイオン電池B1A〜BnAのそれぞれにスイッチング回路2を設けることにより、各リチウムイオン電池にスイッチング回路2を設けるよりもスイッチング回路2の設置数を低減し、低コスト化、コンパクト化を実現することができる。
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3に係る電池システムを示すブロック構成図である。図7において、この電池システムは、図1に示した電池システムに加えて、リチウムイオン電池B1〜Bnの充電率(SOC:State Of Charge)を判定する充電率判定部4を備えている。なお、その他の構成は、上述した実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
ここで、リチウムイオン電池B1〜Bnは、現在の充電容量を割合で示す充電率が低い状態で放電すると、同じ電流値であっても、充電率が高い状態で放電した場合と比較して、下限電圧に到達するまでの時間が短くなり、放電電流が小さくなる。そのため、上記式(1)を参照すると、昇温に影響する発熱量は、電流値が低いほど少なくなるので、昇温速度が遅くなる。
そこで、充電率判定部4は、リチウムイオン電池B1〜Bnの電圧情報に基づいて、リチウムイオン電池B1〜Bnの充電率を判定する。また、充放電制御部3は、充電率判定部4で判定したリチウムイオン電池B1〜Bnの充電率に基づいて、最も充電率の高いリチウムイオン電池を選択して放電電流を決定し、大きな放電電流を流すとともに、放電電流を他のリチウムイオン電池に分配して充電する。また、充放電制御部3は、この処理を繰り返してもよい。これにより、昇温時間を短縮することができる。
この発明の実施の形態3の構成によれば、充放電制御部3が、リチウムイオン電池ユニット1から放電するリチウムイオン電池を選択する際に、リチウムイオン電池B1〜Bnの充電率に基づいて、最も充電率の高いリチウムイオン電池を放電するリチウムイオン電池として選択することにより、放電時の電流値を高く決定することができ、充電率の低いリチウムイオン電池で放電するよりも、短時間でリチウムイオン電池B1〜Bnを昇温することができる。
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4に係る電池システムを示すブロック構成図である。図8において、この電池システムは、図7に示した電池システムに加えて、リチウムイオン電池B1〜Bnの内部抵抗を計算する内部抵抗計算部5を備えている。なお、その他の構成は、上述した実施の形態3と同様なので、説明を省略する。
図9は、この発明の実施の形態4に係る電池システムにおけるリチウムイオン電池の観測電圧と過電圧と開回路電圧との関係を示す回路図である。図9では、リチウムイオン電池B1〜Bnの観測電圧Vと過電圧ΔVと開回路電圧OCVとの関係を示している。
図9において、リチウムイオン電池B1〜Bnでは、充放電時に内部抵抗Rと電流Iとの積に相当する過電圧ΔVが生じるので、観測電圧Vは、開回路電圧OCVと過電圧ΔVとを加算した値となる。ここで、過電圧ΔVは、上述したように、内部抵抗Rと電流Iとの積によって決まるので、放電時の電流値が高ければ、過電圧が大きくなり、放電時にリチウムイオン電池B1〜Bnの動作可能な下限電圧を下回る恐れがある。
また、リチウムイオン電池B1〜Bnの内部抵抗値が高い状態における過電圧ΔVは、内部抵抗値が低い状態における過電圧ΔVよりも大きいので、放電時にリチウムイオン電池B1〜Bnの動作可能な下限電圧を下回る恐れがある。そのため、放電時の電流値は、開回路電圧OCVと過電圧ΔVとを加算した観測電圧Vが、リチウムイオン電池B1〜Bnの動作可能な下限電圧を下回らないように決定する必要がある。
そこで、内部抵抗計算部5は、充電率判定部4で判定したリチウムイオン電池B1〜Bnの充電率と、測定されたリチウムイオン電池B1〜Bnの温度との相関に基づいて、リチウムイオン電池B1〜Bnの内部抵抗を計算する。
また、充放電制御部3は、内部抵抗計算部5で計算されたリチウムイオン電池B1〜Bnの内部抵抗と、リチウムイオン電池B1〜Bnの動作可能な下限電圧とに基づいて、下限電圧に到達しない範囲で放電時の電流値を決定し、放電するリチウムイオン電池として選択されたリチウムイオン電池を放電する。これにより、リチウムイオン電池B1〜Bnを、下限電圧を下回らない動作可能な範囲内で制御することができる。
また、放電するリチウムイオン電池以外のリチウムイオン電池は、充放電制御部3が決定した放電時の電流値を分配した電流値で充電されるが、充放電制御部3は、充電時にも、内部抵抗計算部5で計算されたリチウムイオン電池B1〜Bnの内部抵抗と、リチウムイオン電池B1〜Bnの動作可能な上限電圧とに基づいて、上限電圧に到達しない範囲で電流値を決定し、リチウムイオン電池を充電する。
