JP6880602B2 - 有機溶剤回収システム - Google Patents

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Description

本発明は、有機溶剤(有機物質)を含有する被処理ガスから有機溶剤を分離することで被処理ガスを清浄化して排出すると共に、被処理ガスから分離した有機溶剤をキャリアガスを用いて回収する有機溶剤回収システムに関する。
近年、有害大気汚染物質に対する排出濃度規制の強化に伴い、有機溶剤含有ガス処理システムの需要が高まっている。中でも有機溶剤を液化回収する有機溶剤回収システムは、有機溶剤を燃焼して無害化する燃焼装置よりも二酸化炭素排出量が少なく、また回収した有機溶剤を再利用できる等の利点がある。
この種の有機溶剤回収システムは、一般に溶剤を含有する被処理ガスおよび高温の状態にあるキャリアガスを時間的に交互に吸着材に接触させる吸脱着処理装置と、当該吸脱着処理装置から排出される高温の状態にあるキャリアガスを冷却することによって有機溶剤を凝縮させて回収する凝縮回収装置とを備えている。
このようなシステムの一つとして、特許文献1には、キャリアガスとして水蒸気を使用した有機溶剤含有ガス処理システムが開示されている。
また、最近では回収した有機溶剤の高品質化や排水処理工程の簡略化を目的とした低排水量の有機溶剤回収システムが望まれている。そこで、許文献2には、キャリアガスとして高温に加熱された不活性ガスを使用した有機溶剤含有ガス処理システムが開示されている。また、特許文献3には、キャリアガスとして高温に加熱された不活性ガスを使用し、有機溶剤回収システム内において不活性ガスを循環させて使用することで不活性ガス使用量を削減する構成が開示されている。
冷却凝縮の操作のみでは有機溶剤をキャリアガスから完全に分離させることは困難であり、凝縮回収装置から排出されるキャリアガスには未濃縮の有機溶剤が一定量含まれることになる。したがって未濃縮の有機溶剤を含有するキャリアガスをそのまま循環させて吸着材から有機溶剤を脱着させようとすると、吸着材の再生が不十分となってしまい、被処理ガスに対する浄化能力が著しく低下する。
これらを解決するため、特許文献3では、キャリアガスが循環するように通流される循環経路上に、第1吸脱着処理装置、凝縮回収装置および第2吸脱着処理装置を備えている。上記第1吸脱着処理装置は、被処理ガスに含まれる有機溶剤を吸着および脱着する第1吸脱着素子を含んでいる。上記凝縮回収装置は、有機溶剤を凝縮させることで有機溶剤を凝縮液として回収するものである。上記第2吸脱着処理装置は、有機溶剤を吸着および脱着する第2吸脱着素子を含んでいる。
上記第1吸脱着処理装置は、上記第2吸脱着処理装置から排出された高温の状態または低温の状態にあるキャリアガスを高温の状態に温度調節する第1温度調節手段をさらに含んでおり、被処理ガスと、上記第1温度調節手段にて温度調節されて高温の状態にあるキャリアガスとを、時間的に交互に上記第1吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を被処理ガスから高温の状態にあるキャリアガスに移動させるものである。上記凝縮回収装置は、上記第1吸脱着処理装置から排出された高温の状態にあるキャリアガスを低温の状態に温度調節することにより、有機溶剤を凝縮させるものである。
上記第2吸脱着処理装置は、上記凝縮回収装置から排出された未凝縮の有機溶剤を含む低温の状態にあるキャリアガスを高温の状態および低温の状態のいずれかに時間的に交互に温度調節する第2温度調節手段をさらに含んでおり、上記第2温度調節手段にて温度調節されて高温の状態にあるキャリアガスと、上記第2温度調節手段にて温度調節されて低温の状態にあるキャリアガスとを、時間的に交互に上記第2吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を低温の状態にあるキャリアガスから高温の状態にあるキャリアガスに移動させるものである。上記第2温度調節手段は、上記第1吸脱着素子から有機溶剤を脱着させる脱着工程の初期段階において、上記凝縮回収装置から排出された未凝縮の有機溶剤を含む低温の状態にあるキャリアガスを高温の状態に温度調節し、上記第1吸脱着素子から有機溶剤を脱着させる脱着工程の後期段階において、上記凝縮回収装置から排出された未凝縮の有機溶剤を含む低温の状態にあるキャリアガスを低温の状態に温度調節する。
上記システムにより、特許文献3では被処理ガスに対する浄化能力および有機溶剤の回収効率の向上が図られている。また、キャリアガスに窒素ガス等の不活性ガスを使用した場合でも、不活性ガス使用量を大幅に抑制できる省エネルギー効果も得られている。
実開平3−32924号公報 特開平7−68127号公報 特許第5482776号公報
特許文献3に開示のシステムでは、第1吸脱着素子で有機溶剤が吸着除去された後、第1吸脱着素子から有機溶剤を脱着させる脱着工程において有機溶剤はキャリアガスに移動するが、有機溶剤の一部は凝縮回収装置から排出されるキャリアガスに含まれ、第2吸脱着素子で吸着される。さらに、第1吸脱着素子から有機溶剤を脱着させる脱着工程の前期段階において、第2吸脱着素子で吸着されていた有機溶剤はキャリアガスへ移動し、高温の状態に温度調節されて第1吸脱着処理装置へ供給される。ここで、被処理ガスに沸点の高い有機溶剤が含まれていると、第2吸脱着素子から排出されるキャリアガスにも含まれることになり、沸点の高い有機溶剤は高温の状態に調節されても第1吸脱着処理装置へ供給されると、第1吸脱着素子で吸着される。そのため、沸点の高い有機溶剤は第1吸脱着素子に残存して吸着性能を低下させ、有機溶剤の回収効率を低下させる。
また、被処理ガスに不飽和結合を有する有機溶剤が含まれる場合は、吸着素子の細孔内で付加反応が進行し、分子量が増加して沸点の高い有機物質に変化する恐れがあり、前記沸点の高い有機溶剤の場合と同様に第1吸脱着素子に残存して吸着性能を低下させ、有機溶剤の回収効率を低下させる。
したがって、本発明は、上記課題に鑑みなされ、被処理ガスに含まれる吸脱着素子に残存する恐れのある有機物質による吸脱着素子の吸着性能低下を大幅に抑制し、吸脱着素子の交換頻度を低減することで省資源化を実現できる有機溶剤回収システムを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、ついに本発明を完成するに到った。すなわち、本発明は以下の通りである。
