JPWO2016098650A1 - 有機溶剤吸脱着装置およびそれを用いた有機溶剤回収システム - Google Patents

有機溶剤吸脱着装置およびそれを用いた有機溶剤回収システム Download PDF

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Abstract

【課題】有機溶剤濃度が十分に低減された状態の清浄ガスを排出することができる、有機溶剤吸脱着装置を提供すること。【解決手段】本発明の有機溶剤吸脱着装置は、有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを接触させることで前記有機溶剤を吸着し、かつ、前記有機溶剤含有ガスよりも高温のガスを接触させることで吸着した前記有機溶剤を脱着する吸着素子を備え、前記吸着素子による前記吸着を実行して清浄ガスを排出する吸着部と、前記吸着素子による前記脱着を実行して脱着ガスを排出する脱着部とを備え、前記吸着部に利用される前記吸着素子の重量が前記脱着部に利用される前記吸着素子の重量の0.75〜1.25倍である。【選択図】図1

Description

本発明は、有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを濃縮する有機溶剤吸脱着装置およびそれを用いた有機溶剤回収システムに関し、特に、各種工場や研究施設等(以下、生産設備と総称する)から排出される有機溶剤を含有する産業有機溶剤含有ガスを効率的に濃縮する有機溶剤吸脱着装置およびそれを用いた有機溶剤回収システムに関する。
有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスから有機溶剤を濃縮、回収する装置として、吸着材を含有した吸着素子を利用したものが知られている。この吸着素子を利用した処理装置としては、有機溶剤含有ガスを吸着材に導入して有機溶剤を吸着させ、これに高温のガスを吹き付けて有機溶剤を脱着させて高濃度の有機溶剤を含有する脱着ガスとして回収する有機溶剤含有ガス処理装置が挙げられる(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平01−127022号公報 特開2007−44595号公報
有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスから有機溶剤を濃縮・回収する有機溶剤吸脱着装置は通常、有機溶剤含有ガスを濃縮する目的で使用されることから、吸着部の吸着素子の重量が脱着部の吸着素子の重量の2〜30倍で設計されることが一般的であった。しかし、吸着部と脱着部の吸着素子の重量割合によっては吸着部と脱着部の境界における静圧のバランスが崩れ、脱着部入口ガスが吸着部出口ガスへ混入または吸着部入口ガスが吸着部出口ガスへ混入して吸着部出口ガスの有機溶剤濃度が上昇または脱着部出口ガスの有機溶剤濃度が低下する場合がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、有機溶剤濃度が十分に低減された状態の清浄ガスを排出することができる、有機溶剤吸脱着装置を提供することを目標とする。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。すなわち、本発明は以下の通りである。
1.有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを接触させることで前記有機溶剤を吸着し、かつ、前記有機溶剤含有ガスよりも高温のガスを接触させることで吸着した前記有機溶剤を脱着する吸着素子、を備えた有機溶剤吸脱着装置であって、
前記吸着素子による前記吸着を実行して清浄ガスを排出する吸着部と、前記吸着素子による前記脱着を実行して脱着ガスを排出する脱着部とを備え、
前記吸着部に利用される前記吸着素子の重量が前記脱着部に利用される前記吸着素子の重量の0.75〜1.25倍である、
有機溶剤吸脱着装置。
2.回転軸を備え、
前記回転軸の周りに前記吸着素子を回転させることにより、前記吸着部において前記有機溶剤含有ガス中の前記有機溶剤を吸着した前記吸着素子を、前記脱着部に連続的に移行させる、上記1に記載の有機溶剤吸脱着装置。