なお、充放電制御部3は、内部抵抗計算部5で計算されたリチウムイオン電池B1〜Bnの内部抵抗に基づいて、内部抵抗の低いリチウムイオン電池を放電するリチウムイオン電池として選択し、放電を実施する。このとき、内部抵抗の低いリチウムイオン電池は、内部抵抗の高いリチウムイオン電池と比較して、放電時の電流値を高く決定することができるので、発熱量が増大して、昇温時間を短縮することができる。
この発明の実施の形態4の構成によれば、充放電制御部3が、リチウムイオン電池B1〜Bnの内部抵抗と、リチウムイオン電池B1〜Bnの動作可能な上下限電圧とに基づいて、充放電時の電流値を決定することにより、リチウムイオン電池B1〜Bnの動作可能な範囲内において、短時間でリチウムイオン電池B1〜Bnを昇温することができる。
実施の形態5.
図10は、この発明の実施の形態5に係る電池システムを示すブロック構成図である。図10において、この電池システムは、図8に示した電池システムに加えて、リチウムイオン電池B1〜Bnで発生させる発熱量を計算する発熱量計算部6を備えている。なお、その他の構成は、上述した実施の形態4と同様なので、説明を省略する。
発熱量計算部6は、リチウムイオン電池B1〜Bnを現在の外部環境温度からあらかじめ設定された目標温度まで昇温するために必要な発熱量を計算する。なお、このとき、発熱量計算部6は、目標温度と併せて、あらかじめ設定された時間条件を考慮して、必要な発熱量を計算してもよい。
また、充放電制御部3は、発熱量計算部6で計算された発熱量と、内部抵抗計算部5で計算されたリチウムイオン電池B1〜Bnの内部抵抗に基づいて、リチウムイオン電池B1〜Bnを目標温度まで昇温するために必要な最大の電流値を決定し、リチウムイオン電池B1〜Bnの充放電を実施する。これにより、リチウムイオン電池B1〜Bnを、短時間で目標温度まで正確に昇温することができる。
この発明の実施の形態5の構成によれば、充放電制御部3が、発熱量計算部6で計算されたリチウムイオン電池B1〜Bnを目標温度まで昇温するために必要な発熱量と、リチウムイオン電池B1〜Bnの内部抵抗とに基づいて、充放電時の電流値を決定することにより、リチウムイオン電池B1〜Bnを、目標温度まで正確に昇温することができる。
実施の形態6.
図11は、この発明の実施の形態6に係る電池システムを示すブロック構成図である。図11において、この電池システムは、図1に示した電池システムに加えて、直流電力を交流電力に変換するインバータ部7と、周波数を調整する周波数調整部8とを備えている。なお、その他の構成は、上述した実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
リチウムイオン電池B1〜Bnでは、充放電による内部発熱を利用して昇温する場合、放電するリチウムイオン電池と充電するリチウムイオン電池との間で容量に変化が生じ、リチウムイオン電池B1〜Bnの充放電による昇温後は、リチウムイオン電池間の容量ばらつきが生じる可能性がある。
ここで、リチウムイオン電池間の容量ばらつきは、リチウムイオン電池B1〜Bnの充電率にばらつきを生じさせるので、リチウムイオン電池B1〜Bnの充電率に基づく入出力、充放電制御が困難になるという課題がある。
そこで、インバータ部7は、充放電制御部3でリチウムイオン電池B1〜Bnから選択された放電するリチウムイオン電池の放電時の直流電力を、交流電力に変換する。また、周波数調整部8は、インバータ部7で変換された交流電力を、図5で示されたように、電池容量変化が生じない1kHz以上の高周波数範囲に調整し、調整した交流電力を他のリチウムイオン電池に分配して充電する。これにより、リチウムイオン電池間の容量ばらつきを低減しつつ、充放電に伴う劣化を抑制してリチウムイオン電池を昇温することができる。
なお、周波数調整部8は、リップル電流を生成する装置であってもよい。この場合であっても、周波数調整部8と同様に、1kHz以上の高周波数範囲の交流電流を生成してリチウムイオン電池B1〜Bnを充放電することができるので、リチウムイオン電池間の容量ばらつきを低減することができる。
この発明の実施の形態6の構成によれば、インバータ部7が、放電するリチウムイオン電池の放電時の直流電力を交流電力に変換し、周波数調整部8が、インバータ部7で変換された交流電力を、1kHz以上の周波数範囲に調整して充電するリチウムイオン電池に分配して充電することにより、リチウムイオン電池間の容量ばらつきを低減しつつ、充放電に伴う劣化を抑制してリチウムイオン電池を昇温することができる。
実施の形態7.