1.有機溶剤を含有する被処理ガスから有機溶剤を分離することで被処理ガスを清浄化して排出するとともに、被処理ガスから分離した有機溶剤をキャリアガスを用いて回収する有機溶剤回収システムであって、キャリアガスが循環する循環経路に、有機溶剤を吸着および脱着する第1吸脱着素子を有する第1吸脱着処理装置と、有機溶剤を凝縮させて凝縮液として回収する凝縮回収装置と、有機溶剤を吸着および脱着する第2吸脱着素子を有する第2吸脱着処理装置と、を備え、前記第1吸脱着処理装置へ導入するキャリアガスを高温に温度調節する第1温度調節手段と、前記第2吸脱着処理装置へ導入するキャリアガスを高温に温度調節する第2温度調節手段と、前記第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスが、前記第1吸脱着処理装置に導入される通常経路と、前記第1吸脱着処理装置を介さずに前記凝縮回収装置に導入されるバイパスと、を備え、前記第1吸脱着処理装置は、導入された被処理ガスと前記第1温度調節手段により高温にされたキャリアガスとを交互に前記第1吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を被処理ガスから高温にされたキャリアガスに移動させ、前記凝縮回収装置は、前記第1吸脱着処理装置から排出されたキャリアガスを低温状態に温度調節することでキャリアガスに含まれる有機溶剤を凝縮させ、前記第2吸脱着処理装置は、前記凝縮回収装置から排出され前記第2温度調節手段を介さない直接経路から導入されたキャリアガスと、前記凝縮回収装置から排出され前記第2温度調節手段を介する高温経路から導入された高温のキャリアガスとを交互に前記第2吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を前記直接経路から導入されたキャリアガスから高温のキャリアガスに移動させ、前記第1吸脱着素子から有機溶剤を脱着させる第1吸着素子脱着処理期間の前期段階には前記高温経路から、前記第1吸脱着素子脱着処理期間の後期段階には前記直接経路から、前記第2吸脱着処理装置にキャリアガスが導入され、かつ、前記第1吸脱着素子脱着処理期間が終了した後の所定期間には、前記第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスは前記バイパスから前記凝縮回収装置に導入され、当該凝縮回収装置から排出されるキャリアガスは前記高温経路から前記第2吸脱着処理装置に導入されることを特徴とする、有機溶剤回収システム。
2.有機溶剤を含有する被処理ガスから有機溶剤を分離することで被処理ガスを清浄化して排出するとともに、被処理ガスから分離した有機溶剤をキャリアガスを用いて回収する有機溶剤回収システムであって、キャリアガスが循環する循環経路に、有機溶剤を吸着および脱着する第1吸脱着素子を有する第1吸脱着処理装置と、有機溶剤を凝縮させて凝縮液として回収する凝縮回収装置と、有機溶剤を吸着および脱着する第2吸脱着素子を有する第2吸脱着処理装置と、を備え、前記第1吸脱着処理装置へ導入するキャリアガスを高温に温度調節する第1温度調節手段と、前記第2吸脱着処理装置へ導入するキャリアガスを高温に温度調節する第2温度調節手段と、前記第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスが、前記第1吸脱着処理装置に導入される通常経路と、前記第1吸脱着処理装置を介さずに前記凝縮回収装置に導入されるバイパスと、を備え、前記第1吸脱着処理装置は、導入された被処理ガスと前記第1温度調節手段により高温にされたキャリアガスとを交互に前記第1吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を被処理ガスから高温にされたキャリアガスに移動させ、前記凝縮回収装置は、前記第1吸脱着処理装置から排出されたキャリアガスを低温状態に温度調節することでキャリアガスに含まれる有機溶剤を凝縮させ、前記第2吸脱着処理装置は、前記第1吸脱着処理装置から排出され前記第2温度調節手段を介さない直接経路から導入されたキャリアガスと、前記凝縮回収装置から排出され前記第2温度調節手段を介する高温経路から導入された高温のキャリアガスとを交互に前記第2吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を前記直接経路から導入されたキャリアガスから高温のキャリアガスに移動させ、前記第1吸脱着素子から有機溶剤を脱着させる第1吸着素子脱着処理期間の前期段階には前記高温経路から、前記第1吸脱着素子脱着処理期間の後期段階には前記直接経路から、前記第2吸脱着処理装置にキャリアガスが導入され、かつ、前記第1吸脱着素子脱着処理期間が終了した後の所定期間に、前記第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスは前記バイパスから前記凝縮回収装置に導入され、かつ、当該凝縮回収装置から排出されるキャリアガスは前記高温経路から前記第2吸脱着処理装置に導入されることを特徴とする、有機溶剤回収システム。
3.前記直接経路上にキャリアガスを低温に温度調節する第3温度調節手段を備え、前記第1吸脱着素子脱着処理期間の後期段階には、前記第1吸脱着処理装置から排出されたキャリアガスは前記第温度調節手段によって低温にされて前記直接経路から前記第2吸脱着処理装置に導入されること特徴とする上記2に記載の有機溶剤回収システム。
4.前記第2吸脱着処理装置に前記直接経路から導入されるキャリアガスと前記高温経路から導入されるキャリアガスとは、向流方向で通流して前記第2吸脱着素子に接触することを特徴とする上記1〜3のいずれか1つに記載の有機溶剤回収システム。
5.前記第1吸脱着素子および/または第2吸脱着素子は活性炭素繊維を含むことを特徴とする上記1〜4のいずれか1つに記載の有機溶剤回収システム。
6.前記キャリアガスは不活性ガスであることを特徴とする上記1〜5のいずれか1つに記載の有機溶剤回収システム。
7.前記被処理ガスに含まれる有機溶剤の少なくとも1つは沸点が130℃以上であることを特徴とする上記1〜6のいずれか1つに記載の有機溶剤回収システム。
8.前記被処理ガスに含まれる有機溶剤の少なくとも1つは不飽和結合を有することを特徴とする上記1〜7のいずれか1つに記載の有機溶剤回収システム。
また、上記1〜7のいずれか1つに記載の有機溶剤回収システムを制御する制御方法、制御プログラムの本発明の範疇に含まれる。
本発明の上記構成によれば、第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスが、前記第1吸脱着処理装置に導入される通常経路と、第1吸脱着処理装置を介さずに凝縮回収装置に導入されるバイパスを備えている。そして、第1吸脱着素子脱着処理期間が終了した後の所定期間に、第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスはバイパスから凝縮回収装置に導入され、かつ、当該凝縮回収装置から排出されるキャリアガスは高温経路から第2吸脱着処理装置に導入される。そのため、第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスに含まれる吸脱着素子に残存する恐れのある有機溶剤が第1吸脱着素子で吸着されるのを防ぐことができる。よって、本発明によると、被処理ガスに含まれる吸脱着素子に残存する恐れのある有機物質による吸脱着素子の吸着性能低下を大幅に低減し、吸脱着素子の交換頻度を低減することで省資源化を実現できる有機溶剤回収システムを提供すことができる。