3.有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを接触させることで前記有機溶剤を吸着し、かつ、前記有機溶剤含有ガスよりも高温のガスを接触させることで吸着した前記有機溶剤を脱着する吸着素子を、備えた有機溶剤吸脱着装置であって、
前記吸着素子による前記吸着を実行して清浄ガスを排出する吸着部と、前記吸着素子による前記脱着を実行して脱着ガスを排出する脱着部と、前記吸着素子が前記脱着部から前記吸着部へ移行する前に移行するパージ部とを備え、
前記吸着部に導入される前記有機溶剤含有ガスの一部または前記吸着部から排出された前記清浄ガスの一部が前記パージ部に導入され、
前記パージ部に利用される前記吸着素子の重量割合が前記吸着素子全重量の5〜20%であり、前記吸着部に利用される前記吸着素子の重量が前記脱着部に利用される前記吸着素子の重量の0.75〜1.25倍である、
有機溶剤吸脱着装置。
4.前記パージ部から排出されるパージ部出口ガスが前記吸着部に導入される前記有機溶剤含有ガスに混入される機構を有する上記3に記載の有機溶剤吸脱着装置。
5.回転軸を備え、
前記回転軸の周りに前記吸着素子を回転させることにより、前記吸着部において前記有機溶剤含有ガス中の前記有機溶剤を吸着した前記吸着素子を、前記脱着部を経て前記パージ部に連続的に移行させる上記3または4に記載の有機溶剤吸脱着装置。
6.前記有機溶剤が、n−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、またはn−デカンである上記1〜5のいずれか1つに記載の有機溶剤吸脱着装置。
7.生産設備から排出される有機溶剤を含有する温度が50℃〜200℃の排ガスから前記有機溶剤を回収する有機溶剤回収システムであって、
前記有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを接触させることで前記有機溶剤を吸着し、かつ、前記有機溶剤含有ガスよりも高温の排ガスを接触させることで吸着した前記有機溶剤を脱着する吸着素子を備え、前記吸着素子による前記吸着を実行して清浄ガスを排出する吸着部および、前記吸着素子による前記脱着を実行して脱着ガスを排出する脱着部を備えた有機溶剤吸脱着装置と、
前記脱着ガスまたは前記排ガスを含む前記脱着ガスを凝縮して前記有機溶剤を回収する冷却回収装置と、
を備え、
前記有機溶剤含有ガスは、前記冷却回収装置において未回収の前記有機溶剤を含有するガスであり、
前記吸着部に利用される前記吸着素子の重量が前記脱着部に利用される前記吸着素子の重量の0.75〜1.25倍である、
有機溶剤回収システム。
8.前記有機溶剤吸脱着装置が、
回転軸を備え、
前記回転軸の周りに前記吸着素子を回転させることにより、前記吸着部において前記有機溶剤含有ガス中の前記有機溶剤を吸着した前記吸着素子を、前記脱着部に連続的に移行させる、上記7に記載の有機溶剤回収システム。
9.生産設備から排出される有機溶剤を含有する温度が50℃〜200℃の排ガスから前記有機溶剤を回収する有機溶剤回収システムであって、
前記有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを接触させることで前記有機溶剤を吸着し、かつ、前記有機溶剤含有ガスよりも高温の排ガスを接触させることで吸着した前記有機溶剤を脱着する吸着素子を備え、前記吸着素子による前記吸着を実行して清浄ガスを排出する吸着部、前記吸着素子による前記脱着を実行して脱着ガスを排出する脱着部、および前記吸着素子が前記脱着部から前記吸着部へ移行する前に移行するパージ部を備えた有機溶剤吸脱着装置と、
前記脱着ガスまたは前記排ガスを含む前記脱着ガスを凝縮して前記有機溶剤を回収する冷却回収装置と、
を備え、
前記有機溶剤含有ガスは、前記冷却回収装置において未回収の前記有機溶剤を含有するガスであり、
前記吸着部に導入される前記有機溶剤含有ガスの一部または前記吸着部から排出された前記清浄ガスの一部が前記パージ部に導入され、
前記パージ部に利用される前記吸着素子の重量割合が前記吸着素子全重量の5〜20%であり、前記吸着部に利用される前記吸着素子の重量が前記脱着部に利用される前記吸着素子の重量の0.75〜1.25倍である、