図12は、この発明の実施の形態7に係る電池システムを示すブロック構成図である。図12において、この電池システムは、図1に示したリチウムイオン電池ユニット1に代えて、スイッチング回路2に対して互いに並列に接続された2個のリチウムイオン電池ユニット1B、1Cを備えている。なお、その他の構成は、上述した実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
リチウムイオン電池ユニット1B、1Cは、それぞれバスバー等で互いに直列に接続されたn(nは3以上の自然数)個のリチウムイオン電池B1A〜BnAから構成されている。なお、リチウムイオン電池B1A〜BnAは、それぞれ複数のリチウムイオン電池が直列接続されたリチウムイオン電池モジュールであってもよい。
ここで、リチウムイオン電池ユニット1B、1Cの各リチウムイオン電池B1〜Bnにそれぞれスイッチング回路2を設けた場合には、スイッチング回路2の設置数が多くなり、コストが高くなるという課題が生じる。
これに対して、この発明の実施の形態7の構成によれば、スイッチング回路2に対して、2個のリチウムイオン電池ユニット1B、1Cが互いに並列に接続されているので、リチウムイオン電池ユニット1B、1Cの各リチウムイオン電池B1〜Bnにそれぞれスイッチング回路2を設ける場合と比較してスイッチング回路2の設置数を半減し、低コスト化、コンパクト化を実現することができる。
また、スイッチング回路2に対して、3個以上のリチウムイオン電池ユニットを互いに並列に接続してもよい。これにより、各リチウムイオン電池にスイッチング回路2を設けるよりもスイッチング回路2の設置数を低減し、低コスト化、コンパクト化を実現することができる。
実施の形態8.
図13は、この発明の実施の形態8に係る電池システムを示すブロック構成図である。図13において、この電池システムは、図1に示した電池システムに加えて、スイッチング回路2で発生した熱をリチウムイオン電池B1〜Bnに伝達するファン9および筐体10を備えている。なお、その他の構成は、上述した実施の形態1と同様なので、説明を省略する。
ここで、リチウムイオン電池B1〜Bnは、充放電制御部3による充放電制御処理によって、充放電に伴う内部発熱により昇温するが、スイッチング回路2を通る放電電流によって、スイッチング回路2で発生した熱は、リチウムイオン電池B1〜Bnの昇温には用いられず、電力ロスとなる。
そこで、ファン9は、スイッチング回路2で発生した熱を、送風によって筐体10内で対流を発生させることにより、リチウムイオン電池B1〜Bnに伝達する。これにより、リチウムイオン電池B1〜Bnの充放電に伴う内部発熱だけでなく、スイッチング回路2で発生した熱を用いてリチウムイオン電池B1〜Bnを昇温するので、短時間でリチウムイオン電池B1〜Bnを昇温することができる。
この発明の実施の形態8の構成によれば、ファン9は、放電するリチウムイオン電池から放電されてスイッチング回路2を通った放電電流により、スイッチング回路2で発生した熱を、送風によってリチウムイオン電池B1〜Bnに伝達するので、スイッチング回路2で発生した熱を無駄にすることなく、短時間でリチウムイオン電池B1〜Bnを昇温することができる。
実施の形態9.