本発明の実施の形態1における有機溶剤回収システムのシステム構成図である。 本発明の実施の形態2における有機溶剤回収システムのシステム構成図である。 本発明の実施の形態3における有機溶剤回収システムのシステム構成図である。 本発明の実施の形態における有機溶剤回収システムのタイムチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号とし、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における有機溶剤回収システム100Aの構成図である。まず、この図1を参照して、有機溶剤回収システム100Aの構成について説明する。
有機溶剤回収システム100Aは、有機溶剤を含有する被処理ガスから有機溶剤を分離することで被処理ガスを清浄化して排出するとともに、被処理ガスから分離した有機溶剤をキャリアガスを用いて回収するシステムである。図1に示すように、有機溶剤回収システム100Aは、キャリアガスが循環するように配置された配管ラインL4〜L7で構成される循環経路L1と、循環経路L1上に設けられた第1吸脱着処理装置10、凝縮回収装置20、第2吸脱着処理装置30、を主として備えている。また、循環送風機40を備える。
有機溶剤回収システム100Aで回収する有機溶剤としては、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、O−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、フロン−112、フロン−113、HCFC、HFC、臭化プロピル、ヨウ化ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ビニル、プロピオン酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、炭酸ジエチル、蟻酸エチル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル、アニソール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、アリルアルコール、ペンタノール、ヘプタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、フェノール、O−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ホロン、アクリロニトリル、n−ヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、イソノナン、デカン、ドデカン、ウンデカン、テトラデカン、デカリン、ベンゼン、トルエン、m−キシレン、p−キシレン、o−キシレン、エチルベンゼン、1, 3, 5−トリメチルベンゼン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびジメチルスルホキシド等が挙げられるがこれらに限定されない。また、回収する有機溶剤は複数種類であってもよい。有機溶剤回収システム100Aは、特に、回収する有機溶剤が沸点が高い(例えば、130℃以上)ものである場合や不飽和結合を有する場合に、その効果を発揮する。これについては、後段で説明する。
有機溶剤回収システム100Aにおいて、キャリアガスとしては、水蒸気、加熱空気、高温に加熱した不活性ガス等、様々な種類のガスを利用することが可能である。特に水分を含まないガスである不活性ガスを利用すれば、有機溶剤回収システム100Aをより簡素に安全に構成できる。循環送風機40は、循環経路L1を、キャリアガスを通流させるための送風手段である。循環送風機40により、キャリアガスの流速は適切に設定される。なお、循環送風機が循環経路L1に複数設けられていてもよい。
循環経路L1は、キャリアガスを循環経路L1外から導入する導入ラインL0に接続している。導入ラインL0は、有機溶剤回収システム100の初期設置時においてキャリアガスを循環経路L1に導入したり、メンテナンス時等必要に応じてキャリアガスを循環経路L1に補充したりするために用いられる。
第1吸脱着処理装置10は、第1吸脱着槽A11、第1吸脱着槽B12、および第1吸脱着素子脱着用ヒーター13を備えている。第1吸脱着素子脱着用ヒーター13は第1吸脱着処理装置10外に設けられていてもよい。
第1吸脱着槽A11は第1吸脱着素子A14を、第1吸脱着槽B12は第1吸脱着素子B15を、備えている。第1吸脱着素子A14および第1吸脱着素子B15は、配管ラインL2から導入された被処理ガスを接触させることで、被処理ガスに含有される有機溶剤を吸着する。従って、第1吸脱着処理装置10は、第1吸脱着槽A11または第1吸脱着槽B12のいずれかに被処理ガスが供給(導入)されることによって、被処理ガス中の有機溶剤が第1吸脱着素子A14または第1吸脱着素子B15に吸着除去され、清浄ガスが第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12から配管ラインL3を通して外部に排出される。
第1吸脱着素子A14または第1吸脱着素子B15は、後述する第1吸脱着素子脱着用ヒーター13にて高温の状態にされたキャリアガスを接触させることで、吸着した有機溶剤を脱着する。したがって、第1吸脱着処理装置10においては、第1吸脱着槽A11または第1吸脱着槽B12へ高温の状態にあるキャリアガスを供給することで有機溶剤が第1吸脱着素子A14または第1吸脱着槽B12から脱着され、キャリアガスに移動して第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12から排出される。
第1吸脱着素子A14および第1吸脱着素子B15は、粒状活性炭、活性炭素繊維、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナおよび多孔性有機化合物のいずれかを含む吸着材から構成される。好ましくは活性炭素繊維から構成される吸着材である。活性炭素繊維は、繊維構造のため外表面積が非常に大きく、繊維表面にミクロポアが直接開孔していることからガスとの接触効率が高く、他の吸着材よりも高い吸脱着効率を発揮できる。
第1吸脱着処理装置10は、配管ラインL2、L3にそれぞれ接続している。配管ラインL2は、有機溶剤を含有する被処理ガスを第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12に供給するための配管ラインであり、バルブによって第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12に対する接続状態と非接続状態とが切り替えられる。配管ラインL3は、清浄ガスを第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12から排出するための配管ラインであり、バルブによって第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12に対する接続状態と非接続状態とが切り替えられる。