有機溶剤回収システム。
10.前記パージ部から排出されるパージ部出口ガスが前記吸着部に導入される前記有機溶剤含有ガスに混入される機構を有する上記9に記載の有機溶剤回収システム。
11.前記有機溶剤吸脱着装置が、
回転軸を備え、
前記回転軸の周りに前記吸着素子を回転させることにより、前記吸着部において前記有機溶剤含有ガス中の前記有機溶剤を吸着した前記吸着素子を、前記脱着部を経て前記パージ部に連続的に移行させる、上記9または10に記載の有機溶剤回収システム。
12.前記有機溶剤が、n−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、またはn−デカンである上記8〜11のいずれか1つに記載の有機溶剤回収システム。
本発明に基づく有機溶剤吸脱着装置およびそれを用いた有機溶剤回収システムによれば、有機溶剤濃度が十分に低減された状態の清浄ガスを排出することができるが可能となる
実施の形態における有機溶剤吸脱着装置の構造を示す概念図である。 実施の形態における他の有機溶剤吸脱着装置の構造を示す概念図である。 実施の形態における他の有機溶剤吸脱着装置の構造を示す概念図である。 実施の形態の有機溶剤吸脱着装置を含む有機溶剤回収システムの構造を示す概念図である。
以下、発明を実施する形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
図1〜3を参照して、本発明の有機溶剤吸脱着装置に関して説明する。
図1に示す有機溶剤吸脱着装置100は、吸着部1と脱着部2とを有している。吸着部1には有機溶剤を含む有機溶剤含有ガスG1が導入される。吸着部1に含まれる(利用される)吸着素子101に有機溶剤含有ガスG1が接触することで、有機溶剤含有ガスG1に含有される有機溶剤が吸着素子101に吸着される。これにより清浄ガスG2が吸着部1より排出される。
脱着部2には有機溶剤含有ガスG1よりも高温のガスG3が導入される。これにより脱着部2に含まれる(利用される)吸着素子101が吸着した有機溶剤が吸着素子101から脱着され、有機溶剤を含有する脱着ガスG4が排出される。
吸着素子101の材料(吸着材)としては、活性アルミナ、シリカゲル、活性炭やゼオライトなどが広く利用でき、中でも活性炭や疎水性ゼオライトが特に好適に利用できる。活性炭や疎水性ゼオライトは、低濃度の有機化合物を吸着、脱着する機能に優れており、古くから吸着材として各種の装置に利用されているものである。
有機溶剤吸脱着装置100は、吸着部1に含まれる吸着素子101の重量が脱着部2に含まれる吸着素子101の重量に対して0.75〜1.25倍である。この重量割合とすることにより、吸着部1と脱着部2の境界における静圧の差を大幅に低減でき、脱着部2へ導入されるガスが吸着部1から排出されるガスへ混入すること、または吸着部1へ導入されるガスが脱着部2から排出されるガスへ混入することを防止することが出来る。そのため、高効率に有機溶剤を除去することができる。吸着部1に含まれる吸着素子101の重量が脱着部2に含まれる吸着素子101の重量の0.75倍より小さい場合、静圧のバランスが崩れて脱着部2から排出されるガスが吸着部1へ導入されるガスへ混入する場合がある。そのため、吸着部1へ導入されるガスの有機溶剤濃度が上昇し、有機溶剤の除去効率が低下する。また、吸着部1の吸着素子の重量が脱着部2の吸着素子の重量の1.25倍より大きい場合、静圧のバランスが崩れて吸着部1へ導入されるガスが脱着部2から排出されるガスへ混入する場合がある。そのため、脱着部2から排出されるガスの有機溶剤濃度が低下し、有機溶剤の濃縮効率が低下する。
本発明の有機溶剤吸脱着装置は図2に示す有機溶剤吸脱着装置100とすることも好ましい実施形態である。図2に示す有機溶剤吸脱着装置100は、吸着素子101の一部は、吸着処理を行なうための吸着部1に利用され、吸着素子101の一部は、脱着処理を行なうための脱着部2に利用され、さらに吸着素子101の他の一部は、パージ処理を行なうためのパージ部4に利用される。
図2に示す形態において、吸着部1には、軸方向の一方から有機溶剤含有ガスG1が導入され、軸方向の他方から清浄ガスG2が排出される。脱着部2には、軸方向の一方から高温のガスG3が導入され、軸方向の他方から脱着ガスG4が排出される。パージ部4には、軸方向の一方から清浄ガスG2の一部G5が導入され、軸方向の他方からパージ部出口ガスG6が排出される。