図14は、この発明の実施の形態9に係る電池システムを示すブロック構成図である。図14において、この電池システムは、図13に示した電池システムに加えて、筐体10に設けられ、スイッチング回路2で発生した熱を、電池システムの周辺に配置された電装機器20に伝達する送風路11を備えている。なお、その他の構成は、上述した実施の形態8と同様なので、説明を省略する。
ここで、電池システムの周辺に配置された電装機器20は、低温時においては、霜が発生して動作できない恐れがある。そこで、ファン9は、スイッチング回路2で発生した熱を、送風によって送風路11を通して電装機器20に伝達する。これにより、スイッチング回路2で発生した熱を利用して、電装機器20を動作可能な温度まで昇温することができる。
この発明の実施の形態9の構成によれば、ファン9は、放電するリチウムイオン電池から放電されてスイッチング回路2を通った放電電流により、スイッチング回路2で発生した熱を、送風によって送風路11を通して電池システムの周辺に配置された電装機器20に伝達するので、スイッチング回路2で発生した熱を無駄にすることなく、電装機器20を動作可能な温度まで昇温することができる。
実施の形態10.
図15は、この発明の実施の形態10に係る電池システムを示すブロック構成図である。図15において、この電池システムは、互いに直列に接続されたn(nは3以上の自然数)個のリチウムイオン電池B1〜Bnで構成されるリチウムイオン電池ユニット1と、リチウムイオン電池ユニット1の各リチウムイオン電池B1〜Bnに設けられた回路部21と、回路部21を制御する充放電制御部3とを備えている。
回路部21は、例えばトランスやスイッチング回路等で構成される昇圧回路であり、1個のリチウムイオン電池からの放電電圧を、リチウムイオン電池ユニット1の総電圧以上に昇圧し、リチウムイオン電池ユニット1全体に電力を供給する。
ここで、1個のリチウムイオン電池からの放電電力をP1とし、1個のリチウムイオン電池の放電電圧をV、放電電流をIとすると、1個のリチウムイオン電池からの放電電力P1は、次式(3)で表される。
P1=VI ・・・(3)
一方、回路部21からリチウムイオン電池ユニット1全体への供給電力をP2とし、リチウムイオン電池ユニット1を構成するリチウムイオン電池のセル数をn、充電電流をiとすると、リチウムイオン電池ユニット1全体への供給電力P2は、次式(4)で表される。
P2=nVi ・・・(4)
このとき、放電電力P1と供給電力P2との間には、P1=P2の関係が成立するため、リチウムイオン電池ユニット1全体への充電電流iは、次式(5)で表される関係を満たす。
i=I/n ・・・(5)
よって、各リチウムイオン電池B1〜Bnは、必ず放電時の放電電流Iの1/n以下の充電電流iで充電されるため、低温時の充電電流の増大によって生じるリチウムイオン電池の劣化を抑制することができる。
また、充放電制御部3は、回路部21と制御ラインで接続されており、リチウムイオン電池ユニット1から放電するリチウムイオン電池を1個選択し、このリチウムイオン電池による昇温動作が終了すると、リチウムイオン電池ユニット1から放電する別のリチウムイオン電池を1個選択し、順次放電するリチウムイオン電池を切り替えるように回路部21を制御する。
よって、リチウムイオン電池ユニット1の各リチウムイオン電池を、温度ばらつきなく、電力消費のロスなく昇温することができる。また、充放電制御部3は、昇温動作において、0.16msec〜1secの周期で、リチウムイオン電池ユニット1から選択される、放電するリチウムイオン電池を切り替えてもよい。
図16は、この発明の実施の形態10に係る電池システムにおけるリチウムイオン電池の周波数とインピーダンスとの関係を示す説明図である。ここでは、リチウムイオン電池の低温(−10℃)時における周波数とインピーダンスとの関係を示している。図16に示したように、リチウムイオン電池は、6.5kHz以上の高周波範囲ではインピーダンス(抵抗)が増大するため、式(1)により発熱量Qも増大し、リチウムイオン電池の昇温速度が速まる。