また、第1吸脱着処理装置10は、配管ラインL4、L5にそれぞれ接続している。配管ラインL4は、キャリアガスを上記第1吸脱着素子脱着用ヒーター13を介して第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12に供給するための配管ラインであり、バルブによって第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12に対する接続状態と非接続状態とが切り替えられる。配管ラインL5は、キャリアガスを第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12から排出するための配管ラインであり、バルブによって第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12に対する接続状態と非接続状態とが切り替えられる。なお、本実施形態において、「第1吸脱着槽A11から排出」と「第1吸脱着素子A14から排出」とを同じ意味で用いる。同様に、「第1吸脱着槽B12から排出」と「第1吸脱着素子B15から排出」を同じ意味で用いる。
第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12のそれぞれには、上述したバルブの開閉を操作することにより、被処理ガスと、第1吸脱着素子脱着用ヒーター13にて温度調節されて高温の状態にあるキャリアガスとが、時間的に交互に供給される。これにより、第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12は、時間的に交互に吸着槽および脱着槽として機能する。これに従って有機溶剤が被処理ガスからキャリアガスへ移動する。なお、具体的には、第1吸脱着槽A11が吸着槽として機能している場合には、第1吸脱着槽B12が脱着槽として機能し、第1吸脱着槽A11が脱着槽として機能している場合には、第1吸脱着槽B12が吸着槽として機能する。
ここで、配管ラインL2は、第1吸脱着槽A11または第1吸脱着槽B12のうち、吸着槽として機能している処理槽に接続されて、当該処理槽に被処理ガスを供給する。また、配管ラインL3は、第1吸脱着槽A11または第1吸脱着槽B12のうち、吸着槽として機能している処理槽に接続されて、当該処理槽から清浄ガスを排出する。また、配管ラインL4は、第1吸脱着槽A11または第1吸脱着槽B12のうち、脱着槽として機能している処理槽に接続されて、当該処理槽にキャリアガスを供給する。配管ラインL5は、第1吸脱着槽A11または第1吸脱着槽B12のうち、脱着槽として機能している処理槽に接続されて、当該処理槽からキャリアガスを排出する。
凝縮回収装置20は、コンデンサ21および回収タンク22を備えている。コンデンサ21は、キャリアガスを低温の状態に温度調節することによってキャリアガスに含有される有機溶剤を冷却凝縮させる装置である。また、回収タンク22は、コンデンサ21にて液化された有機溶剤を凝縮液として貯留する容器である。凝縮回収装置20にて凝集されずに残ったキャリアガスは、配管ラインL6から排出される。
コンデンサ21は低温の一定の設定温度に保たれており、コンデンサ21から排出されるキャリアガスには該当設定温度の飽和蒸気濃度の有機溶剤が含まれている。すなわち、凝縮回収装置20ではコンデンサ21に供給されるキャリアガス中の有機溶剤の濃度とコンデンサ21から排出されるキャリアガス中の有機溶剤の濃度との差分が、回収されることになる。
凝縮回収装置20は、配管ラインL5、L6に接続している。配管ラインL6は、凝縮回収装置20から排出されたキャリアガスを第2吸脱着処理装置30に供給する配管ラインである。また、凝縮回収装置20は、回収タンク22に貯留された有機溶剤の凝縮液を外部に排出するための排出ラインL9に接続している。
第2吸脱着処理装置30は、第2吸脱着素子32を有する第2吸脱着槽31と第2吸脱着素子脱着用ヒーター33とを備え、キャリアガスに含まれる有機溶剤を吸着し、吸着した有機溶剤を高温のキャリアガスにより脱着する装置である。第2吸脱着素子脱着用ヒーター33は、凝縮回収装置20から排出されたキャリアガスを高温状態に温度調節し、第2吸脱着槽31に供給する装置である。第2吸脱着素子脱着用ヒーター33は第2吸脱着処理装置30外に設けられていてもよい。なお、本実施形態では、「第2吸脱着槽31から排出」と「第2吸脱着素子32から排出」と「第2吸脱着処理装置30から排出」とを、同じ意味で用いる。
第2吸脱着処理装置30は、第2吸脱着槽31へ凝縮回収装置20から排出されるキャリアガスを直接導入し第2吸脱着素子32にキャリアガスに含まれる有機溶剤を吸着させ、有機溶剤の濃度が低減されたキャリアガスを第2吸脱着槽31から排出する。また、第2吸脱着槽31へ第2吸脱着素子脱着用ヒーター33により高温にされたキャリアガスを導入し第2吸脱着素子32から有機溶剤を脱着し、有機溶剤を含有するキャリアガスを第2吸脱着槽21から排出する。
第2吸脱着素子32は、粒状活性炭、活性炭素繊維、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナおよび多孔性有機化合物のいずれかを含む吸着材から構成される。好ましくは活性炭素繊維から構成される吸着材である。活性炭素繊維は、繊維構造のため外表面積が非常に大きく、繊維表面にミクロポアが直接開孔しているため、ガスとの接触効率が高く、他の吸着材よりも高い吸脱着効率を発揮する。
第2吸脱着処理装置30には、配管ラインL6、L7がそれぞれ接続されている。配管ラインL6は分岐点50を備えており、凝縮回収装置20から排出されたキャリアガスを第2吸脱着素子脱着用ヒーター33を介して第2吸脱着槽31に供給する経路(高温経路)と、第2吸脱着素子脱着用ヒーター33を介さずに直接第2吸脱着槽31に供給する経路(直接経路)とに、分岐している。これらの経路のうちキャリアガスがどちらの経路を通過するかは、バルブによって切り替えられる。配管ラインL7は、キャリアガスを第2吸脱着槽から排出するための配管ラインであり、バルブによって第2吸脱着槽31に対する接続状態と非接続状態とが切り替えられる。
ここで、第2吸脱着処理装置30では、第2吸脱着槽31において、第2吸脱着素子脱着用ヒーター33を介して導入される高温状態のキャリアガスが第2吸脱着素子32を通流する方向が、凝縮回収装置20から直接導入される低温状態のキャリアガスが第2吸脱着素子32を通流する方向の向流方向(逆方向)である必要がある。そのために、配管ラインL6および配管ラインL7のバルブを操作する。
ここで、第2吸脱着槽31において、第2吸脱着素子脱着用ヒーター33を介して導入される高温状態のキャリアガスが第2吸脱着素子32を通流する方向が、凝縮回収装置20から直接導入される低温状態のキャリアガスが第2吸脱着素子32を通流する方向の並流方向(同方向)であると、沸点が高い有機溶剤や付加反応により高分子量化した有機溶剤が第2吸脱着素子32から脱着されず、第2吸脱着素子32の内層で残存し、吸着性能を低下させることがある。