図2に示す有機溶剤吸脱着装置100においては、脱着部2に含まれる吸着素子101の脱着処理が完了した部分にパージ部4を有することが好ましい。吸着部1に導入される有機溶剤含有ガスの一部または吸着部1から排出された清浄ガスの一部をパージ部4に導入することにより、吸着素子101に残存した有機溶剤を脱着して清浄ガスの有機溶剤濃度を低減することができる。
図2に示す有機溶剤吸脱着装置100では、パージ部4に利用される吸着素子101の重量割合が吸着素子101全重量の5〜20%が好ましい。また、パージ部4に利用される吸着素子101以外の吸着素子101は、吸着部1に利用される吸着素子101と脱着部2に利用される吸着素子101とであり、吸着部1に利用される吸着素子101の重量は、脱着部2に利用される吸着素子101の重量の0.75〜1.25倍であるのが好ましい。この範囲外の場合は、脱着部2へ導入されるガスが吸着部1から排出されるガスへ混入する恐れ、または吸着部1へ導入されるガスが脱着部2から排出されるガスへ混入する恐れがある。
パージ部4の吸着素子101の重量割合が5%より小さいと吸着素子に残存した有機溶剤を十分に脱着できない場合がある。また吸着部1に導入される有機溶剤含有ガスの一部をパージ部4に導入する場合、パージ部4の吸着素子101の重量割合が20%を超えると吸着素子101へ有機溶剤が吸着し始め、吸着部1の吸着素子101の吸着量が減少して、除去性能が悪くなる。また吸着部1から排出された清浄ガスの一部をパージ部4に導入する場合、パージ部4の吸着素子101の重量割合が20%を超えると有機溶剤を含有するパージ部出口ガスG6の風量が増加し、経済性が悪くなる。
本発明の有機溶剤吸脱着装置はさらに別の形態として図3の形態とすることも好ましい実施形態である。図3に示す有機溶剤吸脱着装置100は、吸着部1に利用される吸着素子101には、軸方向の一方から有機溶剤含有ガスG1が導入され、軸方向の他方から清浄ガスG2が排出される。脱着部2に利用される吸着素子101には、軸方向の一方から高温のガスG3が導入され、軸方向の他方から脱着ガスG4が排出される。パージ部4に利用される吸着素子101には、軸方向の一方から有機溶剤含有ガスG1の一部G7が導入され、軸方向の他方からパージ部出口ガスG8が排出される。
図2のパージ部出口ガスG6および図3のパージ部出口ガスG8は有機溶剤含有ガスG8に混入される機構を有することが好ましい。パージ部出口ガスには、吸着素子101に残存していた有機溶剤が多く含まれる。そのため、パージ部出口ガスを有機溶剤含有ガスに混入しない場合、別途吸着処理装置または燃焼装置を設置する必要がある。
本発明の有機溶剤吸脱着装置は、さらに回転軸を備え、吸着部において前記有機溶剤含有ガス中の有機溶剤を吸着した吸着素子を、脱着部に連続的に移行させる構成であることも好ましい実施形態である。または、本発明の有機溶剤吸脱着装置は、さらに回転軸を備え、吸着部において有機溶剤含有ガス中の有機溶剤を吸着した吸着素子を、脱着部を経てパージ部に連続的に移行させる構成であることも好ましい実施形態である。これらの構成であると、吸着素子が吸着槽に固定された有機溶剤吸脱着装置のような切替えダンパーやダクトを削減でき、省スペースに設置することができる。
本発明の有機溶剤吸脱着装置は、生産設備から排出される有機溶剤を含有する温度が50℃〜200℃の排ガスから、有機溶剤を回収する有機溶剤回収システムで使用されることが好ましい。この有機溶剤回収システムは、排ガスの一部または全量を脱着部に導入し、脱着部の吸着素子から有機溶剤を脱着する。これにより、別途外気などを加熱して脱着部へ導入するシステムよりも、高温のガスの生成に必要な熱エネルギーを大幅に削減できる。脱着部から排出される脱着ガスと、排ガスの一部を冷却器(冷却回収装置)に導入して有機溶剤を液化凝縮させて回収した後に冷却器から排出される低濃度の有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスとは、本発明の有機溶剤吸脱着装置の吸着部に導入され、有機溶剤が吸着除去された清浄ガスとして排出され、生産設備に循環して導入される。