しかしながら、実際のリチウムイオン電池では、6.5kHz以上の高周波範囲において、インダクタンス成分が大きく、リチウムイオン電池に電流が流れにくい状況となることから、式(1)より充分な発熱は生じず、昇温効率が悪くなる。
また、リチウムイオン電池は、1Hz以下の低周波範囲でも抵抗が増大し、発熱量が増大する。しかしながら、図5に示したように、実際のリチウムイオン電池では、1Hz以下の低周波範囲において、リチウムイオン電池内部の化学反応等が生じるため、低温時の電池内部反応に伴う劣化が生じやすくなる。
よって、充放電制御部3は、周波数範囲1Hz〜6.5kHzに相当する0.16msec〜1secの周期で、リチウムイオン電池ユニット1から選択される、放電するリチウムイオン電池を順次切り替えることで、低温時の特に充電による電池劣化を抑制しつつ、昇温することができる。
この発明の実施の形態10の構成によれば、回路部は、互いに直列に接続されたn個(n≧3)のリチウムイオン電池からなるリチウムイオン電池ユニットの各リチウムイオン電池に設けられ、リチウムイオン電池からの放電電圧を、リチウムイオン電池ユニットの総電圧以上に昇圧し、充放電制御部は、リチウムイオン電池ユニットから放電するリチウムイオン電池である放電リチウムイオン電池を1個選択し、放電リチウムイオン電池からの放電電圧を、回路部により昇圧してリチウムイオン電池ユニット全体に供給するものであって、リチウムイオン電池ユニットから選択する放電リチウムイオン電池を順次切り替える。
これにより、充電電流を小さくして、充電電流増大によるリチウムイオン電池の劣化を抑制しつつ、リチウムイオン電池間で電力授受を繰り返し、リチウムイオン電池を電力ロスなく短時間で均等に昇温することができる。
なお、上記実施の形態10に示した電池システムに、上記実施の形態9を適用して、放電リチウムイオン電池から放電されて回路部21を通った放電電流により、回路部21で発生した熱を、送風によって電池システムの周辺に配置された電装機器20に伝達するファン9および送風路11をさらに設けてもよい。
この発明に係る電池システムは、互いに直列に接続されたn個(n≧3)のリチウムイオン電池からなるリチウムイオン電池ユニットと、リチウムイオン電池ユニットの各リチウムイオン電池に設けられ、リチウムイオン電池電圧を、リチウムイオン電池ユニットの総電圧以上に昇圧する回路部と、リチウムイオン電池ユニットから放電するリチウムイオン電池である放電リチウムイオン電池を1個選択し、放電リチウムイオン電池電圧を、回路部により昇圧してリチウムイオン電池ユニット全体に電力を供給する充放電制御部と、を備え、充放電制御部は、リチウムイオン電池ユニットから、最も温度の低いリチウムイオン電池を、放電リチウムイオン電池として選択し、放電リチウムイオン電池を繰り返し切り替えるものである。

Claims (3)

  1. 互いに直列に接続されたn個(n≧3)のリチウムイオン電池からなるリチウムイオン電池ユニットと、
    前記リチウムイオン電池ユニットの各前記リチウムイオン電池に設けられ、前記リチウムイオン電池からの放電電圧を、前記リチウムイオン電池ユニットの総電圧以上に昇圧する回路部と、
    前記リチウムイオン電池ユニットから放電する前記リチウムイオン電池である放電リチウムイオン電池を1個選択し、前記放電リチウムイオン電池からの放電電圧を、前記回路部により昇圧して前記リチウムイオン電池ユニット全体に供給する充放電制御部と、を備え、
    前記充放電制御部は、前記リチウムイオン電池ユニットから選択する前記放電リチウムイオン電池を順次切り替える
    電池システム。
  2. 前記充放電制御部は、0.16msec〜1secの周期で、前記リチウムイオン電池ユニットから選択する前記放電リチウムイオン電池を切り替える
    請求項1に記載の電池システム。
  3. 前記放電リチウムイオン電池から放電されて前記回路部を通った放電電流により、前記回路部で発生した熱を、送風によって前記電池システムの周辺に配置された電装機器に伝達するファンおよび送風路をさらに備えた
    請求項1または請求項2に記載の電池システム。
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