そこで、本実施の形態では、配管ラインL6および配管ラインL7のバルブを操作し、高温状態のキャリアガスが第2吸脱着素子32を通流する方向と低温状態のキャリアガスが第2吸脱着素子32を通流する方向とを向流方向とする。これにより、沸点が高い有機溶剤や付加反応により高分子量化した有機物質を効率よく第2吸脱着素子32から脱着し、第2吸脱着素子32の内層に残存されず吸着性能を維持できる。
なお、有機溶剤回収システム100Aにおいて、第2吸脱着処理装置33が、高温状態のキャリアガスが第2吸脱着素子32を通流する方向が、低温状態のキャリアガスが第2吸脱着素子32を通流する方向の並流方向である構成であってもよい。
第2吸脱着処理装置30から排出されるキャリアガスは循環送風機40に供給される。循環送風機40はキャリアガスを循環系路L1を循環通流させるための装置である。
循環送風機40から排出されるキャリアガスは、第1吸脱着処理装置10に供給される場合は配管ラインL4(通常経路)を経由し、凝縮回収装置20に直接供給される場合は配管ラインL8(バイパス)を経由する。配管ラインL8は、第2吸脱着処理装置から排出され循環送風機40で送り出されたキャリアガスを、第1吸脱着処理装置100を介さずに凝縮回収装置に導入するためのバイパスである。循環送風機40から排出されるキャリアガスを第1吸脱着処理装置10または凝縮回収装置20のどちらに供給するかは、バルブにて操作される。キャリアガスを凝縮回収装置20に供給するタイミングは後段で説明する。
第1吸脱着素子脱着用ヒーター13は、第1吸脱着処理装置10に供給されるキャリアガスを高温状態に温度調節する装置である。第1吸脱着素子脱着用ヒーター13は、第1吸脱着素子A14、B15が所定の脱着温度に維持されるように、第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12に供給されるキャリアガスを加熱する。なお、第1吸脱着素子脱着用ヒーター13は、第1吸脱着槽A11および第1吸脱着槽B12に内蔵される構成でもよい。
図4は、図1に示す有機溶剤回収システム100Aの、一対の第1吸脱着素子A14、B15および第2吸脱着素子32における吸着工程および脱着工程の時間的な切り替わりを示すタイムチャートである。図4中t0〜t6は時刻を示し、右に行くほど時刻が経過しているものとする。以下では、図1および図4を参照して、本実施の形態の有機溶剤回収システム100Aにおける被処理ガスの処理の詳細について説明する。
図1に示す有機溶剤回収システム100Aは、図4に示す1サイクル(図4に示すt0〜t6の間)を単位期間として、当該1サイクルを繰り返し実施することにより、被処理ガスである有機溶剤含有ガスの処理を連続して行う。
上記1サイクルの前半(図4に示すt0〜t3の間)においては、第1吸脱着処理装置10は、第1処理槽A11は第1吸着素子14Aによる吸着処理を実施し、これと並行して、第1処理槽B12は、第1吸脱着素子B15による脱着処理を実施し(図4に示すt0〜t2の間、第1吸脱着素子脱着処理期間)、かつ、その後、何も処理しない待機工程を経る(図4に示すt2〜t3の間、第1吸脱着素子脱着処理期間が終了した後の所定期間)。
第1吸脱着素子B15による脱着処理の前期段階(図4に示すt0〜t1の間)においては、第2吸脱着処理装置30は第2吸脱着素子32による第2脱着処理を実施する。また、第1吸脱着素子B15による脱着処理の後期段階(図4に示す時刻t1〜t2の間)においては、第2吸脱着処理装置30は第2吸脱着素子32による吸着処理を実施する。
さらに、第1吸脱着素子B15による脱着処理が終了した後の待機工程(図4に示す時刻t2〜t3の間)においては、第1吸脱着素子B15には被処理ガスおよびキャリアガスのいずれも通流されず、一方で第2吸脱着処理装置30は第2吸脱着素子32による第1脱着処理を実施する。この期間に循環送風機40から排出されたキャリアガスは、第1吸脱着処理装置10を介さずに、配管ラインL8を通って凝縮回収装置20へ直接導入される。
また、上記1サイクルの後半(図4に示すt3〜t6の間)においては、第1吸脱着処理装置10は、第1処理槽B12は第1吸着素子B15による吸着処理を実施し、これと並行して、第1処理槽A11は、第1吸脱着素子A14による脱着処理を実施しその後、待機する(待機工程)。この上記1サイクルの後半における第2吸脱着処理装置30の動作は、図4に示すように、上記1サイクルの前半と同じである。
次に、本発明の実施の形態における有機溶剤回収システム100Aにおける有機溶剤の回収とキャリアガスの流れとについて、図1および図4を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明は、第1吸脱着処理装置10の第1吸脱着槽A11が吸着槽として機能し、第1吸脱着槽B12が脱着槽として機能している状態に基づくが、これら吸着槽と脱着槽とが入れ替わった場合にも、同様である。また、以下の説明では、被処理ガスに含まれる有機溶剤に沸点の高い有機溶剤が含まれているものする。
有機溶剤回収システム100Aでは、第1吸脱着素子B15による脱着処理期間の前期段階(すなわち、図4に示すt0〜t1の間)においては、凝縮回収装置20から排出された未凝縮の有機溶剤を含む低温状態のキャリアガスは、第2吸脱着処理装置用ヒーター33に導入されて高温状態に加熱され、第2吸脱着処理装置30の第2吸脱着槽31に供給されて、第2吸脱着素子32に接触する。
これにより、第2吸脱着素子32による吸着済みの有機溶剤があった場合には、高温状態のキャリアガスによって第2吸脱着素子32から脱着され(第2脱着処理)、第2吸脱着槽31から排出され、キャリアガス中の有機溶剤の濃度は増加した状態で循環送風機40へ供給される。循環送風機40から排出されたキャリアガスは第1吸脱着処理装置用ヒーター13で高温状態に温度調節され、第1吸脱着処理装置10の第1吸脱着素子B15に供給される。これにより第1吸脱着素子B15に吸着されていた有機溶剤が脱着され、キャリアガス中の有機溶剤の濃度がさらに増加した状態で凝縮回収装置20に導入される。ここで、第1吸脱着素子B15に吸着されていた有機溶剤に含まれる沸点の高い有機溶剤も第1吸脱着素子B15から脱着される。なお、後述するように、第2吸脱着素子32における第1脱着処理で有機溶剤の多くが脱着されて回収されるため、第2吸脱着素子32における第2脱着処理では、有機溶剤は第1吸脱着素子15Bへほとんど供給されない。
第1吸脱着素子B15から排出されたキャリアガスに含まれる有機溶剤の一部は凝縮回収装置20のコンデンサ21で凝縮されて回収され、未回収(未凝縮)の有機溶剤はコンデンサ21から排出されるキャリアガスに含まれ、第2吸脱着処理装置30の第2吸脱着素子32に吸着される(吸着処理)。
次に、第1吸脱着素子B15による脱着処理期間の後期段階(すなわち、図4に示すt1〜t2の間)においては、凝縮回収装置20から排出された未凝縮の有機溶剤を含む低温の状態にあるキャリアガスは、第1吸脱着素子B15の脱着処理期間の前期段階(図2中に示すt0〜t1の間)で導入されたキャリアガスと向流方向となるように、直接第2吸脱着処理装置30の第2吸脱着槽31に供給され、第2吸脱着素子32と接触する。