次に、本実施形態の有機溶剤吸脱着装置100を備えた本実施形態の有機溶剤回収システムの構造について、図4を用いて説明する。なお、図4は、図2に示す有機溶剤吸脱着装置100を備えた有機溶剤回収システムを示している。しかし、本実施形態の有機溶剤回収システムは、図2に示す有機溶剤吸脱着装置100の代わりに、図1または3に示す有機溶剤吸脱着装置100を備えることができるのは、当然理解されるものである。
生産設備400から排出された有機溶剤を含有する排ガスG9は、冷却器200に導入され、有機溶剤を液化凝縮させることにより、有機溶剤を高濃度に含有する回収液と、有機溶剤を低濃度に含有する有機溶剤含有ガスG1とに分離される。有機溶剤を高濃度に含有する回収液は、回収液ラインL1を通って回収液タンク300に回収される。
冷却器200から排出される有機溶剤を低濃度に含有する有機溶剤含有ガスG1は、有機溶剤吸脱着装置100の吸着部1に導入されることにより有機溶剤が吸着除去され、清浄ガスG2として排出される。清浄ガスG2は生産設備400に循環して導入されることが好ましいが、特に限定されるものではない。
有機溶剤吸脱着装置100の吸着部1で吸着した有機溶剤は脱着部2で脱着される。脱着部2には高温のガスG3を導入して脱着を行うが、高温のガスは外気または清浄ガスG2の一部をガスヒーターで昇温することで得られる。また、排ガスG9の一部または全量をガスヒーターで昇温した後、高温のガスG3として使用しても構わない。有機溶剤を含有する脱着ガスG4は排ガスに混入され、冷却器200に導入される。排ガスG9の全量を高温のガスG3に使用した場合は、脱着ガスG4が直接冷却器200に導入される。排ガスG1の一部または全量を高温のガスG3に使用することで、冷却器入口ガスG10および有機溶剤含有ガスG1の風量が大幅に低減され、冷却器200および有機溶剤吸脱着装置100を小型化できる。
本実施形態の有機溶剤回収システムにおいて、有機溶剤吸脱着装置100に、吸着素子101が脱着部1から吸着部2に移行する前に移動するパージ部4を設けても良い。パージ部4には清浄ガスG2の一部または有機溶剤含有ガスG1の一部が導入され、パージ部出口ガスは有機溶剤含有ガスG1に混入されることが好ましい。
本実施形態の有機溶剤吸脱着装置または本実施形態の有機溶剤回収システムにおいて、処理対象の有機溶剤としては、n−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、またはn−デカンのような沸点120℃以上の有機溶剤であることが好ましい。
以下、本実施形態の有機溶剤吸脱着装置を含む有機溶剤回収システムの実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示す有機溶剤吸脱着装置100を備えた有機溶剤回収システムを用いた。
1400Nm/min、n−メチル−2−ピロリドン1170ppmを含む排ガスG9を100℃に昇温して有機溶剤吸脱着装置100の脱着部2に全量導入したあと、冷却部入口ガスG10として冷却部200に導入して高濃度のn−メチル−2−ピロリドンを含む回収液を回収した。一方冷却器200からは1400Nm/min、37℃、n−メチル−2−ピロリドン750ppm有機溶剤含有ガスG1が排出され、吸着部1に導入した。吸着部1で有機溶剤を吸着除去した後、清浄ガスG2を排出し、再び生産設備400に循環して導入した。
有機溶剤吸脱着装置100の吸着部1の吸着素子の重量は脱着部2の吸着素子の重量と同じ(1倍)に設定した。
<実施例2>
図2に示す有機溶剤吸脱着装置100を備えた有機溶剤回収システムを用いた。パージ部4には清浄ガスG2の一部を導入してパージ部出口ガスG6を有機溶剤含有ガスG1に混入し、パージ部4の吸着素子の重量を全吸着素子の8%とし、残りの吸着素子は、吸着部1の吸着素子の重量を脱着部2の吸着素子の重量と同じ(1倍)に設定したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
<実施例3>
図3に示す有機溶剤吸脱着装置100を備えた有機溶剤回収システムを用いた。パージ部4には原ガスG1の一部を導入してパージ部出口ガスG8を有機溶剤含有ガスG1に混入し、パージ部4の吸着素子の重量を全吸着素子の8%とし、残りの吸着素子は、吸着部1の吸着素子の重量を脱着部2の吸着素子の重量と同じ(1倍)に設定したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
<比較例1>
実施例1と同様の構成の有機溶剤回収システムを用いた。排ガスG9の風量の50%を脱着部2へ導入し、排ガスG9の残り50%を脱着部出口ガスG4と合流させ、吸着部1の吸着素子の重量を脱着部2の吸着素子の重量の2倍に設定したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
実施例1〜3および比較例1における有機溶剤吸脱着装置100の吸着部1から排出される清浄ガスおよび脱着部2から排出される脱着ガスのn−メチル−2−ピロリドン濃度を、表1に示す。比較例1に比べて実施例1の清浄ガス濃度は大幅に低減され、本発明により効率的に有機溶剤を濃縮・除去できることが照明された。また、パージ部を導入した実施例2および実施例3はさらに清浄ガス濃度が低減されており、パージ部を設けることでより効率的に有機溶剤を除去、濃縮できることが確認できた。
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態または各実施例のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更や修正が含まれる。
1 吸着部
2 脱着部
3 回転軸
4 パージ部
100 有機溶剤吸脱着装置
101 吸着素子
200 冷却器
300 回収液タンク
400 生産設備
G1 有機溶剤含有ガス
G2 清浄ガス
G3 高温のガス
G4 脱着部出口ガス
G5 清浄ガスの一部
G6 パージ部出口ガス
G7 有機溶剤含有ガスの一部
G8 パージ部出口ガス
G9 排ガス
G10 冷却器入口ガス
L1 回収液ライン

Claims (12)

  1. 有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを接触させることで前記有機溶剤を吸着し、かつ、前記有機溶剤含有ガスよりも高温のガスを接触させることで吸着した前記有機溶剤を脱着する吸着素子、を備えた有機溶剤吸脱着装置であって、
    前記吸着素子による前記吸着を実行して清浄ガスを排出する吸着部と、前記吸着素子による前記脱着を実行して脱着ガスを排出する脱着部とを備え、
    前記吸着部に利用される前記吸着素子の重量が前記脱着部に利用される前記吸着素子の重量の0.75〜1.25倍である、
    ことを特徴とする有機溶剤吸脱着装置。
  2. 回転軸を備え、
    前記回転軸の周りに前記吸着素子を回転させることにより、前記吸着部において前記有機溶剤含有ガス中の前記有機溶剤を吸着した前記吸着素子を、前記脱着部に連続的に移行させる、ことを特徴とする請求項1に記載の有機溶剤吸脱着装置。
  3. 有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを接触させることで前記有機溶剤を吸着し、かつ、前記有機溶剤含有ガスよりも高温のガスを接触させることで吸着した前記有機溶剤を脱着する吸着素子を、備えた有機溶剤吸脱着装置であって、
    前記吸着素子による前記吸着を実行して清浄ガスを排出する吸着部と、前記吸着素子による前記脱着を実行して脱着ガスを排出する脱着部と、前記吸着素子が前記脱着部から前記吸着部へ移行する前に移行するパージ部とを備え、
    前記吸着部に導入される前記有機溶剤含有ガスの一部または前記吸着部から排出された前記清浄ガスの一部が前記パージ部に導入され、
    前記パージ部に利用される前記吸着素子の重量割合が前記吸着素子全重量の5〜20%であり、前記吸着部に利用される前記吸着素子の重量が前記脱着部に利用される前記吸着素子の重量の0.75〜1.25倍である、
    ことを特徴とする有機溶剤吸脱着装置。
  4. 前記パージ部から排出されるパージ部出口ガスが前記吸着部に導入される前記有機溶剤含有ガスに混入される機構を有する請求項3に記載の有機溶剤吸脱着装置。
  5. 回転軸を備え、