これにより、第2吸脱着素子32によってキャリアガスに含有された有機溶剤が吸着除去されることになり、第2吸脱着槽31から排出されるキャリアガス中の有機溶剤の濃度が徐々に低減される。これに伴って、第1吸脱着処理装置10の第1吸脱着素子B15に供給されるキャリアガスに含まれる有機溶剤の濃度も徐々に低減され、当該第1吸脱着素子B15の再生がさらに促進されることになる。ここで、凝縮回収装置20から排出されるキャリアガスに含まれる沸点の高い有機溶剤も当該第2吸脱着素子32で吸着される。
次に、第1吸脱着素子B15の脱着処理が終了した後の待機工程(図中に示す時刻t2〜t3の間)においては、第1吸脱着素子B15へは被処理ガスおよびキャリアガスのいずれも通流しない。この待機工程の期間には、第2吸脱着処理装置30から排出され循環送風機40から送り出されたキャリアガスは、第1吸脱着処理装置10を介さずに凝縮回収装置20へ直接供給される。かつ、凝縮回収装置20から排出されたキャリアガスは、第2吸脱着素子用ヒーター33で高温の状態に温度調整されて第2吸脱着処理装置30の第2吸脱着素子32へ供給され、第2吸脱着素子32に吸着された沸点の高い有機溶剤を含む有機溶剤のほとんどが脱着される(第1脱着処理)。このようにして第2吸脱着素子32から脱着された沸点の高い有機溶剤を含む有機溶剤は凝縮回収装置20へ直接供給されて凝縮液として回収される。そのため、続く第1吸脱着素子A14の脱着処理期間の前期段階(図4に示すt3〜t4の間)において沸点の高い有機溶剤を含む有機溶剤は、第1吸脱着素子A14へほとんど供給されず、第1吸脱着素子A14の吸着性能の低下を抑制できる。
ここで、沸点の高い有機溶剤は高温の状態に調節されても第1吸脱着処理装置へ供給されると、第1吸脱着素子で吸着され、沸点の高い有機溶剤は第1吸脱着素子に残存して吸着性能を低下させ、有機溶剤の回収効率を低下させる。また、被処理ガスに不飽和結合を有する有機溶剤が含まれる場合は、吸着素子の細孔内で付加反応が進行し、分子量が増加して沸点の高い有機物質に変化する恐れがあり、沸点の高い有機溶剤の場合と同様に第1吸脱着素子に残存して吸着性能を低下させ、有機溶剤の回収効率を低下させる。
しかし、有機溶剤回収システム100Aでは、特に、配管ラインL8を備え、待機工程の期間に、第2吸脱着処理装置30から排出されるキャリアガスは配管ラインL8から凝縮回収装置20に導入され、かつ、凝縮回収装置20から排出されるキャリアガスは第2吸脱着素子脱着用ヒーター33で高温にされて第2吸脱着処理装置に導入される。
そのため、被処理ガスに沸点の高い有機溶剤含まれていても被処理ガスに不飽和結合を有する有機溶剤が含まれていても、有機溶剤回収システム100Aでは、第2吸脱着処理装置30から排出されるキャリアガスに含まれる第1吸脱着素子に残存する恐れのある有機溶剤が第1吸脱着素子で吸着されるのを防ぐことができる。よって、被処理ガスに含まれる吸脱着素子に残存する恐れのある有機物質による吸脱着素子の吸着性能低下を大幅に低減し、吸脱着素子の交換頻度を低減することで省資源化を実現できる。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2の有機溶剤回収システム100Bの構成図である。有機溶剤回収システム100Bは基本的には、有機溶剤回収システム100Aと同じ構成である。ただし、有機溶剤回収システム100Aでは、凝縮回収装置20から排出されたキャリアガスを第2吸脱着処理装置30に導入するための配管ラインL6が分岐点50を有していたが、有機溶剤回収システム100Bでは、配管ラインL6は分岐点50を有していない。その代わりに、配管ラインL5が分岐点50を有している。
有機溶剤回収システム100Bでは、配管ラインL5が分岐点50を有しており、第1吸脱着処理装置10から排出されたキャリアガスを直接第2吸脱着槽31に供給する経路(直接経路)と、凝縮回収装置20に供給する経路とに、分岐している。さらに、配管ラインL6は、第2吸脱着素子脱着用ヒーター33を介してキャリアガスを高温状態にして第2吸脱着槽31に供給する経路(高温経路)となっている。これらの構成以外は、有機溶剤回収システム100Aと同様である。
以下では、有機溶剤回収システム100Bにおける処理について、有機溶剤回収システム100Aと異なる部分についてのみ説明する。なお、以下の説明は、上記と同様、第1吸脱着処理装置10の第1吸脱着槽A11が吸着槽として機能し、第1吸脱着槽B12が脱着槽として機能している状態に基づくが、これら吸着槽と脱着槽とが入れ替わった場合にも、同様である。
有機溶剤回収システム100Bでは、第1吸脱着処理装置10の第1吸脱着槽B12に収容された第1脱着素子B15の脱着処理期間の後期段階(すなわち、図4に示すt1〜t2の間)において、第1吸脱着槽B12から排出された有機溶剤を含むキャリアガスは、凝縮回収装置20を介さず、第1吸脱着素子B15の脱着処理期間の前期段階(図4示すt0〜t1の間)に供給された方向の向流方向から直接第2吸脱着処理装置30の第2吸脱着槽31に供吸給され、第2吸脱着素子32に接触する。
凝縮回収装置20のコンデンサ21には冷却凝縮した有機溶剤が存在しており、この有機溶剤の一部が再揮発して吸着処理中の第2吸脱着処理装置30へ供給される。そこで、有機溶剤回収システム100Bでは、第1吸脱着処理装置10と凝縮回収装置20との間で配管ラインL5を分岐させ、第2吸脱着素子32の吸着処理では、凝縮回収装置20と第2吸脱着素子用ヒーター40とを介さずにキャリアガスを第2吸脱着槽31の第2吸脱着素子32に供給する。このことにより、キャリアガスに含まれる有機溶剤の濃度をより低減でき、当該第1吸脱着素子B15の再生をさらに促進できる。これにより、1サイクルの後半において、被処理ガスに対する第1吸脱着処理装置10の第1吸脱着素子B15の浄化能力が向上し、有機溶剤の回収効率もまた向上する。
また、有機溶剤回収システム100Bでは、第1吸脱着素子B15の脱着処理期間の後期段階(図4に示すt1〜t2の間)において、第1吸脱着素子B15から脱着される沸点の高い有機物質が直接第2吸脱着素子32に供給されて吸着されるが、続く第1吸脱着素子B15の脱着処理が終了した後の待機工程(図中に示す時刻t2〜t3の間)において、第2吸脱着素子32へ第2吸脱着素子用ヒーター33にて高温状態に温度調整されたキャリアガスが供給され、第2吸脱着素子32に吸着された沸点の高い有機物質のほとんどが脱着される。脱着された沸点の高い有機物質は配管ラインL8を通って凝縮回収装置20へ直接供給されて凝縮液として回収される。そのため、続く第1吸脱着素子A14の脱着処理期間の前期段階(図4に示すt3〜t4の間)において沸点の高い有機物質は第1吸脱着素子A14へほとんど供給されず、第1吸脱着素子A14の吸着性能低下を抑制できる。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3の有機溶剤回収システム100Cの概念図である。有機溶剤回収システム100Cは、有機溶剤回収システム100Bの構成に加え、配管ラインL5の分岐後の第1吸脱着処理装置10から排出されたキャリアガスを直接第2吸脱着槽31に供給する経路に、第2吸脱着素子用クーラー60を備えた構成である。これ以外は、有機溶剤回収システム100Bと同様である。