    前記回転軸の周りに前記吸着素子を回転させることにより、前記吸着部において前記有機溶剤含有ガス中の前記有機溶剤を吸着した前記吸着素子を、前記脱着部を経て前記パージ部に連続的に移行させる、ことを特徴とする請求項3または4に記載の有機溶剤吸脱着装置。
  6. 前記有機溶剤が、n−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、またはn−デカンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機溶剤吸脱着装置。
  7. 生産設備から排出される有機溶剤を含有する温度が50℃〜200℃の排ガスから前記有機溶剤を回収する有機溶剤回収システムであって、
    前記有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを接触させることで前記有機溶剤を吸着し、かつ、前記有機溶剤含有ガスよりも高温の排ガスを接触させることで吸着した前記有機溶剤を脱着する吸着素子を備え、前記吸着素子による前記吸着を実行して清浄ガスを排出する吸着部および、前記吸着素子による前記脱着を実行して脱着ガスを排出する脱着部を備えた有機溶剤吸脱着装置と、
    前記脱着ガスまたは前記排ガスを含む前記脱着ガスを凝縮して前記有機溶剤を回収する冷却回収装置と、
    を備え、
    前記有機溶剤含有ガスは、前記冷却回収装置において未回収の前記有機溶剤を含有するガスであり、
    前記吸着部に利用される前記吸着素子の重量が前記脱着部に利用される前記吸着素子の重量の0.75〜1.25倍である、
    ことを特徴とする有機溶剤回収システム。
  8. 前記有機溶剤吸脱着装置が、
    回転軸を備え、
    前記回転軸の周りに前記吸着素子を回転させることにより、前記吸着部において前記有機溶剤含有ガス中の前記有機溶剤を吸着した前記吸着素子を、前記脱着部に連続的に移行させる、ことを特徴とする請求項7に記載の有機溶剤回収システム。
  9. 生産設備から排出される有機溶剤を含有する温度が50℃〜200℃の排ガスから前記有機溶剤を回収する有機溶剤回収システムであって、
    前記有機溶剤を含有する有機溶剤含有ガスを接触させることで前記有機溶剤を吸着し、かつ、前記有機溶剤含有ガスよりも高温の排ガスを接触させることで吸着した前記有機溶剤を脱着する吸着素子を備え、前記吸着素子による前記吸着を実行して清浄ガスを排出する吸着部、前記吸着素子による前記脱着を実行して脱着ガスを排出する脱着部、および前記吸着素子が前記脱着部から前記吸着部へ移行する前に移行するパージ部を備えた有機溶剤吸脱着装置と、
    前記脱着ガスまたは前記排ガスを含む前記脱着ガスを凝縮して前記有機溶剤を回収する冷却回収装置と、
    を備え、
    前記有機溶剤含有ガスは、前記冷却回収装置において未回収の前記有機溶剤を含有するガスであり、
    前記吸着部に導入される前記有機溶剤含有ガスの一部または前記吸着部から排出された前記清浄ガスの一部が前記パージ部に導入され、
    前記パージ部に利用される前記吸着素子の重量割合が前記吸着素子全重量の5〜20%であり、前記吸着部に利用される前記吸着素子の重量が前記脱着部に利用される前記吸着素子の重量の0.75〜1.25倍である、
    ことを特徴とする有機溶剤回収システム。
  10. 前記パージ部から排出されるパージ部出口ガスが前記吸着部に導入される前記有機溶剤含有ガスに混入される機構を有する、ことを特徴とする請求項9に記載の有機溶剤回収システム。
  11. 前記有機溶剤吸脱着装置が、
    回転軸を備え、
    前記回転軸の周りに前記吸着素子を回転させることにより、前記吸着部において前記有機溶剤含有ガス中の前記有機溶剤を吸着した前記吸着素子を、前記脱着部を経て前記パージ部に連続的に移行させる、ことを特徴とする請求項9または10に記載の有機溶剤回収システム。
  12. 前記有機溶剤が、n−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、またはn−デカンである、ことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の有機溶剤回収システム。
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