以下では、有機溶剤回収システム100Cにおける処理について、有機溶剤回収システム100Aについて説明および有機溶剤回収システム100Bについてした説明とは異なる部分についてのみ説明する。なお、以下の説明も、上記と同様、第1吸脱着処理装置10の第1吸脱着槽A11が吸着槽として機能し、第1吸脱着槽B12が脱着槽として機能している状態に基づくが、これら吸着槽と脱着槽とが入れ替わった場合にも、同様である。
有機溶剤回収システム100Cでは、第1吸脱着素子B15の脱着処理期間の後期段階(図4に示すt1〜t2の間)において、第1吸脱着槽B12から排出された有機溶剤を含むキャリアガスが、凝縮回収装置20を介さず第2吸脱着素子用クーラー60を介して第1吸脱着素子B15の脱着処理期間の前期段階(図4に示すt0〜t1の間)に供給された方向の向流方向から直接第2吸脱着槽31に供給されて、第2吸脱着素子32に接触する。
有機溶剤回収システム100Cでは、第2吸脱着素子用クーラー60によって、第2吸脱着素子32に接触させるキャリアガスの温度がより低温に温度調節される。そのため、第2吸脱着素子32にて有機溶剤をより効率よく吸着することができ、第2吸脱着槽31から排出されるキャリアガスに含まれる有機溶剤の濃度をより低減できる。よって、第1吸脱着素子B15の再生がさらに促進されることになる。これにより、1サイクルの後半において、被処理ガスに対する第1吸脱着処理装置10の第1吸脱着素子B15の浄化能力が向上し、有機溶剤の回収効率もまた向上する。
上記説明した有機溶剤回収システム100A、100B、100Cを用いて有機溶剤の回収を以下のように実施した。
<実施例1>
実施例1では有機溶剤回収システム100Aを用いた。この有機溶剤回収システム100Aで処理する被処理ガスとして、沸点70℃の酢酸エチル2000ppmおよび沸点202℃のN−メチルピロリドン含有する35℃のガスを用いた。また、有機溶剤回収システム100Aでは、キャリアガスとして120℃の窒素ガスを使用し、第1吸脱着素子A14,B15として比表面積が1500m/gの活性炭素繊維を使用し、第2吸脱着素子32として比表面積が2000m/gの活性炭素繊維を使用した。
一方の第1吸脱着素子に被処理ガスを風量7Nm/minで供給して吸着処理を行っている間、他方の第1吸脱着素子にキャリアガスを1.5Nm/minで供給して脱着処理を行った。凝縮回収装置20のコンデンサ21中のキャリアガス温度は10℃になるように設定した。また、第2吸脱着素子脱着用ヒーター33中のキャリアガス温度は120℃になるように設定した。また、第1吸脱着素子脱着用ヒーター13中のキャリアガス温度は120℃になるように設定した。
<実施例2>
実施例2では有機溶剤回収システム100Bを用いた。この有機溶剤回収システム100Bで処理する被処理ガスとして、沸点70℃の酢酸エチル2000ppmおよび沸点202℃のN−メチルピロリドン含有する35℃のガスを用いた。また、有機溶剤回収システム100Bでは、キャリアガスとして120℃の窒素ガスを使用し、第1吸脱着素子A14,B15として比表面積が1500m/gの活性炭素繊維を使用し、第2吸脱着素子32として比表面積が2000m/gの活性炭素繊維を使用した。
一方の第1吸脱着素子に被処理ガスを風量7Nm/minで供給して吸着処理を行っている間、他方の第1吸脱着素子にキャリアガスを1.5Nm/minで供給して脱着処理を行った。凝縮回収装置20のコンデンサ21中のキャリアガス温度は10℃に設定した。また、第2吸脱着素子脱着用33ヒーター中のキャリアガス温度は120℃になるように設定した。また、第1吸脱着素子脱着用ヒーター13中のキャリアガス温度は120℃になるように設定した。
<実施例3>
実施例3では有機溶剤回収システム100Cを用いた。この有機溶剤回収システム100Cで処理する被処理ガスとして、沸点70℃の酢酸エチル2000ppmおよび沸点202℃のN−メチルピロリドン含有する35℃のガスを用いた。また、有機溶剤回収システム100Cでは、キャリアガスとして120℃の窒素ガスを使用し、第1吸脱着素子A14、B15として比表面積が1500m/gの活性炭素繊維を使用し、第2吸脱着素子32として比表面積が2000m/gの活性炭素繊維を使用した。
一方の第1吸脱着素子に被処理ガスを風量7Nm/minで供給して吸着処理を行っている間、他方の第1吸脱着素子にキャリアガスを1.5Nm/minで供給して脱着処理を行った。凝縮回収装置20のコンデンサ21中のキャリアガス温度は10℃に設定した。第2吸脱着素子用クーラー60中のキャリアガス温度を20℃になるように設定したこと以外は実施例2と同様の操作を行った。また、第2吸脱着素子脱着用33ヒーター中のキャリアガス温度は120℃になるように設定した。また、第1吸脱着素子脱着用ヒーター13中のキャリアガス温度は120℃になるように設定した。
<比較例1>
比較例1では有機溶剤回収システム100Aにおいて、第1吸脱着処理装置10を介さず凝縮回収処理装置へキャリアガスを直接供給する配管ラインL8を無くした構成の有機溶剤回収システムを用いた。そして、図4に示す待機工程を省略した。これら以外は実施例1と同様の操作を行った。
実施例1〜3および比較例1の有機溶剤除去効率を表1に示す。
Figure 0006880602
表1から分かるように、実施例1〜3はいずれも比較例1よりもサイクル数を重ねた際のN−メチルピロリドンによる回収効率低下が抑制されている。すなわち、本発明の有機溶剤回収システムを用いることで吸脱着素子の吸着性能低下を大幅に低減でき、有機溶剤の高い回収効率が長期間維持できることが、実験的に確認された。
なお、上記開示した各実施の形態および各実施例はすべて例示であり制限的なものではない。また、各実施の形態および各実施例で開示した構成を適宜組み合わせた実施の形態や実施例も本発明に含まれる。つまり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって有効であり、特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内のすべての変更・修正・置き換え等を含むものである。
本発明は、例えば各種工場や研究施設等から排出される有機溶剤を含有する被処理ガスから有機溶剤を回収するシステムに有効に利用することができる。
10 第1吸脱着処理装置
11 第1吸脱着槽A
12 第1吸脱着槽B
13 第1吸脱着素子脱着用ヒーター(第1温度調節手段)
14 第1吸脱着素子A
15 第2吸脱着素子B
20 凝縮回収装置
21 コンデンサ
22 回収タンク
30 第2吸脱着処理装置
31 第2吸脱着槽
32 第2吸脱着素子
33 第2吸脱着素子脱着用ヒーター(第2温度調節手段)
40 循環送風機
50 分岐点
60 第2吸脱着素子吸着用クーラー(第3温度調節手段)
70 被処理ガス送風機
100A〜100B 有機溶剤回収システム
L0 導入ライン
L1 循環経路
L4 配管ライン(通常経路)
L8 配管ライン(バイパス)
L9 排出ライン

Claims (8)

  1. 有機溶剤を含有する被処理ガスから有機溶剤を分離することで被処理ガスを清浄化して排出するとともに、被処理ガスから分離した有機溶剤をキャリアガスを用いて回収する有機溶剤回収システムであって、
    キャリアガスが循環する循環経路に、有機溶剤を吸着および脱着する第1吸脱着素子を有する第1吸脱着処理装置と、有機溶剤を凝縮させて凝縮液として回収する凝縮回収装置と、有機溶剤を吸着および脱着する第2吸脱着素子を有する第2吸脱着処理装置と、を備え、
    前記第1吸脱着処理装置へ導入するキャリアガスを高温に温度調節する第1温度調節手段と、
    前記第2吸脱着処理装置へ導入するキャリアガスを高温に温度調節する第2温度調節手段と、
    前記第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスが、前記第1吸脱着処理装置に導入される通常経路と、前記第1吸脱着処理装置を介さずに前記凝縮回収装置に導入されるバイパスと、を備え、
    前記第1吸脱着処理装置は、導入された被処理ガスと前記第1温度調節手段により高温にされたキャリアガスとを交互に前記第1吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を被処理ガスから高温にされたキャリアガスに移動させ、
    前記凝縮回収装置は、前記第1吸脱着処理装置から排出されたキャリアガスを低温状態に温度調節することでキャリアガスに含まれる有機溶剤を凝縮させ、
    前記第2吸脱着処理装置は、前記凝縮回収装置から排出され前記第2温度調節手段を介さない直接経路から導入されたキャリアガスと、前記凝縮回収装置から排出され前記第2温度調節手段を介する高温経路から導入された高温のキャリアガスとを交互に前記第2吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を前記直接経路から導入されたキャリアガスから高温のキャリアガスに移動させ、
    前記第1吸脱着素子から有機溶剤を脱着させる第1吸脱着素子脱着処理期間の前期段階には前記高温経路から、前記第1吸脱着素子脱着処理期間の後期段階には前記直接経路から、前記第2吸脱着処理装置にキャリアガスが導入され、かつ、
    前記第1吸脱着素子脱着処理期間が終了した後の所定期間には、前記第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスは前記バイパスから前記凝縮回収装置に導入され、当該凝縮回収装置から排出されるキャリアガスは前記高温経路から前記第2吸脱着処理装置に導入されることを特徴とする、有機溶剤回収システム。
  2. 有機溶剤を含有する被処理ガスから有機溶剤を分離することで被処理ガスを清浄化して排出するとともに、被処理ガスから分離した有機溶剤をキャリアガスを用いて回収する有機溶剤回収システムであって、
    キャリアガスが循環する循環経路に、有機溶剤を吸着および脱着する第1吸脱着素子を有する第1吸脱着処理装置と、有機溶剤を凝縮させて凝縮液として回収する凝縮回収装置と、有機溶剤を吸着および脱着する第2吸脱着素子を有する第2吸脱着処理装置と、を備え、
    前記第1吸脱着処理装置へ導入するキャリアガスを高温に温度調節する第1温度調節段と、
    前記第2吸脱着処理装置へ導入するキャリアガスを高温に温度調節する第2温度調節手段と、
    前記第2吸脱着処理装置から排出されるキャリアガスが、前記第1吸脱着処理装置に導入される通常経路と、前記第1吸脱着処理装置を介さずに前記凝縮回収装置に導入されるバイパスと、を備え、
    前記第1吸脱着処理装置は、導入された被処理ガスと前記第1温度調節手段により高温にされたキャリアガスとを交互に前記第1吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を被処理ガスから高温にされたキャリアガスに移動させ、
    前記凝縮回収装置は、前記第1吸脱着処理装置から排出されたキャリアガスを低温状態に温度調節することでキャリアガスに含まれる有機溶剤を凝縮させ、
    前記第2吸脱着処理装置は、前記第1吸脱着処理装置から排出され前記第2温度調節手段を介さない直接経路から導入されたキャリアガスと、前記凝縮回収装置から排出され前記第2温度調節手段を介する高温経路から導入された高温のキャリアガスとを交互に前記第2吸脱着素子に接触させることにより、有機溶剤を前記直接経路から導入されたキャリアガスから高温のキャリアガスに移動させ、
    前記第1吸脱着素子から有機溶剤を脱着させる第1吸脱着素子脱着処理期間の前期段階には前記高温経路から、前記第1吸脱着素子脱着処理期間の後期段階には前記直接経路から、前記第2吸脱着処理装置にキャリアガスが導入され、かつ、
    前記第1吸脱着素子脱着処理期間が終了した後の所定期間に、前記第2吸脱着処理装置
    から排出されるキャリアガスは前記バイパスから前記凝縮回収装置に導入され、かつ、当
    該凝縮回収装置から排出されるキャリアガスは前記高温経路から前記第2吸脱着処理装置
    に導入されることを特徴とする、有機溶剤回収システム。
  3. 前記直接経路上にキャリアガスを低温に温度調節する第3温度調節手段を備え、
    前記第1吸脱着素子脱着処理期間の後期段階には、前記第1吸脱着処理装置から排出されたキャリアガスは前記第3温度調節手段によって低温にされて前記直接経路から前記第2吸脱着処理装置に導入されること特徴とする請求項2に記載の有機溶剤回収システム。
  4. 前記第2吸脱着処理装置に前記直接経路から導入されるキャリアガスと前記高温経路から導入されるキャリアガスとは、向流方向で通流して前記第2吸脱着素子に接触することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機溶剤回収システム。
  5. 前記第1吸脱着素子および/または第2吸脱着素子は活性炭素繊維を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機溶剤回収システム。
  6. 前記キャリアガスは不活性ガスであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機溶剤回収システム。
  7. 前記被処理ガスに含まれる有機溶剤の少なくとも1つは沸点が130℃以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機溶剤回収システム。
  8. 前記被処理ガスに含まれる有機溶剤の少なくとも1つは不飽和結合を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機溶剤回収システム。
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